JP7062888B2 - 硬化性樹脂組成物、コーティング剤、及び物品。 - Google Patents

硬化性樹脂組成物、コーティング剤、及び物品。 Download PDF

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本発明は、コーティング剤をはじめとする様々な用途に使用可能な硬化性樹脂組成物に関するものである。
近年、無機材料と有機材料の特性を兼備させた高機能材料の開発が各産業分野で広く行われており、無機材料は耐候性、耐熱性、耐擦傷性等の耐久性に優れ、有機材料は柔軟性・加工性に富んでいることが一般的に知られている。このような中、無機材料と有機材料とを複合化した硬化性樹脂組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この樹脂硬化性組成物の塗膜は、高耐候性を有しているが、より高度な耐熱性が要求される場合には硬化剤を使用することが必須であり、塗装作業性に劣る点が指摘されていた。
そこで、作業性に優れる一液硬化仕様で、耐熱性に優れた塗膜を形成可能な材料が求められていた。
特許第3521431号公報
本発明が解決しようとする課題は、保存安定性に優れ、作業性に優れる一液硬化仕様においても耐熱性等の各種物性に優れた塗膜を形成可能である硬化性樹脂組成物、該硬化性樹脂組成物用いたコーティング剤、及び該コーティング剤の塗膜を有する物品を提供することである。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、特定のポリシロキサン及び特定の重合体セグメントが結合した複合樹脂が、媒体中に溶解又は分散した硬化性樹脂組成物が、保存安定性に優れ、作業性に優れる一液硬化仕様においても耐熱性等の各種物性に優れた塗膜を形成可能であることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、一般式(1)又は(2)で表される構造単位(U1)、及び一般式(3)で表される構造単位(U2)を有するポリシロキサン(a1)と重合体(a2)とが一般式(4)で表される結合により結合した複合樹脂(A)が、媒体中に溶解又は分散している硬化性樹脂組成物であって、前記複合樹脂(A)中の前記ポリシロキサン(a1)が75~99質量%であり、前記ポリシロキサン(a1)中の前記構造単位(U1)が10~55質量%であることを特徴とする硬化性樹脂組成物に関する。
Figure 0007062888000001
Figure 0007062888000002
(一般式(1)、(2)中のRは芳香族炭化水素置換基を表し、Rは芳香族炭化水素
置換基又はアルキル基を表す。)
Figure 0007062888000003
(一般式(3)中のRはメチル基又はエチル基を表す。)
Figure 0007062888000004
本発明の硬化性樹脂組成物は、基材密着性、耐熱性、耐候性等に優れた塗膜を形成できることから、各種基材のプライマー層形成用コーティング剤やトップコート層形成用コーティング剤等に好適に使用することができる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、一般式(1)又は(2)で表される構造単位(U1)、及び一般式(3)で表される構造単位(U2)を有するポリシロキサン(a1)と重合体(a2)とが一般式(4)で表される結合により結合した複合樹脂(A)が、媒体中に溶解又は分散している硬化性樹脂組成物であって、前記複合樹脂(A)中の前記ポリシロキサン(a1)が75~99質量%であり、前記ポリシロキサン(a1)中の前記構造単位(U1)が10~55質量%であるものである。
まず、前記複合樹脂(A)について説明する。前記複合樹脂(A)は、前記ポリシロキサン(a1)と前記重合体(a2)とが前記一般式(4)で表される結合により結合したものである。
前記複合樹脂(A)の形態としては、例えば、前記ポリシロキサン(a1)が前記重合体(a2)の側鎖として化学的に結合したグラフト構造を有する複合樹脂や、前記重合体(a2)と前記ポリシロキサン(a1)とが化学的に結合したブロック構造を有する複合樹脂等が挙げられる。
前記一般式(4)で表される結合は、前記ポリシロキサン(a1)が有するシラノール基及び/または加水分解性シリル基と、前記重合体(a2)が有するシラノール基及び/または加水分解性シリル基とが脱水縮合反応することにより生じる。したがって、前記一般式(4)中、炭素原子は前記重合体(a2)の一部分を構成し、酸素原子のみに結合したケイ素原子は、前記ポリシロキサン(a1)の一部分を構成するものとする。
前記複合樹脂(A)中の前記ポリシロキサン(a1)は、75~99質量%であることが重要であるが、保存安定性に優れ、より耐熱性及び耐候性に優れる塗膜が得られることから、80~98質量%であることが好ましく、85~95質量%であることがより好ましい。
なお、前記ポリシロキサン(a1)の質量割合は、前記複合樹脂(A)の製造に使用する原料の仕込み割合に基づき、加水分解縮合反応によって生成しうるメタノールやエタノール等の副生成物の生成を考慮し算出した値である。
前記ポリシロキサン(a1)は、ケイ素原子と酸素原子とからなる鎖状構造を有するものであって、加水分解性シリル基及び/又はシラノール基等を有するものである。
前記加水分解性シリル基は、加水分解性基が前記ケイ素原子に直接結合した原子団であって、例えば、下記一般式(5)に示される構造からなるものである。
Figure 0007062888000005
(式中、Rはアルキル基、アリール基またはアラルキル基等の1価の有機基を、Rはハロゲン原子、アルコキシ基、アシロキシ基、フェノキシ基、アリールオキシ基、メルカプト基、アミノ基、アミド基、アミノオキシ基、イミノオキシ基またはアルケニルオキシ基である。また、nは0~2の整数である。)
前記加水分解性基は、水の影響により水酸基を形成しうるものであって、例えば、ハロゲン原子、アルコキシ基、置換アルコキシ基、アシロキシ基、フェノキシ基、メルカプト基、アミノ基、アミド基、アミノオキシ基、イミノオキシ基、アルケニルオキシ基等が挙げられ、なかでもアルコキシ基や置換アルコキシ基であることが好ましい。
前記シラノール基は、水酸基が前記ケイ素原子に直接結合した原子団を示すものであって、前記加水分解性シリル基が加水分解した際に形成される。
前記ポリシロキサン(a1)は、保存安定性及び塗膜物性の観点から、前記一般式(1)又は(2)で表される構造単位(U1)を10~55質量%有することが重要であるが、より耐熱性及び耐候性に優れる塗膜が得られることから、10~40質量%有することがより好ましい。
また、前記ポリシロキサン(a1)は、塗膜の耐候性の観点から、前記一般式(3)で表される構造単位(U2)を10質量%以上有することが重要であり、15質量%以上有することが好ましい。
前記ポリシロキサン(a1)は、前記構造単位(U1)、前記構造単位(U2)以外の構造単位として、例えば、下記一般式(6)又は(7)で表される構造単位(U3)等を有することができる。
Figure 0007062888000006
Figure 0007062888000007
