JP2017224990A - 検知装置、情報処理装置、システム、プログラム - Google Patents

検知装置、情報処理装置、システム、プログラム Download PDF

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明 村形
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紀理子 長曽我部
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Abstract

【課題】制御側に送信するデータ量を抑制できる検知装置を提供する。【解決手段】ネットワークNを介して接続された管理システム8に環境情報を送信する検知装置3であって、所定空間の環境情報を所定の検知範囲ごとに取得する環境情報取得手段32と、前記環境情報取得手段が検知した各検知範囲の前記環境情報を、前記環境情報の集約に関する集約情報に基づいて集約する集約手段36と、集約手段が集約した前記環境情報を前記情報処理装置に送信する送信手段31と、を有する。【選択図】図7

Description

本発明は、検知装置、情報処理装置、システム及びプログラムに関する。
オフィスや工場など多数の人が着座したり移動したりしながら活動する空間において人の活動を「見える化」する取り組みが知られている。ある空間に人がいるかいないかをシステムが検知できれば、空間内に人が残っているかどうかの判断やセキュリティの向上に利用できる。また、企業の内部犯罪や勤務時間の管理などにも利用できる。
ある空間の人を検知する手段として人が発する熱を検知するセンサ(検知装置)がある。例えば、サーモパイルセンサは離れた物体の表面温度を測定でき、複数のサーモパイルセンサがアレイ状に配置された温度分布センサをもちいることで、4×4、8×8又は更に細かいメッシュのマスごとに空間の温度を測定できる。すなわち、複数のサーモパイルセンサを用いることでマスごとに人の在・不在を検知することが可能になる。したがって、温度分布センサが配置されると、空間の広い範囲をカバーしてサーモパイルセンサの数だけ人の在・不在を検知することできる。
しかしながら、温度分布センサに数多くのサーモパイルセンサが搭載されるほど人の在・不在に関するデータの通信が増大する傾向がある。そこで、送信されるデータを低減する技術が考案されている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1には、クライアントPC側でネットワークへ送るデータを圧縮や分割する技術が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載されているように圧縮や分割によりデータを削減すると、温度分布を使用して制御対象装置を制御する制御側の負荷が増大してしまうため採用しにくい。すなわち、温度分布センサは高密度化され、1つの温度分布センサで測定できるマスの数は多くなる傾向がある。また、温度分布センサは定期的に人の在・不在に関するデータを制御側に送信している。一方、制御側には複数の温度分布センサから定期的にデータが送信されるので、制御側ではデータ伸張処理などが膨大になってしまう。
このように、圧縮等によりデータ量を削減すると別の不都合をもたらすため、制御側に送信されるデータ量を削減することが課題となっていた。
本発明は、上記課題に鑑み、送信するデータ量を抑制できる検知装置を提供することを目的とする。
上記課題に鑑み、本発明は、ネットワークを介して接続された情報処理装置に環境情報を送信する検知装置であって、所定空間の環境情報を所定の検知範囲ごとに取得する環境情報取得手段と、前記環境情報取得手段が検知した各検知範囲の前記環境情報を、前記環境情報の集約に関する集約情報に基づいて集約する集約手段と、前記集約手段が集約した前記環境情報を前記情報処理装置に送信する送信手段と、を有する。
送信するデータ量を抑制できる検知装置を提供することができる。
温度分布センサの検知エリアと送信されるデータ量を説明する図の一例である。 空間における領域と検知エリアの対応を説明する図の一例である。 機器制御システムの概略的な構成図の一例である。 第1制御対象装置が蛍光灯型LED照明器具の場合の外観斜視図の一例である。 検知装置、第1制御対象装置及び第2制御対象装置のハードウェア構成図の一例である。 管理システムのハードウェア構成図の一例である。 機器制御システムの機能構成図の一例である。 レイアウト管理DBに記憶されている情報を説明するための図の一例である。 制御指針管理DBに記憶されている情報を説明するための図の一例である。 制御領域管理DBに記憶されている情報を説明するための図の一例である。 領域情報管理DB、マス・領域対応DBに記憶されている情報を説明するための図の一例である。 管理システムの処理を示したシーケンス図の一例である。 温度分布の概念図、熱源データの概念図の一例である。 検知装置を有する複数の第1制御対象装置から送信された熱源データを合成して得られる熱源データの一例である。 熱源データの生成方法を示したフローチャート図の一例である。 温度分布の概念図、熱源データの概念図の一例である。 2つの温度分布センサが検知する検知エリアを示す図の一例である。 サーモパイルセンサと領域の対応を説明するための図の一例である。 領域と検知マスの対応関係の一例を示す図である。 管理システムと検知装置の間で送受信されるデータのデータフォーマットを説明する図の一例である。 管理システムが検知装置に送信する集約情報の一例を示す図である。 管理システムの起動時の処理を説明するフローチャート図の一例である。 管理システムが検知装置から起動通知を受信した場合の処理を説明するフローチャート図の一例である。 管理システムが検知データを受信した場合の処理を説明するフローチャート図の一例である。 検知装置の起動時の処理を説明するフローチャート図の一例である。 検知装置が検知データを送信する際の処理を説明するフローチャート図の一例である。 集約部が熱源データを集約する手順を示すフローチャート図の一例である。 第1制御対象装置1と領域との対応付けを説明する図の一例である。 第1制御対象装置1-15の光量の制御を模式的に説明する図の一例である。 第1制御指針管理テーブルの一例を示す図である。 管理システムの生成部が第1制御対象装置1の制御データを生成する手順のフローチャート図の一例である。 焦電センサによる検知エリアを説明する図の一例である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。
<データ量の比較例>
まず、図1を用いて温度分布センサが有するサーモパイルセンサの数の一例を説明する。図1(a)は温度分布センサ311の検知エリアを説明する図の一例である。本実施形態では、蛍光灯型LED(Light Emitting Diode)が搭載された照明装置を第1制御対象装置1と称し、第1制御対象装置1に温度分布センサ311が搭載される。図1(a)では1つの第1制御対象装置1に2つの温度分布センサ311が搭載されている。
1つの温度分布センサ311には上記のように複数のサーモパイルセンサが搭載されている。各サーモパイルセンサが人を検知する範囲を検知マス502といい、1つの温度分布センサ311の検知エリア501は複数の検知マス502を有している。図1(a)では4×4の16個のサーモパイルセンサが1つの温度分布センサ311に搭載されているが、あくまで一例であり32個、62個、128個又はこれ以上のサーモパイルセンサを搭載可能である。
したがって、図1(a)の例では16×2=32個のサーモパイルセンサが検知マス502(P00〜P31)ごとにそれぞれ温度を検出し、人の在・不在(後述する熱源の有無)を検知する。人の在・不在を「1」、「0」に対応させると、温度分布センサ311は1バイトで8つのサーモパイルセンサのデータを送信できる。図1(b)は、第1制御対象装置1(2つの温度分布センサ311)が送信するデータ量を模式的に示す図である。図1(b)では0〜7bitに対応付けてP00〜P31の検知マス502ごとに人の在・不在(1 or 0)が格納されている。したがって、合計で4バイトのデータ量が消費される。
しかしながら、32個の検知マス502の全てに人が存在することは少なく、どちらかというと人が存在する検知マス502はそれほど多くない場合の方が多い。むしろ、検知エリア501に一人や二人しか存在しない場合も多い。例えば、P31の検知マス502にのみ人が存在する場合を想定する。この場合、1〜3バイトは0x00で、4バイト目だけが0x01となる。このように、32bitのうち大半がゼロでも4バイト消費されている。
<本実施形態のデータ量の削減について>
図2を用いて、本実施形態のデータ量の削減方法の概略を説明する。図2は、空間における領域9と検知エリア501の対応を説明する図の一例である。人がいる居室αの床面が正方形又は長方形(矩形)の領域9に区切られている。これは領域9ごとに第1制御対象装置1が照明の点灯制御を行うためである。一方、検知エリア501は、後述するように温度分布センサ311が天井に対し傾いて設置されているため、台形に歪んでいる。サーモパイルセンサも天井に対し傾いて設置されているため、第1制御対象装置1から遠方ほど、1つの検知マス502の大きさが大きくなる。
説明のため図2の領域9aに着目すると、2つの検知マス502(の中心)が含まれている。領域9ごとに人の在・不在が判断されるため、複数のサーモパイルセンサ(検知マス)で領域9aの温度を検知する必要性は低い。すなわち、2つのサーモパイルセンサのどちらかが人を検知していれば、人が存在すると判断してよい。このように考えると、温度分布センサ311は領域9aの2つの検知マス502のどちらかの検知結果を取得すればよいことが分かる。
図2の例では、1つの温度分布センサ311が64個のサーモパイルセンサを有しており、2つの温度分布センサ311が合計で128個のサーモパイルセンサを有している(128個の検知マス502がある)。しかし、複数の検知マス502が1つの領域9で重複しているため、128個の人の在・不在を48個程度の領域9における人の在・不在に置き換えることができる。48個としたのは全ての領域9のうち検知マス502と重複している領域9が48個であるためであり、領域9のサイズや検知マス502の位置などによって変わりうる。しかしながら、この例では、128bitのデータが48bitに削減されるため、データ量を37.5%に小さくできることが分かる。
このように、本実施形態では、1つの領域9に検知マス502が重複しているサーモパイルセンサの検知結果を集約することで、制御側に送信されるデータ量を削減できる。また、温度分布センサ311はデータを圧縮する必要がなく、受信側も複雑な伸長処理をする必要がない。領域9という照明の制御の単位でデータが加工されているので、制御側もデータを利用しやすい。
