JP2018017916A - 画像形成装置、現像デバイス、現像ユニットおよび現像装置 - Google Patents

画像形成装置、現像デバイス、現像ユニットおよび現像装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高品質な画像を得ることが可能である画像形成装置を提供する。【解決手段】画像形成装置は、潜像にトナーを付着させる現像剤担持体を含む現像部と、その現像部により潜像に付着されたトナーを媒体に転写させる転写部と、その転写部により媒体に転写されたトナーを媒体に定着させる定着部とを備える。トナーのガラス転移温度Tgは55℃以下であり、現像剤担持体の抽出残渣は0.25%以下であり、現像剤担持体の残留電位変化は2V以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、潜像にトナーを付着させる現像剤担持体を備えた現像デバイス、ならびにその現像剤担持体を用いた現像ユニット、現像装置および画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置が広く普及している。インクジェット方式などの他の方式の画像形成装置と比較して、鮮明な画像が短時間で得られるからである。
電子写真方式の画像形成装置は、現像剤担持体である現像ローラを含む現像装置を備えており、その現像ローラを用いて媒体の表面に画像を形成する。画像の形成工程では、現像ローラの表面にトナーが供給されたのち、その現像ローラによりトナーが潜像に付着される。この潜像に付着されたトナーは、媒体に転写されたのち、その媒体に定着される。
画像形成装置の構成に関しては、既に様々な提案がなされている。具体的には、トナーの温度上昇を防ぐために、トナー画像がドット単位で計数された計数値に応じて、現像ローラに対する印加電圧を変更している(例えば、特許文献1参照。)。
特開2011−039555号公報
トナーの温度上昇に起因する問題を解決するために具体的な検討がなされているが、その対策は未だ十分であるとは言えないため、改善の余地がある。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、高品質な画像を得ることが可能である画像形成装置、現像デバイス、現像ユニットおよび現像装置を提供することにある。
本発明の一実施形態の画像形成装置は、潜像にトナーを付着させる現像剤担持体を含む現像部と、その現像部により潜像に付着されたトナーを媒体に転写させる転写部と、その転写部により媒体に転写されたトナーを媒体に定着させる定着部とを備えたものである。トナーのガラス転移温度Tgは55℃以下であり、下記で説明される現像剤担持体の抽出残渣は0.25%以下であり、下記で説明される現像剤担持体の残留電位変化は2V以下である。
<抽出残渣>
JIS K 6229(ゴム−溶剤抽出物の求め方(定量))に準拠して、アセトンを用いて現像剤担持体をソックスレー抽出することにより求められる。
<残留電位変化>
円筒状の金属素巻に圧接された現像剤担持体に通電しながら、その現像剤担持体を回転させた場合において、通電前における現像剤担持体の残留電位と通電後における現像剤担持体の残留電位との差の絶対値であり、残留電位変化=|通電前の残留電位−通電後の残留電位|により表される。ただし、現像剤担持体に対する金属素巻の押し込み量=0.5mm、現像剤担持体の回転速度=60rpm、現像剤担持体の回転時間=24時間、現像剤担持体に対する印加電圧=100Vとする。
本発明の一実施形態の現像デバイスは、潜像にトナーを付着させる現像剤担持体を備えたものである。トナーのガラス転移温度Tgは55℃以下であり、上記した現像剤担持体の抽出残渣(%)は0.25%以下であり、上記した現像剤担持体の残留電位変化(V)は2V以下である。
本発明の一実施形態の現像ユニットは、潜像にトナーを付着させる現像剤担持体を含む現像デバイスと、その現像剤担持体に圧接されると共に潜像が表面に形成される像担持体とを備えたものである。トナーのガラス転移温度Tgは55℃以下であり、上記した現像剤担持体の抽出残渣(%)は0.25%以下であり、上記した現像剤担持体の残留電位変化(V)は2V以下である。
本発明の一実施形態の現像装置は、潜像にトナーを付着させる現像剤担持体を含む現像デバイスと、その現像剤担持体に圧接されると共に静電潜像が表面に形成される像担持体と、そのトナーを収納する収納部材とを備えたものである。トナーのガラス転移温度Tgは55℃以下であり、上記した現像剤担持体の抽出残渣(%)は0.25%以下であり、上記した現像剤担持体の残留電位変化(V)は2V以下である。
ここで、「残留電位変化」は、例えば、QEA社製の誘電緩和解析システムDRA−2000を用いて自動測定される。
本発明の一実施形態の画像形成装置、現像デバイス、現像ユニットまたは現像装置によれば、現像剤担持体が潜像にトナーを付着させると共に、トナーのガラス転移温度Tgが55℃以下、現像剤担持体の抽出残渣が0.25%以下、現像剤担持体の残留電位変化が2V以下である。よって、高品質な画像を得ることができる。
本発明の一実施形態の画像形成装置の構成を表す平面図である。 図1に示した現像部の構成を拡大して表す平面図である。 図2に示した現像ローラの構成を表す断面図である。 画像形成装置の構成を表すブロック図である。 画質に関する不具合を説明するための平面図である。
以下、本発明の一実施形態に関して、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明する順序は、下記の通りである。

1.画像形成装置
1−1.全体構成
1−2.現像部の構成
1−3.現像ローラの構成
1−4.現像ローラの物性
1−5.ブロック構成
1−6.トナーの構成
1−7.動作
1−8.作用および効果
2.変形例
<1.画像形成装置>
本発明の一実施形態の画像形成装置に関して説明する。
<1−1.全体構成>
まず、画像形成装置の全体構成に関して説明する。
ここで説明する画像形成装置は、例えば、電子写真方式のフルカラープリンタであり、現像剤(いゆわるトナー)を用いて後述する媒体M(図1参照)の表面に画像を形成する。媒体Mの材質は、特に限定されないが、例えば、紙およびフィルムなどのうちのいずれか1種類または2種類以上である。
図1は、画像形成装置の平面構成を表している。この画像形成装置では、媒体Mが搬送経路R1〜R5に沿って搬送可能である。図1では、搬送経路R1〜R5のそれぞれを破線で示している。
具体的には、画像形成装置は、例えば、図1に示したように、筐体1の内部に、トレイ10と、送り出しローラ20と、1または2以上の現像部30と、転写部40と、定着部50と、搬送ローラ61〜68と、搬送路切り替えガイド71,72とを備えている。
[筐体]
筐体1は、例えば、金属材料および高分子材料などのうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいる。筐体1には、画像が形成された媒体Mを排出するためのスタッカ部2が設けられており、その画像が形成された媒体Mは、筐体1に設けられた排出口1Hから排出される。
[トレイおよび送り出しローラ]
トレイ10は、1または2以上の媒体Mを収納している。このトレイ10は、例えば、筐体1に対して着脱可能に装着されている。送り出しローラ20は、例えば、Y軸方向に延在する円筒状の部材であり、そのY軸を中心として回転可能である。以降において説明する一連の構成要素のうち、名称中に「ローラ」という文言を含んでいる構成要素は、上記した送り出しローラ20と同様に、Y軸方向に延在していると共にY軸を中心として回転可能である。
トレイ10には、例えば、複数の媒体Mが積層された状態で収納されている。このトレイ10に収納されている複数の媒体Mは、例えば、送り出しローラ20によりトレイ10から1つずつ取り出される。
トレイ10の数は、特に限定されないため、1個だけでもよいし、2個以上でもよい。同様に、送り出しローラ20の数は、特に限定されないため、1個だけでもよいし、2個以上でもよい。図1では、例えば、トレイ10の数が1個であると共に送り出しローラ20の数が1個である場合を示している。
[現像部]
現像部30は、トナーの付着処理(現像処理)を行う現像装置である。具体的には、現像部30は、主に、潜像(静電潜像)を形成すると共に、クーロン力を利用して静電潜像にトナーを付着させる。
ここでは、画像形成装置は、例えば、4個の現像部30(30K,30C,30M,30Y)を備えている。
現像部30K,30C,30M,30Yのそれぞれは、例えば、筐体1に対して着脱可能に装着されていると共に、後述する中間転写ベルト41の移動経路に沿って配列されている。ここでは、現像部30K,30C,30M,30Yは、例えば、中間転写ベルト41の移動方向(矢印F5)において、上流側から下流側に向かってこの順に配置されている。
現像部30K,30C,30M,30Yのそれぞれは、例えば、後述するカートリッジ39(図2参照)に収納されているトナーの種類(色)が異なることを除いて、互いに同様の構成を有している。現像部30K,30C,30M,30Yのそれぞれの構成に関しては、後述する。
[転写部]
転写部40は、現像部30により現像処理されたトナーを用いて転写処理を行う。具体的には、転写部40は、主に、現像部30により静電潜像に付着されたトナーを媒体Mに転写させる。
この転写部40は、例えば、中間転写ベルト41と、駆動ローラ42と、従動ローラ(アイドルローラ)43と、バックアップローラ44と、1または2以上の1次転写ローラ45と、2次転写ローラ46と、クリーニングブレード47とを含んでいる。
中間転写ベルト41は、媒体Mにトナーが転写される前に、そのトナーが一時的に転写される媒体(中間転写媒体)であり、例えば、無端の弾性ベルトなどである。この中間転写ベルト41は、例えば、ポリイミドなどの高分子材料のうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいる。なお、中間転写ベルト41は、駆動ローラ42、従動ローラ43およびバックアップローラ44のそれぞれにより張架された状態において、その駆動ローラ42の回転に応じて移動可能である。
