JP2018043516A - インク用吸収剤 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献5には、ポリイソシアネート化合物、ヒドロキシ化合物、水及び/又は他の発泡剤、触媒、シリコン系整泡剤、特殊添加剤、必要に応じて他のイオン性界面活性剤等によりポリイソシアヌレートフォームを製造する方法が開示され、該フォームの用途として廃インク吸収材が開示されている。
特許文献6には、インクジェット式記録装置の廃インク収納機構に配置される廃インク吸収シートであって、基材に吸水性樹脂が担持されている廃インク吸収シートが開示されている。
特許文献7には、インクジェット式記録装置の廃インクタンク用の廃インク液吸収体であって、少なくとも水難溶性樹脂を含む含浸液を、少なくとも廃インク液との接触表面を含む部分に含むことを特徴とする、前記廃インク液吸収体が開示されている。
以下に本発明を詳述する。
なお、以下において記載する本発明の個々の好ましい形態を2つ以上組み合わせたものもまた、本発明の好ましい形態である。
上記「N−ビニルラクタムに由来する構造単位」とは、N−ビニルラクタム(N−ビニルラクタム系単量体)が重合して形成される構造単位と同じ構造の構造単位を表す。すなわち、N−ビニルラクタムが重合して形成される構造単位と同じ構造を有すれば、N−ビニルラクタムを重合する方法以外の方法で形成された構造単位も、N−ビニルラクタムに由来する構造単位に含まれる。
本発明のインク用吸収剤は、本発明の架橋重合体が環状N−ビニルラクタムに由来する構造単位を有することにより、インクを充分に吸収できるため、インクの残液を充分に抑制することができる。
従来のインク用吸収剤として例えば、ポリアクリル酸系吸液性樹脂やポリエチレンオキサイド架橋重合体は、有機溶剤を、水を過剰に含む水溶液としては吸液できるものの、水が蒸発し有機溶剤成分の濃度が上昇すると、吸液した液を保持しきれず、液の染み出し(はきだし)が生じる。これに対して、本発明のインク用吸収剤は、高濃度の有機溶剤を吸液することができ、吸液した有機溶剤を保持することができるため、液の染み出しを充分に抑制することができる。
上記R1〜R4におけるアルキル基の炭素数としては、1〜6が好ましく、より好ましくは1〜4である。上記アルキル基として更に好ましくはメチル基、エチル基であり、特に好ましくはメチル基である。
上記R1〜R4における置換基としては、特に制限されないが、エチレン性不飽和炭化水素基;カルボキシル基、スルホン酸基及びこれらのエステルや塩;アミノ基、水酸基等の架橋剤と縮合反応可能な反応性官能基等が挙げられる。
上記式(1)におけるR1〜R4の少なくとも1つが、置換基として上述の架橋剤と縮合反応可能な反応性官能基を有する炭素数1〜10のアルキル基であれば、後述する(2)、(3)により架橋構造を形成することができる。
R1〜R3としては水素原子であることが好ましい。R4としては水素原子又はメチル基であることが好ましく、より好ましくは水素原子である。
xとしては、0〜2の整数であることが好ましく、より好ましくは0〜1の整数であり、最も好ましくは0である。
yとしては、1又は2であることが好ましく、より好ましくは1である。
(1)架橋性単量体を含む単量体成分を重合して架橋構造を有する重合体を製造する
(2)反応性官能基を有する単量体を含む単量体成分を重合して得られた重合体に、該反応性官能基と反応する官能基を複数有する架橋剤を反応させて架橋構造を形成する
(3)反応性官能基を有する単量体1と、該単量体1が有する反応性官能基と反応する反応性官能基を有する単量体2とを共に含む単量体成分を重合した後、該単量体1の反応性官能基と単量体2の反応性官能基とを反応させて架橋構造を形成(自己架橋)する
(4)重合体にラジカルを発生させ、ラジカルが発生した重合体間で架橋構造を形成(自己架橋)する
(5)重合体にラジカルを発生させ、ラジカルが発生した重合体と架橋性単量体を反応させて架橋構造を形成する
本発明の架橋重合体の架橋構造は上記(1)〜(5)のいずれによって形成されたものであってもよいが、上記(1)によって形成されたものであることが好ましい。
本発明の架橋重合体が、上記(2)又は(3)によって形成された架橋構造を有する場合、本発明の架橋重合体は、上記N−ビニルラクタム系単量体又は後述するその他の単量体(E)に由来する構造単位として、反応性官能基を有する単量体に由来する構造単位を有することになる。
上記(2)、(3)における反応性官能基としては、特に制限されないが、カルボキシル基、スルホン酸基及びこれらのエステルや塩;アミノ基、水酸基、メルカプト基、イソシアネート基、オキサゾリン基等が挙げられる。
架橋構造が、上記(3)によって形成されたものである場合、互いに反応性を有する反応性官能基の組み合わせとしては、カルボキシル基(及びそのエステルや塩)と水酸基、スルホン酸基(及びそのエステルや塩)と水酸基、カルボキシル基(及びそのエステルや塩)とアミノ基、カルボキシル基(及びそのエステルや塩)とオキサゾリン基、スルホン酸基(及びそのエステルや塩)とアミノ基、イソシアネート基と水酸基、イソシアネート基とアミノ基、オキサゾリン基と水酸基、オキサゾリン基とメルカプト基等が挙げられる。本発明の架橋重合体の架橋構造が上記(2)によって形成されたものである場合の、単量体が有する反応性官能基と、架橋剤が有する該反応性官能基と反応する官能基の組み合わせの例もこれと同様である。
上記(2)における架橋剤としては、上記反応性官能基と反応することができる官能基を複数有するものであれば特に制限されないが、例えばエチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、フェニレンジアミン、オキサゾリン基含有ポリマー(株式会社日本触媒製 エポクロス)、ブタンジオール、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
なお、ラクタム構造及び少なくとも2個のエチレン性不飽和炭化水素基を有する化合物は、N−ビニルラクタム系単量体にも、架橋性単量体にも含まれるものとする。
上記架橋性単量体の中でも、残存するN−ビニルラクタム及び可溶分(架橋されない重合体分であって水への溶解分)が低下する傾向にあることから、アリル基を2個以上有する化合物を使用することが好ましい。具体的には、シアヌル酸トリアリル、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルホスフェート、トリアリルアミン、炭酸ジアリル、1,3−ビス(アリルオキシ)−2−プロパノール、ペンタエリスリトール(ジ、トリ、テトラ)(メタ)アリルエーテル、(ジ、トリ、テトラ、ペンタ、ヘキサ、ヘプタ、オクタ)アリルスクロース等が好ましく、シアヌル酸トリアリル、ペンタエリスリトール(ジ、トリ、テトラ)(メタ)アリルエーテル、(ジ、トリ、テトラ、ペンタ、ヘキサ、ヘプタ、オクタ)アリルスクロースがより好ましい。
上記トリメチロールプロパン(ジ、トリ)(メタ)アクリレートが炭素数1〜4のアルキレン基を有するアルキレンオキサイドで変性されたものである場合の、トリメチロールプロパン(ジ、トリ)(メタ)アクリレート1分子あたりのアルキレンオキサイドの平均付加数も同様であることが好ましい。
これらの中でも、上記(i)〜(x)の単量体が好ましく、より好ましくは、上記(i)(v)(vi)(vii)(ix)(x)の単量体である。
これらは、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、上記(i)〜(iii)、(x)における塩としては、金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩等が例示される。上記(iv)におけるアルキレンオキシドとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド等が例示され、炭素数1〜20のアルキレンオキシドが好ましく、炭素数1〜4のアルキレンオキシドがより好ましい。上記(iv)におけるアルキレンオキシドの付加モル数としては、上記(iv)の化合物1モルあたり0〜50モルが好ましく、0〜20モルがより好ましい。
