JP2017222315A - 重荷重用タイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】悪路走行後の外観向上した重荷重用タイヤを提供すること。【解決手段】トレッド部に周方向に延びる主溝が配設された重荷重用タイヤであって、該トレッド部の少なくとも接地部を構成するゴム組成物が、天然ゴム25質量%以上及びスチレンーブタジエン共重合体ゴム10質量%以上を含むゴム成分と、該ゴム成分100質量部に対してカーボンブラック35〜60質量部とを含み、少なくとも1本の該主溝の溝壁のどちらか一方又は両側が変曲点Cを境に溝垂直方向に対する接地面側の角度θ1と溝底側の角度θ2で構成されており、該溝壁がθ2>θ1で構成されていることを特徴とする重荷重用タイヤである。【選択図】図1

Description

本発明は、重荷重用タイヤに関し、さらに詳しくは、小型トラックを含むトラック又はバス、あるいは、建設車両用タイヤ及び鉱山用タイヤ等のオフロードタイヤなどの比較的車両総重量が重い車両に使用する重荷重用空気入りタイヤに関する。
重荷重用タイヤは、排水性等を考慮してトレッド部に溝を具えている。かかるタイヤは、様々な路面に使用されているが、大きい石等が散在する荒れた不整地を走行する場合には、溝内に小石が噛み込み易く、しかも一度噛み込んだ石は、タイヤが路面に接地するごとに溝底に向かって押し込まれて溝から外れにくく、この溝内に存在する石が溝底クラック等の故障の核となってトレッド部が損傷し、トレッドの外観が悪化するという問題がある。
かかる石噛みを防止するため、特許文献1には、周方向溝の両溝壁に、トレッド表面に垂直な法線に対する傾斜角度の大きい開口部と、この開口部よりも傾斜角度が小さい底部とを形成することで、噛み込んだ石の排出を円滑にした空気入りタイヤが記載されている。
しかしながら、このような周方向溝を有する重荷重用タイヤが、比較的荒れた石の多い不整路面を走行する場合には、溝内に石が噛込み、一度噛み込まれた石が溝からなかなか外れにくいという欠点があり、特許文献1の方法では、外観を向上させるには十分ではなかった。
特開平5−278414号公報
本発明は、このような状況下で、悪路走行後の外観向上した重荷重用タイヤ、特に悪路走行後のトレッド部のブロックもげを防止した重荷重用タイヤを提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、トレッド部を構成するゴム組成物のゴム成分として天然ゴム及びスチレンーブタジエン共重合体ゴムを含むものを用い、かつ少なくとも1本の該主溝の溝壁を特定の形状にすることにより、本発明の課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、トレッド部に周方向に延びる主溝が配設された重荷重用タイヤであって、該トレッド部を構成するゴム組成物が、天然ゴム25質量%以上及びスチレンーブタジエン共重合体ゴム10質量%以上を含むゴム成分と、該ゴム成分100質量部に対してカーボンブラック35〜60質量部とを含み、少なくとも1本の該主溝の溝壁のどちらか一方又は両側が変曲点Cを境に溝垂直方向に対する接地面側の角度θ1と溝底側の角度θ2で構成されており、該溝壁がθ2>θ1で構成されていることを特徴とする重荷重用タイヤを提供するものである。
本発明によれば、悪路走行後の外観向上した重荷重用タイヤ、特に悪路走行後のトレッド部のブロックもげを防止した重荷重用タイヤを提供することができる。
本発明に係る周方向に延びる主溝のタイヤ径方向断面の一例を示す模式図である。
[重荷重用タイヤ]
本発明の重荷重用タイヤは、トレッド部に周方向に延びる主溝が配設された重荷重用タイヤであって、通常、空気入りタイヤである。ここで、トレッド部は、接地部(接地面を含む部位)を構成するキャップトレッドと、キャップトレッドの内層を構成するベーストレッドとの二層構造であってもよいし、接地部のみの一層構造であってもよい。本発明に係るトレッド部を構成するゴム組成物は、少なくともトレッド接地部に配設される。
