JP2018020866A - 剥離方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 基板と光学フィルム片とを備えた積層体から前記光学フィルム片を剥離する剥離方法であって、前記光学フィルム片は、光学フィルムに対して相対的に走行する切断刃でこれが切断されて形成され、且つ、該切断による4つの端縁を有しており、前記端縁の少なくとも1つでの前記光学フィルム片の剥離方向が、前記切断の際に前記光学フィルムと接触している部分での前記切断刃の前記光学フィルムに対する相対的な移動方向と同じ方向となるように、前記基板から前記光学フィルム片を剥離する。
【選択図】 図6
Description
例えば、基板と、該基板に接着された破断し易いフィルムとを備えた積層体から該フィルムを剥離する方法であって、該破断し易いフィルムの全面に粘着シートを貼り付け、該粘着シートと共に該フィルムを剥離する方法が提案されている(特許文献1参照)。
また、光学フィルム片の全面に粘着シートを接着した場合であっても、光学フィルム片を剥離する際に、破断が生じるおそれがある。
その結果、光学フィルム片の一の端縁では、切断によって傾斜して外方に突出するササクレ(小片部)が形成され、これによって、ギザギザが発生しており、このギザギザに逆らうような張力が発生するように光学フィルム片を剥離すると、光学フィルム片が裂け易くなることを見出した。
さらに、上記した小片部が、切断の際に光学フィルムと接触している部分での切断刃の上記移動方向に向かって傾斜するように突出していることを突き止めた。
そして、光学フィルム片の一の端縁での光学フィルム片の剥離方向が、切断の際に光学フィルムと接触している部分での切断刃の上記移動方向と同じ方向となるように光学フィルム片を剥離することによって、剥離する際に光学フィルム片にかかる張力が上記ギザギザに逆らうことにならず、その結果、該ギザギザを起点として光学フィルム片が裂け難くなることを見出して、本発明を完成するに至った。
基板と、該基板の一方の面上に接着された光学フィルム片とを備えた矩形状の積層体から前記光学フィルム片を剥離する剥離方法であって、
前記光学フィルム片は、光学フィルムに対して相対的に走行する切断刃で該光学フィルムが切断されて形成されており、且つ、該切断によって形成された4つの端縁を有しており、
前記4つの端縁のうち少なくとも1つでの前記光学フィルム片の剥離方向が、前記切断の際に前記光学フィルムと接触している部分での前記切断刃の前記光学フィルムに対する相対的な移動方向と同じ方向となるように、前記基板から前記光学フィルム片を剥離する方法である。
よって、光学フィルム片が破断することを抑制しつつ、光学フィルム片を剥離し得る。また、光学フィルム片に粘着シートを貼り合わせなくても破断を抑制し得るため、簡便である。
従って、光学フィルム片が裂けることを抑制しつつ、該光学フィルム片を基板から簡便に剥離し得る。
前記光学フィルム片の4つの端縁を、一の角部から順に第1、第2、第3及び第4の端縁とし、且つ、前記一の角部を挟む2つの端縁を前記第1及び第4の端縁とするとき、
前記光学フィルム片は、前記第1及び第4の端縁が、前記光学フィルムと接触している部分での前記切断刃の前記移動方向が前記一の角部から離れる方向となるように切断されて形成されており、
前記第1及び第4の端縁での前記光学フィルム片の剥離方向が、前記切断の際に前記光学フィルムと接触している部分での前記切断刃の前記移動方向と同じ方向になるように、前記一の角部を剥離起点として前記基板から前記光学フィルム片を剥離することが好ましい。
よって、より確実に、光学フィルム片が破断することを抑制しつつ、光学フィルム片を剥離し得る。
前記光学フィルム片は、さらに前記第2の端縁が、前記光学フィルムと接触している部分での前記切断刃の前記移動方向が前記第1の端縁から離れる方向となるように切断され、且つ、前記第3の端縁が、前記光学フィルムと接触している部分での前記切断刃の前記移動方向が前記第4の端縁から離れる方向となるように切断されて形成されており、
前記第1及び第4の端縁に引き続き、さらに前記第2及び第3の端縁での前記光学フィルム片の剥離方向が、前記切断の際に前記光学フィルムと接触している部分での前記切断刃の前記移動方向と同じ方向となるように、前記一の角部を剥離起点として前記基板から前記光学フィルム片を剥離することが好ましい。