<用語について>
所定空間とは人が存在しうる空間である。また、所定空間は複数の人が存在しうる部屋であってもよい。また、居室と称されてもよい。具体的にはオフィス、工場、通路、廊下、セミナー会場、展示会、室内競技場、飲食店、電車、バス、船等であるがこれらには限られない。また、個人の自宅であってもよい。
検知される対象はセンサなどの検知装置で検知又は検出される主に生物である(ロボットなどの無生物が対象でもよい)。対象は移動するものに限られてもよい。本実施形態では一例として人を対象として説明する。
環境情報とは、環境に関する情報をいう。あるいは、環境から取得可能であり、制御に有用な情報をいう。具体的には、温度、湿度、照度、などであるがこれらには限られない。また、環境情報は利用しやすい態様に加工されていてもよい。例えば、本実施形態では温度が人の在・不在に加工される。
検知範囲とは、1つのセンサが空間において環境情報を検知する範囲である。検知範囲は検知装置によって可変でもよい。また、複数の検知範囲がある場合、検知範囲は異なっていてよい。また、複数の環境情報が検知される場合、環境情報ごとに異なっていてもよい。本実施形態では検知マスという用語で説明する。
集約とは、集めてまとめることをいう。例えば、N個の環境情報をM(<N)個にまとめることをいう。まとめる方法は特に制限されないが、論理和、論理積などでもよく、平均、合計などでもよい。また、集約を、マージ、統合、削減などと表現してもよい。
検知範囲の集約に関する情報は、集約の対象となる検知範囲をいう。例えば、集約してよい検知範囲が指示された情報である。本実施形態では後述する集約情報として説明する。
検知範囲の位置に関わる情報とは、検知範囲の少なくとも一部の位置を算出したり特定したりするために利用される情報をいう。検知範囲の位置に関わる情報は、具体的には、検知装置の位置、検知装置の検知方向の角度、検知装置と検知される対象が存在する場所までの距離などである。
検知範囲の位置は何らかの指標により検知範囲を特定できる情報であり、例えば所定の座標系における座標である。
<機器制御システムの概略>
図3は、本実施形態に係る機器制御システム100の概略的な構成図の一例である。機器制御システム100は、所定空間の一例である居室αの天井β側に設置された複数の第1制御対象装置(1a,1b,1c,1d,1e,1f,1g,1h,1i)、第2制御対象装置2、無線ルータ6、管理者PC7(Personal Computer)、及び管理システム8がネットワークを介して通信可能な構成を有している。なお、以降、第1制御対象装置(1a,1b,1c,1d,1e,1f,1g,1h,1i)のうち、任意の第1制御対象装置を示す場合には「第1制御対象装置1」と示す。
第1制御対象装置1は、図3に示されているように、天井βが9分割された各領域9にそれぞれ設置されている。そして、天井βの中央に配置された第1制御対象装置1eには、検知装置3が設けられている。1つの領域9のサイズは、例えば50cm〜数mの広さ(正方形)であるが、領域9のサイズは第1制御対象装置1の大きさや性能などに応じて適宜決定される。なお、天井βが分割された各領域9は同じサイズでなくてもよく、各領域9が正方形でなくてもよい。例えば、6角形などの多角形とすると正方形の場合と同様に第1制御対象装置1同士の距離が等しくなる。
また、第2制御対象装置2は、天井βに適当な間隔をおいて設置されている。図3では、第2制御対象装置2は1つであるが、後述するように複数の第2制御対象装置2が1つの居室αに設置されている。第2制御対象装置2は好ましくは等間隔に設置されるが、等間隔でなくてもよい。第1制御対象装置1と第2制御対象装置2の数が異なるのは、第1制御対象装置と第2制御対象装置2でカバーできる範囲が異なったり、サイズが異なったり、コストが異なるなどの理由によるものであり、第1制御対象装置と第2制御対象装置2の数は任意に決定できる。また、第2制御対象装置2が複数ある場合、第2制御対象装置2の符号をそれぞれ2a、2b、2cとし、任意の第2制御対象装置を示す場合には「第2制御対象装置2」と示す。
本実施形態の第1制御対象装置1は、蛍光灯型LEDを備えた照明装置である。第1制御対象装置1eの検知装置3は、例えばサーモパイル(Thermopile)の機能によって、居室α内を複数領域(ここでは、9領域)に分けた温度分布を検出し、熱源の有無(対象の検知結果)を示す熱源データを管理システム8に送信する。送信には無線LAN等が使用されるが有線で送信してもよい。居室αの床は熱源として検知される対象である人などが存在する場所である。
本実施形態の第2制御対象装置2はエアコンなどの空調装置(図3では室内機が図示されている)である。室外機は第2制御対象装置2ごとに又は複数の第2制御対象装置2に共通に所定の場所に設置されている。なお、図3では第2制御対象装置2と管理システム8が有線で接続されているが、無線で通信してもよい。
無線ルータ6は、検知装置3から送信された熱源データを受信し、通信ネットワークNを介して管理システム8に送信する。無線ルータ6と通信ネットワークNはいわゆるIPネットワークであるのに対し、無線ルータ6と検知装置3はIPネットワークをベースとする通信(例えば無線LAN)で通信するとは限らない。この場合、無線ルータ6はゲートウェイの機能を有し、通信プロトコルを変換する。通信ネットワークNは、LAN(Local Area Network)によって構築されており、一部にインターネットが含まれる場合もある。
管理システム8は後述するように情報処理装置の機能を有し、サーバと呼ばれる場合がある。管理システム8は、無線ルータ6から送られて来た熱源データ等に基づいて、第1制御対象装置1,第2制御対象装置2を制御するための制御データを生成し、第1制御対象装置1及び第2制御対象装置2に送信する。第1制御対象装置1は、制御データに基づいて、LEDの調光制御を行なう。第2制御対象装置2は、制御データに基づいて、温度、湿度、風力、及び風向の制御を行なう。したがって、管理システム8は照明と空調の両方を制御して、居室の人に対し快適性と省エネ性が考慮された空間を提供できる。
なお、これまでの説明で明らかなように、検知装置3が搭載された第1制御対象装置1eは、居室αの温度分布を検知するだけでなく、自装置のLEDの調光制御を行なう。第1制御対象装置1eは、検知装置3を有するが、他の第1制御対象装置1と同等の機能を有している。
また、検知装置3は第2制御対象装置2の内部又は近くに設置されていてもよい。また、第1制御対象装置1又は第2制御対象装置2とは別体に設置されていてもよい。しかし、検知装置3が第1制御対象装置1と一体であることで、検知装置3の取り付けと取り外しが容易であり、検知装置3を取り付けるためのスペースを用意する必要がないという利点がある。検知装置3は第1制御対象装置1の一方の口金、両方の口金、又は、中央などに配置されていてもよい。
また、管理者PC7は、機器制御システム100の管理者が操作するPCである。管理者PC7は管理システム8と通信して各種の設定を行ったり、検知データを領域ごとに表示したりする。管理者は機器制御システム100の設営者、ユーザなどどのように呼ばれてもよい。
<第1制御対象装置の概略>
次に、図4を用いて、第1制御対象装置1及び第1制御対象装置1aが取り付けられる装置本体120について説明する。図4は、第1制御対象装置1が蛍光灯型LED照明器具の場合の外観斜視図の一例である。
図4に示されているように、蛍光灯型LED照明器具としての第1制御対象装置1は、直管型のLEDランプ130を有し、居室αの天井βの中央部あたりに設置された装置本体120に取り付けられる。装置本体120の両端部には、それぞれソケット121a及びソケット121bが設けられている。このうち、ソケット121aは、LEDランプ130に給電する給電端子(124a1、124a2)を有する。
また、ソケット121bも、LEDランプ130に給電する給電端子(124b1,124b2)を有する。これにより、装置本体120は、電源からの電力をLEDランプ130に供給することができる。
一方、LEDランプ130は、透光性カバー131と、この透光性カバー131の両端部にそれぞれ設けられる口金(132a,132b)を有する。第1制御対象装置1eの場合は、透光性カバー131に沿って、隣接して又は透光性カバー131の内部に検知装置3を有する。このうち、透光性カバー131は、例えば、アクリル樹脂等の樹脂材料で形成され、内部の光源を覆う様に設けられる。
更に、口金132aには、ソケット121aの給電端子(124a1,124a2)にそれぞれ接続される端子ピン(152a1,152a2)が設けられている。また、口金132bには、ソケット121bの給電端子(124b1,124b2)にそれぞれ接続される端子ピン(152b1,152b2)が設けられている。そして、LEDランプ130が装置本体120に装着されることで、装置本体120から各給電端子(124a1,124a2,124b1,124b2)を介して、各端子ピン(152a1,152a2,152b1,152b2)からの電力供給が可能となる。これにより、LEDランプ130は、透光性カバー131を介して外部に光を照射する。また、検知装置3は、装置本体120から供給される電力で動作する。
<検知装置、第1制御対象装置、第2制御対象装置のハードウェア構成>
次に、図5(a)を用いて、検知装置3のハードウェア構成を説明する。図5(a)は、検知装置3のハードウェア構成図の一例である。検知装置3は、無線モジュール301、アンテナI/F302、アンテナ302a、センサドライバ304、温度分布センサ311、照度センサ312、温湿度センサ313、装置コントローラ315、及び、上記各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等のバスラインを備えている。
無線モジュール301は無線通信を行なうための部品であり、ARIB STD-T108(テレメータ、テレコントロールなどの用途で用いられる920MHz帯無線)、Bluetooth(登録商標)、WiFi、又はZigBee等の通信方式による通信を行なうことができ、アンテナI/F302及びアンテナ302aを介して、外部の装置との無線通信を実現する。なお、通信方式は、無線通信だけでなく、Ethernet(登録商標)ケーブルやPLC(Power Line Communications)などの有線通信であってもよい。無線モジュール301は、装置コントローラ315が実行する通信制御プログラムの制御下で動作する。なお、装置コントローラ315と無線モジュール301は一例としてUART315aで通信する。
