JP2018024231A - 光熱変換画像生成装置、立体画像形成システム、光熱変換画像生成方法および光熱変換画像生成プログラム - Google Patents

光熱変換画像生成装置、立体画像形成システム、光熱変換画像生成方法および光熱変換画像生成プログラム Download PDF

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【課題】手作業によらず、所望の立体画像を安定して形成する。【解決手段】コンピュータ3は、平面状の基材の表面側に熱膨張層を備える熱膨張性シート6を膨張させて立体画像を形成させるための濃度画像を生成する。コンピュータ3は、この立体画像を構成する凸状線の線幅に応じて、この凸状線を形成させるための線を熱膨張性シート6の表面に形成する濃度画像と、この熱膨張性シート6の裏面に形成する濃度画像のうち何れかに振り分ける。【選択図】図1

Description

本発明は、光熱変換画像生成装置、立体画像形成システム、光熱変換画像生成方法および光熱変換画像生成プログラムに関する。
従来、吸収した熱量に応じて膨張する膨張層を一方の面上に有する媒体(例えば、熱膨張性シート)上に、光を熱に変換する光熱変換層を印刷により形成し、膨張層のうち媒体に光熱変換層が形成された部位を、光の照射によって熱して膨張させることにより、立体画像を形成する方法やシステムが知られている(例えば、特許文献1,2参照)。なお、ここでいう光には、可視光に加えて赤外光が含まれる。
このように形成された立体画像は、例えば視覚障碍者に対して有効な情報源となり得る。例えば、地図上の道路を表わす線を凸状に盛り上げて表現することにより、立体画像で地図を表わすことができる。視覚障碍者は、この立体画像の地図を触ることにより、地図で示された内容を知ることができる。以下、このような立体画像の地図のことを「触地図」と記載する場合がある。
特開昭64−28660号公報 特開2001−150812号公報
通常、熱膨張性シートは、その裏側に黒インクの濃度による光熱変換画像を描画したのち、光を照射してインク濃度に応じた熱を発生させる。熱膨張性シートの裏側には基材が配置されており、この基材を介して膨張層に熱が伝わって膨張層を膨張させる。しかし、道路の幅が狭いと、この道路を表わす線が細くなる。この細線に光を照射しても、熱は、基材を介して平面方向に逃げるため、膨張層に充分に伝達せず、線の盛り上がり(膨張高さ)が十分に得られない。
よって細い線は、熱膨張性シートの表側に光熱変換画像を描画したのち、光を照射して発泡させる運用となっている。熱膨張性シートの表側は、薄いインクジェット受容層の下に膨張層が配置されている。インクジェット受容層に光熱変換画像を描画し、光を照射してインク濃度に応じた熱を発生させると、その熱は水平方向には殆ど放散することなく膨張層に伝わる。よって、所望の線の盛り上がり(膨張高さ)が得られる。
現在、どの程度の太さの線までを熱膨張性シートの表側に描画し、どの程度の太さの線から熱膨張性シートの裏側に描画するのかの判断は、触地図を制作する人の判断で行われている。しかし、地図中に道路が多く、線が多いと、これら多数の線を手作業で判断するのは煩雑である。更に手作業の場合、制作者により、熱膨張性シートの表側の光熱変換画像と裏側の光熱変換画像のどちらに振り分けるかの判断にバラツキが生じ、出来上がった立体画像の品質が保てなくなるおそれがある。なお、この課題は触地図に限定されず、一般的な立体画像も同様な課題を有している。
そこで、本発明は、光熱変換画像生成装置、立体画像形成システム、光熱変換画像生成方法および光熱変換画像生成プログラムにおいて、手作業によらず、所望の立体画像を安定して形成可能な光熱変換画像を生成することを課題とする。
本発明は、上記目的を達成するため、
平面状の基材の表面側に熱膨張層を備える熱膨張性シートを膨張させて立体画像を形成させるための光熱変換画像を生成する光熱変換画像生成装置であって、
前記立体画像を構成する凸状線の線幅に応じて、当該凸状線を形成させるための線を、前記熱膨張性シートの表面に形成する表面側光熱変換画像、および前記熱膨張性シートの裏面に形成する裏面側光熱変換画像のうち何れかに振り分ける振り分け部、
を備えることを特徴とする光熱変換画像生成装置である。
本発明によれば、手作業によらず、所望の立体画像を安定して形成可能な光熱変換画像を生成することができる。
第1の実施形態における立体画像形成システムの概略を示す構成図である。 第1の実施形態における立体画像を構成する各凸状線の幅情報と高さ情報を示す図である。 立体画像を形成するための熱膨張性シート表面の濃度画像示す図である。 立体画像を形成するための熱膨張性シート裏面の濃度画像を示す図である。 熱膨張性シートの表面と裏面への光照射で形成される立体画像を示す図である。 熱膨張性シートの表面への光照射で形成される立体画像の斜視図である。 熱膨張性シートの表面への光照射の後、更に裏面への光照射で形成される立体画像の斜視図である。 膨張高さデータベースの構造を説明する図である。 線の振り分け処理を説明するフローチャートである。 シート表面と裏面への光照射処理を説明するフローチャートである。 搬送前の熱膨張性シートを示す断面図である。 1回目の搬送後の熱膨張性シートを示す断面図である。 2回目の搬送後の熱膨張性シートを示す断面図である。 第2の実施形態における立体画像形成システムの概略を示す構成図である。 第2の実施形態における立体画像を構成する各凸状線の幅情報と高さ情報を示す図である。 立体画像を形成するための熱膨張性シート表面の濃度画像示す図である。 立体画像を形成するための熱膨張性シート裏面の濃度画像を示す図である。 熱膨張性シートの表面と裏面への光照射で形成される立体画像を示す図である。 熱膨張性シートの表面への光照射で形成される立体画像の斜視図である。 熱膨張性シートの表面への光照射の後、更に裏面への光照射で形成される立体画像の斜視図である。 交点膨張高さデータベースの構造を説明する図である。 線の振り分け処理を説明するフローチャートである。 太線より細線が低く、かつ交点の膨張高さと細線の膨張高さとが等しい立体画像を構成する各凸状線の幅情報と高さ情報を示す図である。 立体画像を形成するための熱膨張性シート表面の濃度画像示す図である。 立体画像を形成するための熱膨張性シート裏面の濃度画像を示す図である。 熱膨張性シートの表面と裏面への光照射で形成される立体画像を示す図である。 熱膨張性シートの表面への光照射で形成される立体画像の斜視図である。 熱膨張性シートの表面への光照射の後、更に裏面への光照射で形成される立体画像の斜視図である。 太線より細線が高く、かつ交点の膨張高さと細線の膨張高さとが等しい立体画像を構成する各凸状線の幅情報と高さ情報を示す図である。 立体画像を形成するための熱膨張性シート表面の濃度画像示す図である。 立体画像を形成するための熱膨張性シート裏面の濃度画像を示す図である。 熱膨張性シートの表面と裏面への光照射で形成される立体画像を示す図である。 熱膨張性シートの表面への光照射で形成される立体画像の斜視図である。 熱膨張性シートの表面への光照射の後、更に裏面への光照射で形成される立体画像の斜視図である。 太線より細線が低く、かつ交点の膨張高さと太線の膨張高さとが等しい立体画像を構成する各凸状線の幅情報と高さ情報を示す図である。 立体画像を形成するための熱膨張性シート表面の濃度画像示す図である。 立体画像を形成するための熱膨張性シート裏面の濃度画像を示す図である。 熱膨張性シートの表面と裏面への光照射で形成される立体画像を示す図である。 熱膨張性シートの表面への光照射で形成される立体画像の斜視図である。 熱膨張性シートの表面への光照射の後、更に裏面への光照射で形成される立体画像の斜視図である。 太線より細線が高く、かつ交点の膨張高さと太線の膨張高さとが等しい立体画像を構成する各凸状線の幅情報と高さ情報を示す図である。 立体画像を形成するための熱膨張性シート表面の濃度画像示す図である。 立体画像を形成するための熱膨張性シート裏面の濃度画像を示す図である。 熱膨張性シートの表面と裏面への光照射で形成される立体画像を示す図である。 熱膨張性シートの表面への光照射で形成される立体画像の斜視図である。 熱膨張性シートの表面への光照射の後、更に裏面への光照射で形成される立体画像の斜視図である。 第3の実施形態における交点膨張高さデータベースの構造を説明する図である。 線の振り分け処理を説明するフローチャートである。 第4の実施形態における立体画像を構成する各凸状線の幅情報と高さ情報を示す図である。 立体画像を形成するための熱膨張性シート表面の濃度画像示す図である。 立体画像を形成するための熱膨張性シート裏面の濃度画像を示す図である。 熱膨張性シートの表面と裏面への光照射で形成される立体画像を示す図である。 熱膨張性シートの表面への光照射で形成される立体画像の斜視図である。 熱膨張性シートの表面への光照射の後、更に裏面への光照射で形成される立体画像の斜視図である。 膨張高さデータベースの構造を説明する図である。 線の振り分け処理を説明するフローチャートである。 第5の実施形態における立体画像を構成する各凸状線の幅情報と高さ情報を示す図である。 立体画像を形成するための熱膨張性シート表面の濃度画像示す図である。 立体画像を形成するための熱膨張性シート裏面の濃度画像を示す図である。 熱膨張性シートの表面と裏面への光照射で形成される立体画像を示す図である。 熱膨張性シートの表面への光照射で形成される立体画像の斜視図である。 熱膨張性シートの表面への光照射の後、更に裏面への光照射で形成される立体画像の斜視図である。 交点膨張高さデータベースの構造を説明する図である。 線の振り分け処理を説明するフローチャートである。 太線より細線が低く、かつ交点の膨張高さと細線の膨張高さとが等しい立体画像を構成する各凸状線の幅情報と高さ情報を示す図である。 立体画像を形成するための熱膨張性シート表面の濃度画像示す図である。 立体画像を形成するための熱膨張性シート裏面の濃度画像を示す図である。 熱膨張性シートの表面と裏面への光照射で形成される立体画像を示す図である。 熱膨張性シートの表面への光照射で形成される立体画像の斜視図である。 熱膨張性シートの表面への光照射の後、更に裏面への光照射で形成される立体画像の斜視図である。 太線より細線が高く、かつ交点の膨張高さと細線の膨張高さとが等しい立体画像を構成する各凸状線の幅情報と高さ情報を示す図である。 立体画像を形成するための熱膨張性シート表面の濃度画像示す図である。 立体画像を形成するための熱膨張性シート裏面の濃度画像を示す図である。 熱膨張性シートの表面と裏面への光照射で形成される立体画像を示す図である。 熱膨張性シートの表面への光照射で形成される立体画像の斜視図である。 熱膨張性シートの表面への光照射の後、更に裏面への光照射で形成される立体画像の斜視図である。 太線より細線が低く、かつ交点の膨張高さと太線の膨張高さとが等しい立体画像を構成する各凸状線の幅情報と高さ情報を示す図である。 立体画像を形成するための熱膨張性シート表面の濃度画像示す図である。 立体画像を形成するための熱膨張性シート裏面の濃度画像を示す図である。 熱膨張性シートの表面と裏面への光照射で形成される立体画像を示す図である。 熱膨張性シートの表面への光照射で形成される立体画像の斜視図である。 熱膨張性シートの表面への光照射の後、更に裏面への光照射で形成される立体画像の斜視図である。 太線より細線が高く、かつ交点の膨張高さと太線の膨張高さとが等しい立体画像を構成する各凸状線の幅情報と高さ情報を示す図である。 立体画像を形成するための熱膨張性シート表面の濃度画像示す図である。 立体画像を形成するための熱膨張性シート裏面の濃度画像を示す図である。 熱膨張性シートの表面と裏面への光照射で形成される立体画像を示す図である。 熱膨張性シートの表面への光照射で形成される立体画像の斜視図である。 熱膨張性シートの表面への光照射の後、更に裏面への光照射で形成される立体画像の斜視図である。 第6の実施形態における交点膨張高さデータベースの構造を説明する図である。 線の振り分け処理を説明するフローチャートである。 第7の実施形態における立体画像形成システムの概略を示す構成図である。 インク補正データベースを示す図である。 補正値の算出方法を説明するフローチャートである。 線の振り分け処理を説明するフローチャートである。
以降、本発明を実施するための形態を、各図を参照して詳細に説明する。なお、各実施形態では、触地図を制作する場合を例に説明しているが、本発明は触地図に限定されず、任意のコンテンツによる立体画像に適用してもよい。
《第1の実施形態》
第1の実施形態の立体画像形成システムは、入力された線を、その線の線幅に応じて熱膨張性シートの裏側・表側に振り分けるものである。以下、図1から図9を参照して、その構成と動作について説明する。
図1は、第1の実施形態における立体画像形成システム1の概略を示す構成図である。
図1に示すように、立体画像形成システム1は、タッチパネルディスプレイ2、コンピュータ3、プリンタ4、光照射ユニット5を備えている。立体画像形成システム1は、熱膨張性シート6に所望の印刷を施したのち、光照射ユニット5で光を照射することにより、立体画像を形成する。
コンピュータ3は、膨張高さデータベース311を格納する記憶部31、濃度振り分け部32、光照射制御部33を備える。コンピュータ3は更に、不図示のCPU(Central Processing Unit)やRAM(Random Access Memory)を備え、プリンタ4と光照射ユニット5を制御する。
濃度振り分け部32は、立体画像の設計情報が入力されたとき、設計情報に含まれる線幅および膨張高さに応じて、その線などの濃度を熱膨張性シート6の表側と裏側に振り分ける。光照射制御部33は、光照射ユニット5を制御して、熱膨張性シート6を搬送しつつ光を照射する。
タッチパネルディスプレイ2は、タッチパネルに液晶表示パネルが張り合わされて構成され、このコンピュータ3の操作に用いられる。
プリンタ4は、例えばインクジェット方式の印刷装置である。このプリンタ4は、熱膨張性シート6の表面に、黒インクによる濃度画像(光熱変換画像)とカラーインクによるカラー画像とを印刷したのち、その裏面に黒インクによる濃度画像(光熱変換画像)を印刷する。
光照射ユニット5は、熱膨張性シート6を搬送しながら、この熱膨張性シート6に可視光および近赤外光を照射し、黒インクによる濃度画像(光熱変換画像)が形成されている部分に熱を発生させるものである。この光照射ユニット5は、光照射制御回路51、冷却ファン52、ランプヒータ53、反射板531、温度センサ532、バーコードリーダ54、鏡541の各部を備える。
光照射制御回路51は、例えば不図示のCPUとメモリとを備えており、コンピュータ3の指示に基づき、この光照射ユニット5を統括制御する。光照射制御回路51は、バーコードリーダ54・入口センサ551・出口センサ552からの入力信号に基づき、冷却ファン52およびモータ58を制御する。光照射制御回路51は更に、温度センサ532からの入力信号に基づき、ランプヒータ53を制御する。光照射制御回路51は、ランプヒータ53により一方の面に光を照射するように設定された熱膨張性シート6を、所定の搬送速度で搬送させる。光照射制御回路51は、その後、ランプヒータ53により他方の面に光を照射するように設定された熱膨張性シート6を、所定の搬送速度で搬送させる。
冷却ファン52は、反射板531を空気冷却する。温度センサ532は、反射板531の温度を計測する。反射板531は、ランプヒータ53において発生した可視光および近赤外光を反射する。ランプヒータ53と反射板531は、可視光および近赤外光を発生して、熱膨張性シート6に可視光や近赤外光を照射する光照射手段である。
バーコードリーダ54は、熱膨張性シート6の裏面端部に印刷されたバーコードを読み取る。鏡541は、熱膨張性シート6の裏側が上方向を向くようにセットされているとき、この熱膨張性シート6のバーコードを反射して、バーコードリーダ54から読み取れるようにする。バーコードリーダ54がバーコードを読み取る位置により、熱膨張性シート6の表面と裏面とを判別することができる。
光照射ユニット5は、一点鎖線で示す搬送路59に沿って、給紙部50、入口センサ551、挿入ローラ561,562、下ガイド571、上ガイド572、排出ローラ563,564、出口センサ552を備える。光照射ユニット5は更にモータ58を備え、このモータ58により、挿入ローラ561,562や排出ローラ563,564を駆動する。
給紙部50は、熱膨張性シート6がセットされる部位である。この給紙部50に熱膨張性シート6がセットされて光照射が指示されると、光照射ユニット5は、熱膨張性シート6の搬送と光照射とを開始する。この搬送は、給紙部50が備える不図示の搬送機構によって開始される。
入口センサ551は、熱膨張性シート6の前端が挿入ローラ561,562の直前に到達したことと、熱膨張性シート6の後端が挿入ローラ561,562の直前に到達したことを検知する。
挿入ローラ561,562は、それぞれ搬送路59の左右に分かれて設けられ、熱膨張性シート6の端部を上下から挟み込んで搬送する。これら挿入ローラ561,562は、モータ58によって駆動される。下ガイド571と上ガイド572とは、格子状であり、搬送路59の下と上から熱膨張性シート6をガイドする。なお、上ガイド572は、熱膨張性シート6に強い影を落とさないように、斜め方向に設けられている。これによりランプヒータ53の直下において、上ガイド572と熱膨張性シート6とは所定距離だけ離れているので、強い影を落とすことはない。
排出ローラ563,564は、熱膨張性シート6を上下から挟み込んで搬送する。これら排出ローラ563,564も、モータ58によって駆動される。
出口センサ552は、熱膨張性シート6の前端が排出ローラ563,564から排出されたことや、熱膨張性シート6の後端が排出ローラ563,564から排出されたことを検知する。
