JP6423952B2 - コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、コンデンサおよびその製造方法に関する。
近年、電子機器の高密度実装化に伴って、より高い静電容量を有し、より小さなコンデンサが求められている。このようなコンデンサとして、例えば、特許文献1に、第1電気絶縁層、第1電気伝導層、第2電気絶縁層および第2電気伝導層が積層された積層体が巻回された巻回型コンデンサが開示されている。
このような巻回型コンデンサは、以下のように製造されている。まず、基板上に犠牲層を形成し、この上に第1電気絶縁層、第1電気伝導層、第2電気絶縁層および第2電気伝導層を積層して積層体を得る。積層体の巻回を開始する側からエッチング液を供給し、これにより犠牲層を徐々に除去する。犠牲層が除去されることにより、上記の積層体は基材から剥がれ、巻回する。最後に電極端子を接続することにより、特許文献1に記載の巻回型コンデンサが製造される。
欧州特許出願公開第2023357号明細書
高い静電容量を得るためには、誘電体層の材料として、高い誘電率を有する誘電体材料を用いることが好ましい。このような高誘電率を有する誘電体材料として、ペロブスカイト型の誘電体材料が知られている。しかしながら、ペロブスカイト型の誘電体材料が高誘電率を持つように成膜するためには、高温での処理が必要となり、特許文献1に記載のような巻回型コンデンサの誘電体層に用いた場合、ペロブスカイト型の誘電体材料の成膜時の高温処理によって、犠牲層の成分が隣接する層に拡散し、消失する虞があることがわかった。犠牲層が隣接する層に拡散して消失すると、エッチング処理を行っても積層体が基材から剥がれにくくなり、巻回することが難しくなるという問題が生じる。また、隣接する層が電極層である場合、この電極層の等価直列抵抗(ESR:Equivalent Series Resistance)が大きくなるという問題も生じる。
本発明の目的は、より高い静電容量を有する巻回型コンデンサを提供することにある。また、このような巻回型コンデンサの製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記問題を解消すべく鋭意検討した結果、巻回型コンデンサの製造において、犠牲層の上に、原子層堆積法(ALD法:atomic layer deposition method)を用いて、拡散防止層を形成することにより、高温で処理した場合であっても、犠牲層の隣接する層への拡散を防止することができ、高静電容量の巻回型コンデンサを製造することができることを見出した。
本発明の第1の要旨によれば、
拡散防止層、下部電極層、誘電体層、よび上部電極層を有して成る巻回型コンデンサであって、拡散防止層、下部電極層、誘電体層、および上部電極層の順に積層された積層体が、前記上部電極を内側にして巻回され、前記拡散防止層が原子層堆積法により形成されている巻回型コンデンサが提供される。
本発明の第2の要旨によれば、
上記の巻回型コンデンサの製造方法であって、
基板上に犠牲層を形成し、
犠牲層上に、原子層堆積法を用いて拡散防止層を形成し、
拡散防止層上に、下部電極層、誘電体層および上部電極層を順次形成して積層体を得、
犠牲層を除去することにより積層体を巻回すること
を特徴とする、製造方法が提供される。
本発明によれば、巻回型コンデンサの製造において、犠牲層上に原子層堆積法を用いて拡散防止層を形成することにより、より静電容量の高い巻回型コンデンサが提供される。
図1は、本発明の1つの実施形態における巻回型コンデンサの概略断面図である。 図2は、本発明の方法による積層体の巻回を模式的に表した図である。 図3は、実施例における積層体の概略断面図である。 図4は、本発明の1つの実施形態における巻回型コンデンサの積層体の改変品を示す。 図5は、本発明の1つの実施形態における巻回型コンデンサの積層体の改変品を示す。
