JP2017218660A - チタン合金鍛造材 - Google Patents

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Abstract

【課題】機械的特性を保持しつつ、大型の鍛造材の表面部と内部との物性ばらつきを低減することが可能なチタン合金鍛造材を提供する。【解決手段】元素Xの含有量(質量%)を[X]としたときに、下記式で表されるMo当量[Mo]eqが10以上13未満であるチタン合金からなるチタン合金鍛造材であって、[Mo]eq=[Mo]+[Ta]/5+[Nb]/3.6+[W]/2.5+[V]/1.5+1.25[Cr]+1.25[Ni]+1.7[Mn]+1.7[Co]+2.5[Fe]、α相とβ相の面積率の合計が99%以上であり、一次α相の平均粒径が2.5μm以下であり、一次α相の平均アスペクト比が3.0以下であり、表面側と内部側の一次α相の面積率の差が7.0%以下であることを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、チタン合金鍛造材に関し、特に、ニア(near)β型チタン合金鍛造材に関する。
航空機用部品等には、軽量で高強度であることに加えて、高延性、高靭性等であることが要求されることから、α+β型チタン合金やニアβ型チタン合金が多く使用されている。α+β型チタン合金は、主相である稠密六方晶(hcp構造)のα相と体心立方晶(bcc構造)のβ相とが室温で安定に共存して、強度と延性等のバランスに優れており、また、β変態点(Tβ)以上の温度域でβ相単相となる。ニアβ型チタン合金は、α+β型チタン合金と高強度なβ型チタン合金との中間的な金属組織を有しており、α+β型チタン合金と同様にα相とβ相とが共存する。これらのチタン合金の鍛造材には、Tβ以上の温度に到達しないようにTβ未満の温度域(α+β二相域)に加熱して鍛造するα+β鍛造によるものと、Tβ以上の温度域(β単相域)に加熱して鍛造するβ鍛造によるものとがある。α+β鍛造材とβ鍛造材では、形成される材料組織は全く異なり、それに伴い材料特性が異なることが知られている。
チタン合金の中でも、高強度なニアβ型チタン合金として、Ti-10V-2Fe-3Al合金などが知られている。Ti-10V-2Fe-3Al合金は、その特性をさらに改良するために、いくつかの改良技術が開発されている。例えば、特許文献1には、ニアβ型チタン合金の高強度化特性を維持しつつ冷間加工性を改善する加工前処理方法が開示されている。また、特許文献2には、強度・靭性に優れたニアβ型チタン合金を得るための処理方法が開示されている。
特開平1−96361号公報 特許第3343954号公報
しかしながら、航空機用部品には、更なる強度、延性等の機械的特性の向上が要求されている。一般に高強度化を図ると、延性は低下する傾向にある。特許文献1および特許文献2に開示された処理方法は、機械的特性にまだ改良の余地を有するものであった。
さらに、特に大型のチタン合金鍛造材においては、優れた機械的特性を保持しつつ、チタン合金鍛造材の表面部と内部との物性ばらつきをできるだけ低減化させたいという要望があり、新たな目的として持ち上がってきている。ここで、大型のチタン合金鍛造材とは、断面図において100〜500mmの大きさの最大内接円を設定することができるチタン合金鍛造材を意味する。
本発明は、前記問題点に鑑みてなされたものであり、機械的特性を保持しつつ、大型の鍛造材の表面部と内部との物性ばらつきを低減することが可能なチタン合金鍛造材を提供することを課題とする。
本発明者らは鋭意研究の結果、一次α相の結晶粒子の形態を微細かつ小さなアスペクト比を有したものに制御し、鍛造材の表面部と内部との差を特定範囲に制御することによって、上記課題を解消し得ることを見出して、本発明に到達したものである。
すなわち、本発明に係るチタン合金鍛造材は、元素Xの含有量(質量%)を[X]としたときに、下記式(1)で表されるMo当量[Mo]eqが10以上13未満であるチタン合金からなるチタン合金鍛造材である。
