JP2017218018A - 車両用操舵装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】操舵部材の回転を抑制するために締結されるクラッチの締結頻度を低減できる車両用操舵装置を提供する。
【解決手段】車両用操舵装置1は、ステアリングホイール2と転舵輪3との間の動力伝達経路に設けられたクラッチ6と、ステアリングホイール2に操舵反力を付与するための反力モータ14と、転舵輪3を転舵させるための転舵モータ31と、クラッチ6が解放状態である場合において、転舵輪3の転舵角が転舵角限界値に到達しており、かつ転舵角限界値への到達時点のステアリングホイール2の操舵角である第1操舵角に対して、操舵部材が操舵中立位置側とは反対方向に第1所定値α以上回転したときには、クラッチ6を締結させるクラッチ締結制御手段40とを含む。
【選択図】図1

Description

この発明は、操向のために操作される操舵部材と転舵機構とが機械的に結合されていない状態で、転舵モータによって転舵機構が駆動される車両用操舵装置に関する。
車両用操舵装置として、操舵部材と転舵機構とが機械的に連結されていない、いわゆるステアバイワイヤ(SBW:Steer-By-Wire)式の車両用操舵装置が知られている。例えば、下記特許文献1には、操舵部材としてのステアリングホイールと転舵機構とをクラッチを介して機械的に連結することが可能なステアバイワイヤ式の車両用操舵装置が開示されている。このクラッチは、通常時には、解放状態となっており、ステアバイワイヤモード(SBWモード)で転舵制御が行われる。ステアバイワイヤモードで転舵制御が行われているときに、何らかの異常が発生した場合には、クラッチが締結され、パワーステアリング(EPS:Electric Power Steering)モードで転舵制御が行われる。そして、ステアバイワイヤモードで転舵制御が行われているときに、ラック軸が移動端に達したときには、クラッチが締結される。このため、運転者がステアリングホイールを切り増し方向にそれ以上回転させようとしても、ラック軸がストッパーに当接するので、ステアリングホイールの回転が抑制される。この後、ラック軸が移動端から離れると、クラッチが解放される。
特開2001−171543号公報
前述の特許文献1記載の車両用操舵装置では、ラック軸が移動端に達する度にクラッチが締結されるので、クラッチの締結頻度が高くなる。このため、クラッチの作動音の発生頻度が高くなるとともに、クラッチの耐久性が低下するという問題がある。
これに対して、ラック軸が移動端に達したときに、クラッチを締結せず、反力モータがステアリングホイールに付与する反力トルクを利用してステアリングホイールのそれ以上の回転を止める方法が知られている。
この方法だと、クラッチを締結しないため、クラッチの作動音は発生しなくなり、クラッチの耐久性が低下するという問題も解決される。しかし、例えば、運転者が体重をかけながらステアリングホイールを操舵した場合には、通常の操舵よりも過大な操舵トルクがステアリングホイールに印加される可能性がある。このとき、反力モータの作用により付与されるステアリングホイールの回転を止めようとするトルクよりも操舵トルクが大きい場合には、ステアリングホイールが回転してしまう。そうすると、転舵輪は回転していないのにステアリングホイールのみ回転してしまい、転舵輪の転舵角とステアリングホイールの操舵角との対応関係にずれが生じる。この状態でステアリングホイールを中立位置に戻すと、転舵輪の直進位置とステアリングホイールの中立位置とが対応しなくなり、ステアリングホイールを中立位置、つまり車両を直進させるべき位置に戻したにもかかわらず、転舵輪は直進位置ではなくなるという問題が生じる可能性がある。
この発明の目的は、操舵部材の回転を抑制するために締結されるクラッチの締結頻度を低減できる車両用操舵装置を提供することである。
請求項1に記載の発明は、車両を操向するための操舵部材(2)と、転舵輪(3)を転舵させるための転舵機構(4)と、前記操舵部材と前記転舵輪との間の動力伝達経路に設けられたクラッチ(6)と、前記動力伝達経路における前記クラッチよりも前記操舵部材側の部分に連結され、前記操舵部材に操舵反力を付与するための反力モータ(14)と、前記動力伝達経路における前記クラッチよりも前記転舵輪側の部分に連結され、前記転舵輪を転舵させるための転舵モータ(31)と、前記クラッチが解放状態である場合において、前記転舵輪の転舵角が転舵角限界値に到達しており、かつ前記転舵角限界値への到達時点の前記操舵部材の操舵角である第1操舵角(θhend)に対して、前記操舵部材が操舵中立位置側とは反対方向に第1所定値(α)以上回転したときには、前記クラッチを締結させるクラッチ締結制御手段(90)とを、含む車両用操舵装置である。なお、括弧内の英数字は後述の実施形態における対応構成要素等を表すが、むろん、この発明の範囲は当該実施形態に限定されない。以下、この項において同じ。