以下、本発明の巻回型コンデンサおよびその製造方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。但し、本実施形態の巻回型コンデンサならびに各構成要素の形状および配置等は、図示する例に限定されない。
本実施形態のコンデンサ1は、概略的には、図1に示されるように、拡散防止層2、下部電極層4、誘電体層6および上部電極層8が順に積層された積層体10が巻回された部分である本体部12と、積層体10が巻回されていない部分である引き出し部14とを有して成る。引き出し部14において、第1端子16が下部電極層4に電気的に接続されており、第2端子18が上部電極層8に電気的に接続されている。なお、図1には、犠牲層20および基板22が記載されているが、これらは製造に由来するものであり、実際にコンデンサ1を使用する際には、取り外して用いてもよい。
本実施形態のコンデンサ1は、概略的には、基板上に犠牲層を形成し、犠牲層上に、原子層堆積法を用いて拡散防止層を形成し、拡散防止層上に、下部電極層、誘電体層、および上部電極層を順次形成して積層体を得、犠牲層を除去することにより積層体を巻回することを含む方法により製造することができる。具体的には、以下のように製造される。
図3を参照して、まず、基板22を準備する。
基板を形成する材料は、特に限定されないが、犠牲層の成膜に悪影響を及ぼさず、後に記載するエッチング液に対して安定な材料が好ましい。このような材料としては、例えば、シリコン、シリカ、マグネシア等が挙げられる。
次に基板22上に犠牲層20を形成する。
犠牲層を形成する材料は、下記する積層体を形成した後に、例えばエッチング処理等により除去することができる材料であれば特に限定されないが、高温においても比較的安定であることから、酸化ゲルマニウムが好ましい。
犠牲層の厚みは、特に限定されないが、例えば5〜100nm、好ましくは10〜30nmである。
犠牲層の形成方法は、特に限定されず、直接基板上に形成してもよく、別途形成した膜を基板に貼り付けることにより形成してもよい。直接基板上に形成する方法としては、例えば、真空蒸着法、化学蒸着法、スパッタ法、パルスレーザー堆積法(PLD:Pulsed Laser Deposition)等が挙げられる。
また、犠牲層は、基板上に前駆体層を形成し、これを処理することにより得てもよい。例えば、基板上に金属層を形成し、これを酸化することにより、犠牲層を形成してもよい。
次に、犠牲層の上に、拡散防止層2を形成する。
拡散防止層は、ALD法により形成される。ALD法は、膜を構成する原料を含む反応ガスにより原子層を一層ずつ堆積させて膜を形成するので、非常に均質で緻密な膜を形成することができる。ALD法により犠牲層上に拡散防止層を形成することによって、犠牲層を構成する成分が他の層、例えば下部電極層に拡散することを効果的に抑制できる。また、ALD法により形成された拡散防止層は、非常に薄く均質で緻密であるので、漏れ電流が小さく高絶縁性の膜とすることができる。なお、ALD法により形成される膜は主に非晶質であるため、その組成は化学量論比に限定されず、種々の組成比率で構成され得る。
拡散防止層を形成する材料は、特に限定されないが、好ましくは、酸化アルミニウム(AlO:例えば、Al)、酸化ケイ素(SiO:例えば、SiO)、Al−Ti複合酸化物(AlTiO)、Si−Ti複合酸化物(SiTiO)、酸化ハフニウム(HfO)、酸化タンタル(TaO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、Hf−Si複合酸化物(HfSiO)、Zr−Si複合酸化物(ZrSiO)、Ti−Zr複合酸化物(TiZrO)、Ti−Zr−W複合酸化物(TiZrWO)、酸化チタン(TiO)、Sr−Ti複合酸化物(SrTiO)、Pb−Ti複合酸化物(PbTiO)、Ba−Ti複合酸化物(BaTiO)、Ba−Sr−Ti複合酸化物(BaSrTiO)、Ba−Ca−Ti複合酸化物(BaCaTiO)、Si−Al複合酸化物(SiAlO)、Sr−Ru複合酸化物(SrRuO)、Sr−V複合酸化物(SrVO)等の金属酸化物;窒化アルミニウム(AlN)、窒化ケイ素(SiN)、Al−Sc複合窒化物(AlScN)、窒化チタン(TiN)等の金属窒化物;または酸窒化アルミニウム(AlO)、酸窒化ケイ素(SiO)、Hf−Si複合酸窒化物(HfSiO)、Si−C複合酸窒化物(SiC)等の金属酸窒化物が挙げられ、特に、AlOおよびSiOが好ましい。