なお、第1の実施形態では、熱膨張性シート6の表面を光照射したのち、触地図の制作者が熱膨張性シート6の裏面を上にしてセットして光照射する。これにより、熱膨張性シート6の両面に光照射することができる。
図2A〜図2Dは、第1の実施形態における線の振り分け処理の結果を示す図である。図2A〜図2Dは、同一縮尺の部分拡大図である。
図2Aは、立体画像を構成する各凸状線の幅情報と高さ情報を示している。図2Aで示しているのは、立体画像の設計情報である。この立体画像の設計情報は、例えばコンピュータ3の記憶部31に格納されており、タッチパネルディスプレイ2に表示される。
図2Aに示すように、熱膨張性シート6には、凸状細線71,72が縦に引かれる。凸状細線71の膨張前の線幅は、X1である。凸状細線72の膨張前の線幅は、X2である。凸状太線73は横に引かれており、凸状細線71,72と交差する。凸状太線73の膨張前の線幅は、X3である。
図2Aにおいて、凸状線の高さ情報は、ハッチングで示されている。ハッチングが無く白色のとき、膨張高さが0であることを示している。ハッチングが濃いほど、その領域が高いことを示している。これら凸状細線71,72と凸状太線73は、同一のハッチングで表示され、同一の膨張高さであることを示している。
図2Bは、立体画像を形成するための熱膨張性シート6の表面6Fの濃度画像を示している。
熱膨張性シート6の表面6Fには、凸状細線71の膨張前に対応する線81と、凸状細線72の膨張前に対応する線82が縦に引かれる。線81の線幅はX1である。線82の線幅はX2である。これら線81,82は黒インクにより所定濃度で印刷されており、光が照射されると、その光を濃度に応じて熱に変換する。これにより線81,82の領域は膨張して、凸状線を形成する。線81,82は、図2Dに示す凸状細線91,92を形成させるための線である。
なお、熱膨張性シート6の表面6Fには、他にもカラーインクで画像が形成されるが、ここでは図示を省略している。カラーインクによる印刷領域は、黒インクによる印刷領域と比べて光が照射されたときに変換する熱量が少なく、よって熱膨張性シート6は膨張しない。
図2Cは、立体画像を形成するための熱膨張性シート6の裏面6Rの濃度画像を示している。
熱膨張性シート6の裏面6Rには、凸状太線73の膨張前に対応する線83が横に引かれ、その線幅はX3である。この線83は黒インクにより所定濃度で印刷されており、光が照射されると、その光を濃度に応じて熱に変換する。これにより線83の領域に応じた表面領域は膨張して、凸状線を形成する。線83は、図2Dに示す凸状太線93を形成させるための線である。
図2Dは、熱膨張性シート6の表面6Fと裏面6Rへの光照射で形成される立体画像を示している。ここでは、ハッチングにより立体画像の陰影を示している。
熱膨張性シート6の表面6Fには、凸状細線91,92が縦方向に形成され、更に凸状太線93が横方向に形成される。凸状細線91,92は、表面6Fに印刷された線81,82(図2B参照)への光照射により形成された膨張後の凸状線である。凸状細線91の膨張後の線幅は、W1である。凸状細線92の膨張後の線幅は、W2である。凸状太線93は、裏面6Rに印刷された線83(図2C参照)への光照射により形成された膨張後の凸状線であり、その線幅はW3である。
凸状細線91の膨張後の線幅W1は、その設計情報である凸状細線71の線幅X1にほぼ等しく、かつやや広い。凸状細線92の膨張後の線幅W2は、その設計情報である凸状細線72の線幅X2にほぼ等しく、かつやや広い。凸状太線93の膨張後の線幅W3は、その設計情報である凸状太線73の線幅X3にほぼ等しく、かつやや広い。つまり、図2Aの設計情報が立体画像として具現化される。
図3は、熱膨張性シート6の表面6Fへの光照射で形成される立体画像の斜視図である。
熱膨張性シート6の表面6Fには、線幅W1の凸状細線91が縦方向に所定高さで形成される。更に線幅W2の凸状細線92が縦方向に所定高さで形成される。凸状細線91,92は、表面6Fに印刷された線81,82(図2B参照)への光照射により形成される。凸状細線91の線幅W1は、線81の線幅X1にほぼ等しく、かつやや広い。光照射によって線81に発生した熱が、周囲に伝わりながら熱膨張性シート6を膨張させるからである。同様に凸状細線92の線幅W2は、線82の線幅X2にほぼ等しく、かつやや広い。なお、ここでは模式的に、線81と凸状細線91の上面とが同一であり、線82と凸状細線92の上面とが同一であるものとして作図している。
図4は、熱膨張性シート6の表面6Fへの光照射の後、更に裏面6Rへの光照射で形成される立体画像の斜視図である。この図4は、図2Dに示した立体画像を斜めから見た図である。
熱膨張性シート6の表面6Fには、凸状細線91,92が縦方向に形成され、更に線幅W3の凸状太線93が横方向に形成される。凸状太線93の膨張後の線幅は、W3である。凸状細線91,92は、表面6Fに印刷された線81,82(図2B参照)への光照射により形成される。凸状太線93は、裏面6Rに印刷された線83(図2C参照)への光照射により形成される。凸状太線93の線幅W3は、線83の線幅X3にほぼ等しく、かつやや広い。光照射によって線83に発生した熱が、周囲に伝わりながら熱膨張性シート6を膨張させるからである。なお、ここでは模式的に、線83と面対称に凸状太線93の上面が形成されるものとして作図している。
図5は、膨張高さデータベース311の構造を説明する図である。
この膨張高さデータベース311は、高さ欄と、線幅欄と、描画面欄と、黒インク濃度欄とを含んでいる。
高さ欄は、各線の膨張高さ情報を格納する欄である。線幅欄は、熱膨張性シート6上にインクで形成された各線の線幅(太さ)情報を格納する欄である。描画面欄は、各線を熱膨張性シート6の表面6Fと裏面6Rのうちいずれに描画するかを格納する欄である。黒インク濃度は、描画面欄が示す面に、高さ欄と線幅欄が示す凸状線を形成する場合に必要な黒インクの濃度を格納する欄である。
立体画像を構成する凸状線は、立体画像の設計情報の通りに形成されることが望ましい。そこで、第1の実施形態では、線の膨張高さに影響する黒インクの濃度と線幅について、予め膨張高さを実験で測定してデータベース化している。この実験では、熱膨張性シート6の表側と裏側について様々な太さと濃度の線を描画したのち、表側と裏側に光を照射して各線の膨張高さを測定する。これにより、図5に示した膨張高さデータベース311が作成できる。
この膨張高さデータベース311を参照して、表面の濃度画像と裏面の濃度画像を生成することにより、所望の立体画像を形成することができる。
図6は、線の振り分け処理を説明するフローチャートである。
この振り分け処理は、立体画像の設計情報が入力されたときに、濃度振り分け部32(図1参照)が実行するものである。
この立体画像の設計情報は、この触地図の制作者によって予め入力されている。立体画像の設計情報とは、例えば立体画像を構成する線の太さ(線幅)と膨張高さである。触地図の場合、道路の幅が線の太さに対応する。線の膨張高さは、触地図の制作者により決められる。
このような立体画像の設計情報が入力されると、濃度振り分け部32は、立体画像の設計情報に含まれるすべての線について、ステップS10〜S16の処理を繰り返す。
ステップS11において、濃度振り分け部32は、判定中の線の線幅が所定値未満であるか否かを判断する。ここで判定中の線とは、熱膨張性シート6上にインクで形成された2次元の線のことである。線幅とは、この線の幅のことである。
濃度振り分け部32は、判定中の線の線幅が所定値未満ならば(ステップS11→Yes)、この線を表面6Fにレイアウトし(ステップS12)、膨張高さデータベース311を参照して線の濃度を決定する(ステップS13)。濃度振り分け部32は、この線の濃度を決定する際には、膨張高さデータベース311を検索して、この線の線幅と高さとが一致する項目を抽出する。なお濃度振り分け部32は、膨張高さデータベース311を検索した際に、複数の項目が見つかったならば、インク節約のために濃度の小さい項目を採用するとよい。その後、濃度振り分け部32は、ステップS16の処理に進む。
濃度振り分け部32は、線の線幅が所定値以上ならば(ステップS11→No)、この線を裏面6Rにレイアウトし(ステップS14)、膨張高さデータベース311を参照して線の濃度を決定する(ステップS15)。その後、濃度振り分け部32は、ステップS16の処理に進む。
つまり、濃度振り分け部32は、立体画像を構成する線の線幅に応じて、この線を熱膨張性シートの表面に形成するか、それとも熱膨張性シートの裏面に形成するかに振り分ける手順を実行する。
ステップS16において、濃度振り分け部32は、設計情報に含まれるすべての線のレイアウトを繰り返したか否かを判定する。濃度振り分け部32は、設計情報に含まれるすべての線をレイアウトしたならば(ステップS16)、ステップS17の処理に進む。
ステップS17において、触地図の制作者は、熱膨張性シート6(用紙)を表面6F側に印刷するようにプリンタ4にセットする。更に触地図の制作者は、タッチパネルディスプレイ2に表示されている不図示のガイダンス画面上のスタートボタンを押下(タップ)する(ステップS18)。これによりコンピュータ3は、プリンタ4により、熱膨張性シート6の表面6Fに濃度画像を印刷する(ステップS19)。
更に触地図の制作者は、熱膨張性シート6を裏面6R側に印刷するようにプリンタ4にセットする(ステップS20)。触地図の制作者は、タッチパネルディスプレイ2に表示されている不図示のガイダンス画面上のスタートボタンを押下(タップ)する(ステップS21)。これによりコンピュータ3は、プリンタ4により、熱膨張性シート6の裏面6Rに濃度画像を印刷する(ステップS22)。
図7は、熱膨張性シート6の表面6Fと裏面6Rへの光照射処理を説明するフローチャートである。
最初、触地図の制作者は、熱膨張性シート6(用紙)を給紙部50にセットし(ステップS30)、タッチパネルディスプレイ2に表示されているスタートボタン(不図示)を押下(タップ)する(ステップS31)。これにより第1回目の搬送が開始する。このときの熱膨張性シート6の断面図を、後記する図8に示す。
光照射制御回路51は、バーコードリーダ54により熱膨張性シート6の表裏を判別する(ステップS32)。熱膨張性シート6の裏面6Rが上を向くようにセットされていたならば(ステップS32→裏側)、光照射制御回路51は、熱膨張性シート6を搬送しながらランプヒータ53で光照射し、この熱膨張性シート6を加熱する(ステップS33)。これにより、立体画像が形成される。この処理は、裏面6Rだけに濃度画像が形成されている場合のものである。
光照射制御回路51は、熱膨張性シート6の表面6Fが上を向くようにセットされているならば(ステップS32→表面)、所定速度で搬送しながらランプヒータ53で光照射し、この熱膨張性シート6を加熱する(ステップS34)。これにより、細かなパターンで構成された立体画像が形成される。このときの熱膨張性シート6の断面図を、後記する図9に示す。
ステップS34の加熱搬送が終了すると、コンピュータ3は、熱膨張性シート6の裏面6Rへの光照射のガイダンス画面(不図示)をタッチパネルディスプレイ2に表示する(ステップS35)。
触地図の制作者は、熱膨張性シート6の裏面6Rに濃度画像が印刷されているか否かを判断する。触地図の制作者は、熱膨張性シート6の裏面6Rに何も印刷されていないならば(ステップS36→No)、タッチパネルディスプレイ2上のスキップボタン(不図示)を押下(タップ)して(ステップS37)加熱搬送処理を終了する。
触地図の制作者は、熱膨張性シート6の裏面6Rに濃度画像が印刷されていたならば(ステップS36→Yes)、熱膨張性シート6(用紙)の裏面6Rが上を向くように給紙部50にセットする(ステップS38)。触地図の制作者は更に、タッチパネルディスプレイ2に表示されているスタートボタン(不図示)を押下(タップ)する(ステップS39)。これにより第2回目の搬送が開始する。
光照射制御回路51は、熱膨張性シート6を搬送しながら、その裏面6Rにランプヒータ53で光照射して、この熱膨張性シート6を加熱する(ステップS40)。これにより、立体画像を構成する粗いパターンが形成される。ステップS40の処理が終了すると、図7の加熱搬送処理が終了する。なお、このときの熱膨張性シート6の断面図を、後記する図10に示す。
図8は、搬送前の熱膨張性シート6Aを示す断面図である。
図8に示す熱膨張性シート6Aは、基材61と発泡樹脂層62(膨張層)とインク受容層63とが順に積層されている。
基材61は、平面状の紙、キャンバス地などの布、プラスチックなどのパネル材などからなり、材質は特に限定されるものではない。
発泡樹脂層62には、基材61の表面側に設けられた熱可塑性樹脂であるバインダ内に熱発泡剤(熱膨張性マイクロカプセル)が分散配置されている。これにより、発泡樹脂層62は、吸収した熱量に応じて発泡膨張する。なお、基材61の裏面側とは、発泡樹脂層62が設けられていない側である。
インク受容層63は、発泡樹脂層62の上面全体を覆うように、例えば、10μmの厚さに形成されている。インク受容層63は、インクジェット方式のプリンタに用いられる印刷用のインク、レーザ方式のプリンタに用いられる印刷用のトナー、ボールペンや万年筆のインク、鉛筆の黒鉛などの印刷材料を受容して、その表面6Fに定着させるために好適な材料で構成される。
熱膨張性シート6Aは更に、表面6F(インク受容層63側)に光熱変換層64とカラーインク層65a,65bが印刷され、裏面6R(基材61側)に光熱変換層66が印刷されている。光熱変換層64,66は、例えばカーボンブラックを含むインク(黒インク)で印刷された層であり、可視光や近赤外光(電磁波)を熱に変換する。また、カラーインク層65a,65bは、シアン・マゼンタ・イエローなどのインクで印刷された画像層の一例である。
熱膨張性シート6Aは、発泡樹脂層62を加熱により膨張させる前の状態なので、この発泡樹脂層62の厚さは一様である。熱膨張性シート6Aは、図1に示すように、光照射ユニット5の給紙部50に、光熱変換層64が印刷されたインク受容層63を上に向けてセットされる。そののち熱膨張性シート6Aは、搬送路59で可視光や近赤外光(電磁波)を照射されることで発泡樹脂層62が加熱により膨張し、図9に示した熱膨張性シート6Bが形成される。
図9は、1回目の搬送後の熱膨張性シート6Bを示す断面図である。
光熱変換層64は、第1回目の搬送において、図の上側から光の照射を受けて熱に変換する。この光熱変換層64は、熱膨張性シート6に細かな立体パターンを形成するために設けられている。この光熱変換層64の直下の発泡樹脂層62は、熱を受けて発泡膨張する。インク受容層63、光熱変換層64、カラーインク層65bは、それぞれ伸縮性を有し、発泡樹脂層62の発泡膨張に追従して変形する。このようにして熱膨張性シート6Bが形成される。
なお、これらの層間に隙間が生じると、光熱変換層64から発泡樹脂層62への熱伝導量が抑制されるおそれがある。
この熱膨張性シート6Bは更に、光照射ユニット5の給紙部50に、光熱変換層66が印刷された基材61を上に向けてセットされる。熱膨張性シート6Bはそののち、搬送路59で可視光や近赤外光(電磁波)を照射されることで発泡樹脂層62が加熱により膨張し、図10に示した熱膨張性シート6Cが形成される。
図10は、2回目の搬送後の熱膨張性シート6Cを示す断面図である。
光熱変換層66は、第2回目の搬送において、図の下側から光の照射を受けて熱に変換する。この光熱変換層66は、粗い立体パターンを形成するために設けられている。この光熱変換層66の近傍の発泡樹脂層62は、熱を受けて発泡膨張する。インク受容層63、光熱変換層64、カラーインク層65aは、それぞれ伸縮性を有し、発泡樹脂層62の発泡膨張に追従して変形する。このようにして、立体画像を含む熱膨張性シート6Cが形成される。
《第1の実施形態の効果》
コンピュータ3は、設計情報に含まれる線幅に応じて、その線に応じたインク濃度を表側と裏側に振り分けている。よって、手作業によらず、所望の立体画像を安定して形成可能な濃度画像(光熱変換画像)を生成することができる。これにより立体画像制作の煩雑さが軽減する。更に制作者によるバラツキがなくなるので、立体画像の品質が安定する。
《第2の実施形態》
第1の実施形態のように、立体画像の設計情報に含まれる凸状線を形成するための細線を表側に、太線を裏側に振り分けたとき、表面の細線は表側への光照射により発泡して膨張し、裏面の太線は裏側への光照射により発泡して膨張する。そして、それら細線と太線との交点は、表側の光照射と裏側の光照射により2回とも発泡して膨張する。よって、細線と太線との交点だけが高くなりすぎるという問題が発生する。
そこで、第2の実施形態では、交点の膨張高さに関するデータベースを用意して、表面に振り分けた細線の交点部分の濃度と、裏面に振り分けた太線の交点部分の濃度を調整する。なお、この第2の実施形態では、各線と交点とは同一の膨張高さであることが前提となっている。
図11は、第2の実施形態における立体画像形成システム1Aの概略を示す構成図である。
第2の実施形態の立体画像形成システム1Aは、第1の実施形態の立体画像形成システム1(図1参照)とは異なり、記憶部31に交点膨張高さデータベース312を格納している。それ以外の構成は、第1の実施形態の立体画像形成システム1と同様に構成されている。
交点膨張高さデータベース312は、この交点の設計情報に基づき、この交点領域を膨張させるための濃度情報を導出するデータベースである。この交点膨張高さデータベース312は、後記する図15で詳細に説明する。
図12A〜図12Dは、第2の実施形態における線の振り分け処理の結果を示す図である。図12A〜図12Dは、同一縮尺の部分拡大図である。
図12Aは、立体画像を構成する各凸状線の幅情報と高さ情報を示している。図12Aで示しているのは、立体画像の設計情報である。
