JP2013005494A - 巻積層鉄心の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】上下面に段差を有する巻鉄心本体に永久磁石を合理的に樹脂封止する巻積層鉄心の製造方法を提供する。
【解決手段】各磁石挿入孔20に永久磁石21が挿入された巻鉄心本体15の上下に、巻鉄心本体15の段差18、17に符合する段差23、24を有するダミープレート25、26を配置し、上下のダミープレート25、26を介して巻鉄心本体15を樹脂吐出金型28と保持金型30の間に配置する第1工程と、樹脂吐出金型28に形成されている樹脂ポット40から樹脂を押し出し、樹脂吐出金型28に接しているダミープレート25を介して樹脂を各磁石挿入孔20に充填する第2工程と、樹脂吐出金型28と保持金型30から永久磁石21が樹脂封止された巻積層鉄心10を取り出す第3工程とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、帯状鉄心片を巻回して製造された巻鉄心本体の両端面の段差部の影響を受けることなく、高効率で高品質の製品を製造可能な巻積層鉄心の製造方法に関する。
特許文献1に開示されているように、永久磁石型積層鉄心の回転子の磁石固定において、磁石挿入孔と磁石との隙間に溶融樹脂を射出注入して磁石を固定する方法(通称「マグネットモールド工法」と称されている)がある。一般的に、この方法は複数の鉄心片を積層した鉄心本体の上下面に金型面を密着させ、所定の樹脂注入路を経由して樹脂を注入できる金型構造が用いられている。
そして、この特許文献1で開示されている鉄心本体は板材から円環状の形状で打ち抜かれた鉄心片を所定の厚さまで積層して上下面がほぼ平坦な円筒形状をしており、この形態の鉄心本体の磁石固定に使用する前述の樹脂成型金型は鉄心本体の端面に接する面が樹脂の注入経路以外はほぼ平坦形状である。
一方、特許文献2には、積層鉄心を形成する材料使用量を抑制する方法として、所定数のスロットを有する円弧状のセグメント鉄心片同士を、連結部を曲げながら同心円状に螺旋巻して、円筒形状に積層して形成される巻鉄心本体が開示されている。この巻鉄心本体の特徴として、図7(A)、(B)に示すように、螺旋状に積層された巻鉄心本体100にはセグメントの巻積層始めと巻積層終わりの部分にセグメントの板厚分の段差101、102が必然的に発生する構造となっている。なお、ここで、巻鉄心本体は磁石挿入孔に永久磁石が樹脂封止されていないものをいう。
特許第4429258号公報 WO2008/044420号公報
上記のように上下に段差を有する巻鉄心本体の磁石挿入孔に磁石を入れて樹脂を充填する場合は、巻鉄心本体の端面に発生する段差部にフィットするように、金型側にも段差部を設けて対応することが考えられる。
しかしながら、巻鉄心本体に発生する段差部の位置はその製品に要求される積厚、及び使用する材料の板厚により異なってくる。そのため、巻鉄心本体の段差の位置と、金型に形成された段差との位置が合わず、巻鉄心本体に対して永久磁石の樹脂封止が実施できなくなることがある。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、上下面に段差を有する巻鉄心本体に永久磁石を合理的に樹脂封止する巻積層鉄心の製造方法を提供することを目的とする。
前記目的に沿う本発明に係る巻積層鉄心の製造方法は、各セグメント鉄心片が連結部で連結された帯状鉄心片を、該連結部で折り曲げて螺旋状に巻回して巻鉄心本体が形成され、前記帯状鉄心片の巻始めと巻終わりに段差を有し、前記巻鉄心本体の各磁極部に上下に貫通して形成された磁石挿入孔には永久磁石が樹脂封止された巻積層鉄心の製造方法であって、
前記各磁石挿入孔に前記永久磁石が挿入された前記巻鉄心本体の上下に、前記段差に符合する段差を有するダミープレートを配置し、該上下のダミープレートを介して前記巻鉄心本体を樹脂吐出金型と保持金型の間に配置する第1工程と、
