JP2017228641A - 膜パターン形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】インクジェット法を用いて、より少ない工程で膜パターンを形成することができる膜パターン形成方法を提供する。【解決手段】基材上に形成されたパターン領域に設定量の塗布液を塗布することにより膜パターンを形成する方法であって、基材上のパターン領域に設定量より少ない塗布液を塗布することによりパターン領域を塗布液で埋めるパターン領域仮埋設工程と、基材を気体雰囲気に曝すことによりパターン領域を含む基材の表面を撥液処理する撥液処理工程と、前記パターン領域が設定量になるまで塗布液を補充する塗布液補充工程と、を有しており、前記パターン領域仮埋設工程、前記撥液処理工程、前記塗布液補充工程がこの順で行われるように構成する。【選択図】図4

Description

本発明は、基材上に塗布液を吐出することにより形成される膜パターンの形成方法に関するものである。
ガラスやフィルム等の基材上にインクジェット法により液滴を吐出し、線分、矩形状等、様々な形状の塗布膜(膜パターンという)を形成することが望まれている。例えば、プリント基板やパッケージ基板のような配線基板(基材)における配線パターン、パワー半導体の絶縁膜パターンは、従来では、フォトリソグラフィにより形成されていた。ところが、フォトリソグラフィでは、塗布、露光、エッチングなど多くの工程が必要であり、さらに、エッチング工程では多量の塗布材料を消費していたため、インクジェット法を用いることにより、少ない工程で塗布材料を無駄にすることなく膜パターンを形成することが検討されている。
具体的には、図5(a)に示すように、基材W上に形成するパターン領域100を縁取ったバンク101を形成し、バンク101で形成されて凹部102となったパターン領域100に塗布液を吐出する。そして、パターン領域100に塗布された塗布液を乾燥させることにより膜パターン103が形成される(図5(c))。ここで、塗布液を乾燥させると、塗布液の体積が減少し凹部102に対する塗布液が少なくなってしまうため、凹部102には予め乾燥時の体積の減少を見越した設定量の塗布液が塗布される。これにより、パターン領域100に塗布された塗布液が凹部102を満たした状態で乾燥し、設計通りの膜パターン103が形成される(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−274671号公報
ここで、インクジェット法を用いた場合でも、パターン領域100を形成する凹部102に設定量の塗布液を供給するには、塗布液がバンク101の上面に流れ出るのを防止するため、バンク101の上面を撥液処理する必要がある。すなわち、バンク101が形成された基板に対して撥液処理を行った後(図5(b))、塗布液を塗布することにより、バンク101の上面に付着した塗布液が凹部102に流れ込みやすくなると共に、凹部102に供給された塗布液がバンク101の上面に流れ出るのを抑えることができ、設定量の塗布液を凹部102に供給することができる(図5(c))。
ところが、バンク101が形成された状態で撥液処理を行うと、凹部102内も撥液処理されるため、凹部102に絶縁膜が形成されている場合には、その絶縁膜にダメージを与える虞がある。これを防止するため、凹部102をマスクして撥液処理を行うことが考えられるが、マスク処理を行うと、インクジェット法を用いても結局マスク処理を省くことができず、少ない工程で膜パターン103を形成することが困難になるという問題があった。
そこで、本発明は、インクジェット法を用いて、より少ない工程で膜パターンを形成することができる膜パターン形成方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために本発明の膜パターン形成方法は、基材上に形成されたパターン領域に設定量の塗布液を塗布することにより膜パターンを形成する方法であって、基材上のパターン領域に設定量より少ない塗布液を塗布することによりパターン領域を塗布液で埋めるパターン領域仮埋設工程と、基材を気体雰囲気に曝すことによりパターン領域を含む基材の表面を撥液処理する撥液処理工程と、前記パターン領域が設定量になるまで塗布液を補充する塗布液補充工程と、を有しており、前記パターン領域仮埋設工程、前記撥液処理工程、前記塗布液補充工程がこの順で行われることを特徴としている。