図12Aに示すように、熱膨張性シート6には、凸状細線74が縦に引かれ、その膨張前の線幅は、X4である。凸状太線75は横に引かれており、凸状交点76において凸状細線74と交差し、その膨張前の線幅は、X5である。
図12Aにおいて凸状線の高さ情報は、ハッチングで示されている。ハッチングが無く白色のとき、膨張高さが0であることを示している。ハッチングが濃いほど、その領域が高いことを示している。これら凸状細線74と凸状太線75と凸状交点76は、同一のハッチングで表示され、同一の膨張高さであることを示している。
図12Bは、立体画像を形成するための熱膨張性シート6の表面6Fの濃度画像を示している。
熱膨張性シート6の表面6Fには、凸状細線74の膨張前に対応する線84が縦に引かれ、その線幅はX4である。この線84は黒インクにより所定濃度で印刷されており、光が照射されると、その光を濃度に応じて熱に変換する。線84は、図12Dに示す凸状細線94を形成させるための線である。
図12Dに示す凸状交点76に対応する交点861は、この交点861を除く線84よりも濃度が薄い。よって、交点861の領域は、この交点861を除く線84の領域よりも光の照射で発生する熱が少なくなる。なお、熱膨張性シート6の表面6Fには、他にもカラーインクで画像が形成されるが、ここでは図示を省略している。
図12Cは、立体画像を形成するための熱膨張性シート6の裏面6Rの濃度画像を示している。
熱膨張性シート6の裏面6Rには、凸状太線75の膨張前に対応する線85が横に引かれ、その線幅はX5である。この線85は黒インクで印刷されており、光が照射されると、その光をインク濃度に応じて熱に変換する。線85は、図12Dに示す凸状太線95を形成させるための線である。
図12Dに示す凸状交点76に対応する交点862は、この交点862を除く線85よりも濃度が薄い。よって、交点862の領域は、この交点862を除く線85の領域よりも光の照射で発生する熱が少なくなる。
図12Dは、熱膨張性シート6の表面6Fと裏面6Rへの光照射で形成される立体画像を示している。
熱膨張性シート6の表面6Fには、凸状細線94が縦方向に形成され、更に凸状太線95が横方向に形成される。凸状細線94と凸状太線95が交わる部分には、凸状交点96が形成される。
凸状細線94は、表面6Fに印刷された線84(図12B参照)への光照射により形成された膨張後の凸状線であり、その線幅はW4である。凸状太線95は、裏面6Rに印刷された線85(図12C参照)への光照射により形成された膨張後の凸状線であり、その線幅はW5である。凸状交点96は、表面6Fに印刷された交点861(図12B参照)への光照射により形成され、裏面6Rに印刷された交点862(図12C参照)への光照射により形成される。
凸状細線94の膨張後の線幅W4は、その設計情報である凸状細線74の線幅X4にほぼ等しく、かつやや広い。凸状太線95の膨張後の線幅W5は、その設計情報である凸状太線75の線幅X5にほぼ等しく、かつやや広い。つまり、図12Aの設計情報が立体画像として具現化される。
図13は、熱膨張性シート6の表面6Fへの光照射で形成される立体画像の斜視図である。
熱膨張性シート6の表面6Fには、線幅W4の凸状細線94が縦方向に所定高さで形成される。更に凸状交点961が凸状細線94よりも低く形成される。凸状細線94は、表面6Fに印刷された線84(図12B参照)への光照射により形成される。凸状細線94の線幅W4は、線84の線幅X4にほぼ等しく、かつやや広い。光照射によって線84に発生した熱が、周囲に伝わりながら熱膨張性シート6を膨張させるからである。なお、ここでは模式的に、線84と凸状細線94の上面とが同一であるものとして作図している。
凸状交点961は、交点861(図12B参照)への光照射により形成される。
図14は、熱膨張性シート6の表面6Fへの光照射の後、更に裏面6Rへの光照射で形成される立体画像の斜視図である。この図14は、図12Dに示した立体画像を斜めから見た図である。
熱膨張性シート6の表面6Fには、線幅W4の凸状細線94が縦方向に形成され、更に線幅W5の凸状太線95が横方向に形成される。
凸状細線94は、表面6Fに印刷された線84(図12B参照)への光照射により形成される。凸状太線95は、裏面6Rに印刷された線85(図12C参照)への光照射により形成される。凸状太線95の線幅W5は、線85の線幅X5にほぼ等しく、かつやや広い。光照射によって線85に発生した熱が、周囲に伝わりながら熱膨張性シート6を膨張させるからである。なお、ここでは模式的に、線85と面対称に凸状太線95の上面が形成されるものとして作図している。
凸状交点96は、表面6Fに印刷された交点861(図12B参照)への光照射と、裏面6Rに印刷された交点862(図12C参照)への光照射により形成される。
図15は、交点膨張高さデータベース312の構造を説明する図である。
この交点膨張高さデータベース312は、表面の線幅欄と、裏面の線幅欄と、線と交点の高さ欄と、表面の黒インク濃度欄と、裏面の黒インク濃度欄とを含んでいる。
表面の線幅欄は、各交点を構成する細線の線幅情報を格納する欄である。裏面の線幅欄は、各交点を構成する太線の線幅情報を格納する欄である。線と交点の高さ欄は、線と交点の設計上の高さ情報を格納する欄である。この第2の実施形態において、各線と交点とは同一の膨張高さであることが前提となっている。
表面の黒インク濃度欄は、各交点の表面におけるインク濃度の情報を格納する欄である。裏面の黒インク濃度欄は、各交点の裏面におけるインク濃度の情報を格納する欄である。
各交点の濃度を振り分ける割合は、表面の線幅と裏面の線幅と、交点領域における表面濃度と裏面濃度に対する膨張高さを実験により測定することで、この交点膨張高さデータベース312を作成することができる。
濃度振り分け部32は、この交点膨張高さデータベース312を参照することにより、各交点の濃度を表側/裏側に自動的に振り分けて薄くする。これにより、交点が設計値を越えて高くなる現象を抑止できる。
図16は、線の振り分け処理を説明するフローチャートである。
この振り分け処理は、立体画像の設計情報が入力されたときに、濃度振り分け部32(図1参照)が実行するものである。
この立体画像の設計情報は、この触地図の制作者によって予め入力されている。立体画像の設計情報とは、例えば立体画像を構成する線の太さ(線幅)と膨張高さである。触地図の場合、線の太さは道路の幅である。線の膨張高さは、触地図の制作者により決められる。
このような立体画像の設計情報が入力されると、濃度振り分け部32は、立体画像の設計情報に含まれるすべての線について、ステップS50〜S56の処理を繰り返す。
ステップS51において、濃度振り分け部32は、判定中の線に係る線幅が所定値未満であるか否かを判断する。ここで判定中の線とは、熱膨張性シート6上にインクで形成された2次元の線のことである。線幅とは、この線の幅のことである。
濃度振り分け部32は、判定中の線の線幅が所定値未満ならば(ステップS51→Yes)、この線を表面6Fにレイアウトし(ステップS52)、膨張高さデータベース311を参照して線の濃度を決定する(ステップS53)。濃度振り分け部32は、この線の濃度を決定する際には、膨張高さデータベース311を検索して、この線の線幅と膨張高さとが一致する項目を抽出する。なお濃度振り分け部32は、膨張高さデータベース311を検索した際に、複数の項目が見つかったならば、インク節約のために濃度の小さい項目を採用するとよい。その後、濃度振り分け部32は、ステップS56の処理に進む。
濃度振り分け部32は、線の線幅が所定値以上ならば(ステップS51→No)、この線を裏面6Rにレイアウトし(ステップS54)、膨張高さデータベース311を参照して線の濃度を決定する(ステップS55)。その後、濃度振り分け部32は、ステップS56の処理に進む。
ステップS56において、濃度振り分け部32は、すべての線のレイアウトを繰り返したか否かを判定する。濃度振り分け部32は、設計情報に含まれるすべての線をレイアウトしたならば、ステップS57〜S59の交点の振り分け処理に進む。
ステップS57において、濃度振り分け部32は、判定中の交点を構成する表面の線と裏面の線とを特定し、表面の線と裏面の線との交点すべてについて処理を繰り返す。濃度振り分け部32は、表面と裏面の線幅と、線と交点の膨張高さとから、交点膨張高さデータベース312を検索する。検索により該当項目が見つかると、濃度振り分け部32は、この交点について、表面の濃度と裏面の濃度とを算出する(ステップS58)。交点膨張高さデータベース312に複数の項目が見つかった場合は、インク節約のため濃度の小さい項目を採用する。このステップS58の処理により、この交点について、表面の黒インク濃度と裏面の黒インク濃度が決定される。
つまり、濃度振り分け部32は、立体画像を構成する各凸状線の交点について、この交点を構成する各線の線幅および膨張高さ、並びに交点の膨張高さに応じて、この交点の濃度を表面側の濃度画像と裏面側の濃度画像に按分する。按分の割合は、交点膨張高さデータベース312Aに記載されている。
ステップS59において、濃度振り分け部32は、設計情報に含まれるすべての交点を振り分けたか否かを判定する。濃度振り分け部32は、設計情報に含まれるすべての交点を振り分けたならば、ステップS60の処理に進む。
ステップS60において、触地図の制作者は、熱膨張性シート6を、その表面6Fに印刷するようにプリンタ4にセットする。更に触地図の制作者は、タッチパネルディスプレイ2に表示されている不図示のガイダンス画面上のスタートボタンを押下(タップ)する(ステップS61)。これによりコンピュータ3は、プリンタ4により、熱膨張性シート6の表面6Fに濃度画像を印刷する(ステップS62)。
更に触地図の制作者は、熱膨張性シート6を、その裏面6Rに印刷するようにプリンタ4にセットする(ステップS63)。触地図の制作者は、タッチパネルディスプレイ2に表示されている不図示のガイダンス画面上のスタートボタンを押下(タップ)する(ステップS64)。これによりコンピュータ3は、プリンタ4により、熱膨張性シート6の表面6Fに濃度画像を印刷し(ステップS65)、線の振り分け処理を終了する。
《第2の実施形態の効果》
熱膨張性シート6の表面6Fに振り分けた線と、裏面6Rに振り分けた線との交点が高くなりすぎるのを防止することができる。この交点は、例えば触地図における幹線道路と一般道路との交差点などである。
《第3の実施形態》
第2の実施形態では、交点の膨張高さに関するデータベースを用意して、表面の細線の交点部分の濃度と、裏面の太線の交点部分の濃度を調整するものであり、各線と交点とは同一の膨張高さであることが前提となっている。
しかし、表面の細線の膨張高さと裏面の太線の膨張高さとは、それぞれ異なることが考えられる。交点の膨張高さは、細線の膨張高さと同一である場合と、太線の膨張高さと同一である場合と、細線の膨張高さとも太線の膨張高さとも異なる場合とが考えられる。
この第3の実施形態において、凸状交点の膨張高さは、凸状細線と凸状太線のどちらかの膨張高さと同一である。
凸状細線が凸状太線に優先して形成されている場合、凸状交点の膨張高さは、凸状細線の膨張高さと同一である。これを、以下の図17から図22を参照して説明する。
反対に凸状太線が凸状細線に優先して形成されている場合、凸状交点の膨張高さは、凸状太線の膨張高さと同一である。これを、以下の図23から図28を参照して説明する。
図17A〜図17Dは、太線より細線が低く、かつ交点の膨張高さと細線の膨張高さとが等しいときの線の振り分け処理の結果を示す図である。図17A〜図17Dは、同一縮尺の部分拡大図である。
図17Aは、立体画像を構成する各凸状線の幅情報と膨張高さ情報を示している。図17Aで示しているのは、立体画像の設計情報である。
図17Aに示すように、熱膨張性シート6には、凸状細線74aが縦に優先して引かれ、その膨張前の線幅は、X4である。凸状太線75aは横に引かれており、凸状交点76aにおいて凸状細線74aと交差する。凸状太線75aの膨張前の線幅は、X5である。
図17Aにおいて、凸状線の膨張高さ情報は、ハッチングで示されている。ハッチングが無く白色のとき、膨張高さが0であることを示している。ハッチングが濃いほど、その領域が高いことを示している。これら凸状細線74aと凸状交点76aは、同一のハッチングで表示され、同一の膨張高さであることを示している。凸状太線75aのうち凸状交点76aに含まれない領域は、凸状交点76aよりも濃いハッチングで表示され、凸状細線74aや凸状交点76aよりも高いことを示している。
図17Bは、立体画像を形成するための熱膨張性シート6の表面6Fの濃度画像を示している。
熱膨張性シート6の表面6Fには、凸状細線74aの膨張前に対応する線84aが縦に引かれ、その線幅はX4である。この線84aは黒インクにより所定濃度で印刷されており、光が照射されると、その光を濃度に応じて熱に変換する。線84aは、図17Dに示す凸状細線94aを形成させるための線である。
図17Dに示す凸状交点76aに対応する交点861aは、この交点861aを除く線84aよりも濃度が薄い。よって、交点861aの領域は、この交点861aを除く線84aの領域よりも光の照射で発生する熱が少なくなる。
なお、熱膨張性シート6の表面6Fには、他にもカラーインクで画像が形成されるが、ここでは図示を省略している。
図17Cは、立体画像を形成するための熱膨張性シート6の裏面6Rの濃度画像を示している。
熱膨張性シート6の裏面6Rには、凸状太線75aの膨張前に対応する線85aが横に引かれ、その線幅はX5である。この線85aは黒インクにより、線84aよりも濃い濃度で印刷されており、光が照射されると、その光をインク濃度に応じて熱に変換する。線85aは、図17Dに示す凸状太線95aを形成させるための線である。
図17Dに示す凸状交点76aに対応する交点862aの領域は、黒インクで印刷されていないため、白色のままである。よって、交点862aの領域は、光の照射で発生する熱が極めて少なくなる。
図17Dは、熱膨張性シート6の表面6Fと裏面6Rへの光照射で形成される立体画像を示している。
熱膨張性シート6の表面6Fには、所定高さの凸状細線94aが縦方向に優先して形成され、凸状細線94aよりも高い凸状太線95aが横方向に形成される。凸状細線94aと凸状太線95aが交わる部分には、凸状細線94aと同じ膨張高さの凸状交点96aが形成される。
凸状細線94aは、表面6Fに印刷された線84a(図17B参照)への光照射により形成された膨張後の凸状線であり、その線幅はW4aである。凸状太線95aは、裏面6Rに印刷された線85a(図17C参照)への光照射により形成された膨張後の凸状線であり、その線幅はW5aである。凸状交点96aは、表面6Fに印刷された交点861a(図17B参照)への光照射と、裏面6Rに印刷された線85aのうち交点862aの近傍部分への光照射により形成される。
凸状細線94aの膨張後の線幅W4aは、その設計情報である凸状細線74aの線幅X4にほぼ等しく、かつやや広い。凸状太線95aの膨張後の線幅W5aは、その設計情報である凸状太線75aの線幅X5にほぼ等しく、かつやや広い。つまり、図17Aの設計情報が立体画像として具現化される。
図18は、熱膨張性シート6の表面6Fへの光照射で形成される立体画像の斜視図である。
熱膨張性シート6の表面6Fには、線幅W4aの凸状細線94aが縦方向に所定高さで形成される。更に凸状交点961aが凸状細線94aよりも低く形成される。凸状細線94aは、表面6Fに印刷された線84a(図17B参照)への光照射により形成される。凸状細線94aの線幅W4aは、線84aの線幅X4にほぼ等しく、かつやや広い。光照射によって線84aに発生した熱が、周囲に伝わりながら熱膨張性シート6を膨張させるからである。なお、ここでは模式的に、線84aと凸状細線94aの上面とが同一であるものとして作図している。
凸状交点961aは、交点861a(図17B参照)への光照射により形成される。
図19は、熱膨張性シート6の表面6Fへの光照射の後、更に裏面6Rへの光照射で形成される立体画像の斜視図である。この図19は、図17Dに示した立体画像を斜めから見た図である。
熱膨張性シート6の表面6Fには、線幅W4aの凸状細線94aが縦方向に優先して形成され、更に線幅W5aの凸状太線95aが横方向に形成される。
凸状細線94aは、表面6Fに印刷された線84a(図17B参照)への光照射により形成される。凸状太線95aは、裏面6Rに印刷された線85a(図17C参照)への光照射により形成される。凸状太線95aの線幅W5aは、線85aの線幅X5にほぼ等しく、かつやや広い。光照射によって線85aに発生した熱が、周囲に伝わりながら熱膨張性シート6を膨張させるからである。なお、ここでは模式的に、線85aと面対称に凸状太線95aの上面が形成されるものとして作図している。
凸状交点96aは、表面6Fに印刷された交点861a(図17B参照)への光照射と、裏面6Rに印刷された線85aのうち交点862a(図17D参照)の近傍部分への光照射により形成される。
図20A〜図20Dは、太線より細線が高く、かつ交点の膨張高さと細線の膨張高さとが等しいときの線の振り分け処理の結果を示す図である。図20A〜図20Dは、同一縮尺の部分拡大図である。
図20Aは、立体画像を構成する各凸状線の幅情報と高さ情報を示している。図20Aで示しているのは、立体画像の設計情報である。
図20Aに示すように、熱膨張性シート6には、凸状細線74bが縦に優先して引かれ、その膨張前の線幅はX4である。凸状太線75bは横に引かれており、凸状交点76bにおいて凸状細線74bと交差する。凸状太線75bの膨張前の線幅は、X5である。
図20Aにおいて、凸状線の膨張高さ情報は、ハッチングで示されている。ハッチングが無く白色のとき、膨張高さが0であることを示している。ハッチングが濃いほど、その領域が高いことを示している。凸状太線75bのうち凸状交点76bに含まれない領域は、凸状交点76bよりも淡いハッチングで表示され、凸状細線74bや凸状交点76bよりも低いことを示している。
