JP2016180927A - ブラック液体現像剤、及びそれを用いた印刷物 - Google Patents

ブラック液体現像剤、及びそれを用いた印刷物 Download PDF

Info

Publication number
JP2016180927A
JP2016180927A JP2015062002A JP2015062002A JP2016180927A JP 2016180927 A JP2016180927 A JP 2016180927A JP 2015062002 A JP2015062002 A JP 2015062002A JP 2015062002 A JP2015062002 A JP 2015062002A JP 2016180927 A JP2016180927 A JP 2016180927A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
meth
toner particles
liquid developer
black
acrylate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015062002A
Other languages
English (en)
Inventor
剛士 鶴田
Takeshi Tsuruta
剛士 鶴田
和昌 服部
Kazumasa Hattori
和昌 服部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Artience Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Ink SC Holdings Co Ltd filed Critical Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
Priority to JP2015062002A priority Critical patent/JP2016180927A/ja
Publication of JP2016180927A publication Critical patent/JP2016180927A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Liquid Developers In Electrophotography (AREA)

Abstract

【課題】本発明は、保存安定性が良好であり、画像濃度が十分で、網点再現性・網点形状に優れ、かぶり現象のない優れた画像を有するブラック液体現像剤を提供することを目的とする。また、これを用いて得られた印刷物を提供することを目的とする。【解決手段】結着樹脂(A)、着色剤(B)、高分子分散剤(C)、及びキャリア液(D)を含むブラック液体現像剤であって、着色剤(B)が酸性基を有し、結着樹脂(A)及び着色剤(B)を含むトナー粒子(E)の比誘電率が6以下であり、固液分離させた後の液体部分の電気抵抗が1×1010Ωcm以上であることを特徴とするブラック液体現像剤。【選択図】なし

Description

本発明は、ブラック液体現像剤、及びそれを用いた印刷物に関する。
液体現像剤では、湿式下でトナー粒子の微粉砕及び分散を行うことから、乾式の粉体ト
ナーと比べてトナー粒子の微細化が可能である。また、液体現像剤は、キャリアとして絶
縁性液体のキャリア液を用いることからトナー粒子の画像形成装置内での飛散による問題
等が生じることがない。そのため、液体現像剤を用いた画像形成装置は、高精細な画像の
形成が可能であるという特徴を有している。
液体現像剤は、電気絶縁性のキャリア液中にトナー粒子を分散させたものであり、その
トナー粒子には着色性、定着性、帯電性、及び分散安定性が求められている。トナー粒子
は着色剤、結着樹脂、及び分散剤などの添加剤で構成されており、優れた画像を得るため
にはトナー粒子が安定して分散していることと、安定して帯電していることが望まれる。
トナー粒子が安定して帯電し、高精細な画像を得るには、液体現像剤を構成する材料の
絶縁性が高く、電気抵抗が低い材料が選択される。例えば、キャリア液は電気抵抗率が低
い脂肪族炭化水素、結着樹脂は比誘電率が低い、スチレン−アクリル共重合樹脂、ポリエ
ステル樹脂が使用されている。一方、着色剤については、イエロー・マゼンタ・シアン・
ブラック、更にはレッド・グリーン・バイオレットなど、数多くの顔料・染料・色素誘導
体が使用されている。その中で、ブラック液体現像剤は、黒色着色剤として、カーボンブ
ラックが多く使用されているが、カーボンブラックは導電性を有するために他色と比較し
て、着色剤を結着樹脂に分散したトナー粒子は、電気抵抗が低く、比誘電率が高い傾向が
ある。そのため、トナー粒子の帯電量が不足し、転写効率や画像濃度・網点再現性の低下
、網点形状不良、また、非画線部へトナー粒子が転写するかぶり現象も発生してしまう。
(例えば、特許文献1)
また、液体現像剤を用いた画像形成装置では、乾式の粉体トナーと比較して、キャリア
液中にトナー粒子を分散させるために、キャリア液に存在する、あるいは溶出する成分に
より、液体現像剤の絶縁性が損なわれ、トナー粒子への帯電効率が悪くなり、画質が劣化
してしまう。(例えば、特許文献2)
そこで、特許文献3には、酸性カーボンブラック、塩基性銅フタロシアニン顔料誘導体
と塩基性顔料分散剤を含むことにより、トナー粒子内の顔料分散性を向上させ、トナー粒
子の抵抗・帯電性低下を抑制し、転写性を改善させる方法が開示されているが、トナー粒
子内の顔料分散性と電気特性を向上させても、液体現像剤としての分散性安定性やキャリ
ア液への溶出成分を制御しなければ、液体現像剤としての保存安定性や帯電性が損なわれ
、上記のような画像品質劣化を引き起こす。
このように、液体現像剤を用いた画像形成装置では、保存安定性が良好であり、良好な
画像濃度・網点形状で、かぶり現象のない優れた画像を得ることにおいて改善の余地があ
り、この問題点を解決したブラック液体現像剤が求められている。
特開2006−91096号公報 特開2014−132324号公報 特開2013−105035号公報
本発明は、保存安定性が良好であり、画像濃度が十分で、網点再現性・網点形状に優れ
、かぶり現象のない優れた画像を有するブラック液体現像剤を提供することを目的とする
。また、これを用いて得られた印刷物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、以下に示す実施形態により
上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の実施形態は、結着樹脂(A)、着色剤(B)、高分子分散剤(C)
、及びキャリア液(D)を含むブラック液体現像剤であって、
着色剤(B)が酸性基を有し、
結着樹脂(A)及び着色剤(B)を含むトナー粒子(E)の比誘電率が6以下であり、
固液分離させた後の液体部分の電気抵抗が1×1010Ωcm以上であることを特徴とす
るブラック液体現像剤に関する。
また本発明は、着色剤(B)が酸性カーボンブラック、または、酸性カーボンブラック
以外のカーボンブラックと酸性顔料誘導体とを含み、
トナー粒子(E)に含まれる着色剤量が、トナー粒子(E)全量中の10〜25質量%で
あることを特徴とする上記ブラック液体現像剤に関する。
また本発明は、高分子分散剤(C)が、少なくとも、アミノ基を有するエチレン性不飽
和単量体(c−1)と、炭素数9〜24のアルキル基を含有するエチレン性不飽和単量体
(c−2)とを共重合してなり、アミン価が5〜150mgKOH/gであることを特徴
とする上記ブラック液体現像剤に関する。
また本発明は、結着樹脂(A)がポリエステル樹脂(a−1)と、スチレン樹脂、アク
リル樹脂、および、スチレン−アクリル共重合樹脂から選ばれる少なくとも1つの樹脂(
a−2)とを含み、
結着樹脂(A)の酸価が20〜70mgKOH/gであることを特徴とする上記ブラック
液体現像剤に関する。
また本発明は、結着樹脂(A)における(a−1)と(a−2)との質量比率[(a−
2)/(a−1)]が、1以下であることを特徴とする上記ブラック液体現像剤に関する
また本発明は、キャリア液(D)が、乾点180℃以上の脂肪族系炭化水素であること
を特徴とする上記ブラック液体現像剤に関する。
また本発明は、上記ブラック液体現像剤を用いて得られる印刷物に関する。
本発明により、保存安定性が良好であり、画像濃度が十分で、網点再現性・網点形状に
優れ、かぶり現象のない画像を有する液体現像剤、及びこれを用いて得られた印刷物を提
供することができた。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の実施形態である液体現像剤は、結着樹脂(A)、着色剤(B)、高分子分散剤
(C)、及びキャリア液(D)を含むブラック液体現像剤であって、着色剤(B)が酸性
基を持ち、結着樹脂(A)及び着色剤(B)を含むトナー粒子(E)の比誘電率が6以下
であり、固液分離させた後の液体部分の電気抵抗が1×1010Ωcm以上であることが大
きな特徴である。
理由は定かではないが、着色剤(B)が酸性基を持つことで、トナー粒子(E)への高
分子分散剤(C)の吸着が高くなり、湿式分散におけるトナー粒子(E)の分散安定性が
向上する、さらには、トナー粒子間での電荷反発が生じることにより、保存安定性が向上
する。また、トナー粒子(E)における着色剤(B)の結着樹脂(A)への分散性が向上
し、トナー粒子(E)の比誘電率を6以下に抑制でき、さらには、キャリア液(D)への
溶出成分を制御し、液体現像剤の液体成分の電気抵抗を1×1010Ωcm以上とすること
で、トナー粒子(E)及び液体現像剤の帯電性が向上し、優れた画像濃度、網点再現性や
網点形状、かぶり現象のない画像を得ることができる。
以下、本発明の液体現像剤に含まれる結着樹脂(A)、着色剤(B)、高分子分散剤(
C)、キャリア液(D)、トナー粒子(E)などについて詳細に説明する。
(結着樹脂(A))
一般的に、結着樹脂には顔料、染料などの着色剤をその樹脂中に均一分散させる機能と
、紙などの基材へ定着する際のバインダーとしての機能がある。結着樹脂(A)としては
、顔料分散性、帯電性、及び定着性の観点から、ポリエステル樹脂(a−1)を含有する
ことが好ましい。
ポリエステル樹脂(a−1)は熱可塑性ポリエステルであることが好ましく、2価又は
3価以上のアルコール成分とカルボン酸などの酸成分との重縮合により得られるものであ
ることが好ましい。
アルコール成分としては、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,
3−プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3
−ブタンジオール、1,4−ブテンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリ
コール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノー
ルA、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、下記一般式(1)で示される
ビスフェノール誘導体等の2価のアルコール類;グリセロール、ジグリセロール、ソルビ
ット、ソルビタン、ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン
、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール等の3価
以上のアルコール類;等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上の組み合わせで使用
される。
一般式(1)
Figure 2016180927

