JP6260732B2 - 光ファイバ複合電力ケーブル - Google Patents

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Description

本発明は、光ファイバ複合電力ケーブルに関し、特に、地中送電線として利用される電力ケーブルに光ファイバを複合した光ファイバ複合電力ケーブルに関する。
導電芯線と、導電芯線の外周に被覆された絶縁層と、絶縁層の外周に被覆された遮蔽層とを備える電力ケーブルは、例えば高圧電力の地中送電線等として用いられている。このような電力ケーブルに、例えば光ファイバを複合し、ケーブル温度の監視や事故点標定、ケーブルが布設される洞道内監視等を行うシステムに利用することが望まれている。
電力ケーブルの遮蔽層は、例えば複数の導電素線を絶縁層の外周に被覆してなる。光ファイバを電力ケーブルに複合するには、例えばカーボン(C)保護層を被覆した光ファイバ芯線と、遮蔽層を構成する導電素線とを、絶縁層の外周にらせん状に共巻きすることが考えられる。また、海底ケーブル等においては、例えば光ファイバ芯線と、光ファイバ芯線の外周を覆うステンレス(SUS)管とを備えるステンレス管入り光ファイバが上述の導電素線と共巻きされている(例えば特許文献1参照)。
特開平5−236630号公報
上記のように、地中送電線として利用される電力ケーブルは、例えば狭隘人孔や洞道等に布設されるため、捻り曲げられた状態となり易い。また、送電時に高温となり、絶縁層やその他の部材等に熱膨張が生じ易い。比較的柔軟性に富む導電素線については、例えば捻り曲げに弱いらせん巻き以外の巻き付け方に工夫するなどして、より捻り曲げに耐えるよう捻り曲げ特性を向上させる余地がある。
しかしながら、上述のカーボン保護層を被覆した光ファイバ芯線は、共巻きされる導電素線とは引張応力等が大きく異なり、布設状態で電力ケーブルに加わる捻り曲げや熱膨張に耐えられないおそれがある。
また、略一直線状に布設され、捻られ方が少ない海底ケーブル等に用いられるステンレス管入り光ファイバは、導電素線に比べて硬く曲がり難い。このようなステンレス管入り光ファイバを地中送電線用の電力ケーブルに複合することは困難である。よって、これまで、捻り曲げ特性に優れる光ファイバ複合電力ケーブルを実現することができなかった。
本発明の目的は、捻り曲げ特性に優れる光ファイバ複合電力ケーブルを提供することである。
本発明の第1の態様によれば、
導電芯線と、
前記導電芯線の外周に被覆された絶縁層と、
前記絶縁層の外周に複数の導電素線を被覆してなる遮蔽層と、
前記複数の導電素線の間に配設された光ファイバユニットと、を備え、
前記光ファイバユニットは、
前記絶縁層の外周に、前記導電素線と共に、所定周期で巻き付け角度を反転させた波形に共巻き可能に構成されている
光ファイバ複合電力ケーブルが提供される。
本発明の第2の態様によれば、
前記光ファイバユニットは、
光ファイバ芯線と、
前記光ファイバ芯線の外周に被覆された樹脂層と、を備える
第1の態様に記載の光ファイバ複合電力ケーブルが提供される。
本発明の第3の態様によれば、
前記樹脂層の外径は、前記導電素線の半径より大きく前記導電素線の直径より小さい
第2の態様に記載の光ファイバ複合電力ケーブルが提供される。
本発明の第4の態様によれば、
前記樹脂層は、ポリアミド樹脂または四フッ化エチレン樹脂からなる
第2又は第3の態様に記載の光ファイバ複合電力ケーブルが提供される。
本発明の第5の態様によれば、
前記光ファイバユニットは、
光ファイバ芯線と、
前記導電素線と同種の材料からなり、前記光ファイバ芯線の外周を覆う中空管と、を備える
第1の態様に記載の光ファイバ複合電力ケーブルが提供される。
本発明の第6の態様によれば、
前記中空管の外径は、前記導電素線の直径と等しい
第5の態様に記載の光ファイバ複合電力ケーブルが提供される。
本発明の第7の態様によれば、
前記導電素線は、軟銅、無酸素銅、または銅合金のいずれかからなり、
前記中空管は、軟銅、無酸素銅、または銅合金のいずれかからなる
第5又は第6の態様に記載の光ファイバ複合電力ケーブルが提供される。
本発明の第8の態様によれば、
