JP2018039538A - 吐出容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】パウチ内の気体に起因する原液の吐出不良を抑制することができる吐出容器を提供する。【解決手段】流路部材30が、パウチ20の貼合せ部に介在し、パウチ20内外を連通する連通部32と、連通部32内の原液通路Sを下方に延長する延長部33と、延長部33からパウチ20の底部10aに向かって延び、延長部33側に向かう原液Cの流路を形成する流路形成部34とを備えており、原液通路Sがパウチ20内の原液収容室20dにおいて原液収容室20dの上端よりも下方で開口し、その開口よりも上方に、気体Gを留める気体貯留部Rが形成されている。【選択図】図1

Description

この発明は、外容器内にパウチを収容した吐出容器に関する。
特許文献1には、外缶と、外缶に収容され、原液を収容するための内装袋(パウチ)と、外缶の開口部に固着されるバルブとを備えたエアゾール容器において、パウチ内での原液の残留を抑制するために残量低減部材を用いることが開示されている。この残量低減部材は、パウチ内の原液をバルブ側に送るための吐出溝を原液収容室(パウチ内の空間)の上端に備えており、原液を上方から吐出することができるようになっている。
特許第5279970号
ところで、パウチ内に気体が混入することがあるが、その気体は外容器内に充填されている加圧剤により圧縮された状態である。そのため、原液中に気体が混入していると外部に吐出される際に膨張して容積が大きくなり、原液の吐出速度が速くなる。その結果、原液が勢いよく吐出されてブラシなどの対象物に塗布しにくくなるなどの問題がある。特に使い始めのように容器内の圧力が高い状態では、パウチ内の気体の圧縮度は大きく、ステム孔から外部に吐出される段階で大気圧との圧力差により大きく膨張するため、先行する原液の吐出速度が急激に速くなるなど、原液の吐出状態が安定しない。そのため、パウチ内に原液を充填するに際して、予めパウチ内を吸引する等の対策が採られることもあるが、バルブ等の変形し難い部分に空気が残り易く、完全に空気を取り除くことは困難である。
そこで、吐出製品を出荷するにあたって予めバルブを一定時間作動させ(開放し)、パウチの上方に溜まった空気を取り除くことも行われているが、パウチ内に気体が溜まる原因としては、加圧剤がパウチを透過したり、原液自体から気体が発生する等、ある程度時間が経ってから生じるものもあるため、対策としては十分とはいえなかった。
そこで本発明は、パウチ内の気体に起因する原液の吐出不良を抑制することができる吐出容器の提供を目的とする。
本発明の吐出容器は、外容器10と、その外容器10に収容され、原液Cを収容するためのパウチ20と、その外容器10の開口部10fに取り付けられるバルブアッセンブリ40と、パウチ20とバルブアッセンブリ40とを連通する流路部材30とを備えた吐出容器であって、流路部材30は、パウチ20の貼合せ部に介在し、パウチ20内外を連通する連通部32と、連通部32内の原液通路Sを下方に延長する延長部33と、延長部33からパウチ20の底部10aに向かって延び、延長部33側に向かう原液Cの流路を形成する流路形成部34とを備えており、原液通路Sがパウチ20内の原液収容室20dにおいて原液収容室20dの上端よりも下方で開口し、その開口よりも上方に、気体Gを留める気体貯留部Rが形成されていることを特徴とする。
また、気体貯留部Rにおけるパウチ内面同士の密着を規制する規制手段が、パウチ20の貼合せ部に介在していることが好ましい。
規制手段が、延長部33よりも幅広とされた連通部32によって構成されていることが好ましい。
規制手段が、連通部32の下面に形成された凹部32bによって構成されていることが好ましい。
また、原液収容室20dの一部が上方に向かって拡張されていても良い。
この発明の吐出容器は、原液通路が原液収容室において原液収容室の上端よりも下方で開口し、その開口よりも上方に、気体を留める気体貯留部が形成されていることから、パウチ内に気体が存在しても、気体を徐々に吐出したり、気体の吐出を防止するなど、気体の吐出を抑制して原液が勢いよく吐出されることを防止できる。