[Mo]eq=[Mo]+[Ta]/5+[Nb]/3.6+[W]/2.5+[V]/1.5+1.25[Cr]+1.25[Ni]+1.7[Mn]+1.7[Co]+2.5[Fe]・・・(1)
そして、本発明に係るチタン合金鍛造材は、α相とβ相の面積率の合計が99%以上であり、一次α相の平均粒径が2.5μm以下であり、一次α相の平均アスペクト比が3.0以下であり、表面側と内部側の一次α相の面積率の差が7.0%以下である。ここで、前記表面側とは、前記チタン合金鍛造材の表面から15±10mmの深さの部分であり、前記内部側とは、前記チタン合金鍛造材の断面に100〜500mmの大きさの内接円を設定したときに、前記内接円の中心±15mmの深さの部分である。
かかる構成のチタン合金鍛造材は、機械的特性を保持しつつ、大型の鍛造材の表面部と内部との物性ばらつきを低減することができる。
また、本発明に係るチタン合金鍛造材は、前記一次α相の面積率が20%以下であることが好ましい。かかる構成のチタン合金鍛造材は、さらに、強度に優れたものとなる。
また、本発明に係るチタン合金鍛造材は、二次α相の平均間隔が200nm以下であるであることが好ましい。かかる構成のチタン合金鍛造材は、さらに、強度に優れたものとなる。
本発明のチタン合金鍛造材は、機械的特性を保持しつつ、大型の鍛造材の表面部と内部との物性ばらつきを低減することができる。
二次α相の平均間隔を算出する方法を示す模式図である。 鍛造材の断面における最大内接円と特性の評価位置を示す模式的断面図である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明に係るチタン合金鍛造材は、航空機用部品等に用いられ得るチタン合金鍛造材であって、鍛造や熱処理によって金属組織を制御することで、機械的特性に優れたものとすることができる。
〔チタン合金〕
本発明に係るチタン合金は、元素Xの含有量(質量%)を[X]としたときに、下記式(1)で表されるMo(モリブデン)当量[Mo]eqが10以上13未満である。
[Mo]eq=[Mo]+[Ta]/5+[Nb]/3.6+[W]/2.5+[V]/1.5+1.25[Cr]+1.25[Ni]+1.7[Mn]+1.7[Co]+2.5[Fe]・・・(1)
Mo当量は、チタン合金の各相の安定性を示す指標として、一般的に使用されているものである。Mo当量の詳細については、G. Lutjering & J. C. Williams, "Titanium", Second Edition, Springer-Verlag, Berlin, 2010, p30または古原、牧, 金属, vol.66(1996), No.4, p289 等において説明がなされている。
Mo当量は、強度を確保するために10以上の値は必要であり、より好ましくは10.5以上である。一方、熱間鍛造性や延性を良好なものとするために13未満に制御することが必要であり、より好ましくは12.5以下である。
上記のMo当量の規定を満足するチタン合金として、AMS4984に定められたTi-10V-2Fe-3Al合金がある。Ti-10V-2Fe-3Al合金の合金組成は、V:9.0〜11.0質量%、Al:2.6〜3.4質量%、Fe:1.6〜2.22質量%を含有し、残部はTiおよび不可避的不純物である。不可避的不純物としては、例えば、C:0.05質量%以下、N:0.05質量%以下、O:0.13質量%以下、H:0.015質量%以下、Y:0.005質量%以下を含有する。ここで、Mo当量は、式(1)中でTi-10V-2Fe-3Al合金が含有しない元素については、含有量0として計算される。
Ti-10V-2Fe-3Al合金の場合、β相の固溶強化やβ相を安定化させるために、V:9.0質量%以上、Fe:1.6質量%以上が必要であり、α相の固溶強化やα相を安定化させるためにAl:2.6質量%以上が必要である。また、過剰な添加は熱間鍛造性や延性を損なう恐れがあるため、V:11.0質量%以下、Al:3.4質量%以下、Fe:2.22質量%以下に制御する。また、不可避不純物が増えると素材が脆化する恐れがあるため、上述の通り上限値以下に制御する。
