JP2018026512A - 有機el表示装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】機能層を塗布法により形成しつつ、輝度寿命のバラツキを抑えた有機EL表示装置を実現する。【解決手段】有機EL表示装置であって、基板10と、陽極20と、陽極を複数の領域に区画するバンク70と、縦横方向に繰り返し配列され、1つが青であって少なくとも3つの異なる発光色の副画素101、102、103を有してなる複数個の主画素100と、を備える。このような構成において、副画素は、陽極のうち露出している領域上に、正孔注入層30、正孔輸送層40、発光層50、陰極60が少なくともこの順に配置されている。そして、正孔注入層の膜厚(nm)をA、正孔輸送層の膜厚(nm)をB、発光層の膜厚(nm)をCとした場合において、少なくとも青の発光色の副画素の領域内では、X=−0.383−0.005×A+0.010×B+0.016×Cの関係式で表されるXが0.9≦X≦1.3を満たす有機EL表示装置とする。【選択図】図2

Description

本発明は、高分子発光材料を含む材料を発光層とする複数の画素を有する有機EL(エレクトロルミネッセンス)表示装置およびその製造方法に関する。
従来より、一面を有する基板の一面上に、バンクにより区画された陽極を有し、当該陽極上に正孔注入層、正孔輸送層、発光層、陰極がこの順で積層されて形成された画素と呼ばれる複数の発光領域を備える有機EL表示装置が知られている。このような有機EL表示装置では、発光色が異なる複数の画素の組み合わせにより様々な色に発光させることができる。この画素を連続的に発光させた際において、初期の輝度が所定の割合まで低下するまでに要する時間を一般に輝度寿命といい、この輝度寿命は、有機EL表示装置の信頼性評価の指標となっている。
この種の有機EL表示装置では、各画素の輝度寿命にバラツキがあると時間経過につれて特定の色の発光輝度が低くなることで色ムラなどの不具合が生じるため、これを抑制する必要がある。この輝度寿命のバラツキの要因の1つとして、特に正孔注入層、正孔輸送層および発光層、すなわち機能層の膜厚のバラツキが挙げられる。
ここで、有機EL表示装置では、画素に電圧が印加されると、陽極側から正孔が陰極側に向かって機能層を移動し、陰極側から電子が陽極側に向かって機能層を移動する。この正孔と電子が発光層で再結合すると、この再結合により生じたエネルギーの一部が光として放出される。これにより、画素において電気エネルギーが光に変換される。このとき、機能層の膜厚にバラツキがあると、機能層の膜厚が異なる部位では発光層で起きる正孔と電子との再結合の度合いに差が生じる。発光層で起きる正孔と電子との再結合の度合いが高いほど発光効率が高く、この再結合の度合いを経時的に維持することができれば、輝度寿命が高くなると考えられている。つまり、機能層の膜厚にバラツキがあると、輝度寿命のバラツキが生じる。言い換えると、機能層の膜厚バラツキを低減することにより、輝度寿命のバラツキを改善することができる。
機能層の膜厚バラツキを低減する成膜法としては、真空蒸着法が知られている。例えば真空蒸着法で機能層を成膜する場合、機能層材料を高真空下において加熱することで機能層材料が蒸発して拡散する。この機能層材料が拡散する速度、すなわち成膜速度を低速で制御することができるため、機能層を均一に近い厚みで成膜でき、膜厚のバラツキを抑えた機能層を成膜できる。そのため、真空蒸着法により、輝度寿命のバラツキを抑えた有機EL表示装置を製造することができる。
しかしながら、真空蒸着法で有機EL表示装置を製造する場合、正孔注入層、正孔輸送層、発光層をそれぞれ別の蒸着源から加熱して各機能層材料を蒸発させて成膜しつつも、これらの材料が混合しないようにする必要がある。そのため、複数の蒸着釜を連結した大型の真空蒸着装置が必要となり、生産性が低く、製造コストが高くなってしまう。
そこで、低コストで輝度寿命のバラツキを抑えた有機EL表示装置を製造する方法として、機能層を塗布法で成膜することが検討されている。一般的に、塗布法による成膜では、真空蒸着法による成膜よりも簡便に行うことができる一方で、溶媒が乾燥して溶質が薄膜化する際に、基板との濡れ性、溶媒の乾燥速度や溶液の形状などが不均一になりやすく、膜厚制御が難しくなる。このような塗布法を用いて機能層を成膜しつつも、機能層の膜厚バラツキを抑えた有機EL表示装置として、例えば特許文献1に記載の装置が挙げられる。
特許文献1に記載の有機EL表示装置の構成については、従来の構成と基本的に同じだが、これらの機能層は、インクジェット法によって機能層材料を含む溶液を塗布することで形成されている。
具体的には、正孔注入層を少なくとも1種類以上の繰り返し構造を持つ高分子材料で構成する。また、特許文献1の有機EL表示装置を構成する画素は、基板の一面に対する法線方向から見て長手方向と短手方向とを有する長方形状である。そして、画素内の短手方向における正孔注入層の膜厚プロファイルについては、中央が厚く周辺部が薄くなる凸形状であって、その凸部頂点と底辺との高さの差が10〜30nmの範囲とする。他方、発光層については、繰り返し構造を持たない低分子発光材料により構成する。
これにより、正孔注入層の上に形成される発光層の短手方向における膜厚プロファイルが改善され、画素の外周部で発光層の膜厚が薄くなることを避けることができる。これにより、発光層の膜厚が薄い部分に過度な電流が流れることを防ぎ、輝度寿命のバラツキを抑えた有機EL表示装置となる。
特開2013−207206号公報