(式中、Rはエチレン基又はプロピレン基であり、x及びyはそれぞれ1以上の整数であ
り、かつx+yの平均値は2〜10である。)
酸成分としては、二価のカルボン酸として、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、
無水フタル酸などのベンゼンジカルボン酸類又はその無水物;コハク酸、アジピン酸、セ
バシン酸、アゼライン酸などのアルキルジカルボン酸類又はその無水物;炭素数16〜1
8のアルキル基で置換されたコハク酸又はその無水物;フマル酸、マレイン酸、シトラコ
ン酸、イタコン酸、グルタコン酸などの不飽和ジカルボン酸又はその無水物;シクロヘキ
サンジカルボン酸;ナフタレンジカルボン酸;ジフェノキシエタン−2,6−ジカルボン
酸又はこれらの無水物;等が挙げられる。架橋成分として働く三価以上のカルボン酸とし
ては、トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレントリカルボン酸、ブタントリカルボ
ン酸、ヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、オクタンテト
ラカルボン酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、又はこれらの無水物等が挙げられる。
これらは単独で又は2種以上の組み合わせで使用される。
好ましいアルコール成分は、ビスフェノールAにアルキレンオキサイド(好ましくは2
〜3モル)を付加させたもの、エチレングリコール、ネオペンチルグリコール等である。
好ましい酸成分は、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸又はその無水物;コハク酸、
n−ドデセニルコハク酸又はその無水物;フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸等のジ
カルボン酸類;トリメリット酸又はその無水物等のトリカルボン酸類である。
また、ポリエステル樹脂(a−1)の重縮合では、アンチモン、チタン、スズ、亜鉛及
びマンガンより選ばれる少なくとも1種の金属化合物など公知慣用の反応触媒を用い、反
応が促進されてもよい。反応触媒としては、具体的には、酸化ジ−n−ブチル錫、シュウ
酸第一錫、三酸化アンチモン、チタンテトラブトキシド、酢酸マンガン、酢酸亜鉛等が挙
げられる。これら反応触媒の添加量は得られるポリエステル樹脂(a−1)中の酸成分に
対し、通常0.001〜0.5モル%程度の量が好ましい。
重縮合の方法としては、公知の塊状重合法を用いることができ、ポリエステル樹脂(a
−1)の分子量、軟化温度等を制御するには反応させるアルコール成分とカルボン酸の種
類、モル比、さらには、反応温度、反応時間、反応圧力、触媒等を調整すればよい。さら
に、ポリエステル樹脂として市販品を用いることも可能である。例えば、ダイヤクロンE
R−502、ダイヤクロンER−508(いずれも三菱レイヨン社製)などがある。
さらには、粉砕性を向上させ、良好な発色性・画像濃度を得る、さらには、低い比誘電
率を有し、帯電性を向上させるために、結着樹脂(A)がポリエステル樹脂(a−1)と
、スチレン樹脂、アクリル樹脂、及びスチレン−アクリル共重合樹脂からなる群から選択
される少なくとも1種の樹脂(a−2)(以下、単に樹脂(a−2)ともいう)とを含む
ことが好適である。
スチレン−アクリル共重合樹脂は、スチレン系モノマーのうちの少なくとも1種類と、
(メタ)アクリル酸及び(メタ)アクリル酸エステル類のうちの少なくとも1種類を重合
させて得られる。樹脂(a−2)に用いられるスチレン系モノマーとしては、スチレン、
o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、
p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−ter
t−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチクスチレン、p−n−
ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシス
チレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレンなどが
ある。
樹脂(a−2)に用いられる(メタ)アクリル酸エステル類としては、(メタ)アクリ
ル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリ
ル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)ア
クリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ドデシ
ル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸2−クロルエチル、(メタ)ア
クリル酸フェニル、アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミ
ノエチルなどがある。好ましいスチレン系モノマーはスチレンである。また、好ましい(
メタ)アクリル酸エステル類は(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸オクチル
、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル等である。
また、樹脂(a−2)の分子量をより大きくするために多官能性単量体を架橋剤として
使用することができる。具体的には、ジビニルベンゼン、ジエチレングリコールジ(メタ
)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジ
オールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリ
メチロールプロパントリ(メタ)アクリレートなどがある。
上記樹脂(a−2)は、懸濁重合法、溶液重合法、乳化重合法など公知の重合方法によ
り得られる。例えば、スチレン−アクリル共重合樹脂の分子量、軟化温度を制御するには
上記スチレン系モノマーと、(メタ)アクリル酸及び(メタ)アクリル酸エステル類の種
類、モル比、さらには、反応温度、反応時間、反応圧力、重合開始剤、架橋剤等を調整す
ればよい。さらにスチレン−アクリル共重合樹脂として市販品を用いることも可能である
。例えば、アルマテックスCPR100、CPR200、CPR300、CPR600B
(三井化学社製)などがある。
ポリエステル樹脂(a−1)及び樹脂(a−2)を混合して、より均一に分散された結
着樹脂(A)を得るには、ポリエステル樹脂(a−1)と樹脂(a−2)とを溶融混練す
る方法;重合したポリエステル樹脂(a−1)と樹脂(a−2)のどちらか一方の樹脂の
存在下において、もう一方の樹脂用のモノマーを加えて重合する方法などがある。より均
一に分散された結着樹脂を得るには後者が望ましく、通常は塊状重合でポリエステル樹脂
(a−1)を重縮合した後、得られたポリエステル樹脂(a−1)を溶剤に溶解させた系
において、必要に応じて加熱しながら樹脂(a−2)を溶液重合にて合成し、脱溶媒する
方法が好ましい。
さらに、特許第3531980号公報及び特開2006−178296号公報に記載の
方法のような公知の方法により合成することも好ましい。
また、ポリエステル樹脂(a−1)と樹脂(a−2)とを個別に作製する場合、又は、
市販のポリエステル樹脂と樹脂(a−2)とを用いる場合は、ポリエステル樹脂(a−1
)と樹脂(a−2)を混合することにより結着樹脂(A)を得ることができる。このとき
両者を溶剤中に溶解させて混合及び脱溶剤を行うか、溶融混練を行うかいずれの方法であ
ってもよい。
さらに結着樹脂(A)に含まれるポリエステル樹脂(a−1)と樹脂(a−2)との質
量比率[(a−2)/(a−1)]が1以下であることが好ましい。より好ましくは、質
量比率が0.5以下である。質量比率が1を以下にすることにより、着色剤(B)の分散
性、トナー粒子の粉砕性が向上し、液体現像剤としての発色性及び保存安定性が向上する
(軟化温度(T4))
結着樹脂(A)の軟化温度は80〜140℃の範囲であることが好ましい。より好まし
くは90℃〜130℃の範囲である。軟化温度は、株式会社島津製作所製「フローテスタ
ーCFT−500D」を用いて、開始温度40℃、昇温速度6.0℃/min、試験荷重
20kgf、予熱時間300秒、ダイ穴径0.5mm、ダイ長さ1.0mmの条件にて、
試料1.0gの4mmが流出したときの温度を軟化温度(T4)として測定したものであ
る。
結着樹脂(A)の軟化温度が80℃以上であると混練時に軟化し過ぎることがなく、着
色剤(B)の分散性が向上し、液体現像剤としての十分な画像濃度を得ることができる。
さらには、画像出力時の定着プロセスにおいて、トナー粒子が溶融状態で熱圧着ローラー
の表面と接触するため、トナー粒子の凝集力が基材と熱圧着ローラーの接着力より小さく
なり、一部が完全に固着せず、熱圧着ローラー表面にトナー粒子が付着し、次の紙に転移
するというホットオフセット現象が発生しにくくなる。さらに、軟化温度が140℃以下
であると良好な定着性が得られ、また、粉砕性が向上し、発色性が高くなる。
(平均分子量)
結着樹脂(A)は、耐オフセット性、定着性、及び画質特性の点から、ゲルパーミエイ
ションクロマトグラフィー(GPC)で測定される分子量において、重量平均分子量(M
w)が2,000〜100,000のものが好ましく、5,000〜50,000のもの
がより好ましい。結着樹脂(A)の重量平均分子量(Mw)が2,000以上であると、
耐ホットオフセット性、色再現性、及び分散安定性が向上し、100,000以下である
と定着性及び耐コールドオフセット性が向上する。また、結着樹脂(A)は、特定の低分
子量の縮重合体成分と特定の高分子量の縮重合体成分とからなる2山の分子量分布曲線を
有するタイプ、又は1山の単分子量分布曲線を有するタイプのいずれのものであってもよ
い。
さらに、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)で測定される分子量にお
いて、結着樹脂(A)の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比率Mw/M
nが、2〜18の範囲であることが好ましい。Mw/Mnが2を上回ると耐オフセット性
が高くなると共に、非オフセット領域が広くなり低温定着性が向上する。Mw/Mnが2
0を下回ると、トナー粒子の粉砕性が高くなり、十分な画像濃度が得られ、発色性が高く
なるなど、画像特性が向上する。
なお、上記GPCによる分子量及び分子量分布は、東ソー社製ゲルパーミエイションク
ロマトグラフィー(HLC−8220)を用い、次の条件で測定できる。40℃のヒート
チャンバ中でカラムを安定化させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてテトラヒドロ
フラン(THF)を毎分0.6mLの流速で流し、THFに溶解した試料溶液を10μL
注入して測定する。試料の分子量測定にあたっては、試料の有する分子量分布を数種の単
分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント数との関係から算
出する。
検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、東ソー社製の分子量が102〜107
度のポリスチレンを10点用いる。検出器にはRI(屈折率)検出器を用いる。なお、カ
ラムにはTSKgel SuperHM−M(東ソー社製)3本を用いる。
また、測定用サンプルは以下のようにして作成する。試料をTHF中に入れ、数時間放
置した後、充分に振とうし、試料の合一体がなくなるまでTHFと良く混合し、さらに1
2時間以上静置する。この時、THF中への放置時間が24時間以上となるようにする。
その後、得られた溶液をサンプル処理フィルタを通過させ、GPC測定用の試料溶液とす
る。また、試料濃度は、樹脂成分が0.5〜5mg/mLとなるように調整する。
(酸価)
結着樹脂(A)の酸価は、20〜70mgKOH/gである。より好ましくは、20〜
40mgKOH/gである。酸価が20mgKOH/gより高いと、結着樹脂(A)への酸
性基を有する着色剤(B)の分散性が高く、さらには高分子分散剤(C)が吸着しやすい
ことから、トナー粒子(E)の分散安定性が良くなり、液体現像剤の保存安定性が向上す
る。酸価が70mgKOH/gより低いと、トナー粒子(E)の帯電性が高く、十分な画
像濃度、良好な発色性、網点再現性・網点形状が得られる。また、結着樹脂(A)の酸価
は、結着樹脂(A)1g中に含まれる酸を中和するのに必要な水酸化カリウム(KOH)
のmg数であり、エタノール/トルエン混合溶媒中で、KOH溶液にて滴定した値である
トナー粒子(E)中に含まれる結着樹脂(A)の含有量は、トナー粒子100質量部に
対して好ましくは65〜90質量部、より好ましくは75〜90質量部である。60質量
部以上であると、定着性が向上し、90質量部以下であると耐ホットオフセット性が向上
