JP2018023228A - 積層鉄心の樹脂注入方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】樹脂に割れを生じさせることなく、不要樹脂の除去作業の作業性を向上させ、積層鉄心を製造可能な積層鉄心の樹脂注入方法を提供する。【解決手段】複数の鉄心片10を積層して構成され、内側には積層方向に貫通する樹脂孔11が形成された積層鉄心本体12を、受け型と樹脂溜め部22を備えたモールド金型21との間に配置し圧締めした状態で、樹脂溜め部22内の樹脂13をプランジャ23を用いて押し出し、樹脂孔11に注入し硬化させた後、積層鉄心本体12を不要樹脂27と共にモールド金型21から取り外す積層鉄心の樹脂注入方法であり、樹脂13を硬化させた後、積層鉄心本体12をモールド金型21から取り外す前に、プランジャ23を積層鉄心本体12から離れる方向へ移動させ、不要樹脂27とプランジャ23との分離を行うA工程と、A工程の後に、プランジャ23を積層鉄心本体12側へ移動させるB工程と、を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、複数の鉄心片を積層して構成された積層鉄心の樹脂注入方法に関する。
複数の鉄心片を積層して構成される積層鉄心には、積層方向に貫通する樹脂孔が形成された回転子鉄心(ロータ)や固定子鉄心(ステータ)がある。
この回転子鉄心には、例えば、特許文献1に記載のように、軸方向に貫通して形成された、樹脂孔からなる穴部が形成されており、この穴部に嵌挿された永久磁石を、穴部内に充填される樹脂を用いて固定している。
また、固定子鉄心には、例えば、特許文献2に記載のように、高さ方向に沿った、樹脂孔からなる軸方向ハウジングが形成されており、この軸方向ハウジングに射出された樹脂を硬化させることで、重ね合わせた複数の金属薄板を固定している。
特開2002−34187号公報 特表2003−529309号公報
硬化させた樹脂のうち、樹脂孔からはみ出した樹脂(即ち、不要樹脂)は、積層鉄心側と樹脂注入を行うモールド金型にそれぞれ固着して、取り外しづらい状態にある。このため、積層鉄心をモールド金型から取り外す際に、樹脂孔からはみ出した樹脂のうち、強度が最も弱い部分に、割れ(折損)が生じ易かった。
従って、割れによって分離した不要樹脂を、モールド金型と積層鉄心からそれぞれ除去する作業が生じるという課題がある。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、樹脂に割れを生じさせることなく、不要樹脂の除去作業の作業性を向上させ、積層鉄心を製造可能な積層鉄心の樹脂注入方法を提供することを目的とする。
前記目的に沿う本発明に係る積層鉄心の樹脂注入方法は、複数の鉄心片を積層して構成され、内側には積層方向に貫通する樹脂孔が形成された積層鉄心本体を、受け型と樹脂溜め部を備えたモールド金型との間に配置し圧締めした状態で、前記樹脂溜め部内の樹脂をプランジャを用いて押し出し、前記樹脂孔に注入し硬化させた後、前記積層鉄心本体を不要樹脂と共に前記モールド金型から取り外す積層鉄心の樹脂注入方法において、
樹脂を硬化させた後、前記積層鉄心本体を前記モールド金型から取り外す前に、前記プランジャを前記積層鉄心本体から離れる方向へ移動させ、前記不要樹脂と前記プランジャとの分離を行うA工程と、
前記A工程の後に、前記プランジャを前記積層鉄心本体側へ移動させるB工程と、
を含む。
本発明に係る積層鉄心の樹脂注入方法は、積層鉄心本体をモールド金型から取り外す前に、プランジャを積層鉄心本体から離れる方向へ移動させ、不要樹脂(即ち、樹脂孔からはみ出した樹脂)とプランジャとの分離を行うA工程と、A工程の後に、プランジャを積層鉄心本体側へ移動させるB工程と、を含むので、従来のような、不要樹脂の割れを抑制、更には防止でき、不要樹脂の除去作業の作業性を向上させることができる。