温度分布センサ311は、赤外線を検知することにより居室α内の温度分布を検知する熱型検出素子である。熱型検出素子を用いることで人や物の表面温度を検知できるので、人の近い場所の温度を検知できる。熱型検出素子は、光を吸収して熱に変換する吸収層を持ち、吸収層の温度変化を電気信号として外部に出力する。熱型検出素子にはサーモパイル、ボロメータ、焦電素子、電圧−電流特性が変化するダイオードなどがある。本実施形態では温度分布センサ311がサーモパイルを用いて温度分布を検知するものとして説明する。なお、温度分布センサ311は複数のサーモパイルセンサを有しており、各サーモパイルセンサは検知マス502ごとに温度を検知する。
照度センサ312は、居室α内の明るさを検知するセンサである。温湿度センサ313は、居室αの検知装置3の近くの温度及び湿度を検知するセンサである。温湿度センサ313が検知する温度は、天井面の温湿度から水蒸気量への変換に使用され、この水蒸気量とサーモパイルによる床面の温度から床面の湿度が算出される。
センサドライバ304は、温度分布センサ311、照度センサ312、及び温湿度センサ313のインタフェースである(ハードウェアの回路)。センサドライバ304は、装置コントローラ315から送信される、温度分布センサ311、照度センサ312、及び温湿度センサ313を駆動させる命令をそれぞれにセンサに適したコマンドに変換して各センサに送出する。また、各センサが検出した信号を装置コントローラ315が使用できる形式に変換し装置コントローラ315に送出する。
センサドライバ304はI2C304aを有し、装置コントローラ315はI2C304aで各センサと通信する。
装置コントローラ315は、検知装置3の全体を制御する制御装置である。装置コントローラ315はCPU,ROM、RAM、フラッシュメモリ等を有しプログラムを実行するマイコンなどの情報処理装置である。あるいは、ICなどのハードウェアで構築されていてもよい。装置コントローラ315は、例えば、温度分布センサ311、照度センサ312、及び温湿度センサ313が温度等を検知するタイミングを制御したり、各センサが検出したデータを加工したりする。例えば、装置コントローラ315は温度分布センサ311から出力された温度分布データから、熱源の有無を示す熱源データを生成する。装置コントローラ315は、熱源データを含む検知データを管理システム8に送信する。
図5(b)は本実施形態に関する第1制御対象装置1又は第2制御対象装置2のハードウェア構成図の一例である。第1制御対象装置1の装置コントローラ315は、管理システム8から送信された制御データに基づいてLEDの調光の制御を行う。第2制御対象装置2の装置コントローラ315は、管理システム8から送信された制御データに基づいてエアコンを制御する。
装置コントローラ315、アンテナI/F302、及び、無線モジュール301については図5(a)と同様である。第1制御対象装置1又は第2制御対象装置2は、制御対象デバイス319を有している。制御対象デバイス319は、第1制御対象装置1の場合はLEDランプ130やLEDランプ130の制御回路などであり、第2制御対象装置2の場合はエアコンのヒートポンプや圧縮機及び制御回路などである。
なお、検知装置3を有する第1制御対象装置1eの場合、装置コントローラ315、アンテナI/F302、及び、無線モジュール301は、検知装置3と共通でよい。これにより、検知装置3の部品数を低減できる。
<管理システムのハードウェア構成>
次に、管理システム8のハードウェア構成について説明する。図6は、管理システム8のハードウェア構成図の一例である。
管理システム8は、情報処理装置として構成されている。そして、管理システム8は、管理システム8全体の動作を制御するCPU801、IPL(Initial Program Loader)等のCPU801の駆動に用いられるプログラムを記憶したROM802、CPU801のワークエリアとして使用されるRAM803を有する。また、管理プログラム等の各種データを記憶するHD804、CPU801の制御にしたがってHD804に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御するHDD(Hard Disk Drive)805を有する。また、フラッシュメモリ等のメディア806に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御するメディアI/F807、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示するディスプレイ808、通信ネットワークNを利用してデータ通信するためのネットワークI/F809を有する。また、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えたキーボード811、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行うマウス812、着脱可能な記録媒体の一例としてのCD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)813に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御するCD−ROMドライブ814、及び、上記各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等のバスライン810を備えている。
図示した管理システム8のハードウェア構成は、1つの筐体に収納されていたりひとまとまりの装置として備えられていたりする必要はなく、管理システム8が備えていることが好ましいハード的な要素を示す。また、クラウドコンピューティングに対応するため、本実施例の管理システム8の物理的な構成は固定的でなくてもよく、負荷に応じてハード的なリソースが動的に接続・切断されることで構成されてよい。
なお、管理プログラムは実行可能形式や圧縮形式などでメディア806やCD−ROM813などの記憶媒体に記憶された状態で配布されるか、又は、プログラムを配信するサーバから配信される。
また、管理者PC7のハードウェア構成は管理システム8と同様であるものとし、違いがあるとしても本実施形態の説明において支障がないものとする。
<管理システム8の機能構成>
続いて、図7を用いて、検知装置3を含む第1制御対象装置1e、検知装置3を含まない第1制御対象装置1、第2制御対象装置2、及び管理システム8の機能について説明する。図7は、機器制御システム100の機能構成図の一例である。
<第1制御対象装置1eの機能構成>
第1制御対象装置1eは、検知装置3が有する機能及び制御対象部20を有している。検知装置3は、送受信部31、検知部32、判断部33、生成部34、制御部35、及び、集約部36を有している。これら各部は、図5(a)に示されている装置コントローラ315がプログラムにしたがって出力する命令等によって実現される機能又は手段である。また、検知装置3は記憶部3000を有しており、記憶部3000は装置コントローラ315が有するRAMやフラッシュメモリ等により実現される記憶手段である。また、制御対象部20は、例えば、調光制御の対象であるLEDランプ130等により実現される。
検知装置3の送受信部31は、装置コントローラ315や無線モジュール等の動作により実現される機能又は手段である。例えば、送受信部31は、通信ネットワークNを介して、管理システム8と各種のデータの送受信を行う。
検知部32は、温度分布センサ311、照度センサ312及び温湿度センサ313が動作することで実現される機能又は手段である。検知部32は、所定空間内の各領域9の温度分布、照度、温度や湿度を検知する。
判断部33は、装置コントローラ315が動作することで実現される機能又は手段である。例えば、判断部33は、領域9の温度が所定範囲(例えば、30℃〜35℃)内であるか否かを判断する。
生成部34は、装置コントローラ315が動作することで実現される機能又は手段である。例えば、生成部34は、判断部33の判断結果に基づいて熱源の有無を示す熱源データを生成する。
制御部35は、装置コントローラ315が動作することで実現される機能又は手段である。例えば、制御部35は、管理システム8から送られて来た制御データに基づいて、制御対象部20に出力するための制御信号を生成する。
集約部36は、装置コントローラ315が動作することで実現される機能又は手段である。例えば、生成部34が生成した熱源データを集約する。
また、記憶部3000は検知装置3のRAMやROM等に構築される記憶手段であり、本実施形態では集約情報が記憶される。
<第1制御対象装置1(検知装置なし)、第2制御対象装置2の機能構成>
次に、検知装置3を有さない第1制御対象装置1及び第2制御対象装置2の機能構成について説明する。検知装置3を有さない第1制御対象装置1及び第2制御対象装置2は、送受信部51、制御部55及び制御対象部20を有している。送受信部51は、装置コントローラ315や無線モジュールが動作することで実現される機能又は手段である。送受信部51は、通信ネットワークNを介して、管理システム8と各種のデータの送受信を行う。
制御部55は、装置コントローラ315が動作することで実現される機能又は手段である。制御部35は、管理システム8から送られて来た制御データに基づいて、制御対象部20に出力するための制御信号を生成する。
制御対象部20は、第1制御対象装置1の場合、調光制御の対象であるLEDランプ130等により実現される。制御対象部20は、第2制御対象装置2の場合、エアコンのヒートポンプや圧縮機などにより実現される。
<管理システム8の機能構成>
次に、管理システム8の機能構成について説明する。管理システム8は、送受信部81、照合部82、生成部84、マス・領域対応テーブル作成部83、集約単位指示部85、サーバ部86、記憶・読出処理部89を有している。各部は、図5に示されているHD804からRAM803上に展開された管理プログラムに従ったCPU801からの命令によって動作することで実現される機能又は手段である。更に、管理システム8は、図5に示されているRAM803、及びHD804によって構築される記憶部8000を有している。記憶部8000には、レイアウト管理DB(Data Base)8001、制御指針管理DB8002、制御領域管理DB8003、領域情報DB8004、マス・領域対応DB8005、及び、センサ位置情報DB8006が構築されている。まず、これらのデータベースについて説明する。
(レイアウト管理DB)
図8を用いて、レイアウト管理DB8001について説明する。レイアウト管理DB8001には、図8(a)に示されているような第1制御対象装置1又は第2制御対象装置2のレイアウト情報が管理されている。