図20Bは、立体画像を形成するための熱膨張性シート6の表面6Fの濃度画像を示している。
熱膨張性シート6の表面6Fには、凸状細線74bの膨張前に対応する線84bが縦に引かれ、その線幅はX4である。この線84bは黒インクにより所定濃度で印刷されており、光が照射されると、その光を濃度に応じて熱に変換する。線84bは、図20Dに示す凸状細線94bを形成させるための線である。
図20Dに示す凸状交点76bに対応する交点861bは、この交点861bを除く線84bよりも濃度が薄い。よって、交点861bの領域は、この交点861bを除く線84bの領域よりも光の照射で発生する熱が少なくなる。なお、熱膨張性シート6の表面6Fには、他にもカラーインクで画像が形成されるが、ここでは図示を省略している。
図20Cは、立体画像を形成するための熱膨張性シート6の裏面6Rの濃度画像を示している。
熱膨張性シート6の裏面6Rには、凸状太線75bの膨張前に対応する線85bが横に引かれ、その線幅はX5である。この線85bは黒インクで印刷されており、光が照射されると、その光をインク濃度に応じて熱に変換する。線85bは、図20Dに示す凸状太線95bを形成させるための線である。
図20Dに示す凸状交点76bに対応する交点862bの領域は、黒インクで印刷されていないため、白色のままである。よって、交点862bの領域は、光の照射で発生する熱が極めて少なくなる。
図20Dは、熱膨張性シート6の表面6Fと裏面6Rへの光照射で形成される立体画像を示している。
熱膨張性シート6の表面6Fには、凸状細線94bが縦方向に優先して形成され、更に凸状太線95bが横方向に形成される。凸状細線94bと凸状太線95bが交わる部分には、凸状交点96bが形成される。
凸状細線94bは、表面6Fに印刷された線84b(図20B参照)への光照射により形成された膨張後の凸状線であり、その線幅はW4bである。凸状太線95bは、裏面6Rに印刷された線85b(図20C参照)への光照射により形成された膨張後の凸状線であり、その線幅はW5bである。凸状交点96bは、表面6Fに印刷された交点861b(図20B参照)への光照射と、裏面6Rに印刷された線85bのうち交点862bの近傍部分への光照射により形成される。
凸状細線94bの膨張後の線幅W4bは、その設計情報である凸状細線74bの線幅X4にほぼ等しく、かつやや広い。凸状太線95bの膨張後の線幅W5bは、その設計情報である凸状太線75bの線幅X5にほぼ等しく、かつやや広い。つまり、図20Aの設計情報が立体画像として具現化される。
図21は、熱膨張性シート6の表面6Fへの光照射で形成される立体画像の斜視図である。
熱膨張性シート6の表面6Fには、線幅W4bの凸状細線94bが縦方向に所定高さで形成される。更に凸状交点961bが凸状細線94bよりも低く形成される。凸状細線94bは、表面6Fに印刷された線84b(図20B参照)への光照射により形成される。凸状細線94bの線幅W4bは、線84bの線幅X4にほぼ等しく、かつやや広い。光照射によって線84bに発生した熱が、周囲に伝わりながら熱膨張性シート6を膨張させるからである。なお、ここでは模式的に、線84bと凸状細線94bの上面とが同一であるものとして作図している。
凸状交点961bは、交点861b(図20B参照)への光照射により形成される。
図22は、熱膨張性シート6の表面6Fへの光照射の後、更に裏面6Rへの光照射で形成される立体画像の斜視図である。この図22は、図20Dに示した立体画像を斜めから見た図である。
熱膨張性シート6の表面6Fには、線幅W4bの凸状細線94bが縦方向に優先して形成され、更に線幅W5bの凸状太線95bが横方向に形成される。
凸状細線94は、表面6Fに印刷された線84b(図20B参照)への光照射により形成される。凸状太線95bは、裏面6Rに印刷された線85b(図20C参照)への光照射により形成される。凸状太線95bの線幅W5bは、線85bの線幅X5にほぼ等しく、かつやや広い。なお、ここでは模式的に、線85bと面対称に凸状太線95bの上面が形成されるものとして作図している。
凸状交点96bは、表面6Fに印刷された交点861b(図20B参照)への光照射と、裏面6Rに印刷された線85bのうち交点862b(図20C参照)の近傍部分への光照射により形成される。
図23A〜図23Dは、太線より細線が低く、かつ交点の膨張高さと太線の膨張高さとが等しいときの線の振り分け処理の結果を示す図である。図23A〜図23Dは、同一縮尺の部分拡大図である。
図23Aは、立体画像を構成する各凸状線の幅情報と高さ情報を示している。図23Aで示しているのは、立体画像の設計情報である。
図23Aに示すように、熱膨張性シート6には、凸状太線75cが横に優先して引かれ、その膨張前の線幅はX5である。凸状細線74cは縦に引かれており、凸状交点76cにおいて凸状太線75cと交差する。凸状細線74cの膨張前の線幅は、X4である。
図23Aにおいて、凸状線の膨張高さ情報は、ハッチングで示されている。ハッチングが無く白色のとき、膨張高さが0であることを示している。ハッチングが濃いほど、その領域が高いことを示している。これら凸状太線75cと凸状交点76cは、同一のハッチングで表示され、同一の膨張高さであることを示している。凸状細線74cのうち凸状交点76cに含まれない領域は、凸状交点76cよりも淡いハッチングで表示され、凸状太線75cよりも低いことを示している。
図23Bは、立体画像を形成するための熱膨張性シート6の表面6Fの濃度画像を示している。
熱膨張性シート6の表面6Fには、凸状細線74cの膨張前に対応する線84cが縦に引かれ、その線幅はX4である。この線84cは、黒インクにより所定濃度で印刷されているが、交点861cの領域が印刷されておらず、白色のままである。この交点861cの領域は、凸状交点76cに対応する。
所定濃度で印刷された線84cの領域は、光が照射されると、その光を濃度に応じて熱に変換する。線84cは、図23Dに示す凸状細線94cを形成させるための線である。印刷されていない交点861cの領域は、光の照射で発生する熱が極めて少なくなる。なお、熱膨張性シート6の表面6Fには、他にもカラーインクで画像が形成されるが、ここでは図示を省略している。
図23Cは、立体画像を形成するための熱膨張性シート6の裏面6Rの濃度画像を示している。
熱膨張性シート6の裏面6Rには、凸状太線75cの膨張前に対応する線85cが横に引かれ、その線幅はX5である。この線85cと交点862cは黒インクにより同一濃度で印刷されており、光が照射されると、その光をインク濃度に応じて熱に変換する。線85cは、図23Dに示す凸状太線95cを形成させるための線である。この交点862cの領域は、図23Dに示す凸状交点76cに対応する。
図23Dは、熱膨張性シート6の表面6Fと裏面6Rへの光照射で形成される立体画像を示している。
熱膨張性シート6の表面6Fには、凸状太線95cが横方向に優先して形成され、凸状太線95cよりも低い凸状細線94cが縦方向に形成される。凸状細線94cと凸状太線95cが交わる部分には、凸状太線95cと同じ膨張高さの凸状交点96cが形成される。
凸状細線94cは、表面6Fに印刷された線84c(図23B参照)への光照射により形成された膨張後の凸状線であり、その線幅はW4cである。凸状太線95cと凸状交点96cは、裏面6Rに印刷された線85cと交点862c(図23C参照)への光照射により形成された膨張後の凸状線と凸状交点である。凸状太線95cの膨張後の線幅は、W5cである。
凸状細線94cの膨張後の線幅W4cは、その設計情報である凸状細線74cの線幅X4にほぼ等しく、かつやや広い。凸状太線95cの膨張後の線幅W5cは、その設計情報である凸状太線75cの線幅X5にほぼ等しく、かつやや広い。つまり、図23Aの設計情報が立体画像として具現化される。
図24は、熱膨張性シート6の表面6Fへの光照射で形成される立体画像の斜視図である。
熱膨張性シート6の表面6Fには、線幅W4cの凸状細線94cが縦方向に所定高さで形成されるが、交点861c(図23B参照)の領域は、膨張していない。交点861cの領域を除く凸状細線94cは、表面6Fに印刷された線84c(図23B参照)への光照射により形成される。凸状細線94cの線幅W4cは、線84cの線幅X4にほぼ等しく、かつやや広い。光照射によって線84cに発生した熱が、周囲に伝わりながら熱膨張性シート6を膨張させるからである。なお、ここでは模式的に、線84cと凸状細線94cの上面とが同一であるものとして作図している。
図25は、熱膨張性シート6の表面6Fへの光照射の後、更に裏面6Rへの光照射で形成される立体画像の斜視図である。この図25は、図23Dに示した立体画像を斜めから見た図である。
熱膨張性シート6の表面6Fには、凸状交点96cを除く凸状細線94cが縦方向に形成され、線幅W5cの凸状太線95cが横方向に優先して形成される。
凸状交点96cを除く凸状細線94cは、表面6Fに印刷された線84c(図23B参照)への光照射により形成される。凸状太線95cと凸状交点96cは、裏面6Rに印刷された線85cと交点862c(図23C参照)への光照射により形成される。凸状太線95cの線幅W5cは、線85cの線幅X5にほぼ等しく、かつやや広い。光照射によって線85cに発生した熱が、周囲に伝わりながら熱膨張性シート6を膨張させるからである。なお、ここでは模式的に、線85cと面対称に凸状太線95cの上面が形成されるものとして作図している。
図26A〜図26Dは、太線より細線が高く、かつ交点の膨張高さと太線の膨張高さとが等しいときの線の振り分け処理の結果を示す図である。図26A〜図26Dは、同一縮尺の部分拡大図である。
図26Aは、立体画像を構成する各凸状線の幅情報と高さ情報を示している。図26Aで示しているのは、立体画像の設計情報である。
図26Aに示すように、熱膨張性シート6には、凸状太線75dが横に優先して引かれ、その膨張前の線幅はX5である。凸状細線74dは縦に引かれており、凸状交点76dにおいて凸状太線75dと交差する。凸状細線74dの膨張前の線幅は、X4である。
図26Aにおいて、凸状線の膨張高さ情報は、ハッチングで示されている。ハッチングが無く白色のとき、膨張高さが0であることを示している。ハッチングが濃いほど、その領域が高いことを示している。これら凸状太線75dと凸状交点76dは、同一のハッチングで表示され、同一の膨張高さであることを示している。凸状細線74dのうち凸状交点76dに含まれない領域は、凸状交点76dよりも濃いハッチングで表示され、凸状太線75dよりも高いことを示している。
図26Bは、立体画像を形成するための熱膨張性シート6の表面6Fの濃度画像を示している。
熱膨張性シート6の表面6Fには、凸状細線74dの膨張前に対応する線84dが縦に引かれ、その線幅はX4である。この線84dは、黒インクにより所定濃度で印刷されているが、交点861dの領域が印刷されておらず、白色のままである。この交点861dの領域は、凸状交点76dに対応する。
所定濃度で印刷された線84dの領域は、光が照射されると、その光を濃度に応じて熱に変換する。線84dは、図26Dに示す凸状細線94dを形成させるための線である。印刷されていない交点861dの領域は、光の照射で発生する熱が極めて少なくなる。なお、熱膨張性シート6の表面6Fには、他にもカラーインクで画像が形成されるが、ここでは図示を省略している。
図26Cは、立体画像を形成するための熱膨張性シート6の裏面6Rの濃度画像を示している。
熱膨張性シート6の裏面6Rには、凸状太線75dの膨張前に対応する線85dが横に引かれ、その線幅はX5である。この線85dと交点862dは黒インクにより同一濃度で印刷されており、光が照射されると、その光をインク濃度に応じて熱に変換する。線85dは、図26Dに示す凸状太線95dを形成させるための線である。この交点862dの領域は、図26Dに示す凸状交点76dに対応する。
図26Dは、熱膨張性シート6の表面6Fと裏面6Rへの光照射で形成される立体画像を示している。
熱膨張性シート6の表面6Fには、凸状太線95dが横方向に優先して形成され、凸状太線95dよりも高い凸状細線94dが縦方向に形成される。凸状細線94dと凸状太線95dが交わる部分には、凸状太線95dと同じ膨張高さの凸状交点96dが形成される。
凸状細線94dは、表面6Fに印刷された線84d(図26B参照)への光照射により形成された膨張後の凸状線であり、その線幅はW4dである。凸状太線95dと凸状交点96dは、裏面6Rに印刷された線85dと交点862d(図26C参照)への光照射により形成された膨張後の凸状線と凸状交点である。凸状太線95dの膨張後の線幅は、W5dである。
凸状細線94dの膨張後の線幅W4dは、膨張前の線84の線幅X4にほぼ等しい。凸状太線95dの膨張後の線幅W5dは、膨張前の線85の線幅X5にほぼ等しい。つまり、図26Aの設計情報が立体画像として具現化される。
図27は、熱膨張性シート6の表面6Fへの光照射で形成される立体画像の斜視図である。
熱膨張性シート6の表面6Fには、線幅W4dの凸状細線94dが縦方向に所定高さで形成される。しかし、交点861d(図26B参照)の領域は、膨張していない。交点861dの領域を除く凸状細線94dは、表面6Fに印刷された線84d(図26B参照)への光照射により形成される。凸状細線94dの線幅W4dは、線84dの線幅X4にほぼ等しく、かつやや広い。光照射によって線84dに発生した熱が、周囲に伝わりながら熱膨張性シート6を膨張させるからである。なお、ここでは模式的に、線84dと凸状細線94dの上面とが同一であるものとして作図している。
図28は、熱膨張性シート6の表面6Fへの光照射の後、更に裏面6Rへの光照射で形成される立体画像の斜視図である。この図28は、図26Dに示した立体画像を斜めから見た図である。
熱膨張性シート6の表面6Fには、交点861dを除く凸状細線94dが縦方向に形成され、線幅W5dの凸状太線95dが横方向に優先して形成される。
凸状交点96dを除く凸状細線94dは、表面6Fに印刷された線84d(図26B参照)への光照射により形成される。凸状太線95dと凸状交点96dは、裏面6Rに印刷された線85dと交点862d(図26C参照)への光照射により形成される。凸状太線95dの線幅W5dは、線85dの線幅X5にほぼ等しく、かつやや広い。なお、ここでは模式的に、線85dと面対称に凸状太線95dの上面が形成されるものとして作図している。
図29は、第3の実施形態における交点膨張高さデータベース312Aの構造を説明する図である。
この交点膨張高さデータベース312Aは、表面の膨張前の線幅欄および表面の線による膨張高さ欄と、裏面の膨張前の線幅欄および裏面の線による膨張高さと、高さの設定欄と、表面の黒インク濃度欄と、裏面の黒インク濃度欄とを含んでいる。
表面の膨張前の線幅欄は、各交点を構成する細線の膨張前の線幅情報を格納する欄である。表面の線による膨張高さ欄は、各交点を構成する細線によって形成される凸状線の高さ情報を格納する欄である。
裏面の膨張前の線幅欄は、各交点を構成する太線の膨張前の線幅情報を格納する欄である。裏面の線による膨張高さ欄は、各交点を構成する太線によって形成される凸状線の高さ情報を格納する欄である。
高さの設定欄は、交点の設計上の高さ情報が、表面の細線によって形成される凸状線と裏面の太線によって形成される凸状線のどちらの高さ情報に一致しているかを格納する欄である。この第3の実施形態において、交点の設計上の高さ情報は、表面の細線によって形成される凸状線と裏面の太線によって形成される凸状線のどちらかの高さ情報に一致することが前提となっている。
表面の黒インク濃度欄は、各交点の表面におけるインク濃度の情報を格納する欄である。裏面の黒インク濃度欄は、各交点の裏面におけるインク濃度の情報を格納する欄である。
図30は、線の振り分け処理を説明するフローチャートである。この振り分け処理は、立体画像の設計情報が入力されたときに、濃度振り分け部32(図1参照)が実行するものである。図16のフローチャートと同一の要素には同一の符号を付与している。
ステップS50〜S57の処理と、ステップS59〜S65の処理は、図16のフローチャートにおける各処理と同一であり、ステップS58Aの処理のみが異なる。
ステップS58Aにおいて、濃度振り分け部32は、表面の線幅と膨張高さ、裏面の線幅と膨張高さ、交点がどの線の膨張高さと同一かにより、表面と裏面での交点の黒インク濃度を算出する。
つまり、濃度振り分け部32は、立体画像を構成する各凸状線の交点について、この交点を構成する各線の線幅および膨張高さ、並びに交点の膨張高さに応じて、この交点の濃度を表面側の濃度画像と裏面側の濃度画像に按分する。按分の割合は、交点膨張高さデータベース312Aに記載されている。
《第3の実施形態の効果》
熱膨張性シート6の表面6Fに振り分けた線と、裏面6Rに振り分けた線との交点を所望の膨張高さとすることができる。
《第4の実施形態》
第4の実施形態の立体画像形成システムは、膨張後の線幅が入力された凸状線を、その凸状線の膨張後の線幅に応じて熱膨張性シートの裏側・表側に振り分けるものである。なお、凸状線の膨張後の線幅とは、凸状線の一方の立ち上がりから他方の立ち上がりまでの幅をいう。
また、膨張後の凸状線の線幅は、この凸状線を形成するため2次元の線の線幅と異なる。そのため、黒インクで印刷した線と、この線に光照射して膨張させた凸状線とで線幅が異なるおそれがあり、品質のバラつきにもつながる。第4の実施形態では、膨張後の凸状線の線幅を入力させ、入力させた線幅から、この凸状線を形成するため2次元の線の線幅を算出している。これにより、所望の線幅を有する凸状線を形成することができる。
以下、図31から図35を参照して、その構成と動作について説明する。
図31A〜図31Dは、第4の実施形態における線の振り分け処理の結果を示す図である。図31A〜図31Dは、同一縮尺の部分拡大図である。
