JP2018018016A - ホワイト液体現像剤及びその製造方法、またそれを用いた印刷物 - Google Patents

ホワイト液体現像剤及びその製造方法、またそれを用いた印刷物 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の目的は、優れた隠蔽性、転写性、及びキャリア液中での分散安定性を有するホワイト液体現像剤を提供することにある。【解決手段】少なくとも、顔料として酸化チタン(A)及び結着樹脂(B)を含むホワイトトナー粒子と、塩基性高分子分散剤(C)と、キャリア液(D)とを含むホワイト液体現像剤であって、前記酸化チタン(A)がアルミナ、及び有機化合物により表面処理されており、前記結着樹脂(B)の溶解度パラメータ(SP値)が10〜13であり、かつ、酸価が20〜70mgKOH/gであることを特徴とする、ホワイト液体現像剤である。【選択図】なし

Description

本発明は、ホワイト液体現像剤及びその製造方法、またそれを用いた印刷物に関する。
液体現像剤は、電気絶縁性のキャリア液中にトナー粒子を分散させたものであり、乾式の粉体トナーと比べてトナー粒子の微細化が可能であること、及び画像形成装置内でのトナー粒子の飛散による問題等が生じないことから、高精細な画像を形成することができる。また、前記トナー粒子は着色剤、結着樹脂、及び顔料分散剤等の添加剤から構成されており、優れた画像濃度を有する印刷物を得るためには、トナー粒子中の着色剤が均一かつ微細に分散されていること、及びトナー粒子が安定して帯電することが必要不可欠である。
一方、有色の紙基材や透明なフィルム基材に対し、白地のベースを形成するために用いられる、白色の液体現像剤(ホワイト液体現像剤)には、有色基材の色が透けたり、印刷層の発色性の悪化を防ぐための隠蔽性が要求される。好適な隠蔽性を発現するためには、前記ホワイト液体現像剤により形成された層に入射した光をできるだけ散乱・反射させる必要がある。
ホワイト液体現像剤、あるいはホワイトトナー粒子の隠蔽性を高めるためには、ホワイトトナー粒子中の白色着色剤の分散性を上げることは必要不可欠である。しかしながら、白色の着色剤として一般に使われる酸化チタンは無機顔料であるのに対し、トナー粒子の主成分である結着樹脂は有機物であり、そのままでは両者は混ざりにくいことから、酸化チタンを均一かつ微細に分散させるため、何らかの工夫が必要となる。例えば特許文献1には、少なくとも99質量%の酸化チタン、0.1質量%以下のアルミナ、及び0.05質量%以下のシリカを含有する高純度の酸化チタン顔料を白色顔料として含んでなるホワイト乾式トナーが開示されている。前記アルミナやシリカにより、酸化チタンの表面を処理した例であるが、併用する結着樹脂によっては、前記酸化チタンの分散が不十分なものとなるうえ、例えば後述する溶融混練法で前記トナーを製造した場合、導電材料でもある酸化チタンがトナー表面に露出しやすく、結果としてトナー粒子の帯電性や転写性が悪化するという問題が存在する。また特許文献2には、シリカ、アルミナに加え、有機物によって表面処理された酸化チタンを使用する例が開示されている。当然ながら、酸化チタン表面を処理する有機物の量が多いほど、トナー粒子中での分散性は向上する一方、これらの表面処理によって、印刷時にトナー粒子の帯電を保持できず、結果として転写性が悪化してしまうため、好ましい方策とはいえない。
以上のように、酸化チタンを白色着色剤として用いるホワイトトナーであって、隠蔽性、すなわちトナー粒子中の分散性と、印刷時の転写性との両立は大きな課題となっている。また特に、液体現像剤を構成するトナー粒子としてホワイトトナー粒子を用いる場合、キャリア液中における前記ホワイトトナー粒子の分散安定性も考慮する必要があり、上記課題を全て解決したホワイト液体現像剤はいまだ存在しないのが現状である。
特開平1−000574号公報 欧州特許出願公開第280378号明細書
本発明は、上記課題を解決すべくなされたものであって、その目的は、優れた隠蔽性、転写性、及びキャリア液中での分散安定性を有するホワイト液体現像剤を提供することにある。本発明は更に、前記ホワイト液体現像剤を製造する方法、及び前記ホワイト液体現像剤を用いて得られる印刷物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ね、特定の酸化チタンと、結着樹脂を併用することを見出し、本発明を完成させたものである。
すなわち本発明は、少なくとも、顔料として酸化チタン(A)、及び結着樹脂(B)を含むホワイトトナー粒子と、塩基性高分子分散剤(C)と、キャリア液(D)とを含むホワイト液体現像剤であって、
前記酸化チタン(A)がアルミナ、及び有機化合物により表面処理されており、
前記結着樹脂(B)の溶解度パラメータ(SP値)が10〜13であり、
かつ、酸価が20〜70mgKOH/gであることを特徴とする、ホワイト液体現像剤に関する。
また本発明は、前記有機化合物が少なくともシロキサン化合物を含むことを特徴とする、上記ホワイト液体現像剤に関する。
また本発明は、前記酸化チタン(A)の純度が95〜99質量%であることを特徴とする、上記ホワイト液体現像剤に関する。
また本発明は、上記ホワイト液体現像剤の製造方法であって、前記酸化チタン(A)と結着樹脂(B)との混合物を溶融混練し、ホワイトトナー粒子用チップを作製する工程と、前記ホワイトトナー粒子用チップと前記塩基性高分子分散剤(C)と前記キャリア液(D)とを混合し、湿式粉砕する工程と、を有することを特徴とする、上記記載のホワイト液体現像剤の製造方法に関する。
また本発明は、上記ホワイト液体現像剤からなる層を、記録媒体上に有する印刷物に関する。
また本発明は、前記記録媒体が、紙基材、及びフィルム基材から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする上記印刷物に関する。
本発明により、優れた隠蔽性、転写性、及びキャリア液中での分散安定性を有するホワイト液体現像剤、及び前記ホワイト液体現像剤を製造する方法、ならびに前記ホワイト液体現像剤を用いて得られる印刷物を提供することができた。
以下に、本発明の液体現像剤の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものでは無く、本発明の要旨を変更しない範囲において実施される変形例も含まれる。また、特に断りのない限り、「部」「%」は、「質量部」「質量%」を表す。
従来技術でも説明した通り、一般に、ホワイトトナー粒子内の酸化チタンの分散性を改善し隠蔽性を向上すべく、前記酸化チタンに対して表面処理が行われるが、前記処理によって転写性が悪化してしまい、基材上に載るトナー粒子の量が少なくなることで、隠蔽性の悪化や画像のムラといった問題が生じてしまう。
上記課題を解決すべく本発明者らが鋭意検討した結果、特定の酸化チタンと、結着樹脂を併用することで、上記課題を解決できることを見出した。
本発明では、少なくとも、顔料として酸化チタン(A)及び結着樹脂(B)を含むホワイトトナー粒子と、塩基性高分子分散剤(C)と、キャリア液(D)とを含むホワイト液体現像剤であって、前記酸化チタン(A)がアルミナ、及び有機化合物により表面処理されており、かつ、前記結着樹脂(B)が特有の酸価を有することを特徴とする。その原理として、酸化チタン(A)表面のアルミナや有機化合物に存在する酸素原子と、結着樹脂の酸基とが水素結合を形成することで、結着樹脂(B)と酸化チタン(A)との相溶性が向上し、トナー粒子中に前記酸化チタン(A)が均一に分散することが考えられる。一方で、極性部位である酸基が多すぎるとトナー粒子の帯電量の低下や帯電電荷の減衰による転写性や隠蔽性の悪化、逆に酸基が少なすぎると酸化チタン(A)との相溶性の悪化といった問題が生じる。そこで本発明では、結着樹脂(B)の酸価を20〜70mgKOH/gに限定することで、酸基の量を好適な範囲にし、上記問題の解決を図っている。
加えて本発明では、結着樹脂(B)の溶解度パラメータ(SP値)を規定している。SP値とは、材料同士の親和性を表す尺度であり、後述の方法によって算出することができる。詳細な要因は不明であるものの、SP値が10〜13である結着樹脂(B)は、酸化チタン(A)との相溶性だけでなく、塩基性高分子分散剤(C)との親和性にも優れており、前記塩基性高分子分散剤(C)の吸着性が向上し、キャリア液(D)中におけるホワイトトナー粒子の分散安定性に優れるものとなることが、本発明において見出された。
以上のように、優れた隠蔽性、転写性、及びキャリア液中での分散安定性を有するホワイト液体現像剤を得るためには、特定の表面処理を有する酸化チタン(A)と、特定の溶解度パラメーター、及び酸価を有する結着樹脂(B)、更に塩基性高分子分散剤(C)を併用することが必要不可欠である。なお、上記のメカニズムは推論であり、何ら本発明を限定するものではない。
以下に本実施形態の主要となる各成分について述べる。
(ホワイトトナー粒子)
ホワイト液体現像剤に用いられるホワイトトナー粒子は、少なくとも、顔料として酸化チタン(A)、及び結着樹脂(B)を含み、加えて顔料分散剤、離型剤等の添加剤を用いることもできる。また、塩基性高分子分散剤(C)を、ホワイトトナー粒子作製時に添加して用いることもできる。
(酸化チタン(A))