しかしながら、特許文献1に記載の装置では、輝度寿命のバラツキを抑えた有機EL表示装置となるものの、正孔注入層に使用する材料が少なくとも1種類以上の繰り返し構造を持つ高分子材料を使用する必要がある。また、発光効率の観点から体積抵抗率が低い正孔注入層材料に限定されてしまう。さらに、画素内の短手方向の膜厚プロファイルを、中央が厚く周辺部が薄くなる凸形状に制御しなければならないため、材料選択や塗布条件に制約が多くなり、自由度が低くなってしまう。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、機能層の材料選択の自由度を下げず、機能層の膜厚を塗布法による機能層の膜厚バラツキの範囲内としつつも、輝度寿命のバラツキを抑えた有機EL表示装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の有機EL表示装置は、一面(10a)を有する基板(10)と、一面上に設けられた陽極(20)と、陽極のうち一部を覆うように形成されたバンク(70)と、一面に対して平行な面内において一方向を縦方向(Y1)、縦方向と直交する方向を横方向(Y2)として、一面上にて縦方向および横方向に繰り返し配列され、陽極のうち一面に対する法線方向から見てバンクから露出している領域内に設けられ、少なくとも3つの異なる発光色である副画素(101、102、103)であって、そのうちの1つが青の発光色である副画素を有してなる複数個の主画素(100)と、を含む。このような構成において、副画素は、陽極のうち露出している領域の上に、正孔注入層(30)、正孔輸送層(40)、高分子材料を含んでなる発光層(50)、陰極(60)が少なくともこの順に配置され、法線方向から見て、副画素の領域のうち任意の点における一面の法線方向における正孔注入層、正孔輸送層、発光層の厚みを膜厚として、正孔注入層の膜厚(nm)をA、正孔輸送層の膜厚(nm)をB、発光層の膜厚(nm)をCとした場合において、3つの異なる発光色の副画素のうち少なくとも青の発光色である副画素の領域内では、X=−0.383−0.005×A+0.010×B+0.016×Cの関係式で表されるXが0.9≦X≦1.3を満たす。
これにより、正孔注入層、正孔輸送層、発光層の膜厚を塗布法により成膜する際の膜厚バラツキの範囲内としながらも、青の副画素内および青の副画素と他の副画素間における輝度寿命のバラツキを抑えた有機EL表示装置となる。
請求項7に記載の有機EL表示装置の製造方法は、一面(10a)を有し、一面上に陽極(20)を備えた基板を用意することと、陽極の上に陽極の一部を覆うようにバンク(70)を形成することと、陽極のうちバンクから露出している陽極上に少なくとも正孔注入層(30)、正孔輸送層(40)、高分子材料を含んでなる発光層(50)、陰極(60)をこの順に形成して、少なくとも3つの異なる発光色であって、そのうち1つが青色である副画素(101、102、103)を設けつつ、一面(10a)を有する基板(10)の一面と平行な面内において一方向を縦方向(Y1)、縦方向と直交する方向を横方向(Y2)として、一面上にて縦方向および横方向に繰り返し配列され、3つの異なる発光色の副画素により構成された主画素(100)を複数個形成することと、を含む。このような製造方法において、正孔注入層、正孔輸送層、発光層を形成することにおいては、副画素を構成する領域のうち陽極上の任意の点における一面の法線方向における正孔注入層、正孔輸送層、発光層の厚みを膜厚として、正孔注入層の膜厚(nm)をA、正孔輸送層の膜厚(nm)をB、発光層の膜厚(nm)をCとした場合において、少なくとも青の発光色である副画素の領域内では、X=−0.383−0.005×A+0.010×B+0.016×Cの関係式で表されるXが0.9≦X≦1.3を満たすA、B、Cとなるように塗布により成膜する。
これにより、正孔注入層、正孔輸送層、発光層すなわち機能層を塗布法で成膜し、機能層の膜厚を塗布法による膜厚バラツキの範囲内としつつも、青の副画素内および青の副画素と他の副画素との間の輝度寿命のバラツキを抑えた有機EL表示装置を製造できる。すなわち、機能層の膜厚を蒸着法で成膜した場合における膜厚バラツキほど平坦化することなく、塗布法により機能層を簡便な成膜方法で行いつつも、輝度寿命のバラツキを抑えた有機EL表示装置を製造できる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の一例を示すものである。
第1実施形態の画素の配列を示す上面レイアウト図である。 第1実施形態の画素領域の断面図である。 第1実施形態の青の副画素領域の一部を拡大した断面図である。 第1実施形態の機能層の塗布方向と青の副画素内における機能層の膜厚の測定位置を示した図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
第1実施形態の有機EL表示装置S1について、図1、図2、図3を参照して述べる。
図1で示すB、G、Rとは、有機EL表示装置S1が第1発光色、第2発光色、第3発光色の3つの発光色を有する場合におけるそれぞれの発光色、すなわちB(Blue)、G(Green)、R(Red)を示している。また、図1では、有機EL表示装置S1における副画素101、102、103を有してなる主画素100の配列を示している。具体的には、縦方向をY1とし、横方向をY2とした場合に、基板10の上におけるY1、Y2の方向に沿って、主画素100が繰り返し配列しており、この主画素100間の区画を図1では破線で示している。図2では、図1で示す一点鎖線II−II間の断面構成を示している。
有機EL表示装置S1は、基板10の一面10a上に形成されたホール注入電極の陽極20と電子注入電極の陰極60との間に、陽極20側から正孔注入層30、正孔輸送層40、発光層50が順次積層されてなる副画素101、102、103を複数備える。複数の副画素101、102、103は、図2に示すように、陽極20上であって、バンク70により区画された各領域に設けられている。
本実施形態では、副画素101、102、103は、3つの異なる発光色、すなわち青、緑、赤の発光領域とされている。(以下それぞれ「青の副画素101」、「緑の副画素102」、「赤の副画素103」という。)。主画素100は、これらの副画素101、102、103の輝度を調整することにより、様々な色として発光させられる。
一面10aを有する基板10は、有機EL表示装置S1の支持体である。基板10には、例えばガラスなどの透明基板を用いることができるが、ガラスには限られず、樹脂基板や金属基板等様々なものを用いることができる。樹脂基板などを基板10として用いる場合には、必要に応じて、樹脂基板等に水分や酸素などの透過を抑制するバリア膜を形成したものを用いてもよい。
陽極20は、後述する正孔注入層30、正孔輸送層40および発光層50を機能させる電圧を印加するための電極である。陽極20は、透明または半透明の電極を形成することのできる任意の導電性物質で構成される。具体的には、陽極20として酸化物を用いる場合、酸化物には、酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化亜鉛アルミニウム、酸化亜鉛ガリウム、酸化チタンニオブ等を用いることができる。このうち、ITOは、特に、低抵抗であること、耐溶剤性があること、透明性に優れていることなどの利点を有する材料である。
