JP2017519732A - K2化合物、その調製方法およびその適用 - Google Patents

K2化合物、その調製方法およびその適用 Download PDF

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Abstract

増大したK2poria cocos抽出物を提供する方法。該方法は、工程(a)第1混合物を提供するためにFU−LINGを溶媒と混合すること、工程(b)第2混合物を得るために第1混合物をアルカリ化すること、工程(c)第3混合物を得るために第2混合物を酸性化すること、工程(d)7超のpH値を有する第4混合物を提供するために第3混合物をアルカリ化すること、および工程(e)第4混合物を中和すること、を含み、K2は、ツムロス酸、デヒドロツムロス酸、多塩基酸Cおよび3−エピ−デヒドロツムロス酸の少なくとも1つである。【選択図】図2A

Description

本発明は、材料内のパキム酸および/またはデヒドロパキム酸をツムロス酸、デヒドロツムロス酸、多塩基酸Cおよび/または3−エピ−デヒドロツムロス酸に効率的に転化して、実質的にパキム酸およびデヒドロパキム酸のない生成物を提供する方法に関する。こうして得られた生成物は、ツムロス酸、デヒドロツムロス酸、多塩基酸Cおよび/または3−エピ−デヒドロツムロス酸に富んだK2化合物を提供するためにさらに処理され得る。上述の生成物およびK2化合物は、癌の治療、特に肺癌の治療に用いられ得る。
研究者らは、パキム酸、デヒドロパキム酸、ツムロス酸、デヒドロツムロス酸、多塩基酸C、および3−エピ−デヒドロツムロス酸のようなトリテルペノイドが、利尿、抗酸化、抗癌、抗炎症、抗糖尿および免疫制御機構等において有効であることを立証した。トリテルペノイドは、優れた効能を有し、疾患治療における可能性があるが、トリテルペノイドを合成することは困難であり且つその調製方法が未だ利用できない。従って、工業的に現在使用されているトリテルペノイドは、FU−LING(Poria cocos)の抽出物および/またはFU−LINGの代謝産物から主に得られ、他の植物または菌類およびその発酵生成物からトリテルペノイドを得ることは困難である。
研究結果は、FU−LINGの他のトリテルペノイドと比べて、FU−LINGの抽出物中のパキム酸およびデヒドロパキム酸は、水に溶けにくく、その特性は、疾患治療におけるその適用を非常に不便にさせることを立証した。例えば、パキム酸および/またはデヒドロパキム酸を含む薬剤またはFU−LING抽出物を対象に投与した後、パキム酸およびデヒドロパキム酸の小さい溶解度は、疾患の治療および調整に悪影響を及ぼし得、これは解決することが非常に望まれる本分野における課題である。関連する記載が、例えば非特許文献1に見られ得、それは本明細書に参照をもって組み込まれる。
加えて、FU−LING医薬材料におけるパキム酸、デヒドロパキム酸、ツムロス酸、デヒドロツムロス酸、多塩基酸Cおよび3−エピ−デヒドロツムロス酸の間の量および比率は、FU−LINGを植える成長環境、天気、および土壌のような条件に依存し、これは、異なる生息地/バッチからのFU−LING医薬材料におけるトリテルペノイドの組み合わせの不安定性をもたらし、治療目的に適さないFU−LING医薬材料になる。したがって、疾患治療における上述のトリテルペノイドの適用について、トリテルペノイドが投与された対象にいかに安定量の有効成分を摂取させるかが、解決することが非常に望まれる本分野における他の課題である。
さらに、ツムロス酸、デヒドロツムロス酸、多塩基酸Cおよび3−エピ−デヒドロツムロス酸のみを含むトリテルペノイド薬剤の製造は、一定した成分を提供するための、例えば、パキム酸およびデヒドロパキム酸をツムロス酸、デヒドロツムロス酸、多塩基酸Cおよび3−エピ−デヒドロツムロス酸へ転化することによる、一定成分の薬剤の製造、再現性、一定量、および品質管理の要件を満たし得る(様々な予備実験は、成分の比率が概ね一定であることが立証した)。本発明は、この発見に関し、また転化生成物の治療効果に関する。
特許文献1(中国特許出願第00119304.X号明細書)(発明者:Dr.Xu Jinら)は、70wt%超の用量のトリテルペノイドを含む抽出物は、有機抽出にFU−LINGを供し且つアルカリ化により得られ得ることを主張する。しかしながら、本願発明者らは、前記中国特許出願の実験を繰り返し、その結果は、トリテルペノイドの実際の用量は、高々約40%であることを明らかにした。前記中国特許出願の不正確な分析結果は、容量分析法としてオレアノール酸色反応の使用に由来していると考えられる。一方で、本願発明者らは、トリテルペノイドの用量を決定するためにFU−LINGトリテルペノイド標準分析法を採用した。さらに、本願発明者らは、FU−LING中のリン脂質の存在のため、前記中国特許出願において使用された抽出およびアルカリ化処理が、50%超のトリテルペノイドの用量を有するFU−LING抽出物を提供し得ないことを見出した。したがって、本願発明者は、有機抽出処理後に鹸化処理を行い、この処理によりリン脂質を除去し、トリテルペノイドの用量を50%超にし且つ治療目的に適することを可能にした。
本発明は、上記要件の研究の結果に関する。本願発明者らは、実質的にK1がない生成物を提供する方法を見出し、該生成物は、K2を富化する目的を達成するK2に富んだ化合物を提供するためおよび一定成分、再現性、一定量、および品質管理を伴う薬剤の製造要件を満たすためにさらに処理され得、それにより上記課題を効率的に解決する。ここで、K1は、パキム酸およびデヒドロパキム酸の少なくとも1つであり、K2は、ツムロス酸、デヒドロツムロス酸、多塩基酸Cおよび3−エピ−デヒドロツムロス酸の少なくとも1つである。
中国特許出願公開第1329900号明細書
Absorption and transport of pachymic acid in the human intestinal cell line Caco−2 monolayers. Journal of Chinese integrative medicine. 6:704−710 (2008)
したがって、本発明の目的は、実質的にK1がない生成物を提供する方法であって、
工程(a)第1混合物を提供するために、溶媒とK1含有材料を混合すること、
工程(b)第2混合物を得るために、第1混合物をアルカリ化すること、
