JP2023025746A - 金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体及びその製造方法 - Google Patents

金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 反りが小さく、金属部材とポリアリーレンスルフィド部材との気密性に優れる金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体及びその製造方法を提供する。【解決手段】 金属部材とポリアリーレンスルフィド部材との射出一体成形体である金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体であって、ポリアリーレンスルフィド部材が、(1)溶融結晶化ピークのピーク温度が200℃以上230℃以下、(2)MFRが20g/10分以上150g/10分以下、(3)ポリアリーレンスルフィド(A)100重量部に対し、変性エチレン系共重合体(B)5~25重量部、エポキシ樹脂(C)1~15重量部、ガラス繊維(D)及びガラスフレーク(E)を含むものであり、ガラス繊維(D)/ガラスフレーク(E)(重量比)=1/4~4/1であり、ガラス繊維(D)とガラスフレーク(E)の合計量がポリアリーレンスルフィド(A)100重量部に対し40~150重量部である、とのいずれをも満足するポリアリーレンスルフィド組成物の射出成形部材である金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体。【選択図】 なし

Description

本発明は、ポリアリーレンスルフィド部材と金属部材とを一体化した複合体に関するものであり、さらに詳しくは、自動車や航空機などの輸送機器の部品用途、あるいは防水性の求められる携帯機器等の電気・電子部品用途に特に有用な、反りが小さく、接合面の気密性に優れる金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体及び金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体の製造方法に関するものである。
自動車や航空機などの輸送機器の部品を軽量化するため、金属の一部を樹脂に置き換える方法が検討されている。また、樹脂と金属を複合一体化する方法として、金型内に物理的処理及び/又は化学処理を施した表面を有する金属部材をインサートし、樹脂を射出成形して直接一体化する方法(以下、射出インサート成形法と表記する場合がある。)が、良量産性、少部品点数、低コスト、高設計自由度、低環境負荷の観点から注目されており、スマートフォン等の携帯電子機器の製造プロセスなどに提案されている(例えば、特許文献1~3参照。)。
ポリ(p-フェニレンスルフィド)(以下、PPSと略記することもある。)に代表されるポリアリーレンスルフィド(以下、PASと略記することもある。)は、優れた機械的特性、熱的特性、電気的特性、耐薬品性を有し、多くの電気・電子機器部材や自動車機器部材、その他OA機器部材等、幅広く使用されている。
また、PASは溶融流動性に優れることから、物理的処理及び/又は化学処理を施した表面を有する金属部材との射出インサート成形法において、優れた接合強度を発現する。
PASは、ガラス繊維等の繊維状無機充填材、炭酸カルシウム、タルク等の粒状無機充填材を配合することにより、機械的強度、耐熱性、剛性等を大きく向上させることができる。しかしながら、繊維状充填剤を配合することによって、成形品に反りが発生し、スマートフォンやタブレットPCなど携帯端末機器の筐体等の電子・電気部品用途、又は自動車部品等への搭載が制限されている。また、これらの用途においては、部品形状の複雑化や小型化の要求から、部品の薄肉化が進展しており、薄肉化した際の反りを低減することが望まれている。
PASの反りを改良するための方法として、例えばPPS、ガラスフレーク、ガラスフレーク以外の無機充填材、オレフィン系樹脂を配合してなるPPS樹脂組成物(例えば特許文献4参照。)、PPS、ガラス繊維、特定の官能基を含有するオレフィン系重合体、エポキシ樹脂、ガラスフレークおよび/または炭酸カルシウムを配合してなるポリフェニレンスルフィド樹脂組成物(例えば特許文献5参照。)、PPS、変性エチレン系共重合体、繊維断面アスペクト比2~4を有するガラス繊維、紫外線吸収剤を含んでなるポリアリーレンスルフィド樹脂組成物(例えば特許文献6参照。)等が提案されている。
また、平面度が高く、ショット間の寸法バラツキが抑制された樹脂組成物として、特定の溶融粘度と結晶化温度を有するPPS、繊維状充填剤及び非繊維状充填剤からなるポリアリーレンサルファイド樹脂組成物(例えば特許文献7、8参照。)等が提案されている。
さらに、エポキシ樹脂との接着性等に優れる樹脂組成物として、PPS、ポリエチレン系共重合体、変性ポリシロキサン化合物及びエポキシ樹脂からなるポリアリーレンスルフィド組成物(例えば特許文献9参照。)等、PPS、ポリエチレン系共重合体、ケチミン構造を有するシラン化合物からなるポリアリーレンスルフィド組成物(例えば特許文献10参照。)等、PPS、極性基含有ポリエチレン系共重合体及び有機チタネート、有機アルミネートからなる群より選択される少なくとも1種以上のカップリング剤からなるポリアリーレンスルフィド組成物(例えば特許文献11参照。)等が提案されている。
また、優れた寸法安定性、薄肉流動性等に優れる樹脂組成物として、特定の溶融粘度と結晶化温度を有するアミノ基含有PPS、繊維状充填材、粉粒状充填材、エチレン系共重合体及び離型材からなるポリアリーレンスルフィド樹脂組成物(例えば特許文献12参照。)等が提案されている。
金属との良好な接合性を有するPAS樹脂組成物については、これまでにもいくつかの検討がなされ、例えば、(a)PAS、(b)極性基含有ポリエチレン系共重合体、及び(c)トリアジンチオール類を配合する樹脂組成物(例えば特許文献13参照。)、また、(a)PPS、(b)極性基含有ポリオレフィン、及び(c)相溶化剤を配合する樹脂組成物(例えば特許文献14参照。)等が提案されている。
さらに、インサート金属部材と樹脂部材との接合強度が強く、表面の外観が良好であり、酸やアルカリ等に対する耐薬品性に優れる金属樹脂複合成形体として、インサート金属部材が物理的処理及び/又は化学的処理を施されており、樹脂部材がPPS、非繊維状の球状シリカ及びガラスビーズからなる群より選択される無機充填材、エポキシ基含有オレフィン系共重合体を含む樹脂組成物からなる金属樹脂複合成形体(例えば特許文献15参照。)等が提案されている。
特許第5701414号 特許第5714193号 特許第4020957号 特開2002-129014号公報 特開2005-306926号公報 特許第6543965号 特開2007-204615号公報 特開2007-204616号公報 特開2008-144002号公報 特開2009-126884号公報 特開2009-143991号公報 特開2011-016942号公報 特開2010-070712号公報 特開2010-284899号公報 特許第6132669号
しかし、特許文献1~3に提案された射出インサート成形法により得られる金属部材-樹脂部材複合体においては、金属-樹脂接合面の密着性を接合強度で数値化し、その優劣を判断しているが、接合強度が優れる場合においても、必ずしも金属-樹脂接合面の気密性が優れるものではなく、また、反りについては何ら検討されておらず、課題発生の可能性を有するものであった。特許文献4、5、7~11に提案された樹脂組成物においては、物理的処理及び/又は化学処理を施した表面を有する金属部材との複合体とした際の接合強度や接合面における気密性については何ら検討されておらず、課題発生の可能性を有するものであった。また、特許文献6に提案された樹脂組成物においては、樹脂部材と金属部材との気密性や反りが十分に満足できない場合があるという課題を有するものであった。さらに、特許文献9に提案された樹脂組成物においては、特定の溶融粘度と結晶化温度を有するPPSを使用した該樹脂組成物及び金属部材からなるインサート成形複合部材は離型性、寸法安定性及び耐冷熱性に優れたものとなるが、射出インサート成形において実際に金属部材と接合する樹脂組成物の溶融粘度と結晶化温度については何ら検討されておらず、複合部材の気密性が十分に満足できない場合があるという課題を有するものであった。また、特許文献6及び12に提案された樹脂組成物においては、樹脂部材と金属部材との接合性や反りが十分に満足できない場合があるという課題を有するものであった。
さらに、特許文献13及び14に提案された樹脂組成物においては、金属部材との接合性は良好であるものの、複合体とした際の反りについては何ら検討されておらず、課題発生の可能性を有するものであった。また、特許文献15に提案された金属樹脂複合成形体については、反りについては何ら検討されておらず、課題発生の可能性を有するものであった。
そこで、本発明は、反りが小さく、接合面の気密性に優れる金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体に関するものであり、さらに詳しくは、自動車や航空機などの輸送機器の部品用途、あるいは防水性の求められる携帯機器等の電気・電子部品用途に特に有用な金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体を提供することを目的とするものである。