図8(a)に示されているように、レイアウト情報は、1つの居室αが一例として54領域に分割され、それぞれの領域9にLED照明器具としての第1制御対象装置1を識別するための装置IDが対応付けて管理されている。アルファベットa〜fと二桁の数値が装置IDである。このうち、装置IDが「a」で始まる左上側の9個の領域9が、図3における9領域に対応する。即ち、図3は、居室αの一部を示している。実際の居室αは、装置IDが、a,b,c,d,e,fで始まる6つのブロックを有し、各ブロックが9領域に分けられ、合計54領域に分けられている。なお、このような領域9の区分は一例であって、何ブロックに分けてもよいし、1ブロック内を9領域以外の数の領域に分けてもよい。
図8(a)のうち、アルファベットのxと二桁の数値は第2制御対象装置2の装置IDである。装置IDがx12,x21、x22の第2制御対象装置2は図3には示されていないが、図8(a)に示すように天井βに設置されている。すなわち、居室αの天井βには、4機のエアコンが取り付けられている。
なおIDとは、複数の対象から、ある特定の対象を一意的に区別するために用いられる名称、符号、文字列、数値又はこれらの組み合わせである。IDは識別情報や識別子と呼ばれてもよい。具体的には、部屋番号と重複しない連番の組み合わせ、単なる連番、装置のシリアル番号などであるがこれらには限られない。
本実施形態では、1つの領域9に1つの第1制御対象装置1が設置されていることを利用して、装置IDを領域9を識別するための識別情報として利用する場合がある。
図8(b)は居室αのレイアウト情報の概念図である。図8(a)に示されているレイアウト情報の各領域9は、図8(b)に示されている実際の居室αのレイアウト上では、波線又は実線で区切られている領域9を示している。図8(b)には、机や椅子が配置されている実際のレイアウトが示されている。図8(b)においても、図8(a)の居室αと同じように居室内が54領域に分割されている。すなわち、図8(b)の各領域9の位置は、図8(a)の各領域9の位置と同じである。図8(b)では、紙面下側が廊下γ側になっており、紙面上側が窓側になっている。
(制御指針管理DB)
次に、図9(a)を用いて、制御指針管理DB8002について説明する。制御指針管理DBには、図9(a)に示されているような第1制御指針管理テーブルが管理されている。この第1制御指針管理テーブルでは、熱源と光量の各フィールドが対応付けられている。熱源の有無に対し第1制御対象装置1の制御対象部20の制御内容が関連付けて管理されている。例えば、熱源のフィールドが、熱源がある旨を示す「1」の場合には、その領域9に人がいることを示す。この場合、第1制御指針管理テーブルでは、人が快適に作業できるようにLEDの光量を最大にすべく光量が100%に設定されている。これに対して、熱源のフィールドが、熱源がない旨を示す「0」の場合には、その領域9に人がいないため、省エネを実現すべくLEDの光量が60%に設定されている。なお、100%は快適な光量の一例に過ぎず、60%は省エネを実現し作業も困難とならない光量の一例であって、例えば熱源のフィールドが「1」の場合に光量が90%、熱源のフィールドが「0」の場合に光量が50%に設定されていてもよい。熱源のフィールドが「1」の光量が、熱源のフィールドが「0」の光量よりも高ければ、両者は何パーセントであってもよい。なお、光量が制御されるのは、第1制御対象装置1の周囲の照度が閾値未満の場合だけでよい。
また、制御指針管理テーブルが第1制御対象装置1や領域9ごとに設定されていてもよい。これにより、第1制御対象装置1によって異なる制御指針で管理システム8が第1制御対象装置1を制御できる。
また、制御指針管理DB8002には、図9(b)に示されているような第2制御指針管理テーブルが管理されている。この第2制御指針管理テーブルでは、人密度と「温度ギャップ+湿度」に対応付けて、空調の制御指針が管理されている。温度ギャップとは第2制御対象装置2が温度を制御する際の目標値と温度分布センサ311が検出した温度の差である。図9(b)の第2制御指針管理テーブルによれば、例えば、人密度が1〜19%で、温度が目標値に対し-T1℃〜-T2℃の範囲にあり湿度が H1%未満の場合、目標値に対し+2℃の温度になるように第2制御対象装置2が制御される。同じ人密度(1〜19%)で同じ温度範囲でも湿度がH1%以上の場合は、第2制御対象装置2はドライに制御される。
図9(b)のような空調の制御指針が温度ギャップと湿度の組み合わせに応じて各人密度ごとに設定されている。したがって管理システム8はきめ細かな空調の制御が可能になる。例えば、人密度が多い場合、人の体温で実際に領域9の温度が上昇したり湿度が変化したりして人が不快感を感じる前に、管理システム8は第2制御対象装置2を制御できる。すなわち、フィードフォワード制御が可能になる。したがって、快適性をより向上できる。
なお、人密度の区切り方は説明のための一例に過ぎす、より細かく人密度が区切られてもよいし、各区切りの人密度の幅が不揃いであってもよい。人密度は、第2制御対象装置2の制御範囲の複数の領域のうち何個の領域9で熱源が感知されるかにより算出される。
(制御領域管理DB)
次に、図10を用いて、制御領域管理DB8003について説明する。制御領域管理DB8003には、図10に示されているような制御領域管理テーブルが管理されている。制御領域管理テーブルには、第2制御対象装置2の装置IDに領域IDが対応付けて管理されている。領域IDは第1制御対象装置の装置IDである。図8(a)を参照すると分かるように、第2制御対象装置2の装置IDには第2制御対象装置2を中心とする3×3の領域9の領域IDが対応付けられている。
なお、3×3は一例に過ぎず4×4などとしてもよいし、それぞれの領域9から最も近い第2制御対象装置と該領域9とが対応付けられていてもよい。第1制御対象装置1については、1つの第1制御対象装置1に1つの領域9が対応付けられているので制御領域管理テーブルは不要であるが、1つの第1制御対象装置1が第1制御対象装置1の真下には限られない領域9の熱源の有無を使用して制御される場合、図10のような制御領域管理テーブルが用意される。
(領域情報DB)
次に、図11(a)を用いて、領域情報DB8004について説明する。領域情報DB8004には、図11(a)に示されているような領域情報テーブルが管理されている。領域情報テーブルは、領域9の領域IDに各領域9の座標情報が登録されている。各領域9の座標情報は例えば対角頂点の座標である。これにより、管理システム8は各領域がどこからどこまでかを判断できる。例えば領域ID=a11の領域9はX方向に0から100cmであり、Y方向に0から100cmの正方形である。なお、領域のサイズは一例である。
(マス・領域対応DB)
次に、図11(b)を用いて、マス・領域対応DB8005について説明する。マス・領域対応DB8005には、図11(b)に示されているようなマス・領域対応テーブルが管理されている。マス・領域対応テーブルは領域9と検知マス502を対応付けるテーブルである。このため、マス・領域対応テーブルには領域IDに対応付けてマスIDが登録されている。マスIDは検知マス502を識別するためのIDである。検知マス502はサーモパイルセンサと1対1に対応するのでサーモパイルセンサのセンサIDと称してよい。また、検知マス502は1対1にサーモパイルセンサと対応しているので、マス・領域対応テーブルは領域9とサーモパイルセンサとを対応付けると表現できる。
マスIDは、例えば、重複しない番号(例えば連番)、第1制御対象装置1の装置IDと数字やアルファベットとの組み合わせなどである。1つのマスIDは1つの領域IDとしか対応しないが、1つの領域IDは複数のマスIDと対応する場合がある。
(センサ位置情報DB8006)
図11(c)を用いて、センサ位置情報DB8006について説明する。センサ位置情報DB8006には、図11(c)に示されているようなセンサ位置情報テーブルが管理されている。センサ位置情報テーブルは、温度分布センサに搭載されている複数のサーモパイルセンサの位置に関する情報が格納されている。センサIDはサーモパイルセンサを特定するための情報である。説明の便宜上、マスIDと同じになっている。座標、取り付け角度、俯角、高さZについては図18にて説明する。
(管理システムの各機能構成)
次に、図7に戻って、管理システム8の各機能構成について説明する。図7に示されている送受信部81は、例えば、検知装置3から検知データを受信して取得したり、検知装置3に制御データを送信したりする。
マス・領域対応テーブル作成部83は、検知マス502と領域9を対応させるマス・領域対応テーブルを作成する。作成されたマス・領域対応テーブルはマス・領域対応DB8005に記憶される。
集約単位指示部85は、マス・領域対応テーブル又はこれと同等の情報を検知装置3に送信する。
照合部82は、例えば、図8(a)に示されているレイアウト情報と、後述の図14に示されている熱源データを照合する。これにより、領域9ごとの熱源データ(人の有無)が判断される。
生成部84は、照合部82の照合結果及び第1制御指針管理テーブルを参照して、第1制御対象装置1に対する光量を示す制御データを生成する。また、生成部84は、制御領域管理テーブルを参照して第2制御対象装置2と対応付けられている第1制御対象装置1を特定する。そして、熱源データと照合して人密度を算出する。また、第2制御対象装置2と対応付けられている第1制御対象装置1のうち検知装置3を有する第1制御対象装置1から送信された温度データ(熱源データと共に送信されるサーモパイルの温度)と湿度データに基づいて温度ギャップや湿度を決定する。そして、人密度、温度ギャップ及び湿度に基づき第2制御指針管理テーブルを参照して、第2制御対象装置2に対するエアコンの制御データを生成する。
サーバ部86は、例えば熱源データを視覚的に表示する画面情報に変換して管理者PC7に送信する。すなわち、HTML、スクリプト言語、CSSなどで熱源データを表す画面情報を作成するWebアプリを提供する。
記憶・読出処理部89は、例えば、記憶部8000からデータを読み出したり、記憶部8000にデータを記憶したりする。
<動作手順>
以下、図12〜図14を用いて、管理システム8の処理又は動作について説明する。図12は、管理システム8の処理を示したシーケンス図の一例である。図13(a)は温度分布センサ311が検出した温度分布の概念図、図13(b)は熱源の有無を示す熱源データの概念図の一例である。図14は、居室αにおける全ての領域9の熱源の有無を示す熱源データの概念図である。ここでは、集約情報がすでに検知装置3に送信されているものとして説明する。集約情報については後述される。
以下で説明するように、管理システム8が、第1制御対象装置1eにより検知された各種データに基づいて、第1制御対象装置1eを制御するための制御データを生成し、第1制御対象装置1,及び、第2制御対象装置2に制御データを送信することで、第1制御対象装置1や第2制御対象装置2が調光や空調を行う処理について説明されている。なお、説明の簡略化のため、複数の第1制御対象装置1のうち、検知装置3を備えた第1制御対象装置1e、及び他の第1制御対象装置1、並びに第2制御対象装置2の処理について説明する。
