JP2017526188A - ペロブスカイト誘電体層を有する巻回型コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents

ペロブスカイト誘電体層を有する巻回型コンデンサおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、円筒部、第1外部電極および第2外部電極を有する巻回型コンデンサであって、円筒部が、下部電極層、誘電体層および上部電極層の順に積層された積層体が巻回されたものであり、第1外部電極が上部電極層に電気的に接続されており、第2外部電極が下部電極層に電気的に接続されており、これらの第1外部電極および第2外部電極が、円筒部の両端に対向して位置する、巻回型コンデンサを提供する。

Description

本発明は、コンデンサおよびその製造方法に関する。
近年、電子機器の高密度実装化に伴って、より高い静電容量を有し、より小さなコンデンサが求められている。このようなコンデンサとして、例えば、特許文献1に、第1電気絶縁層、第1電気伝導層、第2電気絶縁層および第2電気伝導層が積層された積層体が巻回され、巻回された第1電気伝導層および第2電気伝導層の終端部に電極端子が接続された巻回型コンデンサが開示されている。
このような巻回型コンデンサは、以下のように製造されている。まず、基板上に犠牲層を形成し、この上に第1電気絶縁層、第1電気伝導層、第2電気絶縁層および第2電気伝導層を積層して積層体を得る。積層体の巻回を開始する側からエッチング液を供給し、これにより犠牲層を徐々に除去する。犠牲層が除去されることにより、上記の積層体は基材から剥がれ、巻回する。最後に第1電気伝導層および第2電気伝導層の終端部に電極端子を接続することにより、特許文献1に記載の巻回型コンデンサが製造される。
欧州特許出願公開第2023357号明細書
特許文献1に記載のような巻回型コンデンサは、外部の電気要素に接続するための電極端子が、巻回した第1電気伝導層および第2電気伝導層(以下、まとめて「電気伝導層」とも言う)の終端部に形成されているので、電極端子と電気伝導層の接続面積を大きくすることができず、即ち、電極端子と電気伝導層の接続面積が小さく抵抗が高くなるので等価直列抵抗(ESR:Equivalent Series Resistance)が大きくなるという問題があることがわかった。また、特許文献1に記載のような巻回型コンデンサは、円筒部において電流がコイル状に流れるので、高周波数領域での使用に適していないという問題があることもわかった。
本発明の目的は、ESRが小さく、高周波数領域であっても良好に使用することができる巻回型コンデンサを提供することにある。また、このような巻回型コンデンサの製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記問題を解消すべく鋭意検討した結果、他の電気要素に接続するための一対の外部電極を、下部電極層、誘電体層および上部電極層を含んで成る積層体を巻回することにより得られる円筒部の両端に設置することにより、即ち、1つの外部電極を、円筒部の一方の端に、下部電極層と電気的に接続されるように設置し、別の外部電極を、他方の端に、上部電極層と電気的に接続されるように設置することにより、ESRが小さく、高周波数領域であっても良好に使用することができる巻回型コンデンサが得られることを見出した。
本発明の第1の要旨によれば、
円筒部、第1外部電極および第2外部電極を有する巻回型コンデンサであって、
円筒部が、下部電極層、誘電体層および上部電極層の順に積層された積層体が巻回されたものであり、
第1外部電極が上部電極層に電気的に接続されており、第2外部電極が下部電極層に電気的に接続されており、これらの第1外部電極および第2外部電極が、円筒部の両端に対向して位置する、巻回型コンデンサが提供される。
本発明の第2の要旨によれば、
上記の巻回型コンデンサの製造方法であって、
基板上に犠牲層を形成する工程と、
この犠牲層の上に下部電極層、誘電体層および上部電極層を順に形成して積層体を得る工程と、
犠牲層を除去することにより積層体を巻回させて円筒部を得る工程と、
得られた円筒部の一端に、上部電極層と電気的に接続するように第1外部電極を形成し、他端に下部電極層と電気的に接続するように第2外部電極を形成する工程と
を含む製造方法が提供される。
本発明によれば、積層体を巻回することにより得られる円筒部の両端に、一対の外部電極を形成することにより、ESRが小さく、高周波数領域であっても高い容量を得ることができる巻回型コンデンサが提供される。
