JP2018005083A - 画像形成装置および判別装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】記録材の種類を判別するための特性値の範囲を動的に更新することで、精度よく、画像形成条件を決定すること。【解決手段】判別装置30は記録材Pの特性値を検知する。CPU34は操作部40により指定された記録材Pの種類に対応する特性値の範囲を記憶装置33から取得する。CPU34は検知された特性値が取得された特性値の範囲内にあるかどうかを判定する。CPU34は、検知された特性値が範囲内にあれば、判別装置30により検知された一連の特性値を用いて、記録材の種類に対応付けられている特性値の範囲を更新する。CPU34は、記録材Pの種類に対応する特性値の範囲に関連づけられている画像形成条件を選択する。【選択図】図1
Description
本発明は記録材の判別装置と画像形成装置に関する。
記録材の種類は年々増加している。したがって、記録材の種類に応じて定着温度などの画像形成条件が適切に制御される必要がある。特許文献1によれば、記録材の表面を映像として読み取ることで、記録材の表面性(紙繊維の状態など)を特定し、表面性に応じて定着温度を制御することが提案されている。
ところで、記録材の表面性などの特性値は、記録材の製造場所や製造ロットに応じてばらつくことがある。つまり、同一の銘柄の記録材であっても特性値が異なることがある。したがって、記録材の種類を精度よく判別するには記録材の種類を判別するための特性値の範囲を動的に更新することが必要となろう。そこで、本発明は、記録材の種類を判別するための特性値の範囲を動的に更新することで、記録材の種類に応じた画像形成条件を精度よく決定することを目的とする。
本発明によれば、たとえば、
記録材の種類と当該記録材の特性を示す特性値の範囲とを対応付けて記憶する第一記憶手段と、
記録材の種類または特性値の範囲と画像形成条件とを対応付けて記憶する第二記憶手段と、
記録材の種類を指定する指定手段と、
記録材を収納する収納手段と、
前記収納手段から記録材を供給する供給手段と、
前記供給手段により供給された記録材の特性値を検知する検知手段と、
前記指定手段により指定された記録材の種類に対応付けられている特性値の範囲を前記第一記憶手段から取得する取得手段と、
前記検知手段により検知された特性値が前記取得手段により取得された特性値の範囲内にあるかどうかを判定する判定手段と、
前記検知手段により検知された特性値が前記取得手段により取得された特性値の範囲内にあれば、前記指定手段により指定された記録材の種類に対応付けられている前記画像形成条件を前記第二記憶手段から選択し、前記検知手段により検知された特性値が前記取得手段により取得された特性値の範囲内になければ、前記第一記憶手段において前記検知手段により検知された記録材の特性値に対応付けられている記録材の種類を特定し、特定された記録材の種類に対応付けられている前記画像形成条件を前記第二記憶手段から選択する選択手段と、
前記供給手段により供給された記録材に対して前記選択手段により選択された画像形成条件にしたがって画像を形成する画像形成手段と、
前記検知手段により検知された特性値が前記取得手段により取得された特性値の範囲内にあれば、前記検知手段により検知された一連の特性値を用いて、前記第一記憶手段において前記指定手段により指定された記録材の種類に対応付けられている特性値の範囲を更新する更新手段と
を有することを特徴とする画像形成装置が提供される。
記録材の種類と当該記録材の特性を示す特性値の範囲とを対応付けて記憶する第一記憶手段と、
記録材の種類または特性値の範囲と画像形成条件とを対応付けて記憶する第二記憶手段と、
記録材の種類を指定する指定手段と、
記録材を収納する収納手段と、
前記収納手段から記録材を供給する供給手段と、
前記供給手段により供給された記録材の特性値を検知する検知手段と、
前記指定手段により指定された記録材の種類に対応付けられている特性値の範囲を前記第一記憶手段から取得する取得手段と、
前記検知手段により検知された特性値が前記取得手段により取得された特性値の範囲内にあるかどうかを判定する判定手段と、
前記検知手段により検知された特性値が前記取得手段により取得された特性値の範囲内にあれば、前記指定手段により指定された記録材の種類に対応付けられている前記画像形成条件を前記第二記憶手段から選択し、前記検知手段により検知された特性値が前記取得手段により取得された特性値の範囲内になければ、前記第一記憶手段において前記検知手段により検知された記録材の特性値に対応付けられている記録材の種類を特定し、特定された記録材の種類に対応付けられている前記画像形成条件を前記第二記憶手段から選択する選択手段と、
前記供給手段により供給された記録材に対して前記選択手段により選択された画像形成条件にしたがって画像を形成する画像形成手段と、
前記検知手段により検知された特性値が前記取得手段により取得された特性値の範囲内にあれば、前記検知手段により検知された一連の特性値を用いて、前記第一記憶手段において前記指定手段により指定された記録材の種類に対応付けられている特性値の範囲を更新する更新手段と
を有することを特徴とする画像形成装置が提供される。
本発明によれば、記録材の種類を判別するための特性値の範囲が動的に更新されるため、記録材の種類に応じた画像形成条件を精度よく決定できるようになる。
<画像形成装置>
図1は電子写真方式の画像形成装置1を示している。給紙カセット2や給紙トレイ3は記録材Pを収納する収納手段である。給紙ローラ4a、4bは記録材Pを搬送路へ送り出して画像形成部17に供給する供給手段である。搬送路には記録材Pを搬送する搬送ローラ対5やレジストローラ対6が設けられている。画像形成部17には静電潜像やトナー画像を担持する感光ドラム11が設けられている。帯電ローラ12は感光ドラム11の表面を一様に帯電させる。露光部13は入力画像に対応した画像信号でレーザ光を変調し、レーザ光を偏向する。これによりレーザ光は感光ドラム11の表面を走査し、静電潜像が形成される。現像ローラ15はトナーを用いて静電潜像を現像し、トナー画像を形成する。転写ローラ16は感光ドラム11により搬送されてきたトナー画像を記録材Pに転写する。定着器20は記録材Pを搬送しながら、記録材Pに転写されたトナー画像に熱と圧力を加え、記録材Pにトナー画像を定着させる。加圧ローラ22は定着フィルム24と当接するように付勢されている。定着ヒータ23は円筒状の定着フィルム24の内周面に当接しており、定着フィルム24の定着温度を目標温度まで加熱する。排紙ローラ29は、定着器20によってトナー画像を定着された記録材Pを排紙する。