ただし、全構造単位に架橋性単量体に由来する構造は含まれない。
架橋性単量体及び/又は架橋剤の使用量を調整することで、本発明の架橋重合体の、インクを吸収、保持する能力を調整することができる。また、架橋性単量体及び/又は架橋剤に由来する構造単位が0.01モル%以上であれば、架橋重合体を製造する際の解砕がしやすくなる。
架橋重合体の平均粒子径は、実施例に記載の方法により測定することができる。
本発明の架橋重合体はまた、有機溶剤の吸液能力にも優れ、例えば、エチレングリコールの吸液能力が5倍以上であることが好ましい。より好ましくは10倍以上であり、更に好ましくは15倍以上である。
なお、架橋重合体のインク及び有機溶剤の吸液能力は、実施例に記載の方法により測定することができる。
また、本発明の架橋重合体がプロピレングリコールを自重の4倍吸液(吸液倍率4倍)するのにかかる時間は、特に制限されるものではないが、0.1〜1500分であることが好ましい。より好ましくは、0.3〜600分、更により好ましくは、0.5〜300分、最も好ましくは1〜60分である。なお、プロピレングリコールの吸液速度の測定方法は、実施例に記載の通りである。
本発明のインク用吸収剤に含まれる環状N−ビニルラクタム系架橋重合体の製造は特に制限されないが、単量体成分を重合することにより製造することができ、単量体成分の具体例及び好ましい例は、上述のとおりである。また、全単量体(環状N−ビニルラクタム及びその他の単量体(E))成分100モル%に対する環状N−ビニルラクタム、その他の単量体(E)及び架橋性単量体の含有割合は、上述の全構造単位100モル%に対する環状N−ビニルラクタム、その他の単量体(E)及び架橋性単量体由来の構造単位の割合と同様である。
上記重合工程において使用する環状N−ビニルラクタム単量体の純度は90%以上であることが好ましい。より好ましくは95%以上、更により好ましくは98%以上、最も好ましくは99%以上である。
開始剤の使用量を0.1g以上とすることで、得られる架橋重合体に含まれる未反応の単量体の割合を充分に少なくすることができる。また、開始剤の使用量を10g以下とすることで、得られる架橋重合体に含まれる不純物量の割合を充分に少なくすることができる。また、開始剤の使用量をこのような割合とすることで、得られる架橋重合体の着色も抑制することができる。
また、ポリプロピレン等の鉄を溶出させない材質の反応容器を用いることも好ましく、これらの材質の反応容器を用いることで、得られる架橋重合体中に含まれる鉄分の含有量を少なくすることができる。
特に、上記架橋重合体が、溶剤を用いた重合で得られたものでゲル状である場合、すなわち溶剤を含むゲル状架橋重合体である場合、該ゲル状架橋重合体を、乾燥する工程を設けることが好ましい。なお、本発明において、乾燥とは固形分の上昇操作をいい、通常、架橋重合体全体の重量に対する固形分の割合が乾燥前と比較して上昇すればよいが、好ましくは架橋重合体全体の重量100質量%に対して固形分が95質量%以上、より好ましくは96質量%以上程度まで上昇させることである。なお、固形分の上限は99質量%程度であることが好ましい。乾燥は重合と同時に行ってもよく、重合時の乾燥と重合後の乾燥とを併用してもよいが、より好ましくは、重合後に乾燥装置を用いて乾燥する乾燥工程が設けられる。なお、ここで、架橋重合体の固形分は、下記の方法により測定される値をいう。
底面の直径が約5cmの秤量缶(質量W1(g))に、約1gの架橋重合体を量り取り(質量W2(g))、150℃の定温乾燥機中において1時間静置し、乾燥させる。乾燥後の秤量缶+架橋重合体の質量(W3(g))を測定し、以下の式より固形分を求める。
固形分(質量%)=((W3(g)−W1(g))/W2(g))×100
なお、乾燥温度は熱媒温度で規定するが、マイクロ波等熱媒温度で規定できない場合は材料温度で規定する。乾燥方法としては、乾燥温度が上記範囲内であれば特に限定されるものではなく、熱風乾燥、無風乾燥、減圧乾燥、赤外線乾燥、マイクロ波乾燥等を好適に用いることができる。中でも、熱風乾燥を用いることがより好ましい。熱風乾燥を用いる場合の乾燥風量は、好ましくは0.01〜10m/sec、より好ましくは0.1〜5m/secの範囲である。乾燥温度の範囲はより好ましくは110℃〜220℃、さらに好ましくは120℃〜200℃の温度範囲である。また、乾燥は、一定温度で乾燥してもよく、温度を変化させて乾燥してもよいが、実質、すべての乾燥工程は上記の温度範囲内でなされることが好ましい。
また、2回以上粉砕する場合には、それぞれの粉砕機は同じであっても異なっていてもよい。異なる種類の粉砕機を組み合わせて使うことも可能である。
また、架橋重合体を平均粒子径100μm以下に粉砕する場合は、ジェットミルを用いることが好ましい。
上記後架橋工程において後架橋させる(重合後に架橋させる)方法としては、例えば、(i)重合工程で得られた重合体にUV、γ線、電子線を照射する方法、(ii)重合工程で得られた重合体に縮合剤のような反応促進剤を加えて自己架橋させる方法、(iii)重合工程で得られた重合体に熱を加えて自己架橋させる方法、(iv)重合工程で得られた重合体にラジカル発生剤を含有させた後、熱を加えて自己架橋させる方法、(v)重合工程で得られた重合体にラジカル重合性架橋剤(架橋性単量体)およびラジカル重合開始剤を含有させた後、加熱および/または光照射する方法等が挙げられる。
なお、後架橋工程に供される重合体としては、単量体成分から製造したものを用いてもよく、市販の重合体を用いてもよい。
上記(iv)の方法において用いるラジカル発生剤としては、上述した重合工程において用いる重合開始剤と同様のものを用いることができる。重合開始剤のうち、過酸化水素、t−ブチルヒドロパーオキシド、t−ブチルパーオキシピバレート、オクタノイルパーオキサイド、サクシニックパーオキサイド、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシマレイン酸等の過酸化物が好ましい。
上記有機酸としては、特に制限されないが、カルボキシル基、スルホン酸基、ホスホン酸基、硫酸基、リン酸基等の酸基を有する有機化合物が挙げられる。このような有機酸としては、例えば、マロン酸、しゅう酸、コハク酸、アスパラギン酸、クエン酸、グルタミン酸、フマル酸、リンゴ酸、マレイン酸、フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、プロピオン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、グリコール酸、サリチル酸、乳酸、L−アスコルビン酸、安息香酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ラウリルベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンホスホン酸、ラウリル硫酸等が挙げられる。
なお上記有機酸(塩)は、上記有機酸及び有機酸の塩を表し、有機酸の塩は、主に後述する中和工程において添加する塩基と有機酸との中和物である。
上記熟成工程における熟成時間は特に制限されないが、10分〜5時間であることが好ましい。より好ましくは30分〜3時間である。
上記架橋重合体の製造方法が有機酸を添加する工程を含む場合、上記熟成工程は、有機酸を添加する工程の前に行うことが好ましい。
上記吸収材の形態は、シート、棒状(円筒や四角柱)、球状、角錐状、円錐状、フレーク状、塊状等、使用上不適合なものでなければ特に限定されないが、シートや棒状のものが好ましい。
本発明のインク用吸収剤をインクジェット式記録装置等に用いる場合、インク用吸収剤を用いて吸収材を構成することにより、インク用吸収剤の粉体が記録装置内部に漏れ出ることを充分に抑制することができ、例えばインクジェットノズルが詰まる等の不具合が生じることを充分に抑制することができる。