(A)〜(D)は本発明の一実施の形態に係る積層鉄心の樹脂注入方法の説明図である。 (A)は同積層鉄心の樹脂注入方法で生じた不要樹脂の平面図、(B)は同積層鉄心の樹脂注入方法に用いるプランジャの斜視図である。 (A)〜(D)は参考例に係る積層鉄心の樹脂注入方法の説明図である。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
まず、本発明の一実施の形態に係る積層鉄心の樹脂注入方法を適用する積層鉄心について説明した後、積層鉄心の樹脂注入方法について説明する。
図1に示すように、積層鉄心は、環状の複数の鉄心片10を積層して構成され、内側には積層方向に貫通する樹脂孔11が形成された積層鉄心本体12を有している。
鉄心片10は、厚みが、例えば、0.10〜0.5mm程度の電磁鋼板やアモルファス等からなる条材(薄板条材)から打抜き形成されるものである。なお、鉄心片10は、1枚の条材から打抜いたものや、条材を複数枚(例えば、2枚、更には3枚以上)重ねた状態で打抜いたものでもよい。
この鉄心片10は、環状の一体構造のものであるが、複数の円弧状の鉄心片部を環状に連結できる分割構造のものや、複数の円弧状の鉄心片部の周方向の一部が連結部で繋がり、この連結部を折曲げて環状にできる構造のものでもよい。
また、積層鉄心本体は、それぞれ環状の複数の鉄心片を積層して形成した複数のブロック鉄心を、順次転積することで形成したものでもよい。なお、複数のブロック鉄心は、全て同一形状であるが、例えば、一部のブロック鉄心が異なる形状でもよい。
この積層鉄心の一例である回転子鉄心は、積層鉄心本体(即ち、積層鉄心本体12)を有し、その積層方向に隣り合う鉄心片(即ち、鉄心片10)同士が、例えば、かしめ、接着剤、又は、溶接を用いて結合されたものである。なお、この積層鉄心本体の内側に、積層方向に貫通する結合孔(即ち、樹脂孔11)を形成し、この結合孔へ樹脂13を充填することで、積層方向に隣り合う鉄心片同士を結合することもできる。また、この結合には、かしめ、接着剤、溶接、及び、樹脂のいずれか2以上を併用することもできる。
なお、これらの結合を用いることなく構成されたもの(即ち、バラバラの状態のもの)でもよい。この場合、後述するカルプレート24上に載置し位置決めして、バラバラの鉄心片を一体化する。
回転子鉄心の中央には、軸孔(シャフト孔)が形成され、この軸孔を中心としてその周囲に、積層方向に貫通する永久磁石の磁石挿入孔(即ち、樹脂孔11)が、複数形成されている。この各磁石挿入孔に挿入された永久磁石は、各磁石挿入孔に充填した樹脂13を硬化させることにより、各磁石挿入孔内に固定されている。
なお、上記した結合孔や磁石挿入孔に充填する樹脂13には、熱硬化性樹脂(例えば、エポキシ樹脂)や熱可塑性樹脂を使用できる(以下同様)。
積層鉄心の一例である固定子鉄心は、積層鉄心本体(即ち、積層鉄心本体12)を有し、その積層方向に隣り合う鉄心片(即ち、鉄心片10)同士が、積層方向に貫通する結合孔(即ち、樹脂孔11)に樹脂13を充填することで結合されている。この結合には更に、かしめ、接着剤、及び、溶接のいずれか1又は2以上を併用することもできる。
なお、上記した結合孔は、固定子鉄心の周方向に複数形成されている。
また、固定子鉄心には、その周方向に複数のスロット(磁極部)が形成されている。
続いて、本発明の一実施の形態に係る積層鉄心の樹脂注入方法について、図1(A)〜(D)、図2(A)、(B)を参照しながら説明する。
まず、金型(図示しない)を用いて条材から打抜いた複数の鉄心片10を順次積層し、積層鉄心本体12を製造する。
ここで、積層鉄心が回転子鉄心の場合、積層した複数の鉄心片(鉄心片10)の結合には、前記した、かしめ、溶接、及び、樹脂のいずれか1又は2以上を使用することができるが、これらの結合を用いなくてもよい。なお、結合に樹脂を使用する場合は、積層鉄心本体(積層鉄心本体12)の積層方向に、結合孔(樹脂孔11)を形成しておく。
そして、積層鉄心本体の各磁石挿入孔(樹脂孔11)に、未着磁の永久磁石(着磁済みの永久磁石でもよい)を挿入しておく。
