JP2018016755A - 粘着剤および粘着シート - Google Patents

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Abstract

【課題】従来よりも過酷な高温高湿環境下に置かれたとしても良好な再剥離性を有する粘着層を形成することが可能な粘着剤を提供する。
【解決手段】本発明の粘着剤は、1分子中に1つ以上のエチレンオキシド(EO)基を有する1種以上の2官能ポリエーテルポリオール(x1)と1分子中に1つ以上のエチレンオキシド(EO)基を有する1種以上の3官能ポリエーテルポリオール(x2)とを含む複数種のポリオール(x)と、1種以上のポリイソシアネート(y)との共重合反応生成物であるポリウレタンポリオール(A)と、多官能イソシアネート化合物(B)とを含む。
【選択図】なし

Description

本発明は、粘着剤および粘着シートに関する。
従来より、各種部材の表面保護シートとして、基材シート上に粘着層が形成された粘着シートが広く用いられている。粘着剤としては主に、アクリル系粘着剤とウレタン系粘着剤とがある。アクリル系粘着剤は粘着力に優れるが、粘着力が強いために被着体に貼着した後の再剥離性が良くない。特に、高温高湿環境下での経時後には、粘着力の上昇により再剥離性が一層低下して、再剥離後に被着体の表面に粘着剤が残る被着体汚染が生じやすい傾向がある。これに対して、ウレタン系粘着剤は、被着体に対して適度な粘着性を有し、被着体に対して良好な密着性を有しつつ、再剥離性にも比較的優れる。
特許文献1には、ポリエステルポリオールおよびポリエーテルポリオールとポリイソシアネートとを2種類の触媒の存在下に反応させて得られるポリウレタンポリオールに、多官能イソシアネート化合物を配合したウレタン系粘着剤が開示されている(請求項1)。このウレタン系粘着剤は、被着体に貼着した後に40℃−65%RHの条件下で放置した後の再剥離性が良好であることが記載されている(段落0051および表2の実施例1〜6等)。
本明細書において、特に明記しない限り、「RH」は相対湿度を示す。
特許文献2には、ポリウレタンポリオールと多官能イソシアネート化合物と炭素数が10〜30である脂肪酸エステルとを含むウレタン系粘着剤が開示されている(請求項1)。このウレタン系粘着剤は、被着体に貼着した後に40℃−80%RHの条件下で24時間放置した後の再剥離性が良好であることが記載されている(段落0049および表1の実施例1〜4等)。
特許文献3には、ポリウレタンポリオールと、多官能イソシアネート化合物と、ポリアルキレングリコール系化合物、エポキシ系化合物、およびリン酸エステル系化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物とを含むウレタン系粘着剤が開示されている(請求項1)。このウレタン系粘着剤は、被着体に貼着した後に60℃−90%RHの条件下で96時間放置した後の再剥離性が良好であることが記載されている(段落0061および表1の実施例1〜18等)。
その他、本発明の関連文献として、特許文献4がある。この文献の記載内容については、後記する。
特開2000−73040号公報 特開2011−190420号公報 特開2015−7226号公報 特開2015−151429号公報
液晶ディスプレイ(LCD)および有機エレクトロルミネセンスディスプレイ(ELD)等のフラットパネルディスプレイ、並びに、かかるフラットパネルディスプレイとタッチパネルとを組み合わせたタッチパネルディスプレイは、テレビ(TV)、パーソナルコンピュータ(PC)、携帯電話、および携帯情報端末等の電子機器に広く使用されている。
ウレタン系粘着シートは、フラットパネルディスプレイおよびタッチパネルディスプレイ、並びに、これらの製造工程で製造または使用される基板および光学部材等の表面保護シートとして好適に用いられる。
上記電子機器の利用範囲は広がってきており、従来よりも過酷な高温高湿環境下に置かれる可能性が生じつつある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、従来よりも過酷な高温高湿環境下に置かれたとしても良好な再剥離性を有する粘着層を形成することが可能な粘着剤、およびこれを用いた粘着シートを提供することを目的とする。
本発明の粘着剤は、
1分子中に1つ以上のエチレンオキシド(EO)基を有する1種以上の2官能ポリエーテルポリオール(x1)と1分子中に1つ以上のエチレンオキシド(EO)基を有する1種以上の3官能ポリエーテルポリオール(x2)とを含む複数種のポリオール(x)と、1種以上のポリイソシアネート(y)との共重合反応生成物であるポリウレタンポリオール(A)と、
多官能イソシアネート化合物(B)とを含む。
本発明の粘着剤は上記成分(A)、(B)を含む複数種の材料を配合した組成物であるが、粘着剤中において、成分(A)、(B)を含む複数種の配合成分がすべて独立した成分として明確に存在していない場合もある。すなわち、本発明の粘着剤には、成分(A)、(B)を含む複数種の配合成分が部分的に反応して得られる反応生成物が含まれている場合もある。
本発明の粘着シートは、基材シートと、上記の本発明の粘着剤の硬化物からなる粘着層とを含む。
一般的に、シート状物は、厚みおよび幅に応じて、「テープ」、「フィルム」、または「シート」と称される。本明細書では、これらを特に区別せず、これらを包括する概念を表す用語として「シート」の用語を使用するものとする。
本明細書において、特に明記しない限り、「分子量」は数平均分子量(Mn)を意味するものとする。なお、「Mn」は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)測定によって求めたポリスチレン換算の数平均分子量である。
本発明によれば、従来よりも過酷な高温高湿環境下に置かれたとしても良好な再剥離性を有する粘着層を形成することが可能な粘着剤、およびこれを用いた粘着シートを提供することができる。
本発明に係る第1実施形態の粘着シートの模式断面図である。 本発明に係る第2実施形態の粘着シートの模式断面図である。
「粘着剤」
本発明の粘着剤は、
1分子中に1つ以上のエチレンオキシド(EO)基を有する1種以上の2官能ポリエーテルポリオール(x1)と1分子中に1つ以上のエチレンオキシド(EO)基を有する1種以上の3官能ポリエーテルポリオール(x2)とを含む複数種のポリオール(x)と、1種以上のポリイソシアネート(y)との共重合反応生成物であるポリウレタンポリオール(A)と、
多官能イソシアネート化合物(B)とを含む。
(ポリウレタンポリオール(A))
ポリウレタンポリオール(A)は、複数種のポリオール(x)と1種以上のポリイソシアネート(y)とを共重合反応させて得られる反応生成物である。ポリウレタンポリオール(A)は、1種以上用いることができる。共重合反応は必要に応じて、触媒存在下で行うことができる。共重合反応には必要に応じて、溶媒を用いることができる。
<ポリオール(x)>
複数種のポリオール(x)は、少なくとも、1分子中に1つ以上のEO基を有する1種以上の2官能ポリエーテルポリオール(x1)と、1分子中に1つ以上のEO基を有する1種以上の3官能ポリエーテルポリオール(x2)とを含む。
本発明の効果を損なわない範囲で、複数種のポリオール(x)は、上記のポリエーテルポリオール(x1)、(x2)に合わせて、1種以上の他のポリエーテルポリオールを含むことができる。