金属材料を陽極20として用いる場合には、基板10の一面10a上に、例えばアルミニウム、金、銀等の金属材料を蒸着したものが挙げられる。また、ポリアニリン等の有機半導体を用いて陽極20としても良い。さらに、ITO等の酸化物上に金属材料を成膜した積層体や金属材料上にITO等の酸化物を成膜した積層体を陽極20として用いても良い。
陽極20については、スパッタリングなどによって基板10の一面10a上に成膜することができる。必要に応じて、陽極20の成膜後にエッチングによってディスプレイなどにおいて要求される形状にパターニングしたり、UVオゾン処理やプラズマ処理などにより表面の活性化を行ったりしてもよい。
バンク70は、図2に示すように、主画素100を構成する副画素101、102、103を区画するために陽極20の上に設けられる隔壁である。バンク70には、例えば所望の形状とするためによく用いられる材料である感光性材料を用いることができる。バンク70として感光性材料を用いる場合には、ポジ型レジスト、ネガ型レジストのどちらの感光性材料を用いてもよく、市販されている材料を用いてもよい。感光性材料としては、例えばポリイミド系、アクリル樹脂系、ノボラック樹脂系、フルオレン系等を使用することができるが、他の材料を使用してもよい。また、有機EL表示装置S1の副画素101、102、103を発光させた場合におけるコントラストを上げる目的で、遮光性の材料を感光性材料に含有させてもよい。
なお、バンク70が十分な絶縁性を有さない場合には、バンク70を通じて隣り合う陽極20に電流が流れてしまい表示不良が発生し得るため、バンク70を形成する感光性材料は、絶縁性を有する必要がある。
バンク70は、膜厚が0.5μmから5.0μmの範囲内であることが好ましい。バンク70の膜厚が低すぎると、隣接画素間で正孔注入層30もしくは正孔輸送層40経由でのリーク電流の発生や短絡発生、異なる発光色の有機発光材料の混合による混色などが生じ得るためである。また、バンク70の膜厚が厚すぎると、後述する正孔注入層30、正孔輸送層40および発光層50の塗布工程で陽極20がバンク70から露出した領域に接液しにくいなどの支障をきたすおそれがあり、必要以上にバンク70を厚く形成する理由もないためである。
バンク70は、陽極20を備える基板10上に、例えば感光性材料を塗布した後、パターン露光および現像を行って隔壁パターンを形成して乾燥を行うフォトリソグラフィ法により形成される。具体的には、感光性材料の塗布工程においては、例えばスピンコーター、バーコーター、ロールコーター、ダイコーター、グラビアコーター等の公知の塗布方法を用いている。パターン露光、現像の工程においては、従来公知の露光、現像方法によりバンク70のパターンを形成できる。乾燥工程においては、例えばオーブン、ホットプレート等の従来公知の方法によりバンク70を乾燥させることができる。
正孔注入層30は、電圧が印加された際に正孔を発生させ、正孔注入層30の上に接して設けられる正孔輸送層40に発生した正孔を注入する層である。正孔注入層30については、正孔輸送性を有する物質で構成することができる。正孔輸送性を有する物質としては、例えばPEDOT(poly(3,4−ethylenedioxythiophene)の略称)などが挙げられる。
正孔注入層30の材料としては、正孔輸送層40および発光層50の材料を溶かす溶媒に溶けないかもしくは溶解性が小さいものを使用することが好ましい。副画素101、102、103においては、正孔注入層30、正孔輸送層40、発光層50が順次積層された構成となっている。そのため、正孔注入層30の材料として正孔輸送層40および発光層50の材料を溶かす溶媒によく溶解するものを使用すると、正孔輸送層40や発光層50の積層が困難になり、後述する正孔注入層30の膜厚調整も困難となるからである。
なお、正孔注入層30の材料のガラス転移点またはガラス転移点のない材料の場合にはその融点が、後述する正孔輸送層40および発光層50の乾燥温度よりも高いことが好ましい。正孔輸送層40および発光層50の乾燥工程における正孔注入層30への熱的ダメージを抑制できるためである。
正孔注入層30は、正孔輸送性を有する材料等をバンク70が形成された基板10上に塗布した後、溶媒を乾燥して除去することにより形成される。具体的には、塗布工程においては、例えばスピンコート法、バーコート法、突出コート法、ディップコート法等の従来公知の方法により正孔注入層材料を溶かした溶液を一括塗布することができる。乾燥工程においては、例えばオーブン、ホットプレート等の従来公知の方法により正孔注入層材料を溶かした溶液の溶媒を乾燥して除去することができる。
正孔輸送層40は、正孔注入層30から注入された正孔を、正孔輸送層40の上に接して設けられる発光層50に輸送するための層である。正孔輸送層40は、正孔輸送性を有する物質で構成される。正孔輸送性を有する物質としては、例えば1,3,5−トリス[N,N−ビス(4’−メチル−4−ビフェニリル)アミノ]ベンゼンなどが挙げられる。
正孔輸送層40の材料のガラス転移点またはガラス転移点のない材料の場合にはその融点が、次に積層される発光層50の乾燥温度よりも高いことが好ましい。発光層50の乾燥温度による正孔輸送層40への熱的ダメージを抑制できるためである。
正孔輸送層40の材料としては、発光層50の材料を溶かす溶媒に溶けないかもしくは溶解性が小さいものを使用することが好ましい。正孔輸送層40の材料として発光層50の材料を溶かす溶媒によく溶解するものを使用すると、次に積層する発光層50の成膜が困難になり、後述する正孔輸送層40の膜厚調整も困難となるからである。
正孔輸送層40は、正孔注入層30が形成された基板10上に正孔輸送層材料を溶かした溶液を塗布した後、溶媒を乾燥して除去することにより形成される。具体的には、塗布工程においては、例えばスピンコート法、バーコート法、突出コート法、ディップコート法を用いて正孔輸送層材料を溶かした溶液を一括塗布することができる。乾燥工程においては、例えばオーブン、ホットプレート等の従来公知の方法により正孔輸送層材料を溶かした溶液の溶媒を乾燥して除去することができる。なお、架橋性の官能基を有する材料を用いて正孔輸送層40を成膜した場合には、発光層50の材料を溶かす溶媒に対して不溶化するための加熱処理をしてもよい。