駆動ローラ42は、例えば、後述するローラモータ94(図4参照)の駆動力を利用して回転可能である。従動ローラ43およびバックアップローラ44のそれぞれは、例えば、駆動ローラ42の回転に応じて回転可能である。
1次転写ローラ45は、静電潜像に付着されたトナーを中間転写ベルト41に転写(1次転写)させる。この1次転写ローラ45は、中間転写ベルト41を介して現像部30(後述する感光体ドラム35:図2参照)に圧接されている。なお、1次転写ローラ45は、中間転写ベルト41の移動に応じて回転可能である。
ここでは、転写部40は、例えば、上記した4個の現像部30(30K,30C,30M,30Y)に対応して、4個の1次転写ローラ45(45K,45C,45M,45Y)を含んでいる。また、転写部40は、1個のバックアップローラ44に対応して、1個の2次転写ローラ46を含んでいる。
2次転写ローラ46は、中間転写ベルト41に転写されたトナーを媒体Mに転写(2次転写)させる。この2次転写ローラ46は、バックアップローラ44に圧接されており、例えば、金属製の芯材と、その芯材の表面を被覆する発泡ゴム層などの弾性層とを含んでいる。なお、2次転写ローラ46は、中間転写ベルト41の移動に応じて回転可能である。
クリーニングブレード47は、中間転写ベルト41に圧接されており、その中間転写ベルト41の表面に残留した不要なトナーなどを掻き取る。
[定着部]
定着部50は、転写部40により媒体Mに転写されたトナーを用いて定着処理を行う。具体的には、定着部50は、例えば、転写部40により媒体Mに転写されたトナーを加熱しながら加圧することにより、そのトナーを媒体Mに定着させる。
この定着部50は、例えば、加熱ローラ51と、加圧ローラ52とを含んでいる。
加熱ローラ51は、媒体Mに転写されたトナーを加熱する。この加熱ローラ51は、例えば、中空円筒状の金属芯と、その金属芯の表面を被覆する樹脂層とを含んでいる。金属芯は、例えば、アルミニウムなどの金属材料のうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいる。樹脂層は、例えば、例えば、テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体(PFA)およびポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などの高分子材料のうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいる。なお、金属芯と樹脂層との間に、例えば、シリコーンゴムなどの耐熱弾性層が介在していてもよい。
加熱ローラ51(金属芯)の内部には、例えば、後述するヒータ102(図4参照)が設置されており、そのヒータ102は、例えば、ハロゲンランプなどである。加熱ローラ51の近傍には、例えば、その加熱ローラ51から離間されるように、後述するサーミスタ103(図4参照)が配置されている。このサーミスタ103は、例えば、加熱ローラ51の表面温度を測定する。
加圧ローラ52は、加熱ローラ51に圧接されており、媒体Mに転写されたトナーを加圧する。この加圧ローラ52は、例えば、金属棒などである。金属棒は、例えば、アルミニウムなどの金属材料のうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいる。
[搬送ローラ]
搬送ローラ61〜68のそれぞれは、媒体Mの搬送経路R1〜R5を介して互いに対向するように配置された一対のローラを含んでおり、送り出しローラ20により取り出された媒体Mを搬送させる。
媒体Mの片面だけに画像が形成される場合には、その媒体Mは、例えば、搬送ローラ61〜64により搬送経路R1,R2に沿って搬送される。また、媒体Mの両面に画像が形成される場合には、その媒体Mは、例えば、搬送ローラ61〜68により搬送経路R1〜R5に沿って搬送される。
[搬送路切り替えガイド]
搬送路切り替えガイド71,72は、媒体Mに形成される画像の様式(媒体Mの片面だけに画像が形成されるか、または媒体Mの両面に画像が形成されるか)などの条件に応じて、その媒体Mの搬送方向を切り替える。
<1−2.現像部の構成>
次に、現像部30の構成に関して説明する。
なお、本発明の現像デバイスおよび現像ユニットのそれぞれは、本発明の一実施形態の「現像装置」である現像部30の一部を構成している。よって、本発明の現像デバイスおよび現像ユニットのそれぞれに関しては、以下で併せて説明する。
図2は、図1に示した現像部30(30K,30C,30M,30Y)の平面構成を拡大している。
現像部30は、例えば、図2に示したように、現像ユニット200と、その現像ユニット200に対して着脱可能に装着されると共に本発明の一実施形態の「収納部材」であるカートリッジ39とを備えている。
現像ユニット200は、例えば、筐体31の内部に、現像デバイス100と、本発明の一実施形態の「像担持体」である感光体ドラム35と、帯電ローラ36と、クリーニングブレード37と、光源38とを含んでいる。この現像デバイス100は、例えば、本発明の一実施形態の「現像剤担持体」である現像ローラ32と、本発明の一実施形態の「規制部材」である現像ブレード33と、本発明の一実施形態の「供給部材」である供給ローラ34とを含んでいる。
[現像ローラ]
現像ローラ32は、主に、供給ローラ34から供給されたトナーを担持すると共に、感光体ドラム35の表面に形成された静電潜像にトナーを付着させる。現像ローラ32の構成に関しては、後述する(図3参照)。
[現像ブレード]
現像ブレード33は、主に、現像ローラ32の表面に供給されたトナーの厚さを規制する。この現像ブレード33は、例えば、現像ローラ32から所定の距離を隔てた位置に配置されている。このため、トナーの厚さは、現像ローラ32と現像ブレード33との間の距離(間隔)に基づいて制御される。また、現像ブレード33は、例えば、ステンレスなどの金属材料のうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいる。
[供給ローラ]
供給ローラ34は、主に、現像ローラ32に圧接されており、その現像ローラ32の表面にトナー34を供給する。この供給ローラ34は、例えば、金属シャフトと、その金属シャフトの表面を被覆する半導電性発泡シリコンスポンジ層とを含んでおり、いわゆるスポンジローラである。
[感光体ドラム]
感光体ドラム35は、主に、静電潜像が表面に形成されるドラムである。この感光体ドラム35は、例えば、Y軸方向に延在する円筒状の導電性支持体と、その導電性支持体の表面を被覆する光導電層とを含む有機系感光体であり、後述するドラムモータ96の駆動力を利用して回転可能である。導電性支持体は、例えば、アルミニウムなどの金属材料のうちのいずれか1種類または2種類以上を含む金属パイプなどである。光導電層は、例えば、ブロッキング層、電荷発生層および電荷輸送層などを含む積層体である。なお、感光体ドラム35の一部は、筐体31に設けられた開口部31K1において露出している。
感光体ドラム35を含む現像部30は、例えば、上下に移動可能である。具体的には、現像部30は、例えば、画像の形成時において、感光体ドラム35が中間転写ベルト41に接触するまで下方に移動する。また、現像部30は、例えば、画像の非形成時において、感光体ドラム35が中間転写ベルト41から離間されるように上方に移動する。
[帯電ローラ]
帯電ローラ36は、主に、感光体ドラム35に圧接されており、その感光体ドラム35の表面を帯電させる。この帯電ローラ36は、例えば、金属シャフトと、その金属シャフトの表面を被覆する半導電性エピクロロヒドリンゴム層とを含んでいる。
[クリーニングブレード]
クリーニングブレード37は、主に、感光体ドラム35に圧接されており、その感光体ドラム35の表面に残留した不要なトナーなどを掻き取る。このクリーニングブレード37は、例えば、感光体ドラム35の延在方向と略平行な方向に延在しており、ウレタンゴムなどの高分子材料のうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいる。
[光源]
光源38は、主に、筐体31に設けられた開口部31K2を通じて感光体ドラム35の表面を露光することにより、その感光体ドラム35の表面に静電潜像を形成する露光装置である。この光源38は、例えば、発光ダイオード(LED)ヘッドなどであり、LED素子およびレンズアレイなどを含んでいる。LED素子およびレンズアレイは、そのLED素子から出力された光(照射光)が感光体ドラム35の表面において結像するように配置されている。
[カートリッジ]
カートリッジ39は、主に、トナーを収納している。カートリッジ39に収納されているトナーの種類(色)は、例えば、以下の通りである。
ここでは、例えば、4種類(4色)のトナーが用いられている。具体的には、現像部30Yのカートリッジ39は、例えば、イエロートナーを収納している。現像部30Mのカートリッジ39は、例えば、マゼンタトナーを収納している。現像部30Cのカートリッジ39は、例えば、シアントナーを収納している。現像部30Kのカートリッジ39は、例えば、ブラックトナーを収納している。
以下では、必要に応じて、「イエロートナー」、「マゼンタトナー」、「シアントナー」および「ブラックトナー」というように色の種類に応じてトナーを区別しながら呼称する。また、必要に応じて、上記した4種類のトナー(イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナーおよびブラックトナー)をまとめて「トナー」と総称する。
<1−3.現像ローラの構成>
次に、現像ローラ32の構成に関して説明する。
図3は、図2に示した現像ローラ32の断面構成を表している。ただし、図3では、XZ面に沿った現像ローラ32の断面構成を示している。
現像ローラ32は、例えば、図3に示したように、本発明の一実施形態の「導電性軸体」である金属シャフト321と、その金属シャフト321の表面(外周面)を被覆する導電性弾性層322とを含んでいる。