S21:まず、第1制御対象装置1eの検知部32が、居室αにおける各領域9の温度分布を検知する。
S22-1:次に、判断部33が、領域毎に温度が所定範囲値(例えば、30℃〜35℃)内であるか否かを判断することで、生成部34が判断結果に基づいて熱源データを生成する。
ここで、図13を用いて熱源データの生成について説明する。検知部32が各領域9の温度を検知した結果、9つの領域9の温度分布が図13(a)に示される状態になったものとする。生成部34は、図13(b)に示されるような熱源データを生成する。図13(a)と図13(b)を比較すると分かるように、熱源データは熱源の有無を示す熱源有無情報によって示されており、温度が所定範囲値(例えば、30℃〜35℃)の領域9は「1」として表し、温度が30℃未満及び36度以上の領域9は「0」として表されている。熱源データは所定範囲値が人の体温であることから人感の有無を表す人感有無情報になる。図13(a)の温度の分布及び図13(b)の熱源データは実際には歪んだ検知マス502により与えられているが、説明を分かりやすくするために矩形で表されている。
S22-2:図12に戻って説明する。図13(b)は集約されていない熱源データを説明したものなので、本実施形態では検知装置3の集約部36が熱源データを集約する。詳細は図27で説明される。
S23:第1制御対象装置1eの検知部32は、第1制御対象装置1eの付近の照度、温度、及び湿度を検知する。
S24:そして、第1制御対象装置1eの送受信部31は、管理システム8に対して、検知データを送信する(ステップS24)。検知データには、ステップS22−1によって生成された熱源データ、ステップS23によって検知された結果を示す温湿度データ及び照度データが含まれている。これにより、管理システム8の送受信部81は、検知データを受信する。
図14は、検知装置3を有する複数の第1制御対象装置1から送信された熱源データを合成して得られる熱源データを示す。図14は、1つの居室αにおける全ての熱源の有無を示す熱源データの概念図である。図13(b)に示されている熱源データは、図14における左上のブロックBの熱源データに相当する。
S25:図12に戻って説明する。次に、管理システム8の記憶・読出処理部89は、レイアウト管理DB8001から、図8(a)に示されているレイアウト情報を読み出す。
S26:そして、照合部82は、図8(a)に示されているレイアウト情報と、図14に示されている熱源データを照合する。この照合により、例えば、レイアウト情報における第1制御対象装置1aがある領域9は、熱源データの熱源フィールドが「1」なので、「熱源がある」と判断される。
S27-1:次に、管理システム8の記憶・読出処理部89は、熱源データにおいて熱源の有無を示す「1」、「0」を検索キーとして、制御指針管理DB8002の第1制御指針管理テーブルを検索することにより、対応する光量を読み出す。
S27-2:また、管理システム8の記憶・読出処理部89は、制御指針管理DB8002から第2制御指針管理テーブルを読み出し、制御領域管理DB8003から制御領域管理テーブルを読み出す。
S28:そして、生成部84は、第1制御対象装置1に対する光量を示す制御データを生成する。また、生成部84は、第2制御対象装置2の制御データを生成する。このように、ステップS24で送信された1つの検知データに基づき(同じ検知データに基づき)、第1制御対象装置1に対する制御データと第2制御対象装置2に対する両方の制御データを作成できる。したがって、第1制御対象装置1と第2制御対象装置2の2つの装置が制御される場合でも、検知装置3が検知したり検知データを管理システム8が受信する回数を半分に減らすことができる。また、同じ検知データが使用されるので第1制御対象装置1と第2制御対象装置2の動作の整合性を取りやすくなる。
S29-1,S29-2:次に、送受信部51は、第1制御対象装置1に対して、それぞれの制御データを送信する。これに対して、第1制御対象装置1eの送受信部31は、制御データを受信する。また、第1制御対象装置1e以外の第1制御対象装置1の送受信部51は、制御データを受信する。
S30-1、S30-2:次に、第1制御対象装置1eでは制御部35が、制御データに基づいてLEDランプとしての制御対象部20に出力するための制御信号を生成する。同様に、第1制御対象装置1e以外の第1制御対象装置1の制御部55が、制御データに基づいてLEDランプとしての制御対象部20に出力するための制御信号を生成する。
S31-1,S31-2:制御部35は制御信号を制御対象部20に出力する。制御部55は制御信号を制御対象部20に出力する。
S32-1、S32-3:これにより、LEDランプとしての制御対象部20の光量が制御される。
S33:管理システム8の送受信部81は、第2制御対象装置2に対して制御データを送信する。これに対して、第2制御対象装置2の送受信部51は制御データを受信する。
S34:これにより、エアコンとしての制御対象部20の温度、湿度、風量、風向が制御される。
例えば、図14において、領域IDがa22の領域9には熱源がないと判断されているため(「0」で示されているため)、図9(a)の第1制御指針管理テーブルに従い領域IDがa22の領域9にある第1制御対象装置1の光量は60%に制御される。一方、図13において、領域IDがa21の領域9の真下には熱源があるため(「1」で示されているため)、図9(a)の第1制御指針管理テーブルに従い領域IDがa21の領域9にある第1制御対象装置1の光量は100%に制御される。
これにより、人がいるため熱源が検知された場合には、LEDの光量を最大値にし、人がいないため熱源が検知されなかった場合には、LEDの光量が下がるため、省エネを実現することができる。また、人がいる場合は光量が大きくなるので人の快適性を向上させることができる。
<熱源の有無の判断>
図12のステップS22−1で説明した熱源の有無の判断方法について説明する。図15は、熱源データの生成方法を示したフローチャート図の一例である。図16(a)は温度分布を示した概念図、図16(b)は熱源の有無を示す熱源データの概念図である。
まず、管理システム8の生成部84は、温度分布データから判断部33によって温度が所定範囲(例えば、30℃〜35℃)内であるかを判断していない領域9を抽出する(ステップS101)。
そして、判断部33は、ステップS101によって抽出された領域9の温度が所定範囲内であるかを判断する(ステップS102)。例えば、装置IDがa13の第1制御対象装置1が設置されている領域9に、電気ポット(湯沸し器)が設置されている場合、図16(a)に示されているように、蒸気や容器の熱などによってこの領域9の温度が60℃になることがある。このような場合、たとえ熱源が存在しても人間による熱源の範囲(例えば、30℃〜35℃)ではないため、人がいるとは検知されないことが好ましい。
次に、判断部33は、ステップS102において、所定範囲内であると判断した場合に
は(YES)、熱源ありと判断する(ステップS103)。この場合、図16(b)に示されているように、熱源データは熱源がある旨を示す「1」が設定される。
一方、判断部33は、所定範囲内でないと判断した場合には(NO)、熱源なしと判断する(ステップS104)。この場合、図16(b)に示されているように、熱源データは熱源がない旨を示す「0」が設定される。
そして、ステップS103,104の処理後、判断部33は全ての領域9において、温度が所定範囲内であるか否かの判断が終了したかを判断する(ステップS105)。このステップS105によって全ての領域9の判断が終了していると判断された場合には(YES)、図12のステップS22−1の処理が終了する。一方、ステップS105において、全ての領域9の判断が終了していないと判断された場合には(NO)、ステップS101の処理に戻る。
このように、図15のような処理によれば、たとえ熱源が存在しても、特定の物体(例ば、人間)による熱源の範囲を超えている場合には、熱源がない扱いにすることで、より正確に人間の存在を検知することができる。これにより、より正確に省エネを実現することができるという効果を奏する。
<熱源データと領域の対応付け>
図2にて説明したように、温度分布センサ311の取り付け角度によって検知エリア501の形状が歪んでいる。また、検知マス502の大きさは第1制御対象装置1からの距離によって変わり、1つの領域9に複数の検知マス502が対応しうる。このため、熱源データを集約するためには、検知マス502と領域が対応付けられたマス・領域対応テーブルがあることが好ましい。以下、マス領域対応テーブルの作成方法を説明する。
図17(a)は、2つの温度分布センサ311が検知する検知エリア501を示す。図17(a)では合計6つの第1制御対象装置1が図示されており、1つの第1制御対象装置1が2つの温度分布センサ311を有している。1つの温度分布センサ311は更に4×4のサーモパイルセンサを有している。すなわち、1つの温度分布センサ311は16箇所の温度を並列に検知できる。
温度分布センサ311は床面に対し垂直に設置されていないので、検知エリア501及び検知マス502は台形に歪んだ形になる。したがって、検知装置3が検知する熱源データもこのような形状で得られている。
図17(b)は居室αの領域9を模式的に示す図の一例である。このように、居室αの領域9は歪みがないので、熱源データの各検知マス502における熱源の有り、なしを居室αの各領域9に対応させる必要がある。
図17(c)は、図17(a)と図17(b)を重畳させた図である。管理システム8のマス・領域対応テーブル作成部83は、図17(b)の各領域9と図17(a)の検知マス502を対応させ、マス・領域対応テーブルを作成する。上記のように1つの領域9に複数の検知マス502が対応する場合は、1つの領域9に複数の検知マス502を対応付ける。
検知マス502がどの領域9と対応するかの処理には、検知マス502の位置、温度分布センサ311の取り付け角度、各サーモパイルセンサの俯角、及び、領域9の座標が用いられる。
図18は、サーモパイルセンサが検知する検知マス502の中心座標Oを説明する図の一例である。天井βにおけるサーモパイルセンサの位置(x,y)は、例えば天井のコーナーを原点(0,0)として与えられる。また、天井βの高さZも与えられる。そして、1つ1つのサーモパイルセンサの床に対する俯角θx、θyが与えられているものとする。θxはX方向の俯角であり、θyはY方向の俯角である。
