JP2018014453A - 電磁波シールド用蓋材およびその製造方法 - Google Patents
電磁波シールド用蓋材およびその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2018014453A JP2018014453A JP2016144420A JP2016144420A JP2018014453A JP 2018014453 A JP2018014453 A JP 2018014453A JP 2016144420 A JP2016144420 A JP 2016144420A JP 2016144420 A JP2016144420 A JP 2016144420A JP 2018014453 A JP2018014453 A JP 2018014453A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin composition
- flat plate
- polyphenylene sulfide
- sulfide resin
- electromagnetic wave
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)
Abstract
Description
ポリ(p−フェニレンスルフィド)(以下、PPS(A−1)と記す。):溶融粘度350ポイズ。
ポリ(p−フェニレンスルフィド)(以下、PPS(A−2)と記す。):溶融粘度340ポイズ。
エチレン−α、β−不飽和カルボン酸グリシジルエステル−α、β−不飽和カルボン酸アルキルエステル共重合体(B−1)(以下、エチレン系共重合体(B−1)と記す。):住友化学(株)製、(商品名)ボンドファースト7M。
エチレン−α、β−不飽和カルボン酸アルキルエステル−無水マレイン酸共重合体(B−2)(以下、エチレン系共重合体(B−2)と記す。):アルケマ(株)製、(商品名)ボンダインAX8390。
炭素繊維(C−1);東邦テナックス(株)製チョップドファイバー、(商品名)ベスファイト HTA−C6−SRS。
炭素繊維(C−2);三菱レイヨン(株)製チョップドファイバー、(商品名)パイロフィル TR066A。
ガラス繊維(D−1);日東紡(株)製チョップドストランド、(商品名)CSG−3PA 830。
攪拌機を装備する15リットルオートクレーブに、フレーク状硫化ソーダ(Na2S・2.9H2O)1814g、粒状の苛性ソーダ(100%NaOH:和光純薬特級)8.7g及びN−メチル−2−ピロリドン3232gを仕込み、窒素気流下攪拌しながら徐々に200℃まで昇温して、339gの水を留去した。190℃まで冷却した後、p−ジクロロベンゼン2129g、N−メチル−2−ピロリドン1783gを添加し、窒素気流下に系を封入した。この系を2時間かけて225℃に昇温し、225℃にて1時間重合させた後、25分かけて250℃に昇温し、250℃にて2時間重合を行った。次いで、この系に250℃で蒸留水509gを圧入し、255℃まで昇温してさらに2時間重合反応を行った。重合終了後、室温まで冷却し、重合スラリーを遠心濾過器で固液分離した。ケーキを窒素気流下でN−メチル−2−ピロリドン、アセトンで順次3回繰り返し洗浄し、さらに、窒素気流下で0.2%塩酸、及び温水で順次洗浄した。得られたポリ(p−フェニレンスルフィド)を105℃で一昼夜乾燥することによって、溶融粘度が350ポイズのPPS(A−1)を得た。
攪拌機を装備する15リットルオートクレーブに、フレーク状硫化ソーダ(Na2S・2.9H2O)1854g、30%苛性ソーダ溶液(30%NaOHaq)48g及びN−メチル−2−ピロリドン3679gを仕込み、窒素気流下攪拌しながら徐々に200℃まで昇温して、380gの水を留去した。190℃まで冷却した後、p−ジクロロベンゼン2140g、N−メチル−2−ピロリドン985gを添加し、窒素気流下に系を封入した。この系を2時間かけて225℃に昇温し、225℃にて1時間重合させた後、25分かけて250℃に昇温し、さらに250℃にて3時間重合を行った。重合後、減圧下で重合スラリーからN−メチル−2−ピロリドンを蒸留操作で回収した。最終到達温度は170℃で圧力は4.7kPaであった。得られたケーキに80℃の温水を加えスラリー濃度20%として洗浄し、再度、同様に温水を加え175℃まで昇温してポリ(p−フェニレンスルフィド)の洗浄を合計2回行った。得られたポリフェニレンスルフィドを105℃で一昼夜乾燥した。次いで、乾燥したポリフェニレンスルフィドをバッチ式ロータリーキルン型焼成装置に充填し、窒素雰囲気下で240℃まで昇温し、0.5時間の保持による硬化処理を行うことによって、溶融粘度が340ポイズのPPS(A−2)を得た。
直径1mm、長さ2mmのダイスを装着した高化式フローテスター((株)島津製作所製、(商品名)CFT−500)にて、測定温度315℃、荷重10kgの条件下で溶融粘度の測定を行った。
ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物を、シリンダー温度310℃、金型温度135℃とした射出成形機(住友重機械工業(株)製、(商品名)SE−75S)によって射出成形し、127mm×12.7mm×3.2mm厚の成形体とし、デジタルマルチメーター(アドバンテスト(株)製、(商品名)TR−6855)を用いて、体積固有抵抗の測定を行った。
得られた電磁波シールド用蓋材に周波数1GHzを発振する発振器を入れ、開口面を厚さ10mmのアルミニウム製板および電磁波シールド性能を有するシートで隙間なく覆い、ARIB TR−G1に従い、測定距離3m、地上高1.5m、測定用受信アンテナにホーンアンテナを用い、スペクトルアナライザ(アドバンテスト株式会社製、(商品名)R−3361A)にて1GHzにおける電磁波シールド性を評価した。電磁波シールド性としてシールド性能が30デシベル以上のものを実用上充分な値を示すと判断した。
得られた電磁波シールド用蓋材を150℃で30min保持した後、−40℃で30min保持することを1サイクルとする冷熱サイクルに供し、250サイクル試験した。試験後、目視により金属製平板部とポリフェニレンスルフィド樹脂組成物部材とのはく離の有無を観察した。はく離の認められなかったものを合格品とした。
