JP2018021972A - 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
Description
一方で、厚みの薄い金属製の容器等を低コストで量産する方法として、ダイス(雌型)に配置した金属塊(スラグ)に対し、パンチで衝撃(インパクト)を加えて筒状体に成形するインパクトプレス加工が知られている。インパクトプレス加工により製造した筒状体の端面を除去することで、低コストで電子写真感光体に使用可能な導電性基体(以下、インパクトプレス管又はIP管とも称する)を製造することが可能である。
また、他方では、押出し加工後、引抜き加工(例えば冷間引抜き加工)のみを施すことで、電子写真感光体に使用可能な導電性基体(以下、引抜管又はED管とも称する)を製造することも可能である。
例えば、特許文献1には押出し加工により導電性基体を作製する際に、導電性基体上に存在する凹みを、長手方向に直線状形状に制御することで、高精度な導電性基体を作製する技術が開示されている。
特許文献2には、円筒状の導電性基体表面の凹みに対し、開口距離400μm以下かつ深さ8μm以下のものの個数を所定の範囲に制御することで、画質欠陥の発生を防止する技術が開示されている。
即ち、請求項1に係る発明は、
下記条件(A)を満たす導電性基体と、
下記条件(B)及び下記条件(C)を満たし、前記導電性基体上に設けられた金属酸化物粒子を含有する下引層と、
前記下引層上に設けられた感光層と、
を有する電子写真感光体である。
条件(A): 前記導電性基体の表面に存在する凹みをレーザー顕微鏡により測定したときに、最も大きい凹みの開口距離が400μm以下であり、かつ前記凹みの深さが15μm以下である。
条件(B): 前記下引層に対してコール・コールプロット解析を行った場合の、複素インピーダンス成分が最大となる角周波数ωmaxが2.0rad以上25.0rad以下である。
条件(C): 前記下引層に対してコール・コールプロット解析により求められる体積抵抗値が7.0×107Ω以上1.0×109Ω以下である。
前記下引層が、下記一般式(1A)で表される水酸基を持つアントラキノン構造を有する化合物を含有する請求項1に記載の電子写真感光体である。
請求項1又は請求項2に記載の電子写真感光体を備え、
画像形成装置に着脱するプロセスカートリッジである。
請求項1又は請求項2に記載の電子写真感光体と、
前記電子写真感光体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
トナーを含む現像剤により、前記電子写真感光体の表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、
前記トナー像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
を備える画像形成装置である。
本実施形態に係る電子写真感光体(以下、「感光体」とも称する)は、下記条件(A)を満たす導電性基体と、下記条件(B)及び下記条件(C)を満たし、前記導電性基体上に設けられた金属酸化物粒子を含有する下引層と、前記下引層上に設けられた感光層と、を有する。
条件(A): 前記導電性基体の表面に存在する凹みをレーザー顕微鏡により測定したときに、最も大きい凹みの開口距離が400μm以下であり、かつ前記凹みの深さが15μm以下である。
条件(B): 前記下引層に対してコール・コールプロット解析を行った場合の、複素インピーダンス成分が最大となる角周波数ωmaxが2.0rad以上25.0rad以下である。
条件(C): 前記下引層に対してコール・コールプロット解析により求められる体積抵抗値が7.0×107Ω以上1.0×109Ω以下である。
従来、導電性基体として、前述のIP管又はED管を使用すると、導電性基体の表面に、様々な大きさの凹みが特定の箇所に発生する場合があり、凹みの個数にも個体差がある。このような凹みを有する導電性基体の外周面に感光層等を形成して製造した感光体を画像形成装置に設置してトナー画像の形成を行うと、導電性基体の表面に存在する凹みに起因して白点状の画質欠陥(つまり白点)が発生することがある。白点の発生は、出力画像品質の低下を招きやすい。
表面に凹みが存在する導電性基体を感光体に用いた場合に、以下の原因で上記凹みに起因した白点状の画質欠陥が発生すると考えられる。
所謂電子写真プロセスにおける帯電工程において、帯電時に導電性基体の表面に存在する凹み端部へ電界集中が発生することで、凹み部分の帯電均一性が乱れやすくなる。そして、この帯電均一性の乱れが画像露光により減衰した電位の乱れを生じさせ、結果として、露光電位の乱れが白点状の画質欠陥を生じさせる。すなわち、白点状の画質欠陥は、導電性基体表面の凹みに起因して発生すると考えられる。
