JP2018002787A - 粘着剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱及び紫外線で硬化する粘着剤組成物であって、その粘着層が、熱硬化後には適度な粘着力を呈するため各種基材を貼り合わせることができ、かつ、紫外線照射後にはその粘着力が低下して糊残りを生じずに優れた剥離性を奏する、粘着剤組成物の提供。【解決手段】主剤、硬化剤、光重合開始剤及び有機溶剤を含む粘着剤組成物であって、前記主剤は、ポリカーボネートポリオール(а−1)及び脂肪族ポリイソシアネート(а−2)の反応物としての末端水酸基含有ポリウレタン(A)であり、前記硬化剤は、多官能ポリイソシアネート(b−1)及び水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(b−2)の反応物であって、分子内にイソシアネート基と(メタ)アクリロイル基を併有する(メタ)アクリル変性ポリイソシアネート(B)である、粘着剤組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、新規な粘着剤組成物であって、熱硬化後にはその塗膜に各種基材を貼り合わせることができ、該塗膜に紫外線を照射した後にはその粘着力が低下し前記基材を剥離する時に糊残りが発生しない(即ち優れた剥離性を奏する)という特徴を備える組成物に関する。
粘着剤は様々な部材同士の接着に用いられている。中でも、透明性がある粘着剤層は光学部品同士の接着、例えば、タッチパネルを製造する際のタッチセンサーと前面板との接着に用いられている。また、タッチセンサーと画像表示装置との接着にもそうした粘着剤が使用されている。
しかしながら、従来の粘着剤は、例えば両面粘着シート態様で光学部材同士を貼り合わせる際に、気泡や異物を巻き込む等作業ミスを生じることがあるため、剥離する必要があった。即ち、貼り合わせ時に作業ミスが生じても、光学部材を再利用するため光学部材から粘着シートを糊残りなく剥がすことができる、いわゆる剥離性が求められていた。
特許文献1では、貼り合わせ後、活性エネルギー線を照射することで粘着力が低下し、被着体から糊残りなく剥離することができる多層両面粘着シートが提案されている。このものは、最外粘着剤層が、アクリルポリマーと熱硬化型架橋剤と重合性不飽和基含有単量体とを含有する。この最外粘着剤層は、熱硬化により作製され、タッチパネルと画像表示装置と貼り合わせた後、活性エネルギー線を照射することにより、粘着力が低下する。しかしながら、該多層両面粘着シートは、作製方法が複雑であり、活性エネルギー線を照射後の粘着力の低下率も不十分である。
一方、半導体ウエハのダイシング工程では、一時的接着等の目的で粘着シートが用いられている。また、近年は、導体チップを損傷させることなくピックアップできる方法が提案されており、この方法では、粘着剤層に紫外線を照射することでその粘着力が低下し、半導体チップを損傷させることなく容易に粘着シートを剥離できる。
特許文献2では、アクリルポリマー、ポリイソシアネート、多官能モノマー・オリゴマー、及び光重合開始剤を有するダイシングテープ用粘着剤が提案されている。このものは、貼り合わせ後、活性エネルギー線を照射することで粘着力が低下し、被着体からダイシングテープを剥離することが可能になる。しかしながら、剥離後に被着面に粘着剤が残存する恐れがあり、基材に対する剥離性は十分とは言いがたい。
特開2014−205735号公報 特開2015−214660号公報
本発明は、熱及び紫外線で硬化する粘着剤組成物であって、その粘着層が、熱硬化後には適度な粘着力を呈するため各種基材を貼り合わせることができ、かつ、紫外線照射後にはその粘着力が低下して糊残りを生じずに優れた剥離性を奏するものである、新規な組成物を提供することを主たる目的とする。
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の粘着剤組成物により課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。即ち本発明は、以下の粘着剤組成物に関する。
1.主剤、硬化剤、光重合開始剤及び有機溶剤を含む粘着剤組成物であって、前記主剤は、ポリカーボネートポリオール(а−1)及び脂肪族ポリイソシアネート(а−2)を反応させて得られる末端水酸基含有ポリウレタン(A)であり、前記硬化剤は、多官能ポリイソシアネート(b−1)及び水酸基を(メタ)アクリレート化合物(b−2)を反応させ、イソシアネート基と(メタ)アクリロイル基の両反応基を持つ(メタ)アクリル変性ポリイソシアネート(B)であることを特徴とする粘着剤組成物。