上記吸収材が備える基材は、特に制限されず、通常用いられる材料を使用することができる。本発明のインク用吸収剤は、インクの保持力に優れるため、基材自体のインクの保持力によらず、吸収材はインクの保持力に優れ、吸収材を傾けた場合にも、液漏れを充分に抑制することができる。
上記基材としては、例えば、紙、布、木材、エラストマー、樹脂フォーム、多孔性基剤等が挙げられる。
上記紙は、JIS P 0001で定義される紙であり、布は、JIS L 0206で定義されるシート状繊維製品の総称である。
上記布としては、例えば、織物、編物、組み物、レース、網、不織布等が挙げられ、好ましくは、織物、編物、不織布であり、より好ましくは不織布である。
上記基材を構成する繊維素材としては、特に制限されないが、ポリエステル等の疎水性の繊維やセルロース等の親水性の繊維が挙げられる。繊維素材の中でも、親水性の繊維が好ましく、セルロース系の基材がより好ましい。上記セルロースとしては、綿、麻等の天然繊維;レーヨン、ポリノジック、リヨセル、キュプラ等の再生繊維が挙げられる。
上記樹脂フォーム、多孔性基剤は、特に制限されないが、例えば発砲ポリウレタン、発砲ポリスチレン、無機多孔質体が挙げられる。
接合材を用いて基材に担持させる方法は、特に限定されるものではないが、具体的には、例えば、接合剤およびインク用吸収剤を有機溶剤や水等の分散媒に分散してなる分散液を基材表面に、噴霧(スプレー)する方法;上記分散液を刷毛塗り、またはローラを用いて塗布する方法;基材に上記分散液を含浸させる方法;等を採用すればよい。或いは、接合剤を含む溶液または分散液を基材表面に噴霧または塗布した後、該表面にインク用吸収剤を均一に撒布し、さらにこの上に該溶液または分散液を噴霧または塗布する方法;等を採用することもできる。基材に塗布された該分散液等は、必要に応じて乾燥させればよい。これにより、基材表面(外面及び/又は内面)に接合剤を介してインク用吸収剤が付着される。つまり、インク用吸収剤の層が形成される。尚、基材表面に、インク用吸収剤を含む樹脂層を形成する場合には、上記方法においてインク用吸収剤を分散する工程や、インク用吸収剤を撒布する工程を省略すればよい。
上記インク用吸収剤を基材で包み密封する方法としては、特に制限されないが、小さい区画で区切る方が、吸収材を傾けた際にインク用吸収剤の偏りが生じないためにも好ましい。
本発明における「シート」は、一般にシートであると認識される平面的な広がりをもった形状を意味するが、該形状の最も広い面の面積をa、その面に対する垂直方向の長さ(該形状の厚み)をbとしたときの〔a(1/2)〕/bが5以上であるような形状であることが好ましい。なお、上記形状の厚みが一定でない場合には、厚みの最大値をbとする。
シート状の基材にインク用吸収剤が担持されている場合、基材及びインク用吸収剤とインクとが接触する面積が大きいため、基材が瞬時にインクを吸収し、基材が吸収したインクをインク用吸収剤が強力に受け取り保持することになり、シート全体としてインクの吸液速度がより向上し、また、インクをシート全体により充分に拡散させることができる。
上記包装体状の吸収材に用いられる基材としては、上述のものが挙げられ、中でも繊維素材が好ましい。また、上記繊維素材の網目の大きさ(目開き寸法)としては、本発明のインク用吸収剤の実施例記載の平均粒子径測定でのR=80%に相当する粒子径以下の大きさであることが好ましい。繊維素材の網目の大きさがこのような大きさであれば、インク用吸収剤の漏洩を充分に抑制することができる。
更に、例えばインク用吸収剤を担持したシートと担持していないシートを交互に積層した構成のものや、インク用吸収剤の担持量が少ないものを上部に配置し、下部に行くにしたがって担持量を徐々に増やしたシートを何層にも配置する構成でも構わない。
また、材質の異なる不織布(PP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)、セルロース、ポリアミド、ナイロン、ポリエステル等)にインク用吸収剤を固定化し、2種類若しくはそれ以上の不織布を多層に積層したものでも構わない。
上記吸収シートは、単位面積当たりの重量が0.1〜3000g/m2であることが好ましい。より好ましくは0.5〜2500g/m2であり、更に好ましくは1〜1500g/m2である。
上記インクの成分としては特に制限されないが、水、水溶性有機溶剤、染料、顔料、その他の添加剤等が挙げられる。
水溶性有機溶剤として好ましくは、グリセリン、グリコール類である。
上記顔料をインク用吸収剤に吸収させる方法は、特に制限されないが、顔料を水等に分散させた分散液を吸液させることにより行うことができる。
篩を上から目開きの大きい順に組み合わせ、最上の篩に架橋重合体を入れ、ミクロ形電磁振動ふるい器(筒井理化学器械株式会社製、M−2型)にて60Hzで10分間振とうした。上記操作は、温度23±2℃及び相対湿度50±5%、常圧の室内で行った。各篩に残留した混合物の質量を測定してから、各篩の目開きのサイズと該篩を通過できなかった粒子(該篩上に残留した粒子と、より大きな目開きの篩に残留した粒子を合わせたものの全体に対する質量比(残留百分率)Rを片対数グラフ(横軸:粒子径(対数目盛)、縦軸:残留百分率)にプロットし、R=50%に相当する粒子径を求めて平均粒子径とした。
N−ビニルピロリドン(株式会社日本触媒製、以下、VPとも称する)130.0部、架橋剤としてシアヌル酸トリアリル(以下、CTAとも称する)0.52部(VPに対し0.18モル%)、脱イオン水304.6部を卓上型ニーダー(株式会社中央理化製 PNV−1H型)に仕込んだ。次いで、100ml/分で30分間窒素置換を行った。次いで、窒素導入を30ml/分にし、56℃まで昇温した。液温を56℃に安定させた後、開始剤として2、2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロライド(以下、「VA−044」とも称する)の15質量%水溶液を1.96部(VPとCTAの合計の使用量1モルに対し0.25g)添加し重合を開始した。重合反応が進み、ゲルが生成した後、ニーダーのブレードを回転させてゲルを解砕しながら、90℃で60分間熟成を行い、重合を終了した。次いで、マロン酸の1質量%水溶液を65.0部、3分かけて添加し、90℃で60分間撹拌した。さらに、ジエタノールアミンの2質量%水溶液を32.5部、3分かけて添加し、30分間撹拌した。次いで、得られたゲルを120℃で2時間乾燥(ヤマト科学製 精密恒温器 型式DF42 開口度最大、外形サイズ232×297×50H(mm)ステンレスバット2枚使用)を行うことにより、VP架橋重合体乾燥物を得た。次いで、得られた架橋重合体を粉砕機で粉砕し、目開き250μm及び500μmのJIS標準篩を使用して分級し、500μmの篩を通過し、250μmの篩上に残留した粉体を粒子状のVP架橋重合体(本発明のVP架橋重合体(1))とした。得られたVP架橋重合体(1)の平均粒子径を上記の方法で測定すると、340μmであった。
また、乾式の粒子径分布測定装置(マイクロトラック・ベル株式会社製 型式:MT3100II 乾式)により測定した累積50%値は、347μmであった。測定条件は以下に示す。
<測定条件>
乾式レーザー回折散乱法
測定時間:10秒
分散圧力:なし
粒子透過性:透過
粒子屈折率:1.60
粒子形状:非球形
溶媒名:空気(AIR)
溶媒屈折率:1.00
測定範囲:0.7〜1000μm