上記膜パターン形成方法によれば、パターン領域仮埋設工程でパターン領域を塗布液で埋めた状態で撥液処理工程で撥液処理が行われるため、パターン領域は撥液処理されず、パターン領域以外の部分を選択的に撥液処理することができる。すなわち、基材にはバンクにより凹部でパターン領域が形成されているが、パターン領域仮埋設工程では、凹部に設定量よりも少ない塗布液が充填されている。そのため、基材を撥液処理を行う気体雰囲気に曝した状態では、凹部内の塗布液によって凹部内が撥液処理されるのが抑制される。したがって、撥液処理工程では、凹部内以外の凹部上面が撥液処理される。その後、塗布液補充工程により、バンクの上面に付着した塗布液が凹部に流れ込みやすくなると共に、凹部に供給された塗布液がバンクの上面に流れ出るのが抑えられ、凹部内の塗布液が補充されることにより、凹部(パターン領域)には、塗布液が表面張力で盛り上がった状態にまで補充され、設定量の塗布液が供給される。その後、塗布液を乾燥させることにより設計通りの膜パターンが形成される。したがって、従来のように凹部も同時に撥液処理されることにより、凹部内にダメージが与えられるのを防止でき、撥液処理でマスク処理をする必要もないため、インクジェット法を用いて、より少ない工程で膜パターンを形成することができる。
また、具体的な前記撥液処理工程で形成される気体雰囲気の様態としては、HMDS(1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン)で形成されている構成にすることができる。
本発明によれば、インクジェット法を用いて、マスク処理が不要で、より少ない工程で膜パターンを形成することができる。
本発明の膜パタン形成方法を適用する塗布装置を概略的に示す上面図である。 上記塗布装置の側面図である。 本発明の膜パターン形成方法を示すフローチャートである。。 膜パターンが形成される状態を示す図であり、(a)は基板にバンクが形成された状態を示す図、(b)はパターン領域仮埋設工程でパターン領域に設定量よりも少ない塗布液が塗布された状態を示す図、(c)は撥液処理されている状態を示す図、(d)は撥液処理された後、基板の表面状態を示す図、(e)は塗布液補充工程によりパターン領域に塗布液が補充されて設定量の塗布液が塗布された状態を示す図である。 従来の膜パターンが形成される状態を示す図であり、(a)は基板にバンクが形成された状態を示す図、(b)は撥液処理されている状態を示す図、(c)はパターン領域に塗布液が供給されて設定量の塗布液が塗布された状態を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の膜パタン形成方法を適用する塗布装置を概略的に示す上面図であり、図2は、図1の塗布装置の側面図である。
図1、図2に示すように、塗布装置は、基材Wを載置するステージ10と、基材W上に塗布材料を吐出する液滴ユニット2とを備えており、ステージ10と液滴ユニット2とを相対的に移動させつつ塗布材料を吐出させることにより、基材W上に膜パターン3(図4(e)参照)を形成することができるようになっている。すなわち、ステージ10が一方向に移動可能に形成され、液滴ユニット2には、塗布材料を吐出するノズルヘッド4がステージ10の移動方向と直交するように形成されており、これらステージ10とノズルヘッド4とが交差するエリア(塗布エリアA)で、塗布材料が吐出されて基材W上に膜パターン3が形成される。
この膜パターン3は、導電膜、液晶表示パネルの配向膜、タッチパネルの絶縁膜等であり、この塗布装置は、基材W上に平坦な膜パターン3を形成する用途であれば、あらゆる膜パターン3を形成することができる。例えば、有機EL、配線パターン、パワー半導体用途等の膜パターン3を形成することができる。
なお、以下の説明では、ステージ10が移動する方向をX軸方向、ノズルヘッド4が移動する方向をY軸方向、X軸およびY軸方向の双方に直交する方向をZ軸方向として説明を進めることとする。
図1、図2に示す塗布装置は、上方から見て十字形状の基台6を有しており、この基台6上にステージ10、液滴ユニット2が設けられている。具体的には、液滴ユニット2が一方向(Y軸方向)に延びる形状を有しており、ステージ10が液滴ユニット2のほぼ中央位置と交差するように移動可能に設けられている。また、この塗布装置は、各処理エリアが設定されており、X軸方向手前側に基材入替エリアBが設定され、ステージ10と液滴ユニット2とが交差する位置に塗布エリアAが設定されている。すなわち、ステージ10は、基材入替エリアBと塗布エリアAとに移動可能になっており、基材入替エリアBで基材Wが搬入されるとステージ10が塗布エリアAに移動し、塗布エリアAで基材W上に膜パターン3が形成された後、再び基材入替エリアBに移動して基材Wが搬出されるようになっている。
ステージ10は、基材Wを載置するものであり、載置された基材Wが水平な姿勢を維持した状態で載置されるようになっている。このステージ10の表面には、真空ポンプが接続された複数の吸引孔が形成されており、真空ポンプを作動させることにより、吸引孔に吸引力を発生させて基材Wをステージ10の表面に保持できるようになっている。
このステージ10は、一方向(X軸方向)に移動できるようになっている。すなわち、基台6上にはX軸方向に延びるレール11が設けられており、このレール11にステージ10がスライド自在に取り付けられている。そして、ステージ10にはリニアモータが取り付けられており、リニアモータを駆動制御することにより任意の位置に移動、及び、停止できるようになっている。これにより、ステージ10が塗布エリアA、基材入替エリアB、及び、撥液処理エリアDに移動することができるようになっている。この塗布エリアAは、液滴ユニット2から基材W上に液滴30を吐出して膜パターン3を形成するエリアである。すなわち、ステージ10は、液滴ユニット2に対してX軸方向に微少移動することができようになっており、所定位置におけるX軸方向成分の移動を正確に行えるようになっている。
また、基材入替エリアBは、基材Wの入替を行うエリアであり、ロボットハンド等を介して基材Wの搬入及び搬出が行われる。搬入される基材Wには、予めフォトリソによりパターン領域5(図4(a)参照)を囲うようにバンク51が形成されている。すなわち、バンク51によりパターン領域5が凹部52として形成されている。そして、基材Wの搬入時には、ステージ10が、基材入替エリアBに移動し、ステージ10表面に基材Wが供給される。そして、塗布エリアAに移動して基材Wに膜パターン3が形成された後、再び基材入替エリアBに移動し、塗布膜基材W(膜パターン3が形成された基材W)がロボットハンド等を介して搬出される。
液滴ユニット2は、基材W上に液滴を着弾させて膜パターン3を形成するものである。液滴ユニット2は、一方向(Y軸方向)に延びるガントリ部21と、このガントリ部21に設けられたノズルヘッド4とを有している。
ガントリ部21は、基台6上にY軸方向に離れて設置される2本の脚部22と、これらの脚部22を連結するY軸方向に延びるビーム部23とで形成される門型形状を有している。すなわち、ガントリ部21は、ステージ10を移動させるレール11を跨ぐ形状に形成されている。そして、ビーム部23にはノズルヘッド4が設けられており、本実施形態では、2つのノズルヘッド4が設けられている。これらのノズルヘッド4は、用途に応じて、異なる塗布材料が吐出できるようにしてもよいし、同じ塗布材料が吐出できるように設定してもよい。なお、同じ塗布材料が吐出される場合には、1台がメンテナンス中で使用できない場合でももう1台稼働させることで生産性の向上を図ることができる。
ノズルヘッド4は、ビーム部23が脚部22に対して昇降動作することにより、基材Wに対して昇降動作できるようになっている。これにより基材Wに塗布材料を吐出する塗布動作の際には、基材Wとノズルヘッド4との距離が適切になるように調節される。ノズルヘッド4には、塗布材料を吐出するヘッドモジュールが複数設けられている。このヘッドモジュールは、ピエゾ素子を駆動源としたインク吐出装置であり、ステージ10に対向する平坦なノズル面に複数のノズルが形成されている。そして、ピエゾ素子を駆動させることにより各ノズルから一滴ずつ塗布材料を吐出できるようになっている。
また、ノズルヘッド4は、ビーム部23に沿ってY軸方向に移動できるようになっている。具体的には、ビーム部23上にはY軸方向に延びるレールが設けられており、このレールにノズルヘッド4がスライド自在に取り付けられている。そして、リニアモータを駆動制御することにより任意の位置に移動、及び、停止できるようになっている。これにより、ノズルヘッド4は、基材W上に塗布を行う塗布エリアAと、待機エリアPとに移動することができる。また、ノズルヘッド4は、Y軸方向に微少移動できようになっており、塗布エリアAではステージ10上の基材Wに対してY軸方向の所定位置に塗布材料である液滴を精度よく着弾させることができる。すなわち、ノズルヘッド4がY軸方向に移動し、ステージ10がX軸方向に移動することにより、ノズルヘッド4とステージ10とが相対的に移動し、基材W上のパターン領域5の所定位置に精度よく液滴を着弾させることができるようになっている。
また、ノズルヘッド4は、待機エリアPでフラッシングを行うことにより、ノズルの目詰まりを防止することができる。本実施形態では、塗布エリアAにおいて膜パターン3を形成した後、待機エリアPに移動する。そして、塗布エリアAに次の新たな基材Wが供給されるまで待機エリアPにてフラッシングが行われ、微少ノズルの目詰まりを防止することができるようになっている。
また、ビーム部23には、ノズルヘッド4の反対側に検査ユニットが設けられている。すなわち、塗布エリアAと基材入替エリアBとの間には、検査エリアCが設けられており、検査エリアCにおいて基材Wの位置決めと、形成された膜パターン3の検査が行われる。具体的には、ビーム部23には、検査カメラ7(CCDカメラ)が設けられており、検査エリアC外に待機していた検査カメラ7がビーム部23の延びる方向に沿って移動しつつ基材Wの表面を撮像できるようになっている。そして、基材W上に膜パターン3が形成された後、検査カメラ7で各膜パターン3を撮像することにより、各膜パターン3の良否に関する検査が行われる。
また、基材入替エリアBと対向する位置には、撥液処理エリアDが設けられている。この撥液処理エリアDには、チャンバ部8が設けられており、ステージ10がチャンバ部8内に収容できるようになっている。チャンバ部8は、ステージ10が収容された状態で密閉できるようになっており、ステージ10を収容した状態で基材Wを撥液処理できるようになっている。具体的には、チャンバ部8には、ガス供給口(不図示)が設けられており、このガス供給口からHMDS(1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン)が供給されるようになっている。そして、チャンバ部8内にステージ10を収容した状態でチャンバ部8内をHMDSで満たすことにより、チャンバ部8内の基材WがHMDSに曝され、基材Wの表面が撥液処理されるようになっている。なお、本実施形態では、HMDSが用いられるが、CF4ガスを供給しプラズマ処理することにより撥液処理する構成であってもよい。
次に、この塗布装置における動作について、図4に示すフローチャートを参照しながら説明する。
まず、ステップS1において、基材Wの搬入が行われる。具体的には、基材入替エリアBにステージ10が待機しており、基材Wがロボットハンドにより搬送されステージ10上に載置される。この基材Wには、図4(a)に示すように、予めフォトリソにより膜パターン3を形成するパターン領域5を囲うようにバンク51が形成されており、パターン領域5が凹部52として形成されている。
次に、ステップS2において、アライメント処理が行われる。このアライメント処理では、ステージ10に載置された基材Wに応じたパターン領域5の位置補正が行われる。具体的には、ステージ10が基材入替エリアBから検査エリアCに移動した後、検査カメラ7でアライメントマークを撮像することによりアライメントマーク位置を特定する。そして、特定されたアライメントマークのズレ量に応じて各基材Wのパターン領域5が補正され、パターン領域5におけるノズルヘッド4の吐出位置(着弾位置)が決定される。
次に、ステップS3において、パターン領域仮埋設工程が行われる。すなわち、基材Wのパターン領域5に対して塗布材料を吐出し、凹部52であるパターン領域5を埋設する。具体的には、検査エリアCのステージ10が塗布エリアAに移動するとともに、微少液滴ノズルヘッド41が待機エリアPから塗布エリアAに移動する。そして、上記ステップS2で算出した吐出位置情報に基づいて、基材Wのパターン領域5(凹部52)に塗布材料である液滴を吐出する。このパターン領域仮埋設工程では、パターン領域5に膜パターン3を形成するのに必要な塗布液の設定量よりも少ない量の塗布液が塗布される。本実施形態では、図4(b)に示すように、バンク51で囲まれたパターン領域5の凹部52が塗布液で埋設される程度の量が塗布される。すなわち、塗布された状態では、凹部52内の塗布液の表面と、バンク51の上面とが同じ高さ位置(面位置)になるように調節されており、すべてのパターン領域5にバンク51の表面と同じ高さ位置になるように塗布液が供給される。
次に、ステップS4において、撥液処理工程が行われる。すなわち、バンク51の上面を撥液処理することで、塗布液が凹部52からバンク51の上面に流れ出すのを防止し、パターン領域5に凹部52の容積以上の塗布液(設定量の塗布液)を留めることができる。具体的には、塗布エリアAのステージ10が撥液処理エリアDに移動し、チャンバ部8に収容される。そして、ステージ10上の基材Wがチャンバ部8に収容された状態でHMDSが供給され、基材Wの表面が撥液処理される(図4(c))。すなわち、基材Wの表面の露出した部分が撥液処理される(図4(d))。ここで、パターン領域5の凹部52は、塗布液で埋設されているため、基材Wの表面が露出されていない。したがって、HMDSガスが供給されても凹部52が撥液処理されるのが防止され、凹部52内に絶縁膜が形成されている場合には、その絶縁膜にダメージが与えられるのを抑えることができる。
次に、ステップS5において、塗布液補充工程が行われる。すなわち、パターン領域5である凹部52に設定量になるまで塗布液が補充される。具体的には、撥液処理エリアDのステージ10が塗布エリアAに移動するとともに、ノズルヘッド4が待機エリアPから塗布エリアAに移動する。そして、吐出位置情報に基づいて、基材Wのパターン領域5(凹部52)に塗布材料である液滴を吐出する。すなわち、各パターン領域5毎に設定された塗布液の設定量から、先のパターン領域仮埋設工程で塗布した塗布量を引いた量(残量)の塗布液が塗布される。吐出された塗布液は、図4(e)に示すように、凹部52から溢れ出そうとするが、バンク51の表面が撥液処理されているため、バンク51の上面に流れ出ようとせず、表面張力により盛り上がった状態にまで補充され、設定量の塗布液が供給される。
次に、ステップS6において、検査工程が行われる。すなわち、形成された膜パターン3の良否が判断される。具体的には、ステージ10が検査エリアCに移動するとともに、検査カメラ7が検査エリアCに移動する。そして、検査カメラ7により基材W上のすべてのパターン領域5を撮像し、得られた画像データに基づいて、形成された膜パターン3の良否判定が行われる。
次に、ステップS7において、基材Wの排出が行われる。すなわち、ステージ10が検査エリアCから基材入替エリアBに移動し、ロボットハンドにステージ10上の基材Wが載置されることにより基材Wが排出される。この排出された基材Wは、後工程の乾燥装置により膜パターン3を完全に乾燥させる。
上述のように本実施形態の膜パターン形成方法によれば、パターン領域仮埋設工程でパターン領域5を塗布液で埋めた状態で撥液処理工程で撥液処理が行われるため、パターン領域5は撥液処理されず、パターン領域5以外の部分を選択的に撥液処理することができる。すなわち、基材Wにはバンク51により凹部52でパターン領域5が形成されているが、パターン領域仮埋設工程では、凹部52に設定量よりも少ない塗布液で充填されている。そのため、基材Wを撥液処理を行う気体雰囲気に曝した状態では、凹部52内の塗布液によって凹部52内が撥液処理されるのが抑制される。したがって、撥液処理工程では、凹部52内以外の凹部52の上面が撥液処理される。その後、塗布液補充工程により、バンク51の上面に付着した塗布液が凹部52に流れ込みやすくなると共に、凹部52に供給された塗布液がバンク51の上面に流れ出るのが抑えられ、凹部52内の塗布液が補充されることにより、凹部52(パターン領域5)には、塗布液が表面張力で盛り上がった状態にまで補充され、設定量の塗布液が供給される。その後、塗布液を乾燥させることにより設計通りの膜パターン3が形成される。したがって、従来のように凹部52も同時に撥液処理されることにより、凹部52内にダメージが与えられるのを防止でき、撥液処理でマスク処理をする必要もないため、インクジェット法を用いて、より少ない工程で膜パターン3を形成することができる。
なお、本実施形態では、凹部52に吐出された塗布液の量は、バンク51の表面と面位置になるように調節されているが、凹部52に吐出される塗布液の量は、面位置よりも低い位置まで供給される構成であってもよい。
2 液滴ユニット
3 膜パターン
4 ノズルヘッド
5 パターン領域
8 チャンバ部
51 バンク
52 凹部
A 塗布エリア
B 基材入替エリア
C 検査エリア
D 撥液処理エリア
P 待機エリア
W 基材

Claims (2)

  1. 基材上に形成されたパターン領域に設定量の塗布液を塗布することにより膜パターンを形成する方法であって、
    基材上のパターン領域に設定量より少ない塗布液を塗布することによりパターン領域を塗布液で埋めるパターン領域仮埋設工程と、
    基材を気体雰囲気に曝すことによりパターン領域を含む基材の表面を撥液処理する撥液処理工程と、
    前記パターン領域が設定量になるまで塗布液を補充する塗布液補充工程と、
    を有しており、前記パターン領域仮埋設工程、前記撥液処理工程、前記塗布液補充工程がこの順で行われることを特徴とする膜パターン形成方法。
  2. 前記撥液処理工程で形成される気体雰囲気は、HMDSで形成されていることを特徴とする請求項1に記載の膜パターン形成方法。
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