JP2019206649A - ビニル・シス−ポリブタジエンゴム - Google Patents

ビニル・シス−ポリブタジエンゴム Download PDF

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Abstract

【課題】カーボンブラックの配合量を多くしたり、繊維や樹脂を配合しなくとも、加工性を損なうことなく、引張応力を向上させることが出来るビニル・シス−ポリブタジエンゴムを提供する。【解決手段】シス−1,4−ポリブタジエンゴムとシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン樹脂で構成されるビニル・シス−ポリブタジエンゴムであって、パルス法NMRのソリッドエコー法で得られたSS成分のT2が5μs以上100μs以下であり、SS成分の成分分率が4%以上30%以下の範囲であることを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、マトリックスであるシス−1,4−ポリブタジエンゴムと補強成分であるシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン樹脂からなるビニル・シス−ポリブタジエンゴムに関するものである。
ポリブタジエンは、いわゆるミクロ構造として、1,4−位での重合で生成した結合部分(1,4−構造)と1,2−位での重合で生成した結合部分(1,2−構造)とが分子鎖中に共存する。1,4−構造は、更にシス構造とトランス構造の二種に分けられる。一方、1,2−構造は、ビニル基を側鎖とする構造をとる。
1,3−ブタジエンを重合して得られたシス−1,4−構造含有率の高い、いわゆる高シス−1,4−ポリブタジエンは、タイヤその他のゴム製品の天然ゴムに代わる原料として大量に製造されており、シス−1,4−構造含有率を高めるための数多くの報告がある。高シス−1,4−ポリブタジエンから得られたゴム製品の物理的性質が、特に反撥弾性の良いこと、発熱量の小さいこと、耐摩耗性の優れていることなどの点で天然ゴムからのゴム製品よりも優れていることが、高シス−1,4−ポリブタジエンの多量に使用されている理由の一つである。しかしながら、高シス−1,4−ポリブタジエンは得られたゴム製品の引張、引裂強度および屈曲亀裂特性に劣るという欠点を有している。
特にタイヤのサイドウォールやビードに配置するゴム部材には、高強度のゴムが使用される。強度を向上させる方法としては、カーボンブラックの配合量を多くしたゴム組成物、ノボラック型フェノール樹脂を配合したゴム組成物(特許文献1、2)、アラミド短繊維を配合したゴム組成物(特許文献3)ナイロン短繊維とオレフィン系樹脂を配合したゴム組成物(特許文献4)、セルロースのような植物繊維を配合したゴム組成物(特許文献5、6)などの使用が知られている。
しかし、カーボンブラックの配合量を多くしたり、樹脂や繊維等を配合すると、それぞれ繰返し変形時の発熱が大きくなり、耐久性・耐疲労性が低下する場合があるとともに、加工性が悪化するといった問題もあった。また、繊維を使用する場合、高強度を引き出すために、繊維をマトリックス中に高分散させる技術が必要であった。
特公昭57−30856号公報 特開平5−98081号 特開2001−164052号公報 特開平7−315014号公報 特開2013−166914号公報 特開2013−35903号公報
本発明は、カーボンブラックの配合量を多くしたり、繊維や樹脂を配合しなくとも、加工性を損なうことなく、引張応力を向上させることが出来るビニル・シス−ポリブタジエンゴムを提供することを目的とする。
本発明者は、前記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、
シス−1,4−ポリブタジエンゴムからなるマトリックス中に、補強成分となるシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン樹脂が分散しており、架橋体を作製した時に補強されたゴムが形成される、その課題を解決し得るビニル・シス−ポリブタジエンゴムが得られることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち本発明は、
[1]
シス−1,4−ポリブタジエンゴムとシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン樹脂で構成されるビニル・シス−ポリブタジエンゴムであって、パルス法NMRのソリッドエコー法で得られたSS成分のTが5μs以上100μs以下であり、SS成分の成分分率が4%以上30%以下の範囲であることを特徴とするビニル・シス−ポリブタジエンゴム、
