JP2018041606A - シールド電線及びワイヤーハーネス - Google Patents

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Abstract

【課題】耐屈曲性を向上させることが可能なシールド電線及びワイヤーハーネスを提供する。
【解決手段】導体部10aと被覆部10bとからなる電線10と、導電性の線材を編み込んだ編組によって構成され、電線10の外周を覆うシールド編組20と、シールド編組20の外周に設けられた絶縁樹脂からなるチューブ状のシース30とを備えたシールド電線1において、自然状態におけるシース30の内径D2を、シールド編組20の外周に設けられたシース30の内径D1、シース30の厚さt、シース30の弾性率E、シールド編組20と電線10との静止摩擦係数μ、が、シールド編組20とシース30との静止摩擦係数μ、及び、シールド編組20に対してその軸方向に500万回繰り返して荷重を作用させた時点でシールド編組20の抵抗値が初期値よりも10%上昇するときの荷重の値Fmaxとの関係から定める。
【選択図】図2

Description

本発明は、シールド電線及びワイヤーハーネスに関する。
従来、耐熱性繊維の外周に金属膜を形成してなる金属被膜繊維を編組加工して構成されるシールド編組において、編組を構成する複数の金属被膜繊維の間に銅又は銅合金からなる銅材を一定厚みで配置したものが提案されている(特許文献1参照)。このシールド編組によれば、金属被膜繊維により高屈曲性を実現しつつも、銅材によってアース処理を行い易くし、且つ、銅材の厚みを適正化することで銅材が厚過ぎて屈曲性が阻害されてしまうことを防止することができる。
特開2013−110053号公報
しかし、特許文献1に記載のシールド編組については、その外周に設けられるシースについて何ら考慮されておらず、シールド編組の屈曲性が高かったとしても、シースの影響によりシールド編組の屈曲性の低下を招く可能性があった。一例を挙げると、シースの収縮力によりシールド編組の屈曲時の自由度が失われてしまい早期に断線等が発生する可能性があった。そして、このような場合には、シールド性能の低下を招き、シースを含めたシールド電線の全体として耐屈曲性を向上できなくなってしまう。
本発明はこのような従来の課題を解決するためになされたものであり、その発明の目的とするところは、耐屈曲性を向上させることが可能なシールド電線及びワイヤーハーネスを提供することにある。
本発明のシールド電線は、導体部と被覆部とからなる電線と、導電性の線材を編み込んだ編組によって構成され、前記電線の外周を覆うシールド編組と、前記シールド編組の外周に設けられた絶縁樹脂からなるチューブ状のシースと、を備えたシールド電線であって、自然状態における前記シースの内径D2は、D1が、前記シールド編組の外周に設けられた状態での前記シースの内径であり、tが、前記シールド編組の外周に設けられた状態での前記シースの厚さであり、Eが、前記シースの弾性率であり、μが、前記シールド編組と前記電線との静止摩擦係数であり、μが、前記シールド編組と前記シースとの静止摩擦係数であり、Fmaxが、前記シールド編組に対してその軸方向に繰り返して荷重を作用させる疲労試験において、500万回繰り返して荷重を作用させた時点で前記シールド編組の抵抗値が初期値よりも10%上昇するときの荷重の値であるとした場合、

なる関係式(1)を満たすことを特徴とする。
このシールド電線によれば、自然状態におけるシースの内径D2は、上記関係式を満たすため、シースの収縮によってシールド編組の拘束が強くなり過ぎて500万回耐久前に導電性の線材が断線してしまう可能性を低減することができ、シールド電線全体として耐屈曲性を向上させることができる。
また、本発明のワイヤーハーネスは、上記に記載のシールド電線を備えることを特徴とする。
このワイヤーハーネスによれば、耐屈曲性を向上させたシールド電線を備えることで、ワイヤーハーネス全体としても耐屈曲性を向上させることができる。
本発明によれば、耐屈曲性を向上させることが可能なシールド電線及びワイヤーハーネスを提供することができる。
本発明の実施形態に係るシールド電線を含むワイヤーハーネスを示す斜視図である。 図1に示したシールド電線を示す斜視図である。 シールド編組を構成するメッキ繊維束の疲労試験の結果を示すグラフである。 メッキ繊維束が移動するのに必要な静止摩擦力を測定する測定装置を示す構成図である。 図4に示した圧縮素材が双方共にポリエチレン(静止摩擦係数0.4)であるときの静止摩擦力を示すグラフである。 図4に示した圧縮素材がEPDMゴム(静止摩擦係数0.65)であり圧縮素材がポリエチレン(静止摩擦係数0.4)であるときの静止摩擦力を示すグラフである。 図4に示した圧縮素材の双方がEPDMゴム(静止摩擦係数0.65)であるときの静止摩擦力を示すグラフである。 シールド電線の屈曲試験用装置を示す概略図である。 シールド電線の変形例を示す斜視図である。
以下、本発明を好適な実施形態に沿って説明する。なお、本発明は以下に示す実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、以下に示す実施形態においては、一部構成の図示や説明を省略している箇所があるが、省略された技術の詳細については、以下に説明する内容と矛盾が発生しない範囲内において、適宜公知又は周知の技術が適用されていることはいうまでもない。
図1は、本発明の実施形態に係るシールド電線を含むワイヤーハーネスを示す斜視図である。図1に示すように、ワイヤーハーネスWHは、複数の電線Wを束にしたものであり、複数の電線Wの少なくとも1本(1回路)が以下に詳細説明するシールド電線1により構成されている。このようなワイヤーハーネスWHは、例えば図1に示すように電線Wの両端部にコネクタCを備えていてもよいし、複数の電線Wをまとめるためにテープ巻き(図示せず)されていてもよい。また、ワイヤーハーネスWHは、コルゲートチューブ等の外装部品(図示せず)を備えていてもよいし、電線Wに分岐部を備えていてもよい。
図2は、図1に示したシールド電線1を示す斜視図である。なお、図2においては、シールド電線1の他に、一部構成のみの自然状態についても付加的に図示するものとする。図2に示すシールド電線1は、電線10と、シールド編組20と、シース30とを備えている。電線10は、導体部10aと被覆部10bとからなっている。本実施形態において導体部10aは、銅、アルミ及びこれらの合金等からなる金属素線を複数本撚った撚線にて構成されている。導体部10aの公称断面積は例えば8sq以上となっている。
複数本の金属素線は、それぞれの径が0.05mm以上0.12mm以下となっている。ここで、素線径が0.05mm以上であるため、素線が細くなり過ぎず、繰り返しの屈曲によって断線してしまう可能性を低減することができる。また、素線径が0.12mm以下であるため、柔軟性を確保することができ(屈曲による歪みを小さくでき)、繰り返しの屈曲によって断線してしまう可能性を低減することができる。すなわち、電線10は、金属素線の径が上記範囲となることによっても、屈曲性に優れる構造となっている。
シールド編組20は、抗張力繊維に金属メッキを施したメッキ繊維束(導電性の線材の一例)を48本編み込んで構成され、電線10の外周を覆う構成となっている。ここで、抗張力繊維とは、石油などの原料から化学的に合成されて繊維材が作られたものであり、破断時における引張強度が1GPa以上で破断時の伸び率が1%以上10%以下のものである。このような繊維としては、例えばアラミド繊維、ポリアリレート繊維、及びPBO繊維が該当する。金属メッキは、銅又は錫などの金属によって構成されている。
具体的には例えば、抗張力繊維はポリアリレート繊維(φ0.022mm、フィラメント本数300本)であって、金属メッキは繊維1本1本に対して下層から銅及び錫の順に積層されて厚みが2.4μmとなっている。
シース30は、シールド編組20の外周に設けられた絶縁樹脂からなるチューブ状の部材であって、或る程度の伸縮性を有している。このシース30は、例えばポリエチレンやエチレンプロピレンゴム(以下EPDMゴムという)によって構成され、シールド編組20の外周に設けられた状態(内径D1)において自由状態(内径D2<D1)よりもその内径が広げられている。すなわち、シース30は、自己の収縮力によりシールド編組20に密着するようになっている。
ここで、本実施形態において、自然状態におけるシース30の内径D2は、

