JP2017215116A - 空気調和装置 - Google Patents
空気調和装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2017215116A JP2017215116A JP2016110486A JP2016110486A JP2017215116A JP 2017215116 A JP2017215116 A JP 2017215116A JP 2016110486 A JP2016110486 A JP 2016110486A JP 2016110486 A JP2016110486 A JP 2016110486A JP 2017215116 A JP2017215116 A JP 2017215116A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- temperature
- air
- indoor
- heat exchanger
- indoor heat
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Compression-Type Refrigeration Machines With Reversible Cycles (AREA)
- Air Conditioning Control Device (AREA)
Abstract
Description
この空気調和装置によると、低能力冷房運転において、混合空気の温度から混合空気の露点温度を引いた温度差が第1閾値を下回ったときに、圧縮機が運転周波数を下げるように制御されることから、冷媒循環量を下げて室内熱交換器の過熱領域を大きくすることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気調和装置の概略構成図である。空気調和装置10は、蒸気圧縮式の冷凍サイクル運転を行うことによって、ビル等の室内の冷暖房に使用される装置である。空気調和装置10は、1台の熱源ユニットとしての室外機20と、それに並列に接続された複数台(本実施形態では、3台)の利用ユニットとしての室内機40,50,60と、室外機20と室内機40,50,60とを接続する冷媒連絡管としての液冷媒連絡管71及びガス冷媒連絡管72とを備えている。
(2−1)室外機20
室外機20は、冷媒回路11の一部を構成する室外側冷媒回路11dを有している。この室外側冷媒回路11dには、圧縮機21と、四路切換弁22と、室外熱交換器23と、室外膨張弁38と、アキュムレータ24とが接続されている。
(2−2−1)室内機の概要
室内機40,50,60は、ビル等の室内の天井に埋め込みや吊り下げ等により、または、室内の壁面に壁掛け等により例えば会議室などの部屋に設置される。複数の室内機40,50,60は、同じ部屋に配置されることもあり、異なる部屋に別々に配置されることもある。なお、室内機40と室内機50、60とは同様の構成であるため、以下、室内機40の構成のみについて説明する。室内機50、60の構成については、それぞれ、室内機40の各部を示す40番台の符号の代わりに50番台または60番台の符号を付して、室内機50、60の各部の説明を省略する。
図2には、室内機40の断面が示されている。図2に示されている室内機40は、壁掛け型である。図2において、二点鎖線で示された矢印Ar1は、吸込まれる室内空気の流れを表しており、一点鎖線で示された矢印Ar2は吹き出される調和空気の流れを表している。室内機40は、図2に示されているケーシング411、エアフィルタ412、室内熱交換器42、室内ファン43、垂直羽根416及び水平羽根417を備えている。図3は、図2に示されている室内機40の前側熱交換部421及び後側熱交換部422とその周辺の構成を示す斜視図である。
このケーシング411によって室内機40の外郭及びフレームが形づくられている。ケーシング411のリアガイダ433及びスタビライザ434によって吹出口432に続く吹出し流路である吹出空間S3が形成されている。エアフィルタ412は、吸込口431と室内熱交換器42との間に配置されている。室内熱交換器42を通過する前に、室内空気は、エアフィルタ412を通過することにより塵埃が除去される。そのため、エアフィルタ412は、室内熱交換器42を囲むように、ケーシング411に取り付けられる。エアフィルタ412の前後で、空気の温度及び湿度の変化は起こらないので、ここでは、エアフィルタ412の前後の空間をともに吸込空間S1として同じように扱う。従って、室内温度センサ451及び室内湿度センサ452は、エアフィルタ412の上流、下流のいずれに設けられてもよい。