VPを1000.0部、架橋性単量体としてペンタエリスリトールトリアリルエーテル(ダイソー株式会社製、商品名:ネオアリルP−30M、ジエタノールアミンでpH6以上にして使用)を15.0部(VPに対し0.65モル%)、脱イオン水を2368.33部、卓上型ニーダー(株式会社中央理化製 PNV-5H型)に仕込んだ。次いで、400ml/分で40分間窒素置換を行った。次いで、窒素導入を30ml/分にし、56℃まで昇温した。液温を56℃に安定させた後、開始剤として2、2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩(以下、「V−50」とも称する)の15質量%水溶液を47.37部(VPとペンタエリスリトールトリアリルエーテルの合計の使用量1モルに対し0.78g)添加し、重合を開始した。重合反応が進み、ゲルが生成した後、ニーダーのブレードを回転させてゲルを解砕しながら、90℃で60分間熟成を行い、重合を終了した。次いで、マロン酸の1.4質量%水溶液を500.0部、3分かけて添加し、90℃で60分間撹拌した。さらに、ジエタノールアミンの2.8質量%水溶液を250.0部、3分かけて添加し、30分間撹拌した。次いで、得られたゲルを120℃で3時間乾燥(ヤマト科学製 精密恒温器 型式DF42 開口度最大、外形サイズ232×297×50H(mm)ステンレスバット2枚、外形サイズ206×267×40H(mm)ステンレスバット8枚使用)を行うことにより、VP架橋重合体乾燥物を得た。次いで、得られた架橋重合体を粉砕機で粉砕し、目開き250μm及び500μmのJIS標準篩を使用して分級し、500μmの篩を通過し、250μmの篩上に残留した粉体を粒子状のVP架橋重合体(本発明のVP架橋重合体(2))とした。
得られたVP架橋重合体(2)の平均粒子径を上記の方法で測定すると、324μmであった。
得られたゲルを120℃で2時間乾燥を行うまでは、製造例1の通り行った。次いで、得られた架橋重合体を粉砕機で粉砕し、目開き500μm及び1180μmのJIS標準篩を使用して分級し、1180μmの篩を通過し、500μmの篩上に残留した粉体を粒子状のVP架橋重合体(本発明のVP架橋重合体(3))とした。得られたVP架橋重合体(3)の平均粒子径を上記の方法で測定すると、680μmであった。
また、乾式の粒子径分布測定装置(スペクトリス株式会社マルバーン事業部製 型式:マスターサイザー3000 乾式)により3回測定した累積50%値の平均値は、729μmであった。測定条件は以下に示す。
<測定条件>
乾式レーザー回折散乱法
分散圧力:3bar
粒子屈折率:1.52
粒子吸収率:0.01
粒子形状:非球形
溶媒名:空気(AIR)
溶媒屈折率:1.00
測定範囲:0.1〜3500μm
得られたゲルを120℃で2時間乾燥を行うまでは、製造例1の通り行った。次いで、得られた架橋重合体を粉砕機で粉砕し、目開き106μm及び250μmのJIS標準篩を使用して分級し、250μmの篩を通過し、106μmの篩上に残留した粉体を粒子状のVP架橋重合体(本発明のVP架橋重合体(4))とした。得られたVP架橋重合体(4)の平均粒子径を上記の方法で測定すると、170μmであった。
また、乾式の粒子径分布測定装置(スペクトリス株式会社マルバーン事業部製 型式:マスターサイザー3000 乾式)により3回測定した累積50%値の平均値は、171μmであった。測定条件は以下に示す。
<測定条件>
乾式レーザー回折散乱法
分散圧力:3bar
粒子屈折率:1.52
粒子吸収率:0.01
粒子形状:非球形
溶媒名:空気(AIR)
溶媒屈折率:1.00
測定範囲:0.1〜3500μm
ポリエチレングリコール20000を50部、50mlガラスセパラブルフラスコに入れ、128℃で撹拌しながら溶解させた。なお、撹拌は一貫して50rpmで行った。溶解を確認後、架橋剤としてCTA2.5部を添加し、5分撹拌した。次いで、開始剤としてパーブチルI−75(日本油脂株式会社製)を0.12部添加し、128℃で3時間撹拌を継続した。得られたゲルを80℃まで放冷後、卓上ニーダー(株式会社中央理化製PNV-1H型)で解砕し、ポリエチレンオキサイド架橋重合体を得た。次いで、得られた架橋重合体を粉砕機で粉砕し、目開き250μm及び500μmのJIS標準篩を使用して分級し、500μmの篩を通過し、250μmの篩上に残留した粉体を粒子状のポリエチレンオキサイド架橋重合体(本発明の比較架橋重合体(1))を得た。
アクリル酸(日本触媒製、80質量%水溶液)(以下、AAとも称する)30.0部、水酸化ナトリウム(48質量%水溶液)12.14部、架橋性単量体としてポリエチレングリコールジアクリレート(新中村化学工業製NKエステルA−400、EO付加モル数9モル)(以下、A−400とも称する)0.021部(AAに対し0.01モル%)、脱イオン水42.2部を250mlポリプロピレン製容器に仕込んだ。(AAと水酸化ナトリウムを混合した後に、A−400と脱イオン水を添加した。)次いで、マグネチックスターラーで撹拌を開始し、100ml/分で30分間窒素置換を行った。次いで窒素導入を30ml/分にし、撹拌を継続しながら、開始剤として過硫酸ナトリウムの15質量%水溶液を0.33部(AAとA−400の合計の使用量1モルに対し0.12g)およびL−アスコルビン酸の0.5質量%水溶液を0.04部添加し、重合を開始した。重合反応が進み、ゲルが生成した後、90℃で30分間熟成を行い、重合を終了した。得られたゲルを卓上ニーダー(中央理化製PNV−1H型)で解砕した後に、120℃で2時間乾燥(ヤマト科学製 精密恒温器 型式DF42 開口度最大、外形サイズ206×267×40H(mm)ステンレスバット1枚使用)を行うことにより、AA系架橋重合体(比較架橋重合体(2))乾燥物を得た。次いで、得られた架橋重合体を粉砕機で粉砕して、粒子状の比較架橋重合体(2)を得た。
得られた比較架橋重合体(2)の平均粒子径は52.1μmであった。平均粒子径は、乾式の粒子径分布測定装置(スペクトリス株式会社マルバーン事業部製 型式:マスターサイザー3000 乾式)により測定した累積50%値を、平均粒子径とした。測定条件は以下に示す。
<測定条件>
乾式レーザー回折散乱法
分散圧力:1bar
粒子屈折率:1.52
粒子吸収率:0.01
粒子形状:非球形
溶媒名:空気(AIR)
測定範囲:0.1〜3500μm
実施例1、2として製造例1、2で得られたVP架橋重合体(1)、(2)及び比較例1として比較製造例2で得られた比較架橋重合体(2)に対し、下記の評価を行った。
(評価法)
架橋重合体0.1gを4cm×5cmの不織布製のティーバッグの中に入れ、ヒートシールにより封入した。このティーバッグを、ガラス製で規定容量が50mLのスクリュー管に入れた。上記操作は、温度23±2℃及び相対湿度50±5%、常圧の室内で行った。ティーバッグが入ったスクリュー管に、各種インク(キヤノン株式会社製、BCI−351(染料BK、C、M、Y)、BCI−350(PGBK(顔料BK))を2g室温(温度23±2℃)で添加した。室温(温度23±2℃)、常圧下で静置し、8時間後にスクリュー管内部の様子を観察し、残液(流動性の液体)の有無を評価した。結果を表1に示す。また、インクの成分を表2に示す。なお、表1中○は残液なし、×は残液ありを示す。下記の結果より、本発明のVP架橋重合体(1)、(2)は、より多くの種類のインクに対して残液なしで吸液できる点で、比較架橋重合体(2)よりも優位性があることが分かる。
実施例3として製造例1で得られたVP架橋重合体(1)、実施例4としてVP架橋重合体(1)と比較製造例2で得られた比較架橋重合体(2)の混合物(重量比1:1)、及び、比較例2、3として比較架橋重合体(2)、比較製造例1で得られた比較架橋重合体(1)に対し、各種溶液の吸液能力を下記の測定方法に従って測定した。測定結果を表3に示す。インクは実施例1と同じものを用いた。
上記インクの吸液能力測定では、インク成分の顔料や染料がインク用吸収剤のゲルの内部に入っていることを確認でき、本発明のインク用吸収剤が水以外のインク成分も吸収できることが明らかとなった。
(評価法)