前記樹脂吐出金型に形成されている樹脂ポットから樹脂を押し出し、該樹脂吐出金型に接している前記ダミープレートを介して前記樹脂を前記各磁石挿入孔に充填する第2工程と、
前記樹脂吐出金型と前記保持金型から前記永久磁石が樹脂封止された巻積層鉄心を取り出す第3工程とを有する。
本発明において、永久磁石は未磁化のものを含み、この場合は、巻鉄心本体に樹脂封止された後、磁化される。また、巻鉄心本体は磁石挿入孔に永久磁石が樹脂封止されていないものをいう。
樹脂吐出金型は上型又は下型のいずれであってもよい。
そして、ダミープレートの段差と巻鉄心本体の段差とは手動で位置合わせしてもよいし、モータを使って自動で位置合わせしてもよい。
本発明に係る巻積層鉄心の製造方法において、前記帯状鉄心片の端部が前記磁極部の端部に位置し、前記帯状鉄心片の端部に対して前記磁石挿入孔が一定角度位置にあるのが好ましい。これによって、巻鉄心本体の上下に形成される段差の位置と磁石挿入孔の相対位置が決定される。
また、本発明に係る巻積層鉄心の製造方法において、前記各セグメント鉄心片は1又は複数の磁極片部を有するのが好ましい。一つのセグメント鉄心片に複数の磁極片部を有する場合は、巻鉄心本体の製造がより容易となる。
本発明に係る巻積層鉄心の製造方法において、前記樹脂ポットは前記樹脂吐出金型を上下に貫通し、該樹脂吐出金型に接している前記ダミープレートに形成されている樹脂流路を介して前記磁石挿入孔に前記樹脂を充填するのが好ましい。
ここで、前記樹脂吐出金型に接する前記ダミープレートは2分割され、前記樹脂吐出金型に直接接するダミープレートAに前記樹脂流路が形成され、前記巻鉄心本体に直接接するダミープレートBに、前記樹脂流路を介して流れる樹脂を前記磁石挿入孔に注入する樹脂注入孔が設けられているのが好ましい。
本発明に係る巻積層鉄心の製造方法において、前記樹脂ポットは、平面視して前記巻鉄心本体の内側開口部内に位置してもよい。
本発明に係る巻積層鉄心の製造方法において、前記上下に配置されているダミープレートの一つを搬送治具と兼用し、該搬送治具は前記巻鉄心本体の中央に形成されている内側開口部に符合する軸を有するのが好ましい。
そして、本発明に係る巻積層鉄心の製造方法において、前記各ダミープレートには、一方の面に前記巻鉄心本体の表面傾斜に合わせて傾斜面が形成されていると共に、他方の面は平面となっているのが好ましい。
ダミープレートに段差を設けて、巻鉄心本体の段差に合わせるので、巻鉄心本体の段差の位相に関係なく、樹脂吐出金型と保持金型の間にダミープレートを介して巻鉄心本体を配置し、樹脂封止が可能となり、巻積層鉄心上に樹脂残りが付着しない高品質の巻積層鉄心の製造が可能となる。
巻鉄心本体の上下にダミープレートを有するので、金型の一部を回転させて巻鉄心本体の段差部と対峙させるため、金型全体を動かすことなく樹脂封止作業ができ、作業性が向上する。
更に、上下にダミープレートを使用しているので、金型への段差加工を施すことが不要となり、金型製作コストを抑えることが可能となる。また、金型のメンテナンス時にはダミープレートの清掃等で対応でき、ランニングコストの低減も期待できる。
本発明の第1の実施の形態に係る巻積層鉄心の製造方法を説明する断面図である。 同巻積層鉄心の製造方法を適用する巻積層鉄心の平面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る巻積層鉄心の製造方法を説明する断面図である。 同巻積層鉄心の製造方法を適用する巻積層鉄心の平面図である。 同巻積層鉄心の製造方法を適用する巻鉄心本体の斜視図である。 本発明の第3の実施の形態に係る巻積層鉄心の製造方法を説明する断面図である。 (A)、(B)はそれぞれ従来例に係る巻鉄心本体の正面図及び平面図である。
続いて、添付した図面を参照しながら、本発明を具体化した実施の形態について説明する。
