図1を参照して、本発明の実施形態に係る情報処理システムとしてのテンプレート管理システムについて説明する。図1には、本実施形態に係るテンプレート管理システムの一例が示されている。テンプレート管理システムは、情報処理装置としてのテンプレート管理装置10と端末装置12を含む。テンプレート管理装置10と端末装置12は、通信経路Nを介して互いに通信する機能を備えている。図1に示す例では、1つの端末装置12がテンプレート管理システムに含まれているが、複数の端末装置12がテンプレート管理システムに含まれていてもよい。もちろん、他の装置がテンプレート管理システムに含まれていてもよい。
テンプレート管理装置10は、対象物のデザインを定義するテンプレートのデータを記憶しており、そのテンプレートのデータを提供する装置である。テンプレート管理装置10は、ユーザの指示に応じてテンプレートを編集し、その編集物としての出力物(例えば画像データや印刷物等)を出力する機能を備えていてもよい。対象物は、例えば、名刺、宣伝用の広告媒体(例えばチラシ)、ダイレクトメール(DM)、ポスター、はがき、カタログ、その他の文書、衣服、車、建物、橋、等である。また、テンプレート管理装置10は、他の装置との間でデータを送受信する機能を備えている。テンプレート管理装置10は、例えば、Wi−Fi(登録商標)通信等の無線通信機能や有線通信機能を備えており、インターネットやLAN(Local Area Network)等のネットワークを介してデータを送受信する機能を備えている。もちろん、テンプレート管理装置10は、NFC(Near Field Communication)やブルートゥース(Bluetooth)(登録商標)等の近距離無線通信機能を備えていてよい。
端末装置12は、テンプレートの利用者(ユーザ)によって使用される装置である。端末装置12は、例えば、PC(パーソナルコンピュータ)、タブレットPC、スマートフォン、携帯電話、等の装置であり、他の装置との間でデータを送受信する機能を備えている。端末装置12は、例えば、Wi−Fi通信等の無線通信機能や有線通信機能を備えており、インターネットやLAN等のネットワークを介してデータを送受信する機能を備えている。もちろん、端末装置12は、NFCやブルートゥース等の近距離無線通信機能を備えていてもよい。端末装置12は、例えばテンプレートを検索するときや、テンプレートを編集するときに使用される。
通信経路Nは、例えば、インターネットやLAN等のネットワークによって実現される通信経路である。もちろん、通信経路Nは近距離無線通信によって実現される通信経路であってもよい。
本実施形態では、テンプレートを用いた出力物(例えば印刷物)を形成するための出力環境の条件であってユーザによって指定された出力環境の条件に適合するテンプレートがテンプレート群から選択される。出力環境の条件は、例えば、テンプレートを用いた印刷物を形成するための形成装置についての条件、テンプレートが印刷される用紙についての条件、及び、形成装置が設置されている場所についての条件、の中の少なくとも1つである。形成装置は、例えば、画像形成装置(印刷機や複合機等)や後処理機である。複合機は、複数の画像形成機能(例えば、印刷機能、複写機能、スキャン機能、ファクシミリ機能等)を有する装置である。後処理機は、例えば、裁断や折り目処理等の後処理機能を有する装置である。
なお、端末装置12がテンプレート管理装置10に組み込まれて、テンプレート管理装置10と端末装置12が物理的に一体化されてもよい。
以下、図2を参照して、テンプレート管理装置10の構成について詳しく説明する。
通信部14は通信インターフェースであり、他の装置にデータを送信する機能、及び、他の装置からデータを受信する機能を備えている。通信部14は、例えば、Wi−Fi通信等の無線通信機能や有線通信機能を備えており、インターネットやLAN等のネットワークを介してデータを送受信する機能を備えている。もちろん、通信部14は、NFCやブルートゥース等の近距離無線通信機能を備えていてもよい。例えば、通信部14は、テンプレートのデータを端末装置12に送信したり、端末装置12から送信された各種の情報(例えば、ユーザによって指定された出力環境を示す情報)を受信したりする。
UI部16はユーザインターフェース部であり、表示部と操作部を含む。表示部は、例えば液晶ディスプレイ等の表示装置である。操作部は、例えばタッチパネルやキーボード等の入力装置である。もちろん、UI部16は、表示部と操作部の両方の機能を兼ね備えたユーザインターフェース(例えば、タッチパネルとしてのディスプレイや、電子的にキーボード等を表示するディスプレイ等)であってもよい。なお、テンプレート管理装置10は、UI部16を備えていなくてもよい。
出力環境管理部18は、商品の購入履歴を示す情報から、テンプレートを用いた出力物を形成するための出力環境を示す情報(以下、「出力環境情報」と称する)を抽出して、出力環境情報を出力環境記憶部30に記憶させる。出力環境情報は、出力物の形成に関係のある情報であり、例えば、形成装置(印刷機や後処理機等)を示す情報、用紙を示す情報、形成装置や用紙の設置場所を示す情報、等である。
テンプレート選択部20は、テンプレート記憶部24に記憶されているテンプレート群の中から、ユーザによって指定された出力環境に適合するテンプレートを選択する。テンプレート選択部20は、テンプレートに優先順位を設定してもよい。その優先順位は、例えば、テンプレートを表示する際の優先順位である。例えば、テンプレート選択部20は、ユーザによって指定された出力環境に適合するテンプレートの優先順位を、当該出力環境に適合しないテンプレートの優先順位よりも上位に設定する。テンプレートの一覧が表示された場合、その優先順位に従って各テンプレートが表示される。上位の優先順位を有するテンプレートほど優先的に表示される。