室内熱交換器42は、前側熱交換部421及び後側熱交換部422からなる。室内熱交換器42は、複数のフィン481と複数の伝熱管482を含んでいる。各フィン481は、薄い金属板からなり、隣接するフィン481に対して平行に且つ室内機40の長手方向に対して垂直になるように配置されている。従って、室内熱交換器42を通過する空気は、互いに隣接するフィン481の間を通過する。複数の伝熱管482は、それぞれ、金属製のパイプであり、フィン481を貫いて室内機40の長手方向に沿って延びており、内部を流れる冷媒とフィン481及び伝熱管482の隙間を通過する空気との間で熱のやり取りを行わせるための部材である。冷媒と空気は、多数のフィン481及び多数の伝熱管482を介して熱交換を行う。また、室内空気の中の水分を結露させてフィン481及び伝熱管482に付着させることによって、室内熱交換器42による除湿が可能になる。前側熱交換部421は、前側下方に向かって傾斜する上部前側熱交換部426と、上部前側熱交換部426の下端部から後側下方に向かって傾斜する下部前側熱交換部427とを含んでいる。後側熱交換部422は、後側下方に向かって傾斜している。
室内ファン43は、前側熱交換部421及び後側熱交換部422と吹出口432との間に位置する。室内ファン43は、室内機40の長手方向に長く延びる円筒状のファンロータ43aと、ファンロータ43aを回転させるモータ43mとを備えている。ファンロータ43aは、円周に沿って並ぶ複数のファン翼からなっており、ファンロータ43aは、図2において、中心点Oの周りを時計回りに回転する。中心点Oを中心に回転することによって、前側熱交換部421及び後側熱交換部422から吹出口432に向かう空気の流れを発生させる。吹出口432に向かう空気の流れは、ファンロータ43aを貫通する。そのため、ファンロータ43aが混合空気(調和空気)の露点温度よりも低い温度になると結露を生じる。言い換えれば、この場合、室内熱交換器42の下流で装置内結露が生じてしまうということである。この室内ファン43は、室内側制御装置47によってその回転が制御されており、室内側制御装置47からの指令に応じて風量を変化させることができる。
垂直羽根416は、吹出空間S3である吹出し流路内に配置されている。垂直羽根416は、ステッピングモータ(図示せず)により回動して、室内機40の長手方向の風向を調節する。水平羽根417は、吹出口432に沿って配置されており、ステッピングモータ(図しせず)により回動して、上下方向の風向を調節する。垂直羽根416及び水平羽根417も、混合空気の露点温度より低い温度になると結露を生じる。このような結露も、室内熱交換器42の下流で生じる装置内結露に該当する。
室内側制御装置47は、ケーシング411の内部に設置されている電装品箱(図示せず)に収納されている。室内側制御装置47は、例えばメモリ(図示せず)に記憶されている指示及びリモートコントローラ(図示せず)からの指示に従って室内機40の制御を行う。
空気調和装置10では、冷房運転及び暖房運転において、利用者がリモートコントローラ等の入力装置により、それぞれの室内機40,50,60に個別に設定している設定温度Ts1、Ts2,Ts3に室内温度Tr1、Tr2,Tr3を近づける室内温度制御を、各室内機40,50,60に対して行っている。この室内温度制御では、室内ファン43,53,63が風量自動モードに設定されている場合には、設定温度Ts1に室内温度Tr1が収束するように室内ファン43の風量及び室内膨張弁41の開度が調整され、設定温度Ts2に室内温度Tr2が収束するように室内ファン53の風量及び室内膨張弁51の開度が調整され、設定温度Ts3に室内温度Tr3が収束するように室内ファン63の風量及び室内膨張弁61の開度が調整される。
冷房運転時は、四路切換弁22が図1の実線で示される状態、すなわち、圧縮機21の吐出側が室外熱交換器23のガス側に接続され、かつ、圧縮機21の吸入側がガス冷媒連絡管72を介して室内熱交換器42,52,62のガス側に接続された状態となっている。この場合には冷房運転時に、室外膨張弁38は、全開状態にされている。室内膨張弁41は、室内熱交換器42の出口(すなわち、室内熱交換器42のガス側)における冷媒の過熱度SH1が目標過熱度SHt1になるように開度が調節され、室内膨張弁51は、室内熱交換器52の出口(すなわち、室内熱交換器52のガス側)における冷媒の過熱度SH2が目標過熱度SHt2で一定になるように開度が調節され、室内膨張弁61は、室内熱交換器62の出口(すなわち、室内熱交換器62のガス側)における冷媒の過熱度SH3が目標過熱度SHt3になるように開度が調節されるようになっている。