発光層50は、陽極20側から輸送された正孔と陰極60側から輸送された電子が再結合した際に生じるエネルギーの一部を光に変換するための層である。発光層50は、本実施形態では、分子量が5万以上30万以下である高分子発光材料を含むものである。高分子発光材料は、発光性を有する材料であるとともに、望ましくは、正孔や電子、すなわちキャリアを輸送する性質を有するキャリア輸送性材料であることが好ましい。発光層50にキャリア輸送性材料を用いた場合、上記の正孔と電子との再結合が発光層50内で起きる確率が上がることで、発光効率が上がるためである。
高分子発光材料としては、例えば、ポリフルオレン(PF)系高分子、ポリフェニレンビニレン(PPV)系高分子、ポリビニルカルバゾール(PVK)系高分子などを用いることができる。また、蛍光性色素や燐光性色素を前記高分子やポリスチレン系高分子、ポリチオフェン系高分子、ポリメチルメタクリレート系高分子等に分散させたもの等も高分子発光材料として用いることができる。
更に、他の高分子発光材料としては、ポリフェニレンエチニレン(PPE)系高分子、ポリフェニレン(PP)系高分子、ポリパラフェニレン(PPP)系高分子、ポリメチルフェニルシラン(PMPS)などのポリシラン系高分子などを用いることも可能である。なお、これらの高分子発光材料は、単独で用いても良く、2種以上を混合して用いても良いし、低分子材料などの他の材料と混合して用いても良い。
発光層50は、正孔輸送層40が形成された基板10上に発光層材料を溶かした溶液を塗布した後、溶媒を乾燥して除去することにより形成される。塗布工程においては、例えばディスペンサー法、インクジェット法、凸版印刷法、転写法などを用いてバンク70により区画された領域に発光層材料を溶かした溶液を塗布することができる。異なる発光色の各副画素101、102、103では、発光色に対応する有機発光材料を使用するため、発光層50については、副画素101、102、103のそれぞれに塗り分けできる上記の塗布法を採用できる。ただし、塗り分けができる塗布方法であれば、上記の方法に限られず、他の公知の塗布方法を用いてもよい。また、乾燥工程においては、例えばオーブン、ホットプレート等の従来公知の方法により発光層材料を溶かした溶液の溶媒を乾燥して除去することができる。なお、水分や酸素に弱い発光層50の材料へのダメージを軽減するため、窒素ガスやアルゴンガスなどの不活性ガスなど非酸化雰囲気中にて塗布および乾燥を行うことが好ましい。
陰極60は、発光層50の上に配置され、発光層50に電子を注入する電子注入層と陽極20と陰極60との間に配置された機能層に電圧を印加する電極層とが積層された層である。陰極60のうち電子注入層には、仕事関数の低い材料を用いること、すなわち発光層50との仕事関数の差が小さくなる材料を用いることが好ましい。発光層50と電子注入層との仕事関数の差を小さくすることで、電子を発光層50に注入するためのエネルギー障壁が小さくなり、副画素101、102、103を発光させるために要する電圧を低くできるためである。
具体的には、電子注入層としては、例えばアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属のハロゲン化物などを用いることができる。電極層としては、例えばAl、Agなどの導電性の金属材料などを用いることができる。より具体的には、陰極60としては、Al/Ca、Al/Ba、Al/Li、Al/LiF、Al/NaF、Al/CsF、Al/CaF、Al/Ca/LiF等の積層構造などが採用でき、これらの積層構造については、例えば真空蒸着法などによって形成することができる。なお、上記の例では、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属のハロゲン化物が発光層50側に積層されている。
なお、本実施形態の有機EL表示装置S1については、陰極60まで形成した後、最後に乾燥窒素雰囲気中にて図示しない封止缶を基板10の素子形成側に貼り合わせ、封止している。
次に、陽極20を副画素101、102、103の領域に区画するバンク70について、各副画素101、102、103においては同様の構造であることから、青の副画素101を例に図2、図3を参照して説明する。
図3は、図2で示した青の副画素101と当該青の副画素101に隣接するバンク70のうち一部の領域R1を拡大した断面図である。図3では、正孔注入層30のうち青の副画素101を構成する領域を正孔注入層301とし、正孔輸送層40のうち青の副画素101を構成する領域を正孔輸送層401とし、発光層50のうち青の副画素101を構成する領域を発光層501としている。また、図3では、バンク70の側面と陽極20との境界、すなわち境界線K1を一点鎖線で示し、バンク70のうち発光層501が形成されている領域と発光層501が形成されていない領域との境界線K2を二点鎖線で示している。
図2に示すように、パターニングされた陽極20のうち端部を覆うようにバンク70が形成されることにより、陽極20が副画素101、102、103の領域に区画されている。バンク70の側壁には、図3に示すように、基板10の一面10aに対して傾斜するテーパ角θが設けられている。
テーパ角θについては任意であるが、後述する青の副画素101を構成する機能層(以下「青の機能層」という。)、すなわち正孔注入層301、正孔輸送層401、発光層501の膜厚調整の観点から10°以上20°以下となるように形成することが好ましい。
テーパ角θが10°未満となるバンク70については、このような形状のバンク70を形成することが困難だからである。一方、テーパ角θが20°を超えるバンク70とすると、基板10の一面10aに対する法線方向から見て、青の副画素101の領域のうち境界線K1付近の上記法線方向に対する青の機能層の膜厚が大きくなりすぎるためである。