ここで、金属酸化物粒子を含有する下引層は、導電性基体から感光層への正電荷の流入を抑制する機能を有するが、下引層中で正電荷が移動しやすくなると、正電荷の流入を抑制することが困難となるだけでなく、帯電時に導電性基体の表面に存在する凹み端部への電界集中が発生しやすくなると考えられる。
まず、条件(A)の意義について説明する。
条件(A)で規定する最も大きい凹みの開口距離及び深さが上記範囲であるとは、導電性基体の表面に、過度に大きい開口距離及び深さを持つ凹みが存在しにくい状態であることを意味する。これにより、凹み自体の形状に起因して生じる凹み端部への電界集中の影響を低減しやすくする。
下引層に対してコール・コールプロット解析を行った場合の、複素インピーダンス成分(後述するインピーダンスZの虚数成分Z´´)が最大となる角周波数ωmaxが25.0rad以下であるとは、条件(A)で規定する上記凹みの開口距離及び深さに対して、下引層中の正電荷が移動しにくい状態であることを意味する。
ここで、下引層中の正電荷の移動のし易さは、詳細は後述するが、インピーダンスZの虚数成分Z´´が最大となる角周波数ωmaxで見積もることができる。すなわち、角周波数ωmaxが小さいということは、コール・コールプロット解析において印加される交流電圧に対する電荷の応答速度が遅くなることを意味し、これは下引層中の正電荷が移動し難いことと同義である。
したがって、角周波数ωmaxを25.0rad以下にして下引層中の正電荷を移動しにくい状態にする。ただし、画像濃度の低下を抑制する観点から、上記角周波数ωmaxの下限値は2radとする。
下引層に対してコール・コールプロット解析により求められる体積抵抗値が大きいということは、下引層中の正負電荷自体が移動しにくい状態であることを意味する。すなわち、条件(C)では、下引層の体積抵抗値を7.0×107Ω以上にして、下引層中の正負電荷を移動しにくい状態に制御する。ただし、画像濃度の低下を抑制する観点から、上記体積抵抗値の上限値は1.0×109Ωとする。
コール・コールプロット解析とは、抵抗値Rおよび静電容量Cが不明の並列回路(例えば、導電性有機膜)の両端に電極を取り付け、両電極間に、周波数を変化させながら交流電圧を印加し、印加された電圧と得られた電流の位相関係を解析する方法である。この方法により、上記並列回路の抵抗値Rと静電容量Cが求められる。
以下に、測定・解析の原理を説明する。
式(I)・・・・1/Z=1/R+iωC
式(II)・・・Z=R/(1+ω2R2C2)−i[ωR2C/(1+ω2R2C2)]
式(III)・・・Z=Z´+iZ´´
式(IV)・・・Z´=R/(1+ω2R2C2)
式(V)・・・・Z´´=ωR2C/(1+ω2R2C2)
式(VI)・・・(Z´−R/2)2+Z´´2=(R/2)2
本実施形態に係る感光体では、上記図表に基づき、角周波数ωmax及び抵抗値R(本実施形態では体積抵抗値に該当)を上記範囲にすることで下引層中での正電荷の移動が適正に制御される。
図3は、本実施形態に係る電子写真感光体の一例を示す概略断面図である。図4、図5はそれぞれ本実施形態に係る電子写真感光体の他の一例を示す概略断面図である。
図4に示す電子写真感光体7Bにおいては、導電性基体4上に下引層1が設けられ、その上に、電荷輸送層3、電荷発生層2、及び保護層5が順次形成された構造を有するものである。電子写真感光体7Bにおいては、電荷輸送層3及び電荷発生層2により感光層が構成される。
導電性基体としては、例えば、金属(アルミニウム、銅、亜鉛、クロム、ニッケル、モリブデン、バナジウム、インジウム、金、白金等)又は合金(ステンレス鋼等)を含む金属板、金属ドラム(金属円筒体)、及び金属ベルト等が挙げられる。また、導電性基体としては、例えば、導電性化合物(例えば導電性ポリマー、酸化インジウム等)、金属(例えばアルミニウム、パラジウム、金等)又は合金を塗布、蒸着又はラミネートした紙、樹脂フィルム、ベルト等も挙げられる。ここで、「導電性」とは体積抵抗率が1013Ωcm未満であることをいう。
中でも、金属円筒体が好適に用いられる。金属円筒体としては、インパクト加工で製造されたインパクトプレス管(IP管)、引き抜き加工で製造された引抜管(ED管)が好ましい。特に金属円筒体がIP管である場合、アルミニウムを主成分とした金属円筒体が好適に用いられる。なお、主成分とは、金属円筒体中のアルミニウムの含有量が50質量%を超えることを意味する。
条件(A): 前記導電性基体の表面に存在する凹みをレーザー顕微鏡により測定したときに、最も大きい凹みの開口距離が400μm以下であり、かつ前記凹みの深さが15μm以下である。
最も大きい凹みの開口距離は400μm以下であるが、好ましくは380μm以下、より好ましくは355μm以下である。なお、下限値は12μmであることが好ましい。
最も大きい凹みの深さは15μm以下であるが、好ましくは14μm以下、より好ましくは12μm以下である。なお、下限値は3μmであることが好ましい。
最も大きい凹みの開口距離は、以下の方法で測定する。