架橋重合体約0.1gを正確に秤量し(質量W5(g))、4cm×5cmの不織布製のティーバッグの中に入れ、ヒートシールにより封入した。このティーバッグを、ガラス製で規定容量が50mLのスクリュー管に入れた。上記操作は、温度23±2℃及び相対湿度50±5%、常圧の室内で行った。ティーバッグが入ったスクリュー管に、各種インクを3g室温(温度23±2℃)で添加した。室温(温度23±2℃)、常圧下で静置し、24時間後にティーバッグの端をピンセットでつかんでティーバッグを引き上げ、ティーバッグの一面を下にしてキムタオル(日本製紙クレシア株式会社製)の上に乗せて5秒間静置した。次いで、反対の面を下にしてキムタオルの上に乗せて5秒間静置することにより液切りを行った後、上記ティーバッグの質量(W6(g))を測定した。別途、同様の操作を、架橋重合体を用いないで行い、そのときのティーバッグの質量(W4(g))をブランクとして求めた。次式に従って算出した吸液倍率を各種溶液の吸液能力とした。
吸液倍率(g/g)=(W6(g)−W4(g))/W5(g)
下記の結果より、本発明のVP架橋重合体(1)は、より多くの種類のインクについて平均して吸液能力が高いことが確認された。VP架橋重合体(1)と比較架橋重合体(2)の混合物(重量比1:1)についても、顔料インクBK及び染料インクBKについての比較から、比較架橋重合体(2)、比較架橋重合体(1)よりも優位性があることが分かる。
また、比較例1の結果も合わせて、比較架橋重合体(2)はインク成分を均一に吸液していないことが分かる。
実施例5、6、7として製造例1、3、4で得られたVP架橋重合体(1)、(3)、(4)に対し、インクの混合液の吸液能力を下記の測定方法に従って測定した。測定した結果、吸液倍率は、22(VP架橋重合体(1))、23(VP架橋重合体(3))、22(VP架橋重合体(4))(g/g)であった。インクは実施例1と同じものを用いた。
上記インクの吸液能力測定では、インク成分の顔料や染料がインク用吸収剤のゲルの内部に入っていることを確認でき、本発明のインク用吸収剤が水以外のインク成分も吸収できることが明らかとなった。また、上記の結果より、本発明のVP架橋重合体(1)はインク(染料、顔料)の混合液を単独のインクと同程度吸液できることが分かる。
(評価法)
架橋重合体約0.1gを正確に秤量し(質量W8(g))、4cm×5cmの不織布製のティーバッグの中に入れ、ヒートシールにより封入した。このティーバッグを、ガラス製で規定容量が50mLのスクリュー管に入れた。上記操作は、温度23±2℃及び相対湿度50±5%、常圧の室内で行った。ティーバッグが入ったスクリュー管に、各種インクの混合液(BCI−351(BK、C、M、Y)、BCI−350(PGBK)を等量混合した溶液)を3g室温(温度23±2℃)で添加した。室温(温度23±2℃)、常圧下で静置し、24時間後にティーバッグの端をピンセットでつかんでティーバッグを引き上げ、ティーバッグの一面を下にしてキムタオル(日本製紙クレシア株式会社製)の上に乗せて5秒間静置した。次いで、反対の面を下にしてキムタオルの上に乗せて5秒間静置することにより液切りを行った後、上記ティーバッグの質量(W9(g))を測定した。別途、同様の操作を、架橋重合体を用いないで行い、そのときのティーバッグの質量(W7(g))をブランクとして求めた。次式に従って算出した吸液倍率を各種インクの混合液の吸液能力とした。
吸液倍率(g/g)=(W9(g)−W7(g))/W8(g)
実施例8、9、10、11として製造例1、2、3、4で得られたVP架橋重合体(1)、(2)、(3)、(4)及び比較例4として比較製造例2で得られた比較架橋重合体(2)に対し、下記の評価を行った。
(評価法)
架橋重合体0.2gと各種インク(キヤノン株式会社製、BCI−351(染料BK、C、M、Y)、BCI−350(PGBK(顔料BK)))2.8gを20mLのスクリュー管に入れ蓋をした。室温(温度23±2℃)、常圧下で静置し、24時間後にスクリュー管内部の様子を観察し、残液(流動性の液体)の有無を評価した。結果を表4に示す。なお、表4中、○は残液なし、×は残液ありを示す。
その後、スクリュー管の蓋を外し、50℃の乾燥機でインク中の水分を蒸発させ、吸液ゲルからの液の吐き出しの有無を評価した。結果を表5に示す。なお、表5中、○は液の吐き出しなし、×は液の吐き出しありを示す。
下記の結果より、本発明のVP架橋重合体(1)、(2)、(3)、(4)は、より多くの種類のインクに対して残液なしで吸液でき、また、インク中の水分が蒸発して、インク成分が濃縮されてもインクを保持できる点で、比較架橋重合体(2)よりも優位性があることが分かる。
実施例12として製造例1で得られたVP架橋重合体(1)、比較例5、6として比較製造例2で得られた比較架橋重合体(2)、比較製造例1で得られた比較架橋重合体(1)に対し、インクの一成分である、グリコール系溶剤の吸液能力を下記の測定方法に従って測定した。測定した結果を表6に示す。
本発明のインク用吸収剤がインク成分であるグリコール系溶剤の吸液性に優れることが明らかとなった。一方、比較架橋重合体(2)や比較架橋重合体(1)はグリコール系溶剤の吸液能力が低かった。比較例2、3の結果から、比較架橋重合体(2)や比較架橋重合体(1)は、水の含有量が多いインクを比較的多く吸液できることが分かるが、比較例5、6の結果より、インク用吸収剤からある程度の水が蒸発した際には、水に溶解するグリコール系溶剤の濃度が高くなるために、吸収剤が溶液を保持しきれなくなり、溶液の染み出しがあると考えられる。これに対し、本発明のVP架橋重合体(1)はグリコール系溶剤のみであっても保持することができるため、水が蒸発した際にも、高濃度グリコール溶剤を保持することができ、液の染み出しはないと考えられる。
(評価法)
架橋重合体約0.1gを正確に秤量し(質量W11(g))、4cm×5cmの不織布製のティーバッグの中に入れ、ヒートシールにより封入した。このティーバッグを、ガラス製で規定容量が50mLのスクリュー管に入れた。上記操作は、温度23±2℃及び相対湿度50±5、常圧%の室内で行った。ティーバッグが入ったスクリュー管に、グリコール系溶剤を添加し、室温(温度23±2℃)で浸漬させた。室温(温度23±2℃)、常圧下で静置し、24時間後にティーバッグの端をピンセットでつかんでティーバッグを引き上げ、ティーバッグの一面を下にしてキムタオル(日本製紙クレシア株式会社製)の上に乗せて5秒間静置した。次いで、反対の面を下にしてキムタオルの上に乗せて5秒間静置することにより液切りを行った後、上記ティーバッグの質量(W12(g))を測定した。別途、同様の操作を、架橋重合体を用いないで行い、そのときのティーバッグの質量(W10(g))をブランクとして求めた。次式に従って算出した吸液倍率をグリコール系溶剤の吸液能力とした。
吸液倍率(g/g)=(W12(g)−W10(g))/W11(g)
実施例13として製造例1で得られたVP架橋重合体(1)を用いて、下記の吸収シート(1)を作成した。
アルカリ水可溶性樹脂の12.5重量%メチルアルコール溶液(以下、ASP溶液と記す)を製造した。該アルカリ水可溶性樹脂は、アクリル酸メチルを18重量%、アクリル酸エチルを34重量%、アクリル酸を15重量%、および、メタクリル酸メチルを33重量%の割合で含む単量体成分を所定の条件下で共重合させることにより得た。
上記のASP溶液とVP架橋重合体(1)とを、重量比10:1で混合することにより、樹脂層となるべき樹脂溶液を得た。そして、A4版の大きさに裁断したセルロース系不織布(シート状基材)を該樹脂溶液に浸漬し、余分な樹脂溶液を搾り取った後、乾燥機を用いて100℃で3分間乾燥させた。つまり、不織布の両面に樹脂層を形成した。該不織布には、アルカリ水可溶性樹脂が80g/m2、VP架橋重合体(1)が64g/m2の割合で付着していた。
上記吸収シート(1)は、インク(染料、顔料)吸液能に優れるシートであった。
実施例14として製造例1で得られたVP架橋重合体(1)を用いて、下記の吸収シート(2)を作成した。
合成ゴム系接合剤(住友スリーエム株式会社製;商品名「3M スプレーのり99」)を用いて、被覆材を製造した。該接合剤の成分は、スチレンブタジエンゴム等の合成ゴム10重量%、n−ペンタンやアセトン、トルエン等の有機溶剤40重量%、LPGやジメチルエーテル等のガス(スプレー用)50重量%である。