図1、図2に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る巻積層鉄心の製造方法を適用した巻積層鉄心10は、磁極部11を形成する磁極片部を1(複数であってもよい)有するセグメント鉄心片12が連結部13で連結された帯状鉄心片14を、連結部13で折り曲げて螺旋状に巻回した巻鉄心本体15を有している。巻鉄心本体15には、帯状鉄心片14の巻始めと巻終わりに段差17、18を有し、巻鉄心本体15の各磁極部11に上下に貫通して形成された磁石挿入孔20が形成され、最終的には、この磁石挿入孔20に、永久磁石21(この時点では未磁化のものが使用されている)が樹脂封止されて巻積層鉄心10が構成されている。以下、巻鉄心本体15に永久磁石21を樹脂封止する方法について説明する。
なお、巻鉄心本体15の上下に形成されている段差18、17は、各連結部13に対して一定角度位置に形成されている。この実施の形態では、連結部13の中央に帯状鉄心片14の端部が位置している。従って、各磁極部11の端部と、帯状鉄心片14の端部が一致することになる。これによって、磁極部11の円周方向中心にある磁石挿入孔20の円周方向中心位置は段差17、18に対して常に一定の角度位置にある。
そして、上下の段差18、17に符合する段差23、24をそれぞれ有する第1、第2のダミープレート25、26を用意する。第1、第2のダミープレート25、26はステンレス材等からなって、第1のダミープレート25の上面、第2のダミープレート26の下面は、それぞれ上型(樹脂吐出金型の一例)28の底面29と下型(保持金型の一例)30の上面31と隙間なく接する平面を有している。なお、上型28及び下型30には、内部の樹脂(通常、熱硬化性樹脂、例えば、エポキシ樹脂)を加熱するヒータが設けられている。また、ダミープレートの材質はステンレスに限らず、アルミ材や鉄材を使用したものでもよい。
そして、第1のダミープレート25の底面には、前記した段差23が設けられ、この段差23を基準高さとする環状の傾斜面33が設けられ、第2のダミープレート26の上面(即ち、天井面)には、前記した段差24が設けられ、この段差24を基準高さとする環状の傾斜面34が形成され、巻鉄心本体15の上面及び下面に隙間なく当接するようになっている。即ち、傾斜面33、34はそれぞれ巻鉄心本体15の上下の表面傾斜に合わせて形成されている。
第1のダミープレート25には、巻鉄心本体15の内側に形成された実質断面円形の内側開口部36と同一内径の貫通孔37を有し、第2のダミープレート26には、巻鉄心本体15の内側開口部36を貫通するシャフト(軸)38を有している。このシャフト38は第1のダミープレート25に形成された貫通孔37を挿通し、上型28の底面に形成された位置決め穴39にその先部が嵌入するようになっている。この実施の形態では、このシャフト38を有する第2のダミープレート26を巻鉄心本体15の搬送治具として使用しているが、搬送治具を、第2のダミープレートとは別に用意することもできる。この場合は、搬送治具にシャフトが形成され、第2のダミープレートを貫通(第2のダミープレートの貫通孔を形成)する。
上型28には上下に貫通した断面円形の樹脂ポット40が同一円周上に複数形成され、各樹脂ポット40には内部の樹脂を下方から押し出すプランジャ41が設けられている。このプランジャ41は図示しない油圧シリンダによって昇降する。
第1のダミープレート25には、第1のダミープレート25の直下にある巻鉄心本体15の各磁石挿入孔20の半径方向内側に連通する貫通孔43が形成されている。この貫通孔43に樹脂ポット40からの樹脂を導く樹脂流路(ランナー)44が上型28の底面29に形成されている。なお、樹脂流路44を第1のダミープレート25の上面に形成することもできる。
第1のダミープレート25において、段差23の位置と貫通孔43の(中心)位置の円周方向角度は、巻鉄心本体15の上側の段差18と磁石挿入孔20の円周方向中心位置の円周方向角度に一致している。これによって、巻鉄心本体15の段差18と第1のダミープレート25の段差23の位置を一致させれば、貫通孔43が磁石挿入孔20の円周方向中心位置になる。