また、パウチの貼合せ部に、気体貯留部におけるパウチ内面同士の密着を規制する規制手段が介在していれば、吐出によりパウチ内の原液が減ってパウチ内面同士が近接してきても、気体貯留部の容量を確保することができ、気体の吐出を一層抑制することができる。
特に、規制手段が、連通部を延長部よりも幅広とすることで構成されていれば、連通部の下面周辺や、連通部と延長部とで形成される入隅部周辺でのパウチ内面同士の密着を規制することができ、気体貯留部を確保しやすい。
また、規制手段が、連通部の下面に形成された凹部によって構成されている場合は、パウチ内の原液がなくなるまで気体貯留部の容量を所定量、確保することができる。
また、原液収容室の一部が上方に向かって拡張されていれば、拡張された部分も気体貯留部として機能することとなり、気体の吐出をより一層抑制することができる。
本発明の吐出容器の一実施形態を示す断面図である。 パウチを示す正面図である。 流路部材を示す、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は平面図、(d)はX−X線での断面図である。 バルブアッセンブリ近傍の拡大断面図である。 規制手段の別の形態を示す、(a)が断面図、(b)が平面図である。 別のパウチを示す正面図である。
次に、この発明の吐出容器(エアゾール容器)について図面に基づいて説明していく。まず、本発明の吐出容器1の概要について説明すると、図1に示すように、外容器10と、その外容器10に収容され、原液Cを収容するためのパウチ20と、その外容器10の開口部10fに取り付けられるバルブアッセンブリ40と、パウチ20とバルブアッセンブリ40とを連通する流路部材30とを備えている。そして、パウチ20内に原液Cが充填されるとともに、外容器10とパウチ20との間の空間に加圧剤Pが充填されることで、加圧剤Pの圧力によって原液Cを吐出する吐出製品(エアゾール製品)が製造されている。
以下、各構成部材について、具体的に説明していく。
まず、外容器10について説明すると、外容器10は、図1に示すように、下端が底部10aによって閉じられた円筒状の胴部10bと、胴部10bの上端から上方に向かって縮径するように設けられたドーム状の肩部10cと、肩部10cの上端に設けられた円筒状の首部10dと、首部10dの上端に環状に形成されたフランジ部10eと、このフランジ部10eの内周側に開口する開口部10fとを備えている。また、耐圧性を確保するため、5つの脚部10gが下方に向かって周方向に等間隔に並んで設けられており(いわゆるペタロイド)、また、胴部10bの下部から底部10aにかけて縮径している。
この外容器10は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ナイロンやポリプロピレン等の合成樹脂を例えば二軸延伸ブロー成形することにより製造され、透明又は透光性を有している。外容器は着色してもよく、不透明にしてもよい。ただ外容器10としては、アルミニウム等の金属を例えばプレス加工や絞りしごき加工することにより形成されたものであっても良い。この場合、遮光性、耐熱性、ガスバリア性が高い。
パウチ20は、図1bに示すように、外容器10内に2つ収容されている。これらパウチ20は、シートを複数枚重ね合わせ、または1枚のシートを折り合わせた後、周縁を熱溶着や接着剤等により貼り合わせる(製袋加工する)ことで形成されている。
パウチ20の形状は、図2に示すように、略長方形状であって、上部、両側部、下部にそれぞれ貼合せ部20a、20b、20cが形成されている。そして、これら貼合せ部20a、20b、20cに囲まれた矩形状の部分に、原液Cを充填するための原液収容室20dが形成されている。パウチ20の幅は、外容器10の開口部10fの開口径よりも大であり、且つ胴部10bの内部直径よりも大とされている。なお、下部貼合せ部20cには、パウチ20を幅方向に折り畳む際のきっかけとなる半円状の切欠部20eと、外容器10への挿入を容易にするため両端を切り落としてなる切欠部20fが設けられている。ただ、これら切欠部20e、20fは必ずしも設ける必要は無い。図1aにおいて20gは、パウチ20の角部が外容器10の肩部10cの内面に当接することで生じる折れ曲がり線である。