し、さらにはトナー粒子としての着色力が向上し、画像濃度が高くなる。
(着色剤(B))
液体現像剤は、乾式の粉体トナー比べて、トナー粒子の微細化が可能であることから、
高精細な画像品質が得られる。これは、粉体トナーよりもトナー粒子(E)の粒子径が小
さくなることであるが、ブラック液体現像剤は、その発色性・画像濃度を得るために、ト
ナー粒子(E)に対する着色剤(B)の含まれる割合が多くなり、トナー粒子(E)の粒
子径が小さいほどトナー粒子の表面に露出する着色剤の割合も多くなる。その結果、トナ
ー粒子(E)の表面に露出した着色剤(B)から電荷が漏洩し、帯電性が低下することに
より、画像濃度低下やかぶり現象、網点形状が崩れるなどの問題が生じてしまう。また、
高分子分散剤(C)の吸着が妨げられることにより、分散安定性の劣化を引き起こす。本
発明に適用する着色剤(B)は酸性基を有しているために、結着樹脂(A)への分散性が
向上し、トナー粒子(E)表面への露出が減少する。さらには、露出した着色剤(B)の
酸性基は、高分子分散剤(C)との相互作用が強くなり、電荷の漏洩を抑制する。また、
トナー粒子表面の酸性基が電荷反発を生じ、トナー粒子(E)の保存安定性が向上する。
本発明のブラック液体現像剤に適用する着色剤(B)としては、酸性基を有するイエロ
ー、マゼンタ、シアン及びブラックの各有機顔料、有機染料、及びその造塩化合物、酸性
基を有する顔料誘導体、色素誘導体が挙げられる。酸性基を有するとは、これらの有機顔
料、顔料誘導体などの骨格に酸性基を1または2以上導入した化合物を言い、ここでの酸
性基とは、酸性化合物から少なくとも1つの原子を取り除いて形成される基を意味し、カ
ルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基、硝酸基、ホウ酸基などがある。これらは単独で又
は2種以上を混合して使用することができる。優れた黒色を得るには酸性基を有するカー
ボンブラックが好ましいが、黒色着色剤であるカーボンブラックを用いず、イエロー、マ
ゼンタ、シアン、さらには、グリーン、バイオレットなどのブラックを除いたカラー顔料
を複数用いることができる。また、着色剤(B)はキャリア液(D)に対して不溶である
ことが好ましい。
具体的には、酸性カーボンブラック、酸性顔料誘導体、酸性基を有する有機染料、及び
その造塩化合物が挙げられる。ここでの、酸性カーボンブラックとは、カーボンブラック
と純水とを1:1の割合で混合した混合物を5分間煮沸したのち室温まで冷却し、泥状の
pHが6以下になるものをいう。該pHは、より好ましくは4以下のカーボンブラックが
好ましい。なお、カーボンブラックとは、炭素を主成分とする黒色微粒子の総称であり、
化学的には炭素の単体として分類されることもあるが、周知の通り各種の官能基を含み得
るものである。
このような特性を示すカーボンブラックは、通常カーボンブラック表面に酸性の酸素含
有官能基からなる揮発成分を付与させることにより、得られるものである。酸性カーボン
ブラックであれば、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、バ
イオマス由来のカーボンブラックなどの各種いずれも使用できる。具体的には、このよう
な特性を示すカーボンブラックとしては、たとえば、Raven 7000、Raven 3500、Raven 12
55、Raven 1180、Raven 1100Ultra、Raven 1080Ultra、Raven 1060Ultra、Raven 1040、R
aven 1035、Raven 14、(以上、コロンビアケミカル社製)MONARCH 1400、MONARCH 130
0、MONARCH 1000、MOGUL L、REGAL 400R(以上、キャボット・スペシャリティー・ケ
ミカルズ・インク社製)、#2650、#2350、#1000、#970、MA77、MA7、MA8、MA11、MA100、
MA100R、MA100S、MA230、MA220、MA14(以上、三菱化学社製)、Color Black FW200、C
olor Black FW2、Color Black FW1、Color Black FW18、Special Black 6、Spec
ial Black S170、Special Black S160、Special Black 5、Special Black 4、Sp
ecial Black 4A、Printex 150T、Printex U/V、Printex140U/V、Special Black 55
0、Special Black 350、Special Black 250、Special Black 100(以上、オリオン
・エンジニアド カーボンズ社製)、トーカブラック#8300/F、トーカブラック#8500/F(
以上、東海カーボン社製)等を挙げることができる。
また、着色剤(B)にカーボンブラックを用いる場合、DBP吸収量が90cm3/1
00g未満が好ましい。DBP吸収量が90cm3/100g未満であると、キャリア液
(D)との相溶性が低く、キャリア(D)の電気抵抗低下を抑制し、液体現像剤の帯電性
が向上する。DBP吸収量が90cm3/100gを超えるとキャリア液(D)の絶縁性
が低下し、かぶり現象などの問題を引き起こす。
酸性顔料誘導体としては、アゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、ジオキサジン
系、アントラキノン系、ペリレン系などの顔料を骨格とし、その骨格に酸性基を1または
2以上導入した化合物が挙げられる。酸性基としては、カルボン酸基、スルホン酸基、リ
ン酸基、硝酸基、ホウ酸基などがある。ブラック液体現像剤の画像濃度、発色性、分散安
定性の点から、スルホン酸基を有するフタロシアニン系、キナクリドン系の酸性顔料誘導
体が好ましい。例えば、特公昭59−40172号公報、特公昭63−17102号公報
、特公平5−9469号公報等に記載されているものを使用でき、これらは単独で又は2
種類以上を混合して用いることができる
酸性染料の造塩化合物として、イエローではC.I.アシッドイエロー11、17又は
23(タートラジン)と四級アンモニウム塩化合物とからなる造塩化合物を用いることが
好ましい。四級アンモニウム塩を構成することでトナー粒子が安定した正帯電を保持する
ことができる。また、マゼンタ、シアン系の酸性染料の造塩化合物としては、アゾ系酸性
染料の造塩化合物である、C.I.アシッドレッド85、及び114、アントラキノン系
のC.I.アシッドバイオレット41、メチルブルーと称されるC.I.アシッドブルー
93、さらには、アシッドブルー3、C.I.アシッドバイオレット17、23なども用
いることができる。帯電性の点から、C.I.アシッドイエロー11、C.I.アシッド
バイオレット23、C.I.アシッドブルー3が好ましい。
着色剤(B)としては、酸性カーボンブラック、または、酸性カーボンブラック以外の
カーボンブラックと酸性顔料誘導体を用いることが好ましい。
その他、含んでもよい着色剤は、性能を損なわない範囲で、イエロー、マゼンタ、シア
ン、ブラック、ホワイトなどの有機顔料、有機染料、及びその造塩化合物を使用すること
ができる。
イエローの有機顔料としては、ベンズイミダゾロン化合物、縮合アゾ化合物、イソイン
ドリノン化合物、アントラキノン化合物、キノフタロン化合物、アゾ金属錯化合物、メチ
ン化合物、アリルアミド化合物等が用いられる。具体的には、C.I.ピグメントイエロ
ー12、13、14、15、17、62、74、83、93、94、95、97、109
、110、111、120、127、128、129、138、139、147、150
、168、174、176、180、181、185、191等が挙げられる。また、イ
エローの染料の造塩化合物としては、酸性染料の造塩化合物の他に、塩基性染料の造塩化
合物を用いることもできる。
マゼンタの有機顔料としては、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アント
ラキノン、キナクリドン化合物、ローダミンレーキ等の塩基性染料のレーキ化合物、ナフ
トール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物が用い
られる。具体的には、C.I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、23、48:2、
48:3、48:4、57:1、81、81:1、81:2、81:3、81:4、12
2、144、146、166、169、177、184、185、202、206、20
9、220、221、254、255、268、269等、C.I.ピグメントバイオレ
ット1、19等が挙げられる。また、マゼンタの染料の造塩化合物としては、ローダミン
系塩基性染料の造塩化合物を用いることもできる。
シアンの有機顔料としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、アントラキノン
化合物、塩基染料レーキ化合物等が利用できる。具体的には、C.I.ピグメントブルー
1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、60、62、66
等が挙げられる。さらに色相調整の目的で前記シアン又は青色の有機顔料、シアン又は青
色染料の造塩化合物、シアン、青色染料の油溶性染料に加えて、グリーンの有機顔料であ
るC.I.ピグメントグリーン7、36等のハロゲン化フタロシアニン化合物を用いるこ
とができる。
他にも黒の着色剤としては、酸性カーボンブラック以外のカーボンブラック、ペリレン
ブラック等の有機黒色顔料、並びに、ニグロシン染料、アゾ金属錯体染料等の有機黒色染
料を性能が損なわない範囲で用いることができる。
さらに画像濃度が良好で、コントラストのある黒色を得るためには、黒の着色剤として
黒色着色剤100質量部に対して、青色着色剤を1〜10質量部添加した着色剤を用いる
ことが好ましい。青色着色剤としては、ハロゲンを含まない金属フタロシアニンブルー化
合物、トリアリールメタン化合物、ジオキサジンバイオレット顔料等を用いることが好ま
しい。また、フタロシアニンブルー化合物及びトリアリールメタン化合物は安定した正帯
電性を有していることも良好な黒トナー粒子を得る上で有効である。具体的には、C.I
.ピグメントブルー15:3、ビクトリアピュアブルーレーキ顔料(C.I.ピグメント
ブルー1)、C.I.ピグメントバイオレット23、C.I.ピグメントバイオレット1
9が挙げられる。
着色剤(B)の含有量としては、トナー粒子(E)に対して10〜25質量%が好まし
く、14〜22質量%がより好ましい。着色剤(B)の含有量が10質量%未満である場
合は、着色度が不十分であり、画像濃度が劣る。着色剤(B)の含有量が25質量%以上
の場合は、トナー粒子(E)の比誘電率が高くなり、液体現像剤の帯電性が低下し、かぶ
り現象の発生、網点形状不良などの画像品質劣化を引き起こす。さらには、トナー粒子(
E)中の結着樹脂の量が少なくなり、定着性劣化を招く。
(高分子分散剤(C))
一般的に、分散剤はトナー粒子が存在するキャリア液中に添加して、トナー粒子を均一
に分散させ、現像特性を向上させる効果を有するものであるが、高分子分散剤(C)はキ
ャリア液中に添加しても、トナー製造における混練の際にトナー粒子中に添加してもよい
。キャリア液中に添加して、トナー粒子を分散させた場合、高分子分散剤(C)は、トナ
ー粒子表面の結着樹脂部、特に優れた分散安定性の効果を発揮するポリエステル樹脂部に
吸着していると推察される。このように、高分子分散剤(C)は、トナー粒子表面に吸着
、あるいはトナー粒子内部に分散している状態で存在していることが好ましい。
高分子分散剤(C)は、少なくともアミノ基を有するエチレン性不飽和単量体(c−1
)と、炭素数9〜24のアルキル基とを有するエチレン性不飽和単量体(c−2)とを重
合してなり、かつ、アミン価が、5〜150mgKOH/gである共重合体を少なくとも
含む。前記共重合体を用いることで、トナー粒子(E)の分散性が向上し、優れた画像濃
度、網点再現性、良好な網点形状が得られ、さらには、保存安定性が向上する。好適な高
分子分散剤(C)の重合方法は、通常のアクリル樹脂の溶液重合である。アミノ基を有す
るエチレン性不飽和単量体の比率(仕込み量のモル比)として、好ましくは1〜50モル
%であり、より好ましくは5〜40モル%であり、最も好ましくは10〜35モル%であ
る。炭素数9〜24のアルキル基を有するエチレン性不飽和単量体の比率として、好まし
くは50〜99モル%であり、より好ましくは60〜95モル%であり、最も好ましくは
65〜90モル%である。
目的とする高分子分散剤(C)の分子量にあわせて、アミノ基を有するエチレン性不飽
和単量体(c−1)と、炭素数9〜24のアルキル基を有するエチレン性不飽和単量体(
c−2)と、任意に重合開始剤、連鎖移動剤等とを混合して加熱することで高分子分散剤
(C)を得ることができる。反応温度は、40〜150℃、好ましくは50〜110℃で
ある。
アミノ基を有するエチレン性不飽和単量体(c−1)は、トナー粒子への高分子分散剤
(C)の吸着率を高め、トナー粒子(E)の分散安定性が向上し、長期にわたって安定し