金属シャフト321は、例えば、Y軸方向に延在する円筒状の部材である。この金属シャフト321は、例えば、適度な剛性を有する導電性材料のうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでおり、その導電性材料は、例えば、金属材料、高分子材料およびセラミック材料などである。
金属材料の種類は、特に限定されないが、例えば、鉄、銅、真鍮、ステンレス、アルミニウムおよびニッケルなどである。高分子材料の種類は、特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステルおよびポリカーボネートなどである。セラミック材料の種類は、特に限定されないが、例えば、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化ジルコニウム(ジルコニア)、酸化亜鉛、チタン酸バリウムおよびフェライトなどである。なお、導電性材料が高分子材料を含んでいる場合、その導電性材料は、例えば、高分子材料と共に導電性粒子のうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいてもよい。
金属シャフト321の形状は、特に限定されないが、例えば、中空のパイプ状である。金属シャフト321の両端部には、例えば、ギア装着用の段差が設けられていてもよいし、ピン穴が設けられていてもよい。
なお、導電性弾性層322は、例えば、長手方向における金属シャフト321のうちの中央部を被覆している。このため、金属シャフト321のうちの両端部は、例えば、導電性弾性層322により被覆されておらずに露出している。
導電性弾性層322は、例えば、導電性(半導電性)弾性材料のうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいる。この導電性弾性材料は、例えば、ウレタンゴム、アクリロニトリル・ブタジエンゴムとの共重合体(NBR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、エチレン・プロピレン・ブタジエンゴム(EPDM)およびシリコーンゴムなどの高分子材料である。中でも、導電性弾性材料は、ウレタンゴムであることが好ましい。十分な導電性および弾性が得られるからである。
導電性弾性材料がウレタンゴムである場合、そのウレタンゴムは、例えば、ハードセグメントであるポリイソシアネートなどのイソシアネート化合物と、ソフトセグメントである長鎖ポリオールと、鎖延長剤と、架橋剤などとを反応させることにより形成される。
ポリイソシアネートの種類は、特に限定されないが、例えば、芳香族ポリイソシアネートおよび脂肪族ポリイソシアネートなどである。芳香族ポリイソシアネートは、例えば、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンイソシアネート(MDI)、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、トリレンジイソシアネートおよびナフタレンジイソシアネートなどである。脂肪族ポリイソシアネートは、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネートおよびテトラメチルヘキサメチレンジイソシアネートなどである。
長鎖ポリオールの種類は、特に限定されないが、例えば、ポリエーテル系ポリオールおよびポリエステル系ポリオールなどである。ポリエーテル系ポリオールは、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、エチレンジアミン、ジエチルトリアミン、ポリプロピレングリコールおよびポリテトラメチレンエーテルグリコールなどである。ポリエステル系ポリオールは、例えば、低分子ポリオール、ポリカプラクトンおよびポリカーボネートポリオールなどである。
鎖延長剤の種類は、特に限定されないが、例えば、分子量が300未満であると共に1分子内に2個以上の活性水素を有する化合物などであり、より具体的には、ポリオール、ポリアミン、アミノアルコール、水および尿素などである。
架橋剤の種類は、特に限定されないが、例えば、樹脂系架橋剤などであり、より具体的には、有機イソシアネートがイソシアヌレート化された化合物の他、アミン樹脂などである。この架橋剤は、主に、ハードセグメント同士を架橋させることにより、3次元構造を形成する役割を果たす。
なお、導電性弾性層322は、例えば、導電性付与剤のうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいてもよい。導電性弾性層322の導電性が向上するからである。導電性付与剤の種類は、特に限定されないが、例えば、電子導電剤およびイオン性導電剤などの導電性フィラーである。
電子導電剤の種類は、特に限定されないが、例えば、炭素材料などであり、より具体的には、カーボンブラック、アセチレンブラック、ファーネスブラックおよびケッチェンブラックなどである。中でも、カーボンブラックが好ましい。
カーボンブラックの具体例は、以下の通りである。三菱化学株式会社製のNo.2350、No.850、MA100およびMA11などである。東海カーボン株式会社製の#4500および#10などである。旭カーボン株式会社製のアサヒサーマル、旭#60および旭#78などである。エボニックデグサ株式会社製のSpecial Black S170,Special Black 550 、Special Black 350 、Special Black 100 およびPrintex 75などである。
イオン性導電剤の種類は、特に限定されないが、例えば、アルカリ金属塩などであり、より具体的には、リチウム塩、ナトリウム塩およびカリウム塩などである。中でも、リチウム塩が好ましい。また、イオン性導電剤の種類は、特に限定されないが、例えば、ハロゲン酸素酸塩、過ハロゲン酸素酸塩、チオシアン酸塩およびリン酸塩などである。中でも、過ハロゲン酸素酸塩が好ましく、過塩素酸リチウムがより好ましい。
ただし、トナーの帯電性を向上させると共に、現像ローラ32と感光体ドラム35などとの化学的反応が生じることを抑制するために、導電性弾性層322のうちの表面近傍部分の物性は改質されている。このため、導電性弾性層322は、例えば、最表層である表面改質層322Bを含んでいる。上記した「改質」とは、表面近傍部分の組成がそれ以外の部分の組成とは異なっているため、その表面近傍部分の物性がそれ以外の部分の物性とは異なっていることを意味している。また、「最表層」とは、導電性弾性層322のうちの最も表面に近い側に位置する層(最上層)であり、言い替えれば、最も外側に位置する層である。
特に、導電性弾性層322が表面改質層322Bを含んでいると、後述する現像ローラ32の残留電位変化が小さくなりやすい傾向にあり、より具体的には残留電位変化が2V以下になる。
導電性弾性層322の構成は、最表層である表面改質層322Bを含んでいれば、特に限定されない。ここでは、導電性弾性層322は、例えば、金属シャフト321に近い側に位置する内部層322Aと、その金属シャフト321から遠い側に位置する表面改質層322Bとを含んでいる。
内部層322Aは、例えば、金属シャフト321の表面(外周面)を被覆しており、上記した半導電性のウレタンゴムなどの導電性弾性材料のうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいる。
表面改質層322Bは、例えば、内部層322Aに隣接されている。この表面改質層322Bは、例えば、上記した導電性弾性材料のうちのいずれか1種類または2種類以上と共に、内部層321Aに含まれているイソシアネート化合物とは異なる種類のイソシアネート化合物のうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいる。このイソシアネート化合物は、1または2以上のイソシアネート基(−N=C=O)を含む化合物であり、例えば、上記したポリイソシアネートなどである。
上記した「表面改質層322B」とは、「導電性弾性層322が表面改質層322Bを含む」という説明から明らかなように、その導電性弾性層322のうちの表面近傍部分(最表層)である。すなわち、「表面改質」という名称から明らかなように、表面改質層322Bは、導電性弾性層322のうちの物性が改質された一部(層状領域)である。このため、導電性弾性層322中では、表面改質層322Bとその表面改質層322Bよりも内側の層(内部層322A)との間に物理的な境界(界面)が存在していない。図3において、内部層322Aと表面改質層322Bとの境界を破線で示しているのは、その境界に界面が存在していなことを表している。
特に、現像ローラ32の物性、すなわち導電性弾性層322のうちの最表層である表面改質層322Bの物性は、高品質な画像を得るために適正化されている。表面改質層322Bの物性に関しては、後述する。
この表面改質層322Bは、例えば、イソシアネート化合物を含む改質処理溶液を用いて形成される。改質処理溶液を用いた表面改質層322Bの形成手順は、例えば、以下の通りであ
最初に、金属シャフト321の表面を被覆するように、上記した導電性弾性材料のうちのいずれか1種類または2種類以上を含む層(以下、「導電性弾性材料層」と呼称する。)を形成する。
続いて、イソシアネート化合物とポリオールと有機溶剤などとを混合したのち、その混合物を撹拌することにより、改質処理溶液を調製する。イソシアネート化合物は、例えば、上記したポリイソシアネートなどのうちのいずれか1種類または2種類以上である。ポリオールは、例えば、上記した長鎖ポリオールなどのうちのいずれか1種類または2種類以上である。ただし、ポリオールは、上記した長鎖ポリオールの他、シロキサン結合を有するポリオールでもよい。有機溶剤は、例えば、非プロトン性極性溶媒などであり、より具体的には、酢酸エチルおよびジメチルホルムアミドなどのうちのいずれか1種類または2種類以上である。
