JP2017523275A - 熱制御コーティング - Google Patents

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Abstract

硬化可能なコーティング組成物であって、(a)ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、またはケイ酸リチウム等のケイ酸塩と、(b)リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、またはリン酸ナトリウム等のリン酸塩、及び(c)酸化マグネシウム、酸化アルミニウム(III)、酸化スカンジウム(III)、酸化イットリウム(III)、または酸化ジルコニウム等の金属酸化物を含む組成物。このような硬化可能なコーティング組成物は、宇宙機及びその部品への適用のための非熱変色性(予測する操作環境に適合する)熱制御コーティング組成物として使用可能である。低温度応用、または高温での熱変色性が問題にならない応用での使用に関する代わりの金属酸化物要素として、前記金属酸化物は、酸化亜鉛を含んでもよい。また、硬化可能なコーティング組成物であって、(a)ケイ酸塩(例えば、上記同様)、(b)リン酸塩(例えば、上記同様)、及び(c)硫酸バリウム等の金属硫酸塩を含む組成物も提供する。硬化したコーティングも提供し、さらに熱制御コーティング、熱制御塗料、及びコーティングされた基板を製造するためのプロセスも提供する。【選択図】図3

Description

本発明は、受動冷却応用の熱制御コーティングとしての使用に適している硬化可能なコーティング組成物と硬化したコーティングに関する。このような応用の例は、地上応用の電子装置やラジエーター、並びに宇宙機、衛星、若しくはその部品を含む宇宙用システム(space-borne systems)を含む。
宇宙機は、使用中に広い範囲の熱環境に置かれる。例えば、使用中に、宇宙機の一側面が太陽に対して反対の方向に面する間、別の側面は太陽に面する。熱が宇宙へ放出されることにより宇宙機は冷却される一方、同時に宇宙機は直接日光により集中的に加熱されることも可能であるため、熱制御(thermal control)は望ましい。したがって、一般的に人や高感度機器を包含する宇宙機の内部温度を、許容可能な使用温度限度内に維持するために、能動温度制御(active temperature control)技法及び受動温度制御(passive temperature control)技法が使用される。能動温度制御は、機械、若しくは電気加熱器及び/また冷却器などの電気装置を含み得る。一方、受動温度制御は機械または電気装置を含まないが、熱制御コーティングや構造的なデザインを含む技法である。
既知の受動温度制御技法の一例は、宇宙機の外部表面上に、一般に熱制御コーティング(thermal control coating)または熱制御塗料(thermal control paint)と呼ばれる表面コーティングの使用を含む。熱制御コーティングは、既知の太陽束(solar flux)または他の放射源にさらされると所望の表面温度が達成されるように、熱光学性質が設計され得る表面として定義し得る。例えば、白い熱制御塗料は、低い太陽光吸光度(solar absorbance)を有するが、黒い塗料は高い太陽光吸光度を有する。このような塗料の、宇宙機外部の種々の部品に対する選択的な適用は、宇宙機外部の温度制御に大きく役立つ。
熱制御コーティングの表面の温度がコーティングの光学吸収率(optical absorption)と熱放射率(thermal emissivity)の比率に依存することは一般的に認識され、当然この比率はコーティングの材料に大きく影響される。また、宇宙機をコーティングする用途に適する熱制御コーティングに必要な寿命初期(BOL: Beginning Of Life)光学性質は、0.20以下の光学吸光度(太陽光吸光度[solar absorbance]または太陽光吸収率[solar absorptance]ともいう)(α)、つまり宇宙機外部の表面に当たる太陽放射の20%未満が内部まで吸収されることが許容され、そして0.80以上の熱放射率(ε)、つまり発生する内部熱の少なくとも80%が宇宙の寒い真空へ放射される性質であることは、一般に認められている。
受動温度制御に加えて、宇宙機の表面に適用されるコーティングについて、宇宙機外部の表面に沿って発生し得る静電荷を放散する(つまり、静電を放散する[ESD: Electrostatic Dissipation]能力を有する)ことが望ましい。そうでなければ、静電荷が蓄積し、アーキングの原因となり、宇宙機上または宇宙機の中の高感度電子機器をダメージする、またはそれと干渉する可能性がある。静電荷を放散するために、コーティングは少なくともある程度の電気伝導性を有する必要がある。静電荷放散(ESD)能力を有するコーティングについて、体積抵抗と表面抵抗はそれぞれ10Ωmと10Ω/sqであることが望ましいことは、一般的に認められている。
熱制御とESDに加えて、宇宙機及び宇宙機の部品に対する使用に適するコーティングは、宇宙機応用のための追加的な性質も示すべきである。例えば、コーティングは宇宙環境における長期使用に渡って安定であるべきであり、それは微小流星物体(micrometeoroid)の衝撃、及び高度の放射線被曝を耐える能力を含む。コーティングは、機械的及び熱的な歪みによって曲がると亀裂し剥がれ落ちないように、適度な靭性(toughness)及び柔軟性(flexibility)を有するべきである。
いくつかの白い、静電放散コーテイングは宇宙機の応用について知られている。最も周知なコーティングの1つは、イリノイ工科大学研究施設(IITRI: Illinois Institute of Technology Research Institute)、10 West 35th Street Chicago, IL 60616が開発したZ−93である。Z−93は、41.52%酸化亜鉛(ZnO)、32.05%ケイ酸カリウム、及び26.43%脱酸イオン水を含む白い塗料である。この塗料は、1964年の前に開発され、安定な白色熱制御コーティング組成物として使用されてきた。その光学性質、α=0.18±0.03とε=0.9±0.05(G.R. Smolak and N.J Stevens.Report on the flight performance of the Z-93 white paint used in the SERT 2 thermal control system. Technical report, National Aeronautics and Space Administration (NASA), 1971)は、宇宙機のコーティングに適する。
Z−93は過去に宇宙機のコーティングとして広く使用されてきたが、不利点もある。例えば、Z−93は多孔性(porous)であり、熱変色性(thermochromic)であり、及び最適な静電放散性を下回る静電放散性を有することが報告されている。宇宙機開発に関する1964年のNASA内部会議で、ウィリアム F.キャロル氏(William F. Carroll. Coating development and environmental effects. In NASA Conference Proceedings on Spacecraft Coating Developments, pages 1-9, May 1964)はZ−93コーティングの多孔性について論じ、そこでキャロル氏はZ−93について、「ZnO−ケイ酸カリウムのコーティングは、開発された組成物の中で最も安定したものであるが、非ガラス質無機コーティングの全てと同様、使用を制限する不利な物理的性質を有する。コーティングは多孔性であるため、容易に汚れ、再洗浄が難しい。したがって、使用は、表面が容易に汚染から保護できる応用、若しくは最大安定性の必要性が汚染防止について極度の措置を正当化する応用に限定すべきである。」と述べた。
Z−93の熱変色性質も広く認識されている、つまり、酸化亜鉛系の表面処理全てと同様に、約300℃超の高温度でZ−93の色は白から黄色へ変化する。このようなコーティングにおける熱変色性は、高温度に暴露される際に、望ましくないαの即時上昇が見られるため、不利な場合もある。さらに、使用中の温度変動もαのさらなる不安定性に至る。また、Z−93の電気抵抗率(ESD:Electrical Resistivity)は、9.26×1015〜3.65×1016Ωmであることも報告され(例えば、Deshpande & Harada, Development of Tailorable Electrically Conductive Thermal Control Material Systems, National Aeronautics and Space Administration (NASA), June 1998、2〜14頁を参照。)、これは所望の最大値10Ωmより高い。まとめると、Z−93はわりと成功的に宇宙機上の白い熱制御コーティングとして使用されてきた一方、不利な面も有する。
Z−93の異形も存在する、例えばAZ Technologyが開発した白色熱制御塗料AZ−93が存在する。AZ Technologyのウェブサイトwww.aztechnology.comにあるAZ−93の商品詳細によると、上記Z−93と同様に、太陽光吸光度及び熱放射性は、AZ−93塗料を宇宙機のコーティングとして適切にする(α=0.15±0.01@≧5ミル(127ミクロン)の厚さ;ε=0.91±0.02)。しかし、上記Z−93について述べたように、多孔性、熱変色性、及び最適なESDより低いESDを有する不利点はAZ−93にもある。
したがって、本発明の実施形態の目的は、Z−93またはAZ−93などの従来のコーティングに関連する不利点の1つ以上を克服または軽減することである。
本発明の実施形態のもう1つの目的は、宇宙環境において使用可能であり、安定であるコーティング、特に白い熱制御コーティングを提供することである。また、本発明の実施形態のさらなる目的は、≒100μm(ほぼ等しい)厚さで0.20以下の光学吸光度(α)と0.80以上の熱放射性(ε)を500℃の温度まで有し、静電放散能力も有し、従来のコーティングより多孔性でなく、かつ500℃まで、またはそれを超える温度で熱変色をしない、白い熱制御コーティングを提供することである。
発明の第1の側面によると、硬化可能なコーティング組成物であって、
(a)ケイ酸塩(silicate)と、
(b)リン酸カルシウムと、
(c)金属酸化物と、を含む組成物を提供する。
前記硬化可能なコーティング組成物は、
●ケイ酸塩を約30重量%〜約90重量%と、
●リン酸カルシウムを約2重量%〜約60重量%と、
●金属酸化物を約2重量%〜約60重量%と、を任意に含み、
前記重量%は硬化可能なコーティング組成物全部に対する重量%である。
ケイ酸塩は、任意に金属ケイ酸塩を含む。適切な金属ケイ酸塩は、アルカリ金属ケイ酸塩を含むが、それに限定されない。ケイ酸塩は、任意にアルカリ金属ケイ酸塩を含み、そしてさらに任意に、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、及びケイ酸リチウム、若しくはその組み合わせから選択されるアルカリ金属ケイ酸塩を含む。
ケイ酸塩は、前記硬化可能なコーティング組成物の重量に対して、任意に約40%〜約80%、さらに任意に約40%〜約70%、よりさらに任意に約50%〜約60%、よりさらに任意に約50%、約51%、約52%、約53%、約54%、約55%、約56%、約57%、約58%、約59%、または約60%の量で存在する。
ある実施形態において、ケイ酸塩は、前記硬化可能なコーティング組成物の重量の約60%の量で存在する。特定の実施形態において、前記ケイ酸塩は、前記硬化可能なコーティング組成物の重量の約60%の量で、ケイ酸ナトリウムまたはケイ酸カリウムを含む。
また別の実施形態において、ケイ酸塩は、前記硬化可能なコーティング組成物の重量の約50%の量で存在する。特定の実施形態において、前記ケイ酸塩は、前記硬化可能なコーティング組成物の重量の約50%の量で、ケイ酸リチウムを含む。
リン酸カルシウムは、任意にリン酸三カルシウム、リン酸四カルシウム、ヒドロキシアパタイト若しくはその誘導体、またはその組み合わせを含む。適切なリン酸三カルシウムは、α−リン酸三カルシウム(α−TCP)及びβ−リン酸三カルシウム(β−TCP)、またはその組み合わせを含む。ある実施形態において、β−TCPが好ましい。任意に、リン酸カルシウムは約0.1×10−6m〜約5×10−6mの範囲内の粒子サイズを有する。さらに任意に、前記リン酸カルシウムは、約0.1×10−6m〜約1.0×10−6mの範囲内の粒子サイズを有する。よりさらに任意に、前記リン酸カルシウムは、約0.2×10−6m〜約0.5×10−6mの範囲内の粒子サイズを有する。
ここにいうヒドロキシアパタイトの「誘導体」とは、Ca10(PO(OH)の式を有するヒドロキシアパタイトとは対照的に、非定比性(non-stoichiometric)のリン酸カルシウムを意味する。前記リン酸カルシウムは、任意に亜鉛、マグネシウム、ストロンチウム、鉄、アルミニウム、ランタニド元素、またはケイ素等の追加の金属イオンでドーピングされてもよい。
前記リン酸カルシウムは、前記硬化可能なコーティング組成物の重量に対して、任意に約5%〜約40%、さらに任意に約8%〜約20%、よりさらに任意に約10%〜約15%、よりさらに任意に約10%〜約12.5%、よりさらに任意に約10%、約11%、約12%、または約12.5%の量で存在する。
ある実施形態において、前記リン酸カルシウムは、前記硬化可能なコーティング組成物の重量の約10%の量で存在する。特定の実施形態において、前記リン酸カルシウムは、前記硬化可能なコーティング組成物の重量の約10%の量でβ−TCPを含む。
別の実施形態において、前記リン酸カルシウムは、前記硬化可能なコーティング組成物の重量の約12.5%の量で存在する。特定の実施形態において、前記リン酸カルシウムは、前記硬化可能なコーティング組成物の重量の約12.5%の量でβ−TCPを含む。
金属酸化物は、任意にマグネシウム、アルミニウム、スカンジウム、イットリウム、ジルコニウム、ランタン、プラセオジム、ネオジウム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、ツリウム、イッテルビウム、またはルテチウムの酸化物、若しくはその組み合わせを含む。
前記金属酸化物は、さらに任意に、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム(III)、酸化スカンジウム(III)、酸化イットリウム(III)、または酸化ジルコニウム、よりさらに任意に、酸化スカンジウム(III)、酸化イットリウム(III)、または酸化ジルコニウム、よりさらに任意に酸化スカンジウムまたは酸化イットリウム(III)、そしてよりさらに任意に酸化イットリウム(III)を含む。あるいは、前記金属酸化物は、酸化亜鉛、ZnO(約300℃超の温度では熱変色性であるが、より低い温度では非熱変色性である。したがって、ZnOを含むコーティング組成物は、低い温度(約300℃未満)における用途、または熱変色性が問題にならない高温度における用途に特に有用である。)を含み得る。前記金属酸化物は、任意に、約0.1×10−6m〜約5×10−6mの範囲内の粒子サイズを有する。
前記金属酸化物は、前記硬化可能なコーティング組成物の重量に対して、任意に約10%〜約50%、さらに任意に約20%〜約40%、よりさらに任意に約25%〜約40%、よりさらに任意に約30%〜約40%、よりさらに任意に約30%〜約37.5%、よりさらに任意に約30%、約31%、約32%、約33%、約34%、約35%、約36%、約37%、または約37.5%の量で存在する。
ある実施形態において、前記金属酸化物は、前記硬化可能なコーティング組成物の重量の約30%の量で存在する。特定の実施形態において、前記金属酸化物は、前記硬化可能な組成物の重量の約30%の量で酸化イットリウム(III)を含む。
また別の実施形態において、前記金属酸化物は、前記硬化可能なコーティング組成物の重量の約37.5%の量で存在する。特定の実施形態において、前記金属酸化物は、前記硬化可能なコーティング組成物の重量の約37.5%の量で酸化イットリウム(III)を含む。
前記金属酸化物は、任意に、300℃を超える温度で非熱変色性である。
好ましくは、前記金属酸化物は500℃まで、または500℃を超える温度で非熱変色性である。
ここにいう用語「熱変色性」は、温度の上昇に伴う色の変化を意味する。この色の変化は一般に可逆的である。
前記硬化可能なコーティング組成物は、任意に、液状の硬化可能なコーティング組成物である。
前記硬化可能なコーティング組成物は、任意に、硬化可能な熱制御コーティング組成物である。
本発明の第2の側面によると、硬化可能なコーティング組成物であって、
(a)ケイ酸塩(silicate)と、
(b)リン酸塩(phosphate)と、
(c)金属酸化物と、を含む組成物を提供する。
ケイ酸塩、リン酸塩、及び金属酸化物の例や選択肢は、本発明の第1の側面に関する上記記載と同様である。リン酸塩種は、代わりに他のアルカリリン酸塩、好ましくはリン酸マグネシウムまたはリン酸ナトリウム等の、色が白いものであってもよい。
発明の第3の側面によると、硬化可能なコーティング組成物であって、
(a)ケイ酸塩(silicate)と、
(b)リン酸カルシウムと、
(c)金属硫酸塩と、を含む組成物をさらに提供する。
前記硬化可能なコーティング組成物は、
●ケイ酸塩を約30重量%〜約90重量%と、
●リン酸カルシウムを約2重量%〜約60重量%と、
●金属硫酸塩を約2重量%〜約60重量%と、を任意に含み、
前記重量%は硬化可能なコーティング組成物全部に対する重量%である。
前記金属硫酸塩は、任意に硫酸バリウムを含む。前記硬化可能なコーティング組成物に存在する前記金属硫酸塩の量は、任意に、前記金属酸化物に関する上記定義と同様である。
発明の第4の側面によると、発明の第1、第2、または第3の側面に係る前記硬化可能なコーティング組成物を含む熱制御コーティングも提供する。
発明の第5の側面によると、発明の第1、第2、または第3の側面に係る前記硬化可能なコーティング組成物を含む白い熱制御塗料も提供する。
発明の第6の側面によると、発明の第1、第2、または第3の側面に係る前記硬化可能なコーティング組成物の使用であって、宇宙機及びその部品に適用する非熱変色性熱制御コーティング組成物としての使用も提供する。
発明の第7の側面によると、発明の第1、第2、または第3の側面に係る前記硬化可能なコーティング組成物を硬化させることにより生成される硬化したコーティングも提供する。
発明の第8の側面によると、硬化したコーティングであって、
(a)ケイ酸塩(silicate)と、
(b)リン酸カルシウムと、
(c)金属酸化物と、を含むコーティングも提供する。
前記硬化したコーティングは、
●ケイ酸塩を約8重量%〜約80重量%と、
●リン酸カルシウムを約5重量%〜約70重量%と、
●金属酸化物を約5重量%〜約70重量%と、を任意に含み、
前記重量%は硬化したコーティング全部に対する重量%である。
前記ケイ酸塩は、任意に、上記硬化可能なコーティング組成物に関する定義同様である。
前記ケイ酸塩は、前記硬化したコーティングの重量に対して任意に約10%〜約70%、さらに任意に約10%〜約60%、よりさらに任意に約15%〜約50%、よりさらに任意に約20%〜約40%、よりさらに任意に約20%〜約37%、よりさらに任意に約20%、約21%、約22%、約23%、約24%、約25%、約26%、約27%、約28%、約29%、約30%、約31%、約32%、約33%、約34%、約35%、約36%、または約37%の量で存在する。
特定の実施形態において、前記ケイ酸塩は、前記硬化したコーティングの重量の約22%、約36%、または約37%の量で存在する。ある実施形態において、前記ケイ酸塩は、ケイ酸ナトリウムを前記硬化したコーティングの重量の約36%の量で含む。さらなる実施形態において、前記ケイ酸塩は、ケイ酸カリウムを前記硬化したコーティングの重量の約37%の量で含む。また、さらなる実施形態において、前記ケイ酸塩は、ケイ酸リチウムを前記硬化したコーティングの約22%の量で含む。
前記リン酸カルシウムは、任意に、前記硬化可能なコーティング組成物に関する上記定義と同様である。
前記リン酸カルシウムは、前記硬化したコーティングの重量に対して、任意に約5%〜約60%、さらに任意に約10%〜約50%、よりさらに任意に約10%〜約40%、よりさらに任意に約10%〜約30%、よりさらに任意に約12%〜約20%、よりさらに任意に約15%〜約20%、よりさらに任意に約15%、約16%、約17%、約18%、または約19%の量で存在する。
特定の実施形態において、前記リン酸カルシウムは、前記硬化したコーティングの重量の約16%、または約19%の量で存在する。ある実施形態において、前記リン酸カルシウムは、β−TCPを前記硬化したコーティングの重量の約16%の量で含む。さらなる実施形態において、前記リン酸カルシウムは、β−TCPを前記硬化したコーティングの重量の約16%の量で含む。また、さらなる実施形態において、前記リン酸カルシウムは、β−TCPを前記硬化したコーティングの約19%の量で含む。
前記金属酸化物は、任意に、前記硬化可能なコーティング組成物に関する上記定義と同様である。
前記金属酸化物は、前記硬化したコーティングの重量に対して、任意に約10%〜約70%、さらに任意に約20%〜約65%、よりさらに任意に約30%〜約60%、よりさらに任意に約40%〜約60%、よりさらに任意に約45%〜約60%、よりさらに任意に約47%〜約59%、よりさらに任意に約47%、約48%、約49%、約50%、約51%、約52%、約53%、約54%、約55%、約56%、約57%、約58%、または約59%の量で存在する。
特定の実施形態において、前記金属酸化物は、前記硬化したコーティングの重量の約48%、約47%、または約58%の量で存在する。ある実施形態において、前記金属酸化物は、前記硬化したコーティングの重量の約48%の量で酸化イットリウム(III)を含む。さらなる実施形態において、前記金属酸化物は、前記硬化したコーティングの重量の約47%の量で酸化イットリウム(III)を含む。また、さらなる実施形態において、前記金属酸化物は、前記硬化したコーティングの約58%の量で酸化イットリウム(III)を含む。
リン酸塩種は、任意に、約10体積%〜約25体積%、さらに任意に約15体積%〜約20体積%、よりさらに任意に約18体積%または約19体積%で存在する。特に、前記コーティング組成物の中のリン酸塩種の総体積分率が約18〜19体積%であると、前記コーティングの光学性質に過度の悪影響を引き起こせずに、良い程度の電気伝導性を提供することが見出された。
発明の第9の側面によると、硬化したコーティングであって、
(a)ケイ酸塩(silicate)と、
(b)リン酸塩(phosphate)と、
(c)金属酸化物と、を含むコーティングをさらに提供する。
ケイ酸塩種、リン酸塩種、及び金属酸化物種の例や選択肢は、本発明の第2の側面及び第8の側面に関する上記記載と同様である。したがって、リン酸塩種は、例えばリン酸マグネシウムまたはリン酸ナトリウム等の、リン酸カルシウム以外のアルカリリン酸塩であってもよい。
発明の第10の側面によると、硬化したコーティングであって、
(a)ケイ酸塩(silicate)と、
(b)リン酸カルシウムと、
(c)金属硫酸塩と、を含むコーティングをさらに提供する。
前記硬化したコーティングは、
●ケイ酸塩を約8重量%〜約80重量%と、
●リン酸カルシウムを約5重量%〜約70重量%と、
●金属硫酸塩を約5重量%〜約70重量%と、を任意に含み、
前記重量%は硬化したコーティング全部に対する重量%である。
より一般的に、前記硬化したコーティングは、任意に本発明の前記第1、第2、及び第3の側面に係る硬化可能なコーティング組成物から形成され得る。したがって、本発明の第1、第2、及び第3の側面は、都合よく本発明の第7、第8、第9、及び第10の側面に係る硬化したコーティングを形成するための硬化可能なコーティング組成物を提供する。
前記硬化したコーティングは、任意に、熱制御コーティングである。したがって、本発明のさらなる側面は、本発明の第7、第8、第9、または第10の側面に係る硬化したコーティングを含む、熱制御コーティングを提供する。
本発明のさらなる側面によると、本発明の第7、第8、第9、または第10の側面に係る硬化したコーティングを含む硬化した白色熱制御塗料も提供される。
本発明のさらなる側面によると、本発明の第7、第8、第9、または第10の側面に係る硬化したコーティングの使用であって、宇宙機及びその部品のための非熱変色性熱制御コーティングとしての使用も提供される。
本発明のさらなる側面によると、基板と、その上に提供される本発明の第1、第2、または第3の側面に係る硬化可能なコーティング組成物とを含むコーティングされた基板も提供される。
本発明のさらなる側面によると、基板と、その上に提供される本発明の第7、第8、第9、または第10の側面に係る硬化したコーティングとを含むコーティングされた基板も提供される。
前記基板は、任意に、アルミニウム基板、マグネシウム基板、チタン基板、またはプラスチック基板を含む。前記基板は、さらに任意に、炭素繊維強化プラスチック(CFRP:Carbon-fibre Reinforced Plastic)基板などの複合物(composite)であってもよい。前記繊維強化は、ガラス繊維またはバサルト繊維を含んでもよい。
本発明のさらなる側面によると、基板と、本発明の第1、第2、または第3の側面に係る硬化可能なコーティング組成物とを含むコーティングされた基板を製造するためのプロセスであって、基板に本発明の第1、第2、または第3の側面に係る硬化可能なコーティング組成物を適用するステップを含むプロセスも提供される。
本発明のさらなる側面によると、基板と、本発明の第7、第8、第9、または第10の側面に係る硬化したコーティングとを含むコーティングされた基板を製造するためのプロセスであって、基板に本発明の第1、第2、または第3の側面に係る硬化可能なコーティング組成物を適用するステップと、硬化可能なコーティング組成物を硬化させるステップを含むプロセスも提供される。
前記硬化可能なコーティング組成物は、任意に、スプレー(spraying)により適用される。
任意に、前記硬化可能なコーティング組成物を硬化させる前に、前記硬化可能なコーティング組成物を乾燥させる。
前記ケイ酸塩は、任意に、ソルゲル法を用いて生成される。ソルゲル法を使用することにより、低い硬化温度の使用が可能になり、また、より長い期間の室温硬化も可能になる。なお、ソルゲルは湿気及び高湿度に対してより高い耐性を有する。低い耐湿性は、特定の(アルカリ系)ケイ酸塩の既知の特徴であるため、ソルゲル由来のケイ酸塩は、有利な代替物となる。トップコートとして使用可能である。
本発明の他の任意の特徴、側面、及び実施形態は、添付の請求項に書かれている。
本発明の実施形態は、次の利点を提供する:
●本発明の実施形態に係る硬化したコーテイングは、宇宙機及びその部品をコーティングするための白い熱制御コーティングとしての使用に適している不透明な、白色の、反射コーティングである。前記コーティングに酸化イットリウム(III)及びβ−TCPの両方を使用することにより、UV−Vis−NIRスペクトル全体に渡って不透明性及び反射性を提供する。
●硬化したコーティングの太陽光吸光度と熱放射性は優れている(100μmの厚さでα=約0.13〜約0.16;ε=0.88〜0.92)。
●本発明の実施形態の硬化したコーティングは、従来のコーティングよりも低多孔性である。より低い多孔性は、汚染などに対するより優れた頑強性(robustness)及び耐性(resistance)を可能にする。リン酸カルシウム、任意にβ−TCPの使用は、従来のコーティングより低い多孔性を有する硬化した熱制御コーティングを生成可能にすることを提案する。
●コーティングの低下した多孔性は、コーティング内に顔料がより多く封入されていることを示す。これによって、原子状酸素による侵食(atomic oxygen attack)、X線、電子、及び陽子による劣化に対して、顔料(例えば金属酸化物及びリン酸カルシウム)の保護が提供される。
●本発明の実施形態の硬化したコーティングは、1000℃まで非熱変色性である。それに対してZ−93は300℃で有意な変色を示す。例えば、Kamalisarvestani et al, 「Performance, materials and coating technologies of thermochromic thin films on smart windows」,Renewable and Sustainable Energy Reviews 26 (2013)353−364の表5によると、酸化亜鉛(Z−93及びAZ−93内に含まれる)が加熱されると、白から黄色へ変化する。なお、Jesse H. Day氏は、文献「Thermochromism of Inorganic Compounds」, Chemical Reviews, Volume 68, Number 6, November 25, 1968の649頁おいて、「完全に可逆的でない変化は、薄黄緑色に変化した酸化亜鉛と、白から緑、なおオレンジ色と赤オレンジ色に変化し、冷却すると緑がかった白に戻った酸化スズの変化であった。」と述べる。酸化亜鉛以外の金属酸化物の使用、任意には酸化イットリウム(III)の使用により、非熱変色性の熱制御コーティングの生成を可能にすることを提案する。
●SWN79、SWK66、及びSWL40のそれぞれの電気抵抗(ESD:Electrical Resistivity)(下記の例1を参照)は、10Ωmであることが見出され、それに対してZ−93とAZ−93に関して記録されている抵抗は1015〜1016Ωmのオーダーである。
●本発明の実施形態の硬化したコーティングはUV反射性である一方、Z−93及びその異形はUV線を吸収する。
●本発明の実施形態の硬化したコーティングは、炭素を含まない(carbon-free)であってもよい。前記コーティングに存在する残余炭素は、宇宙において問題を起こさせうるため、これは有利である。実際に、宇宙ミッションの一部は有機分子が生存するには単に熱すぎる。強力な放射線衝撃下で、有機分子はフラグメントし、気化及びアウトガスし得る。このプロセスは、コーティングの構造を変更でき、時間につれて、一般に回避すべきコーティングにおける変動の可能性を表す。例えば、有機分子は真空紫外線(VUV:Vacuum Ultraviolet)波長及び紫外線(UV:Ultraviolet)波長を強く吸収し、太陽放射に暴露される際に材料の劣化を促進させ、表面汚染も起こす。特に、VUV放射線はH−C結合を切断するに足りるエネルギーを運び、通常は炭素が残るため、コーティングの光学性質を悪化(ruin)させる。それに加えて、アウトガスされた材料は、近くにある表面に凝縮し得、よって高感度光学要素または他の部品を汚染し、したがって装置全体をダメージする可能性がある。
本発明の実施形態を、例としてのみ、そして図面を参照して次に説明する。
図1は、多孔性について例3(D)により詳細に記載されている、Z−93の硬化したコーティングと、我々のSWN79組成物の硬化したコーティングの走査電子顕微鏡写真(SEM:Scanning Electron Micrograph)を示す。 図2は、多孔性の証拠を示さないSWN79の高倍率光学顕微鏡断面図(上層:搭載樹脂;中層:SWN79コーティング;下層:チタン基板)である。 図3は、SWN79とZ−93の反射率曲線を、250nmから2500nmの波長範囲で示す。SWN79は測定され、Z−93は文献より得られた(L. Kauder, NASA/TP-2005-212792、題名:「Spacecraft Thermal Control Coatings References」、特に図5.10)。
本実施形態は、出願人が知る限り、本発明を実施する最適な方法を表す。しかし、それを達成する方法は、該実施形態に限らない。
最初の概略
本書は、種々の硬化可能なコーティング組成物を提供し、それそれは、(a)ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、またはケイ酸リチウム等の(しかし、それらに限らない)ケイ酸塩;(b)リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、またはリン酸ナトリウム等の(しかし、それらに限らない)リン酸塩;及び(c)酸化マグネシウム、酸化アルミニウム(III)、酸化スカンジウム(III)、酸化イットリウム(III)、または酸化ジルコニウム等の(しかし、それらに限らない)金属酸化物、を含む。このような硬化可能なコーティング組成物は、宇宙機及びその部品に適用される非熱変色性熱制御コーティングとして使用し得る。
熱制御に関して、このようなコーティング組成物は、「受動的冷却」の観点から熱制御を提供する、つまり、特に宇宙応用に適しているような、低吸光度と高放射率を介して提供する。主な伝熱メカニズムは、放射を介する。当業者であれば、この放射に関する側面によって、本コーティングは、(宇宙における真空では問題にならない)発火防止の原則に基づく難燃(flame-retardant)タイプまたは耐熱(heat-resistant)タイプのコーティングとは本質的に異なることを理解する。
あるいは、低温度での応用、または高温(約300℃超)での熱変色性が問題にならない応用に関する使用において、金属酸化物は酸化亜鉛であってもよい(酸化亜鉛は、約300℃超で熱変色する)。
種々の硬化可能なコーティング組成物も提供し、それぞれは、(a)ケイ酸塩(例えば、上記同様);(b)リン酸塩(例えば、上記同様);及び(c)硫酸バリウムなどの金属硫酸塩、を含む。
熱制御コーティング、熱制御塗料、及びコーティングされた基板の製造プロセスも提供する。
例1
本発明の実施形態に係る硬化可能なコーティング組成物は、表1の配合A下に示される材料のm(ウェット%)にしたがって用意され、ここでSWN79、SWK66、及びSWL40という。
Figure 2017523275
Figure 2017523275
Figure 2017523275
Figure 2017523275
Figure 2017523275
[表1]
表1において:
●Y2O3は、Y、つまり酸化イットリウム(III)、イットリア(yttria)とも呼ばれ、HC Starck, Im Schleeke 91, 38642 Goslar, Germanyから入手可能である;
●TCPは、β−TCP、つまり(β−Ca(PO)、Sigma Aldrich, St. Louis, MO, USAから入手可能である;
●N79はケイ酸ナトリウム、即ち[3.22 SiO/NaO] NaSiO・xHO、PQ Corporation, 1700 Kansas Ave, Kansas City, KS 66105, USAから入手可能である;
●K66はケイ酸カリウム、即ち[2.18 SiO/KO] KSiO・xHO、 PQ Corporation、詳細は上記同様、から入手可能である;及び
●L40はケイ酸リチウム、即ち[8.20 SiO/LiO] LiSiO・xHO、PQ Corporation、詳細は上記同様、から入手可能である。
当業者は、前記ケイ酸塩の式で用いられるxは、水の量を示すことを理解する。また、当業者であれは、使用されたケイ酸塩は、上に示した具体的な式に限定されないことを理解する。
SWN79
液状バインダー相(liquid binder phase)としてケイ酸ナトリウムを使用して、硬化可能なコーティング組成物(表1の配合AにおけるSWN79)を調製した。配合Aに関して表1に示すm(ウェット%)にしたがって、硬化可能なコーティング組成物の粉末部分を作成するために、酸化イットリウム(III)及びβ−TCPの粉末を3:1の重量比率で混合した。それから、また配合Aに関して表1に示すm(ウェット%)にしたがって、ケイ酸塩を、酸化イットリウム(III)及びβ−TCPの粉末と、60:40の重量比率で混合した。具体的には、粉末分量(酸化イットリウム(III)とβ−TCP)を液状ケイ酸塩相の全部の約4分の1に加えた。そして、粉末要素が加えられた後に、混合物をかき混ぜながら残りの液状相を加えた。最終混合物を密封した容器に加え、混合物はローラボールミルで2時間ひき、本発明の実施形態の硬化可能なコーティング組成物を形成した。混合プロセスの全体を、20℃の温度と50%の相対湿度(標準実験室条件)で実行した。
SWK66
液状バインダー相としてケイ酸カリウムを使用して、硬化可能なコーティング組成物(表1の配合AにおけるSWK66)を調製した。プロセスは、ケイ酸ナトリウムの代わりにケイ酸カリウムを使用したことを除いて、上記SWN79について記載されたように実行した。
SWL40
液状バインダー相としてケイ酸リチウムを使用して、硬化可能なコーティング組成物(表1の配合AにおけるSWL40)を調製した。プロセスは、ケイ酸ナトリウムの代わりにケイ酸リチウムを使用したこと、及び配合Aに関して表1に示すm(ウェット%)にしたがって、ケイ酸塩を酸化イットリウム(III)とβ−TCPの粉末に、50:50の重量比率で混合したことを除いて、上記SWN79について記載されたように実行した。
SWN79、SWK66及びSWL40のそれぞれは、粘性水溶液である。
さらに、配合B〜Jにしたがって硬化可能なコーティング組成物を調製した。
例2
硬化可能なコーティング組成物、即ち硬化したSWN79、SWK66、及びSWL40を、本発明の実施形態にしたがって、次のように金属サンプルに堆積し、硬化させた。
硬化したSWN79
例1で記載されたようなローラボールミルを用いて混合した後に、液状のSWN79組成物を、Nordson Corporation (Westlake, OH, USA)から入手可能なTrilogy(TM) ASスプレーガンでグレードVチタン(Ti6Al4V)基板の表面に吹き付けた。吹き付けを、標的表面から25cmの距離で実行し、厚さ100μmの被覆が達成されるまで実行した。吹き付けの後、スプレーされた表面はアルミホイルで、接触しないように覆われ、一晩かけて、つまり12〜16時間かけて、20℃で乾かす(set)。この段階で、表面はもう光沢のある外観を有せず、サンプルを従来型のファン付きオーブンに移動した。サンプルは、次の熱(硬化)サイクルの通りに、オーブンにおいて250℃まで加熱された。
●0.5℃/minで、室温(約20℃)から95℃まで加熱する。
●95℃で2時間保持する。
●0.5℃/minで、95℃から120℃まで加熱する。
●120℃で2時間保持する。
●0.5℃/minで、120℃から150℃まで加熱する。
●150℃で2時間保持する。
●0.5℃/minで、150℃から180℃まで加熱する。
●180℃で12時間保持する。
●0.5℃/minで、180℃から250℃まで加熱する。
●250℃で2時間保持する。
硬化サイクルが完了すると、サンプルはオーブンと同じ速度(約0.5℃/min)で20℃の温度まで冷却させられた。
硬化プロセスの完了後、硬化したコーティングは、100μmの厚さを有する、硬質な無機質膜であった。硬化したコーティングは、表1の配合Aに関してm(ドライ%)で示されるような組成を有した。
硬化したSWK66及び硬化したSWL40
硬化したSWK66及び硬化したSWL40は、上記SWN79について記載されたように、グレードVチタン基板に適用し、乾燥させ、そして硬化させることにより調製した。硬化したコーティングは、それぞれ表1の配合Aに関してm(ドライ%)で示すような組成を有する。
配合B〜Jを使用して形成した硬化可能なコーティング組成物を使用して硬化したコーティングも調製した。
例3
例2で調製した硬化したSWN79、硬化したSWK66、及び硬化したSWL40でコーティングされた基板の属性を、下記のように調べた。
(A)光学吸光度
例2で調製したチタン基板上に存在する硬化したコーティングSWN79とSWL40の拡散反射率Rを、Perkin Elmer Lambda 9/19ダブルビーム分光計(double beam spectrophotometer)を用いてUV/Vis/NIRの範囲(250〜2500nm)で測定した。拡散反射率は、Spectralon(R)の基準に対して測定し、Air Mass Zero(ASTM E490)太陽放射照度スペクトル(solar irradiance spectrum)の反射率に対して加重したトレース(非表示)を生成した。結果は表2に示す。
Figure 2017523275
[表2]
したがって、硬化したコーティングSWN79及びSWL40の太陽光吸光度は非常に優れていることが見出され、0.2以下のα(つまり、20%以下のα(%))を有する。
(B)熱放射率
コーティングの表面放射率の測定は、ECSS基準(ECSS−Q−ST−70−09C)によって実行した。測定は、Jenoptik VaioCam IRカメラを用いて行った。サンプルは、既知の放射率基準サンプルと一緒にホットプレートに配置した。ホットプレートの温度は、前記ホットプレート上の他のサンプルに埋め込まれたタイプKの熱電対(thermocouple)を使用して測定した。熱電対の測定を、赤外線(infra-red)カメラのソフトウェアと併せて使用して、試験対象のコーティングの放射率データを取得した。その後、IRカメラと熱電対の測定値を、所定の期間に渡って記録した。後処理の間に、温度測定グラフ(非表示)の最も安定した部分を、温度変化のmaxとminを決定するために使用した。IRカメラソフトウェアを介して各特定のサンプルの放射率を算出するために、平均温度を使用した。
SWN79、SWK66、及びSWL40の全てのコーティングに対して、0.88〜0.92の放射率(ε)を得た。
(C)熱変色性
サンプルの太陽光吸収率(つまり、硬化したSWN79、硬化したSWK66、及び硬化したSWL40でコーティングされた基板)は、ESAのXTES施設(ESTEC, Noordwijk, The Netherlands)におけるアウトガス試験の後に測定した。それから、前記サンプルはESAの相乗的温度加速放射(STAR−II:Synergistic Temperature-Accelerated Radiation)施設に加えられ、そこでαを、10−6mbarの気圧下で、かつ500℃において再測定した。いかなる熱変色効果は、太陽光吸光度またはΔαとして現れる。室温で測定されたXTES値に比較すると、STAR−II施設の試験開始(BOT:Beginning of Test)測定は、0.00±0.02のΔαを示した。これは、αは500℃までの温度に依存しないことを示し、よってサンプルは非熱変色性であると示す。
