JP2018022613A - 非水系電解質二次電池用の電解質 - Google Patents

非水系電解質二次電池用の電解質 Download PDF

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Abstract

【課題】 リチウムイオン電池などの非水系電解質二次電池に好適に用いられる、水分やガスの吸収性を高度に維持することが可能な電解質を提供する。
【解決手段】 リチウムイオン電池用の電解質として、非水系電解質に無機系吸着材を分散させたものを用いる。非水系電解質としては、リチウムイオンの伝導性を有する、例えば、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)などの環状カーボネートと、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジエチルカーボネート(DEC)などの鎖状カーボネートとの混合溶液が好ましく、必要に応じて電解質として六フッ化リン酸リチウムなどのリチウム塩が溶解したものである。非水系電解質に分散させる無機系吸着材としては、Ca置換したA型ゼオライト又は活性炭が好ましい。
【選択図】 図2

Description

本発明はリチウムイオン電池などの非水系電解質二次電池に用いる電解質に関し、特に非水系電解質二次電池中の水分やガスの吸収性を備えた非水系電解質二次電池に用いる電解質に関する。
リチウムイオン電池等の非水電解質二次電池は、過充電や短絡等の異常時に、内部の温度が上昇し、それに伴い電解質が蒸発あるいは分解して発生したガスによって内圧が上昇することで、電池ケースが破損するなどの危険性を有する。そのため、非水電解質二次電池内にガス吸収材を封入することが行われている。
この場合には、ガス吸収材とガスとの接触面積を増やすとともに反応速度を上げる必要があることから、正極および負極電極に対しペースト状の導電材質にガス吸収材を追加混合して電極表面に塗布したり、電極材自体にガス吸収材を練りこんだりすることが行われていた。しかしながら、ガス吸収材のペーストを練りこむ際には、ガス吸収材を10μm以下の微細粉とするところ、ガス吸収材のイオン置換反応の際に微細粉の分散効果がなくなり、乾燥工程における凝集により塊ができてしまい微細粒径が維持できず、電極に凹凸ができたり不均質なものとなったりする、という問題点がある。
さらに、ガス吸収材は、大気中で優れたガス吸収性を有するものを用いる必要があり、そのため例えば5分程度の短時間で5重量%、150分で20重量%程度と急速に雰囲気中の水分を吸湿してしまい、ガス吸収能が低下してしまう。したがって、ガス吸収材を電極に練りこんだり、導電材質とともにペースト状として電極表面に塗布したりする場合、その作業中に水分を吸湿してしまうことにより、ガス吸収材のガス吸収能が低下してしまう、という問題点がある。
また、ガス吸収材は、微細粉に粉砕した後、バインダとともにペレット状に成形して電池内に設置することも行われているが、粉砕時にガス吸収材の骨格が破壊されることでガス吸収能が低下したり、バインダが電解室に溶解して悪影響を及ぼしたりする虞がある。
そこで、液体である電解質にガス吸収材を入れることにより、簡易にガス吸収材の吸収能の低下を抑える手段が種々提案されている(特許文献1−4)。
特開平5−315006号公報 特開平7−262999号公報 特開平9−139232号公報 特開平11−260416号公報
特許文献1〜4に記載されているように電解質にガス吸収材を混合するだけで、ガス吸収材がガスの吸収性を維持することができるのであれば簡単な作業で済むが、ガス吸収材はその優れた吸収性ゆえに、リチウムイオン電池などの非水電解質二次電池の製造工程において、ガス吸収材を混合した電解質が水分を吸湿することにより、吸収性能が低下してしまうということがわかった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、リチウムイオン電池などの非水系電解質二次電池に好適に用いられる、水分やガスの吸収性を高度に維持することが可能な電解質を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、非水系電解質が含浸された正極と負極とセパレータとの積層体が気密容器内に封入され、前記非水系電解質中のリチウムイオンが電気伝導を担う非水系電解質二次電池用の電解質であって、前記非水系電解質が、液体の非水系電解質に水分含有率を2重量%以下に調整した無機系吸着材を分散させたものである非水系電解質二次電池用の電解質を提供する(発明1)。