図1は、本発明の1つの実施形態における巻回型コンデンサの概略断面図であって、円筒部の中心軸に沿った断面を示す。 図2は、図1の巻回型コンデンサの円筒部を構成する積層体の概略断面図であって、巻回方向に垂直な断面を示す。 図3は、別の態様における積層体の概略断面図であって、巻回方向に垂直な断面を示す。 図4A〜4Cは、実施例1の巻回型コンデンサの製造方法を説明するための図である。 図5は、実施例1および比較例1の巻回型コンデンサについて、インピーダンスの周波数特性を測定した結果を示す。
以下、本発明の1つの実施形態の巻回型コンデンサおよびその製造方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。但し、本発明の巻回型コンデンサならびに各構成要素の形状および配置等は、図示する例に限定されない。
本実施形態のコンデンサ1は、概略的には、図1に示されるように、円筒部2、第1外部電極4、第2外部電極6、および樹脂部8を含んで成り、円筒部2の両端に、第1外部電極4および第2外部電極6が対向して位置し、円筒部2の他の部分が樹脂部8に覆われている。円筒部2は、図2に示すような積層体10を巻回することにより得られる。なお、円筒部の「端」とは、円筒部の中心軸と交わる端(または面)を意味する。積層体10において、下部電極層12、誘電体層14、上部電極層16、および絶縁層18が順に積層されている。図示するように、積層体10において、下部電極層12および上部電極層16は、それらの電極層の一端が他方の電極層と重ならないように配置される。この積層体10が巻回されて円筒部2を形成し、第1外部電極4および第2外部電極6が、それぞれ、図2の積層体の左右に対応する位置に存在する。即ち、上部電極層16は、第1外部電極4に電気的に接続されており、第2外部電極6から電気的に離隔されている。同様に、下部電極層12は、第2外部電極6に電気的に接続されており、第1外部電極4から電気的に離隔されている。
本発明の巻回型コンデンサは、非常に小型にすることができ、例えば円筒部の内径は、50μm以下、より好ましくは20μm以下の大きさであり得る。
下部電極層を形成する材料は、導電性であれば特に限定されず、例えば、Ni、Cu、Al、W、Ti、Ag、Au、Pt、Zn、Sn、Pb、Fe、Cr、Mo、Ru、Pd、Taおよびそれらの合金、例えばCuNi、AuNi、AuSn、ならびにTiN、TiAlN、TiON、TiAlON、TaN等の金属酸化物、金属酸窒化物などが挙げられる。
下部電極層の厚みは、特に限定されないが、例えば10〜50nmが好ましい。下部電極層の厚みをより大きくすることにより、例えば50nmとすることによりESRをより低減することができる。また、下部電極層の厚みをより小さくすることにより、例えば10nmとすることにより、巻回径をより小さくすることができ、コンデンサをより小型化することが可能になる。
下部電極層の形成方法は、特に限定されず、基板または存在する場合その下の層上に直接形成してもよく、あるいは別途形成した膜を基板またはその下の層に貼り付けることにより形成してもよい。直接基板または下部電極層の下の層上に形成する方法としては、例えば、真空蒸着法、化学蒸着法、スパッタ法、原子層堆積(ALD:Atomic Layer Deposition)法、パルスレーザー堆積法(PLD:Pulsed Laser Deposition)等が挙げられる。
誘電体層を形成する材料は、絶縁性であれば特に限定されず、例えば、ペロブスカイト型の複合酸化物、酸化アルミニウム(AlO:例えば、Al)、酸化ケイ素(SiO:例えば、SiO)、Al−Ti複合酸化物(AlTiO)、Si−Ti複合酸化物(SiTiO)、酸化ハフニウム(HfO)、酸化タンタル(TaO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、Hf−Si複合酸化物(HfSiO)、Zr−Si複合酸化物(ZrSiO)、Ti−Zr複合酸化物(TiZrO)、Ti−Zr−W複合酸化物(TiZrWO)、酸化チタン(TiO)、Sr−Ti複合酸化物(SrTiO)、Pb−Ti複合酸化物(PbTiO)、Ba−Ti複合酸化物(BaTiO)、Ba−Sr−Ti複合酸化物(BaSrTiO)、Ba−Ca−Ti複合酸化物(BaCaTiO)、Si−Al複合酸化物(SiAlO)等の金属酸化物;窒化アルミニウム(AlN)、窒化ケイ素(SiN)、Al−Sc複合窒化物(AlScN)等の金属窒化物;または酸窒化アルミニウム(AlO)、酸窒化ケイ素(SiO)、Hf−Si複合酸窒化物(HfSiO)、Si−C複合酸窒化物(SiC)等の金属酸窒化物が挙げられる。