前記導電素線と前記光ファイバユニットとの巻き付けの周期は、前記遮蔽層の層芯径の8倍以下である
第1〜第7の態様のいずれかに記載の光ファイバ複合電力ケーブルが提供される。
本発明の第9の態様によれば、
前記導電素線と前記光ファイバユニットとの巻き付けの反転角度は、180°以上360°以下である
第1〜第8の態様のいずれかに記載の光ファイバ複合電力ケーブルが提供される。
本発明によれば、捻り曲げ特性に優れる光ファイバ複合電力ケーブルが提供される。
(a)は、本発明の第1実施形態に係る光ファイバ複合電力ケーブルの一部内部構造を示す斜視図であり、(b)は、本発明の第1実施形態に係る光ファイバ複合電力ケーブルが備える光ファイバユニットの一部内部構造を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態の変形例に係る光ファイバ複合電力ケーブルが備える光ファイバユニットの一部内部構造を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る光ファイバ複合電力ケーブルの一部内部構造を示す斜視図である。 本発明の第3実施形態に係る光ファイバ複合電力ケーブルの一部内部構造を示す斜視図である。 従来技術に係る光ファイバ複合電力ケーブルの一部内部構造を示す斜視図である。
<本発明の第1実施形態>
(1)光ファイバ複合電力ケーブルの構造
本発明の第1実施形態に係る光ファイバ複合電力ケーブルについて、図1を用いて説明する。図1の(a)は、本実施形態に係る光ファイバ複合電力ケーブル10の一部内部構造を示す斜視図であり、(b)は、本実施形態に係る光ファイバ複合電力ケーブル10が備える光ファイバユニット15fの一部内部構造を示す斜視図である。
本実施形態に係る光ファイバ複合電力ケーブル10は、光ファイバユニット15fが複合された電力ケーブルとしての架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル(Crosslinked polyethylene insulated PVC sheathed cable:CVケーブル)として構成され、例えば地中送電線などとして用いられる。
図1(a)に示されているように、光ファイバ複合電力ケーブル10は、導電芯線11と、導電芯線11の外周に被覆された架橋ポリエチレン製の絶縁層13とを備える。また、光ファイバ複合電力ケーブル10は、絶縁層13の外周に、例えば複数の軟銅線等の導電素線15wを被覆してなる遮蔽層15を備える。遮蔽層15を構成する導電素線15wは、すなわち、シールドワイヤであり、遮蔽層15は、このように、例えばシールドワイヤを複数本組み合わせてなるワイヤシールドとして構成されている。地中送電線等に生じ易い捻り曲げに耐えるよう、導電素線15wは、例えば後に詳述するように、SZ巻きされている。
また、導電芯線11と絶縁層13との間には、例えば内部半導電層12が設けられている。また、絶縁層13と遮蔽層15との間には、例えば外部半導電層14が設けられている。遮蔽層15の外周には、半導電押さえテープ16と、遮水層17と、防食層18と、がこの順に設けられている。防食層18は、例えば塩化ビニルからなり、この防食層18が光ファイバ複合電力ケーブル10のシースにあたる。なお、遮水層17はなくともよい。
また、光ファイバ複合電力ケーブル10は、複数の導電素線15wの間に配設された光ファイバユニット15fを1本以上複数本備える。光ファイバユニット15fは、絶縁層13の外周に、導電素線15wと共にSZ巻きに共巻き可能に構成されている。
すなわち、導電素線15wと光ファイバユニット15fとは、外部半導電層14を介した絶縁層13の外周に、所定周期で巻き付け角度を反転させた波形、つまり、S字とZ字とを組み合わせたようなSZ形に共巻きされている。このように、所定周期で巻き付け角度を反転させて巻き付けることを、本明細書では、SZ巻きともいう。
導電素線15wと光ファイバユニット15fとの巻き付けの周期Pは、例えば遮蔽層15の層芯径Dの8倍以下、より好ましくは4倍以上6倍以下である。また、導電素線15wと光ファイバユニット15fとの巻き付けの反転角度Aは、例えば180°以上360°以下、より好ましくは、180°以上230°以下である。これら、導電素線15wと光ファイバユニット15fとの巻き付けの周期Pおよび反転角度Aは、遮蔽層15の機械的強度を考慮のうえ決定されている。