2.前記末端水酸基を有するポリウレタン(A)の重量平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算値)が40,000〜110,000である、前記項1記載の粘着剤組成物。
3.前記多官能ポリイソシアネート(b−1)の全イソシアネート基モル数に対する水酸基含有(メタ)アクリル化合物(b−2)の全水酸基モル数が0.1〜1である、前記項1又は2記載の粘着剤組成物。
4.前記項1〜3のいずれかの粘着剤組成物であって、該粘着剤組成物の熱硬化物である粘着剤層の粘着力をF1(N/25mm)、及び該粘着剤層1に紫外線を照射して得られる粘着剤層2の粘着力をF2(N/25mm)とした場合において、粘着力の低下率(F2/F1)が0.5以下であることを特徴とする、粘着剤組成物。
本発明の粘着剤組成物は、粘着シートや粘着テープの粘着剤層として利用できる。該粘着剤組成物は、熱硬化後の粘着剤層が適度な粘着力を有しており、各種被着体、例えば光学部品や導体チップ等に対して良好な粘着性を示す。一方、該粘着剤層は、紫外線を照射することでその粘着力が低下し剥離性を帯びる。そのため、本発明の粘着剤組成物を粘着剤層とする粘着シートや粘着テープは、剥離時に被着体に糊残りを発生し難い。該粘着シート及び該粘着テープは、例えば、タッチパネルの液晶部材の回収や半導体ウエハのダイシング工程の一時的接着用途での剥離性を求める分野にて非常に有用である。
本発明の粘着剤組成物は、主剤、硬化剤、光重合開始剤及び有機溶剤を含む。
前記主剤は、ポリカーボネートポリオール(а−1)(以下、(а−1)成分)及び脂肪族ポリイソシアネート(а−2)(以下、(а−2)成分)の反応物としての末端水酸基含有ポリウレタン(A)(以下、(A)成分)を含む。
上記(a−1)成分としては、例えば、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,9−ノナンジオール、又は2−メチル−1,8−オクタンジオール等のジオールの一種又は二種以上をベースにしたポリカーボネートポリオールが挙げられる。市販品としては、例えば、宇部興産(株)製のエタナコールUH−100、UH−200、UH−300、UHC50−200、UHC50−100、及びUC−100等;(株)クラレ社製のクラレポリオールC−1090、2090、C−2090R、及びC−3090等;(株)ダイセル製のプラクセルCD210、CD210PL、CD220、及びCD220PL等;旭化成(株)製のポリカーボネートジオールデュラノールT6002、T6001、T5651、T5650J、T4671、T4672、T4692、及びT4691等;が挙げられ、二種以上を併用できる。これらの中でも、本発明に係る粘着剤組成物の粘着力及びその硬化層の柔軟性等の点より、3−メチル−1,5−ペンタンジオールを構成成分とするポリカーボネートポリオールが好ましく、特に、3−メチル−1,5−ペンタンジオールを構成成分とし且つ常温で液状の非結晶性ポリカーボネートポリオールが好ましい。そのようなポリカーボネートポリオールの市販品としては、例えば、前記クラレポリオールC−1090、2090、C−2090R、及びC−3090等が挙げられる。
上記(a−1)成分の分子量は、特に限定されないが、粘着力及び柔軟性の点より700〜4,000程度であるのが好ましい。かかる範囲であると、粘着剤層が、粘着力、柔軟性及び剥離性がバランスよく発揮するようになる。この観点より、分子量は、1,000〜3,000程度であるのがより好ましい。
上記(a−2)成分としては、例えば、ジシクロヘキシルメタン−4,4´−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートや、これらの2〜6量体等が挙げられ、二種以上を併用できる。中でも、剥離性を向上させる目的で、ジシクロヘキシルメタン−4,4´−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートの環構造を有するポリイソシアネートを用いることが好ましい。
(a−1)成分と(a−2)成分とを反応させることにより、(A)成分である水酸基末端ポリウレタンが得られる。(A)成分の製造法は、特に限定されないが、例えば、合成時間短縮のための一括仕込み法(方法1)や、重量平均分子量を大きくするための分割仕込み法(方法2)が挙げられる。
方法1:(a−1)成分及び(a−2)成分を一括反応させ、短時間で(A)成分を合成できる。
方法2:(a−1)成分の一部と(a−2)成分全量とを仕込み、一定時間反応させた後、残りの(a−1)成分を数回に分けて、一定の時間を開けて仕込み、反応させる。(A)成分の重量平均分子量を大きくする場合は、この合成法が好ましい。
上記(A)成分の重量平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算値)は、特に限定されないが、粘着力及び剥離性の点から、40,000〜110,000程度であるのが好ましく、50,000〜90,000程度であるのがより好ましい。
なお、上記(A)成分一分子中の平均水酸基数は、格別限定されないが、粘着力及び剥離性の点から、1.5〜3程度であるのが好ましく、より好ましくは1.8〜2.2程度である。
前記硬化剤は、多官能ポリイソシアネート(b−1)(以下、(b−1)成分)及び水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(b−2)(以下、(b−2)成分)の反応物であって、分子内にイソシアネート基と(メタ)アクリロイル基を併有する(メタ)アクリル変性ポリイソシアネート(B)(以下、(B)成分)を含む。
上記(b−1)成分としては、例えば、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート又は脂環式ポリイソシアネートが用いられる。芳香族ポリイソシアネートの具体例としては、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、o−キシリレンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート、2,4−トリレンダイマー等が挙げられる。脂肪族ポリイソシアネートの具体例としては、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、メチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、4,4−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、イソホロンジイソシアネート等が挙げられる。脂環式ポリイソシアネートの具体例としては、ビシクロヘプタントリイソシアネート等が挙げられる。また、上記に列挙したイソシアネート化合物のアダクト体、ビューレット体及びイソシアヌレート体等が挙げられる。これらは二種以上を併用できる。
上記(b−1)成分としては、粘着力及び剥離性を向上させる目的で、脂肪族ポリイソシアネートのイソシアヌレート体と脂肪族ポリイソシアネートのアダクト体を用いることが好ましい。例えば、ヘキサメチレンジイソシアネートの多量体(イソシアヌレート体)とヘキサメチレンジイソシアネートの多量体(アダクト体)等が挙げられ、二種以上を併用できる。
上記(b−2)成分としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、10−ジエチレングリコールアクリレート、ポリエチレングリコールアクリレート、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、グリシドールジメタクリレート、2−アクリロイルオキシエチルアシッドフォスフェート、ヒドロキシプロピル化トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート等の水酸基含有の(メタ)アクリレート化合物等が挙げられ、二種以上を併用できる。
上記(b−2)成分の中でも、剥離性を向上させる目的で、多官能アクリレート化合物を用いることが好ましい。例えば、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート等が挙げられ、二種以上を併用できる。
上記(b−2)成分の使用量は特に限定されないが、(b−1)成分のイソシアネート基の合計モル数と、(b−2)成分の水酸基の合計モル数との比率が通常0.1〜1程度であるのがよい。かかる範囲であると、熱硬化後の粘着層の粘着層と、紫外線照射後の粘着層の剥離性とがバランスよく発現する傾向にある。この観点より、該比率は好ましくは0.2〜0.7程度である。
前記(B)成分の使用量は特に限定されないが、(A)成分100部に対して通常0.1〜20程度、好ましくは1〜10程度となる範囲であればよい。
光重合開始剤は、紫外線照射により分解しラジカルを発生するものであれば、各種公知のものを格別限定なく使用できる。例えばベンゾイン化合物、アセトフェノン化合物、アシルフォスフィンオキサイド化合物、チタノセン化合物、チオキサントン化合物、オキシムエステル化合物等の光重合開始剤、アミンやキノン等の光増感剤等が挙げられる。具体的には、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−[4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル]−2−メチル−プロパン−1−オン、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、ビス(η−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム、1,2−オクタンジオン1−[4−(フェニルチオ)−2−(o−ベンゾイルオキシム)]、エタノン1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(o−アセチルオキシム)等が挙げられ、二種以上を併用できる。光重合開始剤の使用量は特に限定されないが、通常、(A)成分100質量部に対して、0.1〜20程度、好ましくは1〜10程度となる範囲であればよい。
有機溶剤は、本発明の粘着剤組成物の希釈溶媒である。具体例としては、ブタン、ペンタン、ヘキサン、イソペンタン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素、或いはベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素の炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等の鎖状・環状エーテル系溶媒、クロロホルム、ジクロクジメチルメタン等のハロゲン系溶媒等が挙げられ、二種以上を併用できる。本発明においては、粘着剤組成物を溶解させる溶媒が好ましい。これらの有機溶剤の使用量は特に限定されないが、通常、(A)成分100質量部に対して、40〜1000質量部程度、好ましくは100〜400質量部程度である。
本発明の粘着剤組成物には、必要に応じて、各種公知の粘着付与樹脂を添加してもよい。粘着付与樹脂の例としては、ロジンやロジンのエステル化物等のロジン系樹脂;ジテルペン重合体やα−ピネン−フェノール共重合体等のテルペン系樹脂;脂肪族系(C5系)や芳香族系(C9系)等の石油樹脂;その他、スチレン系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン樹脂等が挙げられ、二種以上を併用できる。該粘着付与樹脂の使用量は特に限定されないが、通常、本発明に係る粘着剤組成物の固形分(該粘着付与樹脂を除く)100質量部に対して、0.1〜20質量部程度である。
本発明の粘着剤組成物には、必要に応じて、各種公知の重合性多官能モノマーを添加してもよい。具体的には、例えば、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられ、二種以上を併用できる。その使用量は特に限定されないが、通常、本発明に係る粘着剤組成物の固形分(該重合性多官能モノマーを除く)100質量部に対して、0〜20質量%程度である。
本発明の粘着剤組成物には、必要に応じて、シランカップリング剤、レベリング剤、消泡剤等の添加剤を含めてよい。
シランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランのビニル基を有するトリアルコキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシランのアミノ基を有するトリアルコキシシラン;3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランのグリシジル基を有するトリアルコキシシラン等が挙げられ、二種以上を併用できる。その使用量は特に限定されないが、通常、(A)成分100質量部に対して0.1〜5質量部程度である。
レベリング剤としては、例えば、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、ポリエステル変性ポリジメチルシロキサン、アラルキル変性ポリメチルアルキルシロキサン、ポリエステル変性水酸基含有ポリジメチルシロキサン、ポリエーテルエステル変性水酸基含有ポリジメチルシロキサン、アクリル系共重合物、メタクリル系共重合物、ポリエーテル変性ポリメチルアルキルシロキサン、アクリル酸アルキルエステル共重合物、メタクリル酸アルキルエステル共重合物、レシチン等が挙げられ、二種以上を併用できる。その使用量は特に限定されないが、通常、(A)成分100質量部に対して0.0〜2質量部程度である。
消泡剤としては、シリコーン樹脂、アルキルビニルエーテル・アクリル酸アルキルエステル・メタクリル酸アルキルエステルとの共重合物等が挙げられ、二種以上を併用できる。その使用量は特に限定されないが、通常、(A)成分の固形分100質量部に対して0.05〜2質量部程度である。
添加剤には、他にも、可塑剤、表面潤滑剤、軟化剤、酸化防止剤、界面活性剤、帯電防止剤及び染料等が含まれる。
本発明の粘着剤組成物の製造法は特に限定されず、前記主剤、硬化剤、光重合開始剤及び有機溶剤、並びに必要に応じて前記添加剤を所定の量で混合すればよい。各成分の混合方法及び添加順序は特段限定されない。
また、本発明の粘着剤組成物には、保管安定性を向上させるため、二液態様で利用できる。具体的には、前記主剤、光重合開始剤及び有機溶剤を含む主剤液と、前記硬化剤及び有機溶剤を含む硬化剤液を基材に塗布する直前で混合することができる。
本発明の粘着剤組成物の粘度は特に限定されないが、塗布適性等の観点より、通常、E型粘度が100〜10000mPa・s(25℃)程度、好ましくは300〜3000mPa・s(25℃)程度である。
本発明の粘着剤組成物は、通常基材シート等に塗布されて粘着シートや粘着テープ等として実用に供されることが多い。かかる粘着シートや粘着テープ等を製造するには、まず本発明の粘着剤組成物を、シリコン処理等が施された基材の処理面に塗工したり、或いは直接基材に塗工して、加熱処理等により乾燥させて粘着剤層を形成させたりすることができる。粘着剤層の厚さは、用途によって様々であるが、通常は1〜200μm程度、好ましくは5〜100μm程度である。
基材シートとしては、紫外線等が透過するフィルムが使用でき、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリブテン、ポリブタジエン、ポリウレタン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリピロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリメチルペンテン、ポリブチレンテレフタレート等の透明フィルムが挙げられ、特に半導体ウエハのダイシング工程で、エキスパンドが必要な用途に用いる場合には、エキスパンド時の延伸性に優れるポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の透明或いは紫外線透過が可能な着色フィルムが好適に用いられる。基材の厚みは特に限定されないが、通常50〜500μm程度、好ましくは100〜300μm程度である。
本発明の粘着剤組成物は、特にタッチパネルの液晶部材の回収や半導体ウエハのダイシング工程の一時的接着用途での剥離を求める分野に非常に有用である。
本発明の粘着剤組成物は、熱硬化後には粘着性を奏する粘着剤を形成し、その後紫外線を照射すると粘着性を失う点に大きな特徴がある。具体的には、該粘着剤組成物の熱硬化物である粘着剤層1の粘着力をF1(N/25mm)、及び該粘着剤層1に紫外線を照射して得られる粘着剤層2の粘着力をF2(N/25mm)とした場合において、粘着力の低下率(F2/F1)が0.5以下であることを特徴とする。
F1は、JIS Z 0237による180度ピール強度を意味する。その値は、基材シートの種類によっても変わるが、通常5N/25mm以上、好ましくは5〜30N/25mm程度である。また、F2もJIS Z 0237による180度ピール強度を意味しており、その値は通常2N/25mm以下、好ましくは0.01〜1N/25mm程度である。
粘着剤層1を得るための熱硬化の条件は特に限定されないが、通常、60℃〜200℃程度、0.1分〜10分程度である。(A)成分の水酸基と(B)成分のイソシアネート基を十分反応させると基材が熱による劣化を抑えるために、加熱温度は80℃〜150℃程度が好ましい。また、加熱時間は、同様の観点より、0.5分〜5分程度が好ましい。
粘着剤層1の厚みは特に限定されないが、通常1〜1000μm程度、好ましくは1〜100μm程度である。粘着剤層1は、10μm以下でも十分な粘着力を奏し、かつ紫外線照射後は優れた剥離性を示す。
粘着剤層2を得るための紫外線光源としては、例えば、高圧水銀灯、超高圧水銀灯カーボンアーク灯、キセノン灯、メタルハライドランプ、ケミカルランプ、ブラックライトが用いられる。紫外線照射条件は、高圧水銀ランプの場合は5〜3000mJ/cm2 、好ましくは100〜1000mJ/cm2 の条件で行われる。照射時間は、光源の種類、光源と塗布面との距離、塗工厚、その他の条件によっても異なるが、通常は数秒、場合によっては数分の1秒でもよい。
以下に本発明を、実施例及び比較例を通じて具体的に説明するが、それらによって本発明の範囲が限定されることはない。また実施例中、「%」及び「部」は特に断りのない限り「質量%」を意味する。
<(A)成分の合成>
合成例1
冷却菅と撹拌機を備える反応装置に、重量平均分子量2000のポリカーボネートポリオール(クラレ(株)製、商品名「クラレポリオール C−2090」)267部、ジシクロヘキシルメタン4,4´−ジイソシアネート33部、トルエン700部及びオクチル酸スズ0.2部を加え、80℃まで昇温して3時間保温した後、NCO測定にて反応完結を確認し、重量平均分子量67,000、平均水酸基数2.0のポリウレタン(以下、(A−1)成分という)のトルエン溶液を得た。
