JP2018013983A - 個体の位置追跡システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】児童の位置追跡システムは、児童Jの登録番号を重畳した電波wを15秒毎に1ms内蔵アンテナから空中へ放射する小電力送信機1と、アンテナ21で捕えた電波から登録番号を復調し信号強度を検出する受信回路22、登録番号毎に信号強度の平均の数値を受信時刻とともに記録する記録手段24を有し通学路に設置される拠点装置2と、インターネット回線iを介して拠点装置2から送られた、同一の登録番号の同じ受信時刻の信号強度の平均の数値に基づいて、その受信時刻に児童Jが存在したと思われる領域を特定するサーバー3とを備える。この児童の位置追跡システムは、児童Jが存在した領域を精度良く、特定することができる。
【選択図】図3
Description
例えば、特許文献1には、目的地までの経路を移動する保護対象者が所持するBluetooth(登録商標) 端末と、目的地までの経路に複数配置させた見回り役が所持するBluetooth(登録商標) +GPS 機能付きのスマートフォンと、これらスマートフォンから送信された情報を登録する管理サーバーと、管理サーバーの登録情報が閲覧可能な保護者用端末とからなる位置情報通知システムが開示されている。
Bluetooth(登録商標) の通信範囲は狭い(数m〜数十m)ので、保護対象者が目的地まで移動する経路に、毎日、数時間、Bluetooth(登録商標) 機能とGPS 機能とを有するスマートフォンを所持させた見回り役を大勢、配置する必要がある。
スマートフォンによるGPS 測位には、パケット料金がかるとともに、地下や建物内では使えない。
無線送信機は、複数の個体が各自携帯(1人に少なくとも1台)し、所定周波数の搬送波に固有の個体識別情報を重畳した電波を、設定時間毎に所定時間、内蔵アンテナから空中へ放射する。
この拠点装置は、拠点装置の設置場所の位置情報とともに、記録部に記録された記録内容をネットワーク通信回線を介して、個体位置推定装置へ適宜、伝送する。
個体に各自携帯させる無線送信機は、GPS 機能が不要で、所定周波数の搬送波に固有の個体識別情報を重畳した電波を、設定時間毎に所定時間、内蔵アンテナから空中へ放射するという簡単な構造である。このため、製造費が安価で済むとともに、重量が軽く(数g〜数十g)で軽く、小型で嵩張らないので個体への携帯に支障がない。
また、拠点装置は、設置位置が判っているので、自位置の計測が必要でないのでGPS 測位が不要であり、製造費が安く済む。
このため、複数の拠点装置から伝送された、固有の個体識別情報を重畳した電波を受信した時刻に、その個体識別情報に該当する個体が存在した領域を精度良く、特定することができる。
複数の個体が携帯する無線送信機は、電波を放射するタイミングに関し、設定時間を1秒〜30秒の一定値とし、所定時間を0.5ms〜100msの一定値にしている。
電波を放射する時間が0.5ms〜100msと短く、電波を放射する間隔が1秒〜30秒と長い。このため、各個体が携帯する無線送信機が電波を発射するタイミングを相異ならせることができる。
電波発射のタイミングが重なる組が生じた状態で、拠点装置の受信エリア内に複数の個体が集まって、複数の無線送信機が存在する状態になると、拠点装置の受信部で混信が起きて、個体識別情報と信号強度を検出することができなくなる。
電波を放射する間隔が30秒を超えると、個体が拠点装置の近傍を通過しても、拠点装置の受信部が受信できない状態で、受信エリア内を通り過ぎてしまう可能性が高まる。
複数の個体が携帯する無線送信機は、電波を放射するタイミングに関し、設定時間を1秒〜30秒間の範囲の不規則な値とし、所定時間を0.5ms〜100msの一定値にしている。
電波を放射する時間を1秒〜30秒間の範囲の不規則な値としているので、1秒〜30秒の範囲の一定値の場合より、各個体が携帯する無線送信機が電波を発射するタイミングを確実に相異ならせることができる。
複数の個体が拠点装置の受信エリア内に入り、その受信エリア内で電波発射のタイミングが重なる組が有ると、拠点装置の受信部で混信が起きて、個体識別情報と信号強度を検出することができなくなる。
電波を放射する間隔が30秒を超えると、個体が拠点装置の近傍を通過しても、拠点装置の受信部が受信できない状態(電波が放射されていない時間)のまま、無線送信機を携帯した個体が受信エリアから出てしまう可能性が高まる。
