JP2018003409A - 型枠ユニット及び基礎断熱工法 - Google Patents

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Abstract

【課題】断熱材付き基礎を容易に構築することが可能な型枠ユニット及び基礎断熱工法を提供することを目的とする。【解決手段】型枠ユニットUは、断熱材付き基礎を構築するために用いられる型枠ユニットUであり、第一型枠片1a及び第二型枠片1bと、第一型枠片1aの上部に取り付けられるアングル5と、アンカーボルトを保持するアンカープレート3と、を備える。第一型枠片1a及び第二型枠片1bは、断熱材4の厚み4tと基礎本体10の立ち上がり部10aの厚み10tとを足し合わせた分の幅11wを有する空間11を挟んで並んで配置されている。アングル5は、空間11の幅方向において第二型枠片1b側に張り出しており、第一型枠片1aの上部と第二型枠片1bの上部との間に配置されている。アンカープレート3は、空間11の幅11w方向において、アングル5と第二型枠片1bの上部とに跨って設置されている。【選択図】図2

Description

本発明は、型枠ユニット及び基礎断熱工法に係り、特に断熱材付きの基礎を構築するための型枠ユニット、及び型枠ユニットを用いた基礎断熱工法に関する。
寒冷地における建物として、基礎の立ち上がり部分に断熱材を設ける基礎断熱工法によって、基礎の内側若しくは外側又はその両側を断熱することにより、外気温から床下への蓄熱影響を抑制可能な建物が普及しつつある。
例えば、特許文献1には、基礎を構築するための型枠が断熱材で形成された断熱型枠であり、その断熱型枠の上部に、アンカーボルトを保持する保持板(同文献には、トップスペーサと記載。)が取り付けられたものが記載されている。この保持板は、断熱型枠によって構築された基礎の上部にアンカーボルトを取り付けるために、これを保持するためのものである。
特許文献1に記載された基礎断熱工法は、型枠自体が断熱性を有するものであり、基礎構築後に型枠を残置するものである。
一方で、型枠と断熱材とを別部材とし、間隔をおいて立設する型枠片の間に断熱材を配置し、コンクリートを断熱材と一体的に打設して基礎を構築した後に、断熱材のみを残置しつつ型枠を撤去する工法もある。
そして、断熱材付き基礎を構築したときには、断熱材の基礎からの張り出しに合わせて水切り材を取り付ける都合上、基礎の高さと断熱材の高さを調製する必要がある。
断熱材のみを残置しつつ型枠を撤去する工法により断熱材付き基礎を構築したのち、基礎の天端面から突出する断熱材に対し、平坦な切断面を形成するように容易に切断できる切断具が特許文献2に記載されている。
また、段差を有する基礎を構築可能な天端型枠が特許文献3に記載されている。
特開2001−11869号公報 特開2007−291831号公報 特開2010−209626号公報
型枠を構成する型枠片の配置間隔は、型枠片の間に断熱材を配置する場合と、これを配置しない場合とで、同じ厚みの基礎を構築するときに、断熱材の厚み分だけ当然異なるものとなる。
このため、型枠片上に特許文献1の保持板や特許文献3の天端型枠を取り付ける場合に、断熱材が配置されているときには、これが配置されていない場合と比較して大きなアンカープレートや天端型枠を別個に用意する必要があった。このため、これらによって構成される型枠ユニットの設置作業に手間がかかっていた。
また、特許文献2に記載された切断具を用いた場合に、たとえ効率よく切断面を形成するように断熱材を切断できたとしても、断熱材を切断する作業分、型枠ユニット設置作業の全体の作業効率は少なからず低くなってしまう。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、断熱材付き基礎を容易に構築することが可能な型枠ユニット及び基礎断熱工法を提供することにある。
より具体的には、本発明の目的は、型枠片間の間隔が異なる場合にも同じサイズの保持板を共通して使用可能にすることにある。
また、本発明の目的は、断熱材上に水切り材等を配置するスペースを確保するため、所定の高さの断熱材付き基礎を構築することにある。
また、本発明の目的は、型枠ユニットの設置作業を容易にすることにある。
