JP2017214738A - 高層建物の解体システム及び解体方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高層建物の解体作業において、上層階から解体作業の進捗に応じ、外部養生設備、荷降ろし用設備の降下動作を効率よく行う。【解決手段】 既存建物1の外周に配設され、既存建物1を覆う外部養生設備20を支持し、解体作業の進行に応じて外部養生設備20を降下させる外周昇降装置110と、既存建物1の解体作業階から搬出階までを貫通するように設けられた荷降ろしシャフト5の開口の隅角部に配設され、解体作業階から解体廃材を搬出するために稼働する揚重設備30を支持し、解体作業の進行に応じて揚重設備30を降下させる内部昇降装置120とを備える。各階での解体作業の完了ごとに、外周昇降装置110と内部昇降装置120とを独立して1階分のストロークで降下させる。【選択図】 図1

Description

本発明は高層建物の解体システム及び解体方法に係り、高層建物の外部養生設備の降下動作と、解体廃材を搬出する揚重設備の降下動作とを独立して機能させることで、解体作業の進捗に応じた効率のよい建物の解体作業を実現した高層建物の解体システム及び解体方法に関する。
近年、都心部において、建て替えを含めた地域再開発等のために既存の高層建物の解体工事の要請がある。都心部では騒音等が発生する解体工事は、特に周辺環境に配慮して効率的に行う必要がある。そのため、既存建物の全体、たとえば屋上部分を仮設屋根等で、建物の解体作業を行う階の上下数階の外周部分を養生パネル等で覆った閉鎖空間内での解体作業が種々実施されている。このような解体工事では、仮設屋根や建物外周の養生足場や防音パネルの設備全体を建物の解体の進捗に合わせて降下させる昇降装置を備えている場合が多い。
この用途に用いられる昇降装置は各種開発されているが、特許文献1に開示された昇降フレームユニットは、互いに上下方向に相対移動自在な支柱フレーム、内フレーム、外フレームとで構成され、たとえば外フレームに駆動装置により回転可能なネジロッド(スクリューロッド)が設けられ、内フレームにネジロッドに螺合し、ネジロッドの回転により回転不能にフレーム内を昇降するナットが設けられている。ネジロッドの所定方向への回転によって両フレームの所定ストロークの降下動作と、支持体(建物躯体等)への支持動作とを繰り返すことで、昇降装置の配備された建物部位を解体の進捗に従って降下させるようになっている。
また、特許文献1に開示された昇降フレームユニットを、建物の外周に確実に固定するための固定装置も提案されている(特許文献2)。特許文献2に開示された固定装置は、建物の一部に固定される鋼材を組み立ててなる筐体と、筐体から先端側が建物の外部に張り出してピンが配設されたブラケットとを備え、昇降装置側に設けられた嵌合部がピンに着脱自在に嵌合することで、昇降装置を支持固定するようになっている。これにより昇降装置は、確実、迅速に建物側に固定支持される。
特開2014−185435号公報 特開2013−47459号公報
ところで、仮設屋根で建物上部が覆われている場合には、躯体を解体した際に発生する廃材を搬出するためのタワークレーン等を設置することができない。このため、解体工事を行っている階から地上階まで解体廃材を下ろすことができる搬出経路を建物内部に設ける必要がある。この場合、一般にはすべての階の同一位置の床スラブの一部を撤去して開口を設け、建物の上下方向に貫通させた荷降ろしシャフト(立坑)とし、その荷降ろしシャフトを利用して解体廃材を上階から地上階(外部への搬出階)まで下ろす等の方策がとられている。この場合、解体作業を行っている階では解体廃材を荷降ろしシャフトまで横引き移動する作業が発生し、引き続き荷降ろしシャフト内を下方に降下させる作業が発生する。これらの作業を一貫して行うために、テルハ(横行クレーン)等の設備が設置されている。このときテルハの横行レールとなる桁(ガーダー)のスパンは、建物全体を覆うように、建物の外周で特許文献1,2に開示された昇降装置、固定装置で支持された仮設屋根のスパンと合わせて架設する必要がある。このため、平面積が大きい建物では、横行レールのスパンが大きくなってしまい、設置できるクレーン(揚重設備)の吊り上げ性能が制限されてしまう等の問題がある。
