JP2018006573A - 静電チャック及びその製造方法並びに静電チャックの再生方法 - Google Patents

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浩二 野口
克彦 平川
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Abstract

【課題】基板との接触による摩耗を抑制することにより、製品寿命(ライフ)を改善するとともに、静電チャックが供される半導体製造装置のランニングコストを低減する。【解決手段】基板と接触する凸部が形成された静電チャックは、凸部の全部又は一部が、硬度700Hv以上、摩擦係数0.05〜0.2μの材料から構成され、また、凸部の全部または一部が、非晶質炭素膜(DLC)より形成される。非晶質炭素膜は、シリコン、ニッケル、クロム、タングステンのいずれかを一種以上含有し、膜厚が1.0〜20.0μmであり、金属又はセラミック上に直接形成されるか又はバッファー層を介して積層する。【選択図】図3

Description

本発明は、半導体製造装置やディスプレイ製造装置などに使用される基板を保持するための静電チャック及びその製造方法並びに静電チャックの再生方法に関する。
半導体装置は、パターニング、エッチング、アッシング、イオン注入、熱拡散、成膜などの多段の工程を経て作製される。それぞれの半導体製造装置においては、処理用の台座や搬送用のアームなどにウエハ(基板)を固定するための静電チャックが備え付けられている。静電チャックは、内部に設けられた電極に電圧を印加することで、対象物を静電気力によって固定するものである。静電チャック以外にも、機械的な力で対象物を固定するメカニカルチャックなどもあるが、静電チャックは、ウエハ裏面のみの接触となるため、ウエハ表面を傷つけることがないという利点がある。
静電チャックは、一般に、金属とセラミックスとを接着剤などで張り合わせた構造を有し、基板と接触する側のセラミックスには、アルミナ、窒化アルミナ、炭化ケイ素、石英などが使用されている。これらのセラミックス材料を使用することで、金属汚染を避けることができるとともに、誘電率や抵抗率などの観点から、吸・脱着に必要な印加電圧の制御が容易となる。一方、静電チャック上のセラミックスは、ウエハと擦られることにより摩耗して、その摩耗粒子がパーティクルの発生原因となることがあった。
このような摩耗粒子を抑制するために、例えば、特許文献1には、静電チャック表面にエンボス加工により形成された複数個の突起物を含む静電チャック部材において、該突起物のエッジ部を丸めることで、半導体ウエハのエッジ部に引っ掛かる不具合を防止することができ、これにより、パーティクルの発生を抑制することが記載されている。上記のように、静電チャックにおけるウエハとの擦れによる摩耗の問題は、微細化が進む半導体装置の製造において、特に重要性を増している。
特開2009−60035号公報 特許第4990959号
通常、静電チャックは、基板との接触面積を小さくするために、表面に凸部(エンボス)が規則的あるいは不規則的に形成されている。また、基板の温度制御用にヘリウムなどのガスを導入し、そのガスを基板裏面と静電チャック表面とでシールするため、静電チャック表面の外周部にリング状のリブが形成されている。そして、これらの凸部(リブを含む)は、製品の量産に伴って、繰り返し基板裏面と接触して摩耗するため再度、凸部を形成するための再生処理が行われている。
静電チャックを交換するには、半導体製造装置(真空装置)を停止する必要があり、それに伴う、リードタイムの増加が避けられない。また、交換頻度が増えるにつれて、再生コストが増加するという問題もある。特許文献1では、静電チャックの摩耗によるパーティクル発生を防止するという観点では有効であるが、静電チャックの摩耗そのものを防止することはできず、再生に伴う製造タイムやコストなどの増加を抑制することができないという問題があった。