工程(c)第3混合物を得るために、第2混合物を酸性化すること、を含み、
K1は、パキム酸およびデヒドロパキム酸の少なくとも1つであり、K2は、ツムロス酸、デヒドロツムロス酸、多塩基酸Cおよび3−エピ−デヒドロツムロス酸の少なくとも1つである。選択的に、工程(c)の後、該方法は、液体を除去し不溶物を残すために第3混合物で固体−液体分離(例えば、遠心分離、デカンテーション)を行うことをさらに含み得る。
本発明の他の目的は、K2に富んだFU−LING抽出物を提供する方法であって、
工程(a)第1混合物を提供するために、FU−LINGを溶媒と混合すること、
工程(b)第2混合物を得るために、第1混合物をアルカリ化すること、
工程(c)第3混合物を得るために、第2混合物を酸性化すること、
工程(d)7超のpH値を有する第4混合物を提供するために第3混合物をアルカリ化すること、および
工程(e)第4混合物を中和すること、を含み、
K2は、ツムロス酸、デヒドロツムロス酸、多塩基酸Cおよび3−エピ−デヒドロツムロス酸の少なくとも1つである。選択的に、工程(c)の後、該方法は、液体を除去し不溶物を残すために第3混合物で固体−液体分離(例えば、遠心分離、デカンテーション)を行うことをさらに含み得、残った不溶物は、工程(d)でアルカリ化される。
本発明のさらなる別の目的は、上記方法のいずれかから得られた生成物を提供することである。好ましくは、生成物は、実質的にパキム酸およびデヒドロパキム酸がない。
本発明のさらなる別の目的は、実質的にパキム酸およびデヒドロパキム酸がないFU−LING抽出物を提供することである。
本発明のさらなる別の目的は、癌の治療用の薬剤の製造における上記生成物またはFU−LING抽出物の使用を提供することである。好ましくは、薬剤は肺癌治療用である。
本発明のさらなる別の目的は、治療的有効量の上記薬剤を必要とする対象に投与することを含む、癌治療のための方法を提供することである。特に、該方法は肺癌治療用である。
図1Aは、243nmでの本発明の転化方法の1つの実施形態において使用される原材料のLC/UV/MSスペクトルであり、原材料に含まれる成分を示す。 図1Bは、210nmでの本発明の転化方法の1つの実施形態において使用される原材料のLC/UV/MSスペクトルであり、原材料に含まれる成分を示す。 図2Aは、243nmでの本発明の転化方法の1つの実施形態において使用される原材料のLC/UV/MSスペクトルであり、生成物に含まれる成分を示す。 図2Bは、210nmでの本発明の転化方法の1つの実施形態において使用される原材料のLC/UV/MSスペクトルであり、生成物に含まれる成分を示す。 図3Aは、本発明の転化方法から得られた生成物の異なる濃度(つまり、0.5、1、5、および10μg/ml)をそれぞれ含むF12K培地で48時間処理されたA549細胞の生存率(%)を示す統計棒グラフであり、垂直軸は、対照群(つまり、F12k培地で処理され、本発明による転化方法から得られた生成物を含まないA549細胞)と比較した各実験群の相対生存率(%)を示す。 図3Bは、本発明のK2に富んだFU−LING抽出物で48時間処理されたA549細胞の生存率を示す曲線図であり、垂直軸は、A549細胞の生存率(%)を示し、および水平軸は、本発明のK2に富んだFU−LING抽出物の濃度(μg/ml)を示す。
以下に本発明のいくつかの実施形態を詳細に説明する。しかしながら、本発明の精神から逸脱することなく、本発明は、様々な実施形態において具現化され、且つ明細書に記載の実施形態に制限されるべきではない。加えて、本明細書で言及しない限りは、本明細書(特に請求項)に記載の表記「1つの」、「該」等は、単数および複数形態を含むことを意図する。加えて、本明細書で使用される用語「約」、「およそ」または「ほぼ」は、実質的に述べた値の±20%以内、好ましくは±10%以内より好ましくは±5%以内を表す。本明細書にで使用される用語「有効量」または「治療的有効量」は、必要とする対象に投与される場合、疑われる対象の治療される症状を少なくとも部分的に緩和し得る薬剤の量を指す。本明細書で使用される用語「対象」は、ヒトおよび非ヒト動物を含む哺乳動物を指す。
上記のように、本発明は、実質的にK1がない生成物を提供する方法を提供し、該方法は、
(a)第1混合物を提供するために溶媒とK1含有材料を混合すること、
(b)第2混合物を得るために第1混合物をアルカリ化すること、
(c)第3混合物を得るために第2混合物を酸性化すること、を含み、
K1は、パキム酸およびデヒドロパキム酸の少なくとも1つであり、K2は、ツムロス酸、デヒドロツムロス酸、多塩基酸Cおよび3−エピ−デヒドロツムロス酸の少なくとも1つである。
選択的に、工程(c)の後、該方法は、液体を除去し不溶物を残すために第3混合物で固体−液体分離(例えば、遠心分離、デカンテーション)を行うことをさらに含み得る。
本発明の方法は、パキム酸および/またはデヒドロパキム酸を含む任意の適切な材料において使用され得る。一般に、材料は、パキム酸および/もしくはデヒドロパキム酸自体であり得、またはパキム酸および/もしくはデヒドロパキム酸を含む他のものであり得る。本発明の1つの実施形態において、工程(a)におけるK1含有材料は、FU−LING(Poria cocos)抽出物であり、該抽出物は、パキム酸、デヒドロパキム酸、ツムロス酸、デヒドロツムロス酸、多塩基酸Cおよび3−エピ−デヒドロツムロス酸を含む。
工程(a)は、K1含有材料を溶媒がある容器に直接加えること、またはK1含有材料がある容器に溶媒を加えること、次いで第1混合物を提供するために混合物を撹拌することにより行われる。溶媒は、水、C1−C4アルコール、または水およびC1−C4アルコールの混合物であり得る。概して、材料が均一に分散し得る限りは、用いる溶媒の量は特に制限されない。本発明の1つの実施形態において、工程(a)では、水が溶媒として使用され、K1含有材料は、材料:水=1:10の容積割合で水に分散された。