本発明の重荷重用タイヤは、トレッド部に周方向に延びる主溝が配設された重荷重用タイヤであって、該トレッド部の少なくとも接地部を構成するゴム組成物が、天然ゴム25質量%以上及びスチレンーブタジエン共重合体ゴム10質量%以上を含むゴム成分と、該ゴム成分100質量部に対してカーボンブラック35〜60質量部とを含み、少なくとも1本の該主溝の溝壁のどちらか一方又は両側が変曲点Cを境に溝垂直方向に対する接地面側の角度θ1と溝底側の角度θ2で構成されており、該溝壁がθ2>θ1で構成されていることを特徴とする。
本発明に係る、トレッド部に周方向に延びる主溝は、以下、周方向主溝ということがある。
なお、本発明の重荷重用タイヤは、小型トラック用タイヤ、トラック用タイヤ、バス用タイヤ、農業用タイヤ、及びオフロードタイヤ(建設車両用タイヤ及び鉱山用タイヤから選ばれる)からなる群から少なくとも1種選ばれるタイヤである。
<ゴム組成物>
本発明の重荷重用タイヤのトレッド部の少なくとも接地部を構成するゴム組成物は、天然ゴム25質量%以上及びスチレンーブタジエン共重合体ゴム10質量%以上を含むゴム成分と、該ゴム成分100質量部に対してカーボンブラック35〜60質量部とを含む。
ゴム成分が、天然ゴム25質量%以上を含むことにより、重荷重使用時に必要な破壊強度を確保できることとなり、スチレンーブタジエン共重合体ゴム10質量%以上を含むことにより、悪路走行による耐ゴム疲労性を向上させることとなり、悪路走行後のトレッド部のブロックもげを防止することができる。この観点から、ゴム成分は、天然ゴム及びスチレンーブタジエン共重合体ゴムのみからなり、質量比(天然ゴム/スチレンーブタジエン共重合体ゴム)が90/10〜25/75にて含有されていることが好ましい。
(ゴム成分)
本発明に係るスチレンーブタジエン共重合体ゴム(以下、SBRと略記することがある。)は、乳化重合SBR及び溶液重合SBRのいずれか又は両方であればよい。乳化重合SBRとしては、非油展SBR及び油展SBRのいずれか又は両方が用いられる。溶液重合SBRとしては、アニオン重合SBR及び配位重合SBRのいずれか又は両方が用いられ、変性SBRであっても無変性SBRであってもよい。、変性SBRとしては、Sn化合物変性SBR、シラン化合物変性SBR、イソシアネート変性SBR、オキサゾリン系化合物変性SBR、ピリジン系化合物変性SBR等が挙げられる。
本発明に係るゴム成分として、所望により、上記の天然ゴム、スチレンーブタジエン共重合体ゴム以外のゴム成分(以下、他のゴム成分という。)を含んでいてもよい。他のゴム成分として、合成ポリイソプレンゴム(IR)、ポリブタジエンゴム(BR)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム、及びアクリロニリトル−ブタジエンゴム(NBR)等が挙げられる。
(カーボンブラック)
本発明に係るゴム組成物は、ゴム成分100質量部に対してカーボンブラック35〜60質量部が含まれる。カーボンブラック35質量部以上を含有するのは、ゴムとしての破壊強度を確保するために必要であるからであり、60質量部以下を含有するのは、高充填による発熱性の悪化を抑制するためである。これらの観点から、ゴム成分100質量部に対してカーボンブラック40〜50質量部を含有することが好ましい。
カーボンブラックとしては、特に制限はなく、例えば、SAF、ISAF、IISAF、N339、HAF、FEFグレードのカーボンブラックなどが用いられ、窒素吸着比表面積(NSA、JIS K 6217−2:2001に準拠して測定する)が40〜200m/g、かつジブチルフタレート吸油量(DBP)が60〜200ml/100gのカーボンブラックが好ましく、窒素吸着比表面積(NSA、JIS K 6217−2:2001に準拠して測定する)が70〜200m/g、かつジブチルフタレート吸油量(DBP)が70〜200ml/100gのカーボンブラックがさらに好ましい。なかでも、耐摩耗性に優れるSAF、ISAF、IISAF、N339、HAFグレードのカーボンブラックが特に好ましい。
カーボンブラックは、1種用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(シリカ)
本発明に係るゴム組成物は、カーボンブラックに加えて、ゴム成分100質量部に対してシリカ15質量部以下を含有させてもよい。シリカ15質量部以下であれば、発熱性向上のために好ましい。シリカ1質量部以上であれば、耐亀裂進展性が改善されるので好ましい。これらの観点から、ゴム成分100質量部に対してシリカ5〜12質量部を含有することが好ましい。