Mo当量が10以上13未満であるチタン合金としては、その他に、Ti-5Al-5V-5Mo-3Cr合金等を例示することができる。
〔金属組織〕
本発明のチタン合金鍛造材はニアβ型チタン合金鍛造材であり、その金属組織は、主にα相とβ相からなり、α相は、一次α相と二次α相からなる。本発明のチタン合金鍛造材の金属組織は、一次α相の平均粒径が2.5μm以下であり、一次α相の平均アスペクト比が3.0以下であり、表面側と内部側の一次α相の面積率の差が7.0%以下である。また、一次α相の面積率が20%以下であることが好ましい。また、二次α相の平均間隔が200nm以下であることが好ましい。
以下、各特性について順次説明する。
本発明のチタン合金鍛造材の金属組織は、実質的にα相およびβ相からなり、α相とβ相の面積率の合計は99%以上である。更にα相は、一次α相と二次α相に分類される。二次α相とは、時効工程において析出してくるα相のことであり、一次α相とは、二次α相以外のα相のことである。α相およびβ相以外の組織としては、炭化物や介在物等を微量含有することがある。
(一次α相の平均粒径)
本発明のチタン合金鍛造材の金属組織において、一次α相と二次α相とは、粒径が異なる。そこで、倍率400倍の光学顕微鏡を用いて観察したときのα相の粒径によって、一次α相と二次α相とを区別して規定することとする。すなわち、倍率400倍の光学顕微鏡で観察したときに、粒径が0.5μm以上の閉じた領域のα相を一次α相と定義する。一次α相以外の領域は、二次α相およびβ相を含む領域となる。ここで、粒径は、円相当径として求められる。また、α相およびβ相以外の組織は除外している。
チタン合金鍛造材の機械的特性のばらつきを抑制するため、金属組織中の一次α相の平均粒径を2.5μm以下に制御する。一次α相の平均粒径が2.5μmを超えると、延性が低下し易く、ばらつきも生じ易くなる。一次α相の平均粒径は、好ましくは2.3μm以下である。一次α相の平均粒径は、金属組織の倍率400倍の光学顕微鏡写真を画像解析することによって求められる。一次α相の平均粒径を2.5μm以下に制御するには、鍛造を所定の条件で行う方法があるが、詳細は後記する。
(一次α相の平均アスペクト比)
チタン合金鍛造材の機械的特性のばらつきを抑制するため、金属組織中の一次α相の平均アスペクト比を3.0以下に制御する。一次α相の平均アスペクト比が3.0を超えると、延性が低下し易く、特性ばらつきも生じ易くなる。すなわち、一次α相のアスペクト比が小さい球状の形態に制御すると、特性ばらつきが少なくなり、安定して延性を確保することができる。一次α相の平均アスペクト比は、好ましくは、2.7以下である。一次α相の平均アスペクト比は、金属組織の倍率400倍の光学顕微鏡写真を画像解析することによって求められる。一次α相の平均アスペクト比を3.0以下に制御するには、鍛造を所定の条件で行う方法があるが、詳細は後記する。
(表面側と内部側の一次α相の面積率の差)
大型のチタン合金鍛造材においては、鍛造材の表面側と内部側との間の機械的特性のばらつきが問題となる。ここで、大型のチタン合金鍛造材とは、断面図において100〜500mmの大きさの最大内接円を設定することができるチタン合金鍛造材を意味する。また、チタン合金鍛造材の表面側とは、鍛造材の表面付近であり、鍛造材の表面から15±10mmの深さの部分を意味する。また、チタン合金鍛造材の内部側とは、鍛造材の中心付近であり、鍛造材の断面に100〜500mmの大きさの内接円を設定したときに、内接円の中心±15mmの深さの部分を意味する。ここで、鍛造材の断面の内接円とは、鍛造材の断面において、表側表面と裏側表面の両者に接する円のことを意味する。