よって、一層確実に、光学フィルム片が破断することを抑制しつつ、光学フィルム片を剥離し得る。
前記光学フィルム片は、前記切断の際に前記光学フィルムと接触している部分での前記切断刃の前記移動方向が、前記切断刃の前記光学フィルムに対する相対的な走行方向とは反対の方向となるように回転する前記切断刃によって切断されて形成されたものであってもよい。
前記光学フィルム片は、前記切断の際に前記光学フィルムと接触している部分での前記切断刃の前記移動方向が、前記切断刃の前記光学フィルムに対する相対的な走行方向と同じ方向となるように回転する前記切断刃によって切断されて形成されたものであってもよい。
前記光学フィルム片は、回転しない前記切断刃によって切断されて形成されたものであってもよい。
前記光学フィルムは、偏光板であり、
前記光学フィルム片は、偏光板片であってもよい。
図1及び図2に示すように、積層体30は、矩形状の基板31と、該基板31の一方の面31a上に接着された矩形状の光学フィルム片33とを有している。
基板31は、光学フィルム片33よりも大きく形成されている。
これらのうち、例えば光学フィルム片33が偏光板片33である場合には、図3に示すように、偏光板片33は、例えば具体的には、偏光子41と、偏光子41の両面にそれぞれ形成された第2の接着剤を有する接着剤層43と、これら接着剤層43にそれぞれ積層された保護フィルム45とを備えている。
なお、このように、図3では、偏光板片33が、偏光子41と、その両面に積層された保護フィルム45とを有する態様を示すが、その他、偏光板片33が、偏光子41と、その一方の面のみに積層された保護フィルム45とを有する態様を採用することもできる。
偏光子41の厚みは、通常、2〜30μm程度である。
かかる接着力は、オートグラフ(精密万能試験機、島津製作所製)によって、基板31から光学フィルム片33を、引張速度300mm/minで90°方向に引き剥がして測定される値である。
基板31と、該基板31の一方の面(上面)31a上に接着された光学フィルム片33とを備えた矩形状の積層体30から前記光学フィルム片33を剥離する剥離方法であって、
前記光学フィルム片33は、光学フィルム50に対して相対的に走行する切断刃60で該光学フィルム50が切断されて形成されており、且つ、該切断によって形成された4つの端縁34a〜34dを有しており、
前記端縁34a〜34dの少なくとも1つでの前記光学フィルム片33の剥離方向が、前記切断の際に前記光学フィルム50と接触している部分での前記切断刃60の前記光学フィルム50に対する相対的な移動方向と同じ方向となるように、前記基板31から前記光学フィルム片33を剥離する。
ここで、上記切断の際に光学フィルム50と接触している部分での切断刃60の上記移動方向は、切断する際の切断刃60の光学フィルム50に対する相対的な走行方向に投影されたときの移動方向である。すなわち、上記移動方向は、上記走行方向の上流側に向かう方向、または、下流側に向かう方向として表され得る。
切断刃60の光学フィルム50に対する相対的な走行方法は、特に限定されるものではなく、適宜設定され得る。例えば、従来公知の手段を用いて、光学フィルム50を固定(走行しない状態に)して切断刃60のみを走行させたり、切断刃60を固定(走行しない状態に)して光学フィルム50のみを走行させたり、光学フィルム50及び切断刃60の双方を走行させたりし得る。
また、切断刃60は、刃部が回転しない状態で走行する切断刃であっても、刃部が駆動回転または自由回転しながら走行する切断刃であってもよい。
態様(1):光学フィルム50と接触している部分での切断刃60の光学フィルム50に対する相対的な移動方向が、該切断刃60の上記走行方向とは反対の方向となるように回転する回転刃によって切断する態様が挙げられる。かかる回転刃には、例えば回転駆動によって回転しながら、光学フィルム50に対して相対的に走行する丸刃や、自由回転によって回転しながら、光学フィルム50に対して相対的に走行する丸刃が採用され得る(このような回転は、例えば図5に示され、ここでは、図5に示されるような回転を、正回転と称する。)