具体的には、青の副画素101の領域に、青の機能層材料を含んだ溶液(以下「青の塗液」という。)を塗布する場合について検討する。青の塗液が塗布された青の副画素101の領域のうち境界線K1付近の領域では、当該青の塗液がバンク70のテーパ角を設けた傾斜面に沿って這い上がるように流動して溜まる。つまり、当該境界線K1付近の領域には、当該青の副画素101の領域のうち他の領域よりも青の塗液が多く留まることとなる。これにより、境界線K1付近の領域における青の機能層の膜厚が、当該青の副画素101の領域のうち他の領域よりも大きくなる。この青の機能層の膜厚が後述する機能層の膜厚範囲を超え得ることから好ましくない。
そのため、バンク70のテーパ角θを上記の範囲とすることで機能層の膜厚を次に説明する適正な範囲内に調整でき、青の副画素101内の輝度寿命のバラツキを抑えることができる。
次に、青の副画素101の領域内における機能層の膜厚と青の副画素101の輝度寿命のバラツキとの関係について説明する。なお、ここでの輝度寿命とは、任意の1つの画素について電流値を固定して連続発光させた場合において、当該画素の輝度(cd/m)が初期の輝度に対して一定の割合まで下がるまでに要する時間を指す。
ここで、輝度寿命は、特に正孔注入層30、正孔輸送層40および発光層50、すなわち機能層の膜厚に影響されることが知られている。そのため、例えば1つの青の副画素101の領域において正孔注入層301、正孔輸送層401および発光層501の膜厚がばらついている場合、これらの青の機能層の膜厚バラツキに引きずられ、当該領域内での輝度寿命にバラツキが生じ得る。
具体的には、青の副画素101の領域内において膜厚の薄い部位と膜厚が厚い部位とが混在している場合、膜厚が薄い部位すなわち電気抵抗が小さい部位に電流が集中し得る。このような場合、電流が集中している部位については青の機能層の消耗が早くなって輝度寿命が短くなるが、電流が集中していない部位については青の機能層の消耗が遅くなって輝度寿命が長くなる。その結果として、青の副画素101の領域内で輝度寿命に差が生じ、輝度寿命がばらつくと考えられる。つまり、1つの青の副画素101内で輝度寿命にバラツキが生じると、最も輝度寿命が短い部位に引きずられ、当該1つの青の副画素101全体の輝度寿命が短くなり得る。
また、1つの主画素100を構成する青の副画素101の輝度寿命が当該1つの主画素を構成する緑の副画素102および赤の副画素103の輝度寿命よりも短くなると、青の副画素101が他の副画素102、103よりも早く輝度低下を起こす。このような場合において一定期間が経過すると、主画素100が特定の色を表示できなくなるなどの不具合が生じる。また、複数個の主画素100が配列されてなる有機EL表示装置の表示画面において、上記の青の副画素101の輝度寿命のバラツキによる色ムラが発生してしまい、外観上好ましくない。逆に言えば、青の副画素101の各画素内および各画素間における輝度寿命のバラツキを低減すること、すなわち少なくとも正孔注入層301、正孔輸送層401および発光層501の膜厚バラツキを低減することで、このような不具合を改善できる。
なお、少なくとも青の副画素101を構成する青の機能層の膜厚のバラツキを低減すべき理由は、一般的に知られている公知の緑および赤の発光材料を用いた画素の輝度寿命が、青の発光材料を用いた画素の輝度寿命に比べて長いためである。つまり、青の機能層の膜厚バラツキを抑えておかないと、青の副画素101の輝度寿命が緑の副画素102や赤の副画素103よりも短くなりやすくなり、主画素100全体としての輝度寿命が短くなりやすい。逆に言えば、青の副画素101の輝度寿命のバラツキを抑えることにより、主画素100の輝度寿命のバラツキが抑えられ、有機EL表示装置S1全体の輝度寿命のバラツキを抑えることができる。
ここで、正孔注入層30、正孔輸送層40および発光層50の安価な成膜方法としては、印刷法などの塗布による方法が考えられる。しかし、塗布による成膜では、基板との濡れ性、溶媒の乾燥速度や溶液の形状などが不均一になりやすく、膜厚制御が難しい。そこで、基板との濡れ性、溶媒の乾燥速度や溶液の形状を考慮し、機能層材料の溶液を配合することが考えられる。しかし、この方法では、溶液の配合において機能層材料に加えて余分な材料を添加しなければならなかったり、塗布のプロセス条件が制限されたりするなどして、結果的に安価に輝度寿命のバラツキを抑えた有機EL表示装置を製造できなくなる。
そこで、本発明者らは、機能層材料の溶液を塗布により成膜しつつも、機能層の膜厚バラツキを過度に抑えることなく、通常の塗布による膜厚バラツキの範囲内であっても輝度寿命のバラツキを抑えられる安価な有機EL表示装置について鋭意検討を行った。その結果、機能層の膜厚を後述する条件を満たす範囲とすることにより、輝度寿命のバラツキを抑えた有機EL表示装置S1となることを見出した。また、機能層を通常行い得る程度の塗布条件により成膜し、機能層の膜厚を通常の塗布による膜厚バラツキの範囲内にしつつも、輝度寿命のバラツキを抑えた有機EL表示装置S1を製造できることを見出した。
具体的には、青の副画素101における正孔注入層301の膜厚をA1とし、青の副画素101における正孔輸送層401の膜厚をB1とし、青の副画素101における発光層501の膜厚をC1とした場合において、下記の式1により数値X1を算出する。塗布により機能層を成膜しつつ、機能層の膜厚をこの得られたX1が0.9以上1.3以下となるような構成とすることにより、輝度寿命のバラツキを抑えた安価な有機EL表示装置S1となる。
X1=−0.383−0.005×A1+0.01×B1+0.016×C1・・・式1
なお、ここでいう膜厚(単位:nm)とは、青の副画素101の領域のうち陽極20上の領域に形成された機能層の厚みであって、基板10の一面10aに対する法線方向すなわち積層方向の厚みを指す。
ここで、本発明者らが式1を導き出した経緯について説明する。本発明者らは、青の副画素101の領域内の輝度寿命のバラツキを抑えることとは、1つの画素内を複数の発光領域に分割した場合において、当該複数の発光領域ごとの輝度寿命を相対的に比較したときの差が小さい状態にすることであると考えた。
例えば青の副画素101の領域を10の発光領域に分割した場合について検討する。通常、塗布により機能層を成膜すると機能層の膜厚のバラツキが生じるため、分割された10の発光領域における機能層の膜厚は、当該分割された発光領域ごとに多少なりとも異なる状態となる。