なる関係式(1)を満たす。
なお、上記式においてD1は、シールド編組20の外周に設けられた状態でのシース30の内径であり、tは、シールド編組20の外周に設けられた状態でのシース30の厚さであり、Eは、シース30の弾性率である。また、μAは、シールド編組20と電線10との静止摩擦係数であり、μBは、シールド編組20とシース30との静止摩擦係数である。さらに、Fmaxは、シールド編組20に対してその軸方向に繰り返して荷重を作用させる疲労試験において、500万回繰り返して荷重を作用させた時点でシールド編組20の抵抗値が初期値よりも10%上昇するときの定荷重の値である。
このように、シース30の自然状態における内径D2を上記式から求められる範囲内とすることにより、シース30の収縮によってシールド編組20の拘束が強くなり過ぎて500万回耐久前にメッキ繊維が断線してしまう可能性を低減することができ、シールド電線1全体として耐屈曲性を向上させることができる。以下、この点について詳細に説明する。
図3は、シールド編組20を構成するメッキ繊維束の疲労試験の結果を示すグラフである。なお、図3の例に示すメッキ繊維束において、抗張力繊維はポリアリレート繊維(φ0.022mm、フィラメント本数300本)であって、金属メッキは繊維1本1本に対して下層から銅及び錫の順に積層されて厚みが2.4μmとなっている。
まず、疲労試験においては、メッキ繊維束の抵抗値が初期値より10%上昇するまで定荷重Fを繰り返し付与した。すなわち、定荷重Fを付与した後に荷重を0Nとするサイクルを繰り返し行った。なお、付与する荷重は正弦波で表すことができ、周波数10Hzにて実施した。
図3に示すように、付与する定荷重Fが約110Nである場合、約2000回の繰り返しの付与により、メッキ繊維束の抵抗値が初期値よりも10%上昇した。また、付与する定荷重Fが約107Nである場合、約7000回の繰り返しの付与により、メッキ繊維束の抵抗値が初期値よりも10%上昇した。
また、付与する定荷重Fが約103Nである場合、約20000回の繰り返しの付与により、メッキ繊維束の抵抗値が初期値よりも10%上昇し、付与する定荷重Fが約70Nである場合、約100000回の繰り返しの付与により、メッキ繊維束の抵抗値が初期値よりも10%上昇した。さらに、付与する定荷重Fが35Nである場合、3500万回の繰り返しの付与により、メッキ繊維束の抵抗値が初期値よりも10%上昇した。以上の測定結果を線形近似することで、付与させる定荷重と抵抗値が初期値よりも10%上昇するまでのサイクル数の関係を表すことが可能となる。
従って、図3の例に示すメッキ繊維束において、500万回以上の耐屈曲性能を実現するために、付与可能な定荷重Fの最大値Fmaxは45Nであるといえる。
図4は、メッキ繊維束が移動するのに必要な静止摩擦力を測定する測定装置を示す構成図である。なお、図4に示すメッキ繊維束Sは、図3の疲労試験にも用いた上述のシールド編組20を構成するフィラメント本数300本のメッキ繊維束である。
図4に示すように、測定装置100は、第1圧縮部材110と、第2圧縮部材120と、引張機130とから構成されている。第1及び第2圧縮部材110,120は、メッキ繊維束Sを挟み込む円柱部材(φ20mm)であって、メッキ繊維束Sに接する側に圧縮素材111,121が設けられている。メッキ繊維束Sは例えば第2圧縮部材120の圧縮素材121上に載置された状態で、その上方から第1圧縮部材110により所定の圧縮力が加えられることにより、圧縮素材111,121に挟み込まれた状態となる。