上記発明(発明1)によれば、水分含有率を2重量%以下に調整した無機系吸着材を液体である非水系電解質に分散させることにより、無機系吸着材が気相と直接することがなくなるため、雰囲気中の水分を吸湿しにくくなる。これを非水系電解質二次電池の製造工程において注入することにより、得られる非水系電解質二次電池内で発生する水分やガス成分を吸収することができる。
上記発明(発明1)においては、前記無機系吸着材が水分除去性能を有することが好ましい(発明2)。
上記発明(発明2)によれば、無機系吸着材が電池内部に存在する水分を吸収するため、湿度やガス成分のみならず電解質中の水分も除去することができるので、電池性能の低下を抑制することができる。
上記発明(発明1、2)においては、前記無機系吸着材がA型、X型あるいはY型のゼオライトであることが好ましい(発明3)。
上記発明(発明3)によれば、ガス成分や水分を迅速かつ高い吸収率で吸収することができる。
上記発明(発明1、2)においては、前記無機系吸着材が炭素系吸着材であることが好ましい(発明4)。
上記発明(発明4)によれば、ガス成分や水分を迅速かつ高い吸収率で吸収することができる。
上記発明(発明1〜4)においては、前記無機系吸着材の粒径が10μm以下であることが好ましい(発明5)。
上記発明(発明5)によれば、無機系吸着材を液体の非水系電解質に良好に分散させ、電解質の流動性を損なうことがない。
上記発明(発明1〜5)においては、前記無機系吸着材が3Å〜10Åの細孔径を有することが好ましい(発明6)。
上記発明(発明6)によれば、無機系吸着材がガス成分や水分を細孔内に捕捉することで、迅速にこれらを吸収することができる。
上記発明(発明1〜6)においては、前記非水系電解質の水分含有率を10重量%以下に保持できることが好ましい(発明7)。
上記発明(発明7)によれば、非水系電解質二次電池の性能低下を招かない水分の持ち込み量に管理することができる。
上記発明(発明1〜7)においては、前記電解質が前記液体の非水系電解質に前記無機系吸着材を分散させた後、密封状態で保管されることが好ましい(発明8)。
上記発明(発明8)によれば、無機系吸着材が大気中の湿度等を吸湿することなく、ガス成分や水分の吸収性能を維持したまま非水系電解質二次電池の製造工程において注入することにより、得られる非水系電解質二次電池内で発生する水分やガス成分の吸収性能を高く保持することができる。
本発明によれば、液体の非水系電解質に水分含有率を2重量%以下に調整した無機系吸着材を分散させているので、無機系吸着材が気相と直接することがなくなるため、雰囲気中の水分を吸湿しにくくなるため、これを非水系電解質二次電池の製造工程において注入することにより、得られる非水系電解質二次電池内で発生する水分やガス成分を吸収することができる。
本発明の一実施形態に係るリチウムイオン電池の製造工程を示すフロー図である。 実施例1の非水系電解質二次電池用の電解質に用いる無機系吸着材の水分含有量と二酸化炭素吸着量との関係を示すグラフである。 実施例2の非水系電解質二次電池用の電解質の二酸化炭素吸着量と吸収時間との関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。ただし、この実施形態は例示であり、本発明はこれに限定されるものではない。
本実施形態において、非水系電解質二次電池としてのリチウムイオン電池は、例えば正極体及び負極体が電解質とともに気密容器内に封入され、電解質中のリチウムイオンが電気伝導を担うものであり、電極シートとセパレータとの積層体がロール状にそれぞれ成形され、集電体としての正極体及び負極体のリード部が各々の端子に接続される。そして、上述したようなロール状の積層体を円筒形の気密容器に収容した後、気密容器の開口部から電解質を注入して積層体に電解質を含浸し、正極体及び負極体の先端を外部に露出した状態で電池容器を封入した構造を有する。