通常冷房運転では、図4に示されているように、室内熱交換器42の実質的に全ての部分が湿り領域491(斜線が描かれている領域)となっている。それに対して、低能力冷房運転では、図5に示されているように、冷媒の入口に最も近い下部前側熱交換部427の最下段の伝熱管483から上部前側熱交換部426の下から4段目の伝熱管486までが湿り領域491(斜線が描かれている領域)となっている。しかし、上部前側熱交換部426の下から5段目の伝熱管487から後側熱交換部422の最下段の伝熱管484までが過熱領域492(斜線が描かれていない領域)となっている。この過熱領域492は、以下の説明で乾き領域と呼ぶこともある。なお、通常冷房運転では、高い冷房能力を得るために、ほぼ全体が湿り領域491になるが、過熱制御との関係で、室内熱交換器42の出口に近い部分が過熱領域(乾き領域)になる場合もある。
(3−3−1)装置内結露の回避制御の概要
図5に示されている複数の矢印は、それぞれ、吸込み空気Ar6、混合空気Ar7、湿り領域通過空気Ar8及び過熱領域通過空気Ar9を概念的に示している。運転制御装置80は、低能力冷房運転時に、2以上の室内熱交換器温度センサ455の検出結果を用いて湿り領域491の大きさを判定し、混合空気Ar7の温度が混合空気Ar7の露点温度を超えることによって室内熱交換器42の下流で装置内結露が発生する状況になるのを防止する制御を行う。さらに詳細には、吸込み空気Ar6の吸込温度と吸込湿度(相対湿度)及び蒸発温度並びに2以上の室内熱交換器温度センサ455の検出結果を用いて湿り領域491の大きさを判定し、湿り領域491の大きさの判定結果に基づいて制御する。湿り領域491の大きさ(湿り領域491の面積)は、例えば、(湿り領域491の面積)÷((湿り領域491の面積)+(過熱領域492の面積))×100(=湿り領域491の占有割合)で定量化される。つまり、湿り領域491の占有割合を計算することによって、湿り領域491の大きさを判定することができる。
以下の説明では、吸込み空気Ar6の吸込温度はTi℃と表され、吸込み空気Ar6の相対湿度はHi%RHと表される。混合空気Ar7の気温はTm℃と表され、混合空気Ar7の絶対湿度はXmkg/kgDAと表される。湿り領域通過空気Ar8の空気温度はTw℃と表され、湿り領域通過空気Ar8の絶対湿度はXwmkg/kgDAと表される。過熱領域通過空気Ar9の空気温度Td℃と表され、過熱領域通過空気Ar9の絶対湿度はXdmkg/kgDAと表される。ただし、過熱領域通過空気Ar9の空気温度Td℃が吸込温度Ti℃と等しいものとして、Tdの代わりにTiを用いて表すことができる。このように置き換えてもほとんど精度が変わらず、このように置き換えることで、過熱領域通過空気Ar9の空気温度Td℃を測定するための温度センサを省くことができる。
図6には、蒸発温度と吸込温度と吸込温度から求まる、混合空気の温度についての装置内結露の限界ラインが示されている。図6に示されているグラフは、上述の(1)式から(6)式を用いて求められる関係を図式化したものである。限界ラインLN1、LN2,LN3,LN4は、それぞれ、吸込湿度Hiが85%RHの場合、80%RHの場合、70%RHの場合、60%RHの場合の限界ラインである。これらの限界ラインLN1〜LN4よりも混合空気Ar7の温度Tmが高ければ、結露は生じない。逆に言うと、これらの限界ラインよりも混合空気Ar7の温度Tmが低ければ、結露が生じる。
(4−1)
以上説明したように、室内熱交換器42の下流で装置内結露が生じないように圧縮機212、室内膨張弁41(減圧機構の例)及び室内ファン43のうちの少なくとも1つの機器を制御する際に、通常冷房運転よりも室内熱交換器42の過熱領域492を増やす低能力冷房運転において、運転制御装置80は、2以上の室内熱交換器温度センサの検出結果を用いて湿り領域の大きさを判定して制御を行っている。そして、湿り領域491の大きさの判定結果に基づいて、混合空気Ar7の温度Tmが混合空気の露点温度Tpを超えることによって室内熱交換器42の下流で装置内結露が生じないように、図5を用いて説明したような装置内結露の回避制御を行っている。その結果、混合空気Ar7の温度Tmが露点温度Tpを超えることによって装置内で結露が生じる状態を回避し易くなり、空気調和装置10が低能力冷房運転を行なっているときに、装置内で結露が生じるのを抑制することができる。具体的には、空気調和装置10内の機器、例えばファンロータ42a、垂直羽根416又は水平羽根417に結露が生じるのを抑制することができる。