引張機130は、メッキ繊維束Sの一端を引っ張るものである。この引張機130は、引張荷重を除々に増加させていき、メッキ繊維束Sが移動したときの力(静止摩擦力)を測定するものである。
図5は、図4に示した圧縮素材111,121が双方共にポリエチレン(静止摩擦係数0.4)であるときの静止摩擦力を示すグラフである。図5に示すように、第1圧縮部材110に0.5N、1N、5N、10N及び50Nの圧縮力を付与した場合において、静止摩擦力は、それぞれ約0.1N、約0.2N、約2N、約10N、及び約18Nとなり、メッキ繊維束Sとポリエチレンの静止摩擦係数0.4を比例定数として摩擦力と垂直抗力の関係式(図5中の実線)にて近似可能であることが確認された。
このため、図3を参照して説明したように、500万回以上の耐屈曲性能を実現するための荷重Fの最大値Fmaxである45Nにおいては、圧縮力112.5Nであり、圧力は0.36MPaである。
よって、図3の例と同じシールド編組20を使用し、電線10の被覆部10b及びシース30の双方にポリエチレンを用いたシールド電線1においては、シース30の収縮によりシールド編組20側に加わる圧力(以下シース内圧という)が0.36MPaを超えてしまうと、500万回以上の耐屈曲性能を実現することができなくなってしまう。
図6は、図4に示した圧縮素材111がEPDMゴム(静止摩擦係数0.65)であり圧縮素材121がポリエチレン(静止摩擦係数0.4)であるときの静止摩擦力を示すグラフである。図6に示すように、第1圧縮部材110に0.5N、1N、5N、10N及び50Nの圧縮力を付与した場合において、静止摩擦力は、それぞれ約0.5N、約1N、約5N、約7N、及び約25Nとなり、メッキ繊維束SとEPDMゴムの静止摩擦係数0.65とメッキ繊維束Sとポリエチレンの静止摩擦係数0.4の平均値の0.525を比例定数として摩擦力と垂直抗力の関係式(図6中の実線)にて近似可能であることが確認された。
このため、図3を参照して説明したように、500万回以上の耐屈曲性能を実現するための荷重Fの最大値Fmaxである45Nにおいては、圧縮力85.7Nであり、圧力は0.27MPaである。
よって、図3の例と同じシールド編組20を使用し、電線10の被覆部10b及びシース30の一方にEPDMゴムを用い他方にポリエチレンを用いたシールド電線1においては、シース内圧が0.27MPaを超えてしまうと、500万回以上の耐屈曲性能を実現することができなくなってしまう。
図7は、図4に示した圧縮素材111,121の双方がEPDMゴム(静止摩擦係数0.65)であるときの静止摩擦力を示すグラフである。図7に示すように、第1圧縮部材110に0.5N、1N、5N、10N及び50Nの圧縮力を付与した場合において、静止摩擦力は、それぞれ約0.5N、約1.5N、約5N、約12N、及び約33Nとなり、メッキ繊維束SとEPDMゴムの静止摩擦係数0.65を比例定数として摩擦力と垂直抗力の関係式(図7中の実線)にて近似可能であることが確認された。
このため、図3を参照して説明したように、500万回以上の耐屈曲性能を実現するための荷重Fの最大値Fmaxである45Nにおいては、圧縮力69.2Nであり、圧力は0.22MPaである。
よって、図3の例と同じシールド編組20を使用し、電線10の被覆部10b及びシース30の双方にEPDMゴムを用いたシールド電線1においては、シース内圧が0.22MPaを超えてしまうと、500万回以上の耐屈曲性能を実現することができなくなってしまう。
ここで、半径R(=D1/2)、肉厚tの円筒(ヤング率E)に内圧pが作用したときの半径増加ΔR(=(D1−D2)/2)は、

となる。この式(2)と、図5〜図7を参照して説明したシース内圧の最大許容値をベースにシールド編組20の耐屈曲性能を阻害しないシース30のチューブ単体として内径D2の導出が可能となる。
以上をまとめると、シース30のチューブ単体としての許容内径D2maxは、以下の式(3)で表わすことができる。
この式(3)に加えて、シース30はシールド編組20上に設けられることから、D2≧D1となることはない。D2≧D1となってしまうと、シールド編組20とシース30との間にクリアランスが存在し、シース30にシワや亀裂が入る要因となるからである。よって、上記D2の範囲を示す関係式(1)が導き出される。
次に、実施例及び比較例を説明する。表1は実施例及び比較例に係るシールド電線及び500万回の耐久試験の結果を示す表である。なお、表1において、耐久試験は、図8に示す屈曲試験機を用いてそれぞれの実施例及び比較例に係るシールド電線1で、常温で0°から120°の角度範囲で曲げ半径30mmの曲げを500万回繰り返し行い、シールド編組を構成するメッキ繊維が断線しているか否かを確認した。なお、このときシールド電線1は上クランプ31と下クランプ32により保持され、面盤33が回転することにより屈曲させられる。下クランプ32は上下動が可能となっており、マンドレル34の径に応じた曲げ半径の屈曲が面盤33の回転(正逆の回転)により繰り返し加えられることとなり、屈曲速度は1.5回/sとした。表1においては、シールド編組20のメッキ繊維に断線が確認できなかった場合は「○」を示し、逆にメッキ繊維が断線していた場合に「×」を示している。
実施例に係るシールド電線は、電線の被覆部及びシースにポリエチレンを用いた。ポリエチレンの静止摩擦係数(μ,μ)は0.4であり、シースの弾性率Eは40MPaである。シースの厚みtは1mmであり、シールド編組上に被せられたシースの内径D1は13.1mmである。シールド編組については図3の例に示すものと同じであり、Fmaxは45Nであることから、D2maxは、12.3mmとなる。
比較例に係るシールド電線は、電線の被覆部にポリエチレンを用い、シースにEPDMゴムを用いた。ポリエチレンの静止摩擦係数(μ)は0.4であり、EPDMゴムの静止摩擦係数(μ)は0.65であり、シースの弾性率Eは10MPaである。シースの厚みtは2.8mmであり、シールド編組上に被せられたシースの内径D1は13.1mmである。シールド編組については図3の例に示すものと同じであり、Fmaxは45Nであることから、D2maxは、12.3mmとなる。
ここで、実施例に係るシールド電線においてシースは、自由状態において内径D2が12.8mmとなっている。このため、D2maxである12.3mm以上となっている。よって、シース内圧が高くなり過ぎず、シースの収縮力により屈曲時におけるシールド編組の自由度が奪われることなく断線の可能性を低下させることができる。従って、500万回の耐屈曲性を有するシールド電線とすることができる。
一方、比較例に係るシールド電線においてシースは、自由状態において内径D2が11mmとなっている。このため、D2maxである12.3mm未満となっている。よって、シース内圧が高くなり過ぎてしまい、シースの収縮力により屈曲時におけるシールド編組の自由度が奪われて断線の可能性が高まってしまう。従って、500万回の耐屈曲性を有しないシールド電線となってしまう。
このようにして、本実施形態に係るシールド電線1によれば、自然状態におけるシース30の内径D2は、上記関係式(1)を満たすため、シース30の収縮によってシールド編組20の拘束が強くなり過ぎて500万回耐久前にメッキ繊維が断線してしまう可能性を低減することができ、シールド電線1全体として耐屈曲性を向上させることができる。
また、耐屈曲性を向上させたシールド電線1を備えることで、ワイヤーハーネスWH全体としても耐屈曲性を向上させることができる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更を加えてもよいし、他の技術(周知及び公知の技術を含む)を組み合わせてもよい。
図9は、シールド電線1の変形例を示す斜視図である。電線10の本数は1本に限られるものではなく、図9に示すように、例えば3本(複数)であってもよい。3本の電線10は、図2に示したものと同様に、それぞれが導体部10aと被覆部10bとから構成されており、ツイスト加工されている。このシールド電線1は、電線10を3本備えることにより、例えば車輪に対して取り付けられて車輪を回転させるための3相駆動モータに対してモータ駆動電力を供給する電線として好適に機能することとなる。なお、導体部10aの公称断面積は上記と同様に8sq以上となっており、インバータを介して3相駆動モータに電力を供給するのに適した太さとなっている。
なお、このような複数の電線10がツイスト加工された撚線である場合、シールド編組20上に設けられたシース30の内径D1は、撚線の撚り合わせ外径(撚り外径)にシールド編組の厚みを加算した値となる。
さらに、図9では電線10の本数が3本であるが、これに限らず、2本又は4本以上の電線を備えていてもよい。特に、図9では車体側にインバータが設けられる構成を想定したため、シールド電線1が3本の電線10を備えているが、車輪側にインバータが設けられる場合には電線本数は2本であってもよい。
1 :シールド電線
10 :電線
10a :導体部
10b :被覆部
20 :シールド編組
30 :シース

Claims (2)

  1. 導体部と被覆部とからなる電線と、導電性の線材を編み込んだ編組によって構成され、前記電線の外周を覆うシールド編組と、前記シールド編組の外周に設けられた絶縁樹脂からなるチューブ状のシースと、を備えたシールド電線であって、
    自然状態における前記シースの内径D2は、
    D1が、前記シールド編組の外周に設けられた状態での前記シースの内径であり、tが、前記シールド編組の外周に設けられた状態での前記シースの厚さであり、Eが、前記シースの弾性率であり、μが、前記シールド編組と前記電線との静止摩擦係数であり、μが、前記シールド編組と前記シースとの静止摩擦係数であり、Fmaxが、前記シールド編組に対してその軸方向に繰り返して荷重を作用させる疲労試験において、500万回繰り返して荷重を作用させた時点で前記シールド編組の抵抗値が初期値よりも10%上昇するときの荷重の値であるとした場合、

    なる関係式(1)を満たす
    ことを特徴とするシールド電線。
  2. 請求項1に記載のシールド電線を備えることを特徴とするワイヤーハーネス。
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