パウチ20を構成するシートとしては、内部に収容される原液Cによって決まるが、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、エバールなどの合成樹脂シート、合成樹脂シートにシリカやアルミナなどを蒸着した蒸着樹脂シート、アルミニウムなどの金属箔シートあるいは合成樹脂シート、蒸着樹脂シート、金属箔シートから選ばれる少なくとも2つのシートを積層した積層シート(特に金属層を有する積層シート)などが挙げられる。なお、本実施形態では、原液Cとして2液反応型製剤が充填されるため、それぞれの原液Cに適した構成を選択することができる。例えば、2液反応型製剤として2液式染毛剤を用いる場合には、酸化されることにより染毛効果を発揮する酸化染料を含有する第1剤を充填するパウチ20は、酸素遮断性の高い金属箔シートの両面を耐薬品性の高い合成樹脂シートでラミネートした不透明な積層シートで構成され、過酸化水素のような酸化剤を含有する第2剤を充填するパウチ20は、耐薬品性の高い合成樹脂シートで構成される。なお、合成樹脂シートの場合、透明又は透光性を有するように構成することもできる。この場合、外容器も透明であれば、原液の残量や気泡の有無などを確認することができる。また、ナイロンやエバールなどのガスバリア性の高い合成樹脂シートとポリエチレンやポリエチレンテレフタレートなどの耐薬品性の高い合成樹脂シートをラミネートした積層シートを用いてもよい。
流路部材30は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアセタールなどの合成樹脂の一体成形品であって、図3a、bに示すように、上から装着部31、連通部32、延長部33、流路形成部34とを備えている。また、流路部材30には、装着部31から延長部33にかけて内部通路(原液収容室20dからの原液Cを通す原液通路S:図において点線で図示)が設けられているが、流路形成部34には設けられておらず、流路形成部34の表面の凹凸とパウチ内面とによって原液の流路が形成されるようになっている。そして、内部通路Sと流路とは、流路形成部34の上端と延長部33の下端の間の貫通孔により開口する導出孔35によって連通されている。
装着部31は、主としてバルブアッセンブリ40のバルブ50のハウジング51と連結するための部位であり、概略円筒状であって、その上端には後述するバルブホルダー60の係合段部60cに係合するための係合爪31aを備えている。
連通部32は、パウチ20の上部貼合せ部20aに介在し、原液収容室20dとパウチ20の外部(バルブ50のハウジング51の内部)とを連通する通路を確保するための部位である。また、熱溶着や超音波溶着等によってパウチ20を固着(溶着)するための部位でもあり、溶着部であるともいえる。連通部32の形状は、図3cに示すように平面視略ひし形であって、パウチ20を構成するシートの面に沿って扁平となっている。また、パウチ20の固定を強固なものとするため、その側面には水平方向に伸びる水平リブ32aが複数形成されている。
延長部33は、連通部32の内部通路Sを、原液収容室20dの上端よりも下方に延長するための部位であって、連通部32の下端から下方(パウチ20の底)に向かって延設されている(図1a、b参照)。内部通路Sを延長する長さ(原液収容室20dの上端から導出孔35の上端までの長さ)としては例えば3〜45mm、好ましくは5〜30mmであり、導出孔35を原液収容室20dの高さの1/2よりも上部に、好ましくは1/3よりも上部に設ける。延長部33の平面形状は略ひし形である。ただ、連通部32のほうが幅広であるため、連通部32との間には入隅部が形成されている。
