JP2017526578A - 適応電子安定制御 - Google Patents

Abstract

適応制御装置は、車両道路条件が理想的でないことを示すビデオカメラデータおよびＧＰＳ気象データに応答して車両安定制御装置における閾値を調節する。ビデオデータはミュー（摩擦係数）および道路タイプを判断する。ＧＰＳ気象データは、温度、視程、降水量、および風速とともに車両場所を含む。ヒューマンマシンインターフェースが、ユーザ入力に応答して適応制御装置を手動でオーバーライドする。

Description

[0001]本発明は、ホスト車両に取り付けられたカメラからのビデオデータ、および全地球測位気象信号に応答して電子安定制御を調節するための配置構成に関する。

[0002]一実施形態では、本発明は、気象条件下で車両安定制御をもたらすための方法であって、全地球測位信号を介して気象データを受信するステップと、車両に取り付けられたビデオカメラからビデオデータを受信するステップと、気象データおよびビデオデータに応答して制限された運転条件を提供するかどうかを決定するステップと、制限された運転条件の決定に応答して車両の動作を制限するステップとを含む方法を提供する。

[0003]いくつかの実施形態では、車両の動作を制限するステップは、制限された閾値を与えることによって車両安定制御装置の標準閾値を修正すること、および／または、エンジン制御装置の最高車両速度を限定することを含む。

[0004]一実施形態は、車両の動作の制限を有効にするかまたは無効にするためのヒューマンマシンインターフェースからの入力を受信することを含む。
[0005]別の実施形態では、気象データを受信するステップは、温度、視程、降水量、および風速の群から選択される少なくとも２つを受信することを含む。

[0006]一実施形態では、運転条件を判断するステップは、ビデオデータを処理して、タール舗装道路、未舗装道路、砂地路、セメント道路、および砂利道の群から道路タイプを判断すること、および／または、ビデオデータを処理して道路およびタイヤの摩擦係数を判断することを含む。

[0007]一実施形態では、運転条件を判断するステップは、ビデオデータを処理して道路およびタイヤの摩擦係数を判断することを含む。
[0008]別の実施形態では、本発明は、気象条件および道路条件に応じて車両の動作を制限するための車両制御システムであって、全地球測位信号を介して気象データを受信するための全地球測位システム受信機と、ビデオデータを提供するために車両に取り付けられたビデオカメラと、運転条件を判断するために気象データおよびビデオデータを受信するためのデータプロセッサと、運転条件に応答して制限運転制御信号を出力するかどうかを判断するための運転条件認識ユニットと、全地球測位システム受信機、ビデオカメラ、データプロセッサ、および運転条件認識ユニットを通信させるための通信ネットワークと、を備える車両制御システムを提供する。

[0009]一実施形態では、運転条件認識ユニットは、最高車両速度を制限するためにエンジン制御装置のスピードリミッタに制限された運転制御信号を提供する。
[0010]一実施形態では、運転条件認識ユニットは、車両安定制御装置の閾値を修正するために、制限された運転制御信号を車両安定制御装置に提供する。

[0011]一実施形態では、運転条件を判断するステップは、ビデオデータを処理して、溜り水または流水、凍結路面、平坦な路面、およびでこぼこした路面のうちの１つを含む道路条件を判断することを含む。

[0012]別の実施形態では、本発明は、気象条件下での車両安定制御のための方法であって、全地球測位信号を介して気象データを受信するステップと、車両に取り付けられたビデオカメラからビデオデータを受信するステップと、気象データおよびビデオデータから運転条件を判断するステップと、運転条件に応答して制限された運転条件を提供するかどうかを決定するステップと、制限された閾値を与えることによって車両安定制御装置の標準閾値を修正することにより、制限された運転条件の決定に応答して車両の動作を制限するステップと、を含む方法を提供する。

[0013]本発明の他の態様は、詳細な説明および添付の図面を考察することによって明らかとなろう。

[0014]一実施形態による、車両動作システムのブロック図である。 [0015]電子制御ユニットのデータプロセッサに提供されるビデオデータおよびＧＰＳデータを示すブロック図である。 [0016]制限された運転モード信号を選択的に車両安定制御装置に提供するための認識ユニット全体を含む電子制御ユニットを示すブロック図である。