た画像品質と優れた保存安定性に寄与する。アミノ基を有するエチレン性不飽和単量体に
おけるアミノ基は特に限定されないが、2級アミノ基又は3級アミノ基であることが好ま
しく、3級アミノ基であることがより好ましい。なお、ここでのアミノ基には、アミド結
合を構成するアミノ基は含まれないものとする。例えば、炭素数9〜24のアルキル基を
有するエチレン不飽和単量体の例であるアルキル(メタ)アクリルアミド類では、アミノ
基を有するエチレン性不飽和単量体が奏する効果を得ることができない。アミノ基を有す
るエチレン性不飽和単量体のうち、3級アミノ基を有するエチレン性不飽和単量体として
は、例えば、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルア
ミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレー
ト、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等のN,N−ジアルキルアミ
ノ基含有(メタ)アクリル酸エステル類;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリ
ルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルア
ミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリ
ルアミド等のN,N−ジアルキルアミノ基含有(メタ)アクリルアミド類;ジメチルアミ
ノスチレン、ジエチルアミノスチレン;等が挙げられる。
2級アミノ基を有するエチレン性不飽和単量体としては、例えば、tert−ブチルア
ミノエチル(メタ)アクリレート、テトラメチルピペリジニル(メタ)アクリレート等が
挙げられる。
これらのうち、分散性の観点から、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロ
ピル(メタ)アクリルアミド等が好ましい。アミノ基を有するエチレン性不飽和単量体は
、2種類以上を併用しても良い。
高分子分散剤(C)のアミン価は5〜150mgKOH/gであり、好ましくは30〜
100mgKOH/gである。アミン価が5mgKOH/g以上である場合、トナー粒子へ
の吸着性が高く、トナー粒子(E)の分散性が向上し、優れた画像濃度が得られる。さら
には、長期にわたる保管の際には、トナー粒子の凝集を抑制し、液体現像剤の粘度・平均
粒径変化が少なく、良好な保存安定性が得られる。アミン価が150mgKOH/g以下
である場合、トナー粒子の帯電性が高くなり、トナー粒子が基材へ転写されやすく、優れ
た画像濃度、網点再現性、良好な網点形状を得ることができる。また、高分子分散剤(C
)のアミン価はASTM D2074の方法に準拠し、測定した全アミン価(mgKOH
/g)である。
炭素数9〜24のアルキル基を含有するエチレン性不飽和単量体(c−2)は、炭素数
9〜24のアルキル基がキャリア液(D)への溶解性を高め、湿式粉砕における粉砕性を
向上させる。さらに、長期にわたる保管の際には、トナー粒子(E)の凝集および液体現
像剤の粘度上昇を抑制し、優れた保存安定性の効果を発揮する。アルキル基の炭素数が9
より大きいと、キャリア液(D)への溶解性が高く、分散安定性及び保存安定性が高くな
る。アルキル基の炭素数が24より小さいと、トナー粒子の帯電性が高くなり、トナー粒
子が基材へ転写されやすく、優れた画像濃度、網点再現性、良好な網点形状を得ることが
できる。さらには、液体現像剤が基材へ定着する際に、アルキル基がトナー粒子の接触及
び合一を阻害することなく、定着性の低下を招くことがない。
炭素数9〜24のアルキル基を含有するエチレン不飽和単量体(c−2)としては、例
えば、
ノニル(メタ)アクリレート、8‐メチルノニル(メタ)アクリレート、2‐メチルノニ
ル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、2‐(メタ)アクリレートメチ
ルデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、2‐メチルウンデシ
ル(メタ)アクリレート、9‐エチルウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ
)アクリレート、2‐メチルドデシル(メタ)アクリレート、11‐メチルドデシル(メ
タ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、2‐メチルトリデシル(メタ)ア
クリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、2‐メチルテトラデシル(メタ)アク
リレート、ペンタデシル(メタ)アクリレート、2‐メチルペンタデシル(メタ)アクリ
レート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、2‐メチルヘキサデシル(メタ)アクリレ
ート、ヘプタデシル(メタ)アクリレート、2‐メチルヘプタデシル(メタ)アクリレー
ト、オクタデシル(メタ)アクリレート、2‐メチルオクタデシル(メタ)アクリレート
、ノナデシル(メタ)アクリレート、2‐メチルノナデシル(メタ)アクリレート、イコ
シル(メタ)アクリレート、ヘンイコシル(メタ)アクリレート、ドコシル(メタ)アク
リレート等の炭素数9〜24のアルキル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート
類;並びに、
N‐ノニル(メタ)アクリルアミド、N‐(8‐メチルノニル)(メタ)アクリルアミド
、N‐デシル(メタ)アクリルアミド、N,N‐ジデシル(メタ)アクリルアミド 、N
‐ウンデシル(メタ)アクリルアミド、N‐(1‐メチルウンデシル)(メタ)アクリル
アミド、N‐ドデシル(メタ)アクリルアミド、N,N‐ジドデシル(メタ)アクリルア
ミド、N‐トリデシル(メタ)アクリルアミド、N‐(1‐メチルトリデシル)(メタ)
アクリルアミド、N‐テトラデシル(メタ)アクリルアミド、N,N‐ジテトラデシル(
メタ)アクリルアミド、N‐ペンタデシル(メタ)アクリルアミド、N‐(1‐メチルペ
ンタデシル)(メタ)アクリルアミド、N‐ヘキサデシル(メタ)アクリルアミド、N,
N‐ジヘキサデシルアクリルアミド、N‐ヘプタデシル(メタ)アクリルアミド、N‐(
1‐メチルヘプタデシル)アクリルアミド、N‐オクタデシル(メタ)アクリルアミド、
N,N‐ジオクタデシルアクリルアミド、N‐ノナデシル(メタ)アクリルアミド、N‐
イコシル(メタ)アクリルアミド、N‐ヘンイコシル(メタ)アクリルアミド、N‐ドコ
デシル(メタ)アクリルアミド等の炭素数9〜24のアルキル(メタ)アクリルアミド類
;並びに、
4‐ノニルフェニル(メタ)アクリレート、4′‐デシル‐4‐ビフェニリル(メタ)ア
クリレート、3‐ペンタデシルフェニル(メタ)アクリレート、N‐(10‐フェニルデ
シル)(メタ)アクリルアミド、N‐(4‐ドデシルフェニル)(メタ)アクリルアミド
、N‐[2‐(1‐ナフチル)エチル]‐N‐ドデシル(メタ)アクリルアミド、N‐[
4‐(1‐ピレニル)ブチル]‐N‐ドデシル(メタ)アクリルアミド、N‐オクタデシ
ル‐N‐[2‐(1‐ナフチル)エチル](メタ)アクリルアミド等の芳香環と炭素数9
〜24のアルキル基を含む(メタ)アクリレートおよび(メタ)アクリルアミド類;並び
に、
1−ウンデセン、1−ドデセン、2‐ドデセン、1‐トリデセン、2‐トリデセン、1−
テトラデセン、2‐テトラデセン、4‐テトラデセン、1‐ペンタデセン、2‐ペンタデ
セン、4‐ペンタデセン、1−ヘキサデセン、2‐ヘキサデセン、4‐ヘキサデセン、1
‐ヘプタデセン、2‐ヘプタデセン、4‐ヘプタデセン、1−オクタデセン、2−オクタ
デセン、4‐オクタデセン、1‐ドコセン、2‐ドコセン、4‐ドコセン等の炭素数9〜
24のアルキル基を含有するαオレフィン類が例示できる。
これらのうち、分散性の観点から、炭素数9〜24のアルキル基を有するアルキル(メ
タ)アクリレート等の(メタ)アクリレート類が好ましい。炭素数9〜24のアルキル基
としては、直鎖状アルキル基、分岐状アルキル基、及び環状アルキル基が挙げられ、好ま
しくは、直鎖状アルキル基又は分岐状アルキル基である。炭素数9〜24のアルキル基を
有するエチレン性不飽和単量体は、2種類以上を併用しても良い。
(重合開始剤)
高分子分散剤(C)の重合で使用する重合開始剤としては、特に限定されるものではな
いが、例えば、アゾ系化合物及び有機過酸化物を用いることができる。重合の際、全単量
体100質量部に対して、任意に0.001〜5質量部の重合開始剤を使用することがで
きる。
アゾ系化合物の例としては、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’−
アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン1−カル
ボニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−ア
ゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)、ジメチル2,2’−アゾビ
ス(2−メチルプロピオネート)、4,4’−アゾビス(4−シアノバレリック酸)、2
,2’−アゾビス(2−ヒドロキシメチルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス[2
−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]等が挙げられる。
有機過酸化物の例としては、過酸化ベンゾイル、t−ブチルパーベンゾエイト、クメン
ヒドロパーオキシド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパー
オキシジカーボネート、ジ(2−エトキシエチル)パーオキシジカーボネート、t−ブチ
ルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシビバレート、(3,5,5−トリ
メチルヘキサノイル)パーオキシド、ジプロピオニルパーオキシド、ジアセチルパーオキ
シド等が挙げられる。
これらの重合開始剤は、単独で又は2種類以上組み合わせて用いることができる。
(連鎖移動剤)
連鎖移動剤としては、メルカプタン系、チオグリコール系、β−メルカプトプロピオン
酸系などのチオール系化合物;アリル水素を有するロジン系化合物又はテルペン系化合物
などを用いることができる。連鎖移動剤を用いる場合、添加量は全単量体100質量部に
対して0.01〜10.0質量部、好ましくは0.1〜5質量部である。
(重合溶剤)
高分子分散剤(C)の合成時には、公知の溶剤が好適に使用される。しかしながら、高
分子分散剤(C)を液体現像剤に使用する場合、高分子分散剤(C)は、液体現像剤で使
用するキャリア液(D)の溶剤に溶解した状態で取り出せるか、又は、固体として取り出
せることが好ましい。キャリア液(D)中にトナー粒子を湿式分散させる際に高分子分散
剤(C)を添加する場合、高分子分散剤(C)はキャリア液(D)に溶解していることが
好ましく、高分子分散剤(C)をトナー粒子作製時にトナー粒子中に添加して用いる場合
は、高分子分散剤(C)は固体であることが好ましい。キャリア液(D)に溶解した高分
子分散剤(C)を得るには以下の3つの方法がある。一つ目の方法としては、液体現像剤
で使用するキャリア液(D)を合成溶剤として重合する。二つ目の方法としては、キャリ
ア液(D)に置換できる溶剤中で重合し、その後、キャリア液(D)を加えて、重合に使
用した溶剤だけを留去する。三つ目の方法としては、キャリア液(D)に置換できる溶剤
とキャリア液(D)の混合溶液中で重合し、その後、キャリア液(D)以外の溶剤だけを
留去する。そのため、重合開始剤としては、高分子分散剤(C)まで合成した後に液体現
像剤に用いるキャリア液(D)に置換できる溶剤、又は溶剤留去できる溶剤を用いること
が好ましい。
キャリア液(D)に溶剤置換できる溶剤としては、キャリア液(D)の沸点よりも低い
溶剤が好ましい。例えば、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブ
チル、トルエン、アセトン、ヘキサン、メチルエチルケトン、エタノール、プロパノール
、ブタノール等が用いられる。これらの重合溶剤は、2種類以上混合して用いてもよい。
その中でも重合温度、溶剤留去の簡便さ、溶剤の極性等の観点から、酢酸n−プロピル又
はトルエンが特に好ましい。固体として取り出すには、高分子分散剤(C)の重合後に溶
剤を留去する。留去できる溶剤としては、特に限定されるものは無いが、上記のような溶
剤留去が容易な溶剤が好ましい。
(その他の共重合可能な重合性単量体)
その他、重合性単量体として含んでいても良い不飽和化合物として、下記一般式(2)
で表されるエチレン性不飽和単量体が挙げられる。高分子分散剤(C)の重合において、
一般式(2)で表されるエチレン性不飽和単量体を使用することで、液体現像剤の定着性
向上に有効である。
一般式(2)