導電性基体の軸方向において、一方の側から50mm離れた位置を中心とする6mm径の領域、他方の側から50mm離れた位置を中心とする6mm径の領域、導電性基体中央の6mm径の領域、さらに上記領域に対して、それぞれ周方向に90°毎離れた領域を光学式顕微鏡により特定する。つまり、導電性基体の表面において、12の領域を特定する。
次いで、12の領域に存在する凹み(凹部)をレーザー顕微鏡(オリンパス社製:型番OLS1100)により表面観察して画像を撮影し、凹みごとの開口距離を測定する。条件(A)で規定する最も大きい凹みの開口距離とは、測定された凹みの開口距離の最大値とする。
上記12の領域に存在する凹みを上記レーザー顕微鏡により断面観察して画像を撮影し、凹みごとの深さを測定する。条件(A)で規定する最も大きい凹みの深さとは、測定された凹みの深さの最大値とする。
なお、凹みの形状は、特に制限されないが、断面形状において、例えば、楕円形状等の円形状;ひし形状、長方形状等の多角形状;不定形状;が挙げられる。
特に、導電性基体をインパクトプレス加工で作製する場合には、導電性基体を作製するための金属の塊、つまり被加工材料(以下「スラグ」という場合がある)の表面に予め傷(凹部)を付与することにより、条件(A)を満たす導電性基体を製造することができる。
また、導電性基体がED管である場合、0.25mm以上0.8mm以下が好ましく、0.4mm以上0.7mm以下がより好ましく、0.4mm以上0.5mm以下がさらに好ましい。
酸性処理液による処理は、例えば、以下のようにして実施される。先ず、リン酸、クロム酸及びフッ酸を含む酸性処理液を調製する。酸性処理液におけるリン酸、クロム酸及びフッ酸の配合割合は、例えば、リン酸が10質量%以上11質量%以下の範囲、クロム酸が3質量%以上5質量%以下の範囲、フッ酸が0.5質量%以上2質量%以下の範囲であって、これらの酸全体の濃度は13.5質量%以上18質量%以下の範囲がよい。処理温度は例えば42℃以上48℃以下が好ましい。被膜の膜厚は、0.3μm以上15μm以下が好ましい。
本実施形態の感光体において、下引層は、金属酸化物粒子を含有する。例えば、下引層は、金属酸化物粒子と結着樹脂とを含む層である。また、本実施形態における下引層は、前述の通り、下記条件(B)及び下記条件(C)を満たす。
条件(B):下引層に対してコール・コールプロット解析を行った場合の、複素インピーダンス成分が最大となる角周波数ωmaxが2.0rad以上25.0rad以下である。
条件(C):下引層に対してコール・コールプロット解析により求められる体積抵抗値が7.0×107Ω以上1.0×109Ω以下である。
角周波数ωmaxは2.0rad以上25.0rad以下であり、好ましくは2.0rad以上15.0rad以下、より好ましくは2.0rad以上14.0rad以下である。
角周波数ωmaxが25.0rad以下であると、下引層中で正電荷が移動しにくくなり、帯電時に導電性基体の表面に存在する凹み端部への電界集中が抑制されやすくなる。これにより、導電性基体表面の凹みに起因した白点状の画質欠陥(白点)が発生しにくくなる。
角周波数ωmaxが2.0rad以上であると、下引層中の正電荷の移動が過度に抑制されにくくなり、下引層中に長期使用による電荷の蓄積が生じにくくなる。これにより、画像書込み用露光後の電位が確保され、画像濃度の低下が抑制される。
体積抵抗値は7.0×107Ω以上1.0×109Ω以下であり、好ましくは7.0×107Ω以上2.0×108Ω以下、より好ましくは7.0×107Ω以上1.0×108Ω以下である。
体積抵抗値が1.0×109Ω以下であると、下引層中の正負電荷の移動が過度に抑制されにくくなり、下引層中に長期使用による電荷の蓄積が生じにくくなる。これにより、画像書込み用露光後の電位が確保され、画像濃度の低下が抑制される。
体積抵抗値が7.0×107Ω以上であると、下引層中で正負電荷が移動しにくくなり、帯電時に導電性基体の表面に存在する凹み端部への電界集中が抑制されやすくなる。これにより、導電性基体表面の凹みに起因した白点状の画質欠陥(白点)が発生しにくくなる。
角周波数ωmax及び体積抵抗値は、以下の方法により測定される。
測定には、電源としてSI1287 electrochemical interface(東陽テクニカ社製)、電流アンプとしてDIELECTRIC INTERFACE solartron 1296(東陽テクニカ社製)、電流計としてIMPEDANCE/GAIN−PHASE ANALYZER solartron SI1260(東陽テクニカ社製)を用い、測定用ソフトウェアとしてSolartron Material Research and Test softwere Ver.3.0.1(solartron analytical社製)を用いる。
導電性基体(例えば、アルミニウム基体)を陰極、金電極を陽極として、1Vp−pの交流電圧を周波数1MHzから1mHzまでの範囲で高周波側から印加して交流インピーダンスを測定する。