図31Aは、立体画像を構成する各凸状線の膨張後の幅情報と高さ情報を示している。図31Aで示しているのは、立体画像の設計情報である。この立体画像の設計情報は、例えばコンピュータ3の記憶部31に格納されており、タッチパネルディスプレイ2に表示される。
図31Aに示すように、熱膨張性シート6には、凸状細線71e,72eが縦に引かれる。凸状細線71eの線幅は、W1である。凸状細線72eの線幅は、W2である。凸状太線73eは横に引かれており、凸状細線71e,72eと交差する。凸状太線73eの線幅は、W3である。
図31Aにおいて、凸状線の高さ情報は、ハッチングで示されている。ハッチングが無く白色のとき、膨張高さが0であることを示している。ハッチングが濃いほど、その領域が高いことを示している。これら凸状細線71e,72eと凸状太線73eは、同一のハッチングで表示され、同一の膨張高さであることを示している。
図31Bは、立体画像を形成するための熱膨張性シート6の表面6Fの濃度画像を示している。
熱膨張性シート6の表面6Fには、凸状細線71eの膨張前に対応する線81eと、凸状細線72eの膨張前に対応する線82eが縦に引かれる。線81eの線幅はX1eであり、凸状細線71eの線幅W1よりもやや狭い。線82eの線幅はX2eであり、凸状細線72eの線幅W2よりもやや狭い。これら線81e,82eは黒インクにより所定濃度で印刷されており、光が照射されると、その光を濃度に応じて熱に変換する。これにより線81e,82eの領域は膨張して、凸状線を形成する。線81e,82eは、図31Dに示す凸状細線91e,92eを形成させるための線である。
なお、熱膨張性シート6の表面6Fには、他にもカラーインクで画像が形成されるが、ここでは図示を省略している。カラーインクによる印刷領域は、黒インクによる印刷領域と比べて光が照射されたときに変換する熱量が少なく、よって熱膨張性シート6は膨張しない。
図31Cは、立体画像を形成するための熱膨張性シート6の裏面6Rの濃度画像を示している。
熱膨張性シート6の裏面6Rには、凸状太線73eの膨張前に対応する線83eが横に引かれる。線83eの線幅はX3eであり、凸状太線73eの線幅W3よりもやや狭い。この線83eは黒インクにより所定濃度で印刷されており、光が照射されると、その光を濃度に応じて熱に変換する。これにより線83eの領域に応じた表面領域は膨張して、凸状線を形成する。線83eは、図31Dに示す凸状太線93eを形成させるための線である。
図31Dは、熱膨張性シート6の表面6Fと裏面6Rへの光照射で形成される立体画像を示している。ここでは、ハッチングにより立体画像の陰影を示している。
熱膨張性シート6の表面6Fには、凸状細線91e,92eが縦方向に形成され、更に凸状太線93eが横方向に形成される。凸状細線91e,92eは、表面6Fに印刷された線81e,82e(図31B参照)への光照射により形成された膨張後の凸状線である。凸状細線91eの膨張後の線幅は、W1である。凸状細線92eの膨張後の線幅は、W2である。凸状太線93eは、裏面6Rに印刷された線83e(図31C参照)への光照射により形成された膨張後の凸状線であり、その線幅はW3である。
凸状細線91eの線幅W1は、その設計情報である凸状細線71eの線幅W1と等しい。凸状細線92eの線幅W2は、その設計情報である凸状細線72eの線幅W2と等しい。凸状太線93eの線幅W3は、その設計情報である凸状太線73eの線幅W3と等しい。つまり、図31Aの設計情報が立体画像として具現化される。
図32は、熱膨張性シート6の表面6Fへの光照射で形成される立体画像の斜視図である。
熱膨張性シート6の表面6Fには、凸状細線91e,92eが縦方向に形成される。凸状細線91e,92eは、表面6Fに印刷された線81e,82e(図31B参照)への光照射により形成される。凸状細線91eの線幅はW1であり、線81eの線幅X1eよりもやや広い。光照射によって線81eに発生した熱が、周囲に伝わりながら熱膨張性シート6を膨張させるからである。同様に凸状細線92eの線幅は、W2であり、線82eの線幅X2eよりもやや広い。なお、ここでは模式的に、線81eと凸状細線91eの上面とが同一であり、線82eと凸状細線92eの上面とが同一であるものとして作図している。
図33は、熱膨張性シート6の表面6Fへの光照射の後、更に裏面6Rへの光照射で形成される立体画像の斜視図である。この図33は、図31Dに示した立体画像を斜めから見た図である。
熱膨張性シート6の表面6Fには、凸状細線91e,92eが縦方向に形成され、更に凸状太線93eが横方向に形成される。凸状太線93eの線幅は、W3である。凸状細線91e,92eは、表面6Fに印刷された線81e,82e(図31B参照)への光照射により形成される。凸状太線93eは、裏面6Rに印刷された線83e(図31C参照)への光照射により形成される。凸状太線93eの線幅W3は、線83eの線幅X3eよりもやや広い。光照射によって線83eに発生した熱が、周囲に伝わりながら熱膨張性シート6を膨張させるからである。なお、ここでは模式的に、線83eと面対称に凸状太線93eの上面が形成されるものとして作図している。
図34は、膨張高さデータベース311Aの構造を説明する図である。
この膨張高さデータベース311Aは、高さ欄と、膨張後の線幅欄と、膨張前の線幅欄と、描画面欄と、黒インク濃度欄とを含んでいる。
高さ欄は、各凸状線の膨張高さ情報を格納する欄である。膨張後の線幅欄は、各凸状線の膨張後の線幅(太さ)情報を格納する欄である。膨張前の線幅欄は、各凸状線を形成するために黒インクで印刷した二次元の線の線幅(太さ)情報を格納する欄である。描画面欄は、各線を熱膨張性シート6の表面6Fと裏面6Rのうちいずれに描画するかを格納する欄である。黒インク濃度は、描画面欄が示す面に、高さ欄と膨張後の線幅欄が示す凸状線を形成する場合に必要な黒インクの濃度を格納する欄である。
立体画像を構成する凸状線は、立体画像の設計情報の通りに形成されることが望ましい。そこで、本実施形態では、線の膨張高さと膨張後の線幅に影響する黒インクの濃度と膨張前の線幅について、予め膨張高さと膨張前の線幅を実験で測定してデータベース化する。この実験では、熱膨張性シート6の表側と裏側について様々な太さと濃度の線を描画したのち、表側と裏側に光を照射して各線の膨張高さと膨張後の線幅を測定する。これにより、図34に示した膨張高さデータベース311Aが作成できる。
この膨張高さデータベース311Aを参照して、表面の濃度画像と裏面の濃度画像を生成することにより、所望の立体画像を形成することができる。
図35は、線の振り分け処理を説明するフローチャートである。
この振り分け処理は、立体画像の設計情報が入力されたときに、濃度振り分け部32(図1参照)が実行するものである。
この立体画像の設計情報は、この触地図の制作者によって予め入力されている。立体画像の設計情報とは、例えば立体画像を構成する凸状線の太さ(線幅)と膨張高さである。触地図の場合、道路の幅が凸状線の太さに対応する。凸状線の膨張高さは、触地図の制作者により決められる。
このような立体画像の設計情報が入力されると、濃度振り分け部32は、立体画像の設計情報に含まれるすべての凸状線について、ステップS10A〜S16Aの処理を繰り返す。
ステップS11Aにおいて、濃度振り分け部32は、判定中の線に係る膨張後の線幅が所定値未満であるか否かを判断する。判定中の線とは、熱膨張性シート6が膨張して形成された凸状線のことである。線幅とは、膨張後の凸状線の線幅である。
濃度振り分け部32は、判定中の凸状線の線幅が所定値未満ならば(ステップS11A→Yes)、この凸状線を形成するための線を表面6Fにレイアウトし(ステップS12A)、膨張高さデータベース311Aを参照して線の濃度と膨張前の線幅を決定する(ステップS13A)。濃度振り分け部32は、この線の濃度を決定する際には、膨張高さデータベース311Aを検索して、この線によって形成される凸状線の線幅と高さとが一致する項目を抽出する。なお濃度振り分け部32は、膨張高さデータベース311Aを検索した際に、複数の項目が見つかったならば、インク節約のために濃度の小さい項目を採用するとよい。その後、濃度振り分け部32は、ステップS16Aの処理に進む。
濃度振り分け部32は、凸状線の線幅が所定値以上ならば(ステップS11A→No)、この凸状線を形成するための線を裏面6Rにレイアウトし(ステップS14A)、膨張高さデータベース311Aを参照して線の濃度と膨張前の線幅を決定する(ステップS15A)。その後、濃度振り分け部32は、ステップS16Aの処理に進む。
つまり、濃度振り分け部32は、立体画像を構成する凸状線の線幅に応じて、この凸状線を形成するための線を、熱膨張性シートの表面に形成するか、それとも熱膨張性シートの裏面に形成するかに振り分ける手順を実行する。
ステップS16Aにおいて、濃度振り分け部32は、設計情報に含まれるすべての凸状線のレイアウトを繰り返したか否かを判定する。濃度振り分け部32は、設計情報に含まれるすべての凸状線をレイアウトしたならば(ステップS16A)、ステップS17の処理に進む。
ステップS17において、触地図の制作者は、熱膨張性シート6(用紙)を表面6F側に印刷するようにプリンタ4にセットする。更に触地図の制作者は、タッチパネルディスプレイ2に表示されている不図示のガイダンス画面上のスタートボタンを押下(タップ)する(ステップS18)。これによりコンピュータ3は、プリンタ4により、熱膨張性シート6の表面6Fに濃度画像を印刷する(ステップS19)。
更に触地図の制作者は、熱膨張性シート6を裏面6R側に印刷するようにプリンタ4にセットする(ステップS20)。触地図の制作者は、タッチパネルディスプレイ2に表示されている不図示のガイダンス画面上のスタートボタンを押下(タップ)する(ステップS21)。これによりコンピュータ3は、プリンタ4により、熱膨張性シート6の裏面6Rに濃度画像を印刷する(ステップS22)。
以下、図7に示した光照射処理を実行することにより、触地図(立体画像の一例)が形成される。
《第4の実施形態の効果》
コンピュータ3は、設計情報に含まれる凸状線の膨張後の線幅に応じて、その凸状線を形成するための線に応じたインク濃度を表側と裏側に振り分けている。よって、手作業によらず、所望の立体画像を安定して形成可能な濃度画像(光熱変換画像)を生成することができる。これにより立体画像制作の煩雑さが軽減する。更に制作者によるバラツキがなくなるので、立体画像の品質が安定する。
更にコンピュータ3は、膨張後の凸状線の線幅を入力させて、この凸状線を形成するための線の線幅を決定している。これによりインクで形成した2次元の線と、この線によって形成される凸状線との関係を知らない触地図の制作者であっても、所望の凸状線を形成させることができ、より立体画像の品質を一定にすることができる。
《第5の実施形態》
第4の実施形態のように、立体画像の設計情報に含まれる凸状細線を形成するための細線を表側に、凸状太線を形成するための太線を裏側に振り分けたとき、表面の細線は表側への光照射により発泡して膨張し、裏面の太線は裏側への光照射により発泡して膨張する。そして、それら細線と太線との交点は、表側の光照射と裏側の光照射により2回とも発泡して膨張する。よって、細線と太線との交点だけが高くなりすぎるという問題が発生する。
そこで、第5の実施形態では、交点の膨張高さに関するデータベースを用意して、表面に振り分けた細線の交点部分の濃度と、裏面に振り分けた太線の交点部分の濃度を調整する。なお、この第5の実施形態では、各凸状線と交点とは同一の膨張高さであることが前提となっている。
第5の実施形態は、図11に示した立体画像形成システム1Aと同様な構成を備えている。
図36A〜図36Dは、第5の実施形態における線の振り分け処理の結果を示す図である。図36A〜図36Dは、同一縮尺の部分拡大図である。
図36Aは、立体画像を構成する各凸状線の膨張後の幅情報と高さ情報を示している。図36Aで示しているのは、立体画像の設計情報である。
図36Aに示すように、熱膨張性シート6には、凸状細線74fが縦に引かれる。凸状細線74fの線幅は、W4である。凸状太線75fは横に引かれており、凸状交点76fにおいて凸状細線74fと交差する。凸状太線75fの線幅は、W5である。
図36Aにおいて凸状線の高さ情報は、ハッチングで示されている。ハッチングが無く白色のとき、膨張高さが0であることを示している。ハッチングが濃いほど、その領域が高いことを示している。これら凸状細線74fと凸状太線75fと凸状交点76fは、同一のハッチングで表示され、同一の膨張高さであることを示している。
図36Bは、立体画像を形成するための熱膨張性シート6の表面6Fの濃度画像を示している。
熱膨張性シート6の表面6Fには、凸状細線74fの膨張前に対応する線84fが縦に引かれる。線84fの線幅はX4fであり、凸状細線74fの線幅W4よりもやや狭い。この線84fは黒インクにより所定濃度で印刷されており、光が照射されると、その光を濃度に応じて熱に変換する。線84fは、図36Dに示す凸状細線94fを形成させるための線である。
図36Dに示す凸状交点76fに対応する交点861fは、この交点861fを除く線84fよりも濃度が薄い。よって、交点861fの領域は、この交点861fを除く線84fの領域よりも光の照射で発生する熱が少なくなる。
なお、熱膨張性シート6の表面6Fには、他にもカラーインクで画像が形成されるが、ここでは図示を省略している。
図36Cは、立体画像を形成するための熱膨張性シート6の裏面6Rの濃度画像を示している。
熱膨張性シート6の裏面6Rには、凸状太線75fの膨張前に対応する線85fが横に引かれる。線85fの線幅はX5fであり、凸状太線75fの線幅W5よりもやや狭い。この線85fは黒インクで印刷されており、光が照射されると、その光をインク濃度に応じて熱に変換する。線85fは、図36Dに示す凸状太線95fを形成させるための線である。
図36Dに示す凸状交点76fに対応する交点862fは、この交点862fを除く線85fよりも濃度が薄い。よって、交点862fの領域は、この交点862fを除く線85fの領域よりも光の照射で発生する熱が少なくなる。
図36Dは、熱膨張性シート6の表面6Fと裏面6Rへの光照射で形成される立体画像を示している。
熱膨張性シート6の表面6Fには、凸状細線94fが縦方向に形成され、更に凸状太線95fが横方向に形成される。凸状細線94fと凸状太線95fが交わる部分には、凸状交点96fが形成される。
凸状細線94fは、表面6Fに印刷された線84f(図36B参照)への光照射により形成された膨張後の凸状線であり、その線幅はW4である。凸状太線95fは、裏面6Rに印刷された線85f(図36C参照)への光照射により形成された膨張後の凸状線であり、その線幅はW5である。凸状交点96fは、表面6Fに印刷された交点861f(図36B参照)への光照射により形成され、更に裏面6Rに印刷された交点862f(図36C参照)への光照射により形成される。
凸状細線94fの線幅W4は、その設計情報である凸状細線74fの線幅W4と等しい。凸状太線95fの線幅W5は、その設計情報である凸状太線75fの線幅W5と等しい。つまり、図36Aの設計情報が立体画像として具現化される。
図37は、熱膨張性シート6の表面6Fへの光照射で形成される立体画像の斜視図である。
熱膨張性シート6の表面6Fには、凸状細線94fが縦方向に所定高さで形成され、その線幅はW4である。更に凸状交点961fが凸状細線94fよりも低く形成される。凸状細線94fは、表面6Fに印刷された線84f(図36B参照)への光照射により形成される。凸状細線94fの線幅W4は、線84fの線幅X4fよりもやや広い。光照射によって線84fに発生した熱が、周囲に伝わりながら熱膨張性シート6を膨張させるからである。なお、ここでは模式的に、線84fと凸状細線94fの上面とが同一であるものとして作図している。
凸状交点961fは、交点861f(図36B参照)への光照射により形成される。
図38は、熱膨張性シート6の表面6Fへの光照射の後、更に裏面6Rへの光照射で形成される立体画像の斜視図である。この図38は、図36Dに示した立体画像を斜めから見た図である。
熱膨張性シート6の表面6Fには、凸状細線94fが縦方向に形成され、更に凸状太線95fが横方向に形成される。凸状太線95fの線幅は、W5である。
凸状細線94fは、表面6Fに印刷された線84f(図36B参照)への光照射により形成される。凸状太線95fは、裏面6Rに印刷された線85f(図36C参照)への光照射により形成される。凸状太線95fの線幅W5は、線85fの線幅X5fよりもやや広い。なお、ここでは模式的に、線85fと面対称に凸状太線95fの上面が形成されるものとして作図している。
凸状交点96fは、表面6Fに印刷された交点861f(図36B参照)への光照射と、裏面6Rに印刷された交点862f(図36C参照)への光照射により形成される。
図39は、交点膨張高さデータベース312Bの構造を説明する図である。
この交点膨張高さデータベース312Bは、表面の膨張前の線幅欄と、裏面の膨張前の線幅欄と、線と交点の高さ欄と、表面の黒インク濃度欄と、裏面の黒インク濃度欄とを含んでいる。
表面の膨張前の線幅欄は、各交点を構成する細線の膨張前の線幅情報を格納する欄である。裏面の膨張前の線幅欄は、各交点を構成する太線の膨張前の線幅情報を格納する欄である。線と交点の高さ欄は、線と交点の設計上の高さ情報を格納する欄である。この第5の実施形態において、各線と交点とは同一の膨張高さであることが前提となっている。
表面の黒インク濃度欄は、各交点の表面におけるインク濃度の情報を格納する欄である。裏面の黒インク濃度欄は、各交点の裏面におけるインク濃度の情報を格納する欄である。
各交点の濃度を振り分ける割合は、表面の膨張前の線幅と裏面の膨張前の線幅と、交点領域における表面濃度と裏面濃度に対する膨張高さを実験により測定することで、この交点膨張高さデータベース312Bを作成することができる。