図1は電子写真方式の画像形成装置1を示している。給紙カセット2や給紙トレイ3は記録材Pを収納する収納手段である。給紙ローラ4a、4bは記録材Pを搬送路へ送り出して画像形成部17に供給する供給手段である。搬送路には記録材Pを搬送する搬送ローラ対5やレジストローラ対6が設けられている。画像形成部17には静電潜像やトナー画像を担持する感光ドラム11が設けられている。帯電ローラ12は感光ドラム11の表面を一様に帯電させる。露光部13は入力画像に対応した画像信号でレーザ光を変調し、レーザ光を偏向する。これによりレーザ光は感光ドラム11の表面を走査し、静電潜像が形成される。現像ローラ15はトナーを用いて静電潜像を現像し、トナー画像を形成する。転写ローラ16は感光ドラム11により搬送されてきたトナー画像を記録材Pに転写する。定着器20は記録材Pを搬送しながら、記録材Pに転写されたトナー画像に熱と圧力を加え、記録材Pにトナー画像を定着させる。加圧ローラ22は定着フィルム24と当接するように付勢されている。定着ヒータ23は円筒状の定着フィルム24の内周面に当接しており、定着フィルム24の定着温度を目標温度まで加熱する。排紙ローラ29は、定着器20によってトナー画像を定着された記録材Pを排紙する。
搬送路には記録材を判別する判別装置30が設けられている。判別装置30は記録材Pの特性値を検知し、特性値に応じて記録材の種類を判別する。なお、記録材の種類を判別する判別機能は制御部10に搭載されていてもよい。記録材Pの種類を特徴づける特性値として、たとえば、坪量と表面性とがある。判別装置30は、記録材Pの坪量を検知する坪量センサ31と、記録材Pの表面性を検知する表面性センサ32とを有している。坪量センサ31は、超音波を発信する発信器311と超音波を受信する受信器312とを有している。
制御部10は、判別装置30だけでなく画像形成装置1の各部を制御するコントローラである。制御部10はCPU34と記憶装置33を有している。CPU34は記憶装置33に記憶されている制御プログラムを実行することで各種の機能を実現する。たとえば、CPU34は、判別装置30により検知された記録材Pの特性値に基づき記録材Pの種類を特定する。また、CPU34は、記録材Pの種類に応じた画像形成条件を選択する。画像形成条件とは、定着器20の定着温度、転写ローラ16に印加される転写電圧または転写電流、記録材Pの搬送速度などである。ここでは、説明を簡潔化するために、記録材Pの種類にしたがって定着温度が選択される事例が説明されるが、他の画像形成条件も記録材Pの種類に応じて選択されうる。CPU34は、操作部40の入力装置を通じて記録材Pの種類を操作者によって指定される。CPU34は、指定された種類と、判別装置30により検知された特性値から特定された種類とが一致するかどうかを判定してもよい。不一致であれば、CPU34は、判別装置30により検知された特性値から特定された種類に応じた画像形成条件を選択してもよい。不一致は、操作者の誤指定や、記録材Pの製造場所や製造ロットの違いによる特性値のばらつきに起因して発生する。なお、一致していれば、CPU34は、指定された種類に対応する画像形成条件を選択する。さらに、CPU34は、指定された種類と関連付けられている特性値の範囲を、判別装置30により検知された特性値を用いて更新してもよい。これにより、記録材Pの製造場所や製造ロットに応じてより正確に記録材Pの種類が判別されるようになろう。また、より適切な画像形成条件が選択されるようになろう。なお、記録材Pの種類は、銘柄(製造メーカー、商品名など)などの識別情報を用いて指定されうる。
<判別装置>
図2(A)は坪量センサ31を示している。制御部10が超音波の発信を指示すると、発信制御部36は駆動信号を生成して発信器311に供給する。発信器311は、駆動信号にしたがって振動板を振動させ、超音波を発信する。超音波は記録材Pを通過する際に坪量に応じて減衰する。受信器312は受信した超音波に応じた検知信号を出力する。たとえば、坪量が小さい記録材P(薄紙)の場合は減衰が少ないため、受信器312が出力する検知信号のピーク値が大きくなる。反対に、坪量が大きい記録材P(厚紙)の場合は減衰が多いため、受信器312が出力する検知信号のピーク値が小さくなる。坪量検知部37は、受信器312が出力する検知信号のピーク値の減衰率に基づき記録材Pの坪量を算出する。減衰率は、記録材Pが発信器311と受信器312との間にない状態で取得されたピーク値Paと、記録材Pが発信器311と受信器312との間にある状態で取得されたピーク値Pbとの比である。制御部10は、記録材Pが発信器311と受信器312との間にない状態で超音波を発信器311に発信させ、受信器312に超音波を受信させて検知信号を出力させることで、ピーク値Paを取得する。ピーク値Paの取得は、記録材Pが坪量センサ31に到着する直前に実行されてもよい。これにより、ピーク値Pa、Pbの測定環境がほぼ一致するため、ピーク値Pa、Pbの測定精度が向上しよう。
図2(A)は坪量センサ31を示している。制御部10が超音波の発信を指示すると、発信制御部36は駆動信号を生成して発信器311に供給する。発信器311は、駆動信号にしたがって振動板を振動させ、超音波を発信する。超音波は記録材Pを通過する際に坪量に応じて減衰する。受信器312は受信した超音波に応じた検知信号を出力する。たとえば、坪量が小さい記録材P(薄紙)の場合は減衰が少ないため、受信器312が出力する検知信号のピーク値が大きくなる。反対に、坪量が大きい記録材P(厚紙)の場合は減衰が多いため、受信器312が出力する検知信号のピーク値が小さくなる。坪量検知部37は、受信器312が出力する検知信号のピーク値の減衰率に基づき記録材Pの坪量を算出する。減衰率は、記録材Pが発信器311と受信器312との間にない状態で取得されたピーク値Paと、記録材Pが発信器311と受信器312との間にある状態で取得されたピーク値Pbとの比である。制御部10は、記録材Pが発信器311と受信器312との間にない状態で超音波を発信器311に発信させ、受信器312に超音波を受信させて検知信号を出力させることで、ピーク値Paを取得する。ピーク値Paの取得は、記録材Pが坪量センサ31に到着する直前に実行されてもよい。これにより、ピーク値Pa、Pbの測定環境がほぼ一致するため、ピーク値Pa、Pbの測定精度が向上しよう。