態様(2):光学フィルム50と接触している部分での切断刃60の光学フィルム50に対する相対的な移動方向が、該切断刃60の上記走行方向と同じ方向となるように回転する回転刃によって切断する態様が挙げられる。かかる回転刃には、例えば回転駆動によって回転しながら、光学フィルム50に対して相対的に走行する丸刃が採用され得る(このような回転は、例えば図9に示され、ここでは、図9に示されるような回転を、逆回転と称する。)。
態様(3):回転しない状態で、光学フィルム50に対して相対的に走行する切断刃60によって切断する態様が挙げられる(このように回転しない刃は、例えば図11に示され、ここでは、図11に示されるような切断刃を、固定刃と称する。)。かかる切断刃としては、平刃や丸刃が挙げられる。
図5に示すように、切断刃60が光学フィルム50に対して相対的に走行しながら光学フィルム50を切断する際、切断刃60は、光学フィルム50と接触している部分において、刃部が、光学フィルム50に対する相対的な走行方向(図5の破線矢印、右方向)とは反対の方向(図5の実線矢印、左方向)に、光学フィルム50に対して相対的に移動するように回転する(正回転)。
この走行時、切断刃60は、上記走行方向とは反対の方向に、光学フィルム50を擦りつつ切断しながら移動し、これによって光学フィルム50を切り裂くことになる。
この切断によって形成された端縁34a〜34dでは、図6に示すように、走行方向と反対の方向、すなわち、切断の際に光学フィルム50と接触している部分での切断刃60の上記移動方向に向けて、外方に突出したササクレ(小片部)71が形成されることになる。これにより、端縁34a〜34dにギザギザが発生することになる。
例えば、図6において、角部35cから光学フィルム片33を剥離すると、端縁34a〜34dの剥離方向が、切断する際に光学フィルム50と接触している部分での切断刃60の上記移動方向(実線矢印)とは反対の方向となるため、剥離する際に光学フィルム片33にかかる張力が上記ギザギザに逆らうことになり、その結果、該ギザギザを起点として光学フィルム片33が裂け易くなる。
図9に示すように、切断刃60が光学フィルム50に対して相対的に走行しながら光学フィルム50を切断する際、切断刃60は、光学フィルム50と接触している部分において、刃部が、光学フィルム50に対する相対的な走行方向(図9の破線矢印、右方向)と同じ方向(図9の実線矢印、右方向)に、光学フィルム50に対して相対的に移動するように回転する(逆回転)。
この走行時、切断刃60は、上記走行方向に、光学フィルム50を擦りつつ厚み方向に切断しながら移動し、これによって光学フィルム50を切り裂くことになる。
この切断によって形成された端縁34a〜34dでは、図10に示すように、走行方向、すなわち、切断の際に光学フィルム50と接触している部分での切断刃60の上記移動方向に向けて、外方に突出したササクレ(小片部)71が形成されることになる。これにより、端縁34a〜34dにギザギザが発生することになる。
本態様では、例えば図10において、角部35cから光学フィルム片33を剥離すると、端縁34a〜34dの剥離方向が、切断する際に光学フィルム50と接触している部分での切断刃60の上記移動方向(実線矢印)とは反対の方向となるため、剥離する際に光学フィルム片33にかかる張力が上記ギザギザに逆らうことになり、その結果、該ギザギザを起点として光学フィルム片33が裂け易くなる。
図11に示すように、光学フィルム50に対して相対的に走行する際、回転しない切断刃60は、光学フィルム50と接触している部分において、刃部が、光学フィルム50に対する相対的な走行方向(図11の破線矢印、右方向)と同じ方向(図11の実線矢印、右方向)に、光学フィルム50に対して相対的に移動する(固定)。
この走行時に、切断刃60は、上記走行方向に、光学フィルム50を擦りつつ切断しながら移動し、これによって光学フィルム50を切り裂くことになる。
この切断によって形成された端縁34a〜34dでは、図12に示すように、走行方向、すなわち、切断の際に光学フィルム50と接触している部分での切断刃60の上記移動方向に向けて、外方に突出したササクレ(小片部)71が形成されることになる。これにより、端縁34a〜34dにギザギザが発生することになる。