記憶部22はハードディスクやメモリ等の記憶装置であり、例えば、各種の制御データ、各種のプログラム、各種のデータ等を記憶する。もちろん、それらは別々の記憶装置に記憶されてもよいし、同一の記憶装置に記憶されてもよい。また、記憶部22は、テンプレート記憶部24、購入履歴記憶部26、抽出条件記憶部28及び出力環境記憶部30を含む。
テンプレート記憶部24には、互いに異なるデザインを有する複数のテンプレートのデータが予め記憶されている。テンプレートは、対象物についてのデザインの雛型である。対象物毎に、互いに異なるデザインを有する複数のテンプレートのデータが予め作成されてテンプレート記憶部24に記憶されている。例えば、宣伝用のチラシについて互いにデザインの異なる複数のテンプレートが予め作成されている。他の対象物についても同様である。テンプレートのデザインは、例えば、テンプレートの全体の形状、テンプレートの大きさ、後述する可変フィールドや固定フィールドのレイアウト、テンプレートの全体が有する色味、テンプレートが喚起するテイスト(印象)等によって決まる。テンプレート記憶部24には、互いに形状や大きさやレイアウトや色味やテイスト等が異なる複数のテンプレートのデータが記憶されている。
各テンプレートのデータには、当該テンプレートを識別するためのテンプレート識別情報(例えば、テンプレートの名称やテンプレートID等)、当該テンプレートに対応する形成装置(例えば、当該テンプレートの印刷が可能な印刷機、当該テンプレートに要求されている後処理の実行が可能な後処理機等)を識別するためのデバイス識別情報、当該テンプレートに要求されている後処理を示す後処理情報、当該テンプレートに対応する専用の用紙の種類(例えば、当該テンプレートの形状に対応する形状を有する用紙の種類や、当該テンプレートの大きさに対応する大きさを有する用紙の種類等)を識別するための用紙種別情報、等が対応付けられている。これらの情報を用いて、テンプレートが検索されるようになっている。
また、各テンプレートのデータには、テンプレートの用途(テンプレートに適した対象物)を示す情報、テンプレートの特徴を示す文字列(例えばキーワード)、テンプレートの全体が有する色味を示す情報、テンプレートの全体が喚起するテイスト(印象)を示す情報、等が対応付けられていてもよい。
テンプレートのデータは、1又は複数の可変フィールド(オブジェクト、デザインアイテム、デザイン部品)を有する。可変フィールドは、ユーザによる編集が許可された編集領域の一例に相当する。テンプレートにおいては、予め設定されたレイアウト条件に従って、1又は複数の可変フィールドが配置されている。可変フィールドとして、例えば、テキストフィールド、画像フィールド、図形フィールド等が、テンプレートに予め設定されている。テキストフィールドは、テキスト情報(文字列)が入力される領域である。画像フィールドは、例えばJPEGやTIFFやビットマップ等のフォーマットを有する画像データが入力される領域である。図形フィールドは、例えばベクタ等のフォーマットを有する図形データが入力される領域である。宣伝用の広告媒体(例えばチラシ)のテンプレートにおいては、例えば、表題(タイトル)用のテキストフィールド、本文文字用のテキストフィールド、画像フィールド、図形フィールド、等が予め設定されている。
購入履歴記憶部26には、商品の購入履歴情報が記憶されている。例えば、ある企業における商品の購入履歴が、例えば社内Eコマースシステム等の商品購買システム(例えばサーバ等)によって管理されており、その購入履歴情報が購入履歴記憶部26に記憶されている。例えば、商品が購入される度に購入履歴情報が更新される。企業毎の商品購入履歴が管理されて、企業毎の購入履歴情報が購入履歴記憶部26に記憶されてもよい。購入履歴情報においては、例えば、管理ID、購入日を示す情報、購入された商品の名称を示す情報、購入個数を示す情報、購入された商品の種別を示す情報、及び、購入された商品の届け先(例えば設置場所)を示す情報、等が互いに対応付けられている。この購入履歴情報を参照することにより、何時、どのような商品が購入されて、その商品がどこに届けられたのかが特定される。
抽出条件記憶部28には、購入履歴記憶部26に記憶されている購入履歴情報から、テンプレートを用いた出力物を形成するための出力環境を示す情報(出力環境情報)を抽出するための条件を示す情報(以下、「抽出条件情報」と称する)が記憶されている。つまり、抽出条件情報は、購入履歴情報から出力物の形成に関係のある情報を抽出するための条件を示す情報である。出力環境管理部18は、この抽出条件情報に従って、購入履歴情報から出力環境情報を抽出する。
出力環境記憶部30には、出力環境管理部18によって抽出された出力環境情報が記憶されている。テンプレート選択部20は、出力環境情報を参照して、テンプレート記憶部24に記憶されているテンプレート群の中から、ユーザによって指定された出力環境に適合するテンプレートを選択する。
制御部32は、テンプレート管理装置10の各部を制御する。また、制御部32は、テンプレートの表示を制御する。制御部32は、端末装置12のUI部にテンプレートを表示させてもよいし、テンプレート管理装置10のUI部16にテンプレートを表示させてもよい。例えば、制御部32は、テンプレート選択部20によって選択されたテンプレートを端末装置12やUI部16に表示させてもよいし、テンプレート選択部20によって決定された優先順位に従って各テンプレートを端末装置12やUI部16に表示させてもよい。優先順位に従ってテンプレートを表示する場合、制御部32は、テンプレート記憶部24に記憶されているテンプレート群の一覧を端末装置12やUI部16に表示させるとともに、その一覧において優先順位の高いテンプレートほど優先的に(例えば上位に)表示させる。