図2(B)は表面性センサ32を示している。表面性センサ32は、発光ダイオードなどの発光部321と、結像レンズなどの結像部322と、CCDセンサやCMOSセンサなどの撮像センサ323とを有している。発光部321は、記録材Pの表面に光を照射する。結像部322は、発光部321から照射され、記録材Pの表面で反射した反射光を、撮像センサ323の撮像面に結像させる。撮像センサ323は、結像部322により結像された光を撮像する。制御部10は記録材Pが表面性センサ32の設置位置まで搬送されてくると、発光制御部38に発光部321の発光を指示する。発光制御部38は発光指示にしたがって発光部321に駆動電流を供給する。発光部321は駆動電流によって発光し、記録材Pの表面に光を照射する。記録材Pに照射された光は、結像部322を介し、撮像センサ323にて撮像される。撮像センサ323が出力する画像信号は記録材Pの表面画像を示す画像信号であり、表面性検知部39へ出力される。表面画像は、記録材Pの表面性(凹凸)によって変化する。たとえば、一般的にラフ紙と呼ばれるような凹凸が多い(表面性が粗い)記録材Pの表面画像は影の割合が多い表面画像となる。一方、コート紙と呼ばれる表面が比較的平滑な記録材Pの表面画像は影の少ない表面画像となる。表面性が平滑な記録材Pの電気的な抵抗値は比較的に低く、表面性の粗い記録材Pの電気的な抵抗値は比較的に高い。よって、表面性が平滑な記録材Pに必要となる転写電流は多く、表面性の粗い記録材Pに必要となる転写電流は少ない。制御部10は、表面性の検知結果に応じて転写電流や転写電圧を調整することで、トナー画像を効率よく転写し、トナー画像の濃度の再現性を向上させる。表面性検知部39は、表面画像に占める影の割合から記録材Pの表面性の特性値を算出し、制御部10に出力する。
<制御部>
図3はCPU34の機能を示している。これらの機能の一部またはすべてはASICやFPGAなどのハードウエアによって実現されてもよい。ASICは特定用途集積回路の略称である。FPGAはフィールドプログラマブルゲートアレイの略称である。記憶装置33や判別テーブル331は記録材Pの種類と記録材Pの特性値の範囲との関係を保持する第一記憶手段の一例である。判別テーブル331は、記録材Pの種類に対応する特性値の範囲を取得したり、特性値に対応する記録材Pの種類を特定したりするために使用される。取得部341は、操作部40を通じて操作者により指定された記録材Pの種類に対応する特性値の範囲を判別テーブル331から取得する。判定部342は、判別装置30により検知された特性値が取得部341により取得された特性値の範囲内にあるかどうかを判定する。つまり、判定部342は操作者により指定された種類と給紙された記録材Pの種類とが一致しているかどうか、つまり指定された種類が正しいかどうかを判定する。判別装置30により検知された特性値が取得部341により取得された特性値の範囲内にあれば、操作者により指定された種類は正しいことがわかる。逆に、判別装置30により検知された特性値が取得部341により取得された特性値の範囲内になければ、操作者により指定された種類は誤っていることがわかる。選択部343は、操作者により指定された種類が正しければ、指定された記録材Pの種類に対応する画像形成条件を選択テーブル332から選択する。一方、選択部343は、操作者により指定された種類が正しくなければ、判別テーブル331を参照し、判別装置30により検知された特性値に対応する記録材Pの種類を特定する。さらに選択部343は、特定された記録材Pの種類に対応する画像形成条件を選択テーブル332から選択する。記憶装置33や選択テーブル332は記録材Pの種類または特性値の範囲と画像形成条件とを関連付けて記憶する第二記憶手段の一例である。形成制御部345は、選択部343により選択された画像形成条件を画像形成部17に設定し、画像形成部17に画像を形成させる。更新部346は、判別テーブル331における特性値の範囲と記録材Pの種類との関係を更新する。更新部346は、操作者により指定された種類が正しければ、判別装置30により検知された一連の特性値を用いて、操作者により指定された記録材Pの種類に対応付けられている特性値の範囲を更新する。一連の特性値は、たとえば、同一の種類のn枚の記録材Pについて判別装置30により測定された最新のn個の特性値である。操作部40は、記録材の種類を指定する指定手段の一例である。なお、操作部40は、給紙口を指定する指定手段として機能してもよい。給紙口は、たとえば、給紙カセット2や給紙トレイ3などである。追加部347はオプションであり、新しい記録材Pの種類とその記録材Pの特性値との関係を判別テーブル331に追加する機能である。I/F部50は、ネットワークを介してホストコンピュータやサーバと通信する通信装置である。判別部348は、記録材Pの種類が指定されなかったり、指定が誤っていたりしたときに、検知された特性値に基づき記録材Pの種類を判別する。たとえば、判別テーブル331において各種類にはそれぞれ特性値の範囲が関連付けられている。判別部348は、検知された特性値が含まれる特性値の範囲を判別テーブル331で探索し、見つかった特性値の範囲に関連づけられている種類を特定する。
図3はCPU34の機能を示している。これらの機能の一部またはすべてはASICやFPGAなどのハードウエアによって実現されてもよい。ASICは特定用途集積回路の略称である。FPGAはフィールドプログラマブルゲートアレイの略称である。記憶装置33や判別テーブル331は記録材Pの種類と記録材Pの特性値の範囲との関係を保持する第一記憶手段の一例である。判別テーブル331は、記録材Pの種類に対応する特性値の範囲を取得したり、特性値に対応する記録材Pの種類を特定したりするために使用される。取得部341は、操作部40を通じて操作者により指定された記録材Pの種類に対応する特性値の範囲を判別テーブル331から取得する。判定部342は、判別装置30により検知された特性値が取得部341により取得された特性値の範囲内にあるかどうかを判定する。つまり、判定部342は操作者により指定された種類と給紙された記録材Pの種類とが一致しているかどうか、つまり指定された種類が正しいかどうかを判定する。