請求項4の個体の位置追跡システムでは、拠点装置は、家屋、事務所、公園、自動販売機等の監視物件を盗難などの犯罪から守る為に物件内外に設置した警報装置に組み込まれている。
請求項4の個体の位置追跡システムでは、移動式の拠点装置は、無線送信機が放射する電波を捕えるアンテナ、捕らえた電波から個体識別情報を復調するとともに信号強度を検出する受信部、および個体識別情報毎に信号強度を受信時刻とともに記録する記録部、GPS 衛星から現在位置を取得するGPS 測位部を有する。
この移動式の拠点装置は、GPS 測位部が取得した位置情報とともに、記録部の記録内容を無線ネットワーク通信回線を介して、個体位置推定装置へ適宜、伝送する。
請求項6の個体の位置追跡システムでは、移動式の拠点装置は、車両に搭載した、ドライブレコーダー、盗難防止装置、またはカーナビゲーションシステムに組み込まれているか、ケーブルで電気接続されている。
このため、車両に搭載される、ドライブレコーダー、盗難防止装置、またはカーナビゲーションシステムを、個体の位置追跡システムの移動式の拠点装置として利用することができる。
請求項7の個体の位置追跡システムでは、移動式の拠点装置は、携帯電話に組み込まれているか、携帯電話とBluetooth(登録商標) 接続されている。
このため、多くの携帯電話を個体の位置追跡システムの移動式の拠点装置として利用することができる。
図に示す児童の位置追跡システムAは、児童J達が各自、少なくとも1台携帯する複数台の小電力送信機1と、通学路中の複数の地点K1、K2、K3…、Knに設置した拠点装置2と、サーバー3とからなる。
この小電力送信機1の内蔵アンテナ10からは、免許を要しない特定小電力無線局に割り当てられた周波数921MHz、空中線電力20mWの電波wが空中に放射される。
タイムチャート上の15秒間隔の起点は、スイッチ11の投入により作動を開始する内蔵タイマーによりばらつき、本実施例では0秒である。
タイムチャート上の15秒間隔の起点は、スイッチ11の投入により作動を開始する内蔵タイマーによりばらつき、本実施例では0. 002秒である。
タイムチャート上の15秒間隔の起点は、スイッチ11の投入により作動を開始する内蔵タイマーによりばらつき、本実施例では0. 004秒である。
タイムチャート上の15秒間隔の起点は、スイッチ11の投入により作動を開始する内蔵タイマーによりばらつき、本実施例では0. 006秒である。
本実施例では、この拠点装置2は、通学路(家31〜学校32間)の要所に立つ複数の街灯25の支柱の横架材26に配設されている。なお、商用交流100Vが容易に利用でき、インターネット回線iと接続し易い、電柱、公衆電話ボックス、公衆便所、自動販売機などに拠点装置2を配設しても良い。
受信回路22は、捕らえた電波wから、個体識別情報である児童Jの登録番号を復調するとともに、電波wの搬送波の信号強度を、8bit分解能で0〜255までの数値に変換する。
数値255は、信号強度が0dBm以上であり、数値0は、信号強度が−70dBm未満である。
例えば、登録番号001の児童Jが、8:00〜8:14の間に、家31から学校32まで、位置S1〜位置S15に示す経路で歩いた場合について説明する(図4参照)。
地点K1に設置した拠点装置2が受信した電波w1の8時3分00秒の信号強度の数値が33、8時3分15秒の信号強度の数値が34、8時3分30秒の信号強度の数値が39、8時3分45秒の信号強度の数値が38である場合には、登録番号001に係る受信時刻8時3分の信号強度の平均の数値は(33+34+39+38)/4=36である(図6参照)。
また、記録内容とは、受信時刻+該受信時刻の信号強度の平均の数値であり、上記の場合、8時2分で1、8時3分で36、8時4分で73、8時5分で110、8時6分で73、8時7分で36、8時8分で1である。
また、負荷低減のため、信号強度の平均の数値が1以上の場合のみ、拠点装置2から記憶内容をサーバー3へ伝送する。
また、負荷低減のため、信号強度の平均の数値が1以上の場合のみ、拠点装置2から記憶内容をサーバー3へ伝送する。
例えば、登録番号001の児童Jが、8:00〜8:14の間に、位置S1〜位置S15の経路(図4参照)で移動した場合には、特定できた位置s4〜s10について、登録番号001の児童Jに持たせた一番機の小電力送信機1が移動した軌跡として、通学路近傍の地図上にプロットする(図7参照)。