前記課題は、本発明の型枠ユニットによれば、立ち上がり部を有する基礎本体と該基礎本体の前記立ち上がり部に沿って取り付けられた断熱材とを有する断熱材付き基礎を構築するために用いられる型枠ユニットであって、前記断熱材の厚みと前記基礎本体の前記立ち上がり部の厚みとを足し合わせた分の幅を有する空間を挟んで並ぶ第一型枠片及び第二型枠片と、前記基礎本体中に一部が埋設されるアンカーボルトを保持する保持板と、前記第一型枠片の上部に取り付けられ、前記空間の幅方向において、前記第二型枠片側に張り出しており、前記第一型枠片の上部と前記第二型枠片の上部との間に配置されて前記保持板を支持する支持部材と、を備え、前記保持板は、前記支持部材と前記第二型枠片の上部とに跨って設置されていることにより解決される。
上記構成によれば、断熱材付き基礎を構築する際に、第一型枠片と第二型枠片との間の空間の幅方向において、アンカーボルトを保持する保持板が、第二型枠片の上部と第一型枠片の上部から張り出して設けられた支持部材とに跨って設置されていることで、断熱材を設ける分だけ第一型枠片と第二型枠片との間にある空間の幅方向の長さが長くなっても、断熱材を備えない基礎用の型枠に設置される保持板を使用することができる。また、異なる厚さの断熱材を備える基礎を構築する際にも、支持部材を用いることで、同じ保持板を使用することができるため、異なる大きさの保持板を用意する必要がなくなり、断熱材付き基礎を構築しやすくなる。
また、前記支持部材は、前記第一型枠片の上部に取り付けられる取付片と、該取付片から略垂直に延在する垂下片と、を備え、該垂下片は、前記取付片が前記第一型枠片の上部に取り付けられた状態で、前記空間のうち前記断熱材の上方の空間と前記立ち上がり部の形成空間とを隔てるように、前記空間内において鉛直方向に延在していると好ましい。
上記構成によれば、垂下片が、第一型枠片と第二型枠片との間の空間のうち、断熱材の上方の空間と立ち上がり部の形成空間とを隔てるように、空間内において鉛直方向に延在していることで、第二型枠片と垂下片の間に打設されるコンクリートが断熱材の上方に流れ込むことを制限でき、断熱材との間で段差を有する基礎本体を構築することができる。そして、このように段差を設けることで、段差によって基礎本体よりも低められた断熱材の上方に水切り材等を取り付けるためのスペースを形成することができ、他の部材の取り合いに適した断熱材付き基礎を構築しやすくなる。
また、前記支持部材と、前記第一型枠片の上部又は前記保持板とは、ピンによって接続されていると好ましい。
上記構成によれば、支持部材が、第一型枠片の上部又は保持板に、ピンによって接続されていることで、第一型枠片又は保持板に対して、ピンの抜き挿しによって支持部材の接続・分離を容易に行うことができ、型枠ユニットの設置作業が容易となる。
さらに、前記ピンは、前記空間内に配置された前記断熱材に挿し込まれていてもよい。
上記構成によれば、断熱材にピンを挿し込むことによって、断熱材の移動をより確実に抑制することができる。
また、前記課題は、本発明の基礎断熱工法によれば、前記型枠ユニットを用意し、前記第一型枠片と前記第二型枠片との間に前記断熱材を設置する設置工程と、該設置工程の後に、前記第一型枠片の上部に、前記第二型枠片側に張り出すように前記支持部材を取り付ける支持部材取付工程と、該支持部材取付工程の後に、前記空間の幅方向において前記支持部材と前記第二型枠片の上部とに跨るように前記保持板を取り付けるプレート取付工程と、を備えることにより解決される。
上記構成によれば、断熱材付き基礎を構築する際に、第一型枠片の上部に、第二型枠片側に張り出すように支持部材を取り付けて、支持部材と第二型枠片の上部とに跨るように保持板を取り付けることで、断熱材を設ける分だけ第一型枠片と第二型枠片との間隔が広がっていても、保持板を共通して使用することができる。
本発明に係る型枠ユニットよれば、断熱材を設ける分だけ第一型枠片と第二型枠片との間にある空間の幅方向の長さが長くなっても、異なる大きさの保持板を用意する必要がなく、断熱材付き基礎を構築しやすくなる。
また、断熱材の上方に水切り材等を取り付けるためのスペースを形成することができ、他の部材の取り合いに適した断熱材付き基礎を構築しやすくなる。
さらに、第一型枠片又は保持板に対して、ピンの抜き挿しによって支持部材の接続・分離を容易に行うことができ、型枠ユニットの設置作業が容易となる。
また、断熱材の移動をより確実に抑制することができる。
また、本発明に係る基礎断熱工法によれば、断熱材を設ける分だけ第一型枠片と第二型枠片との間隔が広がっていても、保持板を共通して使用することができる。