これらから、1つのサーモパイルセンサが検知する検知マス502の中心座標Oは、(x−Ztanθx、y−Ztanθy)で与えられる。俯角θx、θyは第1制御対象装置1への検知装置3の取り付け角度、及び、各サーモパイルセンサのメーカなどから与えられる検知方向の中心角度(天井などの設置面に垂直に設置された場合の角度)により決定される。すなわち、メーカなどにより各サーモパイルセンサの検知方向の中心角度が与えられているので、この値に第1制御対象装置1への検知装置3の取り付け角度δを加算すればθx、θyが得られる。なお、図のθx、θyは取り付け角度δが含まれた状態で示されている。サーモパイルセンサの位置(x,y)、俯角θx、θy、及び、取り付け角度δはサーモパイルセンサが形成する検知マス502の位置に関わる情報である。
領域9の座標は領域情報DB8004に登録されている。したがって、マス・領域対応テーブル作成部83は各検知マス502の中心座標Oが領域9のどこに含まれるかを判断できる。
なお、検知マス502の中心座標Oが領域9に含まれるかを比較するのでなく、例えば、検知マス502の四隅のいずれか1つ以上が領域9に含まれるかを比較してもよい。四隅全てがそれぞれ領域9に含まれるか否かを判断すると、熱源がある領域9の数が増える傾向になるので、人がいる可能性を高く見積もって照明やエアコン等を制御したい場合に有効である。
また、検知マス502と領域9の重複が領域9の何割に当たるかで、検知マス502が領域9に含まれるか否かを判定してもよい。この場合、マス・領域対応テーブル作成部83は重複の割合を閾値と比較して閾値以上であれば検知マス502が領域9に含まれると判定する。
また、検知マス502の中心座標Oの算出の際に、天井βの高さZでなく人がいる高さを用いてもよい。例えば、人がいる高さは「Z−110cm」くらいである。これにより、実際に人がいる領域9に検知マス502を対応付けやすくなる。
<領域と検知マスの対応>
図19は、領域と検知マスの対応関係の一例を示す図である。図19では、居室αの床面が複数に区分された領域9に128個の検知マス502が重複して示されている。この図19のような対応がマス・領域対応DB8005に登録されている。128個の検知マス502は約48個の領域9と重複している。したがって、128個の人の在・不在を含む熱源データは48個に削減可能である。
管理システム8の集約単位指示部85は、マス・領域対応DB8005を参照して、第1制御対象装置1eの検知装置3に集約するマス番号を指示する。例えば、13番の領域9bに4つの検知マス(P1、P2、P3、P4)の中心が含まれているとすると、集約単位指示部85は検知マス「P1、P2、P3、P4」の検知結果を13番に対応付けるように指示する。つまり、検知マス「P1、P2、P3、P4」を形成する4つのサーモパイルセンサのどれか1つでも人を検知したかどうかの検知結果を13番に対応付けるように指示する。
図19の例では検知装置3は48個の領域9の人の在・不在を含む熱源データを管理システム8に送信する。したがって、熱源データだけでよければ、48bit(6Byte)でよい。熱源データとしては、図19のように予め決まった領域9の番号の順に、各領域9内にある1つ以上の検知マス502の熱源の有無が集約されたものになる。
したがって、熱源データは以下のようになる。まず、1バイト目は以下のようになる。
1bit:番号1の領域9内のサーモパイルセンサ(検知マス)の熱源の有無(1つでも人を検知すれば1、それ以外は0)
2bit:番号2の領域9内のサーモパイルセンサ(検知マス)の熱源の有無(1つでも人を検知すれば1、それ以外は0)
(以下、7bitまで続く)
8bit:番号8の領域9内のサーモパイルセンサ(検知マス)の熱源の有無(1つでも人を検知すれば1、それ以外は0)
2〜5バイト目も同様である。6バイト目は以下のようになる。
1bit:番号41の領域9内のサーモパイルセンサ(検知マス)の熱源の有無(1つでも人を検知すれば1、それ以外は0)
(以下、7bitまで続く)
8bit:番号48の領域9内のサーモパイルセンサ(検知マス)の熱源の有無(1つでも人を検知すれば1、それ以外は0)
領域9の1〜48の番号は、領域情報DB8004の領域IDと対応しており、領域9の座標情報も分かる。
<管理システム8と検知装置3のデータフォーマットについて>
次に、図20(a)を用いて、管理システム8と検知装置3の間で送受信されるデータのデータフォーマットについて説明する。検知装置3が管理システム8に送信する検知データのフォーマットも図20(a)に従う。ただし、あくまで一例であって、検知データ等を送信する際に適切なフォーマットであればよい。
無線モジュール301と装置コントローラ315はUARTで通信する。装置コントローラ315は図20(a)のデータフォーマットに検知データ等を格納する。
STX:データフレームのヘッダで0x02以外の値であれば通信エラーとして受信側が無視する。
LEN:次述のデータ本体のデータ長(データサイズ)を表す。
データ本体:検知データなどのデータ本体が格納される。領域9の数は居室によって様々なので可変長になる。
チェックSUM:LENからデータ(可変長)までを対象として算出される。算出は初期値0x00からの減算方式とする(下位8ビットを採用)。受信側がLEN〜データで算出したチェックSUM値が、送信されたチェックSUM値と異なる場合、そのデータフレームは破棄される。
ETX:データフレームのフッタで0x03以外の値であれば通信エラーとして受信側が破棄する。
<<検知データ>>
次に、図20(b)を用いて検知データのデータフォーマットについて説明する。図20(b)は検知データとして送信される「データ本体」の一例を説明する図の一例である。つまり、検知装置3から無線ルータ6へ一定間隔で送信する図20(a)のデータフォーマットのうち「データ本体」に格納されるデータを示す。
送信元PANアドレス:ARIB STD-T108などのPAN(Personal Area Network)において検知装置3を特定するための識別情報(アドレス)である。
コマンドID:検知データを通知する旨を示す固定された固定値。
湿度:温湿度センサ313が検知した湿度。0〜100 [%]の値を取る。
温度:温湿度センサ313が検知した温度。0.0〜50.0 [度]の値を取る。未測定又は測定不可の場合は「0xffff」となる。
照度:照度センサ312が検知した照度。0〜2500 [Lux]の値をとする。未測定又は測定不可の場合は「0xff」となる。
熱源データ:図19にて説明した熱源データが格納される。
<<集約情報>>
図21は、管理システム8が検知装置3に送信する集約情報の一例を示す図である。集約情報は、マス・領域対応テーブル(領域9に対応付けられている検知マス502)又はこれと同等の情報を管理システム8が検知装置3に通知するための情報である。なお、集約情報は、図20(a)の「データ本体」に格納されている。
集約情報は、コマンドID、領域番号、領域の検知マス個数、マス番号、及び、終端フラグを有する。
コマンドID:集約情報であることを示す固定値 0xFFである。
領域番号:図19の例では1〜48の範囲を取る。
領域の検知マス個数:領域9に存在する検知マス502(サーモパイルセンサ)の個数である。10を超えることはないと考えてよいので1〜9の値を取る。また、次述するマス番号があるので領域の検知マス個数はなくてもよい。
マス番号:領域9に存在する検知マス502の番号である。検知マス502が128個あるとすると、1〜128の値をとる。また、複数のマス番号が格納される場合がある。
終端フラグ:最終領域で1、それ以外では0が格納される。
<動作手順>
以下、管理システム8と検知装置3のそれぞれの動作を詳細に説明する。
<<管理システム8の起動時の処理>>
図22は、管理システム8の起動時の処理を説明するフローチャート図の一例である。図22の処理は管理システム8の電源がONになるとスタートする。
管理システム8の電源がONになると、マス・領域対応テーブル作成部83は領域情報DB8004から領域情報テーブルを取得する(S10)。すなわち、各領域9の座標を示す情報を取得する。
次に、マス・領域対応テーブル作成部83はセンサ位置情報DB8006からセンサ位置情報テーブルを取得する(S20)。すなわち、各サーモパイルセンサの位置に関する情報を取得する。
次に、全てのサーモパイルセンサの検知マス502について対応する領域9を決定したかどうかの終了判断を行う(S30)。
ステップS30の判断がNoの場合、マス・領域対応テーブル作成部83は図18にて説明したように1つの検知マス502の中心座標Oを求め、中心座標Oが含まれる領域9を決定する(S40)。
ステップS30の判断がYesの場合、図22の処理は終了する。これにより、図11(b)に示したマス・領域対応テーブルが作成される。
なお、サーモパイルセンサの位置に変更がなければ、マス・領域対応テーブルは電源ONで毎回作成されなくてもよい。例えば、検知装置3がマス・領域対応テーブルを不揮発性のメモリに予め記憶していてよい。
<<管理システム8が検知装置から起動通知を受信した場合の処理>>
図23は、管理システム8が検知装置3から起動通知を受信した場合の処理を説明するフローチャート図の一例である。図23の処理は管理システム8の起動中に実行される。
まず、管理システム8の集約単位指示部85は、検知装置3から起動通知を受信したか否かを判断する(S10)。起動通知は例えば定期的に送信されている。あるいは、管理システム8からの問い合わせに対し検知装置3が応答することで送信される。
ステップS10の判断がYesの場合、集約単位指示部85は起動通知を送信した検知装置3を特定する(S20)。検知装置3によって対応する領域9が異なるためである。検知装置3は送信元PANアドレスにより特定される。
次に、集約単位指示部85は、起動通知を送信した検知装置3のマス・領域対応テーブルを特定する(S30)。
集約単位指示部85は、起動通知を送信した検知装置3に対し、図21で説明したデータフォーマットで集約情報を送信する(S40)。これにより、検知装置3は領域ごとに集約する検知マス502の熱源データを決定できる。このように、起動している検知装置3を確認したら集約情報を送信するので、ネットワーク負荷を低減できる。
<<管理システム8が検知データを受信した場合の処理>>
図24は、管理システム8が検知データを受信した場合の処理を説明するフローチャート図の一例である。図24の処理は管理システム8の起動中に実行される。
管理システム8の送受信部81は検知データを受信したか否かを判断する(S10)。
検知データを受信した場合(S10のYes)、照合部82は検知データを送信した検知装置3を特定する(S20)。