本発明は、上記の問題を解決するものであって、基板との接触による摩耗を抑制することができ、それによる、製品寿命(ライフ)を改善することができるとともに、摩耗粒子によるパーティクルの発生を低減することができる静電チャック及びその製造方法を提供することを課題とする。また、本発明は、使用済みの静電チャックにおいても摩耗を低減することができ、そのライフの改善やパーティクルの発生を抑制することができる静電チャックの再生方法を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明者らは鋭意研究を行った結果、静電チャックの凸部(リブを含む)の全部または一部に耐摩耗性に優れ、摩擦係数の低い材料を用いることで、その吸着機能を損なうことなく、静電チャックの摩耗を抑制することができ、また、基板にも疵痕を残すことがないという知見が得られた。また、このような凸部は使用済みの静電チャックにも形成することが可能である。本発明は、このような知見の基づき、以下の手段を提供する。
1)基板と接触する凸部が形成された静電チャックにおいて、前記凸部の全部又は一部が、硬度700Hv以上、摩擦係数0.05〜0.2μの材料から構成されていることを特徴とする静電チャック。
2)前記凸部の全部又は一部が、非晶質炭素膜から構成されていることを特徴とする上記1)記載の静電チャック。
3)前記非晶質炭素膜にシリコン、ニッケル、クロム、タングステンのいずれか一種以上を含有することを特徴とする上記2)記載の静電チャック。
4)前記非晶質炭素膜の膜厚が、1.0μm〜20.0μmであることを特徴とする上記2)又は3)記載の静電チャック。
5)前記非晶質炭素膜が金属又はセラミックス上に直接形成されるか又はバッファー層を介して積層されていることを特徴とする上記2)〜4)のいずれか一に記載の静電チャック。
6)基板と接触する凸部が形成された静電チャックの製造方法において、静電チャック表面に非晶質炭素膜を成膜した後、凸部を形成する部分にマスキングを行い、ブラスト処理により不要な部分の非晶質炭素膜を剥離するとともに、静電チャックの表面を削って凸部を形成し、その後、マスキングを剥離することを特徴とする静電チャックの製造方法。
7)基板と接触する凸部が形成された静電チャックの製造方法において、静電チャック表面に凸部を形成する以外の部分にマスキングを行った後、静電チャックの表面全体に非晶質炭素膜を成膜し、その後、マスキングとともに、マスキング上に成膜された非晶質炭素膜を剥離して、凸部を形成することを特徴とする静電チャックの製造方法。
8)マスキングは、厚さ0.05mm〜1mmのドライフィルムレジストを使用することを特徴とする上記6)又は7)記載の静電チャックの製造方法。
9)ブラスト処理は、砥粒として、炭化ケイ素、アルミナ、ダイヤモンドを使用することを特徴とする上記6)〜8)のいずれか一に記載の静電チャックの製造方法。
10)基板と接触する凸部が形成された静電チャックの再生方法において、使用後の静電チャックの表面を研磨して平坦にし、次いで、その研磨面に非晶質炭素膜を成膜し、次いで、凸部を形成する部分にマスキングを行い、ブラスト処理により不要な部分の非晶質炭素膜を剥離するとともに、静電チャックの表面を削って凸部を形成し、その後、マスキングを剥離することを特徴とする静電チャックの再生方法。
11)基板と接触する凸部が形成された静電チャックの再生方法において、使用後の静電チャックの表面を研磨して平坦にし、次いで、その研磨面に凸部を形成する以外の部分にマスキングを行い、次いで、静電チャックの表面全体に非晶質炭素膜を成膜し、その後、マスキングとともに、マスキング上に成膜された非晶質炭素膜を剥離して、凸部を形成することを特徴とする静電チャックの再生方法。
12)研磨面の表面粗さRaが0.1μm〜0.8μmであることを特徴とする上記10)又は11)記載の静電チャックの再生方法。
本発明によれば、静電チャックにおける凸部(エンボス)の全部又は一部を、耐摩耗性に優れ、摩擦係数の小さな材料を用いることにより、従来に比べて、エンボスの硬度を高めることができるとともに、ウエハに対する摩擦係数を低減することが可能となる。これにより、静電チャックの製品寿命(ライフ)向上させることができ、交換に伴う、サイクルタイムや再生コストを改善することができる。さらに、ウエハとの摩擦によるパーティクルの発生を抑制することでき、製品の歩留りを向上することができる。
静電チャックの上面模式図である。 従来の静電チャックの断面模式図(図1A−A’部の断面拡大図)である。 本発明の静電チャックの断面模式図(断面拡大図)である。 本発明の静電チャックの第一の再生(製造)方法を示す図である。 本発明の静電チャックの第二の再生(製造)方法を示す図である。 摺動回数と摩擦係数との関係を示す図である。 シリコンウエハ上の摺動跡を示す図である。 実施例1におけるDLCエンボスの拡大写真である。 実施例2におけるDLCエンボスの拡大写真である。 実施例2におけるDLC外周リング状リブの拡大写真である。 実施例3におけるDLCエンボスの拡大写真である。