また、運転制御装置80は、2以上の室内熱交換器温度センサ455の検出結果以外に、吸込温度Ti、吸込湿度Hi、及び蒸発温度Teの値を取得することによって、上述の(1)式から(6)式を用いて制御するので、混合空気Ar7の温度Tmが露点温度Tpを超えることによって装置内で結露が生じる状態を回避し易くなる。
2以上の室内熱交換器温度センサ455が、気液二相域の温度になっている湿り領域491の箇所と過熱領域492の温度になっている箇所を検出することから、運転制御装置80は、2以上の室内熱交換器温度センサ455を使って、過熱領域492の範囲の特定を容易に行える。その結果、図5及び図6を用いて説明したように、混合空気Ar7の温度Tmと露点温度Tpの関係に基づく制御が容易になる。図5に示したように、混合空気Ar7の温度Tmと露点温度Tpの直接的な関係だけでなく、混合空気Ar7の温度Tmと露点温度Tpの関係を数式の変更によって変換したような図6に示されている関係を用いて制御する場合も同様の効果を奏する。
運転制御装置80は、低能力冷房運転において、混合空気Ar7の温度Tmから混合空気Ar7の露点温度Tpを引いた温度差が第1閾値を下回ったときに、圧縮機21の運転周波数を下げるように制御する。その結果、装置内結露を生じ易い状態になる前に、冷媒循環量が下がって室内熱交換器42の過熱領域492を大きくすることができ、混合空気Ar7の温度Tmの低下を防いで、装置内結露の発生を抑制することができる。
運転制御装置80は、低能力冷房運転において、混合空気Ar7の温度Tmから混合空気Ar7の露点温度Tpを引いた温度差が第2閾値を下回ったときに、室内膨張弁41の開度を小さくするように制御する。その結果、装置内結露を生じ易い状態になる前に、冷媒循環量が下がって室内熱交換器42の過熱領域492を大きくすることができ、混合空気Ar7の温度Tmの低下を防いで、装置内結露の発生を抑制することができる。
運転制御装置80は、低能力冷房運転において、混合空気Ar7の温度Tmから混合空気Ar7の露点温度Tpを引いた温度差が第3閾値を下回ったときに、室内ファン43の風量を増加させるように制御する。その結果、装置内結露を生じ易い状態になる前に、風量が増加して冷房能力が上がることによって室内熱交換器42の過熱領域492が大きくなる方向に変化するので、混合空気Ar7の温度Tmの低下を防いで、装置内結露の発生を抑制することができる。
運転制御装置80は、低能力冷房運転において、混合空気Ar7の温度Tmから混合空気Ar7の露点温度Tpを引いた温度差が第4閾値を下回ったときに、低能力冷房運転のモードから通常冷房運転のモードに切り換えることにより、実質的に室内熱交換器42の全体を湿り領域にすることができる。その結果、室内熱交換器42の過熱領域492を通過する空気を無くすことができ、必要な冷房能力を確保しつつ装置内結露を防止することができる。
(5−1)変形例1A
上記実施形態では、室内機40について装置内結露の回避制御について説明したが、室内機50,60についても、室内機40と同様の装置内結露の回避制御を運転制御装置80に行わせることができる。その場合、各室内膨張弁51,61が各室内機50,60の減圧機構として機能する。
上記実施形態では、1台の室外機20に、複数台の室内機40が繋がるマルチ型の空気調和装置10について説明したが、本発明は、1台の室外機20に1台の室内機が繋がるペア型の空気調和装置10にも適用することができる。
上記実施形態では、マルチ型の空気調和装置10として、室内機40,50,60に、それぞれ室内膨張弁41,51,61と液側温度センサ44,54,64とガス側温度センサ45,55,65が取り付けられているものについて説明したが、図8及び図9に示されているように、室外機20にこれらが設けられていてもよい。膨張弁41a,51a,61aは、室外機20に設けられているが、それぞれ室内熱交換器42,52,62に流れる冷媒に対して減圧機構として機能するものである。