なお、テンプレート管理装置10は、テンプレート記憶部24を備えていなくてもよい。この場合、テンプレート記憶部24は、テンプレートDB(データベース)やサーバ等の外部装置に設けられている。テンプレート選択部20は、外部装置に設けられたテンプレート記憶部24に記憶されているテンプレート群の中からテンプレートを選択する。また、テンプレート管理装置10は、購入履歴記憶部26を備えていなくてもよい。この場合、購入履歴記憶部26は、購入履歴DBやサーバ等の外部装置に設けられている。出力環境管理部18は、外部装置に設けられた購入履歴記憶部26に記憶されている購入履歴情報から出力環境情報を抽出する。もちろん、抽出条件記憶部28や出力環境記憶部30も、テンプレート管理装置10以外の外部装置に設けられていてもよい。
以下、図3を参照して、端末装置12の構成について詳しく説明する。図3には、端末装置12の構成が示されている。
通信部34は通信インターフェースであり、他の装置にデータを送信する機能、及び、他の装置からデータを受信する機能を備えている。通信部34は、例えば、Wi−Fi通信等の無線通信機能や有線通信機能を備えており、インターネットやLAN等のネットワークを介してデータを送受信する機能を備えている。もちろん、通信部34は、近距離無線通信機能を備えていてもよい。通信部34は、例えば、各種の情報(例えば、ユーザによって指定された出力環境を示す情報)をテンプレート管理装置10に送信したり、テンプレート管理装置10から送信されたテンプレートのデータを受信したりする。
記憶部36はハードディスクやメモリ等の記憶装置であり、例えば、各種のプログラムや各種のデータ等を記憶する。もちろん、それらは別々の記憶装置に記憶されてもよいし、同一の記憶装置に記憶されてもよい。
UI部38やユーザインターフェース部であり、表示部と操作部を含む。表示部は、例えば液晶ディスプレイ等の表示装置である。操作部は、例えば、タッチパネルやキーボード等の入力装置である。もちろん、UI部38は、表示部と操作部の両方の機能を兼ね備えたユーザインターフェース(例えば、タッチパネルとしてのディスプレイや、電子的にキーボード等を表示するディスプレイ等)であってもよい。
制御部40は、端末装置12の各部の動作を制御する。制御部40は、例えば、ユーザが出力環境を指定するための画面をUI部38に表示させたり、テンプレート管理装置10によって選択(検索)されたテンプレートをUI部38に表示させたりする。
以下、本実施形態に係るテンプレート管理システムについて詳しく説明する。
図4を参照して、テンプレートについて詳しく説明する。図4には、宣伝用の広告媒体(例えばチラシ)に関するテンプレートの一例が示されている。テンプレート42は、例えば、可変フィールド(オブジェクト)としての、テキストフィールド44,46,48、画像フィールド50、及び、図形フィールド52,54を含む。また、テンプレート42は、固定フィールド56を含む。もちろん、テンプレートは、固定フィールド(画像やテキスト)を含んでいなくてもよい。テキストフィールド44,46,48、画像フィールド50、及び、図形フィールド52,54は、ユーザによる編集が許可されたフィールド(オブジェクト)である。デフォルトの状態では、各フィールドの位置及び大きさが予め設定されており、テンプレートの編集時に、各フィールドの位置や大きさがユーザによって変更される。もちろん、各フィールドに含まれる情報の編集のみが許可され、各フィールドの位置や大きさの変更が禁止されてもよい。テキストフィールド44,46,48にはフォントの種類やフォントの大きさが予め設定されている。ユーザによるフォントの種類や大きさの変更が許可されてもよいし、禁止されてもよい。テキストフィールド44,46,48には、予め設定されたテキスト情報が入力されている。具体的には、テキストフィールド44,46にはタイトル(表題)に関するテキスト情報が予め入力されており、テキストフィールド48には、本文に関するテキスト情報が予め入力されている。テンプレートの編集時に、ユーザによって任意のテキスト情報がテキストフィールド44,46,48に入力される。画像フィールド50には、予め設定された画像データ(例えばJPEGやTIFFやビットマップ等のフォーマットを有する画像データ)が入力されている。図形フィールド52,54には、予め設定された図形データ(例えばベクタ等のフォーマットを有する図形データ)が入力される。テンプレートの編集時に、画像や図形がユーザによって変更又は加工される。
テンプレートの全体の形状、全体の大きさ、及び、各フィールドについてのデザイン(レイアウトや色味やテイスト等)の中の少なくとも1つの条件を異ならせながら、複数のテンプレートが予め作成されている。これにより、互いに異なるデザインを有する複数のテンプレートが作成される。例えば、テンプレートの全体の形状、全体の大きさ、各フィールドに設定されている情報(例えば、フォントの種類、フォントの大きさ、画像、図形等)、各フィールドの大きさ、各フィールドの位置、各フィールドの数、色味、テイスト等が互いに異なる複数のテンプレートが作成されている。また、対象物毎に、複数の異なるテンプレートが作成される。各テンプレートのデータは予め作成されてテンプレート記憶部24に記憶される。
図5には、テンプレートの別の例が示されている。テンプレート58は、吹き出しPOP用のテンプレートであり、吹き出しの形状を有するコンテンツ60,62,64,66(可変フィールド)を含む。各コンテンツは、例えば画像と文字列によって構成されている。テンプレート58を印刷することで形成された印刷物においては、各コンテンツが印刷された部分(吹き出し形状を有する部分)は互いに分離される予定となっている。そのため、テンプレート58を用いて吹き出し形状を有する印刷物を形成する場合、例えば、各コンテンツの縁に対応する位置に切り取り線が形成された用紙(吹き出し用の用紙)が、テンプレート58の専用用紙として用いられる。