[2]
前記ビニル・シス−ポリブタジエンゴムのパルス法NMRのハーンエコー法で得られたHL成分のTが2ms以上15ms以下であることを特徴とする前記[1]に記載のビニル・シス−ポリブタジエンゴム、
[3]
前記ビニル・シス−ポリブタジエンゴムのパルス法NMRのハーンエコー法で得た緩和スペクトルにおける、未伸長サンプルと200%歪みサンプルのピークトップの差Δ(1/T2j)が500Hz以上であることを特徴とする前記[1]又は[2]に記載のビニル・シス−ポリブタジエンゴム、
[4]
1,3−ブタジエンをシス−1,4−重合する工程と、
1,3−ブタジエンを1,2−重合する工程と
を有する方法により得られるビニル・シス−ポリブタジエンゴムであって、
パルス法NMRのソリッドエコー法で得られたSS成分のTが5μs以上100μs以下であり、SS成分の成分分率が4%以上30%以下の範囲であることを特徴とするビニル・シス−ポリブタジエンゴム、
[5]
1,3−ブタジエンをシス−1,4−重合する工程と、
1,3−ブタジエンを1,2−重合する工程と
を有するビニル・シス−ポリブタジエンゴムの製造方法であって、
前記ビニル・シス−ポリブタジエンゴムの、パルス法NMRのソリッドエコー法で得られたSS成分のTが5μs以上100μs以下であり、SS成分の成分分率が4%以上30%以下の範囲であることを特徴とするビニル・シス−ポリブタジエンゴムの製造方法、
を提供するものである。
本発明によれば、カーボンブラックの配合量を多くしたり、繊維や樹脂を配合しなくとも、加工性を損なうことなく、引張応力を向上させることが出来るビニル・シス−ポリブタジエンゴムを提供することができる。
実施例1の減衰曲線である。 実施例1の緩和スペクトルである。 比較例2の減衰曲線である。 比較例2の緩和スペクトルである。
本願発明のビニル・シス−ポリブタジエンゴムは、マトリックスであるシス−1,4−ポリブタジエンゴムと補強成分であるシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン樹脂を含む。本願発明のビニル・シス−ポリブタジエンゴムの製造方法は、以下の工程を含んでいる。
(製造工程1)
まず、製造工程1は、1,3−ブタジエンをシス−1,4−重合する工程であり、1,3−ブタジエンと炭化水素を主成分とする不活性有機溶媒に溶解させた混合溶液を調製し、当該混合溶液に水、有機アルミニウム化合物及び可溶性コバルト化合物からなる触媒を添加して、1,3−ブタジエンをシス−1,4−重合する。これにより、マトリックス成分であるシス−1,4−ポリブタジエンゴムが得られる。
使用する炭化水素を主成分とする不活性有機溶媒としては、トルエン、ベンゼン、キシレン等の芳香族系炭化水素、n−ヘキサン、ブタン、ヘプタン、ペンタン等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素、上記のオレフィン化合物やシス−2−ブテン、トランス−2−ブテン等のオレフィン系炭化水素、ミネラルスピリット、ソルベントナフサ、ケロシン等の炭化水素系溶媒、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒等が挙げられる。1,3−ブタジエンモノマーそのものを重合溶媒として用いてもよい。
中でも、トルエン、シクロヘキサン、あるいは、シス−2−ブテンとトランス−2−ブテンとの混合物などが好適に用いられる。
次に得られた混合溶液中の水の濃度を調節する。水は前記混合溶液中の有機アルミニウムクロライド1モル当たり、好ましくは0.1〜1.0モル、特に好ましくは0.2〜1.0モルの範囲である。この範囲以外では触媒活性が低下したり、シス−1,4−構造含有率が低下したり、分子量が異常に低下又は高くなったり、重合時のゲルの発生を抑制することができず、このため重合槽などへのゲルの付着が起り、更に連続重合時間を延ばすことができないので好ましくない。水の濃度を調節する方法は公知の方法が適用できる。
水の濃度を調節して得られた溶液には有機アルミニウム化合物を添加する。有機アルミニウム化合物としては、トリアルキルアルミニウムやジアルキルアルミニウムクロライド、ジアルキルアルミニウムブロマイド、アルキルアルミニウムセスキクロライド、アルキルアルミニウムセスキブロマイド、アルキルアルミニウムジクロライド等である。
具体的な化合物としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリデシルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウムを挙げることができる。