ここで、図1(a)に示されているように、巻き付けの周期Pは、波形に巻かれた所定の導電素線15w又は光ファイバユニット15fの山と山、或いは、谷と谷との直線距離である。遮蔽層15の層芯径Dは、光ファイバ複合電力ケーブル10の断面で見たときに、略円形の光ファイバ複合電力ケーブル10の中心を挟んで互いに対向する導電素線15wの中心点同士を結ぶ直線距離である。巻き付けの反転角度Aは、光ファイバ複合電力ケーブル10の断面で見たときに、絶縁層13の外周に巻き付けられた所定の導電素線15w又は光ファイバユニット15fの山から谷へと至るまでの周方向の円弧の角度である。
光ファイバユニット15fの追従性を確保し、導電素線15wと共にSZ形に共巻き可能とするには、例えば以下のように光ファイバユニット15fを構成する。
すなわち、図1(b)に示されているように、光ファイバユニット15fは、単芯または多芯の光ファイバ芯線15cと、光ファイバ芯線15cの外周に被覆された樹脂層15rとを備える。
樹脂層15rの外径Dr、つまり、光ファイバユニット15fの外径は、例えば導電素線15wの半径より大きく、また、導電素線15wの直径より小さい。樹脂層15rは、例えばポリアミド樹脂、つまり、ナイロンや、或いは、四フッ化エチレン樹脂、つまり、テフロン(登録商標)等からなる。なお、適用電圧が66kV〜154kV級のケーブルであれば、導電素線の直径は例えば1.2mmである。
以上のように構成される光ファイバ複合電力ケーブル10は、次のように製造される。まず、導電芯線11の外周に、内部半導電層12、絶縁層13、外部半導電層14が順次、或いは、同時に押出成形等により形成される。そして、導電素線15wと光ファイバユニット15fとをSZ形に共巻きする。更に、半導電押さえテープ16により、導電素線15wと光ファイバユニット15fとを押さえ巻きし、遮水層17と、防食層18とを設けて、光ファイバ複合電力ケーブル10が製造される。
(2)本実施形態に係る効果
本実施形態によれば、以下に示す1つ又は複数の効果を奏する。
(a)すなわち、本実施形態では、光ファイバユニット15fは、外部半導電層14を介した絶縁層13の外周に、導電素線15wと共に、SZ形に共巻き可能に構成されている。これにより、捻り曲げ特性に優れる光ファイバ複合電力ケーブル10を得ることができる。
図5に示されている従来の光ファイバ複合電力ケーブル100では、例えば遮蔽層105は、らせん巻きされた複数の導電素線105wにより構成される。これらの導電素線105w間に配設されたステンレス(SUS)管入り光ファイバ105fも、らせん状に共巻きされている。
しかしながら、導電素線105wがらせん巻きされた遮蔽層105は、一方向への巻き付けであることから、巻き付け方向と逆向きに捻りが加わると、導電素線105wに大きな撓みが生じる座屈といわれる現象が起きてしまう。
本実施形態では、導電素線15wをSZ巻きとし、光ファイバユニット15fもSZ形に共巻きしたので、このような逆向きの捻りにも耐える捻り曲げ特性に優れた光ファイバ複合電力ケーブル10を構成することができる。
(b)また、本実施形態では、導電素線15wと光ファイバユニット15fとがSZ形に共巻きされることで、絶縁層13等の熱膨張による締め付けを緩和することができる。
光ファイバ複合電力ケーブル10は送電時に高温となり、絶縁層13等が熱膨張する。このとき、図5に示されている従来の光ファイバ複合電力ケーブル100のようならせん巻きでは、熱膨張による応力を逃がすことが困難で、光ファイバ105fにより絶縁層が締め付けられた状態となってしまう。
しかしながら、本実施形態では、導電素線15wと光ファイバユニット15fとをSZ巻きにしているので、絶縁層13等の熱膨張に応じ、各導電素線15wや光ファイバユニット15fの間隔がある程度自在に広がることができる。よって、絶縁層13等の膨張による応力を逃がすことができる。
(c)また、本実施形態では、光ファイバユニット15fは、光ファイバ芯線15cと、その外周に被覆された樹脂層15rとを備える。これにより、光ファイバユニット15fを柔軟性に優れた構成とすることができる。よって、光ファイバユニット15fをSZ巻きに共巻きすることができる。
