JP2018002927A - 塗料および塗膜 - Google Patents

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Abstract

【課題】低温で加熱処理しても撥水性に優れる塗膜を形成できる塗料、および撥水性に優れる塗膜の提供。【解決手段】アルコキシシリル基を有するアクリル系共重合体と、両末端にヒドロキシ基を有するジメチルポリシロキサンと、金属触媒とを含有し、前記アクリル系共重合体100質量部に対して、前記ジメチルポリシロキサンの含有量が0.5質量部以上であり、前記金属触媒の含有量が1.0質量部以上である塗料、および前記塗料を60〜250℃で30秒〜60分、加熱処理して得られる塗膜。【選択図】なし

Description

本発明は、塗料および塗膜に関する。
基材の表面保護や意匠性付与などを目的として、基材表面には塗装が施される場合が多い。基材表面に形成された塗膜に汚れが付着することを防止するために、塗膜に撥水性を付与できる塗料(以下、「撥水性塗料」ともいう。)が提案されている。
このような塗料としては、シリコーン樹脂骨格やフッ素系樹脂を主成分とする塗料が一般的である。例えば特許文献1には、1分子中に2以上のシラノール基を有するオルガノポリシロキサンと、1分子中に2以上の加水分解性基を有するオルガノシランまたはその部分加水分解縮合物と、金属硬化触媒と、銅または亜鉛の酸化物と、アルコールとを含有する防汚塗料組成物が開示されている。
特開2016−20430号公報
基材表面に撥水性の塗膜を形成するには、基材表面に撥水性塗料を塗布した後、高温(例えば130℃程度)で加熱処理する。高温で加熱処理することで基材表面上の撥水性塗料が硬化して塗膜が形成され、かつこの塗膜が撥水性を発現する。このように塗膜に撥水性を発現させるためには高温での加熱処理が必要となる。
しかしながら、例えば基材が熱可塑性樹脂製の場合、高温で加熱処理すると基材が変形しやすいため、高温で加熱処理することは困難である。基材が変形しない程度の温度で加熱処理した場合は処理温度が低すぎるため、十分な撥水性を発現しにくい。そのため、従来の撥水性塗料は、熱可塑性樹脂製の基材には不向きであった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、低温で加熱処理しても撥水性に優れる塗膜を形成できる塗料、および撥水性に優れる塗膜の提供を目的とする。
本発明は、以下の態様を有する。
[1] アルコキシシリル基を有するアクリル系共重合体と、両末端にヒドロキシ基を有するジメチルポリシロキサンと、金属触媒とを含有し、前記アクリル系共重合体100質量部に対して、前記ジメチルポリシロキサンの含有量が0.5質量部以上であり、前記金属触媒の含有量が1.0質量部以上である、塗料。
[2] [1]に記載の塗料を60〜250℃で30秒〜60分、加熱処理して得られる、塗膜。
本発明の塗料によれば、低温で加熱処理しても撥水性に優れる塗膜を形成できる。
また、本発明の塗膜は撥水性に優れる。
以下、本発明について詳細に説明する。
なお、本発明において「アクリル系共重合体」とは、アクリル系単量体に基づく構成単位(単量体単位)を有する共重合体である。アクリル系単量体とは、(メタ)アクリロイル基を有する単量体を示す。「(メタ)アクリロイル基」は、アクリロイル基およびメタクリロイル基の総称である。
また、「アルコキシシリル基」とは、ケイ素原子にアルコキシ基が1〜3つ、直接結合したものである。
また、「(メタ)アクリル酸」は、アクリル酸およびメタクリル酸の総称である。
また、「低温」とは、本発明の塗料を例えば熱可塑性樹脂製の基材に塗布して加熱処理する際に、基材が変形しにくい温度のことである。
また、「常温」とは、JIS Z 8703で定義される温度、すなわち、5〜35℃である。
「塗料」
本発明の塗料は、アルコキシシリル基を有するアクリル系共重合体(以下、「(A)成分」ともいう。)と、両末端にヒドロキシ基を有するジメチルポリシロキサン(以下、「(B)成分」ともいう。)と、金属触媒(以下、「(C)成分」ともいう。)とを含有する。
<(A)成分>
(A)成分は、アルコキシシリル基を有するアクリル系共重合体である。
(A)成分は、アクリル系単量体と、アルコキシシリル基を有する単量体とを共重合することで得られる。すなわち、(A)成分はアクリル系単量体と、アルコキシシリル基を有する単量体とを含む単量体混合物の反応物であり、アクリル系単量体に由来する単位(アクリル系単量体単位)と、アルコキシシリル基を有する単量体に由来する単位(アルコキシシリル基を有する単量体単位)とを有する。
アクリル系単量体は、塗料に良好な塗装作業性や、基材等の対象物への付着性能を付与する役割を主に果たす。