さらに、ジメチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムクロライドなどのジアルキルアルミニウムクロライド、エチルアルミニウムセスキクロライド、エチルアルミニウムジクロライドなどのような有機アルミニウムハロゲン化合物、ジエチルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド、エチルアルミニウムセスキハイドライドのような水素化有機アルミニウム化合物も含まれる。これらの有機アルミニウム化合物は、二種類以上併用することができる。有機アルミニウム化合物の使用量の具体例としては、1,3−ブタジエンの1モル当たり0.1ミリモル以上、特に0.5〜50ミリモルが好ましい。
次いで、有機アルミニウム化合物を添加した混合媒体に可溶性コバルト化合物を添加してシス−1,4−重合する。可溶性コバルト化合物としては、炭化水素系溶媒を主成分とする不活性媒体又は液体1,3−ブタジエンに可溶なものであるか又は、均一に分散できる、例えばコバルト(II)アセチルアセトナート、コバルト(III)アセチルアセトナートなどコバルトのβ−ジケトン錯体、コバルトアセト酢酸エチルエステル錯体のようなコバルトのβ−ケト酸エステル錯体、コバルトオクトエート、コバルトナフテネート、コバルトベンゾエートなどの炭素数6以上の有機カルボン酸のコバルト塩、塩化コバルトピリジン錯体、塩化コバルトエチルアルコール錯体などのハロゲン化コバルト錯体などを挙げることができる。可溶性コバルト化合物の使用量は1,3−ブタジエンの1モル当たり0.001ミリモル以上、特に0.005ミリモル以上であることが好ましい。また可溶性コバルト化合物に対する有機アルミニウムクロライドのモル比(Al/Co)は10以上であり、特に50以上であることが好ましい。また、可溶性コバルト化合物以外にもニッケルの有機カルボン酸塩、ニッケルの有機錯塩、有機リチウム化合物、ネオジウムの有機カルボン酸塩、ネオジウムの有機錯塩を使用することも可能である。
シス−1,4−重合する温度は0℃を超える温度〜100℃、好ましくは10〜100℃、更に好ましくは20〜100℃までの温度範囲で1,3−ブタジエンをシス−1,4−重合する。重合時間(平均滞留時間)は10分〜2時間の範囲が好ましい。シス−1,4−重合後のポリマー濃度は5〜26重量%となるようにシス−1,4−重合を行うことが好ましい。重合槽は1槽、又は2槽以上の槽を連結して行われる。重合は重合槽(重合器)内にて溶液を攪拌混合して行う。重合に用いる重合槽としては高粘度液攪拌装置付きの重合槽、例えば特公昭40−2645号に記載された装置を用いることができる。
本発明のシス−1,4−重合時に公知の分子量調節剤、例えばシクロオクタジエン、アレン、メチルアレン(1,2−ブタジエン)などの非共役ジエン類、又はエチレン、プロピレン、ブテン−1などのα−オレフィン類を使用することができる。又重合時のゲルの生成を更に抑制するために公知のゲル化防止剤を使用することができる。シス−1,4−構造含有率が一般に90%以上、特に95%以上であることが好ましい。
製造工程1で得られるシス−1,4−ポリブタジエンゴムのムーニー粘度は15〜80、特に15〜50が好ましい。
(製造工程2)
次に、製造工程2は、製造工程1で得られた重合反応混合物中の1,3−ブタジエンを、1,2−重合する工程である。製造工程1で得られた重合体溶液中に二硫化炭素、一般式AlRで表せる有機アルミニウム化合物及び可溶性コバルト化合物からなる触媒を添加して、1,3−ブタジエンを1,2−重合する。これにより、補強成分であるシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン樹脂が得られる。その際に、製造工程1で得られた重合体溶液中に1,3−ブタジエンを添加しても添加しなくてもよい。一般式AlRで表せる有機アルミニウム化合物としてはトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ−n−ヘキシルアルミニウム、トリフェニルアルミニウムなどを好適に挙げることができる。有機アルミニウム化合物は1,3−ブタジエン1モル当たり0.1ミリモル以上、特に0.5〜50ミリモル以上である。二硫化炭素は特に限定されないが水を含まないものであることが好ましい。二硫化炭素の濃度は20ミリモル/L以下、特に好ましくは0.01〜10ミリモル/Lである。二硫化炭素の代替として公知のイソチオシアン酸フェニルやキサントゲン酸化合物を使用してもよい。また、二硫化炭素は製造工程1で予め加えておいても良い。