また、テルハの横行レールを荷降ろしシャフト上に独立して架設した場合、各階での解体作業が完了するごとに横行レールを支持する支持部材を既存柱等に取り付けて、各階毎に横行レールの設置、解体を繰り返して行う付加的な作業が発生し、解体作業の効率化が図れない。そこで、本発明の目的は上述した従来の技術が有する問題点を解消し、建物の解体工事を行う際、建物を覆う仮設屋根の昇降装置の降下動作と、解体廃材を建物外に搬出する搬出装置の降下動作とを独立して連続稼動できるようにした高層建物の解体システムと解体方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の高層建物の解体システムは、既存建物の外周に配設され、前記既存建物を覆う外部養生設備を支持し、解体作業の進行に応じて前記外部養生設備を降下させる外周昇降装置と、前記既存建物の解体作業階から搬出階までを貫通するように設けられた荷降ろしシャフトの開口の隅角部に配設され、前記解体作業階から解体廃材を搬出するために稼働する揚重設備を支持し、解体作業の進行に応じて前記揚重設備を降下させる内部昇降装置とを備え、各階での解体作業の完了ごとに、前記外周昇降装置と前記内部昇降装置とが独立して1階分のストロークで降下されることを特徴とする。
前記外周昇降装置と前記内部昇降装置とは、前記既存建物の柱に盛替え可能に取り付けられた支持部材に支持された、ネジロッドを用いた昇降装置であることが好ましい。
前記外周昇降装置は、前記既存建物の外周柱に取り付けられた支持部材に支持され、前記既存建物の上方を覆う仮設屋根と、解体作業を行う階の上下所定範囲の前記既存建物の外周を囲む外部養生足場とを支持することが好ましい。
前記内部昇降装置は、前記荷降ろしシャフトの開口の隅角部に位置する内部柱に取り付けられた支持部材に支持されたことが好ましい。
前記支持部材は、前記内部柱から前記開口に向かってほぼ45°をなして延在するフレームを有することが好ましい。
高層建物の解体方法の発明として、既存建物の外周及び上方を覆う外部養生設備を外周昇降装置で支持して設置し、前記既存建物内に、解体作業階から搬出階までを貫通する荷降ろしシャフトを設け、前記解体作業階に、前記荷降ろしシャフトを通じて解体廃材を荷降ろし可能な揚重設備を内部昇降装置で支持して設置し、前記解体作業階での解体作業が完了した段階で、前記内部昇降装置を動作させて前記揚重設備を1階分降下させ、次いで前記内部昇降装置の動作と独立して前記外周昇降装置を動作させて前記外部養生設備を降下させ、順次解体作業階を下階に移して解体作業を進行させることを特徴とする。
本発明の高層建物の解体システムの一実施形態を高層ビル解体に適用した状態を側面視して部分的に示した説明図。 本発明の高層建物の解体システムの一実施形態を高層ビル解体に適用した状態を平面視して部分的に示した説明図。 本発明の高層建物の解体システムの一実施形態で用いられた昇降装置の支持部材を示した平面図、側面図。 本発明の高層建物の解体システムの一実施形態による高層ビル解体作業手順を模式的に示した説明図。
以下、本発明の高層建物の解体システム10の一実施形態の構成及び解体作業の一連の手順について、添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明の高層建物の解体システムを用いて既存の高層建物1(以下、建物1)を上階から順次解体していく解体作業の状態を模式的に示した説明図である。同図には、すでに屋上から数階が解体された状態が示されている。解体対象の建物1では、N階に配備された解体用重機2による(N+1)階の解体作業が進行している。