なお、上記の式は、単に元素の構成を表現するものであり、組成を限定するものではない。即ち、O、NおよびCに付されたx、yおよびzは任意の値であってもよく、金属元素を含む各元素の存在比率は任意である。より高い静電容量を得るために、より高い誘電率を有するものが好ましい。高い誘電率を有する材料としては、例えばABO(AおよびBは任意の金属原子)で表されるペロブスカイト型の複合酸化物が挙げられ、好ましくは、チタン(Ti)を含むペロブスカイト型の複合酸化物(以下、「チタン(Ti)系ペロブスカイト型複合酸化物」とも言う)が挙げられる。好ましいTi系ペロブスカイト型複合酸化物は、BaTiO、SrTiO、CaTiO、(BaSr)TiO、(BaCa)TiO、(SrCa)TiO、Ba(TiZr)O、Sr(TiZr)O、Ca(TiZr)O、(BaSr)(TiZr)O、(BaCa)(TiZr)O、(SrCa)(TiZr)O等が挙げられる。このようなTi系ペロブスカイト型複合酸化物は、高い比誘電率を有するので、コンデンサの静電容量を大きくできる点で有利である。
誘電体層の厚みは、特に限定されないが、例えば10〜100nmが好ましく、10〜50nmがより好ましい。誘電体層の厚みを10nm以上とすることにより、絶縁性をより高めることができ、漏れ電流をより小さくすることが可能になる。また、誘電体層の厚みを100nm以下とすることにより、より高い静電容量を得ることが可能になる。また、巻回径をより小さくすることができ、より小型化することが可能になる。
誘電体層の形成方法は、特に限定されず、直接下部電極層上に形成してもよく、あるいは別途形成した膜を下部電極層に貼り付けることにより形成してもよい。直接下部電極層上に形成する方法としては、例えば、真空蒸着法、化学蒸着法、スパッタ法、ALD法、PLD法等が挙げられる。誘電体層の材料が、ペロブスカイト型複合酸化物である場合、誘電体層は、好ましくはスパッタ法により形成される。
誘電体層をスパッタ法を用いて形成する場合、500〜600℃の基板温度で製膜することが好ましい。このように高温で製膜することにより、得られる誘電体層の結晶性が高まり、より高い比誘電率を得ることができる。このように高温で処理する場合、積層体は、下記する拡散防止層を有していることが好ましい。
上部電極層を形成する材料は、導電性であれば特に限定されず、例えば、Ni、Cu、Al、W、Ti、Ag、Au、Pt、Zn、Sn、Pb、Fe、Cr、Mo、Ru、Pd、Taおよびそれらの合金、例えばCuNi、AuNi、AuSn、ならびにTiN、TiAlN、TiON、TiAlON、TaN等の金属酸化物、金属酸窒化物などが挙げられる。好ましくはCrが用いられる。
上部電極層の厚みは、特に限定されないが、例えば10〜50nmが好ましく、10〜30nmがより好ましい。上部電極層の厚みをより大きくすることにより、例えば50nmとすることにより、ESRをより低減することができる。また、上部電極層の厚みをより小さくすることにより、例えば30nm以下とすることにより、巻回径をより小さくすることができ、コンデンサをより小型化することが可能になる。
上部電極層の形成方法は、特に限定されず、直接誘電体層上に形成してもよく、あるいは別途形成した膜を誘電体層に貼り付けることにより形成してもよい。直接誘電体層上に形成する方法としては、例えば、真空蒸着法、化学蒸着法、スパッタ法、ALD法、PLD法が挙げられる。
絶縁層は、積層体を巻回した場合に、下部電極層と上部電極層が電気的に接触してショートすることを防止するために設置される。従って、絶縁層を形成する材料は、絶縁性であれば特に限定されないが、上記誘電体層を形成する材料として挙げたものを用いることが好ましい。誘電体層を形成する材料として挙げたものを用いることにより、この絶縁層の誘電体層としての機能が高くなり、より高い静電容量を有するコンデンサを得ることができる。なお、この絶縁層は、下部電極層と上部電極層が電気的に接触する可能性がない場合には、必ずしも設置する必要はない。
絶縁層の厚みは、下部電極層と上部電極層間の絶縁性が確保される限り特に限定されないが、例えば10〜100nmが好ましく、10〜50nmがより好ましい。絶縁層の厚みを10nm以上とすることにより、絶縁性をより高めることができ、漏れ電流をより小さくすることが可能になる。また、絶縁層の厚みを100nm以下とすることにより、巻回径をより小さくすることができ、より小型化することが可能になる。
