JP5066297B1 - 液体容器の口栓 - Google Patents

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Abstract

【課題】 各種の液体容器の口栓構造において、初回の使用前に内容液がフィルターまで滲み出てしまうことを確実に防止するとともに、内容液の吐出操作のみで開封させることができるようにしてユーザーの初回使用時の利便性を向上し、さらに、2回目以降の使用時の吐出抵抗を低減させる。
【解決手段】 容器の口部に装着される栓ホルダー31に取り付けられる基部35aと、栓ホルダー31の吐出路の中途部に設けた嵌合部31cに嵌合する栓体34と、該栓体34と基部35aとを弾性的に接続する弾性接続部35bとを一体に備える栓部材によって、初回の使用時迄は吐出路を閉止しておき、初回使用時に容器をスクイズすることで内圧が上昇すると、その内圧によって嵌合部31cから栓体34を離脱させ、それ以降は吐出路が常時開放されるようにする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液体容器の口栓に関する。
従来より、本願出願人らは、無菌点眼容器などに好適に利用できるデラミボトル(積層剥離ボトル)を用いたフィルター付き吐出容器を、例えば下記の特許文献1及び2に開示している。
特開2002−80055号公報 特開2009−179403号公報
これら従来のフィルター付き吐出容器では、スクイズ変形可能な胴部の上端に口部が設けられた外層ボトルと、該外層ボトルの内部に設けられるとともに前記外層ボトルの口部に接続される開口部を有する内層袋と、前記外層ボトルの口部に取付けられた口栓とを備え、前記外層ボトルには、外層ボトルと内層袋との間に外気を導入するための導入孔が形成されており、前記口栓には内層袋の内部に収容された内容液を吐出するための吐出路が設けられ、該吐出路にフィルターと逆止弁とを設けている。
このフィルターは、メンブレンフィルターなどのウィルスや細菌類を透過させない多数の微細孔を有するものが用いられており、逆止弁は、上記特許文献1では薄肉片により弾性的に支持された弁体により主構成され、上記特許文献2では弾性材料によって成形された弁体のバルブヘッドに十字状のオリフィスを入れたものによって主構成されている。
上記のような多数の微細孔を有するフィルターは、濡れることにより微細孔が水分で閉じられた状態となると、いわゆるエアロック状態となり、フィルターのバブルポイントを超える高い圧力をかけなければ空気が通過できなくなるため、最初の使用前の容器の保管時においてはフィルターを乾燥させた状態で維持することが求められる。
しかし、上記従来の容器の口栓構造では、特に浸透性の高い液剤において逆止弁から滲み出ることがあり、滲み出た液剤がフィルターを濡らすことによってエアーロックが発生し、初回使用時にフィルターの上流側に残存する空気により内容液の吐出が阻害されるという問題が生じる可能性がある。すなわち、上記特許文献1記載の逆止弁では、円盤状の弁体を弁孔に当接させることにより弁孔を封止しているものであるから、弁体と弁孔との密着力は比較的弱く、浸透性の高い液剤の場合には弁体と弁孔との間から滲み出ることがある。また、上記特許文献2記載の逆止弁においても、オリフィスは切り込みによって形成されており、該オリフィスを強く密着させる外力が作用しないので、浸透性の高い液剤の場合にオリフィスから滲み出ることがある。
さらに、逆止弁機構の場合、フィルターの下流側の液剤を引き込む為に弁体を設置しているが、2回目の使用以降も内容液の滴下の際にバルブヘッドをせり上げてオリフィスを開放させる必要があり、このせり上げの抵抗によって内容液を滴下させるために比較的強く外層ボトルをスクイズ変形させる必要があり、快適な使用感が得られないものとなっていた。
また、上記従来のデラミ容器以外にも、各種化粧品類や洗剤類などの単層ボトルにおいて吐出口をプルリングやアルミ封止膜などの封止部材で封止しておき、使用時にユーザーによって封止部材を除去させるように構成されたものがあるが、封止部材の除去のために一手間を要し、ユーザーによっては煩雑さを感じるものであった。