A4版の大きさに裁断した不織布(シート状基材、ポリエステル:綿/50:50(重量比)、坪量200g、厚さ0.5mm)の表面(片面)に、合成ゴム(固形分)の付着量が0.5gとなるように該接合剤を均一にスプレー撒布した。その上に、2.5gのVP架橋重合体(1)を均一に撒布し、さらにこの上に、合成ゴムの付着量が1.5gとなるように該接合剤を均一にスプレー撒布した。そして、該不織布の裏面にも、上記操作と同様の操作を行って、VP架橋重合体(1)を合成ゴムにて付着させた。次いで、VP架橋重合体(1)が付着された該不織布を、乾燥機を用いて100℃で5分間乾燥させた。該不織布には、合成ゴムが64g/m2、VP架橋重合体(1)が80g/m2の割合で付着していた。
上記吸収シート(2)は、インク(染料、顔料)吸液能に優れるシートであった。
実施例15として製造例1で得られたVP架橋重合体(1)を用いて、下記の吸収シート(3)を作成した。
A4版の大きさに裁断した不織布(シート状基材、ポリエステル:綿/50:50(重量比)、坪量200g、厚さ0.5mm)の表面(片面)に、2.5gのVP架橋重合体(1)を均一に撒布した。この上に、合成ゴム(固形分)の付着量が1.5gとなるように合成ゴム系接合剤(住友スリーエム株式会社製;商品名「3M スプレーのり99」)を均一にスプレー撒布した。付着量が0.5gとなるように該接合剤を均一にスプレー撒布した。次いで、VP架橋重合体(1)が付着された該不織布を、乾燥機を用いて100℃で5分間乾燥させた。該不織布には、合成ゴムが32g/m2、VP架橋重合体(1)が80g/m2の割合で付着していた。
上記吸収シート(3)は、インク(染料、顔料)吸液能に優れるシートであった。
実施例16として製造例1で得られたVP架橋重合体(1)を用いて、下記の吸収シート(4)を作成した。
VP架橋重合体(1)50重量部と、木材粉砕パルプ50重量部とを、ミキサーを用いて乾式混合した。次いで、得られた混合物を、400メッシュ(目の大きさ38μm)に形成されたワイヤースクリーン上にバッチ型空気抄造装置を用いて空気抄造することにより、120mm×400mmの大きさのウェブに成形した。さらに、このウェブを圧力196.14kPaで5秒間プレスすることにより、坪量が約0.047g/cm2の吸収シート(4)を得た。
上記吸収シート(4)は、インク(染料、顔料)吸液能に優れるシートであった。
実施例17として製造例1で得られたVP架橋重合体(1)を用いて、下記の吸収シート(5)を作成した。
VP架橋重合体(1)を用い、実施例16の吸収シートを作成した。続いて、液不透過性のポリプロピレンからなる、いわゆる背面シート(液不透過性シート)、上記吸収体、および、液透過性のポリプロピレンからなる不織布の表面シート(液透過性シート)を、両面テープを用いてこの順に互いに貼着することにより、吸収シート(5)を得た。
上記吸収シート(5)は、インク(染料、顔料)吸液能に優れるシートであった。
実施例18として製造例1で得られたVP架橋重合体(1)を用いて、下記の吸収(吸水性)シート(6)を作成した。
坪量20g/m2の薄葉紙の上にポリプロピレン製の網状体をおき、VP架橋重合体(1)30g/m2を均一に散布し、もう一枚の薄葉紙をかぶせた後、170℃の熱ロールを通すことによって加熱融着し一体化された吸水性シート(6)を作成した。
上記吸収シート(6)は、インク(染料、顔料)吸液能に優れるシートであった。
実施例19として製造例1で得られたVP架橋重合体(1)を用いて、下記の吸収(吸水性)シート(7)を作成した。
坪量30g/m2のクレープ紙と厚み25μmのポリエステル系フィルムの間に、VP架橋重合体(1)を40g/m2と、ポリエステル系繊維の表層部に熱溶融性のポリエチレンがコーティングされた網状体をはさみ込み、180℃の熱ロールを通して加熱融着し吸水性シート(7)を作成した。
上記吸収シート(7)は、インク(染料、顔料)吸液能に優れるシートであった。
実施例20として製造例1で得られたVP架橋重合体(1)を用いて、下記の吸収(吸水性)シート(8)を作成した。
坪量220g/m2の段ボール板紙と坪量25g/m2のポリエステル系不織布を用いて実施例18と同様にして吸水性シート(8)を作成した。
上記吸収シート(8)は、インク(染料、顔料)吸液能に優れるシートであった。
実施例21として製造例1で得られたVP架橋重合体(1)を用いて、下記の吸収(吸水性)シート(9)を作成した。
2枚の坪量30g/m2のポリエステル系不織布を用いて実施例18と同様にして吸水性シート(9)を作成した。
上記吸収シート(9)は、インク(染料、顔料)吸液能に優れるシートであった。
実施例22として製造例1で得られたVP架橋重合体(1)を用いて、下記の吸収(吸水性)シート(10)を作成した。
坪量20g/m2のレーヨン系不織布と坪量50g/m2のアクリル系編物の間にVP架橋重合体(1)(20g/m2)と接着剤を塗布したポリエステル系撚糸製の網状体をはさみ込み圧着して一体化し、吸水性シート(10)を作成した。
上記吸収シート(10)は、インク(染料、顔料)吸液能に優れるシートであった。
実施例23として製造例1で得られたVP架橋重合体(1)を用いて、下記の吸収(吸水性)シート(11)を作成した。
坪量25g/m2のレーヨン系不織布と厚さ20μmのナイロン系フィルムを用いて実施例18と同様にして吸水性シート(11)を作成した。
上記吸収シート(11)は、インク(染料、顔料)吸液能に優れるシートであった。
実施例24として製造例1で得られたVP架橋重合体(1)を用いて、下記の吸収(吸水性)シート(12)を作成した。
坪量40g/m2の和紙上にポリプロピレン製網状体をおき、VP架橋重合体(1)(30g/m2)を均一に散布した後、坪量20g/m2のポリエステル系不織布をかぶせた。さらにこの不織布の上に、上記の網とVP架橋重合体(1)(30g/m2)をおき前記の和紙をかぶせた後、実施例18と同様にして5層構造の吸水性シート(12)を作成した。
上記吸収シート(12)は、インク(染料、顔料)吸液能に優れるシートであった。
実施例25として製造例1で得られたVP架橋重合体(1)を用いて、下記の吸収シート(13)を作成した。
エラストマーとしてのクロロプレンゴム100部に、VP架橋重合体(1)50部、加硫剤および加硫助剤としての酸化マグネシウム4部、加硫剤としての酸化亜鉛5部、加硫促進剤1部、滑剤1部、老化防止剤2部、無機充填剤としての炭酸カルシウム20部、および、軟化剤15部を混合した。そして、該混合物を10インチ試験ロール機を用いて20分間混練した後、厚さ3.5mmに延ばすことにより、コンパウンドを得た。次いで、上記のコンパウンドを電熱プレス機を用いて170℃で10分間加硫することにより、厚さ2mmの吸収シート(13)(膨潤性ゴム)を得た。
上記吸収シート(13)は、インク(染料、顔料)吸液能に優れるシートであった。
実施例26として製造例1で得られたVP架橋重合体(1)を用いて、下記の吸収シート(14)を作成した。
エラストマーとしてのクロロプレンゴム100部に、VP架橋重合体(1)50部、加硫剤としての酸化亜鉛5部、ステアリン酸1部、加硫促進剤3部、および、架橋剤1部を混合した。そして、該混合物を10インチ試験ロール機を用いて20分間混練した後、厚さ3.5mmに延ばすことにより、コンパウンドを得た。次いで、上記のコンパウンドを電熱プレス機を用いて170℃で10分間加硫することにより、厚さ2mmの吸収シート(14)(膨潤性ゴム)を得た。
上記吸収シート(14)は、インク(染料、顔料)吸液能に優れるシートであった。
実施例27として製造例1で得られたVP架橋重合体(1)を用いて、下記の吸収シート(15)を作成した。
100mm×100mmの大きさのポリエステル系不織布を使用して、VP架橋重合体(1)1部を分包し、四方を熱圧着シールし、吸収シート(15)を得た。吸収シート(15)はVP架橋重合体(1)粉末の飛散はほとんどなく10%未満であった。
上記吸収シート(15)は、インク(染料、顔料)吸液能に優れるシートであった。
実施例28として製造例1で得られたVP架橋重合体(1)を用いて、下記の吸収シート(16)を作成した。