酸化チタンは少なくともアルミナ、及び有機化合物によって処理されていなければならない。また無機化合物による処理として、ケイ素、ジルコニウム、チタン等の無機金属の酸化物や有機金属化合物等によって更に処理されていてもよく、中でもジルコニウム酸化物で処理されたものは、表面の塩基量が高くなることで、酸基を有する結着樹脂と混合・分散しやすくなる点から好ましい。また有機化合物による処理としては、シロキサン化合物、多価アルコール、アルカノールアミンまたはその誘導体、高級脂肪酸またはその金属塩等を挙げることができるが、中でもシロキサン化合物を含むことが好ましく、炭素−ケイ素結合も有する化合物であることがより好ましい。
本発明の酸化チタン(A)としては、アナターゼ型、ルチル型、ブルカイト型のいずれの結晶型のものも使用できるが、中でも高い屈折率を有するルチル型が好ましい。また製法として、一般的に知られる硫酸法と塩素法のどちらを選択しても差し支えないが、不純物が生じにくく、トナー粒子の帯電性低下を防ぐことができる点から、塩素法で製造された酸化チタンを選択することが好ましい。
本発明の酸化チタン(A)の純度は、95質量%以上99質量%以下であることが好ましい。95質量%以上とすることで、表面処理物による帯電性や転写性の悪化を抑制できることができ、また99質量%以下とすることで、ホワイトトナー粒子中における酸化チタン(A)の分散性を好適なものとすることができる。また前記特性をより向上させることができる点から、酸化チタン(A)の純度は95質量%以上98質量%以下とすることが特に好ましい。
トナー粒子中に含まれる酸化チタンの含有量の合計は、使用する結着樹脂(A)の種類により異なるが、通常、トナー粒子100質量部に対して10〜70質量%が好ましく、20〜60質量%がより好ましい。
本発明において好適に用いられる、アルミナ及び有機化合物によって処理された酸化チタン(A)の市販品を例示すると、「タイペーク(登録商標)CR−57、60−2、63、SUPER70、PC−3、PF−690、691、699、728、739、740、UT−771」(石原産業社製)、「Kronos(登録商標)2064、2190、2230、2233、2300、2310」(Kronos社製)、「Tipure(登録商標)PCx−01」(DuPont社製)「TiONA(登録商標)188、RCL−69」(ミレニアム・インオーガニック・ケミカルズ社製)等が挙げられる。上記の中でも、「タイペークCR−63、PF−740」「Kronos2230、2233」「TiONA188、RCL−69」は、前記有機化合物としてシロキサン化合物を含み、かつ酸化チタンの純度が95質量%以上99質量%以下である酸化チタンであり、本発明の酸化チタン(A)として好適に用いられる。
また本発明の酸化チタン(A)は、アルミナまたは有機化合物のどちらかで処理された酸化チタン、または表面が処理されていない酸化チタンに対し、公知の材料および技術によって残りの成分を処理することによっても得ることができる。例えば、アルミナのみで処理された酸化チタンの市販品として例示される、「タイペークCR−50、58、60」等に対して有機化合物による処理を施すことで、本発明の酸化チタン(A)を得ることができる。
(結着樹脂(B))
一般的に、結着樹脂には着色剤をその樹脂中に均一分散させる機能と、紙等の基材へ定着する際のバインダーとしての機能がある。上記の通り、本発明における結着樹脂(B)は、溶解度パラメータ(SP値)が10〜13であり、かつ、酸価が20〜70mgKOH/gである必要がある。
(溶解度パラメータ(SP値))
結着樹脂(B)のSP値は10〜13の範囲でなければならず、好ましくは10〜12の範囲である。酸価を上記範囲内に収めることで、上記のように、酸化チタン(A)との相溶性だけでなく、塩基性高分子分散剤(C)との親和性も向上することで、酸化チタン(A)の分散性、及びホワイトトナー粒子の分散性が向上するため好ましい。なお本明細書におけるSP値は、Fedorsの方法により、下記の式(1)に基づいて求められる値であり、単位は(cal/cm31/2である。

SP値=(ΣΔei/ΣΔvi)1/2 (1)
上記式(1)において、Δeiは原子及び原子団の蒸発エネルギー(cal/mol)であり、Δviはモル体積(cm3/mol)である。
(酸価)
結着樹脂(B)の酸価は20〜70mgKOH/gの範囲でなければならない。酸価が前記範囲であれば、酸化チタン(A)と結着樹脂(B)との相溶性が向上し、酸化チタン(A)の分散性を良化させることができる。また、結着樹脂(B)に対する塩基性高分子分散剤(C)の吸着性が向上しホワイトトナー粒子の分散安定性が良化する観点、及び、トナー粒子の帯電性を向上し隠蔽性や発色性が良化する観点から、酸価としては20〜55mgKOH/gであることがより好ましく、20〜40mgKOH/gであることが特に好ましい。なお酸価は、京都電子工業株式会社製「電位差自動滴定装置AT−610」を用い、エタノール/トルエン混合溶媒中に溶解させた結着樹脂(B)に対し、KOH溶液にて滴定することにより測定される値であり、結着樹脂(B)1g中に含まれる酸を中和するのに必要な水酸化カリウム(KOH)のmg数として表される。
本発明では、上記SP値や酸価を好適な範囲内に収めやすく、また記録媒体に対する定着性にも優れる点から、結着樹脂(B)としてポリエステル樹脂(b−1)を含むことが好ましい。特に、ポリエステル樹脂(b−1)として熱可塑性ポリエステルを含むことが好ましく、2価または3価以上のアルコール成分と、2価または3価以上のカルボン酸との重縮合により得られるものであることが最も好ましい。
上記2価または3価以上のアルコール成分としては、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブテンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ビスフェノールA、下記一般式(2)で示されるビスフェノール誘導体、水素添加ビスフェノールA、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン等の2価のアルコール類;グリセロール、ジグリセロール、ソルビット、ソルビタン、ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール等の3価以上のアルコール類;等が挙げられる。これらは単独でまたは2種以上の組み合わせで使用される。
一般式(2)
Figure 2018018016
上記一般式(2)中、Rはエチレン基またはプロピレン基であり、x及びyはそれぞれ1以上の整数であり、かつx+yの平均値は2〜10である。
また上記2価または3価以上のカルボン酸として、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸等のベンゼンジカルボン酸類またはその無水物;コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸等のアルキルジカルボン酸類またはその無水物;炭素数16〜18のアルキル基で置換されたコハク酸またはその無水物;フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸等の不飽和ジカルボン酸またはその無水物;シクロヘキサンジカルボン酸;ナフタレンジカルボン酸;ジフェノキシエタン−2,6−ジカルボン酸またはこれらの無水物、アクリル酸変性ロジン等のロジン誘導体等の2価のカルボン酸;
トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレントリカルボン酸、ブタントリカルボン酸、ヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、オクタンテトラカルボン酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、またはこれらの無水物等の3価以上のカルボン酸;が挙げられる。これらは単独でまたは2種以上の組み合わせで使用される。
上記に例示した2価または3価以上のアルコール成分のうち好ましいものとして、ビスフェノールAにアルキレンオキサイド(好ましくは2〜3モル)を付加させたもの、エチレングリコール、ネオペンチルグリコールが挙げられる。また上記2価または3価以上のカルボン酸のうち好ましいものとして、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸またはその無水物;コハク酸、n−ドデセニルコハク酸またはその無水物;フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸等のジカルボン酸類;トリメリット酸またはその無水物等のトリカルボン酸類が挙げられる。
ポリエステル樹脂(b−1)を使用する場合、重縮合法等公知の合成方法により合成したものを用いてもよいし、市販品を用いてもよい。重縮合の場合、反応させるアルコール成分とカルボン酸の種類、モル比、更には、反応温度、反応時間、反応圧力、触媒等を調整することで、ポリエステル樹脂(b−1)のSP値や酸価を制御することができる。また市販品を用いる場合、2種以上を組み合わせて用い、かつ、その配合比を調整することで、トナー粒子のSP値や酸価を制御することができる。好ましく用いられる市販ポリエステル樹脂の具体例として、ダイヤクロンER−502、ダイヤクロンER−508(いずれも三菱レイヨン社製)等が挙げられる。