判別装置30により検知された特性値が取得部341により取得された特性値の範囲内にあれば、操作者により指定された種類は正しいことがわかる。逆に、判別装置30により検知された特性値が取得部341により取得された特性値の範囲内になければ、操作者により指定された種類は誤っていることがわかる。選択部343は、操作者により指定された種類が正しければ、指定された記録材Pの種類に対応する画像形成条件を選択テーブル332から選択する。一方、選択部343は、操作者により指定された種類が正しくなければ、判別テーブル331を参照し、判別装置30により検知された特性値に対応する記録材Pの種類を特定する。さらに選択部343は、特定された記録材Pの種類に対応する画像形成条件を選択テーブル332から選択する。記憶装置33や選択テーブル332は記録材Pの種類または特性値の範囲と画像形成条件とを関連付けて記憶する第二記憶手段の一例である。形成制御部345は、選択部343により選択された画像形成条件を画像形成部17に設定し、画像形成部17に画像を形成させる。更新部346は、判別テーブル331における特性値の範囲と記録材Pの種類との関係を更新する。更新部346は、操作者により指定された種類が正しければ、判別装置30により検知された一連の特性値を用いて、操作者により指定された記録材Pの種類に対応付けられている特性値の範囲を更新する。一連の特性値は、たとえば、同一の種類のn枚の記録材Pについて判別装置30により測定された最新のn個の特性値である。操作部40は、記録材の種類を指定する指定手段の一例である。なお、操作部40は、給紙口を指定する指定手段として機能してもよい。給紙口は、たとえば、給紙カセット2や給紙トレイ3などである。追加部347はオプションであり、新しい記録材Pの種類とその記録材Pの特性値との関係を判別テーブル331に追加する機能である。I/F部50は、ネットワークを介してホストコンピュータやサーバと通信する通信装置である。判別部348は、記録材Pの種類が指定されなかったり、指定が誤っていたりしたときに、検知された特性値に基づき記録材Pの種類を判別する。たとえば、判別テーブル331において各種類にはそれぞれ特性値の範囲が関連付けられている。判別部348は、検知された特性値が含まれる特性値の範囲を判別テーブル331で探索し、見つかった特性値の範囲に関連づけられている種類を特定する。
<判別テーブル>
図4(A)は判別テーブル331の概念を示している。ここでは特性値は、坪量成分と表面性成分とからなる二次元情報として定義されているが、坪量と表面性の一方のみが特性値として使用されてもよい。判別テーブル331には、第一の種類の記録材P1の特性値の範囲と、第二の種類の記録材P2の特性値の範囲とが登録されている。たとえば、操作部40から記録材P1が指定され、かつ、判別装置30により検知された特性値の座標が(x1、y1)であれば、指定された種類は正しい。これは、検知された特性値の座標が(x1、y1)が記録材P1の特性値の範囲内に存在しているからである。なお、操作部40から記録材P2が指定され、かつ、判別装置30により検知された特性値の座標が(x1、y1)であれば、指定された種類は誤っている。これは、検知された特性値の座標が(x1、y1)が記録材P2の特性値の範囲外に存在しているからである。このように、判別テーブル331には、記録材P1に対応した坪量の範囲と表面性の範囲とが登録されており、記録材P2に対応した坪量の範囲と表面性の範囲とが登録されている。
図4(A)は判別テーブル331の概念を示している。ここでは特性値は、坪量成分と表面性成分とからなる二次元情報として定義されているが、坪量と表面性の一方のみが特性値として使用されてもよい。判別テーブル331には、第一の種類の記録材P1の特性値の範囲と、第二の種類の記録材P2の特性値の範囲とが登録されている。たとえば、操作部40から記録材P1が指定され、かつ、判別装置30により検知された特性値の座標が(x1、y1)であれば、指定された種類は正しい。これは、検知された特性値の座標が(x1、y1)が記録材P1の特性値の範囲内に存在しているからである。なお、操作部40から記録材P2が指定され、かつ、判別装置30により検知された特性値の座標が(x1、y1)であれば、指定された種類は誤っている。これは、検知された特性値の座標が(x1、y1)が記録材P2の特性値の範囲外に存在しているからである。このように、判別テーブル331には、記録材P1に対応した坪量の範囲と表面性の範囲とが登録されており、記録材P2に対応した坪量の範囲と表面性の範囲とが登録されている。
<選択テーブル>
図4(B)は選択テーブル332の概念を示している。選択テーブル332は定着温度T1〜T3のそれぞれに対応する特性値の範囲が登録されている。ここで、T1>T2>T3の関係があるものとする。記録材Pの種類が記録材P1に特定されると、判別テーブル331における記録材P1に対応する特性値の範囲が確定し、この特性値の範囲が選択テーブル332にマッピングされる。この例では、記録材P1に対応する定着温度は定着温度T1〜T3であることが判明する。選択部343は、複数の定着温度を候補として発見すると、最も高い定着温度T1を選択することで、定着不良を低減する。画像形成条件が搬送速度であり、複数の搬送速度V1、V2、V3が見つかった場合(ただし、V1>V2>V3)、選択部343は、最も遅い搬送速度V3を選択し、定着不良を低減する。なお、選択テーブル332と特性値の範囲とを用いてある種類に対応する画像形成条件が選択されると、選択部343は、種類を識別するための識別情報と画像形成条件とを関連付けて記憶装置33に記憶してもよい。これにより、種類の識別情報から直接的に画像形成条件が決定されてもよい。なお、種類の識別情報と画像形成条件との関連付けは、たとえば、画像形成装置の工場出荷時などに予め決定されているものとする。
図4(B)は選択テーブル332の概念を示している。選択テーブル332は定着温度T1〜T3のそれぞれに対応する特性値の範囲が登録されている。ここで、T1>T2>T3の関係があるものとする。記録材Pの種類が記録材P1に特定されると、判別テーブル331における記録材P1に対応する特性値の範囲が確定し、この特性値の範囲が選択テーブル332にマッピングされる。この例では、記録材P1に対応する定着温度は定着温度T1〜T3であることが判明する。選択部343は、複数の定着温度を候補として発見すると、最も高い定着温度T1を選択することで、定着不良を低減する。画像形成条件が搬送速度であり、複数の搬送速度V1、V2、V3が見つかった場合(ただし、V1>V2>V3)、選択部343は、最も遅い搬送速度V3を選択し、定着不良を低減する。なお、選択テーブル332と特性値の範囲とを用いてある種類に対応する画像形成条件が選択されると、選択部343は、種類を識別するための識別情報と画像形成条件とを関連付けて記憶装置33に記憶してもよい。これにより、種類の識別情報から直接的に画像形成条件が決定されてもよい。なお、種類の識別情報と画像形成条件との関連付けは、たとえば、画像形成装置の工場出荷時などに予め決定されているものとする。