また、機能層の膜厚が異なると機能層の電気的な抵抗も変わる。そのため、機能層の膜厚にバラツキがあると、青の副画素101を発光させる際に流れる電流には、当該膜厚のバラツキにより分布が生じることとなる。つまり、機能層の膜厚にバラツキがあると、青の副画素101内の電流の分布すなわち電流密度の異なる10の発光領域が生じ、輝度寿命が異なる10の発光領域が生じることとなる。言い換えると、1つの青の副画素101には、異なる輝度寿命を持つ10の発光領域が存在し、1つの青の副画素101とは、その集合体によって構成されているということができる。
輝度寿命の異なる発光領域同士で輝度寿命を相対的に比較し、その差が小さいほど1つの副画素の発光領域内での輝度寿命のバラツキが小さくなる。つまり、連続発光された際における当該副画素の発光領域内での輝度低下のムラが小さくなり、当該副画素の発光外観が向上する。そのため、輝度寿命のバラツキを評価するためには、相対的な輝度寿命(以下「相対輝度寿命」という。)のバラツキを指標とすることが有効であると考えられる。
そこで、本発明者らは、正孔注入層301、正孔輸送層401、発光層501の膜厚を変えた場合のそれぞれの輝度寿命を測定し、1つの画素領域内の輝度寿命のバラツキと相対輝度寿命のバラツキのデータ取りを行った。そして、正孔注入層301、正孔輸送層401および発光層501の膜厚と相対輝度寿命との関係を、多変量解析手法の1つである重回帰法により解析した結果、式1が導き出された。つまり、青の副画素101の相対輝度寿命X1は、正孔注入層301、正孔輸送層401、発光層501の膜厚を式1に代入することにより算出することができる。
なお、本実施形態では、高温環境下において特定の初期輝度となる電流値で固定して連続発光させた場合において、初期輝度の80%まで低下するまでに要する時間を輝度寿命(以下「LT80」という。)とした。そして、有機EL表示装置S1としての実用に耐える水準のLT80を相対輝度寿命X1の基準(X1=1)とした。また、輝度寿命の測定については、輝度測定機などの公知の装置等を用いて実施することができる。
相対輝度寿命X1の数値が小さくなることは、LT80が小さくなる、すなわち青の副画素101が短寿命化することを意味する。そのため、相対輝度寿命X1が0.9未満の場合、青の副画素101の輝度寿命ひいては有機EL表示装置S1の輝度寿命が短くなり得ることから、このような機能層の膜厚設計は好ましくない。一方で、相対輝度寿命X1が1.3を超える場合、LT80が大きくなる、すなわち青の副画素101が長寿命化するため、一見好ましいようにも思える。しかし、式1から導き出される正孔輸送層40および発光層50の膜厚が大きくなり、膜厚が大きくなりすぎると塗布による成膜が安定せず、青の副画素101の発光領域内での機能層の膜厚バラツキが大きくなりやすい。その結果として、青の副画素101の発光領域内における輝度ムラが生じるため、青の副画素101の輝度寿命が長くなっても、青の副画素101の発光外観としては好ましくない。そのため、機能層を相対輝度寿命X1が0.9以上1.3以下となる膜厚とすることが好ましく、機能層を相対輝度寿命X1が前記の範囲内であって青の副画素101の発光領域内での相対輝度寿命X1の差ができる限り小さくなる膜厚とすることがより好ましい。
次に、青の副画素101における機能層の具体的な膜厚範囲について説明する。正孔輸送層301の膜厚A1については21nm以上35nm以下、正孔輸送層401の膜厚B1については25nm以上38nm以下、発光層501の膜厚C1については80nm以上88nm以下とすることが好ましい。これにより、相対輝度寿命X1が0.9以上1.3以下となる機能層の膜厚としつつ、これらの機能層の成膜を安定して行うことができるためである。
具体的には、各機能層の膜厚を上記の範囲を下回るように塗布する場合には、青の塗液の濃度を下げる必要があるが、これに伴って青の塗液の粘度が低くなりすぎる。このような場合、塗布後の乾燥途中で塗液の対流の度合いが大きくなり、形成される機能層の膜形状が不安定になる。結果として、機能層の膜厚バラツキが大きくなるので好ましくない。
一方、各機能層の膜厚を上記の範囲を上回るように塗布する場合には、青の塗液の濃度を上げる必要があるが、これに伴って青の塗液の粘度が高くなりすぎたり、機能層材料が溶解しきれなかったりする。このような場合、形成される機能層の膜形状にムラが発生して膜厚バラツキが大きくなり、溶け残りの異物混入や機能層材料の析出などの不具合が起きうるため、好ましくない。
なお、図3に示すように、境界線K1と境界線K2との間の領域を、バンク近傍領域R2とする。このとき、青の機能層のうち発光層501については、バンク近傍領域R2にも形成されている。そして、基板10の一面10aに対して平行な方向を幅方向として、バンク近傍領域R2が少なくとも2μm以上の幅であることが好ましい。このような幅のバンク近傍領域R2にも発光層501が形成されるように発光層材料を溶かした溶液を塗布することにより、青の副画素101内における発光層材料を溶かした溶液が必要十分な厚みとなる。これにより、青の発光層501が上記の膜厚範囲となるように形成されるためである。
次に、正孔注入層301、正孔輸送層401、発光層501のそれぞれの膜厚バラツキの好ましい相互的な関係について説明する。1つの青の副画素101の発光領域内における正孔注入層301の膜厚の最大値を、当該領域内における正孔注入層301の膜厚の最小値で割った数値をA2とする。当該1つの青の副画素101の発光領域内における正孔輸送層401の膜厚の最大値を、同領域内における正孔輸送層401の膜厚の最小値で割った数値をB2とする。当該1つの青の副画素101の発光領域内における発光層501の膜厚の最大値を、同領域内における発光層501の膜厚の最小値で割った数値をC2とする。この場合において、A2>B2>C2となる機能層の膜厚とすることが好ましい。青の副画素101の発光外観ひいては有機EL表示装置S1の表示領域全体の発光外観が良好なものとなるためである。
具体的には、発光領域の発光外観は、正孔注入層301、正孔輸送層401、発光層501の膜厚バラツキに影響を受ける。そして、その寄与の度合いは、正孔注入層301の膜厚バラツキ、正孔輸送層401の膜厚バラツキ、発光層501の膜厚バラツキの順に大きくなる。そのため、発光外観を良好なものとする観点から、上記のように調整した構成とすることが好ましい。