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、少なくともポリアリーレンスルフィド、変性エチレン系共重合体、エポキシ樹脂、ガラス繊維及びガラスフレークから構成され、特定の配合割合からなる樹脂組成物からなり、且つ特定の溶融結晶化ピーク温度及び溶融粘度を有してなるポリアリーレンスルフィド部材および金属部材からなる金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体が反りが小さく、接合面の気密性に優れることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、金属部材とポリアリーレンスルフィド部材との射出一体成形体である金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体であって、ポリアリーレンスルフィド部材が、下記(1)~(3)のいずれをも満足するポリアリーレンスルフィド組成物の射出成形製部材であることを特徴とする金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体に関するものである。
(1);示差走査熱量計(DSC)を用い、23℃から330℃まで昇温した後、5分間保持し、次いで20℃/分の速度で150℃まで冷却した際に得られる溶融結晶化ピークのピーク温度が200℃以上230℃以下である。
(2);ISO 1133に準拠して315℃で測定したメルトフローレイト(MFR)が20g/10分以上150g/10分以下である。
(3);ポリアリーレンスルフィド(A)100重量部に対し、エチレン-α、β-不飽和カルボン酸アルキルエステル-無水マレイン酸共重合体、エチレン-α、β-不飽和カルボン酸グリシジルエステル共重合体、エチレン-α、β-不飽和カルボン酸グリシジルエステル-酢酸ビニル共重合体、エチレン-α、β-不飽和カルボン酸グリシジルエステル-α、β-不飽和カルボン酸アルキルエステル共重合体及び無水マレイン酸グラフト変性エチレン-α-オレフィン共重合体からなる群より選択される少なくとも1種以上の変性エチレン系共重合体(B)5~25重量部、エポキシ樹脂(C)1~15重量部、ガラス繊維(D)及びガラスフレーク(E)を含むものであり、ガラス繊維(D)/ガラスフレーク(E)(重量比)=1/4~4/1であり、ガラス繊維(D)とガラスフレーク(E)の合計量がポリアリーレンスルフィド(A)100重量部に対し40~150重量部である。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明の金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体は、金属部材とポリアリーレンスルフィド部材とを射出成形により直接一体化してなる金属部材-ポリアリーレンスルフィド樹脂部材複合体である。
そして、該ポリアリーレンスルフィド部材を構成するポリアリーレンスルフィド組成物は、示差走査熱量計(以下、DSCと記す場合がある。)を用い、23℃から330℃まで昇温した後、5分間保持し、次いで20℃/分の速度で150℃まで冷却した際に得られる溶融結晶化ピークのピーク温度(以下、溶融結晶化温度又はTc2と記す場合がある。)が200℃以上230℃以下のものであり、得られる金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体は優れた気密性を有するものとなる。ここで、Tc2が200℃未満のポリアリーレンスルフィド組成物である場合、射出インサート成形における金型離型性が著しく低下し、金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体の生産性が乏しくなる。一方、230℃を越えるものである場合、金属部材とポリアリーレンスルフィド部材との接合性が乏しくなり、得られる金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体は、気密性に劣るものとなる。
本発明の金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体は、金属部材とポリアリーレンスルフィド部材がインサート成形において強固に接合するものであり、射出成形により溶融したポリアリーレンスルフィド組成物が金型内に射出され、金型内で金属部材表面の微細な凹凸形状を転写し、その結果、アンカー効果が働くものである。そして、溶融したポリアリーレンスルフィド組成物が固化する際に金属表面の凹凸形状を再現よく転写することが重要な因子となり、そのためには適度な固化速度を有するポリアリーレンスルフィド組成物が優れた転写性を可能とするものである。ここで、固化速度が過度に速い場合、金属部材表面を転写する前に樹脂組成物が固化するため、金属部材表面と樹脂部材との間にボイドと呼ばれる隙間が生じ易く、気密性が劣るものとなる。また、固化速度が遅い場合、成形加工性に劣り、複合体の生産性に劣るものとなる。よって、ポリアリーレンスルフィド部材のTc2が200℃未満である場合、固化速度が過度に遅くなり、複合体製造時に金型からの離型性が著しく低下し、生産性が乏しくなる。一方、230℃を越えるものである場合、ポリアリーレンスルフィド組成物の固化速度が過度に速くなり、金属部材とポリアリーレンスルフィド部材との接合性が乏しくなり、得られる金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体は、気密性に劣るものとなる。そして、本発明におけるポリアリーレンスルフィド部材のTc2が、一般的なポリアリーレンスルフィドのTc2より低い200℃以上230℃以下という特異なTc2であることから、溶融状態からの固化速度制御が可能となり生産性、気密性に優れるものとなる。
また、該ポリアリーレンスルフィド部材は、ISO 1133に準拠して315℃で測定したメルトフローレイト(以下、MFRと記す場合がある。)が20g/10分以上150g/10分以下であるポリアリーレンスルフィド組成物からなることにより、得られる金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体は、接合面の優れた気密性を有するものとなる。ここで、20g/10分未満のポリアリーレンスルフィド組成物である場合、樹脂組成物の金型内での流動性が乏しくなり、金属部材表面を効率的に転写することが困難となり、金属部材とポリアリーレンスルフィド部材との接合性が乏しく、得られる金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体は、気密性に劣るものとなる。一方、150g/10分を越えるものである場合、射出インサート成形においてドルーリングが発生し易くなり、成形が困難となる場合がある。本発明の金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体は、ポリアリーレンスルフィド部材のMFRが20g/10分以上150g/10分以下という特定の流動性を有することから、部材成形時に良加工性を示し気密性に優れるものとなる。
なお、本発明における気密性とは、金属部材とポリアリーレンスルフィド部材の接合面における、例えば水、水蒸気、有機溶剤;アセトン、エタノール、ジメチルホムアミド、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、アンモニア等、各種車両用液体;オートマチックトランスミッションフルード、ロングライフクーラント、バッテリー液、エンジンオイル、ガソリン、軽油、ギアオイル、ブレーキオイル、シリコーンオイル等、ガス;ヘリウム、水素、酸素、窒素、空気、二酸化炭素、オゾン、メタン、一酸化炭素、液化石油ガス、過酸化水素、フッ化水素等、電池の電解液等に対する気密性を指し、気密性の評価方法としては、用途、目的に応じて適宜選択することができ、ヘリウムリークテストとしては特開2020-68070公報に提案の方法等を挙げることができる。
本発明の金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体を構成するポリアリーレンスルフィド部材は、ポリアリーレンスルフィド(A)100重量部に対し、エチレン-α、β-不飽和カルボン酸アルキルエステル-無水マレイン酸共重合体、エチレン-α、β-不飽和カルボン酸グリシジルエステル共重合体、エチレン-α、β-不飽和カルボン酸グリシジルエステル-酢酸ビニル共重合体、エチレン-α、β-不飽和カルボン酸グリシジルエステル-α、β-不飽和カルボン酸アルキルエステル共重合体及び無水マレイン酸グラフト変性エチレン-α-オレフィン共重合体からなる群より選択される少なくとも1種以上の変性エチレン系共重合体(B)5~25重量部、エポキシ樹脂(C)1~15重量部、ガラス繊維(D)及びガラスフレーク(E)を含むものであり、ガラス繊維(D)/ガラスフレーク(E)(重量比)=1/4~4/1であり、ガラス繊維(D)とガラスフレーク(E)の合計量がポリアリーレンスルフィド(A)100重量部に対し、40~150重量部である。