CH2=C(R1)COO(AO)nR2

(式中、R1は水素原子または−CH3を表し、
R2は水素原子または炭素数が1〜22の炭化水素基を表し、
nは1〜200の整数を表し、
Aは炭素数が2〜4のアルキレン基を表す。)
一般式(2)で表されるエチレン性不飽和単量体を含むことで、結着樹脂(A)への相
溶性が向上し、定着プロセスにおいて、トナー粒子の溶融状態が良化し、基材への定着性
が向上する。また、溶融不足のトナー粒子が熱圧着ローラーに付着し、次の紙に転移する
コールドオフセット現象を抑制する事ができる。一般式(2)で表されるエチレン性不飽
和単量体は、例えば、エチレンオキシドをアルキルアルコールにより開環重合した後、得
られた反応物を、(メタ)アクリル酸メチルとエステル交換反応させる、もしくは(メタ
)アクリル酸クロライドと反応させることにより得られる。
前記一般式(2)において、アルキレンオキサイド基(AO)は、炭素数2〜4のアル
キレンオキサイド基であり、例えば、エチレンオキサイド基、プロピレンオキサイド基、
又はブチレンオキサイド基が挙げられる。また、同一モノマー内に、炭素数が異なるアル
キレンオキサイド基が存在していてもよい。
アルキレンオキサイド基数(n)は1〜200の整数であり、好ましくは1〜30の整
数である。200以下である場合は、前述した、分子中に炭素数9〜24のアルキル基を
有するエチレン不飽和単量体と十分な相溶性を得ることができる。R2は水素又は炭素数
1〜22の炭化水素基である。炭素数22以下は、原料の入手が容易であり実用的である
。炭素数1〜22の炭化水素基としては、置換又は無置換のものが選択でき、無置換のも
のが好ましく、無置換のアルキル基が好ましい。無置換のアルキル基としては、分岐を有
するもの、有しないもの、いずれをも使用することができる。一般式(2)で表されるエ
チレン性不飽和単量体は、2種類以上を併用しても良い。なお、R2は、水素又は炭素数
が1〜18の炭化水素基であることがさらに好ましい。
アルキレンオキサイド鎖を有する化合物としては、例えば、ポリエチレングリコールモ
ノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリブ
チレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール−プロピレング
リコール)モノ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール−テトラメチレングリ
コール)モノ(メタ)アクリレート、ポリ(プロピレングリコール−テトラメチレングリ
コール)モノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート
モノメチルエーテル、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートモノブチルエー
テル、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートモノオクチルエーテル、ポリエ
チレングリコールモノ(メタ)アクリレートモノベンジルエーテル、ポリエチレングリコ
ールモノ(メタ)アクリレートモノフェニルエーテル、ポリエチレングリコールモノ(メ
タ)アクリレートモノデシルエーテル、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
トモノドデシルエーテル、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートモノテトラ
デシルエーテル、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートモノヘキサデシルエ
ーテル、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートモノオクタデシルエーテル、
ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノ(メタ)アクリレートオクチル
エーテル、ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノ(メタ)アクリレー
トオクタデシルエーテル、ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノ(メ
タ)アクリレートノニルフェニルエーテル等が例示できる。
さらに、重合性単量体として含んでいても良い不飽和化合物としては、例えば、メチル
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、
イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)
アクリレート、ターシャリブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート
、イソアミル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチ
ル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレー
ト等の炭素数1〜8のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート等の(メタ)ア
クリレート類;N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド
、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−te
rt−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−イソペンチル(メタ)アクリルアミド、N−
ネオペンチル(メタ)アクリルアミド、N−ヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−イソ
ヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−n−ヘプチル(メタ)アクリルアミド、N−(6
−メチルヘプチル)(メタ)アクリルアミド、N−オクチル(メタ)アクリルアミド、N
−(7−メチルオクチル)(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド類;1−
ブテン、2−ブテン、1−ペンテン、2−ペンテン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、4−
エチル−2−ヘキセン、1−ヘプテン、2−ヘプテン、1−オクテン、2−オクテン、1
−ノネン、2−ノネン、1−デセン、2−デセン等の炭素数1〜8のアルキル基を有する
α−オレフィン類;等が例示できる。
(平均分子量)
高分子分散剤(C)の重量平均分子量(Mw)は、特定の範囲に限定されないが、トナ
ー粒子(E)を湿式分散させる際の分散性及び粉砕性を考慮すると、ゲルパーミエイショ
ンクロマトグラフィー(GPC)で測定される分子量において、500〜40,000で
あることが好ましく、2,000〜30,000であることがより好ましい。重量平均分
子量(Mw)は前述の方法により測定することができる。
高分子分散剤(C)は、液体現像剤100質量部に対して、好ましくは0.1〜10質
量部添加することができる。より好ましくは0.5〜5質量部の範囲である。0.1質量
部以上であるとトナー粒子(E)の分散性及び粉砕性が向上し、保存安定性が高くなる。
添加量が10質量部以下である場合、液体現像剤を固液分離させた後の液体部分の電気抵
抗が1×1010Ωcm以上に制御し易く、液体現像剤の帯電性が向上し、転写効率が上が
り、十分な画像濃度や優れた網点再現性が得られる。また、トナー粒子(E)の造膜性が
高く、定着性も向上する。なお、トナー粒子中が高分子分散剤(C)を含有する場合、上
記範囲は、トナー粒子中に含有された高分子分散剤(C)の量も含めた範囲であるとする
(その他の分散剤)
分散剤としては、従来から液体現像剤に使用されている分散剤を用いてもよい。具体的
には、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸亜鉛、オクチル酸コバルト、オクチル酸ジルコニ
ウム等の脂肪酸金属塩、レシチン、チタンキレート等の有機チタネート類のチタネートカ
ップリング剤、アルコキシチタンポリマー、ポリヒドロキシチタンカルボキシレート化合
物、チタンアルコキシド、コハク酸イミド化合物、ポリイミン化合物、フッ素含有シラン
化合物、ピロリドン系化合物などが挙げられる。中でもチタンアルコキシド、コハク酸イ
ミド化合物、フッ素含有シラン化合物、ピロリドン系化合物等を液体現像剤100質量部
に対して、5質量部以下の範囲において適量混合して用いてもかまわない。
(キャリア液(D))
液体現像剤に用いるキャリア液(D)は、脂肪族炭化水素である。脂肪族炭化水素は、
親油性を有し、化学的に安定して絶縁性を有していることから、良好なトナー粒子(E)
の帯電性、分散性安定性を得て、画像品質と保存安定性が良好な液体現像剤が得られる。
脂肪族炭化水素としては、直鎖状パラフィン系炭化水素、イソパラフィン系炭化水素、ナ
フテン系炭化水素等が挙げられる。これらの中でも、残留する芳香族系炭化水素が極めて
少ないパラフィン系炭化水素が好ましい。また、キャリア液は、画像形成装置中で使用さ
れる物質又は装置、特に感光体等の現像プロセス用の部材及びその周辺部の部材に対して
化学的に不活性であることが好ましい。
キャリア液(D)の蒸留範囲における乾点は、180℃以上である。好ましくは180
〜360℃の範囲であり、200℃〜320℃の範囲であればより好ましい。乾点が18
0℃以上であると、印刷工程において、感光体等のローラー上で液体現像剤が乾燥するこ
となく、良好な転写性を維持することができ、優れた画像濃度、網点再現性が得られる。
また、乾点が360℃以下であると、液体現像剤の粘度が低く抑えられ、現像時のトナー
粒子の移動性、転写性が良好となり、高速現像においても、優れた画像品質が得られる。
さらには、キャリア液(D)の除去が容易であるため、十分な定着性が得られる。ここで
蒸留範囲における乾点は、ASTM D86、ASTM D1078、JIS K2254
によって規定される方法によるものである。
また、キャリア液(D)としては、カウリブタノール数値(KB値:ASTM D11
33)が30以下であるものを使用することが好ましい。より好ましくは20〜30の範
囲である。また、アニリン点(JIS K2256)は60〜105℃、さらに好ましく
は70〜95℃の範囲であることが安定したキャリア液を得る上で好ましい。カウリブタ
ノール数値が30以下、あるいはアニリン点が60℃以上であると、溶媒としての溶解能
力が低く、キャリア液がトナー粒子を溶解することがないため、トナー粒子の保存安定性
及び色再現性が高くなる、キャリア液が着色して紙などの基材を汚してしまうなどの問題
を防止することができる。アニリン点が105℃以下であると、トナー粒子をキャリア液
に分散させる際に添加する分散剤及び添加剤などとの相溶性が高く、分散性が向上し、十
分な画像濃度を得ることができる。
キャリア液(D)の絶縁性を具体的に記すと、比誘電率が5以下、好ましくは1〜5で
あり、より好ましく2〜3である。また、同時にキャリア液体(D)の電気抵抗率は、好
ましくは1010Ω・cm以上、より好ましくは1011Ω・cm以上、特に好ましくは、1
11〜1016Ω・cmの範囲である。ここでキャリア液(D)の電気抵抗率は、日置電機
社製超絶縁計(SM−8220)と液体試料用電極(SME−8330)を組み合わせて
行うことができる。電気抵抗率が1010Ω・cm以上の場合、トナー粒子(E)の帯電性
が高くなり、十分な画像濃度が得られ、優れた網点再現性・網点形状を有する画像が得ら
れる。
さらにキャリア液(D)の15℃における密度(JIS K2249)は、0.70〜
0.90g/cm3の範囲であることが好ましい。より好ましくは、0.75〜0.85
g/cm3の範囲である。この範囲は、トナー粒子と分散剤が安定して存在できるため、
優れた定着性と画像濃度が得られる点で好ましい。また、キャリア液(D)は、動粘度(
ASTM D445)1〜25mm2/sの範囲であることが好ましい。特に好ましくは2
〜15mm2/sの範囲である。この範囲は、現象時に帯電粒子を移動させることができ
、また、揮発性を十分有し、最終的な画像が形成された媒体から定着工程で容易にキャリ
ア液を除去させることができる点で好ましい。動粘度が1mm2/sよりも高いと、液体
現像剤の粘度が高くなるために現像ローラーへの転移性が良く、十分な画像濃度を得るこ
とができる。さらに現像後のトナー粒子の移動を抑制し、画像の精細性が向上する。また
、動粘度が25mm2/sよりも低いと、トナー粒子の流動性が良好で、電気泳動しやす
くなるため、十分な画像濃度を得ることができる。さらに、紙などの基材への浸透性が高
く、トナー粒子が定着する際のキャリア液除去が容易になり、十分な定着性を得ることが
できる。特に、重ね合わせ画像での定着性は大きく向上する。
具体的に好ましいキャリア液体(D)は、特に商品名“アイソパーM”(Isopar
TM M)(エクソンモービル)、“IPソルベント2028”(出光興産)のような分枝
状パラフィン溶媒混合物、特にイソパラフィン系炭化水素、又は“エクソールD110”
、“エクソールD130”(ExxsolTM)(エクソンモービル)、“AFソルベン
ト4号”、“AFソルベント5号”(JX日鉱日石エネルギー)のようなナフテン系炭化
水素であることが好ましい。
キャリア液(D)液体現像剤100質量%に対して、60〜90質量%であることが好