得られた測定結果を、解析ソフトZview Ver.3.1c(Scribner Associates社製)を用いてコール・コールプロット解析を行う。具体的には、得られたインピーダンスZの実数成分Z´と虚数成分Z´´からなる2軸のグラフを作成し、座標(Z´,Z´´)で表した場合に、(0,0)となる点と虚数成分Z´´が最大となる点の間の値を用いて半円形フィッティングを行い、複素インピーダンス成分(インピーダンスZの虚数成分Z´´)が最大となる角周波数ωmaxを求める。また、得られた2軸のグラフから、体積抵抗値、さらに、静電容量Cを求める。
なお、上記装置と同等の測定が可能であるならば、他の測定機を用いることも可能である。具体的な角周波数ωmax及び体積抵抗値の測定方法については実施例の項に記載する。
まず、測定対象となる感光体を準備する。次に、例えば、下引層を被覆している電荷発生層、及び電荷輸送層等の感光層をアセトン、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール等の溶剤を用いて除去し、下引層を露出させる。そして、露出された下引層上に真空蒸着法やスパッタ法等の手段により金電極を装着して、測定用試料とする。そして、この測定用試料について、上記の測定装置により、角周波数ωmax及び体積抵抗値を測定する。
また、金属酸化物粒子の粒度分布が広い場合は、金属酸化物粒子間距離の分布が広くなる。そして、金属酸化物粒子間距離に存在するバインダーなどの有機材料の影響により、コール・コールプロット解析における交流電圧に対する応答速度が遅くなりやすい。これは、下引層中の正電荷が移動し難いことと同義である。すなわち、角周波数ωmaxは小さくなる傾向があり、体積抵抗値は大きくなる傾向がある。
ここで、分散液X中の第1の金属酸化物粒子の粒径は、分散液Y中の第2の金属酸化物粒子の粒径よりも小さくされている。
なお、分散液Xは、長時間分散を行うことにより、分散液X中の金属酸化物粒子の粒径は小さくされている。一方、分散液Yは分散時間が短いために、分散液Y中の金属酸化物粒子の粒径は、分散液X中の金属酸化物粒子の粒径よりも大きい。
式(r)・・・r={X/(X+Y)}×100
ここで、式(r)において、Xは、分散液X中の金属酸化物粒子の固形分含有量(質量部)、Yは、分散液Y中の金属酸化物粒子の固形分含有量(質量部)を表す。
さらに、金属酸化物粒子の粒径が小さい下引層形成用塗布液中と、金属酸化物粒子の粒径が大きい下引層形成用塗布液中とを混合する方法を例に挙げて説明したが、この方法に限定されるものではない。
これらの中でも、上記抵抗値を有する金属酸化物粒子としては、例えば、酸化錫粒子、酸化チタン粒子、酸化亜鉛粒子、酸化ジルコニウム粒子等の金属酸化物粒子がよく、特に、酸化亜鉛粒子が好ましい。
金属酸化物粒子の体積平均粒径は、例えば、50nm以上2000nm以下(好ましくは60nm以上1000nm以下)がよい。
アントラキノン構造を有する化合物の中でも、下引層中での正電荷の移動を調整する観点から、水酸基(ヒドロキシ基)を持つアントラキノン構造を有する化合物が特に好ましい。水酸基を持つアントラキノン構造を有する化合物は、アントラキノン構造のうちの芳香環の水素原子の少なくとも一つが水酸基で置換された化合物であり、下記一般式(1)で表される化合物、又は下記一般式(2)で表される化合物を用いることがより好ましい。下記一般式(1)で表される化合物がさらに好ましい。
R1及びR2が表す炭素数1以上10以下のアルコキシ基としては、直鎖状、または分岐状のいずれでもよく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、オクトキシ基等が挙げられる。炭素数1以上10以下のアルコキシ基としては、好ましくは炭素数1以上8以下のアルコキシ基、より好ましくは炭素数1以上6以下のアルコキシ基である。
一般式(1)中、R1及びR2が表す未置換の炭素数6以上30以下のアリール基としては、例えば、フェニル基;アルキルベンゼンから水素原子が1個外れた基(ベンジル基、トリル基、キシリル基、メチシル基等);ナフチル基;ナフタレンのアルキル基置換体から水素原子が1個外れた基;が挙げられる。
一般式(1)中、R1及びR2が表す炭素数6以上30以下の置換アリール基における置換基としては、例えば、炭素数1以上6以下のアルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基等)、上記炭素数6以上30以下のアリール基、上記炭素数1以上10以下のアルコキシ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、ニトロ基、アミド基、ヒドロキシ基、エステル基、エーテル基、アルデヒド基が挙げられる。