該ポリアリーレンスルフィド(A)としては、一般にポリアリーレンスルフィドと称される範疇に属するものを含むものであればよく、該ポリアリーレンスルフィド(A)としては、例えばp-フェニレンスルフィド単位、m-フェニレンスルフィド単位、o-フェニレンスルフィド単位、フェニレンスルフィドスルフォン単位、フェニレンスルフィドケトン単位、フェニレンスルフィドエーテル単位、ビフェニレンスルフィド単位からなる単独重合体又は共重合体を挙げることができ、該ポリアリーレンスルフィド(A)の具体的例示としては、ポリ(p-フェニレンスルフィド)、ポリフェニレンスルフィドスルフォン、ポリフェニレンスルフィドケトン、ポリフェニレンスルフィドエーテル等が挙げられ、その中でも、特に耐熱性、強度特性に優れるポリアリーレンスルフィド部材となることから、ポリ(p-フェニレンスルフィド)であることが好ましい。
さらに、該ポリアリーレンスルフィド(A)は、接合面の気密性に優れる金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体を効率良く得ることが可能となることから、直径1mm、長さ2mmのダイスを装着した高化式フローテスターにて、測定温度315℃、荷重10kgの条件下で測定した溶融粘度が90~2000ポイズのポリアリーレンスルフィドであることが好ましい。
該ポリアリーレンスルフィド(A)の製造方法としては、ポリアリーレンスルフィドの製造方法として知られている方法により製造することが可能であり、例えば極性溶媒中で硫化アルカリ金属塩、ポリハロ芳香族化合物を重合することにより得る事が可能である。その際の極性有機溶媒としては、例えばN-メチル-2-ピロリドン、N-エチル-2-ピロリドン、シクロヘキシルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等を挙げる事ができ、硫化アルカリ金属塩としては、例えば硫化ナトリウム、硫化ルビジウム、硫化リチウムの無水物又は水和物を挙げる事ができる。また、硫化アルカリ金属塩としては、水硫化アルカリ金属塩とアルカリ金属水酸化物を反応させたものであってもよい。ポリハロ芳香族化合物としては、例えばp-ジクロロベンゼン、p-ジブロモベンゼン、p-ジヨードベンゼン、m-ジクロロベンゼン、m-ジブロモベンゼン、m-ジヨードベンゼン、4,4’-ジクロロジフェニルスルホン、4,4’-ジクロロベンゾフェノン、4,4’-ジクロロジフェニルエーテル、4,4’-ジクロロビフェニル等を挙げる事ができる。
また、ポリアリーレンスルフィドとしては、直鎖状のもの、重合時にトリハロ以上のポリハロゲン化合物を少量添加して若干の架橋又は分岐構造を導入したもの、ポリアリーレンスルフィドの分子鎖の一部及び/又は末端を例えばカルボキシル基、カルボキシ金属塩、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、ニトロ基等の官能基により変性したもの、窒素などの非酸化性の不活性ガス中で加熱処理を施したものなどが挙げられ、さらにこれらポリアリーレンスルフィドの混合物であってもかまわない。また、該ポリアリーレンスルフィド(A)は、酸洗浄、熱水洗浄あるいはアセトン、メチルアルコールなどの有機溶媒による洗浄処理を行うことによってナトリウム原子、ポリアリーレンスルフィド樹脂のオリゴマー、食塩、4-(N-メチル-クロロフェニルアミノ)ブタノエートのナトリウム塩などの不純物を低減させたものであってもよい。
本発明の金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体を構成するポリアリーレンスルフィド部材は、接合面の気密性に優れる金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体を効率良く得ることが可能となることから、ポリアリーレンスルフィド(A)100重量部に対し、エチレン-α、β-不飽和カルボン酸アルキルエステル-無水マレイン酸共重合体、エチレン-α、β-不飽和カルボン酸グリシジルエステル共重合体、エチレン-α、β-不飽和カルボン酸グリシジルエステル-酢酸ビニル共重合体、エチレン-α、β-不飽和カルボン酸グリシジルエステル-α、β-不飽和カルボン酸アルキルエステル共重合体及び無水マレイン酸グラフト変性エチレン-α-オレフィン共重合体からなる群より選択される少なくとも1種以上の変性エチレン系共重合体(B)5~25重量部を含むものである。ここで、該変性エチレン系共重合体(B)の配合量が5重量部未満である場合、得られる金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体は、接合面の気密性に劣るものとなる。一方、配合量が25重量部を超える場合、得られる金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体は接合面の気密性に劣るものとなり、また射出インサート成形におけるガスの発生及び金型汚染が顕著となり好ましくない。
本発明の金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体を構成するポリアリーレンスルフィド部材は、接合面の気密性に優れる金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体を効率良く得ることが可能となることから、ポリアリーレンスルフィド(A)100重量部に対し、エポキシ樹脂(C)1~15重量部を含むものである。該エポキシ樹脂(C)としては、エポキシ樹脂と称される範疇に属するものであれば如何なるものを用いても良い。具体的例示としては、2,2-ビス(4'-ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)、ビス(2-ヒドロキシフェニル)メタン(ビスフェノールF)、4,4'-ジヒドロキシジフェニルスルホン(ビスフェノールS)、4,4'-ジヒドロキシビフェニル、レゾルシン、サリゲニン、トリヒドロキシジフェニルジメチルメタン、テトラフェニロールエタン、これらのハロゲン置換体およびアルキル基置換体、ブタンジオール、エチレングリコール、エリスリット、ノボラック、グリセリン、ポリオキシアルキレン等のヒドロキシル基を分子内に2個以上含有する化合物とエピクロルヒドリン等から合成されるグリシジルエーテル系エポキシ樹脂;該ヒドロキシル基を分子内に2個以上含有する化合物とフタル酸グリシジルエステル等から合成されるグリシジルエステル系エポキシ樹脂;アニリン、ジアミノジフェニルメタン、メタキシレンジアミン、1,3-ビスアミノメチルシクロヘキサン等の第一または第二アミンとエピクロロヒドリン等から合成されるグリシジルアミン系エポキシ樹脂等々のグリシジル基を含むエポキシ樹脂,エポキシ化大豆油,エポキシ化ポリオレフィン,ビニルシクロヘキセンジオキサイド、ジシクロペンタジエンジオキサイド等々のグリシジル基を含まないエポキシ樹脂が挙げられる。中でも得られる金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体の接合面の気密性が特に優れたものとなることから、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなどのビスフェノール類のグリシジルエーテル系エポキシ樹脂、グリシジルエステル系エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂が好ましい。更に好ましいものとしては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂である。ここで、該エポキシ樹脂(C)の配合量が1重量部未満である場合、得られる金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体は接合面の気密性が劣るものとなる。一方、配合量が15重量部を超える場合、射出インサート成形においてドルーリングが発生し易くなり、成形が困難となる場合があり、また射出インサート成形におけるガスの発生及び金型汚染が顕著となり好ましくない。
本発明の金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体を構成するポリアリーレンスルフィド部材は、反りが小さく、機械強度に優れる金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体を効率良く得ることが可能となることから、ポリアリーレンスルフィド(A)100重量部に対し、ガラス繊維(D)とガラスフレーク(E)の合計量40~150重量部を含むものである。また、その際のガラス繊維(D)とガラスフレーク(E)との配合割合は重量比で1/4~4/1である。該ガラス繊維(D)としては、一般にガラス繊維と称すものであれば如何なるものを用いても良い。
該ガラス繊維の具体的例示としては、平均繊維径が6~14μmのチョップドストランド、繊維断面のアスペクト比が2~4の扁平ガラス繊維からなるチョップドストランド、ミルドファイバー、ロービング等のガラス繊維;シラン繊維;アルミノ珪酸塩ガラス繊維;中空ガラス繊維;ノンホーローガラス繊維等が挙げられ、その中でもとりわけ接合面の欠陥が少なく、耐衝撃性に優れる金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体となることから、平均繊維径が6~14μmのチョップドストランド、ないしは、繊維断面のアスペクト比が2~4である扁平ガラス繊維からなるチョップドストランドであることが好ましい。これらのガラス繊維は2種以上を併用することも可能であり、必要によりエポキシ系化合物、イソシアネート系化合物、シラン系化合物、チタネート系化合物等の官能性化合物又はポリマーで、予め表面処理したものを用いてもよい。