コンクリートを打設する前の状態における型枠ユニットの一部を示す斜視図である。 基礎本体の構築想像図を一部に含んで、型枠ユニットを示す図であり、図1のII-II断面を示す断面図である。 アングル近傍を示す図であり、図2のIII部を拡大して示す拡大断面図である。 建築された家屋における断熱材付き基礎部分を示す断面図である。 立ち上がり部の天端面及びモルタルと断熱材との段差部を利用して水切りカバーを設けた状態を、図4のV部を拡大して示す拡大断面図である。
本発明は、断熱材付きの基礎を構築するための型枠ユニット、及び型枠ユニットを用いた基礎断熱工法に関するものである。
以下に、本発明の実施形態に係る型枠ユニット及び基礎断熱工法について説明する。
なお、以下に示す実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。
つまり、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明には各実施形態、変形例に係る特徴を組み合わせたもの、その等価物が含まれることは勿論である。そして、各図に示された各部材は、説明の便宜を考慮して示されており、その形状、大きさ、厚さ等に係る具体的な実施形式に関しては、同一のものに限定されず、異なるものも含むものである。
<型枠ユニットの構成について>
まず、図1〜図3を参照して、本実施形態に係る型枠ユニットUについて説明する。なお、図1は、コンクリートを打設する前の状態における型枠ユニットUの一部を示す斜視図である。そして、図2は、基礎本体10の構築想像図を一部に含んで、型枠ユニットUを示す図であり、図1のII-II断面を示す断面図、図3は、アングル5近傍を示す図であり、図2のIII部を拡大して示す拡大断面図である。
型枠ユニットUは、基礎本体10と板状の断熱材4とを有する断熱材付き基礎20(図4参照)を構築するためのものである。具体的には、型枠ユニットUは、予め型枠1の内側に断熱材4を配置しておき、型枠1に打設した図示せぬコンクリートが固化するときに一体化させる一体打ち工法によって、断熱材付き基礎20を構築するためのものである。
型枠ユニットUは、第一型枠片1a(,1c)及び第二型枠片1bと、第一型枠片1aの上部に取り付けられる支持部材としてのアングル5と、アンカーボルト12を保持する保持板としてのアンカープレート3と、を主な構成部品として構成される。
第一型枠片1a(,1c)及び第二型枠片1bは、図示せぬコンクリートが打設される空間11(,21)を挟んで並ぶように、図2に示す鉄筋ベース6上に、吊止金具7を介して固定されている。
また、第一型枠片1aにおける第二型枠片1b側に対向する面には、断熱材4が沿って取り付けられており、一方、第一型枠片1cにおける第二型枠片1b側に対向する面には断熱材4が取り付けられていない。この断熱材4は、図2に示す吊止金具7上に取り付けられた図示せぬ断熱材留め金具によって固定されている。
つまり、第一型枠片1aと第一型枠片1cとは、図1に示すように、第二型枠片1bに平行に延在しており、第一型枠片1aの方は、第一型枠片1cよりも第二型枠片1bから離れて配設されている。
空間11は、第一型枠片1aと第二型枠片1bとの間の空間であり、図2に示すように、断熱材4の厚み4tと基礎本体10の立ち上がり部10aの厚み10tとを足し合わせた分の幅11wを有する。一方、空間21は、第一型枠片1cと第二型枠片1bとの間の空間であり、基礎本体10の立ち上がり部10aの厚み10t分の幅を有する。
アンカープレート3は、基礎本体10中に一部が埋設されるアンカーボルト12を保持するための部材であり、本実施形態においては、梯子状に形成された板材から成る部材である。アンカープレート3は、短手方向(空間11の幅方向)両端にあり直線的に延在する取付部3aと、短手方向両端の取付部3aに架け渡されるように、延在方向に所定の間隔をおいて配置された架橋部3bと、から構成されている。アンカープレート3は、アングル5の上部及び第一型枠片1cの上部と第二型枠片1bの上部とに跨って配置され、係止ピン9によって着脱可能に取り付けられている。
アングル5は、第二型枠片1b上に一端が取り付けられるアンカープレート3の他端を保持しつつ、断熱材4の上方にコンクリートが打設されるのを防止する機能を有する。アングル5は、断面略L字状に形成されており、取付片5aと、取付片5aの端部から略垂直に延在する垂下片5bと、から構成されている。