静電チャックの上面(表面)模式図を図1に示す。図1に示すように静電チャックは基板(ウエハ)と接触する面に凸部(エンボス)やリング状のリブが形成されている。この静電チャックの上に設置された基板(ウエハ)は、静電チャック内部で印加された電圧による静電気力により吸着され、所定の処理が施される。図2に、図1のA−A’部の断面拡大図を示す。図2のように、ウエハは、チャックとの接触面積を極力小さくために凸部(エンボス)やリブとのみ接触している。また、静電チャックには、基板の温度制御のためにガス導入溝が設けられている場合がある。
一般に、静電チャックの表面は、アルミナや窒化アルミなどのセラミックス材料で構成されており、基板と接触する凸部(リブを含む)も同一材料から構成されている。しかし、セラミックス材料は比較的脆いため、基板と繰り返し接触していると、凸部が摩耗してしまい、摩耗粒子によるパーティクルの発生や、また摩耗により凸部の高さが不均一となってウエハを適切に保持できないという問題が生じる。そこで、本発明では、基板と接触する凸部(リブを含む)の全部又は一部に、硬度700Hv以上、摩擦係数0.05〜0.2μの材料を用いることを特徴とする。
上記の代表的な材料として、非晶質炭素膜(ダイヤモンドライクカーボン:DLC)が挙げられる。特に、ta−C、ta−C:H、あるいは、a−C、a−C:Hへ分類されるDLCを使用することが好ましい。図3にエンボス(凸部)全体あるいはエンボスの一部(上部)をDLCで形成した静電チャック(一部)の断面模式図を示す。図3に示すように静電チャックの表面上に規則的あるいは不規則的に形成される凸部(リブを含む)の全体又は一部に、DLCのような耐摩耗性、摺動性の優れた材料を用いることで、凸部の摩耗を著しく低減することができる。
凸部の形状は、直径が0.2〜2mm、高さが0.01〜0.03mmの円柱状であり、温度制御用のガスをシールするための外周部のリブの形状は、幅0.5〜2mm、高さ0.01〜0.03mmのリング状である。但し、これらの形状や寸法は、各種半導体製造装置によって適宜、決まるものであり、本発明は上記形状や寸法によって制限されるものではない。なお、静電チャックは、その内部に電圧印加用に電極を有し、その表面はアルミナや窒化アルミなどのセラミックスで構成されるが、物によっては金属から構成される場合もある。
DLCは、CVD法(化学気相成長法)又はPVD法(物理気相成長法)で形成することができる。このときDLCの膜厚は、1.0μm以上20.0μm以下とするのが好ましい。1.0μm未満であると、静電チャックのライフ(製品寿命)が短くなり、所望の耐用期間が得られないことがあり、一方、20.0μm超であると、DLC形成のための成膜時間が長くなって生産コストが増加することがあり、また、形成した凸部が応力に耐えきれず破断することがある。
また、硬度の特性を向上させるために、シリコン、ニッケル、クロム、タングステンなどの元素を含有することもできる。さらに、セラミックス製又は金属製の静電チャックにDLCを直接形成する方法だけでなく、静電チャックとDLCとの間に炭化ケイ素、チタン、タングステン、ニッケルなどのバッファー層を形成して、密着性を高めることもできる。
ここで、シリコンウエハに対するDLCの摩擦係数の変化を調べるため、摺動試験を行った。その結果を図6に示す。図6に示すように、摺動回数が100回を超える辺りで動摩擦係数が著しく小さいことが分かる。また、参考までにシリコンウエハに対するSiCの摩擦係数の変化についても図示しているが、SiCの場合には、摺動回数が増加しても、摩擦係数が小さくなることはなかった。また、摺動試験終了後においてシリコンウエハの表面を観察したところ、図7に示すように、DLCを用いた場合は、試験荷重500gのときでも摩擦痕は見られなかった。一方、SiCを用いた場合試験荷重100gのときから摩擦痕が形成されていた。
次に、本発明の静電チャックの再生(製造)方法について、説明する。
(第一の方法)