1,2−重合する温度は−5〜100℃が好ましく、特に−5〜80℃未満が好ましい。1,2−重合する際の重合系には前記のシス重合液100重量部当たり1〜50重量部,好ましくは1〜20重量部の1,3−ブタジエンを添加することで1,2−重合時のシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンの収量を増大させることができる。重合時間(平均滞留時間)は10分〜2時間の範囲が好ましい。1,2−重合後のポリマー濃度は9〜29重量%となるように1,2−重合を行うことが好ましい。重合槽は1槽、又は2槽以上の槽を連結して行われる。重合は重合槽(重合器)内にて重合溶液を攪拌混合して行う。1,2−重合に用いる重合槽としては1,2−重合中に更に高粘度となり、ポリマーが付着しやすいので高粘度液攪拌装置付きの重合槽、例えば特公昭40−2645号公報に記載された装置を用いることができる。
重合反応が所定の重合率に達した後、常法に従って公知の老化防止剤を添加することができる。老化防止剤の代表としてはフェノール系の2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)、リン系のトリノニルフェニルフォスファイト(TNP)、硫黄系の4.6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート(TPL)などが挙げられる。単独でも2種以上組み合わせて用いてもよく、老化防止剤の添加はビニル・シス−ポリブタジエンゴム100重量部に対して0.001〜5重量部である。次に重合停止剤を重合系に加えて停止する。例えば重合反応終了後、重合停止槽に供給し、この重合溶液にメタノール、エタノールなどのアルコール、水などの極性溶媒を大量に投入する方法、塩酸、硫酸などの無機酸、酢酸、安息香酸などの有機酸、塩化水素ガスを重合溶液に導入する方法などの、それ自体公知の方法である。次いで通常の方法に従い生成したビニル・シス−ポリブタジエンゴムを分離、洗浄、乾燥する。
このようにして得られたビニル・シス−ポリブタジエンゴムのシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン樹脂含有率を示す沸騰n−ヘキサン不溶分の割合(HI)は、5〜40重量%、さらに5〜25重量%のとき、ゴム組成物の硬度や引張応力を向上させ、加工性を担保することが出来るため好ましい。
本ビニル・シス−ポリブタジエンゴムの製造工程としては、製造工程1、製造工程2の順番で行うことが好ましい。
本発明により得られるビニル・シス−ポリブタジエンゴムに配合剤を加えて混練したゴム組成物は、加硫すると引張応力が向上する。特に引張応力の向上が著しく、補強効果が大幅に改善される。また高剛性であるため、カーボンやシリカ等の補強材使用量の低減が容易になり、タイヤの軽量化による低燃費化が可能となる。
また、本発明により得られるビニル・シス−ポリブタジエンゴムに配合剤を加えて混練したゴム組成物は、従来のゴムを用い、硬度を合わせたゴム組成物と比較した時に、押出特性(押出量、寸法安定性)や、ロールミル収縮性、せん断特性(ムーニー粘度など)などに代表される加工性を改良することが出来る。
本発明により得られるビニル・シス−ポリブタジエンゴムと天然ゴム、合成ゴム若しくはこれらの任意の割合のブレンドゴムからなる群から選ばれたゴム100重量部に対して、ゴム補強剤を10〜100重量部を配合することにより、ゴム組成物を製造することもできる。
前記のブレンドゴムとしては、ハイシスポリブタジエンゴム、ローシスポリブタジエンゴム(BR)、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、乳化重合若しくは溶液重合スチレンブタジエンゴム(SBR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、ニトリルゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)、クロロプレンゴム(CR)などが挙げられる。
また、これらゴムの誘導体、例えば錫化合物で変性されたポリブタジエンゴムやエポキシ変性、シラン変性、マレイン酸変性された上記ゴムなども用いることができ、これらのゴムは単独でも、二種以上組み合わせて用いても良い。
前記のゴム補強剤としては、各種のカーボンブラック以外に、ホワイトカーボン、活性化炭酸カルシウム、超微粒子珪酸マグネシウム等の無機補強剤やシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ハイスチレン樹脂、フェノール樹脂、リグニン、変性メラミン樹脂、クマロンインデン樹脂及び石油樹脂等の有機補強剤があり、特に好ましくは、粒子径が90nm以下、ジブチルフタレート(DBP)吸油量が70ml/100g以上のカーボンブラックで、例えば、FEF、FF、GPF、SAF、ISAF、SRF、HAF等が挙げられる。また、シリカとしては、乾式法による無水ケイ酸及び湿式法による含水ケイ酸や合成ケイ酸塩などが挙げられる。