また、積層鉄心が固定子鉄心の場合、積層した複数の鉄心片(鉄心片10)の結合には、前記した樹脂を使用するため、上記したように、積層鉄心本体(積層鉄心本体12)の積層方向に、結合孔(樹脂孔11)を形成しておく。なお、結合には、上記した樹脂だけでなく、更に、前記した、かしめ、接着剤、及び、溶接のいずれか1又は2以上を併用することもできる。
上記した積層鉄心本体12を、モールド装置20にセットする(図1(A))。
このモールド装置20は、積層鉄心本体12を積層方向両側から挟み込む、押圧型となる図示しない上型(受け型の一例)と、樹脂注入型となる下型(モールド金型の一例)21を有している。この下型21には、樹脂溜めポット(樹脂溜め部の一例)22が設けられ、この樹脂溜めポット22内にプランジャ23が駆動源(例えば、シリンダやジャッキ等)によって上下動可能に設けられている。
モールド装置20の使用にあっては、積層鉄心本体12を、下型21上にカルプレート24を介して配置し、この積層鉄心本体12上に上型を配置して(下型21と上型の間に配置して)、積層鉄心本体12を圧締め(型閉め)する。
そして、積層鉄心本体12を圧締めした状態で、樹脂溜めポット22内の液状の樹脂13を、プランジャ23を上昇させて押し出し、カルプレート24を介して樹脂孔11に注入し硬化させる(図1(B))。
このカルプレート24は、積層鉄心本体12を載置して搬送可能な金属製(ステンレス板や鋼板)の治具(搬送トレイやコアセットプレートともいう)であり、下面側に向けて開口したランナ(樹脂流路)25と、このランナ25に連通し、上面側へ向けて開口したゲート孔(樹脂注入孔)26が、それぞれ形成されている。なお、ランナは、カルプレートに形成することなく、下型(例えば、樹脂溜めポットや下型本体等)に形成することもできる。
このゲート孔26は、平面視して樹脂孔11と重なる位置に形成されているため、ランナ25内の樹脂13を、ゲート孔26を介して、樹脂孔11へそれぞれ注入できる。
なお、上記した積層鉄心本体12とカルプレート24は、使用する樹脂の種類等に応じて、樹脂注入温度(例えば、150〜170℃程度)に予め加熱(予熱)されている。この加熱方法は、特に限定されるものではなく、例えば、気体(熱風)やヒータ等を使用できる。
これにより、カルプレート24と積層鉄心本体12を流れる樹脂13の流動性を維持でき、安定した樹脂13の注入ができる。
なお、上記した積層鉄心本体12は、カルプレート24より低い温度、例えば、60〜100℃に予熱されていてもよい。これにより、積層鉄心本体12の予熱時間を短縮することができ、生産性を向上させることができる。
また、上型と下型21に、挟持した積層鉄心本体12を加熱するためのヒータ(加熱手段)を、それぞれ設けることもできる。
上記したように、カルプレート24を介して積層鉄心本体12の樹脂孔11へ樹脂13を注入した場合、図2(A)に示すように、樹脂溜めポット22内、カルプレート24のランナ25内及びゲート孔26内に残って硬化した不要樹脂27が形成される。この不要樹脂27は、樹脂13のうち、樹脂孔11に注入された樹脂を除く樹脂、即ち、樹脂溜めポット22内の樹脂部28と、カルプレート24のランナ25内の樹脂部29と、ゲート孔26内の樹脂部30とが、一体となったものであり、カルプレート24に付着した状態で回収された後、カルプレート24から除去されるものである。なお、除去された不要樹脂27は、例えば、廃棄してもよく、また、破砕してリサイクルしてもよい。
ここで、参考例である積層鉄心の樹脂注入方法について、図3(A)〜(D)を参照しながら説明する。
参考例の方法では、上記したように、積層鉄心本体12の樹脂孔11へ樹脂13を注入し硬化させた(図3(A)、(B))後、プランジャ23を更に上昇させて下型21の上面(樹脂溜めポット22)から突出させると共に、カルプレート24を下型21から引き離し、その後、プランジャ23を下型21内まで下降させる(図3(C))。
これにより、積層鉄心本体12をカルプレート24と共に、下型21から取り外すことができる(図3(D))。