<更新処理>
図5(A)は判別テーブル331の更新処理を示している。操作部40から指定された記録材Pの種類が記録材P1であり、判別装置30により検知された特性値も記録材P1の特性値の範囲内であれば、指定された種類は正しい。この場合に、更新部346は記録材P1に対応する特性値の範囲を更新する。たとえば、更新部346は、種類が正しいと判定されたときの特性値の統計値(例:平均値や標準偏差)を算出する。ここでは、種類が正しいと判定された記録材P1がn枚あったと仮定する。種類が正しいと判定されたときの坪量x1〜xnの平均値はxaveであり、坪量x1〜xnの標準偏差はxsdである。標準偏差xsdは坪量x1〜xnの2乗和(Σxi2)と、坪量x1〜xnの総和(Σxi)とを用いて算出されてもよい。iは1からnまでの整数である。なお、CPU34は、坪量x1〜xn−1をすべて保持せずに、前回までの2乗和(Σxi2)と総和(Σxi)は記憶装置33に保持させてもよい(iは1ないしn−1)。これにより少ないデータ数で今回の2乗和(Σxi2)と総和(Σxi)とが算出可能となる。種類が正しいと判定されたときの表面性y1〜ynの平均値はyaveであり、表面性y1〜ynの標準偏差はysdである。標準偏差ysdは表面性y1〜ynの2乗和(Σyi2)と、表面性y1〜ynの総和(Σyi)とを用いて算出されてもよい。これらを用いて更新部346は、記録材P1の特性値の範囲を更新する。録材P1の特性値の範囲の中心の座標は、(xave,yave)である。記録材P1に対応する坪量の範囲の下限値は、xave−xsdである。記録材P1に対応する坪量の範囲の上限値は、xave+xsdである。記録材P1に対応する表面性の範囲の下限値は、yave−ysdである。記録材P1に対応する表面性の範囲の上限値は、yave+ysdである。このように特性値の範囲を更新することで、記録材Pの製造場所の違いや製造ロットの違いに依存した特性値のばらつきが判別精度に与える影響が低減される。
図5(A)は判別テーブル331の更新処理を示している。操作部40から指定された記録材Pの種類が記録材P1であり、判別装置30により検知された特性値も記録材P1の特性値の範囲内であれば、指定された種類は正しい。この場合に、更新部346は記録材P1に対応する特性値の範囲を更新する。たとえば、更新部346は、種類が正しいと判定されたときの特性値の統計値(例:平均値や標準偏差)を算出する。ここでは、種類が正しいと判定された記録材P1がn枚あったと仮定する。種類が正しいと判定されたときの坪量x1〜xnの平均値はxaveであり、坪量x1〜xnの標準偏差はxsdである。標準偏差xsdは坪量x1〜xnの2乗和(Σxi2)と、坪量x1〜xnの総和(Σxi)とを用いて算出されてもよい。iは1からnまでの整数である。なお、CPU34は、坪量x1〜xn−1をすべて保持せずに、前回までの2乗和(Σxi2)と総和(Σxi)は記憶装置33に保持させてもよい(iは1ないしn−1)。これにより少ないデータ数で今回の2乗和(Σxi2)と総和(Σxi)とが算出可能となる。種類が正しいと判定されたときの表面性y1〜ynの平均値はyaveであり、表面性y1〜ynの標準偏差はysdである。標準偏差ysdは表面性y1〜ynの2乗和(Σyi2)と、表面性y1〜ynの総和(Σyi)とを用いて算出されてもよい。これらを用いて更新部346は、記録材P1の特性値の範囲を更新する。録材P1の特性値の範囲の中心の座標は、(xave,yave)である。記録材P1に対応する坪量の範囲の下限値は、xave−xsdである。記録材P1に対応する坪量の範囲の上限値は、xave+xsdである。記録材P1に対応する表面性の範囲の下限値は、yave−ysdである。記録材P1に対応する表面性の範囲の上限値は、yave+ysdである。このように特性値の範囲を更新することで、記録材Pの製造場所の違いや製造ロットの違いに依存した特性値のばらつきが判別精度に与える影響が低減される。
図5(B)は更新された記録材P1の特性値の範囲と定着温度との関係を示している。記録材P1の特性値の範囲が更新されると、選択テーブル332における記録材P1に対応する定着温度も更新される。この例では、記録材P1に対応する定着温度はT2、T3であり、選択部343は、定着温度T2を選択する。
<フローチャート>
図6はCPU34が実行する処理を示している。操作部40を通じて画像形成が指示されるか、I/F部50を介してプリントジョブを受信すると、CPU34は以下の処理を実行する。
図6はCPU34が実行する処理を示している。操作部40を通じて画像形成が指示されるか、I/F部50を介してプリントジョブを受信すると、CPU34は以下の処理を実行する。
S601でCPU34は操作部40やホストコンピュータを通じて操作者により記録材Pの種類が指定されているかどうかを判定する。記録材Pの種類が指定されていれば、CPU34はS602に進む。S602でCPU34(取得部341)は指定された種類に対応する特性値の範囲を判別テーブル331から読み出し、判定部342にセットする。S603でCPU34(形成制御部345)は指定された種類に対応する搬送速度で記録材Pの搬送を開始する。S604でCPU34(判定部342)は判別装置30を用いて記録材Pの特性値を検知する。S605でCPU34(判定部342)は判別装置30により検知された特性値が、操作者により指定された種類に対応する特性値の範囲内かどうかを判定する。検知された特性値が範囲内であれば、指定された種類は正しい種類であるため、CPU34はS606に進む。S606でCPU34(選択部343)は、選択テーブル332を参照し、指定された種類に対応する画像形成条件を選択する。S607でCPU34(形成制御部345)は、選択された画像形成条件を用いて記録材Pに画像を形成する。S608でCPU34(更新部346)は、判別装置30により検知された特性値を用いて統計値を算出し、統計値を用いて判別テーブル331を更新する。たとえば、更新部346は平均値と標準偏差を算出し、平均値と標準偏差を用いて、判別テーブル331を更新する。上述したように、指定された記録材Pに対応する特性値の範囲が更新される。S609でCPU34(更新部346)は、算出された平均値と標準偏差を用いて、選択テーブル332を更新する。上述したように、選択テーブル332において、指定された記録材Pに対応する特性値の範囲が更新され、記録材Pに対応する画像形成条件が更新される。