続いて、導電性弾性材料層が形成された金属シャフト321を改質処理溶液中に浸漬させることにより、その導電性弾性材料層のうちの表面近傍部分に改質処理溶液を含浸させる。最後に、導電性弾性材料層が形成された金属シャフト321を改質処理溶液中から取り出したのち、その導電性弾性材料層に含浸された改質処理溶液を乾燥させる。
これにより、導電性弾性材料層のうちの表面近傍部分が改質されるため、導電性弾性材料を含むと共にイソシアネート化合物を含む内部層322Aが形成されると共に、導電性弾性材料と共に他のイソシアネート化合物を含む表面改質層322Bが形成される。この「他のイソシアネート化合物」とは、内部層322Aに含まれているイソシアネート化合物とは異なる種類のイソシアネート化合物である。よって、内部層322Aおよび表面改質層322Bを含む導電性弾性材料層322が形成される。
この導電性弾性材料層322では、表面改質層322Bの電気抵抗が内部層322Aの電気抵抗よりも小さくなる。これにより、上記したように、トナーの帯電性が向上すると共に、現像ローラ32と感光体ドラム35などとの化学的反応が生じにくくなる。
なお、導電性弾性材料層のうちの表面近傍部分に改質処理溶液を含浸させることにより、導電性弾性層322のうちの最表層である表面改質層322Bを形成可能であれば、その表面改質層322Bの形成方法は、特に限定されない。具体的には、導電性弾性材料層が形成された金属シャフト321を改質処理溶液中に浸漬させる代わりに、例えば、導電性弾性材料の表面に改質処理溶液を塗布したのち、その改質処理溶液を乾燥させてもよい。この改質処理溶液を塗布する方法は、特に限定されないが、例えば、スプレーコート法およびロールコート法などのうちのいずれか1種類または2種類以上である。
<1−4.現像ローラの物性>
次に、現像ローラ32の物性に関して説明する。
現像ローラ32の物性は、上記したように、高品質な画像を得るために適正化されている。ここで説明する現像ローラ32の物性とは、その現像ローラ32のうちの最表層である表面改質層322Bの物性である。具体的には、現像ローラ32の物性は、以下の2つの条件を満たしている。
第1に、現像ローラ32の抽出残渣は、0.25%以下である。
この抽出残渣とは、上記したように、JIS K 6229(ゴム−溶剤抽出物の求め方(定量))に準拠して、溶剤としてアセトンを用いて現像ローラ32(表面改質層322B)をソックスレー抽出することにより求められる。
第2に、現像ローラ32の残留電位変化は、2V以下である。
この残留電位変化とは、上記したように、円筒状の金属素巻に圧接された現像ローラ32に通電しながら、その現像ローラ32を回転させた場合において、通電前における現像ローラ32(表面改質層322B)の残留電位と通電後における現像ローラ32(表面改質層322B)の残留電位との差の絶対値である。すなわち、残留電位変化は、残留電位変化=|通電前の残留電位−通電後の残留電位|により表される。
ただし、現像ローラ32に対する金属素巻の押し込み量=0.5mm、現像ローラ32の回転速度=60rpm、現像ローラ32の回転時間=24時間、現像ローラ32に対する印加電圧=100Vとする。また、金属素巻の材質は、例えば、アルミニウムなどである。
ここで説明する残留電位変化は、例えば、上記したように、QEA社製の誘電緩和解析システムDRA−2000を用いて自動測定される。この場合には、コロナ帯電器および表面電位計を備えた測定ヘッドが現像ローラ32の長手方向に沿って移動可能である。残留電位の測定時には、コロナ帯電器が現像ローラ32(表面改質層322B)の表面のうちの特定の領域を放電帯電させたのち、その特定の領域に表面電位計が移動する。これにより、特定の領域に残留している電位(残留電位)が表面電位計により測定される。放電帯電後、電位測定までの時間は、例えば、2秒間とする。
表面改質層322Bの物性に関して上記した2つの条件を満たしているのは、後述するようにガラス転移温度Tgが55℃以下であるトナーを用いても、画像中に横黒筋が発生しにくくなるからである。
この横黒筋とは、画像中に意図せずに発生する黒色の横線(線状の画質不良)であり、主に、トナーの溶融に起因して発生する。
詳細には、画像形成装置の使用時において摩擦熱などの熱が発生すると、その熱に起因してトナーが溶融したのち、温度の低下に応じてトナーが固着する場合がある。このトナーが固着する現象は、特に、現像ローラ32が他の部材に接触している方式(接触現像方式)を採用している場合において発生しやすくなる。接触現像方式を採用している場合には、接触帯電に起因して摩擦熱が発生しやすくなるからである。トナーが固着する対象物は、現像ローラ32の近傍に配置されている部材および現像ローラ32に圧接されている部材などであり、例えば、現像ブレード33、供給ローラ34および感光体ドラム35などである。トナーが現像ブレード33などに固着すると、そのトナーの固着物の存在に起因して幅方向(現像ブレード33などの長手方向)においてトナーの転写異常が発生するため、画像の形成方向(画像の形成時における媒体Mの進行方向)と交差する方向に延在する線状の画質不良(横黒筋)が発生する。
この横黒筋が発生する傾向は、特に、トナーのガラス転移温度Tgが低い場合において顕著になる。トナーのガラス転移温度Tgが低いほど、そのトナーが溶融しやすくなるからである。中でも、トナーのガラス転移温度Tgが55℃以下であると、そのトナーが著しく溶融しやすくなるため、横黒筋が発生しやすくなる傾向にある。
また、横黒筋が発生する傾向は、特に、高温高湿環境中において画像形成装置を用いて画像を連続的に形成した場合において顕著になる。画像形成装置の内部において発生する熱量が増大するため、トナーがより溶融しやすくなるからである。
しかしながら、現像ローラ32の抽出残渣が0.25%以下であると、トナーのガラス転移温度Tg(55℃以下)との関係において、現像ローラ32のうちの最表層である表面改質層322Bの熱的特性が適正化される。この場合には、画像形成装置の使用時において摩擦熱などの熱が発生しても、表面改質層322Bを形成している高分子材料中から、トナー同士を接着させる接着剤としての機能を果たす低分子量成分(オリゴマー)が染み出しにくくなる。これにより、トナーが溶融しても、そのトナーの溶融物が現像ブレード33などに固着しにくくなる。
しかも、現像ローラ32の残留電位変化が2V以下であると、トナーのガラス転移温度Tg(55℃以下)との関係において、現像ローラ32のうちの最表層である表面改質層322Bの電気的特性が適正化される。この場合には、画像形成装置を用いて連続的に画像を形成しても、その現像ローラ32の表面における電気的状態(帯電状態など)が変化しにくくなる。これにより、トナーが溶融しても、そのトナーの溶融物が現像ブレード33などにより固着しにくくなる。
よって、現像ローラ32の物性に関して上記した2つの条件を満たしていると、トナーのガラス転移温度Tgが55℃以下であっても、横黒筋の発生原因であるトナーの固着物が発生しにくくなるため、画像中に横黒筋が発生しにくくなる。この場合には、特に、高温高湿環境中において画像形成装置を用いて画像を連続的に形成しても、画像中に横黒筋が発生しにくくなる。
なお、現像ローラ32のゴム硬度は、特に限定されないが、中でも、JIS A 50度(ポイント)以下であることが好ましい。現像ローラ32(表面改質層322B)の表面が適正に軟らかくなるため、現像ローラ32と現像ブレード33などとの圧接状態を適正に維持しつつ、画像中に横黒筋が発生しにくくなるからである。
<1−5.ブロック構成>
次に、画像形成装置のブロック構成に関して説明する。
図4は、画像形成装置のブロック構成を表している。ただし、図4では、既に説明した画像形成装置の構成要素の一部も併せて示している。
画像形成装置は、例えば、図4に示したように、制御部81と、インターフェース(I/F)制御部82と、受信メモリ83と、編集メモリ84と、パネル部85と、操作部86と、各種センサ87と、帯電電圧制御部88と、光源制御部89と、現像電圧制御部90と、供給電圧制御部91と、転写電圧制御部92と、ローラ駆動制御部93と、ドラム駆動制御部95と、移動制御部97と、ベルト駆動制御部99と、定着制御部101とを備えている。
制御部81は、主に、画像形成装置の全体の動作を制御する。この制御部81は、例えば、制御回路、メモリ、入出力ポートおよびタイマなどを含んでいる。制御回路は、例えば、中央演算処理装置(CPU)などを含んでいる。メモリは、例えば、リードオンリーメモリ(ROM)およびランダムアクセスメモリ(RAM)などの記憶素子のうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいる。
I/F制御部82は、主に、外部装置から画像形成装置に送信されたデータなどの情報を受信する。この外部装置は、例えば、画像形成装置のユーザが使用可能であるパーソナルコンピュータなどであり、その外部装置から画像形成装置に送信される情報は、例えば、画像データなどである。
受信メモリ83は、主に、画像形成装置において受信されたデータなどの情報を格納する。
編集メモリ84は、主に、受信メモリ83に格納された画像データが編集処理されたデータ(編集画像データ)などを格納する。この編集画像データは、例えば、画像形成装置において画像を形成するために用いられる。
パネル部85は、主に、ユーザが画像形成装置を操作するために必要な情報を表示する表示パネルなどを含んでいる。この表示パネルの種類は、特に限定されないが、例えば、液晶パネルなどである。操作部86は、主に、画像形成装置の操作時においてユーザにより操作されるボタンなどを含んでいる。
各種センサ87は、主に、温度センサ、湿度センサ、濃度センサおよび人感センサなどのうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいる。
帯電電圧制御部88は、主に、帯電ローラ36に印加される電圧などを制御する。光源制御部89は、主に、光源38の露光動作などを制御する。現像電圧制御部90は、主に、現像ローラ32に印加される電圧などを制御する。供給電圧制御部91は、主に、供給ローラ34に印加される電圧などを制御する。転写電圧制御部92は、主に、1次転写ローラ45などに印加される電圧などを制御する。これらの一連の電圧は、例えば、制御部81の指示に応じて設定可能であると共に、その制御部81の指示に応じて任意に変更可能である。