濃度振り分け部32は、この交点膨張高さデータベース312Bを参照することにより、各交点の濃度を表側/裏側に自動的に振り分けて薄くする。これにより、交点が設計値を越えて高くなる現象を抑止できる。
図40は、線の振り分け処理を説明するフローチャートである。
この振り分け処理は、立体画像の設計情報が入力されたときに、濃度振り分け部32(図11参照)が実行するものである。
この立体画像の設計情報は、この触地図の制作者によって予め入力されている。立体画像の設計情報とは、例えば立体画像を構成する凸状線の太さ(線幅)と膨張高さである。触地図の場合、道路の幅が凸状線の太さに対応する。凸状線の膨張高さは、触地図の制作者により決められる。
このような立体画像の設計情報が入力されると、濃度振り分け部32は、立体画像の設計情報に含まれるすべての凸状線について、ステップS50A〜S56Aの処理を繰り返す。
ステップS51Aにおいて、濃度振り分け部32は、判定中の凸状線に係る膨張後の線幅が所定値未満であるか否かを判断する。判定中の凸状線とは、熱膨張性シート6が膨張して形成された凸状線のことである。線幅とは、膨張後の凸状線の線幅である。
濃度振り分け部32は、判定中の凸状線の線幅が所定値未満ならば(ステップS51A→Yes)、この凸状線を形成するための線を表面6Fにレイアウトし(ステップS52A)、膨張高さデータベース311A(図34参照)を参照して線の濃度と膨張前の線幅を決定する(ステップS53A)。濃度振り分け部32は、この線の濃度を決定する際には、膨張高さデータベース311Aを検索して、この線によって形成される凸状線の膨張後の線幅と膨張高さとが一致する項目を抽出する。なお濃度振り分け部32は、膨張高さデータベース311Aを検索した際に、複数の項目が見つかったならば、インク節約のために濃度の小さい項目を採用するとよい。その後、濃度振り分け部32は、ステップS56Aの処理に進む。
濃度振り分け部32は、凸状線の線幅が所定値以上ならば(ステップS51A→No)、この凸状線を形成するための線を裏面6Rにレイアウトし(ステップS54A)、膨張高さデータベース311Aを参照して線の濃度と膨張前の線幅を決定する(ステップS55A)。その後、濃度振り分け部32は、ステップS56Aの処理に進む。
ステップS56Aにおいて、濃度振り分け部32は、設計情報に含まれるすべての凸状線のレイアウトを繰り返したか否かを判定する。濃度振り分け部32は、設計情報に含まれるすべての凸状線をレイアウトしたならば、ステップS57〜S59の交点の振り分け処理に進む。
ステップS57において、濃度振り分け部32は、判定中の交点を構成する表面の線と裏面の線とを特定し、表面の線と裏面の線との交点すべてについて処理を繰り返す。濃度振り分け部32は、表面と裏面の膨張前の線幅と、線と交点の膨張高さとから、交点膨張高さデータベース312Bを検索する。検索により該当項目が見つかると、濃度振り分け部32は、この交点について、表面の濃度と裏面の濃度とを算出する(ステップS58B)。交点膨張高さデータベース312Bに複数の項目が見つかった場合は、インク節約のため濃度の小さい項目を採用する。このステップS58Bの処理により、この交点について、表面の黒インク濃度と裏面の黒インク濃度が決定される。
つまり、濃度振り分け部32は、立体画像を構成する各凸状線の交点について、この交点を構成する各線の膨張前の線幅および膨張高さ、並びに交点の膨張高さに応じて、この交点の濃度を表面側の濃度画像と裏面側の濃度画像に按分する。按分の割合は、交点膨張高さデータベース312Bに記載されている。
濃度振り分け部32は、設計情報に含まれるすべての交点を振り分けたならば(ステップS59)、ステップS60の処理に進む。
ステップS60において、触地図の制作者は、熱膨張性シート6を、その表面6Fに印刷するようにプリンタ4にセットする。更に触地図の制作者は、タッチパネルディスプレイ2に表示されている不図示のガイダンス画面上のスタートボタンを押下(タップ)する(ステップS61)。これによりコンピュータ3は、プリンタ4により、熱膨張性シート6の表面6Fに濃度画像を印刷する(ステップS62)。
更に触地図の制作者は、熱膨張性シート6を、その裏面6Rに印刷するようにプリンタ4にセットする(ステップS63)。触地図の制作者は、タッチパネルディスプレイ2に表示されている不図示のガイダンス画面上のスタートボタンを押下(タップ)する(ステップS64)。これによりコンピュータ3は、プリンタ4により、熱膨張性シート6の表面6Fに濃度画像を印刷し(ステップS65)、線の振り分け処理を終了する。
以下、図7に示した光照射処理を実行することにより、触地図(立体画像の一例)が形成される。
《第5の実施形態の効果》
熱膨張性シート6の表面6Fに振り分けた線と、裏面6Rに振り分けた線との交点が高くなりすぎるのを防止することができる。この交点は、例えば触地図における幹線道路と一般道路との交差点などである。
更にコンピュータ3は、膨張後の凸状線の線幅を入力させて、この凸状線を形成するための線の線幅を決定している。これによりインクで形成した2次元の線と、この線によって形成される凸状線との関係を知らない蝕地図の制作者であっても、所望の凸状線を形成させることができ、より立体画像の品質を一定にすることができる。
《第6の実施形態》
第5の実施形態では、交点の膨張高さに関するデータベースを用意して、表面の細線の交点部分の濃度と、裏面の太線の交点部分の濃度を調整するものであり、各線と交点とは同一の膨張高さであることが前提となっている。
しかし、表面の細線の膨張高さと裏面の太線の膨張高さとは、それぞれ異なることが考えられる。交点の膨張高さは、細線の膨張高さと同一である場合と、太線の膨張高さと同一である場合と、細線の膨張高さとも太線の膨張高さとも異なる場合とが考えられる。
この第6の実施形態において、凸状交点の膨張高さは、凸状細線と凸状太線のどちらかの膨張高さと同一である。
凸状細線が凸状太線に優先して形成されている場合、凸状交点の膨張高さは、凸状細線の膨張高さと同一である。これを、以下の図41から図46を参照して説明する。
反対に凸状太線が凸状細線に優先して形成されている場合、凸状交点の膨張高さは、凸状太線の膨張高さと同一である。これを、以下の図47から図52を参照して説明する。
図41A〜図41Dは、太線より細線が低く、かつ交点の膨張高さと細線の膨張高さとが等しいときの線の振り分け処理の結果を示す図である。図41A〜図41Dは、同一縮尺の部分拡大図である。
図41Aは、立体画像を構成する各凸状線の膨張後の幅情報と高さ情報を示している。図41Aで示しているのは、立体画像の設計情報である。
図41Aに示すように、熱膨張性シート6には、凸状細線74gが縦に優先して引かれる。凸状細線74gの線幅は、W4である。凸状太線75gは横に引かれており、凸状交点76gにおいて凸状細線74gと交差する。凸状太線75gの線幅は、W5である。
図41Aにおいて、凸状線の高さ情報は、ハッチングで示されている。ハッチングが無く白色のとき、高さが0であることを示している。ハッチングが濃いほど、その領域が高いことを示している。これら凸状細線74gと凸状交点76gは、同一のハッチングで表示され、同一の高さであることを示している。凸状太線75gのうち凸状交点76gに含まれない領域は、凸状交点76gよりも濃いハッチングで表示され、凸状細線74gや凸状交点76gよりも高いことを示している。
図41Bは、立体画像を形成するための熱膨張性シート6の表面6Fの濃度画像を示している。
熱膨張性シート6の表面6Fには、凸状細線74gの膨張前に対応する線84gが縦に引かれる。線84gの線幅はX4gであり、凸状細線74gの線幅W4よりもやや狭い。この線84gは黒インクにより所定濃度で印刷されており、光が照射されると、その光を濃度に応じて熱に変換する。線84gは、図41Dに示す凸状細線94gを形成させるための線である。
図41Dに示す凸状交点76gに対応する交点861gは、この交点861gを除く線84gよりも濃度が薄い。よって、交点861gの領域は、この交点861gを除く線84gの領域よりも光の照射で発生する熱が少なくなる。
なお、熱膨張性シート6の表面6Fには、他にもカラーインクで画像が形成されるが、ここでは図示を省略している。
図41Cは、立体画像を形成するための熱膨張性シート6の裏面6Rの濃度画像を示している。
熱膨張性シート6の裏面6Rには、凸状太線75gの膨張前に対応する線85gが横に引かれる。線85gの線幅はX5gであり、凸状太線75gの線幅W5よりもやや狭い。この線85gは黒インクにより、線84gよりも薄い濃度で印刷されており、光が照射されると、その光をインク濃度に応じて熱に変換する。線85gは、図41Dに示す凸状太線95gを形成させるための線である。
図41Dに示す凸状交点76gに対応する交点862gの領域は、黒インクで印刷されていないため、白色のままである。よって、交点862gの領域は、光の照射で発生する熱が極めて少なくなる。
図41Dは、熱膨張性シート6の表面6Fと裏面6Rへの光照射で形成される立体画像を示している。
熱膨張性シート6の表面6Fには、所定高さの凸状細線94gが縦方向に優先して形成され、凸状細線94gよりも高い凸状太線95gが横方向に形成される。凸状細線94gと凸状太線95gが交わる部分には、凸状細線94gと同じ膨張高さの凸状交点96gが形成される。
凸状細線94gは、表面6Fに印刷された線84g(図41B参照)への光照射により形成された膨張後の凸状線であり、その線幅はW4である。凸状太線95gは、裏面6Rに印刷された線85g(図41C参照)への光照射により形成された膨張後の凸状線であり、その線幅はW5である。凸状交点96gは、表面6Fに印刷された交点861g(図41B参照)への光照射と、裏面6Rに印刷された線85gのうち交点862g(図41C参照)の近傍部分への光照射により形成される。
凸状細線94gの線幅W4は、その設計情報である凸状細線74gの線幅W4と等しい。凸状太線95gの膨張後の線幅W5は、その設計情報である凸状太線75gの線幅W5と等しい。つまり、図41Aの設計情報が立体画像として具現化される。
図42は、熱膨張性シート6の表面6Fへの光照射で形成される立体画像の斜視図である。
熱膨張性シート6の表面6Fには、線幅W4の凸状細線94gが縦方向に所定高さで形成される。更に凸状交点961gが凸状細線94gよりも低く形成される。凸状細線94gは、表面6Fに印刷された線84g(図41B参照)への光照射により形成される。凸状細線94gの線幅W4は、線84gの線幅X4gにほぼ等しく、かつやや広い。光照射によって線84gに発生した熱が、周囲に伝わりながら熱膨張性シート6を膨張させるからである。なお、ここでは模式的に、線84gと凸状細線94gの上面とが同一であるものとして作図している。
凸状交点961gは、交点861g(図41B参照)への光照射により形成される。
図43は、熱膨張性シート6の表面6Fへの光照射の後、更に裏面6Rへの光照射で形成される立体画像の斜視図である。この図43は、図41Dに示した立体画像を斜めから見た図である。
熱膨張性シート6の表面6Fには、凸状細線94gが縦方向に優先して形成され、更に凸状太線95gが横方向に形成される。凸状太線95gの膨張後の線幅は、W5である。
凸状細線94gは、表面6Fに印刷された線84g(図41B参照)への光照射により形成される。凸状太線95gは、裏面6Rに印刷された線85g(図41C参照)への光照射により形成される。凸状太線95gの線幅W5は、線85gの線幅X5gにほぼ等しく、かつやや広い。光照射によって線85gに発生した熱が、周囲に伝わりながら熱膨張性シート6を膨張させるからである。なお、ここでは模式的に、線85gと面対称に凸状太線95gの上面が形成されるものとして作図している。
凸状交点96gは、表面6Fに印刷された交点861g(図41B参照)への光照射と、裏面6Rに印刷された線85gのうち交点862g(図41C参照)の近傍部分への光照射により形成される。
図44A〜図44Dは、太線より細線が高く、かつ交点の膨張高さと細線の膨張高さとが等しいときの線の振り分け処理の結果を示す図である。図44A〜図44Dは、同一縮尺の部分拡大図である。
図44Aは、立体画像を構成する各凸状線の膨張後の幅情報と高さ情報を示している。図44Aで示しているのは、立体画像の設計情報である。
図44Aに示すように、熱膨張性シート6には、凸状細線74hが縦に優先して引かれる。凸状細線74hの線幅は、W4である。凸状太線75hは横に引かれており、凸状交点76hにおいて凸状細線74hと交差する。凸状太線75hの線幅は、W5である。
図44Aにおいて、凸状線の膨張高さ情報は、ハッチングで示されている。ハッチングが無く白色のとき、膨張高さが0であることを示している。ハッチングが濃いほど、その領域が高いことを示している。凸状太線75hのうち凸状交点76hに含まれない領域は、凸状交点76hよりも淡いハッチングで表示され、凸状細線74hや凸状交点76hよりも低いことを示している。
図44Bは、立体画像を形成するための熱膨張性シート6の表面6Fの濃度画像を示している。
熱膨張性シート6の表面6Fには、凸状細線74hの膨張前に対応する線84hが縦に引かれる。線84hの線幅はX4hであり、凸状細線74hの線幅W4よりもやや狭い。この線84hは黒インクにより所定濃度で印刷されており、光が照射されると、その光を濃度に応じて熱に変換する。線84hは、図44Dに示す凸状細線94hを形成させるための線である。
図44Dに示す凸状交点76hに対応する交点861hは、この交点861hを除く線84hよりも濃度が薄い。よって、交点861hの領域は、この交点861hを除く線84hの領域よりも光の照射で発生する熱が少なくなる。なお、熱膨張性シート6の表面6Fには、他にもカラーインクで画像が形成されるが、ここでは図示を省略している。
図44Cは、立体画像を形成するための熱膨張性シート6の裏面6Rの濃度画像を示している。
熱膨張性シート6の裏面6Rには、凸状太線75hの膨張前に対応する線85hが横に引かれる。線85hの線幅はX5hであり、凸状太線75hの線幅W5よりもやや狭い。この線85hは黒インクで印刷されており、光が照射されると、その光をインク濃度に応じて熱に変換する。線85hは、図44Dに示す凸状太線95hを形成させるための線である。
図44Dに示す凸状交点76hに対応する交点862hの領域は、黒インクで印刷されていないため、白色のままである。よって、交点862hの領域は、光の照射で発生する熱が極めて少なくなる。
図44Dは、熱膨張性シート6の表面6Fと裏面6Rへの光照射で形成される立体画像を示している。
熱膨張性シート6の表面6Fには、凸状細線94hが縦方向に優先して形成され、更に凸状太線95hが横方向に形成される。凸状細線94hと凸状太線95hが交わる部分には、凸状交点96hが形成される。
凸状細線94hは、表面6Fに印刷された線84h(図44B参照)への光照射により形成された膨張後の凸状線であり、その線幅はW4である。凸状太線95hは、裏面6Rに印刷された線85h(図44C参照)への光照射により形成された膨張後の凸状線であり、その膨張後の線幅はW5である。凸状交点96hは、表面6Fに印刷された交点861h(図44B参照)への光照射と、裏面6Rに印刷された線85hのうち交点862h(図44C参照)の近傍部分への光照射により形成される。
凸状細線94hの線幅W4は、その設計情報である凸状細線74hの線幅W4と等しい。凸状太線95hの線幅W5は、その設計情報である凸状太線75hの線幅W5と等しい。つまり、図44Aの設計情報が立体画像として具現化される。
図45は、熱膨張性シート6の表面6Fへの光照射で形成される立体画像の斜視図である。
熱膨張性シート6の表面6Fには、線幅W4の凸状細線94hが縦方向に所定高さで形成される。更に凸状交点961hが凸状細線94hよりも低く形成される。凸状細線94hは、表面6Fに印刷された線84h(図44B参照)への光照射により形成される。凸状細線94hの線幅W4は、線84hの線幅X4bにほぼ等しく、かつやや広い。光照射によって線84hに発生した熱が、周囲に伝わりながら熱膨張性シート6を膨張させるからである。なお、ここでは模式的に、線84hと凸状細線94hの上面とが同一であるものとして作図している。
凸状交点961hは、交点861h(図44B参照)への光照射により形成される。
図46は、熱膨張性シート6の表面6Fへの光照射の後、更に裏面6Rへの光照射で形成される立体画像の斜視図である。この図46は、図44Dに示した立体画像を斜めから見た図である。
熱膨張性シート6の表面6Fには、凸状細線94hが縦方向に優先して形成され、更に線幅W5の凸状太線95hが横方向に形成される。
凸状細線94hは、表面6Fに印刷された線84h(図44B参照)への光照射により形成される。凸状太線95hは、裏面6Rに印刷された線85h(図44C参照)への光照射により形成される。凸状太線95hの線幅W5は、線85hの線幅X5hにほぼ等しく、かつやや広い。光照射によって線85hに発生した熱が、周囲に伝わりながら熱膨張性シート6を膨張させるからである。なお、ここでは模式的に、線85hと面対称に凸状太線95hの上面が形成されるものとして作図している。
凸状交点96hは、表面6Fに印刷された交点861h(図44B参照)への光照射と、裏面6Rに印刷された線85hのうち交点862h(図44C参照)の近傍部分への光照射により形成される。
図47A〜図47Dは、太線より細線が低く、かつ交点の膨張高さと太線の膨張高さとが等しいときの線の振り分け処理の結果を示す図である。図47A〜図47Dは、同一縮尺の部分拡大図である。
図47Aは、立体画像を構成する各凸状線の膨張後の幅情報と高さ情報を示している。図47Aで示しているのは、立体画像の設計情報である。
図47Aに示すように、熱膨張性シート6には、凸状太線75iが横に優先して引かれる。凸状太線75iの線幅は、W5である。凸状細線74iは縦に引かれており、凸状交点76iにおいて凸状太線75iと交差する。凸状細線74iの線幅は、W4である。