(一般式(6)、(7)中のRは芳香族炭化水素置換基以外の炭素原子数が3~12の有機基を表し、R及びRはそれぞれ独立してメチル基又はエチル基を表す。)
前記ポリシロキサン(a1)としては、例えば、後述するシラン化合物を完全にまたは部分的に加水分解縮合して得られるものを使用することができる。
前記ポリシロキサン(a1)の有する前記構造単位(U1)は、例えば、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、フェニルトリクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン等の芳香環を有するシラン化合物や、それらの部分加水分解縮合物などを使用することにより、前記ポリシロキサン(a1)中に容易に導入することができるが、これらの中でも、保存安定性がより向上し、得られる塗膜の外観、密着性、及び耐熱性がより向上することから、フェニルトリメトキシシラン又はジフェニルジメトキシシランを使用することが好ましい。
また、前記構造単位(U2)は、例えば、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ-n-ブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、メチルトリクロロシラン、エチルトリクロロシラン等のシラン化合物や、それらの部分加水分解縮合物などを使用することにより、前記ポリシロキサン(a1)中に容易に導入することができる。
また、前記構造単位(U3)は、例えば、n-プロピルトリメトキシシラン、iso-ブチルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジ-n-ブトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、メチルシクロヘキシルジメトキシシラン、ジメチルジクロロシラン、ジエチルジクロロシラン等のシラン化合物や、それらの部分加水分解縮合物などを使用することにより、前記ポリシロキサン(a1)中に容易に導入することができる。
これらのシラン化合物は、単独で使用してもよいし、2種類以上の併用でもよい。
前記重合体(a2)は、前記ポリシロキサン(a1)と反応しうる加水分解性シリル基及び/又はシラノール基を有するものである。
前記重合体(a2)としては、得られる塗膜の耐熱性及び耐候性等の塗膜物性がより向上することから、3,000~100,000の数平均分子量を有するものを使用することが好ましく、5,000~25,000の数平均分子量を有するものを使用することがより好ましい。ここで、数平均分子量はゲル浸透クロマトグラフィー(以下、「GPC」と略記する。)測定に基づきポリスチレン換算した値である。
前記重合体(a2)としては、例えば、アクリル重合体、フルオロオレフィン重合体、ビニルエステル重合体、芳香族ビニル重合体等のビニル重合体;ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ポリウレタン樹脂などが挙げられるが、保存安定性に優れ、得られる塗膜の外観、密着性に優れることからビニル重合体が好ましい。
前記ビニル重合体は、例えば、有機溶剤中、各種ビニル単量体を重合開始剤の存在下で重合することによって製造したものを使用することができる。
前記加水分解性シリル基は、例えば、加水分解性シリル基を有するビニル単量体を重合することによって、前記ビニル重合体中に容易に導入することができる。
前記加水分解性シリル基を有するビニル単量体としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシランもしくは3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン等を使用することができ、なかでも、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランを使用することが好ましい。
前記加水分解性シリル基を有するビニル単量体以外の前記ビニル重合体の原料としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル化合物;2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール-ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート等の水酸基を有するビニル単量体;メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール-ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレートフェノキシポリエチレングリコール-ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート等の末端がアルコキシ基又はフェノキシ基で封止されたポリオキシアルキレン基を有するビニル単量体;N,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等の三級アミノ基を有するビニル単量体;N-メチルアミノエチル(メタ)アクリレート等の二級アミノ基を有するビニル単量体;アミノメチルアクリレート等の一級アミノ基を有するビニル単量体等の塩基性窒素原子を有する基を有するビニル単量体;2,2,2-トリフルオロエチル(メタ)アクリレート等のフッ素原子を有するビニル単量体;酢酸ビニル等のビニルエステル化合物;メチルビニルエーテル等のビニルエーテル化合物;(メタ)アクリロニトリル等の不飽和カルボン酸のニトリル化合物;スチレン等の芳香族環を有するビニル化合物;イソプレン等のα-オレフィン化合物、グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基を有するビニル単量体;(メタ)アクリルアミド等のアミド基を有するビニル単量体;N-メチロール(メタ)アクリルアミド等のメチロールアミド基及びそのアルコキシ化物を有するビニル単量体;2-アジリジニルエチル(メタ)アクリレート等のアジリジニル基を有するビニル単量体;(メタ)アクリロイルイソシアナート等のイソシアナート基及び/またはブロック化イソシアナート基を有するビニル単量体;2-イソプロペニル-2-オキサゾリン等のオキサゾリン基を有するビニル単量体;ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート等のシクロペンテニル基を有するビニル単量体;アクロレイン等のカルボニル基を有するビニル単量体;アセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート等のアセトアセチル基を有するビニル単量体;(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、もしくはこれらの半エステルまたはこれらの塩等のカルボキシル基を有する単量体などを使用することができる。