続いて、このような構造を有する金型装置45を用いて、巻鉄心本体15を樹脂封止する方法について説明する。予め製造された巻鉄心本体15は前述のように、上下に段差18、17を有する。この巻鉄心本体15を搬送治具を兼ねる第2のダミープレート26の上に載せる。この場合、第2のダミープレート26の中央に立設されているシャフト38に巻鉄心本体15の内側開口部36を装着することによって行う。
この状態では、第2のダミープレート26に形成されている段差24と巻鉄心本体15の下部に形成されている段差17とが符合しないので、巻鉄心本体15を回転させて、巻鉄心本体15の段差17と第2のダミープレート26の段差24を一致(即ち、当接)させる。これによって、第2のダミープレート26の上に巻鉄心本体15が隙間無く載ることになる。この後、巻鉄心本体15の磁石挿入孔20に永久磁石(未磁化のものを含む)21をいれる。この状態で、巻鉄心本体15を下型30の上に載せる。なお、永久磁石21が挿入された巻鉄心本体15を第2のダミープレート26の上に載せた状態で予熱し、その後に下型30の上に載せるようにしてもよい。
次に、巻鉄心本体15の上に第1のダミープレート25を載せる。この場合も、巻鉄心本体15の段差18と、第1のダミープレート25の段差23は一致していないので、第1のダミープレート25を回転させて、段差18、23を符合(当接)させる。これによって、第1のダミープレート25の底面と巻鉄心本体15の上面との間に隙間を生じることなく、第1のダミープレート25を巻鉄心本体15の上に載せることができる。
この状態で、上型28を、図示しない油圧シリンダを作動させて降下させ、上下に第1、第2のダミープレート25、26が装着された巻鉄心本体15を挟持する。そして、上型28の各プランジャ41を下降させると、樹脂ポット40内の溶融した樹脂が押し出され、樹脂流路44を通って貫通孔43から磁石挿入孔20内に充填され、永久磁石21を半径方向外側に押し付け、樹脂が硬化する。
この後、上型28を上げて、第1、第2のダミープレート25、26が取付けられ、永久磁石21が樹脂封止された巻鉄心本体15を金型装置45から取り出して、第1、第2のダミープレート25、26を除去すれば、巻積層鉄心10の製造が完了する。
第1、第2のダミープレート25、26は付着している樹脂を除去して繰り返し使用ができる。
この実施の形態においては、巻鉄心本体15の上下に形成されている段差18、17がそれぞれ一つであれば、巻鉄心本体15を平面視した段差18、17の角度は任意でもよい。そして、巻鉄心本体が帯状鉄心片を複数用いる多条巻である場合は、上下にそれぞれ形成される段差の位置は予め決めておく必要があり、第1、第2のダミープレートに設ける段差の位置も巻鉄心本体の段差に合わせておく(以下の実施の形態でも同様)。
続いて、図3〜図5を参照しながら、本発明の第2の実施の形態に係る巻積層鉄心の製造方法について説明する。巻積層鉄心46を製造する第2の実施の形態に適用した巻鉄心本体47が、第1の実施の形態に使用した巻鉄心本体15と相違する点は、巻鉄心本体47の上下にそれぞれ2つの段差48、49と、段差50、51を有すること、及び巻積層鉄心47の内側開口部53の直径が大きいことである。なお、この巻鉄心本体47の製造方法については、例えばWO2008/044420A1号公報に詳細に記載されている。また、段差50、51は帯状鉄心片の巻始め、段差48、49は帯状鉄心片の巻終わりとなる。
段差48〜51の円周方向位置は、複数の巻鉄心本体47については同一位置にある。この実施の形態では、隣り合うセグメント鉄心片55、56の連結部の中央位置にある。従って、段差48、49の円周方向角度、及び段差50、51の円周方向角度は、同一の装置を用いて樹脂封止しようとする巻鉄心本体47については同一角度位置に形成されている。