ポリエーテルポリオールとしては、公知のものを用いることができる。ポリエーテルポリオールとしては、1分子中に2つ以上の活性水素を有する活性水素含有化合物を開始剤として用い、1種以上のオキシラン化合物を付加重合させて得られる化合物(付加重合物)が挙げられる。
開始剤としては、水酸基含有化合物およびアミン類等が挙げられる。具体的には、エチレングリコール(EG)、プロピレングリコール(PG)、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ブチルエチルペンタンジオール、N−アミノエチルエタノールアミン、イソホロンジアミン、およびキシリレンジアミン等の2官能開始剤;グリセリン、トリメチロールプロパン、およびトリエタノールアミン等の3官能開始剤;ペンタエリスリトール、エチレンジアミン、および芳香族ジアミン等の4官能開始剤;ジエチレントリアミン等の5官能開始剤等が挙げられる。
オキシラン化合物としては、エチレンオキシド(EO)、プロピレンオキシド(PO)、およびブチレンオキシド(BO)等のアルキレンオキシド(AO);テトラヒドロフラン(THF)等が挙げられる。
ポリエーテルポリオールとしては、活性水素含有化合物のアルキレンオキシド付加物(「ポリオキシアルキレンポリオール」ともいう。)が好ましい。中でも、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、およびポリテトラメチレングリコール等の2官能ポリエーテルポリオール;グリセリンのアルキレンオキシド付加物等の3官能ポリエーテルポリオール等が好ましい。
上記のように、本発明では、複数種のポリオール(x)として、少なくとも、1分子中に1つ以上のEO基を有する1種以上の2官能ポリエーテルポリオール(x1)と、1分子中に1つ以上のEO基を有する1種以上の3官能ポリエーテルポリオール(x2)とを用いる。
2官能ポリエーテルポリオール(x1)は2次元架橋性を有し、粘着層に適度な柔軟性を付与することができる。3官能ポリエーテルポリオール(x2)は3次元架橋性を有し、粘着層に適度な硬さを付与することができる。これらを併用することで、好適な凝集力と粘着力を有する粘着層が得られやすくなる傾向がある。
さらに、ポリエーテルポリオール(x1)、(x2)がいずれもEO基を有することで、以下のような作用効果が得られる。
一般的に、粘着シートを被着体に貼着した構造体が高温高湿環境に曝された場合、粘着層の粘着力の上昇により再剥離性が低下し、再剥離後に被着体の表面に粘着剤が残る被着体汚染が生じる場合がある。
ポリウレタンポリオール(A)の原料ポリオール(x)として、EO基を有する2官能ポリエーテルポリオール(x1)と、EO基を有する3官能ポリエーテルポリオール(x2)とを用いる本発明の粘着剤は、従来よりも過酷な高温高湿環境下に置かれたとしても良好な再剥離性を有する粘着層を形成することができる。なお、このことを示すため、後記[実施例]の項では、再剥離性評価の温湿度条件を、「背景技術」の項で挙げた特許文献1〜3よりも過酷に設定している。
上記作用効果のメカニズムは必ずしも明確ではないが、本発明者らは以下のように推察している。
一般的に、高温乾燥環境下では粘着層の再剥離性の低下が見られないことから、粘着層の再剥離性の低下は水分によると推察される。ポリウレタンポリオール(A)の原料ポリオール(x)として、EO基を有する2種のポリエーテルポリオール(x1)、(x2)を用いることで、粘着層の親水性が向上する。この結果、粘着層と外部環境との間の水分の移行が起こりやすくなり、外部から粘着層に水分が侵入したとしても、粘着層から外部環境への水分の排出も起こりやすく、粘着層内の水分量を相対的に低く維持でき、水分の影響を受けにくくなったと推察される。
また、ポリウレタンポリオール(A)の原料ポリオール(x)として、EO基を有する2種のポリエーテルポリオール(x1)、(x2)を用いる本発明の粘着剤では、塗工性の向上効果も得られる。この作用効果のメカニズムは必ずしも明確ではないが、本発明者らは以下のように推察している。
原料ポリオール(x)として、EO基を有する2種のポリエーテルポリオール(x1)、(x2)を用いることで、ポリウレタンポリオール(A)の硬さを向上することができる。この結果、ロールスジおよび歪み等の塗工ムラが抑制され、表面平滑性が良好な塗工膜を形成できると推察される。
硬さが向上された塗工膜は、乾燥および硬化の工程において、乾燥風等の影響を受けにくく良好な表面平滑性を維持できる。そのため、本発明によれば、表面平滑性の高い粘着層を形成することができる。
2官能ポリエーテルポリオール(x1)は、上記の2官能開始剤にエチレンオキシド(EO)を含む1種以上のオキシラン化合物を付加重合させて得られる化合物(付加重合物)である。中でも、上記の2官能開始剤にエチレンオキシド(EO)を含む1種以上のアルキレンオキシド(AO)を付加重合させて得られるポリアルキレングリコールが好ましい。ポリアルキレングリコール中のEO基の含有量は、多い程好ましい。EO基の含有量が多いことから、2官能ポリエーテルポリオール(x1)としては、ポリエチレングリコール(PEG)が特に好ましい。すなわち、1種以上の2官能ポリエーテルポリオール(x1)は、PEGを含むことが好ましい。
2官能ポリエーテルポリオール(x1)の数平均分子量(Mn)は特に制限されず、上記作用効果(高温高湿環境に置かれたときの粘着層の再剥離性の向上効果と塗工性の向上効果)が効果的に発現することから、好ましくは150〜6,000、より好ましくは200〜4,000、特に好ましくは200〜2,000である。
3官能ポリエーテルポリオール(x2)は、上記の3官能開始剤にエチレンオキシド(EO)を含む1種以上のオキシラン化合物を付加重合させて得られる化合物(付加重合物)である。中でも、上記の3官能開始剤にエチレンオキシド(EO)を含む1種以上のアルキレンオキシド(AO)を付加重合させて得られる化合物(付加重合物)が好ましい。
2官能ポリエーテルポリオール(x1)との反応性の観点から、3官能ポリエーテルポリオール(x2)は、少なくとも末端にEO基を有することが好ましい。少なくとも末端にEO基を有する3官能ポリエーテルポリオール(x2)としては、グリセリンに1つ以上のエチレンオキシド(EO)を付加重合させて得られるグリセリンEO付加物、グリセリンに1つ以上のプロピレンオキシド(PO)と1つ以上のエチレンオキシド(EO)とをこの順で付加重合させて得られるグリセリンPO・EO付加物(「グリセリンポリプロピレングリコール末端エチレングリコール変性」ともいう。)等が挙げられる。
3官能ポリエーテルポリオール(x2)の数平均分子量(Mn)は特に制限されず、上記作用効果(高温高湿環境に置かれたときの粘着層の再剥離性の向上効果と塗工性の向上効果)が効果的に発現することから、好ましくは200〜6,000、より好ましくは400〜5,000、特に好ましくは1,000〜4,000である。
凝集力と粘着力のバランスの観点から、
1種以上の2官能ポリエーテルポリオール(x1)と1種以上の3官能ポリエーテルポリオール(x2)との合計量を100質量部としたとき、
1種以上の2官能ポリエーテルポリオール(x1)の量が1〜40質量部であり、1種以上の3官能ポリエーテルポリオール(x2)の量が99〜60質量部であることがより好ましく、
1種以上の2官能ポリエーテルポリオール(x1)の量が1〜30質量部であり、1種以上の3官能ポリエーテルポリオール(x2)の量が99〜70質量部であることがより好ましく、
1種以上の2官能ポリエーテルポリオール(x1)の量が5〜15質量部であり、1種以上の3官能ポリエーテルポリオール(x2)の量が95〜85質量部であることがより好ましい。