図6には、テンプレートの別の例が示されている。テンプレート68は、端袋を形成するためのテンプレートであり、端袋の形状を有するコンテンツ70,72,74,76,78,80(可変フィールド)を含む。各コンテンツは、例えば画像と文字列によって構成されている。テンプレート68を印刷することで形成された印刷物においては、各コンテンツが印刷された部分(端袋の形状を有する部分)は裁断されて互いに分離される予定となっている。そのため、テンプレート68を用いて端袋の形状を有する印刷物を形成する場合、例えば、裁断機能を有する後処理機が必要となる。また、各コンテンツに対応する部分に袋が形成された用紙(端袋用の用紙)が、テンプレート68の専用用紙として用いられる。
図7には、テンプレートの別の例が示されている。テンプレート82は、長尺(例えば297×900mm)の形状を有するテンプレートである。テンプレート82は、コンテンツとしての画像や文字列によって構成されている。テンプレート82を用いて印刷物を形成する場合、その長尺の形状を有する用紙(長尺用の用紙)が、テンプレート82の専用用紙として用いられる。また、長尺用の用紙を用いた印刷を行う機能を有する印刷機を用いる必要がある。
図8には、テンプレートの別の例が示されている。テンプレート84は、ラミフリー用紙対応の三角POP用のテンプレートであり、コンテンツ86,88,90(可変フィールド)を含む。各コンテンツは、例えば画像と文字列によって構成されている。テンプレート84を用いて印刷物を形成する場合、ラミフリー用紙がテンプレート84の専用用紙として用いられる。
図9には、テンプレートの別の例が示されている。テンプレート92は、A4用紙対応の三角POP用のテンプレートであり、コンテンツ94,96,98(可変フィールド)を含む。各コンテンツは、例えば画像と文字列によって構成されている。テンプレート92を用いて印刷物を形成する場合、A4用紙が用いられる。
以下、図10を参照して、購入履歴情報について詳しく説明する。図10には、購入履歴情報の一例としての購入履歴管理テーブルが示されている。購入履歴管理テーブルは、ある企業(例えばテンプレートを利用するユーザが勤めている企業)における商品の購入履歴を示す情報であり、例えば社内Eコマースシステム等の商品購買システム(例えばサーバ等)によって作成される。購入履歴管理テーブルのデータは、購入履歴記憶部26に記憶されている。購入履歴管理テーブルにおいては、管理IDと、購入日を示す情報と、購入された商品の名称(商品名)を示す情報と、購入個数を示す情報と、購入された商品の種別を示す情報と、購入された商品の届け先(例えば設置場所)を示す情報と、が互いに対応付けられている。例えば、印刷機、後処理機、用紙、食品(例えば人参)、文房具(例えば消しゴム)、等が購入されている。印刷機、後処理機及び用紙は、テンプレートを用いた出力物を形成するための出力環境に相当し、食品や文房具は出力環境に相当しない。購入履歴管理テーブルには、出力環境に関係のない物の購入履歴も含まれる。商品が購入される度に購入履歴管理テーブルが更新される。
以下、図11を参照して、出力環境情報について詳しく説明する。図11には、出力環境情報の一例としての出力環境管理テーブルが示されている。出力環境管理テーブルは、出力環境情報を抽出するための条件(抽出条件情報)に従って購入履歴管理テーブルから抽出された情報である。出力管理テーブルのデータは、出力環境記憶部30に記憶されている。抽出条件情報は、出力物の形成に関係のある商品種別を示す情報である。その商品種別は、例えば、画像形成装置(印刷機や複合機等)、後処理機、及び、用紙である。従って、購入履歴管理テーブルから、画像形成装置(印刷機や複合機等)、後処理機、及び、用紙に関する購入履歴を示す情報が出力環境情報として抽出されて、出力環境管理テーブルに登録される。食品や文房具は、出力物の形成に関係のある商品種別ではないため、食品や文房具に関する購入履歴を示す情報は購入履歴管理テーブルから抽出されず、出力環境管理テーブルに登録されない。
出力環境管理テーブルにおいては、管理IDと、購入日を示す情報と、購入された商品の名称(商品名)を示す情報と、購入個数を示す情報と、購入された商品の種別(出力物の形成に関係のある種別)を示す情報と、購入された商品が設置されている場所を示す情報と、出力環境情報の情報元を示す情報(図11に示す例では購入履歴情報)と、商品の現在の個数(つまり在庫)を示す情報と、が互いに対応付けられている。出力環境管理部18は、各商品の現在の個数を示す情報を受けて、その情報を出力管理テーブルに登録する。例えば、画像形成装置や後処理機の設置台数、及び、各場所に設置されている用紙の枚数が、管理者や管理システムによって管理されており、出力環境管理部18は、管理者や管理システムから取得した各装置の設置台数を各装置の現在の個数として出力環境管理テーブルに登録し、管理者や管理システムから取得した各用紙の枚数を各用紙の現在の個数として出力環境管理テーブルに登録する。
以下、図12を参照して、テンプレート管理情報について説明する。図12には、テンプレート管理情報の一例としてのテンプレート管理テーブルが示されている。テンプレート管理テーブルは、テンプレート記憶部24に記憶されているテンプレートのデータを管理するためのテーブルである。テンプレート管理テーブルのデータは、テンプレート記憶部24に記憶されている。テンプレート管理テーブルにおいては、テンプレートIDと、テンプレートの名称を示す情報(テンプレート名)と、テンプレートに対応する印刷機(当該テンプレートの印刷が可能な印刷機)の識別情報(例えば名称)と、テンプレートに要求されている後処理(例えば裁断や折り目処理等)を示す情報と、テンプレートに対応する専用用紙(特別用紙)(例えば長尺、ラミフリー三角POP、封筒等)の種類を示す情報と、が互いに対応付けられている。テンプレート管理テーブルを参照することにより、テンプレートに対応する印刷機、要求されている後処理の種類、及び、専用の用紙が特定される。
以下、図13を参照して、本実施形態に係るテンプレート管理装置10の動作について説明する。図13には、その動作を示すフローチャートが示されている。