アクリル系単量体としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸i−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸i−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸へプチル、(メタ)アクリル酸オクチル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル;(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−(n−プロポキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(n−ブトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸3−メトキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−エトキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−(n−プロポキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(n−ブトキシ)プロピル等の(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル;(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸イソボルニル等の脂環式基含有(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル等のヒドロキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸などが挙げられる。これらはいずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
アルコキシシリル基を有する単量体は、シランカップリング剤の役割を果たし、(A)成分を架橋構造にするとともに、架橋構造の(A)成分と後述する(B)成分とを反応させる。具体的には、(A)成分中のアルコキシシリル基と、(B)成分中のヒドロキシ基とが反応する。
アルコキシシリル基を有する単量体としては、下記一般式(1)で表される基を有する単量体が好ましい。
Figure 2018002927
式(1)中、Rは炭素数1〜4のアルキル基であり、Rは水素原子または炭素数1〜10のアルキル基であり、mは1〜3の整数である。
は炭素数1〜4のアルキル基であり、炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、メチル基またはエチル基がより好ましい。
は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基であり、炭素数1〜5のアルキル基が好ましく、炭素数1〜3のアルキル基がより好ましく、メチル基がさらに好ましい。
mは1〜3の整数であり、2または3の整数が好ましい。
一般式(1)で表される基を有する単量体としては、アクリル系単量体と共重合可能であれば特に制限されないが、例えば、一般式(1)で表される基に加えて、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、エポキシ基、アミノプロピル基、メルカプト基(チオール基)等の反応性官能基を有する単量体が挙げられる。具体的には、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ(n−プロポキシ)シラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシランなどが挙げられる。これらはいずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、上述した以外にも、アルコキシシリル基を有する単量体として、一般的にシランカップリング剤と呼ばれるものを使用することもできる。
(A)成分中のアクリル系単量体単位の含有量は、(A)成分を構成する全構成単位の総質量に対して、5〜95質量%が好ましく、20〜90質量%がより好ましく、35〜85質量%がさらに好ましい。
(A)成分中のアルコキシシリル基を有する単量体単位の含有量は、(A)成分を構成する全構成単位の総質量に対して、5〜95質量%が好ましく、10〜80質量%がより好ましく、15〜65質量%がさらに好ましい。
アクリル系単量体単位の含有量が5質量%以上であり、アルコキシシリル基を有する単量体単位の含有量が95質量%以下であれば、撥水性に加えて撥油性にも優れる塗膜が得られる。加えて、(A)成分が後述する(B)成分と相溶しやすくなるので、塗膜が濁るのを抑制できる。
アクリル系単量体単位の含有量が95質量%以下であり、アルコキシシリル基を有する単量体単位の含有量が5質量%以上であれば、撥水性に加えて撥油性にも優れる塗膜が得られる。特に、アクリル系単量体単位の含有量が90質量%以下であり、アルコキシシリル基を有する単量体単位の含有量が10質量%以上であれば、塗膜の撥油性および撥油性がより向上する。