該ガラスフレーク(E)とは、通常、平均厚さが2~5μm、平均粒径が10~4000μmの鱗片状のガラスであり、アルカリ成分を含むCガラスとアルカリ成分をほとんど含まないEガラスに分類される。中でも得られる金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体の反りが著しく小さくなることから、平均粒径が100~1000μmのガラスフレークであることが好ましい。
ここで、該ガラス繊維(D)とガラスフレーク(E)の合計量が40重量部未満、又はガラス繊維(D)/ガラスフレーク(E)(重量比)が4/1より大きい場合、得られる金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体は、反りが大きいものとなる。一方、合計量が150重量部を超える場合、又はガラス繊維(D)/ガラスフレーク(E)(重量比)が1/4より小さい場合、ポリアリーレンスルフィド組成物の流動性が低下し、金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体の接合面の気密性が低下する。
また、該ポリアリーレンスルフィド部材は、成形品とする際の金型離型性や外観を改良するために離型剤(J)を含有してもよい。該離型剤(J)としては、例えばポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、脂肪酸アマイド系ワックスが好適に用いられる。該ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスとしては、一般的な市販品を用いることができる。また、該脂肪酸アマイド系ワックスとは、高級脂肪族モノカルボン酸、多塩基酸及びジアミンからなる重縮合物でありこの範疇に属するものであれば如何なるものを用いることも可能であり、例えばステアリン酸、セバシン酸、エチレンジアミンからなる重縮合物である、(商品名)ライトアマイドWH-255(共栄社化学(株)製)等を挙げることができる。
さらに、該ポリアリーレンスルフィド部材は、本発明の効果を損なわない範囲で、炭素繊維、窒化珪素ウイスカー、塩基性硫酸マグネシウムウイスカー、チタン酸バリウムウイスカー、チタン酸カリウムウイスカー、炭化珪素ウイスカー、ボロンウイスカー、酸化亜鉛ウイスカー等のウイスカー;ロックウール、ジルコニア、チタン酸バリウム、炭化珪素、シリカ、高炉スラグ等の無機系繊維;全芳香族ポリアミド繊維、フェノール樹脂繊維、全芳香族ポリエステル繊維等の有機系繊維;ワラステナイト、マグネシウムオキシサルフェート等の鉱物系繊維が添加されたものであってもよいし、本発明の効果を損なわない範囲で、炭酸カルシウム、炭酸リチウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、マイカ、シリカ、タルク、クレイ、硫酸カルシウム、カオリン、ワラステナイト、ゼオライト、酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化スズ、珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、ハイドロタルサイト、ガラスパウダー、ガラスバルーンが添加されたものであっても構わない。
また、該ポリアリーレンスルフィド部材は、本発明の効果を損なわない範囲で、従来公知のポリアルキレンオキサイドオリゴマー系化合物、チオエーテル系化合物、エステル系化合物、有機リン化合物などの可塑剤;酸化防止剤;熱安定剤;滑剤;発泡剤などの通常の添加剤を1種以上添加するものであってもよい。
さらに、該ポリアリーレンスルフィド部材は、本発明の目的を逸脱しない範囲で、各種熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、例えばシアン酸エステル樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド、シリコーン樹脂、ポリエステル、ポリアミド、ポリフェニレンオキサイド、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアミドイミド、ポリアミド系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアルキレンオキサイド等の1種以上を混合して使用してなるものであってもよい。
本発明の金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体を構成する金属部材としては、金属部材の範疇に属するものであればいかなる材質よりなる部材でもよく、その中でもポリアリーレンスルフィド部材との複合体とした際に各種用途への適応が可能となることから、アルミニウム製部材、アルミニウム合金製部材、銅製部材、銅合金製部材、マグネシウム製部材、マグネシウム合金製部材、鉄製部材、チタン製部材、チタン合金製部材、ステンレス製部材である金属部材が好ましく、とりわけ軽量化に優れる、アルミニウム製部材、アルミニウム合金製部材、マグネシウム製部材、マグネシウム合金製部材、チタン製部材、チタン合金製部材である金属部材が好ましく、より好ましくはアルミニウム製部材、アルミニウム合金製部材である。また、該金属部材は、板に代表される展伸材であっても、ダイカストに代表される鋳造材であっても、鍛造材からなる金属部材であってもかまわない。
また、該金属部材は、表面を物理的処理及び/又は化学処理した金属部材であることが好ましく、該物理的処理及び/又は化学処理を施すことにより、ポリアリーレンスルフィド部材と直接一体化した際に、気密性等の優れる金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体が得られるものとなる。そして、金属部材の表面を物理的処理及び/又は化学処理する方法としては、如何なる方法を用いることが可能であり、物理的処理としては、例えば表面に微小固体粒子を接触又は衝突させる方法、また高エネルギー電磁線を照射する方法等を挙げることができ、より具体的にはサンドブラスト処理、液体ホーニング処理、レーザ加工処理等を挙げることができる。更に、サンドブラスト処理、液体ホーニング処理の際の研磨剤としては、例えばサンド、スチールグリッド、スチールショット、カットワイヤー、アルミナ、炭化ケイ素、金属スラグ、ガラスビーズ、プラスチックビーズ等を挙げることができる。また、レーザ加工処理としては、WO2007/072603号公報、特開平2015-142960号公報に提案の方法等を挙げることができる。
また、化学処理としては、例えば陽極酸化処理法、酸又はアルカリの水溶液で化学処理する方法、等を挙げることができる。そして、陽極酸化処理としては、例えば金属部材を陽極として電解液中で電化反応を行いその表面に酸化被膜を形成する方法であってもよく、メッキ等の分野において陽極酸化法として一般的に知られている方法を用いることができる。より具体的には、例えば1)一定の直流電圧をかけて電解を行う直流電解法、2)直流成分に交流成分を重畳した電圧をかけることにより電解を行うバイポーラ電解法、等を挙げることができる。陽極酸化法の具体的例示としては、WO2004/055248号公報等に提案の方法等を挙げることができる。また、酸又はアルカリの水溶液で化学処理する方法としては、例えば金属部材を酸又はアルカリの水溶液に浸せきし金属部材表面を化学処理する方法であってもよく、その際の酸又はアルカリの水溶液としては、例えばリン酸等のリン酸系化合物;クロム酸等のクロム酸系化合物;フッ化水素酸等のフッ化水素酸系化合物;硝酸等の硝酸系化合物;塩酸等の塩酸系化合物;硫酸等の硫酸系化合物;水酸化ナトリウム、アンモニア水溶液などのアルカリ水溶液;トリアジンチオール水溶液、トリアジンチオール誘導体水溶液により化学処理する方法等を挙げることができ、より具体的例示としては、特開2017-132243号公報、特開2019-188651号公報、WO2008/133296号公報、特許第5622785号、特開平10-096088号公報、特開平10-056263号公報、特開平04-032585号公報、特開平04-032583号公報、特開平02-298284号公報、WO2009/151099号公報、WO2011/104944号公報等に提案の方法、等を挙げることができる。
本発明の金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体の製造方法としては、金属部材とポリアリーレンスルフィド部材とを射出成形により直接一体化することが可能であれば如何なる方法をも用いることができ、その中でも特に効率よく複合体を製造することが可能となることから射出インサート成形法により一体化することが好ましい。そして、該射出インサート成形法としては、例えば金型内に金属部材を装着し、該金属部材に溶融ポリアリーレンスルフィド組成物を充填し、ポリアリーレンスルフィド部材とし、該金属部材とポリアリーレンスルフィド部材とが直接一体化された複合体とする方法を挙げることができる。この際のポリアリーレンスルフィド組成物の溶融温度としては280~340℃を挙げることができ、インサート成形を行う際の成形機としては、とりわけ生産性に優れることから射出成形機を用いて射出インサート成形を行うことが好ましい。またとりわけ、気密性に優れる金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体を効率良く製造することが可能となることから、インサート成形を行う際の金型温度としては130℃以上が好ましく、特に140~160℃が好ましい。また、金型保圧は1MPa以上であることが好ましく、特に30MPa以上100MPa以下が好ましい。