本発明では、ホワイトトナー粒子の製造時における粉砕性や分散安定性を向上できる点や、低い比誘電率を有することから帯電性を向上させ隠蔽性や画質を良化できる点から、結着樹脂(B)が、ポリエステル樹脂(b−1)に加えて、スチレン樹脂、(メタ)アクリル樹脂、及びスチレン−(メタ)アクリル共重合樹脂からなる群から選択される少なくとも1種の樹脂(以下、樹脂(b−2)ともいう)を含むことが特に好適である。なお「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」及び「メタクリル」から選ばれる少なくとも1種を表す。また「スチレン−(メタ)アクリル共重合樹脂」とは、スチレン系モノマーのうちの少なくとも1種類と、(メタ)アクリル酸及び(メタ)アクリル酸エステルのうちの少なくとも1種類を重合させて得られる樹脂を意味する。
樹脂(b−2)に用いられるモノマーのうち、スチレン系モノマーとして好適に用いられるものとしては、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチクスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン等があり、他の構成材料との相溶性に優れる点からスチレンが特に好ましい。
また樹脂(b−2)に用いられるモノマーのうち、好適に用いられる(メタ)アクリル酸エステル類としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸2−クロルエチル、(メタ)アクリル酸フェニル、アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル等がある。上記のうち特に好ましい(メタ)アクリル酸エステル類は(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル等である。
その他、樹脂(b−2)の分子量を大きくするために多官能性単量体を架橋剤として使用することもできる。具体的には、ジビニルベンゼン、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等を用いることができる。
本発明において結着樹脂(B)として樹脂(b−2)を使用する場合、懸濁重合法、溶液重合法、乳化重合法等公知の重合方法により合成したものを用いてもよいし、市販品を用いてもよい。樹脂(b−2)を懸濁重合法等により合成する場合、使用するモノマーの種類やモル比、更には、反応温度、反応時間、反応圧力、重合開始剤、架橋剤等を調整すすることで、樹脂(b−2)の分子量や軟化温度を制御することができる。また樹脂(b−2)として市販品を用いる場合、2種以上を組み合わせて用い、かつ、その配合比を調整することで、トナー粒子の熱特性や粉体特性を任意に制御することができる。好ましく用いられる市販品の具体例として、アルマテックスCPR100、CPR200、CPR300、CPR600B(三井化学社製)等が挙げられる。
前記ポリエステル樹脂(b−1)と樹脂(b−2)とを混合する方法としては、例えばポリエステル樹脂(b−1)と樹脂(b−2)とを溶融混練する方法;ポリエステル樹脂(b−1)と樹脂(b−2)とをそれぞれ溶剤に溶解させ、両溶液を混合したのち脱溶剤を行う方法;ポリエステル樹脂(b−1)または樹脂(b−2)の存在下において、もう一方の樹脂を構成するモノマーを加えて重合する方法、特許第3531980号公報や特開2006−178296号公報に記載の方法等がある。中でも、より均一に分散された結着樹脂が得られる点から、ポリエステル樹脂(b−1)または樹脂(b−2)の存在下において、もう一方の樹脂を構成するモノマーを加えて重合する方法が好ましく、特に、塊状重合でポリエステル樹脂(b−1)を重縮合した後、得られたポリエステル樹脂(b−1)を溶剤に溶解させた系において、必要に応じて加熱しながら樹脂(b−2)を構成するモノマーを添加したのち溶液重合にて合成し、脱溶媒する方法が好ましい。
本発明において、結着樹脂(B)としてポリエステル樹脂(b−1)と樹脂(b−2)との混合物を用いる場合、前記ポリエステル樹脂(b−1)と樹脂(b−2)との質量比率[(b−2)/(b−1)]が1以下であることが好ましく、より好ましくは0.5以下である。質量比率を1以下にすることにより、酸化チタン(A)の分散性が向上し、発色性・隠性が向上するとともに、トナー粒子の粉砕性が向上することでホワイトトナー粒子の平均粒径を制御し易く、液体現像剤の転写性や保存安定性が向上するため好ましい。
(平均分子量)
本発明の結着樹脂(B)は、耐オフセット性、定着性、及び画質特性の点から、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)で測定される重量平均分子量(Mw)が4,000〜100,000のものが好ましく、6,000〜70,000のものがより好ましく、8,000〜50,000のものが特に好ましい。結着樹脂(B)の重量平均分子量(Mw)が4,000以上であると、耐ホットオフセット性、色再現性、及び分散安定性が向上し、100,000以下であると定着性が向上するとともに、発色性や隠蔽性が向上するため好ましい。なお、結着樹脂(B)は、低分子量体成分と高分子量体成分とからなる2つ以上のピークを有する分子量分布曲線を有するものであっても、1つのピークからなる単分子量分布曲線を有するものであってもよい。
また、GPCで測定される重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比率Mw/Mnが2〜18の範囲であることが好ましい。Mw/Mnが2を上回ると耐オフセット性が高くなると共に、非オフセット領域が広くなり低温定着性が向上する。Mw/Mnが18を下回ると、トナー粒子の粉砕性が高くなり、十分な画像濃度が得られ、発色性が高くなる等、画像特性が向上するため好ましい。
なお、上記GPCによる分子量及び分子量分布は、東ソー社製ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(HLC−8220)を用い、次の条件で測定できる。40℃のヒートチャンバ中でカラムを安定化させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)を毎分0.6mLの流速で流し、THFに溶解した試料溶液を10μL注入して測定する。試料の分子量測定にあたっては、試料の有する分子量分布を数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント数との関係から算出する。
検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、東ソー社製の分子量が102〜107程度のポリスチレンを10点用いる。検出器にはRI(屈折率)検出器を用いる。なおカラムとして、TSKgelSuperHM−M(東ソー社製)3本を用いる。
(ホワイトトナー粒子に用いられるその他の材料)
本発明の液体現像剤に用いられるホワイトトナー粒子は、酸化チタン(A)、結着樹脂(B)の他にも、分散剤、離型剤、荷電制御剤等を用いることができる。
(顔料分散剤)
トナー粒子に内添する顔料分散剤としては、ポリアミン系の樹脂型分散剤ソルスパース24000SC、ソルスパース32000、33000、35000、39000、76400、76500(ルーブリゾール社製)、アジスパーPB821、822(味の素ファインテクノ社製);アクリル共重合物の樹脂型分散剤BYK−116(ビックケミー社製)等を用いることができる。特に顔料濃度が高い着色マスターバッチを経て、ホワイトトナー粒子を製造する場合は、顔料分散剤をマスターバッチ製造時に添加することが好ましい。顔料分散剤の添加量は、トナー粒子の分散性向上の点から、着色剤100質量部に対して、好ましくは3質量部以上、更に好ましくは5質量部以上である。また、トナー粒子の粉砕性及び生産性向上の点から、着色剤100質量部に対して、好ましくは40質量部以下、更に好ましくは30質量部以下である。
(離型剤)
一般に離型剤は、定着時に塗膜表面へ染み出す、もしくは凸凹を形成することにより、離形効果を発現させる。本発明で用いられる離型剤としては特に制限はなく、公知のものが使用できる。例えば、炭化水素系ワックス(ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、ポリブテンワックス等のポリオレフィンワックス、及びパラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、サゾールワックス等の長鎖炭化水素ワックス)及びその誘導体、ポリエステルワックス及びその誘導体、ポリアミドワックス及びその誘導体等が挙げられる。上記の中でも、耐オフセット性や定着性に優れる点から、上記のうち炭化水素系ワックスを用いることが好ましく、中でもポリオレフィンワックスを用いることが特に好ましい。理由は定かではないものの、前記ポリオレフィンワックスを用いた場合、後述する塩基性高分子化合物(C)の吸着性が良化することで、保存安定性に優れたホワイト液体現像剤を得ることができる。なお、上記材料は単独で、または2種以上の組み合わせで使用される。