用いることができるシリカとしては、市販のあらゆるものが使用でき、なかでも湿式シリカ、乾式シリカ、コロイダルシリカを用いるのが好ましく、湿式シリカを用いるのが特に好ましい。シリカのBET比表面積(ISO 5794/1に準拠して測定する)としては150m2/g以上のものが好ましい。このようなシリカとしては東ソーシリカ社製、商品名「ニプシルAQ」(BET比表面積=205m/g)、「ニプシルKQ」、デグッサ社製商品名「ウルトラジルVN3」(BET比表面積=175m/g)等の市販品を用いることができる。シリカは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(シリカ以外の無機充填材)
本発明に係るゴム組成物に、所望により用いられるシリカ以外の無機充填材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば水酸化アルミニウム、クレー、アルミナ、タルク、マイカ、カオリン、ガラスバルーン、ガラスビーズ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、チタン酸カリウム、硫酸バリウムなどが挙げられ、これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。シリカ以外の無機充填材の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
本発明に係るゴム組成物は、本発明の目的が損なわれない範囲で、所望により、通常ゴム工業界で用いられる配合剤、例えば加硫剤、加硫促進剤、プロセス油、老化防止剤、スコーチ防止剤、亜鉛華、ステアリン酸等を含有させることができる。
本発明に係るゴム組成物は、バンバリーミキサー、ロール、インターナルミキサー等の混練り機を用いて混練りすることによって得られ、成形加工後、加硫を行い、トレッド部の部材として用いられる。
<周方向に延びる主溝>
本発明の重荷重用タイヤに配設される、トレッド部に周方向に延びる主溝は、その周方向主溝の溝壁のどちらか一方又は両側が変曲点Cを境に溝垂直方向に対する接地面側の角度θ1と溝底側の角度θ2で構成されており、該溝壁がθ2>θ1で構成されていることを特徴とする。
図1に基づいて、接地面側の角度θ1と溝底側の角度θ2とを説明する。
図1は、本発明に係る周方向に延びる主溝のタイヤ径方向断面の一例を示す模式図である。
周方向主溝の溝壁の内、一方の溝壁Aはトレッド部の表面(接地面)から変曲点Caまで接地面側溝壁Maを構成し、変曲点Caから溝底まで溝底側溝壁Naを構成する。また、溝壁Aと対面する他方の溝壁Bはトレッド部の表面(接地面)から変曲点Cbまで接地面側溝壁Mbを構成し、変曲点Cbから溝底まで溝底側溝壁Nbを構成する。
ここで、溝垂直方向に対する接地面側溝壁Maの角度をθ1aとし溝垂直方向に対する溝底側溝壁Naの角度をθ2aとし、さらに垂直方向に対する接地面側溝壁Mbの角度をθ1bとし溝垂直方向に対する溝底側溝壁Nbの角度をθ2bとすると、θ2a>θ1a又はθ2b>θ1bとなることを要する。周方向主溝のトレッド部の表面(接地面)における幅を狭くして、石等の固形物を主溝に嵌入しにくくさせるためである。この観点から、θ2a>θ1a、かつθ2b>θ1bであることが好ましい。
本発明は、変曲点Cを境に溝垂直方向に対する接地面側の角度θ1と、溝垂直方向に対する溝底側の角度θ2とが、以下の式[1]及び[2]を満足することが好ましい。
0°≦θ1≦10°・・・・・[1]
15°≦θ2≦50°・・・・[2]
角度θ1が10°以下であれば、石等の固形物が周方向主溝に嵌入しにくくなり、角度θ1が0°以上であれば、いったん周方向主溝に嵌入した石等の固形物が周方向主溝から離脱し易くなるので好ましい。
また、角度θ2が50°以下であれば、θ1と同様に石等の固形物が周方向主溝に嵌入しにくくなるからであり、角度θ2が15°以上であれば、いったん周方向主溝に嵌入した石等の固形物が周方向主溝から離脱し易くなるので好ましい。
本発明の重荷重用タイヤに配設される周方向主溝の溝壁(Ma、Na、Mb、Nb)が、溝底中心を境に非対称形状であることが好ましい。非対称形状であれば、重荷重時も溝形状を維持し易いからである。但し、タイヤの赤道面に位置する周方向主溝(以下、「中央主溝」と略記することがある。)は対称形状であることが好ましい。すなわち、中央主溝以外の主溝は非対称形状であることが好ましい。