一般式(1A)中、R11が表す未置換の炭素数6以上30以下のアリール基としては、一般式(1)中におけるR1及びR2が表す未置換の炭素数6以上30以下のアリール基と同義である。
一般式(1A)中、R11が表す炭素数6以上30以下の置換アリール基における置換基としては、一般式(1)中におけるR1及びR2が表す炭素数6以上30以下の置換アリール基における置換基と同義である。
一般式(1A)中、nとしては、好ましくは1以上7以下の整数、より好ましくは2以上5以下の整数である。
なお、下記の化合物の具体例において、「例示化合物」と称し、例えば、下記(1−1)の化合物であれば「例示化合物(1−1)」と称す。
また、下記例示化合物中、「Me」はメチル基、「Et」はエチル基、「Bu」はn−ブチル基、「C5H11」はn−ペンチル基、「C6H13」はn−ヘキシル基、「C7H15」はn−ヘプチル基、「C8H17」はn−オクチル基、「C9H19」はn−ノニル基、「C10H21」はn−デシル基を表す。
下引層に用いる結着樹脂としては、例えば、電荷輸送性基を有する電荷輸送性樹脂、導電性樹脂(例えばポリアニリン等)等も挙げられる。
これら結着樹脂を2種以上組み合わせて使用する場合には、その混合割合は、必要に応じて設定される。
添加剤としては、多環縮合系、アゾ系等の電子輸送性顔料、ジルコニウムキレート化合物、チタニウムキレート化合物、アルミニウムキレート化合物、チタニウムアルコキシド化合物、有機チタニウム化合物、シランカップリング剤等の公知の材料が挙げられる。シランカップリング剤は前述のように金属酸化物粒子の表面処理に用いられるが、添加剤として更に下引層に添加してもよい。
下引層の表面粗さ(十点平均粗さ)は、モアレ像抑制のために、使用される露光用レーザ波長λの1/(4n)(nは上層の屈折率)から1/2までに調整されていることがよい。
表面粗さ調整のために下引層中に樹脂粒子等を添加してもよい。樹脂粒子としてはシリコーン樹脂粒子、架橋型ポリメタクリル酸メチル樹脂粒子等が挙げられる。また、表面粗さ調整のために下引層の表面を研磨してもよい。研磨方法としては、バフ研磨、サンドブラスト処理、湿式ホーニング、研削処理等が挙げられる。
下引層形成用塗布液としては、一例として、既述の下引層形成用塗布液を用いることがよい。すなわち、第1の金属酸化物粒子を含有する第1の下引層形成用塗布液の分散液Xと、第2の金属酸化物粒子を含有する第2の下引層形成用塗布液の分散液Yとを混合して調製した下引層形成用塗布液であって、第1の金属酸化物粒子の粒径が第2の金属酸化物粒子の粒径よりも小さい下引層形成用塗布液であることがよい。
これらの溶剤として具体的には、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、ベンジルアルコール、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、メチレンクロライド、クロロホルム、クロロベンゼン、トルエン等の通常の有機溶剤が挙げられる。
図示は省略するが、下引層と感光層との間に中間層をさらに設けてもよい。
中間層は、例えば、樹脂を含む層である。中間層に用いる樹脂としては、例えば、アセタール樹脂(例えばポリビニルブチラール等)、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、カゼイン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ゼラチン、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂等の高分子化合物が挙げられる。
中間層は、有機金属化合物を含む層であってもよい。中間層に用いる有機金属化合物としては、ジルコニウム、チタニウム、アルミニウム、マンガン、ケイ素等の金属原子を含有する有機金属化合物等が挙げられる。
これらの中間層に用いる化合物は、単独で又は複数の化合物の混合物若しくは重縮合物として用いてもよい。
中間層を形成する塗布方法としては、浸漬塗布法、突き上げ塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、ブレード塗布法、ナイフ塗布法、カーテン塗布法等の通常の方法が用いられる。
電荷発生層は、例えば、電荷発生材料と結着樹脂とを含む層である。また、電荷発生層は、電荷発生材料の蒸着層であってもよい。電荷発生材料の蒸着層は、LED(Light Emitting Diode)、有機EL(Electro−Luminescence)イメージアレー等の非干渉性光源を用いる場合に好適である。
なお、n−型の判定は、通常使用されるタイムオブフライト法を用い、流れる光電流の極性によって判定され、正孔よりも電子をキャリアとして流しやすいものをn−型とする。