小電力送信機1は、登録番号(個体識別情報)を重畳した921MHZの電波wを内蔵アンテナ10から空中へ放射するという簡単な構造であるので、製造費が安価であるととに、低重量で嵩張らないので児童Jが容易に携帯できる。
このため、各児童Jが携帯する小電力送信機1が電波w1、w2、w3…を発射するタイミングを、図2に示す様に相異ならせることができる。
このため、複数の拠点装置2から伝送された、固有の登録番号を重畳した電波wを受信した時刻に、その児童Jが存在した領域を精度良く、特定することができる。
図に示す障害者の位置追跡システムBは、複数人の障害者UのヘッドガードDに配設した複数台の小電力送信機4と、移動路中の複数の地点T1、T2…Tnに設置した拠点装置5と、サーバー6と、地点T3に配置される移動式の拠点装置7とからなる。なお、本実施例の障害者Uとは、歩行中に転倒する恐れがあるためヘッドガードDが必要な、高齢者、癲癇持ち、手術養生者、身体障害者などである。
この小電力送信機4のアンテナ40からは、免許を要しない特定小電力無線局に割り当てられた周波数429.8125MHz、空中線電力10mWの電波dが空中に放射される。
タイムチャート上の15秒間隔の起点は、スイッチ41の投入時点と、内蔵時計の時間によってばらつき、例えば0秒である。
タイムチャート上の15秒間隔の起点は、スイッチ41の投入時点と、内蔵時計の時間によってばらつき、例えば0.002秒である。
タイムチャート上の15秒間隔の起点は、スイッチ41の投入時点と、内蔵時計の時間によってばらつき、例えば0.004秒である。
電波dを15秒毎に1ms送信しているので、同じ拠点装置5の受信エリアに数十台程度の小電力送信機4が存在していても、混信を起こさずに、同時使用することが可能である。
この移動式の拠点装置7は、アンテナ71と、受信回路72と、記憶手段73と、GPS 測位部74と、ネットワーク通信手段75とを備え、インターネット回線iに無線接続されている。
受信回路72は、捕らえた電波dから障害者Uの固有の登録番号を復調するとともに、電波dの搬送波の信号強度を、16bit分解能で0〜255までの数値に変換する。
GPS 測位部74は、GPS 衛星から現在位置を取得する。
また、ストレージには、各地点の拠点装置2から伝送される記録内容(登録番号毎の複数の受信時刻、各時刻の信号強度の平均値)を保存するための記憶エリアが確保されている。更に、移動路周辺の地図情報も格納されている。
移動路近傍を描いたの地図を用い、地点T1、T2…Tnから所定距離だけ離れた場所(送受間の距離)の信号強度が−10dBm、−20dBm、−30dBm、−40dBm、−50dBm、−60dBm、−70dBmとなる歩行が可能な地点を、実際に計測して曲線を作成している。
小電力送信機4は、登録番号(個体識別情報)を重畳した429.8125MHZの電波dを内蔵アンテナ40から空中へ放射するという簡単な構造であるので、製造費が安価であるととに、低重量で嵩張らないので障害者UのヘッドガードDに容易に配設できる。
このため、各障害者Uが携帯する小電力送信機4が電波d、…dを放射するタイミングを相異ならせることができる。
また、固定式の拠点装置5は、設置位置が判っているので、GPS 測位の必要が無く、製造コストが安く済む。
このため、複数の拠点装置5から伝送された、固有の登録番号を重畳した電波dを受信した時刻に、その障害者Uが存在した領域を精度良く、特定することができる。
このため、イベント開催などで障害者Uが通常の移動路60から外れる可能性がある場合でも、車両8を移動式の拠点装置7として利用することができる。
本発明は、上記実施例以外に、次の実施態様を含む。
a.実施例1、2に示す個体の位置追跡システムA、Bにおいて、家屋、事務所、公園、自動販売機などの監視物件を盗難などの犯罪から守る為に、家屋、事務所、公園、自動販などの監視物件の内部または外部に設置した警報装置に、拠点装置2、5を組み込んでも良い。
なお、警報装置が本来の機能により、監視物件の異常を検知した場合は、設置場所で警報音を鳴らすことに加え、サーバー3、6へ異常を通報しても良い。
車両は、バスや電車などの公共交通機関、バイク、トラックなどが好適である(請求項5、6に対応)。
多くの携帯電話を個体の位置追跡システムの移動式の拠点装置7として利用することができる(請求項7に対応)。