本発明の金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体は、反りが小さく、気密性に優れ、その気密の信頼性に優れ、さらに耐衝撃性、軽量性及び量産性に優れる特性を併せ持つものであり、特にこれら特性、信頼性を必要とする自動車や航空機などの輸送機器の部品用途、あるいは防水性の求められる携帯機器等の電気・電子部品用途に好適に用いられる。
本発明によれば、反りが小さく、接合面の気密性に優れ、さらには、耐衝撃性、軽量性及び量産性に優れ、特に自動車や航空機などの輸送機器の部品用途、あるいは防水性の求められる携帯機器等の電気・電子部品用途に有用な信頼性の高い金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体およびその製造方法を提供することができ、その産業的価値は極めて高いものである。
;実施例で用いた気密性評価用の容器の概略図。 ;気密性評価用蓋材の概略図。 ;気密性評価用金属部材の概略図 ;気密性評価用金属部材-ポリアリーレンスルフィド樹脂部材複合体
以下に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらによりなんら制限されるものではない。
実施例及び比較例において用いた、ポリアリーレンスルフィド(A)、変性エチレン系共重合体(B)、エポキシ樹脂(C)、ガラス繊維(D)、ガラスフレーク(E)、タルク(F)、ガラスビーズ(G)、マイカ(H)、炭酸カルシウム(I)及び離型剤(J)を以下に示す。
<ポリアリーレンスルフィド(A)>
ポリ(p-フェニレンスルフィド)(以下、PPS(A-1)と記す。):溶融粘度380ポイズ。
ポリ(p-フェニレンスルフィド)(以下、PPS(A-2)と記す。):溶融粘度790ポイズ。
ポリ(p-フェニレンスルフィド)(以下、PPS(A-3)と記す。):溶融粘度370ポイズ。
ポリ(p-フェニレンスルフィド)(以下、PPS(A-4)と記す。):溶融粘度80ポイズ。
ポリ(p-フェニレンスルフィド)(以下、PPS(A-5)と記す。):溶融粘度1280ポイズ。
ポリ(p-フェニレンスルフィド)(以下、PPS(A-6)と記す。):溶融粘度2500ポイズ。
ポリ(p-フェニレンスルフィド)(以下、PPS(A-7)と記す。):溶融粘度560ポイズ。
<変性エチレン系共重合体(B)>
エチレン-α、β-不飽和カルボン酸アルキルエステル-無水マレイン酸共重合体(B-1)(以下、単にエチレン系重合体(B-1)と記す。):SK global chemical社製、(商品名)ボンダインAX8390、エチレン残基単位:α、β-不飽和カルボン酸アルキルエステル残基単位:無水マレイン酸残基単位(重量比)=69.7:29:1.3。
エチレン-α、β-不飽和カルボン酸グリシジルエステル-α、β-不飽和カルボン酸アルキルエステル共重合体(B-2)(以下、単にエチレン系重合体(B-2)と記す。):SK global chemical社製、(商品名)LOTADER AX8700、エチレン残基単位:α、β-不飽和カルボン酸グリシジルエステル残基単位:α、β-不飽和カルボン酸アルキルエステル残基単位(重量比)=67:8:25。
<エポキシ樹脂(C)>
エポキシ樹脂(C-1);三菱ケミカル株式会社製、(商品名)1004。
<ガラス繊維(D)>
ガラス繊維(D-1);日本電気硝子株式会社製、(商品名)T-760H;繊維径10μm、繊維長3mm。
ガラス繊維(D-2);日東紡株式会社製チョップドストランド、(商品名)CSG-3PA 830、繊維断面のアスペクト比4。
<ガラスフレーク(E)>
ガラスフレーク(E-1);日本板硝子株式会社製、(商品名)REFG-301;平均粒子径160μm。
ガラスフレーク(E-2);日本板硝子株式会社製、(商品名)REFG-112;平均粒子径600μm。
<タルク(F)>
タルク(F-1);林化成株式会社製、(商品名)タルカンパウダーPK-C;平均粒子径12μm。
<ガラスビーズ(G)>
ガラスビーズ(G-1);ポッターズ・バロティーニ株式会社製、(商品名)EGB731;平均粒子径20μm。
<マイカ(H)>
マイカ(H-1);株式会社ヤマグチマイカ製、(商品名)B-112;平均粒子径510μm。
<炭酸カルシウム(I)>
炭酸カルシウム(I-1);白石工業株式会社製、(商品名)ホワイトンP-30;平均粒子径6μm。
<離型剤(J)>
離型剤(J-1);共栄社化学株式会社製、(商品名)ライトアマイドWH-255。
<合成例1(PPS(A-1)の合成)>
攪拌機を装備する50リットルオートクレーブに、フレーク状硫化ソーダ(NaS・2.9HO)6214g、30%苛性ソーダ溶液(30%NaOHaq)164g及びN-メチル-2-ピロリドン17000gを仕込み、窒素気流下攪拌しながら徐々に200℃まで昇温して、1355gの水を留去した。190℃まで冷却した後、p-ジクロロベンゼン6800g、N-メチル-2-ピロリドン5000gを添加し、窒素気流下に系を封入した。この系を2時間かけて225℃に昇温し、225℃にて1時間重合させた後、25分かけて250℃に昇温し、250℃にて2時間重合を行った。重合後、減圧下で重合スラリーからN-メチル-2-ピロリドンを蒸留操作で回収した。最終到達温度は170℃で圧力は4.7kPaであった。得られたケーキに80℃の温水を加えスラリー濃度20%として洗浄し、再度、同様に温水を加え175℃まで昇温してポリ(p-フェニレンスルフィド)の洗浄を合計2回行った。得られたポリ(p-フェニレンスルフィド)を105℃で一昼夜乾燥した。次いで、乾燥したポリフェニレンスルフィドをバッチ式ロータリーキルン型焼成装置に充填し、窒素雰囲気下で240℃まで昇温し、4時間の保持による加熱処理を行うことによって、溶融粘度が380ポイズのPPS(A-1)を得た。
<合成例2(PPS(A-2)の合成)>
攪拌機を装備する50リットルオートクレーブに、フレーク状硫化ソーダ(NaS・2.9HO)6214g、30%苛性ソーダ溶液(30%NaOHaq)164g及びN-メチル-2-ピロリドン17000gを仕込み、窒素気流下攪拌しながら徐々に200℃まで昇温して、1355gの水を留去した。190℃まで冷却した後、p-ジクロロベンゼン6890g、N-メチル-2-ピロリドン5000gを添加し、窒素気流下に系を封入した。この系を2時間かけて225℃に昇温し、225℃にて1時間重合させた後、25分かけて250℃に昇温し、250℃にて2時間重合を行った。重合後、減圧下で重合スラリーからN-メチル-2-ピロリドンを蒸留操作で回収した。最終到達温度は170℃で圧力は4.7kPaであった。得られたケーキに80℃の温水を加えスラリー濃度20%として洗浄し、再度、同様に温水を加え175℃まで昇温してポリ(p-フェニレンスルフィド)の洗浄を合計2回行った。得られたポリ(p-フェニレンスルフィド)を105℃で一昼夜乾燥した。次いで、乾燥したポリフェニレンスルフィドをバッチ式ロータリーキルン型焼成装置に充填し、窒素雰囲気下で240℃まで昇温し、5時間の保持による加熱処理を行うことによって、溶融粘度が790ポイズのPPS(A-2)を得た。
<合成例3(PPS(A-3)の合成)>
攪拌機を装備する50リットルオートクレーブに、フレーク状硫化ソーダ(NaS・2.9HO)6214g、粒状の30%苛性ソーダ溶液(30%NaOHaq)164g及びN-メチル-2-ピロリドン17000gを仕込み、窒素気流下攪拌しながら徐々に200℃まで昇温して、1346gの水を留去した。190℃まで冷却した後、p-ジクロロベンゼン6900g、3,5-ジクロロアニリン12g、N-メチル-2-ピロリドン5000gを添加し、窒素気流下に系を封入した。この系を2時間かけて225℃に昇温し、225℃にて1時間重合させた後、25分かけて250℃に昇温し、さらに250℃にて5時間重合を行った。重合後、減圧下で重合スラリーからN-メチル-2-ピロリドンを蒸留操作で回収した。最終到達温度は170℃で圧力は4.7kPaであった。得られたケーキに80℃の温水を加えスラリー濃度20%として洗浄し、再度、同様に温水を加え175℃まで昇温してポリ(p-フェニレンスルフィド)の洗浄を合計2回行った。得られたポリフェニレンスルフィドを105℃で一昼夜乾燥した。次いで、乾燥したポリフェニレンスルフィドをバッチ式ロータリーキルン型焼成装置に充填し、窒素雰囲気下で240℃まで昇温し、4時間の保持による加熱処理を行うことによって、溶融粘度が370ポイズのPPS(A-3)を得た。
<合成例4(PPS(A-4)の合成)>