結着樹脂としては、例えば、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアリレート樹脂(ビスフェノール類と芳香族2価カルボン酸の重縮合体等)、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリビニルピリジン樹脂、セルロース樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂等が挙げられる。ここで、「絶縁性」とは、体積抵抗率が1013Ωcm以上であることをいう。
これらの結着樹脂は1種を単独で又は2種以上を混合して用いられる。
なお、この分散の際、電荷発生層形成用塗布液中の電荷発生材料の平均粒径を0.5μm以下、好ましくは0.3μm以下、更に好ましくは0.15μm以下にすることが有効である。
電荷輸送層は、例えば、電荷輸送材料と結着樹脂とを含む層である。電荷輸送層は、高分子電荷輸送材料を含む層であってもよい。
上記各基の置換基としては、ハロゲン原子、炭素数1以上5以下のアルキル基、炭素数1以上5以下のアルコキシ基が挙げられる。また、上記各基の置換基としては、炭素数1以上3以下のアルキル基で置換された置換アミノ基も挙げられる。
上記各基の置換基としては、ハロゲン原子、炭素数1以上5以下のアルキル基、炭素数1以上5以下のアルコキシ基が挙げられる。また、上記各基の置換基としては、炭素数1以上3以下のアルキル基で置換された置換アミノ基も挙げられる。
なお、電荷輸送材料と結着樹脂との配合比は、質量比で10:1から1:5までが好ましい。
保護層は、必要に応じて感光層上に設けられる。保護層は、例えば、帯電時の感光層の化学的変化を防止したり、感光層の機械的強度をさらに改善する目的で設けられる。
そのため、保護層は、硬化膜(架橋膜)で構成された層を適用することがよい。これら層としては、例えば、下記1)又は2)に示す層が挙げられる。
2)非反応性の電荷輸送材料と、電荷輸送性骨格を有さず、反応性基を有する反応性基含有非電荷輸送材料と、を含む組成物の硬化膜で構成された層(つまり、非反応性の電荷輸送材料と、当該反応性基含有非電荷輸送材料の重合体又は架橋体と、を含む層)
なお、保護層形成用塗布液は、無溶剤の塗布液であってもよい。
単層型感光層(電荷発生/電荷輸送層)は、例えば、電荷発生材料と電荷輸送材料と、必要に応じて、結着樹脂、及びその他周知の添加剤と、を含む層である。なお、これら材料は、電荷発生層及び電荷輸送層で説明した材料と同様である。
そして、単層型感光層中、電荷発生材料の含有量は、全固形分に対して10質量%以上85質量%以下がよく、好ましくは20質量%以上50質量%以下である。また、単層型感光層中、電荷輸送材料の含有量は、全固形分に対して5質量%以上50質量%以下がよい。
単層型感光層の形成方法は、電荷発生層や電荷輸送層の形成方法と同様である。
単層型感光層の膜厚は、例えば、5μm以上50μm以下がよく、好ましくは10μm以上40μm以下である。
本実施形態に係る画像形成装置は、電子写真感光体と、電子写真感光体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、トナーを含む現像剤により電子写真感光体の表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、トナー像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、を備える。そして、電子写真感光体として、上記本実施形態に係る電子写真感光体が適用される。
本実施形態に係る画像形成装置100は、図6に示すように、電子写真感光体7を備えるプロセスカートリッジ300と、露光装置9(静電潜像形成手段の一例)と、転写装置40(一次転写装置)と、中間転写体50とを備える。なお、画像形成装置100において、露光装置9はプロセスカートリッジ300の開口部から電子写真感光体7に露光し得る位置に配置されており、転写装置40は中間転写体50を介して電子写真感光体7に対向する位置に配置されており、中間転写体50はその一部が電子写真感光体7に接触して配置されている。図示しないが、中間転写体50に転写されたトナー像を記録媒体(例えば用紙)に転写する二次転写装置も有している。なお、中間転写体50、転写装置40(一次転写装置)、及び二次転写装置(不図示)が転写手段の一例に相当する。
帯電装置8としては、例えば、導電性又は半導電性の帯電ローラ、帯電ブラシ、帯電フィルム、帯電ゴムブレード、帯電チューブ等を用いた接触型帯電器が使用される。また、非接触方式のローラ帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン帯電器やコロトロン帯電器等のそれ自体公知の帯電器等も使用される。