本発明の関連文献として、「背景技術」の項に挙げた特許文献4がある。この文献にはポリウレタンのプレポリマーとカルボン酸エステルとを含み、カルボン酸エステルが下記(条件A)および(条件B)の少なくとも一方を満たすウレタン系粘着剤が開示されている(請求項1)。
(条件A)カルボン酸エステルが、分子中にエーテル結合を含む。
(条件B)カルボン酸エステルが、1分子中に炭素原子を31個以上含む。
特許文献4の[実施例]の項では、EO基を有するポリオールを用いた粘着剤が製造されている。しかしながら、本発明と異なり、特許文献4の[実施例]の項で用いられているポリオールは、3官能ポリエーテルポリオール(具体的にはグリセリンPO・EO付加物)のみである(表3)。特許文献4の[実施例]の項では粘着層の再剥離性の評価がなされていないが、本発明者らは、特許文献4に記載の粘着剤よりも本発明の粘着剤の方が高温高湿環境下に保存した後の粘着層の再剥離性が優れることを知見している([実施例]の項、比較例2を参照。)。
原料ポリオール(x)として必要に応じて用いられる他のポリエーテルポリオールは、EO基を有さない2官能ポリエーテルポリオール(x3)、EO基を有さない3官能ポリエーテルポリオール(x4)、または4官能以上のポリエーテルポリオールである。
本発明の効果を損なわない範囲で、原料ポリオール(x)は、1種以上の2官能ポリエーテルポリオール(x1)と1種以上の3官能ポリエーテルポリオール(x2)とを含む複数種のポリエーテルポリオールに合わせて、1種以上のポリエステルポリオールを含むことができる。
ポリエステルポリオールとしては、公知のものを用いることができる。ポリエステルポリオールとしては例えば、1種以上のポリオール成分と1種以上の酸成分とのエステル化反応によって得られる化合物(エステル化物)が挙げられる。
原料のポリオール成分としては、エチレングリコール(EG)、プロピレングリコール(PG)、ジエチレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,8−デカンジオール、オクタデカンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、およびヘキサントリオール等が挙げられる。
原料の酸成分としては、コハク酸、メチルコハク酸、アジピン酸、ピメリック酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,12−ドデカン二酸、1,14−テトラデカン二酸、ダイマー酸、2−メチル−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、2−エチル−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ビフェエルジカルボン酸、およびこれらの酸無水物等が挙げられる。
上記の他、ポリエステルポリオールとしては、ポリカプロラクトン、ポリ(β−メチル−γ−バレロラクトン)、およびポリバレロラクトン等の1種以上のラクトン類を開環重合して得られる化合物(開環重合物)も挙げられる。
ポリエステルポリオールの数平均分子量(Mn)は特に制限されず、好ましくは200〜8,000、より好ましくは500〜6,000、特に好ましくは500〜3,000、最も好ましくは1,000〜3,000である。分子量が過小では、反応性が高くゲル化が生じる恐れがある。分子量が過大では、反応性が低く、ポリウレタンポリオール(A)自体の凝集力が不充分となる恐れがある。
<ポリイソシアネート(y)>
ポリイソシアネート化合物(y)としては公知のものを使用でき、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、および脂環族ポリイソシアネート等が挙げられる。
芳香族ポリイソシアネートとしては、1,3−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−トルイジンジイソシアネート、2,4,6−トリイソシアネートトルエン、1,3,5−トリイソシアネートベンゼン、ジアニシジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、および4,4’,4”−トリフェニルメタントリイソシアネート等が挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、および2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、ω,ω’−ジイソシアネート−1,3−ジメチルベンゼン、ω,ω’−ジイソシアネート−1,4−ジメチルベンゼン、ω,ω’−ジイソシアネート−1,4−ジエチルベンゼン、1,4−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、および1,3−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げられる。
脂環族ポリイソシアネートとしては、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、および1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン等が挙げられる。
その他、ポリイソシアネートとしては、上記ポリイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、ビュウレット体、および3量体(この3量体はイソシアヌレート環を含む。)等が挙げられる。
ポリイソシアネート(y)としては、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、および、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(イソホロンジイソシアネート)等が好ましい。
<触媒>
触媒としては公知のものを使用でき、3級アミン系化合物および有機金属系化合物等が挙げられる。
3級アミン系化合物としては、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、および1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)−ウンデセン−7(DBU)等が挙げられる。
有機金属系化合物としては、錫系化合物および非錫系化合物等が挙げられる。
錫系化合物としては、ジブチル錫ジクロライド、ジブチル錫オキシド、ジブチル錫ジブロマイド、ジブチル錫ジマレエート、ジブチル錫ジラウレート(DBTDL)、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫スルファイド、トリブチル錫スルファイド、トリブチル錫オキシド、トリブチル錫アセテート、トリエチル錫エトキサイド、トリブチル錫エトキサイド、ジオクチル錫オキシド、トリブチル錫クロライド、トリブチル錫トリクロロアセテート、および2−エチルヘキサン酸錫等が挙げられる。
非錫系化合物としては、ジブチルチタニウムジクロライド、テトラブチルチタネート、およびブトキシチタニウムトリクロライド等のチタン系;オレイン酸鉛、2−エチルヘキサン酸鉛、安息香酸鉛、およびナフテン酸鉛等の鉛系;2−エチルヘキサン酸鉄および鉄アセチルアセトネート等の鉄系;安息香酸コバルトおよび2−エチルヘキサン酸コバルト等のコバルト系;ナフテン酸亜鉛および2−エチルヘキサン酸亜鉛等の亜鉛系;ナフテン酸ジルコニウム等のジルコニウム系が挙げられる。
触媒は、1種または2種以上用いることができる。
併用する複数種のポリオール(x)のそれぞれの反応性が異なる場合、これら反応性の相違により、単一触媒の系ではゲル化または反応溶液の白濁が生じやすくなる恐れがある。この場合、2種類の触媒を用いることにより、反応(例えば反応速度等)を制御しやすく、上記問題を解決することができる。つまり本発明では2種類の触媒を用いることが好ましい。2種類の触媒の組合せ特に制限されず、3級アミン/有機金属系、錫系/非錫系、および錫系/錫系等が挙げられる。好ましくは錫系/錫系、より好ましくはジブチル錫ジラウレートと2−エチルヘキサン酸錫である。
2−エチルヘキサン酸錫とジブチル錫ジラウレートとの質量比(2−エチルヘキサン酸錫/ジブチル錫ジラウレート)は特に制限されず、好ましくは0超1未満、より好ましくは0.2〜0.6である。当該質量比が1以上では、触媒活性のバランスが良くなく、ゲル化しやすくなる恐れがある。
1種以上の触媒の使用量は特に制限されず、複数種のポリオール(x)と1種以上のポリイソシアネート(y)との合計量に対して、好ましくは0.01〜1.0質量%である。
<溶剤>
ポリウレタンポリオール(A)の重合には必要に応じて、1種以上の溶剤を用いることができる。溶剤としては公知のものを使用でき、メチルエチルケトン、酢酸エチル、トルエン、キシレン、およびアセトン等が挙げられる。ポリウレタンポリオール(A)の溶解性および溶剤の沸点等の点から、酢酸エチルおよびトルエン等が特に好ましい。
<重合方法>
ポリウレタンポリオール(A)の重合方法としては特に制限されず、塊状重合法および溶液重合法等の公知重合方法を適用することができる。
重合手順は特に制限されず、
手順1)複数種のポリオール(x)、1種以上のポリイソシアネート(y)、必要に応じて1種以上の触媒、および必要に応じて1種以上の溶剤を一括してフラスコに仕込む手順;
手順2)複数種のポリオール(x)、必要に応じて1種以上の触媒、および必要に応じて1種以上の溶剤をフラスコに仕込み、これに1種以上のポリイソシアネート(y)を滴下添加する手順が挙げられる。
反応を制御しやすいことから、手順2)が好ましい。
触媒を使用する場合の反応温度は、好ましくは100℃未満、より好ましくは85〜95℃である。反応温度が100℃以上では、反応速度および架橋構造等の制御が困難となり、所望の分子量を有するポリウレタンポリオール(A)の生成が困難となる恐れがある。
触媒を使用しない場合の反応温度は、好ましくは100℃以上、より好ましくは110℃以上である。触媒を使用しない場合の反応時間は、好ましくは3時間以上である。
ポリウレタンポリオール(A)の重量平均分子量(Mw)は、好ましくは1万〜50万、より好ましくは3万〜40万、特に好ましくは5万〜35万である。ポリウレタンポリオール(A)のMwが適切な範囲にあることで良好な塗工性が得易い。
(多官能イソシアネート化合物(B))
多官能イソシアネート化合物(B)としては公知のものを使用でき、ポリウレタンポリオール(A)の原料であるポリイソシアネート(y)で例示した化合物(具体的には、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、および、これらのトリメチロールプロパンアダクト体/ビュウレット体/3量体)を用いることができる。
(可塑剤(P))
濡れ性を向上できることから、本発明の粘着剤はさらに1種以上可塑剤(P)を含むことができる。可塑剤(P)としては特に制限されず、他の成分との相溶性等の観点から、炭素数10〜30の脂肪酸エステル等が好ましい。
炭素数10〜30の脂肪酸エステルとしては、炭素数6〜18の一塩基酸または多塩基酸と炭素数18以下の分岐アルコールとのエステル、炭素数14〜18の不飽和脂肪酸または分岐酸と4価以下のアルコールとのエステル、および、炭素数6〜18の一塩基酸または多塩基酸とポリアルキレングリコールとのエステル等が挙げられる。
炭素数6〜18の一塩基酸または多塩基酸と炭素数18以下の分岐アルコールとのエステルとしては、ラウリン酸イソステアリル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソステアリル、ステアリン酸イソセチル、オレイン酸オクチルドデシル、アジピン酸ジイソステアリル、セバシン酸ジイソセチル、トリメリト酸トリオレイル、およびトリメリト酸トリイソセチル等が挙げられる。
炭素数14〜18の不飽和脂肪酸または分岐酸としては、ミリストレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、イソパルミチン酸、およびイソステアリン酸等が挙げられる。4価以下のアルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、およびソルビタン等が挙げられる。
炭素数6〜18の一塩基酸または多塩基酸とポリアルキレングリコールとのエステルとしては、ジヘキシル酸ポリエチレングリコール、ジ−2−エチルヘキシル酸ポリエチレングリコール、ジラウリル酸ポリエチレングリコール、ジオレイン酸ポリエチレングリコール、およびアジピン酸ジポリエチレングリコールメチルエーテル等が挙げられる。
中でも、上記作用効果(高温高湿環境に置かれたときの粘着層の再剥離性の向上効果と塗工性の向上効果)が効果的に発現することから、可塑剤(P)としては、1分子中に1つ以上のEO基を有するものが好ましい。再剥離性および塗工性の観点から、EO基数は、好ましくは1〜20、より好ましくは4〜14、特に好ましくは6〜8である。EO基を有する可塑剤としては、ポリエチレングリコールジ−2−エチルヘキサノエート等のポリエチレングリコール脂肪酸ジエステル等が挙げられる。
脂肪酸エステルの数平均分子量(Mn)は特に制限されず、濡れ速度向上等の観点から、好ましくは300〜1000、より好ましくは400〜900、特に好ましくは500〜850である。
(溶剤)
本発明の粘着剤は必要に応じて、1種以上の溶剤を含むことができる。溶剤としては公知のものを使用でき、メチルエチルケトン、酢酸エチル、トルエン、キシレン、およびアセトン等が挙げられる。ポリウレタンポリオール(A)の溶解性および溶剤の沸点等の観点から、酢酸エチルおよびトルエン等が特に好ましい。
(他の任意成分)
本発明の粘着剤は、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、1種以上の他の任意成分を含むことができる。他の任意成分としては、触媒、ウレタン系樹脂以外の他の樹脂、充填剤、金属粉、顔料、箔状物、軟化剤、導電剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、表面潤滑剤、レベリング剤、腐食防止剤、耐熱安定剤、重合禁止剤、消泡剤、および滑剤等が挙げられる。
充填剤としては、タルク、炭酸カルシウム、および酸化チタン等が挙げられる。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤およびアミン系酸化防止剤等のラジカル連鎖禁止剤;硫黄系酸化防止剤およびリン系酸化防止剤等の過酸化物分解剤等が挙げられる。
フェノール系酸化防止剤としては、
2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、およびステアリン−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート等のモノフェノール系酸化防止剤;
2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、および3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−[β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]エチル]2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン等のビスフェノール系酸化防止剤;
1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ビス[3,3’−ビス−(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェニル)ブチリックアシッド]グリコールエステル、および1,3,5−トリス(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベンジル)−S−トリアジン−2,4,6−(1H、3H、5H)トリオン、トコフェノール等の高分子型フェノール系酸化防止剤等が挙げられる。
硫黄系酸化防止剤としては、ジラウリル3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル3,3’−チオジプロピオネート、およびジステアリル3,3’−チオジプロピオネート等が挙げられる。
リン系酸化防止剤としては、トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、およびフェニルジイソデシルホスファイト等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、シュウ酸アニリド系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、およびトリアジン系紫外線吸収剤等が挙げられる。
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン、およびビス(2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイルフェニル)メタン等が挙げられる。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−3’−(3’’,4’’,5’’,6’’,−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5’−メチルフェニル]ベンゾトリアゾール、2,2’メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]、および[2(2’−ヒドロキシ−5’−メタアクリロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール等が挙げられる。
サリチル酸系紫外線吸収剤としては、フェニルサリシレート、p−tert−ブチルフェニルサリシレート、およびp−オクチルフェニルサリシレート等が挙げられる。
シアノアクリレート系紫外線吸収剤としては、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート、およびエチル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート等が挙げられる。
光安定剤としては、ヒンダードアミン系光安定剤および紫外線安定剤等が挙げられる。
ヒンダードアミン系光安定剤としては、[ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート]、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、およびメチル1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケート等が挙げられる。
紫外線安定剤としては、ニッケルビス(オクチルフェニル)サルファイド、[2,2’−チオビス(4−tert−オクチルフェノラート)]−n−ブチルアミンニッケル、ニッケルコンプレックス−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル−リン酸モノエチレート、ニッケル−ジブチルジチオカーバメート、ベンゾエートタイプのクエンチャー、およびニッケル−ジブチルジチオカーバメート等が挙げられる。
レベリング剤としては、アクリル系レベリング剤、フッ素系レベリング剤、およびシリコン系レベリング剤等が挙げられる。アクリル系レベリング剤としては、ポリフローNo.36、ポリフローNo.56、ポリフローNo.85HF、ポリフローNo.99C(いすれも共栄社化学社製)等が挙げられる。フッ素系レベリング剤としては、メガファックF470N、メガファックF556(いずれもDIC社製)等が挙げられる。シリコン系レベリング剤としては、グランディックPC4100(DIC社製)等が挙げられる。
(配合比)
本発明の粘着剤は、1種以上のポリウレタンポリオール(A)および1種以上の多官能イソシアネート化合物(B)を必須成分として含み、さらに必要に応じて1種以上の可塑剤(P)を含む。これらの配合比は特に制限されないが、好ましい配合比は以下の通りである。
1種以上のポリウレタンポリオール(A)100質量部に対する1種以上の多官能イソシアネート(B)の量は、好ましくは1〜20質量部、より好ましくは5〜15質量部である。1種以上の多官能イソシアネート(B)の量が過少では粘着剤の凝集力が不充分となる恐れがあり、過多では粘着力が不充分となる恐れがある。
1種以上のポリウレタンポリオール(A)100質量部に対する1種以上の可塑剤(P)の量は、好ましくは10〜70質量部、より好ましくは20〜50質量部である。1種以上の可塑剤(P)の量が過少では可塑剤(P)の添加効果(濡れ性向上効果)が効果的に発現せず、過多では添加量に見合う添加効果の向上は期待できず、本来必要な粘着剤の主有効成分であるポリウレタンポリオール(A)の量が相対的に少なくなるだけである。
[粘着シート]
本発明の粘着シートは、基材シートと、上記の本発明の粘着剤の硬化物からなる粘着層とを含む。粘着層は、基材シートの片面または両面に形成することができる。必要に応じて、粘着層の露出面は、剥離シートで被覆することができる。なお、剥離シートは、粘着シートを被着体に貼着する際に剥離される。
図1に、本発明に係る第1実施形態の粘着シートの模式断面図を示す。図1中、符号10は粘着シート、符号11は基材シート、符号12は粘着層、符号13は剥離シートである。粘着シート10は、基材シートの片面に粘着層が形成された片面粘着シートである。
図2に、本発明に係る第2実施形態の粘着シートの模式断面図を示す。図2中、符号20は粘着シート、符号21は基材シート、符号22A、22Bは粘着層、符号23A、23Bは剥離シートである。
基材シートとしては特に制限されず、樹脂シート、紙、および金属箔等が挙げられる。基材シートは、これら基材シートの少なくとも一方の面に任意の1つ以上の層が積層された積層シートであってもよい。基材シートの粘着層を形成する側の面には、必要に応じて、コロナ放電処理およびアンカーコート剤塗布等の易接着処理が施されていてもよい。
樹脂シートの構成樹脂としては特に制限されず、ポリエチレンテレフタレート(PET)等エステル系樹脂;ポリエチレン(PE)およびポリプロピレン(PP)等のオレフィン系樹脂;ポリ塩化ビニル等のビニル系樹脂;ナイロン66等のアミド系樹脂;ウレタン系樹脂(発泡体を含む);これらの組合せ等が挙げられる。