流路形成部34は、延長部33の下端から下方(パウチ20の底部)に向かって延設された棒状体であって、表面に複数の凹凸が設けられており、この凹凸によってパウチ20を構成するシート同士の貼り付き(密着)を抑制し、原液Cの流路を確保している。
複数の凹凸は、棒状の本体部34aの中心軸に沿って、上下方向に互いに一定の間隔をあけて設けられた複数の主突条34bと、主突条34bの両側に、主突条34bと左右方向に一定の間隔をあけつつ、上下方向に互いに一定の間隔をあけて設けられた複数の副突条34cとから構成されている。この主突条34bと副突条34cとは、主突条34b間に副突条34cが位置するようにして、互いに上下方向にずれて設けられている。また、主突条34bと副突条34cとの間には上下方向に連なる谷部34dが形成されており、この谷部34dが原液Cの流路を形成している。流路の上端は、本体部34aの表裏に跨って貫通して設けられた導出孔35に繋がっている。
バルブアッセンブリ40は、図4に示すように、2つの独立したパウチ用のバルブ50と、それらバルブ50を受け入れるバルブホルダー60と、バルブ50およびバルブホルダー60を覆い、バルブホルダー60を外容器10に固定するマウンテンカバー70とから構成されている。
バルブ50は、パウチ20への原液Cの充填を行うためのものであるとともに、パウチ20内に充填された原液Cの外部への吐出/遮断を選択的に行うものであって、流路部材30の装着部31が装着(外嵌)される筒状のハウジング51と、そのハウジング51内に上下動自在に挿入されるステム52と、ステム52の側面に設けられたステム孔52aを塞ぐステムラバー53と、ステム52を常時上方に付勢するバネ54と、ステム52及びステムラバー53をハウジング51に固定するカバー55とから構成されている。
バルブホルダー60は、外容器10の開口部10fを塞ぐとともに、2つのバルブ50を保持するためのものであって、開口部10fと略同径とされた栓部60aと、上下方向に連通するホルダー部60bとを備えている。また、ホルダー部60bには、流路部材30の係合爪31aと係合するための係合段部60cが形成されており、流路部材30と係合しつつ、流路部材30とバルブ50との接続状態を強固なものとしている。
マウンテンカバー70は、バルブ50およびバルブホルダー60を覆うカバー部70aと、外容器10のフランジ部10eとを覆い、フランジ部10eの下面側に向かってカシメることでバルブホルダー60を外容器10に固定する固定部70bとから構成されている。
上記構成の吐出容器1を用いた吐出製品は、以下のようにして製造される。まず、パウチ20を流路部材30に固定し両者を一体にする。具体的には、流路部材30のうち、装着部31を除く部分(連通部32、延長部33、流路形成部34)を、パウチ20を構成するシート間に介在させた状態でシートの周縁を貼り合せる。この際、連通部32を貼合せ予定部に位置させてから、シートの内面と連通部32の外面とを固着させる。また、原液収容室20dの上端(上部貼合せ部20aの下端)が、連通部32と延長部33との境界に位置するように固着させる。こうすることで、連通部32の下面が原液収容室20d側に露出する(面する)こととなる。また、延長部33と流路形成部34とが原液収容室20d内に位置することとなる。
パウチ20と流路部材30とを一体化させた後、続いて、バルブホルダー60の係合段部60cに流路部材30の装着部31を係合する。そして、バルブホルダー60のホルダー部60bにバルブ50を挿入する。これにより、ハウジング51と装着部31とが接続され、原液収容室20dとバルブ50とが連通する。
次に、外容器10内にパウチ20を挿入する。そして外容器10とパウチ20との間に加圧剤Pを充填する。加圧剤Pの充填は、バルブホルダー60を外容器10の開口部10fから僅かに浮かせた状態で行う(すなわちアンダーカップ充填)。なお、加圧剤Pとしては、例えば窒素、圧縮空気、炭酸ガス、亜酸化窒素などの圧縮ガスが充填される。充填後の圧力は、例えば25℃において0.4〜1.0MPaである。加圧剤充填後は、バルブホルダー60を押し下げて外容器10の開口部10fに当接させ、マウンテンカバー70の下端をカシメて外容器10に固定する。