前記ビニル重合体を製造する際に使用可能な有機溶剤としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、シクロペンタン、シクロオクタン等の脂肪族系ないしは脂環族系の炭化水素化合物;トルエン、キシレンもしくはエチルベンゼン等の芳香族炭化水素化合物;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のエステル化合物;メタノール、エタノール、n-プロパノール、i-プロパノール、n-ブタノール、i-ブタノール、sec-ブタノール、tert-ブタノール、n-アミルアルコール、i-アミルアルコール、tert-アミルアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル等のアルコール化合物;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン等のケトン化合物;ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジイソプロピルエーテル、ジ-n-ブチルエーテル等のエーテル化合物;クロロホルム、メチレンクロライド、四塩化炭素、トリクロロエタン、テトラクロロエタン等の塩素化炭化水素化合物;N-メチルピロリドン、ジメチルフォルムアミド、ジメチルアセトアミド、エチレンカーボネートなどを使用することができる。これらの有機溶剤は、単独で使用してもよいし、2種類以上の併用でもよい。
前記ビニル重合体を製造する際に使用可能な重合開始剤としては、例えば、過硫酸塩、有機過酸化物、過酸化水素等のラジカル重合開始剤や、4,4’-アゾビス(4-シアノ吉草酸)、2,2’-アゾビス(2-アミジノプロパン)二塩酸塩等のアゾ開始剤を使用することができる。また、前記ラジカル重合開始剤は、例えば、アスコルビン酸等の還元剤と併用しレドックス重合開始剤として使用してもよい。これらの重合開始剤は、単独で使用してもよいし、2種類以上の併用でもよい。
前記重合開始剤の代表的なものである過硫酸塩としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等が挙げられ、有機過酸化物として、具体的には、例えば、過酸化ベンゾイル、ラウロイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド、t-ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド等のジアルキルパーオキサイド、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、t-ブチルパーオキシラウレート、t-ブチルパーオキシベンゾエート等のパーオキシエステル、クメンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイド、t-ブチルハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド等を使用することができる。
重合開始剤の使用量は、重合が円滑に進行する量を使用すれば良いが、ビニル重合体(a2)の製造に使用するビニル単量体の全量に対して、10質量%以下とすることが好ましい。
前記ビニル重合体のガラス転移温度は、得られる塗膜の耐熱性及び耐候性等の塗膜物性がより向上することから、-50~90℃の範囲内であることが好ましい。なお、本発明において、ガラス転移温度(Tg)とは、下記のFOXの式で計算されるガラス転移温度いう。
FOXの式:1/Tg=W1/Tg1+W2/Tg2+・・・
(Tg:求めるべきガラス転移温度、W1:成分1の重量分率、Tg1:成分1のホモポリマーのガラス転移温度)
また、前記ポリシロキサン(a1)は、前記複合樹脂(A)を製造する工程において、2段階の反応工程を経ることによって形成することが好ましい。具体的には、前記ビニル重合体(a1)の有する加水分解性基等に、フェニルトリメトキシシラン等の比較的低分子量のシラン化合物を反応させることでポリシロキサン構造を形成し、次いで、該反応物と、メチルトリメトキシシランやエチルトリメトキシシラン等の縮合物とを反応させることによって、ポリシロキサン(a1)からなる構造を形成することができる。これにより、より一層、耐熱性及び耐候性等の耐久性に優れた塗膜を形成可能な硬化性樹脂組成物を得ることができる。
前記複合樹脂(A)は、例えば、以下の(I)~(II)の工程によって製造することができる。
(I)の工程は、有機溶剤中で、前記したビニル単量体を前記重合開始剤の存在下で重合することによってビニル重合体(a2)の有機溶剤溶液を得る工程である。
かかる重合反応は、例えば、重合開始剤を含む有機溶剤中に、前記ビニル単量体を逐次供給または一括供給し、次いで、攪拌下、20~120℃の範囲で0.5~24時間程度行うことが好ましい。
また、(II)の工程は、前記ビニル重合体(a2)の有機溶剤溶液下で前記ビニル重合体(a2)の有する加水分解性シリル基等の反応性官能基と、シラン化合物の有する加水分解性シリル基またはシラノール基との反応と、前記シラン化合物間の加水分解縮合反応とを進行させることによって、前記ビニル重合体(a2)と前記ポリシロキサン(a1)とが結合した前記複合樹脂(A)の有機溶剤溶液を得る工程である。
かかる反応は、例えば、(I)の工程に引き続き、前記ビニル重合体(a2)の有機溶剤溶液中に、前記ポリシロキサン(a1)を形成しうる前記シラン化合物を逐次供給または一括供給し、次いで、攪拌下、20~120℃の範囲で0.5~24時間程度行うことが好ましい。
(II)の工程は、更に2段階の反応工程を経ることが好ましい。具体的には前記ビニル重合体(a2)の有する加水分解性シリル基またはシラノール基と、前記したフェニルトリメトキシシラン等の比較的低分子量のシラン化合物とを反応させる工程と、次いで、該反応物と、メチルトリメトキシシランやエチルトリメトキシシラン等のメチルトリアルコキシシラン及びエチルトリアルコキシシランを予め縮合させた縮合物とを反応させる工程とを経ることが好ましい。ポリシロキサン(a1)の構造形成を上記のような2段階で行うことで、一層、耐熱性及び耐候性等の耐久性に優れた塗膜を形成可能な硬化性樹脂組成物を得ることができる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、前記複合樹脂(A)が、媒体中に溶解又は分散しているものであるが、前記媒体としては、例えば、前記ビニル重合体を製造する際に使用可能なものとして列挙した各種の有機溶剤等が挙げられる。
本発明の硬化性樹脂組成物には、必要に応じて熱硬化性樹脂を含有させることも可能である。かかる熱硬化性樹脂としては、ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、エポキシエステル樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、石油樹脂、ケトン樹脂、シリコン樹脂、あるいはこれらの変性樹脂等が挙げられる。