本実施形態においては、上述したようなリチウムイオン電池の電解質として、非水系電解質に無機系吸着材を分散させたものを用いる。この非水系電解質としては、リチウムイオンの伝導性を有するものであり、例えば、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)などの環状カーボネートと、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジエチルカーボネート(DEC)などの鎖状カーボネートとの混合溶液が好ましく、必要に応じて、電解質として六フッ化リン酸リチウムなどのリチウム塩が溶解したものである。例えば、エチレンカーボネート(EC)、エチルメチルカーボネート(EMC)及びジメチルカーボネート(DMC)を1:1:1の割合で混合した混合液、あるいはプロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ジエチルカーボネート(DEC)を1:1:1の割合で混合した混合液に1mol/Lの六フッ化リン酸リチウムを添加したもの等を用いることができる。
また、この非水系電解質に分散させる無機系吸着材は、電解質の分解によって発生するCO、COあるいは他のガス成分や水分(水や湿度)さらにはリチウム塩と水分との反応により発生するフッ酸などを吸着する機能を有するものであればよい。具体的には、無機多孔質材料や炭素系材料が挙げられる。なお、他のガス成分としては、エチレンガス、酸素、窒素、メタンガスなどがあり、これらガス成分も無機系吸着材の細孔径を選定することにより吸着することができる。
上記無機多孔質材料としては、多孔質シリカ、金属ポーラス構造体、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ゼオライト、活性アルミナ、酸化チタン、アパタイト、多孔質ガラス、酸化マグネシウム、ケイ酸アルミニウム等が好適である。
上記炭素系材料としては、微粉末状活性炭、粒状活性炭、繊維状活性炭、シート状活性炭などの活性炭、グラファイト、カーボンナノチューブ、フラーレン、ナノカーボン等が好適である。
これらの無機系吸着材は単独で用いてもよいし、2種類以上の素材を併用してもよいが、ゼオライトが特に有効に用いられる。
上述したような無機系吸着材は、100〜3000m/gの比表面積を有することが好ましい。比表面積が100m/g未満では、COなどのガス成分や水分のとの接触面積が小さく、十分な吸着性能を発揮することができない。一方、比表面積が3000m/gを超えてもCOなどのガス成分や水分の吸着性能の向上効果が得られないばかりか、無機系吸着材の機械的強度が低下するため好ましくない。
また、無機系吸着材は、3Å以上10Å以下の細孔径を有することが好ましい。細孔容積が3Å未満の場合、細孔内へのCOなどのガス成分や水分の侵入が困難となる。一方、細孔容積が10Åを超えると、COなどのガス成分や水分のなどの吸着力が弱くなってしまい、細孔内で最密に吸着できず、結果として吸着量が低下してしまうため好ましくない。
さらに、無機系吸着材がゼオライトの場合、Si/Al比が1〜5の範囲の元素構成比を有するものを使用するのが好ましい。Si/Al比が1未満のゼオライトは構造上不安定である一方、Si/Al比が5を超えるゼオライトはカチオン含有率が低くCOなどのガス成分や水分の吸着量が低下するため好ましくない。
なお、ゼオライトとしては、A型、Y型あるいはX型のゼオライトを用いるのが好ましい。特にゼオライトのカチオン部分がCaでイオン交換されたA型のゼオライトが好ましい。
このような無機系吸着材は、雰囲気中の湿度を吸収することがある。そして、無機系吸着材は、湿度(水分)を吸収すると水分やCOなどのガス成分の吸収性能が大幅に低減する。しかしながら、各種ゼオライト、特にCaでイオン交換されたA型のゼオライトは、加熱により水分を追い出すことにより吸収性能を容易に再生することができる。
本実施形態においては、上述したような無機系吸着材は、平均粒径が10μm以下の微粉末とするのが好ましい。粒径が10μmを超えると非水系電解質に対する分散性が悪くなり、得られる電解質の含浸性が低下する。なお、平均粒径の下限については0.5μm未満では取扱い性が低下するばかりか、かえってガス吸収性能が低下するため0.5μm以上とするのが好ましい。