なお、図4では図示内容を簡略化しているが、画像形成装置は、例えば、4個の現像部30(30K,30C,30M,30Y)に対応する4個の帯電電圧制御部88を含んでいる。具体的には、例えば、現像部30Kに搭載されている帯電ローラ36の印加電圧を制御する帯電電圧制御部88と、現像部30Cに搭載されている帯電ローラ36の印加電圧を制御する帯電電圧制御部88と、現像部30Mに搭載されている帯電ローラ36の印加電圧を制御する帯電電圧制御部88と、現像部30Yに搭載されている帯電ローラ36の印加電圧を制御する帯電電圧制御部88とである。
ここで帯電電圧制御部88に関して説明したことは、例えば、光源制御部89、現像電圧制御部90、供給電圧制御部91および転写電圧制御部92のそれぞれに関しても同様である。すなわち、画像形成装置は、例えば、4個の現像部30に対応して、4個の光源制御部89と、4個の現像電圧制御部90と、4個の供給電圧制御部91と、4個の転写電圧制御部92とを含んでいる。
ローラ駆動制御部93は、主に、ローラモータ94を介して現像ローラ32、供給ローラ34および帯電ローラ36などの一連のローラの回転動作などを制御する。ドラム駆動制御部95は、主に、ドラムモータ96を介して感光体ドラム35の回転動作などを制御する。移動制御部97は、主に、移動モータ98を介して現像部30の移動動作などを制御する。ベルト駆動制御部99は、ベルトモータ100を介して中間転写ベルト41の移動動作などを制御する。定着制御部101は、主に、サーミスタ103により測定された温度に基づいてヒータ102の温度を制御すると共に、定着モータ103を介して加熱ローラ51および加圧ローラ52のそれぞれの回転動作などを制御する。
帯電電圧制御部88に関して上記したことは、例えば、ローラ駆動制御部93、ドラム駆動制御部95および移動制御部97のそれぞれに関しても同様である。すなわち、画像形成装置は、例えば、4個の現像部30に対応して、4個のローラ駆動制御部93と、4個のドラム駆動制御部95と、4個の移動制御部97とを含んでいる。
<1−6.トナーの構成>
次に、トナーの構成に関して説明する。
イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナーおよびブラックトナーのそれぞれは、例えば、一成分現像方式のトナーであり、より具体的には、負帯電のトナーである、
一成分現像方式とは、トナーに電荷を付与するためのキャリア(磁性粒子)を用いずに、そのトナー自身に適切な帯電量を付与する方式である。これに対して、二成分現像方式とは、上記したキャリアとトナーとを混合することにより、そのキャリアとトナーとの摩擦を利用してトナーに適切な帯電量を付与する方式である。
トナーの製造方法は、特に限定されない。具体的には、トナーの製造方法は、例えば、粉砕法でもよいし、重合法でもよいし、それら以外の方法でもよい。もちろん、上記した製造方法のうちの2種類以上を併用してもよい。重合法は、例えば、溶解懸濁法などである。
[イエロートナー]
イエロートナーは、例えば、イエロー着色剤を含んでいる。ただし、イエロートナーは、イエロー着色剤と共に、他の材料のうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいてもよい。
イエロー着色剤は、例えば、イエロー顔料およびイエロー染料(色素)などのうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいる。イエロー顔料は、例えば、ピグメントイエロー74などである。イエロー染料は、例えば、C.I.ピグメントイエロー74およびカドミウムイエローなどである。
他の材料の種類は、特に限定されないが、例えば、結着剤、外添剤、離型剤および帯電制御剤などである。
結着剤は、主に、イエロー着色剤などを結着させる。この結着剤は、例えば、ポリエステル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂およびスチレン−ブタジエン系樹脂などの高分子材料のうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいる。
中でも、結着剤は、ポリエステル系樹脂を含んでいることが好ましい。ポリエステル系樹脂は、紙などの媒体Mに対して高い親和性を有するため、結着剤としてポリエステル系樹脂を含むトナーは、媒体Mに定着しやすくなるからである。また、ポリエステル系樹脂は、比較的分子量が小さい場合においても高い物理的強度を有するため、結着剤としてポリエステル系樹脂を含むトナーは、優れた耐久性を有するからである。
ポリエステル系樹脂の結晶状態は、特に限定されない。このため、ポリエステル系樹脂は、結晶性ポリエステルでもよいし、非晶質ポリエステルでもよいし、双方でもよい。中でも、ポリエステル系樹脂の種類は、結晶性ポリエステルであることが好ましい。イエロートナーが媒体Mにより定着しやすくなると共に、そのイエロートナーの耐久性がより向上するからである。
このポリエステル系樹脂は、例えば、1または2以上のアルコールと1または2以上のカルボン酸との反応物(縮重合体)である。
アルコールの種類は、特に限定されないが、中でも、2価以上のアルコールおよびその誘導体などであることが好ましい。この2価以上のアルコールは、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、キシレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ビスフェノールA、水添ビスフェノールA、ビスフェノールAエチレンオキサイド、ビスフェノールAプロピレンオキサイド、ソルビトールおよびグリセリンなどである。
カルボン酸の種類は、特に限定されないが、中でも、2価以上のカルボン酸およびその誘導体などであることが好ましい。この2価以上のカルボン酸は、例えば、マレイン酸、フマール酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、シクロペンタンジカルボン酸、無水コハク酸、無水トリメリット酸、無水マレイン酸およびドデセニル無水コハク酸などである。
外添剤は、主に、イエロートナー同士の凝集などを抑制することにより、そのイエロートナーの流動性を向上させる。この外添剤は、例えば、無機材料および有機材料などのうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいる。無機材料は、例えば、疎水性シリカなどである。有機材料は、例えば、メラミン樹脂などである。
離型剤は、主に、イエロートナーの定着性および耐オフセット性などを向上させる。この離型剤は、例えば、脂肪族炭化水素系ワックス、脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物、脂肪酸エステル系ワックス、脂肪酸エステル系ワックスの脱酸化物などのワックスのうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいる。この他、離型剤は、例えば、上記した一連のワックスのブロック共重合物などでもよい。
脂肪族炭化水素系ワックスは、例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、オレフィンの共重合物、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックスおよびフィッシャートロプシュワックスなどである。脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物は、例えば、酸化ポリエチレンワックスなどである。脂肪酸エステル系ワックスは、例えば、カルナバワックスおよびモンタン酸エステルワックスなどである。脂肪酸エステル系ワックスの脱酸化物は、その脂肪酸エステル系ワックスのうちの一部または全部が脱酸化されたワックスであり、例えば、脱酸カルナバワックスなどである。
帯電制御剤は、主に、イエロートナーの摩擦帯電性などを制御する。負帯電のトナーに用いられる帯電制御剤は、例えば、アゾ系錯体、サリチル酸系錯体およびカリックスアレン系錯体などのうちのいずれか1種類または2種類以上を含んでいる。
[マゼンタトナー,シアントナー,ブラックトナー]
マゼンタトナー、シアントナーおよびブラックトナーのそれぞれは、例えば、イエロー着色剤に代えてマゼンタ着色剤、シアン着色剤およびブラック着色剤のそれぞれを含んでいることを除いて、上記したイエロートナーと同様の構成を有している。マゼンタ着色剤(マゼンタ顔料)は、例えば、キナクリドンなどである。シアン着色剤(シアン顔料)は、例えば、フタロシアニンブルー(C.I.Pigment Blue 15:3)などである。ブラック着色剤(ブラック顔料)は、例えば、カーボンなどである。マゼンタ着色剤(マゼンタ染料)は、例えば、C.I.ピグメントレッド238などである。シアン着色剤(シアン染料)は、例えば、ピグメントブルー15:3などである。ブラック着色剤(ブラック染料)は、例えば、カーボンブラックなどであり、そのカーボンブラックは、例えば、ファーネスブラックおよびチャンネルブラックなどである。
[ガラス転移温度Tg]
ここで説明するトナーのガラス転移温度Tgは、55℃以下である。ガラス転移温度Tgが55℃を超える場合と比較して、トナーがより低温で軟化(溶融)するため、定着温度を低くすることができるからである。この定着温度とは、例えば、定着部50において媒体Mにトナーを定着させるための温度(加熱温度)である。定着温度が低いと、例えば、画像を高速で形成できる点などにおいて、利点が得られる。