本発明の高層建物の解体システム10の昇降装置100は、建物の外周養生設備20を解体作業の進捗に従って降下させる外周昇降装置110と、解体廃材を搬出するための揚重設備30を解体作業の進捗に従って降下させる内部昇降装置120とで構成されている。以下、上述した各設備の構成、動作について説明する。なお、本発明の実施形態において、外周昇降装置110と内部昇降装置120は設置位置、用途により名称を区別しているが、それらの構成、昇降動作は同一である。
[外周養生設備と外周昇降装置]
建物の外周は、建物の複数本の既存柱に設置された外周支持ユニットに支持された複数基の外周昇降装置110と、外周養生設備20として複数基の外周昇降装置110の外周面に壁つなぎアンカー21を介して立設された外部養生足場22と、外部養生足場22の外面に取り付けられた防音パネル23と、一列に並んで配置された外周昇降装置110の上端を繋ぐように架設された支持梁24で支持され、建物の上部を覆うトラス構造フレーム25からなる仮設屋根26とが配置されている。
本発明で使用される昇降装置100(外周昇降装置110、内部昇降装置120に共通する内容についての説明では、以下、単に昇降装置100と記す。)は、特許文献1に開示された装置と同等機能を有する公知の装置である。すなわち、駆動伝達機構であるネジロッドが外フレームに、ネジロッドと螺合するナットが内フレームに回転不能に昇降可能に保持されている。外フレームに組み込まれたネジロッドを電動モータで回転させることでネジロッドを保持する外フレームとナットを保持する内フレームの相対移動を制御し、昇降装置の外フレームが支持する架台等(本発明では外周養生設備、揚重設備)を所定のストロークで昇降する。昇降装置100に含まれる昇降機構としては、ネジロッドとナットとの組み合わせの他、所定ストロークでステップロッドに支持をとりながら昇降可能なセンターホールタイプの油圧ジャッキ等を利用することもできる。
昇降装置100は、昇降時に反力を支持体(本発明では建物躯体)に負担させることで装置自体を昇降させるため、本発明のような場合には、昇降装置100の昇降時(解体作業では降下動作が基本となる。)の反力を支持体としての建物の既存柱等に確実に支持させる支持ユニット130,140で装置本体を支持することが重要である。
たとえば、本発明に用いられる外周昇降装置110の場合では、図1に示したように、N+1階の解体を行う際、装置の内フレームと外フレームは、下階(N階、(N−1)階)の2箇所の外周支持ユニット130で独立して支持される。さらに解体された(N+1)階から1階分を降下する時には新たな支持ユニット(図示せず)が、階下((N−2)階)に設けられ、(N−2)階を含めた3階分の支持ユニット間において、内フレームと外フレームの支持位置を盛り替えるようにして、装置の内フレーム、外フレームの降下動作、支持動作とが繰り返され1階分が降下する。N階の支持ユニットは撤去され、昇降装置は、その下階((N−1)階、(N−2)階)の2箇所の外周支持ユニット130で支持される。
図2は、図1に示した解体システムの一部の平面レイアウトを模式的に示した平面図である。図1、2に示したように、外部養生足場22と仮設屋根26とは既存の外周柱3の配列に倣って所定間隔に配設された複数基の外周昇降装置110によって支持されている。各外周昇降装置110の降下量は、外部養生足場22と仮設屋根26とが捩れたりせずに安定した状態で水平を保持して降下するように、図示しない制御手段によってネジロッドの回転速度(回転量)が同期制御されている。なお、外部養生足場22と仮設屋根26の総重量や重量バランスに応じて、外周昇降装置110は外周柱3の配置を考慮して複数スパン間隔で配置したり、適正な支点位置を設定することが好ましい。