まず、社内Eコマースシステム等の商品購買システム(例えばサーバ等)によって、例えば社内における商品の購入履歴が管理される(S01)。商品購買システムによって、購入履歴情報としての購入履歴管理テーブルが作成され、その購入履歴管理テーブルのデータが購入履歴記憶部26に記憶される。商品が購入される度に、その購入履歴管理テーブルが更新される。例えば、図10に示されている購入履歴管理テーブルが作成されて購入履歴記憶部26に記憶される。
次に、出力環境管理部18は、購入履歴管理テーブルから、テンプレートを用いた出力物を形成するための出力環境を示す情報(出力環境情報)を抽出し、その出力環境情報を出力環境記憶部30に記憶させる(S02)。例えば、出力環境管理部18は、図10に示されている購入履歴管理テーブルから、画像形成装置(印刷機や複合機等)、後処理機及び用紙に関する購入履歴を示す情報を抽出し、図11に示されている出力環境管理テーブルに登録する。これにより、出力物の形成に関係のない情報が除外された出力環境管理テーブルが作成される。
次に、ユーザは端末装置12を使用してテンプレート管理装置10にアクセスする。これにより、出力環境を指定するための画面の情報が、テンプレート管理装置10から端末装置12に送信され、その画面が端末装置12のUI部38に表示される。ユーザは、その画面上において、テンプレートの出力環境を指定する。例えば、UI部38の画面に、出力環境管理テーブルに登録されている出力環境を示す情報の一覧が表示され、ユーザは、その一覧の中から目的の出力環境を指定する。例えば、UI部38の画面に、印刷機や後処理機が設置されている設置場所の一覧が表示され、ユーザは、その一覧の中から出力環境としての設置場所(印刷場所)を指定する。設置場所(印刷場所)は、例えば、当該ユーザが現在いる場所や、テンプレートの印刷の依頼先の場所である。例えば、ユーザが現在いる場所に印刷機や後処理機や用紙がない場合に、依頼先の場所が指定されることが想定される。一例として、ユーザによって設置場所「AA事業所19F」が印刷場所として指定されたものとする。ユーザによって指定された出力環境を示す情報は、端末装置12からテンプレート管理装置10に送信される。
次に、出力環境管理部18は、出力環境管理テーブルから、ユーザによって指定された出力環境に適合する出力環境情報を、適合する出力環境を示す情報、つまり、ユーザが利用可能な出力環境を示す情報(以下、「利用可能出力環境情報」と称する)として抽出する(S04)。つまり、出力環境管理部18は、出力環境管理テーブルから、ユーザによって指定された出力環境(例えば設置場所)に紐付いている商品(印刷機、後処理機、用紙等)を示す情報を、利用可能出力環境情報として抽出する。図11に示す例では、設置場所「AA事業所19F」が印刷場所として指定されているため、IDが「5」の商品(商品種別:印刷機、商品名:1234P)を示す情報、IDが「6」の商品(商品種別:後処理機、商品名:カット)を示す情報、及び、IDが「7」の商品(商品種別:用紙、商品名:吹き出しPOP)を示す情報が、利用可能出力環境情報として抽出される。
次に、テンプレート選択部20は、テンプレート記憶部24に記憶されているテンプレート群の中から、利用可能出力環境(適合出力環境)に適合するテンプレートを選択する(S05)。具体的には、テンプレート選択部20は、図12に示されているテンプレート管理テーブルを参照し、利用可能出力環境情報が示す商品(印刷機、後処理機、用紙)に対応するテンプレートを、利用可能出力環境に適合するテンプレートとして選択する。図11及び図12に示す例では、IDが「100」のテンプレート(イタリアンメニューのテンプレート)は、IDが「5」の商品(印刷機)に対応するテンプレートであり、後処理や特別対応用紙(専用用紙)の使用が要求されていない。それ故、IDが「100」のテンプレートは、利用可能出力環境に適合するテンプレートとして抽出される。また、IDが「101」のテンプレート(イタリアンショップカード)は、IDが「5」の商品(印刷機)とIDが「6」の商品(後処理機)とに対応するテンプレートであり、特別対応用紙の使用が要求されていない。それ故、IDが「101」のテンプレートは、利用可能出力環境に適合するテンプレートとして抽出される。
テンプレート選択部20によって選択されたテンプレートのデータは、テンプレート管理装置10から端末装置12に送信され、端末装置12のUI部38に表示される(S06)。これにより、ユーザが指定した出力環境に適合するテンプレートが表示される。
また、テンプレート管理装置10の制御部32は、テンプレート記憶部24に記憶されているテンプレート群の一覧をUI部38に表示させるとともに、その一覧の中で、利用可能出力環境に適合するテンプレートを優先的にUI部38に表示させてもよい。例えば、利用可能出力環境に適合するテンプレートが、利用可能出力環境に適合しないテンプレートよりも上位に表示される。上記の例では、IDが「100」のテンプレートやIDが「101」のテンプレートが、他のテンプレートよりも優先順位を上げて表示される。
また、商品の最終確認日に基づいて表示の優先順位が決定されてもよい。テンプレート選択部20は、例えば、最終確認日が現在の日時により近い利用可能出力環境に適合するテンプレートほど優先順位を高く設定する。制御部32は、その優先順位に従って各テンプレートをUI部38に表示させる。これにより、より新しい商品に適合するテンプレートが優先的に表示される。例えば、2年前に購入された用紙と、最近(例えば1週間前)に購入された用紙(2年前に購入された用紙と同じ種類の用紙)が、出力環境管理テーブルに登録されている場合、最近に購入された用紙に適合するテンプレートが、2年前に購入された用紙に適合するテンプレートよりも優先的に表示される。