この構成では、転舵角の転舵角限界値への到達後に、操舵部材が反力モータによる操作反力に抗して切り増し方向に第1所定値(α)以上回転されたときに、クラッチが締結される。このため、ラック軸が移動端に達する度にクラッチが締結される特許文献1に記載の従来技術に比べて、クラッチの締結頻度が低減する。このため、クラッチの作動音の発生頻度を低減できるとともに、クラッチの耐久性を高めることができる。
前記転舵輪の転舵角(δ)を取得する転舵角取得手段(90)と、前記操舵部材の操舵角(θh)を取得する操舵角取得手段(90)とをさらに含み、前記クラッチ締結制御手段は、前記転舵角取得手段によって取得される転舵角が前記転舵角限界値に達したときに、前記操舵角取得手段によって取得される操舵角の絶対値を、前記第1操舵角(θhend)として記憶する第1手段(90)と、前記転舵角取得手段によって取得される転舵角が転舵角限界値に達してから、前記操舵角取得手段によって取得される操舵角の絶対値が、前記第1操舵角未満にならずに、前記第1操舵角に前記第1所定値(α)を加算した値以上となったときに、前記クラッチを締結させる第2手段(90)を含む、請求項1に記載の車両用操舵装置である。
請求項3に記載の発明は、前記クラッチ締結制御手段によって前記クラッチが締結された後において、前記転舵角取得手段によって取得される転舵角の絶対値が、前記第1操舵角の絶対値に零以上でかつ前記第1所定値よりも小さい第2所定値(β)を加算した角度以下となったときに、前記クラッチを解放させるクラッチ解放制御手段(90)をさらに含む、請求項2に記載の車両用操舵装置である。
図1は、この発明の一実施形態に係る車両用操舵装置の構成を説明するための図解図である。 図2は、ECUの電気的構成を示すブロック図である。 図3は、転舵モータの構成を説明するための図解図である。 図4は、転舵モータ制御部の構成例を示すブロック図である。 図5は、反力モータ制御部の構成例を示すブロック図である。 図6は、クラッチ制御部による転舵角および操舵角に基づくクラッチ制御を説明するためのフローチャートである。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る車両用操舵装置の概略構成を示す模式図である。
車両用操舵装置1は、車両を操向するための操舵部材としてのステアリングホイール2と、転舵輪3を転舵するための転舵機構4と、ステアリングホイール2に連結されたステアリングシャフト5と、ステアリングシャフト5(ステアリングホイール2)と転舵機構4とを機械的に連結したり分離したりするためのクラッチ6とを含む。この実施形態では、クラッチ6は、電磁クラッチである。クラッチ6は、入力軸6Aと出力軸6Bとを含み、入出力軸間のトルクの伝達・遮断を行う機能を有している。
ステアリングシャフト5は、ステアリングホイール2に連結された第1軸7と、クラッチ6の入力軸6Aに一体的に連結された第2軸9と、第1軸7と第2軸9とを連結するトーションバー8とを含む。
第2軸9には、減速機13を介して反力モータ14が連結されている。反力モータ14は、ステアリングホイール2に操舵反力(操舵方向と反対方向のトルク)を付与するための電動モータである。減速機13は、反力モータ14の出力軸に一体的に回転可能に連結されたウォーム軸(図示略)と、このウォーム軸と噛み合い、第2軸9に一体的に回転可能に連結されたウォームホイール(図示略)とを含むウォームギヤ機構からなる。反力モータ14には、反力モータ14の回転角を検出するための回転角センサ15が設けられている。
転舵機構4は、クラッチ6の出力軸6Bに一体的に連結された第1ピニオン軸16と、転舵軸としてのラック軸17と、ラック軸17に転舵力を付与するための転舵アクチュエータ30とを含む。ラック軸17の各端部には、タイロッド18およびナックルアーム(図示略)を介して転舵輪3が連結されている。第1ピニオン軸16の先端には、第1ピニオン19が連結されている。ラック軸17は、自動車の左右方向に沿って直線状に延びている。ラック軸17の軸方向の第1端部には、第1ピニオン19に噛み合う第1ラック20が形成されている。
転舵アクチュエータ30は、転舵モータ31と、減速機32と、第2ピニオン軸33と、第2ピニオン34と、第2ラック35とを含む。第2ピニオン軸33は、ステアリングシャフト5とは、分離して配置されている。減速機32は、転舵モータ31の出力軸に一体的に回転可能に連結されたウォーム軸(図示略)と、このウォーム軸と噛み合い、第2ピニオン軸33に一体的に回転可能に連結されたウォームホイール(図示略)とを含むウォームギヤ機構からなる。