(A)成分は、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、必要に応じて、アクリル系単量体およびアルコキシシリル基を有する単量体に、他の単量体を共重合させたものでもよい。
他の単量体としては、アクリル系単量体およびアルコキシシリル基を有する単量体と共重合可能であれば特に制限されないが、例えばマレイン酸、フタル酸、イタコン酸、酢酸ビニル、スチレンなどが挙げられる。
他の単量体に由来する単位(他の単量体単位)の含有量は、(A)成分を構成する全構成単位の総質量に対して、20質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましく、5質量%以下がさらに好ましい。
(A)成分の質量平均分子量は、5000〜150000が好ましく、8000〜100000がより好ましく、10000〜50000がさらに好ましい。(A)成分の質量平均分子量が5000以上であれば、未反応の単量体が残存しにくい。一方、(A)成分の質量平均分子量が150000以下であれば、塗装時の糸引きを抑制できる。また、得られる塗膜の平滑性を良好に維持できる。
(A)成分の質量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定される標準ポリスチレン換算の値である。
(A)成分中のケイ素の含有量(以下、「Si比率」ともいう。)は、(A)成分の総質量に対して1〜10質量%が好ましく、1.5〜9質量%がより好ましい。Si比率が1質量%以上であれば、(A)成分と(B)成分との反応が十分に進行し、塗膜の撥水性がより高まるとともに、塗膜の強度も高まる。加えて、塗膜が撥油性も発現しやすくなる。一方、Si比率が10質量%以下であれば、(A)成分が後述する(B)成分と相溶しやすくなるので、塗膜が濁るのを抑制できる。
(A)成分中のSiの含有量は、熱重量測定装置を用いて測定される値である。
<(B)成分>
(B)成分は、両末端にヒドロキシ基を有するジメチルポリシロキサンである。すなわち、(B)成分は両末端にシラノール基を有するジメチルシリコーンオイルである。
(B)成分の質量平均分子量は、20000以下が好ましく、15000以下がより好ましく、10000以下がさらに好ましい。(B)成分の質量平均分子量が20000以下であれば、撥水性が発現しやすい。また、相溶性が向上するので塗膜が濁るのを抑制できる。特に、(B)成分の質量平均分子量が15000以下であれば、撥油性にも優れる塗膜が得られる。(B)成分の質量平均分子量の下限値については特に制限されない。
(B)成分の質量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定される標準ポリスチレン換算の値である。
(B)成分の含有量は、(A)成分100質量部に対して0.5質量部以上であり、0.6質量部以上が好ましく、1質量部以上がより好ましい。(B)成分の含有量が0.5質量部以上であれば、撥水性に優れた塗膜が得られる。
(B)成分の含有量は、(A)成分100質量部に対して100質量部以下が好ましく、50質量部以下がより好ましく、30質量部以下がさらに好ましく、10質量部以下が特に好ましい。(B)成分の含有量が100質量部以下であれば、(A)成分との相溶性を良好に維持できるので、塗膜が濁るのを抑制できる。特に、(B)成分の含有量が10質量部以下であれば、撥油性にも優れる塗膜が得られる。
<(C)成分>
(C)成分は、金属触媒である。
(C)成分は、(A)成分のアルコキシシリル基と、(B)成分のヒドロキシ基との反応を促進させる役割を主に果たす。
(C)成分としては、金属アルコキシド、金属キレート、有機スズ化合物などが挙げられる。
金属アルコキシドとしては、下記一般式(2)で表される化合物が挙げられる。
M(OR ・・・(2)
式(2)中、Mは金属元素であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基であり、nは金属元素の酸化数である。
金属アルコキシドの金属元素(M)としては、チタン、アルミニウム、亜鉛、ジルコニウム、スズ、バナジウムなどが挙げられる。これらの中でも、着色しにくく、触媒としての安定性や塗料化した際の反応性に優れる点で、チタン、アルミニウムが好ましい。
は炭素数1〜4のアルキル基であり、炭素数2〜4のアルキル基が好ましく、プロピル基またはブチル基がより好ましい。
nが2以上の場合、(OR)は互いに同じでもよく、異なってもよいが、互いに同じであることが好ましい。
金属アルコキシドの具体例としては、チタントリブトキシド、チタントリブトキシドダイマー、アルミニウムトリセカンダリーブトキシドなどが挙げられる。これらはいずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