そこで本発明は、各種の液体容器の口栓構造において、初回の使用前に内容液がフィルターまで滲み出てしまうことを確実に防止するとともに、内容液の吐出操作のみで開封させることができるようにしてユーザーの初回使用時の利便性を向上し、さらに、2回目以降の使用時の吐出抵抗を低減させることを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために、次の技術的手段を講じた。
すなわち、本発明の液体容器の口栓は、液体容器の口部に装着されるとともに内容液の吐出路を有する栓ホルダーと、前記吐出路内に設けられた栓体とを備え、前記栓ホルダーの吐出路の中途部には、嵌合により吐出路を閉止するとともに液体容器の上昇した内圧によって嵌合部から押し出されるように前記栓体が嵌合する嵌合部が設けられていることを特徴とするものである。
かかる本発明の液体容器の口栓では、栓体は嵌合部への嵌合により吐出路を閉止するものであり、嵌合部に嵌合していないときには栓体の周囲に内容液を吐出するための吐出路が開口形成される。したがって、初回の吐出時までは内容液が滲み出ない程度の嵌合力で栓体が嵌合部に嵌合することにより、確実に内容液の滲出を阻止できるようになる。このように栓体を嵌合部に嵌合した構造としつつも、容器の胴部のスクイズ変形等によって容器内圧を上昇させることにより栓体を嵌合部から離脱させるものであるから、初回の内容液吐出時に特別な開封操作は必要ではなく、初回の吐出時のみ若干強くスクイズ操作等を行えば良い。また、栓体が嵌合部から離脱されるときに、加圧された容器内圧によって瞬間的に栓体が嵌合部から飛び出すようになるため、かかる挙動により破裂音的な震動が発生するようになり、栓体の状態を外部から目視により確認できない構造となっていても、この震動によって吐出路が連通したことをユーザーに認識させることが可能になる。また、栓ホルダーが口部に装着された状態では栓体は栓ホルダー内から取り出し不能に収容されるように構成することで、嵌合部から栓体が離脱したときに栓体が栓ホルダーから外部に飛び出すことを防止できる。
また、本発明は、液体容器の口部に装着されるとともに内容液の吐出路を有する栓ホルダーと、該栓ホルダーに保持された栓部材とを備える液体容器の口栓において、前記栓部材は、栓ホルダーに取り付けられる基部と、前記吐出路内に設けられた栓体と、該栓体と前記基部とを弾性的に接続する弾性接続部とを備えて一体成形されており、前記栓ホルダーの吐出路の中途部には、嵌合により吐出路を閉止するとともに液体容器の上昇した内圧によって嵌合部から押し出されるように前記栓体が嵌合する嵌合部が設けられ、前記栓ホルダーに基部を取り付けた後に栓体を上流側に押し込むことにより、該栓体が所定の嵌合力で前記嵌合部に嵌合するとともに、当該嵌合力よりも小さな付勢力であって栓体を下流側に向けて付勢する付勢力が前記弾性接続部に生じるように構成されていることを特徴とするものである。
かかる本発明の液体容器の口栓では、栓体は嵌合部への嵌合により吐出路を閉止するものであり、嵌合部に嵌合していないときには栓体の周囲に内容液を吐出するための吐出路が開口形成される。したがって、初回の吐出時までは内容液が滲み出ない程度の嵌合力で栓体が嵌合部に嵌合することにより、確実に内容液の滲出を阻止できるようになる。このように栓体を嵌合部に嵌合した構造としつつも、容器の胴部のスクイズ変形等によって容器内圧を上昇させることにより栓体を嵌合部から離脱させるものであるから、初回の内容液吐出時に特別な開封操作は必要ではなく、初回の吐出時のみ若干強くスクイズ操作等を行えば良い。この際、弾性接続部に蓄積されている付勢力によって栓体の嵌合部からの離脱が補助されるので、内容液が滲出しない程度の確実な上記嵌合力を確保しつつも、初回吐出時の操作力を低減できる。また、初回吐出時に嵌合部から栓体が離脱すると、それ以降は弾性接続部によって栓体が離脱位置に保持され、再度栓体が嵌合部に嵌合して吐出路を閉止することがないため、2回目以降の吐出時は内容液を比較的軽い力で円滑に吐出させることが可能になる。また、栓体と基部と弾性接続部とを栓部材として一体化したので、組付け作業性の向上、部品点数の削減、ひいては製造コストの低減を図ることができる。さらに、栓体の取り付け位置が基部の取り付けによって位置決めされるので、嵌合部に対して自動的に栓体の位置決めがなされ、量産時における嵌合不良の発生を低減できる。また、栓体が嵌合部から離脱されるときに、加圧された容器内圧によって瞬間的に栓体が嵌合部から飛び出すようになるため、かかる挙動により破裂音的な震動が発生するようになり、栓体の状態を外部から目視により確認できない構造となっていても、この震動によって吐出路が連通したことをユーザーに認識させることが可能になる。また、栓ホルダーが口部に装着された状態では栓体は栓ホルダー内から取り出し不能に収容されるように構成することで、嵌合部から栓体が離脱したときに栓体が栓ホルダーから外部に飛び出すことを防止できる。