100mm×100mmの大きさのレーヨン系不織布を使用して、VP架橋重合体(1)1部を分包し、四方を熱圧着シールし、吸収シート(16)を得た。吸収シート(16)はVP架橋重合体(1)粉末の飛散はほとんどなく10%未満であった。
上記吸収シート(16)は、インク(染料、顔料)吸液能に優れるシートであった。
実施例29として製造例1で得られたVP架橋重合体(1)を用いて、下記の吸収シート(17)を作成した。
VP架橋重合体(1)が漏れ出さない細孔を有する2枚のポリエステル系不織布の間にVP架橋重合体(1)を散布した後に、ヒートシーラーで小さな区画に編み込み、吸収シート(17)を得た。各区画に同程度の重量のVP架橋重合体(1)が含まれており、吸収シート(17)はVP架橋重合体(1)粉末の飛散はほとんどなく10%未満であった。
上記吸収シート(17)は、インク(染料、顔料)吸液能に優れるシートであった。
実施例30として製造例1で得られたVP架橋重合体(1)を用いて、下記の吸収シート(18)を作成した。
実施例14で用いた合成ゴム系接合剤(住友スリーエム株式会社製;商品名「3M スプレーのり99」)を用いて、被覆材を製造した。
5cm×10cmの大きさに裁断した不織布(シート状不織布ウエス、パルプ・ポリプロピレン系不織布、坪量0.3g、厚さ0.5mm)の表面(片面)に、合成ゴム(固形分)の付着量が0.17gとなるように該接合剤を均一にスプレー撒布した。その上に、0.5gのVP架橋重合体(1)を均一に撒布し、さらにこの上に、合成ゴムの付着量が0.17gとなるように該接合剤を均一にスプレー撒布した不織布(秤量0.3g)を重ねて圧着した。次いで、VP架橋重合体(1)が付着された該不織布を、乾燥機を用いて100℃で10分間乾燥させた。
上記吸収シート(18)は、インク(染料、顔料)吸液能に優れるシートであった。
実施例31として製造例1で得られたVP架橋重合体(1)を用いて、下記の吸収シート(19)を作成した。
実施例14で用いた合成ゴム系接合剤(住友スリーエム株式会社製;商品名「3M スプレーのり99」)を用いて、被覆材を製造した。
5cm×10cmの大きさに裁断した不織布(ペーパーウエス、パルプ系、坪量0.25g、厚さ0.5mm)の表面(片面)に、合成ゴム(固形分)の付着量が0.08gとなるように該接合剤を均一にスプレー撒布した。その上に、0.5gのVP架橋重合体(1)を均一に撒布し、さらにこの上に、合成ゴムの付着量が0.08gとなるように該接合剤を均一にスプレー撒布した不織布(秤量0.25g)を重ねて圧着した。次いで、VP架橋重合体(1)が付着された該不織布を、乾燥機を用いて100℃で10分間乾燥させた。
上記吸収シート(19)は、インク(染料、顔料)吸液能に優れるシートであった。
実施例32として製造例2で得られたVP架橋重合体(2)を用いて、下記の吸収シート(20)を作成した。
実施例14で用いた合成ゴム系接合剤(住友スリーエム株式会社製;商品名「3M スプレーのり99」)を用いて、被覆材を製造した。
5cm×10cmの大きさに裁断した不織布(アドバンテック製不織布濾紙、T−250、レーヨン系、坪量0.26g、厚さ0.3mm)の表面(片面)に、合成ゴム(固形分)の付着量が0.08gとなるように該接合剤を均一にスプレー撒布した。その上に、0.5gのVP架橋重合体(2)を均一に撒布し、さらにこの上に、合成ゴムの付着量が0.08gとなるように該接合剤を均一にスプレー撒布した不織布(秤量0.26g)を重ねて圧着した。次いで、VP架橋重合体(2)が付着された該不織布を、乾燥機を用いて100℃で10分間乾燥させた。
上記吸収シート(20)は、インク(染料、顔料)吸液能に優れるシートであった。
実施例33として製造例2で得られたVP架橋重合体(2)を用いて、下記の吸収シート(21)を作成した。
実施例14で用いた合成ゴム系接合剤(住友スリーエム株式会社製;商品名「3M スプレーのり99」)を用いて、被覆材を製造した。
5cm×10cmの大きさに裁断した不織布(アドバンテック製不織布濾紙、T−811、ポリエステル系、坪量0.52g、厚さ1.15mm)の表面(片面)に、合成ゴム(固形分)の付着量が0.1gとなるように該接合剤を均一にスプレー撒布した。その上に、0.5gのVP架橋重合体(2)を均一に撒布し、さらにこの上に、合成ゴムの付着量が0.1gとなるように該接合剤を均一にスプレー撒布した不織布(秤量0.52g)を重ねて圧着した。次いで、VP架橋重合体(2)が付着された該不織布を、乾燥機を用いて100℃で10分間乾燥させた。
上記吸収シート(21)は、インク(染料、顔料)吸液能に優れるシートであった。
実施例34として製造例2で得られたVP架橋重合体(2)を用いて、下記の吸収シート(22)を作成した。
実施例14で用いた合成ゴム系接合剤(住友スリーエム株式会社製;商品名「3M スプレーのり99」)を用いて、被覆材を製造した。
5cm×10cmの大きさに裁断した不織布(三菱アルミニウム製難燃性不織布、坪量0.65g、厚さ7mm)の表面(片面)に、合成ゴム(固形分)の付着量が0.21gとなるように該接合剤を均一にスプレー撒布した。その上に、0.5gのVP架橋重合体(2)を均一に撒布し、さらにこの上に、合成ゴムの付着量が0.21gとなるように該接合剤を均一にスプレー撒布した不織布(秤量0.65g)を重ねて圧着した。次いで、VP架橋重合体(2)が付着された該不織布を、乾燥機を用いて100℃で10分間乾燥させた。
上記吸収シート(22)は、インク(染料、顔料)吸液能に優れるシートであった。
実施例35として製造例1で得られたVP架橋重合体(1)を用いて、下記の吸収シート(23)を作成した。
実施例14で用いた合成ゴム系接合剤(住友スリーエム株式会社製;商品名「3M スプレーのり99」)を用いて、被覆材を製造した。
5cm×10cmの大きさに裁断したキッチンタオル(王子ネピア株式会社製、パルプ系、坪量0.24g、厚さ0.3mm)の表面(片面)に、合成ゴム(固形分)の付着量が0.1gとなるように該接合剤を均一にスプレー撒布した。その上に、0.5gのVP架橋重合体(1)を均一に撒布し、さらにこの上に、合成ゴムの付着量が0.1gとなるように該接合剤を均一にスプレー撒布したキッチンタオル(秤量0.24g)を重ねて圧着した。次いで、VP架橋重合体(1)が付着された該不織布を、乾燥機を用いて100℃で10分間乾燥させた。
上記吸収シート(23)は、インク(染料、顔料)吸液能に優れるシートであった。
実施例36として製造例2で得られたVP架橋重合体(2)を用いて、下記の吸収シート(24)を作成した。
実施例14で用いた合成ゴム系接合剤(住友スリーエム株式会社製;商品名「3M スプレーのり99」)を用いて、被覆材を製造した。
5cm×10cmの大きさに裁断したオイルパック(カクイ株式会社製、カポック繊維、油分を除去し半分に割って使用、坪量0.92g、厚さ8mm)の表面(片面)に、合成ゴム(固形分)の付着量が0.15gとなるように該接合剤を均一にスプレー撒布した。その上に、0.5gのVP架橋重合体(2)を均一に撒布し、さらにこの上に、合成ゴムの付着量が0.15gとなるように該接合剤を均一にスプレー撒布したオイルパック(秤量0.92g)を重ねて圧着した。次いで、VP架橋重合体(2)が付着された該オイルパックを、乾燥機を用いて100℃で10分間乾燥させた。
上記吸収シート(24)は、インク(染料、顔料)吸液能に優れるシートであった。
実施例37として製造例2で得られたVP架橋重合体(2)を用いて、下記の包装体状吸収材(25)を作成した。
VP架橋重合体(2)が漏れ出さない細孔を有するレーヨン系不織布の袋(8.5cm×6cm)にVP架橋重合体(2)0.2gを入れ、ヒートシーラーで密封し、包装体状吸収材(25)を得た。包装体状吸収材(25)はVP架橋重合体(2)粉末の飛散はほとんどなく10%未満であった。
上記包装体状吸収材(25)は、インク(染料、顔料)吸液能に優れる吸収材であった。
実施例38として製造例1で得られたVP架橋重合体(1)を用いて、下記の包装体状吸収材(26)を作成した。