外部養生足場22と仮設屋根26とを支持する外周昇降装置110は各階の平面同位置に配置されている外周柱3に2箇所の外周支持ユニット130を介して固定保持されている。外周支持ユニットは、図2に示したように、外周柱3の外周面を囲むように取り付けられた、平面視して略ロ字形をなす形鋼組立材からなる。外周昇降装置110を外周柱3に固定保持する各外周支持ユニットはパーツ化され、外周昇降装置110の降下作業に合わせて、対象の外周柱3の所定位置に迅速に取り付けられるようになっている。一方、外周柱3には外周支持ユニットの取付位置に対応した位置にブラケット(図示せず)が取り付けられている。これにより、パーツ化された外周支持ユニット130をブラケットに載置し、部材同士をボルト接合することにより簡単、迅速に所定位置に組み付けることができる。
[揚重設備と内部昇降手段]
本発明では、上述したように、解体時に発生する鉄骨、コンクリートガラ、鉄筋等の解体廃材を建物外に搬出するために、建物の内部に荷降ろしシャフト5が設けられている。荷降ろしシャフト5は、たとえば本実施形態では図1,2に示したように、4本の隣接した内部柱6で囲まれた範囲のスラブを切り取って開口7とし、建物1内の最上階から廃材の搬出を行う階(以下、搬出階と記す。)までの各階の同一箇所に開口7を設けることで上下に貫通させたものである。
さらに荷降ろしシャフト5の各階の開口7から廃材を降下させるための揚重設備30として本実施形態ではテルハ(横行クレーン)が設置されている。このテルハ30は開口7の四隅に位置する内部柱6に取り付けられた内部支持ユニット140に支持された、内部昇降装置120の上端に架設された支持ビーム32に支持されたI形鋼等からなる横行レール33と、横行レール33に沿って走行可能なホイスト34とから構成されている。横行レール33は開口7の上方で開口7の両端から所定長さが張り出すように設置されているため、解体廃材を吊ったホイスト34を横行レール33に沿って走行させることで、図1に白矢印で示したように、解体作業を行っている階(解体作業階)で発生した解体廃材を荷降ろしシャフト5まで横引き移動し、さらに荷降ろしシャフト5を通じて搬出階まで降下させることができる。
内部昇降装置120は、支持するテルハ30全体を所定のストロークで昇降することができる。4基の内部昇降装置120の降下量は、支持ビーム32,横行レール33が捩れたりせずに安定した状態で水平を保持して降下するように、図示しない制御手段によって各ネジロッドの回転速度(回転量)が同期制御されている。本発明では、内部昇降装置120と外周昇降装置110とは、ともに単一の制御装置により独立してネジロッドの回転制御を行うことができる。
ここで、内部支持ユニット140の構成について、図3各図を参照して説明する。内部支持ユニット140は、開口7の四隅に位置する内部柱6に取り付けられるため、内部昇降装置120の設置位置と内部柱6の断面形状との関係を考慮した平面形状からなる。すなわち図3(a)に示したように、主部材である固定フレーム141は、中程が45°をなして屈曲した平面視して略ヘ字形をなす。2本の固定フレーム141は、内部柱6の対角線に関して対称に、短辺141a側の端部141bが内部柱6の隅角部で連結されるため、固定フレーム141は長辺141cが平行をなす。この平行な固定フレーム141の長辺141c間を繋ぐように補剛材142、内部昇降装置120との接続部材143がボルト固定されている。また既存梁8の直上の各固定フレーム141の対応位置には、固定フレーム141を支持する束柱144が既存梁8上に立設されている。束柱144の上端は固定フレーム141に固定され、下端には高さ調整ボルト144aが取り付けられている。この高さ調整ボルト144aを用いることで固定フレーム141組付け時の長辺141cのレベル調整が容易に行える(図3(b))。一方、内部柱6の側面の所定高さには固定フレーム141の短辺141aを支持するブラケット145が取り付けられている。これにより、パーツ化された内部支持ユニット140をブラケット145に載置し、部材同士をボルト接合することにより簡単、迅速に所定位置に組み付けることができる。これら束柱144とブラケット145とにより、内部支持ユニット140は、作用する鉛直方向荷重(テルハ30の総重量、内部昇降装置120の昇降時反力等)を確実に負担する。