なお、上記の式は、単に元素の構成を表現するものであり、組成を限定するものではない。即ち、O、NおよびCに付されたx、yおよびzは任意の値であってもよく、金属元素を含む各元素の存在比率は任意である。
拡散防止層の厚みは、特に限定されないが、例えば5〜30nmが好ましく、5〜10nmがさらに好ましい。拡散防止層の厚みを5nm以上とすることにより、犠牲層を構成する成分の拡散をより効果的に抑制することができる。さらに、拡散防止層が絶縁性材料から形成されている場合、絶縁性を高めることができ、漏れ電流を小さくすることが可能になる。また、拡散防止層の厚みを30nm以下、特に10nm以下とすることにより、巻回径をより小さくすることができ、より小型化することが可能になる。さらに、より大きな静電容量を得ることが可能になる。
次に、拡散防止層の上に、下部電極層4を形成する。
下部電極層を形成する材料は、導電性であれば特に限定されず、例えば、Ni、Cu、Al、W、Ti、Ag、Au、Pt、Zn、Sn、Pb、Fe、Cr、Mo、Ru、Pd、Taおよびそれらの合金、例えばCuNi、AuNi、AuSn、ならびにTiN、TiAlN、TiON、TiAlON、TaN等の金属酸化物、金属酸窒化物などが挙げられ、好ましくはPtが用いられる。
下部電極層の厚みは、特に限定されないが、例えば10〜50nmが好ましい。下部電極層の厚みをより大きくすることにより、例えば50nmとすることによりESRをより低減することができる。また、下部電極層の厚みをより小さくすることにより、例えば10nmとすることにより、巻回径をより小さくすることができ、コンデンサをより小型化することが可能になる。
下部電極層の形成方法は、特に限定されず、直接拡散防止層上に形成してもよく、別途形成した膜を拡散防止層に貼り付けることにより形成してもよい。直接拡散防止層上に形成する方法としては、例えば、真空蒸着法、化学蒸着法、スパッタ法、ALD法、パルスレーザー堆積法(PLD:Pulsed Laser Deposition)等が挙げられる。
次に、下部電極層の上に、誘電体層6を形成する。
誘電体層を形成する材料は、絶縁性であれば特に限定されないが、より高い静電容量を得るために、より高い誘電率を有するものが好ましい。高い誘電率を有する材料としては、例えばABO(AおよびBは任意の金属原子)で表されるペロブスカイト型の複合酸化物が挙げられ、好ましくは、チタン(Ti)を含むペロブスカイト型の複合酸化物(以下、「チタン(Ti)系ペロブスカイト型複合酸化物」とも言う)が挙げられる。好ましいTi系ペロブスカイト型複合酸化物は、BaTiO、SrTiO、CaTiO、(BaSr)TiO、(BaCa)TiO、(SrCa)TiO、Ba(TiZr)O、Sr(TiZr)O、Ca(TiZr)O、(BaSr)(TiZr)O、(BaCa)(TiZr)O、(SrCa)(TiZr)O等が挙げられる。このようなTi系ペロブスカイト型複合酸化物は、高い比誘電率を有するので、コンデンサの静電容量を大きくできる点で有利である。
誘電体層の厚みは、特に限定されないが、例えば10〜100nmが好ましく、10〜50nmがより好ましい。誘電体層の厚みを10nm以上とすることにより、絶縁性をより高めることができ、漏れ電流をより小さくすることが可能になる。また、誘電体層の厚みを100nm以下とすることにより、巻回径をより小さくすることができ、より小型化することが可能になる。