アングル5の取付片5aの第一型枠片1a側の端部は、第一型枠片1aの上面に重ねて配置されており、係止ピン9によって第一型枠片1aに着脱可能に係止されている。取付片5aは、空間11の幅方向において、換言すると構築される基礎本体10の立ち上がり部10aの幅方向において、第二型枠片1b側に水平に張り出している。つまり、アングル5は、第一型枠片1aの上部と第二型枠片1bの上部との間に配置されている。また、取付片5aの第二型枠片1b側の端部には、アンカープレート3の第一型枠片1a側の取付部3aが重ねて配置されており、これらは係止ピン9によって着脱可能に取り付けられている。
アングル5の垂下片5bは、取付片5aが第一型枠片1aの上部に取り付けられた状態で、空間11内において鉛直方向に延在しており、断熱材4における第二型枠片1b側の側面の上部に垂下片5bの下端側が面接触するように、配置されている。このように配置されたアングル5によって、空間11の上部は、断熱材4の上方の空間11aと、コンクリートの打設後に基礎本体10の立ち上がり部10aが形成されることになる空間11bとに隔てられている。
なお、図1に示すように、第一型枠片1aと第一型枠片1cとが繋がる部分(出隅部と入隅部と間の部分)の近傍には、アンカープレート3と第一型枠片1aとの間に配置される支持部材としてのアングル25が設けられている。
アングル25は、アングル5の延在方向の延長上あり、アングル5よりも比較的短く延在している。特にアングル25は、アングル5と同一断面形状であって、取付片5a及び垂下片5bから構成されるアングル5と同様に、取付片25a及び垂下片25bから構成され、断面略L字状に形成されている。なお、図1においては、断熱材4の上方の空間11aについての説明の都合上、アングル25を二点鎖線で示して、その下方を透過して断熱材4の上方の空間11aを示している。そして、アングル25も係止ピン9によって第一型枠片1aに固定されている。
このように、アングル5,25により、断熱材4の上方の空間11aと、コンクリートの打設後に立ち上がり部10aが形成されることとなる空間11b(立ち上がり部10aの形成空間に相当)とが隔てられている。
また、上記のように、第一型枠片1a,1cとアングル5,25、アングル5,25とアンカープレート3、アンカープレート3と第二型枠片1bは、係止ピン9によって相互に係止されている。このため、係止ピン9を抜き挿しすることによって、これらの接続・分離が簡単にでき、型枠ユニットUの設置作業及び取り外し作業が容易になされることとなる。さらには、断熱材4の上方にあり、アンカープレート3とアングル5,25とを連結する係止ピン9を、断熱材4に挿し込むようにしてもよい。このようにすることで、断熱材4の位置を保持した状態で、コンクリートを打設することが可能となる。
<各部材の大きさの関係性について>
図2を参照して前述したように、第一型枠片1aと第二型枠片1bとの間の空間11の幅11wは、断熱材4の厚み4tと構築される立ち上がり部10aの厚み10tとを足し合わせた分の幅と等しい。
また、アンカープレート3における、空間11の幅方向に配置された両側の取付部3aにある取付孔3c間の長さ3x(取付孔3cに挿し込まれる係止ピン9の間の長さ)は、空間11の幅11wより短い。よって、アンカープレート3は、アングル5を介さなければ、第一型枠片1aと第二型枠片1bとに跨らせて取り付けることはできない。
逆にいえば、アングル5を配置することによってアンカープレート3を空間11に跨らせて取り付けることが可能となる。つまり、アングル5を配置することで、アンカープレート3を空間11上で支持することが可能となる。よって、第一型枠片1aと第二型枠片1bとの間の空間11の幅11w、第一型枠片1aと第一型枠片1cとの間の空間21の幅に応じて、大きさの異なるアンカープレート3を用意する必要がない。換言すると、断熱材4の有無や、断熱材4の厚さの違いに応じて、大きさの異なるアンカープレート3を用意する必要がない。
<断熱材と立ち上がり部の天端面との段差部について>
次に、図4及び図5を参照して、断熱材4と立ち上がり部10aの天端面10b(上端面)との段差部15について説明する。なお、図4は、建築された家屋における断熱材付き基礎20の部分を示す断面図である。また、図5は、立ち上がり部10aの天端面10b及びモルタル10cと断熱材4との段差部15を利用して水切りカバー14を設けた状態を、図4のV部を拡大して示す拡大断面図である。
基礎本体10の立ち上がり部10aの側面に沿って断熱材4を一体的に備える断熱材付き基礎20においては、断熱材4に雨水等が直接かかること抑制するために、水切りカバー14を断熱材4の上方に取り付けると好適である。本実施形態においては、立ち上がり部10aのコンクリート部分上端上で塗り固められたモルタル10cの上方に壁パネル13が取り付けられており、壁パネル13を構成する面材13aの下端部に水切りカバー14が取り付けられている。
この場合に、立ち上がり部10aの屋外側に断熱材4が取り付けられた断熱材付き基礎20は、断熱材4が取り付けられていない基礎本体10と比較して、断熱材4の分だけ水切りカバー14を外側に配置する必要がある。そして、水切りカバー14は、雨水を斜め下方にガイドするために斜めに傾斜しているため、屋外側への張り出し量に応じて、水切りカバー14の下方にある断熱材4との間のスペースが必要となる。
そこで、断熱材4の上端は、立ち上がり部10aの天端面10bよりも下方に配置されるように、天端面10bと断熱材4との間に段差部15が形成されるように構成されている。
この構成は、上記のアングル5,25が機能することにより、コンクリート打設後に断熱材4の上端を天端面10bよりも低くするために、断熱材4に切断加工を施すことなく、容易に実現されることとなる。
上記のように、アングル5,25は第一型枠片1aに係止ピン9によって係止されており、アングル5,25の垂下片5b,25bが、第一型枠片1aと第二型枠片1bとの間の空間11の上部を、断熱材4の上方の空間11aと他の空間11bとに隔てている。
このように形成された垂下片5b,25bによって、コンクリートを空間11bに打設する際に、断熱材4の上方の空間11aまでコンクリートが進出することを防止できる。このため、アングル5,25によって、立ち上がり部10aの天端面10bが断熱材4の上端よりも高い位置となるように、立ち上がり部10aを構築することができることとなる。
<基礎断熱工法について>
上記、型枠ユニットUを用いた基礎断熱工法について説明する。
まず、型枠ユニットUを建築現場に持ち込んで、基礎構築のための用意をする。その後、設置工程として、鉄筋ベース6、不図示の鉄筋、鉄筋ベース6上に吊止金具7等を設置し、その上に第一型枠片1a及び第二型枠片1bを取り付け、第一型枠片1aと第二型枠片1bとの間に断熱材4を設置する。
次に、支持部材取付工程として、アングル5,25を第二型枠片1b側に張り出す向きで第一型枠片1a上に配置して取り付ける。具体的には、アングル5,25の取付片5a,25aの図示せぬ取付孔、及び第一型枠片1aの上部の図示せぬ取付孔に係止ピン9を通すことによって、アングル5,25を第一型枠片1a上に取り付ける。
その後、プレート取付工程として、空間11の幅方向においてアングル5,25と第二型枠片1bの上部とに跨るようにアンカープレート3を配置して取り付ける。具体的には、アンカープレート3の取付孔3c、及びアングル5,25の取付片5a,25aの図示せぬ取付孔に係止ピン9を通すことによって、アンカープレート3をアングル5,25及び第二型枠片1bの上部に取り付ける。この結果、アンカープレート3がアングル5,25の上面に載置されるようになり、当該アングル5,25がアンカープレート3を下方から支持するようになる。
その後、打設工程において、コンクリートを空間11、厳密には、断熱材4と第二型枠片1bとの間の空間11bに流し込むようにし、断熱材4よりも高い位置までコンクリートを打設する。このようにすることで、断熱材4と立ち上がり部10aと間に段差部15を有する断熱材付き基礎20が構築されることとなる。
上記の基礎断熱工法によれば、アングル5,25を用いることによって、断熱材付き基礎20を構築するための特別なアンカープレート3を用いずに、断熱材無しの基礎用のアンカープレート3を用いて、容易に断熱材付き基礎20を構築することができる。
さらに、アングル5,25によって、断熱材4の上方にコンクリートが流入することを防止して、断熱材4よりも高い位置に立ち上がり部10aの天端面10bを形成することができる。このため、コンクリート打設後に断熱材4の一部を切除せずとも段差部15を形成することができるため、水切りカバー14の取付可能とするための断熱材4の切断作業を省略することができる。
上記実施形態において、アンカープレート3は、梯子状に形成された板材から成る部材であるものとして説明した。しかしながら、アンカープレート3は、第二型枠片1bとアングル5又はアングル25とに架け渡されるものであればよい。つまり、アンカープレートは、梯子状に形成されたものに限られず、直線的な形状の板材であってもよく、平板状に形成されたものでよい。
また、上記実施形態において、アングル5,25は、断面略L字状に形成されているものとして説明した。しかしながら、このような形状に限定されず、空間11の上部のうち、断熱材4の上方の空間11aと他の空間11bとを隔てるように垂下片5b,25bを有して、第一型枠片1aに取付可能な形状であればよい。例えば、断面T字状のT形鋼であってもよい。
さらに、アンカープレート3を保持する部材としてアングル5,25の2種類の部材を例に説明した。しかし、本願発明はこのような構成に限定されず、1種類のアングルから成るものであってもよく、より複雑な形状の型枠1にも対応可能なように、複数種類のアングルから成るものでもよい。さらには、各アングルの大きさを空間11の幅方向の長さに適する大きさに変更してもよい。
また、上記実施形態においては、直線的に延在する断熱材付き基礎20を構築する例を示したが、本願発明は、断熱材付き基礎20のうち直線的に延在する部分に適用するものに限られず、出隅部や入隅部の部分に適用してもよい。この場合、例えばアンカープレートは、断面略L字状を成して断熱材4の上方の空間11aと他の空間11bとを隔てつつ、出隅部や入隅部に沿う形状に形成されていればよい。
1 型枠
1a,1c 第一型枠片
1b 第二型枠片
3 アンカープレート(保持板)
3a 取付部
3b 架橋部
3c 取付孔
3d 保持孔
3x 長さ
4 断熱材
4t 厚み
5 アングル(支持部材)
5a 取付片
5b 垂下片
6 鉄筋ベース
7 吊止金具
9 係止ピン
10 基礎本体
10a 立ち上がり部
10b 天端面
10c モルタル
10t 厚み
11,11a,11b 空間
11w 幅
12 アンカーボルト
13 壁パネル
13a 面材
14 水切りカバー
15 段差部
20 断熱材付き基礎
21 空間
25 アングル(支持部材)
25a 取付片
25b 垂下片
U 型枠ユニット

Claims (5)

  1. 立ち上がり部を有する基礎本体と該基礎本体の前記立ち上がり部に沿って取り付けられた断熱材とを有する断熱材付き基礎を構築するために用いられる型枠ユニットであって、
    前記断熱材の厚みと前記基礎本体の前記立ち上がり部の厚みとを足し合わせた分の幅を有する空間を挟んで並ぶ第一型枠片及び第二型枠片と、
    前記基礎本体中に一部が埋設されるアンカーボルトを保持する保持板と、
    前記第一型枠片の上部に取り付けられ、前記空間の幅方向において、前記第二型枠片側に張り出しており、前記第一型枠片の上部と前記第二型枠片の上部との間に配置されて前記保持板を支持する支持部材と、を備え、
    前記保持板は、前記支持部材と前記第二型枠片の上部とに跨って設置されていることを特徴とする型枠ユニット。
  2. 前記支持部材は、前記第一型枠片の上部に取り付けられる取付片と、該取付片から略垂直に延在する垂下片と、を備え、
    該垂下片は、前記取付片が前記第一型枠片の上部に取り付けられた状態で、前記空間のうち、前記断熱材の上方の空間と前記立ち上がり部の形成空間とを隔てるように、前記空間内において鉛直方向に延在していることを特徴とする請求項1に記載の型枠ユニット。
  3. 前記支持部材と、前記第一型枠片の上部又は前記保持板とは、ピンによって接続されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の型枠ユニット。
  4. 前記ピンは、前記空間内に配置された前記断熱材に挿し込まれていることを特徴とする請求項3に記載の型枠ユニット。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の型枠ユニットを用意し、
    前記第一型枠片と前記第二型枠片との間に前記断熱材を設置する設置工程と、
    該設置工程の後に、前記第一型枠片の上部に、前記第二型枠片側に張り出すように前記支持部材を取り付ける支持部材取付工程と、
    該支持部材取付工程の後に、前記空間の幅方向において前記支持部材と前記第二型枠片の上部とに跨るように前記保持板を取り付けるプレート取付工程と、
    を備えることを特徴とする基礎断熱工法。
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