ここで、タイヤの赤道面とは、タイヤの回転の軸線に垂直であってタイヤトレッドの中央を通る面をいう。また、「赤道面に位置する」とは、周方向主溝の溝部にタイヤの赤道面が存在することをいい、必ずしも、周方向主溝の溝部の中心にタイヤの赤道面が存在しなくてもよい。
中央主溝以外の周方向主溝が非対称形状である場合であって、θ2a>θ1a、かつθ2b>θ1bである場合は、θ1a、θ2aはタイヤの赤道面に対して赤道面側であり、θ1b、θ2bはタイヤの赤道面とは反対側であることが好ましい。周方向主溝の溝部の形状をこのように構成することで、タイヤ転動時に溝形状が開く方向に動くため、固形物の脱離がより容易になる。
タイヤの赤道面に周方向主溝を有する場合、該中央主溝は対称形状であることが好ましいが、該中央主溝においても、θ2>θ1とすることが、石等の固形物が主溝に嵌入しにくくなるため、好ましい。
また、周方向主溝の溝壁の変曲点Cの内、一方の変曲点Caと変曲点Caと対面する変曲点Cbにおいて、変曲点Caの溝底からの高さをHaとし、変曲点Cbの溝底からの高さをHbとし、トレッド部表面(接地面)から溝底までに垂直距離をLとした場合、以下の式[3]を満たすことが好ましい。一つの周方向主溝のHbが0.5×Ha以上であれば、石等の固形物が嵌入した際に溝底へのカットを抑制できるからである。
0.5×Ha ≦Hb < L・・・・・[3]
さらに、以下の式[4]を満たすことがより好ましい。一つの周方向主溝のHbが1.3×Ha以上であれば、石等の固形物が嵌入した際に溝底へのカット傷を抑制できることとなり、1.6×Ha以下であれば、嵌入した固形物が脱離し易くなるからである。
1.3×Ha ≦Hb ≦ 1.6×Ha・・・・[4]
また、以下の式[5]を満たすことが好ましい。一つの周方向主溝のHaが0.4×L以上であれば、石等の固形物が嵌入した際に溝底へのカット傷を抑制でできることとなり、0.6×L以下であれば、嵌入した固形物が脱離し易くなるからである。
0.4×L ≦Ha ≦ 0.6×L・・・・・[5]
上記の式[3]、[4]及び[5]において、前記変曲点Caがタイヤの赤道面側に存在し、前記変曲点Cbがタイヤの赤道面とは反対側に存在することが、悪路走行後のトレッド部のブロックもげを防止する観点から好ましい。
本発明のおいて、Lは、L=5〜35mmであることが好ましい。
なお、Ha、Hb及びLの単位は、いずれもmmである。
ここで、HaとHbとが異なる値であることが、石等の固形物が脱離し易くなるという観点から、好ましい。
特に、タイヤの赤道面側のH値がより高い場合は、タイヤ転動時に溝形状が開く方向に動くため、固形物の脱離の観点から好ましい。
また、変曲点Ca及び変曲点Cbの少なくとも一方が、なだらかな曲面を形成してもよい。変曲点Ca及び変曲点Cbでの応力集中を防ぐためである。
本発明の重荷重用タイヤのトレッド部の少なくとも接地部を構成するゴム組成物の悪路走行後のE’の保持率が80%以上であり、かつ前記悪路走行後のE”の保持率が90%以上であることが好ましい。
ここで、悪路走行後のE’の保持率及びE”の保持率は、供試タイヤ(タイヤサイズ:275/70R22.5をリム(リム幅:8.25inch)に組み込み、内圧13.0kgf/cmを充填した後、車両に装着し、荷重7050kgfを与える。この車両を、直径1〜300mm程度の石を敷き詰めた砂利道を5000km走行した後、トレッド部のゴム組成物の粘弾性測定実施し、走行前のタイヤとの変化率を算出し、悪路走行後のE’及びE”の保持率を求める。
トレッド部のゴム組成物の粘弾性測定方法として、トレッド部表面から2mm深さの部位から傷のない厚さ2mmのゴムシートを作成し、動的引張粘弾性測定装置を用いて、測定温度23℃、初期歪10%、動歪1%、周波数52Hzで悪路走行前及び後のE’及びE”を測定し、保持率を算出する。
上記ゴム組成物の悪路走行後のE’の保持率が80%以上であれば、カーボンブラック、シリカ等の充填材の補強性が確保されているので好ましく、上記ゴム組成物の悪路走行後のE”の保持率が90%以上であば、ゴム成分の構造が新品に近い状態を確保しているという観点から好ましい。