このような非水系電解質と無機系吸着材との混合割合は、非水系電解質100重量部に対して無機系吸着材を0.1〜5重量部、特に1〜3重量部配合すればよい。無機系吸着材の配合量が0.1重量部未満では、得られる電解質の水分やCOなどのガス成分の吸収性能が十分でない一方、5重量部を超えてもそれに見合う吸収性能の向上効果が得られないばかりか、得られる電解質の流動性や含浸性が低下し取扱い性が悪くなるため好ましくない。
このとき無機系吸着材は、水分含有率を2重量%以下、すなわち無機系吸着材100重量部に対する水分量を2重量部以下に調整したものである必要がある。無機系吸着材の水分含有率が2重量%を超えたものを配合すると、水分やCOなどのガス成分の吸収性能が十分に発揮できなくなる。また、非水系電解質もあらかじめ脱水処理を施したものを用いるのが好ましい。
このようにして得られる本実施形態の電解質は、大気中に放置すると大気中の水分を吸湿し、性能が低下してしまう。したがって、液体の非水系電解質に無機系吸着材を分散させた後、密封容器に入れるなどして密封状態で保管するのが好ましい。これにより無機系吸着材が、大気中の湿度等を吸湿することなく、ガス成分や水分の吸収性能を維持したままリチウムイオン電池の製造工程において注入されることにより、リチウムイオン電池内で発生する水分やガス成分の吸収性能を高く保持することができる。
さらに本実施形態の電解質を用いることにより、非水系電解質中の水分の脱水効果を発揮することができ、非水系電解質中の水分含有率を10重量%以下に保持できるので、リチウムイオン電池の性能低下を招かない水分の持ち込み量に管理することができる。
次に本実施形態の電解質を用いたリチウムイオン電池の製造工程について説明する。
本実施形態において製造するリチウムイオン電池は、電極シートとセパレータとの積層体をロール状にそれぞれ形成した円筒形のものであり、図1に示すようなフローで製造される。すなわち、正極材料及び負極材料をそれぞれ調合した後、バインダや溶剤と混合して粗分散・分散し、これをろ過してペースト状とする。一方、正極にはアルミニウム箔を使用し、負極には銅箔を使用し、これらペースト状の電極材料をそれぞれ正極であるアルミニウム箔及び負極である銅箔に塗布して乾燥した後焼成する。そして、この焼成体を厚みが均一になるように圧縮したら電池の形や大きさに合わせて裁断して正極シート及び負極シートとする。その後、正極と負極の間に絶縁フィルムであるセパレータをはさみ、この正極、負極とセパレータが何層にもなるようにバウムクーヘンのように円筒状に巻き取る(巻き)。この巻き取った電池本体を円筒状の缶体に挿入し、缶底にあたる電極を溶接する。続いて直前まで密封しておいた本実施形態の電解質を開封後直ちに注入し、蓋にあたる電極を溶接して封口してリチウムイオン電池を製造することができる。続いて後工程である洗浄と製品表示等の捺印を行い、さらに検査・梱包の後出荷することで製造工程を完了する。このように本実施形態の電解質を直前まで密封状態で保管しておき、缶体への注入直前に開封して注入することにより、電解質が大気中の水分等を吸湿するのを極力忌して、リチウムイオン電池を製造することができる。
以上、本発明について添付図面を参照して説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されず種々の変形実施が可能である。例えば、非水系電解質二次電池としてのリチウムイオン電池は円筒形に限らず角型電池槽缶にも適用可能である。
以下の具体的実施例に基づき本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[無機系吸着材の水分含有量の影響試験]
(実施例1)
無機系吸着材として平均粒径5μmのCa置換したA型ゼオライトを用意し、十分に乾燥させた後、水に浸漬した。この無機系吸着材を水より取り出し、種々の乾燥時間で水分を揮散させたものをCO含有ガス中に所定時間放置してガス分析機器(マイクロトラック・ベル社製 「BELSORP MAX」)を用いて減圧下で吸蔵したCO及び水分放出させ、その吸着量を測定するとともに水分量を測定し、無機系吸着材単位重量当たりのCO吸着量及び水分含有率(無機系吸着材100重量部に対する水分量(重量部))(%)を算出した。結果を図2に示す。