絶縁層の形成方法は、特に限定されず、直接上部電極層上に形成してもよく、あるいは別途形成した膜を上部電極層に貼り付けることにより形成してもよい。直接上部電極層上に形成する方法としては、例えば、真空蒸着法、化学蒸着法、スパッタ法、ALD法、PLD法等が挙げられる。絶縁層の材料が、ペロブスカイト型複合酸化物である場合、絶縁層は、好ましくはスパッタ法により形成される。
第1外部電極および第2外部電極を形成する材料は、導電性であれば特に限定されないが、Ag、Cu、Pt、Ni、Al、PdおよびAu、ならびにこれらの合金、例えばモネル(Ni−Cu合金)等が挙げられる。
第1外部電極および第2外部電極の形成方法は、特に限定されてないが、例えば、めっき、蒸着、スパッタ等が挙げられる。
樹脂部は、円筒部を保護し、取り扱いを容易にするために設置される。また、樹脂部を形成する樹脂は、円筒部の内部に浸透していてもよい。このように円筒部の内部にまで樹脂を含浸させることにより、円筒部が樹脂により固められるので、コンデンサの特性がより安定する。なお、この樹脂部は、必須ではなく、存在しない場合であっても、本発明のコンデンサは機能し得る。
樹脂部を形成する材料は、絶縁性であれば特に限定されないが、アクリル系樹脂、エポキシ、ポリエステル、シリコン、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ナイロン、ポリカーボネート、ポリブチレンテレフタレート等を用いることができる。また、強度を高めるため、フィラーとしての絶縁性物質を含んでいてもよい。
このような本発明の巻回型コンデンサは、上部電極層および下部電極層と外部電極との接続部における電極層の断面積が大きいので、ESRが小さく、高周波数領域であっても高い静電容量を得ることができる。また、本発明の巻回型コンデンサにおいては、電流が、円筒部の中心軸に沿った方向に直線的に流れるので、電流が巻回方向に沿ってコイル状に流れる従来の巻回型コンデンサと比較して、高周波数領域での使用に適している。
一の態様において、本発明の巻回型コンデンサは、下部電極層の下に拡散防止層を有して成る。拡散防止層を設置することにより、巻回型コンデンサの製造時に、犠牲層が下部電極層に拡散することを抑制することができる。
拡散防止層を形成する材料は、特に限定されないが、好ましくは、酸化アルミニウム(AlO:例えば、Al)、酸化ケイ素(SiO:例えば、SiO)、Al−Ti複合酸化物(AlTiO)、Si−Ti複合酸化物(SiTiO)、酸化ハフニウム(HfO)、酸化タンタル(TaO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、Hf−Si複合酸化物(HfSiO)、Zr−Si複合酸化物(ZrSiO)、Ti−Zr複合酸化物(TiZrO)、Ti−Zr−W複合酸化物(TiZrWO)、酸化チタン(TiO)、Sr−Ti複合酸化物(SrTiO)、Pb−Ti複合酸化物(PbTiO)、Ba−Ti複合酸化物(BaTiO)、Ba−Sr−Ti複合酸化物(BaSrTiO)、Ba−Ca−Ti複合酸化物(BaCaTiO)、Si−Al複合酸化物(SiAlO)、Sr−Ru複合酸化物(SrRuO)、Sr−V複合酸化物(SrVO)等の金属酸化物;窒化アルミニウム(AlN)、窒化ケイ素(SiN)、Al−Sc複合窒化物(AlScN)、窒化チタン(TiN)等の金属窒化物;または酸窒化アルミニウム(AlO)、酸窒化ケイ素(SiO)、Hf−Si複合酸窒化物(HfSiO)、Si−C複合酸窒化物(SiC)等の金属酸窒化物が挙げられ、特に、AlOおよびSiOが好ましい。なお、上記の式は、単に元素の構成を表現するものであり、組成を限定するものではない。即ち、O、NおよびCに付されたx、yおよびzは任意の値であってもよく、金属元素を含む各元素の存在比率は任意である。
拡散防止層の厚みは、特に限定されないが、例えば5〜30nmが好ましく、5〜10nmがさらに好ましい。拡散防止層の厚みを5nm以上とすることにより、犠牲層を構成する成分の拡散をより効果的に抑制することができる。さらに、拡散防止層が絶縁性材料から形成されている場合、絶縁性を高めることができ、漏れ電流を小さくすることが可能になる。また、拡散防止層の厚みを30nm以下、特に10nm以下とすることにより、巻回径をより小さくすることができ、より小型化することが可能になる。さらに、より大きな静電容量を得ることが可能になる。