第2ピニオン34は、第2ピニオン軸33の先端に連結されている。第2ラック35は、ラック軸17の軸方向の第1端部とは反対の第2端部側に設けられている。第2ピニオン34は、第2ラック35に噛み合っている。転舵モータ31には、転舵モータ31の回転角を検出するための回転角センサ36が設けられている。ラック軸17の近傍には、ラック軸17の軸方向移動量を検出するためのストロークセンサ(以下、「転舵角センサ」という。)37が配置されている。転舵角センサ37が検出したラック軸17の軸方向移動量から、転舵輪3の転舵角δが検出されるようになっている。
回転角センサ15,36、転舵角センサ37および車速センサ38の検出信号ならびにイグニッションキーの状態検知信号は、ECU(電子制御ユニット:Electronic Control Unit)40に入力される。ECU40は、これらの入力信号に基づいて、クラッチ6、反力モータ14および転舵モータ31を制御する。
車両用操舵装置1は、動作モードとして、ステアバイワイヤモード、フェイルセーフモード等を有している。ステアバイワイヤモードは、ステアリングホイール2と転舵機構4とが機械的に連結されていない状態(クラッチ6が解放されている状態)で、転舵輪3の転舵が行われるモードである。フェイルセーフモードは、ステアリングホイール2と転舵機構4とを機械的に連結させた状態(クラッチ6が締結されている状態)で、転舵輪3の転舵が行われるモードであり、ステアバイワイヤモード時に何らかの異常が発生したときに自動的に設定されるモードである。フェイルセーフモードは、手動のみによって転舵を行うマニュアルステアリングモードであってもよく、反力モータ14および転舵モータ31の少なくとも一方によって、操舵トルク等に応じた操舵補助力を発生させるパワーステアリングモード(EPSモード)であってもよい。
後述するように、この実施形態では、ステアバイワイヤモード時に異常が発生してないときでも、ステアリングホイール2の回転を抑制するためにクラッチ6が締結される場合がある。
図2は、ECU40の電気的構成を示すブロック図である。
ECU40は、マイクロコンピュータ41と、マイクロコンピュータ41によって制御され、転舵モータ31に電力を供給する駆動回路(インバータ回路)42と、転舵モータ31に流れるモータ電流を検出する電流検出部43と、マイクロコンピュータ41によって制御され、反力モータ14に電力を供給する駆動回路(インバータ回路)44と、反力モータ14に流れるモータ電流を検出する電流検出部45とを備えている。また、ECU40は、マイクロコンピュータ41によって制御され、クラッチ6を駆動するための駆動回路46を備えている。
マイクロコンピュータ41は、CPUおよびメモリ(ROM、RAM、不揮発性メモリなど)を備えており、所定のプログラムを実行することによって、複数の機能処理部として機能するようになっている。この複数の機能処理部には、転舵モータ31を制御するための転舵モータ制御部50と、反力モータ14を制御するための反力モータ制御部70と、クラッチ6を制御するためのクラッチ制御部90とを備えている。
クラッチ6は、例えば、常時は締結状態であり、通電状態とされることで解放状態となる。クラッチ制御部90は、イグニッションキーがオン位置に操作されると、クラッチ6を解放状態にする。イグニッションキーがオン位置からオフ位置に操作されると、クラッチ制御部90は、クラッチ6を締結状態にさせる。また、クラッチ制御部90は、ステアバイワイヤモード時に何らかの異常が発生したときに、クラッチ6を締結状態にさせる。
さらに、クラッチ制御部90は、転舵角センサ37によって検出される転舵角δおよび反力モータ制御部70から与えられる操舵角θhに基づいてクラッチ6を締結したり解放したりする制御(以下において、「転舵角および操舵角に基づくクラッチ制御」という場合がある。)を行う。この実施形態では、操舵角θhは、第2軸9の回転角である。転舵角および操舵角に基づくクラッチ制御の詳細について、後述する。
転舵モータ制御部50は、反力モータ制御部70から与えられる操舵角θh、車速センサ38によって検出される車速V、転舵角センサ37によって検出される転舵角δ、回転角センサ36の出力信号および電流検出部43によって検出される電流に基づいて、駆動回路42を制御する。これにより、転舵モータ制御部50は、操舵状態に応じた転舵制御を実現する。
反力モータ制御部70は、転舵モータ制御部50から与えられる転舵側目標操舵角θht、回転角センサ15の出力信号および電流検出部45によって検出される電流に基づいて、駆動回路44を制御する。これにより、反力モータ制御部70は、操舵状態に応じた反力制御を実現する。
転舵モータ31は、例えば三相ブラシレスモータであり、図3に図解的に示すように、界磁としてのロータ100と、U相、V相およびW相のステータ巻線101,102,103を含むステータ105とを備えている。転舵モータ31は、ロータの外部にステータを対向配置したインナーロータ型のものであってもよいし、筒状のロータの内部にステータを対向配置したアウターロータ型のものであってもよい。