巻鉄心本体47の上下には第1、第2のダミープレート58、59が配置されるが、巻鉄心本体47の上に配置される第1のダミープレート58には、巻鉄心本体47の上に形成されている段差48、49に符合する段差60、61を有し、巻鉄心本体47の底部に配置される第2のダミープレート59には、その上側に、巻鉄心本体47の下側に形成された段差50、51に符合する段差62、63を有している。また、第2のダミープレート59には巻鉄心本体47の内側開口部53に嵌入するシャフト64を有している。このシャフト64は上部に縮径した縮径シャフト部65を有している。
第1のダミープレート58の下半分には、シャフト64がそのまま嵌入する開口穴67を有し、第1のダミープレート58の上半分は縮径シャフト部65が貫通する貫通孔68を有している。縮径シャフト部65の先部は上型(樹脂吐出金型の一例)70の下側中央に形成された位置決め穴71に装着されている。
上型70には、上型70を貫通する断面円形の樹脂ポット72が複数、同一円周上に形成されている。この樹脂ポット72の半径方向位置は平面視して巻鉄心本体47の内側開口部53内にある。第1のダミープレート58の上面には、樹脂ポット72からの樹脂を受け入れて、隣り合う2つの磁石挿入孔73に導く樹脂流路75、76を有している。従って、図示しない油圧シリンダーでプランジャ77を押し下げると、溶融状態の樹脂が樹脂ポット72から押し出され、第1のダミープレート58の上側に形成されている樹脂流路75、76を通じて、永久磁石78が予め挿入された磁石挿入孔73に充填される。
このように、第1のダミープレート58を形成することによって、巻鉄心本体47の仕様が多少変更しても、上型70及び下型(保持金型の一例)79を有する金型装置80の汎用性が増し、広く使用できる。
一方、第2のダミープレート59には前述のように、中央にシャフト64(ガイド部材の一例)が立設されているが、中央のシャフト64を、第2のダミープレート59に設けないで、第2のダミープレート59の底部に配置される搬送治具に設けてもよい。この場合、第2のダミープレート58にはシャフト64が貫通する貫通孔が設けられることになる(第1の実施の形態に係る巻積層鉄心の製造方法においても同じ)。
第1のダミープレート58の上面、第2のダミープレート59の底面は水平面を有して、上型70の底面、下型79の上面に当接する構造となっているが、第1のダミープレート58の下面、第2のダミープレート59の上面は、巻鉄心本体47の上面及び底面の表面傾斜に合わせて傾斜面となって、隙間無く巻鉄心本体47の上下に当接している。
第2の実施の形態に係る巻積層鉄心の製造方法について説明する。
予め、製造された巻鉄心本体47を第2のダミープレート59の上に載せる。この場合、シャフト64を巻鉄心本体47の内側開口部53に装着し、巻鉄心本体47の底部に設けられている段差50、51と第2のダミープレート59の上面に形成される段差62、63とを符合させる。そして、各磁石挿入孔73に永久磁石78を入れる。
この状態で、金型装置80の下型79の上に位置決めして載せる。そして、第1のダミープレート58を巻鉄心本体47の上に被せる。これによって、シャフト64の先部が第1のダミープレート58の開口穴67、貫通孔68を通り、上型70の位置決め穴71に嵌入する。この状態で、巻鉄心本体47の上に形成されている段差48、49と第1のダミープレート58の底(即ち、下部)に形成されている段差60、61を符合させる。
次に上型70を下げて、巻鉄心本体47を第1、第2のダミープレート58、59を介して押圧する。
次に図示しない油圧シリンダを操作してプランジャ77を下げると、加熱され液状となった樹脂が樹脂ポット72から押し出され、樹脂流路75、76を介して磁石挿入孔73内に充填される。なお、巻鉄心本体47は予め予熱され、上型70、下型79もヒータ等で加熱されている。