チタン合金鍛造材の機械的特性のばらつきを抑制するため、表面側と内部側の一次α相の面積率の差を7.0%以下に制御する。表面側と内部側の一次α相の面積率の差が7.0%を超えると、強度と延性のばらつきが生じ易くなる。表面側と内部側の一次α相の面積率の差は、好ましくは6.0%以下である。表面側と内部側の一次α相の面積率は、金属組織の倍率400倍の光学顕微鏡写真を画像解析することによって求められる。表面側と内部側の一次α相の面積率の差を7.0%以下に制御するには、溶体化処理の温度を所定の条件で行う方法があるが、詳細は後記する。
(一次α相の面積率)
チタン合金鍛造材の延性を確保しつつ強度を高めるために、一次α相の面積率を20%以下に制御することが好ましい。一方、延性を確保する上で一次α相の面積率は一定量必要であり、通常は一次α相の面積率5%以上が目安である。一次α相の面積率は、金属組織の倍率400倍の光学顕微鏡写真を画像解析することによって求められる。一次α相の面積率を20%以下に制御するには、溶体化処理の温度を所定の条件で行う方法があるが、詳細は後記する。
(二次α相の平均間隔)
本発明のチタン合金鍛造材の金属組織において、二次α相は、一次α相以外の領域を、FE−SEM(電界放射型走査電子顕微鏡)を用いて倍率3万倍に拡大することによって観察することができる。このとき、二次α相とβ相とは、相互に入り組んだ不規則な形状を有しているが、画像の色相から両者を区別して認識することができる。
チタン合金鍛造材の延性を確保しつつ強度を高めるために、二次α相の平均間隔を200nm以下に制御することが好ましい。二次α相の平均間隔は、より好ましくは180nm以下である。一方、二次α相の平均間隔が著しく小さいと、鍛造材が脆化する恐れがあるため、二次α相の平均間隔は100nm以上が好ましい。二次α相の平均間隔は、金属組織の倍率3万倍のFE−SEMによる顕微鏡写真を画像解析することによって求められる。二次α相の平均間隔は、後記するように、時効処理の保持温度によって制御することができる。
以上のように、本発明のチタン合金鍛造材は、特定の化学組成を有し、その金属組織を一次α相および二次α相によって規定される上記の特性を満足する特定の形態とすることによって、機械的特性を保持しつつ、表面部と内部との物性ばらつきの少ないものとすることができる。
〔チタン合金鍛造材の製造方法〕
次に、本発明で規定する組織を得るための製造方法の一例について説明する。
上記の金属組織を有するチタン合金鍛造材は、以下に記載するチタン合金鍛造材の製造方法を適用することによって、製造することが可能である。本発明のチタン合金鍛造材の製造方法は、鍛造工程、溶体化工程、時効工程の各工程において、以下に記載する特定の加工条件で加工を行うことを特徴としている。
(チタン合金)
本発明のニアβ型チタン合金は、元素Xの含有量(質量%)を[X]としたときに、下記式(1)で表されるMo当量[Mo]eqが10以上13未満であるチタン合金からなる。
[Mo]eq=[Mo]+[Ta]/5+[Nb]/3.6+[W]/2.5+[V]/1.5+1.25[Cr]+1.25[Ni]+1.7[Mn]+1.7[Co]+2.5[Fe]・・・(1)
本発明に係るチタン合金鍛造材は、前記組成のチタン合金からなるインゴットを下記の条件でビレットに鍛造し、溶体化処理、時効処理を行って所望の製品形状に製造される。尚、下記に記載した製造条件以外の製造工程、製造条件については、公知の条件を適宜適用して行うことによって、チタン合金鍛造材を得ることができる。
(鍛造工程)
鍛造工程では、β変態域(Tβ〜(Tβ+200℃)程度)に加熱して鍛造を行い、鍛造材としての形状を整える。その後、α+β温度域((Tβ−300℃)〜Tβ程度)に加熱して、α+β域での相当歪量が累積で2〜10となるように鍛造する(以下、累積された相当歪量を「累積歪量ε」と記載する。)。加熱時間は1〜8hr程度である。累積歪量εを2以上へ増やすことによって、α相を微細にし、かつ球状の形状に作りこむ。尚、累積歪量εを高くするためには、複数回に分けて加熱と鍛造を繰返せばよい。累積歪量εは10を超えてもよいが、効果が飽和するため2〜10とする。累積歪量εは好ましくは、3以上である。