そして、ステム52からパウチ20内の空気を吸引、排出した後、バルブ50を通じてパウチ20内に原液Cを充填する。原液Cとしては、例えば2液式染毛剤、2液式パーマ剤、2液式接着剤等、2液反応型製剤のクリーム、ゲル、液体等が挙げられる。その後、バルブアッセンブリ40に吐出部材(図示せず)を装着することにより吐出製品が製造される。
上記構成の吐出製品では、流路部材30が、連通部32の原液通路Sを下方に延長する延長部33を備えており、原液通路Sが原液収容室20dの上端よりも下方で開口しているため、原液収容室20dの上部に、延長部33の長さ分だけ、気体を留めることができる気体貯留部Rが形成されることになる。また、連通部32が延長部33よりも幅広に構成されているため、連通部32の下面や、連通部32と延長部33とで形成される入隅部によって、パウチ内面同士の密着が規制され(規制手段として機能し:図4の一点鎖線を参照)、気体貯留部Rの容量が小さくなり難い。そのため、パウチ20の上部(導出孔35の近傍)から原液Cを吐出させる流路部材30を用いているにも拘らず、原液中の気体Gの吐出を抑制することができ、原液Cの吐出速度が急激に速くなって勢いよく吐出される、といった不具合を抑制することができる。なお、吐出製品を長期間保管すると、加圧剤Pがパウチ20を透過して原液中に混入したり、原液Cの分解により発生した気体が原液中に混入する場合があるが、気体Gは原液Cよりも密度が小さいため原液収容室20dの上部に移動して、気体貯留部Rに貯留されやすい。原液Cが吐出されていくと互いに対向するパウチ内面同士が近接し、それに伴って気体貯留部Rの容量が小さくなるが、容量の減少は徐々に生じるものであって一度に生じることは無いため、気体Gが吐出されるにしても少しずつ吐出されることとなり、原液Cの吐出状態が大きくばらつくことはない。また、加圧剤Pとして圧縮ガスを使用していることから、パウチ20内の原液Cが少なくなると、それに伴って外容器10内の圧力が下がるため、気体Gが吐出されても大きく膨張せず、原液の吐出速度は原液Cが吐出ノズルから飛び散るほど速くなりにくい。
なお、入隅部は、原液充填時に空気溜まりとしても作用することとなり、入隅部に溜まった空気は、吸引しきれなかったハウジング51内や原液通路S内の空気とともにパウチ20内に残留することとなるが、原液充填後は外容器10内の圧力が高くなるため、圧縮されてその容積は小さくなり、気体貯留部Rに貯留されやすい。
図5は、別の流路部材30Aを示したものである。図に示すように、この流路部材30Aは、連通部32の下面に、下方に開口する凹部32bが設けられている。なお、この状態は、連通部の外周に、上底を有する筒状体(パウチと溶着する溶着部)を別途設け、連通部の外面と筒状体の内面とで空間を形成しているとも言える。このような構成の場合、連通部32の下方付近に位置するパウチ内面同士の密着が規制される(規制手段として機能する)のは勿論のこと、原液収容室20dの上部に、気体貯留部Rとして、原液Cの吐出による影響を受けない(容量の変化しない)空間を形成することができるため、気体Gの吐出をより一層抑制することができる。なお、この形態において、原液収容室20dの上端は、凹部32bの上底の下面となる。そのため、導出孔35の高さ位置は、凹部32bの上底の下面よりも下であれば、例えば凹部32bの下端(連通部32の下端)よりも上に位置するなど、パウチ20の上部貼合せ部20aの下端より上であっても良い。
図6は、形状に特徴のあるパウチを示したものである。図6aに示すパウチ20Aは、上部貼合せ部20aの上下方向の長さを幅方向で異ならせる、具体的には、幅方向中央の貼合せ部の長さを、幅方向両端よりも下方に長くすることにより、原液収容室20dの一部(上端角部)を上方に拡張している。このように原液収容室20dを拡張すれば、この拡張された部分を気体貯留部Rとして利用することができ、気体貯留部Rの容量を増大させることができる。特にパウチ20Aの上端角部(肩部)は、外容器10に収容した際に、外容器10の内面(肩部10cの内面)に当接し折れ曲がる(図の一点鎖線参照)が、折れ曲がり線20gによって、パウチ20Aの肩部を、原液は侵入し難いが、原液に比べて粘度が極めて低い気体Gは侵入し易い空間とすることができ、気体貯留部Rとして有効利用することができる。