トナーのガラス転移温度Tgは、55℃以下であれば、特に限定されない。このガラス転移温度Tgは、例えば、トナーの組成に応じて決定される。具体的には、例えば、結着剤として用いられる高分子材料の重量平均分子量を小さくすると、トナーのガラス転移温度Tgが低くなると共に、その高分子材料の重量平均分子量を大きくすると、トナーのガラス転移温度Tgが高くなる。また、例えば、離型剤として用いられるワックスの含有量を多くすると、トナーのガラス転移温度Tgが低くなると共に、そのワックスの含有量を少なくすると、トナーのガラス転移温度Tgが高くなる。
なお、トナーのガラス転移温度Tgを求めるためには、例えば、示差走査熱量測定(DSC:Differential scanning calorimetry )法などを用いてトナーを分析すればよい。
<1−7.動作>
次に、画像形成装置の動作に関して説明する。
媒体Mの表面に画像を形成する場合において、画像形成装置は、例えば、以下で説明するように、現像処理、1次転写処理、2次転写処理および定着処理をこの順に行うと共に、必要に応じてクリーニング処理を行う。
[現像処理]
最初に、トレイ10に収納された媒体Mは、送り出しローラ20により取り出される。送り出しローラ20により取り出された媒体Mは、搬送ローラ61,62により搬送経路R1に沿って矢印F1の方向に搬送される。
現像処理では、現像部30Kにおいて、感光体ドラム35が回転すると、帯電ローラ36が回転しながら感光体ドラム35の表面に直流電圧を印加する。これにより、感光体ドラム35の表面が均一に帯電する。
続いて、上記した編集画像データに基づいて、光源38が感光体ドラム35の表面に光を照射する。これにより、感光体ドラム35の表面では、光の照射部分において表面電位が減衰(光減衰)するため、その感光体ドラム35の表面に静電潜像が形成される。
一方、現像部30Kでは、カートリッジ39に収納されているブラックトナーが供給ローラ34に向けて放出される。
供給ローラ34に電圧が印加されたのち、その供給ローラ34が回転する。これにより、カートリッジ39からブラックトナーが供給ローラ34の表面に供給される。
この場合には、現像ローラ32に電圧が印加されたのち、その現像ローラ32が供給ローラ34に圧接されながら回転する。これにより、供給ローラ34の表面に供給されたブラックトナーが現像ローラ32の表面に吸着するため、そのブラックトナーが現像ローラ32の回転を利用して搬送される。この場合には、現像ローラ32の表面に吸着されているブラックトナーの一部が現像ブレード33により除去されるため、その現像ローラ32の表面に吸着されたブラックトナーの厚さが均一化される。
現像ローラ32に圧接されながら感光体ドラム35が回転したのち、その現像ローラ32の表面に吸着されていたブラックトナーが感光体ドラム35の表面に移行する。これにより、感光体ドラム35の表面(静電潜像)にブラックトナーが付着する。
[1次転写処理]
転写部40において、駆動ローラ42が回転すると、その駆動ローラ42の回転に応じて従動ローラ43およびバックアップローラ44が回転する。これにより、中間転写ベルト41が矢印F5の方向に移動する。
1次転写処理では、1次転写ローラ45Kに電圧が印加されている。この1次転写ローラ45Kは、中間転写ベルト41を介して感光体ドラム35に圧接されているため、上記した現像処理において感光体ドラム35の表面(静電潜像)に付着されたブラックトナーは、中間転写ベルト41の表面に転写される。
こののち、ブラックトナーが転写された中間転写ベルト41は、引き続き矢印F5の方向に移動する。これにより、現像部30C,30M,30Yおよび1次転写ローラ45C,45M,45Yにおいて、上記した現像部30Kおよび1次転写ローラ45Kと同様の手順により現像処理および1次転写処理が行われる。よって、中間転写ベルト41の表面にシアントナー、マゼンタトナーおよびイエロートナーが転写される。
具体的には、現像部30Cおよび1次転写ローラ45Cにより、中間転写ベルト41の表面にシアントナーが転写される。続いて、現像部30Mおよび1次転写ローラ45Mにより、中間転写ベルト41の表面にマゼンタトナーが転写される。続いて、現像部30Yおよび1次転写ローラ45Yにより、中間転写ベルト41の表面にイエロートナーが転写される。
もちろん、実際に現像部30C,30M,30Yおよび1次転写ローラ45C,45M,45Yのそれぞれにおいて現像処理および1次転写処理が行われるかどうかは、画像を形成するために必要な色(色の組み合わせ)に応じて決定される。
[2次転写処理]
搬送経路R1に沿って搬送される媒体Mは、バックアップローラ44と2次転写ローラ46との間を通過する。
2次転写処理では、2次転写ローラ46に電圧が印加されている。この2次転写ローラ46は、媒体Mを介してバックアップローラ44に圧接されるため、上記した1次転写処理において中間転写ベルト41に転写されたトナーは、媒体Mに転写される。
[定着処理]
2次転写処理において媒体Mにトナーが転写されたのち、その媒体Mは、引き続き搬送経路R1に沿って矢印F1の方向に搬送されるため、定着部50に投入される。
定着処理では、加熱ローラ51の表面温度が所定の温度となるように制御されている。加熱ローラ51に圧接されながら加圧ローラ52が回転すると、その加熱ローラ51と加圧ローラ52との間を通過するように媒体Mが搬送される。
これにより、媒体Mの表面に転写されたトナーが加熱ローラ51により加熱されるため、そのトナーが溶融する。しかも、溶融状態であるトナーが加圧ローラ52により媒体Mに対して圧接されるため、そのトナーが媒体Mに対して強固に付着する。
よって、編集画像データに応じて、媒体Mの表面のうちの特定の領域に特定のパターンとなるようにトナーが定着するため、画像が形成される。
画像が形成された媒体Mは、搬送経路R2に沿って搬送ローラ63,64により矢印F2の方向に搬送される。これにより、媒体Mは、排出口1Hからスタッカ部2に排出される。
なお、媒体Mの搬送手順は、その媒体Mの表面に形成される画像の様式に応じて変更される。
例えば、媒体Mの両面に画像が形成される場合には、定着部50を通過した媒体Mは、搬送経路R3〜R5に沿って搬送ローラ65〜68により矢印F3,F4の方向に搬送されたのち、搬送経路R1に沿って搬送ローラ61,62により再び矢印F1の方向に搬送される。この場合において、媒体Mが搬送される方向は、搬送路切り替えガイド71,72により制御される。これにより、媒体Mの裏面(未だ画像が形成されていない面)において、現像処理、1次転写処理、2次転写処理および定着処理が行われる。
[クリーニング処理]
現像部30(30K,30C,30M,30Y)では、感光体ドラム35の表面に不要なトナーが残留する場合がある。この不要なトナーは、例えば、1次転写処理において用いられたトナーの一部などであり、より具体的には、中間転写ベルト41に転写されずに感光体ドラム35の表面に残留したトナーなどである。
そこで、現像部30では、クリーニングブレード37に圧接されている状態において感光体ドラム35が回転するため、その感光体ドラム35の表面に残留しているトナーがクリーニングブレード37により掻き取られる。よって、感光体ドラム35の表面から不要なトナーが除去される。
また、転写部40では、1次転写処理において中間転写ベルト41の表面に移行したトナーの一部が2次転写処理において媒体Mの表面に移行されずに、その中間転写ベルト41の表面に残留する場合がある。
そこで、転写部40では、中間転写ベルト41が矢印F5の方向に移動する際に、その中間転写ベルト41の表面に残留したトナーがクリーニングブレード47により掻き取られる。よって、中間転写ベルト41の表面から不要なトナーが除去される。
これにより、画像の形成動作が完了する。
<1−8.作用および効果>
この画像形成装置では、現像ローラ32が静電潜像にトナーを付着させており、トナーのガラス転移温度Tgが55℃以下、現像ローラ32の抽出残渣が0.25%以下、現像ローラ32の残留電位変化が2V以下である。すなわち、現像ローラ32のうちの最表層である表面改質層322Bの抽出残渣が0.25%以下であると共に、その表面改質層322Bの残留電位変化が2V以下である。
この場合には、上記したように、画像形成装置の使用時において摩擦熱などの熱が発生しても、現像ローラ32を形成している高分子材料中から低分子量成分(オリゴマー)が染み出しにくくなる。しかも、画像形成装置を用いて連続的に画像を形成しても、現像ローラ32の表面における帯電状態などが変化しにくくなる。これにより、トナーが溶融しても、そのトナーの溶融物が現像ローラ32以外の部材に固着しにくくなる。よって、トナーの溶融物が現像ローラ32以外の部材に固着することに起因して画像中に横黒筋が発生することは抑制されるため、高品質な画像を得ることができる。
特に、導電性弾性層322がイソシアネート化合物を含有する表面改質層322Bを含んでいれば、現像ローラ32の残留電位変化が小さくなるため、上記した残留電位変化に関する条件(2V以下)を満たしやすくなる。よって、現像ローラ32に関する上記した2つの条件を満たしやすくなるため、より高い効果を得ることができる。
また、現像ローラ32の表面に供給されるトナーの厚さが現像ブレード33により規制されていれば、トナーの溶融物が現像ブレード33に固着しにくくなる。よって、トナーの溶融物が現像ブレード33に固着することに起因して画像中に横黒筋が発生することは抑制されるため、より高い効果を得ることができる。
また、現像ローラ32に感光体ドラム35が圧接されていれば、トナーの溶融物が感光体ドラム35に固着しにくくなる。よって、トナーの溶融物が感光体ドラム35に固着することに起因して画像中に横黒筋が発生することは抑制されるため、より高い効果を得ることができる。
また、現像ローラ32に供給ローラ34が圧接されていれば、トナーの溶融物が供給ローラ34に固着しにくくなる。よって、トナーの溶融物が供給ローラ34に固着することに起因して画像中に横黒筋が発生することは抑制されるため、より高い効果を得ることができる。
また、現像ローラ32(表面改質層322B)のゴム硬度がJIS A 50度以下であれば、現像ローラ32と現像ブレード33などとの圧接状態を適正に維持しつつ、画像中に横黒筋が発生しにくくなるため、より高い効果を得ることができる。
<2.変形例>
画像形成装置の構成および動作などは、以下で説明するように、適宜変更可能である。
具体的には、現像ローラ32の近傍に現像ブレード33が配置されている場合に関して説明したが、例えば、現像ローラ32の近傍に他の部材が配置されていてもよい。この場合においても、トナーの溶融物が他の部材に固着しにくくなるため、同様の効果を得ることができる。
また、現像ローラ32に感光体ドラム35および供給ローラ34のそれぞれが圧接されている場合に関して説明したが、例えば、現像ローラ32に他の部材が圧接されていてもよい。この場合においても、トナーの溶融物が他の部材に固着しにくくなるため、同様の効果を得ることができる。
また、ガラス転移温度Tgが55℃以下であるトナーを用いる場合に関して説明したが、例えば、ガラス転移温度Tgが55℃を越えるトナーを用いてもよい。この場合においても、画像中に横黒筋が発生しにくくなるため、同様の効果を得ることができる。詳細には、現像ローラ32の物性に関して上記した2つの条件を満たしている場合には、トナーのガラス転移温度Tgが55℃以下であるため、そのトナーが溶融しやすい場合においても、画像中に横黒筋が発生しにくくなる。一方、現像ローラ32の物性に関して上記した2つの条件を満たしている場合には、トナーのガラス転移温度Tgが55℃を越えているため、そのトナーが溶融しにくい場合には当然ながら、画像中に横黒筋が発生しにくくなる。よって、同様の効果を得ることができるのである。
本発明の実施例に関して、詳細に説明する。なお、説明する順序は、下記の通りである。

1.現像ローラの製造
2.画像の評価
3.考察
<1.現像ローラの製造>
まず、現像ローラを製造した。
(実験例1〜8)
以下の手順により、導電性弾性層(内部層および表面改質層)を含む現像ローラを製造した。
最初に、ポリエーテル系ポリオール(三洋化成株式会社製のGP−3000)100質量部と、過塩素酸リチウム0.5質量部とを混合したのち、その混合物を撹拌した。続いて、混合物を温調(温度=80℃)したのち、減圧環境中において混合物を脱泡・脱水処理(処理時間=6時間)することにより、溶液Aを得た。
続いて、プレ樹脂(ユニロイヤル株式会社製のアジプレン−L100)70質量と、イソシアネート化合物であるイソシアネート(日本ポリウレタン株式会社製のコロネートC−HX)20質量部とを混合したのち、その混合物を温調(温度=80℃)することにより、溶液Bを得た。
続いて、溶液Aと溶液Bとを混合することにより、混合溶液を得た。この場合には、溶液Aと溶液Bとの混合比(重量比)を溶液A:溶液B=1:1とした。
続いて、内壁面にポリプロピレン製の押し出しチューブ(外径=20mm)が設けられた鉄製のパイプ金型(内径=20mm)をあらかじめ加熱(温度=110℃)しておき、そのパイプ金型の内部にアルミニウム製の金属シャフト(外径=10mm)を挿入したのち、そのパイプ金型を加熱(加熱温度=110℃,加熱時間=120分間)した。この場合には、パイプ金型の内部における中央に金属シャフトを配置した。
続いて、パイプ金型の内部に混合溶液を注入したのち、その混合溶液を加熱(加熱温度=110℃,加熱時間=120分間)した。これにより、金属シャフトの表面のうちの中央部(両端部を除く部分)を被覆するように導電性弾性材料層(導電性ポリウレタン層)が形成されたため、円筒状のローラ成型体が得られた。
続いて、円筒研削盤を用いてローラ成型体の外周面を粗研磨したのち、テープ研磨機(砥粒の番手=#600番手)を用いてローラ成型体の外周面を仕上げ研磨することにより、研磨済みのローラ成型体(外径=16mm)を得た。
続いて、酢酸エチル100質量部と、他のイソシアネート化合物であるジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)20質量部と、カーボンブラック(三菱化学株式会社製のNo.MA77,比表面積=130m2 /g)10質量部と、シリコーングラフトアクリル樹脂(日本油脂株式会社製のモディパーFS700)0.7質量部と、ポリエチレングリコール(日本油脂株式会社製のPEG400)2質量部とを混合したのち、その混合物を撹拌することにより、改質処理溶液を得た。
続いて、改質処理溶液(温度=23℃)中にローラ成型体を浸漬(浸漬時間=30秒間)させることにより、導電性弾性材料層のうちの表面近傍部分に改質処理溶液を含漬させた。最後に、改質処理溶液からローラ成型体を取り出したのち、オーブン(温度=120℃)中においてローラ成型体を加熱(加熱時間=1時間)した。これにより、導電性弾性材料層のうちの表面近傍部分が改質されたため、内部層および表面改質層を含む導電性弾性層が形成された。よって、現像ローラが完成した。
現像ローラを製造する場合には、改質処理溶液の組成(他のイソシアネート化合物の混合比など)を変更することにより、現像ローラに関する抽出残渣(%)および残留電位変化(V)のそれぞれを変化させた。抽出残渣および残留電位変化のそれぞれに関する詳細は、表1に示した通りである。ここで製造された現像ローラの最表層は、導電性弾性層のうちの表面改質層であるため、上記した抽出残渣(%)および残留電位変化(V)のそれぞれは、その表面改質層の物性である。
(実験例9〜11)
表面改質層および内部層を含む導電性弾性層を形成する代わりに、導電性弾性材料層の上にコート層を形成したことを除いて、実験例1〜8と同様の手順により、現像ローラを製造した
コート層を形成する場合には、導電性弾性材料層の表面にシリコーン系材料(日油株式会社製のアクリルシリコーン系ポリマー モディパーFS700)を塗布したのち、そのシリコーン系材料を乾燥させた。この場合には、シリコーン系材料の塗布量(厚さ)を変更することにより、抽出残渣(%)および残留電位変化(V)のそれぞれを変化させた。抽出残渣および残留電位変化のそれぞれに関する詳細は、表1に示した通りである。ここで製造された現像ローラの最表層は、導電性弾性材料層の上に形成されたコート層であるため、上記した抽出残渣(%)および残留電位変化(V)のそれぞれは、そのコート層の物性である。この現像ローラでは、導電性弾性材料層を形成したのち、その導電性弾性材料層の上にコート層を形成しているため、その導電性弾性材料層とコート層との境界に界面が存在している。
Figure 2018017916
<2.画像の評価>
以下の手順により、上記した現像ローラが搭載された画像形成装置を用いて媒体の表面に画像を形成したのち、その画像の品質(画質)を評価した。
画像を形成する場合には、画像形成装置として、図1および図2に示した構成を有する株式会社沖データ製のカラープリンタMC863を用いると共に、媒体として、株式会社沖データ製のカラープリンタ用紙 エクセレントホワイトA4を用いた。また、トナーとして、非磁性一成分の負帯電粉砕トナー(シアントナー)を用いると共に、画像として、ベタ画像(印字率=100%)を形成した。
この場合には、高温高湿条件(温度=28℃、湿度=80%)の環境中において画像形成装置を用いて連続的に画像(ドラムカウント数=4000)を形成したのち、同環境中において画像形成装置を放置(放置時間=12時間)した。こののち、同環境中において画像形成装置を用いて評価用の画像(ドラムカウント数=1)を形成した。評価用の画像を形成するために放置後の画像形成装置を用いているのは、意図的に画像中に横黒筋が発生しやすい環境(厳しい条件)を設定しているからである。なお、画像の形成方向は、媒体の長手方向とした。
シアントナーの構成は、以下の通りである。

シアン着色剤:フタロシアニンブルー(C.I.Pigment Blue 15:3) 4質量部
結着剤:非晶質ポリエステル(花王株式会社製のOCR−40) 70質量部、非晶質ポリエステル(花王株式会社製のOCR−4) 20質量部および結晶性ポリエステル(花王株式会社製のOCR−13) 10質量部
外添剤:疎水性シリカ(日本アエロジル株式会社製のR972) 2.5質量部および疎水性シリカ(日本アエロジル株式会社製のRY−50) 2質量部
離型剤:株式会社加藤洋行製のカルナウバワックス1号 3質量部
帯電制御剤:オリエント化学工業株式会社製のボントロンE−84 0.2質量部
シアントナーとしては、ガラス転移温度Tg(℃)が互いに異なる4種類のシアントナーを用いた。この4種類のシアントナーでは、結着剤として用いられている高分子材料(非晶質ポリエステルおよび結晶性ポリエステル)の重量平均分子量などが互いに異なっているため、ガラス転移温度Tgが互いに異なっている。ガラス転移温度Tgに関する詳細は、表1に示した通りである。
画質を調べる場合には、放置後の画像形成装置を用いて形成された評価用の画像を目視で確認することにより、画質を評価したところ、表1に示した結果が得られた。この場合には、画像中に横黒筋が発生していない場合を「A」と評価すると共に、画像中に横黒筋が発生している場合を「C」と評価した。
ここで、図5は、画質に関する不具合(横黒筋L)を説明するために、画像が形成された媒体Mの平面構成を表している。ただし、図5では、画像(ベタ画像)の形成範囲に網掛けを施している。横黒筋Lとは、図5に示したように、画像形成時における媒体Mの進行方向(=媒体Mの長手方向)と交差する方向(媒体Mの短手方向)に延在する黒い線であり、その横黒筋Lは、所定の周期ごとに発生する。横黒筋Lの発生周期は、トナーの固着物の存在に起因して、現像ローラの外周長さに等しくなる。
<3.考察>
表1から明らかなように、現像ローラの構成および物性と画質との関係を調べたところ、その現像ローラの構成および物性に関して所定の条件が満たされていると、優れた画質が得られた。
具体的には、現像ローラがコート層を含んでいる場合(実験例9〜11)には、抽出残渣および残留電位変化のそれぞれに依存せずに、画像中に横黒筋が発生しなかった。すなわち、コート層を用いた場合には、抽出残渣および残留電位変化のそれぞれを適正化しなくても、優れた画質が得られた。コート層がブロッキング層として機能することに起因して、導電性弾性材料層を形成している高分子材料中から低分子量成分(オリゴマー)が現像ローラの表面に染み出しにくいため、トナーの溶融物が現像ブレードなどに固着しにくいからであると考えられる。このコート層を用いた場合の残留電位変化は、抽出残渣に依存せずに、一律に10V以上であった。
これに対して、現像ローラが表面改質層を含んでいる場合(実験例1〜8)には、抽出残渣および残留電位変化のそれぞれによっては、画像中に横黒筋が発生した。すなわち、表面改質層を用いた場合には、抽出残渣および残留電位変化のそれぞれを適正化することにより、画像中に横黒筋が発生しなくなるため、優れた画質が得られると考えられた。
そこで、以下で説明するように、表面改質層を用いた場合において、画像中に横黒筋が発生しなくなる条件(抽出残渣および残留電位変化)を検討した。
第1に、表面改質層を用いた場合には、トナーのガラス転移温度Tgが低くなるにしたがって、画像中に横黒筋が発生しやすくなった。この場合には、特に、トナーのガラス転移温度Tgが55℃以下であると、画像形成装置の使用時において発生する摩擦熱などに起因してトナーが著しく溶融しやすい傾向にあった。そこで、画像中に横黒筋が発生しなくなる条件を検討する場合には、トナーのガラス転移温度Tgが55℃以下である場合の画質に着目した。
第2に、表面改質層を用いた場合の残留電位変化は、コート層を用いた場合とは異なり、抽出残渣に依存せずに、一律に2V以下であった。すなわち、表面改質層を用いた場合には、コート層を用いた場合と比較して、残留電位変化が大幅に小さくなった。
第3に、表面改質層を用いた場合の画質は、抽出残渣に応じて変動した。しかしながら、トナーのガラス転移温度Tgが55℃以下である場合には、抽出残渣が0.25%以下であると、画像中に横黒筋が発生しなかった。
これらの検討結果を踏まえると、トナーのガラス転移温度Tgが55℃以下である場合には、抽出残渣が0.25%以下であると共に残留電位変化が2V以下であると、画像中に横黒筋が発生しなかった。
表1に示した結果から、ガラス転移温度Tgが55℃以下であるトナーを用いても、現像ローラに関する抽出残渣が0.25%以下であると共に残留電位変化が2V以下であると、画像中に横黒筋が発生しなかったため、高品質な画像が得られた。
以上、一実施形態を挙げながら本発明を説明したが、本発明は上記した一実施形態において説明した態様に限定されず、種々の変形が可能である。
具体的には、例えば、本発明の一実施形態の画像形成装置の画像形成方式は、中間転写ベルトを用いた中間転写方式に限られず、他の画像形成方式でもよい。他の画像形成方式は、例えば、中間転写ベルトを用いない画像形成方式などである。中間転写ベルトを用いない画像形成方式では、潜像に付着されたトナーが媒体に対して中間転写ベルトを介して間接的に転写されず、その潜像に付着されたトナーが媒体に対して直接的に転写される。
また、例えば、本発明の一実施形態の画像形成装置は、プリンタに限られず、複写機、ファクシミリおよび複合機などでもよい。
30…現像部、32…現像ローラ、33…現像ブレード、34…供給ローラ、35…感光体ドラム、39…カートリッジ、40…転写部、50…定着部、100…現像デバイス、200…現像ユニット、321…金属シャフト、322…導電性弾性層、322A…内部層、322B…表面改質層、M…媒体。

Claims (12)

  1. 潜像にトナーを付着させる現像剤担持体を含む現像部と、
    前記現像部により前記潜像に付着された前記トナーを媒体に転写させる転写部と、
    前記転写部により前記媒体に転写された前記トナーを前記媒体に定着させる定着部と
    を備え、
    前記トナーのガラス転移温度Tgは、55℃以下であり、
    下記で説明される前記現像剤担持体の抽出残渣は、0.25%以下であり、
    下記で説明される前記現像剤担持体の残留電位変化は、2V以下である、
    画像形成装置。
    <抽出残渣>
    JIS K 6229(ゴム−溶剤抽出物の求め方(定量))に準拠して、アセトンを用いて現像剤担持体をソックスレー抽出することにより求められる。
    <残留電位変化>
    円筒状の金属素巻に圧接された現像剤担持体に通電しながら、その現像剤担持体を回転させた場合において、通電前における現像剤担持体の残留電位と通電後における現像剤担持体の残留電位との差の絶対値であり、残留電位変化=|通電前の残留電位−通電後の残留電位|により表される。ただし、現像剤担持体に対する金属素巻の押し込み量=0.5mm、現像剤担持体の回転速度=60rpm、現像剤担持体の回転時間=24時間、現像剤担持体に対する印加電圧=100Vとする。
  2. 前記現像剤担持体は、
    導電性軸体と、
    前記導電性軸体の表面を被覆すると共にイソシアネート化合物を含有する表面改質層を含む導電性弾性層と
    を備えた、請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記導電性弾性層は、
    前記導電性軸体の表面を被覆すると共に前記イソシアネート化合物とは異なる他のイソシアネート化合物を含有する内部層と、
    前記内部層に隣接されると共に前記イソシアネート化合物を含有する前記表面改質層と
    を含む、請求項2記載の画像形成装置。
  4. 前記現像部は、さらに、前記現像剤担持体の表面に供給される前記トナーの厚さを規制する規制部材を含む、
    請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記現像部は、さらに、前記現像剤担持体に圧接されると共に前記潜像が表面に形成される像担持体を含む、
    請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記現像部は、さらに、前記現像剤担持体に圧接されると共に前記現像剤担持体の表面に前記トナーを供給する供給部材を含む、
    請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記現像剤担持体のゴム硬度は、JIS A 50度以下である、
    請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 潜像にトナーを付着させる現像剤担持体を備え、
    前記トナーのガラス転移温度Tgは、55℃以下であり、
    下記で説明される前記現像剤担持体の抽出残渣は、0.25%以下であり、
    下記で説明される前記現像剤担持体の残留電位変化は、2V以下である、
    現像デバイス。
    <抽出残渣>
    JIS K 6229(ゴム−溶剤抽出物の求め方(定量))に準拠して、アセトンを用いて現像剤担持体をソックスレー抽出することにより求められる。
    <残留電位変化>
    円筒状の金属素巻に圧接された現像剤担持体に通電しながら、その現像剤担持体を回転させた場合において、通電前における現像剤担持体の残留電位と通電後における現像剤担持体の残留電位との差の絶対値であり、残留電位変化=|通電前の残留電位−通電後の残留電位|により表される。ただし、現像剤担持体に対する金属素巻の押し込み量=0.5mm、現像剤担持体の回転速度=60rpm、現像剤担持体の回転時間=24時間、現像剤担持体に対する印加電圧=100Vとする。
  9. さらに、前記現像剤担持体の表面に供給される前記トナーの厚さを規制する規制部材を備えた、
    請求項8記載の現像デバイス。
  10. さらに、前記現像剤担持体に圧接されると共に前記現像剤担持体の表面に前記トナーを供給する供給部材を備えた、
    請求項8または請求項9に記載の現像デバイス。
  11. 潜像にトナーを付着させる現像剤担持体を含む現像デバイスと、
    前記現像剤担持体に圧接されると共に前記潜像が表面に形成される像担持体と
    を備え、
    前記トナーのガラス転移温度Tgは、55℃以下であり、
    下記で説明される前記現像剤担持体の抽出残渣は、0.25%以下であり、
    下記で説明される前記現像剤担持体の残留電位変化は、2V以下である、
    現像ユニット。
    <抽出残渣>
    JIS K 6229(ゴム−溶剤抽出物の求め方(定量))に準拠して、アセトンを用いて現像剤担持体をソックスレー抽出することにより求められる。
    <残留電位変化>
    円筒状の金属素巻に圧接された現像剤担持体に通電しながら、その現像剤担持体を回転させた場合において、通電前における現像剤担持体の残留電位と通電後における現像剤担持体の残留電位との差の絶対値であり、残留電位変化=|通電前の残留電位−通電後の残留電位|により表される。ただし、現像剤担持体に対する金属素巻の押し込み量=0.5mm、現像剤担持体の回転速度=60rpm、現像剤担持体の回転時間=24時間、現像剤担持体に対する印加電圧=100Vとする。
  12. 潜像にトナーを付着させる現像剤担持体を含む現像デバイスと、
    前記現像剤担持体に圧接されると共に前記潜像が表面に形成される像担持体と、
    前記トナーを収納する収納部材と
    を備え、
    前記トナーのガラス転移温度Tgは、55℃以下であり、
    下記で説明される前記現像剤担持体の抽出残渣は、0.25%以下であり、
    下記で説明される前記現像剤担持体の残留電位変化は、2V以下である、
    現像装置。
    <抽出残渣>
    JIS K 6229(ゴム−溶剤抽出物の求め方(定量))に準拠して、アセトンを用いて現像剤担持体をソックスレー抽出することにより求められる。
    <残留電位変化>
    円筒状の金属素巻に圧接された現像剤担持体に通電しながら、その現像剤担持体を回転させた場合において、通電前における現像剤担持体の残留電位と通電後における現像剤担持体の残留電位との差の絶対値であり、残留電位変化=|通電前の残留電位−通電後の残留電位|により表される。ただし、現像剤担持体に対する金属素巻の押し込み量=0.5mm、現像剤担持体の回転速度=60rpm、現像剤担持体の回転時間=24時間、現像剤担持体に対する印加電圧=100Vとする。
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