各相のステータ巻線101,102,103の方向にU軸、V軸およびW軸をとった三相固定座標(UVW座標系)が定義される。また、ロータ100の磁極方向にd軸(磁極軸)をとり、ロータ100の回転平面内においてd軸と直角な方向にq軸(トルク軸)をとった二相回転座標系(dq座標系。実回転座標系)が定義される。dq座標系は、ロータ100とともに回転する回転座標系である。dq座標系では、q軸電流のみがロータ100のトルク発生に寄与するので、d軸電流を零とし、q軸電流を所望のトルクに応じて制御すればよい。ロータ100の回転角(ロータ角(電気角))θsは、U軸に対するd軸の回転角である。dq座標系は、ロータ角θsに従う実回転座標系である。このロータ角θs-を用いることによって、UVW座標系とdq座標系との間での座標変換を行うことができる。反力モータ14は、例えば三相ブラシレスモータからなり、転舵モータ31と同様な構造を有している。
図4は、転舵モータ制御部50の構成例を示すブロック図である。
転舵モータ制御部50は、角速度演算部51と、転舵側目標操舵角設定部52と、目標転舵角設定部53と、角度偏差演算部54と、PI(比例積分)制御部55と、角速度偏差演算部56と、PI制御部57と、電流偏差演算部58と、PI制御部59と、dq/UVW変換部60と、PWM(Pulse Width Modulation)制御部61と、UVW/dq変換部62と、回転角演算部63とを含む。
転舵側目標操舵角設定部52は、反力モータ制御部70内の操舵角演算部83(図5参照)によって演算される操舵角θh(第2軸9の回転角)および車速センサ38によって検出される車速Vに基づいて、ステアリングホイール2の回転角(操舵角)の目標値である転舵側目標操舵角θhtを演算する。たとえば、転舵側目標操舵角設定部52は、所定の伝達関数を用いて車速Vおよび操舵角θhに応じた転舵側目標操舵角θhtを設定する。つまり、転舵側目標操舵角設定部52は、操舵状態を表す検出値(操舵状態検出値)に基づいて、転舵側目標操舵角θhtを設定する。
目標転舵角設定部53は、転舵側目標操舵角設定部52によって設定される転舵側目標操舵角θhtに基づいて、転舵角の目標値である目標転舵角δを設定する。目標転舵角設定部53によって設定される目標転舵角δは、角度偏差演算部54に与えられる。
角度偏差演算部54は、目標転舵角設定部53によって設定される目標転舵角δと、転舵角センサ37によって検出される転舵角δとの偏差Δδ(=δ−δ)を演算する。
PI制御部55は、角度偏差演算部54によって演算される角度偏差Δδに対するPI演算を行なうことにより、転舵角速度の目標値である目標転舵角速度ωtを演算する。PI制御部55によって演算される目標転舵角速度ωtは、角速度偏差演算部56に与えられる。
角速度演算部51は、転舵角センサ37によって検出される転舵角δを時間微分することによって、転舵角δの角速度(転舵角速度)ωtを演算する。角速度演算部51によって演算される転舵角速度ωtは、角速度偏差演算部56に与えられる。
角速度偏差演算部56は、PI制御部55によって演算される目標転舵角速度ωtと、角速度演算部51によって演算される転舵角速度ωtとの偏差Δωt(=ωt−ωt)を演算する。
PI制御部57は、角速度偏差演算部56によって演算される角速度偏差Δωtに対するPI演算を行なうことにより、dq座標系の座標軸に流すべき電流の目標値である目標電流を演算する。具体的には、PI制御部57は、目標d軸電流I および目標q軸電流I (以下、これらを総称するときには「目標二相電流Idq 」という。)を演算する。さらに具体的には、PI制御部57は、目標q軸電流I を有意値として演算する一方で、目標d軸電流I を零とする。PI制御部57によって演算される目標二相電流Idq は、電流偏差演算部58に与えられる。
回転角演算部63は、回転角センサ36の出力信号に基づいて、転舵モータ31のロータの回転角(電気角。以下、「ロータ角θs」という。)を演算する。
電流検出部43は、転舵モータ31のU相電流I、V相電流IおよびW相電流I(以下、これらを総称するときは、「三相検出電流IUVW」という。)を検出する。電流検出部43によって検出された三相検出電流IUVWは、UVW/dq変換部62に与えられる。
UVW/dq変換部62は、電流検出部43によって検出されるUVW座標系の三相検出電流IUVW(U相電流I、V相電流IおよびW相電流I)を、dq座標系の二相検出電流IおよびI(以下総称するときには「二相検出電流Idq」という。)に変換する。これらが電流偏差演算部58に与えられる。UVW/dq変換部62における座標変換には、回転角演算部63によって演算されたロータ角θsが用いられる。
電流偏差演算部58は、PI制御部57によって演算される目標二相電流Idq と、UVW/dq変換部62から与えられる二相検出電流Idqとの偏差を演算する。より具体的には、電流偏差演算部58は、目標d軸電流I に対するd軸検出電流Iの偏差および目標q軸電流I に対するq軸検出電流Iの偏差を演算する。これらの偏差は、PI制御部59に与えられる。