露光装置9としては、例えば、電子写真感光体7表面に、半導体レーザ光、LED光、液晶シャッタ光等の光を、定められた像様に露光する光学系機器等が挙げられる。光源の波長は電子写真感光体の分光感度領域内とする。半導体レーザの波長としては、780nm付近に発振波長を有する近赤外が主流である。しかし、この波長に限定されず、600nm台の発振波長レーザや青色レーザとして400nm以上450nm以下に発振波長を有するレーザも利用してもよい。また、カラー画像形成のためにはマルチビームを出力し得るタイプの面発光型のレーザ光源も有効である。
現像装置11としては、例えば、現像剤を接触又は非接触させて現像する一般的な現像装置が挙げられる。現像装置11としては、上述の機能を有している限り特に制限はなく、目的に応じて選択される。例えば、一成分系現像剤又は二成分系現像剤をブラシ、ローラ等を用いて電子写真感光体7に付着させる機能を有する公知の現像器等が挙げられる。中でも現像剤を表面に保持した現像ローラを用いるものが好ましい。
クリーニング装置13は、クリーニングブレード131を備えるクリーニングブレード方式の装置が用いられる。
なお、クリーニングブレード方式以外にも、ファーブラシクリーニング方式、現像同時クリーニング方式を採用してもよい。
転写装置40としては、例えば、ベルト、ローラ、フィルム、ゴムブレード等を用いた接触型転写帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン転写帯電器やコロトロン転写帯電器等のそれ自体公知の転写帯電器が挙げられる。
中間転写体50としては、半導電性を付与したポリイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル、ゴム等を含むベルト状のもの(中間転写ベルト)が使用される。また、中間転写体の形態としては、ベルト状以外にドラム状のものを用いてもよい。
図7に示す画像形成装置120は、プロセスカートリッジ300を4つ搭載したタンデム方式の多色画像形成装置である。画像形成装置120では、中間転写体50上に4つのプロセスカートリッジ300がそれぞれ並列に配置されており、1色に付き1つの電子写真感光体が使用される構成となっている。なお、画像形成装置120は、タンデム方式であること以外は、画像形成装置100と同様の構成を有している。
酸化亜鉛粒子(商品名:MZ−300、テイカ社製):100質量部、シランカップリング剤として、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン(10質量%のトルエン溶液):10質量部、及びトルエン:200質量部を混合して攪拌を行い、2時間還流を行った。その後、10mmHgにてトルエンを減圧留去し、135℃で2時間焼き付け表面処理を行った。
分散液Aの作製において、サンドミルでの分散時間を4時間に変更したこと以外は、分散液Aの作製と同様にして分散液Bを得た。
分散液Aの作製において、酸化亜鉛粒子を30質量部に変更したこと以外は、分散液Aの作製と同様にして分散液Cを得た。
分散液Aの作製において、酸化亜鉛粒子を30質量部に変更し、サンドミルでの分散時間を4時間に変更したこと以外は、分散液Aの作製と同様にして分散液Dを得た。
〔下引層の形成〕
導電性基体として、インパクトプレス加工により作製した直径30mm、長さ252.9mm、肉厚0.50mmのアルミニウム基体(IP管)を準備した。
また、上記で得た分散液Aを24質量部と、分散液Bを76質量部と、混合して下引層形成用塗布液を得た。
得られた下引層形成用塗布液を用いて、浸漬塗布法にて上記アルミニウム基体上に塗布し、180℃、30分の乾燥硬化を行い、膜厚23.5μmの下引層を得た。
電荷発生材料として、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料:18質量部、結着樹脂として、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂(商品名:VMCH、日本ユニカー社製):16質量部、及びn−酢酸ブチル:100質量部を混合し、混合物を得た。この混合物を、容量100mLのガラス瓶中に、1.0mmφガラスビーズを充填率50%とともに混合し、ペイントシェーカーを用いて2.5時間分散処理し、電荷発生層形成用塗布液を得た。得られた電荷発生層形成用塗布液を、上記で形成した下引層上に浸漬塗布し、100℃、5分の条件で乾燥して、膜厚0.20μmの電荷発生層を形成した。
下記式(a−1A)で表される化合物:2質量部、下記式(a−2A)で表される化合物:2質量部、及びビスフェノールZポリカーボネート樹脂(分子量4万):6質量部を、テトラヒドロフラン:60質量部に加えて溶解して電荷輸送層形成用塗布液を得た。この電荷輸送層形成用塗布液を、上記で形成した電荷発生層上に塗布して、150℃、30分の条件で乾燥を行い、膜厚26μmの電荷輸送層を形成して、感光体を作製した。
実施例1において、アルミニウム基体の種類、分散液の種類及び含有量、並びに、下引層の膜厚の組み合わせを、表1に示すように変更したこと以外は実施例1と同様にして感光体を作製した。