ポリウレタンシートを除く樹脂シートの厚みは特に制限されず、好ましくは15〜300μmである。ポリウレタンシート(発泡体を含む)の厚みは特に制限されず、好ましくは20〜50,000μmである。
紙としては特に制限されず、普通紙、コート紙、およびアート紙等が挙げられる。
金属箔の構成金属としては特に制限されず、アルミニウム、銅、およびこれらの組合せ等が挙げられる。
剥離シートとしては特に制限されず、樹脂シートまたは紙等の表面に剥離剤塗布等の公知の剥離処理が施された公知の剥離シートを用いることができる。
粘着シートは、公知方法にて製造することができる。
はじめに、基材シートの表面に本発明の粘着剤を塗工して、本発明の粘着剤からなる塗工層を形成する。塗布方法は公知方法を適用でき、ロールコーター法、コンマコーター法、ダイコーター法、リバースコーター法、シルクスクリーン法、およびグラビアコーター法等が挙げられる。
次に、塗工層を乾燥および硬化して、本発明の粘着剤の硬化物からなる粘着層を形成する。加熱乾燥温度は特に制限されず、60〜150℃程度が好ましい。粘着層の厚み(乾燥後の厚み)は用途によって異なるが、好ましくは0.1〜200μmである。
次に必要に応じて、公知方法により粘着層の露出面に剥離シートを貼着する。
以上のようにして、片面粘着シートを製造することができる。
上記操作を両面に行うことで、両面粘着シートを製造することができる。
上記方法とは逆に、剥離シートの表面に本発明の粘着剤を塗工して本発明の粘着剤からなる塗工層を形成し、次いで塗工層を乾燥および硬化して本発明の粘着剤の硬化物からなる粘着層を形成し、最後に粘着層の露出面に基材シートを積層してもよい。
(用途)
本発明の粘着シートは、テープ、ラベル、シール、および両面テープ等の形態で、使用することができる。本発明の粘着シートは、表面保護シート、化粧用シート、および滑り止めシート等として好適に使用される。
液晶ディスプレイ(LCD)および有機エレクトロルミネセンスディスプレイ(ELD)等のフラットパネルディスプレイ、並びに、かかるフラットパネルディスプレイとタッチパネルとを組み合わせたタッチパネルディスプレイは、テレビ(TV)、パーソナルコンピュータ(PC)、携帯電話、および携帯情報端末等の電子機器に広く使用されている。
本発明の粘着シートは、フラットパネルディスプレイおよびタッチパネルディスプレイ、並びに、これらの製造工程で製造または使用される基板および光学部材等の表面保護シートとして好適に用いられる。
上記電子機器の利用範囲は広がってきており、従来よりも過酷な高温高湿環境下に置かれる可能性が生じつつある。
本発明の粘着シートは、良好な粘着性を有し、かつ、従来よりも過酷な高温高湿環境下に置かれても、良好な再剥離性を有することができ、好ましい。
以上説明したように、本発明によれば、従来よりも過酷な高温高湿環境下に置かれたとしても良好な再剥離性を有する粘着層を形成することが可能な粘着剤、およびこれを用いた粘着シートを提供することができる。
以下、合成例、本発明に係る実施例、および比較例について説明する。なお、以下の記載において、特に明記しない限り、「部」は「質量部」を意味し、「%」は「質量%」を意味するものとする。
[重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)の測定]
重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)法により測定した。測定条件は以下の通りとした。なお、MwおよびMnはいずれも、ポリスチレン換算値である。
<測定条件>
装置:SHIMADZU Prominence(株式会社島津製作所製)、
カラム:SHODEX LF−804(昭和電工株式会社製)を3本直列に接続、
検出器:示差屈折率検出器、
溶媒:テトラヒドロフラン(THF)、
流速:0.5mL/分、
溶媒温度:40℃、
試料濃度:0.1%、
試料注入量:100μL。
[材料]
使用した材料は、以下の通りである。
<EO基を有する2官能ポリエーテルポリオール(x1)>
(x1−1):トリエチレングリコール、Mn150、水酸基数2(三菱化学社製「トリエチレングリコール」)、
(x1−2):ポリエチレングリコール(PEG)、Mn200、水酸基数2(東邦化学工業社製「PEG−200」)、
(x1−3):ポリエチレングリコール(PEG)、Mn400、水酸基数2(東邦化学工業社製「PEG−400」)、
(x1−4):ポリエチレングリコール(PEG)、Mn1000、水酸基数2(東邦化学工業社製「PEG−1000」)、
(x1−5):ポリエチレングリコール(PEG)、Mn2000、水酸基数2(東邦化学工業社製「PEG−2000」)、
(x1−6):ポリエチレングリコール(PEG)、Mn4000、水酸基数2(東邦化学工業社製「PEG−4000」)、
(x1−7):ポリエチレングリコール(PEG)、Mn6000、水酸基数2(東邦化学工業社製「PEG−6000」)、
(x1−8):ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、Mn1200、水酸基数2(第一工業製薬社製「エパン450」)、
(x1−9):プロピレングリコール(PG)のEO付加物、Mn4000、水酸基数2(旭硝子社製「エクセノール510」)。
<EO基を有する3官能ポリエーテルポリオール(x2)>
(x2−1):グリセリンPO・EO付加物(グリセリンポリプロピレングリコール末端エチレングリコール変性)、Mn3000、水酸基数3(ADEKA社製「アデカポリエーテル AM−302」)、
(x2−2):グリセリンPO・EO付加物(グリセリンポリプロピレングリコール末端エチレングリコール変性)、Mn5000、水酸基数3(ADEKA社製「アデカポリエーテル AM−502」)。
<EO基を有さない2官能ポリエーテルポリオール(x3)>
(x3−1):ポリオキシプロピレングリコール、Mn4000、水酸基数2(三洋化成工業社製「サンニックスPP−4000」)。
<EO基を有さない3官能ポリエーテルポリオール(x4)>
(x4−1):ポリオキシプロピレングリセリルエーテル、Mn1500、水酸基数3(三洋化成工業社製「サンニックスGP−1500」)。
<EO基を有さない2官能ポリエステルポリオール(x5)>
(x5−1):アジピン酸/3−メチル−1,5−ペンタンジオール縮合物、Mn1000、水酸基数2(クラレ社製「クラレポリオールP−1010」)。
<ポリイソシアネート(y)>
(y−1):1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(東ソー社製「デスモジュールH」)、
(y−2):1,3−キシリレンジイソシアネート(三井化学社製「タケネート500」)。
<多官能イソシアネート化合物(B)>
(B−1)ヘキサメチレンジイソシアネート/イソシアヌレート(住化バイエルウレタン社製「スミジュール N−3300」)、
(B−2)ヘキサメチレンジイソシアネート/トリメチロールプロパンアダクト(東ソー社製「コロネート HL」)、
(B−3)トリレンジイソシアネート/トリメチロールプロパンアダクト(東ソー社製「コロネート L」)。
<可塑剤(P)>
(P−1):ポリエーテルエステル化合物(ポリエチレングリコール(Mw300)ジ−2−エチルヘキサノエート)、EO基数:平均6(ADEKA社製「アデカサイザーRS700」)、
(P−2):ポリエーテルエステル化合物(ポリエチレングリコール(Mw600)ジ−2−エチルヘキサノエート)、EO基数:平均12.8(ADEKA社製「アデカサイザーRS735」)、