上記本発明において、前記栓ホルダーに装着されるカバーをさらに備え、前記栓ホルダーの下流側端部には栓部材を収容する取付凹部が形成され、該凹部内に前記基部が取付けられており、前記嵌合部は前記取付凹部の奥側に設けられており、前記カバーは前記取付凹部を覆う頂部を備え、該頂部に吐出ノズル部が設けられており、栓部材の基部及び栓体が取付凹部及び嵌合部にそれぞれ組み付けられた栓ホルダーに対して前記カバーが装着されているものとすることができる。これによれば、栓部材の組付け作業性が向上するとともに、栓体を嵌合部に上方から押し込んで確実に嵌合させることが可能となる。そして、栓ホルダーとカバーとを一体的に嵌合させた状態で一つの組付けパーツとして取り扱うことができ、内容液の充填工場ではこの組付けパーツとしての口栓を内容液剤の充填後の容器口部に取付ければ良く、量産性及び品質管理性の向上が図られる。
本発明の第1実施形態に係る口栓を備える点眼容器のシール時の要部断面図である。 同容器のシール開放時の要部断面図である。 同容器における栓部材を示し、(a)は平面図、(b)は縦断面図である。 本発明の第2実施形態に係る口栓を備える点眼容器のシール時の要部断面図である。 同容器のシール開放時の要部断面図である。 同容器における栓ホルダーを示し、(a)は平面図、(b)は縦断面図である 本発明の第3実施形態に係る口栓を備える液体容器のシール時の要部断面図である。 同容器のシール開封操作時の要部断面図である。 同容器の内容液吐出時の要部断面図である。 本発明の第4実施形態に係る口栓を備える液体容器のシール時の要部断面図である。 同容器のシール開封操作時の要部断面図である。 同容器の内容液吐出時の要部断面図である。 本発明の第5実施形態に係る液体容器の全体断面図である。
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1及び図2は、本発明の一実施形態に係る液体容器の口栓構造を備えた点眼容器1を示している。この点眼容器1の基本構成は上記特許文献1及び2と同様であり、点眼容器1は、有底筒状の積層パリソンをブロー成形してなる内外二層構造の積層ボトル2と、該ボトル2の口部2aに装着される口栓3とを備えており、口栓3には内容液剤を吐出するための吐出路が設けられている。また、口栓3の吐出路内には、フィルター33と、該フィルター33の吐出上流側で初回の吐出時まで吐出路を封止する栓体34とが設けられている。積層ボトル2を倒立させて胴部を押圧によりスクイズすることにより、ボトル2内部の内容液剤(流体)が口栓3内の吐出路を通って先端ノズル部3aから滴下されるようになっている。
上記積層ボトル2は、外層を構成する外層ボトル21(スクイズボトル)と、内層を構成する内層袋22(流体収容袋)との積層構造とされている。外層ボトル21並びに内層袋22は、ブロー成形直後は、共に円筒状の口部と、横断面楕円状の胴部とを有する。外層ボトル21は、例えばPETやSBSなどの合成樹脂材により成形することができ、内層袋22は、外層ボトル21に対して容易に剥離する性質を有する合成樹脂(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン)により成形でき、電子線滅菌やγ線滅菌に耐性のある材料であればなおよい。なお、袋22の口部は、内容液剤の放出用開口部を構成し、該袋22の開口部は外層ボトル21の口部に固定的に接続されている。
外層ボトル21は、弾性的にスクイズ変形可能な有底筒状の胴部の上端に、上方に移行するにしたがって徐々に縮径する肩部を介して円筒状の口部が設けられたものである。この外層ボトル21の構造はどのようなものであっても良いが、上記特許文献2に開示したように前後壁部が剛性壁部とされた構成とすることができる。また、外層ボトル21には、外層ボトル21と内層袋22との間に外気を導入するための導入孔(図示せず)を形成する。この導入孔は、上記特許文献2に開示したように外層ボトル21の胴部に設けることが好ましいが、ボトル底部や口部に設けることも可能である。