次に、照合部82は、検知データが集約されているか否かを判断する(S30)。例えば、データフレームの「データ本体」のデータ量により判断できる。集約されていない場合、128個分の熱源データが含まれているが、集約されている場合、48個分の熱源データが含まれている。したがって、データ量を判断するだけで検知装置3に集約情報が送信されているか否かを判断でき、データ量が低減されるまでは再送することによって、検知装置3が送信するデータ量を低減できる。
ステップ30の判断がNoの場合、何らかの理由で管理システム8が算出した集約情報(マス・領域テーブル)が検知装置3に通知されていないため、集約単位指示部85は、再度、集約情報(マス・領域テーブル)を、検知データを送信してきた検知装置3に送信する(S40)。
次に、照合部82はマス・領域対応DB8005に記憶されているマス・領域テーブルを参照して熱源データを集約する(S50)。すなわち、送信された熱源データが集約されていないので、同じ領域に対応する検知マス502(サーモパイルセンサ)の熱源データを1つに集約する。1つの領域9に対応する各検知マス502の熱源の有無が1つでも有りあればこの領域9に熱源が有ると設定する。
ステップ30の判断がYesの場合、及び、ステップS50に続いて、照合部82は異なる検知装置3が形成する検知エリア501が同じ領域9で重複する検知マスをマージする(S35)。図17(c)を参照して説明する。図17(c)では隣接した2つの検知エリア501が検知マス502Aで重なっている。したがって、重なった検知エリア501の検知マスが有する人感有無を、検知マス502Aが重なっている領域9に対しマージする必要がある。なお、領域9と各検知エリア501の検知マスの対応は照合部82に取って既知である。あるいは、照合部82が図18のように検知マスごとに対応する領域9を算出してもよい。また、マージは、重なった検知マス502Aのどちらかに人感があれば領域9に「1」を設定する論理和でよい。
次に、照合部82は各検知装置3から送信された熱源データに基づいて領域9の人感有無を更新する(S60)。ステップ30の判断がYesの場合は、検知装置3が熱源データを集約してくれるので、管理システム8は熱源データを領域9に当てはめればよく、管理システム8の負荷を低減できる。
次に、サーバ部86は熱源データを管理者PC7に送信する(S70)。これにより、管理者PC7のディスプレイには領域9ごとに人の在・不在が視覚的に表示される。例えば、図8(a)のように領域9ごとに区切った画面を生成し、人がいる領域9に人型のアイコンを配置するなどして人の在・不在を示す。
<<検知装置3の起動時の処理>>
図25(a)は、検知装置3の起動時の処理を説明するフローチャート図の一例である。図25の処理は検知装置3の電源がONになるとスタートする。
検知装置3の電源がONになると、制御部35は温度分布センサ311、温湿度センサ313及び照度センサ312をタイマーで一定間隔ごとに起動させる(S10)。これは、一定間隔ごとに(例えば、数十ミリ秒〜数百ミリ秒)ごとに各センサの検出信号を取得するためである。
また、装置コントローラ315はI2Cのセンサドライバ304で各センサと通信するため、制御部35はI2C304aを含めセンサドライバ304を起動させる(S20)。これにより各センサにアクセスする準備ができる。
また、装置コントローラ315はUART315aで無線モジュール301と接続されているため、制御部35はUART315aの回路を起動させる(S30)。これにより無線モジュール301にアクセスする準備ができる。
正常に起動できた場合、制御部35は無線モジュール301を介して起動通知を管理システム8に送信する(S40)。
なお、電源ONにより、検知装置3は無線ルータ6から無線ルータのPANアドレスを取得して保存しておく。また、この応答として無線ルータ6に対し自身のPANアドレスを送信する。無線ルータ6は、配下の検知装置3のPANアドレスと無線ルータ6のPANアドレスを管理システム8に送信するので、管理システム8は無線ルータ6と検知装置3を対応付けて管理する。したがって、制御システム8と無線ルータ6は1対多、無線ルータ6と検知装置3は1対多で対応付けられる。
<<検知装置3が集約情報を受信した場合の処理>>
図25(b)は、検知装置3が集約情報を受信した場合の処理を説明するフローチャート図の一例である。図25(b)の処理は、検知装置3の起動中に実行される。
検知装置3の送受信部31が集約情報を受信すると、制御部35は集約情報を装置コントローラ315の記憶部3000に記憶する(S10)。すなわち、古い集約情報が記憶部3000に記憶されていても、最新の集約情報で更新する。そして、検知データの送信時には熱源データの集約に使用する。
<<検知装置3が検知データを送信する際の処理>>
図26は、検知装置3が検知データを送信する際の処理を説明するフローチャート図の一例である。図26の処理は検知データを送信するタイミングになるとスタートする。
管理システム8に検知データを送信するしないにかかわらず、検知部32は一定間隔で温度分布センサ311から温度分布データを取得する(S10)。
同様に、検知部32は一定間隔で温湿度センサ313から温湿度データを取得する(S20)。
同様に、検知部32は一定間隔で照度センサ312から照度データを取得する(S30)。
次に、制御部35は、検知データの送信間隔が経過したか否かを判断する(S40)。すなわち、検知データの送信タイミングに到達したか否かを判断する。この送信間隔は、管理者PC7から管理システム8に設定されており、管理システム8から検知装置3に送信されている。例えば1秒〜数秒、又は、数分などの時間である。サーバ部86は管理者PC7に送信間隔の設定用の画面情報を送信するので、管理者は任意の送信間隔を設定できる。
通信間隔が経過していない場合(S40のNo)、検知部32は再度、各センサの検出信号を取得する。
通信間隔が経過している場合(S40のYes)、制御部35は記憶部3000に集約情報が記憶されているか否かを判断する(S50)。
ステップS50の判断がYesの場合、集約部36は集約情報にしたがって、熱源データを集約する(S60)。詳細は図27にて説明する。
ステップS50の判断がNoの場合、集約部36が集約することなく、送受信部31が検知データを管理システム8に送信する(S70)。すなわち、図20(b)のデータフォーマットにしたがって温湿度データ、照度データ、熱源データを送信する。集約されていない熱源データの場合、1〜128の検知マス502の検知結果を順番に「データ本体」の「熱源データ」に格納する。集約されている熱源データの場合、1〜48の領域9の検知結果を順番に「データ本体」の「熱源データ」に格納する。
図27は、集約部36が熱源データを集約する手順を示すフローチャート図の一例である。図27の処理は図26のステップS60で実行される。
まず、集約部36はマス・領域対応テーブルと同等の情報を含む集約情報の1レコードを読み取る(S71)。すなわち、1つの領域9に対応付けられている検知マス502を読み出す。
次に、集約部36はマス・領域対応テーブルの領域IDに対応付いている全ての検知マス(サーモパイルセンサ)502の熱源の有無を取得する(S72)。
そして、集約部36は熱源の有無が1つでも「1」か否かを判断する(S73)。すなわち、OR処理(論理和)を行う。
ステップS73の判断がYesの場合、集約部36はステップS71で読み取った領域IDの領域9の熱源の有無を「1」に設定する(S74)。
ステップS73の判断がNoの場合、集約部36はステップS71で読み取った領域IDの領域9の熱源の有無を「0」に設定する(S75)。
集約部36はマス・領域対応テーブルの全てのレコードについて処理が終わったか否かを判断する(S76)。
ステップS76の判断がNoの場合、処理はステップS71から繰り返される。ステップS76の判断がYesの場合、図27の処理は終了する。
以上のように、本実施形態の温度分布センサ311は、1つの領域9に検知マス502が重複しているサーモパイルセンサの検知結果を集約することで、管理システム8に送信されるデータを削減できる。
本実施例では集約された熱源データを用いた制御の一例を説明する。図3などのように第1制御対象装置1を1つの領域9と対応付けるのでなく、1つの第1制御対象装置1を複数の領域9と対応付けることで、機器制御システム100はより細かな制御が可能になる。
図28は第1制御対象装置1と領域9との対応付けを説明する図の一例である。図28では図8(a)などとは領域9と第1制御対象装置1の設置の関係が異なっていることに注意されたい。図28では、居室が9×9=81個の領域9に区分されている。また、第1制御対象装置1の数は9である。第1制御対象装置の装置IDを1-11〜1−19とし、領域IDを領域9の行番号と列番号で表す。
機器制御システム100の管理者などは第1制御対象装置1に対して熱源がどのくらい近くにあれば点灯するか、また、どのように点灯するかを予め登録しておくことができる。例えば、内堀631(第1制御対象装置1から所定距離の内側)と外堀632(第1制御対象装置1から所定距離外である距離の内側)で領域9が仕分けられる。内堀631とは第1制御対象装置1の直下を含む内側の領域9をいい、外堀632とは第1制御対象装置1を中心とした内堀631よりも外側の領域9をいう。図28では、第1制御対象装置1-15に対し(4,4)(4,5)(4,6)(5,4)(5,5)(5,6)(6,4)(6,5)(6,6)の領域9が内堀631であり、(2,3)(2,4)(2,5)(2,6)(2,7)(3,3)(3,4)(3,5)(3,6)(3,7)(4,3)(4,7)(5,3)(5,7)(6,3)(6,7)(7,3)(7,4)(7,5)(7,6)(7,7)(8,3)(8,4)(8,5)(8,6)(8,7) の領域9が外堀632である。
管理システム8の生成部84は、第1制御対象装置1-15に対し内堀631に熱源があるか、外堀632に熱源があるかによって、第1制御対象装置1-15の光量を制御できる。
図29は、第1制御対象装置1-15の光量の制御を模式的に説明する図の一例である。図29(a)では領域ID=(4,4)に熱源がある(人がいる)。第1制御対象装置1-15は内堀631に熱源があるのでLEDランプを100%点灯させる。図29(b)では領域ID=(2,7)に熱源がある(人がいる)。第1制御対象装置1-15は外堀632に熱源があるのでLEDランプを60%点灯させる。図29(c)では領域ID=(2,4)(4,6)に熱源がある(人がいる)。第1制御対象装置1-15は内堀631に熱源があるのでLEDランプを100%点灯させる。
したがって、第1制御対象装置1-15から熱源までの距離に応じて光量を制御できる。このような制御は人がいない領域9でも夜間は少し明るくしておきたいという制御指針に有効である。より省エネ性を向上させるには、外堀632の光量を10%などにすることもでき、熱源の有無に応じて省エネ性と快適性を両立した制御が可能になる。
このような制御指針は制御指針管理DB8002の第1制御指針管理テーブルに登録されている。図30は、第1制御指針管理テーブルの一例を示す。図30の第1制御指針管理テーブルには、第1制御対象装置の装置IDに、熱源がある場合に光量を100%に制御する領域9と、熱源がある場合に光量を60%に制御する領域9とが対応付けられている。光量を100%に制御する領域9が図28の内堀631であり、光量を60%に制御する領域9が外堀632である。
100%、60%の領域9の形状は内堀631や外堀632の形状に限られず、管理者等が任意に設定できる。また、光量を3段階以上に区切って第1制御対象装置に領域9が対応付けられていてもよい。
図31は、管理システム8の生成部84が第1制御対象装置1の制御データを生成する手順のフローチャート図の一例である。図31の処理は図12のステップS28で行われる。
まず、生成部84は居室において制御対象となる第1制御対象装置1を1つ取り出す(S10)。
次に、生成部84は第1制御対象装置に対応付けられた領域IDを第1制御指針管理テーブルから読み出す(S20)。内堀631と外堀632をそれぞれ読み出す。なお、温度分布センサ311の座標が分かっているので、温度分布センサ311の座標が属する領域9を領域情報DB8004から検索してもよい。領域9を特定できれば内堀と外堀を特定できる。
生成部84は、内堀631に熱源があるか(人がいるか)否かを判断する(S30)。
ステップS30の判断がYesの場合、生成部84は第1制御対象装置1の光量を100%にする制御データを作成する(S70)。
ステップS30の判断がNoの場合、生成部84は外堀632に熱源があるか(人がいるか)否かを判断する(S40)。
ステップS40の判断がYesの場合、生成部84は第1制御対象装置1の光量を60%にする制御データを作成する(S50)。
ステップS40の判断がNoの場合、生成部84は第1制御対象装置1の光量を0%にする制御データを作成する(S60)。
生成部84は全ての第1制御対象装置1の制御データを作成したか否かを判断する(S80)。
ステップS80の判断がNoの場合、処理はステップS90に進み、生成部84は次の第1制御対象装置を1つ取り出す(S90)。ステップS80の判断がYesの場合、図31の処理は終了する。
このように、管理システム8は熱源データが得られるたびに第1制御対象装置1(及び第2制御対象装置2)の制御データを第1制御対象装置1ごとに生成するので、最適な制御を常に維持し省エネ性と快適性を両立した制御が可能になる。
<まとめ>
このように、本実施形態の機器制御システム100は、集約された熱源データで照明等を適切に制御することができるので、通信ネットワークNを流れるデータ量を低減し、また、管理システム8の負荷を低減できる。熱源データは領域9ごとの人の在・不在になっているので、管理システム8は熱源データをそのまま制御に使用できる。
また、温度分布センサ311が傾斜を持って天井βに取り付けられていても、検知マス502の位置を算出して領域9と対応付けるので、検知マス502に基づく熱源データを領域9の熱源データに変換できる。これにより実空間の環境の制御が容易になる。
<その他の適用例>
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、本実施形態の検知データは、熱源データ、温湿度データ及び照度データであるが、COの濃度などの情報、臭気、ウィルスや細菌などが検知されてもよい。
また、本実施形態では、サーモパイルセンサが検出する温度を例にして説明したが、他のセンサでも複数の対象の測定が可能なセンサであれば、本実施形態と同様に集約することでデータ量を削減することができる。このようなセンサとしては、焦電センサ、一般的な温度センサなどがある。
図32は、焦電センサによる検知エリア501を説明する図の一例である。焦電センサも高密度化されているが、仕様上、検知マスごとの検知は困難である。しかしながら、1つの第1制御対象装置1に複数の焦電センサを搭載することは可能なので、複数の焦電センサが搭載された場合、本実施形態のように熱源データを集約できる。
また、本実施形態で第1制御対象装置1は蛍光灯型LEDであると説明したが、第1制御対象装置1は照明装置であればよく発光原理はLEDに限られない。例えば、白熱電球、蛍光灯、ハロゲン電球又は高輝度放電等などもよく、また、これらには限られない。
また、本実施形態で第2制御対象装置2はエアコンであると説明したが、第2制御対象装置2は体感される温度や湿度に影響する装置であればよくいわゆるヒートポンプを備えたエアコンに限られない。例えば、単なる送風機、除湿器、加湿器、空気清浄機又は各種のヒーター等などもよく、また、これらには限られない。
また、本実施形態では温度分布センサ311で人の有無を判断したが、人以外の動物の有無を判断してもよい。熱を発すれば動物又はロボットなども検知可能である。また、温度分布センサ311として赤外線カメラを用いてもよい。この場合、画像処理により移動体を検知したり、赤外線により人や動物等を検知できる。
また、検知装置3は蛍光灯としての第1制御対象装置に装着される他、エアコンの通気口、火災検知器など、蛍光灯以外の場所に配置されてもよい。
また、図7などの構成例は、機器制御システム100、第1制御対象装置及び第2制御対象装置2による処理の理解を容易にするために、主な機能に応じて分割したものである。処理単位の分割の仕方や名称によって本願発明が制限されることはない。また、機器制御システム100、第1制御対象装置及び第2制御対象装置2の処理は、処理内容に応じて更に多くの処理単位に分割することもできる。また、1つの処理単位が更に多くの処理を含むように分割することもできる。
また、機器制御システム100が複数の管理システム8を有していてもよく、管理システム8の機能が複数のサーバに分散して設置されていてもよい。
また、管理システム8が記憶部8000に有する各データベースの1つ以上は通信ネットワークN上に存在していてもよい。
なお、居室αは所定空間の一例であり、サーモパイルセンサは検知素子の一例であり、温度分布センサ311や検知部32は環境情報取得手段の一例であり、管理システム8は情報処理装置の一例であり、マス・領域対応テーブル作成部83は情報作成手段の一例であり、集約部36は集約手段の一例であり、送受信部31は送信手段の一例であり、集約単位指示部85は集約情報送信手段の一例であり、生成部84は制御データ生成手段の一例である。
1 第1制御対象装置
2 第2制御対象装置
3 検知装置
8 管理システム
20 制御対象部
36 集約部
81 送受信部
82 照合部
83 マス・領域対応テーブル作成部
84 生成部
85 集約単位指示部
100 機器制御システム
特開平11-272575号公報

Claims (10)

  1. ネットワークを介して接続された情報処理装置に環境情報を送信する検知装置であって、
    所定空間の環境情報を所定の検知範囲ごとに取得する環境情報取得手段と、
    前記環境情報取得手段が検知した各検知範囲の前記環境情報を、前記環境情報の集約に関する集約情報に基づいて集約する集約手段と、
    前記集約手段が集約した前記環境情報を前記情報処理装置に送信する送信手段と、
    を有する検知装置。
  2. 前記集約情報は、前記所定空間の領域のうち前記検知範囲と少なくとも一部が重複する前記領域に1つ以上の前記検知範囲が対応付けられた情報であり、
    前記集約手段は、前記集約情報の前記領域に対応付けられた1つ以上の前記検知範囲の前記環境情報を集約する請求項1に記載の検知装置。
  3. 前記環境情報は、前記検知範囲に対象が検知されたか否かを示す情報であり、
    前記集約情報の前記領域に対応付けられた前記検知範囲のうち1つでも前記対象が検知されている場合、
    前記集約手段は、前記領域に前記対象が検知された旨を設定することで前記環境情報を集約する請求項2に記載の検知装置。
  4. ネットワークを介して接続された検知装置から所定空間の環境情報を取得する情報処理装置であって、
    前記検知装置は複数の検知素子を有し、複数の前記検知素子がそれぞれ検知範囲を形成して前記検知範囲ごとに前記環境情報を検知するものであり、
    前記検知範囲の位置に関わる情報を用いて前記検知範囲の位置を算出し、所定空間の領域の位置に関する情報と比較することで、前記環境情報の集約に関する集約情報を作成する情報作成手段と、
    前記集約情報を前記検知装置に送信する集約情報送信手段と、を有する情報処理装置。
  5. 前記情報作成手段は、1つの前記領域に複数の前記検知範囲の前記位置が含まれる場合、1つの前記領域に複数の前記検知範囲を対応付けた集約情報を作成する請求項4に記載の情報処理装置。
  6. 前記集約情報送信手段は、前記検知装置から起動した旨の起動通知を受信した場合、前記集約情報を前記検知装置に送信する請求項4又は5に記載の情報処理装置。
  7. 前記検知装置から送信された前記環境情報のデータ量に基づいて、前記環境情報が集約されていないと判断した場合、
    前記集約情報送信手段は再度、前記集約情報を前記検知装置に送信する請求項6に記載の情報処理装置。
  8. 前記環境情報は、前記検知範囲に対象が検知されたか否かを示す情報であり、
    前記検知装置から送信された前記環境情報を用いて、前記領域ごとの前記対象の有無を判断し、
    前記領域ごとの前記対象の有無に基づいて機器の制御データを生成する制御データ生成手段、を有する請求項4〜7のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  9. ネットワークを介して接続された情報処理装置と、前記情報処理装置に環境情報を送信する検知装置と有するシステムであって、
    前記検知装置は、
    所定空間の環境情報を所定の検知範囲ごとに取得する環境情報取得手段と、
    前記環境情報取得手段が検知した各検知範囲の前記環境情報を、前記環境情報の集約に関する集約情報に基づいて集約する集約手段と、
    前記集約手段が集約した前記環境情報を前記情報処理装置に送信する送信手段と、
    を有するシステム。
  10. 複数の検知素子を有し複数の前記検知素子がそれぞれ検知範囲を形成して前記検知範囲ごとに所定空間の環境情報を検知する検知装置から、ネットワークを介して環境情報を取得する情報処理装置を、
    前記検知範囲の位置に関わる情報を用いて前記検知範囲の位置を算出し、所定空間の領域の位置に関する情報と比較することで、前記環境情報の集約に関する集約情報を作成する情報作成手段と、
    前記集約情報を前記検知装置に送信する集約情報送信手段、として機能させるためのプログラム。
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