図8及び図9に示されている室外機20が図1に示されている室外機20と異なる点は、既に説明したように、室外機20が膨張弁41a,51a,61aと液側温度センサ44,54,64とガス側温度センサ45,55,65とを備えている点である。その他の圧縮機21と、四路切換弁22と、室外熱交換器23と、アキュムレータ24との接続については、図8及び図9に示されている室外機20は、図1に示されている室外機20と同様である。
図8に示されている室内機40,50,60は、膨張弁41a,51a,61aと液側温度センサ44,54,64とガス側温度センサ45,55,65以外の構成は、図1に示されている室内機40,50,60の構成と同じであるので説明を省略する。
図8及び図9に示されている室外機20では、室外側制御装置37により、膨張弁41a,51a,61aの開度が制御される。また、液側温度センサ44,54,64及びガス側温度センサ45,55,65により検出される温度値は、室外側制御装置37によって取得される。
上記実施形態では、通常冷房運転よりも室内熱交換器42の過熱領域492を増やす低能力冷房運転において、吸込温度Ti、吸込湿度Hi、混合空気Ar7の温度Tm及び蒸発温度Teを用い、図6を用いて説明したような装置内結露の回避制御が行われ、混合空気Ar7の温度Tmが混合空気の露点温度Tpを超えることによって室内熱交換器42の下流で装置内結露が生じないように運転制御装置80が制御する場合について説明した。しかし、運転制御装置80は、吸込温度Ti、吸込湿度Hi、混合空気Ar7の温度Tm及び蒸発温度Teを用いる代わりに、吸込温度Ti、吸込湿度Hi、混合空気Ar7の湿度及び蒸発温度Teを用いて装置内結露の回避制御を行い、混合空気Ar7の湿度が混合空気の飽和湿度を超えることによって室内熱交換器42の下流で装置内結露が生じないように制御してもよい。
上記実施形態では、図6を用いて説明したように、混合空気Ar7の温度Tmが混合空気Ar7の露点温度Tpを下回らないように制御したが、同様の制御を、湿り領域491の占有割合Rwで制御してもよい。図7には、湿り領域の占有割合Rwを縦軸にとって表したグラフが示されている。
この備考には、本発明に係る空気調和装置の種々の見方を示している。
(6−1)
一見地に係る空気調和装置は、前記吸込温度、前記湿り領域を通過した空気の温度、前記湿り領域を通過した空気の絶対湿度及び前記過熱領域を通過した空気の絶対湿度の値を取得可能に構成され、前記吸込温度がTi℃、前記混合空気の温度がTm℃、前記湿り領域を通過した空気温度がTw℃、前記湿り領域の占有割合がRw%、前記湿り領域を通過した空気の絶対湿度がXwkg/kgDA、前記過熱領域を通過した空気の絶対湿度がXdkg/kgDA、前記混合空気の絶対湿度がXmkg/kgDA、前記混合空気の露点温度がTp℃、そして乾球温度と絶対湿度とをパラメータとして露点温度を求める関数がfpと表される場合において、2以上の前記室内熱交換器温度センサの検出結果から前記湿り領域の占有割合Rwを求め、次の(1)式により前記混合空気の温度Tmを求め、
Tm=Rw×Tw+(1−Rw)×Ti・・・(1)、
次の(2)式により前記混合空気の絶対湿度Xmを求め、
Xm=Rw×Xw+(1−Rw)×Xd・・・(2)、
次の(3)式により前記混合空気の露点温度Tpを求め、
Tp=fp(Tm,Xm)・・・(3)、
前記(3)式により求められた結果を用いて前記混合空気の露点温度を前記混合空気の温度が下回らないようにすることにより、前記室内熱交換器の下流で装置内結露が生じないように前記少なくとも1つの機器を制御する運転制御装置をさらに備える、ものであってもよい。この空気調和装置によると、2以上の室内熱交換器温度センサ455から求められる湿り領域の占有割合Rwを用いて混合空気の温度Tmと絶対湿度Xmが算出され、それら混合空気の温度Tmと絶対湿度Xmを用いて混合空気の露点温度Tpが計算されるので、簡単に精度よく混合空気の露点温度Tpを算出することができる。その結果、混合空気の露点温度Tpを使った制御を簡単に精度良く行うことができる。
備考(6−1)に記載の空気調和装置は、前記運転制御装置は、前記室内熱交換器のバイパスファクタを記憶しており、前記蒸発温度、及び前記吸込湿度の値を取得可能に構成され、前記蒸発温度がTe℃、前記バイパスファクタがBF%、前記吸込湿度がHi%RH、そして乾球温度と相対湿度をパラメータとして絶対湿度を求める関数がfxと表される場合において、次の(4)式により前記湿り領域を通過した空気温度Twを求め、