拡散防止層を形成する方法としては、例えば、真空蒸着法、化学蒸着法、スパッタ法、ALD法、PLD法等が挙げられるが、好ましくはALD法が用いられる。ALD法は、層を構成する原料を含む反応ガスにより原子層を一層ずつ堆積させて膜を形成するので、非常に均質で緻密な膜を形成することができる。ALD法により犠牲層上に拡散防止層を形成することによって、犠牲層を構成する成分が他の層、例えば下部電極層に拡散することを効果的に抑制できる。また、ALD法により形成された拡散防止層は、非常に薄く均質で緻密であるので、拡散防止層が絶縁性材料から形成されている場合、漏れ電流が小さく高絶縁性の膜とすることができる。なお、ALD法により形成される膜は主に非晶質であるため、その組成は化学量論比に限定されず、種々の組成比率で構成され得る。
拡散防止層が絶縁性材料から形成される場合、巻回後に拡散防止層が上部電極層と下部電極層の電気的接触を防止することができるので、上記した絶縁層は設置しなくてもよい。
別の態様において、上記拡散防止層と下部電極層の間に密着層を形成してもよい。
密着層は、拡散防止層および下部電極層に対して密着性を有し、積層体において下部電極層が剥離することを防止する機能を有する。
密着層を形成する材料は、例えば、酸化チタン(TiO)、酸化クロム(CrO)が挙げられる。
密着層の形成方法は、特に限定されず、直接その下に存在する層の上に形成してもよく、あるいは別途形成した膜をその下に存在する層の上に貼り付けることにより形成してもよい。直接その下に存在する層の上に形成する方法としては、例えば、真空蒸着法、化学蒸着法、スパッタ法、ALD法、PLD法等が挙げられる。
別の態様において、本発明の巻回型コンデンサは、図3に示されるように、上部電極層16の上に第2の誘電体層20を有し、さらにその上に第3の電極層22を有して成る。第3の電極層22は、下部電極層12と同様に、上部電極層16と完全には重ならないように設置され、第2外部電極6に電気的に接続され、第1外部電極4から電気的に離隔される。このような構成とすることにより、積層体を巻回した後であっても、上部電極層と下部電極層の間に存在するすべての誘電体層が、上部電極層および下部電極層と実質的に全面で接触することができる。このように上部電極層および下部電極層と、その間に存在するすべての誘電体層とが、実質的に全面で接触することにより、より大きな静電容量を安定して得ることが可能になる。
第2の誘電体層を形成する材料は、上記した誘電体層を形成する材料として挙げたものであり得る。また、第2の誘電体層を形成する方法も、上記した誘電体層を形成する方法として挙げた方法であり得る。
第3の電極層を形成する材料は、上記した下部電極層を形成する材料として挙げたものであり得る。また、第3の電極層を形成する方法も、上記した下部電極層を形成する方法として挙げた方法であり得る。
好ましい態様において、部分24は、樹脂等の絶縁性物質で埋めることが好ましい。部分24に絶縁性物質を存在させることにより、第3の電極層22と、第1外部電極4との電気的な絶縁をより確実にすることができる。部分24に樹脂を存在させる方法としては、例えば、巻回後に円筒部に樹脂を含浸させる方法が挙げられる。
別の態様において、誘電体層と上部電極層および/または誘電体層と下部電極層の間に界面層を形成してもよい。
界面層は、ショットキー接合による漏れ電流を抑制する機能を有する。
界面層を形成する材料は、誘電体層の材料に応じて、適宜適当な金属を用いることができる。
界面層の形成方法は、特に限定されず、直接その下に存在する層の上に形成してもよく、あるいは別途形成した膜をその下に存在する層の上に貼り付けることにより形成してもよい。直接その下に存在する層の上に形成する方法としては、例えば、真空蒸着法、化学蒸着法、スパッタ法、ALD法、PLD法が挙げられる。
本発明の巻回型コンデンサは、上記の態様に限定されるものではなく、コンデンサとしての機能を発揮し得る限り、種々の改変が可能である。例えば、同じ層を複数有していてもよく、また、さらなる層を有していてもよい。
本発明のコンデンサは、概略的には、基板上に犠牲層を形成する工程と、
この犠牲層の上に下部電極層、誘電体層および上部電極層を順に形成して積層体を得る工程と、
犠牲層を除去することにより積層体を巻回させて円筒部を得る工程と、
得られた円筒部の一端に、上部電極層と電気的に接続するように第1外部電極を形成し、他端に下部電極層と電気的に接続するように第2外部電極を形成する工程と
を含む、製造方法により製造することができる。より詳細には、以下のように製造される。
