JP2017508837A - チーグラーナッタ触媒を用いて製造される、非絡み合いの高分子量又は超高分子量ポリエチレン - Google Patents
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Abstract
チーグラーナッタ触媒を用いて製造される、非絡み合いの高分子量又は超高分子量ポリエチレン((U)HMWPE)であって、(i)180℃、一定歪0.5%、固定周波数10rad/秒、少なくとも3600秒の動的時間スイープ測定で決定される正規化弾性率の因子G’0/G’p(ここで、G’0は、サンプルの溶融直後にt0で測定される剪断弾性率であり、G’pは、最大剛性率である)が0.95未満であることを特徴とする、非絡み合いの高分子量又は超高分子量ポリエチレンである。
Description
本発明は、チーグラーナッタ触媒を用いて製造される、非絡み合い(disentangled)の高分子量又は超高分子量ポリエチレン((U)HMWPE)、その製造方法及びその使用に関する。
(U)HMWPEは非常に特別な種類のポリエチレンであり、それは、より低い分子量グレードが失敗する用途に適するようにする特性の特有の組み合わせによって特徴付けられる高分子量によるものである。
(U)HMWPEは、高耐摩耗性、高衝撃靱性、良好な耐腐食性及び耐薬品性、繰り返し疲労に対する耐性、並びに耐放射線性などの優れた物理的及び機械的特性を有する。
しかしながら、ポリマーの増大した分子量は、主に、分子鎖末端の数の減少及び鎖あたりの絡み合い数の増大、並びに当該高分子量材料から得られる加工品の不十分な均質性の原因となる高溶融粘度のために、それらの加工性にも悪影響を与える。
高溶融粘度及び不十分な加工性の発端は、高分子量ポリマー鎖の絡み合いに由来し得る。高絡み合い密度(entanglement density)は、最終用途において優れた機械的特性を付与するけれども、加工中の溶融物におけるポリマー鎖の制限された可動性の原因となる。したがって、UHMWPEの絡み合い密度を低下させることは、改善された流動特性をもつ良好に加工可能なUHMWPE及びその完全に溶融した製品への参入となり得る。
よって、加工の容易性と、得られる機械的特性との間のバランスを見出す要求が常にあった。
文献からは、(U)HMWPEを合成するためのチーグラーナッタ触媒を用いることにより、そのようにして製造される(U)HMWPEの加工性を悪化させる高絡み合いをもたらすことが知られている。
例えば、国際公開第2013/076733号は、従来のチーグラーナッタ触媒を用いるUHMWPEの合成が、該反応で使用される過激な反応条件のために、鎖の高絡み合いをもたらすことを記載する。ポリマー鎖の非絡み合いを達成するために、国際公開第2013/076733号は、高活性であって穏やかな加工条件下でリビング特性(living nature)を示すシングルサイト触媒が必要とされることが必須であると述べている。
また、国際公開第2013/034582号は、通常、商業的に合成されるポリマーにおいて、不均一チーグラーナッタ(Z−N)触媒が用いられる場合、晶析速度が重合速度よりも遅いと述べている。さらに、不均一触媒系において、活性サイトは、支持物に繋がれ、互いに近接しており、隣接する成長鎖を見出す高い可能性をもたらす。これは、剛性中の絡み合い形成をもたらす。
さらに、例えば、シングルサイト触媒(例えば、メタロセン触媒)が使用されるなら、非常に低い絡み合い密度のUHMW−PEが得られると欧州特許第1441886号に記載されている。
本発明者らは、今回、先行技術の教示に反して、非絡み合いの高分子量又は超高分子量ポリエチレン((U)HMWPE)がチーグラーナッタ触媒を用いる重合方法で得られ得ることを驚くべきことに見出した。
そのようにして製造された(U)HMWPEは、例えば、HDPE用の混合相手として非常に適しており、関連する非常に高い分子量であるにも関わらず、優れた機械的特性の混合物を与える。混合物は、引張係数の損失なしに、優れた引張強度、引張強度歪(strain at tensile strength)、破断応力(stress at break)及び破断歪(strain at break)を持ち、それらをパイプ形成用に理想的にする。
そのようにして製造された(U)HMWPEは、例えば、HDPE用の混合相手として非常に適しており、関連する非常に高い分子量であるにも関わらず、優れた機械的特性の混合物を与える。混合物は、引張係数の損失なしに、優れた引張強度、引張強度歪(strain at tensile strength)、破断応力(stress at break)及び破断歪(strain at break)を持ち、それらをパイプ形成用に理想的にする。
したがって、第1の態様から見ると、本発明は、チーグラーナッタ触媒を用いて製造される、非絡み合いの高分子量又は超高分子量ポリエチレン((U)HMWPE)であって、
(i)180℃、一定歪0.5%、固定周波数10rad/秒、少なくとも3600秒の動的時間スイープ測定で決定される正規化弾性率の因子G’0/G’p(ここで、G’0は、サンプルの溶融直後にt0で測定される剪断弾性率であり、G’pは、最大剛性率である)が0.95未満であることを特徴とする、非絡み合いの高分子量又は超高分子量ポリエチレンを提供する。
(i)180℃、一定歪0.5%、固定周波数10rad/秒、少なくとも3600秒の動的時間スイープ測定で決定される正規化弾性率の因子G’0/G’p(ここで、G’0は、サンプルの溶融直後にt0で測定される剪断弾性率であり、G’pは、最大剛性率である)が0.95未満であることを特徴とする、非絡み合いの高分子量又は超高分子量ポリエチレンを提供する。
本発明による非絡み合いの高分子量又は超高分子量ポリエチレン((U)HMWPE)は、
(i)固有粘度が少なくとも8.0dl/gであり、
(ii)公称粘度分子量(Mv)が少なくとも1.0×106g/molであり、
(iii)分子量(Mw)が少なくとも0.5×106g/molである
ことをさらに特徴とする。
(i)固有粘度が少なくとも8.0dl/gであり、
(ii)公称粘度分子量(Mv)が少なくとも1.0×106g/molであり、
(iii)分子量(Mw)が少なくとも0.5×106g/molである
ことをさらに特徴とする。
さらに、本発明による非絡み合いの高分子量又は超高分子量ポリエチレン((U)HMWPE)は、ホモポリマーである場合、最初の加熱運転後にISO 11357−3に従って測定される融点Tm1が140.0℃超過であることをさらに特徴とする。
他の態様から見ると、本発明は、本明細書中で前に定義された非絡み合いの高分子量又は超高分子量ポリエチレン((U)HMWPE)の製造方法であって、スラリー相反応器内において、不活性炭化水素希釈剤中、10〜100℃の温度、チーグラーナッタ触媒及び共触媒の存在下であるが水素の非存在下であり、任意にC3〜C20アルファオレフィンコモノマーの存在下で、エチレンを重合することを含む方法を提供する。
更なる態様から見ると、本発明は、特に、パイプの製造に適したHDPEとの混合物における、本明細書中で前に定義された非絡み合いの高分子量又は超高分子量ポリエチレン((U)HMWPE)の使用に関する。
特許請求されたパラメータ用の試験は、実施例に先行する文章の「分析試験」のセクションで与えられる。
「分子量Mw」という用語が本明細書で使用される場合、重量平均分子量が意味される。「分子量Mv」という用語が本明細書で使用される場合、公称粘度分子量(nominal viscosity molecular weight)が意味される。
「分子量Mw」という用語が本明細書で使用される場合、重量平均分子量が意味される。「分子量Mv」という用語が本明細書で使用される場合、公称粘度分子量(nominal viscosity molecular weight)が意味される。
本発明は、チーグラーナッタ触媒を用いて製造されるけれども、非絡み合いである高分子量又は超高分子量ポリエチレン((U)HMWPE)に関する。
非絡み合いの高分子量又は超高分子量ポリエチレン((U)HMWPE)は、180℃、一定歪0.5%、固定周波数10rad/秒、少なくとも3600秒の動的時間スイープ測定で決定される正規化弾性率の因子G’0/G’p(ここで、G’0は、サンプルの溶融直後にt0で測定される剪断弾性率であり、G’pは、最大剛性率である)が0.95未満であることを特徴とする。
因子G’0/G’pは、好ましくは0.90未満、より好ましくは0.85未満、さらに好ましくは0.80未満である。
例えば、D.Lippitsら,Macromolecules,2006年,39巻,8882−8885頁、又はA.Pandeyら,Macromolecules,2011年,44巻,4952−4960頁に記載されているように、該率の変化は時間の関数として従い、完全に絡み合った材料についてはプラトー領域に達すると想定される。
G’0及びG’pの決定のために用いられる時間スイープ測定法は、実験の部分で詳細に記載される。
G’0及びG’pの決定のために用いられる時間スイープ測定法は、実験の部分で詳細に記載される。
非絡み合いの高分子量又は超高分子量ポリエチレン((U)HMWPE)は、以下のパラメータによってさらに特徴付けられる。
(i)固有粘度が、少なくとも8.0dl/g、好ましくは少なくとも10dl/g、40dl/g以下、好ましくは30dl/g以下である。
(ii)公称粘度分子量(Mv)が、少なくとも1.0×106g/mol、好ましくは少なくとも1.2×106g/mol、6.0×106g/mol以下、好ましくは5.8×106g/mol以下、より好ましくは少なくとも1.3×106g/mol、5.5×106g/mol以下である。
(iii)UHMW成分の分子量(Mw)が、少なくとも0.5×106g/molで3.0×106g/mol以下、好ましくは少なくとも0.8×106g/molで2.8×106g/mol以下、さらに好ましくは1.0×106g/molで2.5×106g/mol以下である。
(i)固有粘度が、少なくとも8.0dl/g、好ましくは少なくとも10dl/g、40dl/g以下、好ましくは30dl/g以下である。
(ii)公称粘度分子量(Mv)が、少なくとも1.0×106g/mol、好ましくは少なくとも1.2×106g/mol、6.0×106g/mol以下、好ましくは5.8×106g/mol以下、より好ましくは少なくとも1.3×106g/mol、5.5×106g/mol以下である。
(iii)UHMW成分の分子量(Mw)が、少なくとも0.5×106g/molで3.0×106g/mol以下、好ましくは少なくとも0.8×106g/molで2.8×106g/mol以下、さらに好ましくは1.0×106g/molで2.5×106g/mol以下である。
さらに、本発明による非絡み合いの高分子量又は超高分子量ポリエチレン((U)HMWPE)は、ホモポリマーである場合、最初の加熱運転後にISO 11357−3に従って測定される融点Tm1が140.0℃超過であることをさらに特徴とする。
ホモ(U)HMWPEのTm1は、好ましくは140.5℃超過、より好ましくは141.0℃超過、最も好ましくは141.5℃超過である。
ホモ(U)HMWPEのTm1は、好ましくは140.5℃超過、より好ましくは141.0℃超過、最も好ましくは141.5℃超過である。
非絡み合いの高分子量又は超高分子量ポリエチレン((U)HMWPE)は、1,000,000Pa・s〜30,000,000Pa・sの範囲、好ましくは2,000,000Pa・s〜28,000,000Pa・sの範囲、より好ましくは3,000,000Pa・s〜25,000,000Pa・sの範囲において、190℃、0.05rad/秒の剪断応力で、分子量の間接測定である複素粘度(η* 0.05 rad/s)をさらに有する。
本発明による(U)HMWPEは、非常に低いMFR、例えば、0.5g/10分未満のMFR21、特に0.1g/10分未満のMFR21、さらに特に0.05g/10分未満のMFR21をさらに有する。
本発明による(U)HMWは、エチレンホモポリマー又はエチレンコポリマーのいずれかである。
(U)HMWポリエチレンコポリマーにおいて、存在するコモノマーは少なくとも1つのC3−20オレフィンである。好ましいコモノマーは、特に3〜10個の炭素原子をもつアルファ−オレフィンである。好ましくは、コモノマーは、プロペン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1,7−オクタジエン、及び7−メチル−1,6−オクタジエンからなる群から選択される。1−ヘキセン又は1−ブテンの使用が最も好ましい。理想的には1つのみのコモノマーが存在する。ヘキセンの使用が特に好ましい。
コモノマーの含有量は、2.0モル%以下、好ましくは1.0モル%以下、より好ましくは0.8モル%以下、最も好ましくは0.6モル%以下である。コモノマーの量は、本発明で要求される固有粘度を達成するように一般に調整される。
(U)HMWポリエチレンは、好ましくは単峰型である。これは、それがGPCで単一ピークを有することを意味する。理想的には、それが単一成分から形成され、したがって単一の製造工程で製造される。
本発明による(U)HMWポリエチレンは、チーグラーナッタ触媒を用いるスラリー重合法によって製造される。
適切なチーグラーナッタ触媒は、粒状支持体に担持されたマグネシウム化合物、アルミニウム化合物及びチタン化合物を好ましくは含有する。
粒状支持体は、シリカ、アルミナ、チタニア、シリカ−アルミナ、及びシリカ−チタニアなどの無機酸化物支持体であり得る。好ましくは、支持体はシリカ又はMgCl2である。
適切なチーグラーナッタ触媒は、粒状支持体に担持されたマグネシウム化合物、アルミニウム化合物及びチタン化合物を好ましくは含有する。
粒状支持体は、シリカ、アルミナ、チタニア、シリカ−アルミナ、及びシリカ−チタニアなどの無機酸化物支持体であり得る。好ましくは、支持体はシリカ又はMgCl2である。
シリカ支持体の平均粒子径(D50)は、典型的に10〜100μmであり得る。しかしながら、支持体が5〜20μm、好ましくは5〜15μmの平均粒子径(D50)を有すると、特別な利益を得ることができることが分かった。
マグネシウム化合物は、ジアルキルマグネシウムとアルコールとの反応生成物である。アルコールは、直鎖又は分枝鎖脂肪族モノアルコールである。好ましくは、アルコールは6〜16個の炭素原子を有する。分枝鎖アルコールが特に好ましく、2−エチル−1−ヘキサノールが好ましいアルコールの一例である。ジアルキルマグネシウムは、同一であっても異なっていてもよい2つのアルキル基に結合するマグネシウムの任意の化合物であり得る。ブチル−オクチルマグネシウムは、好ましいジアルキルマグネシウムの一例である。
アルミニウム化合物は、塩素含有アルキルアルミニウムである。特に好ましい化合物は、アルキルアルミニウム塩化物及びアルキルアルミニウムセスキクロライドである。
チタン化合物は、ハロゲン含有チタン化合物、好ましくは塩素含有チタン化合物である。特に好ましいチタン化合物は、四塩化チタンである。
チタン化合物は、ハロゲン含有チタン化合物、好ましくは塩素含有チタン化合物である。特に好ましいチタン化合物は、四塩化チタンである。
触媒は、欧州特許第688794号公報又は国際公開第99/51646号に記載されているように、担体を上記化合物と連続的に接触させることによって製造することができる。或いは、国際公開第01/55230号に記載されているように、成分から溶液をまず調整し、次に溶液を担体と接触させることによって製造することができる。
適切なチーグラーナッタ触媒の他の群は、支持体として作用するハロゲン化マグネシウム化合物と共にチタン化合物を含有する。したがって、該触媒は、二塩化マグネシウムのような二ハロゲン化マグネシウム上にチタン化合物を含有する。このような触媒は、例えば、国際公開第2005/118655号及び欧州特許第810235号公報に開示されている。
また更なる種類のチーグラーナッタ触媒は、エマルションが形成され、少なくとも2つの液相のエマルション中で活性成分が分散相(すなわち、不連続相)を形成する方法によって調製される触媒である。液滴の形態にある分散相はエマルションから固化され、固体粒子の形態にある触媒が形成される。これらの種類の触媒の調製の原理は、ボレアレスの国際公開第2003/106510号で与えられる。
チーグラーナッタ触媒は、それぞれ活性剤である共触媒と共に用いられる。適切な活性剤は、金属アルキル化合物、特にアルミニウムアルキル化合物である。これらの化合物としては、二塩化エチルアルミニウム、塩化ジエチルアルミニウム、エチルアルミニウムセスキクロライド、塩化ジメチルアルミニウムなどのアルキルアルミニウムハロゲン化物が挙げられる。それらはまた、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリ−イソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、及びトリ−n−オクチルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウム化合物も包含する。さらに、それらは、メチルアルミニウムオキサン(MAO)、ヘキサイソブチルアルミニウムオキサン(HIBAO)及びテトライソブチルアルミニウムオキサン(TIBAO)などのアルキルアルミニウムオキシ化合物を包含する。また、イソプレニルアルミニウムなどの他のアルミニウムアルキル化合物を使用してもよい。特に好ましい活性剤はトリアルキルアルミニウムであり、それらの中でもトリエチルアルミニウム、トリメチルアルミニウム及びトリ−イソブチルアルミニウムが特に使用され、アルキルアルミニウムハロゲン化物、その中でも二塩化エチルアルミニウム及び塩化ジエチルアルミニウムが特に使用される。
活性剤を使用する場合の量は、特定の触媒及び活性剤に依存する。典型的に、トリエチルアルミニウムは、遷移金属に対するアルミニウムのモル比(Al/Tiなど)が、1〜1000、好ましくは3〜100、特に約5〜約30モル/モルであるような量で使用される。
スラリー重合は、不活性希釈剤、(典型的に、メタン、エタン、プロパン、n−ブタン、イソブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなど、又はそれらの混合物のような炭化水素希釈剤)中で起こる。好ましくは、希釈剤は、1〜4個の炭素原子を有する低沸点炭化水素、又は該炭化水素の混合物である。特に好ましい希釈剤は、少量のメタン、エタン及び/又はブタンを場合によっては含有するプロパンである。
スラリー重合での温度は、10℃〜100℃、好ましくは20℃〜90℃、より好ましくは30℃〜85℃、最も好ましくは40℃〜75℃である。
圧力は、1〜150bar、好ましくは10〜100barである。
圧力は、1〜150bar、好ましくは10〜100barである。
スラリーの液相におけるエチレン含有量は、2〜約50モル%、好ましくは約3〜約20モル%、特に約5〜約15モル%であり得る。高エチレン濃度を有することによる利益は、触媒の生産性が増大することであるが、欠点は、濃度が低くなった場合により多くのエチレンをリサイクルする必要があることである。
スラリー重合は、スラリー重合に用いられる公知の反応器内で行い得る。このような反応器としては、連続撹拌槽反応器又は環状反応器が挙げられる。環状反応器内で重合を行うことが特に好ましい。このような反応器において、スラリーは、循環ポンプを用いることによって閉管に沿って高速で循環する。環状反応器は、当該技術分野において公知であり、例は、例えば、米国特許第4582816号公報、米国特許第3405109号公報、米国特許第3324093号公報、欧州特許第479186号公報、及び米国特許第5391654号公報で与えられる。
流体混合物の臨界温度及び圧力を超えてスラリー重合を行うのが有利なことが時々ある。このような操作は、米国特許第5391654号公報に記載されている。このような操作において、温度は、典型的に85〜110℃、好ましくは90〜105℃であり、圧力は、40〜150bar、好ましくは50〜100barである。
スラリーは、反応器から連続的又は間欠的に取り出される。間欠的な取り出しの好ましい方法は、濃縮されたスラリーのバッチを反応器から取り出す前にスラリーを濃縮することが可能な沈降脚(settling legs)の使用である。沈降脚の使用は、特に、米国特許第3374211号公報、米国特許第3242150号公報及び欧州特許第1310295号公報に開示されている。連続的な取り出しは、特に、欧州特許第891990号公報、欧州特許第1415999号公報、欧州特許第1591460号公報及び国際公開第2007/025640号に開示されている。連続的な取り出しは、欧州特許第1310295号公報及び欧州特許第1591460号公報に開示されているように、適切な濃縮法と有利に組み合わせられる。
公知のスラリー重合法において、当該技術分野において公知であるように、水素を反応器に供給してポリマーの分子量を制御してもよい。
本発明の非絡み合いの(U)HMWポリエチレンを調製するために用いられるスラリー重合法は、水素の非存在によって特徴付けられ、したがって反応器に水素が供給されない。
本発明の非絡み合いの(U)HMWポリエチレンは、HDPE用の混合相手(ブレンドパートナー)として非常に適している。このような混合物は、ケーブル被覆、繊維、フィルム及び成形品などのあらゆる種類の物品を製造するために用いられ得る。それらは、パイプの形成に主に興味がある。パイプは、RAM押出し又はスクリュー押出などの様々な技術を用いて製造することができる。
本明細書に記載された本発明のポリマーの好ましい特徴は全て、お互いにあらゆる方法で組み合わせ得ることが分かるであろう。
本発明は、下記の限定されない実施例を参照して今回説明されるであろう。
本発明は、下記の限定されない実施例を参照して今回説明されるであろう。
実施例
<実験部>
[分析試験]
(メルトフローレート)
メルトフローレート(MFR)は、ISO 1133に従って決定され、g/10分で示される。MFRは、ポリマーの溶融粘度の指標である。MFRは、ポリエチレンについて190℃で決定される。メルトフローレートが決定される負荷は、下付きとして通常示され、例えば、MFR2は2.16kgの負荷で測定され、MFR5は5kgの負荷で測定され、又はMFR21は21.6kgの負荷で測定される。
<実験部>
[分析試験]
(メルトフローレート)
メルトフローレート(MFR)は、ISO 1133に従って決定され、g/10分で示される。MFRは、ポリマーの溶融粘度の指標である。MFRは、ポリエチレンについて190℃で決定される。メルトフローレートが決定される負荷は、下付きとして通常示され、例えば、MFR2は2.16kgの負荷で測定され、MFR5は5kgの負荷で測定され、又はMFR21は21.6kgの負荷で測定される。
(コモノマー含有量)
定量的な核磁気共鳴(MFR)分光法は、ポリマーのコモノマー含有量を定量化するために用いられる。
定量的な13C{1H}NMRスペクトルは、1H及び13Cについてそれぞれ500.13MHz及び125.76MHzで作動するBruker Advance III 500 NMR分光器を用いて溶融状態で記録した。全てのスペクトルは、全ての空気力学のための窒素ガスを用い、150℃で、13C最適化7mmマジック角回転[MAS]プローブヘッドを用いて記録された。約200mgの材料を7mm外径ジルコニアMASローターに詰め込んで4kHzで回転させた。この設定は、根本的に、高速同定及び正確な定量化に必要とされる高感度のために選択された{[1]、[2]、[6]}。3秒の短い回復時間(recycle delay)での過渡的NOE(transient NOE){[1]、[3]}及びRSHEPTデカップリングスキーム{[4]、[5]}を利用する標準的な単一パルス励磁(single-pulse excitation)が用いられた。スペクトルあたり1024(1k)の過渡応答(transients)の合計が得られた。この設定は、低コモノマー含有量へのその高感度のために選択された。
定量的な核磁気共鳴(MFR)分光法は、ポリマーのコモノマー含有量を定量化するために用いられる。
定量的な13C{1H}NMRスペクトルは、1H及び13Cについてそれぞれ500.13MHz及び125.76MHzで作動するBruker Advance III 500 NMR分光器を用いて溶融状態で記録した。全てのスペクトルは、全ての空気力学のための窒素ガスを用い、150℃で、13C最適化7mmマジック角回転[MAS]プローブヘッドを用いて記録された。約200mgの材料を7mm外径ジルコニアMASローターに詰め込んで4kHzで回転させた。この設定は、根本的に、高速同定及び正確な定量化に必要とされる高感度のために選択された{[1]、[2]、[6]}。3秒の短い回復時間(recycle delay)での過渡的NOE(transient NOE){[1]、[3]}及びRSHEPTデカップリングスキーム{[4]、[5]}を利用する標準的な単一パルス励磁(single-pulse excitation)が用いられた。スペクトルあたり1024(1k)の過渡応答(transients)の合計が得られた。この設定は、低コモノマー含有量へのその高感度のために選択された。
定量的な13C{1H}NMRスペクトルは、処理されて積分された定量的な性質であり、これはカスタムスペクトル分析自動プログラムを用いて決定された。全ての化学シフトは、30.00ppmでバルクメチレンシグナル(δ+)に内部参照される{[9]}。
1−ヘキセンの組み込みに対応する特徴的なシグナルが観察され{[9]}、ポリマーに存在する全ての他のモノマーについて全ての含有量が計算された。
H=I*B4
観察された、他のコモノマー配列、連続的なコモノマーの組み込みを示す他のシグナルなしでは、全体の1−ヘキセンコモノマー含有量が、単離された1−ヘキセン配列の量だけに基づいて計算された。
Htotal=H
1−ヘキセンの組み込みに対応する特徴的なシグナルが観察され{[9]}、ポリマーに存在する全ての他のモノマーについて全ての含有量が計算された。
H=I*B4
観察された、他のコモノマー配列、連続的なコモノマーの組み込みを示す他のシグナルなしでは、全体の1−ヘキセンコモノマー含有量が、単離された1−ヘキセン配列の量だけに基づいて計算された。
Htotal=H
飽和末端基に由来する特徴的なシグナルが観察された。このような飽和末端基の含有量は、2s及び3sサイトにそれぞれ割り当てられた22.84ppm及び32.23ppmでのシグナルの積分の平均を用いて定量化された。
S=(1/2)*(I2s+I3s)
S=(1/2)*(I2s+I3s)
エチレンの相対含有量は、30.00ppmでのバルクメチレン(δ+)の積分を用いて定量化された。
E=(1/2)*Iδ+
E=(1/2)*Iδ+
全体のエチレンコモノマー含有量は、バルクメチレンシグナル、及び他の観察されたコモノマー配列又は末端基に存在するエチレン単位の占有割合(accounting for)に基づいて計算された。
Etotal=E+(5/2)*B+(3/2)*S
Etotal=E+(5/2)*B+(3/2)*S
次に、ポリマー中の1−ヘキセンの合計モル分率は、以下のようにして計算された。
fH=(Htotal/(Etotal+Htotal)
fH=(Htotal/(Etotal+Htotal)
モルパーセントでの1−ヘキセンの全体のコモノマーの組み込みは、通常の方法でモル分率から計算された。
H[モル%]=100*fH
H[モル%]=100*fH
重量パーセントでの1−ヘキセンの全体のコモノマーの組み込みは、標準的な方法でモル分率から計算された。
H[wt%]=100*(fH*84.16)/((fH*86.16)+((1−fH)*28.05))
H[wt%]=100*(fH*84.16)/((fH*86.16)+((1−fH)*28.05))
(文献)
[1]Klimke, K., Parkinson, M., Piel, C., Kaminsky, W., Spiess, H.W., Wilhelm, M., Macromol. Chem. Phys. 2006; 207:382.