一方、S605で検知された特性値が範囲内でなければ、指定された種類は正しい種類ではないため、CPU34はS610に進む。S610でCPU34(判別部348)は、判別テーブル331を参照し、検知された特性値に対応する記録材Pの種類を判別する。S611でCPU34(選択部343)は、選択テーブル332を参照し、判別された種類に対応する画像形成条件を選択する。S612でCPU34(形成制御部345)は、選択された画像形成条件を用いて記録材Pに画像を形成する。
ところで、S601で種類の指定が無いと判定すると、CPU34はS620に進む。S620でCPU34(形成制御部345)はデフォルトの搬送速度で記録材Pの搬送を開始する。デフォルトの搬送速度は、たとえば、最も頻繁に使用される普通紙の搬送速度である。S621でCPU34(判定部342)は判別装置30を用いて記録材Pの特性値を検知する。その後、CPU34はS610ないしS612を実行する。
このように本実施例によれば記録材Pの特性値に応じて判別テーブル331が更新される。つまり、記録材Pの種類を判別するための特性値の範囲が動的に更新されるため、精度よく、記録材Pの種類が判別されるようになる。また、選択テーブル332も更新されるため、画像形成条件が精度よく決定されるようになる。
<追加処理>
記録材Pの種類は年々増加している。したがって、新しい種類の記録材Pを操作者が購入して画像形成装置1に収納することもある。新しい種類の記録材Pに対応した画像形成条件が使用されれば、トナー画像の定着性が向上し、省電力化も達成されることがあろう。そこで、CPU34は、新しい種類の記録材Pの特性値の範囲を判別テーブル331や選択テーブル332に追加してもよい。ここでは、ネットワークを介した追加処理について説明される。
記録材Pの種類は年々増加している。したがって、新しい種類の記録材Pを操作者が購入して画像形成装置1に収納することもある。新しい種類の記録材Pに対応した画像形成条件が使用されれば、トナー画像の定着性が向上し、省電力化も達成されることがあろう。そこで、CPU34は、新しい種類の記録材Pの特性値の範囲を判別テーブル331や選択テーブル332に追加してもよい。ここでは、ネットワークを介した追加処理について説明される。
図7はネットワークシステムを示している。I/F部50は、社内LANや社外LAN(インターネットなど)を介してサーバ70に接続されている。サーバ70は、画像形成装置1に対して判別テーブル331などを更新するための追加データ71を保持しており、画像形成装置1に供給する。管理システム80はネットワーク60を介してサーバ70に追加データ71を格納(アップロード)する。たとえば、市場で新しい種類の記録材Pが発売されると、管理システム80は記録材Pの種類(識別情報)とその特性値の範囲とを含む追加データ71を作成し、サーバ70に格納する。サーバ70は、管理システム80によって追加データ71が格納されると、追加データ71が格納されたことを示すメッセージを画像形成装置1に送信する。あるいは、サーバ70は、画像形成装置1からメッセージを要求されると、追加データ71が格納されているか否かを示すメッセージを画像形成装置1に送信する。CPU34は、画像形成装置1の電源がオンされたときや、1週間ごとなどの一定期間ごとに、サーバ70に要求を送信してもよい。
図8はCPU34が実行する追加処理を示すフローチャートである。S801でCPU34(追加部347)は、サーバ70から追加データ71が存在することを示すメッセージを受信したかどうかを判定する。追加部347はI/F部50を介してメッセージを要求しても良いし、サーバ70が自発的に送信するメッセージを受信してもよい。追加データ71が存在しなければ、CPU34は、追加処理を終了する。一方で、追加データ71が存在すればCPU34はS802に進む。
S802でCPU34(追加部347)は、サーバ70から追加データ71を受信(ダウンロード)する。I/F部50は記録材Pの種類に対応する特性値の範囲を管理するサーバ70とネットワーク60を介して通信する通信手段として機能する。S803でCPU34(追加部347)は、追加データ71が既存の種類に対応する特性値の範囲を示すデータであるかどうかを判定する。追加データ71には、種類を示す識別情報が含まれているものとする。また、判別テーブル331や選択テーブル332にも種類を示す識別情報が含まれているものとする。よって、追加部347は、追加データ71の識別情報が判別テーブル331や選択テーブル332に含まれているかどうかに基づき、追加データ71が既存の種類のためのデータかどうかを判定してもよい。追加データ71が既存の種類のためのデータであれば、CPU34はS804に進む。
S804でCPU34(追加部347)は、受信した追加データ71に含まれている特性値の範囲を示すデータを判別テーブル331や選択テーブル332に書き込むことで、データの更新を実行する。S805でCPU34(追加部347)は、データの更新が完了したことを示す完了メッセージをサーバ70に送信する。
一方、S803で追加データ71が既存の種類のためのデータでなければ、CPU34はS810に進む。S810でCPU34(追加部347)は、受信した追加データ71を格納するための記憶装置33内のアドレスを割り当てる。S811でCPU34(追加部347)は、割り当てたアドレスに追加データ71を格納する。これにより、判別テーブル331や選択テーブル332が更新される。その後、CPU34はS805に進む。
<まとめ>