Tw=(Ti−Te)×BF+Te・・・(4)、
次の(5)式により前記過熱領域を通過した空気の絶対湿度Xdを求め、
Xd=fx(Ti,Hi)・・・(5)、
次の(6)式により前記湿り領域を通過した空気の絶対湿度Xwを求め、
Xw=(Xd−fx(Te,100))×BF+fx(Te,100)・・・(6)、
前記(4)式により求められた前記湿り領域を通過した空気温度Twの値から前記(1)式により前記混合空気の温度を算出し、前記(5)式により求められた前記過熱領域を通過した空気の絶対湿度Xdの値及び前記(6)式により求められた前記湿り領域を通過した空気の絶対湿度Xwの値から(2)式により前記混合空気の絶対湿度Xmを算出する、ものであってもよい。この空気調和装置によると、湿り領域の占有割合Rwが求められている場合において、蒸発温度Te、バイパスファクタBF、吸込湿度Hiの値を得ることで混合空気の露点温度Tpが計算されるので、少ないパラメータで精度良く混合空気の露点温度を算出することができる。
20 室外機
21 圧縮機
40,50,50 室内機
41,51,61 室内膨張弁(減圧機構の例)
41a,51a,61a 膨張弁(減圧機構の例)
42,52,62 室内熱交換器
43,53,63 室内ファン
80 運転制御装置
455 室内熱交換器温度センサ
Claims (7)
- 空気と冷媒との間での熱交換が可能な室内熱交換器(42,52,62)と、
前記室内熱交換器を循環する冷媒を圧縮可能に設置された圧縮機(21)と、
前記室内熱交換器を循環する冷媒を減圧可能に設置された減圧機構(41,51,61,41a,51a,61a)と、
前記室内熱交換器に気流を発生可能に設置された室内ファン(43,53,63)と、
前記室内熱交換器に設置された2以上の室内熱交換器温度センサ(455)と
を備え、
前記圧縮機、前記減圧機構及び前記室内ファンのうちの少なくとも1つの機器は、通常冷房運転よりも前記室内熱交換器の過熱領域を増やして前記過熱領域を通過した空気と湿り領域を通過した空気とを混合した混合空気で冷房する低能力冷房運転において、2以上の前記室内熱交換器温度センサの検出結果を用いて湿り領域の大きさを判定し、前記混合空気の温度が前記混合空気の露点温度を超えることによって前記室内熱交換器の下流で装置内結露が生じないように制御される、空気調和装置。 - 前記少なくとも1つの機器は、吸込温度、吸込湿度及び蒸発温度並びに2以上の前記室内熱交換器温度センサの検出結果を用い、前記混合空気の温度が前記混合空気の露点温度を超えることによって前記室内熱交換器の下流で装置内結露が生じないように、前記湿り領域の大きさの判定結果に基づいた制御を行う、
請求項1に記載の空気調和装置。 - 2以上の前記室内熱交換器温度センサは、気液二相域の温度になっている箇所と過熱域の温度になっている箇所を検出し、
前記混合空気の露点温度及び前記混合空気の温度は、2以上の前記室内熱交換器温度センサの検出結果から判断される前記過熱領域の範囲を用いて算出される、
請求項1又は請求項2に記載の空気調和装置。 - 前記少なくとも1つの機器は、前記圧縮機であり、
前記圧縮機は、前記低能力冷房運転において、前記混合空気の温度から前記混合空気の露点温度を引いた温度差が第1閾値を下回ったときに、運転周波数を下げるように制御される、
請求項1から3のいずれか一項に記載の空気調和装置。 - 前記少なくとも1つの機器は、前記減圧機構であり、
前記減圧機構は、前記低能力冷房運転において、前記混合空気の温度から前記混合空気の露点温度を引いた温度差が第2閾値を下回ったときに、開度を小さくするように制御される、
請求項1から4のいずれか一項に記載の空気調和装置。 - 前記少なくとも1つの機器は、前記室内ファンであり、
前記室内ファンは、前記低能力冷房運転において、前記混合空気の温度から前記混合空気の露点温度を引いた温度差が第3閾値を下回ったときに、風量を増加させるように制御される、
請求項1から5のいずれか一項に記載の空気調和装置。 - 前記低能力冷房運転において、前記混合空気の温度から前記混合空気の露点温度を引いた温度差が第4閾値を下回ったときには、前記低能力冷房運転のモードから前記通常冷房運転のモードに切り換える、