誘電体層の形成方法は、特に限定されず、直接下部電極層上に形成してもよく、別途形成した膜を下部電極層に貼り付けることにより形成してもよい。直接下部電極層上に形成する方法としては、例えば、真空蒸着法、化学蒸着法、スパッタ法、ALD法、PLD法等が挙げられる。誘電体層の材料が、ペロブスカイト型複合酸化物である場合、誘電体層は、好ましくはスパッタ法により形成される。
誘電体層をスパッタ法を用いて形成する場合、500〜600℃の基板温度で製膜することが好ましい。このように高温で製膜することにより、得られる誘電体層の結晶性が高まり、より高い比誘電率を得ることができる。
次に、誘電体層の上に、上部電極層8を形成する。
上部電極層を形成する材料は、導電性であれば特に限定されず、例えば、Ni、Cu、Al、W、Ti、Ag、Au、Pt、Zn、Sn、Pb、Fe、Cr、Mo、Ru、Pd、Taおよびそれらの合金、例えばCuNi、AuNi、AuSn、ならびにTiN、TiAlN、TiON、TiAlON、TaN等の金属酸化物、金属酸窒化物などが挙げられ、好ましくはCrが用いられる。
上部電極層の厚みは、特に限定されないが、例えば10〜50nmが好ましく、10〜30nmがより好ましい。上部電極層の厚みをより大きくすることにより、例えば50nmとすることにより、ESRをより低減することができる。また、上部電極層の厚みをより小さくすることにより、例えば30nm以下とすることにより、巻回径をより小さくすることができ、コンデンサをより小型化することが可能になる。
上部電極層の形成方法は、特に限定されず、直接誘電体層上に形成してもよく、別途形成した膜を誘電体層に貼り付けることにより形成してもよい。直接誘電体層上に形成する方法としては、例えば、真空蒸着法、化学蒸着法、スパッタ法、ALD法、PLD法が挙げられる。
上記のようにして、基板22上に、犠牲層20が形成され、さらにその上に拡散防止層2、下部電極層4、誘電体層6および上部電極層8が順に積層された積層体10が形成される。
上記の積層体は、積層体全体として、下部電極層から上部電極層に向かう方向の内部応力を有する。このような内部応力は、積層体の下方の層、例えば拡散防止層または下部電極層に引張応力を与え、および/または積層体の上方の層、例えば上部電極層または誘電体層に圧縮応力を与えることにより生じさせることができる。好ましくは、積層体は、下部電極層が引張応力を有し、かつ、上部電極層が圧縮応力を有するように形成される。当業者であれば、層に引張応力または圧縮応力を与えるために、層の材料および形成方法を適宜選択することができる。例えば、下部電極層を、スパッタ法を用いてPtで形成し、上部電極層を、真空蒸着法を用いてクロムで形成することにより、所望の内部応力を生じさせることができる。
積層体が下部電極層から上部電極層に向かう方向の内部応力を有することにより、基板から解放された積層体は、その応力により曲成し、自己巻回することが可能になる。
好ましい態様において、下部電極層は白金から形成され、上部電極はクロムから形成され、誘電体層はTi系ペロブスカイト型複合酸化物から形成される。このような構成とすることにより、より高い静電容量を有するコンデンサを得ることができる。
なお、本実施形態においては、積層体10は、拡散防止層2、下部電極層4、誘電体層6および上部電極層8から成るが、本発明はこれに限定されず、コンデンサとしての機能を発揮し得る限り、同じ層を複数有していてもよく、また、さらなる層を有していてもよい。
一の態様において、図4、図5に示すように上記拡散防止層と下部電極層の間、もしくは上部電極層の上に第2の誘電体層9を形成してもよい。
第2の誘電体層9は、拡散防止層が導電性を有する場合でも、下部電極層および上部電極層の間の絶縁性を確保することができるようにする機能を有する。
第2の誘電体層を形成する材料は、誘電体層6を形成する材料と同じ材料でもよく、また他の材料を用いてもよい。誘電体層6を形成する材料以外の材料としては、酸化チタン(TiO)、酸化クロム(CrO)などが挙げられるが、拡散防止層と下部電極層の間に第2の誘電体層を設ける場合、酸化チタン(TiO)を用いることで、拡散防止層と下部電極層に対して密着性を有するので、積層体において下部電極層が剥離することを防止する効果も有する。なお、図5のように、第2の誘電体層を上部電極層の上に形成した場合、次に示すエッチング溶液により犠牲層を除去する場合に、上部電極層に酸化などのダメージを少なくする効果もある。
第2の誘電体層の形成方法は、特に限定されず、直接その下層の上に形成してもよく、別途形成した膜をその下層の上に貼り付けることにより形成してもよい。直接その下層の上に形成する方法としては、例えば、真空蒸着法、化学蒸着法、スパッタ法、ALD法、PLD法等が挙げられる。
別の態様において、上記誘電体層と上部電極層の間に界面層を形成してもよい。
界面層は、ショットキー接合による漏れ電流を抑制する機能を有する。
界面層を形成する材料は、例えば、Ni、Pdが挙げられる。
界面層の形成方法は、特に限定されず、直接その下層の上に形成してもよく、別途形成した膜をその下層の上に貼り付けることにより形成してもよい。直接その下層の上に形成する方法としては、例えば、真空蒸着法、化学蒸着法、スパッタ法、ALD法、PLD法が挙げられる。
次に、上記のようにして得られた積層体を、犠牲層を除去することにより巻回する。
犠牲層は、積層体の一端から徐々に除去される。図2(犠牲層は示していない)に示されるように、積層体は、犠牲層が除去された部分から順に、基板から離れ、その内部応力によって曲成して巻回し、本体部12が形成される。本体部12の巻回数は特に限定されず、1回であっても、複数回であってもよく、大きさ(径)および巻回型コンデンサに形成されるべき平面の面積に応じて適宜選択することができる。
犠牲層の除去方法は、特に限定されないが、エッチング溶液により犠牲層をエッチングする方法が好ましい。
エッチング溶液は、犠牲層ならびに積層体を構成する層を形成する材料に応じて適宜選択することができ、例えば、犠牲層がGeOから形成されている場合、好ましくは過酸化水素水が用いられる。
最後に、下部電極層4および上部電極層8に、それぞれ、第1端子16および第2端子18を接続して、本発明の巻回型コンデンサを得ることができる。当業者であれば、これらの端子の材料および接続方法は、電極層および端子の材料および形状に応じて、適宜選択することができる。
以上、本発明の1つの実施形態について説明したが、本発明の巻回型コンデンサはかかる実施形態に限定されるものではなく、種々の改変が可能である。
実施例1
4インチ四方のシリカ基板を準備し、その上に真空蒸着法を用いて、厚み20nmのGe層を形成した。得られたGe層を、N/O雰囲気下、150℃の温度で酸化させることにより、GeOの犠牲層を形成した。得られた犠牲層の上に、拡散防止層として、厚み7nmのAl層を、ALD法を用いて形成した。次いで、得られた拡散防止層の上に、密着層として厚み7nmのTiO層を、スパッタ法を用いて形成し、さらにその上に下部電極層として、厚み25nmのPt層を、スパッタ法を用いて形成した。
次に、誘電体層として、厚み35nmの(BaSr)TiO層を、基板温度を520℃でのスパッタ法にて形成した。
さらに、誘電体層の上に、界面層として、厚み5nmのNi層を、真空蒸着法を用いて形成し、次いで、その上に、上部電極層として、厚み25nmのCr層を、真空蒸着法を用いて形成し、構造の積層体を作製した。
得られた積層体を、所定のパターンでマスキングし、フッ素ガスを用いたドライエッチングによりパターニングを行い、幅200μm、長さ1mmの矩形のパターンを形成した。このパターンの一端から過酸化水素水を供給し、GeO犠牲層を徐々にエッチングした。
GeO犠牲層がエッチングされるに従って、積層体が巻回し、直径50μm、長さ200μmの円筒状の巻回型コンデンサを得た。
得られた巻回型コンデンサの上部電極層および下部電極層間に、1KHz、0.1Vrmsの交流電圧を印加し、静電容量を測定した。結果は、静電容量は5nFであった。
比較例1
Alの拡散防止層を設けないこと以外は、実施例1と同様にして積層体を作製した。この積層体を、実施例1と同様にして、過酸化水素水によるエッチングを行ったが、積層体は巻回しなかった。
比較例2
Alの拡散防止層(厚み7nm)をスパッタ法を用いて形成したこと以外は、実施例1と同様にして積層体を作製した。この積層体を、実施例1と同様にして、過酸化水素水によるエッチングを行ったが、積層体は巻回しなかった。
この比較例1および2のサンプルについてFIB(Focused Ion Beam)法によって断面を切り出し、電子顕微鏡で観察したところ、犠牲層が拡散していることが確認された。
これらの結果から、拡散防止層をALD法により形成することにより、高温で比誘電率が高い誘電体層を形成した場合であっても、犠牲層の他層への拡散による消失を防止することができ、良好に積層体を巻回させることができることが確認された。また、このようにして得られた巻回型コンデンサは、非常に小型であるにもかかわらず、高静電容量を有することが確認された。
本発明のコンデンサは、小型で静電容量が大きいので、種々の電子機器において好適に用いられる。
1…コンデンサ
2…拡散防止層
4…下部電極層
6…誘電体層
8…上部電極層
9…第2誘電体層
10…積層体
12…本体部
14…引き出し部
16…第1端子
18…第2端子
20…犠牲層
22…基板

Claims (8)

  1. 拡散防止層、下部電極層、誘電体層、および上部電極層を有して成る巻回型コンデンサであって、
    拡散防止層、下部電極層、誘電体層、および上部電極層の順に積層された積層体が、前記上部電極層を内側にして巻回され、
    前記拡散防止層が原子層堆積法により形成されており、
    前記拡散防止層が、酸化アルミニウムから形成されており、
    前記下部電極層が白金から形成され、
    前記上部電極層がクロムから形成され、
    前記誘電体層がチタン系ペロブスカイト型複合酸化物から形成されている
    巻回型コンデンサ。
  2. 拡散防止層の厚みが、5〜10nmであることを特徴とする、請求項に記載の巻回型コンデンサ。
  3. 前記チタン系ペロブスカイト型複合酸化物が、BaTiO、SrTiO、CaTiO、(BaSr)TiO、(BaCa)TiO、(SrCa)TiO、Ba(TiZr)O、Sr(TiZr)O、Ca(TiZr)O、(BaSr)(TiZr)O、(BaCa)(TiZr)O、または(SrCa)(TiZr)Oであることを特徴とする、請求項またはに記載の巻回型コンデンサ。
  4. 拡散防止層と下部電極層の間、または上部電極層の上に、さらに第2の誘電体層が存在することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の巻回型コンデンサ。
  5. 誘電体層と上部電極層の間に、さらに界面層が存在することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の巻回型コンデンサ。
  6. 請求項1に記載の巻回型コンデンサの製造方法であって、
    基板上に犠牲層を形成し、
    犠牲層上に、原子層堆積法を用いて拡散防止層を形成し、
    拡散防止層上に、下部電極層、誘電体層、および上部電極層を順次形成して積層体を得、
    犠牲層を除去することにより積層体を巻回すること
    を含む、製造方法。
  7. 拡散防止層と下部電極層の間に、さらに密着層を形成することを特徴とする請求項
    に記載の製造方法。
  8. 誘電体層と上部電極層の間に、さらに界面層を形成することを特徴とする請求項またはに記載の製造方法。
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