本態様では、例えば図12において、角部35cから光学フィルム片33を剥離すると、端縁34a〜34dの剥離方向が、切断する際に光学フィルム50と接触している部分での切断刃60の上記移動方向(実線矢印)とは反対の方向となるため、剥離する際に光学フィルム片33にかかる張力が上記ギザギザに逆らうことになり、その結果、該ギザギザを起点として光学フィルム片33が裂け易くなる。
光学フィルム片33が、少なくとも第1及び第4の端縁34a、34dが、光学フィルム50と接触している部分での切断刃60の上記移動方向が該一の角部35aから離れる方向となるように切断されて形成されており、
第1及び第4の端縁34a、34dでの光学フィルム片33の剥離方向が、切断の際に光学フィルム50と接触している切断刃60の移動方向と同じ方向に向かうように、角部35aを剥離起点Pとして基板31から光学フィルム片33を剥離することが好ましい。
なお、上記角部35aから離れる方向は、角部35aとは反対側に向かう方向に相当する。より具体的には、第1の端縁34aにおいては、上記角部35aから離れる方向は、角部35aとは反対側である角部35bに向かう方向に相当し、第4の端縁34dにおいては、上記角部35aから離れる方向は、角部35aとは反対側である角部35dに向かう方向に相当する。
よって、より確実に、光学フィルム片33が破断することを抑制しつつ、光学フィルム片33を剥離し得る。
光学フィルム片33は、さらに第2の端縁34bが、光学フィルム50と接触している部分での切断刃60の上記移動方向が第1の端縁34aから離れる方向となるように切断され、且つ、第3の端縁34cが、光学フィルム50と接触している切断刃60の上記移動方向が第4の端縁34dから離れる方向となるように切断されて形成されており、
第1及び第4の端縁34a、34dに引き続き、さらに第2及び第3の端縁34b、34cでの光学フィルム片33の剥離方向が、切断の際に光学フィルム50と接触している部分での切断刃60の上記移動方向と同じ方向となるように、角部35aを剥離起点Pとして基板31から光学フィルム片33を剥離することがより好ましい。
よって、一層確実に、光学フィルム片33が破断することを抑制しつつ、光学フィルム片33を剥離し得る。
より具体的には、本実施形態の剥離装置1は、剥離部材5として、積層体30から剥離され且つ剥離用部材7によって湾曲された光学フィルム片33の角部35aが巻き架けられて、回転することにより光学フィルム片33をさらに剥離しながら順次巻き取る剥離部材5を備えている。
このような剥離部材5としては、例えば、モーター等の駆動装置17による駆動を受けて回転するローラ等が挙げられる。
また、剥離部材5には、上記剥離された光学フィルム片33の角部35aが、接着テープ(不図示)等によって固定されるようになっている。
なお、図13では、光学フィルム片33は、上記第1の接着剤(不図示)と共に基板31から剥離される。
このようにして、積層体30から光学フィルム片33を剥離する。
基板31と、該基板31の一方の面31a上に接着された光学フィルム片33とを備えた矩形状の積層体30から前記光学フィルム片33を剥離する剥離方法であって、
前記光学フィルム片33は、光学フィルム50に対して相対的に走行する切断刃60で該光学フィルム50が切断されて形成されており、且つ、該切断によって形成された4つの端縁34a〜34dを有しており、
該4つの端縁34a〜34dのうち少なくとも1つでの前記光学フィルム片33の剥離方向が、前記切断の際に前記光学フィルム50と接触している部分での前記切断刃60の前記光学フィルム50に対する相対的な移動方向と同じ方向となるように、前記基板31から前記光学フィルム片33を剥離する方法である。
よって、光学フィルム片33が破断することを抑制しつつ、光学フィルム片33を剥離し得る。また、光学フィルム片33に粘着シートを貼り合わせなくても破断を抑制し得るため、簡便である。
従って、光学フィルム片33が裂けることを抑制しつつ、該光学フィルム片33を基板31から簡便に剥離し得る。
前記光学フィルム片33の4つの端縁34a〜34dを、一の角部35aから順に第1、第2、第3及び第4の端縁34a、34b、34c、34dとし、且つ、前記一の角部35aを挟む2つの端縁を前記第1及び第4の端縁34a、34dとするとき、
前記光学フィルム片33は、前記第1及び第4の端縁34a、34dが、前記光学フィルム50と接触している部分での前記切断刃60の前記移動方向が前記一の角部35aから離れる方向となるように切断されて形成されており、