本発明の硬化性樹脂組成物には、必要に応じて粘土鉱物、金属、金属酸化物、ガラス等の各種の無機粒子を使用することができる。金属の種類としては、金、銀、銅、白金、チタン、亜鉛、ニッケル、アルミニウム、鉄、シリコン、ゲルマニウム、アンチモン、それらの金属酸化物等が挙げられる。
本発明の硬化性樹脂組成物には、必要に応じて光触媒性化合物や無機顔料、有機顔料、体質顔料、ワックス、界面活性剤、安定剤、流動調整剤、染料、レベリング剤、レオロジーコントロール剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、可塑剤等の各種の添加剤等を使用することができる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、保存安定性に優れることからコーティング剤や接着剤等の各種用途に使用することができる。なかでも、本発明の硬化性樹脂組成物は、耐熱性及び耐候性に優れた塗膜を形成できることから、コーティング剤に使用することが好ましく、トップ層形成用コーティング剤やプライマー層形成用コーティング剤に使用することがより好ましい。
前記コーティング剤を塗布し塗膜を形成可能な基材としては、例えば、無機質基材、金属基材、プラスチック基材、ガラス基材、紙や木材基材、繊維質基材等が挙げられる。
本発明のコーティング剤は、例えば、それを前記基材表面に直接、塗布し、次いで乾燥、硬化させることによって、曝露試験後の塗膜外観、耐久性及び耐候性等に優れた塗膜を形成することができる。
前記したような種々の基材上に、前記コーティング剤を塗装し、硬化させることによって、塗装物を得ることができる。その際に、(1)前記コーティング剤を基材に直接塗装する、(2)予め基材上に下塗り塗料を塗装してから、前記コーティング剤を上塗り塗料として塗装する、(3)基材に下塗り塗料として前記コーティング剤を塗装し、次いで別の上塗り塗料を塗装し塗膜を形成させる等の塗装方法により塗装物を得ることができる。
本発明のコーティング剤を塗装する方法としては、例えば、刷毛塗り、ローラー塗装、スプレー塗装、浸漬塗装、フロー・コーター塗装、ロール・コーター塗装、電着塗装等が挙げられる。
また、前記(2)または(3)の塗装方法で前記コーティング剤からなる塗膜を有する塗装物を得る場合、下塗り塗料や、上塗り塗料として、従来から知られているアクリル樹脂系塗料、ポリエステル樹脂系塗料、アルキド樹脂系塗料、エポキシ樹脂系塗料、脂肪酸変性エポキシ樹脂系塗料、シリコーン樹脂系塗料、ポリウレタン樹脂系塗料等を使用することができる。
前記乾燥し硬化を進行させる方法としては、常温下で1~10日程度養生する方法であってもよいが、硬化を迅速に進行させる観点から、50~250℃の温度で、1~600秒程度加熱する方法が好ましい。また、比較的高温で変形や変色をしやすいプラスチック基材を用いる場合には、30~100℃程度の比較的低温下で養生を行うことが好ましい。
本発明のコーティング剤を用いて形成する塗膜の膜厚は、基材の使用される用途等に応じて、0.5~1,000μmとすることができる。
上記のような方法により、本発明のコーティング剤を用いて形成された塗膜を有する物品としては、例えば、外壁、屋根、ガラス、化粧板等の建築物の内外装材;防音壁、排水溝等の土木部材;テレビ、冷蔵庫、洗濯機、エアコン等の家電製品の筐体;パソコン、スマートフォン、携帯電話、デジタルカメラ、ゲーム機等の電子機器の筐体;プリンター、ファクシミリ等のOA機器の筐体;自動車、鉄道車輌等の各種車輌の内外装材;産業機械等が挙げられる。
次に、本発明を、実施例及び比較例により具体的に説明をする。なお、樹脂の平均分子量は、下記のGPC測定条件で測定したものである。
[GPC測定条件]
測定装置:高速GPC装置(東ソー株式会社製「HLC-8220GPC」)
カラム:東ソー株式会社製の下記のカラムを直列に接続して使用した。
「TSKgel G5000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G4000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G3000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G2000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
検出器:RI(示差屈折計)
カラム温度:40℃
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.0mL/分
注入量:100μL(試料濃度4mg/mLのテトラヒドロフラン溶液)
標準試料:下記の単分散ポリスチレンを用いて検量線を作成した。
(単分散ポリスチレン)
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A-500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A-1000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A-2500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A-5000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-1」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-2」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-4」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-10」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-20」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-40」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-80」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-128」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-288」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-550」
(合成例1:メチルトリメトキシシランの縮合物(a1’-1)の合成)
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び窒素ガス導入口を備えた反応容器に、メチルトリメトキシシラン(以下、「MTMS」と略記する。)1,421質量部を仕込んで、60℃まで昇温した。次いで、前記反応容器中にiso-プロピルアシッドホスフェート(SC有機化学株式会社製「Phoslex A-3」)0.17質量部と脱イオン水207質量部との混合物を5分間で滴下した後、80℃の温度で4時間撹拌して加水分解縮合反応させた。