本発明の重荷重用タイヤは、少なくとも1本の該主溝の溝壁のどちらか一方又は両側が変曲点Cを境に溝垂直方向に対する接地面側の角度θ1と溝底側の角度θ2で構成され、該溝壁がθ2>θ1で構成されていることにより、トレッド部の接地部の動的変形が小さくなり、トレッド部の少なくとも接地部を構成するゴム組成物の疲労が軽減される、特に、この軽減効果はが天然ゴム及びスチレンーブタジエン共重合体ゴムを含有する該ゴム組成物により相乗的に発揮することになる。スチレンーブタジエン共重合体ゴムを含有させることにより、ゴム組成物の剛性が高くなり、トレッド部の接地部が変形しにくくなるからである。
(タイヤの作製)
本発明の重荷重用タイヤは、本発明に係るゴム組成物が未加硫の段階で各部材に加工され、タイヤ成形機上で通常の方法により貼り付け成形され、生タイヤが成形される。この生タイヤを加硫機中で加熱加圧して、タイヤが得られる。
以下、実施例及び比較例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではない。
以下の実施例、比較例において、各種測定、評価は、下記の方法に従って行なった。
(1)悪路走行後のE’の保持率及びE”の保持率
供試タイヤ(タイヤサイズ:275/70R22.5)をリム(リム幅:8.25inch)に組み込み、内圧13.0kgf/cmを充填した後、車両に装着し、荷重7050kgfを与えた。この車両を、直径1〜300mm程度の石を敷き詰めた砂利道を5000km走行した後、トレッド部のゴム組成物の粘弾性測定実施し、走行前のタイヤとの変化率を算出した。
トレッド部のゴム組成物の粘弾性測定方法として、トレッド部表面から2mm深さの部位から傷のない厚さ2mmのゴムシートを作成し、動的引張粘弾性測定装置を用いて、測定温度23℃、初期歪10%、動歪1%、周波数52Hzで悪路走行前及び後のE’及びE”を測定し、保持率を算出した。
(2)外観性能
供試タイヤ(タイヤサイズ:275/70R22.5)をリム(リム幅:8.25inch)に組み込み、内圧13.0kgf/cmを充填した後、車両に装着し、荷重7050kgfを与えた。この車両を、直径1〜300mm程度の石を敷き詰めた砂利道を5000km走行した後、トレッド部のブロック欠けの個数を数え、ブロック欠けの総体積を算出して、以下の式によって、外観性能を評価した。指数が低い程、ブロック欠けの総体積が少なく、外観性能が良好である。
外観性能指数=(供試タイヤのブロック欠けの総体積)/(比較例1のブロック欠けの総体積)×100
実施例1〜18、比較例1〜7
第1表に示す天然ゴム、スチレンーブタジエン共重合体ゴム、ポリブタジエンゴム、カーボンブラック及びシリカに加えて、加硫促進剤CZ(N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド:大内新興化学工業社製「ノクセラーCZ」)1.5質量部、老化防止剤6PPD(N-フェニル-N'-(1,3-ジメチルブチル)-p-フェニレンジアミン:大内新興化学工業社製「ノクラック6C」)1.0質量部、ステアリン酸1.0質量部、酸化亜鉛3.0質量部及び硫黄1.5質量部を配合し、25種類のゴム組成物を調製した。各未加硫ゴム組成物をトレッド形状に押出成形し、これを他のタイヤ部材とともに成形機上で成型し、この25種類のゴム組成物をそれぞれトレッド部に配設した、25種類の4本の周方向主溝を備えたブロック・パターンの重荷重用タイヤ(タイヤサイズ:275/70R22.5、リム幅:8.25inch)を調製した。
これら25種類の重荷重用タイヤについて、悪路走行後のE’の保持率及びE”の保持率、並びに外観性能を評価した。結果を第1表に示す。
上記の実施例1〜18、比較例1〜7のタイヤは、いずれもタイヤ赤道面に位置する主溝(中央主溝)を設けていない。すなわち、供試重荷重用タイヤの、中央主溝ではない4本の周方向主溝全てに第1表におけるθ1a、θ2a、θ1b及びθ2bとなるように設定し、評価した。この評価した周方向主溝のθ1a及びθ2aはタイヤ赤道面側であり、θ1b及びθ2bはタイヤ赤道面とは反対側である。
[注]
*1:NR:天然ゴム RSS#1
*2:SBR:スチレンーブタジエン共重合体ゴム、旭化成株式会社製、商品名「タフデン2000」
*3:ポリブタジエンゴム(JSR株式会社製、商品名「JSR BR01」)