これによって、磁石挿入孔73の樹脂封止が完了するので、金型装置80から巻積層鉄心46を第1、第2のダミープレート58、59ごと取り出し、第1、第2のダミープレート58、59を除去して、製品となる巻積層鉄心46が完成する。
なお、図5に示すように、この巻鉄心本体47は2条の帯条鉄心片を用いて形成され、上下のセグメント鉄心片はかしめ部83によって連結され、更に、各磁極部84の半径方向内側には、軽量化及び位置決め兼用の貫通孔85が形成されている。
次に、図6に示す本発明の第3の実施の形態に係る巻積層鉄心の製造方法について説明する。この実施の形態に係る巻積層鉄心の製造方法は、本発明の第2の実施の形態に係る巻積層鉄心の製造方法において、樹脂吐出金型である上型70に接する第1のダミープレート58を2分割して、上ダミープレート87(ダミープレートAの一例)と、下ダミープレート88(ダミープレートBの一例)としたものである。
上ダミープレート87は平板から構成され、樹脂ポット72からの樹脂を最終的には磁石挿入孔73に導く樹脂流路89が形成され、下ダミープレート88には、樹脂流路89を通った樹脂を、下部の巻鉄心本体47の磁石挿入孔73に導く樹脂注入孔90が形成されている。下ダミープレート88の下面が巻鉄心本体47の上形状に合わせて、段差60、61を有すること、下ダミープレート88の下面が巻鉄心本体47の表面形状に合わせて円周方向傾斜面となっていることは、第2の実施の形態に係る第1のダミープレート58と同一である。なお、上ダミープレート87と下ダミープレート88の分離面は樹脂流路89の底面となっている。
従って、この実施の形態において、巻鉄心本体47の上に下ダミープレート88を載せて、段差60、61の位置を巻鉄心本体47の段差48、49に合わせて、下ダミープレート88を巻鉄心本体47の上に密着接合させる。この状態で、上ダミープレート87を下ダミープレート88の上に載せる。上ダミープレート87と下ダミープレート88は図示しない位置決め手段(ピンと孔)が設けられ、常時下ダミープレート88の所定位置(即ち、樹脂流路89と樹脂注入孔90が連通する位置)に上ダミープレート87が載るようになっている。
この状態でプランジャ77を押し下げて樹脂ポット72が樹脂を押し出し、樹脂流路89、樹脂注入孔90を介して樹脂を磁石挿入孔73に入れる。磁石挿入孔73への樹脂封止が完了した後、上型70及び下型79から樹脂封止された巻鉄心本体47を上ダミープレート87及び下ダミープレート88と共に取り出す。そして、上ダミープレート87及び下ダミープレート88を除去する。上ダミープレート87、下ダミープレート88に付着している樹脂は除去するが、樹脂流路89、樹脂注入孔90が上下に貫通しているので、残り樹脂の掃除が容易となる。なお、第2のダミープレート59は樹脂封止された巻鉄心本体47と共に取出してもよい。
本発明は前記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲でその構成を変更することもできる。例えば、巻積層鉄心の形状、寸法、内側開口部の大きさ、段差の数等が異なる場合も本発明は適用される。
また、樹脂ポットの位置と磁石挿入孔の位置を平面視して同位置又は一部重ねることによって、樹脂流路を省略することもできる。それにより、第1のダミープレート内の樹脂残りを容易に除去することができる。
10:巻積層鉄心、11:磁極部、12:セグメント鉄心片、13:連結部、14:帯状鉄心片、15:巻鉄心本体、17、18:段差、20:磁石挿入孔、21:永久磁石、23、24:段差、25:第1のダミープレート、26:第2のダミープレート、28:上型、29:底面、30:下型、31:上面、33、34:傾斜面、36:内側開口部、37:貫通孔、38:シャフト、39:位置決め穴、40:樹脂ポット、41:プランジャ、43:貫通孔、44:樹脂流路、45:金型装置、46:巻積層鉄心、47:巻鉄心本体、48〜51:段差、53:内側開口部、55、56:セグメント鉄心片、58:第1のダミープレート、59:第2のダミープレート、60〜63:段差、64:シャフト、65:縮径シャフト部、67:開口穴、68:貫通孔、70:上型、71:位置決め穴、72:樹脂ポット、73:磁石挿入孔、75、76:樹脂流路、77:プランジャ、78:永久磁石、79:下型、80:金型装置、83:かしめ部、84:磁極部、85:貫通孔、87:上ダミープレート、88:下ダミープレート、89:樹脂流路、90:樹脂注入孔