図47Aにおいて、凸状線の膨張高さ情報は、ハッチングで示されている。ハッチングが無く白色のとき、膨張高さが0であることを示している。ハッチングが濃いほど、その領域が高いことを示している。これら凸状太線75iと凸状交点76iは、同一のハッチングで表示され、同一の膨張高さであることを示している。凸状細線74iのうち凸状交点76iに含まれない領域は、凸状交点76iよりも淡いハッチングで表示され、凸状太線75iよりも低いことを示している。
図47Bは、立体画像を形成するための熱膨張性シート6の表面6Fの濃度画像を示している。
熱膨張性シート6の表面6Fには、凸状細線74iの膨張前に対応する線84iが縦に引かれる。線84iの線幅はX4iであり、凸状細線74iの線幅W4よりもやや狭い。この線84iは、黒インクにより所定濃度で印刷されているが、交点861iの領域が印刷されておらず、白色のままである。この交点861iの領域は、凸状交点76iに対応する。
所定濃度で印刷された線84iの領域は、光が照射されると、その光を濃度に応じて熱に変換する。線84iは、図47Dに示す凸状細線94iを形成させるための線である。印刷されていない交点861iの領域は、光の照射で発生する熱が極めて少なくなる。なお、熱膨張性シート6の表面6Fには、他にもカラーインクで画像が形成されるが、ここでは図示を省略している。
図47Cは、立体画像を形成するための熱膨張性シート6の裏面6Rの濃度画像を示している。
熱膨張性シート6の裏面6Rには、凸状太線75iの膨張前に対応する線85iが横に引かれる。線85iの線幅はX5iであり、凸状太線75iの線幅W5よりもやや狭い。この線85iと交点862iは黒インクにより同一濃度で印刷されており、光が照射されると、その光をインク濃度に応じて熱に変換する。線85iは、図47Dに示す凸状太線95iを形成させるための線である。この交点862iの領域は、図47Dに示す凸状交点76iに対応する。
図47Dは、熱膨張性シート6の表面6Fと裏面6Rへの光照射で形成される立体画像を示している。
熱膨張性シート6の表面6Fには、凸状太線95iが横方向に優先して形成され、凸状太線95iよりも低い凸状細線94iが縦方向に形成される。凸状細線94iと凸状太線95iが交わる部分には、凸状太線95iと同じ膨張高さの凸状交点96iが形成される。
凸状細線94iは、表面6Fに印刷された線84i(図47B参照)への光照射により形成された膨張後の凸状線であり、その線幅はW4である。凸状太線95iと凸状交点96iは、裏面6Rに印刷された線85iと交点862i(図47C参照)への光照射により形成された膨張後の凸状線と凸状交点である。凸状太線95iの膨張後の線幅は、W5である。
凸状細線94iの膨張後の線幅W4は、その設計情報である凸状細線74iの線幅W4と等しい。凸状太線95iの膨張後の線幅W5は、その設計情報である凸状太線75iの線幅W5と等しい。つまり、図47Aの設計情報が立体画像として具現化される。
図48は、熱膨張性シート6の表面6Fへの光照射で形成される立体画像の斜視図である。
熱膨張性シート6の表面6Fには、線幅W4の凸状細線94iが縦方向に所定高さで形成されるが、交点861i(図47B参照)の領域は、膨張していない。交点861iの領域を除く凸状細線94iは、表面6Fに印刷された線84i(図47B参照)への光照射により形成される。凸状細線94iの線幅W4は、線84iの線幅X4iにほぼ等しく、かつやや広い。光照射によって線84iに発生した熱が、周囲に伝わりながら熱膨張性シート6を膨張させるからである。なお、ここでは模式的に、線84iと凸状細線94iの上面とが同一であるものとして作図している。
図49は、熱膨張性シート6の表面6Fへの光照射の後、更に裏面6Rへの光照射で形成される立体画像の斜視図である。この図49は、図47Dに示した立体画像を斜めから見た図である。
熱膨張性シート6の表面6Fには、凸状交点96iを除く凸状細線94iが縦方向に形成され、線幅W5の凸状太線95iが横方向に優先して形成される。
凸状交点96iを除く凸状細線94iは、表面6Fに印刷された線84i(図47B参照)への光照射により形成される。凸状太線95iと凸状交点96iは、裏面6Rに印刷された線85iと交点862i(図47C参照)への光照射により形成される。凸状太線95iの線幅W5は、線85iの線幅X5iにほぼ等しく、かつやや広い。光照射によって線85iに発生した熱が、周囲に伝わりながら熱膨張性シート6を膨張させるからである。なお、ここでは模式的に、線85iと面対称に凸状太線95iの上面が形成されるものとして作図している。
図50A〜図50Dは、太線より細線が高く、かつ交点の膨張高さと太線の膨張高さとが等しいときの線の振り分け処理の結果を示す図である。図50A〜図50Dは、同一縮尺の部分拡大図である。
図50Aは、立体画像を構成する各凸状線の膨張後の幅情報と高さ情報を示している。図50Aで示しているのは、立体画像の設計情報である。
図50Aに示すように、熱膨張性シート6には、凸状太線75jが横に優先して引かれる。凸状太線75jの線幅は、W5である。凸状細線74jは縦に引かれており、凸状交点76jにおいて凸状太線75jと交差する。凸状細線74jの線幅は、W4である。
図50Aにおいて、凸状線の高さ情報は、ハッチングで示されている。ハッチングが無く白色のとき、高さが0であることを示している。ハッチングが濃いほど、その領域が高いことを示している。これら凸状太線75jと凸状交点76jは、同一のハッチングで表示され、同一の膨張高さであることを示している。凸状細線74jのうち凸状交点76jに含まれない領域は、凸状交点76jよりも濃いハッチングで表示され、凸状太線75jよりも高いことを示している。
図50Bは、立体画像を形成するための熱膨張性シート6の表面6Fの濃度画像を示している。
熱膨張性シート6の表面6Fには、凸状細線74jの膨張前に対応する線84jが縦に引かれる。線84jの線幅はX4jであり、凸状細線74jの線幅W4よりもやや狭い。この線84jは、黒インクにより所定濃度で印刷されているが、交点861jの領域が印刷されておらず、白色のままである。この交点861jの領域は、凸状交点76jに対応する。
所定濃度で印刷された線84jの領域は、光が照射されると、その光を濃度に応じて熱に変換する。線84jは、図50Dに示す凸状細線94jを形成させるための線である。印刷されていない交点861jの領域は、光の照射で発生する熱が極めて少なくなる。なお、熱膨張性シート6の表面6Fには、他にもカラーインクで画像が形成されるが、ここでは図示を省略している。
図50Cは、立体画像を形成するための熱膨張性シート6の裏面6Rの濃度画像を示している。
熱膨張性シート6の裏面6Rには、凸状太線75jの膨張前に対応する線85jが横に引かれる。線85jの線幅はX5jであり、凸状太線75jの線幅W5よりもやや狭い。この線85jと交点862jは黒インクにより同一濃度で印刷されており、光が照射されると、その光をインク濃度に応じて熱に変換する。線85jは、図50Dに示す凸状太線95jを形成させるための線である。この交点862jの領域は、図50Dに示す凸状交点76jに対応する。
図50Dは、熱膨張性シート6の表面6Fと裏面6Rへの光照射で形成される立体画像を示している。
熱膨張性シート6の表面6Fには、凸状太線95jが横方向に優先して形成され、凸状太線95jよりも高い凸状細線94jが縦方向に形成される。凸状細線94jと凸状太線95jが交わる部分には、凸状太線95jと同じ膨張高さの凸状交点96jが形成される。
凸状細線94jは、表面6Fに印刷された線84j(図50B参照)への光照射により形成された膨張後の凸状線であり、その線幅はW4である。凸状太線95jと凸状交点96jは、裏面6Rに印刷された線85jと交点862j(図50C参照)への光照射により形成された膨張後の凸状線と凸状交点である。凸状太線95jの膨張後の線幅は、W5である。
凸状細線94jの線幅W4は、その設計情報である凸状細線74jの線幅W4と等しい。凸状太線95jの膨張後の線幅W5dは、その設計情報である凸状太線75jの線幅W5と等しい。つまり、図50Aの設計情報が立体画像として具現化される。
図51は、熱膨張性シート6の表面6Fへの光照射で形成される立体画像の斜視図である。
熱膨張性シート6の表面6Fには、線幅W4の凸状細線94jが縦方向に所定高さで形成される。しかし、交点861j(図50B参照)の領域は、膨張していない。交点861jの領域を除く凸状細線94jは、表面6Fに印刷された線84j(図50B参照)への光照射により形成される。凸状細線94jの線幅W4は、線84jの線幅X4jにほぼ等しく、かつやや広い。光照射によって線84jに発生した熱が、周囲に伝わりながら熱膨張性シート6を膨張させるからである。なお、ここでは模式的に、線84jと凸状細線94jの上面とが同一であるものとして作図している。
図52は、熱膨張性シート6の表面6Fへの光照射の後、更に裏面6Rへの光照射で形成される立体画像の斜視図である。この図52は、図50Dに示した立体画像を斜めから見た図である。
熱膨張性シート6の表面6Fには、交点861jを除く凸状細線94jが縦方向に形成され、線幅W5の凸状太線95jが横方向に優先して形成される。
凸状交点96jを除く凸状細線94jは、表面6Fに印刷された線84j(図50B参照)への光照射により形成される。凸状太線95jと凸状交点96jは、裏面6Rに印刷された線85jと交点862j(図50C参照)への光照射により形成される。凸状太線95jの線幅W5は、線85jの線幅X5jにほぼ等しく、かつやや広い。光照射によって線85jに発生した熱が、周囲に伝わりながら熱膨張性シート6を膨張させるからである。なお、ここでは模式的に、線85jと面対称に凸状太線95jの上面が形成されるものとして作図している。
図53は、第6の実施形態における交点膨張高さデータベース312Cの構造を説明する図である。
この交点膨張高さデータベース312Cは、表面の膨張前の線幅欄および表面の線による膨張高さ欄と、裏面の膨張前の線幅欄および裏面の線による膨張高さと、高さの設定欄と、表面の黒インク濃度欄と、裏面の黒インク濃度欄とを含んでいる。
表面の膨張前の線幅欄は、各交点を構成する細線の膨張前の線幅情報を格納する欄である。表面の線による膨張高さ欄は、各交点を構成する細線によって形成される凸状線の高さ情報を格納する欄である。
裏面の膨張前の線幅欄は、各交点を構成する太線の膨張前の線幅情報を格納する欄である。裏面の線による膨張高さ欄は、各交点を構成する太線によって形成される凸状線の高さ情報を格納する欄である。
高さの設定欄は、交点の設計上の高さ情報が、表面の細線によって形成される凸状線と裏面の太線によって形成される凸状線のどちらの高さ情報に一致しているかを格納する欄である。この第6の実施形態において、交点の設計上の高さ情報は、表面の細線によって形成される凸状線と裏面の太線によって形成される凸状線のどちらかの高さ情報に一致することが前提となっている。
表面の黒インク濃度欄は、各交点の表面におけるインク濃度の情報を格納する欄である。裏面の黒インク濃度欄は、各交点の裏面におけるインク濃度の情報を格納する欄である。
図54は、線の振り分け処理を説明するフローチャートである。この振り分け処理は、立体画像の設計情報が入力されたときに、濃度振り分け部32(図1参照)が実行するものである。図40のフローチャートと同一の要素には同一の符号を付与している。
ステップS50A〜S57の処理と、ステップS59〜S65の処理は、図40のフローチャートにおける各処理と同一であり、ステップS58Cの処理のみが異なる。
ステップS58Cにおいて、濃度振り分け部32は、表面と裏面の膨張前の線幅と膨張高さ、交点がどの線の膨張高さと同一かにより、表面と裏面での交点の黒インク濃度を算出する。
つまり、濃度振り分け部32は、立体画像を構成する各凸状線の交点について、この交点を構成する各線の膨張前の線幅および各線の膨張高さ、並びに交点の膨張高さに応じて、この交点の濃度を表面側の濃度画像と裏面側の濃度画像に按分する。按分の割合は、交点膨張高さデータベース312Cに記載されている。
《第6の実施形態の効果》
熱膨張性シート6の表面6Fに振り分けた線と、裏面6Rに振り分けた線との交点を所望の膨張高さとすることができる。
更にコンピュータ3は、膨張後の凸状線の線幅を入力させて、この凸状線を形成するための線の線幅を決定している。これによりインクで形成した2次元の線と、この線によって形成される凸状線との関係を知らない蝕地図の製作者であっても、所望の凸状線を形成させることができ、より立体画像の品質を一定にすることができる。
《第7の実施形態》
第1〜第6の実施形態では、黒インクは1種類としてデータベース化している。これは特定のインクジェットプリンタのみを使用するという前提であるが、複数のインクジェットプリンタを切り替えて使用することも考えられる。このような場合には、熱膨張性シート6に印刷する黒インクの種別、例えばメーカや型番やロットなどによって印刷濃度が変化するおそれがある。同一のプリンタであっても、互換インクカートリッジを使用した際には、複数種類の黒インクを用いることになる。
複数種類のインクに対応するため、各インク毎に膨張高さデータベース311と交点膨張高さデータベース312を作成して、記憶部31に格納させることが考えられる。しかし、インクの種類が多くなると、これらデータベースの容量が大きくなるため、大容量の記憶装置を必要とする。このような制約は、特に組み込みデバイスにとっては不利である。
第7の実施形態では、データ量を抑えつつ、複数種類のインクに対応するための方法を説明している。これにより、複数種類のインクを用いた場合であっても、膨張後の線の高さや線幅を一定とすることができる。
図55は、第7の実施形態における立体画像形成システム1Bの概略を示す構成図である。
第7の実施形態の立体画像形成システム1Bは、図11に示した立体画像形成システム1Aとは異なり、複数の種類のプリンタ4A,4B,…を切り替えて接続可能であり、いずれかのプリンタによって熱膨張性シート6に印刷する。
プリンタ4A,4Bは、例えばインクジェット方式の印刷装置である。プリンタ4Aには、インクカートリッジ41Aが装着されている。プリンタ4Aは、熱膨張性シート6の表面に、インクカートリッジ41Aの黒インクによる濃度画像とカラーインクによるカラー画像とを印刷したのち、その裏面に黒インクによる濃度画像を印刷する。同様にプリンタ4Bは、熱膨張性シート6の表面に、インクカートリッジ41Bの黒インクによる濃度画像とカラーインクによるカラー画像とを印刷したのち、その裏面に黒インクによる濃度画像を印刷する。
立体画像形成システム1Bは更に、記憶部31にインク濃度補正データベース313を格納している。それ以外の構成は、図11に示した立体画像形成システム1Aと同様である。
図56は、インク濃度補正データベース313の構成を示す図である。
インク濃度補正データベース313は、インクの種別欄と、補正値欄とを含んで構成される。
インクの種別欄は、インクの種別を格納する欄である。なお、インクAは基準インクであり、膨張高さデータベース311と交点膨張高さデータベース312を作成する際に用いたものである。
補正値欄は、インクの種別毎の補正値を格納する欄である。なお、インクAは基準インクなので、1.0が補正値である。
インクA1は、例えばインクAの互換インクであり、互換カートリッジに格納されている。インクA1はインクAよりもややカーボン含有量が少ないため、補正値は1.02である。
インクBは、例えばインクA用のプリンタとは異なるメーカのプリンタ用のインクである。インクBはインクAよりもややカーボン含有量が多いため、補正値は0.98である。
図57は、補正値の算出方法を説明するフローチャートである。
先ず、設計者は、基準であるインクAについて、膨張高さデータベース311を作成する(ステップS70)。
以下、ステップS71〜S74の処理を、他のインクについて繰り返す。以下、インクA1についての処理として説明する。
設計者は、インクA1について、膨張高さデータベース311を作成する(ステップS72)。そして設計者は、インクAの黒インク濃度に対するインクA1の黒インク濃度の比を算出し、その平均値をインクA1の補正値とする(ステップS73)。この処理を、全ての他のインクについても繰り返す(ステップS74)。これにより、設計者は、インク濃度補正データベース313を作成することができる。
図58は、線の振り分け処理を説明するフローチャートである。この振り分け処理は、立体画像の設計情報が入力されたときに、濃度振り分け部32(図1参照)が実行するものである。図54のフローチャートと同一の要素には同一の符号を付与している。
ステップS50Bにおいて、濃度振り分け部32は、黒インクの種別を取得する。つまり、濃度振り分け部32は、例えば印刷先がプリンタ4Aならば、このプリンタ4Aに装着されているインクカートリッジ41Aを検出して、インク種別を判定する。次いで、ステップS50Aの処理に進む。
ステップS50A〜S55Aの処理は、図54のフローチャートにおける各処理と同一である。
ステップS55Bにおいて、濃度振り分け部32は、黒インクの種別とインク濃度補正データベース313に基づき、補正値を決定し、線の黒インク濃度を補正する。具体的にいうと、濃度振り分け部32は、補正前の各線の濃度と補正値との積を算出し、補正後の濃度とする。
ステップS56Aの処理は、図54のフローチャートにおける各処理と同一である。次いで、ステップS57〜S59の交点の振り分け処理に進む。