前記第1及び第4の端縁34a、34dでの前記光学フィルム片33の剥離方向が、前記切断の際に前記光学フィルム50と接触している部分での前記切断刃60の前記移動方向と同じ方向となるように、前記一の角部35aを剥離起点Pとして前記基板31から前記光学フィルム片33を剥離することが好ましい。
よって、より確実に、光学フィルム片33が破断することを抑制しつつ、光学フィルム片33を剥離し得る。
前記光学フィルム片33は、さらに前記第2の端縁34bが、前記光学フィルム50と接触している部分での前記切断刃60の前記移動方向が前記第1の端縁34aから離れる方向となるように切断され、且つ、前記第3の端縁34cが、前記光学フィルム50と接触している部分での前記切断刃60の前記移動方向が前記第4の端縁34dから離れる方向となるように切断されて形成されており、
前記第1及び第4の端縁34a、34dに引き続き、さらに前記第2及び第3の端縁34b、34cでの前記光学フィルム片33の剥離方向が、前記切断の際に前記光学フィルム50と接触している部分での前記切断刃60の前記移動方向と同じ方向となるように、前記一の角部35aを剥離起点Pとして前記基板31から前記光学フィルム片33を剥離する。
よって、一層確実に、光学フィルム片33が破断することを抑制しつつ、光学フィルム片33を剥離し得る。
前記光学フィルム片33は、前記切断の際に前記光学フィルム50と接触している部分での前記切断刃60の前記移動方向が、前記切断刃60の前記光学フィルム50に対する相対的な走行方向とは反対の方向となるように回転する前記切断刃60によって切断されて形成されたものであってもよい。
前記光学フィルム片33は、前記切断の際に前記光学フィルム50と接触している部分での前記切断刃60の前記移動方向が、前記切断刃60の前記光学フィルムに50対する相対的な走行方向と同じ方向となるように回転する前記切断刃60によって切断されて形成されたものであってもよい。
前記光学フィルム片33は、回転しない前記切断刃60によって切断されて形成されたものであってもよい。
前記光学フィルム50は、偏光板50であり、
前記光学フィルム片33は、偏光板片33であってもよい。
かかる構成によれば、薄型化が特に要望されており、剥離時に破断し易い傾向にある偏光板片33を剥離する際に、その破断を抑制しつつ、該偏光板片33を基板31から簡便に剥離することが可能となるため、本実施形態の剥離方法が、より有用なものとなる。
例えば、上記実施形態では、1枚の刃を有する切断刃60を用いる態様を示すが、その他、本発明においては、図17に示すように、円形の上刃60aと下刃60bとを、互いに対向する面をその外周縁にて接触させつつ回転させ、前記上刃60aと下刃60bとの間に挿通された光学フィルム50の切断を行うように構成されたスリッッターを、切断刃60として用いる態様を採用してもよい。かかるスリッターを用いた場合、切断の際に光学フィルム50と接触している部分においては、2つの刃は同じ方向に移動することになるので、その移動方向に応じて、上記実施形態と同様にして剥離起点を決定すればよい。なお、図17では、スリッターが正回転する態様を示すが、スリッターの上刃60a及び下刃60bが図17とは逆方向に回転(逆回転)する態様を採用してもよく、また、スリッターの上刃60a及び下刃60bが回転しない態様を採用してもよい。
より具体的には、偏光子41の両面に第2の接着剤を有する接着剤層43を介して保護フィルム45が積層され、該保護フィルム45のうち一方の保護フィルム45に第1の接着剤を介してセパレータ(不図示)が積層され、他方の保護フィルム45に第3の接着剤を介して表面保護フィルム(不図示)が積層されて形成された市販品(TEG1465DU、日東電工社製)から、セパレータを剥離して基材31に積層し、その後、表面保護フィルムを第3の接着剤と共に剥離することによって、積層体30を形成した。
次いで、1枚の円形刃を有する切断刃を切断刃60として用い、この切断刃60が、図9に示すように正回転で駆動回転されながら走行することによって、固定されて走行しない状態の上記中間体を切断し、これによって、偏光板片33が形成された。この切断によって形成された2つの端縁は、偏光板片33の短手方向に沿った端縁34b、34dに相当した。この切断により、端縁34b、34dには、図18の上方向に向かって傾斜しながら突出するようなギザギザが形成された。このときの偏光板片33の一の端縁の写真を図19に示し、図19の部分拡大図を図20に示す。