しかしながら、プランジャ23の樹脂13との接触面(ここでは、上面)31には鏡面処理(ラップ加工)が施されているため、硬化した樹脂13と接触面31との密着強度が高い状態にあり、また、カルプレート24のゲート孔26内で硬化した樹脂部30は、ゲート孔26の内面に固着して取り外しづらい状態にある。
このため、カルプレート24を下型21から引き離した後、プランジャ23を下降させる際に、硬化した樹脂13のうち、カルプレート24のランナ25内に残存する強度が最も弱い樹脂部29に、割れ(折損)が生じ易かった。
これにより、図3(C)に示すように、硬化した樹脂13のうち、プランジャ23の接触面31に密着した樹脂部28は、プランジャ23と共に下降し、一方、ゲート孔26内の樹脂部30は、ランナ25内に位置する樹脂部29の大部分と共に、カルプレート24に付着していた。
このように、プランジャ23の接触面31に樹脂部28が残存する場合、例えば、積層鉄心の製造設備における樹脂13の注入作業を停止して、作業者が樹脂部28をプランジャ23から除去する必要があるため、作業性が悪くなると共に、積層鉄心の生産性が悪くなるという問題があった。
そこで、本発明では、前記したように、樹脂孔11に注入した樹脂13を硬化させた後(図1(B))、積層鉄心本体12をカルプレート24と共に下型21から取り外す前に、プランジャ23を下方(積層鉄心本体12から離れる方向)へ移動させ、硬化させた樹脂13(樹脂部28)からプランジャ23を分離する(図1(C):即ちA工程)。
ここで、プランジャ23の樹脂部28との接触面31には、図2(B)に示すように、梨地処理が施されている。
このように、接触面31に梨地処理を施す場合、接触面31の表面粗度Rzが3μm以上15μm以下(更には、下限を9μm、上限を11μm)になるように行うことが好ましい。これにより、接触面に梨地処理を施さなかった場合や、また、接触面の表面粗度Rzを3μm未満又は15μm超にした場合よりも、樹脂部28からのプランジャ23の分離を容易にできる。
なお、上記した表面粗度Rz(十点平均粗さ)とは、JIS B0601(1994)に定義されており、具体的には、粗さ曲線からその平均線の方向に基準長さだけを抜き取り、この抜き取り部分の平均線から縦倍率の方向に測定した、最も高い山頂から5番目までの山頂の標高(Tp)の絶対値の平均値と、最も低い谷底から5番目までの谷底の標高(Yv)の絶対値の平均値との和を求め、この値をマイクロメートル(μm)で表したものをいう。
上記した梨地処理は、プランジャ23の接触面31に対し放電加工を行うことで実施できる。しかし、接触面の表面粗度Rzを上記した数値範囲(3μm以上15μm以下)にできれば、放電加工に限定されるものではなく、他の加工方法、例えば、ブラスト処理やエッチング処理等を用いることもできる。また、樹脂部28からのプランジャ23の分離を容易にできれば、他の処理を用いることもできる。
これにより、プランジャの接触面に離型材等を塗布する必要がないため、離型材等の成分(不純物)の樹脂への混入を防止できる。
なお、プランジャ23を下方へ移動させるに際し、プランジャ23の下方への動作距離は、樹脂部28とプランジャ23を分離できれば、特に限定されるものではないが、樹脂部28と接触面31との間隔Sが、1mm以下となるように設定することが好ましい。
これは、上型と下型21を使用し、樹脂孔11に樹脂13を注入して硬化させる場合、樹脂溜めポット22内(不要樹脂27と接触面31との間)が真空状態となるため、プランジャ23を積層鉄心本体12から離れる方向へ移動させる際に、不要樹脂27にもプランジャ23の移動方向へ移動しようとする力が働き、割れが生じるおそれがあることによる。
なお、樹脂部28と接触面31との間隔Sを、不要樹脂27の割れを防止しながら、樹脂部28とプランジャ23の分離を確実に実施するため、1mm以下に設定したが、好ましくは0.7mm以下、更に好ましくは0.5mm以下にするのがよい。
一方、樹脂部28と接触面31との間隔Sの下限値については、樹脂部28とプランジャ23の分離ができればよいため、特に設定していないが(0mm超)、樹脂部28とプランジャ23の分離を確実に実施するには、0.2mm程度にするのがよい。