まず、基板を準備する。
基板を形成する材料は、特に限定されないが、犠牲層の成膜に悪影響を及ぼさず、犠牲層の除去に用いるエッチング液に対して安定な材料が好ましい。このような材料としては、例えば、シリコーン、シリカ、マグネシア等が挙げられる。
次に基板上に犠牲層を形成する。
犠牲層を形成する材料は、下記する積層体を形成した後に、例えばエッチング処理等により除去することができる材料であれば特に限定されないが、高温においても比較的安定であることから、酸化ゲルマニウムが好ましい。
犠牲層の厚みは、特に限定されないが、例えば5〜100nm、好ましくは10〜30nmである。
犠牲層の形成方法は、特に限定されず、直接基板上に形成してもよく、あるいは別途形成した膜を基板に貼り付けることにより形成してもよい。直接基板上に形成する方法としては、例えば、真空蒸着法、化学蒸着法、スパッタ法、PLD法等が挙げられる。
また、犠牲層は、基板上に前駆体層を形成し、これを処理することにより得てもよい。例えば、基板上に金属層を形成し、これを酸化することにより、犠牲層を形成してもよい。
次に、犠牲層の上に、下部電極層、誘電体層、および上部電極層を上記した方法により形成して、積層体を得る。なお、積層体は、1つの基板上に1つである必要はなく、1つの基板上に複数の積層体を同時に形成してもよい。また、巻回型コンデンサが、その他の層、例えば拡散防止層、第2の誘電体層、第3の電極層等を含む場合は、これらの層を所望の箇所に形成して積層体を製造すればよい。
上記積層体は、下部電極層および上部電極層が、図2に示されるように、下部電極層および上部電極層の一端が他方の電極層と重ならないように形成される。このような構造を有する積層体は、例えば、フォトリソグラフィー技術を用いることにより製造することができる。
上記の積層体は、積層体全体として、下部電極層から上部電極層に向かう方向の内部応力を有する。このような内部応力は、積層体の下方の層、例えば下部電極層に引張応力を与え、および/または積層体の上方の層、例えば上部電極層に圧縮応力を与えることにより生じさせることができる。好ましくは、積層体は、下部電極層が引張応力を有し、かつ、上部電極層が圧縮応力を有するように形成される。当業者であれば、層に引張応力または圧縮応力を与えるために、層の材料および形成方法を適宜選択することができる。
積層体が下部電極層から上部電極層に向かう方向の内部応力を有することにより、基板から解放された積層体は、その応力により曲成し、自己巻回することが可能になる。
次に、上記のようにして得られた積層体を、犠牲層を除去することにより巻回する。
犠牲層の除去方法は、特に限定されないが、エッチング溶液により犠牲層をエッチングする方法が好ましい。例えば、積層体の巻回を開始する箇所の犠牲層または基板を、エッチング等により露出させ、そこからエッチング溶液を流し込み、犠牲層をエッチングすることにより、犠牲層を除去することができる。
エッチング溶液は、犠牲層および積層体を構成する層を形成する材料に応じて適宜選択することができ、例えば、犠牲層がGeOから形成されている場合、好ましくは過酸化水素水が用いられる。
犠牲層は、積層体の一端から徐々に除去される。積層体は、犠牲層が除去された部分から順に基板から離れ、その内部応力によって曲成して巻回し、円筒部が形成される。円筒部における巻回数は特に限定されず、1回であっても、複数回であってもよく、得られる巻回型コンデンサに求められる大きさ(径)および静電容量に応じて適宜選択することができる。
次に、得られた円筒部の両端に、第1外部電極および第2外部電極を、上記した方法、例えばメッキにより形成する。
このようにして、本発明の巻回型コンデンサを得ることができる。
好ましい態様において、積層体を巻回した後、樹脂を基板に流し込み、基板上の円筒部を樹脂中に浸漬させてもよい。好ましくは、浸漬は、円筒部の内部にまで樹脂が含浸するのに十分な時間行われる。
次いで、樹脂を硬化させて、所望の形状、例えば直方体状に切り出し、円筒部の両端に対応する面から、例えば研磨することにより、上部電極層および下部電極層を露出させる。次いで、上部電極層および下部電極層が露出した面に、それぞれ、第1外部電極および第2外部電極を形成することにより、円筒部が樹脂固めされた本発明の巻回型コンデンサを得ることができる。
実施例1
・犠牲層パターンの形成