上記の加水分解縮合反応によって得られた縮合物を、温度40~60℃及び40~1.3kPaの減圧下(メタノールの留去開始時の減圧条件が40kPaで、最終的に1.3kPaとなるまで減圧する条件をいう。以下、同様。)で蒸留し前記反応過程で生成したメタノール及び水を除去することによって、数平均分子量1,000のMTMSの縮合物(a1’-1)を含有する液(有効成分70質量%)1,000質量部を得た。
なお、前記有効成分とは、MTMS等のシランモノマーのメトキシ基が全て縮合反応した場合の理論収量(質量部)を、縮合反応後の実収量(質量部)で除した値〔シランモノマーのメトキシ基が全て縮合反応した場合の理論収量(質量部)/縮合反応後の実収量(質量部)〕により算出したものである。
(実施例1:硬化性樹脂組成物(1)の製造)
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び窒素ガス導入口を備えた反応容器に、n-ブタノール(以下、「BuOH」と略記する。)150質量部、フェニルトリメトキシシラン(以下、「PTMS」と略記する。)88質量部、ジメチルジメトキシシラン(以下、「DMDMS」と略記する。)233質量部を仕込んで80℃まで昇温した。
次いで、同温度でメチルメタクリレート(以下、「MMA」と略記する。)84質量部、ブチルメタクリレート(以下、「BMA」と略記する。)16質量部、ブチルアクリレート(以下、「BA」と略記する。)13質量部、3-メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン(以下、「MPTS」と略記する。)7質量部、BuOH12質量部及びtert-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート(以下、「TBPEH」と略記する。)2.4質量部を含有する混合物を、前記反応容器中へ4時間で滴下し、滴下終了後、更に同温度で20時間反応させて加水分解性シリル基を有する数平均分子量が10,200のビニル重合体(a2-1)の有機溶剤溶液を得た。
次いで、iso-プロピルアシッドホスフェート(SC有機化学株式会社製「Phoslex A-3」、以下「A-3」と略記する。)0.04質量部と脱イオン水94質量部との混合物を、5分間で滴下し、更に同温度で10時間攪拌して加水分解縮合反応させることで、ビニル重合体(a2-1)の有する加水分解性シリル基と、前記PTMS及びDMDMS由来のポリシロキサンの有する加水分解性シリル基及びシラノール基とが結合した複合樹脂を含有する液を得た。
次いで、この液に合成例1で得られたMTMSの縮合物(a1’-1)398質量部、脱イオン水 67質量部を添加し、同温度で10時間攪拌して加水分解縮合反応させたものを、合成例1と同様の条件で蒸留することによって生成したメタノール及び水を除去し、次いで、BuOH 250質量部を添加し、不揮発分が60.1質量%の硬化性樹脂組成物(1)を1,000質量部得た。
(実施例2:硬化性樹脂組成物(2)の製造)
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び窒素ガス導入口を備えた反応容器に、BuOH 150質量部、PTMS 99質量部、DMDMS 263質量部を仕込んで80℃まで昇温した。
次いで、同温度でMMA 42質量部、BMA 8質量部、BA 7質量部、MPTS 4質量部、BuOH 6質量部及びTBPEH 1.2質量部を含有する混合物を、前記反応容器中へ5時間で滴下し、滴下終了後、更に同温度で20時間反応させて加水分解性シリル基を有する数平均分子量が10,300のビニル重合体(a2-2)の有機溶剤溶液を得た。
次いで、A-3 0.04質量部と脱イオン水 106質量部との混合物を、5分間で滴下し、更に同温度で10時間攪拌して加水分解縮合反応させることで、ビニル重合体(a2-2)の有する加水分解性シリル基と、前記PTMS及びDMDMS由来のポリシロキサンの有する加水分解性シリル基及びシラノール基とが結合した複合樹脂を含有する液を得た。
次いで、この液に合成例1で得られたMTMSの縮合物(a1’-1)447質量部、脱イオン水 76質量部を添加し、同温度で10時間攪拌して加水分解縮合反応させたものを、合成例1と同様の条件で蒸留することによって生成したメタノール及び水を除去し、次いで、BuOH 250質量部を添加し、不揮発分が60.0質量%の硬化性樹脂組成物(2)を1,000質量部得た。
(実施例3:硬化性樹脂組成物(3)の製造)
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び窒素ガス導入口を備えた反応容器に、BuOH 150質量部、PTMS 105質量部、DMDMS 277質量部を仕込んで80℃まで昇温した。
次いで、同温度でMMA 21質量部、BMA 4質量部、BA 3質量部、MPTS 2質量部、BuOH 3質量部及びTBPEH 0.6質量部を含有する混合物を、前記反応容器中へ6時間で滴下し、滴下終了後、更に同温度で20時間反応させて加水分解性シリル基を有する数平均分子量が10,000のビニル重合体(a2-3)の有機溶剤溶液を得た。
次いで、A-3 0.04質量部と脱イオン水 112質量部との混合物を、5分間で滴下し、更に同温度で10時間攪拌して加水分解縮合反応させることで、ビニル重合体(a2-3)の有する加水分解性シリル基と、前記PTMS及びDMDMS由来のポリシロキサンの有する加水分解性シリル基及びシラノール基とが結合した複合樹脂を含有する液を得た。
次いで、この液に合成例1で得られたMTMSの縮合物(a1’-1)472質量部、脱イオン水 80質量部を添加し、同温度で10時間攪拌して加水分解縮合反応させたものを、合成例1と同様の条件で蒸留することによって生成したメタノール及び水を除去し、次いで、BuOH 250質量部を添加し、不揮発分が60.1質量%の硬化性樹脂組成物(3)を1,000質量部得た。
(実施例4:硬化性樹脂組成物(4)の製造)
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び窒素ガス導入口を備えた反応容器に、BuOH 150質量部、PTMS 108質量部、DMDMS 286質量部を仕込んで80℃まで昇温した。
次いで、同温度でMMA 8質量部、BMA 2質量部、BA 1質量部、MPTS 1質量部、BuOH 2質量部及びTBPEH 0.3質量部を含有する混合物を、前記反応容器中へ6時間で滴下し、滴下終了後、更に同温度で20時間反応させて加水分解性シリル基を有する数平均分子量が10,300のビニル重合体(a2-4)の有機溶剤溶液を得た。
次いで、A-3 0.05質量部と脱イオン水 115質量部との混合物を、5分間で滴下し、更に同温度で10時間攪拌して加水分解縮合反応させることで、ビニル重合体(a2-4)の有する加水分解性シリル基と、前記PTMS及びDMDMS由来のポリシロキサンの有する加水分解性シリル基及びシラノール基とが結合した複合樹脂を含有する液を得た。