本発明により得られるビニル・シス−ポリブタジエンゴムに配合剤を加えて混練したゴム組成物は、前記各成分を通常行われているバンバリー、オープンロール、ニーダー、二軸混練り機などを用いて混練りすることで得られる。混練温度は、当該ビニル・シス−ポリブタジエンゴムに含有されるシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン樹脂の融点より低い必要がある。このシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン樹脂の融点より高い温度で混練すると、ビニル・シス−ポリブタジエンゴム中の繊維状形態を持つシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン樹脂が溶けて球状の粒子等に変形してしまうから好ましくない。
本発明により得られるビニル・シス−ポリブタジエンゴムに配合剤を加えて混練したゴム組成物には、必要に応じて、加硫剤、加硫助剤、老化防止剤、充填剤、プロセスオイル、亜鉛華、ステアリン酸など、通常ゴム業界で用いられる配合剤を混練してもよい。
本発明により得られるビニル・シス−ポリブタジエンゴムはタイヤ用ゴムとして有用であり、サイドウォール、または、トレッド、スティフナー、ビードフィラー、インナーライナー、カーカスなどに、その他、ホース、ベルトその他の各種工業用品等の剛性、機械的特性及び破壊特性が要求されるゴム用途に使用される。また、プラスチックスの改質剤として使用することもできる。
次に、本発明において、上記のように製造したビニル・シス−ポリブタジエンゴムの特徴を示すことになる構造解析方法を説明する。それは、構造解析に好適な架橋体を作製する工程と、その架橋体をパルス法NMR測定により評価する工程からなる。
(架橋体の作製)
本発明において、ビニル・シス−ポリブタジエンゴムのパルス法NMR測定する際に、目的のゴムの架橋体を作製する必要がある。架橋体とは、ゴムに対して、架橋剤および通常ゴム工業界で用いられる各種薬品、例えば、加硫促進剤、老化防止剤、スコーチ防止剤、亜鉛華、ステアリン酸などを配合し、所望の温度、圧力で加熱加圧して架橋させたゴム組成物を指す。ゴムを架橋体に成形することで、後に述べる膨潤状態でのパルス法NMRの測定が可能となる。
用いる架橋剤としては、特に制限されないが、例えば、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄などの硫黄;一塩化硫黄、二塩化硫黄などのハロゲン化硫黄;ジクミルパーオキシド、ジターシャリブチルパーオキシドなどの有機過酸化物;2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル(AMBN)、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル(ADVN)、2,2’−アゾビス−4−アゾビスシアノバレリックアシッド(塩)(ACVA)などのアゾ系ラジカル開始剤;p−キノンジオキシム、p,p’−ジベンゾイルキノンジオキシムなどのキノンジオキシム;トリエチレンテトラミン、ヘキサメチレンジアミンカルバメート、4,4’−メチレンビス−o−クロロアニリンなどの有機多価アミン化合物;メチロール基をもったアルキルフェノール樹脂;酸化マグネシウムなどの金属酸化物などが挙げられる。これらの中でも、硫黄が好ましい。
硫黄架橋剤の使用量は、状況に応じて適宜選定すればよいが、ゴム成分100質量部に対して、硫黄分として、0.1〜10質量部の範囲が好ましい。
本発明で使用できる加硫促進剤は、特に限定されるものではないが、例えば、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィド等のチアゾール系、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−(tert−ブチル)−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド等のスルフェンアミド系、あるいは1,3−ジフェニルグアニジン等のグアニジン系の加硫促進剤等を挙げることができ、その配合量は、ゴム100質量部に対し、0.1〜10質量部が好ましい。
架橋体作製時の架橋剤および各種薬品のゴムへの配合方法に関して、特に制限されないが、例えば、バンバリーミキサー、2軸ロール、インターナルミキサーなどの混練り機を用いて混練りすることにより調製することができる。
ゴムと架橋剤および各種薬品との配合時の混練温度は、0〜120℃が好ましく、20〜80℃がより好ましい。混練時間は、30秒〜30分が好ましく、1分〜10分がより好ましい。