また、離型剤として市販品を用いる場合、好適に用いられるポリオレフィンワックスの例として、ポリワックス500、1000、2080P(東洋アドレ社製)、サンワックス131P、サンワックス161P(三洋化成工業社製)、ハイワックス800P、ハイワックス720P、ハイワックス400P、ハイワックス320MP、ハイワックスNP055、ハイワックスNP105(三井化学社製)等を挙げることができる。
本発明の離型剤の融点は、50℃〜160℃であることが好ましく、より好ましくは60℃〜140℃、更に好ましくは80℃〜130℃である。前記融点が50℃以上であると耐熱保存性が良く、160℃以下であると低温での定着時にコールドオフセットを抑制できるため好ましい。
本発明において離型剤を使用する場合、その含有量は、ホワイトトナー粒子全量に対し、総量で1〜40質量部の範囲内であることが好ましく、好ましくは2質量%〜30質量%であり、更に好ましくは3質量%〜10質量%である。離型剤の含有量を上記範囲内に収めることで、液体現像剤の耐オフセット性や定着性を好適なものとすることができる。
(荷電制御剤)
ホワイトトナー粒子には、必要に応じ、また色相に支障をきたさない範囲で、無色あるいは淡色の公知の荷電制御剤が含有されてもよい。荷電制御剤は、現像されるべき静電潜像担持体上の静電荷像の極性に応じて、正荷電制御剤または負荷電制御剤が用いられる。液体現像液中においては、トナー粒子は正帯電を呈することが好ましく、正荷電制御剤が通常用いられる。
正荷電制御剤としては、4級アンモニウム塩化合物、4級アンモニウム塩有機錫オキサイド、ジオルガノスズボレート、アミノ基を有するポリマー等の電子供与性物質等を単独であるいは2種以上組み合わせて用いることができる。また、トリアリールメタン系色素も同様に正荷電制御剤として用いることができる。また、上記荷電制御剤を用いる代わりに、樹脂系荷電制御剤を用いることもできる。樹脂系荷電制御剤としては、アクリロイルアミノ−2−メチル−1−プロパンスルホン酸と、スチレンやアクリル酸エステル等のビニル系モノマーとの共重合体が挙げられる。また、樹脂系荷電制御剤は通常、結着樹脂(B)100質量部に対して、好ましくは1.0〜20質量部、より好ましくは2.0〜8質量部添加する。
(その他の着色剤)
本発明のホワイトトナー粒子には、発色性や白色性を調整するため、上記酸化チタン(A)以外の白色の着色剤を併用することもできる。具体的には、上記酸化チタン(A)とは異なる表面処理がなされた酸化チタン、塩基性炭酸鉛、酸化亜鉛、チタン酸ストロンチウム等の無機化合物や、中空樹脂微粒子等の有機化合物等が挙げられる。酸化チタン(A)の効果を好適なものとするため、その他の着色剤を用いる場合、その配合量は酸化チタン(A)の配合量よりも少なくする方が好ましい。
また、ホワイトトナー粒子の色味を調整するため、白色でない着色剤を併用することもできる。前記白色でない着色剤としては、公知の有機色素(有機顔料、無機染料)や無機色素(無機顔料、無機染料)を任意に用いることができ、例えば、ブルー色、及び/またはバイオレット色の着色剤を、少量酸化チタン(A)と併用することで、青みがかった白色を有する印刷物を得ることができる。
(色素誘導体)
ホワイトトナー粒子の色味を調整するとともに、酸化チタン(A)の分散性を更に向上させるために、酸化チタン(A)の発色性や白色性を損なわない範囲で、色素誘導体を用いることも可能である。具体的には、有機色素、アントラキノン、アクリドン、またはトリアジンに、塩基性置換基、酸性置換基、または置換基を有していても良いフタルイミドメチル基を導入した化合物が挙げられる。
本発明のホワイト液体現像剤を構成するホワイトトナー粒子の比誘電率は、2以上6以下であること好ましく、3以上5以下であることがより好ましい。ホワイトトナー粒子の比誘電率が2以上であると、ホワイトトナー粒子に正の電荷を付与しやすく、比誘電率が6以下であると付与した正の電荷をより保持しやすく、良好な転写性が得られる。なお比誘電率は、25℃/50%RHの環境下で24時間調湿したホワイトトナー粒子を、200kg/cm2の圧力で板状に成型したのち、電極間(安藤電気製)にセットし、LCRメータ(横川ヒューレットパッカード社製)により、電圧5V、周波数100KHzの条件にて測定することができる。
(塩基性高分子分散剤(C))
一般的に、分散剤はトナー粒子が存在するキャリア液中に添加して、トナー粒子を均一に分散させ、現像特性を向上させる効果を有するものである。本発明では、塩基性高分子分散剤(C)をキャリア液中に添加しても、上記のようにホワイトトナー粒子の作製時添加してもよい。キャリア液中に添加して、トナー粒子を分散させた場合、塩基性高分子分散剤(C)は、トナー粒子表面の結着樹脂部、特に優れた分散安定性の効果を発揮するポリエステル樹脂部に吸着していると推察される。
塩基性高分子分散剤(C)としては特に限定されず、トナーを安定に分散させるものであれば、公知の材料を任意に使用することができる。また公知の合成方法により合成したものであっても、市販品を用いてもよい。市販品を例示すると、例えば「Antaron V−216」、「Antaron V−220」(いずれも商品名、GAF/ISP Chemicals社製)、「ソルスパース13940」「ルーブリゾール2153」(いずれも商品名、ルーブリゾール社製)等となる。また上記で例示した、顔料分散剤に用いられるポリアミン系の樹脂型分散剤も、塩基性高分子分散剤(C)として好適に用いられる。
本発明の塩基性高分子分散剤(C)を公知の方法により合成する場合、アミノ基と、炭素数9〜24のアルキル基とを有するスチレン−(メタ)アクリル共重合樹脂であることが好ましい。前記構造を有することで、分散安定性が向上し、多色印刷時の転写性、隠蔽性、保存安定性が良好となる。
上記アミノ基と、炭素数9〜24のアルキル基とを有するスチレン−(メタ)アクリル共重合樹脂は、アミノ基を有するエチレン性不飽和単量体(c−1)、炭素数9〜24のアルキル基を有するエチレン性不飽和単量体(c−2)、及び重合開始剤、連鎖移動剤等の材料を用いた溶液重合により、好適に製造される。
上記アミノ基と、炭素数9〜24のアルキル基とを有するスチレン−(メタ)アクリル共重合樹脂中における、アミノ基を有するエチレン性不飽和単量体(c−1)の比率は1〜50質量%であることが好ましく、より好ましくは5〜40質量%であり、最も好ましくは10〜35質量%である。また前記共重合樹脂中における、炭素数9〜24のアルキル基を有するエチレン性不飽和単量体(c−2)の比率は、50〜99質量%であり、より好ましくは60〜95質量%であり、最も好ましくは65〜90質量%である。
特に、アミノ基を有するエチレン性不飽和単量体(c−1)と、炭素数9〜24のアルキル基を有するエチレン性不飽和単量体(c−2)との構成比率(仕込み量のモル比)は、結着樹脂(B)との吸着性、絶縁性溶剤であるキャリア液(D)との相溶性の観点からアミノ基を有するエチレン性不飽和単量体(c−1)に対して炭素数9〜24のアルキル基を有するエチレン性不飽和単量体(c−2)が1:1〜1:3であることが好ましく、1:1.5〜1:2.5であることが特に好ましい。
アミノ基を有するエチレン性不飽和単量体(c−1)は、ホワイトトナー粒子に対する塩基性高分子分散剤(C)の吸着基を構成する成分であり、着色剤の比重がカラートナーより高い酸化チタンを用いた場合であっても分散安定性を好適なものとすることができ、長期にわたって安定した転写性、隠蔽性が得られる。前記アミノ基は特に限定されないが、2級アミノ基または3級アミノ基であることが好ましく、3級アミノ基であることがより好ましい。なお上記アミノ基には、アミド結合を構成するアミノ基は含まれない。本発明におけるアミノ基を有するエチレン性不飽和単量体(c−1)として好適なものとして、例えばN,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等を挙げることができる。なお、アミノ基を有するエチレン性不飽和単量体(c−1)は、2種類以上を併用しても良い。
また炭素数9〜24のアルキル基を含有するエチレン性不飽和単量体(c−2)は、炭素数9〜24のアルキル基がキャリア液(D)への溶解性を高めるとともに、長期にわたる保管の際、ホワイトトナー粒子の凝集・沈降、及び液体現像剤の粘度上昇を抑制し、ホワイト液体現像剤の保存安定性を向上できることから好ましく用いられる。アルキル基の炭素数が9以上であれば、キャリア液(D)への溶解性が高く、分散安定性及び保存安定性が高くなる。アルキル基の炭素数が24以下であれば、液体現像剤が基材へ定着する際に、アルキル基がトナー粒子の接触及び合一を阻害することなく、定着性の低下を招くことがない。更には、トナー粒子の帯電性が高くなり、トナー粒子が基材へ転写されやすく、十分な隠蔽性を得ることができる。
また、炭素数9〜24のアルキル基としては、直鎖状アルキル基、分岐状アルキル基、及び環状アルキル基のいずれでもよいが、好ましくは直鎖状アルキル基または分岐状アルキル基、特に好ましくは直鎖状アルキル基である。