なお、上記の例では、設置場所が出力環境としてユーザによって指定されているが、もちろん、印刷機や後処理機や用紙が出力環境としてユーザによって指定されてもよい。例えば、端末装置12のUI部38に、出力環境管理テーブルに登録されている印刷機や後処理機の一覧が表示され、その一覧の中から、出力環境としての装置がユーザによって指定されてもよい。この場合、テンプレート選択部20は、テンプレート記憶部24に記憶されているテンプレート群の中から、ユーザによって指定された印刷機や後処理機に対応するテンプレートを選択する。テンプレート選択部20は、ユーザによって指定された印刷機や後処理機に対応するテンプレートの優先順位を他のテンプレートの優先順位よりも上位に設定してもよい。
端末装置12のUI部38に、出力環境管理テーブルに登録されている用紙の種類の一覧が表示され、その一覧の中から、出力環境としての用紙の種類がユーザによって指定されてもよい。この場合、テンプレート選択部20は、テンプレート記憶部24に記憶されているテンプレート群の中から、ユーザによって指定された用紙の種類に対応するテンプレートを選択する。テンプレート選択部20は、ユーザによって指定された用紙の種類に対応するテンプレートの優先順位を他のテンプレートの優先順位よりも上位に設定してもよい。また、用紙の種類の一覧が表示されるとともに、各用紙の現在の個数(枚数)が表示されてもよい。用紙の現在の枚数を表示することにより、既に使い切っている用紙がユーザによって指定されることが防止され、その結果として、当該用紙に対応するテンプレートが選択されることが防止される。
また、端末装置12のUI部38に、出力環境管理テーブルに登録されている設置場所の一覧、及び、商品種別(印刷機、後処理機、用紙等)の一覧、の中の少なくとも1つが表示され、その一覧の中から、設置場所、形成装置(印刷機や後処理機)及び用紙の種類の中の少なくとも1つが出力環境としてユーザによって指定されてもよい。この場合、テンプレート選択部20は、ユーザによって指定された出力環境(設置場所、形成装置及び用紙の種類の中の少なくとも1つを含む)に対応するテンプレートを選択したり、そのテンプレートの優先順位を他のテンプレートの優先順位よりも上位に設定したりする。
端末装置12のUI部38の画面に出力環境管理テーブル自体が表示され、その出力環境管理テーブに登録されている設置場所や商品種別の一覧から、出力環境がユーザによって指定されてよい。
ユーザは、端末装置12のUI部38に表示されたテンプレートの一覧の中から目的のテンプレートを指定し、そのテンプレートを編集する。編集後、ユーザがテンプレートの印刷指示を与えると、編集後のテンプレートを示すデータが、例えば通信経路Nを介して端末装置12から印刷機に送信され、その印刷機によって編集後のテンプレートが印刷される。例えば、出力環境としてユーザによって指定された設置場所に設置されている印刷機に編集後のテンプレートのデータが送信され、その印刷機によって編集後のテンプレートが印刷される。また、後処理が要求されているテンプレートが選択された場合、出力環境としてユーザによって指定された設置場所に設置されている後処理機にて後処理が行われる。
以上のように、本実施形態においては、ユーザによって指定された出力環境に適合するテンプレートが選択される、又は、当該出力環境に適合するテンプレートが優先的に表示される。これにより、ユーザによって指定された出力環境で利用可能なテンプレートが選択され、又は、優先的に表示される。本実施形態によると、ユーザによって選択されたテンプレートを用いた印刷物が形成されないという事態が回避される。
本実施形態では、商品の購入履歴を管理することにより、実際に利用可能な装置や用紙(実際に購入された装置や用紙)に対応するテンプレートが選択されるので、実際に使用可能なテンプレートが選択される。
例えば、実際に利用可能な印刷機や後処理機(ユーザや企業が実際に購入して有する印刷機や後処理機)に対応するテンプレートが選択されるので、ユーザによって選択されたテンプレートに適合する装置が利用できず(ユーザや企業が当該装置を有しておらず)、その結果、そのテンプレートを用いた印刷物が形成されないという事態が回避される。
また、実際に利用可能な用紙(ユーザや企業が実際に購入して有する用紙)の種類に対応するテンプレートが選択されるので、ユーザによって選択されたテンプレートに適合する用紙が利用できず(ユーザや企業が当該用紙を有しておらず)、その結果、そのテンプレートを用いた印刷物が形成されないという事態が回避される。
また、ユーザが現在いる場所が指定された場合には、その場所に設置されている装置や用紙に対応するテンプレートが選択される。ユーザが現在いる場所でなくても、テンプレートの印刷の依頼先の場所が指定された場合、その依頼先の場所に設置されている装置や用紙に対応するテンプレートが選択される。このように、指定された場所に適合するテンプレートが選択されるので、仮に、ユーザが現在いる場所に、テンプレートに適合する装置や用紙が存在しない場合であっても、テンプレートに適合する装置や用紙が設置されている場所を依頼先として指定することにより、そのテンプレートを用いた印刷物が形成される。
テンプレート選択部20は、ユーザによって指定された設置場所に設置されている用紙の現在の枚数を基準にしてテンプレートを選択してもよい。例えば、テンプレート選択部20は、出力環境管理テーブルを参照することにより、利用可能出力環境として抽出された用紙の現在の枚数を特定し、その枚数が閾値以上となる用紙に適合するテンプレートをテンプレート群の中から選択し、その枚数が閾値未満となる用紙に適合するテンプレートをテンプレート群の中から選択しなくてもよい。テンプレート選択部20は、枚数が閾値以上となる用紙に適合するテンプレートの優先順位を、枚数が閾値未満となる用紙に適合するテンプレートの優先順位よりも高く設定してもよい。閾値は、例えば予め設定された値である。もちろん、ユーザや管理者等によって閾値が変更されてもよい。例えば、テンプレート選択部20は、現在の枚数が0枚の用紙に適合するテンプレートをテンプレート群の中から選択せずに、現在の枚数が1枚以上の用紙に適合するテンプレートをテンプレート群の中から選択してもよい。テンプレート選択部20は、現在の枚数が0枚の用紙に適合するテンプレートの優先順位を枚数が1枚以上の用紙に適合するテンプレートの優先順位よりも低く設定してもよい。これにより、実際に設置されている用紙に適合するテンプレートが選択されたり、そのテンプレートが優先的に表示されたりする。