直径4インチの円径のシリカ基板32を準備し(図4A(a))、その上に真空蒸着法を用いて、全面に厚み20nmのGe層を形成した。得られたGe層を、N/O雰囲気下、150℃の温度で酸化させることにより、GeOの犠牲層34を形成した(図4A(b))。この上にポジ型のフォトレジスト36を全面に塗布し(図4A(c))、次いで、所定のパターンを有するマスクを介して露光し、現像して未硬化部分を除去し、犠牲層上に短冊状の硬化したフォトレジスト38を複数作製した(図4A(d))。この基板を、過酸化水素水を含むエッチング液に浸漬し、硬化したフォトレジスト部以外の犠牲層を除去した(図4A(e))。次いで、有機溶剤を用いて硬化したフォトレジストを除去し、短冊状(幅500μm、長さ1mm)の犠牲層パターン40を形成した(図4A(f))。
・下部電極層パターンの形成
上記で得られた基板の全面にネガ型のフォトレジスト42を塗布し(図4B(g))、次いで、上記と同様に所定のパターンを有するマスクを介して露光し、現像して硬化部分を除去し、上記で得られた犠牲層を露出させた(図4B(h−1))。このとき、犠牲層パターンの一方の長辺から50μmの領域には、フォトレジストを残した(図4B(h−2))。次に、基板全面に、下部電極層としてPt層を、蒸着法により、各15nm、合計30nmの厚みで形成した。次いで、図4A(h−1)および(h−2)に示されるフォトレジストを、その上のPt層ごと除去し、犠牲層上に下部電極層パターン44を形成した(図4B(i−1)および(i−2))。
・誘電体層の形成
さらに、基板全面に誘電体層46として、Al層を、ALD法(基板温度:250℃)を用い15nmの厚みで形成した。
・上部電極層パターンの形成
下部電極層と同様に、基板全面にフォトレジストでパターンを形成し、上部電極層としてCr層を、蒸着法により、20nmの厚みで形成し、フォトレジストを、その上のCr層ごと除去し、誘電体層上に上部電極層パターン48を形成した。このとき、下部電極層が存在する長辺から50μmの領域には、上部電極層を設けなかった(図4C(j−1)および(j−2))。
・第2の誘電体層の形成
さらに、基板全面に第2の誘電体層50として、Al層を、ALD法を用い15nmの厚みで形成した。
・第3の電極層の形成
他の電極層と同様に、基板全面にフォトレジストでパターンを形成し、第3の電極層としてCr層を、蒸着法により、10nmの厚みで形成し、フォトレジストを、その上のCr層ごと除去し、誘電体層上に第3の電極層パターン52を形成した。このとき、下部電極層と同様に、一方の長辺から50μmの領域には、第3の電極層を設けなかった(図4C(k−1)および(k−2))。
上記のようにして、基板上に矩形の積層体(幅500μm、長さ1mmのパターン)を作製した。
・円筒部の形成(巻回工程)
上記で得られた積層体を有する基板の全面に、フォトレジスト54を塗布し、パターニングを行って、積層体の一方の短辺側のフォトレジストを除去した。次いで、フォトレジストを除去した箇所(第2の誘電体層50の露出箇所)を、フッ酸水溶液を用いてエッチングし、犠牲層40を露出させた(図4C(l))。次いで、フォトレジストを除去し(図4C(m))、犠牲層が露出した部分から過酸化水素水を供給して、積層体の一方の短辺側から徐々に犠牲層をエッチングした。犠牲層のエッチングに従って、積層体は巻回した。このような手順により、基板上に、直径が50μm、長さが500μmの円筒部(コンデンサ素体)を作製した。
・樹脂部の形成(樹脂固め工程)
上記で得られた基板の外縁部にダムを造り、そこに樹脂を流し込み、コンデンサ素体を樹脂で浸した。次いで、真空加熱によって樹脂の空気を除き、15分間、樹脂をコンデンサ素体に含侵させた。次いで、150℃のオーブンにて一昼夜保存し、樹脂を熱硬化させた。硬化した樹脂を、基板ごと、室温付近まで急冷し、基板と樹脂の応力差によって、コンデンサ素体を含む樹脂を剥離させた。次いで、剥離部に、樹脂を塗布し、同様に熱硬化させて、コンデンサ素体を完全に封止した。
・外部電極の形成
上記で得られたコンデンサ素体を含む樹脂を、各コンデンサ素体を含む単位にダイサーでカットし、さらに、コンデンサ素体の両端にある樹脂部を研磨して、電極層を露出させた。この露出面に、15分間を電解メッキして、50μmの厚みの外部電極を形成して、実施例1の巻回型コンデンサを形成した。
・静電容量およびインピーダンスの測定
実施例1の巻回型コンデンサに、1k〜10MHz、0.1Vrmsの交流電圧を印加し、静電容量を測定した。結果は、全周波数領域で9nFの静電容量が得られた。また、100kHz〜100MHzでのインピーダンスの周波数特性を測定した。結果を、図5に実線で示す。共振周波数は、63MHzであった。
比較例1