炭素数9〜24のアルキル基を含有するエチレン不飽和単量体(c−2)としては、炭素数9〜24のアルキル(メタ)アクリレート類、炭素数9〜24のアルキル(メタ)アクリルアミド類、芳香環と炭素数9〜24のアルキル基を含む(メタ)アクリレート及び(メタ)アクリルアミド類、炭素数9〜24のアルキル基を含有するαオレフィン類といった公知の材料を用いることができるが、分散性の観点から、炭素数9〜24のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート類が好ましい。炭素数9〜24のアルキル基を有するエチレン性不飽和単量体は、2種類以上を併用しても良い。
本発明の塩基性高分子分散剤(C)は、合成品・市販品に関わらず、アミン価が5〜150mgKOH/gであることが好ましく、より好ましくは30〜100mgKOH/gである。アミン価が5mgKOH/g以上である場合、ホワイトトナー粒子への吸着性が高く、保存安定性が向上する。またアミン価が150mgKOH/g以下であれば、トナー粒子の帯電性が高くなることで、トナー粒子が基材へ転写されやすく、良好な隠蔽性を得ることができるため好ましい。なお、塩基性高分子分散剤(C)のアミン価は、ASTMD2074の方法に準拠し測定された全アミン価(mgKOH/g)である。
塩基性高分子分散剤(C)の重量平均分子量(Mw)は500〜40,000であることが好ましく、2,000〜30,000であることがより好ましい。500以上であると、ホワイト液体現像剤の粘度上昇が抑えられ、隠蔽性が向上するため好ましく、40,000以下であると、トナー粒子の分散安定性及び帯電性が向上し、良好な転写性が得られるため好ましい。なお塩基性高分子分散剤(C)のMwは、結着樹脂(B)のMwと同様の方法により測定することができる。
塩基性高分子分散剤(C)は、ホワイトトナー粒子100質量部に対して、0.5〜100質量部添加することが好ましく、より好ましくは1〜50質量部の範囲である。0.5質量部以上であるとトナー粒子の分散性及び粉砕性が向上し、隠蔽性が高くなる。添加量が100質量部以下である場合、トナー粒子の帯電性が得られやすく、転写効率が上がることにより、良好な隠蔽性、転写性が得られるとともに、トナー粒子の造膜性が高く、定着性も向上するため好ましい。
(キャリア液(D))
液体現像剤に用いるキャリア液(D)は、脂肪族炭化水素であることが好ましい。脂肪族炭化水素は、親油性を有する、化学的に安定である、絶縁性を有するといった特徴があり、良好な保存安定性や分散性を有するホワイト液体現像剤が得られる。脂肪族炭化水素としては、直鎖状パラフィン系炭化水素、イソパラフィン系炭化水素、ナフテン系炭化水素等が挙げられるが、これらの中でも、残留する芳香族系炭化水素が極めて少ないパラフィン系炭化水素が好ましい。また、キャリア液は、画像形成装置中で使用される物質または装置、特に感光体等の現像プロセス用の部材及びその周辺部の部材に対して化学的に不活性であることが好ましい。
キャリア液(D)の蒸留範囲における乾点は、180〜360℃の範囲であることが好ましく、更には、200℃〜280℃の範囲であることがより好ましい。乾点が180℃以上であると、印刷工程において、感光体等のローラー上で液体現像剤が乾燥することなく、良好な転写性を維持することができ、優れた隠蔽性が得られる。また、乾点が360℃以下であると、キャリア液(D)の除去が容易であるため、十分な定着性が得られるとともに、液体現像剤の粘度が低く抑えられ、現像時のトナー粒子の移動性が良好となり、高速現像に適するため好ましい。ここで蒸留範囲における乾点は、ASTMD86、ASTMD1078、JISK2254によって規定される方法で測定された値である。
また、キャリア液(D)としては、カウリブタノール数値(KB値:ASTMD1133)が30以下であるものを使用することが好ましく、より好ましくは20〜30の範囲である。また、アニリン点(JISK2256)は60〜105℃、更に好ましくは70〜95℃の範囲であることが安定したキャリア液を得る上で好ましい。カウリブタノール数値が30以下、あるいはアニリン点が60℃以上であると、溶媒としての溶解能力が低く、キャリア液がトナー粒子を溶解することがないため、トナー粒子の保存安定性及び転写性が高くなる。また、キャリア液が着色して紙等の基材を汚してしまう等の問題を防止することができる。アニリン点が105℃以下であると、トナー粒子をキャリア液に分散させる際に添加する分散剤及び添加剤等との相溶性が高く、分散性が向上し、十分な隠蔽性を得ることができる。
キャリア液(D)の絶縁性としては、誘電定数が5以下、好ましくは1〜5であり、より好ましくは2〜3である。また、キャリア液(D)の電気抵抗率は、好ましくは109Ω・cm以上、より好ましくは1010Ω・cm以上、特に好ましくは、1011〜1016Ω・cmの範囲である。ここで電気抵抗率は、川口電機製作所社製ユニバーサルエレクトロメーターMMA−II−17Dと液体用電極LP−05とを組み合わせることで測定することができる。電気抵抗率が109Ω・cm以上の場合、トナー粒子の帯電性が高くなり、良好な転写性が得られ、隠蔽性が向上する。
具体的に好ましいキャリア液(D)を例示すると、商品名“シェルゾール(登録商標)TM”(Shell Chemicals社製)、“IPソルベント(登録商標)2028”(出光興産社製)、“アイソパー(登録商標)M、L”(エクソンモービル社製)のような分枝状パラフィン溶媒混合物、“エクソール(登録商標)D40、D80、D110、D130”(エクソンモービル社製)、“AFソルベント4号、5号”(JX日鉱日石エネルギー社製)のようなナフテン系炭化水素を挙げることができる。なお上記キャリア液(D)は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用して用いてもよい。特に、揮発性の異なる2種類以上のキャリア液を併用することは、印刷時基上にキャリア液が染みとして残らない揮発性に優れるキャリア液の特徴と、印刷機上で揮発しにくく安定的な印刷を可能とするキャリア液の特徴の双方を得るために有用である。
キャリア液(D)の配合量は、液体現像剤100質量%に対して60〜90質量%であることが好ましい。60質量%以上とすることで、液体現像剤の良好な流動性が得られ、90質量%以下とすることで、良好な定着性、隠蔽性が得られる。
(製造方法)
本発明の液体現像剤の製造方法としては、従来公知のものを用いることができ、溶融混練法、懸濁重合法、乳化重合法等、従来使用されている手法を任意に選択することができるが、高粘度下で力をかけるため均一分散性に優れる点や、環境負荷が小さい点から、溶融混練法を選択することが好ましい。特に本発明の場合、過剰のエネルギーをかけずともホワイトトナー粒子中で酸化チタン(A)を微細かつ均一に分散させることができる。また、溶融混練後のトナー粒子の乾式粉砕において、前記酸化チタン(A)が界面となって粉砕されることがなく、ホワイトトナー粒子表面における酸化チタン(A)の露出が少なくなる結果、酸化チタン(A)を介する放電を防止することができ、結果として帯電性に優れたホワイト液体現像剤を得ることができる。すなわち、本発明のホワイト液体現像剤の製造方法として、溶融混練法は特に好適であるといえる。
以下に、本発明の液体現像剤の好適な製造方法である、溶融混練法での製造例を示す。
(1)トナー粒子用の着色マスターバッチの作製
酸化チタン(A)、結着樹脂(B)を、マスターバッチ中の酸化チタン(A)濃度が10〜60質量部となる割合で、2軸押出機、熱ロール等を用いて混練を行い、冷却後粗粉砕を行い、着色マスターバッチを得る。また、酸化チタン(A)、結着樹脂(B)に加えて、着色剤、顔料分散剤、荷電調整剤、その他の着色剤、色素誘導体等を添加することもできる。
(2)トナー粒子用チップの作製(着色マスターバッチの希釈)
(1)で得た着色マスターバッチと結着樹脂(B)とを、スーパーミキサー等のミキサーで混合し、予備分散し、次いで溶融混練を行うことで、着色マスターバッチを結着樹脂(B)中に希釈、展開し、トナー粒子用のチップを得る。ここでの予備分散及び溶融混練を行う時点で、顔料分散剤、塩基性高分子分散剤(C)、荷電制御剤、ワックス等を添加してもよい。更にトナー粒子用のチップはハンマーミル、サンプルミル等の粗砕により5mm以下の粒径としておくことが好ましい。また、(1)及び(2)の工程は、統合することも可能であり、その場合は(1)の着色マスターバッチの工程を経ることなく、(2)の工程において、予備分散時に全ての材料を仕込み、トナー粒子用チップを作製すればよい。溶融混練としては、加圧ニーダー、バンバリーミキサー、1軸、2軸のエクストルーダー等の公知の混練機を用いることができる。
(3)トナー粒子の乾式粉砕
(2)で得られたトナー粒子用チップを微粉砕し、平均粒径で100μm以下とする。微粉砕は通常、ジェットミル等のジェット気流式粉砕機、ターボミル、クリプトロン、ハンマーミル等の機械式粉砕機を用いることが好ましい。
(4)トナー粒子の湿式粉砕
(3)で得た乾式粉砕されたトナー粒子を、キャリア液(D)と同一組成の溶媒に展開し、湿式粉砕機(分散機)を用いて、平均粒径で0.5〜4μm、好ましくは1〜3μmの範囲になるように粉砕を行う。この時にトナー粒子に吸着させる機能を有する塩基性高分子分散剤(C)を添加することも有効である。また粉砕時の混合物の温度が50℃を超えないように冷却することが好ましい。温度が50℃以下であると、トナー粒子が融着を起こすことなく、粒度分布の制御ができる。
トナー粒子の湿式粉砕を行うために使用できる湿式粉砕機としては、粉砕媒体を使用するものであり、容器駆動媒体ミル、媒体撹拌式ミル等が挙げられるが、中でも、媒体撹拌式ミルを用いることが生産性、粉砕能力、粒度分布の制御等の点から好ましい。更にはその中でも、横型流通槽式ミルに分類される湿式粉砕機を用いることが好ましく、具体的には、シンマルエンタープライゼス社製のダイノミルが挙げられる。
湿式粉砕機における粉砕性を決定づける大きな要因としては、粉砕メディアの種類及び粒径、粉砕機内の分散メディアの充填率、粉砕される試料の溶液濃度、粘度、溶媒の種類等が挙げられるが、粉砕メディアの種類及び粒径が粉砕性に大きく影響する。
粉砕メディアとしては、トナー粒子の粘度、比重、粉砕及び分散の要求粒度等に応じて、ガラスビーズ、ジルコンビーズ、ジルコニアビーズ、アルミナ、チタニア等が使用可能であるが、中でも良好な粉砕性を得るためには、ジルコニアビーズまたはジルコンビーズを用いることが好ましい。また、粉砕メディアの直径は0.1mm〜3.0mmの範囲において使用可能であり、中でも0.3〜1.4mmの範囲であることが好ましい。0.1mmより大きいと、粉砕機内の負荷を小さくすることができ、発熱によりトナー粒子が溶融することによる粉砕性の低下を抑制することができる。3.0mmより小さければ、十分な粉砕を行うことが可能である。
(5)液体現像剤の調整
(4)の湿式粉砕工程を経たホワイトトナー粒子、塩基性高分子分散剤(C)、及びキャリア液(D)を含んだ材料に、キャリア液(D)、必要に応じて更に塩基性高分子分散剤(C)を加え、混合して、ホワイトトナー粒子の濃度を調整する。
(ホワイト液体現像剤の物性)
ホワイトトナー粒子としては、体積平均粒径(D50)が0.5〜4μmであることが好ましく、1〜3μmがより好ましい。本発明において、粒径は、日機装社製レーザー回折散乱式粒度分析計マイクロトラックHRAを用いて測定したものであり、D50は累積50パーセント径の体積平均粒径値である。なお測定溶媒としてキャリア液(D)を用いる。
また、1〜3μmの粒径を有するホワイトトナー粒子が5〜60体積%含有され、5μm以上の粒径を有するホワイトトナー粒子が35体積%以下であることが、発色性を得るための現像特性の点からより好ましい。1〜3μmの粒径を有するホワイトトナー粒子が5〜60体積%であると、ホワイトトナー粒子の分散安定性、長期にわたって優れた保存安定性を得るのに好ましく、5μm以上の粒径を有するホワイトトナー粒子が35体積%より少ないと、十分な画像濃度が得られ、隠蔽性が向上するといった効果が得られるため好ましい。
液体現像剤中のホワイトトナー粒子の濃度は液体現像剤100質量%に対して、10〜40質量%であることが好ましい。より好ましくは12〜35質量%である。10質量%以上にすることでキャリア液(D)の除去を容易にし、ホワイトトナー粒子の造膜性が良化し、隠蔽性が向上する。また、40質量%以下にすることで、液体現像剤の粘度が低くなり、ホワイトトナー粒子の移動性が向上し、良好な転写性が得られる。更には、ホワイトトナー粒子の凝集を抑制することができ、保存安定性が向上する。
また、液体現像剤の電気抵抗率は1010〜1015Ω・cmであることが好ましい。1010Ω・cm以上であると感光体上の静電潜像保持が容易になる。また帯電性が良化し、転写性が向上する。なお電気抵抗率は、上記のキャリア液における測定法と同様の方法で測定できる。
(液体現像剤セット)
本発明のホワイト液体現像剤は、他のカラー液体現像剤とともに、液体現像剤セットとして用いることができる。また液体現像剤セットとして用いる場合の印刷方法として、先にホワイト液体現像剤のみを印刷基材上に転写・定着しベタ印刷を形成したのち、前記ベタ印刷面にカラー液体現像剤を用いて画像を印刷する方法;先にカラー液体現像剤のみを印刷基材上に転写・定着し画像印刷を行ったのち、前記画像印刷面にホワイト液体現像剤を用いてベタを印刷する方法;ホワイト液体現像剤とカラー液体現像剤を同時に、または順番に印刷基材上に転写したのち、まとめて定着し画像を形成する方法等があり、いずれも好適に用いることができる。またホワイト液体現像剤とカラー液体現像剤を同時に、または順番に印刷基材上に転写する場合、印刷する色順は任意に選択できるが、例えば最初に本発明のホワイト液体現像剤を印刷基材に転写することで、前記ホワイト液体現像剤を、カラー液体現像剤に対する前処理液のごとく用いることも可能である。
液体現像剤セットとして、本発明のホワイト液体現像剤とともに用いられるカラー液体現像剤は、有色のものであれば、色相、および液体現像剤の構成によらず任意のものを用いることができる。中でも、ホワイト液体現像剤とカラー液体現像剤を同時に、または順番に印刷基材上に転写する印刷方法を用いる場合は、印刷速度や定着条件がホワイト液体現像剤と同一となることから、前記カラー液体現像剤を構成する材料は、共に用いる本発明のホワイト液体現像剤のものと同一であることが好ましい。
(印刷基材)
液体現像剤で印刷する印刷基材には特に制限はないが、紙基材、及びフィルム基材であることが好ましく、中でも上質紙、塗工紙、PETシート、PPシートから選ばれるものであることがより好ましい。また従来技術においても説明したように、特に有色、または透明な印刷基材に対して用いることが、本発明のホワイト液体現像剤の特徴である隠蔽性を有効に活用できるため好ましい。なお、上記印刷基材がの表面が滑らかであっても、凹凸のついたものであってもよく、また厚みや形状には何ら限定されない。更に、これらの印刷基材の2種以上を互いに張り合わせたものでもよいし、印字面の反対側に剥離粘着層等を設けたり、印字後に印字面に粘着層等を設けても良い。
(印刷物の用途)
液体現像剤で印刷された印刷物は、特に限定はないが、一般的商業用、紙器パッケージ、包装フィルム、シール、ラベル用途等に用いられる。例えば、一般商業用では、上質紙、塗工紙等を用いたカタログ、雑誌等の書籍類または帳票類、紙器パッケージでは、コート紙、ボール紙等を用いた包装容器または外箱、包装フィルムでは、PETシート、PPシート等を用いた軟包装容器等が挙げられる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明の態様はこれらの実施
例に限定されるものではない。また、特に断りのない限り、「部」「%」は、「質量部」「質量%」を表す。
(酸化チタン)
下記表1に示した酸化チタンを用いて、後述する液体現像剤の製造を行った。なお表1には各酸化チタンの表面処理、純度、一次粒子径、製法、結晶型についても併せて記載した。
Figure 2018018016
(表面処理酸化チタン1の製造例)
ヘンシェルミキサー(容量20L)に、タイペークPF739(石原産業社製)100部を加えたのち、ポリジメチルシロキサンからなるシリコーンオイルであるKF−96L−1cs(信越シリコーン社製)を0.5部加え、混合(3,000rpm、3分間)することで、PF739のシロキサン処理品である表面処理酸化チタン1を得た。
(表面処理酸化チタン2〜7の製造例)
用いる酸化チタンを下表2のものとした以外は、表面処理酸化チタン1と同様の方法を用いることで、シロキサン処理品である表面処理酸化チタン2〜7を得た。
Figure 2018018016
なお表2におけるKF−945とは、信越シリコーン社製ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンからなるシリコーンオイルである。
(結着樹脂1の合成例)
還流冷却器、蒸留塔、窒素ガス導入管、温度計、及び撹拌機を備え付けたフラスコに、以下に示す多価アルコール、多塩基酸、触媒を投入した。投入後、撹拌しながら窒素ガスを導入し、180℃まで加温し、反応系の温度を維持しながら3時間反応させた。
・多価アルコール ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物 480部
(一般式(2)において、R=プロピレン基、x=y=2)
ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物 200部
(一般式(2)において、R=エチレン基、x=y=2)
・多塩基酸 テレフタル酸 260部
トリメリット酸 50部
・触媒 ジブチル錫オキサイド 2部
更に、上記混合物を減圧下で1時間反応させたのち常圧に戻し、反応系の温度を100℃以下に下げ、重縮合を停止させることで、ポリエステル樹脂Aを得た。
続いて、得られたポリエステル樹脂Aを800部、等量のトルエンに加え、加熱し溶解させた。溶解後、撹拌しながら窒素ガスを導入し、トルエンの沸点まで加温したのち、以下に示す重合性単量体、及び重合開始剤を含む混合溶液を2時間かけて滴下し、溶液重合を行った。滴下終了後、更にトルエンの沸点温度で2時間反応を続けたのち、ジ−t−ブチルパーオキサイドを更に1部添加し重合を停止させた。その後、180℃まで加温しトルエンを除去することで、ポリエステル樹脂とスチレン−アクリル共重合樹脂を含む結着樹脂1を得た。
・重合性単量体 スチレン 115部
アクリル酸 20部
アクリル酸−2−エチルヘキシル 62部
・重合開始剤 ジ−t−ブチルパーオキサイド 4部
なお東ソー社製ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(HLC−8220)を用い、上記の方法にて測定した結着樹脂1の重量平均分子量は14000であった。また電位差自動滴定装置AT−610を用い、上記の方法にて測定した結着樹脂の酸価は26であった。更にFedorsの方法を用い、上記式(1)を用いて算出した結着樹脂のSP値は11であった。
(結着樹脂2の合成例)
ポリエステル樹脂Aと同様に合成することで、ポリエステル樹脂を含む結着樹脂2を得た。なお、後述の方法で測定した、結着樹脂2の重量平均分子量は7,000、酸価は20、及びSP値は11であった。
(結着樹脂3、4の合成例)
下記表3に示す材料、及び合成条件とする以外は、結着樹脂2と同様にして、ポリエステル樹脂を含む結着樹脂3、4を得た。
Figure 2018018016
なお、上表3におけるアクリル酸変性ロジンは、還流冷却器、蒸留塔、温度計、及び撹拌機を備え付けたフラスコに、精製ロジン225部とアクリル酸25部とを投入し、220℃まで8時間かけて加温したのち、反応系の温度を維持しながら2時間反応させた後、減圧下で蒸留することで得たものである。
(結着樹脂5の合成例)
減圧前の反応温度を150℃とする以外は、結着樹脂4と同様にして、ポリエステル樹脂Bを得た。
続いて、得られたポリエステル樹脂Bを800部、等量のトルエンに加え、加熱し溶解させた。溶解後、撹拌しながら窒素ガスを導入し、トルエンの沸点まで加温したのち、以下に示す重合性単量体、及び重合開始剤を含む混合溶液を2時間かけて滴下し、溶液重合を行った。滴下終了後、更にトルエンの沸点温度で2時間反応を続けたのち、ジ−t−ブチルパーオキサイドを更に1部添加し重合を停止させた。その後、180℃まで加温しトルエンを除去することで、ポリエステル樹脂とスチレン−アクリル共重合樹脂を含む結着樹脂5を得た。
・重合性単量体 スチレン 115部
アクリル酸 20部
アクリル酸−2−エチルヘキシル 62部
・重合開始剤 ジ−t−ブチルパーオキサイド 4部
なお、結着樹脂5の重量平均分子量は6,500、酸価は21、及びSP値は11であった。
(結着樹脂6〜15の合成)
下記表4に示す材料、及び合成条件とする以外は、結着樹脂1と同様にして、結着樹脂6〜15を得た。
Figure 2018018016
なお表4におけるビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物とは、一般式(2)において、R=プロピレン基かつx=y=2であるもの、またビスフェノールAエチレンオキサイド付加物は、一般式(2)において、R=エチレン基かつx=y=2であるものである。
(塩基性高分子分散剤1溶液の合成)
窒素ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備え付けた反応容器に、IPソルベント2028(イソパラフィン系炭化水素溶剤、出光興産社製)90.1部を仕込み、窒素ガスで置換した。反応容器内を110℃に加温して、重合性単量体として、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート20部、ステアリルメタクリレート60部、ブチルアクリレート20部を、更に重合開始剤として2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオン酸)ジメチル9部の混合物を2時間かけて滴下し、重合反応を行った。滴下終了後、更に110℃で3時間反応させた後、V−601を更に0.9部添加し、110℃で1時間反応を続けることで、塩基性高分子分散剤1の溶液を得た。なお塩基性高分子分散剤1の重量平均分子量は約7,380、及び、ASTMD2074の方法に準拠し測定したアミン価は65であった。この混合溶液1gをサンプリングし、180℃20分加熱乾燥し、固形分濃度を測定した。得られた固形分濃度をもとに、作製した分散剤溶液の不揮発分が50%になるようにIPソルベント2028を加えることで、固形分濃度50%の塩基性高分子分散剤1の溶液を得た。
(塩基性高分子分散剤2溶液の合成)
塩基性高分子分散剤2溶液として、ISPジャパン社製のビニルピロリドン・ヘキサデセン共重合体であるAntaron−V216を50部、等量のIPソルベント2028に溶解させた溶液を作製した。
(高分子分散剤3溶液の合成)
重合性単量体として、アクリルアミド20部、ステアリルメタクリレート60部、ブチルアクリレート20部とした以外は、塩基性高分子分散剤1溶液と同様の方法を用いることで、固形分濃度50%の高分子分散剤3の溶液を得た。なお、高分子分散剤3の重量平均分子量(Mw)は約7,010、アミン価は0であった。
(実施例1)
(液体現像剤1の製造)
・タイペークPF−671 50質量部
・結着樹脂1 50質量部
上記材料(合計5kg)をヘンシェルミキサー(容量20L)に加えたのち混合(3,000rpm、3分)した。次いで二軸混練押出機(PCM30)を用い、供給量6kg/hr、吐出温度145℃の条件で前記混合物を溶融混練し、更に3本ロールを用いてロール温度140℃の条件で混練を行うことで、白色マスターバッチ1を得た。
上記で得られた白色マスターバッチ1を冷却固化したのち、ハンマーミルで粗粉砕し、次いでI式ジェットミル(IDS−2型)で微粉砕することで、平均粒径6.0μmの白色粉砕品W1を得た。
続いて、
・白色粉砕品W1 25質量部
・塩基性高分子分散剤1溶液 3質量部
・IPソルベント2028 72質量部
(出光興産社製イソパラフィン系炭化水素、アニリン点:89℃、乾点:262℃)
を秤量したのち、上記材料を十分に撹拌・混合し、スラリーとした(このときのスラリー濃度は25質量%であった)。このスラリーに対し、媒体撹拌式ミルであるダイノミルマルチラボ(シンマルエンタープライゼス社製、容量1.4L)を用いて循環運転を行うことで、湿式粉砕を行った。適宜白色粉砕品W1の粒度を測定し、平均粒径(D50)が2.0μm以下となったところで湿式粉砕を終了した。
なお、このときの湿式粉砕の条件は具体的には以下の通りであった。アジテーターディスク(材質:ジルコニア)周速10m/s、シリンダーZTA、メディア(材質:ジルコニア)直径1.25mm、充填率70%、溶液流量45kg/h、冷却水5L/min、圧力0.1Kg/cm2。60分間湿式粉砕を行った後、スラリーを取り出し、目開き33μm(SUS304製)のメッシュを通過させることで、ホワイト液体現像剤1Wを得た。
なお上記粒径は、日機装社製レーザー回折散乱式粒度分析計マイクロトラックHRAを用い、23℃50%RHの環境条件下、上記の方法で測定したものである。また前記D50の計算に用いられる粒子屈折率として、酸化チタンの屈折率である2.71を用いた。
(実施例2〜34、比較例1〜7)
(ホワイト液体現像剤2〜41の製造)
表5〜6に示す原料を用い、白色粉砕品W1と同様の方法を用いて白色粉砕品を製造した。その後、表7に示す白色粉砕品、塩基性分散剤、及びキャリア液を用い、ホワイト液体現像剤1Wと同様の方法を用いてホワイト液体現像剤を作製した。
Figure 2018018016
Figure 2018018016
Figure 2018018016
なお表6におけるST−95は、三洋化成工業社製ポリスチレン(Mw:4,000、酸価:21、SP値:10)を、ハイワックス720Pは三井化学製ポリエチレン(Mw:7200、融点:113℃)を、ポリワックス500は東洋アドレ社製ポリエチレン(Mw:540、融点:88℃)を表す。また表7におけるエクソールD130はエクソンモービル社製ナフテン系炭化水素(アニリン点:88℃、乾点:313℃)を表す。
上記表7に示したそれぞれのホワイト液体現像剤について、以下の評価を行った。なお評価結果を表8に示した。
(実写試験)
市販の液体現像複写機(Savin870:セイビン社製)を改造したものを用いて、23℃/50%RHの環境条件下で、アモルファスシリコン感光体を用いるとともに、感光体表面電位を+450〜500V、残留電位を+50V以下、現像ローラーのバイアスを+250〜450V、熱定着温度を120℃に設定し、A4サイズのPETフィルムに対し、30m/minの印刷速度で100枚連続でのホワイトベタ印刷を行った。以下に示す隠蔽性の評価には、100枚目の画像を用いた。なお一次、及び二次転写性の評価にあたっては、前記隠蔽性の評価とは別に、上記条件でそれぞれ100枚連続でのホワイトベタ印刷を行った。
(隠蔽性評価)
上記実写試験で得られたホワイトベタ印刷物を、ブラック単色画像の濃度値(ID値)が1.80の紙基材上に置き、X−Rite504にて、光源D50,視野角2°、Status−Eの条件で、ブラック画像濃度を測定し、ブラック濃度の低下度合いで隠蔽性を評価した。評価基準は以下の通りとし、△レベル以上であれば実用上好ましいとした。
◎:ブラックID値が0.15未満
○:ブラックID値が0.15以上0.2未満
△:ブラックID値が0.2以上0.3未満
×:ブラックID値が0.3以上
(一次転写性評価)