金属キレート化合物としては、例えばアルミニウムエチルアセトアセテート・ジイソプロピレート、アルミニウムアルキルアセトアセテート・ジイソプロピレート、アルミニウムビスエチルアセトアセテート・モノアセチルアセトネート、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート等のアルミニウムキレート;チタンジイソプロポキシビス(アセチルアセトネート)、チタンテトラアセチルアセトネート、チタニウムジ−2−エチルヘキソキシビス(2−エチル−3−ヒドロキシヘキソキシド)、チタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)、ジ−i−プロポキシ・ビス(アセチルアセトナト)チタン、プロパンジオキシチタンビス(エチルアセトアセテート)等のチタネート系キレートなどが挙げられる。これらはいずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
有機スズ化合物としては、例えばジラウリン酸ジブチルスズ、ジオクチル酸ジブチルスズなどが挙げられる。これらはいずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(C)成分の含有量は、(A)成分100質量部に対して1.0質量部以上であり、1.5質量部以上が好ましく、2質量部以上がより好ましい。(C)成分の含有量が1.0質量部以上であれば、塗膜が十分に硬化するので、優れた撥水性を発現できる。
(C)成分の含有量の上限値については特に制限されないが、(A)成分100質量部に対して30質量部以下が好ましく、20質量部以下がより好ましく、10質量部以下がさらに好ましく、5質量部以下が特に好ましい。特に、(C)成分の含有量が5質量部以下であれば、塗料の安定性が高まるため、塗料を製造してから使用できるまでの使用可能時間(ポットライフ)の長い塗料が得られる。
<他の成分>
本発明の塗料には、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、添加剤や溶剤が含まれていてもよい。
添加剤としては、例えば顔料、充填剤、可塑剤、表面調整剤、分散剤、塗面調製剤、界面活性剤、光安定剤、酸化防止剤、増粘剤、揺変剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、光輝剤などが挙げられる。
溶剤としては、例えば水、有機溶剤などが挙げられる。有機溶剤としては、例えばベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤などが挙げられる。
<製造方法>
本発明の塗料は、(A)成分、(B)成分および(C)成分と、必要に応じて他の成分とを混合することで得られる。
<作用効果>
以上説明した本発明の塗料は、上述した(A)成分と(B)成分と(C)とを含有するので、撥水性に優れる塗膜を形成できる。係る理由は、以下のように考えられる。
本発明の塗料を対象物(基材表面)に塗布し、硬化させると、上述した(A)成分中のアルコキシシリル基と(B)成分中のヒドロキシ基とが、(C)成分の触媒作用により反応する。その結果、塗膜表面で(B)の主鎖が逆U字状に配向することで、塗膜が撥水性を発現すると考えられる。
また、上述したように、従来の撥水性塗料の場合は対象物に塗布した後、高温(例えば130℃程度)で加熱処理する必要があるため、熱可塑性樹脂製の基材には不向きであった。
しかし、本発明の塗料であれば、(A)成分中のアルコキシシリル基と(B)成分中のヒドロキシ基との反応により塗膜に撥水性を発現させる。このアルコキシシリル基とヒドロキシ基との反応は、(C)成分の存在下であれば、比較的低温でも十分に進行する。そのため、本発明の塗料を低温で加熱処理しても撥水性に優れた塗膜を形成できる。なお、前記アルコキシシリル基とヒドロキシ基との反応は、(C)成分の存在下であれば常温でも進行するので、本発明の塗料を常温で放置しても撥水性に優れた塗膜を形成できる。
よって、対象物が例えば熱可塑性樹脂製の基材のように、高温で加熱処理すると変形しやすい基材であっても、本発明の塗料を用いれば基材表面に撥水性の塗膜を形成できる。
特に、塗料中の(B)成分の含有量が、(A)成分100質量部に対して10質量部以下であれば、あるいは(B)成分の質量平均分子量が15000以下であれば、撥油性にも優れた塗膜を形成できる。
[塗膜]
本発明の塗膜は、例えば基材表面に上述した本発明の塗料を塗布し、硬化させて得られる。
基材としては、プラスチック基材、金属基材、ガラス基材などが挙げられる。
プラスチック基材の材質としては、例えばポリエステル(例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等)、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリフェニレンスルフィド、ポリアミド(ポリエーテルイミド、ポリイミドアミド等)、ポリカーボネート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂(ABS)、アクリル樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合樹脂、アクリル−スチレン共重合樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂等の熱可塑性樹脂;フェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂などが挙げられる。これらのうち、耐熱性を有する熱可塑性樹脂としては、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンスルフィド、ポリアミド(ポリエーテルイミド、ポリイミドアミド等)、ポリカーボネートなどが挙げられる。