利用可能出力環境として抽出された用紙の枚数が閾値未満の場合(例えば0枚の場合)、テンプレート管理装置10の制御部32は、その用紙を購入するための画面を端末装置12のUI部38に表示させてもよい。別の例として、制御部32は、枚数が閾値未満となっている用紙に対応するテンプレートを条件付きで端末装置12のUI部38に表示させてもよい。例えば、制御部32は、枚数が閾値未満となっている用紙に対応するテンプレートを端末装置12のUI部38に表示させるとともに、当該用紙の枚数が閾値未満である旨を示す情報を端末装置12のUI部38に表示させてもよい。これにより、当該テンプレートを利用するためには当該テンプレートに対応する用紙を購入する等して用意する必要があることをユーザに気付かせるための情報が、ユーザに提供される。
テンプレート選択部20は、利用可能出力環境として抽出された印刷機に対応するテンプレートであって、当該印刷機に収容されている用紙の種類に対応するテンプレートを選択してもよい。印刷機は、例えば、自装置に収容されている用紙の種類を検知する機能や、自装置に収容されている用紙の種類の指定を受け付ける機能を備えている。各印刷機によって検知又は受け付けられた用紙の種類を示す情報は、例えば通信経路Nを介して各印刷機からテンプレート管理装置10に送信される。テンプレート管理装置10においては、出力環境管理部18が、各印刷機に収容されている各用紙の種類を管理する。例えば、各用紙の種類を示す情報は、出力環境管理テーブルに登録される。テンプレート選択部20は、出力環境管理テーブルを参照することにより、利用可能出力環境として抽出された印刷機に収容されている用紙の種類を特定し、その用紙の種類に適合するテンプレートをテンプレート群から選択してもよい。これにより、利用可能出力環境として抽出された印刷機に実際に収容されている用紙の種類に適合するテンプレートがユーザに提供される。テンプレート選択部20は、その用紙の種類に適合するテンプレートの優先順位を、その用紙の種類に適合しないテンプレートの優先順位よりも高く設定してもよい。これにより、利用可能出力環境として抽出された印刷機に実際に収容されている用紙の種類に適合するテンプレートが優先的に表示される。
例えば、三角POP専用のラミフリー用紙(例えば図8に示されているテンプレート84に対応する用紙)は、出力環境管理テーブルに登録されている印刷機のトレイに収容されていないが、通常のA4用紙(例えば図9に示されているテンプレート92に対応する用紙)は、出力環境管理テーブルに登録されている印刷機のトレイに収容されているとする。この場合、テンプレート選択部20は、印刷機に収容されている通常のA4用紙に対応するテンプレートを選択する。これにより、印刷機に現に収容されている用紙の種類に対応するテンプレートがユーザに提供される。例えば、ユーザが急ぎでテンプレートを利用したい場合に、そのときに利用可能なテンプレートがユーザに提供される。
テンプレート選択部20は、利用可能出力環境として抽出された印刷機に収容されている用紙の現在の枚数を基準としてテンプレートを選択してもよい。例えば、印刷機は、自装置に収容されている用紙の枚数をカウントする機能を備えている。各印刷機によってカウントされた用紙の枚数を示す情報は、例えば通信経路Nを介して各印刷機からテンプレート管理装置10に送信される。テンプレート管理装置10においては、出力環境管理部18が、各印刷機に収容されている各用紙の枚数を管理する。例えば、各用紙の枚数を示す情報は、出力環境管理テーブルに登録される。テンプレート選択部20は、出力環境管理テーブルを参照することにより、利用可能出力環境として抽出された印刷機に収容されている用紙の現在の枚数を特定し、その枚数が閾値以上となる用紙に適合するテンプレートをテンプレート群の中から選択し、その枚数が閾値未満となる用紙に適合するテンプレートをテンプレート群の中から選択しなくてもよい。テンプレート選択部20は、枚数が閾値以上となる用紙に適合するテンプレートの優先順位を、枚数が閾値未満となるテンプレートの優先順位よりも高く設定してもよい。例えば、テンプレート選択部20は、その枚数が0枚の用紙に適合するテンプレートをテンプレート群の中から選択せずに、その枚数が1枚以上の用紙に適合するテンプレートをテンプレート群の中から選択してもよい。テンプレート選択部20は、その枚数が0枚の用紙に適合するテンプレートの優先順位を枚数が1枚以上の用紙に適合するテンプレートの優先順位よりも低く設定してもよい。これにより、利用可能出力環境として抽出された印刷機に実際に収容されている用紙に適合するテンプレートが選択されたり、そのテンプレートが優先的に表示されたりする。
テンプレート管理装置10の制御部32は、利用可能出力環境に適合しないテンプレートと、当該テンプレートに適合する出力環境を示す情報と、を端末装置12のUI部38に表示させてもよい。つまり、制御部32は、利用可能出力環境に適合しないテンプレートを利用するために必要な形成装置(印刷機や後処理機)や用紙を示す情報を、端末装置12のUI部38に表示させる。これにより、利用可能出力環境に適合しないテンプレートを利用するために必要な出力環境を示す情報がユーザに提供される。例えば、出力環境管理テーブルに「長尺用紙」が登録されていない場合、制御部32は、その「長尺用紙」に対応する「長尺用テンプレート」と、「長尺用紙」を示す情報と、を端末装置12のUI部38に表示させる。これにより、「長尺用テンプレート」を利用するために必要な用紙の種類を示す情報がユーザに提供される。また、制御部32は、利用可能出力環境に適合しないテンプレートを利用するために必要な形成装置や用紙を購入するための画面を、端末装置12のUI部38に表示させてもよい。