図5に示されている従来の光ファイバ複合電力ケーブル100では、例えば光ファイバ芯線がステンレス管に挿入されたステンレス管入り光ファイバ105fを用いている。ステンレス管入り光ファイバ105fは、軟銅線等である導電素線105wに比べて硬く曲がり難い。このため、例えば導電素線105wをSZ巻きにすると、ステンレス管入り光ファイバ105fを導電素線105wに追従させて共巻きすることが困難となってしまう。
本実施形態では、例えばステンレス管の代わりに、ナイロンやテフロン(登録商標)等からなる樹脂層15rを光ファイバ芯線15cの外周に被覆したので、SZ巻きされた導電素線15wに追従性よく光ファイバユニット15fを共巻きすることができる。
(d)また、本実施形態では、樹脂層15rの外径Drは導電素線15wの半径より大きい。これにより、光ファイバユニット15fに充分な強度を持たせることができ、所定周期で巻き付け角度を反転させた導電素線15wの波形に合わせて変形させることができる。また、光ファイバユニット15fが導電素線15w間の隙間に埋もれるなどして巻き付け不良が発生するのを抑制することができる。
(e)また、本実施形態では、樹脂層15rの外径Drは導電素線15wの直径より小さい。これにより、導電素線15wと共に押さえ巻きされることによる光ファイバユニット15fの光量の低下、つまり、光損失を抑制し、良好な光損失特性を維持することができる。また、樹脂層15rにより、光ファイバユニット15fの熱抵抗が必要以上に高まってしまうのを抑制することができる。
(f)また、本実施形態では、SZ巻きの巻き付けの周期Pは、遮蔽層15の層芯径Dの8倍以下、より好ましくは4倍以上6倍以下である。これにより、光ファイバ複合電力ケーブル10の捻り曲げ特性を一層向上させることができる。
(g)また、本実施形態では、SZ巻きの巻き付けの反転角度Aは、例えば180°以上360°以下、より好ましくは、180°以上230℃以下である。係る値は、導電素線15wや光ファイバユニット15fの巻き付けの容易性や、巻き付けに要する長さが徒に増大しないよう考慮されたものである。よって、光ファイバ複合電力ケーブル10の製造が容易となり、また、コストの低減を図ることができる。
(3)本実施形態の変形例
続いて、本発明の第1実施形態の変形例に係る光ファイバ複合電力ケーブルについて、図2を用いて説明する。図2は、本変形例に係る光ファイバ複合電力ケーブルが備える光ファイバユニット15f’の一部内部構造を示す斜視図である。なお、以下の説明において、上述の実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成については、図1を参照するとともに、図2においては同一の符号を付し、その説明を省略する。
本変形例においては、光ファイバユニット15f’が、上述の樹脂層15rの代わりに中空管15tを備える点が、上述の実施形態とは異なる。
すなわち、図2に示されているように、本変形例に係る光ファイバユニット15f’は、単芯または多芯の光ファイバ芯線15cと、導電素線15wと同種の材料からなり、光ファイバ芯線15cの外周を覆う中空管15tとを備える。
中空管15tの外径Dt、つまり、光ファイバユニット15f’の外径は、例えば導電素線15wの直径と等しい。また、例えば導電素線15wが軟銅線等であるのに対し、例えば中空管15tは導電素線15wと同一材料の軟銅からなる。或いは、導電素線15wと同種の材料として、例えば酸素含有量を数ppm程度に抑えた無酸素銅(OFC:Oxygen−Free Copper)や、銀(Ag)やスズ(Sn)等を含有する銅合金等から、中空管15tが構成されていてもよい。これにより、光ファイバユニット15f’ の硬さや柔軟性を、導電素線15wと略同等となるよう調整することが容易となる。
すなわち、上記に挙げた材料の組み合わせや、中空管15tの外径Dtを、導電素線15wに合わせて適宜調整することで、導電素線15wと略同等の硬さや柔軟性を得ることができる。よって、所定周期で巻き付け角度を反転させた導電素線15wの波形に合わせて追従性よく光ファイバユニット15f’を変形させ、導電素線15wと共にSZ形に共巻きすることができる。