PI制御部59は、電流偏差演算部58によって演算される電流偏差に対するPI演算を行なうことにより、転舵モータ31に印加すべき目標二相電圧Vdq (目標d軸電圧V および目標q軸電圧V )を生成する。この目標二相電圧Vdq は、dq/UVW変換部60に与えられる。
dq/UVW変換部60は、目標二相電圧Vdq を目標三相電圧VUVW に変換する。この座標変換には、回転角演算部63によって演算されたロータ角θsが用いられる。目標三相電圧VUVW は、目標U相電圧V 、目標V相電圧V および目標W相電圧V からなる。この目標三相電圧VUVW は、PWM制御部61に与えられる。
PWM制御部61は、目標U相電圧V 、目標V相電圧V および目標W相電圧V にそれぞれ対応するデューティのU相PWM制御信号、V相PWM制御信号およびW相PWM制御信号を生成し、駆動回路42に供給する。
駆動回路42は、U相、V相およびW相に対応した三相インバータ回路からなる。このインバータ回路を構成するパワー素子がPWM制御部61から与えられるPWM制御信号によって制御されることにより、目標三相電圧VUVW に相当する電圧が転舵モータ31の各相のステータ巻線101,102,103に印加される。
角度偏差演算部54およびPI制御部55は、角度フィードバック制御手段を構成している。この角度フィードバック制御手段の働きによって、転舵輪3の転舵角δが、目標転舵角設定部53によって設定される目標転舵角δに近づくように制御される。また、角速度偏差演算部56およびPI制御部57は、角速度フィードバック制御手段を構成している。この角速度フィードバック制御手段の働きによって、転舵角速度ωtが、PI制御部55によって演算される目標転舵角速度ωtに近づくように制御される。また、電流偏差演算部58およびPI制御部59は、電流フィードバック制御手段を構成している。この電流フィードバック制御手段の働きによって、転舵モータ31に流れるモータ電流が、PI制御部57によって演算される目標二相電流Idq に近づくように制御される。
図5は、反力モータ制御部70の構成例を示すブロック図である。
反力モータ制御部70は、反力側目標操舵角設定部71と、角度偏差演算部72と、PI制御部73と、角速度偏差演算部75と、PI制御部76と、電流偏差演算部77と、PI制御部78と、dq/UVW変換部79と、PWM制御部80と、UVW/dq変換部81と、回転角演算部82と、操舵角演算部83と、角速度演算部84とを含む。
回転角演算部82は、回転角センサ15の出力信号に基づいて、反力モータ14のロータの電気角θおよび機械角θを演算する。操舵角演算部83は、反力モータ14のロータの機械角θを減速機13の減速比で除算することにより、操舵角θhを演算する。この実施形態では、操舵角演算部83は、第2軸9の中立位置(基準位置)からの第2軸9の正逆両方向の回転量(回転角)を演算するものであり、中立位置から右方向への回転量を例えば正の値として出力し、中立位置から左方向への回転量を例えば負の値として出力する。
反力側目標操舵角設定部71は、転舵角が転舵角限界値に到達していない場合には、転舵モータ制御部50内の転舵側目標操舵角設定部52によって設定される転舵側目標操舵角θhtに基づいて、第2軸9の回転角の目標値である反力側目標操舵角θhrを設定する。反力側目標操舵角設定部71は、この実施形態では、転舵側目標操舵角設定部52によって設定される転舵側目標操舵角θhtを反力側目標操舵角θhrとして設定する。
一方、転舵角が転舵角限界値に到達した場合には、後述するように、反力側目標操舵角設定部71は、クラッチ制御部90から与えられる転舵角限界値での操舵角θhendを反力側目標操舵角θhrとして設定する。このような反力側目標操舵角θhrの切替は、クラッチ制御部90からの指令に基づいて行われる。
角度偏差演算部72は、反力側目標操舵角設定部71によって設定される反力側目標操舵角θhrと、操舵角演算部83によって演算される操舵角θhとの偏差Δθh(=θhr−θh)を演算する。
PI制御部73は、角度偏差演算部72によって演算される角度偏差Δθhに対するPI演算を行なうことにより、操舵角速度の目標値である目標操舵角速度ωhを演算する。PI制御部73によって演算される目標操舵角速度ωhは、角速度偏差演算部75に与えられる。
角速度演算部84は、操舵角演算部83によって演算される操舵角θhを時間微分することによって、操舵角θhの角速度(操舵角速度)ωhを演算する。角速度演算部84によって演算される操舵角速度ωhは、角速度偏差演算部75に与えられる。
角速度偏差演算部75は、PI制御部73によって演算される目標操舵角速度ωhと、角速度演算部84によって演算される操舵角速度ωhとの偏差Δωh(=ωh−ωh)を演算する。