実施例1において、アルミニウム基体の種類、分散液の種類及び含有量、並びに、下引層の膜厚の組み合わせを、表2に示すように変更したこと以外は実施例1と同様にして感光体を作製した。
<最も大きい凹みの開口距離及び深さ(条件(A))の測定>
各例の感光体の作製において、下引層の形成に先だって、アルミニウム基体の表面に存在する凹みをレーザー顕微鏡により測定したときの、最も大きい凹みの開口距離及び深さを既述の方法で測定し、アルミニウム基体上に下引層を形成した後も、上記凹みの位置が分かるように記録した。最も大きい凹みの開口距離及び深さの測定結果を表1、2に示す。
各例の感光体の作製において、下引層が形成されたアルミニウム基体を用いて、複素インピーダンス成分(インピーダンスZの虚数成分Z´´)が最大となる角周波数ωmax及び体積抵抗値を求めた。
まず、アルミニウム基体上に形成された下引層の軸方向の中央部分に、イオンスパッターにて、直径6mm、厚さ300オングストロームの円形金電極を作製した。その後は既述の方法と同様にして下引層の角周波数ωmax及び体積抵抗値を求めた。なお、測定条件は以下の通りである。結果を表1、表2に示す。
−測定条件−
直流印加電圧:0V
交流印加電圧:1.0V
Sweep Frequency:1.0MHz〜1.0mHz
測定ステップ数:5pts/decade
各例で得られた電子写真感光体を、電子写真式画像形成装置(富士ゼロックス社製:DocuPrint P450d)に搭載し、画質評価を行った。
まず、A4サイズの用紙に30%濃度の全面ハーフトーン画像を1枚出力し、先に位置を記録しておいた、アルミニウム基体(導電性基体)の表面に存在する最も大きい開口距離を持つ凹み及び最も大きい深さを持つ凹みに該当する場所の画質欠陥(白点)と、全面の出力画像濃度を評価した(初期画質評価)。その後、A4サイズの用紙に30%濃度の全面ハーフトーン画像10,000枚を連続出力し、10,000枚目の出力画像を同様に評価した(10,000枚出力後の画質評価)。
画質欠陥(白点)及び全面の出力画像濃度の評価は、目視にて判定を行った。判定はG0〜G5の6段階で、G1刻みで行い、Gの数値が小さい方が、評価結果が良好であることを示す(つまり、(優)G0>G1>G2>G3>G4>G5(劣)の関係になる)。画質欠陥の評価及び出力画像濃度の評価において、許容範囲はG3以下である。
なお、下記の評価基準は、最も大きい開口距離を持つ凹み及び最も大きい深さを持つ凹みに該当する場所が異なる場合には、2つの場所の判定結果をともに満足するときの基準とする。結果を表1、2に示す。
G0:画質欠陥及び画質濃度低下が全く見えない
G1:画質欠陥及び画質濃度低下が殆ど見えない
G2:画質欠陥及び画質濃度低下が極僅かに見える
G3:画質欠陥及び画質濃度低下が僅かに見える
G4:画質欠陥及び画質濃度低下が明瞭に見える
G5:画質欠陥及び画質濃度低下が極めて明瞭に見える
Claims (4)
- 下記条件(A)を満たす導電性基体と、
下記条件(B)及び下記条件(C)を満たし、前記導電性基体上に設けられた金属酸化物粒子を含有する下引層と、
前記下引層上に設けられた感光層と、
を有する電子写真感光体。
条件(A): 前記導電性基体の表面に存在する凹みをレーザー顕微鏡により測定したときに、最も大きい凹みの開口距離が400μm以下であり、かつ前記凹みの深さが15μm以下である。
条件(B): 前記下引層に対してコール・コールプロット解析を行った場合の、複素インピーダンス成分が最大となる角周波数ωmaxが2.0rad以上25.0rad以下である。
条件(C): 前記下引層に対してコール・コールプロット解析により求められる体積抵抗値が7.0×107Ω以上1.0×109Ω以下である。 - 前記下引層が、下記一般式(1A)で表される水酸基を持つアントラキノン構造を有する化合物を含有する請求項1に記載の電子写真感光体。
(一般式(1A)中、R11は炭素数1以上10以下のアルコキシ基、又は置換もしくは未置換の炭素数6以上30以下のアリール基を表す。nは1以上8以下の整数を表す。) - 請求項1又は請求項2に記載の電子写真感光体を備え、
画像形成装置に着脱するプロセスカートリッジ。 - 請求項1又は請求項2に記載の電子写真感光体と、
前記電子写真感光体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
トナーを含む現像剤により、前記電子写真感光体の表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、
前記トナー像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
を備える画像形成装置。
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