*4:カーボンブラックN220(旭カーボン株式会社製、商品名「旭80」)
*5:シリカ(東ソー・シリカ株式会社製、商品名「ニプシルAQ」)
*6及び*7:いずれも変曲点なし。
第1表の結果から、本発明の重荷重用タイヤは、トレッド部ゴム組成物の配合組成及び主溝の形状の少なくともいずれかが本発明の範囲外である比較例1〜7の重荷重用タイヤと比較して、悪路走行後のE’の保持率及びE”の保持率、並びに外観性能に優れていることがわかる。
本発明の重荷重用タイヤは、悪路走行後の外観が良好であり、小型トラックを含むトラック又はバス、あるいは、建設車両用タイヤ及び鉱山用タイヤ等のオフロードタイヤなどの比較的車両総重量が重い車両に好適に使用することができる。

Claims (9)

  1. トレッド部に周方向に延びる主溝が配設された重荷重用タイヤであって、該トレッド部の少なくとも接地部を構成するゴム組成物が、天然ゴム25質量%以上及びスチレンーブタジエン共重合体ゴム10質量%以上を含むゴム成分と、該ゴム成分100質量部に対してカーボンブラック35〜60質量部とを含み、少なくとも1本の該主溝の溝壁のどちらか一方又は両側が変曲点Cを境に溝垂直方向に対する接地面側の角度θ1と溝底側の角度θ2で構成されており、該溝壁がθ2>θ1で構成されていることを特徴とする重荷重用タイヤ。
  2. 前記ゴム組成物が、さらにシリカを含み、前記ゴム成分100質量部に対して該シリカを15質量部以下含むことを特徴とする請求項1に記載の重荷重用タイヤ。
  3. 前記接地面側の角度θ1と前記溝底側の角度θ2とが、以下の式[1]及び[2]を満足することを特徴とする請求項1又は2に記載の重荷重用タイヤ。
    0°≦θ1≦10°・・・・・[1]
    15°≦θ2≦50°・・・・[2]
  4. 前記主溝の内、タイヤの赤道面に位置する中央主溝以外の主溝の溝壁が、溝底中心を境に非対称形状であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の重荷重用タイヤ。
  5. 前記変曲点Cの一方の変曲点Caと該変曲点Caと対面する変曲点Cbにおいて、該変曲点Caの溝底からの高さをHaとし、該変曲点Cbの溝底からの高さをHbとし、トレッド部表面から溝底までに垂直距離をLとした場合、以下の式[3]を満たすことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の重荷重用タイヤ。
    0.5×Ha ≦Hb < L・・・・・[3]
  6. 前記Haと前記Hbとが異なる値であることを特徴とする請求項5に記載の重荷重用タイヤ。
  7. 前記変曲点Caがタイヤの赤道面側に存在し、前記変曲点Cbがタイヤの赤道面とは反対側に存在することを特徴とする請求項5に記載の重荷重用タイヤ。
  8. 前記ゴム成分が天然ゴム及びスチレンーブタジエン共重合体ゴムのみからなり、質量比(天然ゴム/スチレンーブタジエン共重合体ゴム)が90/10〜25/75にて含有されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の重荷重用タイヤ。
  9. 前記トレッド部の少なくとも前記接地部を構成する前記ゴム組成物の下記悪路走行後のE’の保持率が80%以上であり、かつ前記悪路走行後のE”の保持率が90%以上であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の重荷重用タイヤ。
    [悪路走行後のE’の保持率及びE”の保持率の測定方法: タイヤをリム(リム幅:8.25inch)に組み込み、内圧13.0kgf/cmを充填した後、車両に装着し、荷重7050kgfを与える。この車両を、直径1〜300mm程度の石を敷き詰めた砂利道を5000km走行した後、トレッド部のゴム組成物の粘弾性測定実施し、走行前のタイヤとの変化率を算出する。
    トレッド部のゴム組成物の粘弾性測定方法: トレッド部表面から2mm深さの部位から傷のない厚さ2mmのゴムシートを作成し、動的引張粘弾性測定装置を用いて、測定温度23℃、初期歪10%、動歪1%、周波数52Hzで悪路走行前及び後のE’及びE”を測定し、保持率を算出する。]
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