上記方法で得られた配合物の加熱方法としては、特に制約されないが、得られた配合物をシート状とし、加熱プレスする方法が好ましい。加熱する際の温度は、通常120〜200℃であり、加熱プレスする時間は、通常1〜100分である。加熱プレスにより架橋が進行し、目的とする架橋体が得られる。
(パルス法NMR)
本発明者は、ポリマーの分子運動性を簡便に評価できるパルス法NMRに着目した。(参考文献:岩蕗仁, 日本ゴム協会誌, 87, 196(2014))パルス法NMRにおいて、プロトンのスピン−スピン緩和の時定数として得られるスピン−スピン緩和時間Tが材料の分子運動性に相関している。材料が分子運動の異なる複数のT成分からなる不均一構造である場合、各T成分の存在比の定量評価も可能である。プロトンはNMRの感度が高く、かつポリマー材料には炭化水素を骨格とするものが多い。よって大抵のポリマー材料にHパルス法NMRが適用できる。
実際の測定では、試料の磁気モーメント磁化Mが90°回転するだけのパルス磁場(90°パルス)を照射した後の減衰特性M(t)を観測する。90°パルス印加直後、最大(=M)であったM(t)は時間と共に指数関数的に減衰する。この減衰を自由誘導減衰(free induction decay;FID)と呼ぶ。横緩和をスピン−スピン緩和とみなすと、横緩和の時定数がTとなり、次式を満たす。
Figure 2019206649
ここで、Wはワイブル係数であり、1から2の値をとる。分子運動が十分に早い場合にはW=1、逆に分子運動が十分に遅い場合にはW=2になるとされ、結晶やガラスについてはW=2、ゴム状態についてはW=1と規定する場合も多い。分子運動が異なる成分が存在する多成分系の場合、M(t)は各成分のスピン−スピン緩和の重ね合わせとなり、次式のように表される。
Figure 2019206649
ここで、M0jはj成分のt=0における信号強度、Wはj成分のワイブル係数、T2jはj成分のTである。このとき、各T成分の成分分率Fは次式で与えられる。
Figure 2019206649
横緩和の測定にあたって、パルス系列の選択は非常に重要である。ソリッドエコー法(パルス系列:90°x−τ−90°y)とハーンエコー法(パルス系列:90°x−τ−180°x)を用いれば、結晶やガラス状態からゴム状態までの分子運動の範囲を十分にカバーすることができる。最も基本的な方法は90°パルス後のFIDの観測(90°パルス法)になるが,実際の測定装置では90°パルスの直後に受信系の不感時間(dead time;t)を生じるため、Tが10μs程度の成分(結晶やガラス状態)が存在する場合には不都合を生じる。90°パルス法の欠点であるtを取り除くための方法がソリッドエコー法であり、結晶やガラス状態の成分を定量するような場合には欠かすことはできない。
ゆえに、ソリッドエコー法で、ビニル・シス−ポリブタジエンゴム中のシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン樹脂を定量することができる。シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン樹脂は高結晶性ポリマーであるため、短いT成分としてソリッドエコー法により検出することができる。ソリッドエコー法で2成分に分けたときの緩和時間の短い成分(SS成分)のTが5μs以上100μs以下であり、SS成分の成分分率が2%以上50%以下の範囲、好ましくは4%以上30%以下の範囲で含まれていると、ゴム組成物の硬度や引張応力を向上させ、加工性を担保出来る。
一方、ハーンエコー法は磁場の不均一性の影響を取り除いて長いTを正確に測定するための方法である。架橋ゴムの架橋密度や架橋点間分子量あるいは、複数の緩和時間Tの観測により、バルク内での架橋の不均一性を評価することが可能である。一般的に架橋ゴムは緩和が速い成分(分子運動性が低い成分=HS成分)と緩和が遅い成分(分子運動性が高い成分=HL成分)の2成分で良好な近似ができる不均一構造となっている。
作製した架橋体には、通常ポリマー同士のからみ合いが多く含まれている。架橋体を溶媒で膨潤させることで、そのからみ合いの効果を解消して、構造をより厳密に評価することができる。
架橋体の膨潤に用いる溶媒にはNMR用重溶媒が用いられる。特に限定されないが、重水素化トルエン、重水素化ベンゼン、重水素化クロロホルム、重水素化シクロヘキサンなど架橋ゴムが膨潤しやすい溶媒を用いることが好ましい。
上記のように溶媒で膨潤させた状態の架橋体をハーンエコー法で測定した時、HL成分のTが2ms以上20ms以下の範囲、好ましくは5ms以上15ms以下の範囲であると、ゴム組成物の硬度や引張応力を向上させ、加工性を担保出来る。