・コンデンサの作製
積層体の巻回を開始する側と反対側に、下部電極層および第3の電極層からの引き出し電極、ならびに上部電極層からの引き出し電極をパターニングより形成すること以外は、実施例1と同様にして、比較例1のコンデンサ素体を作製した。
・静電容量およびインピーダンスの測定
実施例1と同様にして、静電容量を測定した。結果は、100kHz以上で静電容量が低下した。また、実施例1と同様に、インピーダンスの周波数特性を測定した。結果を、図5に破線で示す。比較例1の試料では、実施例1の試料と比較して、電極端子と電気伝導層の間の抵抗の影響により、インピーダンスが小さくならなかった。
これらの結果から、外部電極がコンデンサ素体の両端に設置された巻回型コンデンサは、優れた静電容量を有することが確認された。また、このような巻回型コンデンサは、高周波数領域においても良好に使用することができることが確認された。
本発明のコンデンサは、小型で静電容量が大きいので、種々の電子機器において好適に用いられる。
1…コンデンサ
2…円筒部
4…第1外部電極
6…第2外部電極
8…樹脂部
10…積層体
12…下部電極層
14…誘電体層
16…上部電極層
18…絶縁層
20…第2の誘電体層
22…第3の電極層
24…部分
32…シリカ基板
34…犠牲層
36…フォトレジスト
38…フォトレジスト
40…犠牲層パターン
42…フォトレジスト
44…下部電極層パターン
46…誘電体層
48…上部電極層パターン
50…第2の誘電体層
52…第3の電極層パターン
54…フォトレジスト

Claims (13)

  1. 円筒部、第1外部電極および第2外部電極を有する巻回型コンデンサであって、
    円筒部が、下部電極層、誘電体層および上部電極層の順に積層された積層体が巻回されたものであり、
    第1外部電極が上部電極層に電気的に接続されており、第2外部電極が下部電極層に電気的に接続されており、これらの第1外部電極および第2外部電極が、円筒部の両端に対向して位置する、巻回型コンデンサ。
  2. 下部電極層の下に、さらに拡散防止層が積層されていることを特徴とする、請求項1に記載の巻回型コンデンサ。
  3. 拡散防止層が原子層堆積法により形成されていることを特徴とする、請求項2に記載の巻回型コンデンサ。
  4. 拡散防止層と下部電極層の間に、さらに密着層が積層されていることを特徴とする請求項2または3に記載の巻回型コンデンサ。
  5. 上部電極層上に、さらに別の誘電体層および別の電極層が積層されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の巻回型コンデンサ。
  6. 誘電体層と上部電極層の間に、および/または誘電体層と上部電極層の間に、さらに界面層が積層されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の巻回型コンデンサ。
  7. 円筒部が、樹脂固めされていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の巻回型コンデンサ。
  8. 円筒部の内径が、50μm以下であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の巻回型コンデンサ。
  9. 請求項1に記載の巻回型コンデンサの製造方法であって、
    基板上に犠牲層を形成する工程と、
    この犠牲層の上に下部電極層、誘電体層および上部電極層を順に形成して積層体を得る工程と、
    犠牲層を除去することにより積層体を巻回させて円筒部を得る工程と、
    得られた円筒部の一端に、上部電極層と電気的に接続するように第1外部電極を形成し、他端に下部電極層と電気的に接続するように第2外部電極を形成する工程と
    を含む、製造方法。
  10. さらに、下部電極層を形成する前に、原子層堆積法を用いて拡散防止層を形成する工程を含む、請求項9に記載の製造方法。
  11. さらに、拡散防止層と下部電極層の間に、密着層を形成する工程を含む、請求項10に記載の製造方法。
  12. さらに、誘電体層と上部電極層の間に、および/または誘電体層と上部電極層の間に、界面層を形成する工程を含む、請求項9〜11のいずれかに記載の製造方法。
  13. さらに、上部電極層上に別の誘電体層および別の電極層を形成する工程を含む、請求項9〜12のいずれかに記載の製造方法。
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