内層袋22は、その胴部がフィルム状を呈しており、内容液剤の減少に伴って容易に収縮変形する一方、内容液剤を吐出した後にフィルター33よりも吐出下流側で吐出路の先端ノズル部3a内に残留する内容液剤をフィルター33の上流側に吸い戻すための復元弾性を有している。一方、内層袋22の口部は、胴部に比して比較的厚肉に形成されている。
上記口栓3は、円筒状の栓ホルダー31と、該栓ホルダー31に外嵌されるカバー32と、上記フィルター33及び栓体34とを備えている。栓ホルダー31の中央は内容液剤の吐出路を形成するように上下方向に貫通している。また、カバー32は円板状の頂部32a(天板部)を有し、該頂部の中央部に上記ノズル部3aが上下方向に貫通するように形成され、このノズル部3aと栓ホルダー31の中央吐出路とによって、内層袋22の内部に収容された内容液を吐出するための吐出路が構成されている。なお、頂部の全体がノズル形状に構成されていてもよい。
栓ホルダー31は、外層ボトル21の口部に外嵌される筒状の基部31aと、該基部31aの内部に一体成形され且つ基部31aよりも小径筒状の内容液導出部31bとからなる。内容液導出部31bはボトル口部2aに液密状に内嵌されている。内容液導出部31bの上端部には栓体嵌合凹部31c(嵌合部)が上方開放状に形成されている。この嵌合部31cから上方に至るにしたがって栓ホルダー31の内周面は徐々に乃至段階的に大径となるように形成され、その栓ホルダー31の上端部(下流側端部)に形成された取付凹部(内部空間)に栓体34の弾性支持部35が収容されるようになっている。
カバー32は、栓ホルダー31に上方から外嵌されることにより一体的に装着されるものであり、かかる装着前に頂部32aの下面側にフィルター33を配設しておく。口栓3の先端ノズル部3aは、カバー32の中央部に設けられており、フィルター33を通過した内容液剤が先端ノズル部3aから外部に吐出されるようになっている。
上記フィルター33としては、メンブランフィルター、焼結体フィルターや、親水性多孔質平膜や疎水性多孔質平膜など、フィルター33の吐出下流側(容器外)から吐出上流側(容器内)への病原微生物やウィルスの透過を防止し得るものを適宜用いることができる。このフィルター33は、栓体34よりも吐出下流側に配設されており、フィルターの外周縁部が栓ホルダー31の上端部に溶着されている。
上記栓体34は、中央部が下方に若干膨出する円盤状に形成され、上記嵌合部31cに液密に嵌合される。本実施形態では、栓体34を上記嵌合部31cに上方から押し込むことによって、ボトル保管時や輸送時におけるボトル内圧の多少の上昇や振動では栓体34が嵌合部31cから離脱しない程度の嵌合力が生じるようにしている。また、本実施形態では、栓体34を支持する弾性支持部35が栓体34に一体成形されて一つの栓部材を構成している。この弾性支持部35は、嵌合部31cに嵌合している栓体34を上方(嵌合部31cから離脱させる方向)に付勢するとともに、栓体34が嵌合部31cから上方に離脱した後は栓体34を離脱位置、すなわち栓体34が嵌合部31cから上方に離間した位置に支持する。支持部35による上記付勢力は、上記嵌合力よりも小さくなるようにしている。
より具体的に説明すると、図3に示すように、本実施形態の弾性支持部35及び栓体34を有する栓部材はポリエチレン、メタロセン触媒を用いたポリプロピレン、エラストマーなどの弾性を有する成形品からなり、弾性支持部35は、栓ホルダー31の上端部の取付凹部に内嵌され取り付けられた円筒状の基部35aと、該基部35aと栓体34とを接続する前後一対の半円弧状の弾性接続部35bとを一体成形してなるものである。栓体34の外径は基部35aの内径よりも小径であり、嵌合部31cから離脱した栓体34の周囲から均一に流出する内容液剤が基部35aの内周部を通過してフィルター33へ向けて流れるようになっている。なお、弾性接続部35bは、その本数に拘ることなく、栓体34が嵌合部31cから離間した位置に維持される本数又は強さであればよい。
上記実施形態に係る点眼容器1によれば、最初の吐出前は、図1に示すように栓体34が嵌合部31cに嵌合することによって口栓3内の吐出路が確実に閉止され、浸透性の高い内容液剤であっても栓体34から下流側に滲み出ることを確実に防止でき、フィルター33が濡れることによるエアロックの発生を阻止できる。