樹脂部28とプランジャ23の分離を実施した後は、プランジャ23を上昇させて(積層鉄心本体12側へ移動させて:即ちB工程)樹脂溜めポット22内から突出させると共に、上型と積層鉄心本体12とカルプレート24を特定位置まで上昇させることで、カルプレート24を下型21から引き離す。このとき、上型と積層鉄心本体12とプランジャ23の動きは同期している。
その後、積層鉄心本体12から上型を取り外し、また、プランジャ23を下型21内まで下降させる。
これにより、積層鉄心本体12を、不要樹脂27が付着したカルプレート24と共に、下型21から取り外すことができる(図1(D))。
上記したように、積層鉄心本体12を下型21から取り外す前に、樹脂部28から分離するため下方へ移動させたプランジャ23を、再度上昇させることで、前記した樹脂溜めポット22内の真空状態に起因する不要樹脂27の割れを抑制、更には防止できる。
そして、樹脂孔11に樹脂13を注入し硬化させた積層鉄心本体12は、カルプレート24に載置された状態で次の工程へ搬送され、所定の工程を行った後、カルプレート24を取り外して使用される。
また、積層鉄心本体12から取り外されたカルプレート24は、ゲート孔26内に棒材等を差し込み、不要樹脂27を除去した後、他の積層鉄心本体12の搬送に繰り返し使用され、この積層鉄心本体12に対して上記した樹脂注入方法を順次行う。
以上のことから、本発明の積層鉄心の樹脂注入方法を用いることで、不要樹脂に割れを生じさせることなく、不要樹脂をカルプレートのみに付着させた状態で(下型に付着させることなく)、積層鉄心を製造できる。
以上のように、前記目的に沿う本発明に係る積層鉄心の樹脂注入方法は、複数の鉄心片を積層して構成され、内側には積層方向に貫通する樹脂孔が形成された積層鉄心本体を、受け型と樹脂溜め部を備えたモールド金型との間に配置し圧締めした状態で、前記樹脂溜め部内の樹脂をプランジャを用いて押し出し、前記樹脂孔に注入し硬化させた後、前記積層鉄心本体を不要樹脂と共に前記モールド金型から取り外す積層鉄心の樹脂注入方法において、
樹脂を硬化させた後、前記積層鉄心本体を前記モールド金型から取り外す前に、前記プランジャを前記積層鉄心本体から離れる方向へ移動させ、前記不要樹脂と前記プランジャとの分離を行うA工程と、
前記A工程の後に、前記プランジャを前記積層鉄心本体側へ移動させるB工程と、
を含む。
また、本発明に係る積層鉄心の樹脂注入方法において、前記積層鉄心本体と前記モールド金型との間に、樹脂流路と該樹脂流路に連通するゲート孔が形成されたカルプレートを配置し、前記樹脂溜め部内の樹脂を、前記樹脂流路と前記ゲート孔を介して前記樹脂孔に注入し硬化させた後、前記積層鉄心本体を、前記不要樹脂が付着した前記カルプレートと共に前記モールド金型から取り外すことが好ましい。
そして、本発明に係る積層鉄心の樹脂注入方法において、前記プランジャの樹脂との接触面には梨地処理が施されていることが好ましい。
ここで、前記接触面の表面粗度Rzが3μm以上15μm以下であることが好ましい。
更に、本発明に係る積層鉄心の樹脂注入方法において、前記プランジャを前記積層鉄心本体から離れる方向へ移動させる際、前記不要樹脂と前記接触面との間隔を1mm以下にすることが好ましい。
以上、本発明を、実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。例えば、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部又は全部を組合せて本発明の積層鉄心の樹脂注入方法を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
前記実施の形態においては、樹脂孔への樹脂の注入を、下型に設けられた樹脂溜め部から行った場合(樹脂を積層鉄心本体の下方から注入した場合)について説明したが、上型に設けられた樹脂溜め部から行う(樹脂を積層鉄心本体の上方から注入する)こともできる。この場合、プランジャの動作は、前記実施の形態とは逆方向の動きになる。具体的には、樹脂孔内の樹脂を硬化させた後、カルプレートをモールド金型(上型)から取り外す前に、プランジャを上昇させ、その後、プランジャを再度下降させる。