第一の再生(製造)方法のフロー概略図を図4に示す。まず、回収した静電チャック(使用後)の表面を研磨して、減少した凸部(リブを含む)などを平坦化する。平坦化の目安としては、表面粗さRaが0.1〜0.8μmとする。次に、平坦化した静電チャックの表面全面にDLCを成膜する。DLCの成膜方法は、前述の通り、CVD法、PVD法のいずれの方法を使用してもよい。次に、DLC膜の上にレジストを塗布し、露光、現像、ベークを経て、凸部を残す部分にマスキングを施す。レジストには、厚さ0.05〜1mmのドライフィルムレジストを用いるのが好ましい。また、金属製のマスキング材を用いることもできる。
次に、マスキングを施したDLC膜に対して、ブラスト処理を行う。ブラスト処理はドライサンドブラストを用いることが好ましく、重力式あるいは直圧式で行う。ブラスト砥粒の噴射エアー圧力は0.2〜0.5MPaとするのが好ましい。ブラスト砥粒としては、炭化ケイ素砥粒、アルミナ砥粒、ダイヤモンド砥粒などを用いることができる。また、砥粒の番手は200〜1000番のものを使用することが好ましい。ブラスト処理により、不必要なDLC膜の剥離、あるいは、不必要なDLC膜の剥離と静電チャック表面の削除(凸部の形成)を行った後、アルカリ溶液などでマスキングを剥離する。その後、純水超音波洗浄を行って最終仕上げを行う。
(第二の方法)
第二の再生(製造)方法のフロー概略図を図5に示す。まず、第一の方法と同様に、回収した静電チャック(使用後)の表面を研磨して、減少した凸部(リブを含む)などを平坦化する。平坦化の目安は、同様に、表面粗さRaが0.1〜0.8μmとする。次に、平坦化した静電チャックの表面全面にレジストを塗布し、露光、現像、ベークを経て、凸部を形成する以外の部分にマスキングを施す。マスキングは、第一の方法と同様の条件で行うことができる。次に、このマスキングされた静電チャックの表面全面にDLCを成膜した後、マスキングとともにマスキング上に成膜されたDLCをアルカリ溶液などで剥離して、凸部を形成する。その後、純水超音波洗浄を行って最終仕上げを行う。
上記では、使用済み静電チャックの再生方法について説明したが、静電チャックを新しく製造する場合には、摩耗した凸部を研磨して平坦化する工程は不要であり、平坦な静電チャックの表面にDLCを成膜してから、ブラスト処理などによるエンボス加工を施すこと(第一の方法)、また、マスキングした静電チャックの表面の全面にDLCを成膜した後、マスキング上に形成されたDLCを剥離すること(第二の方法)により、凸部(リブを含む)の全部又は一部がDLCで構成された静電チャックを、新たに製造することができる。
なお、DLC膜は硬質で摩擦係数が小さいことから、耐摩耗性を必要とする切削工具類や摺動部材、回転部材の表面に施工されたり、最近は、耐食性向上のための表面処理被膜に利用されたりしている。そして、特許文献2には、そのような基材の表面に厚膜のDLCを被覆する手段が開示されている。しかしながら、従来は、基材の表面に一様にDLCで被覆するものであり、DLC膜を加工する場合であっても、特許文献2に開示されるように、レーザービームを用いて工学的な模様に彫刻するといった程度の加工しかなされていなかった。
静電チャックの表面上の凸部は、規則的あるいは不規則的に直径0.2〜2mm程度のものが数百個程度形成されており、これをレーザービームで精度よく加工することは極めて困難である。特に、使用済み静電チャックを再生する場合は、元の凸部と同じ場所に精確に位置合わせ(アライメント)する必要があるが、これをレーザービームで施工することは実際上不可能であった。本発明は、単にウエハと接触する凸部にDLC膜を被覆するだけではなく、静電チャック表面に多数存在する微細な凸部に対して、精度よくDLCを形成する手法を技術的に確立したことが、特に重要な点である。
次に、本願発明の実施例及び比較例について説明する。なお、以下の実施例は、あくまで代表的な例を示しているもので、本願発明はこれらの実施例に制限される必要はなく、明細書の記載される技術思想の範囲で解釈されるべきものである。
(実施例1)
上記第一の製造方法を用いて、ステンレス(SUS304)のテストピースの表面に直径1mm、高さ10μmの円柱状DLCエンボスと、幅1mm、高さ10μmの直方体DLCエンボスを形成した。それぞれの拡大写真を図8に示す。図8に示すように、高精度に微細なエンボス(凸部)を形成することができた。なお、実施例1のエンボス形成条件は表1の通りとした。
(実施例2)