また、小電力送信機の形状は、平板状のタグ、フレキシブル体、組み込み式であっても良い。
電波を放射する時間が0.5ms〜100msと短く、電波を放射する間隔が1秒〜30秒の範囲の不規則な値であるので、複数の児童J、障害者Uが携帯する小電力送信機1、4が電波を発射するタイミングを相異ならせることができ、混信が起こらない(請求項2に対応)。
変形例として、1カ所の拠点装置が受信する、一定時間内における搬送波の信号強度の平均の数値に基づいて、サーバーの位置特定用のソフトウェアーが、その拠点装置の受信エリアへ、該当する個体が入ったとか、出たとかを判別しても良い。
B 障害者の位置追跡システム(個体の位置追跡システム)
J 児童(個体)
U 障害者(個体)
w、d 電波
w1〜w4 電波
1 小電力送信機(無線送信機)
2 拠点装置
8 車両
10 内蔵アンテナ
21、71 アンテナ
22、72 受信回路(受信部)
74 GPS 測位部
23、75 記録手段(記録部)
81 盗難防止装置
Claims (7)
- 複数の個体が携帯し、所定周波数の搬送波に固有の個体識別情報を重畳した電波を、設定時間毎に所定時間、内蔵アンテナから空中へ放射する複数台の無線送信機と、
これら無線送信機が放射する電波を捕えるアンテナ、捕らえた電波から前記個体識別情報を復調するとともに信号強度を検出する受信部、および個体識別情報毎に前記信号強度を受信時刻とともに記録する記録部を有し、前記個体の移動範囲内に複数設置され、設置場所の位置情報とともに、前記記録部の記録内容をネットワーク通信回線を介して、個体位置推定装置へ適宜、伝送する拠点装置と、
1つまたは複数の拠点装置から伝送された、同一の個体識別情報の同じ受信時刻の信号強度に関わる記録内容に基づいて、その受信時刻に該当する個体が存在したと思われる領域を特定する個体位置特定装置とを備えた個体の位置追跡システム。 - 複数の個体が携帯する無線送信機は、前記電波を放射するタイミングに関し、前記設定時間を1秒〜30秒の一定値とし、前記所定時間を0.5ms〜100msの一定値としたことを特徴とする請求項1に記載の個体の位置追跡システム。
- 複数の個体が携帯する無線送信機は、前記電波を放射するタイミングに関し、前記設定時間を1秒〜30秒間の範囲の不規則な値とし、前記所定時間を0.5ms〜100msの一定値としたことを特徴とする請求項1に記載の個体の位置追跡システム。
- 前記拠点装置は、家屋、事務所、公園、自動販売機等の監視物件を盗難などの犯罪から守る為に物件内外に設置した警報装置に組み込まれていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の個体の位置追跡システム。
- 前記無線送信機が放射する電波を捕えるアンテナ、捕らえた電波から前記個体識別情報を復調するとともに信号強度を検出する受信部、および個体識別情報毎に前記信号強度を受信時刻とともに記録する記録部、GPS 衛星から現在位置を取得するGPS 測位部を有し、該GPS 測位部が取得した位置情報とともに、前記記録部の記録内容を無線ネットワーク通信回線を介して、前記個体位置推定装置へ適宜、伝送する移動式の拠点装置を追加したことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の個体の位置追跡システム。
- 前記移動式の拠点装置は、車両に搭載した、ドライブレコーダー、盗難防止装置、またはカーナビゲーションシステムに組み込まれているか、ケーブルで電気接続されていることを特徴とする請求項5に記載の個体の位置追跡システム。
- 前記移動式の拠点装置は、携帯電話に組み込まれているか、前記携帯電話とBluetooth (登録商標)接続されていることを特徴とする請求項5に記載の個体の位置追跡システム。
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木村 峻介 他: "屋内位置検出を利用した子ども見守りサービスシステム", 情報処理学会論文誌, vol. 56, no. 3, JPN6018024861, 15 March 2015 (2015-03-15), JP, pages 856 - 868, ISSN: 0003829448 * |
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