上述したように、判定部342は、判別装置30により検知された特性値が操作者により指定された種類に対応する特性値の範囲内にあるかどうかを判定する。更新部346は、検知された特性値が範囲内にあれば、検知された一連の特性値を用いて、判別テーブル331において指定された記録材Pの種類に対応付けられている特性値の範囲を更新する。同一銘柄の記録材Pであっても、製造場所や製造ロットの違いにより、特性値が異なることがある。したがって、記録材Pの種類に対応する特性値の範囲を動的に更新することで記録材Pの判別精度が向上しよう。その結果、記録材Pに適した画像形成条件の選択精度も向上しよう。
上述したように、判定部342は、判別装置30により検知された特性値が操作者により指定された種類に対応する特性値の範囲内にあるかどうかを判定する。更新部346は、検知された特性値が範囲内にあれば、検知された一連の特性値を用いて、判別テーブル331において指定された記録材Pの種類に対応付けられている特性値の範囲を更新する。同一銘柄の記録材Pであっても、製造場所や製造ロットの違いにより、特性値が異なることがある。したがって、記録材Pの種類に対応する特性値の範囲を動的に更新することで記録材Pの判別精度が向上しよう。その結果、記録材Pに適した画像形成条件の選択精度も向上しよう。
図4(A)や図5(A)を用いて説明したように、判別テーブル331は第一の種類と判定すべき特性値の範囲と第二の種類と判定すべき特性値の範囲とを記憶している。図4(B)や図5(B)を用いて説明したように、選択テーブル332は、第一の画像形成条件を選択すべき特性値の範囲と第二の画像形成条件を選択すべき特性値の範囲とを実質的に記憶している。選択部343は、第一の種類が指定され、かつ、検知された特性値が判別テーブル331で当該第一の種類に対応付けられている特性値の範囲内にあれば、第一の種類に対応する特性値の範囲に関連づけられている画像形成条件を選択テーブル332から選択する。これにより、指定された種類に適した画像形成条件が精度よく選択される。
図5(B)を用いて説明したように、更新部346により判別テーブル331において記録材Pの種類に対応付けられる特性値の範囲が更新されることがある。この場合に選択部343は、更新された特性値の範囲に対応する画像形成条件を選択テーブル332から選択する。これにより、精度よく、画像形成条件が選択されるようになろう。
図5(A)を用いて説明したように、更新部346は、操作部40などにより指定された記録材Pの種類に対応付けられている特性値の範囲を、判別装置30により検知された一連の特性値の平均値が当該特性値の中心となるように、更新してもよい。これにより精度よく記録材Pの種別を判別できるようになろう。更新部346は、操作部40などにより指定された記録材Pの種類に対応付けられている特性値の範囲の上限値を、検知された一連の特性値の平均値に当該一連の特性値の標準偏差を加算することで決定してもよい。更新部346は、操作部40などにより指定された記録材Pの種類に対応付けられている特性値の範囲の下限値を、検知された一連の特性値の平均値から当該一連の特性値の標準偏差を減算することで決定してもよい。このような統計処理を適用することで、記録材Pの判別精度が向上しよう。
記録材Pの特性値は記録材Pの坪量であってもよいし、記録材Pの表面性を表す値であってもよい。また、特性値は、第一特性成分(例:坪量)と第二特性成分(表面性)とを有する二次元情報であってもよい。複数の成分からなる特性値を用いればさらに記録材Pの判別精度が向上し、画像形成条件の選択精度も向上しよう。なお、画像形成条件は定着温度、転写電圧、転写電流、搬送速度などであってもよい。図4(B)や図5(B)で説明したように、選択部343は、記録材Pの種類に対応した特性値の範囲に対応する複数の定着温度が存在する場合、複数の定着温度のうち最も高い定着温度を選択してもよい。これにより定着不良などが低減されよう。
追加部347は、サーバ70に新しい記録材Pの種類とその特性値の範囲とが登録されると、I/F部50を介して新しい記録材Pの種類とその特性値の範囲とをダウンロードとして判別テーブル331に追加する。これにより新しい種類の記録材Pにつても種類の判別精度と画像形成条件の選択精度とが向上しよう。
なお、判別装置30は画像形成装置1から独立して提供されてもよい。この場合に、制御部10は判別装置30内に設置される。たとえば、取得部341、判定部342および更新部346は判別装置30に設けられたCPU34によって実現されることになろう。
17‥画像形成部、40‥操作部、2‥給紙カセット、4a‥給紙ローラ、331‥判別テーブル、332‥選択テーブル、341‥判定部、342‥判定部、343‥選択部、345‥形成制御部、346‥更新部
Claims (14)
- 記録材の種類と当該記録材の特性を示す特性値の範囲とを対応付けて記憶する第一記憶手段と、
記録材の種類または特性値の範囲と画像形成条件とを対応付けて記憶する第二記憶手段と、
記録材の種類を指定する指定手段と、
記録材を収納する収納手段と、
前記収納手段から記録材を供給する供給手段と、
前記供給手段により供給された記録材の特性値を検知する検知手段と、
前記指定手段により指定された記録材の種類に対応付けられている特性値の範囲を前記第一記憶手段から取得する取得手段と、
前記検知手段により検知された特性値が前記取得手段により取得された特性値の範囲内にあるかどうかを判定する判定手段と、
前記検知手段により検知された特性値が前記取得手段により取得された特性値の範囲内にあれば、前記指定手段により指定された記録材の種類に対応付けられている前記画像形成条件を前記第二記憶手段から選択し、前記検知手段により検知された特性値が前記取得手段により取得された特性値の範囲内になければ、前記第一記憶手段において前記検知手段により検知された記録材の特性値に対応付けられている記録材の種類を特定し、特定された記録材の種類に対応付けられている前記画像形成条件を前記第二記憶手段から選択する選択手段と、
前記供給手段により供給された記録材に対して前記選択手段により選択された画像形成条件にしたがって画像を形成する画像形成手段と、
前記検知手段により検知された特性値が前記取得手段により取得された特性値の範囲内にあれば、前記検知手段により検知された一連の特性値を用いて、前記第一記憶手段において前記指定手段により指定された記録材の種類に対応付けられている特性値の範囲を更新する更新手段と
を有することを特徴とする画像形成装置。 - 前記第一記憶手段は第一の種類と判定すべき特性値の範囲と第二の種類と判定すべき特性値の範囲とを記憶しており、