次いで、この液に合成例1で得られたMTMSの縮合物(a1’-1)487質量部、脱イオン水 82質量部を添加し、同温度で10時間攪拌して加水分解縮合反応させたものを、合成例1と同様の条件で蒸留することによって生成したメタノール及び水を除去し、次いで、BuOH 250質量部を添加し、不揮発分が60.2質量%の硬化性樹脂組成物(4)を1,000質量部得た。
(実施例5:硬化性樹脂組成物(5)の製造)
実施例2で使用した、MMA 42質量部、BMA 8質量部、BA 7質量部、MPTS 4質量部、BuOH 6質量部及びTBPEH 1.2質量部を含有する混合物の代わりに、MMA 18質量部、BMA 14質量部、BA 7質量部、アクリル酸(以下、「AA」と略記する。)1質量部、MPTS 2質量部、BuOH 6質量部及びTBPEH 0.9質量部を含有する混合物を使用した以外は、実施例2と同様の操作を行い、不揮発分が60.0%の硬化性樹脂組成物(5)を1,000質量部得た。
(実施例6:硬化性樹脂組成物(6)の製造)
実施例2で使用した、MMA 42質量部、BMA 8質量部、BA 7質量部、MPTS 4質量部、BuOH 6質量部及びTBPEH 1.2質量部を含有する混合物の代わりに、MMA 12質量部、シクロヘキシルメタクリレート 15質量部、2-エチルヘキシルアクリレート 32質量部、MPTS 1質量部、BuOH 6質量部及びTBPEH 0.6質量部を含有する混合物を使用した以外は、実施例2と同様の操作を行ない、不揮発分が60.2%の硬化性樹脂組成物(6)を1,000質量部得た。
(実施例7:硬化性樹脂組成物(7)の製造)
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び窒素ガス導入口を備えた反応容器に、BuOH 150質量部、ジフェニルジメトキシシラン(以下、「DPDMS」と略記する。)133質量部、DMDMS 350質量部を仕込んで80℃まで昇温した。
次いで、同温度でMMA 18質量部、BMA 14質量部、BA 7質量部、AA 1質量部、MPTS 2質量部、BuOH 6質量部及びTBPEH 0.9質量部を含有する混合物を、前記反応容器中へ5時間で滴下し、滴下終了後、更に同温度で10時間反応させて加水分解性シリル基を有する数平均分子量が20,000のビニル重合体(a2-7)の有機溶剤溶液を得た。
次いで、A-3 0.05質量部と脱イオン水 134質量部との混合物を、5分間で滴下し、更に同温度で10時間攪拌して加水分解縮合反応させることで、ビニル重合体(a2-7)の有する加水分解性シリル基と、前記DPDMS及びDMDMS由来のポリシロキサンの有する加水分解性シリル基及びシラノール基とが結合した複合樹脂を含有する液を得た。
次いで、この液に合成例1で得られたMTMSの縮合物(a1’-1)309質量部、脱イオン水 52質量部を添加し、同温度で15時間攪拌して加水分解縮合反応させたものを、合成例1と同様の条件で蒸留することによって生成したメタノール及び水を除去し、次いで、BuOH 250質量部を添加し、不揮発分が60.0質量%の硬化性樹脂組成物(7)を1,000質量部得た。
(実施例8:硬化性樹脂組成物(8)の製造)
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び窒素ガス導入口を備えた反応容器に、BuOH 150質量部、PTMS 249質量部、DMDMS 263質量部を仕込んで80℃まで昇温した。
次いで、同温度でMMA 18質量部、BMA 14質量部、BA 7質量部、AA 1質量部、MPTS 2質量部、BuOH 6質量部及びTBPEH 0.9質量部を含有する混合物を、前記反応容器中へ5時間で滴下し、滴下終了後、更に同温度で10時間反応させて加水分解性シリル基を有する数平均分子量が20,100のビニル重合体(a2-8)の有機溶剤溶液を得た。
次いで、A-3 0.05質量部と脱イオン水 147質量部との混合物を、5分間で滴下し、更に同温度で10時間攪拌して加水分解縮合反応させることで、ビニル重合体(a2-8)の有する加水分解性シリル基と、前記PTMS及びDMDMS由来のポリシロキサンの有する加水分解性シリル基及びシラノール基とが結合した複合樹脂を含有する液を得た。
次いで、この液に3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 76質量部、合成例1で得られたMTMSの縮合物(a1’-1)231質量部、脱イオン水 56質量部を添加し、同温度で15時間攪拌して加水分解縮合反応させたものを、合成例1と同様の条件で蒸留することによって生成したメタノール及び水を除去し、次いで、BuOH 250質量部を添加し、不揮発分が60.0質量%の硬化性樹脂組成物(8)を1,000質量部得た。
(実施例9:硬化性樹脂組成物(9)の製造)
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び窒素ガス導入口を備えた反応容器に、BuOH 150質量部、PTMS 414質量部、DMDMS 263質量部を仕込んで80℃まで昇温した。
次いで、同温度でMMA 18質量部、BMA 14質量部、BA 7質量部、AA 1質量部、MPTS 2質量部、BuOH 6質量部及びTBPEH 0.9質量部を含有する混合物を、前記反応容器中へ6時間で滴下し、滴下終了後、更に同温度で10時間反応させて加水分解性シリル基を有する数平均分子量が19,600のビニル重合体(a2-9)の有機溶剤溶液を得た。
次いで、A-3 0.07質量部と脱イオン水 192質量部との混合物を、5分間で滴下し、更に同温度で10時間攪拌して加水分解縮合反応させることで、ビニル重合体(a2-9)の有する加水分解性シリル基と、前記PTMS及びDMDMS由来のポリシロキサンの有する加水分解性シリル基及びシラノール基とが結合した複合樹脂を含有する液を得た。
次いで、この液に合成例1で得られたMTMSの縮合物(a1’-1)154質量部、脱イオン水 26質量部を添加し、同温度で5時間攪拌して加水分解縮合反応させたものを、合成例1と同様の条件で蒸留することによって生成したメタノール及び水を除去し、次いで、BuOH 250質量部を添加し、不揮発分が60.1質量%の硬化性樹脂組成物(9)を1,000質量部得た。
(比較例1:硬化性樹脂組成物(R-1)の製造)
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び窒素ガス導入口を備えた反応容器に、BuOH 150質量部、PTMS 33質量部、DMDMS 88質量部を仕込んで80℃まで昇温した。
次いで、同温度でMMA 294質量部、BMA 55質量部、BA 46質量部、MPTS 25質量部、BuOH 42質量部及びTBPEH 8.4質量部を含有する混合物を、前記反応容器中へ3時間で滴下し、滴下終了後、更に同温度で20時間反応させて加水分解性シリル基を有する数平均分子量が11,000のビニル重合体(Ra2-1)の有機溶剤溶液を得た。
次いで、A-3 0.01質量部と脱イオン水 35質量部との混合物を、5分間で滴下し、更に同温度で10時間攪拌して加水分解縮合反応させることで、ビニル重合体(Ra2-1)の有する加水分解性シリル基と、前記PTMS及びDMDMS由来のポリシロキサンの有する加水分解性シリル基及びシラノール基とが結合した複合樹脂を含有する液を得た。