次に、機能層の膜厚測定については、図4を参照して述べる。図4では、主画素100の配列と機能層の塗布方向に対する膜厚の測定位置を一点鎖線で示し、主画素100の区画については破線で示している。
機能層の膜厚については、青の副画素101の領域内のすべてを測定してもよいが、図4に示すように、青の副画素101の長手方向の中心位置を通る短手方向に沿った直線Z上を主に測定してもよい。具体的には、機能層を副画素101、102、103の長手方向と平行な方向Y3に沿って塗布する場合について検討する。例えば凸版印刷法やディスペンサー法などでは塗布方向に沿った方向での膜厚バラツキが、塗布方向に対する垂直方向、すなわち幅方向での膜厚バラツキよりも小さくなる傾向にある。このような場合、塗布した範囲すべての膜厚を測定してそのバラツキを確認するよりも、膜厚のバラツキが大きい方向に沿って膜厚を測定してそのバラツキを確認したほうが効率的であるといえる。そのため、例えば青の副画素101の長手方向の中心を通る短手方向の膜厚を代表的に選んで測定すれば足りる。
なお、膜厚測定については、接触式段差計や非接触の光学式段差計などの公知の手段により行うことができる。また、機能層の塗布における機能層の膜厚調整については、例えば機能層材料の濃度調整や塗布する溶液の厚み・量の調整などの公知の手段により行うことができる。
このように、塗布により正孔注入層301、正孔輸送層401、発光層501の成膜をしつつ、これらの膜厚を上記のように調整した構成とすることで、過度に機能層を平坦化することなく、輝度寿命のバラツキを抑えた有機EL表示装置S1となる。すなわち、機能層のバラツキを多少有しつつも、輝度寿命のバラツキが抑えられた有機EL表示装置S1となる。また、通常行い得る塗布工程により、上記の膜厚の機能層を成膜することで、材料の選択についての制限や塗布条件を特殊な設定とする必要がなく、輝度寿命のバラツキを抑えた有機EL表示装置S1を製造できる。
(第2実施形態)
第2実施形態の有機EL表示装置については、青の副画素101に加えて、緑の副画素102、赤の副画素103についても、機能層の膜厚を調整した構成である点が上記第1実施形態と相違する。本実施形態では、上記の相違点を主に説明する。
上記第1実施形態については、青の副画素101内における機能層の膜厚バラツキを式1のX1が0.9以上1.3以下となるように調整した例を説明したが、この考え方を副画素101、102、103の間や主画素100間に適用することもできる。
具体的には、1つの主画素100については、当該主画素100を構成する副画素101、102、103の輝度寿命の異なる3つの領域の集合体といえる。そのため、1つの主画素100の輝度寿命のバラツキについては、副画素101、102、103の相対輝度寿命のバラツキにより評価することができる。また、複数個の主画素100が配列された有機EL表示装置S1の表示領域についても同様に、輝度寿命の異なる複数個の主画素100の集合体といえる。そのため、本実施形態の有機EL表示装置については、複数個の主画素100の相対輝度寿命のバラツキによりその輝度寿命のバラツキを評価することができる。
ここで、副画素101、102、103において基板10の一面10aに対する法線方向における正孔注入層30の膜厚をA、正孔輸送層40の膜厚をB、発光層50の膜厚をCとする。この場合において、機能層を下記の式2で導き出されるXを満たす膜厚とすることで、各副画素間の輝度寿命のバラツキを抑えた本実施形態の有機EL表示装置とすることができる。
X=−0.383−0.005×A+0.01×B+0.016×C・・・式2
つまり、1つの青の副画素101内だけでなく、1つの主画素101内の副画素101、102、103間における相対輝度寿命についても式2にて導き出されるXが0.9以上1.3以下となることが好ましい。
また、すべての主画素100にて、上記第1実施形態で述べたのと同様の理由で、正孔注入層30の膜厚Aを21nm以上35nm以下、正孔輸送層40の膜厚Bを25nm以上38nm以下、発光層50の膜厚を80nm以上88nm以下とするのがより好ましい。
このようにすべての副画素101、102、103内およびすべての副画素101、102、103間の膜厚バラツキを上記のように調整した構成とすることにより、輝度寿命のバラツキを抑えた本実施形態の有機EL表示装置となる。
なお、上記第1実施形態では、青の副画素101についての機能層の膜厚バラツキや膜厚設計、輝度寿命のバラツキなどを述べたが、本実施形態における緑の副画素102および赤の副画素103についても同様に考えることができる。
(他の実施形態)
なお、上記した各実施形態に示した半導体装置は、本発明の半導体装置の一例を示したものであり、上記の各実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
例えば、上記第1実施形態では、青の副画素101、緑の副画素102、赤の副画素103についての配列例を図1に示したが、これらの副画素101、102、103の配列については、これに限られず、塗布工程などに応じて他の配列とすることもできる。これは、上記第2実施形態についても同様である。
具体的には、上記第1実施形態では、図1に示すように、複数の主画素100が基板10の一面10aに対する法線方向から見た場合において、複数の主画素100のうち横方向Y2に沿って並ぶ主画素100が、すべて頭を揃えるように配列されている。しかし、複数の主画素100の配列については、これに限らず、例えば隣り合う主画素100の位置を縦方向Y1にずらした配置とすることもでき、他の配列とすることもできる。
上記第1実施形態、第2実施形態では、副画素101、102、103の発光色を青、緑、赤とした例について説明したが、緑の発光色について緑と白の発光色としてもよい。
10 基板
20 陽極
30 正孔注入層
40 正孔輸送層
50 発光層
60 陰極
70 バンク
100 主画素
101 青の副画素

Claims (12)

  1. 一面(10a)を有する基板(10)と、
    前記一面上に設けられた陽極(20)と、
    前記陽極のうち一部を覆うように形成されたバンク(70)と、
    前記一面に対して平行な面内において一方向を縦方向(Y1)、前記縦方向と直交する方向を横方向(Y2)として、前記一面上にて前記縦方向および前記横方向に繰り返し配列され、前記陽極のうち前記一面に対する法線方向から見て前記バンクから露出している領域内に設けられ、少なくとも3つの異なる発光色である副画素(101、102、103)であって、そのうちの1つが青の発光色である前記副画素を有してなる複数個の主画素(100)と、を含み、