また架橋体に歪みを加えた伸長サンプルをパルス法NMRのハーンエコー法で測定することで、発生する引張強度の度合いを評価することが出来る。それは、ゴム分子鎖の伸び切り具合に応じて分子運動性が低下し、Tが短くなる現象として捉えることができる。
ハーンエコー法で得られた減衰曲線をガウス展開による緩和スペクトルに変換することができる(参考文献:岩蕗仁ら,接着学会誌,46,326(2010))。それによって、分子量分布曲線のように緩和時間の成分比の分布曲線を作成することが出来、分子運動性さらには応力の発生を可視化することが出来る。
緩和スペクトルは、W=2のガウス型の減衰曲線の重ね合わせとして、以下の式で表すことができる。
Figure 2019206649
2jの範囲を充分に広く取り、nを大きく取れば、T2jとFの関係が緩和スペクトルに近似することができる。
横軸にT2jの逆数(1/T2j)、縦軸にFを取ってプロットすることで緩和スペクトルを作製することができる。架橋体に加えた歪みに応じて、緩和スペクトルのピークトップが1/T2jの増大する方向にシフトする。未伸長のピークトップと200%歪みにおけるピークトップの差Δ(1/T2j)が500Hz以上だと、ゴム組成物の硬度や引張応力を向上させることができる。
温度は、ポリマーの分子運動性を左右する重要な要素であるため、測定時の温度は限定される必要がある。また測定温度によっては、HS成分とHL成分を分けることが出来ない場合がある。以上の点から、測定温度は、30℃以上100℃以下、さらには30℃以上80℃以下、特には30℃以上50℃以下が好ましい。
以下に本発明に基づく実施例について具体的に記載する。
(1)膨潤サンプルのパルス法NMRの測定
ソリッドエコー法およびハーンエコー法によるパルス法NMR測定を行った。膨潤溶媒には重水素化トルエンを用いた。装置は、日本電子(株)製「JMN−MU25」を用いた。条件は観測核がH、共鳴周波数が25MHz、温度が40℃、ソリッドエコー法のパルスシーケンス(90°x−τ−90°y)およびハーンエコー法のパルスシーケンス(90°x−τ−180°x)にて、減衰曲線を測定し、式(2)、(3)を用いて各成分のT(T2SS、T2HS、T2HL)および成分分率(FSS、FHS、FHL)を求めた。SS成分のワイブル係数は2、HS成分およびHL成分のワイブル係数は1とした。
(2)伸長サンプルのパルス法NMRの測定
ハーンエコー法によるパルス法NMR測定を行った。装置は、日本電子(株)製「JMN−MU25」を用いた。架橋体のシートからリング状試験片を打ち抜き、所定の長さのテフロン(登録商標)棒に引っ掛け、静磁場方向と伸長方向とが垂直の関係になるように固定した状態で行った。条件は観測核がH、共鳴周波数が25MHz、温度が40℃、ハーンエコー法のパルスシーケンス(90°x−τ−180°x)にて、減衰曲線を測定した。緩和スペクトルの計算は、(4)式を用いた。nの値は50とした。1/T2jは20から100,000の範囲に設定した。未伸長および200%歪みサンプルの緩和スペクトルから、ピークトップとなる1/T2jを見積もり、ピークトップの差Δ(1/T2j)を算出した。
(3)引張試験
引張応力(M100);JIS K6251に従い、架橋体の100%歪みにおける引張応力を測定した。数値が大きい程引張応力が高いことを示す。
(製造例)ビニル・シス−ポリブタジエンゴムの合成
ヘリカル羽根を備えチッソ置換を終えた1.9Lステンレス製オートクレーブに、1,3−ブタジエンを500mL、シクロヘキサンを500mL導入した。撹拌スピードは500回転/分とした。水31mgを添加し、25℃で30分間保持した。次に1,5−シクロオクタジエン(COD)2.6ml、及びジエチルアルミニウムクロライド(DEAC)のシクロヘキサン溶液(2.0M)1.5mlを添加し、25℃で5分間反応させた。その後、溶液を45℃に昇温し、直ちにオクテン酸コバルト(Co(Oct))のシクロヘキサン溶液(10.0mM)0.7mlを添加して、45℃で20分間シス−1,4−重合を行った。次に、トリエチルアルミニウム(TEA)のシクロヘキサン溶液(2.0M)2.0mlを添加し、60℃に昇温した。オクテン酸コバルト(Co(Oct))のシクロヘキサン溶液(0.1M)0.2ml、二硫化炭素(CS)のシクロヘキサン溶液(1.0M)0.5mlを添加し、60℃で20分間1,2−重合を行った。反応停止は、「イルガノックス」(登録商標)1076(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)を0.2wt%含有するn−ヘプタンとエタノールの1:1混合溶液を2.0ml、及びナフトキノンのエタノール溶液(0.2M)を2.0ml加えて行った。次にオートクレーブを氷水で冷やしながら放圧し、圧力が常圧に戻った後、重合物をバットに回収し、100℃で3時間真空乾燥し、ビニル・シス−ポリブタジエンゴムを得た。HIは10.1%であった。