次いで、この液に合成例1で得られたMTMSの縮合物(a1’-1)149質量部、脱イオン水 25質量部を添加し、同温度で10時間攪拌して加水分解縮合反応させたものを、合成例1と同様の条件で蒸留することによって生成したメタノール及び水を除去し、次いで、BuOH 250質量部を添加し、不揮発分が60.0質量%の硬化性樹脂組成物(R-1)を1,000質量部得た。
(比較例2:硬化性樹脂組成物(R-2)の製造)
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び窒素ガス導入口を備えた反応容器に、BuOH 150質量部、PTMS 66質量部、DMDMS 175質量部を仕込んで80℃まで昇温した。
次いで、同温度でMMA 168質量部、BMA 31質量部、BA 26質量部、MPTS 14質量部、BuOH 24質量部及びTBPEH 4.8質量部を含有する混合物を、前記反応容器中へ4時間で滴下し、滴下終了後、更に同温度で20時間反応させて加水分解性シリル基を有する数平均分子量が10,200のビニル重合体(Ra2-2)の有機溶剤溶液を得た。
次いで、A-3 0.03質量部と脱イオン水 70質量部との混合物を、5分間で滴下し、更に同温度で10時間攪拌して加水分解縮合反応させることで、ビニル重合体(Ra2-2)の有する加水分解性シリル基と、前記PTMS及びDMDMS由来のポリシロキサンの有する加水分解性シリル基及びシラノール基とが結合した複合樹脂を含有する液を得た。
次いで、この液に合成例1で得られたMTMSの縮合物(a1’-1)298質量部、脱イオン水 50質量部を添加し、同温度で10時間攪拌して加水分解縮合反応させたものを、合成例1と同様の条件で蒸留することによって生成したメタノール及び水を除去し、次いで、BuOH 250質量部を添加し、不揮発分が60.0質量%の硬化性樹脂組成物(R-2)の溶液1,000質量部を得た。
(比較例3:硬化性樹脂組成物(R-3)の製造)
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び窒素ガス導入口を備えた反応容器に、BuOH 150質量部、PTMS 111質量部、DMDMS 292質量部を仕込んで80℃まで昇温した。
次いで、同温度でA-3 0.05質量部と脱イオン水 118質量部との混合物を、5分間で滴下し、更に同温度で10時間攪拌して加水分解縮合反応させることで、前記PTMS及びDMDMS由来のポリシロキサンを含有する液を得た。
次いで、この液に合成例1で得られたMTMSの縮合物(a1’-1)497質量部、脱イオン水 84質量部を添加し、同温度で10時間攪拌して加水分解縮合反応させたものを、合成例1と同様の条件で蒸留することによって生成したメタノール及び水を除去し、次いで、BuOH 250質量部を添加し、不揮発分が60.0質量%の硬化性樹脂組成物(R-3)の溶液1,000質量部を得た。
(比較例4:硬化性樹脂組成物(R-4)の製造)
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び窒素ガス導入口を備えた反応容器に、BuOH 150質量部、PTMS 41質量部、DMDMS 263質量部を仕込んで80℃まで昇温した。
次いで、同温度でMMA 42質量部、BMA 8質量部、BA 7質量部、MPTS 4質量部、BuOH 6質量部及びTBPEH 1.2質量部を含有する混合物を、前記反応容器中へ5時間で滴下し、滴下終了後、更に同温度で20時間反応させて加水分解性シリル基を有する数平均分子量が10,400のビニル重合体(Ra2-4)の有機溶剤溶液を得た。
次いで、A-3 0.04質量部と脱イオン水 90質量部との混合物を、5分間で滴下し、更に同温度で10時間攪拌して加水分解縮合反応させることで、ビニル重合体(Ra2-4)の有する加水分解性シリル基と、前記PTMS及びDMDMS由来のポリシロキサンの有する加水分解性シリル基及びシラノール基とが結合した複合樹脂を含有する液を得た。
次いで、この液に合成例1で得られたMTMSの縮合物(a1’-1)501質量部、脱イオン水 85質量部を添加し、同温度で10時間攪拌して加水分解縮合反応させたものを、合成例1と同様の条件で蒸留することによって生成したメタノール及び水を除去し、次いで、BuOH 250質量部を添加し、不揮発分が60.0質量%の硬化性樹脂組成物(R-4)の溶液1,000質量部を得た。
(比較例5:硬化性樹脂組成物(R-5)の製造)
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び窒素ガス導入口を備えた反応容器に、BuOH 150質量部、PTMS 332質量部、DMDMS 350質量部を仕込んで80℃まで昇温した。
次いで、同温度でMMA 42質量部、BMA 8質量部、BA 7質量部、MPTS 4質量部、BuOH 6質量部及びTBPEH 1.2質量部を含有する混合物を、前記反応容器中へ6時間で滴下し、滴下終了後、更に同温度で20時間反応させて加水分解性シリル基を有する数平均分子量が10,000のビニル重合体(Ra2-5)の有機溶剤溶液を得た。
次いで、A-3 0.07質量部と脱イオン水 195質量部との混合物を、5分間で滴下し、更に同温度で10時間攪拌して加水分解縮合反応させることで、ビニル重合体(Ra2-5)の有する加水分解性シリル基と、前記PTMS及びDMDMS由来のポリシロキサンの有する加水分解性シリル基及びシラノール基とが結合した複合樹脂を含有する液を得た。
次いで、この液に3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 153質量部、脱イオン水 35質量部を添加し、同温度で10時間攪拌して加水分解縮合反応させたものを、合成例1と同様の条件で蒸留することによって生成したメタノール及び水を除去し、次いで、BuOH 250質量部を添加し、不揮発分が60.0質量%の硬化性樹脂組成物(R-5)の溶液1,000質量部を得た。
(比較例6:硬化性樹脂組成物(R-6)の製造)
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び窒素ガス導入口を備えた反応容器に、BuOH 690質量部を仕込んで80℃まで昇温した。
次いで、同温度でMMA 193質量部、BMA 36質量部、BA 30質量部、MPTS 17質量部、BuOH 28質量部及びTBPEH 5.5質量部を含有する混合物を、前記反応容器中へ3時間で滴下し、滴下終了後、更に同温度で20時間反応させて数平均分子量が10,300のビニル重合体(Ra2-6)の有機溶剤溶液を得た。
次いで、比較例3で得た硬化性樹脂組成物(R-3)808質量部と不揮発分が28.0質量%のビニル重合体(Ra2-6)の有機溶剤溶液 192質量部とを混合し、同温度で1時間攪拌することで不揮発分が53.8質量%の硬化性樹脂組成物(R-6)の溶液1,000質量部を得た。
[保存安定性の評価]