本発明において、用語「アルカリ化」は、もののpHの値が増大することを指す。本発明の転化方法の工程(b)において、任意の適切なアルカリ物質は、第1混合物のpH値が増大するように用いられ得、第2混合物を提供するように所望のアルカリ化反応を行うように用いられ得る。アルカリ物質の例は、限定されないが、アルカリ金属酸化物(例えば、水素化ナトリウム、水素化カリウム)、アルカリ金属水酸化物(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム)、アルカリ金属アルコキシド(例えば、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド、リチウムtert−ブトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、カリウムtert−ブトキシド)、アルキルリチウム(例えば、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、n−ヘキシルリチウム)、アルカリ土類金属の水酸化物(例えば、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム)、カーボネート(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム)、および重炭酸塩(例えば、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、重炭酸アンモニウム)を含む。好ましくは、工程(b)において、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、重炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウムおよび/または炭酸ナトリウムのようなアルカリ金属水酸化物、カーボネートおよび重炭酸塩の1つ以上が用いられる。本発明の1つの実施形態において、水酸化ナトリウムは、アルカリ化工程(b)を行うために使用された。
概して、工程(b)において、第1混合物のpH値は、約10以上になるように増大し、好ましくは、約11以上であり、より好ましくは約12以上である。本発明の1つの実施形態において、工程(b)では、水酸化ナトリウムが第1混合物の約1Nの水酸化ナトリウムの量で第1混合物に加えられ、第1混合物のpH値が約12まで増大する。
第1混合物のpH値が増大した後、アルカリ化反応は、上昇した温度で任意に行われる。例えば、アルカリ化反応は、50℃以上の温度で、好ましくは60℃以上の温度で行われる。以下に提供される実施例に示すように、工程(b)のアルカリ化反応は、約60℃、約65℃、または約70℃の温度で行われ、第2混合物を提供した。
次いで、工程(c)の酸性化反応が行われ、酸は第2混合物に加えられ、第2混合物のpH値が低減し、そうして第3混合物が提供される。
任意の適切な酸性物質は、第2混合物に加えられ、第2混合物のpH値が低減し、所望の酸性化反応が行われる。適切な酸性物質の例は、限定されないが、無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、硝酸、リン酸)および有機酸(例えば、酢酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸)を含む。好ましくは、無機酸は、工程(c)で使用され、第2混合物のpH値を低減する。本発明の1つの実施形態において、塩酸が工程(c)で使用され、第2混合物のpH値を低減した。
pH値が低減する限りは、第2混合物のpHの値の低減水準に特に制限はない。概して、第2混合物のpHの値は少なくとも約3.0、好ましくは少なくとも約4.0まで低減する。本発明の1つの実施形態において、酸性化工程(c)では、第2混合物のpH値は第3混合物を提供するために約7まで低減した。
以下に示す実施例に示すように、本発明の工程(c)で提供される第3混合物は、実質的にパキム酸およびデヒドロパキム酸がなく、第3混合物に含まれるパキム酸、デヒドロパキム酸、ツムロス酸、デヒドロツムロス酸、多塩基酸Cおよび3−エピ−デヒドロツムロス酸の総量は、工程(a)で用いられる原料に含まれるものよりも高い。
本明細書の用語「実質的にパキム酸およびデヒドロパキム酸がない」とは、生成物において、生成物中に含まれるパキム酸、デヒドロパキム酸、ツムロス酸、デヒドロツムロス酸、多塩基酸Cおよび3−エピ−デヒドロツムロス酸の全重量に基づき、パキム酸およびデヒドロパキム酸の総量が約20wt%以下、好ましくは約10wt%以下、より好ましくは約5wt%以下、特に好ましくは約0.5wt%以下を指す。本発明の1つの実施形態において、本発明の転化方法から得られた生成物におけるパキム酸およびデヒドロパキム酸の総量は、生成物中に含まれるパキム酸、デヒドロパキム酸、ツムロス酸、デヒドロツムロス酸、多塩基酸Cおよび3−エピ−デヒドロツムロス酸の全重量に基づき、約0wt%であり、つまり0.5wt%未満である。
本発明者らは、FU−LING抽出物がK1含有材料として使用される場合、以下の工程が工程(c)後のK2の量をさらに増大させるために行われ得ることを見出した。
(d)7超のpH値を有する第4混合物を提供するために第3混合物をアルカリ化すること、および
(e)第4混合物を中和すること。
工程(d)において、任意の適切なアルカリ物質は、第3混合物のpH値を増大し且つ所望のアルカリ化反応を実施するために用いられ得、その結果第4混合物を提供する。適切なアルカリ物質の例は、工程(b)用のそれらにてすべて挙げられており、工程(d)で使用されるアルカリ物質は、工程(b)で使用されるものと同じまたは異なり得る。本発明の1つの実施形態において、水酸化ナトリウムが工程(b)および工程(d)において使用され、アルカリ化工程が行われた。
概して、工程(d)で提供される第4混合物は、約11.7以上、好ましくは約12.5以上のpH値を有する。本発明の1つの実施形態において、工程(d)において、水酸化ナトリウムが第3混合物に加えられ、約11.7のpH値を有する第4混合物が提供される。
次いで、中和工程(e)が行われ、酸が第4混合物に加えられて第4混合物のpH値を低減し、そうして所望の生成物が提供される。
任意の適切な酸性物質が第4混合物に加えられ得て中和反応を行い、約7まで混合物のpH値を低減し得る。適切な酸性物質の例は、工程(c)用のそれらにおいてすべて挙げられており、工程(e)で使用される酸性物質は工程(c)で使用されるものと同じまたは異なっていてもよい。本発明の1つの実施形態において、塩酸が工程(e)で用いられて第4混合物を中和した。
以下の実施例に示されるように、本発明の工程(e)で得られた生成物は、K2の用量が非常に富んでいる。それゆえ、本発明はまた、K2に富んだFU−LING抽出物を提供する方法を提供する。
選択的に、固体−液体分離が工程(c)で得られた第3混合物で行われ、液体を除去して不溶物を残し、残った不溶物は工程(d)を実施するために用いられる。固体−液体分離は、例えば遠心分離およびデカンテーションであり得る。
本発明はまた、本発明の方法から得られた生成物を提供し、生成物は少なくともツムロス酸、デヒドロツムロス酸、多塩基酸Cおよび3−エピ−デヒドロツムロス酸の1つを含み、好ましくは生成物は、パキム酸およびデヒドロパキム酸が実質的にない。用語「実質的にパキム酸およびデヒドロパキム酸がない」とは、生成物において、生成物中に含まれるパキム酸、デヒドロパキム酸、ツムロス酸、デヒドロツムロス酸、多塩基酸Cおよび3−エピ−デヒドロツムロス酸の全重量に基づき、パキム酸およびデヒドロパキム酸の総量が約20wt%以下、好ましくは約10wt%以下、より好ましくは約5wt%以下、特に好ましくは約0.5wt%以下を指す。本発明の1つの実施形態において、本発明の転化方法から得られた生成物におけるパキム酸およびデヒドロパキム酸の総量は、約0wt%であり、つまり0.5wt%未満である。
したがって、FU−LING抽出物が本発明の方法におけるK1含有材料として使用される場合、実質的にパキム酸およびデヒドロパキム酸がないFU−LING抽出物が生成物として提供されよう。
本発明はまた、肺癌、前立腺癌、乳癌、胃癌、および白血病のようながん治療用の薬剤の製造における本発明の転化方法から得られた生成物の使用を提供する。本発明の1つの実施形態において、薬剤は肺癌治療用に用いられる。
本発明の薬剤は、所望の投与方法に依存して任意の適切な剤形になり得る。例えば、薬剤は、経口または非経口(例えば、皮下、静脈内、筋肉内、腹腔内、または鼻腔)により必要な対象に投与され得るがこれに限定されない。形態および目的に依存して、適切なキャリアが、薬剤を提供するために選択されおよび使用され得る。
経口投与に適した剤形に関して、本発明により提供される薬剤は、所望の薬剤の効能に悪影響を与えない任意の薬学的に許容されるキャリアを含み得る。キャリアの例は、例えば、溶媒(例えば、水、塩水、デキストロース、グリセロール、エタノールもしくはその類似体、またはそれらの組み合わせ)、油性溶媒、希釈剤、安定剤、吸収阻害剤、崩壊剤、乳化剤、抗酸化剤、接着剤、バインダー、分散剤、懸濁化剤、潤滑剤、水分吸収剤、および固体キャリア(例えば、デンプンおよびベントナイト)を含む。薬剤は、例えば、錠剤(例えば、ドラジェ)、ピル、カプセル、顆粒、粉末、流体抽出物、溶液、シロップ、懸濁液、エマルション、チンキ剤等のような任意の方法で経口投与用に適切な形態で提供され得る。
皮下、静脈内、筋肉内、および腹腔内投与に適した注入または滴下の剤形に関して、本発明で提供される薬剤は、例えば、等張液、生理食塩緩衝液(例えば、リン酸緩衝液またはクエン酸緩衝液)、可溶化剤、乳化剤、5%糖溶液、および静脈内注射、乳剤、静脈内注射、粉末注射剤、懸濁注射剤、または粉末懸濁注射剤として薬剤を提供する他のキャリアの1つ以上を含み得る。代わりに、薬剤は、予備注入固体として調製され得る。予備注入固体は、他の溶液もしくは懸濁液、または乳化剤形に溶解する剤形に提供される。所望の注入は、予備注入固体を乳化することまたは必要とする対象に投与する前にそれを溶液もしくは懸濁液に溶かすことにより提供される。加えて、鼻または経皮投与に適している外用剤形の例は、エマルション、クリーム、ゲル(例えば、アクアゲルとして)、ペースト(例えば、分散ペーストおよび軟膏)、スプレー、および溶液(例えば、洗浄液および懸濁液)を含む。
選択的に、本発明で提供される薬剤は、さらに薬剤の味および視覚を豊かにする香味剤、トナー、もしくは着色剤、および緩衝剤、粘着付与剤、安定剤、防腐剤、保存剤、抗菌剤、または薬剤の安定性および保存性を改善するための抗真菌剤のような適切な量の添加剤を含んでもよい。加えて、他の活性成分が薬剤の所望の効果に悪影響を与えない限り、薬剤の有効性をさらに高めるまたはこうして提供される調製物の適用柔軟性および適応性を増大するために、薬剤は任意に、1以上の他の有効成分をさらに含み得、または1以上の他の有効成分を含む薬剤と組み合わせて使用され得る。加えて、本発明の発明者らは、本発明の転化方法から得られた生成物は、癌細胞の増殖を阻害する、特に肺癌細胞の増殖を阻害することにおいて有効であることを見出した。
したがって、本発明はまた、癌細胞を治療する方法を提供する。方法は、有効成分の治療的有効量を必要とする対象に投与することを含み、有効成分は、本発明の転化方法から得られた生成物、本発明のFU−LING抽出物、または前記生成物もしくは抽出物から調整された薬剤である。本発明の1つの実施形態において、方法は肺癌治療用であった。治療方法において使用される生成物または薬剤の剤形は、上記にすべて挙げられている。
本発明は、以下のような特定の実施形態とともに詳細にさらに説明されよう。しかしながら、以下の実施例は、本発明を説明するためだけに示されており、本発明をそれにより制限するものではない。
実施例1
パキム酸および/またはデヒドロパキム酸を含む材料が実施例2に使用するために調製された。700kgのFU−LING医薬材料が、以下の手順で3回抽出された。最初に、Fu−LING医薬材料(生息場所:雲南省、中国)が、FU−LING医薬材料:75%メタノール=1:8の体積比率で75%メタノールに浸された。混合物は、12時間室温で維持された。その後、混合物は沸騰するまで熱せられ、3時間抽出されて液体抽出物を提供した。上記3回の抽出から得られた液体抽出物が合わせられ、濾過された濾液を回収した。濾液に含まれるエタノールを減圧で濃縮して除去して濃縮溶液を提供した。濃縮溶液を、スプレードライヤーによりスプレー乾燥し、抽出物を得た。抽出物に含まれる成分は、243nmおよび210nmでLC/UV/MS(ダイオードアレイUV検出器および質量分光測定器に連結した液体クロマトグラフィー)によりそれぞれ決定された。結果は、図1A(243nm)および図1B(210nm)に示される。さらに、抽出物に含まれる各成分の量およびパーセンテージは、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により決定された。結果を表1に示す。
図1Aおよび図1Bならびに表1に示されるように、抽出物に含まれる成分は、パキム酸、デヒドロパキム酸、ツムロス酸、デヒドロツムロス酸、多塩基酸Cおよび3−エピ−デヒドロツムロス酸のようなトリテルペノイドである。
実施例2
実施例1から得られた3250gの抽出物および純水が、抽出物:純水=1:10の容積比率で撹拌されながら混合されて混合物を提供した。水酸化ナトリウムが、混合物に加えられて1Nのアルカリ濃度(つまり、約12まで混合物のpH値を増大する)の溶液を提供した。次いで、反応が完了するまで撹拌しながら70℃に維持されたバレルに溶液を注いだ。その後、濃縮塩酸(12N)がバレルに注がれ、溶液を中和し溶液のpH値を7まで低減し、次いで室温で30分間遠心分離(1000rpm)により(フラットベッド遠心分離機により)液体を除去し、不溶物を回収した。不溶物は純水で洗われ、次いで乾燥され、粉末に砕かれた。次いで、こうして得られた粉末は、不溶物:95%エタノール=1:40の容積比率で95%エタノールにより3回抽出され、3回の抽出から得られた抽出物が回収されて合わされ、合わさった混合物が、減圧下で濃縮されてエタノールを除去し、そこから生成物(2000g)を得た。最後に、生成物中に含まれる成分が243nmおよび210nmでLC/UV/MSによりそれぞれ決定された。結果を図2A(243nm)および2B(210nm)に示す。さらに、生成物に含まれる各成分の量およびパーセンテージは、HPLCにより決定された。結果を表2に示す。
実施例3
実施例2から得られた2000gの生成物および純水が、抽出物:純水=1:20の容積比率で撹拌されながら混合されて混合物を提供した。水酸化ナトリウムが混合物に加えられ、少なくとも11.7超のpH値を有する溶液を提供した。その後、室温で30分間遠心分離(1000rpm)により(フラットベッド遠心分離機により)液体を除去し、不溶物を回収した。回収された不溶物は、濃縮塩酸(12N)での中和に供され、それによりpH値7の溶液を提供した。次いで、得られた溶液は濾過に供され、濾液を除去した。残渣は純水で洗われ、次いで乾燥され粉末に砕かれ、そこからK2組成物(500g)を得た。最後に、K2組成物に含まれる各成分の量およびパーセンテージをHPLCにより決定した。結果を表3に示す。
実施例4
別のFU−LING医薬材料(生息場所:雲南省、中国)が使用され、実施例1の抽出手順を繰り返し、実施例5、7、9および11で使用される抽出物を提供した。抽出物に含まれる各成分の量およびパーセンテージはHPLCにより決定された。結果を表4に示す。
実施例5
実施例4から得られた10gの抽出物および純水を、抽出物:純水=1:10の容積比率で撹拌しながら混合し混合物を提供した。水酸化ナトリウムが混合物に加えられて12のpH値を有する溶液を提供した。次いで、溶液は60℃に維持された丸底フラスコに撹拌しながら6時間注がれた。その後、濃縮塩酸(12N)が丸底フラスコに加えられ、溶液を中和し溶液のpH値を7になるまで下げ、次いで室温で30分間遠心分離(1000rpm)により液体を除去し(フラットベッド遠心分離機により)、不溶物を回収した。不溶物は純水で洗われ、次いで乾燥されて粉末に砕かれた。こうして得られた粉末を、不溶物:95%エタノール=1:40の容積比率で95%エタノールにより3回抽出し、3回の抽出から得られた抽出物を回収し合わせ、合わせた混合物を減圧下で濃縮しエタノールを除去してそれから生成物(6.50g)を得た。最後に、生成物に含まれる各成分の量およびパーセンテージをHPLCにより決定した。結果を表5に示す。
実施例6
実施例5から得られた6.50gの生成物と純水とを抽出物:純水=1:20の容積比率で撹拌しながら混合し混合物を提供した。水酸化ナトリウムを混合物に加えて12.0のpH値を有する溶液を提供した。その後、室温で30分間遠心分離(1000rpm)により(フラットベッド遠心分離機により)液体を除去し、不溶物を回収した。回収された不溶物は、濃縮塩酸(12N)での中和に供され、それによりpH値7の溶液を提供した。次いで、得られた溶液を濾過し、濾液を除いた。残渣は純水で洗われ、次いで乾燥され粉末に砕かれ、そこからK2組成物(2171.00mg)を得た。最後に、K2組成物に含まれる各成分の量およびパーセンテージをHPLCにより決定した。結果を表6に示す。
実施例7
実施例4から得られた10gの生成物と純水とを抽出物:純水=1:10の容積比率で撹拌しながら混合し混合物を提供した。水酸化ナトリウムを混合物に加えて12.0のpH値を有する溶液を提供した。次いで、溶液を65℃に維持された丸底フラスコに撹拌しながら2時間注ぎ入れた。その後、濃縮塩酸(12N)を丸底フラスコに加えて溶液を中和し、溶液のpH値を7まで低減させ、次いで、室温で30分間遠心分離(1000rpm)により(フラットベッド遠心分離機により)液体を除去し、不溶物を回収した。不溶物は、純水で洗われ、次いで乾燥されて粉末に砕かれた。こうして得られた粉末を、不溶物:95%エタノール=1:40の容積比率で95%エタノールにより3回抽出し、3回の抽出から得られた抽出物を回収し合わせ、合わせた混合物を減圧下で濃縮しエタノールを除去してそれから生成物(6.20g)を得た。最後に、生成物に含まれる成分を243nmおよび210nmでのLC/UV/MSによりそれぞれ決定した。生成物中の各成分の量およびパーセンテージを表7に示す。
実施例8
実施例7から得られた6.20gの生成物と純水とを抽出物:純水=1:20の容積比率で撹拌しながら混合し混合物を提供した。水酸化ナトリウムを混合物に加えて12.0のpH値を有する溶液を提供した。その後、室温で30分間遠心分離(1000rpm)により(フラットベッド遠心分離機により)液体を除去し、不溶物を回収した。回収された不溶物は、濃縮塩酸(12N)での中和に供され、それによりpH値7の溶液を提供した。次いで、溶液は濾過され濾液が取り除かれた。残渣は純水で洗われ、次いで乾燥され粉末に砕かれ、そこからK2組成物(2070.80mg)を得た。最後に、K2組成物に含まれる各成分の量およびパーセンテージをHPLCにより決定した。結果を表8に示す。
実施例9
実施例4から得られた10gの生成物と純水とを抽出物:純水=1:10の容積比率で撹拌しながら混合し混合物を提供した。水酸化ナトリウムを混合物に加えて12.0のpH値を有する溶液を提供した。次いで、溶液を65℃に維持された丸底フラスコに撹拌しながら2.5時間注ぎ入れた。その後、濃縮塩酸(12N)を丸底フラスコに加えて溶液を中和し、溶液のpH値を7まで低減させ、次いで、室温で30分間遠心分離(1000rpm)により(フラットベッド遠心分離機により)液体を除去し、不溶物を回収した。不溶物は、純水で洗われ、次いで乾燥されて粉末に砕かれた。こうして得られた粉末を、不溶物:95%エタノール=1:40の容積比率で95%エタノールにより3回抽出し、3回の抽出から得られた抽出物を回収し合わせ、合わせた混合物を減圧下で濃縮しエタノールを除去してそれから生成物(6.10g)を得た。最後に、生成物に含まれる成分を243nmおよび210nmでのLC/UV/MSによりそれぞれ決定した。生成物中の各成分の量およびパーセンテージを表9に示す。
実施例10
実施例9から得られた6.10gの生成物と純水とを抽出物:純水=1:20の容積比率で撹拌しながら混合し混合物を提供した。水酸化ナトリウムを混合物に加えて12.5のpH値を有する溶液を提供した。その後、室温で30分間遠心分離(1000rpm)により(フラットベッド遠心分離機により)液体を除去し、不溶物を回収した。回収された不溶物は、濃縮塩酸(12N)での中和に供され、それによりpH値7の溶液を提供した。得られた溶液は濾過されて濾液が除去された。残渣は純水で洗われ、次いで乾燥され粉末に砕かれ、そこからK2組成物(1952.00mg)を得た。最後に、K2組成物に含まれる各成分の量およびパーセンテージをHPLCにより決定した。結果を表10に示す。
実施例11
実施例4から得られた10gの抽出物および純水を、抽出物:純水=1:10の容積比率で撹拌しながら混合し混合物を提供した。水酸化ナトリウムが混合物に加えられて12のpH値を有する溶液を提供した。次いで、溶液は65℃に維持された丸底フラスコに撹拌しながら3時間注がれた。その後、濃縮塩酸(12N)が丸底フラスコに加えられ、溶液を中和し溶液のpH値を7になるまで下げ、次いで室温で30分間遠心分離(1000rpm)により液体を除去し(フラットベッド遠心分離機により)、不溶物を回収した。不溶物は純水で洗われ、次いで乾燥されて粉末に砕かれた。こうして得られた粉末を、不溶物:95%エタノール=1:40の容積比率で95%エタノールにより3回抽出し、3回の抽出から得られた抽出物を回収し合わせ、合わせた混合物を減圧下で濃縮しエタノールを除去してそれから生成物(6.00g)を得た。最後に、生成物に含まれる成分を243nmおよび210nmでのLC/UV/MSによりそれぞれ決定した。生成物中の各成分の量およびパーセンテージを表11に示す。
実施例12
実施例11から得られた6.00gの生成物と純水とを抽出物:純水=1:20の容積比率で撹拌しながら混合し混合物を提供した。水酸化ナトリウムを混合物に加えて13.0のpH値を有する溶液を提供した。その後、室温で30分間遠心分離(1000rpm)により(フラットベッド遠心分離機により)液体を除去し、不溶物を回収した。回収された不溶物は、濃縮塩酸(12N)での中和に供され、それによりpH値7の溶液を提供した。次いで、溶液は濾過され濾液が取り除かれた。残渣は純水で洗われ、次いで乾燥され粉末に砕かれ、そこからK2組成物(1884.00mg)を得た。最後に、K2組成物に含まれる各成分の量およびパーセンテージをHPLCにより決定した。結果を表12に示す。
図2Aおよび2Bならびに表1、2、4、5、7、9および11に示すように、本発明の方法は、パキム酸およびデヒドロパキム酸を含む材料をほぼパキム酸およびデヒドロパキム酸のない生成物に転化し得た(つまり、生成物にはパキム酸およびデヒドロパキム酸が無かった)。一方で、本発明の方法から得られた生成物に含まれるツムロス酸、デヒドロツムロス酸、多塩基酸Cおよび3−エピ−デヒドロツムロス酸の総量は、451.10gから573.20g(表1および2)、1388.00mgから1882.81mg(表4および5)、1388.00mgから1774.97mg(表4および7)、1388.00mgから1745.64mg(表4および9)、ならびに1388.00mgから1716.00mg(表4および11)にそれぞれ増大した。つまり、生成物中に含まれるツムロス酸、デヒドロツムロス酸、多塩基酸Cおよび3−エピ−デヒドロツムロス酸の総量は、13.88%から28.66%(表1および2)、13.88%から28.97%(表4および5)、13.88%から28.63%(表4および7)、13.88%から28.62%(表4および9)、ならびに13.88%から28.60%(表4および11)にそれぞれ増大した。これらの結果は、本発明の方法が、パキム酸およびデヒドロパキム酸をツムロス酸、デヒドロツムロス酸、多塩基酸Cおよび/または3−エピ−デヒドロツムロス酸に効率的に転化し得ることを明らかにする。さらに、表1、3、4、6、8、10および12に示されるように、ツムロス酸、デヒドロツムロス酸、多塩基酸Cおよび3−エピ−デヒドロツムロス酸の総量は、13.88%から69.88%(表1および3)、13.88%から63.55%(表4および6)、13.88%から62.02%(表4および8)、13.88%から57.96%(表4および10)、13.88%から56.00%(表4および12)に増大した。これらの結果は、本発明の方法が、ツムロス酸、デヒドロツムロス酸、多塩基酸Cおよび3−エピ−デヒドロツムロス酸の量を45%超さらに増大し得ることを明らかにする。
実施例13 本発明の方法から得られた生成物およびK2組成物の肺癌治療への影響
(13−1)サンプルの調製
(13−1−1)サンプル1
実施例2から得られた生成物(以後、「サンプル1」とよぶ)をジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解させて40mgサンプル1/ml保存溶液の濃度を有するサンプル1の保存溶液を提供した。
サンプル1の保存溶液は、試験濃度の400XまでDMSOで希釈され、次いで試験濃度の2Xまでリンパ液のないF12K細胞培地で希釈されてそれぞれ1、2、10および20μg/mlのサンプル1濃度をともなうサンプル溶液を提供した(以後、「サンプル1のサンプル溶液」とよぶ)。
(13−1−2)サンプル2
実施例3から得られたK2組成物(以後、「サンプル2」とよぶ)をジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解させて40mgサンプル2/ml保存溶液の濃度を有するサンプル2の保存溶液を提供した。