ここで、中空管15tの外径Dtと、導電素線15wの直径とは、光ファイバユニット15f’が導電素線15wと略同等の硬さや柔軟性となる程度に等しければよい。また、導電素線15wと硬さや柔軟性が同程度となる中空管15tの外径Dtは、中空管15tを構成する材料によって若干変わり得る。よって、上述の「中空管15tの外径Dtが導電素線15wの直径と等しい」状態には、中空管15tの外径Dtが導電素線15wの直径と完全に一致する場合のほか、中空管15tの外径Dtが導電素線15wの直径と異なる場合、すなわち、例えば中空管15tの外径Dtが導電素線15wの直径より若干小さい場合を含む。
また、本実施形態では、上記に挙げた材料から中空管15tを構成することで光ファイバユニット15f’の強度が増し、光ファイバ芯線15cが損傷し難くなる。
このほか、本変形例によっても上述の実施形態と同様の効果を奏する。
<本発明の第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る光ファイバ複合電力ケーブルについて、図3を用いて説明する。図3は、本実施形態に係る光ファイバ複合電力ケーブル20の一部内部構造を示す斜視図である。
本実施例においては、光ファイバ複合電力ケーブル20が、光ファイバユニット25fが複合された電力ケーブルとしての架橋ポリエチレン絶縁アルミ被ビニル防食ケーブル(CAZVケーブル)として構成されている点が、上述の実施形態とは異なる。
すなわち、図3に示されているように、光ファイバ複合電力ケーブル20は、導電芯線21と、導電芯線21の外周に被覆された架橋ポリエチレン製の絶縁層23とを備える。また、光ファイバ複合電力ケーブル20は、絶縁層23の外周に、遮水層として、金属製のシース、すなわち、例えばアルミニウム(Al)等からなるアルミ被27を備える。アルミ被27の外周には、塩化ビニルからなる防食層28が設けられている。
また、導電芯線21と絶縁層23との間には、例えば内部半導電層22が設けられている。また、絶縁層23とアルミ被27との間には、例えば外部半導電層24と、半導電クッションテープ26aと、銅線等の金属線を織り込んだ金属線織込布テープ26bと、がこの順に設けられている。
また、光ファイバ複合電力ケーブル20は、半導電クッションテープ26aと金属線織込布テープ26bとの間に配設された光ファイバユニット25fを1本以上複数本備える。
また、光ファイバユニット25fは、外部半導電層24、半導電クッションテープ26aを介した絶縁層23の外周に、所定周期で巻き付け角度を反転させたSZ巻き可能に構成にされている。これを可能とする構成として、光ファイバユニット25fは、上述の実施形態のように、例えば光ファイバ芯線の外周に樹脂層が被覆された構成、または、光ファイバ芯線の外周が中空管で覆われた構成等を備える。
上記のように、光ファイバ複合電力ケーブル20は硬いアルミ被27を備えており、もともと捻り曲げが生じ難い。しかし、CAZVケーブルとして構成される電力ケーブルに対しても、上記のようなSZ巻きされた光ファイバユニット25fを適用することで、より一層、座屈等の生じ難い構成とすることができる。
<本発明の第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態に係る光ファイバ複合電力ケーブルについて、図4を用いて説明する。図4は、本実施形態に係る光ファイバ複合電力ケーブル30の一部内部構造を示す斜視図である。
本実施例においては、光ファイバ複合電力ケーブル30が、光ファイバユニット35fが複合された電力ケーブルとしての海底ケーブル(水底ケーブル)として構成されている点が、上述の実施形態とは異なる。
すなわち、図4に示されているように、光ファイバ複合電力ケーブル30は、導電芯線31と、導電芯線31の外周に被覆された架橋ポリエチレン製の絶縁層33とを備える。また、光ファイバ複合電力ケーブル30は、絶縁層33の外周に、遮水層として、例えば鉛(Pb)等からなる鉛被37を備える。