上記で得られた硬化性樹脂組成物の保存安定性を、50℃において、30日間保存したものの粘度(いわゆる経時粘度)を分子とし、初期粘度を分母とする粘度比で評価した。粘度測定は、E型粘度計(東京計器株式会社製)を用いて25℃にて行った。また、サンプルの保存は、得られた硬化性樹脂組成物をガラス製チュ-ブに入れて、50℃の環境下で30日間静置せしめることによって行った。この粘度比が1に近い値であるほど、保存安定性が優れているということを意味しており、粘度比が0.9以上1.1以下で保存安定性が非常に優れている樹脂であるものと判定した。
[評価用硬化塗膜の作製]
上記で得られた硬化性樹脂組成物を、軟質ガラス板、株式会社エンジニアリングテストサービス製のクロメート処理されたアルミ板上に、硬化塗膜の膜厚が30μmとなるように塗装し、23℃の環境下で1週間乾燥させて評価用硬化塗膜を得た。
[塗膜外観の評価]
上記で得られた硬化塗膜を目視で観察し、下記の基準で塗膜外観を評価した。
○:クラックおよび白化の発生が認められない。
△:若干のクラックまたは白化の発生が認められる。
×:クラックまたは白化の発生が認められる。
[密着性の評価]
上記で得られた評価用硬化塗膜について、JIS K-5600 碁盤目試験法に基づいて測定した。前記硬化塗膜の上にカッターで1mm幅の切込みを入れ碁盤目の数を100個とし、全ての碁盤目を覆うようにセロハンテープを貼り付け、すばやく引き剥がして付着して残っている碁盤目の数を数え、下記の基準で評価した。
○:はがれなし。
△:はがれの面積は、全碁盤目面積の1~64%。
×:はがれの面積は、全碁盤目面積の65%以上。
[耐熱性(外観)の評価]
上記で得られた評価用硬化塗膜について、300℃雰囲気の乾燥機に24時間静置した後に乾燥機から取り出した後の外観を目視で観察し、下記の基準で評価した。
○:クラックの発生が認められない。
△:若干のクラックの発生が認められる。
×:クラックの発生が認められる。
[耐熱性(密着性)の評価]
上記で得られた評価用硬化塗膜について、300℃雰囲気の乾燥機に24時間静置した後に乾燥機から取り出し1時間静置した。その後、塗膜の上にカッターで1mm幅の切込みを入れ碁盤目の数を100個とし、全ての碁盤目を覆うようにセロハンテープを貼り付け、すばやく引き剥がして付着して残っている碁盤目の数を数え、下記の基準で評価した。
○:はがれなし。
△:はがれの面積は、全碁盤目面積の1~64%。
×:はがれの面積は、全碁盤目面積の65%以上。
[耐溶剤性の評価]
上記で得られた評価用硬化塗膜について、エタノールを浸み込ませたフェルトで、硬化塗膜上を往復50回ラビングしたのちの硬化塗膜の状態を、指触及び目視により判定し、下記の基準で評価した。
○:軟化及び光沢低下が認められない。
△:若干の軟化又は光沢低下が認められる。
×:著しい軟化又は光沢低下が認められる。
[耐酸性の評価]
上記で得られた評価用硬化塗膜について、硬化塗膜の一部を5%硫酸水溶液に浸し、25℃で7日間放置した後、硬化塗膜を水洗いし、乾燥した後の硬化塗膜の表面状態を目視で観察し、下記の基準で評価した。
○:エッチング跡が認められる
△:若干エッチング跡が認められる。
×:エッチングが著しく認められる。
[耐候性(外観)の評価]
上記で得られた評価用硬化塗膜について、デューパネル光ウェザーメーター(スガ試験機株式会社製、光照射時:30W/m、70℃;湿潤時:湿度90%以上、50℃、光照射/湿潤サイクル=8時間/4時間)で1,000時間曝露を行なった後の塗膜を目視で観察し、下記の基準で塗膜外観を評価した。
○:クラックの発生が認められない。
△:若干のクラックの発生が認められる。
×:クラックの発生が認められる。
[耐候性(光沢保持率)の評価]
作製直後の評価用硬化塗膜の鏡面反射率(光沢値)(%)と、前記硬化塗膜を、デューパネル光ウェザーメーター(スガ試験機株式会社製、光照射時:30W/m2、70℃;湿潤時:湿度90%以上、50℃、光照射/湿潤サイクル=8時間/4時間)で1,000時間曝露した後の塗膜の鏡面反射率(光沢値)(%)の、曝露前の硬化塗膜の鏡面反射率(光沢値)に対する保持率(光沢保持率:%)〔(100×暴露後の塗膜の鏡面反射率)/(曝露前の硬化塗膜の鏡面反射率)〕で評価した。保持率の値が大きいほど、耐候性が良好であることを示す。
上記の実施例1~9の評価結果を表1及び表2に示す。
Figure 0007062888000008
Figure 0007062888000009
上記の比較例1~6の評価結果を表3に示す。
Figure 0007062888000010
実施例1~9の本発明の樹脂組成物は保存安定性に優れ、これらの樹脂組成物からは、耐熱性、耐溶剤性、耐酸性、耐候性等の各種塗膜物性に優れる硬化塗膜が得られることが確認された。
比較例1及び2は、複合樹脂(A)中のポリシロキサン(a1)が、本発明の下限である75質量%より低い例であるが、得られる塗膜の耐熱性が不十分であることが確認された。
比較例3は、重合体(a2)を含有しない例であるが、保存安定性が不十分であり、また、塗膜形成が不十分であることが確認された。
比較例4は、ポリシロキサン(a1)中の構造単位(U1)が、本発明の下限である10質量%より少ない例であるが、保存安定性が不十分であり、得られる塗膜が白化し塗膜外観が不十分であり、また、密着性および耐熱性が不十分であることが確認された。
比較例5は、ポリシロキサン(a1)中に構造単位(U2)を有しない例であるが、得られる塗膜の耐候性が不十分であることが確認された。
比較例6は、ポリシロキサン溶液とビニル系重合体溶液をブレンドした例であるが、保存安定性が不十分で、また、塗膜形成が不十分であることが確認された。

Claims (4)

  1. 一般式(1)又は(2)で表される構造単位(U1)、及び一般式(3)で表される構造単位(U2)を有するポリシロキサン(a1)と重合体(a2)とが一般式(4)で表される結合により結合した複合樹脂(A)が、有機溶剤中に溶解又は分散している硬化性樹脂組成物の製造方法であって、前記複合樹脂(A)中の前記ポリシロキサン(a1)が75~99質量%であり、前記ポリシロキサン(a1)中の前記構造単位(U1)が10~55質量%であり、前記重合体(a2)が有機溶剤中、各種ビニル単量体を重合開始剤の存在下で重合することによって製造したものであることを特徴とする硬化性樹脂組成物の製造方法
    Figure 0007062888000011
    Figure 0007062888000012
    (一般式(1)、(2)中のRは芳香族炭化水素置換基を表し、Rは芳香族炭化水素置換基又はアルキル基を表す。)
    Figure 0007062888000013
    (一般式(3)中のRはメチル基又はエチル基を表す。)
    Figure 0007062888000014
  2. 前記構造単位(U1)が、フェニルトリメトキシシランまたはジフェニルジメトキシシラン由来の構造単位である請求項1記載の硬化性樹脂組成物の製造方法
  3. 請求項1又は2記載の製造方法で得た硬化性樹脂組成物を含有することを特徴とするコーティング剤の製造方法
  4. 請求項3記載の製造方法で得たコーティング剤の塗膜を有することを特徴とする物品の製造方法
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