さらなるテストとして、全て白色粉末である酸化イットリウム(III)、β−TCP、及び酸化亜鉛(ZnO)要素の別のサンプルを、Carbolite 1100の電気炉において300℃まで加熱した。結果として得たサンプルは、300℃で目視検査され、差は肉眼にとって明らかであった(結果は非表示)。酸化亜鉛は白から黄色へ、加熱に伴って変色していた。それに対して、本発明の特定の実施形態の硬化したコーティングの要素である酸化イットリウム(III)及びβ−TCPは、変色を示さなく、白のままであった。したがって、本発明の特定の実施形態の硬化したコーティングの要素は、有利に非熱変色性であり得る。
(D)多孔性
例2で調製された、グレードV(Ti-6Al-4V)チタン上に存在する硬化したコーティングSWN79と、チタン基板に適用され、例2に記載した同様に硬化されたZ−93の硬化したコーティングとを目視検査し、差は肉眼にとって明らかであった。SWN79のサンプルは滑らかであった一方、Z−93のサンプルは可視的に多孔性であった。図1はZ−93(左)及びSWN79(右)の電子顕微鏡(SEM)画像を示し、該画像は、Z−93は多孔性が高い一方、SWN79のサンプルは個体で均一な表面を生成することを明らかに示す。
前記SWN79のサンプルのさらなる画像は、図2に示されている。前記サンプルは切断、搭載、及び研磨され、光学顕微鏡法を用いて調査した。図2に示す画像から明確であるように(上層:搭載樹脂;中層:SWN79コーティング;下層:チタン基板)、光学顕微鏡法を使用して調査した場合に、SWN79は0%の多孔性を示す。そのため、SWN79サンプルは、試験された倍率の全てにおいて、個体で非多孔性の表面を生成した。
(E)電気抵抗率(静電放散、ESD[Electrostatic Dissipation])
各硬化したコーティング、即ち硬化したSWN79、硬化したSWK66、及び硬化したSWL40の表面抵抗率は、例1で調製した硬化可能なコーティング組成物それぞれを、例2において詳記されているように、絶縁基板(ガラス)に適用し、硬化させることにより測定した。同心環抵抗率プローブ(concentric ring resistivity probe)を、コーティングされた表面に配置し、絶縁型Fluke 1507試験メータに取り付けた。表面抵抗率を、50〜1000ボルトのボルト範囲に渡って記録した。
SWN79、SWK66、及びSWL40それぞれの電気抵抗率は、10Ωmのオーダーであると決定された。
(F)UV反射率
上記例3(A)で取得された反射率トレースを使用して、UV反射率、そしてそれに関連してUV吸収率を、トレースの積分を、ASTM−G490 Air-mass Zerp (AM0)太陽放射照度の基準スペクトルに対して波長250〜380nmの間で取ることにより得た。図3に示すように、SWN79は入射UV放射の15%を吸収することが見出され(αs,UV=0.15)、一方Z−93は94%を吸収することが見出された(αs,UV=0.94)。近地球軌道(NEO:Near-Earth-Orbit)応用(熱的に安定している)において、白色コーティングの劣化は一般にUV放射に対する長期の暴露に関係する。この劣化は、吸収をこの範囲内に制限することにより低下できる。
要約すると、本発明の実施形態の硬化したコーティングは、優秀な光学吸光度及び熱放射率を有し、従来の白色熱制御コーティングよりも多孔性が低い。また、非熱変色性であり、より低い電気抵抗率を有し、かつ従来の白色熱制御コーティングに比較して増加したUV反射率を有する。したがって、本発明の実施形態の硬化したコーティングは、宇宙機及びその部品のための白色熱制御コーティングとして、かつ他の受動的熱制御の応用にとって優れた候補である。
リン酸カルシウム種の体積分率と粒子サイズの選択
コーティング組成物におけるリン酸カルシウムの量を増加すると、硬化したコーティングの電気伝導率はより高くなる。しかし、コーティング組成物におけるリン酸カルシウムの量を増加することは、硬化したコーティングの光学性質(特に反射率)に有害であり得る(つまり、より白くなくなる)。したがって、コーティング組成物に、硬化したコーティングにおいて良いレベルの電気伝導性を提供し、一方光学性質に過度の有害な影響を与えないような、最適量のリン酸カルシウムを使用するのが好ましい。
コーティング組成物に対する最適量のリン酸カルシウムを識別するために、電気浸透理論(electrical percolation theory)を検討した。このような理論によって(そしてそれに拘束されないで)、絶縁体(dielectric)要素と伝導体(conductive)要素の混合物の場合、混合物の電気伝導性σと誘電率(dielectric constant)(電気誘電率[electrical permittivity])ξは、伝導相の体積分率がいわゆる浸透閾値pcに達成すると、閾値程度の電気伝導性を示す。M.J. Powell氏が1979年に実行した、ランダムに詰めた剛体球における部位−浸透(site-percolation)に関する研究(「Site percolation in randomly packed spheres」、Physical Review B 20:4194)は、均一なサイズの剛体球の場合、この閾値を返すには0.310±0.005の体積分率が必要であることを提案する。この数値を0.59のパッキング密度で掛けると、0.183±0.003の臨界体積分率(CVF:Critical Volume Fraction)φcを返す。
したがって、我々はコーティング組成物(バインダー相を含む)の中のリン酸カルシウム種(例えば、β−TCP)の総体積分率は、0.183、あるいは18.3%より多く存在すべきことを勧める。リン酸カルシウム種のより高い体積分率は、電気伝導率をさらに改善するが、その犠牲として太陽光吸光度(α)が増加する。
また、剛体球のパッキング密度は、最密の可能な球パッキング構成をπ/(3√2)≒74.048%(ほぼ等しい)の最大密度を有する立方最密充填(cubic-close packing)または六方最密充填(hexagonal-close packing)と定義するケプラーの予想(Kepler Conjecture)を超えられないことに留意する。したがって、実際は、0.183≦φc≦0.740である。
それに加え、200nm〜500nmの範囲内におけるリン酸カルシウム種の粒子サイズを使用すると、硬化したコーティングに最適の光学性質が得られることが見出された。特に、このサイズ範囲内の粒子で、最適の散乱(scattering)が達成される。このこの分布は、マクスウェルの方程式(Maxwell’s equation)の三重解決法(Mie solution)から算出された。例えば、約270nmの粒子直径は、リン酸三カルシウム(TCP)の散乱係数(scattering coefficient)を最大にする。(比較として、Yは、同様の効果を得るために、約220nmの粒子サイズを必要とする。)小さい粒子サイズは、g単位の表面(cm/g)を増加することも留意すべきであり、これは(表面積に基づく場合)伝導性を改善すると期待される一方、含まれる全質量を最少化する。
可能な変更及び代わりの実施形態
上に詳細な実施形態を説明し、それに伴い幾つかの可能な変更及び代わりのものも説明されている。当業者が理解するように、具体化した発明の利益を得ながらも、上記実施形態に幾つかの追加的な変更及び代替も可能である。
例えば、上記例においては、硬化可能なコーティング組成物における金属酸化物種として主にYが記載されているが、代替の実施形態においては、代わりに他の金属酸化物を使用し得る。
例えば、代替の熱制御コーティングにおいて、Yの代わりに酸化亜鉛(ZnO)を使用できる。このようなコーティングは、熱変色が問題とされない、低温度環境における使用に適する。ZnOを使用することに関する1つの可能な利点は、ZnOは自発的にアルカリ溶性ケイ酸塩と反応し、不溶性な相を形成し、熱硬化サイクルを不要とする。アルミニウム熱パイプまたは炭素繊維強化プラスチック(CFRP: Carbon Fibre-reinfored Plastic)基板などの、感熱性基板の一部に関して、熱硬化サイクルの除去が望ましい可能性がある。リン酸カルシウム種としてβ−TCPを含むことにより、組成物は上記Y系コーティングの有利な電気的性質(例えば、電気伝導性に関して)を維持可能にするはずであり、特に浸透閾値及び臨界体積分率の両方を達成するための条件を満たすことに注意した場合にそうである。
さらなる代わりの実施形態において、前記硬化可能なコーティング組成物における金属酸化物種の代わりに、金属硫酸塩(例えば、硫酸バリウム、しかしそれに限定されない)を使用し得る。したがって、そのような実施形態において、前記コーティングの硬化可能な組成物は、ケイ酸塩、リン酸カルシウム、及び金属硫酸塩を含む。任意に、そのような硬化可能なコーティング組成物は、ケイ酸塩を約30重量%〜約90重量%、リン酸カルシウムを約2重量%〜約60重量%、及び金属硫酸塩を約2重量%〜約60重量%含み、前記パーセントは硬化可能なコーティング組成物の全体の重量のパーセントを表す。
上記例において、コーティング組成物におけるリン酸カルシウム種として主にβ−TCPが記載されているが、代替の実施形態においては、他のリン酸カルシウム種を使用してもよい。さらなる実施形態において、リン酸種は、リン酸カルシウムでなくてもよく、異なるリン酸種であってもよい。例えば、リン酸種は、代わりのアルカリリン酸塩であってもよく、好ましくは、リン酸マグネシウムまたはリン酸ナトリウムなどの色が白いものであってもよい。
また、上記例において、コーティング組成物におけるケイ酸塩種の例として主にケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、及びケイ酸リチウムが記載されているが、代替の実施形態において、他のケイ酸塩種を使用してもよい。
また、前記コーティング組成物に使用されるケイ酸塩種について、硬化されたコーティングがその後に使用される環境が水を含む場合に、特定のケイ酸塩(例えば、ケイ酸ナトリウム)は、大気安定度(atmospheric stability)の問題が発生させ得ることに留意すべきである。当然、硬化したコーティングを宇宙に使用するつもりであれば、これは問題にならない。しかし、コーティングが水に暴露される(もしくはされ得る)特定の地上応用のための硬化したコーティングの大気安定度を改善するために、硬化したコーティングに不溶性なバリヤー層を適用または統合することも、例えばトップコートとして、またはケイ酸塩の外表面にクロスリンクさせる(化成を介して(例えば、CaCl処理)または富酸素後処理に暴露する(低温度プラズマまたはレーザ処理))ことで可能である。
当業者であれば理解するように、前記コーティングは、所望の操作温度に等しい温度でコーティングしてもよい。
好ましくは、ケイ酸塩種は、ソルゲル法を使用して形成される。ソルゲルは、有機または無機のケイ素−酸素の主鎖を有する前駆体(−Si−O−R;Rは有機または無機であってもよい)から形成できる。硬化したソルゲルコーティングは、クロスリンクし、無機のクロスリンクしたSiO構造を形成する。

Claims (68)

  1. 硬化可能なコーティング組成物であって、
    (a)ケイ酸塩と、
    (b)リン酸カルシウムと、
    (c)金属酸化物と、を含む組成物。
  2. ●前記ケイ酸塩を約30重量%〜約90重量%と、
    ●前記リン酸カルシウムを約2重量%〜約60重量%と、
    ●前記金属酸化物を約2重量%〜約60重量%と、を含み、
    前記重量%は硬化可能なコーティング組成物全部に対する重量%である、請求項1に記載の硬化可能なコーティング組成物。
  3. 前記リン酸カルシウムは、リン酸三カルシウム、リン酸四カルシウム、ヒドロキシアパタイト若しくはその誘導体、またはその組み合わせを含む、請求項1または2に記載の硬化可能なコーティング組成物。
  4. 前記リン酸カルシウムは、α−リン酸三カルシウム(α−TCP)及びβ−リン酸三カルシウム(β−TCP)、またはその組み合わせから選択されるリン酸三カルシウムを含む、請求項3に記載の硬化可能なコーティング組成物。
  5. 前記リン酸カルシウムは、β−TCPである、請求項4に記載の硬化可能なコーティング組成物。
  6. 前記リン酸カルシウムは、前記硬化可能なコーティング組成物の重量の約5%〜約40%、任意に約8%〜約20%、よりさらに任意に約10%〜約15%、よりさらに任意に約10%〜約12.5%、よりさらに任意に約10%、約11%、約12%、または約12.5%の量で存在する、請求項2〜5のいずれかに記載の硬化可能なコーティング組成物。
  7. 前記リン酸カルシウムは、約0.1×10−6m〜約5×10−6mの範囲内の粒子サイズを有する、請求項1〜6のいずれかに記載の硬化可能なコーティング組成物。
  8. 前記リン酸カルシウムは、約0.1×10−6m〜約1.0×10−6mの範囲内の粒子サイズを有する、請求項7に記載の硬化可能なコーティング組成物。
  9. 前記リン酸カルシウムは、約0.2×10−6m〜約0.5×10−6mの範囲内の粒子サイズを有する、請求項8に記載の硬化可能なコーティング組成物。
  10. 前記金属酸化物は、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム(III)、酸化スカンジウム(III)、酸化イットリウム(III)、または酸化ジルコニウムを含む、請求項1〜9のいずれかに記載の硬化可能なコーティング組成物。
  11. 前記金属酸化物は、酸化スカンジウム(III)、酸化イットリウム(III)、または酸化ジルコニウムを含む、請求項10に記載の硬化可能なコーティング組成物。
  12. 前記金属酸化物は、酸化スカンジウム(III)または酸化イットリウム(III)を含む、請求項11に記載の硬化可能なコーティング組成物。
  13. 前記金属酸化物は、酸化イットリウム(III)を含む、請求項12に記載の硬化可能なコーティング組成物。
  14. 前記金属酸化物は、酸化亜鉛、ZnOを含む、請求項1〜9のいずれかに記載の硬化可能なコーティング組成物。
  15. 前記金属酸化物は、前記硬化可能なコーティング組成物の重量の約10%〜約50%、任意に約20%〜約40%、よりさらに任意に約25%〜約40%、よりさらに任意に約30%〜約40%、よりさらに任意に約30%〜約37.5%、よりさらに任意に約30%、約31%、約32%、約33%、約34%、約35%、約36%、約37%、または約37.5%で存在する、請求項2〜14のいずれかに記載の硬化可能なコーティング組成物。
  16. 前記金属酸化物は、約0.1×10−6m〜約5×10−6mの範囲内の粒子サイズを有する、請求項1〜15のいずれかに記載の硬化可能なコーティング組成物。
  17. 前記ケイ酸塩は、アルカリ金属ケイ酸塩を含む、請求項1〜16のいずれかに記載の硬化可能なコーティング組成物。
  18. 前記ケイ酸塩は、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、及びケイ酸リチウム、またはその組み合わせから選択されるアルカリ金属ケイ酸塩を含む、請求項17に記載の硬化可能なコーティング組成物。
  19. 前記ケイ酸塩は、前記硬化可能なコーティング組成物の重量の約40%〜約80%、任意に約40%〜約70%、よりさらに任意に約50%〜約60%、よりさらに任意に約50%、約51%、約52%、約53%、約54%、約55%、約56%、約57%、約58%、約59%、または約60%の量で存在する、請求項2〜18のいずれかに記載の硬化可能なコーティング組成物。
  20. 硬化可能なコーティング組成物であって、
    (a)ケイ酸塩と、
    (b)リン酸塩と、
    (c)金属酸化物と、を含む組成物。
  21. 前記リン酸塩は、アルカリ金属リン酸塩を含む、請求項20に記載の硬化可能なコーティング組成物。
  22. 前記リン酸塩は、リン酸マグネシウムまたはリン酸ナトリウムを含む、請求項21に記載の硬化可能なコーティング組成物。
  23. 前記リン酸塩は、前記硬化可能なコーティング組成物の重量の約5%〜約40%、任意に約8%〜約20%、より任意に約10%〜約15%、よりさらに任意に約10%〜約12.5%、よりさらに任意に約10%、約11%、約12%、または約12.5%で存在する、請求項20〜22のいずれかに記載の硬化可能なコーティング組成物。
  24. 前記リン酸塩は、約0.1×10−6m〜約5×10−6mの範囲内の粒子サイズを有する、請求項20〜23のいずれかに記載の硬化可能なコーティング組成物。
  25. 前記リン酸塩は、約0.1×10−6m〜約1.0×10−6mの範囲内の粒子サイズを有する、請求項24に記載の硬化可能なコーティング組成物。
  26. 前記リン酸カルシウムは、約0.2×10−6m〜約0.5×10−6mの範囲内の粒子サイズを有する、請求項25に記載の硬化可能なコーティング組成物。
  27. 前記金属酸化物は、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム(III)、酸化スカンジウム(III)、酸化イットリウム(III)、または酸化ジルコニウムを含む、請求項20〜26のいずれかに記載の硬化可能なコーティング組成物。
  28. 前記金属酸化物は、酸化亜鉛、ZnOを含む、請求項20〜26のいずれかに記載の硬化可能なコーティング組成物。
  29. 硬化可能なコーティング組成物であって、
    (a)ケイ酸塩と、
    (b)リン酸カルシウムと、
    (c)金属硫酸塩と、を含む組成物。
  30. ●前記ケイ酸塩を約30重量%〜約90重量%と、
    ●前記リン酸カルシウムを約2重量%〜約60重量%と、
    ●前記金属硫酸塩を約2重量%〜約60重量%と、を含み、
    前記重量%は前記硬化可能なコーティング組成物全部に対する重量%である、請求項29に記載の硬化可能なコーティング組成物。
  31. 前記金属硫酸塩は、硫酸バリウムを含む、請求項29または30に記載の硬化可能なコーティング組成物。
  32. 前記金属硫酸塩は、前記硬化可能なコーティング組成物の重量の約10%〜約50%、任意に約20%〜約40%、さらに任意に約25%〜約40%、よりさらに任意に約30%〜約40%、よりさらに任意に約30%〜約37.5%、よりさらに任意に約30%、約31%、約32%、約33%、約34%、約35%、約36%、約37%、または約37.5%の量で存在する、請求項29〜31のいずれかに記載の硬化可能なコーティング組成物。
  33. 前記金属硫酸塩は、約0.1×10−6m〜約5×10−6mの範囲内の粒子サイズを有する、請求項29〜32のいずれかに記載の硬化可能なコーティング組成物。
  34. 前記ケイ酸塩は、ソルゲル法から誘導される、請求項1〜33のいずれかに記載の硬化可能なコーティング組成物。
  35. (a)ケイ酸塩と、
    (b)リン酸カルシウムと、
    (c)金属酸化物と、を含む硬化したコーティング。
  36. ●前記ケイ酸塩を約8重量%〜約80重量%と、
    ●前記リン酸カルシウムを約5重量%〜約70重量%と、
    ●前記金属酸化物を約5重量%〜約70重量%と、を含み、
    前記重量%は前記硬化したコーティング全部に対する重量%である、請求項35に記載の硬化したコーティング。
  37. 前記リン酸カルシウムは、請求項3〜5のいずれかに定義されている通りである、請求項35または36に記載の硬化したコーティング。
  38. 前記リン酸カルシウムは、前記硬化したコーティングの重量の約5%〜約60%、任意に約10%〜約50%、よりさらに任意に約10%〜約40%、よりさらに任意に約10%〜約30%、よりさらに任意に約12%〜約20%、よりさらに任意に約15%〜約20%、よりさらに任意に約15%、約16%、約17%、約18%、または約19%の量で存在する、請求項36または37に記載の硬化したコーティング。
  39. 前記金属酸化物は、請求項10〜14のいずれかに定義されている通りである、請求項35〜38のいずれかに記載の硬化したコーティング。
  40. 前記金属酸化物は、前記硬化したコーティングの重量の約10%〜約70%、任意に約20%〜約65%、さらに任意に約30%〜約60%、よりさらに任意に約40%〜約60%、よりさらに任意に約45%〜約60%、よりさらに任意に約47%〜約59%、よりさらに任意に約47%、約48%、約49%、約50%、約51%、約52%、約53%、約54%、約55%、約56%、約57%、約58%、または約59%の量で存在する、請求項36〜39のいずれかに記載の硬化したコーティング。
  41. 前記ケイ酸塩は、請求項17または18に定義されている通りである、請求項35〜40のいずれかに記載の硬化したコーティング。
  42. 前記ケイ酸塩は、前記硬化したコーティングの重量の約10%〜約70%、任意に約10%〜約60%、さらに任意に約15%〜約50%、よりさらに任意に約20%〜約40%、よりさらに任意に約20%〜約37%、よりさらに任意に約20%、約21%、約22%、約23%、約24%、約25%、約26%、約27%、約28%、約29%、約30%、約31%、約32%、約33%、約34%、約35%、約36%、または約37%の量で存在する、請求項36〜41のいずれかに記載の硬化したコーティング。
  43. (a)ケイ酸塩と、
    (b)リン酸塩と、
    (c)金属酸化物と、を含む硬化したコーティング。
  44. 前記リン酸塩は、請求項21または22に定義されている通りである、請求項43に記載の硬化したコーティング。
  45. 前記金属酸化物は、請求項10〜14のいずれかに定義されている通りである、請求項43〜44のいずれかに記載の硬化したコーティング。
  46. 前記リン酸塩は、前記硬化したコーティングの重量の約5%〜約60%、任意に約10%〜約50%、さらに任意に約10%〜約40%、よりさらに任意に約10%〜約30%、よりさらに任意に約12%〜約20%、よりさらに任意に約15%〜約20%、よりさらに任意に約15%、約16%、約17%、約18%、または約19%の量で存在する、請求項43〜45のいずれかに記載の硬化したコーティング。
  47. (a)ケイ酸塩と、
    (b)リン酸カルシウムと、
    (c)金属硫酸塩と、を含む硬化したコーティング。
  48. 前記金属硫酸塩は、硫酸バリウムを含む、請求項47に記載の硬化したコーティング。
  49. ●前記ケイ酸塩を約8重量%〜約80重量%と、
    ●前記リン酸カルシウムを約5重量%〜約70重量%と、
    ●前記金属硫酸塩を約5重量%〜約70重量%と、を含み、
    前記重量%は前記硬化したコーティング全部に対する重量%である、請求項47または48に記載の硬化したコーティング。
  50. 前記リン酸塩は、約10体積%〜約25体積%、任意に約15体積%〜約20体積%、よりさらに任意に約18体積%、または約19体積%で存在する、請求項47〜49のいずれかに記載の硬化したコーティング組成物。
  51. 前記ケイ酸塩は、ソルゲル法から誘導される、請求項35〜50のいずれかに記載の硬化したコーティング。
  52. 前記硬化したコーティングは、請求項1〜34のいずれかに記載の硬化可能なコーティング組成物から形成される、請求項35〜51のいずれかに記載の硬化したコーティング。
  53. 請求項1〜34のいずれかに記載の硬化可能なコーティング組成物を含む、熱制御コーティング。
  54. 請求項1〜34のいずれかに記載の硬化可能なコーティング組成物を含む、白色熱制御塗料。
  55. 請求項1〜34のいずれかに記載の硬化可能なコーティング組成物の、宇宙機及びその部品に適用する非熱変色性熱制御コーティング組成物としての使用。
  56. 請求項35〜52のいずれかに記載の硬化したコーティングを含む、熱制御コーティング。
  57. 請求項35〜52のいずれかに記載の硬化したコーティングを含む、硬化した白色熱制御塗料。
  58. 請求項35〜52のいずれかに記載の硬化したコーティングの、宇宙機及びその部品のための非熱変色性熱制御コーティングとしての使用。
  59. 基板、及びその上に提供された請求項1〜34のいずれかに記載の硬化可能なコーティング組成物を含む、コーティングされた基板。
  60. 基板、及びその上に提供された請求項35〜52のいずれかに記載の硬化したコーティングを含む、コーティングされた基板。
  61. 前記基板は、アルミニウム基板、マグネシウム基板、チタン基板、またはプラスチック基板を含む、請求項59または60に記載のコーティングされた基板。
  62. 前記基板は、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)基板である、請求項61に記載のコーティングされた基板。
  63. 基板と、請求項1〜34のいずれかに記載の硬化可能なコーティング組成物とを含むコーティングされた基板を製造するためのプロセスであって、請求項1〜34のいずれかに記載の硬化可能なコーティング組成物を基板に適用するステップを含むプロセス。
  64. 基板と、請求項35〜52のいずれかに記載の硬化したコーティングとを含むコーティングされた基板を製造するためのプロセスであって、請求項1〜34のいずれかに記載の硬化可能なコーティング組成物を基板に適用するステップと、硬化可能なコーティング組成物を硬化させるステップを含むプロセス。
  65. 前記基板は、請求項61または62に定義されている通りである、請求項63または64に記載のプロセス。
  66. 前記硬化可能なコーティング組成物は、スプレーにより前記基板に適用される、請求項63〜65のいずれかに記載のプロセス。
  67. 前記硬化可能なコーティング組成物を硬化させるステップは、前記硬化可能なコーティング組成物を載置する前記基板を約80℃〜約250℃の温度に加熱するステップを含む、請求項64〜66のいずれかに記載のプロセス。
  68. 前記ケイ酸塩は、ソルゲル法を用いて生成される、請求項63〜67に記載のプロセス。
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