PI制御部76は、角速度偏差演算部75によって演算される角速度偏差Δωhに対するPI演算を行なうことにより、dq座標系の座標軸に流すべき電流の目標値である目標電流を演算する。具体的には、PI制御部76は、目標d軸電流i および目標q軸電流i (以下、これらを総称するときには「目標二相電流idq 」という。)を演算する。さらに具体的には、PI制御部76は、目標q軸電流i を有意値として演算する一方で、目標d軸電流i を零とする。PI制御部76によって演算される目標二相電流idq は、電流偏差演算部77に与えられる。
電流検出部45は、反力モータ14のU相電流i、V相電流iおよびW相電流i(以下、これらを総称するときは、「三相検出電流iUVW」という。)を検出する。電流検出部45によって検出された三相検出電流iUVWは、UVW/dq変換部81に与えられる。
UVW/dq変換部81は、電流検出部45によって検出されるUVW座標系の三相検出電流iUVW(U相電流i、V相電流iおよびW相電流i)を、dq座標系の二相検出電流iおよびi(以下総称するときには「二相検出電流idq」という。)に変換する。これらが電流偏差演算部77に与えられる。UVW/dq変換部81における座標変換には、回転角演算部82によって演算された電気角θが用いられる。
電流偏差演算部77は、PI制御部76から出力される目標二相電流idq と、UVW/dq変換部81から与えられる二相検出電流idqとの偏差を演算する。より具体的には、電流偏差演算部77は、目標d軸電流i に対するd軸検出電流iの偏差および目標q軸電流i に対するq軸検出電流iの偏差を演算する。これらの偏差は、PI制御部78に与えられる。
PI制御部78は、電流偏差演算部77によって演算される電流偏差に対するPI演算を行なうことにより、反力モータ14に印加すべき目標二相電圧vdq (目標d軸電圧v および目標q軸電圧v )を生成する。この目標二相電圧vdq は、dq/UVW変換部79に与えられる。
dq/UVW変換部79は、目標二相電圧vdq を目標三相電圧vUVW に変換する。この座標変換には、回転角演算部82によって演算された電気角θが用いられる。目標三相電圧vUVW は、目標U相電圧v 、目標V相電圧v および目標W相電圧v からなる。この目標三相電圧vUVW は、PWM制御部80に与えられる。
PWM制御部80は、目標U相電圧v 、目標V相電圧v および目標W相電圧v にそれぞれ対応するデューティのU相PWM制御信号、V相PWM制御信号およびW相PWM制御信号を生成し、駆動回路44に供給する。
駆動回路44は、U相、V相およびW相に対応した三相インバータ回路からなる。このインバータ回路を構成するパワー素子がPWM制御部80から与えられるPWM制御信号によって制御されることにより、目標三相電圧vUVW に相当する電圧が反力モータ14の各相のステータ巻線に印加される。
角度偏差演算部72およびPI制御部73は、角度フィードバック制御手段を構成している。この角度フィードバック制御手段の働きによって、操舵角θhが、反力側目標操舵角設定部71によって設定される反力側目標操舵角θhrに近づくように制御される。また、角速度偏差演算部75およびPI制御部76は、角速度フィードバック制御手段を構成している。この角速度フィードバック制御手段の働きによって、操舵角速度ωhが、PI制御部73によって演算される目標操舵角速度ωhに近づくように制御される。また、電流偏差演算部77およびPI制御部78は、電流フィードバック制御手段を構成している。この電流フィードバック制御手段の働きによって、反力モータ14に流れるモータ電流が、PI制御部76から出力される目標二相電流Idq に近づくように制御される。
図6は、クラッチ制御部90による転舵角および操舵角に基づくクラッチ制御を説明するためのフローチャートである。
クラッチ制御部90は、転舵角センサ37によって検出される転舵角δを取得する(ステップS1)。そして、クラッチ制御部90は、転舵角δが転舵角限界値に到達したか否かを判別する(ステップS2)。転舵角限界値は、ラック軸17が図示しないラックストッパに当接する位置にほぼ対応する転舵角であり、右転舵方向の限界値δRend(δRend>0)と、左転舵方向の限界値δLend(δLend<0)とがある。転舵角δがδRend以上であるときまたは転舵角δがδLend以下であるときにクラッチ制御部90は転舵角限界値に達したと判別する。
転舵角δが転舵角限界値に到達していない場合には(ステップS2:NO)、クラッチ制御部90はステップS1に戻る。
前記ステップS2において、転舵角δが転舵角限界値に到達していると判別された場合には(ステップS2:YES)、クラッチ制御部90は、操舵角演算部83によって演算されている操舵角θhを取得する(ステップS3)。そして、クラッチ制御部90は、取得した操舵角θhを、転舵角限界値での操舵角θhendとしてメモリ(図示略)に記憶する(ステップS4)。
次にクラッチ制御部90は、ステップS4で記憶した転舵角限界値での操舵角θhendを反力側目標転舵角設定部71に与えるとともに、当該操舵角θhendが反力側目標操舵角θhrとして設定されるように、反力側目標転舵角設定部71を制御する(ステップS5)。これにより、反力モータ14の回転角が、転舵角限界値に対応した操舵角θhendに一致するように制御される。つまり、ステアリングホイール2が、トーションバー8の捩れ分を無視して、転舵角限界値に対応した位置に固定制御され、車両の運転者は転舵角が限界値に達していることを認識することができる。
次にクラッチ制御部90は、反力モータ制御部70内の操舵角演算部83によって演算されている操舵角θhを取得し(ステップS6)、次式(1)で示される第1条件を満たしているか否かを判別する(ステップS7)。
|θh|≧|θhend+α| …(1)
式(1)において、|θh|はステップS6で取得される操舵角θhの絶対値である。θhendは、ステップS4でメモリに記憶された転舵角限界値での操舵角である。αは、零よりも大きな第1所定値である。|θhend+α|は、転舵角限界値での操舵角θhendに第1所定値αを加算した値の絶対値である。
第1条件を満たしていないと判別された場合には(ステップS7:NO)、クラッチ制御部90は、ステップS6で取得した操舵角θhの絶対値|θh|が、ステップS4でメモリに記憶された転舵角限界値での操舵角の絶対値|θhend|未満であるか否かを判別する(ステップS8)。操舵角θhの絶対値|θh|が転舵角限界値での操舵角の絶対値|θhend|以上である場合には(ステップS8:NO)、クラッチ制御部90は、ステップS6に戻る。
ステップS8において、操舵角θhの絶対値|θh|が転舵角限界値での操舵角の絶対値|θhend|未満であると判別された場合には(ステップS8:YES)、クラッチ制御部90はステップS9に移行する。ステップS9では、クラッチ制御部90は、操舵角θhendが反力側目標操舵角θhrとして設定されるのが解除され、転舵側目標操舵角θhtが反力側目標操舵角θhrとして設定されるように反力側目標転舵角設定部71を制御する。そして、クラッチ制御部90は、ステップS1に戻る。
ステップS7において、第1条件を満たしていると判別された場合には(ステップS7:YES)、クラッチ制御部90はクラッチ6を締結する(ステップS10)。これにより、ステアリングシャフト5(ステアリングホイール2)と転舵機構4とが連結され、ラック軸17がラックストッパに当接するようになる。このようにクラッチ6が締結されても、このクラッチ締結状態は一時的であるので、転舵モータ制御部50および反力モータ制御部70は、ステアバイワイヤモードでの動作を継続する。
次にクラッチ制御部90は、反力モータ制御部70内の操舵角演算部83によって演算されている操舵角θhを取得し(ステップS11)、次式(2)で示される第2条件を満たしているか否かを判別する(ステップS12)。
|θh|≦|θhend+β| …(2)
式(2)において、|θh|はステップS11で取得される操舵角θhの絶対値である。θhendは、ステップS4でメモリに記憶された転舵角限界値での操舵角である。βは、第2所定値であり、零以上でかつ第1所定値αよりも小さい(0≦β<α)。|θhend+β|は、転舵角限界値での操舵角θhendに第2所定値βを加算した値の絶対値である。
第2条件を満たしていない場合には(ステップS12:NO)、クラッチ制御部90は、ステップS11に戻り、再度、ステップS11,12の処理を行う。ステップS12において、第2条件を満たしていると判別された場合には(ステップS12:YES)、クラッチ制御部90は、クラッチ6を開放する(ステップS13)。これにより、ステアリングシャフト5(ステアリングホイール2)と転舵機構4との連結が解除される。この後、クラッチ制御部90は、操舵角θhendが反力側目標操舵角θhrとして設定されるのが解除され、転舵側目標操舵角θhtが反力側目標操舵角θhrとして設定されるように反力側目標転舵角設定部71を制御する(ステップS9)。そして、クラッチ制御部90は、ステップS1に戻る。
前述の実施形態では、転舵角δが転舵角限界値に到達すると、操舵角θhが取得される。そして、取得された操舵角θhが、転舵角限界値での操舵角θhendとしてメモリに記憶される(S2、S3、S4参照)。また、転舵角限界値での操舵角θhendが反力側目標操舵角θhrとして設定されるように、反力側目標転舵角設定部71が制御される(S5参照)。転舵角δが転舵角限界値に到達した後において、操舵角θhの絶対値|θh|が、転舵角限界値での操舵角θhendに第1所定値αを加算した値の絶対値|θhend+α|以上とならずに、転舵角限界値での操舵角θhendの絶対値|θhend|未満になったときには、転舵側目標操舵角θhtが反力側目標操舵角θhrとして設定されるように反力側目標転舵角設定部71が制御された後、ステップS1に戻る(S6、S7、S8、S9参照)。
転舵角δが転舵角限界値に到達した後において、ステアリングホイール2が反力モータ14による操作反力に抗して切り増し方向に回転され、操舵角θhの絶対値|θh|が、転舵角限界値での操舵角θhendに第1所定値αを加算した値の絶対値|θhend+α|以上になると、クラッチ6が締結される(S7、S10参照)。これにより、ステアリングシャフト5(ステアリングホイール2)と転舵機構4とが連結され、ラック軸17がラックストッパに当接するようなるため、ステアリングホイール2の回転が抑制される。
この後、ステアリングホイール2が中立位置方向に回転され、操舵角θhの絶対値|θh|が、転舵角限界値での操舵角θhendに第2所定値βを加算した値の絶対値|θhend+β|以下になると、クラッチ6が解放される(S12、S13参照)。そして、転舵側目標操舵角θhtが反力側目標操舵角θhrとして設定されるように反力側目標転舵角設定部71が制御された後、ステップS1に戻る(S9参照)。
この実施形態では、転舵角δの転舵角限界値への到達後に、ステアリングホイール2が反力モータ14による操作反力に抗して切り増し方向に第1所定値α以上回転されたときに、クラッチ6が締結される。このため、ラック軸が移動端に達する度にクラッチ6が締結される特許文献1に記載の従来技術に比べて、クラッチ6の締結頻度が低減する。このため、クラッチの作動音の発生頻度を低減できるとともに、クラッチの耐久性を高めることができる。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明はさらに他の形態で実施することもできる。たとえば、前述の実施形態では、操舵角θhは反力モータ14の回転角を検出する回転角センサ15の出力に基づいて演算されている。しかし、図1に鎖線11で示すように、ステアリングシャフト5の近傍にステアリングシャフト5の回転角を検出する操舵角センサを設け、当該操舵角センサによって操舵角θhを検出するようにしてもよい。この場合には、反力モータ制御部70内の操舵角演算部83を省略できる。
また、前述の実施形態では、転舵角センサ37によって転舵角δを検出しているが、転舵モータ31の回転角を検出するための回転角センサ36の出力信号に基づいて、転舵角δを演算するようにしてもよい。この場合には、転舵角センサ37を省略できる。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1…車両用操舵装置、2…ステアリングホイール、6…クラッチ、3…転舵輪、4…転舵機構、5…ステアリングシャフト、14…反力モータ、15…回転角センサ、31…転舵モータ、36…回転角センサ、37…転舵角センサ、40…ECU、41…マイクロコンピュータ、50…転舵モータ制御部、70…反力モータ制御部、83…操舵角演算部、90…クラッチ制御部

Claims (3)

  1. 車両を操向するための操舵部材と、
    転舵輪を転舵させるための転舵機構と、
    前記操舵部材と前記転舵輪との間の動力伝達経路に設けられたクラッチと、
    前記動力伝達経路における前記クラッチよりも前記操舵部材側の部分に連結され、前記操舵部材に操舵反力を付与するための反力モータと、
    前記動力伝達経路における前記クラッチよりも前記転舵輪側の部分に連結され、前記転舵輪を転舵させるための転舵モータと、
    前記クラッチが解放状態である場合において、前記転舵輪の転舵角が転舵角限界値に到達しており、かつ前記転舵角限界値への到達時点の前記操舵部材の操舵角である第1操舵角に対して、前記操舵部材が操舵中立位置側とは反対方向に第1所定値以上回転したときには、前記クラッチを締結させるクラッチ締結制御手段とを、含む車両用操舵装置。
  2. 前記転舵輪の転舵角を取得する転舵角取得手段と、
    前記操舵部材の操舵角を取得する操舵角取得手段とをさらに含み、
    前記クラッチ締結制御手段は、
    前記転舵角取得手段によって取得される転舵角が前記転舵角限界値に達したときに、前記操舵角取得手段によって取得される操舵角の絶対値を、前記第1操舵角として記憶する第1手段と、
    前記転舵角取得手段によって取得される転舵角が転舵角限界値に達してから、前記操舵角取得手段によって取得される操舵角の絶対値が、前記第1操舵角未満にならずに、前記第1操舵角に前記第1所定値を加算した値以上となったときに、前記クラッチを締結させる手段を含む、請求項1に記載の車両用操舵装置。
  3. 前記クラッチ締結制御手段によって前記クラッチが締結された後において、前記転舵角取得手段によって取得される転舵角の絶対値が、前記第1操舵角の絶対値に零以上でかつ前記第1所定値よりも小さい第2所定値を加算した角度以下となったときに、前記クラッチを解放させるクラッチ解放制御手段をさらに含む、請求項2に記載の車両用操舵装置。
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