アルミニウム合金(A7075)製板を加工し、一辺が100mmの正六角形の形状で厚さ1mmの平板1枚、および、100mm×50mm×1mm厚さの平板6枚のアルミニウム合金(A7075)製平板を作製した。該アルミニウム合金(A7075)製平板をアセトンに浸漬することにより表面の洗浄を行った後、波長1.064μmのレーザを用いハッチング幅0.09mm、周波数9KHz、速度80mm/秒で直交方向に1000回走査するレーザ処理を行うことにより、アルミニウム合金表面を物理的処理したアルミニウム合金(A7075)製平板を得た。
アルミニウム合金(A5052)製平板を加工し、図2に示す、底面が150mm×150mmで、側面が150mm×50mmで肉厚1mmの十字型のアルミニウム合金(A5052)製平板を作製した。該アルミニウム合金(A5052)製平板をアセトンに浸漬することにより表面の洗浄を行った後、該アルミニウム合金製平板を1重量%濃度の水酸化ナトリウム水溶液、次いで10重量%硫酸水溶液に浸漬し、さらに15重量%硫酸水溶液中で電流密度0.5A/cm3で陽極酸化処理することにより、アルミニウム合金表面を化学的処理したアルミニウム合金(A5052)製平板を得た。
アルミニウム合金製平板表面の粗面化を行わず、未処理アルミニウム合金製平板とした以外は、実施例1と同様の方法によりアルミニウム合金製部材、蓋材を得、電磁波シールド性能、耐冷熱性の評価を行った。
実施例1の炭素繊維(C−1)をガラス繊維(D−1)とした以外は、実施例1と同様の方法によりPPS樹脂組成物、蓋材を得、電磁波シールド性能、耐冷熱性の評価を行った。得られたPPS樹脂組成物の体積固有抵抗は、1014Ω・cmであった。
2;ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物部材
Claims (5)
- 上底面が開口している角柱形状を有する電磁波シールド用蓋材であって、該角柱形状を形成する側面及び下底面は表面を物理的処理及び/又は化学的処理した金属製平板であり、該金属製平板部の一体化接合部である辺部は体積固有抵抗10Ω・cm以下であるポリフェニレンスルフィド樹脂組成物部材であることを特徴とする電磁波シールド用蓋材。
- ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物部材が、肉厚2mm以上を有するポリフェニレンスルフィド樹脂組成物部材であることを特徴とする請求項1に記載の電磁波シールド用蓋材。
- 角柱形状が、四角柱又は六角柱であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電磁波シールド用蓋材。
- ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物部材が、少なくとも、ポリフェニレンスルフィド樹脂、炭素繊維、エチレン系共重合体を含むポリフェニレンスルフィド樹脂組成物部材であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電磁波シールド用蓋材。
- 金型内に表面を物理的処理及び/又は化学的処理した金属製平板を上底面が開口している角柱形状に装着し、該角柱形状の辺部に体積固有抵抗10Ω・cm以下であるポリフェニレンスルフィド樹脂組成物の溶融樹脂を射出インサート成形し、金属製平板とポリフェニレンスルフィド樹脂組成物部材とを一体化した上底面が開口している角柱形状とすることを特徴とする請求項1〜4に記載の電磁波シールド用蓋材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016144420A JP6848240B2 (ja) | 2016-07-22 | 2016-07-22 | 電磁波シールド用蓋材およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016144420A JP6848240B2 (ja) | 2016-07-22 | 2016-07-22 | 電磁波シールド用蓋材およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018014453A true JP2018014453A (ja) | 2018-01-25 |
JP6848240B2 JP6848240B2 (ja) | 2021-03-24 |
Family
ID=61019584
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016144420A Active JP6848240B2 (ja) | 2016-07-22 | 2016-07-22 | 電磁波シールド用蓋材およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6848240B2 (ja) |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08325385A (ja) * | 1995-06-01 | 1996-12-10 | Toray Ind Inc | 炭素繊維強化熱可塑性樹脂成形品およびその製造方法 |
JP2002080737A (ja) * | 2000-09-08 | 2002-03-19 | Yuka Denshi Co Ltd | 導電性熱可塑性樹脂組成物及び導電性樹脂成形体 |
JP2003170531A (ja) * | 2001-12-10 | 2003-06-17 | Taisei Plas Co Ltd | 金属と樹脂の複合体及びその製造方法 |
JP2004269664A (ja) * | 2003-03-07 | 2004-09-30 | Asahi Kasei Chemicals Corp | 優れた樹脂製筐体 |
JP2014018965A (ja) * | 2012-07-12 | 2014-02-03 | Tosoh Corp | 金属部材−ポリフェニレンスルフィド発泡部材複合体及びその製造方法 |
-
2016
- 2016-07-22 JP JP2016144420A patent/JP6848240B2/ja active Active
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08325385A (ja) * | 1995-06-01 | 1996-12-10 | Toray Ind Inc | 炭素繊維強化熱可塑性樹脂成形品およびその製造方法 |
JP2002080737A (ja) * | 2000-09-08 | 2002-03-19 | Yuka Denshi Co Ltd | 導電性熱可塑性樹脂組成物及び導電性樹脂成形体 |
JP2003170531A (ja) * | 2001-12-10 | 2003-06-17 | Taisei Plas Co Ltd | 金属と樹脂の複合体及びその製造方法 |
JP2004269664A (ja) * | 2003-03-07 | 2004-09-30 | Asahi Kasei Chemicals Corp | 優れた樹脂製筐体 |
JP2014018965A (ja) * | 2012-07-12 | 2014-02-03 | Tosoh Corp | 金属部材−ポリフェニレンスルフィド発泡部材複合体及びその製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6848240B2 (ja) | 2021-03-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP3305519B1 (en) | Metal resin composite | |
KR101800500B1 (ko) | 전자파 차폐 및 방열 복합재 조성물 | |
JP6241175B2 (ja) | ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物からなる成形品と金属箔を接合した複合成形品および複合成形品の製造方法 | |
KR100910342B1 (ko) | 폴리페닐렌술피드 수지 구조체 | |
JP5195094B2 (ja) | フィルムコンデンサ収納用容器及びそれよりなるケースモールド型コンデンサ | |
JP6725889B2 (ja) | 金属/樹脂複合構造体およびその製造方法 | |
EP3778219A1 (en) | Composite structure and manufacturing method therefor | |
JP2018199250A (ja) | ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物、成形品、金属/樹脂複合構造体及び製造方法 | |
JP2014065774A (ja) | 難燃性ポリアリーレンスルフィド樹脂成物及びそれよりなる複合体 | |
JP2018164988A (ja) | 金属部材−ポリアリーレンスルフィド樹脂部材複合体 | |
JP2018014453A (ja) | 電磁波シールド用蓋材およびその製造方法 | |
EP4309869A1 (en) | Metal member-polyarylene sulfide resin member complex and production method therefor | |
EP4421126A1 (en) | Polyarylene sulfide composition and method for producing same | |
JP6809199B2 (ja) | 金属部材−ポリアリーレンスルフィド樹脂部材複合体 | |
JPS5952626A (ja) | 成形方法 | |
EP4082746A1 (en) | Composite structure and manufacturing method therefor | |
WO2023017762A1 (ja) | 金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体及びその製造方法 | |
CN113013589A (zh) | 一种天线振子的制造方法及产品 | |
JP2021167380A (ja) | ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物及びそれよりなる複合体 | |
JP2021123101A (ja) | バスバー部材 | |
US20240359375A1 (en) | Metal member-polyarylene sulfide member composite and method for its production | |
JP2019147251A (ja) | 金属部材−ポリアリーレンスルフィド樹脂部材複合体の製造方法 | |
JP2020117785A (ja) | ポリアリーレンスルフィド樹脂成形品に対するめっき方法 | |
JP2023025746A (ja) | 金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体及びその製造方法 | |
CN117813189A (zh) | 金属构件-聚芳硫醚构件复合体及其制造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190611 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20200528 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200818 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200828 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20210202 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20210215 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6848240 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |