JP2017505181A - 弾性体を有する歯列矯正器具 - Google Patents

弾性体を有する歯列矯正器具 Download PDF

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Abstract

改良された歯列矯正器具、並びに関連するシステム及び方法が提供される。一態様では、器具が、歯を受けるように整形された複数のキャビティを有するシェルと、シェルに形成された不連続と、を含む。器具は又、第1の取付点においてシェルと直接結合される第1の部分と、第2の取付点においてシェルと直接結合される第2の部分と、を有する弾性部材を含む。弾性部材は、不連続と相互に作用するように配置されてよい。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、参照によりその全内容が本明細書に組み込まれている、2014年1月31日に出願された米国特許仮出願第61/934,657号の利益を主張するものである。
歯列矯正処置は、典型的には、不正咬合の修正、及び/又は美観の改善の為に、患者の歯を所定の配列に再配置することを含む。これらの目的を達成するために、ブレース、リテーナ、シェルアライナなどの歯列矯正器具が、歯列矯正歯科医によって患者の歯に適用されてよい。典型的には、それらの器具は、1つ以上の歯に力をかけて所望の歯の動きを引き起こすように構成される。力のかけ方は、歯が所望の配列に向かって漸進的に再配置されるように、歯科医によって(例えば、器具を変更したり、別のタイプの器具を使用したりすることによって)定期的に調節されてよい。
しかしながら、場合によっては、現行の歯列矯正器具では、所望の歯の再配置を達成する為に必要な力を効果的に発生させることができない場合があり、或いは、歯にかかる力を十分に制御することができない場合がある。更に、一部の既存の器具の弾性のなさが、器具が患者の歯と結合する機能の妨げになる場合があり、患者の不快さを高める可能性がある。
本発明は、背景技術の課題を解決するためのものである。
改良された歯列矯正器具、並びに関連するシステム及び方法が提供される。多くの実施形態では、患者の歯に装着されるように構成された歯列矯正器具が、不連続と、不連続と相互に作用するか、相互に作用するように構成された弾性部材と、を含む。本明細書に記載の器具は、歯にかかる力をよりよく制御することにより、改良された歯列矯正治療処置を可能にする。
従って、一態様では、歯列矯正器具が提供される。器具は、歯を受けるように整形された複数のキャビティを有するシェルと、シェルに形成された不連続と、を含む。多くの実施形態では、弾性部材は、第1及び第2の取付点においてシェルと直接結合され、不連続と相互に作用するように配置される。
本明細書、特許請求の範囲、及び添付図面を精査することにより、本発明の他の目的及び特徴が明らかになるであろう。
文献の引用
本明細書で言及される全ての発行物、特許、及び特許出願は、個々の発行物、特許、又は特許出願のそれぞれが、参照によって組み込まれるものとして具体的且つ個別に示されているのと同程度に、参照によって本明細書に組み込まれている。
本発明の新規な特徴は、添付の特許請求の範囲において詳細に説明されている。本発明の原理が利用された例示的実施形態を説明する以下の詳細説明、並びに以下の添付図面を参照することにより、本発明の特徴及び利点がよりよく理解されるであろう。
多くの実施形態による、歯再配置器具を示す図である。 多くの実施形態による、歯再配置システムを示す図である。 多くの実施形態による、複数の器具を使用する歯列矯正治療の方法を示す図である。 多くの実施形態による、結合された弾性部材、及び不連続を有する歯列矯正器具の一例を示す図である。 歯の上に配置された、図2Aの器具を示す図である。 多くの実施形態による、結合された弾性部材、及び不連続を有する歯列矯正器具の別の例を示す図である。 歯の上に配置された、図2Cの器具を示す図である。 多くの実施形態による、結合された弾性部材、及び不連続を有する歯列矯正器具の更に別の例を示す図である。 歯の上に配置された、図2Eの器具を示す図である。 多くの実施形態による、複数の弾性部材及び不連続を有する歯列矯正器具の一例を示す図である。 歯の上に配置された、図2Gの器具を示す図である。 多くの実施形態による、歯列矯正器具内の不連続の形状の更なる例を示す図である。 多くの実施形態による、歯を再配置する為の歯列矯正器具を示す図である。 歯の上に配置された、図3Aの器具を示す図である。 多くの実施形態による、歯を再配置する為の歯列矯正器具を示す図である。 多くの実施形態による、歯を再配置する為の別の歯列矯正器具を示す図である。 多くの実施形態による、歯を再配置する為の歯列矯正器具を示す図である。 歯の上に配置された、図5Aの器具を示す図である。 歯の再配置が行われた後の、図5Bの器具を示す図である。 多くの実施形態による、歯の上のアタッチメントを収容するチャネルを含む歯列矯正器具を示す図である。 多くの実施形態による、歯を再配置する為の歯列矯正器具の別の例を示す図である。 歯の上に配置された、図7Aの器具を示す図である。 図7Aの器具の咬合面を示す図である。 歯の再配置が行われた後の、図7Bの器具を示す図である。 多くの実施形態による、弾性体及び関連するガイド機構を有する歯列矯正器具を示す図である。 歯の上に配置された、図8Aの器具を示す図である。 歯の再配置が行われた後の、図8Bの器具を示す図である。 多くの実施形態による、テレスコピックシェルセグメントを有する歯列矯正器具を示す図である。 歯の上に配置された、図8Dの器具を示す図である。 歯の再配置が行われた後の、図8Eの器具を示す図である。 図8Cの器具のセグメントの断面図である。 多くの実施形態による、テレスコピックガイド機構の上面図である。 図8Hのテレスコピックガイド機構の側面図である。 多くの実施形態による、患者の歯の現在位置を保持する為の歯列矯正器具を示す図である。 多くの実施形態による、突起を有する歯列矯正器具を示す図である。 歯の上に配置された、図10Aの器具を示す図である。 歯の再配置が行われた後の、図10Bの器具を示す図である。 多くの実施形態による、複数の離散シェルセグメントに分割された器具を示す図である。 歯の上に配置された、図10Dの器具を示す図である。 歯の再配置が行われた後の、図10Eの器具を示す図である。 図10Cの器具の斜視図である。 多くの実施形態による、アタッチメントと係合するように構成された歯列矯正器具を示す図である。 歯の上に配置された、図11Aの器具を示す図である。 多くの実施形態による、アタッチメントと係合するように構成された歯列矯正器具の別の例を示す図である。 歯の上に配置された、図12Aの器具を示す図である。 多くの実施形態による、アタッチメントと係合するように構成された更に別の歯列矯正器具を示す図である。 歯の上に配置された、図13Aの器具を示す図である。 多くの実施形態による、アタッチメントと係合するように構成された歯列矯正器具を示す図である。 歯の上に配置された、図14Aの器具を示す図である。 多くの実施形態による、弾性部材を固定する機構を含む歯列矯正器具を示す図である。 多くの実施形態による、弾性部材を固定する機構を含む別の歯列矯正器具を示す図である。 多くの実施形態による、アタッチメントと係合するように構成された歯列矯正器具のフラップ形状の例を示す図である。 多くの実施形態による、アタッチメントと係合するように構成された歯列矯正器具のフラップ形状の例を示す図である。 多くの実施形態による、アタッチメントと係合するように構成された歯列矯正器具のフラップ形状の例を示す図である。 多くの実施形態による、アタッチメントと係合するように構成された歯列矯正器具のフラップ形状の例を示す図である。 多くの実施形態による、歯の上の複数のアタッチメントと係合する複数のフラップを含む歯列矯正器具を示す図である。 歯の再配置が行われた後の、図15Eの器具を示す図である。 多くの実施形態による、突起を含む歯列矯正器具の内面形状の断面図である。 図16Aの器具のシェルの断面図である。 歯の上に配置された、図16Bのシェルを示す図である。 多くの実施形態による、突起を含む歯列矯正器具の別の例の内面形状の断面図である。 図17Aの器具のシェルの断面図である。 歯の上に配置された、図17Bのシェルを示す図である。 多くの実施形態による、突起及び弾性体を含む歯列矯正器具の例を示す図である。 多くの実施形態による、突起及び弾性体を含む歯列矯正器具の例を示す図である。 多くの実施形態による、突起及び弾性体を含む歯列矯正器具の例を示す図である。 多くの実施形態による、突起を含む歯列矯正器具の別の例を示す図である。 多くの実施形態による、弾性部材及びアタッチメントとともに使用される歯列矯正器具シェルを示す図である。 多くの実施形態による、アタッチメントを有する弾性部材を示す図である。 図20Aの器具と結合された、図20Bの弾性部材を示す図である。 多くの実施形態による、複数の不連続を有する歯列矯正器具を示す図である。 多くの実施形態による、複数の不連続を有する歯列矯正器具を示す図である。 多くの実施形態による、複数の不連続を有する歯列矯正器具を示す図である。 多くの実施形態による、複数の不連続を有する歯列矯正器具を示す図である。 多くの実施形態による、複数の不連続を有する歯列矯正器具を示す図である。 多くの実施形態による、複数の不連続を有する歯列矯正器具を示す図である。 多くの実施形態による、歯にかかる力に影響を及ぼす、弾性部材の方向性を示す図である。 多くの実施形態による、歯にかかる力に影響を及ぼす、弾性部材の方向性を示す図である。 多くの実施形態による、歯にかかる力に影響を及ぼす、弾性部材の方向性を示す図である。 多くの実施形態による、歯にかかる力に影響を及ぼす、弾性部材の方向性を示す図である。 多くの実施形態による、歯の回転を引き起こすように構成された歯列矯正器具を示す図である。 多くの実施形態による、歯の回転を引き起こすように構成された歯列矯正器具を示す図である。 多くの実施形態による、歯の回転を引き起こすように構成された歯列矯正器具を示す図である。 多くの実施形態による、歯の回転を引き起こすように構成された歯列矯正器具を示す図である。 多くの実施形態による、歯の回転を引き起こすように構成された歯列矯正器具を示す図である。 多くの実施形態による、歯の回転を引き起こすように構成された歯列矯正器具を示す図である。 多くの実施形態による、歯の回転を引き起こすように構成された歯列矯正器具を示す図である。 多くの実施形態による、歯の回転を引き起こすように構成された歯列矯正器具を示す図である。 多くの実施形態による、テレスコピックガイド機構を有する歯列矯正器具を示す図である。 多くの実施形態による、テレスコピックガイド機構を有する歯列矯正器具を示す図である。 多くの実施形態による、付勢機構を有する歯列矯正器具を示す図である。 多くの実施形態による、付勢機構を有する歯列矯正器具を示す図である。 多くの実施形態による、付勢機構を有する歯列矯正器具を示す図である。 多くの実施形態による、付勢機構を有する歯列矯正器具を示す図である。 多くの実施形態による、歯列矯正治療の方法を概略的に示したブロック図である。 多くの実施形態による、歯列矯正器具の設計方法を概略的に示したブロック図である。 多くの実施形態による、歯列矯正治療をデジタル的に計画する方法を示す図である。 多くの実施形態による、データ処理システムの簡略化されたブロック図である。
本明細書に記載の歯列矯正器具、並びに関連するシステム及び方法は、1つ以上の歯の再配置、1つ以上の歯の現在位置の保持、又はこれらの組み合わせの為の歯列矯正治療処置の一環として使用されてよい。そのような器具として、患者の歯を受けるように整形されたシェルがあってよく、シェルの形状は、所望の歯の配置を達成する為に歯に適切な力がかかるように選択される。多くの実施形態において、本明細書に記載の歯列矯正器具は、歯に歯列矯正力をかける為に、シェルに形成された1つ以上の不連続との組み合わせで動作する、1つ以上の弾性部材(本明細書では「弾性体」とも称する)を利用する。1つ以上の不連続及び/又は1つ以上の弾性部材の形状及び構成は、かける力の大きさ及び方向を制御する為に選択されてよい。歯又は歯にマウントされた1つ以上のアタッチメントに1つ以上の弾性体が固定される既存の方法とは異なり、本明細書に開示の器具は、シェルと直接結合されて、不連続との相互作用を介して歯に力をかける1つ以上の弾性部材を使用する。そのような器具は、歯列矯正用途向けに、より大きな、且つ/又はより精密に制御された力を発生させる為に使用されてよい。更に、この、1つ以上の不連続及び/又は1つ以上の弾性体の形状及び構成は、器具の局所的なコンプライアンスを調節することによって器具のフィット性を向上させて患者の不快さを軽減する為に使用されてよい。更に、シェルのコンプライアンスを局所的に制御することにより、本明細書に記載の手法は、歯に力をかけるように意図された、器具上の幾つか又は全ての点(「作用点」とも呼ばれる)が、治療プロセス全体にわたって歯との十分な接触を維持するようにして、再配置の精度及び効率を向上させる為に使用されてよい。各作用点において歯にかかる力の大きさは、シェルのコンプライアンス、並びに、不連続及び/又は弾性体の構成に応じて、様々であってよい。
従って、一態様では、歯列矯正器具は、歯を受けるように整形された複数のキャビティを有するシェルと、そのシェルに形成された不連続と、を含んでよい。器具は又、第1の取付点においてシェルと直接結合される第1の部分と、第2の取付点においてシェルと直接結合される第2の部分と、を有する弾性部材を含む。弾性部材は、不連続と相互に作用するように配置されてよい。例えば、弾性部材は、シェルにおいて不連続の反対側にある領域と相互に作用することによって、器具が歯に取り付けられている間、且つ/又は、結果として1つ以上の歯の再配置が行われている間の、不連続の構成及び/又は大きさの変化を吸収してよい。
歯列矯正器具は、歯と結合されるアタッチメントを収容するように構成されてよい。弾性部材の、第1の取付点と第2の取付点との間の部分が、アタッチメントと係合されてよく、或いは係合可能であってよい。
歯列矯正器具は、1つ以上の歯間空間を狭めるように構成されてよい。例えば、歯列矯正器具は、器具が歯に装着されたときに、隣接歯間空間を狭める歯の動きを引き起こすように構成される、1つ以上の弾性部材及び1つ以上の不連続を含んでよい。
任意の適切な構成及び/又は個数の不連続が使用されてよい。例えば、不連続は、シェルの開口、又はシェルの切れ目、又はシェルの変形であってよいか、これを含んでよい。
多くの実施形態では、弾性部材の、第1の取付点と第2の取付点との間の部分が、複数のキャビティにまたがるように、シェルの表面に沿って延びる。不連続は、シェルの、第1の取付点と第2の取付点との間に配置された複数の開口を含んでよい。器具が歯に装着されたときに、それら複数の開口のそれぞれが、隣接歯間領域に隣接又は近接してよい。
多くの実施形態では、シェルの近心−遠心の歯列弓長が、器具が歯に装着されていないときには、より短いか、より短くなるように適合され、器具が歯に装着されているときには、より長いか、より長くなるように適合される。例えば、歯列矯正器具は、器具が歯に装着されているかどうかに応じてシェルの歯列弓長が異なるように、1つ以上の不連続及び1つ以上の弾性体を含んでよい。別の例として、不連続はシェルを複数の離散セグメントに分割してよく、それらのセグメントは1つ以上の弾性体によって結合されており、各セグメントは互いに対して動くことが可能であり、これによって、器具が歯に装着されているかどうかに応じてシェルの歯列弓長が変化することが可能になる。
歯列矯正器具は、不連続にまたがる1つ以上の弾性体を含んでよい。例えば、歯列矯正器具は、シェルの細長い開口という形態の不連続を含んでよく、弾性部材の、第1の取付点と第2の取付点との間の部分がその細長い開口にまたがっている。
多くの実施形態では、第1及び第2の取付点はシェル上に配置されており、器具が歯に装着されたときに、弾性部材の、第1の取付点と第2の取付点との間の部分が、隣接歯間領域に隣接又は近接する。例えば、第1の取付点は、シェルの舌側面上に配置されてよく、第2の取付点は、シェルの頬側面上に配置されてよい。別の例では、第1及び第2の取付点は、それぞれがシェルの舌側面上に配置されてよい。更なる例として、第1及び第2の取付点は、それぞれがシェルの頬側面上に配置されてよい。
多くの実施形態では、器具が、シェルに形成されてシェルの各部分間の相対的な動きをガイドするように構成された1つ以上のガイド機構を含み、この相対的な動きは弾性部材によってかかる力によるものである。この1つ以上のガイド機構は、弾性部材によってかかる力の大きさ又は方向の少なくとも一方に影響を及ぼしうる。場合によっては、この1つ以上のガイド機構は、シェルに形成されたテレスコピック形状を含んでよい。
器具は、シェルに形成されて、弾性部材の一部分を、シェルに対して指定された位置に保持するように構成された1つ以上の保持機構を含んでよい。この1つ以上の保持機構は、シェルに形成された溝を含んでよく、この溝の中に、弾性部材のその部分が保持される。
多くの実施形態では、第1及び第2の取付点の少なくとも一方が、シェルに形成されたフックを含み、このフックは、弾性部材をシェルに固定するように構成されている。弾性部材の一部分が、第1の取付点と第2の取付点との間を延びてよい。
多くの実施形態では、不連続は、シェルのキャビティ内で受けられる、又は受けられることが可能な歯にマウントされたアタッチメントを収容するように構成されたフラップを、シェルの1つの場所に形成する。弾性部材の、第1の取付点と第2の取付点との間の部分が、フラップの周囲に延びてアタッチメントと係合してよく、弾性部材はアタッチメントに力を直接かける。別の例として、弾性部材の、第1の取付点と第2の取付点との間を延びる部分が、フラップにまたがってよく、弾性部材はフラップを通してアタッチメントに力をかける。
別の態様では、歯列矯正治療の一方法が、歯を受けるように整形された複数のキャビティを有するシェルと、そのシェルに形成された不連続と、を含む歯列矯正器具を提供するステップを含む。シェルの、不連続と相互に作用する場所に、弾性部材が直接結合されてよく、弾性部材の第1の部分が第1の取付点においてシェルと直接結合され、弾性部材の第2の部分が第2の取付点においてシェルと直接結合される。器具は、患者の歯の上に配置されてよい。弾性部材と不連続との相互作用を介して、歯に力がかけられてよい。
多くの実施形態では、弾性部材及び不連続は、隣接歯間空間を狭める歯の動きを引き起こすように構成される。不連続は、シェルのアパーチャ、シェルの切れ目、又はシェルの変形であってよい。場合によっては、弾性部材の、第1の取付点と第2の取付点との間の部分が、その部分が複数のキャビティにまたがるように、シェルの表面に沿って延びる。
多くの実施形態では、シェルの近心−遠心の歯列弓長が、器具が歯に装着されていないときには、より短いか、より短くなるように適合され、器具が歯に装着されているときには、より長いか、より長くなるように適合される。1つ以上のガイド機構が、シェルに形成されて、シェルの一部分の動きをガイドするように構成されてよく、この動きは弾性部材によってその部分にかけられる力によるものである。
別の態様では、歯列矯正システムが、複数の歯列矯正器具を含み、各歯列矯正器具は、歯を受けるように整形された複数のキャビティを含むシェルを有する。これらの器具は、1つ以上の歯を第1の配列から第2の配列まで動かす為に、患者によって連続的に装着されるように適合されてよい。それらの器具のうちの少なくとも1つが、シェルに形成された不連続と、この不連続と相互に作用するように配置された弾性部材と、を含む。弾性部材は、第1の取付点においてシェルと直接結合される第1の部分と、第2の取付点においてシェルと直接結合される第2の部分と、を有してよい。
多くの実施形態では、不連続は、シェルの細長い開口を含んでよく、弾性部材の、第1の取付点と第2の取付点との間の部分がその細長い開口にまたがっている。第1及び第2の取付点はシェル上に配置されてよく、器具が歯に装着されたときに、弾性部材の、第1の取付点と第2の取付点との間の部分が、隣接歯間領域に隣接又は近接する。
多くの実施形態では、1つ以上の保持機構が、シェルに形成され、弾性部材の一部分を、シェルに対して指定された位置に保持するように構成される。場合によっては、第1及び第2の取付点の少なくとも一方が、シェルに形成されたフックを含み、このフックは、弾性部材をシェルに固定するように構成されている。
多くの実施形態では、弾性部材の一部分が、第1の取付点と第2の取付点との間を延びる。不連続は、シェルのキャビティ内で受けられる、又は受けられることが可能な歯にマウントされるアタッチメントを収容するように構成されたフラップを、シェルの1つの場所に形成してよい。
以下、図面を参照していく。図面において、類似の参照符号は、様々な図における類似の要素を示す。図1Aは、顎の個々の歯102の漸進的再配置を達成する為に患者が装着できる、例示的な歯再配置器具、即ち、アライナ100を示す。この器具は、歯を受けて弾性的に再配置する歯受けキャビティを有するシェル(例えば、ポリマーシェル)を含んでよい。多くの実施形態では、適切なポリマー材料薄膜のシートから、ポリマー器具が形成されてよい。器具は、上顎又は下顎に存在する全ての歯、又はそれらの歯の全てよりは少ない歯に上から嵌められてよい。器具は、患者の歯に適応することに特化して設計されてよく(例えば、歯受けキャビティのトポグラフィが患者の歯のトポグラフィと一致する)、且つ、印象、スキャンなどによって生成された患者の歯の陽性モデル又は陰性モデルに基づいて製作されてよい。或いは、器具は、歯を受けるように構成されているものの、必ずしも患者の歯のトポグラフィと一致するように整形されていない汎用器具であってよい。場合によっては、器具が受ける特定の歯だけが器具によって再配置され、他の歯は、再配置の対象である1つ以上の歯に対して器具が力をかける際に、器具を定位置に保持する為のベース又はアンカー領域を提供してよい。場合によっては、多くの歯、又はほとんどの歯、更には全ての歯が、治療中のどこかの時点で再配置される。動かされる歯は、器具が患者によって装着される際に器具を保持するベース又はアンカーとして働いてもよい。典型的には、器具を歯に対して定位置に保持するために、ワイヤ又は他の手段が提供されない。しかしながら、場合によっては、選択された力を器具が歯にかけることができるように、歯102上に個別アタッチメント104又は他のアンカー要素を設け、対応するレセプタクル又は開口106を器具100内に設けることが望ましいか必要となることがある。インビザライン(登録商標)システム(Invisalign(登録商標) System)で利用されているものを含む例示的器具が、アラインテクノロジー社(Align Technology, Inc.)に割り当てられている多数の特許及び特許出願に記載されており、例えば、米国特許第6,450,807号及び同第5,975,893号、並びにワールドワイドウェブでアクセス可能な同社ウェブサイト(例えば、URL「invisalign.com」を参照されたい)に記載されている。
図1Aに示されるように、器具100は、単一歯列弓を描く患者の歯列102に上から嵌められるように設計され、歯列の陽性モデルによって表現されてよい。器具100は、シェルに形成されて、患者の歯の上にマウントされたブラケットなどのアタッチメント104を収容するように構成されたレセプタクル106を含む(レセプタクル106は、陽性モデルの歯の上の同一アタッチメントに対応してよい)。アタッチメント104は、(例えば、レセプタクル106を介して)器具100と係合されると、シェルによってかけられた再配置力を歯に伝達することが可能である。歯列矯正器具との使用に適するブラケット及び他の、歯にマウントされるアタッチメントの更なる例が、米国特許第6,309,215号及び同第6,830,450号に記載されている。
図1Bは、複数の器具112、114、116を含む歯再配置システム110を示す。本明細書に記載のいずれの器具も、複数の器具からなるセットの一部として設計及び/又は提供されてよい。そのような実施形態では、各器具は、歯受けキャビティの形状が、その器具によって達成されることを意図された、中間的又は最終的な歯配列に対応するように、構成されてよい。一連の漸進的位置調節器具を患者の歯にかぶせていくことによって、患者の歯は、初期歯配列から目標歯配列に向かって漸進的に再配置されることが可能である。例えば、歯再配置システム110は、初期歯配列に対応する第1の器具112と、1つ以上の中間的な歯配列に対応する1つ以上の中間的な器具114と、目標歯配列に対応する最終的な器具116と、を含んでよい。目標歯配列は、計画された全歯列矯正治療の最後における患者の歯として選択される、計画された最終歯配列であってよい。或いは、目標歯配列は、一連の歯列矯正治療の途中の、患者の歯の様々な中間的な配列のうちの1つであってよく、それらの配列は、手術が推奨される配列、歯牙隣接面の切削(IPR)が適切である配列、進捗チェックがスケジュールされている配列、アンカー配置が最良である配列、口蓋拡大が望ましい配列等を含んでよい。従って、当然のことながら、目標歯配列は、1つ以上の漸進的再配置段階の後の、患者の歯の任意の計画された結果配列であってよい。同様に、初期歯配列は、その後に1つ以上の漸進的再配置段階が続く、患者の歯の任意の初期配列であってよい。
図1Cは、多くの実施形態による、複数の器具を使用する歯列矯正治療の方法150を示す。方法150は、本明細書に記載の器具又は器具セットのうちのいずれを使用して実施されてもよい。ステップ160では、患者の歯を第1の歯配列から第2の歯配列に再配置する為に、患者の歯に第1の歯列矯正器具を適用する。ステップ170では、患者の歯を第2の歯配列から第3の歯配列に再配置する為に、患者の歯に第2の歯列矯正器具を適用する。方法150は、患者の歯を初期配列から目標配列まで漸進的に再配置する為に、必要に応じて、任意の適切な数及び組み合わせの一連の器具を使用して、繰り返されてよい。器具は、1つの工程で全数が生成されてよく、或いは、(例えば、治療の1つの段階の開始時に)複数のセット又はバッチの形で生成されてよく、或いは、器具は、一度に1つずつ製作されてよく、患者は、各器具を、歯に対する各器具の圧力が感じられなくなるまで、又は各段階について表明された歯の移動の最大量が達成されるまで、装着してよい。複数の様々な器具(例えば、セット)が、患者がそれらの複数の器具のいずれかを装着する前に、設計されてよく、更には製作されてよい。患者は、適切な期間にわたって1つの器具を装着した後、その現在の器具を、一連の器具における次の器具と交換してよく、これは、次の器具がなくなるまで行われてよい。これらの器具は、一般に、歯に貼り付けられるものではなく、患者は、処置中の任意の時点で器具を配置したり交換したりしてよい(例えば、患者が取り外し可能な器具)。一連の器具の中の最後の1つ又は幾つかの器具は、歯配列を過剰矯正するように選択された1つ又は幾つかの形状を有してよい。例えば、1つ以上の器具が、(完全に使い切られた場合には)個々の歯を、「最終」として選択された歯配列よりも動かすであろう形状を有してよい。そのような過剰矯正は、再配置方法の終了後の逆戻りの可能性を相殺する(例えば、個々の歯がそれらの矯正前の位置に向かって戻る動きを容認する)為に望ましい場合がある。過剰矯正は又、矯正のペースを早める上で有利である場合がある(例えば、所望の中間的又は最終的な位置を越えて位置する形状の器具は、個々の歯をその位置に向かって、より速いペースで動かしうる)。そのような場合、器具によって規定されている位置に歯が到達する前に、その器具の使用を終了してよい。更に、器具の何らかの不正確さ又は制約を補償する為に、過剰矯正が意図的に適用される場合がある。
多くの実施形態では、歯列矯正器具は、1つ以上の弾性部材を含む。この弾性部材は、バンド、コード、ストリップ、ループ、ワイヤ、ばね、メッシュ、メンブレン、骨組み、薄膜、又は他の任意の適切な弾性接続要素であってよく、1つ以上のポリマー、1つ以上の金属、又は複合物などの材料から製作されてよい。多くの実施形態では、弾性部材は、押し出し、ラピッドプロトタイピング、吹きつけ、熱成形、又はこれらの適切な組み合わせによって製作されてよい。弾性部材は、1種類の弾性材料、又は複数種類の弾性材料から製作されてよい。弾性材料の特性(例えば、長さ、幅、厚さ、面積、形状、断面、剛性等)は、弾性部材としての所望の特性、例えば、弾性部材によってかけられる力の大きさ及び/又は方向に応じて選択されてよい。
歯列矯正器具は、本明細書において前述された歯受けキャビティを有するシェルと、シェルと結合される1つ以上の弾性部材と、を含んでよい。弾性部材とシェルとを結合するには、様々な構成が可能である。弾性部材の1つ以上の部分(例えば、弾性部材の各端部にあるか、その近傍にある部分)が、適切な数の取付点(例えば、1個、2個、3個、又は4個以上)においてシェルと結合されてよい。代替又は追加として、弾性部材の1つ以上の部分が、連続する取付領域にわたってシェルと結合されてよい。取付点に関係する、本明細書における説明はいずれも、取付領域についても当てはまるものと考えられてよく、逆も同様である。各取付点は、シェルの任意の適切な部分に位置してよく、例えば、頬側面上、舌側面上、咬合面上、歯肉面上、内側面上(例えば、歯に隣接又は近接する面上)、外側面上(例えば、歯から遠い面上)、又はこれらの適切な組み合わせに位置してよい。取付点の位置は、歯にかかる力(例えば、力の大きさ及び/又は軌道)を制御するように選択されてよい。多くの実施形態では、弾性部材は、間に入る取付具又は留め具を利用することなく、シェル上の取付点と直接結合される。例えば、弾性部材は、粘着及び/又は接着によってシェルと直接結合されてよい。別の例では、シェル上の取付点は、1つ以上のフック、突起、開口、タブ、又は他のそのような、弾性部材をシェルに直接固定することに適した機構とともに形成されてよく(例えば、単体又は一体構造のピースになるように、それらの形状と一体的に形成されてよく)、あるいはそれらの機構になるように形成されてよい。代替実施形態では、弾性部材は、シェルと間接的に結合されてよい(例えば、単体又は一体構造のピースとしてシェルと一体的に形成されるのではない取付具又は固定具により、シェルと間接的に結合されてよい)。場合によっては、弾性部材は、シェルに永続的に貼り付けられる。逆に、弾性部材は、取り外し可能にシェルと結合されてよく、或いは他の方法でシェルからの取り外しが可能であってよい。多くの実施形態では、弾性部材は、シェルとだけ結合され、患者の歯、又は歯にマウントされたアタッチメントとは結合されない。
本明細書に記載の歯列矯正器具は、シェルに形成された1つ以上の不連続を含んでよい。この1つ以上の不連続は、1つ以上の切れ目、フラップ、開口(例えば、穴、窓、ギャップ、ノッチ)、及び/又は、シェルの(例えば、頬側面内、舌側面内、咬合面内、及び/又は歯肉面内の)任意の適切な部分に形成された変形(例えば、突起、くぼみ、浮き彫り)などであってよい。そのような不連続の形状例については、本明細書において更に詳述される。本明細書において示される不連続は、歯列矯正器具によって患者の歯にかかる力を制御する為に使用されてよい。多くの実施形態では、所望の力を発生させる為に、1つ以上の不連続が、1つ以上の弾性部材との組み合わせで使用される。代替実施形態では、歯列矯正器具は、弾性部材を全く使用せずに1つ以上の不連続を含んでよく、歯にかかる力は、不連続のみの使用によって調整される。
多くの実施形態では、1つ以上の弾性部材が、器具シェルの1つ以上の不連続と相互に作用するように配置される。場合によっては、弾性部材用の2つ以上の取付点の間に不連続が位置し、弾性部材の、取付点間を延びる部分が不連続(又は不連続の少なくとも一部分)にまたがる。代替又は追加として、弾性部材の、取付点間の部分が、不連続の周囲に延びてよい(例えば、不連続のアパーチャ又はフラップの周辺部の周囲に延びてよい)。弾性部材と不連続との間の相互作用は、弾性部材が不連続に(例えば、フラップを押したり引いたりすることや変形等によって)直接力をかけることによって、並びに、シェルの、不連続と近接する部分に力をかけることによって(例えば、シェルの、切れ目、アパーチャを囲む部分に力をかけることによって)行われてよい。そのような相互作用は、例えば、器具が装着されているときに(例えば、結果として与えられる力が、不連続の形状を変化させるのに適した方向であるように)弾性部材が不連続に対して力をかけること、又は不連続の領域内に力をかけること、及び/又は、器具が装着されていないときに弾性部材が不連続に対して力をかけることを含んでよい。多くの実施形態では、かかる力は、少なくとも部分的には、弾性部材の変形(例えば、伸長、圧縮、屈曲、湾曲)によって発生する。場合によっては、弾性部材の変形は、対応する不連続及び/又はシェルの変形によって引き起こされてよく、例えば、器具が歯の上に配置されたときに発生する変形によって引き起こされてよい。これについては、後で詳述する。
弾性部材と不連続との間の相互作用の結果として、器具シェルの一部分に力がかけられてよい。結果として発生する力が互いに関連付けられて、シェルを通して、シェルの下の歯に伝達されてよく、これによって、指定された歯配列に向かう歯の動き(例えば、突出、貫入、回転、トルク、傾斜、及び/又は平行移動)が引き起こされる。歯が指定の配列に向かって動くにつれて、不連続の変形が小さくなっていってよく、最終的に歯が指定の配列に達すると、不連続は、その変形されていない状態(「完全に自由な」状態とも呼ばれる)に完全に戻る。多くの実施形態では、シェルは、所定量の内部空間を(例えば、シェルの歯受けキャビティ内に)含むことにより、1つの配列から次の指定の配列への歯の動きを吸収する。内部空間の大きさによって、歯が動く範囲を制御することが可能である。例えば、歯が内部空間の可動範囲を動いてシェルの内部表面(例えば、歯受けキャビティの壁)に達したら、それ以上動かないようにすることが可能である。更に、不連続の形状(例えば、大きさ)も、歯が動く範囲に影響を及ぼすことが可能であり、不連続が完全に自由な状態になったら、歯がそれ以上動くことはない。場合によっては、歯が所望の構成で保持されるように、内部表面の1つ以上の部分が、シェルの他の部分より堅い材料で製作されてよい。
歯にかかる力の大きさ及び/又は方向は、少なくとも部分的に、不連続の形状、並びに、弾性部材に対する不連続の相対的な位置決めによって制御されてよく、或いは、これらに影響されてよく、或いはこれらに基づいてよい。不連続の寸法(例えば、長さ、幅、深さ、表面積等)及び/又は形状は、例えば、器具のコンプライアンスが指定されたレベルになるように計算されてよい。例えば、シェルの、不連続に近接する部分のコンプライアンスをより高くしてよく、シェルの、不連続から遠い部分の剛性をより高くしてよい。多くの実施形態では、不連続は、変形することが可能(例えば、形状、大きさが変化することが可能)、且つ/又はずれることが可能であるように構成されることによって、器具の局所的コンプライアンスを高める。シェルの様々な部分の局所的コンプライアンスは、結果としてシェルの下の歯にかかる力を制御する為に使用されてよい。
歯にかかる力は、弾性部材の特性(例えば、長さ、幅、厚さ、面積、形状、断面、数、弾性係数、及び他の材料特性等)に影響される可能性もある。所望の歯の動きを引き起こす為に、複数の特性の任意の適切な組み合わせが用いられてよく、そのような特性は、弾性体内で均質であっても様々であってもよい。多くの実施形態では、弾性部材の弾性は、弾性部材の変形方向に応じて様々であってよい(異方性弾性)。例えば、弾性部材は、1つ以上の指定された方向(例えば、長手方向、水平方向等)に変形された場合にコンプライアンスがより高く、それら以外の方向に変形された場合にコンプライアンスがより低い(又はコンプライアンスがゼロである)ように構成されてよく、又は、その逆であるように構成されてよい。この弾性の方向性を用いて、結果として歯にかかる力が制御されてよい。
任意選択で、弾性部材は、器具と結合される前に、且つ/又は、器具が患者に装着される前に、(例えば、取付点及び/又は不連続の配置が原因で)変形されていて、弾性部材には初期「プレローディング」力又は張力がかかっている可能性がある。プレローディングは、治療期間を通してほぼ一定の力を歯にかけることに利用されてよい。更に、プレローディングを利用することにより、(例えば、所望の治療計画に従って)十分な力が歯にかかるようにすることが可能である。代替として、弾性部材は、器具への取り付け、及び/又は器具の装着の前には弛緩していてよく、器具が歯に配置される前にはプレローディング力が存在しない。
図2A及び図2Bは、多くの実施形態による、結合された弾性部材202を有する歯列矯正器具200を示す。弾性部材202は、対向する2つの端部を有する細長いバンド又はストリップとして示されている。弾性部材202の両端部は、1つの歯列弓としての歯を受けるように整形されたシェル204の外面に取り付けられる。図2A及び図2Bでは、弾性部材202は、シェル204に形成された不連続206にまたがっており、弾性部材202の両端部が、不連続206の両側においてシェル204に取り付けられている。不連続206は、細長い切れ目208を含んでおり、任意選択で、切れ目208の両端部は円形アパーチャ210の形で末端をなしている。円形アパーチャ210を使用することにより、シェル204に力がかかったときに、切れ目208の長さが望ましくない形で伸びるのを防ぐことが可能である。代替実施形態では、円形アパーチャの代わりに他のタイプのアパーチャ形状(例えば、楕円形アパーチャ)が使用されてよい。多くの実施形態では、(図2Bに示されるように)患者の歯列弓212の歯に器具200が配置されると、患者の現在の歯構成と、器具200の形状によって指定される歯配列との間の意図的に設計された不一致によって発生する力によって、シェル204の少なくとも幾つかの部分が変形し、これに応じて不連続206も変形する。例えば、シェル204が伸びると、細長い切れ目208が広がって細長いアパーチャ214になる可能性がある。不連続が変形することにより、器具の形状が、患者の歯の現在の位置に適合しやすくなり、これによって、器具の装着時に患者が体感する不快さが軽減される。更に、不連続が変形することにより、(例えば、器具製作における不正確さ、初期歯配列の測定データの不正確さ、歯の動きが治療計画より遅れていること、或いは治療計画に適合していないこと等に起因して)器具の構成に対して患者の歯が理想的な配列になっていない状況であっても、器具が患者の歯を収容することを可能にすることができる。更に、不連続が変形することにより、器具が歯のより大きな動きを引き起こすことを可能にすることができ、これによって、器具の使用期間をより長くすることが可能になる。
不連続206及び/又はシェル204が変形すると、たいていは弾性部材202も変形する。例えば、弾性部材202は、不連続206が広がることによって伸びることが可能である。多くの実施形態では、そのような変形によって弾性部材202に発生する張力に対して、シェル204の一部分、例えば、シェル204の、不連続206に近接する部分による、連続的な力である反作用が発生しうる。結果として発生する力が互いに関連付けられて、シェル204によって、シェルの下の歯に伝達されてよく、これによって、歯を所望の所定の配列へ再配置する歯の動きが引き起こされる。例えば、不連続206は歯216に隣接して位置している為、器具200は、歯216とその隣接歯218とに力をかけて、それらが互いに向かって(例えば、矢印220を参照)動くようにすることが可能である。この動きによって、歯216と歯218との間の隣接歯間空間が狭まり、これによって、歯列弓212の近心−遠心の長さが短縮されることが可能である(例えば、矢印222を参照)。歯の再配置によって、歯配列と器具形状との不一致が小さくなり、これによって、器具200から歯にかかる力の量が漸減するにつれて、シェル204、不連続206、及び/又は弾性部材202の変形が低減されることが可能である。
図2C及び図2Dは、多くの実施形態による、結合された弾性部材232と、シェル236内に形成された不連続234と、を有する歯列矯正器具230を示す。不連続234は図2Aの不連続206とよく似ているが、相違点として、切れ目208が狭く細長いアパーチャに置き換えられており、このアパーチャは、シェル236から材料を除去するなど、任意の適切な方法で形成されてよい。本明細書では、「狭い」という語句は、例えば、アパーチャの第1の方向の広がりが、アパーチャの第2の(例えば、垂直)方向の寸法の2倍超(例えば、4倍超)であることを意味してよい。図2Dに示されるように、患者の歯列弓238の上に配置されると、不連続234及び弾性部材232は、歯239に近接して位置する。不連続234の細長いアパーチャは、装着時(例えば、アパーチャが大きくなったとき)に変形してよく、これによって、弾性部材232に張力が発生し、これによって、シェル236の、不連続234の対向する側部に配置された部分に力がかかる。結果として発生する力が互いに関連付けられて、シェルの下の歯にかけられることにより、隣接歯間空間が閉じられてよく(例えば、矢印240を参照)、これによって、歯列弓の全体長さが短縮される(例えば、矢印242を参照)。
図2E及び図2Fは、多くの実施形態による、結合された弾性部材252と、不連続254と、を有する歯列矯正器具250を示す。不連続254は、器具200の不連続206と同様に、シェル256の細長い切れ目として形成されてよい。(図2Fに示されるように)器具250が装着されると、不連続254は、歯258と歯260との間の隣接歯間空間に近接して位置してよい。弾性部材252は、器具250の装着時に、歯258、260に近接する取付点においてシェル256に取り付けられてよい。器具250の動作原理は、器具200及び230の場合と同様であるが、相違点として、弾性部材252は、不連続254との相互作用により、歯258と歯260との間の隣接歯間空間を狭める歯の動き(例えば、矢印262を参照)を引き起こす。
図2G及び図2Hは、シェル276内に形成された複数の弾性部材272及び不連続274を有する歯列矯正器具270の一例を示す。各弾性部材272は、複数の不連続274のうちの1つをまたぐように配置されており、不連続274はシェル276の切れ目として示されている。器具270が(図2Hに示されるように)歯列弓278の上に装着されると、不連続274は、隣接弛緩領域に近接して配置される。弾性部材272と不連続274との間の相互作用により、隣接歯間空間を狭めるように歯を再配置する力を発生させることが可能である(例えば、矢印280を参照)。図2G及び図2Hでは弾性部材272及び不連続274は器具の頬側面にのみ位置するように示されているが、それらは他の面に位置してもよく、例えば、舌側面又は咬合面、並びにこれらの面の任意の組み合わせに位置してよい。例えば、器具は、舌側面に位置する幾つかの不連続及び弾性体と、頬側面に位置する幾つかの不連続及び弾性体と、を含んでよい。この構成では、シェルの両面から、シェルの下の歯に力がかかる為、再配置の効率が高まる。隣接弛緩領域に近接する領域以外の領域に、1個、2個、又は3個以上の不連続が追加又は代替として配置されてよく、任意選択で、各不連続を、0個、1個、又は2個以上の弾性部材がまたいでよい。
図2Iは、多くの実施形態による、歯列矯正器具シェルにおける1つ以上の不連続の更なる形状例を示す。既述のとおり、不連続は、例えば、切れ目、フラップ、アパーチャ、変形などのような、任意の適切な構成を有してよい。例えば、不連続はシェルの切れ目を含んでよく、切れ目は、直線部分及び/又は曲線部分を含んでよい(例えば、曲線切れ目290)。別の例として、不連続は、適切な形状に形成されたアパーチャを含んでよく、例えば、円、楕円(例えば、楕円アパーチャ292、294)、三角形、正方形、長方形(例えば、長方形アパーチャ296)、又は他の多角形、及び/又はこれらの適切な組み合わせの形状に形成されたアパーチャを含んでよい。不連続及び/又は弾性体は、任意の適切な方向に配置されてよい。例えば、弾性部材は、(咬合−歯肉方向に沿って)垂直方向に延びてよく、或いは(近心から遠心に向かう方向に沿って)水平方向又は長手方向に延びてよく、或いは他の任意の適切な方向に延びてよい。同様に、不連続は、垂直方向に延びてよく(例えば、不連続290、294、296)、或いは水平方向又は長手方向に延びてよく(例えば、不連続292)、或いは他の任意の適切な方向に延びてよい。弾性部材及び/又は不連続の方向は、所望の歯の動きに基づいて選択されてよい。場合によっては、様々なタイプの動きを発生させる為に、様々な方向が採用されてよい。
多くの実施形態では、不連続は、適切な構成で配列された複数の個別要素(例えば、複数の円形アパーチャ298)からなるものであってよい。器具は、任意の適切な数及びタイプの不連続が組み込まれてよく、それらの不連続は、任意の適切な数の弾性部材と相互に作用してよい。例えば、1つの弾性部材が1つの不連続とペアであってよい。或いは、複数の弾性部材が1つの不連続と相互に作用してよい。逆に、又は追加で、1つの弾性部材が複数の不連続と相互に作用してよい。本明細書に記載の不連続は、これらに対応する弾性部材とともに、シェルの下の歯列に対して任意の適切な様式で(例えば、1つ以上の歯、1つ以上の隣接歯間領域等に近接して)シェル上に配列されてよく、且つ、互いに対して任意の適切な様式でシェル上に配列されてよい。
図3A及び図3Bは、多くの実施形態による、歯310を再配置する歯列矯正器具300を示す。例えば、器具300は、歯310の隣接歯間空間を狭める為に使用されてよい。歯列矯正器具300は、シェル304と、シェル304と結合された弾性部材302と、を含む。シェル304は、シェルに形成された複数の不連続308を有する。弾性部材302の長さは、複数の歯受けキャビティ306にまたがって、シェル304の表面に沿って延びる。弾性部材302は、ここでは切れ目として示されている複数の不連続308にまたがっているが、他の形状が採用されてもよい。図3Bに示されるように、患者の歯310の上に配置されると、不連続308は、複数の開口を形成するように変形してよい。歯列矯正器具300は、不連続308の各開口が歯310のそれぞれの隣接歯間領域の上又は近傍に配置されるように、構成されてよい。結果として発生する力が互いに関連付けられて、歯310にかけられることによって、歯310の隣接歯間空間を狭める歯の動きが引き起こされるように、弾性部材302はシェル304に力をかけることが可能である。
多くの実施形態では、器具は、弾性部材(又は弾性部材の適切な部分)を、シェルに対して相対的に指定された位置に保持する為に、シェルに形成された1つ以上の保持機構(例えば、溝、畝、突起、くぼみ等)を含む。保持機構は、弾性部材が比較的長い為にシェル304に対して相対的にすべりやすい場合に有利である場合がある。例えば、器具300のシェル304は、弾性部材302を、歯受けキャビティ306及び不連続308にまたがる構成に拘束するように構成された溝(図示せず)を含んでよい。そのような保持機構を採用することにより、弾性部材が所望の位置から偶発的にずれたり外れたりするのを防ぐことが可能であり、これによって、治療に必要な力が維持されるようにすることが可能である。
図4Aは、多くの実施形態による、歯を再配置する歯列矯正器具400の構成を示す。例えば、器具400は、隣接歯間空間を狭める為に使用されてよい。器具400は、シェル406と複数の弾性部材402とを含み、各弾性部材402は、シェル406に形成された(両端部が円形アパーチャである切れ目として示されている)複数の不連続404のうちの1つにまたがる。弾性部材402及び不連続404は、歯408と歯410との間の隣接歯間領域の近傍の、シェル406の咬合面上に位置する。器具400は、歯408と歯410との間の隣接歯間空間を狭めるように構成される。多くの実施形態では、器具が患者によって装着されていない場合(構成412)のシェル406の近心−遠心の歯列弓長は、器具が装着されている場合(構成414)に比べて、例えば、量415だけ短く、これは、患者の初期歯配列の隣接歯間空間が器具400の歯位置より広がっている為である。不連続404は、器具400のコンプライアンスに寄与し、患者の歯の形状と器具400の形状との不一致によって発生した初期力の一部を解放するように変形可能であってよい。本明細書に記載の他の実施形態と同様に、弾性部材402は、シェル406の部分間に連続的な力をかけることによって、歯408と歯410との間の隣接歯間空間を狭め、なくすことが可能な歯の動き(例えば、矢印416を参照)を引き起こすことが可能である。
図4Bは、多くの実施形態による、隣接歯間空間を狭める歯列矯正器具450の構成を示す。器具450は、シェル456と、シェル456に形成された(1つの切れ目として示されている)1つの不連続454にまたがる複数の弾性部材452と、を含む。不連続454は、シェル456を完全に切断して離散セグメントに分割する切れ目であってよく、或いは、シェル456を単一セグメントとして残す部分的な切れ目であってよい。器具400と同様に、器具450が患者の歯の上に配置されたときに、不連続454は変形してよく(例えば、切れ目から細長いアパーチャへと広がってよく)、シェル456の近心−遠心の歯列弓長は、未装着時の構成458において、装着時の構成460より、例えば、量461だけ短い。既述のとおり、弾性部材452は、隣接歯間空間を閉じようとする再配置力を作用させる(例えば、矢印462を参照)。
図5A乃至図5Cは、多くの実施形態による、歯列弓の歯を再配置する歯列矯正器具500を示す。図5A乃至図5Cに示されるところでは、器具500は、下顎歯列弓の歯間空間を広げるように構成されているが、ここで示される概念は上顎歯列弓の空間拡張にも適用可能である。空間拡張(これは、隣接歯間空間の拡張、並びに抜歯による空間の拡張を含んでよい)は、様々な歯科処置(例えば、インプラント、埋伏歯治療)にとって有益でありうる。しかしながら、ここで開示される手法は、他の用途にも用いられてよく、例えば、歯間空間を狭めること、歯を動かすこと、歯を傾斜させること、歯を回転させることなどに用いられてよい。空間拡張に関するここでの記載は全て、他のタイプの歯列矯正再配置に適用されてもよく、その逆も可能である。器具500は、シェル501と、第1及び第2の弾性部材502、504と、を含み、第1及び第2の弾性部材502、504は、それぞれ、シェル501に形成された第1及び第2の不連続506、508と相互に作用する。代替実施形態では、1つの不連続に対して1つの弾性部材が使用される代わりに、1つの不連続に対して2つ以上の弾性部材が使用されてよい。弾性部材502、504及びそれぞれに対応する不連続506、508は、器具500が(図5Bに示された)患者の下顎歯列弓516の上に配置されたときに、空間514と直接隣接する歯510、512の上に位置してよい。弾性部材及び不連続は、空間を拡張する歯の動きを発生させることに適した任意の様式で構成されてよい。例えば、図5A乃至図5Cに示されるように、不連続506、508は、それぞれが、空間514に隣接する歯面の上に位置するアパーチャとして構成されてよい。各アパーチャは各歯の冠部に向かって延び、弾性部材が各アパーチャをまたぐ。それぞれの弾性部材は、歯の外周全体を取り囲んで延び、その歯を覆うシェルに取り付けられてよく(例えば、弾性部材502を参照)、或いは、歯の外周を部分的に取り囲んで延び、隣接歯を覆うシェルに取り付けられてよい(例えば、弾性部材504を参照)。いずれの場合も、歯510、512が(例えば、矢印518で示される方向に)動いて歯510と歯512との間の空間が広がるように、弾性部材504の両端部は、シェル501の頬側面及び舌側面にそれぞれ取り付けられる。例えば、図5Cに示されるように、歯512とその隣接歯との間の隣接歯間空間519を狭めて、たいていは無くすことによって歯を再配置するように、歯512を動かしてよい。
器具500が歯列弓516の上に配置されると、弾性部材502、504が不連続506、508と相互に作用することにより、歯510、512に力がかかり、これによって、歯510、512が所望の方向(例えば、矢印518を参照)に動いて、空間514が拡張される。多くの実施形態では、不連続506、508の大きさに応じて、動きの範囲が変更されてよい。図5Cは、拡張された空間514を有する、再配置後の下顎歯列弓516の歯構成を示す。歯510、512の再配置により、患者の歯配列と器具形状との不一致が小さくなり、これによって、不連続506、508の変形は、図5Bに示された元の構成に比べて小さくなる。
図6は、多くの実施形態による歯列矯正器具600を示しており、器具600は、歯606上にマウントされたアタッチメント604を収容するチャネル602を含む。チャネル602は、器具600のシェル608の内部キャビティ内に形成されてよく、器具600が患者の歯列弓610の上に配置されたときに、アタッチメント604がチャネル602内で受けられる。チャネル602は、弾性部材612が不連続614及び/又は不連続614の近傍にかける力によって歯606が再配置されるときに、歯606の動きをガイドするように構成されてよい。例えば、チャネル602の形状は、歯606の動きを、所定の軌道(例えば、チャネル602とほぼ平行な軌道)に沿うように拘束することに利用されてよい。更に、チャネル602は、歯が軌道に沿って動く際に、歯の貫入や突出を発生させるように使用されてよい。チャネル602は、ここでは、近心から遠心の方向に延びるように示されているが、他の方向に延びるようにされてもよく、例えば、(例えば、貫入、突出、水平化等が発生するように)咬合−歯肉方向に延びてもよい。多くの実施形態では、器具は、複数の対応するアタッチメントを受ける複数のチャネルを含んでよく、例えば、シェルの下の歯に取り付けられた頬側アタッチメント及び舌側アタッチメントをそれぞれ収容する頬側チャネル及び舌側チャネルを含んでよい。歯の再配置の効率及び精度を高める為に、チャネルとアタッチメントのペアが複数個使用されてよい。更に、チャネル及びアタッチメントの材料は、力の伝達及び歯の再配置を最適化するように選択されてよい。例えば、チャネル及びアタッチメントは、それぞれ別々の材料から製作されてよい。多くの実施形態では、材料は、チャネルとアタッチメントとの間の摩擦係数が最小になるように選択されてよく、これにより、アタッチメントはチャネル内を自由に動くことが可能になる。
図7A乃至図7Dは、多くの実施形態による、歯列弓の歯を再配置する歯列矯正器具700を示す。器具700は、シェル710と、第1及び第2の弾性部材ペア702、704と、を含み、第1及び第2の弾性部材ペア702、704は、それぞれ、シェル710に形成された第1及び第2の不連続706、708と相互に作用する。代替実施形態では、1つの不連続に対して様々な数の弾性部材が使用されてよく、例えば、1つの弾性部材が使用されてよく、或いは、3つ以上の弾性部材が使用されてよい。器具700が(図7Bに示された)歯列弓712の上に配置されると、弾性部材ペア702、704及び不連続706、708は、空間718のすぐ両側にある歯714、716の上に位置する。図7Cに示されるように、器具700が装着されると、不連続706、708は変形して、歯714、716の咬合面上に延びるギャップをシェル710に形成し、弾性部材702、704は、歯714、716の舌側面から頬側面に延びる。弾性部材702、704と不連続706、708との間の相互作用の結果として歯が動くことにより(例えば、矢印720を参照)、空間718が拡張される。既述のとおり、歯の動きの大きさは、不連続706、708の大きさの影響を受けうる。図7Dは、再配置された歯列弓712を示しており、ここでは、空間718は拡張されており、不連続706、708は、それぞれの変形していない構成(完全に自由な状態)に戻っている。
多くの実施形態では、本明細書で提示される歯列矯正器具は、2つ以上の離散セグメントに分割されたシェルを含んでよく、「セグメント化歯列矯正器具」と称されてよい。シェルは、任意の適切な数のセグメントに分割されてよく、例えば、2つ、3つ、4つ、又は5つ以上のセグメントに分割されてよい。シェルは、2つ以上の水平方向(近心−遠心)セグメントに分割されてよい。代替又は追加として、シェルは、2つ以上の垂直方向(咬合−歯肉)セグメントに分割されてよい。各シェルセグメントは、患者の歯の様々なサブセットを受けてよい。様々なセグメントが様々な数の歯を受けてよい。或いは、幾つか又は全てのセグメントが同じ数の歯を受けてよい。シェルセグメントは、1つ以上の弾性部材を介して互いに結合されることにより、1つの歯列矯正器具を形成してよい。弾性部材は、シェルセグメント同士が互いに対して相対的に動くことを許容してよく、この許容された動きの方向は、達成されるべき所望の歯の動き(例えば、突出、貫入、平行移動等)に基づいて決定されてよい。多くの実施形態では、セグメント同士は、複数の異なる方向に、互いに対して相対的に動いてよい。代替として、それらのセグメントは、1つの方向に動くように拘束されてよい。例えば、シェルセグメント同士が互いに対して相対的に動くことが、水平(近心−遠心)方向にのみ可能であってよく、或いは垂直(咬合−歯肉)方向にのみ可能であってよく、或いは、任意の適切な中間的な角度で可能であってよい。拘束された動きは様々な手法で達成されてよく、例えば、許容される動きの方向を規定するガイド機構によって達成されてよい。多くの実施形態では、そのようなガイド機構は、第1のシェルセグメント上に位置する第1の要素(例えば、チャネル又は溝)と、第2のシェルセグメント上に位置する第2の要素(例えば、そのチャネル又は溝に嵌入される突起)と、を含み、これら2つの要素が互いに係合した場合に、シェルセグメントは、特定の方向(例えば、チャネルの長さ方向)に動くことだけが許容される。更に、ガイド機構は、各セグメントに力をかけてセグメント同士を互いに対して相対的にずらす(例えば、互いに近づける、或いは、互いに離す)弾性要素(例えば、ばね要素)を含んでよい。
図8A乃至図8C、及び図8Gは、第1のシェルセグメント806及び第2のシェルセグメント808を含む歯列矯正器具800を示しており、これは、不連続804によって分離されているように見える(例えば、2つのセグメント806、808の間で分離されているように見える)。図示されるように、器具800のセグメント806、808は、水平方向(近心−遠心)セグメントである。第1及び第2のシェルセグメント806、808は、ガイド機構802を有する。第1及び第2のセグメント806、808は、互いに対して相対的に可動である。複数の弾性部材810が、不連続804をまたぎ、第1及び第2のセグメント806、808と結合されている。多くの実施形態では、第1及び第2のセグメント806、808は、一部が重なり合うように構成されており、第1のセグメント806の一部分が第2のセグメント808の一部分の上に位置し、2つのセグメント806、808は、互いに対して相対的に、テレスコピックに摺動することが可能である。
セグメント806、808に形成されたガイド機構802は、セグメント806、808の互いに対する相対的な動きをガイドするように構成されている。例えば、ガイド機構は、セグメント806、808の互いに対する相対的な動きを指定の方向に拘束する嵌め合いテレスコピック機構(例えば、チャネル814内を摺動する突起812)を含んでよい。図8H及び図8Iは、多くの実施形態による、一例示的テレスコピックガイド機構870の上面図及び側面図をそれぞれ示しており、これは、ピストン要素872及びばね要素874を含む。ピストン872は、チャネル876内をテレスコピックに摺動可能である。ばね874は、任意の適切な弾性片又は弾性要素であってよい。多くの実施形態では、ばね874はチャネル876内に配置されており、ばねの両端部は、それぞれチャネル876の内面とピストン872の一端とに結合されており、ピストン872をチャネル876に対して相対的に(例えば、内向き及び/又は外向きに)ずらすのに必要な力の量が、ばね874の弾性によって制御される。
ここで記載されているガイド機構は、器具シェルと一体的に形成されてよく、或いは、シェルに取り付けられる別個の要素として供給されてよい。多くの実施形態では、ガイド機構870は、器具800のチャネル814内に設置されてよい。代替又は追加として、ガイド機構870は、チャネル814を必要とせずに、器具800のシェルセグメント806、808上に設置されてよい。例えば、ガイド機構870は、個別要素として供給され、1つ以上の留め具878(例えば、リベット、ねじ、ピン等)で器具800に固定されてよい。任意の適切な構成及び/又は数のテレスコピック機構(又は他のガイド機構)が、任意の適切な構成及び/又は数の弾性部材及び不連続との組み合わせで使用されてよい。図8Gは、セグメント806の断面を示しており、ここでは、テレスコピックチャネル814と弾性部材810とが交互に配置されている。ガイド機構及び弾性部材は、器具の任意の適切な部分の上に位置してよく、例えば、器具の舌側面、咬合面、及び/又は頬側面に位置してよい。
(図8Bに示されるように)器具800が歯列弓816の上に配置されると、セグメント806、808は、互いに対して相対的にずれてよい(例えば、別々に動いてよい)。弾性部材810は、セグメント806、808のずれに抗してセグメント806、808が互いに引っ張り合う力を、セグメント806、808にかけてよい。結果として発生する力が互いに関連付けられて歯にかかることにより、歯列弓816の歯の再配置が誘発され(例えば、矢印818を参照)、これによって、(例えば、隣接歯間空間820が閉じることにより)歯列弓長が短縮される。ガイド機構802は、弾性部材810と並行して動作することにより、歯にかかる力の大きさ及び/又は方向を制御することが可能である。図8Cは、再配置後の歯列弓816の歯を示しており、空間820が閉じられていて、2つのセグメント806、808が図8Aの元の構成に戻っている。
図8D乃至図8Fは、多くの実施形態による、テレスコピックシェルセグメント852、854を有する歯列矯正器具850を示す。シェルセグメント852、854は、ここでは、垂直(咬合−歯肉)方向のセグメントとして示されている。第1のシェルセグメント852及び第2のシェルセグメント854は、不連続856によって分離されているように見え、互いに対して相対的に可動であり、第1のセグメント852は、第2のセグメント854の上にテレスコピックに重なって摺動する。複数の弾性部材858が、不連続856にまたがり、第1及び第2のセグメント852、854と結合されている。(図8Eに示されるように)器具850が歯列弓860の上に配置されると、セグメント852、854は、互いに対して相対的にずれてよい(例えば、別々に動いてよい)。弾性部材858は、ずれに抗して、セグメント852、854を互いに向かって引っ張ることにより、歯列弓860の歯の再配置(例えば、図8Fに示されるような、歯の貫入)を引き起こすことが可能である。多くの実施形態では、歯列矯正器具850は、セグメント852、854の相対的な動きをより精密に誘導する為に、ここに記載されたガイド機構を1つ以上含んでよい。
図25Aは、多くの実施形態による、テレスコピックガイド機構2502を有する歯列矯正器具2500を示す。器具2500は、離散セグメント2506、2508に分割されたシェル2504を含み、ガイド機構2502が2つのセグメント2506、2508をつないでいる。2つのセグメント2506、2508は、互いの上をテレスコピックに摺動することなく、互いに対して相対的に動くように構成されてよい。代替実施形態では、セグメント2506、2508は、図8A乃至図8Fの実施形態と同様に、テレスコピックに摺動するように構成されてよい。ガイド機構2502は、シェルセグメント2506、2508の相対的な動きを、指定された方向の動きに拘束する為に使用されてよい。多くの実施形態では、ガイド機構2502は、歯の動きを引き起こす力を与える弾性部材(例えば、ばね要素)を含む。例えば、ガイド機構2502は、弾性ばね要素2512と結合された摺動可能ピストン要素2510を含んでよく、これは、図8H及び図8Iに関して本明細書で既述されているガイド機構と同様である。ガイド機構2502は、器具2500が歯2514の上に配置されると、ばね要素2512が、ピストン2510によって圧縮されて、シェルセグメント2506、2508を互いに遠ざかるようにずらす(矢印で示される)力をかけるように、配置されてよい。結果として歯2514にかかる力によって、歯同士が別々に動くことが可能であり、例えば、それによって歯間空間が広がることが可能である。
図25Bは、多くの実施形態による、テレスコピックガイド機構2552を有する歯列矯正器具2550を示す。器具2500と同様に、器具2550は、ガイド機構2552でつながれた離散セグメント2556、2558を有するシェル2554を含む。このガイド機構は、ばね要素2562と結合された摺動可能ピストン要素2560を含んでよい。ガイド機構2552は、器具2550が歯2564の上に配置されると、ばね要素2562が、ピストン2560によって伸長されて、シェルセグメント2556、2558を互いに近づくようにずらす(矢印で示される)力をかけるように、配置されてよい。結果として歯2564にかかる力によって、歯同士が一緒に動くことが可能であり、例えば、それによって歯間空間が狭まることが可能である。
多くの実施形態では、本明細書に記載の歯列矯正器具は、患者の歯を再配置するのではなく、その現在の位置を保持するように構成されてよい。そのような歯保持器具は、リテーナとも称されており、一般的には、本明細書に記載の歯再配置器具とよく似ており、相違点として、歯の再配置を引き起こすことなく歯に力をかけるように器具形状が選択される。そのような実施形態では、器具形状で指定される歯配列は、患者の現在の歯配列とほぼ同様であってよい。保持器具は、例えば、歯列矯正治療の完了後に、歯が修正済み構成から逸脱する動きを抑えるか防ぐ為に、患者によって装着されてよい。歯再配置器具に関する本明細書の記載は全て、歯保持器具にも適用されてよく、逆も同様である。
図9は、多くの実施形態による、患者の歯の現在の位置を保持するように構成された歯列矯正器具900を示す。器具900は、シェル906と、シェル906に形成された不連続904と相互に作用する1つ以上の弾性部材902と、を含む。例えば、不連続904は、シェル906の1つ以上の切れ目を含んでよい。不連続904(例えば、切れ目)は、シェル906の周辺エッジ(例えば、歯肉エッジ)まで延びてよい。図9に示されるように、弾性部材902は、シェル906の舌側面及び頬側面に取り付けられてよく、不連続904をまたいでよい。器具900は、歯列弓908に装着されると、1つ以上の歯に連続的な力をかけることにより、歯が現在の配列から逸脱して動くことを防ぐことが可能である。そのような力の大きさは、歯の動きを引き起こす力の大きさより小さくてよい。更に、弾性部材902は、器具900が歯に対して動いたり、歯から外れたりすることを防ぐクラスプとして機能してよい。シェル、弾性部材、及び/又は不連続の構成は、故意でない歯の再配置を防ぐように選択されてよい。
多くの実施形態では、歯列矯正器具によって歯にかかる力をよりよく制御する為に、器具シェルは、歯の、指定された点又は領域に接触して、その点又は領域に選択的に力をかける、ディンプル、畝、突起等のような形状を含んでよい。この手法により、歯にかかる力の大きさ及び/又は方向をよりよく制御することが可能になり、これによって、歯の動きがよりよく制御されるようになり、より複雑な様式で力をかけることが可能になる。
図10A乃至図10Cは、多くの実施形態による、舌側突起1002及び頬側突起1004を有する歯列矯正器具1000を示す。舌側突起1002及び頬側突起1004は、それぞれ、シェル1006の舌側面及び頬側面上の曲面として形成され、シェル1006の内部キャビティ内に突き出ている。シェル1006は、それぞれ舌側面上及び頬側面上に形成された不連続1008のペアを含んでよい。不連続1008のそれぞれは、(図10Gに示されるような)対応する突起を取り囲むフラップを定義する、シェル1006の切れ目として形成されてよく、弾性部材1010のペアがこれにまたがってよい。(図10Bに示されるように)患者の歯列弓1012の上に配置されると、突起1002、1004は、シェルの下の歯1014によって外向きにゆがめられる。弾性部材1010は、突起1002、1004により、歯1014に対して内向きに力をかけることにより、このゆがみに抗することが可能であり、これによって、歯の動きを引き起こすことが可能である(例えば、矢印1016を参照)。図10Cは、歯1014の再配置が行われた後の器具1000及び歯列弓1012を示す。
図10D乃至図10Fは、多くの実施形態による、離散シェルセグメント1052、1054に分割された歯列矯正器具1050を示す。器具1050は、例えば、インプラント1056などの歯科補綴物の設置に対応する為に、歯間空間を広げることに使用されてよい。シェルセグメント1052、1054は、不連続1062、1064にそれぞれまたがる弾性部材1058、1060によって互いに結合される。(図10Eに示されるように)歯列弓1066の上に配置されると、セグメント1052、1054は、シェルの下の歯の配列に起因して、互いから離れて動くこととなり、これによって、弾性体1058、1060が伸長する。弾性体1058、1060における張力の結果として、歯に再配置力がかかることが可能である。例えば、歯1068は、インプラント1056の為の空間を広げるように再配置されてよい。多くの実施形態では、シェルセグメント、不連続、及び弾性部材は、複数の段階を経て歯1068を再配置するように構成されてよい。第1の段階では、歯1068は、近心方向に平行移動されてよい(例えば、矢印1070を参照)。第2の段階では、歯1068は、回転されてよい(例えば、矢印1072を参照)。これらの段階は連続して実施されてよく、歯1068は平行移動されてから回転されてよく、その逆でもよい。代替として、場合によっては、第1及び第2の段階は、一部が重なってもよく、或いは同時に実施されてもよく、それによって、歯1068は平行移動及び回転が同時に行われてもよい。図10Fは、再配置後の歯列弓1066を示しており、ここでは、歯1068は、インプラント1056の為の利用可能空間を拡張するように動いたところである。
図16A乃至図16Cは、多くの実施形態による、歯に力をかける突起1602を含む歯列矯正器具1600を示す。図16Aに示されるように、器具1600の内面形状は、突起1602を形成する曲面を有し、これは器具の内側に向かって延びている。図16Bは、器具1600のシェル1604の断面図であり、ここでは、突起1602は、シェル1604の湾曲部分1606として実施されている。湾曲部分1606は、ここではシェル1604に形成された切れ目として図示されている、シェル1604の不連続1608に隣接又は近接して位置する。弾性部材1610が不連続1608をまたいでシェル1604と結合されており、弾性部材1610の一端が湾曲部分1606又はその近傍に取り付けられている。図16Cは、シェル1604内に受け入れられた歯1612を示しており、歯1612は湾曲部分1606をその初期構成に対して相対的に外にずらしている。弾性部材1610は、そのずれに抗して湾曲部分1606に力をかけることが可能である(例えば、矢印1614を参照)。多くの実施形態では、力がかけられた結果として、これに関連付けられた力が、歯1612の、湾曲部分1606との接触点に伝わる。この接触点に力がかかることにより、例えば、歯1612の傾斜の動きが引き起こされることが可能である。
図17A乃至図17Cは、多くの実施形態による、歯に力をかける突起1702を含む歯列矯正器具1700を示す。図17Aは、湾曲突起1702を含む器具1700の内面形状を示しており、図16Aの実施形態とよく似ている。図17Bは、器具1700のシェル1704の断面図であり、ここでは、突起1702は、シェル1704の内面上に形成されたノブ又はボタン1706として実施されている。器具1600と同様に、器具1700は、ノブ1706に隣接又は近接する不連続1708(例えば、切れ目)と、不連続1708にまたがり、一端がノブ1706又はその近傍に取り付けられた弾性部材1710と、を含む。器具が歯1712を受けると、弾性部材1710は、ノブ1706による接触点において、歯1712に力をかけることが可能である(例えば、矢印1714を参照)。
図18A乃至図18C、及び図19は、多くの実施形態による、歯に力をかける突起を含む歯列矯正器具を示す。突起は、本明細書において既述の実施形態(例えば、曲面1606、ノブ1706)のように、シェル表面から延びて、突起と歯との接触によって歯に力をかける任意の適切な機構であってよい。図18Aは、歯1804の上に位置する突起1802のペアを含む器具1800を示す。突起1802のそれぞれは、ここではシェル1808において湾曲フラップ1806を形成する切れ目として示されている不連続の近傍に位置し、この突起は、フラップ1806の裏側に配置されている(そして歯1804に向かってシェル1808の内側に延びている)。ここではバンド又はストリップ1810として示されている弾性部材が、フラップ1806の両側においてシェル1808に取り付けられており、フラップ1806を横切って延びている。図18Bは、器具1800の代替構成を示しており、ここでは、弾性部材は、フラップ1806のエッジを、隣接する、シェル1804のエッジとつなぐ弾性メンブレン又は弾性メッシュ1812として実施されている。図18Cは、器具1800の別の例示的構成を示しており、ここでは、弾性部材は、フラップ1806の全体と、シェルの、フラップ1806と隣接する部分1804と、を覆って配置された弾性メンブレン又は弾性メッシュ1814を含む。前の例のそれぞれにおいては、弾性部材は、フラップ1806にかけられる力を発生させることが可能であり、これによって、突起1802が歯1804にかける力を発生させることが可能である。突起1802の位置決めは、これらの力がかけられることによる歯の動きを制御するように構成されてよい。例えば、図19に示されるように、器具1900が、歯1904の別々の面上(例えば、それぞれ頬側面上と舌側面上)に位置する突起1902のペアを含んでよい。突起1902の位置決めは、弾性部材と不連続の適切なセット(図示せず)と組み合わされる場合には、例えば、歯が回転する動きを引き起こすように行われてよい(例えば、矢印1906を参照)。ここで記載された弾性体は、任意の適切な方法でシェル及び/又はフラップと結合されてよい。例えば、弾性体は、押し出し、噴霧、又は他の方法でシェル及び/又はフラップに直接付着してよい。
図20A乃至図20Cは、多くの実施形態による、アタッチメント2002を有する弾性部材を含む歯列矯正器具2000を示す。弾性部材は、ここではメッシュ又はメンブレン2004として示されており、アタッチメント2002とともに形成されるか、アタッチメント2002と結合される。アタッチメント2002(例えば、突起、ポスト、スタッド、ボタン等)は、歯2006と係合して歯2006に力をかけるように構成される。多くの実施形態では、アタッチメント2002は、ここではアパーチャ2010として示されている、器具2000のシェル2008に形成された不連続を介して歯2006と接触する。アタッチメント2002は、歯2006と直接又は間接的に(例えば、歯にマウントされたアタッチメントを介して)接触してよい。弾性部材は、アタッチメント2002が不連続を貫通してシェル2008の内側に延びるように、不連続をまたぐ位置でシェル2008と結合されてよい。例えば、メッシュ2004は、アパーチャ2010を覆うように整形され、メッシュ2004がシェル2008と直接結合されることを可能にする粘着性外周部2012を含む。メッシュ2004がシェル2008に取り付けられると、アタッチメント2002がアパーチャ2010を貫通し、歯2006に向かって突出する。
多くの実施形態では、歯列矯正器具は、歯にマウントされた1つ以上のアタッチメントを介して歯に力をかけるように構成される。本明細書において既述のとおり、器具によってかけられる力を歯に伝達する為に、1つ以上の歯の表面にアタッチメントが結合されてよい。アタッチメントの形状、及び歯に対するアタッチメントの位置は、歯にかかる力の大きさ及び/又は方向に影響しうる。多くの実施形態では、アタッチメントは、器具単独では達成が困難である可能性がある歯の動き(例えば、押し出し)を引き起こすように構成される。
器具(例えば、弾性部材、シェル、シェルに形成されたフラップ等)、(例えば、歯にマウントされた)アタッチメント、及び歯の間の相互作用は、これらの要素の間での摩擦の影響を受ける可能性がある。多くの実施形態では、器具とアタッチメントとの間の摩擦係数は、器具と歯との間の摩擦係数より小さくなるように構成される。この構成により、器具から歯にかかる力が強まる一方、アタッチメントは器具に対して相対的に自由に動くことが可能になってよい。摩擦係数は、材料特性及び/又は表面特性の関数であってよい。多くの実施形態では、器具とアタッチメントは、タイプが異なる材料で製作され、そのような材料は、それぞれの材料特性及び/又は表面特性に基づいて選択されてよい。更に、摩擦係数は、適切なコーティング、フィルム、テクスチャなどを適用することにより、増減可能である。
図11A乃至図11Bは、多くの実施形態による、歯1106上のアタッチメント1102と係合するように構成された歯列矯正器具1100を示す。器具1100は、歯1106と結合されたアタッチメント1102を収容するように構成されたレセプタクル1104を含む。例えば、レセプタクル1104は、シェル1108の表面から外向きに延びる突起であってよく、レセプタクル1104の内部空間はアタッチメント1102を受けるように整形されている。多くの実施形態では、レセプタクル1104は又、シェル1108に対して相対的なアタッチメントの動きを収容及び/又はガイドするように整形されており、例えば、シェルの下の歯の再配置に対応する動きを収容及び/又はガイドするように整形されている。レセプタクル1104は、例えば、傾斜側壁1112を含んでよく、歯1106が(歯肉−咬合軸に沿って)上方又は下方に動く際に、アタッチメント1102が傾斜側壁1112に沿って摺動可能である。
器具1100は更に、シェル1108に形成された不連続を含み、これは、例えば、フラップ1114を形成する為であり、フラップ1114は、レセプタクル1104の開口上面を覆って位置するか、且つ/又は、開口上面に抗して位置してよい。弾性部材1116が、(例えば、レセプタクル1104の両側にある)取付点においてシェル1108に取り付けられ、弾性部材1116は、フラップ1114を定位置に保持する為に、レセプタクル1104の上面にわたって延びてよい。(図11Bに示されるように)器具1100が歯の上に配置されると、アタッチメント1102は、レセプタクル1104内に位置し、少なくとも一部分が開口上面から突き出ることによって、フラップ1114をその初期構成からずらしてよい。弾性部材1116は、フラップ1114を押さえ込むことによって、下向きの力をアタッチメント1102にかけてよく(例えば、矢印1118を参照)、この力は、シェルの下の歯1106に伝わって、歯の貫入の動きを引き起こす。
図12A乃至図12Bは、多くの実施形態による、アタッチメント1202と係合するように構成された歯列矯正器具1200を示す。器具1200は、シェル1206と、シェル1206に形成されてアタッチメント1202を受けるように整形されたレセプタクル1204と、を含む。レセプタクル1204は、開口側面を含んでよく、この開口側面からアタッチメント1202が突き出ることが可能である。多くの実施形態では、器具1200は、フラップ1208を形成する不連続を含み、フラップ1208は、レセプタクル1204の開口側面を覆って位置してよい。弾性部材1210が、レセプタクル1204の両側に位置する取付点においてシェル1204と結合されており、弾性部材1210は、フラップ1208を定位置に保持する為に、レセプタクル1204の側面にわたって延びる。器具1100と同様に、器具1200が歯の上に配置されると、アタッチメント1202は、レセプタクル1204の側面から突き出ることによって、フラップ1208をずらす。弾性部材1210は、フラップ1208に抗して力をかけて、フラップ1208をその閉じた構成まで駆動することにより(例えば、矢印1212を参照)、アタッチメント1202に力をかけて、シェルの下の歯1214の動きを引き起こす。
図13A乃至図13Bは、多くの実施形態による、アタッチメント1302と係合するように構成された歯列矯正器具1300を示す。器具1100と同様に、器具1300は、開口上面を有してアタッチメント1302を収容するレセプタクル1304を含む。器具1300の不連続が、レセプタクル1304の上面を覆って位置するフラップ1306を形成してよい。フラップ1306は、レセプタクル1304から垂直方向にオフセットされており、器具1300が歯の上に配置されないときは、フラップ1306の遠位端1308だけがレセプタクル1304と接触するようになっている。弾性部材1310は、フラップ1306を定位置に保持する為にレセプタクル1304の上面にわたって延びるという点で、弾性部材1116と同様である。(図13Bに示されるように)器具1300が歯の上に配置されると、アタッチメント1302は、レセプタクル1304で受けられ、レセプタクル1304の上面から突き出てフラップ1306をずらす。弾性部材1310は、下向きの力をフラップ1306にかけることによって(例えば、矢印1312を参照)、下向きの力がアタッチメント1302にかけられて歯1314が再配置されることが可能である。
図14A及び図14Bは、多くの実施形態による、アタッチメント1402と係合するように構成された歯列矯正器具1400を示す。器具1200と同様に、器具1400は、開口側面を有してアタッチメント1402を収容するレセプタクル1404を含む。器具1400は、レセプタクル1404の開口側面を覆って配置されるフラップ1406を形成する不連続を含む。器具1400の弾性部材1408が、フラップ1406のエッジと、レセプタクル1404の側面の対応するエッジとをつなぐ弾性メンブレン又は弾性メッシュとして構成される。(図14Bに示されるように)器具1400が患者によって装着されると、アタッチメント1404は、レセプタクル1404の側面から突き出てフラップ1406をずらす。フラップ1406がずれることの結果として発生する弾性部材1408の伸長によって歯再配置力が発生し、この力は、アタッチメント1404を介して歯1410にかかる。
図14Cは、多くの実施形態による、弾性部材1422を固定する機構を含む歯列矯正器具1420を示す。器具1420は、弾性部材1422をシェル1424と結合する為の固定機構を含み、固定機構は、ここでは、ポスト1426のペアとして例示されている。弾性部材1422は、ループ1428により、ポスト1426と係合し、ポスト1426に固定されてよい。ポスト1426は、シェル1424と一緒に形成されてよく、弾性部材1422は、ポスト1426によってシェル1424と直接結合される。ループ1428は、弾性部材1422の任意の適切な部分に位置してよく、例えば、両端部に位置してよい。更に、器具1420は、弾性部材1422の保持機構を含んでよく、保持機構は、ここでは、フラップ1432上に位置するタブ又は突起のペア1430として示されている。既述のとおり、保持機構は、シェル1424に対して相対的な指定位置に弾性部材1422を固定することが可能である。例えば、突起1430は、弾性部材1422と係合して、弾性部材1422の全長のうちの少なくとも一部分がフラップ1432の上を通るようにすることが可能であり、これによって、シェルの下の歯1436には、アタッチメント1438を介して、しかるべき力(例えば、矢印1434を参照)がかかる。図14Dは、多くの実施形態による、弾性部材1442を固定する機構を含む歯列矯正器具1440を示す。弾性部材1442は、ここでは弾性ループとして示されており、シェル1444に形成されたフック1446により、シェル1444と結合されている。器具1420と同様に、器具1440は、突起ペア1448を含み、突起ペア1448は、フラップ1450をまたぐ位置に弾性部材1442を保持することにより、所望の力(例えば、矢印1452を参照)がかかるようにするよう構成される。
図15A乃至図15Dは、多くの実施形態による、歯列矯正器具のフラップの形状例を示す。図11A乃至図14Bに関して説明された実施形態と同様に、ここで示されているフラップは、シェルの不連続により形成され、アタッチメントの上に配置されてよい。これらのフラップは、アタッチメントと係合する機構を1つ以上含んでよい。例えば、図15Aでは、フラップ1500が突起1502を含み、突起1502は、シェル1504の内部に向かって延びて、歯1508上にマウントされたアタッチメント1506と接触する。弾性部材1510は、フラップ1500を介してアタッチメント1506に再配置力(例えば、矢印1512を参照)がかかるように、保持機構1514によってフラップ1500に対して保持される。別の例として、図15Bでは、フラップ1520が浮き彫り1522を含み、浮き彫り1522は、歯1528のアタッチメント1526上の対応する突起1524を収容するように整形されている。弾性部材1530の両端部は、突起1524より高く配置されてよく、弾性部材1530の中間部分が浮き彫り1522の下側と係合して、フラップ1520を介してアタッチメント1526に力をかける(例えば、矢印1532を参照)。更なる例として、図15Cでは、フラップ1540がアパーチャ1542を含み、歯1548のアタッチメント1546上の突起1544がアパーチャ1542内へ延びることが可能である。弾性部材1530と同様に、弾性部材1550の中間部分がアタッチメント1546の突起1544と係合して、対応する力(例えば、矢印1552を参照)が直接アタッチメント1546に対して発生するように、弾性部材1550の両端部が位置してよい。ここで示されたフラップの他の実施形態と同様に、器具は、任意の適切な数及び構成のフラップを含んでよい。例えば、図15Dに示されるように、単一の器具が、様々なタイプのアタッチメントと相互に作用する、複数の異なるフラップ形状を含んでよい。
図15E及び図15Fは、歯1576上にマウントされた複数のアタッチメント1574と係合する複数のフラップ1572を含む歯列矯正器具1570を示す。各フラップ1572は浮き彫り1578を含んでよく、浮き彫り1578は、対応するアタッチメント1574上の突起1580を収容するように整形されている。場合によっては、突起1580は、浮き彫り1578内にちょうど嵌まって、動ける余裕がほとんど又は全くないようにサイズ決定される。代替として、浮き彫り1578は、突起1580より大きくてよく、浮き彫り1578は、浮き彫り1578内での突起1580の(例えば、シェルの下の歯1584の動きに起因する)動きを吸収するのに十分な空間を含む。複数の弾性部材1582のそれぞれが、浮き彫り1578を引っ張ることにより、フラップ1572を介してアタッチメント1574に力をかけるように、上方に向けて角度を付けられている。多くの実施形態では、弾性部材1582の、浮き彫り1578と係合する部分は、粘着、接着、保持などの機構によってフラップ1572に固定されてよい。フラップ、アタッチメント、及び弾性体の構成は、歯ごとにカスタマイズされてよく、かかる力及び/又は結果としての歯の動きは、歯ごとに異なる。例えば、器具1570は、歯1584の、他の歯に対して相対的に押し出す動きを引き起こすように構成されてよい。従来のワイヤブラケットシステムと同様に、(図15Fに示されるように)歯1576が再配置された後、アタッチメント1582同士は、近心−遠心方向に、互いに同一線上(又はほぼ同一線上)に配置されてよい。
図11乃至図15に示された実施形態は、歯の貫入の動きを引き起こすものとして示されたが、当然のことながら、本明細書において提示される構成は、別の方向(例えば、咬合−歯肉、近心−遠心、頬側−舌側)に沿う、別のタイプの歯の動きを発生させる為に、必要に応じて変更されてよい。そのような変更は、本明細書において与えられる様々な機構の向き、位置、大きさ、及び/又は形状を変更することを含んでよい。例えば、図11A及び図11Bを再度参照すると、歯を別の方向に動かす為に(例えば、歯を貫入させるのではなく突出させる為に)、アタッチメント1102、レセプタクル1104、及びフラップ1114の向きを任意の量(例えば、180°)だけ回転させてよい。
図21A乃至図21Fは、多くの実施形態による、複数の不連続を有する歯列矯正器具2100を示す。図21A及び図21Bは側面図を示し、図21C及び図21Dは上面図を示し、図21E及び図21Fは斜視図を示す。器具2100はシェル2102を含み、シェル2102は、第1の複数の細長い切れ目2104aと、第2の複数の細長い切れ目2104bとを有する。切れ目2104a、2104bは、互いにほぼ平行であってよい。多くの実施形態では、切れ目2104aは主に、器具2100の咬合面上に位置し、切れ目2104bは主に、器具2100の頬側面上又は舌側面上に位置する。任意選択で、切れ目2104a及び/又は2104bの幾つかの部分が、器具2100の他の面まで延びてもよく、例えば、各切れ目2104aの幾つかの部分が頬側面及び/又は舌側面まで延びてよく、各切れ目2104bの幾つかの部分が咬合面まで延びてよい。シェル2102で受ける歯2106に対して相対的な、切れ目2104a、2104bの位置決めは、必要に応じて様々であってよい。図示された実施形態では、切れ目2104aは、歯2106の咬合領域に近接して位置し、切れ目2104bは、歯2106の隣接歯間領域に近接して位置する。器具2100の近心−遠心軸に沿って、切れ目2104a同士の間に切れ目2104bが入り込んでよく、これは、シェル2102が(図21B、図21D、及び図21Fに示された)歯2106の上に配置されたときに近心−遠心方向に伸びることが可能であるように、拡張可能な「アコーディオン」構成を形成する為である。歯2106の上に装着されたときに切れ目2104a、2104bが変形することにより、歯間空間を狭める歯の動きを引き起こす力(例えば、矢印で示される、対向する近心−遠心方向の力のペア)が発生してよい。図21A乃至図21Fは、弾性部材が全くない器具2100を示しているが、当然のことながら、代替実施形態は、歯2106にかかる力を変調する為に、本明細書において既述されたとおりに、切れ目2104a及び/又は2104bと相互に作用する(例えば、切れ目2104a及び/又は2104bにまたがる)1つ以上の弾性部材を含んでよい。
多くの実施形態では、弾性部材の方向性は、弾性部材によって歯にかかる力の方向性に影響を及ぼす。例えば、弾性部材が細長い(例えば、弾性部材がバンド又はストリップである)実施形態では、弾性部材によって器具及び/又は器具の下の歯にかかる力は、弾性部材の長さ方向と同じ方向であってよい(例えば、長さ方向にほぼ平行であってよい)。更に、不連続に対して相対的な、弾性部材の方向性は、弾性部材と不連続との相互作用により、歯にかかる力に影響を及ぼしうる。弾性部材の方向性は、歯の動きの方向に影響を及ぼし、歯の、力がかかる部分を制御する為に、必要に応じて変更されてよい。例えば、場合によっては、(例えば、傾斜を引き起こす為に)歯冠端部の近くに力をかけることが望ましい場合があり、場合によっては、(例えば、傾斜を避ける為に)歯根中央部の近くに力をかけることが望ましい場合がある。
図22A乃至図22Dは、多くの実施形態による、歯にかかる力に影響を及ぼす弾性部材の方向性を示す。器具2200が、シェル2202と、シェル2202に形成された少なくとも1つの不連続2204a−bと、を含み、不連続2204a−bは、ここでは、器具2200の少なくとも咬合面及び頬側面にまたがる細長い切れ目として示されている。ここでは細長いバンドとして示されている弾性部材2206が、不連続2204aをまたぐ位置で、シェル2202の頬側面と結合されている。図22A及び図22Bの実施形態では、弾性部材2206は、シェル2202の歯肉エッジに近いほうの近心端と、シェル2202の咬合面に近いほうの遠心端と、を含み、弾性部材2206の長さ方向は、シェル2202の近心−遠心軸に対して角度が付いている(例えば、近心−遠心軸と平行ではない)。弾性部材2206は、弾性部材2206の長さ方向が不連続2204の長さ方向と直交しないように配置されてよい。従って、器具2200が患者の歯2212の上に配置されたときに、歯2212にかかる(矢印で示される)力は、歯根中央部2214に近いほうにかかる力と、歯冠端部2216に近いほうにかかる力である。
図22C及び図22Dは、歯列矯正器具2250を示しており、歯列矯正器具2250は、シェル2252と、シェルに形成された不連続2254a−bと、不連続2254aをまたぐ弾性部材2256と、を有する。器具2250の構成要素は、器具2200の構成要素とほぼ同様であるが、異なるのは、弾性部材2256の近心端2258がシェル2252の咬合面に近いほうにあり、遠心端2260が歯肉エッジに近いほうにある点である。従って、器具2250が歯2262の上に配置されると、結果として発生する(矢印で示される)力は、歯冠端部2264に近いほうにかかる力と、歯根中央部2266に近いほうにかかる力である。
多くの実施形態では、大きさ及び/又は方向が異なる複数の力をかける為に、2つ以上の弾性部材が互いに組み合わされて使用されてよい。例えば、歯の回転を引き起こす偶力を発生させる為に、シェルの対向する面に結合された弾性部材のペアが使用されてよい。複数の弾性部材を使用することにより、歯の動きをよりよく制御し、且つ/又は、より複雑な歯の動きを発生させる為の、より複雑な力系を発生させることが可能であってよい。
図23A乃至図23Dは、多くの実施形態による、歯の回転を発生させるように構成された歯列矯正器具2300を示す。器具2300はシェル2302を含み、シェル2302は、複数の離散セグメント2304a−cに分割されている。セグメント2304a−cは、第1の弾性部材ペア2306a−b及び第2の弾性部材ペア2308a−bによって互いに連結されてよく、これによって、セグメント2304a−cが互いに対して相対的に動くことが可能な単一の器具が形成されてよい。多くの実施形態では、セグメント2304aは、弾性部材2306a、2308aによってセグメント2304bと結合されており、セグメント2304bは、弾性部材2306b、2308bによってセグメント2304cと結合されている。弾性部材2306a−bの諸特性(例えば、剛性、厚さ、材料タイプ等)は、弾性部材2308a−bの諸特性と異なってよい。例えば、弾性部材2306a−bの剛性(弾性係数)は、弾性部材2308a−bの剛性(弾性係数)より小さくてよい。従って、(図23B、図23Dに示されるように)器具2300が患者の歯2310に装着されると、弾性部材2308a−bによって歯にかかる力は、弾性部材2306a−bによってかかる力より大きくてよい。多くの実施形態では、それぞれの弾性部材ペアによってかかる力の大きさが異なることにより、歯2312には偶力がかかり、これによって、歯2312の回転が引き起こされる。
図24A乃至図24Dは、多くの実施形態による、歯の回転を発生させるように構成された歯列矯正器具2400を示す。器具2300と同様に、器具2400はシェル2402を含み、シェル2402は離散セグメント2404a−cに分割されている。セグメント2404a−cは、ここではメッシュ又はシートとして示されている第1の弾性部材2406によって連結されており、これによって、単一の器具2400が形成され、セグメント2404a−c同士の相対的な動きが可能になる。更に、器具2400は、器具2400の第1の側面(例えば、頬側面)と結合された第2の弾性部材2408と、器具2400の、対向する第2の側面(例えば、舌側面)と結合された第3の弾性部材2410と、を含む。器具2400が歯2412の上に配置されると、第2及び第3の弾性部材2406、2408から歯2414に偶力がかかって、歯2414の回転が引き起こされるように、第2及び第3の弾性部材2406、2408が配置されてよい。
歯列矯正器具の(例えば、患者によって装着されたときの)変形をよりよく制御する為に、打ち抜き穴、溝、平行線、彫刻形状などのような付勢機構がシェルに形成されてよく、これによって、所望の変形(例えば、たわみ、曲がり、伸長、圧縮)が発生すべき場所が明確に規定される。これらの付勢機構は、シェルの厚みの途中までのみ貫入してよく(例えば、溝)、或いは、厚みを完全に貫通してもよい(例えば、切れ目やアパーチャ)。そのような機構により、シェルの局所的コンプライアンスを高めて、指定された場所での変形のしにくさを緩和することが可能であり、しかるべき力がかかったときにそれらの場所で変形が優先的に発生するようにすることが可能である。多くの実施形態では、器具が患者の歯の上に配置されたときの不連続の変形を調整する為に、1つ以上の付勢機構が、1つ以上の不連続(例えば、フラップ、切れ目、アパーチャ等)との組み合わせで使用されてよい。例えば、打ち抜き又は彫刻された線を用いて、器具に形成されたフラップのヒンジを規定してよい。別の例として、複数の平行な、打ち抜き又は彫刻された線を用いて、(例えば、弾性部材から力がかかった場合に)シェルの変形を吸収するコンプライアンス領域をシェルにおいて規定してよい。
図26A乃至図26Dは、多くの実施形態による、付勢機構を有する歯列矯正器具を示す。付勢機構はここでは打ち抜かれた線として示されているが、当然のことながら、本明細書において提示されている、付勢機構の様々な代替実施形態が使用されてもよい。図26Aは、レセプタクル2602及びフラップ2604を有する歯列矯正器具2600を示す。フラップ2604のヒンジのところに付勢機構2606が形成されており、これは、その場所でフラップ2604が優先的に曲がるようにする為である。同様に、図26Bは、フラップ2612のペアを有する歯列矯正器具2610を示しており、それぞれの付勢機構2614が各フラップ2612のヒンジを形成している。図26Cは器具2620を示しており、この図では、付勢機構2622が(ここでは切れ目として示されている)不連続2624の一端と接していて、そこから延びている。器具2620が歯の上に配置されたときの不連続2624の変形(例えば、広がり)を促進する為に、付勢機構2622は、不連続2624の長さ方向と同一線上にあってよい。図26Dは歯列矯正器具2630を示しており、この図では、(ここではアパーチャとして示されている)不連続2634の近くのコンプライアンスを高めた領域を規定する為に、複数の付勢機構2632が使用されている。従って、弾性部材2636が不連続2634の近くで器具に力をかけると、歯に力をかける為に、器具2630は、力がかかることが望まれていない他の場所ではなく、その、コンプライアンスを高めた領域において、優先的に曲がることが可能である。
本明細書において提示されている歯列矯正器具の各種実施形態は、多種多様な方法で製作されてよい。歯列矯正器具の構成は、患者の治療計画に従って決定されてよく、例えば、歯の漸進的な再配置の為に複数の器具を連続投与することを含む治療計画に従って決定されてよい。器具の設計及び製作を容易にする為に、コンピュータベースの治療計画及び/又は器具製作の方法が用いられてよい。
図27は、多くの実施形態による、歯列矯正治療の方法2700を概略的に示したブロック図である。方法2700は、患者の歯の1本以上を再配置すること、患者の歯の1本以上を現在の構成で保持すること、又は、これらの適切な組み合わせに適用されてよい。方法2700は、任意の適切な歯列矯正器具を使用して実施されてよく、例えば、本明細書に記載の適切な歯列矯正器具を使用して実施されてよい。
ステップ2710では、シェルに不連続が形成された歯列矯正器具が提供される。不連続は、本明細書に記載の様々なタイプの不連続の任意の実施形態を含んでよい。多くの実施形態では、不連続は、シェルが製作された後に、シェルに形成されてよい(例えば、切削、材料の除去、シェルの一部分の変形等により、形成されてよい)。代替として、不連続は、シェルの製作と同時に形成されてよい。
ステップ2720では、シェルの、不連続と相互に作用する場所に弾性部材が直接結合される。本明細書に記載の弾性部材の任意の実施形態が、任意の適切な不連続と組み合わされてよい。既述のとおり、弾性部材は、(例えば、シェルとは別個に提供されてシェルと結合される留め具であって、例えば、フック、ねじ、釘、ピン等の)アタッチメント要素を介在させることなく、シェルと直接結合されてよい。弾性部材の結合は、器具を歯に適用する前に、歯列矯正歯科医によって行われてよい。代替として、弾性部材の結合は、器具の製造者によって行われてよく、器具は、弾性部材が結合された状態で歯列矯正歯科医に提供される。多くの実施形態では、ステップ2720は任意選択であり、例えば、歯列矯正器具に弾性部材が既に結合されている場合には任意選択である。
ステップ2730では、患者の歯列弓の歯の上に器具が配置される。多くの実施形態では、器具は、1つの歯列弓の歯を受けるように設計される。1つ以上の歯が、あらかじめマウントされているアタッチメントと結合されてよい(例えば、図11A乃至図15D)。代替として、器具は、アタッチメントを全く使用せずに、歯の上に配置されてよい。本明細書において既述されているように、器具を配置することは、歯を収容する為に、シェル、不連続、及び弾性部材のうちの1つ以上を変形させることを含んでよい。場合によっては、器具が装着されたときに、不連続、及び/又は不連続の近傍のシェルの一部分がずれる。例えば、不連続は、器具が歯の上に配置されたときに外向きに押されるフラップ(例えば、図11−図19)を形成してよい。別の例として、器具が複数の別個のシェルセグメントを含む場合(例えば、図8及び図10)、それらのセグメントは、器具が歯の上に配置されたときに、互いに対して相対的に動いてよい。場合によっては、ステップ2730は、ステップ2720より先に実施されてよく、弾性部材がシェルと結合される前に器具が歯の上に配置される。
ステップ2740では、弾性部材と不連続との相互作用により、歯に力がかけられる。本明細書の別の場所に記載されているように、弾性部材はシェルに連続的な力をかけてよく、この力は、シェルを通して、シェルの下の歯に伝達されることが可能である。多くの実施形態では、1つ以上の歯にマウントされたアタッチメントを通して、歯に力がかけられる(例えば、図11−図15)。力がかかることによって、本明細書において既述のとおり、1つ以上の歯の再配置が行われることが可能である。代替として、現在の歯配列を保持する為に力がかけられてよく、歯の動きは発生しない。
図28は、本発明の多くの実施形態による、歯列矯正器具の設計方法2800を概略的に示したブロック図である。方法2800の各ステップは、適切なシステムによって実施されてよく、例えば、本明細書の別の場所に記載のデータ処理システムによって実施されてよい。
ステップ2810では、患者の歯の第1の位置が決定される。第1の位置は、例えば、歯の初期位置(例えば、患者の歯列弓の中での歯の現在位置)であってよい。この位置は、患者の現在の歯配列の測定データに基づいて決定されてよく、例えば、患者の歯、又は患者の歯のモデルをスキャンすることによって得られる測定データに基づいて決定されてよい。この測定データを使用して、歯列のデジタル表現(例えば、デジタルモデル)が生成されてよく、これから、歯の第1の位置が決定されてよい。
ステップ2820では、患者の歯の第2の位置が決定される。多くの実施形態では、第2の位置は、歯列矯正治療(例えば、再配置)が行われた後の、歯の中間的又は最終的な位置を表す。第2の位置は、例えば、1つ以上の不正咬合の矯正の為に歯列矯正歯科医によって指定される中間的又は最終的な歯配列に基づいて選択されてよい。
ステップ2830では、歯が第1の位置から第2の位置まで動く経路が計算される。多くの実施形態では、この動き経路は、1つ以上の適切なコンピュータプログラムを用いて計算され、これらのプログラムは、第1及び第2の位置のデジタル表現を入力として取得してよく、動き経路のデジタル表現を出力として与えてよい。動き経路は、患者の歯列における他の歯の位置及び/又は動き経路に基づいて計算されてもよく、そのような情報も、デジタル表現として与えられてよい。例えば、動き経路は、動く距離の合計を最小化すること、他の歯との衝突を防ぐこと、より達成しにくい歯の動きを避けること、又は他の任意の適切な条件に基づいて、最適化されてよい。場合によっては、動き経路は、一連の漸進的な歯の動きとして与えられてよく、これらの動きが順番に実施された場合に、結果として、第1の位置から第2の位置までの歯の再配置が行われる。
ステップ2840では、不連続を有する器具シェルの形状が、動き経路に基づいて決定され、動き経路に沿う歯の動きを引き起こす為に、シェルの、不連続と相互に作用する場所に弾性部材が直接結合されてよい。この形状は、1つ以上の適切なコンピュータプログラムによって決定されてよく、例えば、動き経路のデジタル表現を入力として受け取り、シェル、不連続、及び/又は弾性部材の形状のデジタル表現を出力として(例えば、デジタルモデルとして)与えるように構成されたコンピュータプログラムによって決定されてよい。場合によっては、不連続を有するシェルの物理モデルを製作する為に、出力は、製造システムに与えられてよく、例えば、適切なコンピュータ支援製造システムに与えられてよい。
シェル、不連続、及び弾性部材の形状は、歯の動きを引き起こすことに適する任意の様式で構成されてよく、例えば、本明細書に記載のいずれかの実施形態のように構成されてよい。多くの実施形態では、シェルの1つ以上の部分(例えば、シェルの歯受けキャビティ)が、本明細書において既述されたように、歯の動きを収容する適切な量の追加空間を含むように適応されてよい。場合によっては、ステップ2840は、歯と結合されるアタッチメントの形状を計算することを更に含んでよく、弾性部材は、アタッチメントと相互に作用することにより、シェルの下の歯の動きを引き起こす。
図29は、多くの実施形態による、歯列矯正治療、及び/又は、器具の設計又は製作をデジタル的に計画する方法2900を示す。方法2900は、本明細書に記載のいずれの治療処置に適用されてもよく、任意の適切なデータ処理システムによって実施されてよい。
ステップ2910では、患者の歯のデジタル表現が受け取られる。このデジタル表現は、(歯、歯肉組織等を含む)患者の口腔の表面トポグラフィデータを含んでよい。表面トポグラフィデータは、適切なスキャン装置(例えば、手持ち式スキャナ、卓上スキャナ等)を使用して、口腔、口腔の物理モデル(陽性モデル又は陰性モデル)、又は口腔の印象を直接スキャンすることにより、生成されてよい。
ステップ2920では、歯のデジタル表現に基づいて、1つ以上の治療段階が生成される。それらの治療段階は、患者の1つ以上の歯を初期歯配列から目標歯配列まで動かすように設計される歯列矯正治療処置の漸進的な再配置段階であってよい。例えば、各処置段階は、デジタル表現で示される初期歯配列を決定し、目標歯配列を決定し、目標歯配列を達成する為に必要な、初期歯配列の1つ以上の歯の動き経路を決定することによって、生成されてよい。動き経路は、動く距離の合計を最小化すること、歯と歯の衝突を防ぐこと、より達成しにくい歯の動きを避けること、又は他の任意の適切な条件に基づいて、最適化されてよい。
ステップ2930では、生成された治療段階に基づいて、少なくとも1つの歯列矯正器具が製作される。例えば、一連の器具が製作されてよく、各器具は、治療段階の1つによって指定される歯配列を収容するように整形され、これらの器具が患者によって順番に装着されることにより、歯が初期配列から目標配列まで漸進的に再配置されることが可能である。器具セットは、本明細書に記載の、少なくとも1つの不連続及び/又は少なくとも1つの弾性部材を有する1つ以上の歯列矯正器具を含んでよい。そのような器具の不連続及び/又は弾性部材の構成(例えば、個数、形状、構成、材料特性)は、対応する治療段階によって指定された歯の動きを引き起こすように選択されてよい。これらの特性のうちの少なくとも幾つかは、適切なコンピュータソフトウェア又は他のデジタル式のアプローチによって決定されてよい。器具の製作は、コンピュータ制御の製作システムへの入力として使用される器具のデジタルモデルを作成することを含んでよい。
場合によっては、様々な配列の段階化、又は複数の治療段階が、器具を設計及び/又は製作する上で必須でないこともある。図29において破線で示されているように、歯列矯正器具の設計及び/又は製作、並びに、場合によっては、特定の歯列矯正治療が、患者の歯の表現の使用(例えば、患者の歯のデジタル表現を受け取ること2910)と、その後の、受け取られた表現によって表現されている配列の中の患者の歯の表現に基づいて、歯列矯正器具の設計及び製作を行うことと、を含んでよい。例えば、(例えば、ステップ2910のように)患者の歯の表現に基づいてシェルが生成されてよく、その後に、不連続の形成及び/又は弾性部材の適用が行われることによって、本明細書の様々な実施形態において示された器具が生成されてよい。
図30は、本明細書に記載の方法及びプロセスを実行する際に使用されてよいデータ処理システム3000の簡略化されたブロック図である。データ処理システム3000は、典型的には、バスサブシステム3004を介して1つ以上の周辺装置と通信する少なくとも1つのプロセッサ3002を含む。これらの周辺装置は、典型的には、ストレージサブシステム3006(メモリサブシステム3008及びファイルストレージサブシステム3014)と、一連のユーザインタフェース入出力装置3018と、外部ネットワークとのインタフェース3016と、を含む。このインタフェースは、概略的に「ネットワークインタフェース」ブロック3016として図示されており、通信ネットワークインタフェース3024を介して、他のデータ処理システムの対応するインタフェース装置と結合されている。データ処理システム3000は、例えば、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、メインフレーム、ラップトップ等のような1つ以上のコンピュータを含んでよい。
ユーザインタフェース入力装置3018は、いかなる特定の装置にも限定されず、典型的には、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、マウス、スキャナ、インタラクティブディスプレイ、タッチパッド、ジョイスティック等を含んでよい。同様に、本発明のシステムには、様々なユーザインタフェース出力装置が採用されてよく、これらは、例えば、プリンタ、(例えば、可視、不可視の)ディスプレイシステム/サブシステム、コントローラ、プロジェクション装置、オーディオ出力等のうちの1つ以上を含んでよい。
ストレージサブシステム3006は、命令(例えば、動作命令等)を有するコンピュータ可読媒体を含む基本必須プログラミング構造と、データ構造とを維持する。本明細書に記載の各プログラムモジュールは、典型的には、ストレージサブシステム3006に格納される。ストレージサブシステム3006は、典型的には、メモリサブシステム3008及びファイルストレージサブシステム3014を含む。メモリサブシステム3008は、典型的には、幾つかのメモリ(例えば、RAM3010、ROM3012等)を含み、これらのメモリは、固定命令、プログラム実行中の命令及びデータ、基本入出力システム等を格納する為のコンピュータ可読メモリを含む。ファイルストレージサブシステム3014は、プログラムファイル及びデータファイルの為の永続的(不揮発性)ストレージを提供し、1つ以上のリムーバブル又は固定のドライブ又はメディア、ハードディスク、フロッピーディスク、CD−ROM、DVD、光ドライブ等を含んでよい。これらのストレージシステム、ドライブ等のうちの1つ以上が、遠隔場所に配置されてよく、それら同士は、ネットワーク上のサーバ、又はインターネット/ワールドワイドウェブを介して結合される。この文脈では、「バスサブシステム」という用語は、各種の構成要素及びサブシステムが、意図されるとおりに、互いに通信することを可能にする任意の機構を包含するように総称的に使用されており、バスサブシステム内での使用に適するものとして周知又は認知されているであろう各種の適切な構成要素/システムを包含してよい。当然のことながら、本システムの各種構成要素は、同じ物理位置にあってよいが、必ずしも同じ物理位置になくてもよく、様々なローカルエリアネットワーク又はワイドエリアネットワークの媒体、伝送システム等によって接続されてよい。
スキャナ3020は、患者の歯のデジタル表現(例えば、画像、表面トポグラフィデータ等)を(例えば、型3021のような歯の物理モデルをスキャンすること、又は歯の取得された印象をスキャンすること、又は口腔を直接スキャンすることによって)取得する任意の手段を含み、デジタル表現は、患者、又は歯科矯正医などの治療の専門家から取得されてよく、スキャナ3020は、更なる処理の為に、デジタル表現をデータ処理システム3000に渡す手段を含む。スキャナ3020は、本システムの他の構成要素から離れた場所に配置されてよく、画像データ及び/又は情報を(例えば、ネットワークインタフェース3024を介して)データ処理システム3000に伝達することが可能である。製作システム3022は、データ処理システム3000から受け取ったデータセット情報を含む治療計画に基づいて器具3023を製作する。製作マシン3022は、例えば、遠隔場所に配置されてよく、ネットワークインタフェース3024を介してデータ処理システム3000からデータセット情報を受け取ってよい。
本明細書に記載の方法(例えば、方法2700)のデータ処理態様は、デジタル電子回路として実施されてよく、或いは、コンピュータのハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又はこれらの適切な組み合わせとして実施されてよい。データ処理装置は、プログラマブルプロセッサによって実行されるべく、マシン可読ストレージ装置内で実体的に実施されるコンピュータプログラム製品として実施されてよい。データ処理ステップは、入力データに対して動作して出力を生成することによって機能するプログラム命令を、プログラマブルプロセッサが実行することによって実施されてよい。データ処理態様は、データストレージシステムと作用的に結合された1つ以上のプログラマブルプロセッサを含むプログラマブルシステム上で実行可能な1つ以上のコンピュータプログラムとして実施されてよい。一般に、プロセッサは、読み出し専用メモリ及び/又はランダムアクセスメモリから命令及びデータを受け取る。コンピュータプログラム命令及びデータを実体的に実施することに適するストレージ装置は、あらゆる形式の不揮発性メモリを含み、例えば、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリデバイスなどの半導体メモリデバイス、内蔵ハードディスク及びリムーバブルディスクなどの磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROMディスクなどを含む。
A及び/又はBは、本明細書では、A又はBの一方又は両方、並びに、A及びBなどの、これらの組み合わせを包含する。
本明細書では、本発明の好ましい実施形態を図示及び説明してきたが、当業者であれば明らかなように、そのような実施形態は、例としてのみ提示されている。この時点で、当業者であれば、本発明から逸脱することなく、様々な変形、変更、及び置換を想起されるであろう。当然のことながら、本明細書に記載の本発明の実施形態に対する様々な代替が、本発明を実施する際に採用されてよい。本明細書に記載の実施形態の多種多様な組み合わせが可能であり、そのような組み合わせは、本開示の一部であると見なされる。更に、本明細書におけるいずれか1つの実施形態に関して説明された全ての特徴が、本明細書における他の実施形態での使用に容易に適応可能である。以下のクレームは、本発明の範囲を定義するものとし、これらのクレーム及びそれぞれの均等物の範囲に含まれる方法及び構造は、それらによってカバーされるものとする。
図5A乃至図5Cは、多くの実施形態による、歯列弓の歯を再配置する歯列矯正器具500を示す。図5A乃至図5Cに示されるところでは、器具500は、下顎歯列弓の歯間空間を広げるように構成されているが、ここで示される概念は上顎歯列弓の空間拡張にも適用可能である。空間拡張(これは、隣接歯間空間の拡張、並びに抜歯による空間の拡張を含んでよい)は、様々な歯科処置(例えば、インプラント、埋伏歯治療)にとって有益でありうる。しかしながら、ここで開示される手法は、他の用途にも用いられてよく、例えば、歯間空間を狭めること、歯を動かすこと、歯を傾斜させること、歯を回転させることなどに用いられてよい。空間拡張に関するここでの記載は全て、他のタイプの歯列矯正再配置に適用されてもよく、その逆も可能である。器具500は、シェル501と、第1及び第2の弾性部材502、504と、を含み、第1及び第2の弾性部材502、504は、それぞれ、シェル501に形成された第1及び第2の不連続506、508と相互に作用する。代替実施形態では、1つの不連続に対して1つの弾性部材が使用される代わりに、1つの不連続に対して2つ以上の弾性部材が使用されてよい。弾性部材502、504及びそれぞれに対応する不連続506、508は、器具500が(図5Bに示された)患者の下顎歯列弓516の上に配置されたときに、空間514と直接隣接する歯510、512の上に位置してよい。弾性部材及び不連続は、空間を拡張する歯の動きを発生させることに適した任意の様式で構成されてよい。例えば、図5A乃至図5Cに示されるように、不連続506、508は、それぞれが、空間514に隣接する歯面の上に位置するアパーチャとして構成されてよい。各アパーチャは各歯の冠部に向かって延び、弾性部材が各アパーチャをまたぐ。それぞれの弾性部材は、歯の外周全体を取り囲んで延び、その歯を覆うシェルに取り付けられてよく(例えば、弾性部材502を参照)、或いは、歯の外周を部分的に取り囲んで延び、隣接歯を覆うシェルに取り付けられてよい(例えば、弾性部材504を参照)。いずれの場合も、歯510、512が(例えば、矢印518で示される方向に)動いて歯510と歯512との間の空間が広がるように、弾性部材502、504の両端部は、シェル501の頬側面及び舌側面にそれぞれ取り付けられる。例えば、図5Cに示されるように、歯512とその隣接歯との間の隣接歯間空間519を狭めて、たいていは無くすことによって歯を再配置するように、歯512を動かしてよい。
図14A及び図14Bは、多くの実施形態による、アタッチメント1402と係合するように構成された歯列矯正器具1400を示す。器具1200と同様に、器具1400は、開口側面を有してアタッチメント1402を収容するレセプタクル1404を含む。器具1400は、レセプタクル1404の開口側面を覆って配置されるフラップ1406を形成する不連続を含む。器具1400の弾性部材1408が、フラップ1406のエッジと、レセプタクル1404の側面の対応するエッジとをつなぐ弾性メンブレン又は弾性メッシュとして構成される。(図14Bに示されるように)器具1400が患者によって装着されると、アタッチメント1402は、レセプタクル1404の側面から突き出てフラップ1406をずらす。フラップ1406がずれることの結果として発生する弾性部材1408の伸長によって歯再配置力が発生し、この力は、アタッチメント1404を介して歯1410にかかる。

Claims (40)

  1. 歯を受けるように整形された複数のキャビティを含むシェルと、
    前記シェルに形成された不連続と、
    第1の取付点において前記シェルと直接結合される第1の部分と、第2の取付点において前記シェルと直接結合される第2の部分と、を有し、前記不連続と相互に作用するように配置された弾性部材と、
    を備える歯列矯正器具。
  2. 前記歯列矯正器具は、歯と結合されたアタッチメントを収容するように構成されており、前記弾性部材の、前記第1の取付点と前記第2の取付点との間の部分が前記アタッチメントと係合可能である、請求項1に記載の器具。
  3. 前記弾性部材及び前記不連続は、前記器具が前記歯に装着されたときに、前記歯の間の隣接歯間空間を狭める前記歯の動きを引き起こすように構成される、請求項1に記載の器具。
  4. 前記不連続は前記シェルのアパーチャを含む、請求項1に記載の器具。
  5. 前記不連続は前記シェルの切れ目を含む、請求項1に記載の器具。
  6. 前記不連続は前記シェルの変形を含む、請求項1に記載の器具。
  7. 前記弾性部材の、前記第1の取付点と前記第2の取付点との間の部分が、複数の前記キャビティにまたがるように、前記シェルの表面に沿って延びる、請求項1に記載の器具。
  8. 前記不連続は、前記シェルの、前記第1の取付点と前記第2の取付点との間に配置された複数の開口を含む、請求項7に記載の器具。
  9. 前記器具が前記歯に装着されたときに、前記複数の開口のそれぞれが、前記歯の隣接歯間領域に隣接又は近接する、請求項8に記載の器具。
  10. 前記シェルの近心−遠心の歯列弓長が、前記器具が前記歯に装着されていないときには、より短くなるように適合され、前記器具が前記歯に装着されているときには、より長くなるように適合される、請求項1に記載の器具。
  11. 前記不連続は複数の離散切れ目を前記シェルに含み、前記複数の離散切れ目は、前記シェルの前記歯列弓長が、前記器具が前記歯に装着されているかいないかに応じて変化することを可能にする、請求項10に記載の器具。
  12. 前記不連続は、前記シェルを複数の離散セグメントに分割する切れ目を含み、前記離散セグメントは、互いに対して動くことが可能であり、これによって、前記器具が前記歯に装着されているかどうかに応じて前記シェルの歯列弓長が変化することが可能になる、請求項10に記載の器具。
  13. 前記不連続は、細長い開口を前記シェルに含み、前記弾性部材の、前記第1の取付点と前記第2の取付点との間の部分が前記細長い開口にまたがっている、請求項1に記載の器具。
  14. 前記第1及び第2の取付点は前記シェル上に配置されており、前記器具が前記歯に装着されたときに、前記弾性部材の、前記第1の取付点と前記第2の取付点との間の部分が、前記歯の隣接歯間領域に隣接又は近接する、請求項1に記載の器具。
  15. 前記第1の取付点は、前記シェルの舌側面上に配置され、前記第2の取付点は、前記シェルの頬側面上に配置される、請求項14に記載の器具。
  16. 前記第1及び第2の取付点は、それぞれが前記シェルの舌側面上に配置される、請求項14に記載の器具。
  17. 前記第1及び第2の取付点は、それぞれが前記シェルの頬側面上に配置される、請求項14に記載の器具。
  18. 1つ以上のガイド機構が前記シェルに形成されて、前記シェルの一部分の動きをガイドするように構成されており、前記動きは、前記弾性部材によって前記部分にかかる力によるものである、請求項1に記載の器具。
  19. 前記1つ以上のガイド機構は、前記弾性部材によってかかる力の大きさ又は方向の少なくとも一方に影響を及ぼす、請求項18に記載の器具。
  20. 前記1つ以上のガイド機構は、前記シェルに形成されたテレスコピック形状を含む、請求項18に記載の器具。
  21. 1つ以上の保持機構が前記シェルに形成されて、前記弾性部材の一部分を、前記シェルに対して指定された位置に保持するように構成される、請求項1に記載の器具。
  22. 前記1つ以上の保持機構は、前記シェルに形成された溝を含み、前記溝の中に、前記弾性部材の前記部分が保持される、請求項21に記載の器具。
  23. 前記第1及び第2の取付点の少なくとも一方が、前記シェルに形成されたフックを含み、前記フックは、前記弾性部材を前記シェルに固定するように構成されている、請求項1に記載の器具。
  24. 前記弾性部材の一部分が、前記第1の取付点と前記第2の取付点との間を延びる、請求項1に記載の器具。
  25. 前記不連続は、前記シェルのキャビティ内で受けられることが可能な歯にマウントされたアタッチメントを収容するように構成されたフラップを、前記シェルの1つの場所に形成する、請求項1に記載の器具。
  26. 前記弾性部材の、前記第1の取付点と前記第2の取付点との間の部分が、前記フラップの周囲に延びて前記アタッチメントと係合し、前記弾性部材は前記アタッチメントに力を直接かける、請求項25に記載の器具。
  27. 前記弾性部材の一部分が、前記第1の取付点と前記第2の取付点との間を延びて、前記フラップにまたがり、前記弾性部材は前記フラップを通して前記アタッチメントに力をかける、請求項25に記載の器具。
  28. 歯を受けるように整形された複数のキャビティを含むシェルと、前記シェルに形成された不連続と、を備える歯列矯正器具を提供するステップと、
    弾性部材を、前記シェルの、前記不連続と相互に作用する場所に結合するステップであって、前記弾性部材の第1の部分が第1の取付点において前記シェルと直接結合され、前記弾性部材の第2の部分が第2の取付点において前記シェルと直接結合される、前記ステップと、
    前記器具を患者の歯の上に配置するステップと、
    前記弾性部材と前記不連続との相互作用を介して、前記歯に力をかけるステップと、
    を含む、歯列矯正治療の方法。
  29. 前記弾性部材及び前記不連続は、前記歯の間の隣接歯間空間を狭める前記歯の動きを引き起こすように構成される、請求項28に記載の方法。
  30. 前記不連続は、前記シェルのアパーチャ、前記シェルの切れ目、又は前記シェルの変形を含む、請求項28に記載の方法。
  31. 前記弾性部材の、前記第1の取付点と前記第2の取付点との間の部分が、複数の前記キャビティにまたがるように、前記シェルの表面に沿って延びる、請求項28に記載の方法。
  32. 前記シェルの近心−遠心の歯列弓長が、前記器具が前記歯に装着されていないときには、より短くなるように適合され、前記器具が前記歯に装着されているときには、より長くなるように適合される、請求項28に記載の方法。
  33. 1つ以上のガイド機構が前記シェルに形成されて、前記シェルの一部分の動きをガイドするように構成されており、前記動きは、前記弾性部材によって前記部分にかかる力によるものである、請求項28に記載の方法。
  34. それぞれが、歯を受けるように整形された複数のキャビティを含むシェルを備える、複数の歯列矯正器具を備え、前記器具は、1つ以上の歯を第1の配列から第2の配列まで動かす為に、患者によって連続的に装着されるように適合され、前記器具のうちの少なくとも1つが、
    前記シェルに形成された不連続と、
    第1の取付点において前記シェルと直接結合される第1の部分と、第2の取付点において前記シェルと直接結合される第2の部分と、を有し、前記不連続と相互に作用するように配置された弾性部材と、を備える、
    歯列矯正システム。
  35. 前記不連続は、細長い開口を前記シェルに含み、前記弾性部材の、前記第1の取付点と前記第2の取付点との間の部分が前記細長い開口にまたがっている、請求項34に記載のシステム。
  36. 前記第1及び第2の取付点は前記シェル上に配置されており、前記器具が前記歯に装着されたときに、前記弾性部材の、前記第1の取付点と前記第2の取付点との間の部分が、前記歯の隣接歯間領域に隣接又は近接する、請求項34に記載のシステム。
  37. 1つ以上の保持機構が前記シェルに形成されて、前記弾性部材の一部分を、前記シェルに対して指定された位置に保持するように構成される、請求項34に記載のシステム。
  38. 前記第1及び第2の取付点の少なくとも一方が、前記シェルに形成されたフックを含み、前記フックは、前記弾性部材を前記シェルに固定するように構成されている、請求項34に記載のシステム。
  39. 前記弾性部材の一部分が、前記第1の取付点と前記第2の取付点との間を延びる、請求項34に記載のシステム。
  40. 前記不連続は、前記シェルのキャビティ内で受けられることが可能な歯にマウントされたアタッチメントを収容するように構成されたフラップを、前記シェルの1つの場所に形成する、請求項34に記載のシステム。
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