サンプル2の保存溶液は、試験濃度の400XまでDMSOで希釈され、次いで試験濃度の2Xまでリンパ液のないF12K細胞培地で希釈されてそれぞれ0.195、0.391、0.781、1.563、3.125、6.25、12.5および25μg/mlのサンプル2濃度をともなうサンプル溶液を提供した(以後、「サンプル2のサンプル溶液」とよぶ)。
(13−2)細胞毒性試験
96ウェル培養プレート(各ウェルにつき100μl)に、10%ウシ胎仔血清(HyCloneから購入)含有F12K細胞培地(Life Techologiesから購入)を加え、A549細胞(つまり、ヒト肺腺癌エフェクター細胞株)をウェルあたり3〜4×10細胞の初期細胞数で播種した。その後、100μlのサンプル1のサンプル溶液(1、2、10または20μg/mlの濃度で)またはサンプル2のサンプル溶液(0.195、0.319、0.781、1.563、3.125、6.25、12.5または25μg/mlの濃度で)を培養プレートの6ウェルに加えて、サンプル1については0.5、1、5または10μg/mlの最終濃度を提供し、またはサンプル2については0.098、0.195、0.391、0.781、1.563、3.125、6.25、または12.5μg/mlの最終濃度を提供した。次いで、100μlのF12K細胞培地をサンプル培養プレートの6ウェルに加えたものを対照群とした。プレートは、37℃、5%COのインキュベーターに置かれて48時間インキュベートされた。
次に、20μlの3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロマイド(MTT)分析試薬(5mg/ml)を各ウェルに加え、細胞を37℃、5%COで4時間インキュベートした。その後、培地を各ウェルから除去し、150μlのDMSOを各ウェルに加え、培養プレートを600rpmで5分間振盪した。最後に、各ウェルからのサンプルの吸光度を、マイクロプレートリーダーによって波長570nm(OD570nm)で測定した。次いで、各実験群の6つの反復(すなわち、サンプル1またはサンプル2の同じ濃度の)から得られた吸光度を計算して平均吸光度を得た。対照群の平均吸光度は、各実験群における細胞の相対的生存率を計算するための基準であった。上記の実験プロセスを繰り返し、2つの反復プロセスから相対生存率の平均値を得た。結果を図3Aおよび3Bに示す。図3Aに示すように、対照群と比較して、5および10μg/mlのサンプル1で処理したA549細胞(すなわち、ヒト肺腺癌細胞株)の生存率は、それぞれ77.05%および52.25%にまで低下した。上記の結果は、サンプル1が肺癌の治療に有効であることを示している。図3Bに示すように、A549細胞の生存率は、サンプル2の濃度の増加と共に有意に低下した。上記の結果は、K2組成物も肺癌の治療に有効であることを示している。
上記結果から明らかなように、本発明によるパキム酸およびデヒドロパキム酸が実質的にない生成物およびK2組成物は実際に、肺癌細胞の増殖を阻害することに対して優れた予想外の効果を有し(本発明のK2組成物のIC50は、約0.24μg/mlである)、したがって肺癌治療に使用し得る。一方、パキム酸のIC50は、約40μg/mlであり、多塩基酸CのIC50は、約15μg/mlであり、「パキム酸は、細胞増殖を阻害し、非小細胞肺癌A549細胞におけるアラキドン酸代謝を調節する。Molecular Carcinogenesis. Volume 49, Issue 3, pages 271−282 (2010)」および「多塩基酸Cは、ヒト肺癌A549細胞においてカスパーゼ−8媒介性アポトーシスを誘導する。Molecular Carcinogenesis. Volume 48, Issue 6, pages 498−507 (2010)」を参照し、これらは参照をもってその全体が本願明細書に組み込まれる。
(付記)
(付記1)
K2に富んだFU−LING抽出物を提供する方法であって、
工程(a)第1混合物を提供するために、FU−LINGを溶媒と混合すること、
工程(b)第2混合物を得るために、前記第1混合物をアルカリ化すること、
工程(c)第3混合物を得るために、前記第2混合物を酸性化すること、
工程(d)7超のpH値を有する第4混合物を提供するために、前記第3混合物をアルカリ化すること、および
工程(e)前記第4混合物を中和すること、を含み、
前記K2は、ツムロス酸、デヒドロツムロス酸、多塩基酸Cおよび3−エピ−デヒドロツムロス酸の少なくとも1つである、方法。
(付記2)
K1をK2に転化する方法であって、
工程(a)第1混合物を提供するために溶媒とK1含有材料を混合すること、
工程(b)第2混合物を得るために前記第1混合物をアルカリ化すること、および
工程(c)第3混合物を得るために前記第2混合物を酸性化すること、を含み、
前記K1は、パキム酸およびデヒドロパキム酸の少なくとも1つであり、前記K2は、ツムロス酸、デヒドロツムロス酸、多塩基酸Cおよび3−エピ−デヒドロツムロス酸の少なくとも1つである、方法。
(付記3)
前記工程(b)は、50℃以上の温度で行われる、付記1または2に記載の方法。
(付記4)
前記工程(b)において、前記第1混合物は、約8以上まで増大したpH値を有する、付記1または2に記載の方法。
(付記5)
前記工程(c)において、前記第2混合物は、少なくとも約3まで低減したpH値を有する、付記1または2に記載の方法。
(付記6)
液体を除去するために前記工程(c)の後に前記第3混合物を固体−液体分離することをさらに含む、付記1または2に記載の方法。
(付記7)
前記第4混合物のpH値は、10超である、付記1に記載の方法。
(付記8)
付記1から7のいずれか1つに記載の方法から得られた生成物。
(付記9)
パキム酸およびデヒドロパキム酸が実質的にない、付記8に記載の生成物。
(付記10)
パキム酸、デヒドロパキム酸、ツムロス酸、デヒドロツムロス酸、多塩基酸Cおよび3−エピ−デヒドロツムロス酸の総重量に基づき、約5wt%以下のパキム酸およびデヒドロパキム酸を含む、付記9に記載の生成物。
(付記11)
ツムロス酸、デヒドロツムロス酸、多塩基酸Cおよび3−エピ−デヒドロツムロス酸は、総量で45%以上である、付記9に記載の生成物。
(付記12)
パキム酸およびデヒドロパキム酸が実質的に無いFU−LING抽出物。
(付記13)
パキム酸、デヒドロパキム酸、ツムロス酸、デヒドロツムロス酸、多塩基酸Cおよび3−エピ−デヒドロツムロス酸の総重量に基づき、約5wt%以下のパキム酸およびデヒドロパキム酸を含む、付記12に記載のFU−LING抽出物。
(付記14)
ツムロス酸、デヒドロツムロス酸、多塩基酸Cおよび3−エピ−デヒドロツムロス酸は、総量で45%以上である、付記12に記載のFU−LING抽出物。
(付記15)
付記8から11のいずれか1つに記載の生成物または付記12から14のいずれか1つに記載のFU−LING抽出物の癌の治療の薬剤の製造のための使用。
(付記16)
前記薬剤は、肺癌治療のために使用される、付記15に記載の使用。
本発明において、用語「アルカリ化」は、もののpHの値が増大することを指す。本発明の転化方法の工程(b)において、任意の適切なアルカリ物質は、第1混合物のpH値が増大するように用いられ得、第2混合物を提供するように所望のアルカリ化反応を行うように用いられ得る。アルカリ物質の例は、限定されないが、アルカリ金属水素化物(例えば、水素化ナトリウム、水素化カリウム)、アルカリ金属水酸化物(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム)、アルカリ金属アルコキシド(例えば、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド、リチウムtert−ブトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、カリウムtert−ブトキシド)、アルキルリチウム(例えば、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、n−ヘキシルリチウム)、アルカリ土類金属の水酸化物(例えば、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム)、カーボネート(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム)、および重炭酸塩(例えば、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、重炭酸アンモニウム)を含む。好ましくは、工程(b)において、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、重炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウムおよび/または炭酸ナトリウムのようなアルカリ金属水酸化物、カーボネートおよび重炭酸塩の1つ以上が用いられる。本発明の1つの実施形態において、水酸化ナトリウムは、アルカリ化工程(b)を行うために使用された。

Claims (14)

  1. K2に富んだFU−LING抽出物を提供する方法であって、
    工程(a)第1混合物を提供するために、FU−LINGを溶媒と混合すること、
    工程(b)第2混合物を得るために、60℃以上の温度で前記第1混合物をアルカリ化すること、
    工程(c)K1およびK2の総重量に基づき1.5wt%以下のK1を含む第3混合物を得るために、前記第2混合物を酸性化すること、
    工程(d)7超のpH値を有する第4混合物を提供するために、前記第3混合物をアルカリ化すること、および
    工程(e)前記第4混合物を中和すること、を含み、
    前記K1は、パキム酸およびデヒドロパキム酸の少なくとも1つであり、前記K2は、ツムロス酸、デヒドロツムロス酸、多塩基酸Cおよび3−エピ−デヒドロツムロス酸の少なくとも1つである、方法。
  2. K1をK2に転化する方法であって、
    工程(a)第1混合物を提供するために、溶媒とK1含有材料を混合すること、
    工程(b)第2混合物を得るために、60℃以上の温度で前記第1混合物をアルカリ化すること、および
    工程(c)K1およびK2の総重量に基づき1.5wt%以下のK1を含む第3混合物を得るために、前記第2混合物を酸性化すること、を含み、
    前記K1は、パキム酸およびデヒドロパキム酸の少なくとも1つであり、前記K2は、ツムロス酸、デヒドロツムロス酸、多塩基酸Cおよび3−エピ−デヒドロツムロス酸の少なくとも1つである、方法。
  3. 液体を除去するために前記工程(d)の後に前記第4混合物を固体−液体分離することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記工程(b)において、前記第1混合物は、約8以上まで増大したpH値を有する、請求項1または2に記載の方法。
  5. 前記工程(c)において、前記第2混合物は、少なくとも約3まで低減したpH値を有する、請求項1または2に記載の方法。
  6. 液体を除去するために前記工程(c)の後に前記第3混合物を固体−液体分離することをさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
  7. 前記第4混合物のpH値は、10超である、請求項1に記載の方法。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の方法から得られた生成物。
  9. パキム酸およびデヒドロパキム酸が実質的にない、請求項8に記載の生成物。
  10. ツムロス酸、デヒドロツムロス酸、多塩基酸Cおよび3−エピ−デヒドロツムロス酸は、総量で45%以上である、請求項9に記載の生成物。
  11. パキム酸およびデヒドロパキム酸は、パキム酸、デヒドロパキム酸、ツムロス酸、デヒドロツムロス酸、多塩基酸Cおよび3−エピ−デヒドロツムロス酸の総重量に基づき、1.5wt%以下の総量である、パキム酸およびデヒドロパキム酸が実質的に無いFU−LING抽出物。
  12. ツムロス酸、デヒドロツムロス酸、多塩基酸Cおよび3−エピ−デヒドロツムロス酸は、総量で45%以上である、請求項11に記載のFU−LING抽出物。
  13. 請求項8から10のいずれか1項に記載の生成物または請求項11もしくは12に記載のFU−LING抽出物の癌の治療の薬剤の製造のための使用。
  14. 前記薬剤は、肺癌治療のために使用される、請求項13に記載の使用。
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