本実施形態では、出力環境情報がユーザによって更新されたり新規登録されたりしてもよい。以下、出力環境情報のユーザによる更新や新規登録について説明する。
ユーザが端末装置12を使用してテンプレート管理装置10にアクセスし、出力環境情報の更新や新規登録の指示を与えると、出力環境情報を更新や新規登録するための画面の情報が、テンプレート管理装置10から端末装置12に送信され、その画面が端末装置12のUI部38に表示される。例えば図14に示すように、設置場所指定画面100が端末装置12のUI部38に表示される。設置場所指定画面100は、出力環境としての設置場所を指定するための画面である。設置場所指定画面100は入力欄102を含み、その入力欄102に、新規登録の対象となる設置場所を示す情報が入力されるようになっている。設置場所を新規登録する場合、ユーザは端末装置12を使用して、その入力欄102に新規登録の対象となる設置場所を示す情報(文字列)を入力する。また、設置場所指定画面100においては、符号104で示すように、既に登録されている設置場所(例えば出力環境管理テーブルに登録されている設置場所)を示す情報が、例えばドロップダウン形式で表示される。既存の設置場所を選択する場合、ユーザは端末装置12を使用して、ドロップダウン形式で表示されている設置場所の一覧の中から更新対象の設置場所を指定する。一例として、設置場所「CC事業所 1F」を新規に登録するものとする。例えば、「CC事業所 1F」を示す文字列が新規の登録場所を示す情報としてユーザによって入力される。
また、図15に示すように、商品種別指定画面106が端末装置12のUI部38に表示される。商品種別指定画面106は、更新又は新規登録の対象となる出力環境としての商品種別を指定するための画面である。商品種別指定画面106は、検索条件設定欄108と検索結果欄110を含む。検索条件設定欄108は、更新又は新規登録の対象となる商品種別を検索するための条件を入力するための欄である。検索結果欄110は、その検索結果が表示される欄である。検索条件設定欄108に検索対象の商品種別が入力されると、その商品種別を示す情報は、端末装置12からテンプレート管理装置10に送信される。テンプレート管理装置10の制御部32は、抽出条件情報において検索対象の商品種別に対応する商品を検索する。その商品を示す情報は、テンプレート管理装置10から端末装置12に送信され、端末装置12のUI部38に表示される。図15に示す例では、検索条件設定欄108において、「長尺の用紙」が検索条件としてユーザによって指定されており、検索結果欄110には、その検索結果として、長尺の用紙の商品名が表示されている。検索結果欄110は、各商品の個数を入力するための欄を含み、ユーザは、その欄に各商品の個数を入力することになる。
図16には、抽出条件情報の一例としての抽出条件管理テーブルが示されている。抽出条件管理テーブルにおいては、管理IDと、商品名を示す情報と、商品種別を示す情報と、が互いに対応付けられている。商品名は、テンプレートを用いた出力物を形成するための出力環境としての物品(商品)の名称であり、商品種別は、その物品の種別である。抽出条件管理テーブルには、長尺の用紙として、(297×900mm)の大きさを有する用紙、(297×1200mm)の大きさを有する用紙、(330×660mm)の大きさを有する用紙、等が登録されている。従って、図15に示されている検索条件設定欄108において、検索条件として「長尺の用紙」が指定されて検索された場合、検索結果欄110には、上記の大きさを有する複数の長尺の用紙を示す情報(例えば商品名)が表示される。
例えば、ユーザが端末装置12を使用して、長尺(297×900mm)と長尺(330×660mm)の個数を0枚から20枚に変更し、購入日を2016年1月1日に変更して、変更の確定ボタンを押すと、その変更の内容を示す情報が、端末装置12からテンプレート管理装置10に送信される。テンプレート管理装置10の出力環境管理部18は、その変更内容を示す情報を出力環境管理テーブルに登録する。
図17には、今回の操作によって新たに登録された出力環境の一例が出力環境管理テーブルとして示されている。上述したように、購入日「2016年1月1日」、商品名「長尺(330×900mm)」、商品名「長尺(330×660mm)」、個数「20枚」、及び、設置場所「CC事業所 1F」が、ユーザによって指定されているため、これらの情報が出力環境管理テーブルに新規に登録される。また、これらの情報はユーザによって登録されているため、ユーザ登録が情報元として出力環境管理テーブルに登録される。この登録以降、「CC事業所 1F」も出力環境(印刷環境)としてユーザによって選択されるようになる。
上記のテンプレート管理装置10及び端末装置12のそれぞれは、一例としてハードウェアとソフトウェアとの協働により実現される。具体的には、テンプレート管理装置10及び端末装置12のそれぞれは、図示しないCPU等の1又は複数のプロセッサを備えている。当該1又は複数のプロセッサが、図示しない記憶装置に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、テンプレート管理装置10及び端末装置12のそれぞれの各部の機能が実現される。上記プログラムは、CDやDVD等の記録媒体を経由して、又は、ネットワーク等の通信経路を経由して、記憶装置に記憶される。別の例として、テンプレート管理装置10及び端末装置12のそれぞれの各部は、例えばプロセッサや電子回路等のハードウェア資源により実現されてもよい。その実現においてメモリ等のデバイスが利用されてもよい。別の例として、テンプレート管理装置10及び端末装置12のそれぞれの各部は、DSP(Digital Signal Processor)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等によって実現されてもよい。