ステップS57において、濃度振り分け部32は、判定中の交点を構成する表面の線と裏面の線とを特定し、表面の線と裏面の線との交点すべてについて処理を繰り返す。濃度振り分け部32は、表面と裏面の膨張前の線幅と膨張高さ、交点がどの線の膨張高さと同一かにより、表面と裏面での交点の黒インク濃度を算出する(ステップS58C)。次いで濃度振り分け部32は、黒インクの種別とインク濃度補正データベース313に基づき、補正値を決定し、交点の黒インク濃度を補正する(ステップS58D)。具体的にいうと、濃度振り分け部32は、補正前の各交点の濃度と補正値との積を算出し、補正後の濃度とする。
以降、ステップS59〜S65の処理は、図54のフローチャートにおける各処理と同一である。
つまり、濃度振り分け部32は、光熱変換画像を形成するインクの種類に応じて、このインクの印刷濃度を補正する補正手順として機能する。
第7の実施形態の考え方は以下の通りである。
膨張に関係するのは、インクに含まれるカーボンの量である。各黒インクに含まれるカーボンの量は、インク種別毎に異なり、かつ黒インク濃度に比例する。カーボンの量が多くなるごとに膨張高さが高くなる。よって、インクに含まれるカーボンの量の大小が、膨張高さの変動要因となる。
よって、1つの基準インクに基づく膨張高さデータベース311と交点膨張高さデータベース312を持ち、それ以外の他のインクは、インク濃度補正データベース313によって近似補正する。
《第7の実施形態の効果》
膨張高さデータベースや交点膨張高さデータベースの容量を抑えつつ、複数種類のインクや複数種類のプリンタに対応可能である。更に、複数種類のインクを使用することによるバラツキを抑えることができる。
《変形例》
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更実施が可能であり、例えば、次の(a)〜(i)のようなものがある。
(a) 本発明は、地図を構成する道路に限定されず、例えば鉄道路線図、航空機や船舶の航路図に適用してもよい。
(b) 本発明は、凸状線で構成される任意の立体画像に適用してもよい。
(c) 本発明は、線の振り分けに限定されず、面の振り分けに適用してもよい。
(d) 本発明は、線の交点に限定されず、表面の線と裏面の領域との交叉部分、表面の領域と裏面の線との交叉部分、表面の領域と裏面の領域との交叉領域に適用してもよい。
(e) 濃度振り分け部32は、立体画像を構成する線の膨張高さに応じて、線を熱膨張性シートの表面に形成するか、熱膨張性シートの裏面に形成するかに振り分ける手順を実行してもよい。
(f) 濃度振り分け部32は、立体画像を構成する線の膨張高さと膨張前または膨張後の線幅との組合せに応じて、線を熱膨張性シートの表面に形成するか、熱膨張性シートの裏面に形成するかに振り分ける手順を実行してもよい。
(g) 濃度振り分け部32は、立体画像を構成する各凸状線の交点の膨張高さに応じて、この交点を熱膨張性シートの表面に形成するか、熱膨張性シートの裏面に形成するかに振り分ける手順を実行してもよい。
(h) 濃度振り分け部32は、立体画像を構成する各凸状線の交点の膨張高さと膨張後の線幅の組合せに応じて、この交点を熱膨張性シートの表面に形成するか、熱膨張性シートの裏面に形成するかに振り分ける手順を実行してもよい。
(i) 光熱変換画像を形成する印刷材料は、インクに限定されない、例えばトナーと現像剤の組合せであってもよい。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
《請求項1》
平面状の基材の表面側に熱膨張層を備える熱膨張性シートを膨張させて立体画像を形成させるための光熱変換画像を生成する光熱変換画像生成装置であって、
前記立体画像を構成する凸状線の線幅に応じて、当該凸状線を形成させるための線を、前記熱膨張性シートの表面に形成する表面側光熱変換画像、および前記熱膨張性シートの裏面に形成する裏面側光熱変換画像のうち何れかに振り分ける振り分け部、
を備えることを特徴とする光熱変換画像生成装置。
《請求項2》
平面状の基材の表面側に熱膨張層を備える熱膨張性シートを膨張させて立体画像を形成させるための光熱変換画像を生成する光熱変換画像生成装置であって、
前記立体画像を構成する凸状線を形成させるための線の線幅に応じて、当該線を、前記熱膨張性シートの表面に形成する表面側光熱変換画像、および前記熱膨張性シートの裏面に形成する裏面側光熱変換画像のうち何れかに振り分ける振り分け部、
を備えることを特徴とする光熱変換画像生成装置。
《請求項3》
平面状の基材の表面側に熱膨張層を備える熱膨張性シートを膨張させて立体画像を形成させるための光熱変換画像を生成する光熱変換画像生成装置であって、
前記立体画像を構成する凸状線の高さに応じて、当該凸状線を形成させるための線を、前記熱膨張性シートの表面に形成する表面側光熱変換画像、および前記熱膨張性シートの裏面に形成する裏面側光熱変換画像のうち何れかに振り分ける振り分け部、
を備えることを特徴とする光熱変換画像生成装置。
《請求項4》
前記振り分け部は、前記立体画像を構成する各前記凸状線の交点について、当該交点を構成する各前記凸状線の線幅および高さ、並びに当該交点の膨張後の高さに応じて、当該交点を形成させるための光熱変換点の濃度を、前記表面側光熱変換画像および前記裏面側光熱変換画像に按分する、
ことを特徴とする請求項1から3のうち何れか1項に記載の光熱変換画像生成装置。
《請求項5》
請求項1から4のうち何れか1項に記載の光熱変換画像生成装置と、
前記熱膨張性シートの表面に前記表面側光熱変換画像を形成し、前記熱膨張性シートの裏面に前記裏面側光熱変換画像を形成する画像形成装置と、
前記熱膨張性シートに光を照射して前記熱膨張性シートを膨張させる光照射装置と、
を備えることを特徴とする立体画像形成システム。
《請求項6》
前記画像形成装置が前記光熱変換画像を形成する印刷材料の種類に応じて、当該印刷材料の印刷濃度を補正する補正部、
を備えることを特徴とする請求項5に記載の立体画像形成システム。
《請求項7》
平面状の基材の表面側に熱膨張層を備える熱膨張性シートを膨張させて立体画像を形成させるための光熱変換画像を生成する光熱変換画像生成方法であって、
前記立体画像の設計情報を受け付ける手順と、
入力された前記立体画像を構成する凸状線の線幅に応じて、当該凸状線を形成させるための線を、前記熱膨張性シートの表面に形成する表面側光熱変換画像、および前記熱膨張性シートの裏面に形成する裏面側光熱変換画像のうち何れかに振り分ける手順と、
を含むことを特徴とする光熱変換画像生成方法。
《請求項8》
平面状の基材の表面側に熱膨張層を備える熱膨張性シートを膨張させて立体画像を形成させるための光熱変換画像を生成する光熱変換画像生成方法であって、
前記立体画像の設計情報を受け付ける手順と、
受け付けた前記設計情報により前記立体画像を構成する凸状線を形成させるための線の線幅に応じて、当該線を、前記熱膨張性シートの表面に形成する表面側光熱変換画像、および前記熱膨張性シートの裏面に形成する裏面側光熱変換画像のうち何れかに振り分ける手順と、
を含むことを特徴とする光熱変換画像生成方法。
《請求項9》
平面状の基材の表面側に熱膨張層を備える熱膨張性シートを膨張させて立体画像を形成させるための光熱変換画像を生成する光熱変換画像生成方法であって、
前記立体画像の設計情報を受け付ける手順と、
受け付けた前記設計情報により前記立体画像を構成する凸状線の線幅および高さに応じて、当該凸状線を形成させるための線を、前記熱膨張性シートの表面に形成する表面側光熱変換画像、および前記熱膨張性シートの裏面に形成する裏面側光熱変換画像のうち何れかに振り分ける手順と、
を含むことを特徴とする光熱変換画像生成方法。
《請求項10》
コンピュータに、平面状の基材の表面側に熱膨張層を備える熱膨張性シートを膨張させて立体画像を形成させるための光熱変換画像を生成させる各手順を実行させるための光熱変換画像生成プログラムであって、
前記立体画像の設計情報を受け付ける手順、
受け付けた前記設計情報により前記立体画像を構成する凸状線の線幅に応じて、当該凸状線を形成させるための線を、前記熱膨張性シートの表面に形成する表面側光熱変換画像、および前記熱膨張性シートの裏面に形成する裏面側光熱変換画像のうち何れかに振り分ける手順、
を実行させるための光熱変換画像生成プログラム。
《請求項11》
コンピュータに、平面状の基材の表面側に熱膨張層を備える熱膨張性シートを膨張させて立体画像を形成させるための光熱変換画像を生成させる各手順を実行させるための光熱変換画像生成プログラムであって、
前記立体画像の設計情報を受け付ける手順、
受け付けた前記設計情報により前記立体画像を構成する凸状線の線幅および高さに応じて、当該凸状線を形成させるための線を、前記熱膨張性シートの表面に形成する表面側光熱変換画像、および前記熱膨張性シートの裏面に形成する裏面側光熱変換画像のうち何れかに振り分ける手順、
を実行させるための光熱変換画像生成プログラム。
《請求項12》
コンピュータに、平面状の基材の表面側に熱膨張層を備える熱膨張性シートを膨張させて立体画像を形成させるための光熱変換画像を生成させる各手順を実行させるための光熱変換画像生成プログラムであって、
前記立体画像を構成する凸状線の線幅に応じて、当該凸状線を形成させるための光熱変換画像を、前記熱膨張性シートの表面に形成するか、前記熱膨張性シートの裏面に形成するかに振り分ける手順、
を実行させるための光熱変換画像生成プログラム。
《請求項13》
前記光熱変換画像を形成する印刷材料の種類に応じて、当該印刷材料の印刷濃度を補正する補正手順、
を実行させるための請求項12に記載の光熱変換画像生成プログラム。
《請求項14》
更に、前記立体画像を構成する前記凸状線の高さに応じて、当該凸状線を形成させるための光熱変換画像を、前記熱膨張性シートの表面に形成するか、前記熱膨張性シートの裏面に形成するかに振り分ける手順、
を実行させるための請求項12に記載の光熱変換画像生成プログラム。
《請求項15》
更に、前記立体画像を構成する各前記凸状線の交点の膨張後の高さに応じて、当該交点を形成させるための光熱変換画像を、前記熱膨張性シートの表面に形成するか、前記熱膨張性シートの裏面に形成するかに振り分ける手順、
を実行させるための請求項14に記載の光熱変換画像生成プログラム。
1 立体画像形成システム
2 タッチパネルディスプレイ
3 コンピュータ
31 記憶部
311,311A 膨張高さデータベース
312,312A,312B、312C 交点膨張高さデータベース
313 インク濃度補正データベース
32 濃度振り分け部 (振り分け部)
33 光照射制御部
4 プリンタ
5 光照射ユニット
6,6A〜6C 熱膨張性シート
61 基材
62 発泡樹脂層 (熱膨張層)
63 インク受容層
64 光熱変換層
65a,65b カラーインク層
66 光熱変換層
6F 表面
6R 裏面
71,72,74 凸状細線
73,75 凸状太線
76 凸状交点
81〜85 線 (光熱変換線)
861,862 交点
91,92,94 凸状細線
93,95 凸状太線
96,961 凸状交点

Claims (15)

  1. 平面状の基材の表面側に熱膨張層を備える熱膨張性シートを膨張させて立体画像を形成させるための光熱変換画像を生成する光熱変換画像生成装置であって、
    前記立体画像を構成する凸状線の線幅に応じて、当該凸状線を形成させるための線を、前記熱膨張性シートの表面に形成する表面側光熱変換画像、および前記熱膨張性シートの裏面に形成する裏面側光熱変換画像のうち何れかに振り分ける振り分け部、
    を備えることを特徴とする光熱変換画像生成装置。
  2. 平面状の基材の表面側に熱膨張層を備える熱膨張性シートを膨張させて立体画像を形成させるための光熱変換画像を生成する光熱変換画像生成装置であって、
    前記立体画像を構成する凸状線を形成させるための線の線幅に応じて、当該線を、前記熱膨張性シートの表面に形成する表面側光熱変換画像、および前記熱膨張性シートの裏面に形成する裏面側光熱変換画像のうち何れかに振り分ける振り分け部、
    を備えることを特徴とする光熱変換画像生成装置。
  3. 平面状の基材の表面側に熱膨張層を備える熱膨張性シートを膨張させて立体画像を形成させるための光熱変換画像を生成する光熱変換画像生成装置であって、
    前記立体画像を構成する凸状線の高さに応じて、当該凸状線を形成させるための線を、前記熱膨張性シートの表面に形成する表面側光熱変換画像、および前記熱膨張性シートの裏面に形成する裏面側光熱変換画像のうち何れかに振り分ける振り分け部、
    を備えることを特徴とする光熱変換画像生成装置。
  4. 前記振り分け部は、前記立体画像を構成する各前記凸状線の交点について、当該交点を構成する各前記凸状線の線幅および高さ、並びに当該交点の膨張後の高さに応じて、当該交点を形成させるための光熱変換点の濃度を、前記表面側光熱変換画像および前記裏面側光熱変換画像に按分する、
    ことを特徴とする請求項1から3のうち何れか1項に記載の光熱変換画像生成装置。
  5. 請求項1から4のうち何れか1項に記載の光熱変換画像生成装置と、
    前記熱膨張性シートの表面に前記表面側光熱変換画像を形成し、前記熱膨張性シートの裏面に前記裏面側光熱変換画像を形成する画像形成装置と、
    前記熱膨張性シートに光を照射して前記熱膨張性シートを膨張させる光照射装置と、
    を備えることを特徴とする立体画像形成システム。
  6. 前記画像形成装置が前記光熱変換画像を形成する印刷材料の種類に応じて、当該印刷材料の印刷濃度を補正する補正部、
    を備えることを特徴とする請求項5に記載の立体画像形成システム。
  7. 平面状の基材の表面側に熱膨張層を備える熱膨張性シートを膨張させて立体画像を形成させるための光熱変換画像を生成する光熱変換画像生成方法であって、
    前記立体画像の設計情報を受け付ける手順と、
    入力された前記立体画像を構成する凸状線の線幅に応じて、当該凸状線を形成させるための線を、前記熱膨張性シートの表面に形成する表面側光熱変換画像、および前記熱膨張性シートの裏面に形成する裏面側光熱変換画像のうち何れかに振り分ける手順と、
    を含むことを特徴とする光熱変換画像生成方法。
  8. 平面状の基材の表面側に熱膨張層を備える熱膨張性シートを膨張させて立体画像を形成させるための光熱変換画像を生成する光熱変換画像生成方法であって、
    前記立体画像の設計情報を受け付ける手順と、
    受け付けた前記設計情報により前記立体画像を構成する凸状線を形成させるための線の線幅に応じて、当該線を、前記熱膨張性シートの表面に形成する表面側光熱変換画像、および前記熱膨張性シートの裏面に形成する裏面側光熱変換画像のうち何れかに振り分ける手順と、
    を含むことを特徴とする光熱変換画像生成方法。
  9. 平面状の基材の表面側に熱膨張層を備える熱膨張性シートを膨張させて立体画像を形成させるための光熱変換画像を生成する光熱変換画像生成方法であって、
    前記立体画像の設計情報を受け付ける手順と、
    受け付けた前記設計情報により前記立体画像を構成する凸状線の線幅および高さに応じて、当該凸状線を形成させるための線を、前記熱膨張性シートの表面に形成する表面側光熱変換画像、および前記熱膨張性シートの裏面に形成する裏面側光熱変換画像のうち何れかに振り分ける手順と、
    を含むことを特徴とする光熱変換画像生成方法。
  10. コンピュータに、平面状の基材の表面側に熱膨張層を備える熱膨張性シートを膨張させて立体画像を形成させるための光熱変換画像を生成させる各手順を実行させるための光熱変換画像生成プログラムであって、
    前記立体画像の設計情報を受け付ける手順、
    受け付けた前記設計情報により前記立体画像を構成する凸状線の線幅に応じて、当該凸状線を形成させるための線を、前記熱膨張性シートの表面に形成する表面側光熱変換画像、および前記熱膨張性シートの裏面に形成する裏面側光熱変換画像のうち何れかに振り分ける手順、
    を実行させるための光熱変換画像生成プログラム。
  11. コンピュータに、平面状の基材の表面側に熱膨張層を備える熱膨張性シートを膨張させて立体画像を形成させるための光熱変換画像を生成させる各手順を実行させるための光熱変換画像生成プログラムであって、
    前記立体画像の設計情報を受け付ける手順、
    受け付けた前記設計情報により前記立体画像を構成する凸状線の線幅および高さに応じて、当該凸状線を形成させるための線を、前記熱膨張性シートの表面に形成する表面側光熱変換画像、および前記熱膨張性シートの裏面に形成する裏面側光熱変換画像のうち何れかに振り分ける手順、
    を実行させるための光熱変換画像生成プログラム。
  12. コンピュータに、平面状の基材の表面側に熱膨張層を備える熱膨張性シートを膨張させて立体画像を形成させるための光熱変換画像を生成させる各手順を実行させるための光熱変換画像生成プログラムであって、
    前記立体画像を構成する凸状線の線幅に応じて、当該凸状線を形成させるための光熱変換画像を、前記熱膨張性シートの表面に形成するか、前記熱膨張性シートの裏面に形成するかに振り分ける手順、
    を実行させるための光熱変換画像生成プログラム。
  13. 前記光熱変換画像を形成する印刷材料の種類に応じて、当該印刷材料の印刷濃度を補正する補正手順、
    を実行させるための請求項12に記載の光熱変換画像生成プログラム。
  14. 更に、前記立体画像を構成する前記凸状線の高さに応じて、当該凸状線を形成させるための光熱変換画像を、前記熱膨張性シートの表面に形成するか、前記熱膨張性シートの裏面に形成するかに振り分ける手順、
    を実行させるための請求項12に記載の光熱変換画像生成プログラム。
  15. 更に、前記立体画像を構成する各前記凸状線の交点の膨張後の高さに応じて、当該交点を形成させるための光熱変換画像を、前記熱膨張性シートの表面に形成するか、前記熱膨張性シートの裏面に形成するかに振り分ける手順、
    を実行させるための請求項14に記載の光熱変換画像生成プログラム。
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