そして、各1回の剥離において、偏光板片33が裂けなかった場合を良好に剥離できたとして「OK」と表し、偏光板片33が裂けた場合を良好に剥離できなかったとして「NG」と表した。これを10回繰り返し(実験例1〜10)、10回のうち剥離が良好にできた実験例の数の百分率を、剥離成功率として算出した。結果を表1に示す。
角部35bを剥離起点PBとして、該角部35bから、これの対角に位置する角部35dに向かう剥離方向を、剥離方向Bとした。
角部35cを剥離起点PCとして、該角部35cから、これの対角に位置する角部35aに向かう剥離方向を、剥離方向Cとした。
角部35dを剥離起点PDとして、該角部35dから、これの対角に位置する角部35bに向かう剥離方向を、剥離方向Dとした。
すなわち、光学フィルム片33の剥離方向が、切断の際に光学フィルム50と接触している部分での切断刃60の光学フィルム50に対する相対的な移動方向と同じ方向となる端縁の数量が多い程、剥離の際に光学フィルム片33の破断が抑制されることがわかった。
Claims (7)
- 基板と、該基板の一方の面上に接着された光学フィルム片とを備えた矩形状の積層体から前記光学フィルム片を剥離する剥離方法であって、
前記光学フィルム片は、光学フィルムに対して相対的に走行する切断刃で該光学フィルムが切断されて形成されており、且つ、該切断によって形成された4つの端縁を有しており、
前記4つの端縁のうち少なくとも1つでの前記光学フィルム片の剥離方向が、前記切断の際に前記光学フィルムと接触している部分での前記切断刃の前記光学フィルムに対する相対的な移動方向と同じ方向となるように、前記基板から前記光学フィルム片を剥離する、剥離方法。 - 前記光学フィルム片の4つの端縁を、一の角部から順に第1、第2、第3及び第4の端縁とし、且つ、前記一の角部を挟む2つの端縁を前記第1及び第4の端縁とするとき、
前記光学フィルム片は、前記第1及び第4の端縁が、前記光学フィルムと接触している部分での前記切断刃の前記移動方向が前記一の角部から離れる方向となるように切断されて形成されており、
前記第1及び第4の端縁での前記光学フィルム片の剥離方向が、前記切断の際に前記光学フィルムと接触している部分での前記切断刃の前記移動方向と同じ方向になるように、前記一の角部を剥離起点として前記基板から前記光学フィルム片を剥離する、請求項1に記載の剥離方法。 - 前記光学フィルム片は、さらに前記第2の端縁が、前記光学フィルムと接触している部分での前記切断刃の前記移動方向が前記第1の端縁から離れる方向となるように切断され、且つ、前記第3の端縁が、前記光学フィルムと接触している部分での前記切断刃の前記移動方向が前記第4の端縁から離れる方向となるように切断されて形成されており、
前記第1及び第4の端縁に引き続き、さらに前記第2及び第3の端縁での前記光学フィルム片の剥離方向が、前記切断の際に前記光学フィルムと接触している部分での前記切断刃の前記移動方向と同じ方向となるように、前記一の角部を剥離起点として前記基板から前記光学フィルム片を剥離する、請求項2に記載の剥離方法。 - 前記光学フィルム片は、前記切断の際に前記光学フィルムと接触している部分での前記切断刃の前記移動方向が、前記切断刃の前記光学フィルムに対する相対的な走行方向とは反対の方向となるように回転する前記切断刃によって切断されて形成されたものである、請求項1〜3のいずれかに記載の剥離方法。
- 前記光学フィルム片は、前記切断の際に前記光学フィルムと接触している部分での前記切断刃の前記移動方向が、前記切断刃の前記光学フィルムに対する相対的な走行方向と同じ方向となるように回転する前記切断刃によって切断されて形成されたものである、請求項1〜3のいずれかに記載の剥離方法。
- 前記光学フィルム片は、回転しない前記切断刃によって切断されて形成されたものである、請求項1〜3のいずれかに記載の剥離方法。
- 前記光学フィルムは、偏光板であり、
前記光学フィルム片は、偏光板片である、請求項1〜6のいずれかに記載の剥離方法。
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