[0017]本発明の任意の実施形態が詳細に説明される前に、本発明が、その応用において、以下の説明に示されるかまたは以下の図面に例示される構造の細部および構成要素の配置構成に限定されないことは理解されたい。本発明は、他の実施形態に対応可能であり、かつ、さまざまなやり方で実践または実行可能である。

[0018]図１は、ＧＰＳデータおよびビデオカメラデータに応答して車両安定性を制御する車両動作システム１０の関連部分を示す。システム１０は、電子制御ユニット１２および車両安定制御装置１４を含む。さらに、車両動作システム１０は、全地球測位システム（ＧＰＳ）受信機１６およびビデオカメラ１８を含む。ヒューマン／マシンインターフェース２０は車両操作者からの手動入力を受信する。動作システム１０は、状況によっては車両安定制御装置１４によって制御される遮断制御装置２２およびエンジン制御装置２４を含む。ＣＡＮバスまたはＦｌｅｘＲａｙバスなどの通信ネットワーク２６は、図１に示される車両動作システム１０の装置、制御装置、およびユニットの全ての間の通信をもたらす。（図示されない）さまざまな他のサブシステムが通信ネットワーク２６に接続する。

[0019]図２は、通信ネットワーク２６を介して電子制御ユニット１２に提供されるビデオカメラデータおよびＧＰＳデータを示す。電子制御ユニット１２は、車両動作の適応制御をもたらす。電子制御ユニット１２は、ビデオカメラデータを受信し、かつ車道のミューおよび道路タイプを判断するデータプロセッサ３０を含む。ミューは、車両タイヤと路面との間の摩擦係数に関係する。ミューおよび道路タイプについての値はプロセッサ３０によって出力され、かつ、ステップまたは比較３２、３４における値と比較される。ミューおよび道路タイプについての値は、電子制御ユニット１２の運転条件認識ユニット４０に提供される。

[0020]データプロセッサ３０はまた、温度、視程、降水量、風速、および車両場所／位置データをＧＰＳ受信機１６から受信する。データプロセッサ３０は、温度、視程、降水量、および風速をステップ４２、４４、４６、４８における値と比較する。ステップ５０では、車両の場所／位置は、いくつかの実施形態において、現在の車両場所、および今後の車両進路に特有の道路条件または他の情報をデータ表から調べるために使用される。ステップまたは比較４２、４４、４６、４８、５０からの出力は、認識ユニット４０に提供される。

[0021]運転条件認識ユニット４０は、さまざまな気象条件および道路条件によって、車両安定制御装置１４および／またはエンジン制御装置２４の動作に対する制限閾値または他の変更が必要になるかどうかを判断するためのプロージビリティチェックおよび調停アルゴリズムを含む。認識ユニットは、データが妥当でありかつ結果が可能性のあるものかどうかを判断する。さらに、調停アルゴリズムは、制限閾値が必要とされるかどうかを判断するためにさまざまなデータに重み付けを行う。運転条件認識ユニット４０はまた、エンジン制御装置２４の動作によって車両の最高速度が限定されなければならないかどうかを判断し、限定されなければならない場合、最高車両速度の値は限定される。

[0022]動作
[0023]動作時に、ビデオカメラデータは、通信ネットワーク２６上のビデオカメラ１８から電子制御ユニット１２のデータプロセッサ３０に提供される。データプロセッサ３０は、提供されたデータに対する初期化、推定、および予測特徴を含む。データプロセッサ３０はミューおよび道路タイプをビデオカメラから判断する。ミューは記憶された値と比較される。ミューおよび道路タイプについての比較は、さらなる処理のために運転条件認識ユニット４０に提供される。より具体的には、ミューは道路を観測するカメラによって得られる。道路に形成されるくぼみなどの凹凸のある路面を含む、溜り水または流水、凍結路面、平坦な路面、およびでこぼこした路面のうちの１つを含む条件が推定される。道路条件はミュー値を判断する際に計算に入れられる。

[0024]ビデオカメラ１８およびデータプロセッサ３０はまた、タール舗装道路、未舗装道路、セメント道路、砂地路、および砂利道などの道路タイプ、ならびに、路面の粗さを検出する。道路タイプを含む上記の条件は、道路および車両タイヤの摩擦係数であるミューに関係する。

[0025]一実施形態では、基本的にビデオカメラデータを処理するのと同時に、電子制御ユニット１２のデータプロセッサ３０は、図２に示されるように通信ネットワーク２６上でＧＰＳ受信機１６から、温度、視程、降水量、風速、および場所の情報を得る。データプロセッサ３０は、初期化、推定、および予測を利用して、車両が制限された運転モードまたは条件下に置かれなければならない時を判断する。