(実施例1)
2軸ロールを用いて、製造例で得たビニル・シス−ポリブタジエンゴム100部に対し、亜鉛華1部、ステアリン酸2部、硫黄1.5部、加硫促進剤としてN−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(商品名「ノクセラーNS」、大内新興化学工業社製)1部を添加し、40℃で5分間混練した。この混練物を160℃にて60分プレス加硫し、2mm厚シートの架橋体を作製した。この試料のパルス法NMRを測定し、各成分(SS成分、HS成分、HL成分)のT、成分分率、及びΔ(1/T2j)を求めた。結果を表1に示す。また、未伸長および伸長サンプルの減衰曲線、緩和スペクトルを図1及び2に示す。
(比較例1)
宇部興産(株)製ブタジエンゴム「UBEPOL BR150」を用いた以外は、実施例1と同様にして架橋体を作製し、パルス法NMRにて各成分(SS成分、HS成分、HL成分)のTおよび成分分率を求めた。結果を表1に示す。
(比較例2)
プラストミルを用いて、宇部興産(株)製ブタジエンゴム「UBEPOL BR14H」100部に対し、HAFグレードのカーボンブラック24部、プロセスオイル5部、亜鉛華3部、ステアリン酸2部、老化防止剤(アンチゲン6C、住友化学製)1部を90℃で5分間混練後、2軸ロールを用いて硫黄1.5部、加硫促進剤としてN−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(商品名「ノクセラーNS」、大内新興化学工業社製)1部を添加し、40℃で5分間混練した。この混練物を160℃にて20分プレス加硫し、2mm厚シートの架橋体を作製した。この試料のパルス法NMRを測定し、各成分(SS成分、HS成分、HL成分)のT、成分分率、及びΔ(1/T2j)を求めた。結果を表1に示す。また、未伸長および伸長サンプルの減衰曲線、緩和スペクトルを図3及び4に示す。
Figure 2019206649
表1の通り、実施例のビニル・シス−ポリブタジエンゴムはSS成分を8.2%含んでいた。HI(10.1%)に近い数値であり、含まれるシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン樹脂であることが分かる。加えて、HL成分のTおよびΔ(1/T2j)は好適な範囲の数値であった。上記の結果、比較例と比較してM100が大きく、引張強度が向上していることが分かる。

Claims (5)

  1. シス−1,4−ポリブタジエンゴムとシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン樹脂で構成されるビニル・シス−ポリブタジエンゴムであって、パルス法NMRのソリッドエコー法で得られたSS成分のTが5μs以上100μs以下であり、SS成分の成分分率が4%以上30%以下の範囲であることを特徴とするビニル・シス−ポリブタジエンゴム。
  2. 前記ビニル・シス−ポリブタジエンゴムのパルス法NMRのハーンエコー法で得られたHL成分のTが2ms以上15ms以下であることを特徴とする請求項1に記載のビニル・シス−ポリブタジエンゴム。
  3. 前記ビニル・シス−ポリブタジエンゴムのパルス法NMRのハーンエコー法で得た緩和スペクトルにおける、未伸長サンプルと200%歪みサンプルのピークトップの差Δ(1/T2j)が500Hz以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載のビニル・シス−ポリブタジエンゴム。
  4. 1,3−ブタジエンをシス−1,4−重合する工程と、
    1,3−ブタジエンを1,2−重合する工程と
    を有する方法により得られるビニル・シス−ポリブタジエンゴムであって、
    パルス法NMRのソリッドエコー法で得られたSS成分のTが5μs以上100μs以下であり、SS成分の成分分率が4%以上30%以下の範囲であることを特徴とするビニル・シス−ポリブタジエンゴム。
  5. 1,3−ブタジエンをシス−1,4−重合する工程と、
    1,3−ブタジエンを1,2−重合する工程と
    を有するビニル・シス−ポリブタジエンゴムの製造方法であって、
    前記ビニル・シス−ポリブタジエンゴムの、パルス法NMRのソリッドエコー法で得られたSS成分のTが5μs以上100μs以下であり、SS成分の成分分率が4%以上30%以下の範囲であることを特徴とするビニル・シス−ポリブタジエンゴムの製造方法。
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