ここで、相当歪量は、相当塑性ひずみ量ともいう。試験片採取位置におけるα+β域での相当歪量を市販のFEM解析ソフト(例えば、TRANSVALOR社製解析ソフト「FORGE 2011」)を用いて解析することによって測定することができる。また、累積歪量εについても同様に、鍛造を複数回行った際の累積された相当塑性ひずみ量を、市販のFEM解析ソフトを用いて解析することによって測定することができる。
一方、加熱時間が増えると、一次α相が粗大となるため、トータルの累積加熱時間(700℃以上での保持時間)は、100hr以下に制御する。累積加熱時間は、好ましくは90hr以下である。このように、累積歪量εはできるだけ大きくし、かつ累積加熱時間はできるだけ小さくするという条件にて鍛造を行うことで、一次α相の粗大化を抑制することができる。
また、鍛造終了温度は400℃以上に制御する。鍛造終了温度が400℃未満であると、一次α相が針状の形態となり易い(すなわちアスペクト比が大きい)ため、延性低下や延性のばらつきが生じ易くなる。
(溶体化工程)
鍛造後に、溶体化処理を行う。溶体化処理は、(Tβ−70℃)を超える温度であって、(Tβ−20℃)以下の温度に加熱することが好ましい。保持温度が(Tβ−70℃)以下の温度の場合、一次α相の面積率が高くなり易く、強度が低下し易い。また、保持温度が(Tβ−20℃)を超える場合、表面側と内部側の一次α相の面積率の差が大きくなり易く、機械的特性のばらつきが大きくなり易い。溶体化処理の保持時間は、好ましくは60〜240minである。その後の時効工程で強度を確保するため、加熱保持後は、水冷する。
(時効工程)
溶体化処理後に、時効処理を行う。時効処理は、480℃〜520℃の温度に保持することが好ましい。この温度範囲よりも低い場合は、二次α相が微細化し脆化の恐れがある、また、この温度範囲よりも高い場合は、二次α相の平均間隔が200nmを超えて、強度が低下し易い。時効処理の保持時間は、好ましくは2〜12hrである。
本発明に係るチタン合金鍛造材は、機械的特性を保持しつつ、大型の鍛造材であっても、鍛造材の表面部と内部における強度や延性等の特性ばらつきが少ないものである。強度および延性のばらつきが抑制されることで、大型の複雑形状の部品をより高い信頼性で設計することができる。例えば、極端に高強度な場所が存在することによって、鍛造材が脆化したり、加工性(切削加工性等)が低下するといったような問題が生じることが少なくなり、均一な特性を有した製品とすることができる。
以下に、本発明の効果を確認した実施例を、本発明の要件を満たさない比較例と対比して具体的に説明する。尚、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
〔試験材の作製〕
AMS4984で規定されるTi-10V-2Fe-3Al合金(Tβ:810℃、Mo当量11.7)からなるビレットを用いて、β変態点の810℃以上の温度で鍛造後に、表1に記載の各条件で、鍛伸してφ180mmの鍛造材とし、その後熱処理を行った。表1には、α+β域での仕上げ鍛造における累積歪量εを示した。
鍛造後の素材を使って、溶体化処理および時効処理を表1に記載の条件で行った。溶体化の加熱保持後は、水冷した。時効処理は、所定温度に加熱保持後、空冷にて室温まで冷却した。溶体化処理や時効処理の時間は、表1に記載の加熱温度の炉に入れてからの時間とした。
Figure 2017218660
〔試験材の評価〕