[0026]より具体的には、温度、視程、降水量、および風速は、制限運転に関するそれらの重要性を判断するためにさまざまな値と比較される。例えば、降雨とともに氷点下の温度である場合、電子制御ユニット１２の運転条件認識ユニット４０は、通信ネットワーク２６上で制限された運転制御信号５８を出力することになる。このような事例では、制限された運転制御信号５８は、図３に示されるように、ネットワーク２６上の認識ユニット４０から車両安定制御装置１４へと渡る。

[0027]図３に示されるように、車両安定制御装置１４は、ネットワーク２６上で電子制御ユニット１２から制限された運転制御信号５８を受信する。図３は、スイッチ６２を有するスイッチユニット６０を示す。制限された運転制御信号５８は、スイッチ６２に、標準閾値６４から制限閾値６６へ選択を変更させる。閾値６４、６６は、車両安定プロセッサ７０に提供される値を有する。車両安定制御装置１４の車両安定プロセッサ７０は、さまざまな条件の下、車両動作システム１０の適正な動作を確実に行うための信号を、遮断制御装置２２、エンジン制御装置２４、および他の制御装置または装置に提供する。

[0028]ビデオデータおよびＧＰＳ気象データの種々の値に応答して、図３に示される電子制御ユニット１２は、ネットワーク２６上のエンジン速度制御信号７２をエンジン制御装置２４のスピードリミッタ７６に提供する。スピードリミッタ７６は、気象条件データおよび／またはビデオデータの結果としての最高速度を車両が超えないようにする。

[0029]図３における車両安定制御装置１４に対するスイッチユニット６０が示され、いくつかの実施形態では、制御信号５８は車両安定プロセッサ７０へのメッセージであり、これによって、不揮発性メモリに記憶される値によって表される標準閾値６４と、プロセッサ７０に接続される不揮発性メモリに記憶される制限閾値６６との間の選択が行われる。いくつかの実施形態では、制限閾値の複数のセットのうちの１つが、ビデオデータおよびＧＰＳ気象データの値に基づいて、制限された運転制御信号５８によって選択される。

[0030]一実施形態では、操作者が、電子制御ユニット１２によって運転条件認識の動作をオーバーライドし、停止する。図３に示されるように、操作者によるヒューマン／マシンインターフェース２０への入力はイネーブル信号８０をもたらし、この信号は運転条件認識ユニット４０に提供されて、該認識ユニットによって出力される制限された運転制御信号を有効にするか無効にする。よって、車両操作者は、種々の気象条件および車両条件を考慮して車両安定制御装置１４の閾値を自動的に変更するためにビデオデータと組み合わせられるＧＰＳ気象信号に関して車両動作システム１０の一部分を完全に切断することができる。

[0031]いくつかの実施形態では、屋外温度値は車両に取り付けられる温度センサによって得られる。他の実施形態では、気象情報は、ＧＰＳ信号によってではなく、車道に沿って配設されるＲＦアンテナによって車両に中継される。

[0032]データプロセッサ３０および運転条件認識ユニット４０が配設された電子制御ユニット１２が示され、いくつかの実施形態では、全てのデータを受信して処理する電子制御ユニット１２の機能は、車両安定プロセッサ７０によって行われる。車両動作システム１０の他の電子制御装置はまた、電子制御ユニット１２として機能することができる。

[0033]データプロセッサ３０および運転条件認識ユニット４０が示されかつ開示されるが、信号処理のためのＡＳＩＣ回路およびデジタル回路などの他の配置構成が検討される。

[0034]よって、本発明は、とりわけ、ビデオカメラデータ、および気象データを含むＧＰＳ信号に応答して車両安定性を向上させるための方法およびシステムを提供する。本発明のさまざまな特徴および利点は以下の特許請求の範囲に示される。

Claims (20)