(P−3):ポリエチレングリコール脂肪酸エステル(ジオレイン酸PEG−8)、EO基数:平均8(東邦化学工業社製「ペグノール24−O」)、
(P−4):ミリスチン酸イソプロピル、EO基非含有(日光ケミカルズ社製「NIKKOL IPM−100」)。
[ポリウレタンポリオールの合成例]
(合成例1)
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計、および滴下漏斗を備えた4口フラスコ内に、EO基を有する2官能ポリエーテルポリオール(x1−1)1部と、EO基を有する3官能ポリエーテルポリオール(x2−1)99部とを仕込んだ。この仕込み液に、トルエン170部と、触媒としてのジブチル錫ジラウレート0.03部および2−エチルヘキサン酸錫0.01部とを加えた。窒素雰囲気下で90℃まで徐々に昇温した後、フラスコ内に、NCO/OH比(官能基比)が0.6となる量(5.7部)のポリイソシアネート(y−1)を滴下した。滴下終了後から2時間反応を行った。赤外吸収(IR)スペクトルで残存イソシアネート基の消滅を確認した後、反応液を冷却して反応を終了した。
以上のようにして、ポリウレタンポリオール(A−1)の溶液(不揮発分:60%)を得た。得られたポリウレタンポリオール(A−1)のMwは、122,000であった。
用いた原料ポリオールと原料ポリイソシアネートの種類とこれらの配合比、および得られたポリウレタンポリオール(A−1)のMwを表1−1に示す。
なお、表1−1〜表1−3中、ポリオール(x1)〜(x5)の配合量の単位は[部]である。また、ポリイソシアネート(y)の配合量は、NCO/OH比(官能基比)で示してある。
ポリイソシアネート(y−1)の部量の算出方法は、下記の通りである。
((y−1)の部量)[部]=
(NCO/OH比)×((y−1)の分子量)/((y−1)のNCO基数)×
[((x1−1)の部量)/((x1−1)の分子量)×((x1−1)の水酸基数)
+((x2−1)の部量)/((x2−1)の分子量)×((x2−1)の水酸基数)]
=0.6×168/2×(1/150×2+99/3000×3)
≒5.7
(合成例2〜21)
合成例2〜21においては、用いた原料ポリオールと原料ポリイソシアネートの種類とこれらの配合比を表1−1〜表1−3に示すように変更した以外は合成例1と同様にして、ポリウレタンポリオール(A−2)〜(A−19)、(D−1)〜(D−2)を得た。各合成例において、得られたポリウレタンポリオールのMwを表1−1〜表1−3に示す。
(合成例22)
ポリエーテルポリオール(x3−1)64部とポリエーテルポリオール(x4−1)36部とを配合し、ディスパーで撹拌して、ポリオールブレンド物(D−3)を得た。
用いた原料ポリオールの種類とこれらの配合比、および得られたポリオールブレンド物(D−3)のMwを表1−3に示す。
(実施例1)
合成例1で得られたポリウレタンポリオール(A−1)100部、可塑剤(P−1)30部、酸化防止剤(BASF社製「IRGANOX L 135」)0.5部、多官能イソシアネート化合物(B−1)8部、および溶剤としての酢酸エチル100部を配合し、ディスパーで攪拌して、ウレタン系粘着剤を得た。なお、溶剤を除く各材料の使用量は、不揮発分換算値を示す。
用いた材料の種類と配合比を表2−1に示す。
基材シートして、ポリエチレンテレフタレート(PET)シート(東レ社製「ルミラーT−60」、厚さ50μm)を用意した。コンマコーター(登録商標)を用いて、基材シートの片面に、得られたウレタン系粘着剤を、塗工速度3m/分で、乾燥後厚み)が12μmになるように、塗工した。この後、塗工性の評価を実施した。
次に、形成された塗工層を100℃で2分間乾燥して、粘着層を形成した。この粘着層の上に、厚さ38μmの剥離シート(リンテック社製「スーパーステックSP−PET38」)を貼着して、粘着シートを得た。得られた粘着シートを23℃−50%RHの条件下で1週間養生した後、粘着力および再剥離性の評価に供した。
(実施例2〜19、比較例1〜2)
実施例2〜19、比較例1〜2においては、用いた材料の種類と配合比を表2−1〜表2−3に示すように変更した以外は実施例1と同様にして、ウレタン系粘着剤および粘着シートを得た。
実施例1と同様、塗工層を形成した際に、塗工性の評価を実施した。
また、実施例1と同様、得られた粘着シートを23℃−50%RHの条件下で1週間養生した後、粘着力および再剥離性の評価に供した。
(比較例3)
合成例22で得られたポリオールブレンド物(D−3)100部、多官能イソシアネート化合物(B−3)44部、触媒としてのナーセム第2鉄(日本化学産業社製)0.04部、および希釈溶剤としての酢酸エチル266部を配合し、ディスパーで撹拌して、ウレタン系粘着剤を得た。なお、溶剤以外の各材料の使用量は、不揮発分換算値を示す。用いた材料の種類と配合比を表2−3に示す。
得られた粘着剤を用い、塗工層の乾燥温度を130℃とした以外は実施例1と同様にして、粘着シートを得た。
実施例1と同様、塗工層を形成した際に、塗工性の評価を実施した。
また、実施例1と同様、得られた粘着シートを23℃−50%RHの条件下で1週間養生した後、粘着力および再剥離性の評価に供した。
[評価項目および評価方法]
粘着剤および粘着シートの評価項目および評価方法は、以下の通りである。
(塗工性)
塗工層の表面を目視観察し、下記基準に基づいて評価した。
<判定基準>
○(良):塗工面が平滑であった。
△(可):塗工面に実用的に支障のない程度の塗工ムラが見られた。
×(不可):塗工面にロールスジまたは歪みが見られた。
(粘着力)
粘着シートから幅25mm長さ100mmの2枚の試験片を切り出した。2枚の試験片についてそれぞれ、23℃−50%RHの雰囲気下で、剥離シートを剥離し、露出した粘着層の表面に苛性ソーダガラス板を貼着し、2kgロールで圧着した。
得られた2枚の積層体のうち一方の積層体は、23℃−50%RHの雰囲気下で24時間放置した(温湿度条件1)。
他方の積層体は、85℃−85%RHのオーブン内に72時間放置した(温湿度条件2)後、オーブンから取り出し、23℃−50%RHの雰囲気下で1時間空冷した。
各積層体について、JIS Z 0237に準拠し、引張試験機を用いて、剥離速度300mm/分、剥離角度180°の条件で粘着力を測定し、下記基準に基づいて評価した。
<判定基準>
○(良):20mN/25mm未満。
△(可):20〜100mN/25mm。
×(不可):100mN/25mm超。
(再剥離性)
粘着シートから幅70mm長さ100mmの3枚の試験片を切り出した。3枚の試験片についてそれぞれ、23℃−50%RHの雰囲気下で、剥離シートを剥離し、露出した粘着層の表面に苛性ソーダガラス板を貼着し、ラミネータで圧着した。
得られた3枚の積層体をそれぞれ、40℃−90%RH(温湿度条件1)、60℃−90%RH(温湿度条件2)、85℃−85%RH(温湿度条件3)にセットしたオーブン内に72時間放置した。
3枚の積層体をそれぞれ、オーブンから取り出し、23℃−50%RHの雰囲気下で1時間空冷した後、ガラス板から粘着シートを剥離し、再剥離性を評価した。暗室内で粘着シートを貼ってあった側のガラス板の表面にLEDランプ光を照射し、目視観察により、下記基準にて評価した。
<判定基準>
○(良):ガラス表面に粘着層成分の付着が一切見られない。
△(可):ガラス表面の1〜2箇所に薄い粘着層成分の付着が見られる。
×(不可):ガラス表面の3箇所以上に薄い粘着層成分の付着が見られる。もしくは、ガラス表面の1〜2箇所に濃い粘着層成分の付着が見られる。
[評価結果]