上記第一の再生方法を用いて、使用済みの静電チャックの表面に直径1.2mm、高さ15μmの円柱状DLCエンボスと、静電チャック外周部に幅0.7mm、高さ15μmのリング状DLCリブを形成した。円柱状DLCエンボスの拡大写真を図9に示し、リング状DLCリブを図10に示す。図9、図10に示すように、高精度に微細な凸部を形成することができた。なお、実施例2のエンボス(リブ)形成条件は表2の通りとした。
(実施例3)
上記第二の製造方法を用いて、ステンレス(SUS304)と窒化アルミ(AlN)の両テストピースの表面に、直径1mm、高さ3μmの円柱状DLCエンボスと、幅1mm、高さ3μmの直方体DLCエンボスを形成した。それぞれの拡大写真を図11に示す。図11に示すように、金属あるいはセラミックスのいずれに上においても高精度に微細なエンボス(凸部)を形成することができた。なお、実施例3のエンボス形成条件は表3の通りとした。
本発明の静電チャックは、その基板と接触する部分(エンボスやリブなどの凸部)をDLCのような耐摩耗性に優れ、摩擦係数の小さい材料で形成することで、エンボスの摩耗の低減による静電チャックのライフ(製品寿命)を向上することができるとともに摩耗粒子によるパーティクルの発生を抑制することができるので、製品の歩留りを改善することができる。本発明の静電チャックは、特に、集積回路や太陽電池などの半導体製造装置や液晶パネルなどのディスプレイ製造装置において、そのランニングコストを低減することができる点で有用である。

Claims (12)

  1. 基板と接触する凸部が形成された静電チャックにおいて、前記凸部の全部又は一部が、硬度700Hv以上、摩擦係数0.05〜0.2μの材料から構成されていることを特徴とする静電チャック。
  2. 前記凸部の全部又は一部が、非晶質炭素膜から構成されていることを特徴とする請求項1記載の静電チャック。
  3. 前記非晶質炭素膜にシリコン、ニッケル、クロム、タングステンのいずれか一種以上を含有することを特徴とする請求項2記載の静電チャック。
  4. 前記非晶質炭素膜の膜厚が、1.0μm〜20.0μmであることを特徴とする請求項2又は3記載の静電チャック。
  5. 前記非晶質炭素膜が金属又はセラミックス上に直接形成されるか又はバッファー層を介して積層されていることを特徴とする請求項2又は3記載の静電チャック。
  6. 基板と接触する凸部が形成された静電チャックの製造方法において、静電チャック表面に非晶質炭素膜を成膜した後、凸部を形成する部分にマスキングを行い、ブラスト処理により不要な部分の非晶質炭素膜を剥離するとともに、静電チャックの表面を削って凸部を形成し、その後、マスキングを剥離することを特徴とする静電チャックの製造方法。
  7. 基板と接触する凸部が形成された静電チャックの製造方法において、静電チャック表面に凸部を形成する以外の部分にマスキングを行った後、静電チャックの表面全体に非晶質炭素膜を成膜し、その後、マスキングとともに、マスキング上に成膜された非晶質炭素膜を剥離して、凸部を形成することを特徴とする静電チャックの製造方法。
  8. マスキングは、厚さ0.05mm〜1mmのドライフィルムレジストを使用することを特徴とする請求項6又は7記載の静電チャックの製造方法。
  9. ブラスト処理は、砥粒として、炭化ケイ素、アルミナ、ダイヤモンドを使用することを特徴とする請求項6〜8のいずれか一項に記載の静電チャックの製造方法。
  10. 基板と接触する凸部が形成された静電チャックの再生方法において、使用後の静電チャックの表面を研磨して平坦にし、次いで、その研磨面に非晶質炭素膜を成膜し、次いで、凸部を形成する部分にマスキングを行い、ブラスト処理により不要な部分の非晶質炭素膜を剥離するとともに、静電チャックの表面を削って凸部を形成し、その後、マスキングを剥離することを特徴とする静電チャックの再生方法。
  11. 基板と接触する凸部が形成された静電チャックの再生方法において、使用後の静電チャックの表面を研磨して平坦にし、次いで、その研磨面に凸部を形成する以外の部分にマスキングを行い、次いで、静電チャックの表面全体に非晶質炭素膜を成膜し、その後、マスキングとともに、マスキング上に成膜された非晶質炭素膜を剥離して、凸部を形成することを特徴とする静電チャックの再生方法。
  12. 研磨面の表面粗さRaが0.1μm〜0.8μmであることを特徴とする請求項10又は11記載の静電チャックの再生方法。
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