図2から明らかなように、無機系吸着材であるCa置換したA型ゼオライトは、最大(水分含有量0%)で約90mL/gのCO吸着量を有するのに対し、大気中に放置した場合の一般的な水分含有率である約6.5重量%の場合には約35mL/gのCO吸着量であった。また本発明で規定する2重量%以下の水分含有率の場合には約70mL/gのCO吸着量であり、6.5重量%の場合の約2倍の吸収効果が得られることがわかった。したがって、乾燥状態の無機系吸着材を水分を低減した非水系電解質に浸漬することにより、最大限の吸着量を発揮できることができ、リチウムイオン電池内で発生した水分の除去も最大限に維持できると推定できる。
[CO吸収速度と吸着性能の確認試験]
(実施例2)
無機系吸着材として平均粒径5μmのCa置換したA型ゼオライトを用意し、これを乾燥して水分含有率を1〜2%に調整した。この無機系吸着材1gを十分に脱水した非水系電解質(エチレンカーボネート(EC):エチルメチルカーボネート(EMC)=3:7の混合液にLiPFを1m1ol/L溶解したもの)50mLに分散させて実施例2の電解質とした。この電解質をCO含有ガス中に所定時間放置した後取り出し、これを実施例1と同じガス分析機器を用いて減圧下で吸蔵したCOを放出させてその吸蔵量を測定するとともに単位重量当たりのCOガスの吸着量を測定した。結果を図3に示す。また、比較のために水分含有率を1〜2%に調整したCa置換したA型ゼオライト単独のCOガスの吸着量を同様に測定した結果(参考例)を図3に合わせて示す。
図3から明らかなように、無機系吸着材を非水系電解質に分散させた実施例2の電解質は、ガス吸収速度は遅くなるものの、吸収性能は10%の低下程度であり、十分なガス吸収性能を有することがわかった。
[水分吸着性能の確認試験]
(実施例3)
無機系吸着材として平均粒径5μmのCa置換したA型ゼオライトを用意し、これを乾燥して水分含有率を1〜2%に調整した。この無機系吸着材1gを十分に脱水した非水系電解質(エチレンカーボネート(EC):エチルメチルカーボネート(EMC)=3:7の混合液にLiPFを1m1ol/L溶解したもの)50mLに分散させて実施例3の電解質を調製した。この電解質に純水0.25mLを滴下し、所定時間放置した後で取り出し、これをガス分析機器(ジーエルサイエンス(株)製「GC−4000」)を用いて減圧下で吸蔵した水分を放出させてその吸蔵量を測定したところ、無機系吸着材の単位重量当たり水分を0.23mL/g吸着しており、実施例3の電解質が十分な水分吸着能を有することが確認できた。

Claims (8)

  1. 非水系電解質が含浸された正極と負極とセパレータとの積層体が気密容器内に封入され、前記非水系電解質中のリチウムイオンが電気伝導を担う非水系電解質二次電池用の電解質であって、
    前記非水系電解質が、液体の非水系電解質に水分含有率を2重量%以下に調整した無機系吸着材を分散させたものである非水系電解質二次電池用の電解質。
  2. 前記無機系吸着材が水分除去性能を有する請求項1に記載の非水系電解質二次電池用の電解質。
  3. 前記無機系吸着材がA型、X型あるいはY型のゼオライトである請求項1又は2に記載の非水系電解質二次電池用の電解質。
  4. 前記無機系吸着材が炭素系吸着材である請求項1又は2に記載の非水系電解質二次電池用の電解質。
  5. 前記無機系吸着材の粒径が10μm以下である請求項1〜4のいずれかに記載の非水系電解質二次電池用の電解質。
  6. 前記無機系吸着材が3Å〜10Åの細孔径を有する請求項1〜5のいずれかに記載の非水系電解質二次電池用の電解質。
  7. 前記非水系電解質の水分含有率を10重量%以下に保持できる請求項1〜6のいずれかに記載の非水系電解質二次電池用の電解質。
  8. 前記電解質が前記液体の非水系電解質に前記無機系吸着材を分散させた後、密封状態で保管される請求項1〜7のいずれかに記載の非水系電解質二次電池用の電解質。
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