得られた鍛造材(試験材No.1〜9)の表面側と内部側からそれぞれ引張試験用試験片と組織観察用ブロックを切り出して評価に供した。このとき、物性がばらつく端部を避けるため、引張試験用試験片と組織観察用ブロックを切り出す位置は、鍛造材の長さ方向(L方向、鍛伸方向)の各端部から50mm以上内側となる位置で切り出した。さらに、前記範囲内の鍛造材の任意の位置において、鍛造材の幅方向および厚さ方向における断面平面が得られるように、長さ方向と直角方向であって、厚さ方向と平行に切断した。得られた断面において最大内接円が得られる位置で最大内接円を描いた。表面側の試験片は、試験片の中心位置が当該最大内接円において、表面から15±10mmの深さとなる場所から採取した。一方、内部側の試験片は、試験片の中心位置が当該最大内接円の中心±15mmの深さとなる場所から採取した。図2は、鍛造材の断面における最大内接円と特性の評価位置を示す模式的断面図である。
尚、当該鍛造材の切断位置は、当該鍛造材において、断面の内接円として最大の内接円が得られる位置、すなわち厚みが最大となる位置で切断することが好ましい。当該鍛造材の最大の内接円が得られる位置で試験材を採取することによって、当該鍛造材の代表的物性や最大の物性ばらつきを評価することができるからである。
No.1〜9の試験材から得られた個々の試験片について、以下に記載する評価条件によって、各種物性を測定・評価し、それらの平均値を求めた。評価結果は表2に示した。
尚、試験材No.1〜9はいずれも、ニアβ型チタン合金鍛造材であり、α相とβ相の面積率の合計が99%以上であった。
(引張試験)
試験材の長さ方向と引張試験片の荷重軸方向が平行になるように、各試験材毎に2個ずつ試験片を採取した。引張試験ではASTM規格のE8に準拠して実施した。試験片サイズはASTM E8のSpecimen2とした。
表面側及び内部側の平均の強度(引張強さ、TS)と延性(伸び、EL)を求めた(特性平均値)。また、特性ばらつきを、強度差/内部強度、および延性差/内部延性として評価した。ここで、強度差とは、表面側の特性平均値と内部側の特性平均値の差であり、延性差とは、表面側の特性平均値と内部側の特性平均値の差である。これを内部の特性平均値で除して、どれだけの割合(%)でばらつきが生じるかを評価した。
測定の結果、強度差/内部強度の数値が10%以下のものを合格、および延性差/内部延性の数値が30%以下のものを合格とした。また、強度(TS)は、1200MPa以上のとき、延性(EL)は、8%以上のとき合格と判定した。
(組織観察)
<試料調製>
鍛造材のL方向(光学顕微鏡で観察した際にβ結晶粒の伸張方向で判別できる)に平行な断面が観察できるように、引張試験片採取位置のすぐ隣の深さが同等の位置から、各試験材毎に表面側と内部側において、各2試験片ずつ組織観察用のブロックを切出した。
樹脂包埋、研磨および腐食(フッ硝酸溶液)を実施し組織観察用のサンプルとし、光学顕微鏡(OLYMPUS社製、GX71)観察、FE−SEM(日立製作所社製、SU-70)観察を実施した。
<一次α相の粒径、アスペクト比、面積率の測定>
光学顕微鏡にて、倍率400倍で観察した。円相当径で0.5μm以上に判別される領域を一次α相とし、一次α相以外の領域は一次α相以外の二次α相やβ相などの領域とした。各試験片において、各5枚の写真をランダムに取得し、一次α相の粒径(=円相当径)、アスペクト比、面積率を画像解析(画像解析ソフトウェア;日本ローパー社製、Image-Pro Plus、ver.7.0)により求めた。尚、一次α相は鍛造や熱処理によって徐々にくびれ(凹み)が生じ、更には分断されていくが、くびれが生じていても互いに重なっている一次α相については一つの一次α相としてカウントした。
解析結果から、一次α相の平均粒径(各4試験片×5枚の写真の平均)、平均アスペクト比(各4試験片×5枚の写真の平均)、平均面積率(各4試験片×5枚の写真の平均)、表面側と内部側の一次α相の面積率の差(内部側2試験片の平均面積率と表面側2試験片の平均面積率の差)を算出した。
<二次α相の平均間隔の測定>
各試験材の各試験片毎に、倍率3万倍のFE−SEMにより観察を行い、一次α相以外の領域(β相と二次α相が含まれる領域)において、各5枚の写真をランダムに撮影した。