Claims (9)

  1. 各セグメント鉄心片が連結部で連結された帯状鉄心片を、該連結部で折り曲げて螺旋状に巻回して巻鉄心本体が形成され、前記帯状鉄心片の巻始めと巻終わりに段差を有し、前記巻鉄心本体の各磁極部に上下に貫通して形成された磁石挿入孔には永久磁石が樹脂封止された巻積層鉄心の製造方法であって、
    前記各磁石挿入孔に前記永久磁石が挿入された前記巻鉄心本体の上下に、前記段差に符合する段差を有するダミープレートを配置し、該上下のダミープレートを介して前記巻鉄心本体を樹脂吐出金型と保持金型の間に配置する第1工程と、
    前記樹脂吐出金型に形成されている樹脂ポットから樹脂を押し出し、該樹脂吐出金型に接している前記ダミープレートを介して前記樹脂を前記各磁石挿入孔に充填する第2工程と、
    前記樹脂吐出金型と前記保持金型から前記永久磁石が樹脂封止された巻積層鉄心を取り出す第3工程とを有することを特徴とする巻積層鉄心の製造方法。
  2. 請求項1記載の巻積層鉄心の製造方法において、前記帯状鉄心片の端部が前記磁極部の端部に位置し、前記帯状鉄心片の端部に対して前記磁石挿入孔が一定角度位置にあることを特徴とする巻積層鉄心の製造方法。
  3. 請求項1又は2記載の巻積層鉄心の製造方法において、前記各セグメント鉄心片は1又は複数の磁極片部を有することを特徴とする巻積層鉄心の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1記載の巻積層鉄心の製造方法において、前記樹脂ポットは前記樹脂吐出金型を上下に貫通し、該樹脂吐出金型に接している前記ダミープレートに形成されている樹脂流路を介して前記磁石挿入孔に前記樹脂を充填することを特徴とする巻積層鉄心の製造方法。
  5. 請求項4記載の巻積層鉄心の製造方法において、前記樹脂ポットは、平面視して前記巻鉄心本体の内側開口部内に位置することを特徴とする巻積層鉄心の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1記載の巻積層鉄心の製造方法において、前記上下に配置されているダミープレートの一つを搬送治具と兼用し、該搬送治具は前記巻鉄心本体の中央に形成されている内側開口部に符合する軸を有することを特徴とする巻積層鉄心の製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか1記載の巻積層鉄心の製造方法において、前記各ダミープレートには、一方の面に前記巻鉄心本体の表面傾斜に合わせて傾斜面が形成されていると共に、他方の面は平面となっていることを特徴とする巻積層鉄心の製造方法。
  8. 請求項4記載の巻積層鉄心の製造方法において、前記樹脂吐出金型に接する前記ダミープレートは2分割され、前記樹脂吐出金型に直接接するダミープレートAに前記樹脂流路が形成され、前記巻鉄心本体に直接接するダミープレートBに、前記樹脂流路を介して流れる樹脂を前記磁石挿入孔に注入する樹脂注入孔が設けられていることを特徴とする巻積層鉄心の製造方法。
  9. 請求項8記載の巻積層鉄心の製造方法において、前記ダミープレートAと前記ダミープレートBの位置が位置決め手段によって、前記樹脂流路に対する前記樹脂注入孔の位置で決められていることを特徴とする巻積層鉄心の製造方法。
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