金属基材の材質としては、例えばアルミニウム、鉄、ニッケル、クロム、チタン、銅、銀、亜鉛、スズ、インジウム、マグネシウム、これらの酸化物、およびこれらの合金などが挙げられる。
基材の形状については特に限定されず、フィルム状、立体状のいずれでもよい。
また、塗膜との密着性を高める観点から、塗膜が形成される基材表面は、コロナ放電処理やプラズマ処理など前処理が施されていてもよい。
基材への塗料の塗布方法としては特に制限されず、公知の方法を採用できるが、例えばスプレー塗装法、刷毛塗り法、ローラ塗装法、カーテンコート法、フローコート法、浸漬塗り法などが挙げられる。
硬化温度は基材の材質に応じて決定されるが、通常は、常温〜250℃である。硬化を早める観点から、基材表面に塗料を塗布した後、60〜250℃で加熱処理することが好ましい(加熱処理工程)。硬化を早めることで塗膜の流動性が短時間で減少するため、塗膜に傷や異物などが付着することを抑制できる。特に、加熱処理温度が60℃以上であれば、(A)成分中のアルコキシシリル基と(B)成分中のヒドロキシ基との反応が短時間で十分に進行し、撥水性に優れる塗膜が得られる。加熱処理温度が高いほど、加熱処理時間を短縮できる。また、(A)成分中のアルコキシシリル基と(B)成分中のヒドロキシ基との反応が進行しやすくなり、塗膜の撥水性が高まる傾向にあるが、250℃を超えても反応の進行のしやすさは頭打ちとなる。また、加熱処理温度が高すぎると、基材が変形することがある。加熱処理温度が250℃以下であれば、基材の変形を抑制しつつ、短時間で(A)成分中のアルコキシシリル基と(B)成分中のヒドロキシ基とが反応する。加熱処理温度は200℃以下が好ましく、180℃以下がより好ましく、150℃以下がさらに好ましい。
基材が熱可塑性樹脂製の場合、加熱処理温度は60℃以上が好ましく、70℃以上がより好ましく、80℃以上がさらに好ましい。上限値については、基材が変形しにくい温度以下(すなわち、熱可塑性樹脂の融点以下)が好ましい。
基材が耐熱性を有する熱可塑性樹脂製、熱硬化性樹脂、金属製、またはガラス製の場合、加熱処理温度は80℃以上が好ましく、100℃以上がより好ましく、120℃以上がさらに好ましい。上限値については、250℃以下が好ましく、200℃以下がより好ましく、180℃以下がさらに好ましい。
加熱処理時間は30秒〜60分が好ましい。加熱処理時間が30秒以上であれば、(A)成分中のアルコキシシリル基と(B)成分中のヒドロキシ基との反応が十分に進行し、撥水性に優れる塗膜が得られる。加熱処理時間が長いほど、(A)成分中のアルコキシシリル基と(B)成分中のヒドロキシ基との反応が進行するが、60分を超えても反応の進行具合は頭打ちとなる。加熱処理時間は15〜60分が好ましい。
なお、加熱処理温度が低温(具体的には、60℃以上130℃未満)の場合、加熱処理工程の後に、形成された塗膜を常温で3日以上、放置(養生)することが好ましい(放置工程)。上述したように、加熱処理工程の加熱処理温度が高くなるほど塗膜の撥水性は高まる傾向にあるが、低温で加熱処理しても加熱処理工程の後に放置工程を行うことで、塗膜の撥水性がより向上する。加えて、塗膜が撥油性を発現する場合は、撥油性も向上する傾向にある。
また、常温で硬化する場合は、基材表面に塗料を塗布した後、常温で7日以上、放置(養生)することが好ましい。
塗膜の膜厚は、0.1〜100μmが好ましく、1〜50μmがより好ましい。
以上説明した本発明の塗膜は、上述した本発明の塗膜より得られるので、撥水性に優れる。
なお、上述した(A)成分中のアルコキシシリル基と(B)成分中のヒドロキシ基との反応は、例えば加熱処理工程の加熱処理温度や加熱処理時間によって、進行の程度が異なるため、塗膜の構造を特定することは困難である。すなわち、塗膜をその構造または特性により直接特定することは不可能であるか、またはおよそ実際的ではないという事情(不可能・非実際的事情)が存在する。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
「アクリル系共重合体(A)の製造」
<アクリル系共重合体(A−1)の製造>
3口の反応容器に、メタクリル酸メチル75質量部と、アクリル酸n−ブチル25質量部と、トルエン100質量部と、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル2質量部とを投入した。次いで、この反応容器内の空気を窒素ガスで置換した後、窒素雰囲気中、撹拌しながら反応容器内の温度を75℃まで昇温し、10時間反応した。