評価結果を、表2−1〜表2−3に示す。
実施例1〜19では、
EO基を有する1種以上の2官能ポリエーテルポリオール(x1)とEO基を有する1種以上の3官能ポリエーテルポリオール(x2)とを含む複数種のポリオール(x)と、1種以上のポリイソシアネート(y)との共重合反応生成物であるポリウレタンポリオール(A)と、
多官能イソシアネート化合物(B)とを含む、ウレタン系粘着剤を製造した。
実施例1〜19で得られたウレタン系粘着剤はいずれも、塗工性が良好または比較的良好であった。
実施例1〜19で得られた粘着シートはいずれも、23℃−50%RH(温湿度条件1)および85℃−85%RH(温湿度条件2)のいずれの試験条件においても、粘着力が良好または比較的良好であった。
実施例1〜19で得られた粘着シートはいずれも、40℃−90%RH(温湿度条件1)、60℃−90%RH(温湿度条件2)、および85℃−85%RH(温湿度条件3)のいずれの試験条件においても、再剥離性が良好または比較的良好であった。
特に、
1種以上の2官能ポリエーテルポリオール(x1)と1種以上の3官能ポリエーテルポリオール(x2)との合計量を100質量部としたとき、1種以上の2官能ポリエーテルポリオール(x1)の量が1〜30質量部であり、1種以上の3官能ポリエーテルポリオール(x2)の量が99〜70質量部であり、
2官能ポリエーテルポリオール(x1)のMnが200〜4,000であり、
2官能ポリエーテルポリオール(x1)がPEGを含むウレタン系粘着剤を製造した実施例2〜5、10〜14、18では、他の実施例よりも良好な結果が得られた。
さらに、EO基を有する可塑剤(P)を用いた実施例1〜18で得られた粘着シートは、可塑剤(P)を用いない実施例19よりも良好な結果が得られた。
ポリウレタンポリオールの原料ポリオールとして、EO基を有さない3官能ポリエーテルポリオール(x4)とEO基を有さない2官能ポリエステルポリオール(x5)のみを用いた比較例1で得られた粘着シートは、85℃−85%RH(温湿度条件3)の試験条件において、再剥離性が不良であった。
ポリウレタンポリオールの原料ポリオールとして、EO基を有する3官能ポリエーテルポリオール(x2)のみを用いた比較例2で得られた粘着シートは、85℃−85%RH(温湿度条件3)の試験条件において、再剥離性が不良であった。
ポリウレタンポリオールの代わりに、EO基を有さない2官能ポリエーテルポリオール(x3)とEO基を有さない3官能ポリエーテルポリオール(x4)とのブレンド物を用いた比較例3で得られた粘着剤は、塗工性が不良であった。
比較例3で得られた粘着シートは、23℃−50%RH(温湿度条件1)および85℃−85%RH(温湿度条件2)のいずれの試験条件においても、粘着力が不良であった。
なお、比較例3で得られた粘着シートは、可塑剤(P)を用いなかったため、85℃−85%RH(温湿度条件3)の試験条件において、再剥離性が良好または比較的良好であった。
Figure 2018016755

Figure 2018016755
Figure 2018016755

Figure 2018016755
Figure 2018016755
Figure 2018016755
本発明は上記実施形態および実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、適宜設計変更が可能である。
10、20 粘着シート
11、21 基材シート
12、22A、22B 粘着層
13、23A、23B 剥離シート
(実施例2〜14、参考例15、実施例16〜19、比較例1〜2)
実施例2〜14、参考例15、実施例16〜19、比較例1〜2においては、用いた材料の種類と配合比を表2−1〜表2−3に示すように変更した以外は実施例1と同様にして、ウレタン系粘着剤および粘着シートを得た。
実施例1と同様、塗工層を形成した際に、塗工性の評価を実施した。
また、実施例1と同様、得られた粘着シートを23℃−50%RHの条件下で1週間養生した後、粘着力および再剥離性の評価に供した。
[評価結果]
評価結果を、表2−1〜表2−3に示す。
実施例1〜14、参考例15、実施例16〜19では、
EO基を有する1種以上の2官能ポリエーテルポリオール(x1)とEO基を有する1種以上の3官能ポリエーテルポリオール(x2)とを含む複数種のポリオール(x)と、1種以上のポリイソシアネート(y)との共重合反応生成物であるポリウレタンポリオール(A)と、
多官能イソシアネート化合物(B)とを含む、ウレタン系粘着剤を製造した。
実施例1〜14、参考例15、実施例16〜19で得られたウレタン系粘着剤はいずれも、塗工性が良好または比較的良好であった。
実施例1〜14、参考例15、実施例16〜19で得られた粘着シートはいずれも、23℃−50%RH(温湿度条件1)および85℃−85%RH(温湿度条件2)のいずれの試験条件においても、粘着力が良好または比較的良好であった。
実施例1〜14、参考例15、実施例16〜19で得られた粘着シートはいずれも、40℃−90%RH(温湿度条件1)、60℃−90%RH(温湿度条件2)、および85℃−85%RH(温湿度条件3)のいずれの試験条件においても、再剥離性が良好または比較的良好であった。
特に、
1種以上の2官能ポリエーテルポリオール(x1)と1種以上の3官能ポリエーテルポリオール(x2)との合計量を100質量部としたとき、1種以上の2官能ポリエーテルポリオール(x1)の量が1〜30質量部であり、1種以上の3官能ポリエーテルポリオール(x2)の量が99〜70質量部であり、
2官能ポリエーテルポリオール(x1)のMnが200〜4,000であり、
2官能ポリエーテルポリオール(x1)がPEGを含むウレタン系粘着剤を製造した実施例2〜5、10〜14、18では、他の実施例よりも良好な結果が得られた。
さらに、EO基を有する可塑剤(P)を用いた実施例1〜14、参考例15、実施例16〜18で得られた粘着シートは、可塑剤(P)を用いない実施例19よりも良好な結果が得られた。
Figure 2018016755

Claims (7)

  1. 1分子中に1つ以上のエチレンオキシド基を有する1種以上の2官能ポリエーテルポリオール(x1)と1分子中に1つ以上のエチレンオキシド基を有する1種以上の3官能ポリエーテルポリオール(x2)とを含む複数種のポリオール(x)と、1種以上のポリイソシアネート(y)との共重合反応生成物であるポリウレタンポリオール(A)と、
    多官能イソシアネート化合物(B)とを含む、粘着剤。
  2. さらに可塑剤(P)を含む、請求項1に記載の粘着剤。
  3. 可塑剤(P)が1分子中に1つ以上のエチレンオキシド基を有する、請求項2に記載の粘着剤。
  4. 1種以上の2官能ポリエーテルポリオール(x1)と1種以上の3官能ポリエーテルポリオール(x2)との合計量を100質量部としたとき、1種以上の2官能ポリエーテルポリオール(x1)の量が1〜30質量部であり、1種以上の3官能ポリエーテルポリオール(x2)の量が99〜70質量部である、請求項1〜3のいずれかに記載の粘着剤。
  5. 2官能ポリエーテルポリオール(x1)の数平均分子量が200〜4,000である、請求項1〜4のいずれかに記載の粘着剤。
  6. 1種以上の2官能ポリエーテルポリオール(x1)がポリエチレングリコールを含む、請求項1〜5のいずれかに記載の粘着剤。
  7. 基材シートと、請求項1〜6のいずれかに記載の粘着剤の硬化物からなる粘着層とを含む、粘着シート。
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