図6bに示すパウチ20Bは、パウチを構成するシートとして、上端角部が上方に延長されたシートを用いることで、上端角部に気体貯留部Rを拡張させている。このような構成であれば、略長方形状のシートを用いた他のパウチ20、20Aに比べて、外容器10内でのパウチの位置が上に位置することとなり、外容器10の内面にパウチの角部を当接させやすくなるといった利点がある。
以上に、この発明の代表的な実施形態について説明したが、この発明は上記実施形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することが可能である。例えば、パウチの数は2つに限らず、1つや3つ以上であっても良い。また、パウチの種類も2枚のシートで構成されるものの他、マチ部を有するものを用いても良い。また、図1の吐出容器において、2つのパウチのいずれにも、連通部が延長部よりも幅広とされた流路部材(規制手段を備えた流路部材)30、30Aを用いていたが、いずれか一方に用いても良い。例えば、過酸化水素等の比較的不安定であって、自ら気泡を発する原料を含む原液を充填する側や、ガス透過性を有するシートで形成されたパウチに用いることが考えられる。また、図6において、規制手段を備えない流路部材30Bを用いていたが、規制手段を備えた流路部材30、30Aを用いても良い。
1・・吐出容器
10・・外容器
10a・・底部
10b・・胴部
10c・・肩部
10d・・首部
10e・・フランジ部
10f・・開口部
10g・・脚部
20、20A、20B・・パウチ
20a・・上部貼合せ部
20b・・側部貼合せ部
20c・・下部貼合せ部
20d・・原液収容室
20e・・円弧状の切欠部
20f・・斜めの切欠部
20g・・折れ曲がり線
30、30A、30B・・流路部材
31・・装着部
31a・・係合爪
32・・連通部(溶着部)
32a・・水平リブ
32b・・凹部
33・・延長部
34・・流路形成部
34a・・本体部
34b・・主突条
34c・・副突条
34d・・谷部
35・・導出孔
40・・バルブアッセンブリ
50・・バルブ
51・・ハウジング
52・・ステム
52a・・ステム孔
53・・ステムラバー
54・・バネ
55・・カバー
60・・バルブホルダー
60a・・栓部
60b・・ホルダー部
60c・・係合段部
70・・マウンテンカバー
70a・・カバー部
70b・・固定部
C・・原液
G・・気体(気泡)
P・・加圧剤
R・・気体貯留部
S・・原液通路(内部通路)

Claims (5)

  1. 外容器と、
    その外容器に収容され、原液を収容するためのパウチと、
    その外容器の開口部に取り付けられるバルブアッセンブリと、
    前記パウチとバルブアッセンブリとを連通する流路部材とを備えた吐出容器であって、
    前記流路部材は、パウチの貼合せ部に介在し、パウチ内外を連通する連通部と、
    連通部内の原液通路を下方に延長する延長部と、
    延長部からパウチの底部に向かって延び、延長部側に向かう原液の流路を形成する流路形成部とを備えており、
    前記原液通路がパウチ内の原液収容室において原液収容室の上端よりも下方で開口し、その開口よりも上方に、気体を留める気体貯留部が形成されていることを特徴とする吐出容器。
  2. 気体貯留部におけるパウチ内面同士の密着を規制する規制手段が、パウチの貼合せ部に介在している、請求項1記載の吐出容器。
  3. 規制手段が、延長部よりも幅広とされた連通部によって構成されている、請求項2記載の吐出容器。
  4. 規制手段が、連通部の下面に形成された凹部によって構成されている、請求項3記載の吐出容器。
  5. 原液収容室の一部が上方に向かって拡張されている、請求項1から4のいずれかに記載の吐出容器。
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