初回の吐出を行う際は、容器1を倒立させた状態で導入孔を指などで塞ぐようにしてボトル胴部をスクイズ変形させ、内層袋22の内圧を上昇させることにより、該内圧によって図2に示すように栓体34を嵌合部31cから押し上げる。このとき、弾性接続部35bにより栓体34の押し上げ力が補助されるようになるため、円滑な初回吐出操作を行えるようになる。また、初回吐出時に、フィルター33と栓体34との間の空気が内容液によってまだ乾燥状態にあるフィルター33から外部へ押し出され、それ以降はフィルター33の直下まで内容液剤で充填されるようになり、該内容液剤によってフィルター33は常に濡れた状態となる。
2回目以降の吐出の際は、内層袋22内からフィルター33まで常時連通状態となっていることから、吐出のためのボトル胴部のスクイズ力が軽くなり、円滑な吐出操作を行うことができる。また、濡れたフィルターを外気は通過できないため、2回目以降はフィルターの上流側に外気が導入されることがなく、エアロック状態の発生による吐出不良が生じることがない。さらに、内層袋22の復元性によってフィルター33の下流側、すなわち吐出ノズル部3a内に残留する液剤がフィルター33の上流側に吸い戻されるため、ノズル部3aにおける細菌類の繁殖を防止できる。
図4〜図6は本発明の第2実施形態に係るフィルター付き吐出容器1を示しており、上記第1実施形態と同様の構成については同符号を付して詳細説明を省略し、異なる構成、作用効果について説明する。
本実施形態では、栓体34がシリコンゴム、塩素化ブチルゴム、エラストマーなどの弾性材料によって成形されており、弾性支持部35を構成するプラグフランジ35a(基部)及びコネクタスリーブ35b(弾性接続部)と、栓体34を構成するプラグヘッド34とを備えて一体成形されている。プラグフランジ35aは略リング状であって、断面形状は径方向外側に至るほど肉厚が厚くなるような略三角形状とされている。コネクタスリーブ35bは略円筒状であって、軸方向一端側はプラグフランジ35aの内周縁に一体的に接続され、軸方向他端側はプラグヘッド34の外周縁に一体的に接続されている。また、コネクタスリーブ35bは容易に変形し得るように比較的薄肉の柔軟な構造となっているとともに、図4に示すように軸方向に引き伸ばすと収縮する方向の復元弾性が生じるように構成されている。なお、図5に示す状態がコネクタスリーブ35bの初期形状である。当然のことながら、プラグヘッド34には、特許文献2に記載のような十字状のオリフィスは設けられていない。
また、弁ホルダー31の内容液導出部31bは、その上端部内面が上方に至るにしたがって徐々に小径となるように形成され、その最小径部位によって嵌合孔部31c(嵌合部)が構成され、この嵌合孔部31cにプラグヘッド34が液密状に上方から内嵌されるようになっている。また、プラグヘッド34が嵌合孔部31cから上方に離間した際に、プラグヘッド及びプラグフランジの外周から内容液剤をフィルター33へ流出させることができるように、嵌合孔部31cよりも上方で弁ホルダー31の内周面には、図6にも示すように流通溝31dが周方向所定箇所に少なくとも1箇所以上設けられており、図示例ではプラグヘッド34の全周にわたって均一に内容液剤が流出するように周方向に等間隔で8つの流通溝31dが形成されている。この流通溝31dは、縦断面略L字状に形成されている。
さらに、本実施形態では、プラグヘッド34が嵌合孔部31cから離間した状態をより確実に支持するために、L字状の流通溝31dの側壁の下辺部の内端面に、内容液によって押し上げられたプラグヘッド34を嵌合乃至係止させるように構成してもよく、かかる構成によれば、プラグヘッド34が嵌合孔部31cから上方に離間した位置に確実に支持されるようになる。勿論、コネクタスリーブ35bの弾性復元力のみによってプラグヘッド34を嵌合孔部31cから上方に離脱した位置に支持してもよい。
本実施形態に係る容器1においても、初回の吐出時前は図4に示すようにプラグヘッド(栓体)34が嵌合部31cに嵌合することにより確実に内容液剤が滲み出ることが阻止され、2回目の吐出時以降は図5に示すようにプラグヘッド34が離脱位置で支持されることにより軽いスクイズ力で内容液の吐出を行わせることが可能となる。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、適宜設計変更することができる。例えば、基部及び弾性接続部を設けることなく、栓体を球状の部材によって構成してもよい。また、本願発明は点眼容器以外の各種滴下容器、その他の吐出容器に応用できる。図7〜9に示す第3実施形態及び図10〜12に示す第4実施形態は、シャンプーやリンスなどの化粧品類の液体容器の口栓構造として好適に用いられるものであり、これらの実施形態では、容器のボトル2は単層構造であり、また、上記第1及び第2実施形態のようなフィルターは設けられていない。以下、上記実施形態と同様の構造については同符号を付して詳細説明を省略し、異なる構成、作用効果について説明する。