請求項1から6のいずれか一項に記載の空気調和装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016110486A JP6825233B2 (ja) | 2016-06-01 | 2016-06-01 | 空気調和装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016110486A JP6825233B2 (ja) | 2016-06-01 | 2016-06-01 | 空気調和装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017215116A true JP2017215116A (ja) | 2017-12-07 |
JP6825233B2 JP6825233B2 (ja) | 2021-02-03 |
Family
ID=60575525
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016110486A Active JP6825233B2 (ja) | 2016-06-01 | 2016-06-01 | 空気調和装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6825233B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108716714A (zh) * | 2018-04-24 | 2018-10-30 | 青岛海尔空调电子有限公司 | 空调室内机及其混风控制方法 |
WO2020052607A1 (zh) * | 2018-09-13 | 2020-03-19 | 青岛海尔空调器有限总公司 | 柜式空调器及其控制方法 |
WO2020052595A1 (zh) * | 2018-09-13 | 2020-03-19 | 青岛海尔空调器有限总公司 | 柜式空调器及其控制方法 |
WO2023029657A1 (zh) * | 2021-08-31 | 2023-03-09 | 青岛海尔空调器有限总公司 | 壁挂空调器的送风控制方法与壁挂空调器 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05133589A (ja) * | 1991-11-15 | 1993-05-28 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 空気調和機 |
JPH06137647A (ja) * | 1992-10-26 | 1994-05-20 | Daikin Ind Ltd | 室内空気調和機の結露防止制御装置 |
JP2005188882A (ja) * | 2003-12-26 | 2005-07-14 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 空気調和機 |
JP2007078339A (ja) * | 2005-06-30 | 2007-03-29 | Denso Corp | エジェクタ式冷凍サイクル |
JP2012220042A (ja) * | 2011-04-04 | 2012-11-12 | Mitsubishi Electric Corp | 空気調和装置 |
-
2016
- 2016-06-01 JP JP2016110486A patent/JP6825233B2/ja active Active
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05133589A (ja) * | 1991-11-15 | 1993-05-28 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 空気調和機 |
JPH06137647A (ja) * | 1992-10-26 | 1994-05-20 | Daikin Ind Ltd | 室内空気調和機の結露防止制御装置 |
JP2005188882A (ja) * | 2003-12-26 | 2005-07-14 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 空気調和機 |
JP2007078339A (ja) * | 2005-06-30 | 2007-03-29 | Denso Corp | エジェクタ式冷凍サイクル |