反応後、反応容器内の反応液を固形分が30質量%になるまでトルエンで希釈し、アクリル系共重合体(A−1)の溶液を得た。
得られたアクリル系共重合体(A−1)の質量平均分子量について、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により、標準ポリスチレン換算の値を測定したところ、30000であった。また、アクリル系共重合体(A−1)のSi比率を以下のようにして測定したところ、0質量%であった。これらの結果を表1に示す。
アクリル系共重合体(A−1)の溶液を乾燥してトルエンを除去した後、乾燥したアクリル系共重合体(A−1)から約0.2gのサンプルを採取し、熱重量測定装置(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン株式会社製、「Q500型」)にセットした。常温から測定を開始し、1000℃まで5℃/分の昇温速度にて昇温させた。昇温後の残存量を測定し、アクリル系共重合体(A−1)中のケイ素の含有量(Si比率)を求めた。
<アクリル系共重合体(A−2)〜(A−6)の製造>
単量体混合物の組成を表1に示すように変更した以外は、アクリル系共重合体(A−1)と同様にしてアクリル系共重合体(A−2)〜(A−6)の溶液を得た。
得られたアクリル系共重合体(A−2)〜(A−6)の質量平均分子量およびSi比率について、アクリル系共重合体(A−1)と同様にして測定した。結果を表1に示す。
Figure 2018002927
表1中の略号は以下の通りである。
・MMA:メタクリル酸メチル
・BA:アクリル酸n−ブチル
・KBE−503:3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン(式(1)で表される基(R=エチル基、m=3)と、メタクリロイル基とを有する単量体)(信越化学工業株式会社製、「KBE−503」)
・KBM−503:3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(式(1)で表される基(R=メチル基、m=3)と、メタクリロイル基とを有する単量体)(信越化学工業株式会社製、「KBM−503」)
・AIBN:2,2’−アゾビスイソブチロニトリル
「実施例1」
<塗料の製造>
(A)成分としてアクリル系共重合体(A−3)の溶液を固形分換算で100質量部と、(B)成分として両末端にシラノール基を有するジメチルシリコーンオイル(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製、「XC96−723」、質量平均分子量700)0.6質量部と、(C)成分としてジラウリン酸ジブチルスズ2質量部と、有機溶剤として芳香族炭化水素(山一化学工業株式会社製、「YS−100」)1500質量部とを混合し、塗料を調製した。
得られた塗料について、以下のようにして撥水性および撥油性を評価した。結果を表2に示す。
<撥水性の評価1>
脱脂したガラス板の表面に塗料を2g/mとなるようにスプレー塗装した後、130℃で30分間加熱処理して、ガラス板上に塗膜を形成した。直ちに、塗膜の表面に2μLの水を滴下し、水の接触角を接触角測定装置(協和界面科学株式会社製接触角型CA−DT)を用いて測定し、以下の評価基準にて評価した。
◎:後退接触角が120°以上である。
○:後退接触角が90°以上、120°未満である。
△:後退接触角が60°以上、90°未満である。
×:後退接触角が60°未満である。
××:水が濡れ広がる。
<撥水性の評価2>
脱脂したガラス板の表面に塗料を2g/mとなるようにスプレー塗装した後、80℃で30分間加熱処理して、ガラス板上に塗膜を形成した。直ちに、塗膜の表面に2μLの水を滴下し、水の接触角を接触角測定装置(協和界面科学株式会社製接触角型CA−DT)を用いて測定した。評価基準は撥水性の評価1と同様である。
<撥水性の評価3>
脱脂したガラス板の表面に塗料を2g/mとなるようにスプレー塗装した後、80℃で30分間加熱処理して、ガラス板上に塗膜を形成した。その後、室温(25℃)で7日間放置した。放置後、塗膜の表面に2μLの水を滴下し、水の接触角を接触角測定装置(協和界面科学株式会社製接触角型CA−DT)を用いて測定した。評価基準は撥水性の評価1と同様である。
<撥油性の評価1>
脱脂したガラス板の表面に塗料を2g/mとなるようにスプレー塗装した後、130℃で30分間加熱処理して、ガラス板上に塗膜を形成した。直ちに、塗膜の表面に2μLのトルエンを滴下し、トルエンの接触角を接触角測定装置(協和界面科学株式会社製接触角型CA−DT)を用いて測定し、以下の評価基準にて評価した。
○:トルエン後退接触角が60°以上である。
△:トルエン後退接触角が60°未満である。
×:トルエンが濡れ広がる。
<撥油性の評価2>
脱脂したガラス板の表面に塗料を2g/mとなるようにスプレー塗装した後、80℃で30分間加熱処理して、ガラス板上に塗膜を形成した。直ちに、塗膜の表面に2μLのトルエンを滴下し、トルエンの接触角を接触角測定装置(協和界面科学株式会社製接触角型CA−DT)を用いて測定した。評価基準は撥油性の評価1と同様である。