また、前記実施の形態においては、カルプレートを積層鉄心本体と下型との間に配置して、下型から樹脂孔へ樹脂を注入した場合について説明したが、カルプレートを積層鉄心本体と上型との間に配置して、上型から樹脂孔へ樹脂を注入することもできる。なお、樹脂孔への樹脂の注入を上型から行う場合は、カルプレートを用いることなく、樹脂を上型から樹脂孔へ直接注入することもできる。この場合、上型にランナとゲート孔を形成する。
なお、樹脂孔への樹脂の注入は、積層鉄心本体全体に対して一度に行ってもよく、また、積層鉄心本体を予め設定した角度回動させながら、各樹脂孔に順次行ってもよい。
そして、樹脂孔への樹脂の注入は、樹脂溜め部と樹脂孔を連通する、カルプレートのランナとゲート孔の形成位置を種々変更することにより、1つのプランジャ(樹脂溜め部)から複数の樹脂孔へ行うことができるが、1つのプランジャから1つの樹脂孔へ行うこともできる。
更に、前記実施の形態においては、プランジャの接触面に梨地処理を施した場合について説明したが、例えば、プランジャの接触面の面積、また、使用する樹脂の種類(強度)や、硬化させた樹脂の形状(ランナ部分の形状)によっては、接触面に鏡面処理が施された(梨地処理が施されていない)プランジャを使用することもできる。
10:鉄心片、11:樹脂孔、12:積層鉄心本体、13:樹脂、20:モールド装置、21:下型(モールド金型)、22:樹脂溜めポット(樹脂溜め部)、23:プランジャ、24:カルプレート、25:ランナ、26:ゲート孔、27:不要樹脂、28〜30:樹脂部、31:接触面

Claims (5)

  1. 複数の鉄心片を積層して構成され、内側には積層方向に貫通する樹脂孔が形成された積層鉄心本体を、受け型と樹脂溜め部を備えたモールド金型との間に配置し圧締めした状態で、前記樹脂溜め部内の樹脂をプランジャを用いて押し出し、前記樹脂孔に注入し硬化させた後、前記積層鉄心本体を不要樹脂と共に前記モールド金型から取り外す積層鉄心の樹脂注入方法において、
    樹脂を硬化させた後、前記積層鉄心本体を前記モールド金型から取り外す前に、前記プランジャを前記積層鉄心本体から離れる方向へ移動させ、前記不要樹脂と前記プランジャとの分離を行うA工程と、
    前記A工程の後に、前記プランジャを前記積層鉄心本体側へ移動させるB工程と、
    を含むことを特徴とする積層鉄心の樹脂注入方法。
  2. 請求項1記載の積層鉄心の樹脂注入方法において、前記積層鉄心本体と前記モールド金型との間に、樹脂流路と該樹脂流路に連通するゲート孔が形成されたカルプレートを配置し、前記樹脂溜め部内の樹脂を、前記樹脂流路と前記ゲート孔を介して前記樹脂孔に注入し硬化させた後、前記積層鉄心本体を、前記不要樹脂が付着した前記カルプレートと共に前記モールド金型から取り外すことを特徴とする積層鉄心の樹脂注入方法。
  3. 請求項1又は2記載の積層鉄心の樹脂注入方法において、前記プランジャの樹脂との接触面には梨地処理が施されていることを特徴とする積層鉄心の樹脂注入方法。
  4. 請求項3記載の積層鉄心の樹脂注入方法において、前記接触面の表面粗度Rzが3μm以上15μm以下であることを特徴とする積層鉄心の樹脂注入方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の積層鉄心の樹脂注入方法において、前記プランジャを前記積層鉄心本体から離れる方向へ移動させる際、前記不要樹脂と前記接触面との間隔を1mm以下にすることを特徴とする積層鉄心の樹脂注入方法。
JP2016153577A 2016-08-04 2016-08-04 積層鉄心の樹脂注入方法 Active JP6793491B2 (ja)

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