実写試験において100枚目を印刷する際、感光体に液体現像剤が載っている状態のときに一旦印刷を停止し、前記感光体上の液体現像剤層をテープにて採取し、PETフィルム上に貼り付けた。その後印刷を再開し、前記感光体上の液体現像剤層が中間転写体に転写したところで再度印刷を停止し、前記感光体上に残存する液体現像剤層をテープにて採取し、PETフィルム上に貼り付けた。
上記の、中間転写体に転写する前後で採取した感光体上の液体現像剤層を貼り付けたPETフィルムを、ブラック単色画像の濃度値(ID値)が1.80の紙基材上に置き、上記隠蔽性評価と同様の方法にて、ブラック単色画像の濃度値(ID値)を測定した。前記測定により得られたブラックID値を用いて、下記式(4)により一次転写効率(TE1値)を算出することで、一次転写性の評価を行った。評価基準は以下の通りとし、△レベル以上であれば実用上好ましいとした。
○:一次転写効率(TE1値)が95%以上
△:一次転写効率(TE1値)が90%以上95%未満
×:一次転写効率(TE1値)が90%未満

TE1値=100×(ID2−ID1)/(1.8−ID1) (4)
上記式(4)において、ID1は、中間転写体に転写する前に採取した感光体上の液体現像剤層を貼り付けたPETフィルムのブラックID値であり、ID2は、中間転写体に転写した後に採取した感光体上に残存する液体現像剤層を貼り付けたPETフィルムのブラックID値である。
(二次転写性評価)
実写試験において100枚目を印刷する際、中間転写体に液体現像剤が載っている状態のときに一旦印刷を停止し、前記中間転写体上の液体現像剤層をテープにて採取し、PETフィルム上に貼り付けた。その後印刷を再開し、前記中間転写体上の液体現像剤層が印刷基材(PETフィルム)に転写したところで再度印刷を停止し、前記中間転写体上に残存する液体現像剤層をテープにて採取し、PETフィルム上に貼り付けた。
上記の、印刷基材に転写する前後で採取した中間転写体上の液体現像剤層を貼り付けたPETフィルムを、ブラック単色画像の濃度値(ID値)が1.80の紙基材上に置き、上記隠蔽性評価と同様の方法にて、ブラック単色画像の濃度値(ID値)を測定した。前記測定により得られたブラックID値を用いて、下記式(5)により二次転写効率(TE2値)を算出することで、二次転写性の評価を行った。評価基準は以下の通りとし、△レベル以上であれば実用上好ましいとした。
○:二次転写効率(TE1値)が95%以上
△:二次転写効率(TE1値)が90%以上95%未満
×:二次転写効率(TE1値)が90%未満

TE2値=100×(ID4−ID3)/(1.8−ID3) (5)
上記式(5)において、ID3は、印刷基材に転写する前に採取した中間転写体上の液体現像剤層を貼り付けたPETフィルムのブラックID値であり、ID4は、印刷基材に転写した後に採取した中間転写体上に残存する液体現像剤層を貼り付けたPETフィルムのブラックID値である。
(保存安定性評価)
上記表7に示したそれぞれの液体現像剤を、25℃50%の恒温恒湿雰囲気下に3ヶ月静置した。3ヶ月後の液体現像剤の平均粒径(D50)を、それぞれ上記記載の方法により測定し、試験開始前の値から上昇した割合を求めることで、保存安定性を評価した。評価基準は以下の通りとし、△レベル以上であれば実用上好ましいとした。
◎:試験後の平均粒径(D50)/試験前の平均粒径(D50)が1.05未満
○:試験後の平均粒径(D50)/試験前の平均粒径(D50)が1.05以上1. 1未満
△:試験後の平均粒径(D50)/試験前の平均粒径(D50)が1.1以上1.2 未満
×:試験後の平均粒径(D50)/試験前の平均粒径(D50)が1.2以上
Figure 2018018016
比較例1、2は、有機化合物による表面処理がされていない酸化チタンを使用した例であり、酸化チタンの分散性が悪いことで、隠蔽性や二次転写性に劣る結果となったと考えられる。比較例3は、結着樹脂(B)の酸価が13mgKOH/gと小さい例であり、隠蔽性、二次転写性や保存安定性に劣る結果であった。酸化チタンの分散性や塩基性高分子分散剤の吸着性が悪かったためと推測される。逆に比較例4は結着樹脂の酸価が75と大きい例であり、十分な隠蔽性や転写性が得られなかった。比較例5は、結着樹脂のSP値が9と小さい例であり、酸化チタンと結着樹脂との相溶性や分散性の悪さに起因すると考えられる、隠蔽性、二次転写性や保存安定性の悪化が確認された。逆に比較例6は、SP値が14と大きい例であり、比較例5と同様に、隠蔽性、二次転写性や保存安定性に劣る結果となった。比較例7は、塩基性高分子分散剤を使用しなかった例であり、結着樹脂(B)に対する吸着不足によると考えられる、隠蔽性、転写性、保存安定性の悪化が確認された。
一方、実施例1〜34は、少なくともアルミナ及び有機化合物により表面処理された酸化チタン(A)と、結着樹脂(B)を含むホワイトトナー粒子と、塩基性高分子分散剤(C)と、キャリア液(D)とを含むホワイト液体現像剤であって、前記結着樹脂(B)のSP値が10〜13、かつ、酸価が20〜70mgKOH/gであるホワイト液体現像剤を使用したものであり、いずれの例でも隠蔽性、転写性、保存安定性が良好な結果となった。
実施例1〜14は、結着樹脂(B)を固定し、酸化チタン(A)の種類を検討した系である。実施例8は実施例4に比べ、より優れた隠蔽性を示した。実施例8で使用した表面処理酸化チタン1は、実施例4で使用したタイペークPF739のシロキサン処理品であり、酸化チタン(A)と結着樹脂(B)との相溶性や分散性が向上したためと考えられる。実施例5においても、シロキサンで処理されたタイペークPF740を用いたことで、実施例8と同様に、隠蔽性、転写性や保存安定性に優れた液体現像剤を得ることができた。また、実施例1は実施例2に比べ、一次転写性に優れる結果となった。実施例1で使用したタイペークPF671は、実施例2で使用したタイペークPF690に比べ純度が高く、表面処理物による帯電性や転写性の悪化を抑制できたためと考えられる。
実施例6、15〜26は、酸化チタン(A)を固定し、結着樹脂(B)の種類を検討した系である。上記の中では、実施例6、19、21、23が特に、隠蔽性や転写性に優れる結果となっていた。ここで実施例6、15〜19を比較すると、実施例6、19が隠蔽性において特に良好な結果であった。実施例6、19ではポリエステル樹脂(b−1)と樹脂(b−2)とを含む結着樹脂(B)を用いており、前記樹脂(b−2)の存在により、ホワイト液体現像剤の帯電性を向上できたためと考えられる。
実施例23、24は、比較例3、4に対し、結着樹脂(B)の酸価を20〜70mgKOH/gとした系であり、隠蔽性や二次転写性に優れる結果となった。酸化チタン(A)と結着樹脂(B)との相溶性の向上、ホワイトトナー粒子中での前記酸化チタン(A)の均一な分散により隠蔽性が向上するとともに、及び、好適な帯電量の維持や帯電電荷減衰速度の低下により転写性が改善したものと考えられる。また実施例25は、比較例5、6に対し結着樹脂(B)のSP値を10〜13の範囲内に収めた系であり、酸化チタン(A)との相溶性や、塩基性高分子分散剤(C)との親和性が良化することで、隠蔽性、一次転写性や保存安定性に優れたホワイト液体現像剤が得られたと考えられる。
実施例31〜33は、少なくともアルミナ及び有機化合物により表面処理された酸化チタン(A)と、結着樹脂(B)と、離型剤とを含むホワイトトナー粒子を用いた例である。離型剤を含まない系、具体的には実施例31、32と実施例6、及び実施例33と実施例8を比較して、保存安定性に優れる結果となった。理由は定かではないが、離型剤としてポリオレフィンワックスを用いることで、塩基性高分子化合物(C)の吸着性が良化したものと考えられる。
以上より、本願発明のホワイト液体現像剤は、優れた隠蔽性、転写性、及びキャリア液中での分散安定性を有していることが示された。

Claims (6)

  1. 少なくとも、顔料として酸化チタン(A)及び結着樹脂(B)を含むホワイトトナー粒子と、塩基性高分子分散剤(C)と、キャリア液(D)とを含むホワイト液体現像剤であって、
    前記酸化チタン(A)がアルミナ、及び有機化合物により表面処理されており、
    前記結着樹脂(B)の溶解度パラメータ(SP値)が10〜13であり、
    かつ、酸価が20〜70mgKOH/gであることを特徴とする、ホワイト液体現像剤。
  2. 前記有機化合物が少なくともシロキサン化合物を含むことを特徴とする、請求項1に記載のホワイト液体現像剤。
  3. 前記酸化チタン(A)の純度が95〜99質量%であることを特徴とする、請求項1または2に記載のホワイト液体現像剤。
  4. 請求項1〜3いずれかに記載のホワイト液体現像剤の製造方法であって、
    前記酸化チタン(A)と結着樹脂(B)との混合物を溶融混練し、ホワイトトナー粒子用チップを作製する工程と、
    前記ホワイトトナー粒子用チップと前記塩基性高分子分散剤(C)と前記キャリア液(D)とを混合し、湿式粉砕する工程と、
    を有することを特徴とする、ホワイト液体現像剤の製造方法。
  5. 請求項1〜3いずれかに記載のホワイト液体現像剤からなる層を、記録媒体上に有する印刷物。
  6. 前記記録媒体が、紙基材、及びフィルム基材から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項5に記載の印刷物。

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