    前記副画素は、前記陽極のうち前記露出している領域の上に、正孔注入層(30)、正孔輸送層(40)、高分子材料を含んでなる発光層(50)、陰極(60)が少なくともこの順に配置され、
    前記法線方向から見て、前記副画素の領域のうち任意の点における前記一面の法線方向における前記正孔注入層、前記正孔輸送層、前記発光層の厚みを膜厚として、前記正孔注入層の膜厚(nm)をA、前記正孔輸送層の膜厚(nm)をB、前記発光層の膜厚(nm)をCとした場合において、3つの異なる発光色の前記副画素のうち少なくとも青の発光色である前記副画素の領域内では、
    X=−0.383−0.005×A+0.010×B+0.016×C
    の関係式で表されるXが0.9≦X≦1.3を満たす有機EL表示装置。
  2. 前記副画素のうち青の発光色と異なる発光色の前記副画素についても、前記関係式で表されるXが0.9≦X≦1.3を満たす有機EL表示装置。
  3. 前記バンクの壁面と前記陽極のうち前記一面と反対側の面とのなす角を前記バンクのテーパ角として、前記テーパ角が10°〜20°の範囲内である請求項1または2に記載の有機EL表示装置。
  4. 前記一面に対する法線方向から見て1つの前記副画素をなす前記陽極と前記バンクとの境界を境界線として、前記発光層が、前記法線方向から見た前記バンクの領域のうち前記境界線から少なくとも2μm以内の領域を含む領域にも形成されている請求項1ないし3のいずれか1つに記載の有機EL表示装置。
  5. 青の発光色の前記副画素における前記正孔注入層の膜厚をA1とし、前記正孔注入層の膜厚をB1とし、前記発光層の膜厚をC1とした場合において、A1が21nm以上35nm以下、かつ、B1が25nm以上38nm以下、かつ、C1が80nm以上88nm以下である請求項1ないし4のいずれか1つに記載の有機EL表示装置。
  6. 青とは異なる発光色の前記画素についても、前記正孔注入層の膜厚Aが21nm以上35nm以下、かつ、前記正孔注入層の膜厚Bが25nm以上38nm以下、かつ、前記発光層の膜厚Cが80nm以上88nm以下である請求項5に記載の有機EL表示装置。
  7. 前記正孔注入層のうち前記副画素の形成領域における最も厚い部位の膜厚を前記正孔注入層のうち前記副画素の形成領域における最も薄い部位の膜厚で割って得た値をA2とし、前記正孔輸送層のうち前記副画素の形成領域における最も厚い部位の膜厚を前記正孔輸送層のうち前記副画素の形成領域における最も薄い部位の膜厚で割って得た値をB2とし、前記発光層のうち前記副画素の形成領域における最も厚い部位の膜厚を前記発光層のうち前記副画素の形成領域における最も薄い部位の膜厚で割って得た値をC2とした場合において、A2>B2>C2を満たす請求項1ないし6のいずれか1つに記載の有機EL表示装置。
  8. 一面(10a)を有し、前記一面上に陽極(20)を備えた基板を用意することと、
    前記陽極の上に前記陽極の一部を覆うようにバンク(70)を形成することと、
    前記陽極のうち前記バンクから露出している前記陽極上に少なくとも正孔注入層(30)、正孔輸送層(40)、高分子材料を含んでなる発光層(50)、陰極(60)をこの順に形成して、少なくとも3つの異なる発光色であって、そのうち1つが青色である副画素(101、102、103)を設けつつ、一面(10a)を有する基板(10)の前記一面と平行な面内において一方向を縦方向(Y1)、前記縦方向と直交する方向を横方向(Y2)として、前記一面上にて前記縦方向および前記横方向に繰り返し配列され、3つの異なる発光色の前記副画素により構成された主画素(100)を複数個形成することと、を含み、
    前記正孔注入層、前記正孔輸送層、前記発光層を形成することにおいては、前記副画素を構成する領域のうち前記陽極上の任意の点における前記一面の法線方向における前記正孔注入層、前記正孔輸送層、前記発光層の厚みを膜厚として、前記正孔注入層の膜厚(nm)をA、前記正孔輸送層の膜厚(nm)をB、前記発光層の膜厚(nm)をCとした場合において、少なくとも青の発光色である前記副画素の領域内では、
    X=−0.383−0.005×A+0.010×B+0.016×C
    の関係式で表されるXが0.9≦X≦1.3を満たすA、B、Cとなるように塗布により成膜する有機EL表示装置の製造方法。
  9. 前記正孔注入層、前記正孔輸送層、前記発光層を形成することにおいては、前記副画素のうち青の発光色と異なる発光色の前記副画素についても、前記関係式で表されるXが0.9≦X≦1.3を満たすA、B、Cとなるように塗布により成膜する請求項8に記載の有機EL表示装置の製造方法。
  10. 前記バンクを形成することにおいては、前記陽極のうち前記一面側の反対側の面と前記バンクの壁面とのなす角をテーパ角として、前記テーパ角を10°以上20°以下とする請求項8または9に記載の有機EL表示装置の製造方法。
  11. 前記発光層を形成することにおいては、前記法線方向から見て前記陽極と前記バンクとの境界を境界領域として、前記法線方向から見て前記バンクの領域のうち前記境界領域から少なくとも2μm以上の領域を含む領域を塗布する請求項8ないし10のいずれか1つに記載の有機EL表示装置の製造方法。
  12. 前記正孔注入層、前記正孔輸送層、前記発光層を形成することにおいては、前記正孔注入層のうち前記副画素の形成領域における最も厚い部位の膜厚を前記正孔注入層のうち前記副画素の形成領域における最も薄い部位の膜厚で割って得た値をA2とし、前記正孔輸送層のうち前記副画素の形成領域における最も厚い部位の膜厚を前記正孔輸送層のうち前記副画素の形成領域における最も薄い部位の膜厚で割って得た値をB2とし、前記発光層のうち前記副画素の形成領域における最も厚い部位の膜厚を前記発光層のうち前記副画素の形成領域における最も薄い部位の膜厚で割って得た値をC2とした場合において、A2>B2>C2となるように塗布する請求項8ないし11のいずれか1つに記載の有機EL表示装置の製造方法。
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