第3実施形態に係る口栓構造では、カバー32の上部に開閉自在にヒンジキャップ36が設けられ、該ヒンジキャップ36を閉じることによって吐出ノズル部3aを閉止することができるようになっている。しかし、かかるヒンジキャップ36による閉止は確実なものではないため、ヒンジキャップを採用する場合には従来はさらにその外周をシュリンク包装したり、容器口部をアルミ包装材で封止しておいて使用時にユーザーによって除去させるようにしていた。本実施形態では、使用前は図7に示すように上記栓体34によって口栓3内部で確実に吐出路を密封でき、使用開始時に図8に示すようにまずボトル胴部をスクイズ等することによって容器内圧を上昇させて栓体34を嵌合部31cから離脱させることで、口栓3内の吐出路が常時開放されるため、その後はヒンジキャップ33の開閉のみで使用することができる。
第4実施形態に係る口栓構造では、カバー32の頂部全体が吐出ノズル部3aとして構成され、該吐出ノズル部3aを覆うキャップ4がカバー32に着脱自在に装着されている。その他は第3実施形態と同様であるので詳細説明を省略する。
図13は、本発明の第5実施形態に係る点眼容器1を示しており、上記第4実施形態と同様の構成については同符号を付して詳細説明を省略し、異なる構成、作用効果について説明する。
第5実施形態に係る点眼容器1では、ボトル2の胴部は蛇腹状に成形され、その軸方向に拡縮変形可能である。また、ボトル2の底部は胴部の蛇腹状部分よりも小径のカップ状に形成されている。また、ボトル2の胴部は、有底円筒状の外装体21によって外周側が覆われており、この外装体21の底板に設けられた開口部から、ボトル2の底部が外方に突出されている。なお、外装体21はボトル2に対して着脱自在に取付けられており、栓体34を嵌合部31cから離脱させるためにボトル2内部に強い圧縮力を作用させる場合には、外装体21をボトル2から取り外して蛇腹状ボトル2を大きく圧縮変形させることができる。一方、栓体34の離脱後は、外装体21をボトル2に取付け、ボトル底部を外装体21の底板の開口部から突出させておくことで、このボトル底部を押し込むことで一定の圧縮力をボトル内部に生じさせることが可能となり、安定して所定量の滴下操作を行わせることが可能になる。
1 容器
2 ボトル
3 口栓
3a 吐出ノズル
3b 保持部
31 栓ホルダー
31c 嵌合部
32 カバー
33 フィルター
34 栓体
35 弾性支持部

Claims (2)

  1. 液体容器の口部に装着されるとともに内容液の吐出路を有する栓ホルダーと、該栓ホルダーに保持された栓部材とを備える液体容器の口栓において、前記栓部材は、栓ホルダーに取り付けられる基部と、前記吐出路内に設けられた栓体と、該栓体と前記基部とを弾性的に接続する弾性接続部とを備えて一体成形されており、前記栓ホルダーの吐出路の中途部には、嵌合により吐出路を閉止するとともに液体容器の上昇した内圧によって嵌合部から押し出されるように前記栓体が嵌合する嵌合部が設けられ、前記栓ホルダーに基部を取り付けた後に栓体を上流側に押し込むことにより、該栓体が所定の嵌合力で前記嵌合部に嵌合するとともに、当該嵌合力よりも小さな付勢力であって栓体を下流側に向けて付勢する付勢力が前記弾性接続部に生じるように構成されていることを特徴とする液体容器の口栓。
  2. 前記栓ホルダーに装着されるカバーをさらに備え、前記栓ホルダーの下流側端部には栓部材を収容する取付凹部が形成され、該凹部内に前記基部が取付けられており、前記嵌合部は前記取付凹部の奥側に設けられており、前記カバーは前記取付凹部を覆う頂部を備え、該頂部に吐出ノズル部が設けられており、栓部材の基部及び栓体が取付凹部及び嵌合部にそれぞれ組み付けられた栓ホルダーに対して前記カバーが装着されていることを特徴とする請求項1に記載の液体容器の口栓。
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