前記第二記憶手段は、第一の画像形成条件を選択すべき特性値の範囲と第二の画像形成条件を選択すべき特性値の範囲とを記憶しており、
前記選択手段は、前記指定手段により前記第一の種類が指定され、かつ、前記検知手段により検知された特性値が前記第一記憶手段において当該第一の種類に対応付けられている特性値の範囲内にあれば、前記第一の種類に対応付けられている当該特性値の範囲に対応する画像形成条件を前記第二記憶手段から選択することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記選択手段は、前記更新手段により前記第一記憶手段において記録材の種類に対応付けられる特性値の範囲が更新されると、前記更新手段により更新された特性値の範囲に対応する画像形成条件を前記第二記憶手段から選択することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
- 前記更新手段は、前記指定手段により指定された記録材の種類に対応付けられている特性値の範囲を、前記検知手段により検知された一連の特性値の平均値が当該特性値の中心となるように、更新することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
- 前記更新手段は、前記指定手段により指定された記録材の種類に対応付けられている特性値の範囲の上限値を、前記検知手段により検知された一連の特性値の平均値に当該一連の特性値の標準偏差を加算することで決定することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
- 前記更新手段は、前記指定手段により指定された記録材の種類に対応付けられている特性値の範囲の下限値を、前記検知手段により検知された一連の特性値の平均値から当該一連の特性値の標準偏差を減算することで決定することを特徴とする請求項4または5に記載の画像形成装置。
- 前記特性値は記録材の坪量であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
- 前記特性値は記録材の表面性を表す値であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
- 前記特性値は、第一特性成分と第二特性成分とを有する二次元情報であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
- 前記画像形成手段は、トナー画像に熱を加えて前記記録材に定着させる定着手段を有し、
前記画像形成条件は前記定着手段の定着温度であることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか一項に記載の画像形成装置。 - 前記選択手段は、前記記録材の種類に対応付けられる特性値の範囲に対応する複数の定着温度が存在する場合、前記複数の定着温度のうち最も高い定着温度を選択することを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
- 記録材の種類に対応する特性値の範囲を管理するサーバとネットワークを介して通信する通信手段と、
前記サーバに新しい記録材の種類とその特性値の範囲とが登録されると、前記通信手段を介して前記新しい記録材の種類とその特性値の範囲とをダウンロードとして前記第一記憶手段に追加する追加手段と
をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 記録材の種類ごとの記録材の表面性の範囲と坪量の範囲とを記憶する第一記憶手段と、
画像形成条件ごとの記録材の表面性の範囲と坪量の範囲とを記憶する第二記憶手段と、
記録材の種類を指定する指定手段と、
記録材を収納する収納手段と、
前記収納手段から記録材を供給する供給手段と、
前記供給手段により供給された記録材の表面性と坪量とを検知する検知手段と、
前記指定手段により指定された記録材の種類に対応付けられている表面性の範囲と坪量の範囲とを前記第一記憶手段から取得する取得手段と、
前記検知手段により検知された表面性が前記取得手段により取得された表面性の範囲内にあり、かつ、前記検知手段により検知された坪量が前記取得手段により取得された坪量の範囲内にあるかどうかを判定する判定手段と、
前記検知手段により検知された表面性が前記取得手段により取得された表面性の範囲内にあり、かつ、前記検知手段により検知された坪量が前記取得手段により取得された坪量の範囲内にあれば、当該表面性の範囲と当該坪量の範囲とに対応する前記画像形成条件を前記第二記憶手段から選択し、前記検知手段により検知された表面性が前記取得手段により取得された表面性の範囲内でないか、または、前記検知手段により検知された坪量が前記取得手段により取得された坪量の範囲内でなければ、前記検知手段により検知された記録材の表面性と坪量とに対応する記録材の種類を特定し、特定された記録材の種類に対応付する前記画像形成条件を前記第二記憶手段から選択する選択手段と、
前記供給手段により供給された記録材に対して前記選択手段により選択された画像形成条件にしたがって画像を形成する画像形成手段と、
前記検知手段により検知された表面性が前記取得手段により取得された表面性の範囲内にあり、かつ、前記検知手段により検知された坪量が前記取得手段により取得された坪量の範囲内にあれば、前記検知手段により検知された一連の表面性と坪量とを用いて、前記第一記憶手段において前記指定手段により指定された記録材の種類に対応する表面性の範囲と坪量の範囲とを更新する更新手段と
を有することを特徴とする画像形成装置。 - 記録材の種類と当該記録材の特性を示す特性値の範囲とを対応付けて記憶する第一記憶手段と、
前記記録材の特性値を検知する検知手段と、
操作者により指定された記録材の種類に対応付けられている特性値の範囲を前記第一記憶手段から取得する取得手段と、
前記検知手段により検知された特性値が前記取得手段により取得された特性値の範囲内にあるかどうかを判定する判定手段と、
前記検知手段により検知された特性値が前記取得手段により取得された特性値の範囲内にあれば、前記検知手段により検知された一連の特性値を用いて、前記第一記憶手段において操作者により指定された記録材の種類に対応付けられている特性値の範囲を更新する更新手段と
を有することを特徴とする判別装置。
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