写真を元に、水平方向及び垂直方向に写真の端から端まで線分を各5本、等間隔に引き、線分が二次α相と交わる点をカウントした。その後、(線分長さの合算)÷(カウント数の総数)から、二次α相の平均間隔を算出した。図1に二次α相の平均間隔を算出する方法を示す模式図を示した。線分lと二次α相Pとの交点X1〜X5をカウントした。
尚、測定の際、まれに極端に微細なα相や極端に微細なβ相の領域が存在する場合があるが、画像解析ソフトにて円相当径が5nm以上とカウントされるα相・β相をカウント対象とした。ここで、円相当径の算出にあたっては、図1の交点X4、X5を通る二次α相のような場合、二次α相の中に含まれるβ相(白色)の領域は円相当径を算出する際の計算対象としていない(つまり黒色の領域のみの面積から円相当径を求めた。)
解析結果から、二次α相の平均間隔(各試験材毎に4試験片×5枚の写真の平均)を算出した。
Figure 2017218660
試験材No.5〜9は、いずれも本発明のMo当量を満足し、前記の特定の製造条件を用いて製造されたものである。試験材No.5〜9は、一次α相の平均粒径、一次α相の平均アスペクト比および表面側と内部側の一次α相の面積率の差において、本発明の規定を満足するものである。そのため、いずれの試験材も、平均強度と平均延性に優れ、表面部と内部における強度と延性の特性ばらつきにおいても優れたものであった。
但し、試験材No.5は、溶体化処理の加熱温度が低目の温度であるため、一次α相の面積率が20%を超え、他の試験材に比べて、強度がやや低いものであった。試験材No.6は、時効処理の加熱温度が好ましい温度範囲に比べてやや高いため、二次α相の平均間隔が200nmを超え、他の試験材に比べて、強度がやや低いものであった。
試験材No.1は、溶体化工程における加熱温度が好ましい温度範囲に比べて高いため、表面側と内部側の一次α相の面積率の差が大きくなり、表面部と内部における強度と延性の特性ばらつきにおいて劣るものであった。
試験材No.2は、α+β域鍛造工程における累積歪量εが小さいため、一次α相の平均アスペクト比が3.0を超え、延性の特性ばらつきにおいて劣るものとなった。
試験材No.3は、α+β域鍛造工程における累積加熱時間が100hrを超えているため、一次α相の平均粒径が2.5μmを超えており、延性の特性ばらつきにおいて劣るものとなった。
試験材No.4は、α+β域鍛造工程における鍛造終了温度が好ましい温度範囲に比べて低いため、一次α相の平均アスペクト比が3.0を超え、表面部と内部における強度と延性の特性ばらつきにおいて劣るものであった。
P 二次α相
X1、X2、X3、X4、X5 交点
l 線分

Claims (3)

  1. 元素Xの含有量(質量%)を[X]としたときに、下記式(1)で表されるMo当量[Mo]eqが10以上13未満であるチタン合金からなるチタン合金鍛造材であって、
    [Mo]eq=[Mo]+[Ta]/5+[Nb]/3.6+[W]/2.5+[V]/1.5+1.25[Cr]+1.25[Ni]+1.7[Mn]+1.7[Co]+2.5[Fe]・・・(1)
    α相とβ相の面積率の合計が99%以上であり、
    一次α相の平均粒径が2.5μm以下であり、
    一次α相の平均アスペクト比が3.0以下であり、
    表面側と内部側の一次α相の面積率の差が7.0%以下であり、
    前記表面側とは、前記チタン合金鍛造材の表面から15±10mmの深さの部分であり、
    前記内部側とは、前記チタン合金鍛造材の断面に100〜500mmの大きさの内接円を設定したときに、前記内接円の中心±15mmの深さの部分であることを特徴とするチタン合金鍛造材。
  2. 前記一次α相の面積率が20%以下であることを特徴とする請求項1に記載のチタン合金鍛造材。
  3. 二次α相の平均間隔が200nm以下であるであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のチタン合金鍛造材。
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