1. 気象条件下で車両安定制御をもたらすための方法であって、
   全地球測位信号を介して気象データを受信するステップと、
   車両に取り付けられたビデオカメラからビデオデータを受信するステップと、
   前記気象データおよび前記ビデオデータに応答して制限された運転条件を提供するかどうかを決定するステップと、
   制限された運転条件の前記決定に応答して前記車両の動作を制限するステップと、を含む、方法。
2. 前記車両の動作を制限するステップは、制限された閾値を与えることによって車両安定制御装置の標準閾値を修正することを含む、請求項１に記載の方法。
3. 前記車両の動作を制限するステップは、エンジン制御装置の最高車両速度を限定することをさらに含む、請求項２に記載の方法。
4. 前記車両の動作の制限を有効にするかまたは無効にするためのヒューマンマシンインターフェースからの入力を受信するステップを含む、請求項１に記載の方法。
5. 気象データを受信する前記ステップは、温度、視程、降水量、および風速の群から選択される少なくとも２つを受信することを含む、請求項１に記載の方法。
6. 運転条件を判断する前記ステップは、前記ビデオデータを処理して、タール舗装道路、未舗装道路、砂地路、セメント道路、および砂利道の群から道路タイプを判断することを含む、請求項１に記載の方法。
7. 運転条件を判断する前記ステップは、前記ビデオデータを処理して前記道路およびタイヤの摩擦係数を判断することを含む、請求項６に記載の方法。
8. 運転条件を判断する前記ステップは、前記ビデオデータを処理して前記道路およびタイヤの摩擦係数を判断することを含む、請求項１に記載の方法。
9. 気象条件および道路条件に応じて車両の動作を制限するための車両制御システムであって、
   全地球測位信号を介して気象データを受信するための全地球測位システム受信機と、
   ビデオデータを提供するために車両に取り付けられたビデオカメラと、
   運転条件を判断するために前記気象データおよび前記ビデオデータを受信するためのデータプロセッサと、
   前記運転条件に応答して制限運転制御信号を出力するかどうかを判断するための運転条件認識ユニットと、
   前記全地球測位システム受信機、前記ビデオカメラ、前記データプロセッサ、および前記運転条件認識ユニットを通信させるための通信ネットワークと、を備える、車両制御システム。
10. 前記運転条件認識ユニットは、最高車両速度を制限するためにエンジン制御装置のスピードリミッタに制限された運転制御信号を提供する、請求項９に記載のシステム。
11. 車両安定制御装置を含み、前記運転条件認識ユニットは、前記車両安定制御装置の閾値を修正するために、制限された運転制御信号を前記車両安定制御装置に提供する、請求項９に記載のシステム。
12. 前記運転条件認識ユニットを有効にするかまたは無効にするためのヒューマンマシンインターフェースを含む、請求項９に記載のシステム。
13. 前記気象データは、温度、視程、降水量、および風速の群から選択される少なくとも２つを含む、請求項９に記載のシステム。
14. 運転条件を判断する前記ステップは、前記ビデオデータを処理して、溜り水または流水、凍結路面、平坦な路面、およびでこぼこした路面のうちの１つを含む道路条件を判断することを含む、請求項９に記載のシステム。
15. 気象条件下での車両安定制御をもたらすための方法であって、
    全地球測位信号を介して気象データを受信するステップと、
    車両に取り付けられたビデオカメラからビデオデータを受信するステップと、
    前記気象データおよび前記ビデオデータから運転条件を判断するステップと、
    前記運転条件に応答して制限された運転条件を提供するかどうかを決定するステップと、
    制限された閾値を与えることによって車両安定制御装置の標準閾値を修正することにより、制限された運転条件の前記決定に応答して前記車両の動作を制限するステップと、を含む、方法。
16. 車両の動作を制限する前記ステップは、エンジン制御装置の最高車両速度を限定することをさらに含む、請求項１５に記載の方法。
17. 前記車両の動作の制限を有効にするかまたは無効にするためのヒューマンマシンインターフェースからの入力を受信するステップを含む、請求項１５に記載の方法。
18. 気象データを受信する前記ステップは、温度、視程、降水量、および風速の群から選択される少なくとも２つを受信することを含み、運転条件を判断する前記ステップは、前記ビデオデータを処理して、タール舗装道路、未舗装道路、砂地路、セメント道路、および砂利道の群から道路タイプを判断することを含む、請求項１５に記載の方法。
19. 運転条件を判断する前記ステップは、前記ビデオデータを処理して前記道路およびタイヤの摩擦係数を判断することを含む、請求項１５に記載の方法。
20. 運転条件を判断する前記ステップは、前記ビデオデータを処理して、溜り水または流水、凍結路面、平坦な路面、およびでこぼこした路面のうちの１つを含む道路条件を判断することを含む、請求項１５に記載のシステム。

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