VP架橋重合体(1)が漏れ出さない細孔を有するポリエチレン・ポリプロピレン系不織布の4つに区切られた袋(8.5cm×6cmを4つに区切った)全ての区画にVP架橋重合体(1)を各0.05g、全体で0.2g入れ、ヒートシーラーで密封し、4区画に区切られた包装体状吸収材(26)を得た。包装体状吸収材(26)はVP架橋重合体(1)粉末の飛散はほとんどなく10%未満であった。
上記包装体状吸収材(26)は、インク(染料、顔料)吸液能に優れる吸収材であった。
実施例39として製造例1で得られたVP架橋重合体(1)を用いて、下記の包装体状吸収材(27)を作成した。
VP架橋重合体(1)が漏れ出さない細孔を有するポリエチレン・ポリエステル系不織布の袋(8.5cm×6cm)にVP架橋重合体(1)0.2gを入れ、ヒートシーラーで密封し、包装体状吸収材(27)を得た。包装体状吸収材(27)はVP架橋重合体(1)粉末の飛散はほとんどなく10%未満であった。
上記包装体状吸収材(27)は、インク(染料、顔料)吸液能に優れる吸収材であった。
実施例40として製造例3で得られたVP架橋重合体(3)を用いて、下記の包装体状吸収材(28)を作成した。
VP架橋重合体(3)が漏れ出さない細孔を有するナイロンメッシュの袋(5.2×4.4cm)にVP架橋重合体(3)0.75gを入れ、ヒートシーラーで密封し、テトラ(三角錐)型の包装体状吸収材(28)を得た。包装体状吸収材(28)はVP架橋重合体(3)粉末の飛散はほとんどなく10%未満であった。
上記包装体状吸収材(28)は、インク(染料、顔料)吸液能に優れる吸収材であった。
実施例41として製造例2で得られたVP架橋重合体(2)を用いて、下記の包装体状吸収材(29)を作成した。
VP架橋重合体(2)が漏れ出さない細孔を有するポリエステル系不織布の袋(5.2×4.4cm)にVP架橋重合体(2)0.75gを入れ、ヒートシーラーで密封し、テトラ(三角錐)型の包装体状吸収材(29)を得た。包装体状吸収材(29)はVP架橋重合体(2)粉末の飛散はほとんどなく10%未満であった。
上記包装体状吸収材(29)は、インク(染料、顔料)吸液能に優れる吸収材であった。
実施例42として製造例4で得られたVP架橋重合体(4)を用いて、下記の包装体状吸収材(30)を作成した。
VP架橋重合体(4)が漏れ出さない細孔を有するパルプ系不織布の袋(5.2×4.4cm)にVP架橋重合体(4)0.75gを入れ、ヒートシーラーで密封し、テトラ(三角錐)型の包装体状吸収材(30)を得た。包装体状吸収材(30)はVP架橋重合体(4)粉末の飛散はほとんどなく10%未満であった。
上記包装体状吸収材(30)は、インク(染料、顔料)吸液能に優れる吸収材であった。
実施例43として製造例3で得られたVP架橋重合体(3)を用いて、下記の包装体状吸収材(31)を作成した。
小窓があいたプラスチック製の型(8×3×1cm、直方体状)の内部にVP架橋重合体(3)が漏れ出さない細孔を有するパルプ系不織布を貼り付けた後に、型の内部にVP架橋重合体(3)0.75gを入れ、VP架橋重合体(3)が漏れ出さないようにパルプ系不織布を貼り付けて密封し、直方体状の包装体状吸収材(31)を得た。包装体状吸収材(31)はVP架橋重合体(3)粉末の飛散はほとんどなく10%未満であった。
上記包装体状吸収材(31)は、インク(染料、顔料)吸液能に優れる吸収材であった。
実施例44として製造例3で得られたVP架橋重合体(3)を用いて、下記の包装体状吸収材(32)を作成した。
側面がフィルターになっている円筒(プラスチック製、直径3cm、高さ3cmで中心に直径1cmの穴が開いている活性炭カートリッジ(水作株式会社製)の活性炭を取り出して使用)の内部にVP架橋重合体(3)0.9gを入れ、ふたをして密封し、円筒状の包装体状吸収材(32)を得た。包装体状吸収材(32)はVP架橋重合体(3)粉末の飛散はほとんどなく10%未満であった。
上記包装体状吸収材(32)は、インク(染料、顔料)吸液能に優れる吸収材であった。
比較例7として不織布(アドバンテック東洋株式会社製、不織布濾紙T−811、厚さ:1.15mm、質量:110g/m2、材質:ポリエステル)に対し、インクの混合液の吸液能力を下記の測定方法に従って測定した。測定した結果、吸液倍率は6(g/g)であった。また、加圧による液の染み出しも確認された。インクは実施例1と同じものを用いた。
上記の結果より、不織布はインク吸液能が低く、また加圧による液の染み出しも確認されたことから、液を強力に保持していないと考えられる。この結果から本発明のインク用吸収剤と基剤としてポリエステル系不織布とを用いて作成した吸収シートの吸液能(例えば実施例21、27及び29)は、本発明のVP架橋重合体による寄与が大きいことが明らかである。
(評価法)
ガラス製で規定容量が50mLのスクリュー管に、各種インクの混合液(BCI−351(BK、C、M、Y)、BCI−350(PGBK)を等量混合した溶液)を3g室温で量り取った。
4cm×5cmに切り取った不織布を正確に秤量し(質量W13(g))、インクの混合液が入ったスクリュー管に入れた。上記操作は、温度23±2℃及び相対湿度50±5%、常圧の室内で行った。室温(温度23±2℃)、常圧下で静置し、この不織布を、24時間後に端をピンセットでつかんで引き上げ、不織布の一面を下にしてキムタオル(日本製紙クレシア株式会社製)の上に乗せて5秒間静置した。次いで、反対の面を下にしてキムタオルの上に乗せて5秒間静置することにより液切りを行った後、上記不織布の質量(W14(g))を測定した。次式に従って算出した吸液倍率を各種インクの混合液の吸液能力とした。
吸液倍率(g/g)=W14(g)/W13(g)
実施例45として製造例1で得られたVP架橋重合体(1)に対し、下記の評価を行った。
(吸液速度評価法)
VP架橋重合体約0.1gを正確に秤量し(質量W15(g))、4cm×5cmの不織布製のティーバッグの中に入れ、ヒートシールにより封入した。上記操作は、温度23±2℃及び相対湿度50±5%、常圧の室内で行った。このティーバッグを、脱イオン水(導電率10μS/cm以下)中に室温(温度23±2℃)、常圧で浸漬した。浸漬開始後5分、30分、60分の3点において、ティーバッグの端をピンセットでつかんでティーバッグを引き上げ、ティーバッグの一面を下にしてキムタオル(日本製紙クレシア株式会社製)の上に乗せて5秒間静置した。次いで、反対の面を下にしてキムタオルの上に乗せて5秒間静置することにより液切りを行った後、上記ティーバッグの質量(W16(g))を測定した。別途、同様の操作を、架橋重合体を用いないで行い、そのときのティーバッグの質量(W17(g))をブランクとして求めた。次式に従って算出した吸液倍率を脱イオン水の吸液能力とした。
吸液倍率(g/g)=(W16(g)−W17(g))/W15(g)
経過時間と脱イオン水吸液倍率の結果を表7に示す。
実施例46として製造例1で得られたVP架橋重合体(1)に対し、プロピレングリコールの吸液速度を下記の評価方法に従って測定した。測定した結果、残液がなくなる時間は231秒であった。
(吸液速度評価法)
VP架橋重合体をシャーレ(直径100mm)にのせ、シャーレ上で均一に分散させた。VP架橋重合体の上から、VP架橋重合体重量の4倍の重量のプロピレングリコールを添加し、残液がなくなる時間(吸液速度)を測定した。
Claims (4)
- N−ビニルラクタム系架橋重合体を含むことを特徴とするインク用吸収剤。
- 前記N−ビニルラクタム系架橋重合体は、架橋性単量体及び/又は架橋剤に由来する構造単位を全構造単位100モル%に対して、0.01〜2モル%であることを特徴とする請求項1に記載のインク用吸収剤。
- 請求項1又は2に記載のインク用吸収剤を用いて構成されることを特徴とする吸収材。
- 請求項1又は2に記載のインク用吸収剤がインクを吸収していることを特徴とするインク含有組成物。
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