また、海底ケーブルとして構成される光ファイバ複合電力ケーブル30は、鉛被37までが被覆された導電芯線31が1本以上複数本束ねられた1芯以上複数芯の電力ケーブル(図4においては3芯)となっている。1本以上複数本の導電芯線31は、鉄線等を複数組み合わせてなる鉄線鎧層39wが内側に設けられた防食層となる外装39により束ねられている。外装39が備える鉄線鎧層39wの更に内側には、座床テープ38で巻かれた樹脂製等の介在38iが、各導電芯線31の鉛被37の外側を埋めるように充填されている。
また、導電芯線31と絶縁層33との間には、例えば内部半導電層32が設けられている。また、絶縁層33と鉛被37との間には、例えば外部半導電層34と、2枚の走水防止テープ36a,36bと、がこの順に設けられている。
また、光ファイバ複合電力ケーブル30は、2枚の走水防止テープ36a,36bの間に配設された光ファイバユニット35fを1本以上複数本備える。
また、光ファイバユニット35fは、外部半導電層34、走水防止テープ36aを介した絶縁層33の外周に、所定周期で巻き付け角度を反転させたSZ巻き可能に構成にされている。これを可能とする構成として、光ファイバユニット35fは、上述の実施形態のように、例えば光ファイバ芯線の外周に樹脂層が被覆された構成、または、光ファイバ芯線の外周が中空管で覆われた構成等を備える。
上記のように、鉄線等による硬い鉄線鎧層を備え、海底ケーブルとして構成される電力ケーブルにおいては、外装が充分に硬いため、例えば従来のステンレス管入り光ファイバ等に対し硬いダミー線等を密に配列して、座屈を抑制する構成も考えられる。しかしながら、このような構成とすることでコスト高となってしまう。
したがって、海底ケーブルとして構成される電力ケーブルに対しても、上記のようなSZ巻きされた光ファイバユニット35fを適用することで、低コストで座屈等の生じ難い構成を得ることができる。
<本発明の他の実施形態>
以上、本発明の実施形態について具体的に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
例えば、上述の実施形態では、遮蔽層15を構成する導電素線15wを軟銅からなるとしたが、導電素線は、無酸素銅や、AgやSn等を含有する銅合金等から構成されていてもよい。この場合であっても、上記に挙げたように、これらの材料と同種の材料を任意に選択し、光ファイバユニットの中空管を構成することができる。このとき、導電素線と中空管とは必ずしも同一の材料から構成されていなくともよく、それぞれの構成に対して各材料を適宜組み合わせて用いることができる。
また例えば、上述の実施形態では、図1、図3、図4に、CVケーブル、CAZVケーブル、海底ケーブルとして構成される光ファイバ複合電力ケーブル10,20,30をそれぞれ示したが、これらはあくまでも例示であって、CVケーブル、CAZVケーブル、海底ケーブルの構成はこれらに限られない。また、本発明は、これらのケーブル以外のケーブルにも適用することができる。
次に、本発明に係る実施例について説明する。
適用電圧が154kV、導電芯線数×導体公称断面積が1×2000mmのCVケーブルに、種々の樹脂層および中空管を備える光ファイバユニットを複合し、評価用サンプル1〜4を製作した。具体的には、直径が1.2mmの軟銅線75本の間に上記光ファイバユニットを配設し、SZ形に共巻きしたCVケーブルを、各光ファイバユニットについて製作した。
複合された光ファイバユニットの樹脂層が、ナイロンからなるものを評価用サンプル1とし、テフロン(登録商標)からなるものを評価用サンプル2とし、ノンハロゲン(ハロゲンを含まない)樹脂としてポリエチレン樹脂からなるものを評価用サンプル3とした。また、複合された光ファイバユニットの中空管を銅管としたものを評価用サンプル4とした。
以下の表1に、光ファイバユニットの具体的な構成を示す。
Figure 0006260732
これらの評価用サンプル1〜4に対し、曲げ試験、捻り曲げ試験を行った。
曲げ試験では、評価用サンプル1〜4を、所定方向およびそれと逆方向に1回ずつ折り曲げる動作を5回(5往復)繰り返した。このとき、評価用サンプル1〜4が備える遮蔽層の外径の10倍以下の直径の円周に沿って180°折り曲げた(以下、これを「曲げ径」という)。その後、評価用サンプル1〜4の外観および光損失を検査した。