JP2012220042A (ja) * | 2011-04-04 | 2012-11-12 | Mitsubishi Electric Corp | 空気調和装置 |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108716714A (zh) * | 2018-04-24 | 2018-10-30 | 青岛海尔空调电子有限公司 | 空调室内机及其混风控制方法 |
CN108716714B (zh) * | 2018-04-24 | 2021-04-20 | 青岛海尔空调电子有限公司 | 空调室内机及其混风控制方法 |
WO2020052607A1 (zh) * | 2018-09-13 | 2020-03-19 | 青岛海尔空调器有限总公司 | 柜式空调器及其控制方法 |
WO2020052595A1 (zh) * | 2018-09-13 | 2020-03-19 | 青岛海尔空调器有限总公司 | 柜式空调器及其控制方法 |
WO2023029657A1 (zh) * | 2021-08-31 | 2023-03-09 | 青岛海尔空调器有限总公司 | 壁挂空调器的送风控制方法与壁挂空调器 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6825233B2 (ja) | 2021-02-03 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5858061B2 (ja) | 換気装置 | |
JP6252627B2 (ja) | マルチ型空気調和装置 | |
WO2012077275A1 (ja) | 空気調和装置 | |
JP2017215116A (ja) | 空気調和装置 | |
JP5979112B2 (ja) | 冷凍装置 | |
JP2007218532A (ja) | 空気調和装置 | |
JP2017215115A (ja) | 空気調和装置 | |
JP2008202908A (ja) | 空気調和機 | |
WO2015132843A1 (ja) | 空気調和装置 | |
JP6250148B2 (ja) | 空気調和システム | |
CN110726225B (zh) | 多联机系统及其控制方法 | |
JP6009102B2 (ja) | 外気処理機及び空気調和機 | |
JP5787102B2 (ja) | 分離型空気調和装置 | |
JP2013104619A (ja) | 空調室内機 | |
JP2020098079A (ja) | 空気調和システムの制御装置、空気調和システム、空気調和システムの制御方法および空気調和システムの制御プログラム | |
JP6429022B2 (ja) | 空気調和機 | |
JP7181477B2 (ja) | 空気調和システム | |
JP6661775B2 (ja) | 空気調和装置 | |
JP6546870B2 (ja) | 空気調和システム及びその制御方法 | |
JP2018071864A (ja) | 空気調和機 | |
JP3160443U (ja) | サーバー用精密空調機 | |
JP2010210222A (ja) | 空気調和機およびその制御方法 | |
JP4920624B2 (ja) | 空気調和機 | |
WO2024034328A1 (ja) | 空調機及び制御方法 | |
WO2019058873A1 (ja) | 冷凍装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190520 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20200319 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200602 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200728 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20201215 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20201228 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6825233 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |