JP2018002251A - ヒートシール部材、製袋機及びヒートシール方法 - Google Patents
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Abstract
Description
また、パウチの内容物としては、広く飲料、食品、洗剤、薬品等があり、近年は省資源化のために詰め替え用途として使われるようになっている。
ヒートシール部材のフィルムとの接触面の形状を平坦なものとした場合、パウチをヒートシールした際にパウチのシール部に気泡が残ってしまうことがあり、シール強度等品質に問題が生じることがあった。また、フィルムが透明の場合には、その気泡が目立ってしまい、パウチの外観上の美観を損なう。
スタンディングパウチは、通常は、表裏2枚の胴部フィルムに、中央部で折り畳んだ底部フィルムを挟み、袋体となる側部と底部においてヒートシールすることによって製造されるが、側部のサイドシール部の底部フィルムが挟まれた部分と挟まれてない部分の境界に段差が生じる。
このことで、段差部分でヒートシールの際の押圧力が不均一となり、漏れや破損が生じやすくなるため、段差部分を含む近傍のみをスポット的に別のヒートシール部材で押圧して強固に接着することが行われている。
このため、特許文献1等の形状の接触面としても、フィルムが屈曲する前に気泡が接触面の外周縁方向に押し出される必要があり、ヒートシール部材の押圧方向の移動速度を低下させないかぎり、気泡の残留は少なくなるものの残留の虞は残っていた。
また、スタンディングパウチのサイドシール部の段差部分にスポット的に別のヒートシール部材で押圧する場合、側面と接触面との境界部がフィルムを屈曲させた際の接触面の外周縁の跡が線状に残ってしまい、製品としての美観を損ねるという問題があった。
本発明に係る製袋機は、ヒートシールしてパウチを製造する製袋機であって、前記ヒートシール部材を有することにより、前記課題を解決するものである。
本発明に係るヒートシール方法は、ヒートシール部材を用いるフィルムのヒートシール方法であって、前記ヒートシール部材のフィルムとの接触面が、接触面外周縁から連続するアプローチ部と、前記アプローチ部に続くセンター部とを有し、前記アプローチ部が、フィルム側に凸となる曲面形状に形成されることにより、前記課題を解決するものである。
また、アプローチ部及びセンター部のみがフィルムと接触し、接触面外周縁がフィルムに接触しない押圧力とすることで、ヒートシール部の気泡の残留を防止できるとともに、接触面の外周縁の跡が残ることを抑制することができる。
ヒートシール部材100は、特に、スタンディングパウチのサイドシール部の段差部分(表裏の胴部フィルムのみの2枚分のシール部と、表裏2枚の胴部フィルムの間に、折り畳まれて挟み込まれた底部フィルム(実質2枚)からなる4枚分のシール部との間の、底部フィルム実質2枚分の厚み差から生じる段差部分)等にスポット的に押圧してヒートシールするものである。
図1、図2に示すように、ヒートシール部材は平面視、すなわち、シールされるフィルム側から見て矩形状である。この矩形状の形状は、一辺が5〜25mmの正方形状、又は、短辺幅が5〜25mm,長辺幅が6〜50mmの長方形状で、矩形の4つの角部分は丸められている。本実施形態のヒートシール部材100は、平面視で短辺幅18mm、長辺幅38mmの長方形状である。
アプローチ部112は、フィルム側に凸(シール部材100の外方側に凸)となる曲面形状に形成されており、センター部113は、中央の大部分に平面状の平面部が形成され、平面部とアプローチ部112の間ではフィルム側に凸となるなだらかな曲面形状の曲面部が形成されている(図1の正面図における、センター部113の左右両側や、図2参照。)。
本実施形態のセンター部113には、中央に短辺幅12mm,長辺幅18mmの平面部が形成され、平面部と短辺側のアプローチ部112との間にフィルム側に凸となる曲面部が形成されている。
また、接触面110の平面視における4つの角部分は、斜視では(立体的には)、半径SR1の球面の一部分の形状である。
また、従来のヒートシール部材の場合、図1の正面図に点線で示すように、接触面510の外周縁が側面511に小さな面取り程度の曲面で接続しているため、センター部113の高さ位置に近い明確な外周縁が存在し、図3bに示すように、ヒートシール時に、ヒートシール部材500が2枚又は4枚のフィルムFを挟んで緩衝部材上で押圧した際に、側面511がフィルムに対して押し込まれて外周縁に高い面圧がかかり、接触面510の外周縁の跡Lが線状に残る。
さらに、接触面外周縁がフィルムFに接触しない押圧力とすることで、対向する緩衝部材Rの変形もなだらかとなり耐久性が向上する。
曲率半径R1は2〜6mmが好ましい。曲率半径R1をこのような範囲にすることで、ヒートシール部の気泡の残留を防止できるとともに、接触面外周縁の跡がフィルムに残ることを抑制することができる。本実施形態ではR1=3mmである。また、本実施形態では、接触面110の4つの角部分(球面部分)の曲率半径もSR1=3mmである。
曲率半径R2は20〜45mmが好ましい。曲率半径R2をこのような範囲にすることで、センター部113が広く、センター部中心からアプローチ部112までの距離が長い場合でも、センター部113からアプローチ部112に向かって、より少しずつシール圧力を下げることが可能となる。本実施形態ではR2=32.5mmである。
図4に示すように、フィルム側から見て2つのパウチの注口形状を上下対称に合わせた形状に形成され、フィルムとの接触面210は、接触面210の外周縁に設けられた側面211から連続するアプローチ部212を有し、アプローチ部212に続くセンター部213を有している。
アプローチ部212は、フィルム側に凸となる曲面形状に形成されており、センター部213は、アプローチ部212の近傍でフィルム側に凸となる曲面形状であり、アプローチ部212より離れた箇所では平面状に形成されている。
110、210、510 ・・・ 接触面
111、211,511 ・・・ 側面
112、212 ・・・ アプローチ部
113、213 ・・・ センター部
F ・・・ フィルム
R ・・・ 緩衝部材
L ・・・ 外周縁の跡
Claims (12)
- フィルムとの接触面を有するヒートシール部材であって、
前記接触面が、接触面外周縁から連続するアプローチ部と、前記アプローチ部に続くセンター部とを有し、
前記アプローチ部が、フィルム側に凸となる曲面形状に形成されていることを特徴とするヒートシール部材。 - 前記アプローチ部の曲面は、接触面の外周に沿って曲率半径2〜6mmに丸められていることを特徴とする請求項1に記載のヒートシール部材。
- 前記センター部のアプローチ部側に、フィルム側に凸となる曲面部が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のヒートシール部材。
- 前記センター部の曲面部は、曲率半径20〜40mmに形成されていることを特徴とする請求項3に記載のヒートシール部材。
- 前記接触面が、フィルム側から見て矩形状に形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のヒートシール部材。
- 前記接触面が、フィルム側から見てパウチの注口形を含む形状に形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のヒートシール部材。
- フィルムをヒートシールしてパウチを製造する製袋機であって、
請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のヒートシール部材を有することを特徴とする製袋機。 - ヒートシール部材を用いるフィルムのヒートシール方法であって、
前記ヒートシール部材は、フィルムとの接触面が、接触面外周縁から連続するアプローチ部と、前記アプローチ部に続くセンター部とを有し、
前記アプローチ部が、フィルム側に凸となる曲面形状に形成されることを特徴とするヒートシール方法。 - 前記アプローチ部及びセンター部のみがフィルムと接触し、前記接触面外周縁がフィルムに接触しない押圧力でヒートシールを行うことを特徴とする請求項8に記載のヒートシール方法。
- 前記ヒートシール部材のフィルムとの接触面が、フィルム側から見て矩形状に形成されていることを特徴とする請求項8又は請求項9に記載のヒートシール方法。
- 前記フィルムが、スタンディングパウチの2枚の胴部フィルム及び底部フィルムであって、前記胴部フィルムの底部側に底部フィルムを挟んでヒートシールされるサイドシール部を有し、
前記ヒートシール部材のフィルムとの接触面が、前記サイドシール部より小さな面積であり、
前記ヒートシール部材により、前記胴部フィルム及び底部フィルムを含む箇所にヒートシールすることを特徴とする請求項8乃至請求項10のいずれかに記載のヒートシール方法。 - 前記フィルムが、注口が形成された注口付きパウチを形成するフィルムであり、
前記ヒートシール部材のフィルムとの接触面が、フィルム側から見てパウチの注口形を含む形状に形成されていることを特徴とする請求項8又は請求項9に記載のパウチのヒートシール方法。
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