比較合成例1
合成例1と同様の反応装置に、重量平均分子量4,000の水素添加ポリブタジエンポリオール(日本曹達(株)製、商品名「NISSO−PB GI−3000」)377部、ジシクロヘキシルメタン4,4´−ジイソシアネート23部、希釈溶剤トルエン600部及びオクチル酸スズ0.3部を加え、80℃まで昇温して3時間保温した後、NCO測定にて反応完結を確認することにより、重量平均分子量68,000、平均水酸基数2.0のポリウレタン(以下、(A−2)成分という)のトルエン溶液を得た。
比較合成例2
合成例1と同様の反応装置に、重量平均分子量2,000のポリエステルポリオール(ダイセル(株)製、商品名「PLACCEL−L220AL)267部、ジシクロヘキシルメタン4,4´−ジイソシアネート33部、希釈溶剤トルエン700部及びオクチル酸スズ0.2部を加え、80℃まで昇温して3時間保温した後、NCO測定にて反応完結を確認することにより、重量平均分子量74,000、平均水酸基数2.0のポリウレタン(以下、(A−3)成分という)のトルエン溶液を得た。
比較合成例3
窒素置換可能な4ツ口フラスコに、アクリル酸ブチルエステル95部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート5部、酢酸エチル130部を仕込み窒素置換下で63℃まで昇温し、開始剤AIBNを0.075部投入、重合を開始し、重合開始4時間後に開始剤AIBNを0.15部追加投入しさらに4時間重合を行う。重合後酢酸エチルを470部投入し、重量平均分子量130万のアクリル系ポリマー(根上工業(株)製、商品名「パラクロンKAR−8」、以下、(A−4)成分という)の酢酸エチル溶液を得た。
<(B)成分の合成>
合成例2
冷却菅と撹拌機がついた反応装置に、NCO含有率21.9%のヘキサメチレンジイソシアネートの3量体(イソシアヌレート体)(日本ポリウレタン社製、商品名「コロネートHXR」、以下(B−7)成分という)50部、ペンタエリスリトールトリアクリレート(東亞合成(株)製、商品名「アロニックスM306」、水酸基価155mgKOH/g)31部、トルエン35部、重合禁止剤である4−メトキシフェノール0.03部及びフェノチアジン0.04部、並びにオクチル酸スズ0.04部を加え、80℃まで昇温して1時間保温した後、NCO測定にて反応完結を確認することにより(理論NCO価より低い場合は反応終了)、イソシアネート基とアクリロイル基の両反応基を持つアクリル変性ポリイソシアネート(以下、(B−1)成分という)のトルエン溶液を得た。
合成例3
合成例2と同様の反応装置に、NCO含有率21.9%のヘキサメチレンジイソシアネートの3量体(イソシアヌレート体)(日本ポリウレタン社製、商品名「コロネートHXR」)50部、ペンタエリスリトールトリアクリレート(東亞合成(株)製、商品名「アロニックスM306」、水酸基価155mgKOH/g)47部、トルエン42部、重合禁止剤である4−メトキシフェノール0.04部及びフェノチアジン0.05部、並びにオクチル酸スズ0.04部を加え、80℃まで昇温して1時間保温した後、NCO測定にて反応完結を確認することにより(理論NCO価より低い場合は反応終了)、イソシアネート基とアクリロイル基の両反応基を持つアクリル変性ポリイソシアネート(以下、(B−2)成分という)のトルエン溶液を得た。
合成例3
合成例1と同様の反応装置に、NCO含有率8.9%のヘキサメチレンジイソシアネートのアダクト体(旭化成社製、商品名「デュラネートE−402」)50部、ペンタエリスリトールトリアクリレート(東亞合成(株)製、商品名「アロニックスM306」、水酸基価155mgKOH/g)13部、トルエン27部、重合禁止剤である4−メトキシフェノール0.03部及びフェノチアジン0.04部、並びにオクチル酸スズ0.03部を加え、80℃まで昇温して1時間保温した後、NCO測定にて反応完結を確認することにより(理論NCO価より低い場合は反応終了)、イソシアネート基とアクリロイル基の両反応基を持つアクリル変性ポリイソシアネート(以下、(B−3)成分という)のトルエン溶液を得た。
合成例4
合成例1と同様の反応装置に、NCO含有率21.9%のヘキサメチレンジイソシアネートの3量体(イソシアヌレート体)(日本ポリウレタン社製、商品名「コロネートHXR」)50部、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート(東亞合成(株)製、商品名「アロニックスM403」、水酸基価92mgKOH/g)143部、トルエン322部、重合禁止剤である4−メトキシフェノール0.08部及びフェノチアジン0.12部、並びにオクチル酸スズ0.08部を加え、80℃まで昇温して1時間保温した後、NCO測定にて反応完結を確認することにより(理論NCO価より低い場合は反応終了)、イソシアネート基とアクリロイル基の両反応基を持つアクリル変性ポリイソシアネート(以下、(B−4)成分という)のトルエン溶液を得た。
合成例5
合成例1と同様の反応装置に、NCO含有率21.9%のヘキサメチレンジイソシアネートの3量体(イソシアヌレート体)(日本ポリウレタン社製、商品名「コロネートHXR」)50部、2−ヒドロキシエチルアクリレート(大阪有機(株)製、商品名「HEA」)15部、トルエン28部、重合禁止剤である4−メトキシフェノール0.03部及びフェノチアジン0.05部、並びにオクチル酸スズ0.03部を加え、80℃まで昇温して1時間保温した後、NCO測定にて反応完結を確認することにより(理論NCO価より低い場合は反応終了)、イソシアネート基とアクリロイル基の両反応基を持つアクリル変性ポリイソシアネート(以下、(B−5)成分という)のトルエン溶液を得た。
比較合成例1
合成例1と同様の反応装置に、NCO含有率21.9%のヘキサメチレンジイソシアネートの3量体(イソシアヌレート体)(日本ポリウレタン社製、商品名「コロネート HXR」)50部、ペンタエリスリトールトリアクリレート(東亞合成(株)製、商品名「アロニックス M306」、水酸基価155mgKOH/g)94部、希釈溶剤トルエン62部、重合禁止剤である4−メトキシフェノール0.05部及びフェノチアジン0.08部、並びにオクチル酸スズ0.05部を加え、80℃まで昇温して1時間保温した後、NCO測定にて反応完結を確認することにより(理論NCO価より低い場合は反応終了)、(B−1)成分のNCO基と(B−2)成分の水酸基を完全に反応し、NCO基が残らない多官能アクリレート化合物(以下、(B−6)成分という)のトルエン溶液を得た。
<粘着剤組成物の調製>
実施例1
(A−1)成分100部、(B−1)成分4部、(C)成分として1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニルケトン(BASF社製、商品名「IRGACURE 184」、以下(C)成分という)5部、希釈溶剤(D)成分として、トルエン(以下(D−1)成分という)254部を、いずれも純分換算で配合し、粘着剤組成物を調製した(表1参照)。
実施例2
実施例1において、(B−1)成分を(B−2)成分に変更した以外は同様にして、粘着剤組成物を調製した。
実施例3
実施例2において、(B−2)成分を6部に変更し、かつ(D−1)成分を259部に変更した以外は同様にして、粘着剤組成物を調製した。
実施例4
実施例3において、(B−2)成分を(B−3)成分に変更した以外は同様にして、粘着剤組成物を調製した。
実施例5
実施例1において、(B−1)成分を(B−4)成分に変更した以外は同様にして、粘着剤組成物を調製した。
実施例6
実施例1において、(B−1)成分を(B−5)成分に変更した以外は同様にして、粘着剤組成物を調製した。
比較例1
実施例1において、(C)成分を配合しなかった以外は同様にして粘着剤組成物を調製した。
比較例2
実施例2において、(B−1)成分を(B−6)成分に変更した以外は同様にして、粘着剤組成物を調製した。
比較例3
実施例1において、(B−1)成分を(B−7)成分を1部に、(C)成分を5部に、(D−1)成分を247部にした以外は同様にして、粘着剤組成物を調製した。
比較例4
比較例3において、(D−1)成分を254部に変更し、かつ、トリメチロールプロパントリアクリレート(大阪有機(株)社製、商品名(ビスコート#295)以下(E)成分という)を3部加えた以外は同様にして、粘着剤組成物を調製した。
比較例5
実施例2において、(A−1)成分を(A−2)成分に変更した以外は同様にして、粘着剤組成物を調製した。
比較例6
実施例2において、(A−1)成分を(A−3)成分に変更した以外は同様にして、粘着剤組成物を調製した。
比較例7
実施例1において、(A−1)成分を(A−4)成分に変更し、かつ(D−1)成分を酢酸エチル((D−2)成分)981部に変更した以外同様にして、粘着剤組成物を調製した。
Figure 2018002787
(B−7):ヘキサメチレンジイソシアネートの多量体(イソシアヌレート体)
(日本ポリウレタン社製、商品名「コロネートHXR」)
(D−2):酢酸エチル
(E):トリメチロールプロパントリアクリレート(大阪有機(株)社製、商品名(ビスコート#295))
各実施例及び比較例の粘着剤組成物の粘度、固形分及び相溶性を以下の基準で評価した(表2)。
<固形分質量>
実施例1に係る粘着剤組成物のサンプル1gを金属軟膏缶に入れ、105℃3時間で乾燥させた後の質量を%で表示した。
<粘度>
実施例1に係る粘着剤組成物のE型粘度を、市販の粘度計(製品名TVE−10、東機産業(株)製))を用い、25℃及び5分の条件で測定した。
<相溶性>
実施例1に係る粘着剤組成物の相溶性を以下の基準で目視評価した。
○:均一であり完全に透明である
△:微白濁ではあるが、沈降物、不溶解物もしくは液層分離はない
×:白濁、沈降物、不溶解物もしくは液層分離のいずれかが確認できる
Figure 2018002787
<粘着剤層及び積層体の作製>
実施例1に係る粘着剤組成物を、コンマコーターで、100μm厚の処理ポリエステルフィルム(東洋紡(株)製、商品名「コスモシャインA−4100」)上に、5μmの膜厚になるよう塗布し、順風乾燥機の中で130℃及び3分の条件で乾燥させることにより、熱硬化させた。次いで、この硬化塗膜面と38μm厚の軽剥離処理ポリエステルフィルム(パナック(株)製、商品名「SP−PET−01−38BU」)を剥離処理面が接するよう貼り合わせることにより、PET/粘着剤層/剥離PETのサンプルを作製した。他の実施例及び比較例に係る粘着剤組成物についても同様にしてサンプルを作製した。
[粘着剤層についての各種試験]
<熱硬化後の粘着力F1の測定?>
実施例1に係るサンプルから前記ポリエステルフィルムを剥離し、ガラス片(2mm厚、25mm×15mm)を、2kgローラーで貼り合わせることによって、100μmPET/粘着剤1層(5μm)/ガラス試験片からなるサンプルを作製した。次いで当該サンプルを25℃及び50%RHの条件下で24時間放置した後、PETを180°方向に300mm/minの速度で剥離させることにより、粘着力(F1)(N/25mm)を測定した。なお、測定には市販の機器(製品名テンシロン万能材料試験機、AND株式会社製)を使用した。
<紫外線照射後の粘着力F2の測定>
実施例1に係る、PET剥離後のサンプルの粘着剤層に、前記ガラス片を、2kgローラーで貼り合わせることによって、100μmPET/粘着剤1層(5μm)/ガラス試験片からなるサンプルを作製した。次いで当該サンプルを25℃及び50%RHの条件下で24時間放置した後、120w/cmの高圧水銀ランプ(岩崎電気株式会社製)を用いて、100μmPET側から、900mJ/cmの紫外線を照射し、100μmPET/粘着剤2層(5μm)/ガラス試験片からなるサンプルを作製した。次いで当該サンプルを25℃及び50%RHの条件下で24時間放置した後、当該硬化粘着剤層に、PETを180°方向に300mm/minの速度で剥離させることにより、粘着力(F2)(N/25mm)を、同一の機器を用いて測定した。次いで、粘着率の低下率(F2/F1)を算出したところ、0.33であった。
<剥離性評価試験>
F2測定後、ガラス表面に糊残りの状況を以下の基準で目視評価した。
○:ガラス表面に糊残りが全くない
△:ガラス表面に僅かに糊残り
×:ガラス表面全面糊残り
他の実施例及び比較例の粘着剤組成物についてもF1及びF2を測定し、剥離性を評価した。
Figure 2018002787


Claims (4)

  1. 主剤、硬化剤、光重合開始剤及び有機溶剤を含む粘着剤組成物であって、
    前記主剤は、ポリカーボネートポリオール(а−1)及び脂肪族ポリイソシアネート(а−2)の反応物としての末端水酸基含有ポリウレタン(A)であり、
    前記硬化剤は、多官能ポリイソシアネート(b−1)及び水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(b−2)の反応物であって、分子内にイソシアネート基と(メタ)アクリロイル基を併有する(メタ)アクリル変性ポリイソシアネート(B)であることを特徴とする、
    粘着剤組成物。
  2. 前記末端水酸基を有するポリウレタン(A)の重量平均分子量が40,000〜110,000である、請求項1の粘着剤組成物。
  3. 前記多官能ポリイソシアネート(b−1)の全イソシアネート基モル数に対する水酸基含有(メタ)アクリル化合物(b−2)の全水酸基モル数の比率が0.1〜1である、請求項1又は2の粘着剤組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかの粘着剤組成物であって、
    該粘着剤組成物の熱硬化物である粘着剤層1の粘着力をF1(N/25mm)、及び該粘着剤層1に紫外線を照射して得られる粘着剤層2の粘着力をF2(N/25mm)とした場合において、粘着力の低下率(F2/F1)が0.5以下であることを特徴とする、
    粘着剤組成物。


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