攪拌機を装備する50リットルオートクレーブに、フレーク状硫化ソーダ(NaS・2.9HO)6214g、フレーク状硫化ソーダ(NaS・2.9HO)6214g、30%苛性ソーダ溶液(30%NaOHaq)164g及びN-メチル-2-ピロリドン17000gを仕込み、窒素気流下攪拌しながら徐々に200℃まで昇温して、1362gの水を留去した。190℃まで冷却した後、p-ジクロロベンゼン6747g、N-メチル-2-ピロリドン5000gを添加し、窒素気流下に系を封入した。この系を2時間かけて225℃に昇温し、225℃にて1時間重合させた後、25分かけて250℃に昇温し、250℃にて2時間重合を行った。重合後、減圧下で重合スラリーからN-メチル-2-ピロリドンを蒸留操作で回収した。最終到達温度は170℃で圧力は4.7kPaであった。得られたケーキに80℃の温水を加えスラリー濃度20%として洗浄し、再度、同様に温水を加え175℃まで昇温してポリ(p-フェニレンスルフィド)を洗浄した。得られたポリ(p-フェニレンスルフィド)を105℃で一昼夜乾燥した。次いで、乾燥したポリフェニレンスルフィドをバッチ式ロータリーキルン型焼成装置に充填し、窒素雰囲気下で240℃まで昇温し、1時間の保持による加熱処理を行うことによって、溶融粘度が80ポイズのPPS(A-4)を得た。
<合成例5(PPS(A-5)の合成)>
攪拌機を装備する50リットルオートクレーブに、フレーク状硫化ソーダ(NaS・2.9HO)6214g、30%苛性ソーダ溶液(30%NaOHaq)164g及びN-メチル-2-ピロリドン17000gを仕込み、窒素気流下攪拌しながら徐々に205℃まで昇温して、1365gの水を留去した。190℃まで冷却した後、p-ジクロロベンゼン6871g、N-メチル-2-ピロリドン5000gを添加し、窒素気流下に系を封入した。この系を2時間かけて225℃に昇温し、225℃にて2時間重合させた後、30分かけて250℃に昇温し、250℃にて2時間重合を行った。重合後、減圧下で重合スラリーからN-メチル-2-ピロリドンを蒸留操作で回収した。最終到達温度は170℃で圧力は4.7kPaであった。得られたケーキに80℃の温水を加えスラリー濃度20%として洗浄し、再度、同様に温水を加え175℃まで昇温してポリ(p-フェニレンスルフィド)を洗浄した。得られたポリ(p-フェニレンスルフィド)を105℃で一昼夜乾燥した。次いで、乾燥したポリフェニレンスルフィドをバッチ式ロータリーキルン型焼成装置に充填し、空気雰囲気下で240℃まで昇温し、2時間の保持による加熱処理を行うことによって、溶融粘度が1280ポイズのPPS(A-5)を得た。
<合成例6(PPS(A-6)の合成)>
攪拌機を装備する50リットルオートクレーブに、フレーク状硫化ソーダ(NaS・2.9HO)6865g、30%苛性ソーダ溶液(30%NaOHaq)164g及びN-メチル-2-ピロリドン17000gを仕込み、窒素気流下攪拌しながら徐々に205℃まで昇温して、1365gの水を留去した。190℃まで冷却した後、p-ジクロロベンゼン7192g、N-メチル-2-ピロリドン5000gを添加し、窒素気流下に系を封入した。この系を2時間かけて225℃に昇温し、225℃にて2時間重合させた後、30分かけて250℃に昇温し、250℃にて3時間重合を行った。重合後、減圧下で重合スラリーからN-メチル-2-ピロリドンを蒸留操作で回収した。最終到達温度は170℃で圧力は4.7kPaであった。得られたケーキに80℃の温水を加えスラリー濃度20%として洗浄し、再度、同様に温水を加え175℃まで昇温してポリ(p-フェニレンスルフィド)を洗浄した。得られたポリ(p-フェニレンスルフィド)を105℃で一昼夜乾燥した。次いで、乾燥したポリフェニレンスルフィドをバッチ式ロータリーキルン型焼成装置に充填し、空気雰囲気下で240℃まで昇温し、5時間の保持による加熱処理を行うことによって、溶融粘度が2500ポイズのPPS(A-6)を得た。
<合成例7(PPS(A-7)の合成)>
得られたケーキに80℃の温水を加えスラリー濃度20%として洗浄し、次いで1%濃度の塩酸水溶液により洗浄し、再度、同様に温水を加え175℃まで昇温してポリ(p-フェニレンスルフィド)を洗浄した以外は合成例2と同様の方法によりPPS-7を得た。PPS(A-7)の溶融粘度は560ポイズであった。
得られたポリアリーレンスルフィド、金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体の評価・測定方法を以下に示す。
~ポリアリーレンスルフィドの溶融粘度測定~
直径1mm、長さ2mmのダイスを装着した高化式フローテスター((株)島津製作所製、商品名CFT-500)にて、測定温度315℃、荷重10kgの条件下で溶融粘度の測定を行った。
~MFRの測定~
ISO 1133に準拠して、測定温度315℃、荷重5Kg、ダイ内径2mmの条件でMFRの測定を行った。
~結晶化温度の測定~
DSCを用い、23℃から330℃まで昇温した後、5分間保持し、次いで20℃/分の度で150℃まで冷却した際に得られる溶融結晶化ピークのピーク温度(溶融結晶化温度:T2)の測定を行った。
~金属部材との接合性および反りの評価~
物理的処理及び/又は化学処理を施した表面を有する金属板(127mm×12.7mm×0.5mm厚さ)を、金型温度140℃に設定した射出成形機金型内に装着し、ポリアリーレンスルフィド組成物を300℃に加熱した射出成形機(住友重機械工業製、(商品名)SE75S)のホッパーに投入し、射出インサート成形を行い、127mm×12.7mm×3.2mm厚さ)(複合体厚さに対する複合体長さの比40、複合体厚さに対する複合体長さの比4)の金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体を得た。
成形後24時間経過した該金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体の界面を目視にて判定した。
○:金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体の界面にはく離が認められなかったもの。
×:金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体の界面にはく離が認められるもの。
さらに、該成形後24時間経過した該金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体の長辺に生じたたわみ量を反り量として評価した。
~気密性試験および気密性の評価~
蒸留水を上部が開放されたアルミニウム製容器に入れ、容器と図4に示す金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体である蓋材とを溶接して密閉し、図1に示す気密性評価用容器を作製した。該気密性評価用容器を150℃で30分保持した後、-40℃に冷却して30分保持し、再び150℃に加熱することを1サイクルとする冷熱サイクルに供し、2000サイクル経過後、室温下に保持し、金属製板材および金属製蓋材とポリアリーレンスルフィド部材との界面を検査用液体で浸した。該容器内を0.5MPaに昇圧して1分間保持し、シール性を評価した。
○:検査用液体に浸された界面から気泡が発生しない場合、気密性に優れると判断した。
×:検査用液体に浸された界面から気泡が発生した場合、気密性に劣ると判断した。
実施例1
図3に示す形状のアルミニウム合金(A5052)製板材(50mm×10mm×1mm厚さ)、図2に示す形状のアルミニウム合金(A5052)製蓋材及びアルミニウム合金(A5052)板材(127mm×12.7mm×0.5mm厚さ)をアルミ用脱脂剤を7.5%含む水溶液(液温60℃)を入れた脱脂槽に5分浸漬した後、イオン交換水で水洗した。次いで、苛性ソーダを1.5%含む水溶液(液温40℃)を入れた槽に1分浸漬し、イオン交換水で水洗し、さらに3%濃度の硝酸水溶液(液温40℃)を入れた槽に1分浸漬し、イオン交換水で水洗した。次いで、水和ヒドラジン3.5%を含む水溶液(液温60℃)を入れた槽に1分浸漬し、イオン交換水で水洗し、さらに水和ヒドラジンを0.5%含む水溶液(液温33℃)を入れた槽に3分浸漬し、イオン交換水で水洗した後、温風乾燥機内で乾燥することにより表面粗化したアルミニウム合金(A5052)製板材およびアルミニウム合金(A5052)製蓋材を得た。
合成例1で得られたPPS(A-1)100重量部に対し、エチレン系共重合体(B-2)10重量部、エポキシ樹脂(C-1)1重量部、ガラスフレーク(E-1)50重量部を予め均一に混合し、シリンダー温度300℃に加熱した二軸押出機(株式会社日本製鋼所製、(商品名)TEX25αIII)のホッパーに投入した。一方、ガラス繊維(D-1)をPPS(A-1)100重量部に対して50重量部となるように該二軸押出機のサイドフィーダーのホッパーから投入し、溶融混練してペレット化したポリ(p-フェニレンスルフィド)組成物を作製した。そして得られたポリ(p-フェニレンスルフィド)樹脂組成物のMFRおよびTc2を測定した。
得られた該アルミニウム合金(A5052)製板材およびアルミニウム合金(A5052)製蓋材を金型内にセットし、シリンダー温度310℃、金型温度145℃、金型保圧を50MPaに設定した射出成形機(住友重機械工業株式会社製、(商品名)SE75S)を用いてポリ(p-フェニレンスルフィド)組成物を射出成形し、図4に示す形状にインサート成形を行ないアルミニウム合金(A5052)部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体である蓋材を作製した。次いで、アルミニウム合金(A5052)部材-PPS組成物部材複合体の金属接合性及び反り量の評価結果、金属接合性は良好であり、反りも認められなかった。そして、アルミニウム合金(A5052)部材-PPS組成物部材複合体の気密性の評価結果、気泡の発生は見られず、気密性に優れるものであった。
実施例2
図3に示す形状のアルミニウムダイカスト合金(ADC12)製板材(50mm×10mm×1mm厚さ)および図2に示す形状のアルミニウムダイカスト合金(ADC12)製蓋材をアルミ用脱脂剤を7.5%を含む水溶液(液温60℃)を入れた脱脂槽に5分浸漬した後、イオン交換水で水洗した。次いで、苛性ソーダを1.5%含む水溶液(液温40℃)を入れた槽に1分浸漬し、イオン交換水で水洗し、さらに5%濃度の塩酸と1%濃度の水和塩化アルミニウムを含む水溶液(液温40℃)を入れた槽に4分浸漬し、イオン交換水で水洗した。次いで、2%濃度の一水素二フッ化アンモニウムと10%濃度の硫酸を含む水溶液(液温40℃)を入れた槽に1分浸漬し、イオン交換水で水洗し、次いで1.5%濃度の苛性ソーダ水溶液(液温40℃)を入れた槽に4分浸漬し、イオン交換水で水洗し、さらに3%濃度の硝酸水溶液(液温40℃)を入れた槽に2分浸漬し、イオン交換水で水洗した。次いで、3.5%濃度の水和ヒドラジン水溶液(液温60℃)を入れた槽に1分浸漬し、イオン交換水で水洗し、さらに0.5%濃度の水和ヒドラジン水溶液(液温33℃)を入れた槽に1分浸漬し、イオン交換水で水洗した後、温風乾燥機内で乾燥することにより表面粗化したアルミニウムダイカスト合金(ADC12)製板材およびアルミニウムダイカスト合金(ADC12)製蓋材を得た。
合成例2で得られたPPS(A-2)100重量部に対し、エチレン系共重合体(B-1)10重量部、エポキシ樹脂(C-1)4重量部、ガラスフレーク(E-1)45重量部を予め均一に混合し、シリンダー温度310℃に加熱した二軸押出機(株式会社日本製鋼所製、(商品名)TEX25αIII)のホッパーに投入した。一方、ガラス繊維(D-2)をPPS(A-2)100重量部に対して55重量部となるように該二軸押出機のサイドフィーダーのホッパーから投入し、溶融混練してペレット化したポリ(p-フェニレンスルフィド)組成物を作製した。そして得られたポリ(p-フェニレンスルフィド)組成物のMFRおよびTc2を測定した。
得られた該アルミニウムダイカスト合金(ADC12)製板材およびアルミニウムダイカスト合金(ADC12)製蓋材を金型内にセットし、シリンダー温度310℃、金型温度150℃、金型保圧を60MPaに設定した射出成形機(住友重機械工業株式会社製、(商品名)SE75S)を用いてポリ(p-フェニレンスルフィド)組成物を射出成形し、図4に示す形状にインサート成形を行ないアルミニウムダイカスト合金(ADC12)部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体である蓋材を作製した。次いで、アルミニウムダイカスト合金(ADC12)部材-PPS組成物部材複合体の金属接合性及び反り量の評価結果、金属接合性は良好であり、反りも認められなかった。そして、アルミニウムダイカスト合金(ADC12)部材-PPS組成物部材複合体の気密性の評価結果、気泡の発生は見られず、気密性に優れるものであった。
実施例3
図3に示す形状のステンレス鋼(SUS304)製板材(50mm×10mm×1mm厚さ)および図2に示す形状のステンレス鋼(SUS304)製蓋材をアルミ用脱脂剤7.5%を含む水溶液(液温60℃)を入れた脱脂槽に5分浸漬した後、イオン交換水で水洗した。次いで、35%濃度の塩酸水溶液:38%濃度の塩化第二鉄水溶液:塩化マンガン四水和物水溶液:40%濃度の2-アルキル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタイン水溶液:イオン交換水=11:48:1:0.05:39.95の重量比で混合した水溶液(53℃)を入れた槽に13分浸漬し、イオン交換水で水洗した後、温風乾燥機内で乾燥することにより表面粗化したステンレス鋼(SUS304)製板材およびステンレス鋼(SUS304)製蓋材を得た。
合成例3で得られたPPS(A-3)100重量部に対し、エチレン系共重合体(B-1)10重量部、エポキシ樹脂(C-1)3重量部、ガラスフレーク(E-1)45重量部を予め均一に混合し、シリンダー温度300℃に加熱した二軸押出機(株式会社日本製鋼所製、(商品名)TEX25αIII)のホッパーに投入した。一方、ガラス繊維(D-1)をPPS(A-3)100重量部に対して55重量部となるように該二軸押出機のサイドフィーダーのホッパーから投入し、溶融混練してペレット化したポリ(p-フェニレンスルフィド)組成物を作製した。そして得られたポリ(p-フェニレンスルフィド)組成物のMFRおよびTc2を測定した。
得られた該ステンレス鋼(SUS304)製板材およびステンレス鋼(SUS304)製蓋材を金型内にセットし、シリンダー温度300℃、金型温度145℃、金型保圧を50MPaに設定した射出成形機(住友重機械工業株式会社製、(商品名)SE75S)を用いてポリ(p-フェニレンスルフィド)樹脂組成物を射出成形し、図4に示す形状にインサート成形を行ないステンレス鋼(SUS304)部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体である蓋材を作製した。次いで、ステンレス鋼(SUS304)部材-PPS組成物部材複合体の金属接合性及び反り量の評価結果、金属接合性は良好であり、反りも認められなかった。そして、ステンレス鋼(SUS304)部材-PPS組成物部材複合体の気密性の評価結果、気泡の発生は見られず、気密性に優れるものであった。
実施例4
図3に示す形状の銅(C1100)製板材(50mm×10mm×1mm厚さ)および図2に示す形状の銅(C1100)製板材をレーザ発振器としてファイバーレーザ(株式会社キーエンス製、(商品名)MD-F3200)を用い、出力24W、波長1090nm、パルス周波数60kHz、レーザ照射速度2000mm/sec、ライン間隔0.05mmの条件で、レーザ光を照射することにより表面粗化した銅(C1100)製板材および銅(C1100)製蓋材を得た。
合成例1で得られたPPS(A-1)100重量部に対し、エチレン系共重合体(B-1)20重量部、エポキシ樹脂(C-1)6重量部、ガラスフレーク(E-2)40重量部を予め均一に混合し、シリンダー温度300℃に加熱した二軸押出機(株式会社日本製鋼所製、(商品名)TEX25αIII)のホッパーに投入した。一方、ガラス繊維(D-1)をPPS(A-1)100重量部に対して60重量部となるように該二軸押出機のサイドフィーダーのホッパーから投入し、溶融混練してペレット化したポリ(p-フェニレンスルフィド)組成物を作製した。そして得られたポリ(p-フェニレンスルフィド)組成物のMFRおよびTc2を測定した。
溶融混練してペレット化したポリ(p-フェニレンスルフィド)組成物を作製した。
得られた該銅(C1100)製板材および銅(C1100)製蓋材を金型内にセットし、シリンダー温度300℃、金型温度145℃、金型保圧を55MPaに設定した射出成形機(住友重機械工業株式会社製、(商品名)SE75S)を用いてポリ(p-フェニレンスルフィド)樹脂組成物を射出成形し、図4に示す形状にインサート成形を行ない銅(C1100)部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体である蓋材を作製した。次いで、銅(C1100)部材-PPS組成物部材複合体の金属接合性及び反り量の評価結果、金属接合性は良好であり、反りも認められなかった。そして、銅(C1100)部材-PPS組成物部材複合体の気密性の評価結果、気泡の発生は見られず、気密性に優れるものであった。
実施例5
図3に示す形状の銅(C1100)製板材(50mm×10mm×1mm厚さ)および図2に示す形状の銅(C1100)製蓋材をアルミ用脱脂剤7.5%を含む水溶液(液温60℃)を入れた脱脂槽に5分浸漬した後、イオン交換水で水洗した。次いで、苛性ソーダを1.5%含む水溶液(液温40℃)を入れた槽に1分浸漬し、イオン交換水で水洗した。次いで、10%濃度の硝酸水溶液(液温40℃)を入れた槽に1分浸漬し、イオン交換水で水洗し、さらに3%濃度の硝酸水溶液(液温40℃)を入れた槽に10分浸漬し、イオン交換水で水洗した。次いで、過マンガン酸カリ2%と苛性カリ3%を含む水溶液(液温70℃)を入れた槽に35分間浸漬し、これをイオン交換水で水洗し、さらに亜塩素酸ソーダ5%と苛性ソーダ10%を含む水溶液(液温55℃)を入れた槽に10分間浸漬し、これをイオン交換水で水洗した後、温風乾燥機内で乾燥することにより表面粗化した銅(C1100)製板材および銅(C1100)製蓋材を得た。
合成例3で得られたPPS(A-3)100重量部に対し、エチレン系共重合体(B-2)15重量部、エポキシ樹脂(C-1)1重量部、ガラスフレーク(E-1)60重量部を予め均一に混合し、シリンダー温度300℃に加熱した二軸押出機(株式会社日本製鋼所製、(商品名)TEX25αIII)のホッパーに投入した。一方、ガラス繊維(D-2)をPPS(A-3)100重量部に対して40重量部となるように該二軸押出機のサイドフィーダーのホッパーから投入し、溶融混練してペレット化したポリ(p-フェニレンスルフィド)組成物を作製した。そして得られたポリ(p-フェニレンスルフィド)組成物のMFRおよびTc2を測定した。
得られた該銅(C1100)製板材および銅(C1100)製蓋材を金型内にセットし、シリンダー温度300℃、金型温度150℃、金型保圧を60MPaに設定した射出成形機(住友重機械工業株式会社製、(商品名)SE75S)を用いてポリ(p-フェニレンスルフィド)組成物を射出成形し、図4に示す形状にインサート成形を行ない銅(C1100)部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体である蓋材を作製した。次いで、銅(C1100)部材-PPS組成物部材複合体の金属接合性及び反り量の評価結果、金属接合性は良好であり、反りも認められなかった。そして、銅(C1100)部材-PPS組成物部材複合体の気密性の評価結果、気泡の発生は見られず、気密性に優れるものであった。
実施例6~10
ポリアリーレンスルフィド樹脂(A)、エチレン系共重合体(B)、エポキシ樹脂(C)、ガラス繊維(D)、ガラスフレーク(E)の配合割合を表1に示す条件として、実施例1と同様の方法によりペレット状のポリアリーレンスルフィド組成物を作製した。そして得られたポリ(p-フェニレンスルフィド)組成物のMFRおよびTc2を測定した。
実施例1と同様の方法により得られた表面粗化した該アルミニウム合金(A5052)製板材およびアルミニウム合金(A5052)製蓋材を金型内にセットし、射出成形条件を表1に示す条件として、実施例1と同様の方法によりインサート成形を行いアルミニウム合金(A5052)部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体である蓋材を作製した。次いで、アルミニウム合金(A5052)部材-PPS組成物部材複合体の金属接合性及び反り量の評価結果、金属接合性は良好であり、反りも認められなかった。そして、アルミニウム合金(A5052)部材-PPS組成物部材複合体の気密性の評価結果、気泡の発生は見られず、気密性に優れるものであった。
Figure 2023025746000001

比較例1~6
ポリアリーレンスルフィド樹脂(A)、エチレン系共重合体(B)、エポキシ樹脂(C)、ガラス繊維(D)、ガラスフレーク(E)の配合割合を表1に示す条件として、実施例1と同様の方法によりペレット状のポリアリーレンスルフィド組成物を作製した。そして得られたポリ(p-フェニレンスルフィド)組成物のMFRおよびTc2を測定した。
実施例1と同様の方法により得られた表面粗化した該アルミニウム合金(A5052)製板材およびアルミニウム合金(A5052)製蓋材を金型内にセットし、射出成形条件を表1に示す条件として、実施例1と同様の方法によりインサート成形を行いアルミニウム合金(A5052)部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体である蓋材を作製した。
比較例1、2、3、5より得られたアルミニウム合金(A5052)部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体は金属接合性、気密性の劣るものであり、比較例4、6より得られたアルミニウム合金(A5052)部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体は反り量の大きいものであった。
比較例7
ポリアリーレンスルフィド樹脂(A)、エチレン系共重合体(B)、エポキシ樹脂(C)、ガラス繊維(D)、ガラスフレーク(E)の配合割合を表2に示す条件として、実施例1と同様の方法によりペレット状のポリアリーレンスルフィド組成物を作製した。そして得られたポリ(p-フェニレンスルフィド)組成物のMFRおよびTc2を測定した。
実施例1と同様の方法により得られた表面粗化した該アルミニウム合金(A5052)製板材およびアルミニウム合金(A5052)製蓋材を金型内にセットし、射出成形条件を表2に示す条件として、実施例1と同様の方法によりインサート成形を行ったが、ドルーリングが激しく成形が困難であり、アルミニウム合金(A5052)部材-PPS組成物部材複合体を得ることができなかった。
比較例8~16
ポリアリーレンスルフィド樹脂(A)、エチレン系共重合体(B)、エポキシ樹脂(C)、ガラス繊維(D)、ガラスフレーク(E)、タルク(F)、ガラスビーズ(G)、マイカ(H)、炭酸カルシウム(I)の配合割合を表2または表3に示す条件として、実施例1と同様の方法によりペレット状のポリアリーレンスルフィド組成物を作製した。そして得られたポリ(p-フェニレンスルフィド)組成物のMFRおよびTc2を測定した。
実施例5と同様の方法により得られた表面粗化した該銅(C1100)製板材および銅(C1100)製蓋材を金型内にセットし、射出成形条件を表2または3に示す条件として、実施例5と同様の方法によりインサート成形を行い銅(C1100)部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体である蓋材を作製した。
比較例8~10、15より得られた銅(C1100)部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体は金属接合性、気密性の劣るものであり、比較例11~15より得られた銅(C1100)部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体は反り量の大きいものであった。また、比較例16においては、ドルーリングが激しく成形が困難であり、銅(C1100)部材-PPS組成物部材複合体を得ることができなかった。
Figure 2023025746000002
Figure 2023025746000003
本発明は、反りが小さく、接合面の気密性に優れる金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体を提供するものであり、特に特に自動車や航空機などの輸送機器の部品用途、あるいは防水性の求められる携帯機器等の電気・電子部品用途に有用なものである。
1;金属製板材。
2;金属製板材。
3;金属製蓋材。
4;PPS部材。

Claims (4)

  1. 金属部材とポリアリーレンスルフィド部材との射出一体成形体である金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体であって、ポリアリーレンスルフィド部材が、下記(1)~(3)のいずれをも満足するポリアリーレンスルフィド組成物の射出成形部材であることを特徴とする金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体。
    (1);示差走査熱量計(DSC)を用い、23℃から330℃まで昇温した後、5分間保持し、次いで20℃/分の速度で150℃まで冷却した際に得られる溶融結晶化ピークのピーク温度が200℃以上230℃以下である。
    (2);ISO 1133に準拠して315℃で測定したメルトフローレイト(MFR)が20g/10分以上150g/10分以下である。
    (3);ポリアリーレンスルフィド(A)100重量部に対し、エチレン-α、β-不飽和カルボン酸アルキルエステル-無水マレイン酸共重合体、エチレン-α、β-不飽和カルボン酸グリシジルエステル共重合体、エチレン-α、β-不飽和カルボン酸グリシジルエステル-酢酸ビニル共重合体、エチレン-α、β-不飽和カルボン酸グリシジルエステル-α、β-不飽和カルボン酸アルキルエステル共重合体及び無水マレイン酸グラフト変性エチレン-α-オレフィン共重合体からなる群より選択される少なくとも1種以上の変性エチレン系共重合体(B)5~25重量部、エポキシ樹脂(C)1~15重量部、ガラス繊維(D)及びガラスフレーク(E)を含むものであり、ガラス繊維(D)/ガラスフレーク(E)(重量比)=1/4~4/1であり、ガラス繊維(D)とガラスフレーク(E)の合計量がポリアリーレンスルフィド(A)100重量部に対し40~150重量部である。
  2. ポリアリーレンスルフィド組成物が、ポリアリーレンスルフィド(A)100重量部に対し、さらにポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、脂肪酸アマイド系ワックスからなる群より選択される少なくとも1種以上の離型剤(J)を含んでなることを特徴とする請求項1に記載の金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体。
  3. 金属部材が、化学処理または物理的処理を施した表面を有する金属部材であることを特徴とする請求項1又は2に記載の金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体。
  4. 金属部材とポリアリーレンスルフィド部材とを射出成形により直接一体化させる金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体の製造方法であって、金型温度130℃以上の金型内に金属部材を装着し、金型保圧1MPa以上とし、該金型内に溶融ポリアリーレンスルフィド組成物を射出充填し、該金属部材とポリアリーレンスルフィド部材とが直接一体化された射出インサート複合体とすることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の金属部材-ポリアリーレンスルフィド部材複合体の製造方法。
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