ましい。60質量%以上とすることで、液体現像剤の良好な流動性が得られ、90質量%
以下とすることで、良好な定着性、画像濃度が得られる。
(その他の添加剤)
(顔料分散剤)
トナー粒子に内添する顔料分散剤としては、ポリアミン系の樹脂型分散剤ソルスパース
24000SC、ソルスパース32000(ルーブリゾール社製)、アジスパーPB82
1(味の素ファインテクノ社製);アクリル共重合物の樹脂型分散剤BYK−116(ビ
ックケミー社製)などを用いることができる。特に顔料濃度が高い着色マスターバッチを
経て製造する場合は、マスターバッチ製造時に添加することが好ましい。顔料分散剤の添
加量は、トナー粒子の分散性向上の点から、着色剤(B)100質量部に対して、好まし
くは3質量部以上、更に好ましくは5質量部以上が良い。また、トナー粒子の粉砕性及び
生産性向上の点から、着色剤(B)100質量部に対して、好ましくは40質量部以下、
更に好ましくは30質量部以下が良い。
(荷電制御剤)
液体現像剤中のトナー粒子には、必要に応じて色相に支障を来たさない範囲で無色ある
いは淡色の公知の荷電制御剤が含有されてもよい。荷電制御剤は、現像されるべき静電潜
像担持体上の静電荷像の極性に応じて、正荷電制御剤又は負荷電制御剤が用いられる。液
体現像液中においては、トナー粒子は正帯電を呈することが好ましく、正荷電制御剤を通
常用いるものである。
正荷電制御剤としては、4級アンモニウム塩化合物、4級アンモニウム塩有機錫オキサ
イド、ジオルガノスズボレート、アミノ基を有するポリマー等の電子供与性物質等を単独
であるいは2種以上組み合わせて用いることができる。また、トリアリールメタン系色素
も同様に正荷電制御剤として用いることができる。また、上記荷電制御剤を用いる代わり
に、樹脂系荷電制御剤を用いることもできる。樹脂系荷電制御剤としては、アクリロイル
アミノ−2−メチル−1−プロパンスルホン酸と、スチレンやアクリル酸エステル等のビ
ニル系モノマーとの共重合体が挙げられる。また、樹脂系荷電制御剤は通常、結着樹脂(
A)100質量部に対して、好ましくは1.0〜20質量部、より好ましくは2.0〜8
質量部添加する。
(トナー粒子(E))
液体現像剤に用いられるトナー粒子(E)は、少なくとも結着樹脂(A)と着色剤(B
)とを含み、加えて顔料分散剤、荷電制御剤などの添加剤を用いることも好ましい。また
、高分子分散剤(C)については、キャリア液(D)中にトナー粒子(E)を湿式分散さ
せる際に添加することが好ましいが、トナー粒子作製時にトナー粒子中に添加して用いる
こともできる。
トナー粒子(E)の比誘電率は6以下である。比誘電率が6以下であると、トナー像転
写に必要な転写電界を印加したときにトナー粒子内の電気分極が抑制され、転写電界が有
効に働き、トナー粒子(E)の電界応答性が高くなり、電界の中抜けや電荷のリークが起
こり難いため、トナー粒子(E)の帯電性が高く、十分な画像濃度が得られ、かぶり現象
が抑制される。さらには、トナー粒子(E)の帯電量が安定して得られることから、網点
画像については、画像部からのトナー粒子(E)の飛び出しや未転写粒子の現象により、
優れた網点再現性と網点形状が得られる。
(製造方法)
液体現像剤の製造方法について説明する。液体現像剤は、例えば、以下の5つのプロセ
スを経て得られることが好ましい。
(1)トナー粒子用の着色マスターバッチの作製
結着樹脂(A)と着色剤(B)とを、マスターバッチ中の着色剤(B)の濃度が10〜
60質量部となる割合で、2軸押出機、熱ロール等を用いて混練を行い、冷却後粗粉砕を
行い、着色マスターバッチを得る。また、結着樹脂(A)及び着色剤(B)に加えて、顔
料分散剤、色素誘導体等を添加することもできる。
(2)トナー粒子用チップの作製(着色マスターバッチの希釈)
(1)で得た着色マスターバッチと結着樹脂(A)とを、スーパーミキサー等のミキサ
ーで混合し、予備分散し、次いで溶融混練を行うことで、着色マスターバッチを結着樹脂
(A)中に希釈、展開し、トナー粒子用のチップを得る。ここでの予備分散及び溶融混練
を行う時点で、顔料分散剤、高分子分散剤(C)、荷電制御剤、ワックスなどを添加して
もよい。さらにトナー粒子用のチップはハンマーミル、サンプルミル等の粗砕により5m
m以下の粒径としておくことが好ましい。また、(1)及び(2)の工程は、統合するこ
とも可能であり、その場合は(1)の着色マスターバッチの工程を経ることなく、(2)
の工程において、予備分散時に全ての材料を仕込み、トナー粒子用チップを作製すればよ
い。溶融混練としては、加圧ニーダー、バンバリーミキサー、1軸、2軸のエクストルー
ダー等の公知の混練機を用いることができる。
(3)トナー粒子の乾式粉砕
(2)で得られたトナー粒子用チップを微粉砕し、平均粒径で100μm以下とする。
微粉砕は通常、ジェットミル等のジェット気流式粉砕機、ターボミル、クリプトロン、ハ
ンマーミル等の機械式粉砕機を用いることが好ましい。
(4)トナー粒子の湿式粉砕
(3)で得た乾式粉砕されたトナー粒子を、キャリア液(D)と同一組成の溶媒に展開
し、湿式粉砕機(分散機)を用いて、平均粒径で0.5〜4μm、好ましくは1〜3μm
の範囲になるように粉砕を行う。また、この時にトナー粒子に吸着させる機能を有する高
分子分散剤(C)を添加することも有効である。湿式粉砕(分散)工程を経て、分散剤は
トナー粒子に吸着し、帯電的にも安定化する。湿式粉砕(分散)を行う際は、粉砕時の温
度が50℃を超えないように冷却することが望ましい。温度が50℃以下であると、トナ
ー粒子が融着を起こすことなく、粒度分布の制御ができる。
トナー粒子の湿式粉砕を行うために使用することのできる湿式粉砕機としては、粉砕媒
体を使用するものであり、容器駆動媒体ミル、媒体撹拌式ミル等が挙げられる。容器駆動
媒体ミルとしては、転動ボールミル、遊星ボールミル、遠心流動化ミル等があり、また、
媒体撹拌式ミルとしては、塔式粉砕機、撹拌槽式ミル、流通槽式ミル(横型・縦型)、ア
ニューラーミル等が挙げられる。上記いずれの装置においても、湿式粉砕による微細化は
可能であるが、中でも、媒体撹拌式ミルを用いることが生産性、粉砕能力、粒度分布の制
御等の点から好ましい。更にはその中でも、密閉型かつ水平型であり、マイクロビーズを
充填しメディア(媒体)として用いる、横型の流通槽式ミルに分類される湿式粉砕機を用
いることが、精密な湿式粉砕、分散を行う上で好ましい。具体的には、WAB社(シンマ
ルエンタープライゼス社)製のダイノーミル(DYNO−MILL)、サンドミル等が挙
げられる。水平型の湿式粉砕機は分散メディアが重力の影響をほとんど受けないため、粉
砕機内で理想に近い均一な分布を得ることができる。また、完全密閉型の構造を有するこ
とから泡立ち、溶剤の蒸発による収支の欠損などがなく安定した粉砕処理が可能である。
湿式粉砕機における粉砕性を決定づける大きな要因としては、粉砕メディアの種類及び
粒径、粉砕機内の分散メディアの充填率、粉砕される試料の溶液濃度、粘度、溶媒の種類
等が挙げられる。中でも粉砕メディアの種類及びメディアの粒径が粉砕性に大きく寄与す
るものである。
粉砕メディアの種類としては、トナー粒子の粘度、比重、粉砕及び分散の要求粒度等に
応じて、ガラスビーズ(SiO2 70〜80質量%、NaO 12〜16質量%等)、ジ
ルコンビーズ(ZrO2 69質量%、SiO2 31質量%)、ジルコニアビーズ(Zr
O2 95質量%以上)、アルミナ(Al2O3 90質量%以上)、チタニア(TiO2
77.7質量%、Al2O3 17.4質量%)等が使用可能であるが、中でも良好な粉
砕性を得るためには、ジルコニアビーズ又はジルコンビーズを用いることが好ましい。ま
た、粉砕メディアの粒子径(直径)は0.1mm〜3.0mmの範囲において使用可能で
あるが、中でも0.3〜1.4mmの範囲であることが好ましい。0.1mmより大きい
と、粉砕機内の負荷を小さくすることができ、発熱によりトナー粒子が溶融することによ
る粉砕性の低下を抑制することができる。3.0mmより小さいと、十分な粉砕を行うこ
とが可能である。分散メディアの充填率は、40〜85質量%であることが好ましい。8
5質量%以下であると、粉砕機内の負荷を小さくすることができ、上記と同様に粉砕性の
低下を抑制することができる。また、40質量%以上であると、粉砕効率が向上するため
微細化が容易である。また、スラリー中のトナー粒子の濃度が高い場合(40〜50質量
%の濃度)は充填率を40〜70質量%とするとよい。
(5)液体現像剤の精製
(4)で得られた湿式粉砕を経たトナー粒子(少なくとも結着樹脂(A)及び着色剤(
B)を含有する)、キャリア液(D)、及び分散剤を含んだ材料に、キャリア液(D)、
必要に応じてさらに分散剤を加え、混合して、トナー粒子の濃度をコントロールした上で
液体現像剤を精製する。高分子分散剤(C)は、(1)〜(5)のいずれの工程で加えて
もよいが、(4)工程で得られた材料に、調製用のキャリア液(D)と共に添加すること
でトナー粒子が安定した状態で分散している液体現像剤を得ることができる。
(液体現像剤物性)
トナー粒子としては、体積平均粒径(D50)が0.5〜4μmであることが好ましく
、1〜3μmがより好ましい。本発明において、粒径は、日機装社製レーザー回折散乱式
粒度分析計マイクロトラックHRAを用いて測定したものであり、体積平均粒径(D50
)は累積50パーセント径の値である。
測定溶媒には、キャリア液(D)を用いて、測定前に60秒間の超音波処理を行い測定し
た。
また、全トナー粒子に対して2μm以下の粒径を有するトナー粒子が50体積%以下含
有され、1〜3μmの粒径を有するトナー粒子が5〜60体積%含有され、5μm以上の
粒径を有するトナー粒子が35体積%以下であることが、発色性を得るための現像特性の
点からより好ましい。2μm以下の粒径を有するトナー粒子が50体積%以下であると、
高分子分散剤(C)のトナー粒子への吸着が高くなり、優れた保存安定性が得られる。さ
らには、トナー粒子の湿式粉砕において粉砕性が高くなり、液体現像剤の粘度制御が容易
になる。5μm以上の粒径を有するトナー粒子が35体積%より少ないと、十分な画像濃
度が得られ、発色性及び色再現性が向上するといった効果が得られる。また、1〜3μm
の粒径を有するトナー粒子が5〜60体積%含有されることが、トナー粒子の分散安定性
、長期にわたって優れた保存安定性を得るのに好ましい。
液体現像剤中のトナー粒子の濃度は液体現像剤100質量%に対して、10〜40質量
%であることが好ましい。より好ましくは12〜35質量%である。10質量%以上にす
ることでキャリア液(D)の除去を容易にし、トナー粒子の高い定着性が得られる。また
、40質量%以下にすることで、液体現像剤の粘度が低くなり、トナー粒子の移動性が向
上し、十分な画像濃度が得られる。さらには、トナー粒子の凝集を抑制することができ、
保存安定性が向上する。
また、実施形態の液体現像剤の粘度(η)は5〜150mPa・sであることが好まし
く、また、液体現像剤の電気抵抗率は1010〜1015Ω・cmであることが好ましい。液
体現像剤の粘度(η)は、例えば東機産業社製のE型粘度計TV−22などを用いて測定
することができる。液体現像剤中の固形分を25%に調整し、25℃に十分馴染ませた後
、TV−22形粘度形に1°34’コーンをセットし、20rpmで1分経過後の粘度を
測定して求めることができる。粘度(η)が5mPa・s以上であると現像後の画像の精
細性が向上し、150mPa・s以下であると現像時のトナー粒子の移動性が高くなり高
速現像が可能となり、十分な画像濃度も得られる。電気抵抗率は前記述べたキャリア液の
測定法と同様に測定できる。1010Ω・cm以上であると感光体上の静電潜像の保持が容
易になる。
液体現像剤を固液分離させた後の液体部分の電気抵抗は1×1010Ωcm以上である。
電気抵抗が1×1010Ωcm以上であると、トナー像転写に必要な転写電界を印加したと
きのトナー粒子(E)の電界応答性が高く、帯電量が高いトナー粒子(E)が得られ、か
ぶり現象が抑制され、優れた網点再現性や網点形状を有する画像が出力可能な液体現像剤
が得られる。ここでの電気抵抗は、得られた液体現像剤を日立工機製高速冷却遠心機hi
macCR21Nにて20000rpm15minの条件で遠心分離し、液体部分をデカ
ンテーション法で採取し、日置電機社製超絶縁計SM−8220を用いて、電気抵抗の測
定を行った。
液体現像剤の使用に際し、好ましく用いることのできる現像プロセスは、導電ゴムから
なる現像ローラーに液体現像剤を供給し、スコロトロン帯電器により帯電され、また、L
ED露光されたアモルファスシリコン感光体を用いて転写前除電し、中間転写体を介して
現像を行うことが好ましい。また、感光体は表面電位+450〜550V、残留電位+5
0V以下、現像ローラーにかかるバイアスは+250〜450Vの範囲であることが好ま
しい。
液体現像剤で印刷する印刷基材は、特に限定はないが、一般的に用いられている、上質
紙、塗工紙、PETシート、P Pシート、などが挙げられる。塗工紙としては、従来各
種の用途で使用されている広汎な塗工紙が全て対象となり、具体的には、例えば、微塗工
紙、軽量コート紙、コート紙、アート紙、マットコート紙、キャストコート紙等が挙げら
れ、これらの厚みや形状は何ら限定されない。特に塗工紙において、本実施形態の液体現
像剤を用いることで、良好な画質が得られ、シャープな文字やバーコードを印刷すること
ができる。これらは印刷基材の表面が滑らかであっても、凹凸のついたものであっても良
いし、透明、半透明、又は不透明のいずれであっても良い。また、これらの印刷基材の2
種以上を互いに張り合わせたものでも良い。更に印字面の反対側に剥離粘着層等を設けて
も良く、また、印字後、印字面に粘着層等を設けても良い。
液体現像剤で印刷された印刷物は、特に限定はないが、一般的商業用、紙器パッケージ
、包装フィルム、シール、ラベル用途などに用いられる。例えば、一般商業用では、上質
紙、塗工紙等を用いたカタログ、雑誌などの書籍類又は帳票類、紙器パッケージでは、コ
ート紙、ボール紙等を用いた包装容器又は外箱、包装フィルムでは、PETシート、PP
シート等を用いた軟包装容器などが挙げられる。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明の態様はこれらの実施
例に限定されるものではない。なお、以下については、「部」は特に断りのない限り全て
「質量部」を表す。
また実施例においては以下に記載する材料を用いて行った。
(結着樹脂の合成例1)
還流冷却器、蒸留等、窒素ガス導入管、温度計、及び撹拌機を備え付けたフラスコに、
表1に示す多価アルコール、多塩基酸、及び、触媒としてジブチル錫オキサイド2部を投
入し、撹拌しながら窒素ガスを導入し、200℃まで加温し、反応系の温度を維持しなが
ら4時間反応させた。さらに、減圧下で1時間反応させた。常圧に戻し、反応系の温度を
100℃以下に下げ、重縮合を停止させ、ポリエステル樹脂である結着樹脂1を得た。得
られた結着樹脂の軟化温度(T4)は、112℃であり、重量平均分子量(Mw)は11
000、酸価は25mg/KOHであった。
表1
Figure 2016180927
一般式(1)
Figure 2016180927
ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物:一般式(1)において、R=プロピレ
ン基であり、x=y=2である化合物。
ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物:一般式(1)において、R=エチレン基
であり、x=y=2である化合物。
(結着樹脂の合成例2)
得られた結着樹脂1を等量のトルエンに入れて、加熱し溶解させた。撹拌しながら窒素
ガスを導入し、トルエンの沸点までさらに加温し、表2に示すスチレン系モノマー、アク
リル酸エステル類、更には重合開始剤としてジ−t−ブチルパーオキサイドを含む混合溶
液を2時間かけて滴下しながら溶液重合を行った。滴下終了後、さらにトルエンの沸点温
度で2時間反応させ、ジ−t−ブチルパーオキサイドを1部添加して重合を停止させた。
次に180℃まで加温しトルエンを除去し、ポリエステル樹脂とスチレン−アクリル共重
合樹脂を含む結着樹脂2を得た。得られた結着樹脂の軟化温度(T4)は、120℃であ
り、重量平均分子量(Mw)は12800、酸価は27mgKOH/gであった。
表2
Figure 2016180927
(高分子分散剤の合成例1)
窒素ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備え付けた反応容器に、IPソルベ
ント2028(イソパラフィン系炭化水素溶剤、出光興産社製)90.1部を仕込み、窒
素ガスで置換した。反応容器内を110℃に加温して、N,N−ジメチルアミノエチルメ
タクリレート20.0部、ステアリルメタクリレート60.0部、ブチルアクリレート2
0.0部、さらに重合開始剤として2,2’-アゾビス(2−メチルプロピオン酸)ジメ
チル(V−601(和光純薬製))9.0部の混合物を2時間かけて滴下し、重合反応を
行った。滴下終了後、さらに110℃で3時間反応させた後、V−601(和光純薬製)
0.9部を添加し、さらに110℃で1時間反応を続けて、高分子分散剤1の溶液を得た
。高分子分散剤1の重量平均分子量(Mw)は約7380、アミン価は65mgKOH/
gであった。これを1gサンプリングして、180℃20分加熱乾燥して不揮発分を測定
し、高分子分散剤溶液の不揮発分が50%になるようにIPソルベント2028を加えた
。これより、高分子分散剤1の不揮発分50%溶液を得た。
(高分子分散剤の合成例2)
分散剤の合成例1と同様の反応容器に、IPソルベント2028を90.1部仕込み、
窒素ガスで置換した。反応容器内を110℃に加温して、N,N−ジメチルアミノエチル
メタクリレート20.0部、ステアリルメタクリレート60.0部、ポリエチレングリコ
ール(エチレンオキサイド付加数:9)モノメタクリレートモノメチルエーテル20.0
部、さらに重合開始剤としてV−601(和光純薬製)9.0部を含む混合物を2時間か
けて滴下し、重合反応を行った。滴下終了後、さらに110℃で3時間反応させた後、V
−601(和光純薬製)0.9部を添加し、さらに110℃で1時間反応を続けて、高分
子分散剤2の溶液を得た。高分子分散剤2の重量平均分子量(Mw)は7,000、アミ
ン価は65mgKOH/gであった。これを1gサンプリングして、180℃で20分間
加熱乾燥して不揮発分を測定した。高分子分散剤2の溶液に、高分子分散剤溶液の不揮発
分が50質量%になるようにIPソルベント2028を加えた。これより、高分子分散剤
2の不揮発分50質量%溶液を得た。
分50質量%溶液を得た。
また、高分子分散剤3として、ISPジャパン社製のビニルピロリドン・ヘキサデセン
共重合体であるAntaron−V216を用いた。Antaron−V216は、アミ
ン価を有しない塩基性高分子分散剤である。
(着色剤)
ブラック着色剤
カーボンブラック
Special Black350(オリオン・エンジニアド カーボンズ社製)
Raven1060Ultra(コロンビアケミカル社製)
三菱カーボン MA11(三菱化学社製)
三菱カーボン MA230(三菱化学社製)
Printex25(オリオン・エンジニアド カーボンズ社製)
Printex80(オリオン・エンジニアド カーボンズ社製)
カーボンブラックの性状を表3に示す。
表3
Figure 2016180927
カラー有機顔料
C.I.ピグメントブルー15:3(銅フタロシアニンブルー)
Lionol Blue FG7919(トーヨーカラー社製)
C.I.ピグメントレッド122(キナクリドンマゼンタ)
Hostaperm Pink E(クラリアント社製)
C.I.ピグメントイエロー83(ジスアゾイエロー)
Lionol Yellow TT−1805G(トーヨーカラー社製)
C.I.ピグメントグリーン7(塩素化銅フタロシアニングリーン)
Lionol Green 8930(トーヨーカラー社製)
(顔料誘導体)
一般式(3):酸性銅フタロシアニン誘導体
Figure 2016180927
一般式(4):酸性キナクリドン誘導体
Figure 2016180927
(顔料分散剤)
ソルスパーズ24000SC(ルーブリゾール社製) 酸価:25mgKOH/g
塩基性樹脂型分散剤(ポリアミン系樹脂)
(キャリア液)
IPソルベント2028 イソパラフィン系炭化水素(出光興産社製)
乾点:262℃ アニリン点:89℃ 密度:0.790g/cm3 動粘度:3.50
mm2/s
アイソパーM イソパラフィン系炭化水素(エクソンモービル社製)
乾点:254℃ アニリン点:89℃ 密度:0.790g/cm3 動粘度:3.57
mm2/s
実施例1
(液体現像剤の作製)
Special Black350 18.0質量部
Lionol Blue FG7919 1.5質量部
結着樹脂1 78.5質量部
ソルスパーズ24000SC 2.0質量部
上記材料(合計5kg)を20Lの容積を有するヘンシェルミキサーで混合(3,00
0rpm、3分)した後、二軸混練押出機(PCM30)で供給量6kg/hr、吐出温
度145℃にて溶融混練を行い、更にロール温度140℃の3本ロールにて混練を行った
。冷却固化した後ハンマーミルで粗粉砕し、次いでI式ジェットミル(IDS−2型)で
微粉砕し平均粒径5.0μmのブラック粉砕品1を得た。
得られたブラック粉砕品1は、湿式粉砕を行う前の液体現像剤のトナー粒子(E)に相
当する部分であり、このブラック粉砕品1をトナー粒子(E)の比誘電率として測定した
。ブラック粉砕品1の比誘電率は、5.8であった。測定は、25℃/50%RHの環境
下で24時間調湿したブラック粉砕品1を、200kg/cm2の圧力で板状に成型し、
電極間(安藤電気製)にセットし、LCRメータ(横川ヒューレットパッカード社製)に
より、電圧5V、周波数100KHzの条件にて測定した。
さらに、
ブラック粉砕品1K 25.0質量部
IPソルベント2028 72.0質量部
高分子分散剤1 3.0質量部
を秤量し、十分に撹拌、混合し、IPソルベント2028溶液中にブラック粉砕品1を分
散させた(スラリー濃度は25質量%)。このブラック粉砕品1を分散させたスラリーを
、媒体撹拌式ミルである湿式粉砕機、ダイノーミルマルチラボ(シンマルエンタープライ
ゼス社製、容量1.4L)を用いて循環運転を60分行い、湿式粉砕を行った。このとき
の湿式粉砕の条件は以下の通りであった。
アジテーターディスク(材質:ジルコニア)周速 10m/s、シリンダー ZTA、メ
ディア(材質:ジルコニア)直径 1.25mm、充填率 70%、溶液流量 45kg
/h、冷却水 5L/min、圧力 0.1Kg/cm2
60分間湿式粉砕を行った後、スラリーを取り出し、目開き33μm(SUS304製)
のメッシュを通過させ、ブラック液体現像剤1K(ブラックトナー粒子1を含む)を得た
。ブラックトナー粒子1の粒度分布の確認を行ったところ、平均粒径(D50)が2.0
μmであった。粒径は、日機装社製レーザー回折散乱式粒度分析計マイクロトラックHR
Aにて、溶剤はアイソパーMを用い、また、23℃50%RHの環境条件下で測定したも
のであり、平均粒径(D50)は累積50パーセント径の値である。また、液体現像剤1
Kの粘度(η)は、23mPa・sであった。液体現像剤の粘度(η)は、東機産業社製
のE型粘度計TV−22を用いて測定した。液体現像剤中の固形分を25%に調整し、2
5℃に十分馴染ませた後、TV−22形粘度計に1°34’コーンをセットし、20rp
mで1分経過後の粘度を測定して求めた。
得られたブラック液体現像剤1kを固液分離し、液体部分の電気抵抗を測定するため、
日立工機製高速冷却遠心機himacCR21Nにて20000rpm15minの条件
で遠心分離し、液体部分をデカンテーション法で採取した。日置電機社製超絶縁計SM−
8220を用いて測定を行ったところ、電気抵抗は、1.8×1011Ωcmであった。
実施例2−10、比較例21−25
表4、及び表5に示す原料を用いて、ブラック液体現像剤1Kと同様の方法にて、それ
ぞれブラック粉砕品、及びブラック液体現像剤を作製した。
表4
Figure 2016180927
表5
Figure 2016180927
実写試験は、市販の液体現像複写機(Savin870:セイビン社製)を改造したも
のを用いて、23℃/50%RHの環境条件下で、アモルファスシリコン感光体を用い、
感光体表面電位を+450〜500V、残留電位+50V以下、現像ローラーのバイアス
を+250〜450Vに設定し、初期から100枚の画像試験を行った。画像濃度などの
画質評価には、100枚目の画像を用いた。このとき画像作製は各色単色で出力を行い、
紙は王子製紙製OKトップコート、熱圧着は速度30m/min、120℃の条件にて行
った。
(画像濃度)
まず、画像濃度はベタ画像部をX−Rite504にて測定した。ここで、ブラックの
濃度値は、1.6以上の濃度値であれば、実用上好ましい。より好ましくは、1.7以上
である。
(かぶり現象)
画像部だけでなく非画像部へもトナー粒子が転写する「かぶり現象」発生の評価にはフ
ォトボルト577にて、非画像部の反射率を測定することにより行った。1.0%未満で
あれば実用上好ましく、0.5未満であればより好ましい。
◎:反射率が0.5未満
○:反射率が0.5%以上、1.0%未満
△:反射率が1.0%以上、1.5%未満
×:反射率が1.5%以上
(網点形状)
網点形状は、50%網点画像出力サンプルにて、50%網点で囲まれている非画線部に
散っているトナー粒子群の個数により評価を行った。50%網点部からのトナー粒子群の
飛び出しや散りが少ないと、網点形状が再現されている良好な画像と判断できる。トナー
粒子群の個数が10個未満であれば実用上好ましく。5個未満であればより好ましい。
◎:トナー粒子群の個数が5個未満
○:トナー粒子群の個数が5個以上、10個未満
×:トナー粒子群の個数が10個以上
(保存安定性)
液体現像剤の保存安定性は次のようにして評価した。得られた液体現像剤を25℃50
%の恒温恒湿雰囲気下に3ヶ月静置した。静置3ヶ月後の液体現像剤の平均粒径(D50
)及び粘度(η)を測定し、試験開始前の値から上昇した割合にて評価した。
◎:試験後の粘度(η)/試験前の粘度(η)が1.1未満
○:試験後の粘度(η)/試験前の粘度(η)が1.1以上1.4未満
×:試験後の粘度(η)/試験前の粘度(η)が1.4以上
ここでは試験後の粘度(η)/試験前の粘度(η)が1.4未満であれば、実用上好ま
しく、1.1未満であればより好ましいものである。
液体現像剤の物性値及び詳細な試験結果を表6に示す。
表6
Figure 2016180927
比較例23、24、25は着色剤が酸性基を有さない。比較例22、23、24はトナーの粉砕品の比誘電率が6より大であり、画像濃度が不十分であり、網点形状が劣っている。また、比較例21,23は液体現像剤の固液分離後の液体部分の電気抵抗が1010Ωcm未満であり、かぶり現象が発生している。さらに、比較例24、25は保存安定性が悪い。
これに対して、実施例は保存安定性が良好であり、画像濃度、網点形状に優れ、かぶり
現象のない画像が得られることができる。
本発明の実施形態であるブラック液体現像剤は、保存安定性が良好であり、画像濃度、
網点再現性・網点形状に優れ、かぶり現象のない画像が得られ、電子写真法、静電記録法
等を利用して画像の形成がなされる電子複写機、プリンター、オンデマンド印刷機等にお
ける静電潜像を現像するために用いられる液体現像剤として好ましく用いることができる

Claims (7)

  1. 結着樹脂(A)、着色剤(B)、高分子分散剤(C)、及びキャリア液(D)を含むブ
    ラック液体現像剤であって、
    着色剤(B)が酸性基を有し、
    結着樹脂(A)及び着色剤(B)を含むトナー粒子(E)の比誘電率が6以下であり、
    固液分離させた後の液体部分の電気抵抗が1×1010Ωcm以上であることを特徴とす
    るブラック液体現像剤。
  2. 着色剤(B)が酸性カーボンブラック、または、酸性カーボンブラック以外のカーボン
    ブラックと酸性顔料誘導体とを含み、
    トナー粒子(E)に含まれる着色剤量が、トナー粒子(E)全量中の10〜25質量%
    であることを特徴とする請求項1記載のブラック液体現像剤。
  3. 高分子分散剤(C)が、少なくとも、アミノ基を有するエチレン性不飽和単量体と、炭
    素数9〜24のアルキル基を含有するエチレン性不飽和単量体とを共重合してなり、
    アミン価が5〜150mgKOH/gであることを特徴とする請求項1または2記載の
    ブラック液体現像剤。
  4. 結着樹脂(A)がポリエステル樹脂(a−1)と、スチレン樹脂、アクリル樹脂、およ
    び、スチレン−アクリル共重合樹脂から選ばれる少なくとも1つの樹脂(a−2)とを含
    み、
    結着樹脂(A)の酸価が20〜70mgKOH/gであることを特徴とする請求項1〜
    3いずれか記載のブラック液体現像剤。
  5. 結着樹脂(A)における(a−1)と(a−2)との質量比率[(a−2)/(a−1
    )]が、1以下であることを特徴とする請求項4記載のブラック液体現像剤。
  6. キャリア液(D)が、乾点180℃以上の脂肪族系炭化水素であることを特徴とする請
    求項1〜5いずれか記載のブラック液体現像剤。
  7. 請求項1〜6いずれか記載のブラック液体現像剤を用いて印刷してなる印刷物。
JP2015062002A 2015-03-25 2015-03-25 ブラック液体現像剤、及びそれを用いた印刷物 Pending JP2016180927A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015062002A JP2016180927A (ja) 2015-03-25 2015-03-25 ブラック液体現像剤、及びそれを用いた印刷物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015062002A JP2016180927A (ja) 2015-03-25 2015-03-25 ブラック液体現像剤、及びそれを用いた印刷物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016180927A true JP2016180927A (ja) 2016-10-13

Family

ID=57132742

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015062002A Pending JP2016180927A (ja) 2015-03-25 2015-03-25 ブラック液体現像剤、及びそれを用いた印刷物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016180927A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018097169A1 (ja) * 2016-11-25 2018-05-31 キヤノン株式会社 液体現像剤及び液体現像剤の製造方法
JP2019066684A (ja) * 2017-10-02 2019-04-25 花王株式会社 液体現像剤
JP2019074759A (ja) * 2015-08-27 2019-05-16 花王株式会社 液体現像剤
CN110023842A (zh) * 2016-11-25 2019-07-16 佳能株式会社 液体显影剂和液体显影剂的制造方法
WO2019230481A1 (ja) * 2018-05-31 2019-12-05 花王株式会社 液体現像剤
EP3570113A4 (en) * 2017-01-13 2020-01-01 Toyo Ink SC Holdings Co., Ltd. LIQUID DEVELOPER AND METHOD FOR PRODUCING PRINT MATERIAL

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013105035A (ja) * 2011-11-14 2013-05-30 Konica Minolta Business Technologies Inc 液体現像剤
JP2013130791A (ja) * 2011-12-22 2013-07-04 Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd 液体現像剤
JP2013205623A (ja) * 2012-03-28 2013-10-07 Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd 液体現像剤
JP2014066886A (ja) * 2012-09-26 2014-04-17 Konica Minolta Inc 液体現像剤
JP2014132324A (ja) * 2012-12-07 2014-07-17 Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd 液体現像剤

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013105035A (ja) * 2011-11-14 2013-05-30 Konica Minolta Business Technologies Inc 液体現像剤
JP2013130791A (ja) * 2011-12-22 2013-07-04 Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd 液体現像剤
JP2013205623A (ja) * 2012-03-28 2013-10-07 Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd 液体現像剤
JP2014066886A (ja) * 2012-09-26 2014-04-17 Konica Minolta Inc 液体現像剤
JP2014132324A (ja) * 2012-12-07 2014-07-17 Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd 液体現像剤

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019074759A (ja) * 2015-08-27 2019-05-16 花王株式会社 液体現像剤
WO2018097169A1 (ja) * 2016-11-25 2018-05-31 キヤノン株式会社 液体現像剤及び液体現像剤の製造方法
CN110023842A (zh) * 2016-11-25 2019-07-16 佳能株式会社 液体显影剂和液体显影剂的制造方法
EP3570113A4 (en) * 2017-01-13 2020-01-01 Toyo Ink SC Holdings Co., Ltd. LIQUID DEVELOPER AND METHOD FOR PRODUCING PRINT MATERIAL
JP2019066684A (ja) * 2017-10-02 2019-04-25 花王株式会社 液体現像剤
WO2019230481A1 (ja) * 2018-05-31 2019-12-05 花王株式会社 液体現像剤
CN112041755A (zh) * 2018-05-31 2020-12-04 花王株式会社 液体显影剂

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5971347B2 (ja) 液体現像剤の製造方法
JP5824721B2 (ja) 液体現像剤の製造方法
JP5970674B2 (ja) 液体現像剤
JP2016180927A (ja) ブラック液体現像剤、及びそれを用いた印刷物
JP2012185359A (ja) 液体現像剤
JP5870654B2 (ja) 液体現像剤
JP2015145985A (ja) 液体現像剤、及び印刷物
JP2017134137A (ja) 黒色液体現像剤、及びそれを用いて得られる印刷物
JP2014132324A (ja) 液体現像剤
JP2013205622A (ja) 液体現像剤
JP5975132B1 (ja) 液体現像剤セット、及びそれを用いた印刷物
JP6424572B2 (ja) 液体現像剤、及び印刷物
JP6161772B1 (ja) ホワイト液体現像剤及びその製造方法、またそれを用いた印刷物
JP6512045B2 (ja) 液体現像剤用高分子分散剤、液体現像剤、及び印刷物
JP2013205623A (ja) 液体現像剤
JP6592865B1 (ja) 液体現像剤用高分子分散剤、液体現像剤、及び印刷物
JP2016142789A (ja) 液体現像剤セット、及びそれを用いた印刷物
WO2017142065A1 (ja) 液体現像剤、及びそれを用いた印刷物の製造方法
JP6248745B2 (ja) 液体現像剤セット、及びそれを用いた印刷物
JP6248731B2 (ja) 液体現像剤、及び印刷物
JP2019117300A (ja) 液体現像剤、およびそれを用いた印刷物
JP2019211498A (ja) 液体現像剤、及び印刷物
JP2015184496A (ja) 液体現像剤、及びそれを用いた印刷物
JP2011100000A (ja) 液体現像剤
WO2018131422A1 (ja) 液体現像剤、及び印刷物の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171218

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20180307

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20180307

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180828

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180904

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181025

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20181113