<撥油性の評価3>
脱脂したガラス板の表面に塗料を2g/mとなるようにスプレー塗装した後、80℃で30分間加熱処理して、ガラス板上に塗膜を形成した。その後、室温(25℃)で7日間放置した。放置後、塗膜の表面に2μLのトルエンを滴下し、トルエンの接触角を接触角測定装置(協和界面科学株式会社製接触角型CA−DT)を用いて測定した。評価基準は撥油性の評価1と同様である。
「実施例2〜22、比較例1〜5」
(A)成分、(B)成分および(C)成分の種類と配合量を表2〜5に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして塗料を調製し、撥水性および撥油性を評価した。結果を表2〜5に示す。
Figure 2018002927
Figure 2018002927
Figure 2018002927
Figure 2018002927
表2〜5中の(A)成分の配合量は固形分換算量である。また、表2〜5中の略号は以下の通りである。
・DMS−S12:両末端にシラノール基を有するジメチルシリコーンオイル(Gelest,Incorporated社製、「DMS−S12」、質量平均分子量550)
・XC96−723:両末端にシラノール基を有するジメチルシリコーンオイル(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製、「XC96−723」、質量平均分子量700)
・DMS−S15:両末端にシラノール基を有するジメチルシリコーンオイル(Gelest,Incorporated社製、「DMS−S15」、質量平均分子量2750)
・YF3800:両末端にシラノール基を有するジメチルシリコーンオイル(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製、「YF3800」、質量平均分子量6000)
・PMX−0930:両末端にシラノール基を有するジメチルシリコーンオイル(東レ・ダウコーニング株式会社製、「PMX−0930」、質量平均分子量12500)
・XF3905:両末端にシラノール基を有するジメチルシリコーンオイル(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製、「XF3905」、質量平均分子量20000)
・KF96−100cs:ジメチルポリシロキサン(両末端にシラノール基を有さないジメチルシリコーンオイル)(信越化学工業株式会社製、「KF96−100cs」、質量平均分子量6000)
・DBTDL:ジラウリン酸ジブチルスズ
・TA−23:チタントリブトキシダイマー(マツモトファインケミカル株式会社製、「オルガチックスTA−23」)
・A−1001:アルミニウムトリセカンダリーブトキシド(マツモトファインケミカル株式会社製、「A−1001」)
・YS−100:芳香族炭化水素系溶剤(山一化学工業株式会社製、「YS−100」、沸点163〜175℃)
表2〜4から明らかなように、各実施例の塗料より形成された塗膜は、撥水性に優れていた。特に、(A)成分100質量部に対して、(B)成分の含有量が10質量部以下であり、(C)成分の含有量が2質量部以上であり、かつ(B)成分の質量平均分子量が12500以下である実施例1〜11、13、15、16、18〜22の塗料より形成された塗膜は概ね撥油性にも優れていた。
また、80℃で30分加熱処理した直後の塗膜よりも、80℃で30分加熱処理した後に25℃で7日間放置した後の塗膜の方が、撥水性および撥油性ともに向上する傾向にあることが示された。
なお、実施例1〜18、21、22の塗料は、実施例19、20の塗料に比べてポットライフが長かった。
一方、表5から明らかなように、(B)成分の含有量が(A)成分100質量部に対して0.4質量部である比較例1の塗料、および(B)成分を含まない比較例3の塗料より形成された塗膜は、撥水性および撥油性に劣っていた。
両末端にヒドロキシ基を有さないジメチルポリシロキサンを用いた比較例2の塗料より形成された塗膜は、撥水性および撥油性に劣っていた。
アルコキシル基を有さないアクリル系共重合体を用いた比較例4の塗料より形成された塗膜は、撥水性および撥油性に劣っていた。
触媒の含有量が(A)成分100質量部に対して0.4質量部である比較例5の塗料より形成された塗膜は、撥水性および撥油性に劣っていた。

Claims (2)

  1. アルコキシシリル基を有するアクリル系共重合体と、両末端にヒドロキシ基を有するジメチルポリシロキサンと、金属触媒とを含有し、
    前記アクリル系共重合体100質量部に対して、前記ジメチルポリシロキサンの含有量が0.5質量部以上であり、前記金属触媒の含有量が1.0質量部以上である、塗料。
  2. 請求項1に記載の塗料を60〜250℃で30秒〜60分、加熱処理して得られる、塗膜。
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