JP2018028179A - 建築物の外壁への鋼材の施工方法 - Google Patents
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Abstract
Description
すなわち、本発明に係る建築物の外壁への鋼材の施工方法は、複数の鋼材を組み立てて形成される鋼材ユニットを、治具を用いて建築物の外壁へ固定する施工方法であって、前記外壁に沿って横移動可能な横移動クレーンを設置するクレーン設置工程と、前記治具に対して前記鋼材ユニットを取り付ける組立工程と、前記横移動クレーンで前記治具を吊り上げて横移動させる横移動工程と、前記鋼材ユニットが取り付けられた前記治具を前記建築物の外壁に仮止めする仮止め工程と、を備えることを特徴とする。
また、鋼材ユニット、すなわち鋼材の位置決めを容易にすることができるとともに、鋼材の建築物への固定場所で鋼材を溶接等して組み立てる必要がないため、作業性を向上させることができる。
また、鋼材ユニットを建築物の所定の位置に配置する際には、建築物の外壁に沿って横移動可能な横移動クレーンで治具を吊り下げて横移動させればよいため、建築物と隣接する既設構造物との間が狭い狭小地においても作業をすることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る建築物の外壁への鋼材の施工方法の対象となる建築物について説明する平面図である。
図1に示すように、建築物Aにおいて鋼材ユニット1(図2参照。以下同じ。)が固定される側の外壁A0に近接して、線路Bが設けられている。このように、特に建築物Aと隣接して線路Bや他の既設の建築物等がある狭小地等において有効な施工方法である。なお、外壁A0と線路Bとの間の狭小スペースは、少なくとも足場Cと鋼材ユニット1が配置可能な間隔を有している。
図2は、鋼材ユニット及び鋼材ユニットに取り付けられた治具を説明するための図である。
図2に示すように、鋼材ユニット1は、互いに離間して配置された一対の縦フレーム11と、縦フレーム11の上端どうしを連結する横フレーム12と、横フレーム12の延在方向の中央に固定された一対のブレース材13と、を有している。各ブレース材13は、下方に向かうにしたがって次第に縦フレーム11側に近接するように斜めに配置されている。
図3は、仮設治具2の斜視図である。
図2及び図3に示すように、仮設治具2は、互いに上下方向に離間して配置された一対の横材21と、一対の横材21どうし連結する複数の縦材22及び斜材23と、を有している。2本の斜材23は、交差して配置されている。
まず、クレーン設置工程を行う。
図1に示すように、外壁A0に沿って、足場Cを鋼材ユニット1が進入可能な間隔をあけて設置する。足場Cは、外壁A0の一部(本実施形態では図1に示すように外壁A0の一端側に寄せた位置)に設置され、鋼材ユニット1の固定位置Zに合わせて盛り替えるものとする。
図4は、建築物Aの外壁A0への鋼材の施工方法を説明するための図であり、鋼材ユニット1及び仮設治具2をホイストクレーン32で吊った状態を示している。
図4に示すように、外壁A0に沿って、横移動クレーン3を設置する。具体的には、外壁A0の最上部に、外壁A0に沿ってスライドレール31を設置する。スライドレール31に沿って、2台のホイストクレーン32を横方向(図4に示すX方向)に移動可能に設置する。横移動クレーン3の横方向Xの設置範囲は、鋼材ユニット1の組み立て位置Yと、外壁A0における鋼材ユニット1の固定位置Zとの間で移動可能な範囲とする。
建築現場の足場Cが設置されていないような作業場所(組み立て位置Y)で、図2に示すように、仮設治具2に鋼材ユニット1を取り付ける。仮設治具2に対して、縦フレーム11、横フレーム12及びブレース材13をボルト・ナット等で組み付けながら、鋼材ユニット1を組み立て、鋼材ユニット1と仮設治具2とを一体としておく。
なお、鋼材ユニット1は、工場等の建築現場でない他の場所で組み立てた状態にして建築現場に搬入する方法であってもよい。
図2及び図4に示すように、仮設治具2の吊りプレート26に、ホイストクレーン32のフックブロック33を係止させて、仮設治具2及び仮設治具2と一体となった鋼材ユニット1を吊り上げ、横移動(水平移動)させて所定の組み立て位置Yに配置する。その後、ホイストクレーン32を、鋼材ユニット1の固定位置Zまで吊り上げる。
図2、図4及び図5に示すように、鋼材ユニット1が隣り合う柱A1間に配置するとともに、仮設治具2のフィラープレート24を柱A1の壁面A2に沿って配置する。
仮設治具2のフィラープレート24のボルト孔25にボルト(不図示)をねじ込み、柱A1に仮固定する。
鋼材ユニット1の縦フレーム11と柱A1との間及び横フレーム12と梁A3(図4参照。以下同じ。)との間にグラウト材4を充填し、縦フレーム11及び横フレーム12に設けられたアンカー14、柱A1及び梁A3に設けられたアンカー(不図示)を定着させる。グラウト材4が硬化した後に、仮設治具2を柱A1から取り外し撤去する。これにより、建築物Aの外壁A0に沿って鋼材ユニット1が柱A1間及び梁A3の下部に固定される。
A0…外壁
A1…柱
A2…壁面
A3…梁
B…線路
Y…組み立て位置
Z…固定位置
1…鋼材ユニット
2…仮設治具(治具)
3…横移動クレーン
4…グラウト材
5…ブラケットクレーン
11…縦フレーム
12…横フレーム
13…ブレース材
14…アンカー
21…横材
22…縦材
23…斜材
24…フィラープレート(位置決めプレート)
26…吊りプレート
31…スライドレール
32…ホイストクレーン
Claims (5)
- 複数の鋼材を組み立てて形成される鋼材ユニットを、治具を用いて建築物の外壁へ固定する施工方法であって、
前記外壁に沿って横移動可能な横移動クレーンを設置するクレーン設置工程と、
前記治具に対して前記鋼材ユニットを取り付ける組立工程と、
前記横移動クレーンで前記治具を吊り上げて横移動させる横移動工程と、
前記鋼材ユニットが取り付けられた前記治具を前記建築物の外壁に仮止めする仮止め工程と、を備えることを特徴とする建築物の外壁へ鋼材を固定する施工方法。 - 前記組立工程では、前記治具に対して前記鋼材を組み付けながら前記鋼材ユニットを組み立てることを特徴とする請求項1に記載の建築物の外壁へ鋼材を固定する施工方法。
- 前記組立工程では、前記鋼材を組み立てて前記鋼材ユニットを形成した後に、前記鋼材ユニットに前記治具を取り付けることを特徴とする請求項1に記載の建築物の外壁へ鋼材を固定する施工方法。
- 前記鋼材ユニットには、アンカーが設けられていて、
前記外壁と前記鋼材ユニットとの間にグラウト材を充填して、前記アンカーを定着させるグラウト材充填工程を、さらに備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の建築物の外壁へ鋼材を固定する施工方法。 - 前記治具は、前記建築物の隣り合う柱間にまたがる横材を有し、
前記横材には各前記柱に当接する位置決めプレートが設けられ、
前記仮止め工程では、前記位置決めプレートを前記柱に仮止めすることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の建築物の外壁へ鋼材を固定する施工方法。
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