[2]Parkinson, M., Klimke, K., Spiess, H.W., Wilhelm, M., Macromol. Chem. Phys. 2007; 208:2128.
[3]Pollard, M., Klimke, K., Graf, R., Spiess, H.W., Wilhelm, M., Sperber, O., Piel, C., Kaminsky, W., Macromolecules 2004; 37:813.
[4]Filip, X., Tripon, C., Filip, C., J. Mag. Reson. 2005, 176, 239.
[5]Griffin, J.M., Tripon, C., Samoson, A., Filip, C., and Brown, S.P., Mag. Res. in Chem. 2007, 45, S1, S198.
[6]Castignolles, P., Graf, R., Parkinson, M., Wilhelm, M., Gaborieau, M., Polymer 50 (2009) 2373.
[7]Zhou, Z., Muemmerle, R., Qiu, X., Redwine, D., Cong, R., Taha, A., Baugh, D. Winniford, B., J. Mag. Reson. 2007, 187, 225.
[8]Busico, V., Carbonniere, P., Cipullo, R., Pellecchia, R., Severn, J., Talarico, G., Macromol. Rapid Commun. 2007, 28, 1128.
[9]J. Randall, Macromol. Sci., Rev. Macromol. Chem. Phys. 1989, C29, 201.
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[8]Busico, V., Carbonniere, P., Cipullo, R., Pellecchia, R., Severn, J., Talarico, G., Macromol. Rapid Commun. 2007, 28, 1128.
[9]J. Randall, Macromol. Sci., Rev. Macromol. Chem. Phys. 1989, C29, 201.
(融点Tm1)
融点Tm1は、ISO 11357−3:2011に従い、4〜10mgのサンプルで、TAインスツルメントQ200示差走査熱量計(DSC)を用いて測定される。Tm1は、30℃と、10℃/分の加熱速度での170℃との間の初期の(U)HMWPE粉末の最初の加熱走査の間に得られた。
融点Tm1は、ISO 11357−3:2011に従い、4〜10mgのサンプルで、TAインスツルメントQ200示差走査熱量計(DSC)を用いて測定される。Tm1は、30℃と、10℃/分の加熱速度での170℃との間の初期の(U)HMWPE粉末の最初の加熱走査の間に得られた。
(動的時間スイープ(Dynamic time sweep)実験)
絡み合い密度を調査するために、合成された(U)HMWPE粉末を、まず、0.25重量%のIRGANOX B225で安定化した。安定化した粉末を、200℃で20秒以下の間、直径26mm及び厚さ約1.8mmのディスクに圧縮成形した。時間スイープ測定は、窒素(不活性)雰囲気下、25mm直径平行プレートをもつ応力/歪制御Anton Paar MCR501レオメータを用いて行った。プレートは、圧縮成形されたサンプルを挿入する前に少なくとも30分間、180℃で調整して熱的に安定な雰囲気を確保した。サンプルを挿入した後、プレートを正の垂直力で閉じて良好な接触を確保した。約1分後、ギャップが1.7〜2.1mmに減少するまでプレートを圧縮した。さらに1分後、時間スイープ測定を、角周波数10rad/秒、一定歪0.5%で約3600秒以上の間、180℃で行った。
絡み合い密度を調査するために、合成された(U)HMWPE粉末を、まず、0.25重量%のIRGANOX B225で安定化した。安定化した粉末を、200℃で20秒以下の間、直径26mm及び厚さ約1.8mmのディスクに圧縮成形した。時間スイープ測定は、窒素(不活性)雰囲気下、25mm直径平行プレートをもつ応力/歪制御Anton Paar MCR501レオメータを用いて行った。プレートは、圧縮成形されたサンプルを挿入する前に少なくとも30分間、180℃で調整して熱的に安定な雰囲気を確保した。サンプルを挿入した後、プレートを正の垂直力で閉じて良好な接触を確保した。約1分後、ギャップが1.7〜2.1mmに減少するまでプレートを圧縮した。さらに1分後、時間スイープ測定を、角周波数10rad/秒、一定歪0.5%で約3600秒以上の間、180℃で行った。
Macromolecules、2006年、第39巻、第8882〜8885頁に記載されているように、係数(modulus)の変化を時間の関数としてプロットした。最初のG’をG’0として記録するのに対し、最後のG’をG’pとして記録する。G’0/G’pは、絡み合いの程度を特徴付けるために用いられる。より低い値は、より高い程度の非絡み合いであることを指す。いくつかの場合において、試験時間枠内で係数平坦域(modulus plateau)は現れず、このような場合における絡み合いの実際の程度は、したがってG’0/G’pによって評価されるものよりも高い。
(分子量)
Mw、Mn及びMWDは、下記の方法に従い、ゲル浸透クロマトフラフィー(GPC)によって測定される。
分子量の平均(Mz、Mw及びMn)、分子量分布(MWD)及び多分散性指数PDI=Mw/Mnによって記載されるその広がり(ここで、Mnは数平均分子量であり、Mwは重量平均分子量である)は、下記の式を用い、ISO 16014−1:2003、ISO 16014−2:2003、ISO 16014−4:2003及びASTM D 6474−12に従い、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって決定した。
Mw、Mn及びMWDは、下記の方法に従い、ゲル浸透クロマトフラフィー(GPC)によって測定される。
分子量の平均(Mz、Mw及びMn)、分子量分布(MWD)及び多分散性指数PDI=Mw/Mnによって記載されるその広がり(ここで、Mnは数平均分子量であり、Mwは重量平均分子量である)は、下記の式を用い、ISO 16014−1:2003、ISO 16014−2:2003、ISO 16014−4:2003及びASTM D 6474−12に従い、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって決定した。
一定の溶出体積の区間ΔViに関して、Ai及びMiは、溶出体積Viにそれぞれ関連するクロマトグラフピークのスライス面積及びポリレフィンの分子量(MW)であり、Nは、積分限界間のクロマトグラムから得られるデータ点の数に等しい。
赤外線(IR)検出器(PolymerChar(スペイン、バレンシア)製のIR4又はIR5)、或いは3×Agilent−PLgel Olexisおよび1×Agilent−PLgel Olexis Guardカラムが備えられているAgilent Technologies製の示差屈折計(RI)のいずれかが備えられている、高温GPC機器が使用された。溶媒及び移動相として、250mg/Lの2,6−ジターシャルブチル−4−メチル−フェノール)で安定化された1,2,4−トリクロロベンゼン(TCB)が使用された。クロマトグラフシステムは、160℃及び1mL/分の一定流速で操作した。200μLの試料溶液が分析ごとに注入された。データ収集は、Agilent Cirrusソフトウェアバージョン3.3又はPolymerChar GPC−IR制御ソフトウェアのいずれかを使用して行った。
カラムセットは、0.5kg/モル〜11500kg/モルの範囲内の19の狭いMWDポリスチレン(PS)標準を用いる普遍的較正(ISO16014−2:2003に従う)を使用して較正された。PS標準が、室温で数時間かけて溶解された。ポリスチレンピーク分子量からポリオレフィン分子量への変換は、マルク・ホウインク方程式及び下記のマルク・ホウインク定数を使用して達成される。
KPS=19×10−3mL/g,αPS=0.655
KPE=39×10−3mL/g,αPE=0.725
KPP=19×10−3mL/g,αPP=0.725
KPE=39×10−3mL/g,αPE=0.725
KPP=19×10−3mL/g,αPP=0.725
較正データを当てはめるために三次多項式当てはめが使用された。全ての試料が0.5〜1mg/mlの濃度範囲内で調製され、160℃で、PEについては3時間、連続的に穏やかに振とうしながら溶解された。
公称粘度分子量(Mv)は、固有粘度[η]から、ASTM D4020−05に従って算出される。
Mv=5.37×104×[η]1.37
Mv=5.37×104×[η]1.37
固有粘度は、デカリン中、135℃にてDIN EN ISO1628(1998)に従って測定される。
ポリエチレン及びポリプロピレンの還元粘度(粘度数としても知られている)ηred及び固有粘度[η]は、ISO1628−3:「毛細管粘度計を使用する希薄溶液中のポリマーの粘度の決定」に従って決定される。
希釈されたポリマー溶液(約1mg/ml)及び純溶媒(デカヒドロナフタレン)の相対粘度は、シリコーン油で満たされた恒温槽に入れられた、4本のウベローデ毛細管が装備されている自動毛細管粘度計(Lauda PVS1)で決定される。槽温度は135℃に維持される。各測定台には、ポンプ、弁機能、時間測定、メニスカス検出を制御するための電子機器が装備されており、磁気撹拌器を有する。試料が量り分けられ、直接毛細管に入れられる。毛細管は、自動ピペットの使用により、正確な体積の溶媒で満たされる。完全な溶解が達成されるまで(典型的には60〜90分以内)、常に撹拌しながら試料が溶解される。
ポリマー溶液及び純溶媒の流出時間は、3回の連続読み取りが0.1秒(標準偏差)を超えて異ならなくなるまで、数回測定される。
ポリマー溶液の相対粘度は、ポリマー溶液及び溶媒の両方について得られた秒での平均流出時間の比として決定される:
還元粘度(ηred)は、下記方程式を使用して算出される。
ここで、Cは135℃でのポリマー溶液濃度:
であり、mはポリマー質量であり、Vは溶媒体積であり、γは20℃及び135℃での溶媒密度の比(γ=ρ20/ρ135=1.107)である。
固有粘度[η]の算出は、単一濃度測定から下記シュルツ−ブラシュケ(Schulz−Blaschke)方程式を使用することによって行われる。
ここで、Kは、ポリマーの構造及び濃度に応じた係数である。[η]の近似値の算出では、K=0.27である。
複素粘度η* 0.05
動的せん断測定によるポリマー溶融物の解析は、ISO標準6721−1及び6721−10に準拠する。測定は、25mm平行板形状体(parallel plate geometry)が装備されているAnton Paar MCR501応力制御回転式レオメータで行われた。測定は、圧縮成形板上で、窒素雰囲気を使用し、歪を線形粘弾性領域(linear viscoelastic regime)内に設定して行われた。振動せん断試験は、190℃で、0.01〜600rad/秒の間の周波数範囲を適用し、1.3mmの間隙を設定して為された。10個1組あたり(per decade)5つの測定ポイントが作られた。
動的せん断測定によるポリマー溶融物の解析は、ISO標準6721−1及び6721−10に準拠する。測定は、25mm平行板形状体(parallel plate geometry)が装備されているAnton Paar MCR501応力制御回転式レオメータで行われた。測定は、圧縮成形板上で、窒素雰囲気を使用し、歪を線形粘弾性領域(linear viscoelastic regime)内に設定して行われた。振動せん断試験は、190℃で、0.01〜600rad/秒の間の周波数範囲を適用し、1.3mmの間隙を設定して為された。10個1組あたり(per decade)5つの測定ポイントが作られた。
動的せん断実験において、プローブが、正弦波的に変動するせん断歪又はせん断応力(それぞれ、歪及び応力制御モード)で均一な変形に供される。制御された歪実験において、プローブが、下記式によって表現されることができる正弦波歪に供される。
γ(t)=γ0sin(ωt)
γ(t)=γ0sin(ωt)
印加される歪が線形粘弾性領域内であれば、得られる正弦波応力応答は、下記式によって与えられ得る。
σ(t)=σ0sin(ωt+δ)
σ(t)=σ0sin(ωt+δ)
ここで、σ0及びγ0は、それぞれ応力及び歪振幅であり;ωは角周波数であり;δは位相シフト(印加される歪と応力応答との間の損失角)であり;tは時間である。
動的試験結果は、典型的には、数種の異なるレオロジー関数、すなわち、せん断貯蔵弾性率G’、せん断損失弾性率G”、複素せん断弾性率G*、複素せん断粘度η*、動的せん断粘度η’、複素せん断粘度の異相分η”及び損失正接tanηを利用して表現され、これは、次の通りに表現されることができる:
貯蔵弾性率(G’)、損失弾性率(G”)、複素弾性率(G*)及び複素粘度(η*)の値は、周波数の関数(ω)として得られた。それにより、例えばη* 0.05rad/s(イータ* 0.05rad/s)は、0.05rad/秒の周波数における複素粘度を表す略語として使用される。
上記値は、Rheoplusソフトウェアによって定義された一点内挿(single point interpolation)手順を利用して決定される。所与のG*値に実験的に到達されない状況では、上記値は、先と同じ手順を使用する外挿を利用して決定される。両方の事例(内挿又は外挿)において、Rheoplusからの選択肢「Interpolate y−values to x−values from parameter(パラメータからx値にy値を内挿する)」及び「logarithmic interpolation type(対数内挿タイプ)」が適用された。
(文献)
[1]“Rheological characterization of polyethylene fractions", Heino, E.L., Lehtinen, A., Tanner J., Seppala, J., Neste Oy, Porvoo, Finland, Theor. Appl. Rheol., Proc. Int. Congr. Rheol, 11th (1992), 1, 360-362.
[2]“The influence of molecular structure on some rheological properties of polyethylene", Heino, E.L., Borealis Polymers Oy, Porvoo, Finland, Annual Transactions of the Nordic Rheology Society, 1995.
[3]“Definition of terms relating to the non-ultimate mechanical properties of polymers”, Pure & Appl. Chem., Vol. 70, No. 3, pp. 701-754, 1998.
[1]“Rheological characterization of polyethylene fractions", Heino, E.L., Lehtinen, A., Tanner J., Seppala, J., Neste Oy, Porvoo, Finland, Theor. Appl. Rheol., Proc. Int. Congr. Rheol, 11th (1992), 1, 360-362.
[2]“The influence of molecular structure on some rheological properties of polyethylene", Heino, E.L., Borealis Polymers Oy, Porvoo, Finland, Annual Transactions of the Nordic Rheology Society, 1995.
[3]“Definition of terms relating to the non-ultimate mechanical properties of polymers”, Pure & Appl. Chem., Vol. 70, No. 3, pp. 701-754, 1998.
(実験)
<触媒(A)の調製>
錯体の調製
87kgのトルエンを反応器に加えた。次に、45.5kgのBomag A(ブチロクチルマグネシウム)のヘプタン溶液も反応器に加えた。次に、161kgの99.8%の2−エチル−1−ヘキサノールを24〜40kg/hの流量で反応器に導入した。BOMAG−Aと2−エチル−1−ヘキサノールとの間のモル比は1:1.83であった。
<触媒(A)の調製>
錯体の調製
87kgのトルエンを反応器に加えた。次に、45.5kgのBomag A(ブチロクチルマグネシウム)のヘプタン溶液も反応器に加えた。次に、161kgの99.8%の2−エチル−1−ヘキサノールを24〜40kg/hの流量で反応器に導入した。BOMAG−Aと2−エチル−1−ヘキサノールとの間のモル比は1:1.83であった。
固体触媒成分の調製
330kgのシリカ(焼成シリカ、Sylopol(登録商標)2100)及びペンタン(0.12kg/kg担体)を触媒調製反応器に充填した。次に、EADC(エチルアルミニウムジクロライド)(2.66モル/kgシリカ)を、40℃未満の温度で2時間かけて反応器に加え、混合を1時間続けた。混合中の温度は40〜50℃であった。次に、上記のようにして調製されたMg錯体を、50℃で2時間かけて加え(2.56モルMg/kgシリカ)、混合を40〜50℃で1時間続けた。0.84kgペンタン/kgシリカを反応器に加え、スラリーを40〜50℃の温度で4時間撹拌した。最後に、TiCl4(1.47モル/kgシリカ)を55℃で少なくとも1時間かけて反応器に加えた。スラリーを50〜60℃で5時間撹拌した。次に、触媒を窒素でパージすることによって乾燥させた。
調製された触媒のモル組成は、Al/Mg/Ti=1.5/1.4/0.8(モル/kgシリカ)である。
330kgのシリカ(焼成シリカ、Sylopol(登録商標)2100)及びペンタン(0.12kg/kg担体)を触媒調製反応器に充填した。次に、EADC(エチルアルミニウムジクロライド)(2.66モル/kgシリカ)を、40℃未満の温度で2時間かけて反応器に加え、混合を1時間続けた。混合中の温度は40〜50℃であった。次に、上記のようにして調製されたMg錯体を、50℃で2時間かけて加え(2.56モルMg/kgシリカ)、混合を40〜50℃で1時間続けた。0.84kgペンタン/kgシリカを反応器に加え、スラリーを40〜50℃の温度で4時間撹拌した。最後に、TiCl4(1.47モル/kgシリカ)を55℃で少なくとも1時間かけて反応器に加えた。スラリーを50〜60℃で5時間撹拌した。次に、触媒を窒素でパージすることによって乾燥させた。
調製された触媒のモル組成は、Al/Mg/Ti=1.5/1.4/0.8(モル/kgシリカ)である。
<触媒(B)>
触媒(B)として、BASFによって供給されたLynx200触媒(MgCl2−担持)を用いた。
触媒(B)として、BASFによって供給されたLynx200触媒(MgCl2−担持)を用いた。
<発明例1〜17で用いられた(U)HMWPEの重合>
ユニモーダルスラリー共重合が5.3Lのベンチスケール反応器で行われ、次の通りに記述されることができる。
反応器は、プロセスフローディスプレイソフトウェアとしてWIN CCを用いるSIEMENS SIMATIC MATCHプロセス制御システムで操作した。すべての触媒及び共触媒成分をグローブボックス内で保存した。Swagelok迅速接続部(quick connects)をもつ特別に設計された金属管を用いて反応器内に触媒を注入した。
ユニモーダルスラリー共重合が5.3Lのベンチスケール反応器で行われ、次の通りに記述されることができる。
反応器は、プロセスフローディスプレイソフトウェアとしてWIN CCを用いるSIEMENS SIMATIC MATCHプロセス制御システムで操作した。すべての触媒及び共触媒成分をグローブボックス内で保存した。Swagelok迅速接続部(quick connects)をもつ特別に設計された金属管を用いて反応器内に触媒を注入した。
23℃の温度に保持され、撹拌された5.3リットルのバッチ反応器に、850gのプロパン希釈物を導入し、Al/Tiの比が、触媒(A)については15、触媒(B)については3.7となるように、共触媒としてのトリエチルアルミニウム(TEA)を導入した。
例えば、IE11−16については、Al/Tiの比が15である共触媒としてジエチルアルミニウムクロライド(DEAC)が用いられた。
例えば、IE11−16については、Al/Tiの比が15である共触媒としてジエチルアルミニウムクロライド(DEAC)が用いられた。
次に、温度を実際の重合温度に上昇させ、触媒を加えた。
重合条件を表1にまとめる。
重合は、反応器から炭化水素を排出させることによって中断された。
重合中に水素は加えられなかった。
重合条件を表1にまとめる。
重合は、反応器から炭化水素を排出させることによって中断された。
重合中に水素は加えられなかった。
*例えば、IE8、IE9及びIE10については、Al/Tiの比はそれぞれ14、13.4及び13.6である。
そのようにして調製された(U)HMWPEは、表2に示されるような下記の特性を有していた。
図1では、IE1、IE2及びIE3に関して、時間に伴う非絡み合いのポリマー溶融物の係数の増大が示される。最も低い温度(40℃)での重合は、最小の絡み合い(最も低いG’0/G’p)を作ることが図1から理解され得る。
図2では、IE12及びIE16(コポリマー、重合温度40℃)、並びに参考としてのIE17に関して、時間に伴う非絡み合いのポリマー溶融物の係数の増大が示される。
図3は、IE11及びIE15(コポリマー、重合温度60℃)に関して、時間に伴う非絡み合いのポリマー溶融物の係数の増大を示す。
図4は、IE13及びIE14(コポリマー、重合温度85℃)、並びに参考としてのIE17に関して、時間に伴う非絡み合いのポリマー溶融物の係数の増大を示す。
図2では、IE12及びIE16(コポリマー、重合温度40℃)、並びに参考としてのIE17に関して、時間に伴う非絡み合いのポリマー溶融物の係数の増大が示される。
図3は、IE11及びIE15(コポリマー、重合温度60℃)に関して、時間に伴う非絡み合いのポリマー溶融物の係数の増大を示す。
図4は、IE13及びIE14(コポリマー、重合温度85℃)、並びに参考としてのIE17に関して、時間に伴う非絡み合いのポリマー溶融物の係数の増大を示す。
図2〜3から、C6が40℃の重合中に供給される場合、特定量の非絡み合いをもつUHMWPEも調製できたことが分かり得る。最終的なUHMWPEのMvは僅かに減少し、絡み合いの増大を示すG’0/G’p値も増大した。
さらに、非絡み合いは、60℃でのC6の供給で調製されたサンプルからも検出されることが分かり得る。5重量%及び2.5重量%のC6をもつサンプルの両方の時間スイープ測定で平坦域に達しなかったが、C6を含有するサンプルのG’0/G’pは、より多くの非絡み合いを示すG’0/G’pのより一層低い開始点を有するべきである。
重合がより高い温度(85℃)で行われる場合、2.5重量%のC6の添加で調製されたサンプルの開始G’0/G’pは0.85未満であり、それは、C6を供給することなしに同じ温度下で調製されたサンプルのものよりも多くの非絡み合い又は5重量%のC6を添加して60℃で調製されたサンプルのものと類似の非絡み合いを示す。
さらに、非絡み合いは、60℃でのC6の供給で調製されたサンプルからも検出されることが分かり得る。5重量%及び2.5重量%のC6をもつサンプルの両方の時間スイープ測定で平坦域に達しなかったが、C6を含有するサンプルのG’0/G’pは、より多くの非絡み合いを示すG’0/G’pのより一層低い開始点を有するべきである。
重合がより高い温度(85℃)で行われる場合、2.5重量%のC6の添加で調製されたサンプルの開始G’0/G’pは0.85未満であり、それは、C6を供給することなしに同じ温度下で調製されたサンプルのものよりも多くの非絡み合い又は5重量%のC6を添加して60℃で調製されたサンプルのものと類似の非絡み合いを示す。
Claims (13)
- チーグラーナッタ触媒を用いて製造される、非絡み合いの高分子量又は超高分子量ポリエチレン((U)HMWPE)であって、
(i)180℃、一定歪0.5%、固定周波数10rad/秒、少なくとも3600秒の動的時間スイープ測定で決定される正規化弾性率の因子G’0/G’p(ここで、G’0は、サンプルの溶融直後にt0で測定される剪断弾性率であり、G’pは、最大剛性率である)が0.95未満であることを特徴とする、非絡み合いの高分子量又は超高分子量ポリエチレン。 - (i)固有粘度が少なくとも8.0dl/gであり、
(ii)公称粘度分子量(Mv)が少なくとも1.0×106g/molであり、
(iii)分子量(Mw)が少なくとも0.5×106g/molである
ことをさらに特徴とする、請求項1に記載の非絡み合いの高分子量又は超高分子量ポリエチレン。 - 前記ポリエチレンが、2.0mol%以下のC3〜C20−アルファオレフィンコモノマーをもつホモポリマー又はコポリマーのいずれかである、請求項1又は2に記載の非絡み合いの高分子量又は超高分子量ポリエチレン。
- 最初の加熱運転後にISO 11357−3に従って測定される融点Tm1が140.0℃超過のホモポリマーであることをさらに特徴とする、請求項3に記載の非絡み合いの高分子量又は超高分子量ポリエチレン。
- 前記正規化弾性率の因子G’0/G’pが0.90未満、好ましくは0.85未満である、請求項1に記載の非絡み合いの高分子量又は超高分子量ポリエチレン。
- 前記ポリエチレンは、
(i)固有粘度が少なくとも10.0dl/gであり、
(ii)公称粘度分子量(Mv)が少なくとも1.2×106g/molであり、
(iii)分子量(Mw)が少なくとも0.8×106g/molである、
請求項2に記載の非絡み合いの高分子量又は超高分子量ポリエチレン。 - 前記ポリエチレンは、最初の加熱運転後にISO 11357−3に従って測定される融点Tm1が140.5℃超過、好ましくは141.0℃超過である、請求項4に記載の非絡み合いの高分子量又は超高分子量ポリエチレン。
- 前記ポリエチレンは、1,000,000Pa・s〜30,000,000Pa・sの範囲において、190℃、0.05rad/秒の剪断応力で複素粘度η* 0.05を有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の非絡み合いの高分子量又は超高分子量ポリエチレン。
- 請求項1〜8のいずれか一項に記載の非絡み合いの高分子量又は超高分子量ポリエチレンの製造方法であって、スラリー相反応器内において、不活性炭化水素希釈剤中、10〜100℃の温度、チーグラーナッタ触媒及び共触媒の存在下であるが水素の非存在下であり、任意にC3−C20アルファオレフィンコモノマーの存在下で、エチレンを重合することを含む方法。
- 前記不活性炭化水素希釈剤がC1〜C4炭化水素又はそれらの混合物である、請求項9に記載の方法。
- 前記温度が30〜85℃である、請求項9又は10に記載の方法。
- 高密度ポリエチレン用の混合相手としての、請求項1〜8のいずれか一項に記載の非絡み合いの高分子量又は超高分子量ポリエチレンの使用。
- 請求項1〜8のいずれか一項に記載の非絡み合いの高分子量又は超高分子量ポリエチレンと、物品、好ましくはパイプの製造用の高密度ポリエチレンとを含むポリエチレン混合物の使用。
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