捻り曲げ試験では、評価用サンプル1〜4の長さ6m以上の導電芯線に対して円周方向に捻りを加え、防食層でみたときに360°/10m捻られた状態とした。次に、捻り状態を維持したまま、評価用サンプル1〜4が備える遮蔽層の外径の10倍以下の「曲げ径」となるよう、所定方向に評価用サンプル1〜4を折り曲げたのち、原位(ケーブルが真っ直ぐな状態となる位置)に戻し、さらに、捻りのない状態に戻した。
続いて、評価用サンプル1〜4の上記導電芯線に対して、上記とは逆の円周方向に捻りを加え、防食層でみたときに360°/10m捻られた状態とした。次に、捻り状態を維持したまま、上記と同じ「曲げ径」で、上記と同じ方向に評価用サンプル1〜4を折り曲げたのち、曲げのない状態に戻し、さらに、捻りのない状態に戻した。
上記の捻り、曲げ、戻し、逆捻り、曲げ、戻し、の動作を3回(3往復)繰り返した後、評価用サンプル1〜4の外観および光損失を検査した。なお、係る試験方法は、ケーブルに対する捻り曲げ試験として一般的な方法である。
以上の評価結果を、以下の表2に示す。
Figure 0006260732
表2に示されているように、曲げ試験では、評価用サンプル1〜4のいずれにおいても断線や、光損失の極端な増加等の異常は認められなかった。また、捻り曲げ試験においても、評価用サンプル1〜4のいずれにおいても断線や、光損失の極端な増加等の異常は認められなかった。
10,20,30 光ファイバ複合電力ケーブル
11,21,31 導電芯線
13,23,33 絶縁層
15 遮蔽層
15c 光ファイバ芯線
15f,15f’,25f,35f 光ファイバユニット
15t 中空管
15r 樹脂層
15w 導電素線

Claims (7)

  1. 軟銅、無酸素銅、または銅合金のいずれかからなる導電芯線と、
    前記導電芯線の外周に被覆された絶縁層と、
    前記絶縁層の外周に複数の導電素線を被覆してなる遮蔽層と、
    前記複数の導電素線の間に配設された光ファイバユニットと、を備え、
    前記光ファイバユニットは、
    光ファイバ芯線と、
    軟銅、無酸素銅、または銅合金のいずれかからなり、前記光ファイバ芯線との間に他の部材を介在させることなく、前記光ファイバ芯線の外周から間隔をあけて前記光ファイバ芯線の外周を覆う中空管と、からなり、
    前記絶縁層の外周に、前記導電素線と共に、所定周期で巻き付け角度を反転させた波形に共巻きされ、
    前記中空管の外径は、前記導電素線の直径以下である
    ことを特徴とする光ファイバ複合電力ケーブル。
  2. 前記中空管の外径は、前記導電素線の直径より小さい
    ことを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ複合電力ケーブル。
  3. 前記中空管の外径は、前記導電素線の半径より大きい
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の光ファイバ複合電力ケーブル。
  4. 前記中空管の外径は、前記導電素線の直径と等しい
    ことを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ複合電力ケーブル。
  5. 前記光ファイバユニットの硬さおよび柔軟性は、それぞれ、前記導電素線の硬さおよび柔軟性と等しい
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光ファイバ複合電力ケーブル。
  6. 前記導電素線と前記光ファイバユニットとの巻き付けの周期は、前記遮蔽層の層芯径の8倍以下である
    ことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の光ファイバ複合電力ケーブル。
  7. 前記導電素線と前記光ファイバユニットとの巻き付けの反転角度は、180°以上360°以下である
    ことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の光ファイバ複合電力ケーブル。
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