図3を参照して上述したように、内部支持ユニット140の各部材の形状は、内部柱6の断面形状に応じて決定される。たとえば、固定フレームの短辺141aの長さは、内部柱6の一辺の長さにほぼ等しくなるため、内部柱6の断面形状が正方形であれば、2本の固定フレーム141は、平面視して対称形状(同一形状を天地反転させて対応できる)に製作される。このため、内部柱6に取り付けられた固定フレーム141は、内部柱6から開口7に向けて45°をなして突出した形状となる。さらに2本の固定フレーム141の先端間を繋いだ接続部材143に内部昇降装置120の内フレーム、外フレームがそれぞれボルト連結され、各内部昇降装置120は開口7の隅角部において、各縁辺と45°をなして配置される。言い換えると、固定フレーム141の屈曲角度は内部柱6の断面形状によって適宜設定されるため、内部柱6の断面形が正方形でない場合には、連結される2本の固定フレーム141は対称形状とならないが、固定フレーム141が開口7側に突出する角度は45°となるように、各固定フレーム141の形状(辺長)を決定することが好ましい。
[解体システムによる解体作業]
以下、本発明の高層建物の解体システムにおける昇降手段による解体作業と各設備の降下動作について、図1,図4各図を参照して説明する。
図1は、N+1階での解体作業状態を示している。このとき外周昇降装置110、内部昇降装置120は独立してともに、下階(N階、(N−1)階)の2箇所の外周支持ユニット130、内部支持ユニット140で支持されている。この階には、複数台の解体用重機2が搬入され、梁、スラブ、壁、柱等の解体作業が、構造体の安定、作業の安全を考慮した手順で進められている。解体作業で発生した鉄骨、コンクリートガラ、鉄筋等の解体廃材は、テルハ30を用いて荷降ろしシャフト5の開口7の位置まで横引きされ、さらに外部搬出経路が設けられた搬出階まで連続的に荷降ろしされる。
図4(a)は(N+1)階の解体作業が完了した状態を示している。この状態から図4(b)に示したように、内部昇降装置120を1階分降下させる。このために、新たな支持ユニットを階下((N−2)階)に設け、3階分(N階、(N−1)階、(N−2)階)の内部支持ユニット140間において、内フレームと外フレームの支持位置を盛り替えて内フレーム、外フレームの降下動作、支持動作とを繰り返し、揚重設備(テルハ30)を1階分降下させる。その後、N階の支持ユニットは撤去され、テルハ30を支持する内部昇降装置120は、(N−1)階、(N−2)階の2箇所の内部支持ユニット140で支持される。同様に、図4(c)に示したように、外周昇降装置110の外周支持ユニットを階下((N−2)階)に設け、3階分(N階、(N−1)階、(N−2)階)の外周支持ユニット間において、外周昇降装置110の内フレームと外フレームの支持位置を盛り替えて内フレーム、外フレームの降下動作、支持動作とを繰り返し、外周養生設備20(外部養生足場22、仮設屋根26)を1階分降下させる。その後、N階の外周支持ユニットは撤去され、外周養生設備20を支持する外周昇降装置110は、(N−1)階、(N−2)階の2箇所の外周支持ユニット130で支持される(図4(c))。この状態からN階の解体作業を行う(図4(d)参照)。その後、同様の手順で順次、内部昇降装置120の降下作業(図4(e))、外周昇降装置110の降下作業、解体作業(たとえば(N−1)階、図4(f))を行って、すべての階の解体を連続して行うことで建物の解体を効率よく、安全に行うことができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、各請求項に示した範囲内での種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲内で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態も、本発明の技術的範囲に含まれる。
1 高層建物
2 解体用重機
3 外周柱
5 荷降ろしシャフト
6 内部柱
7 開口
10 解体システム
20 外周養生設備
22 外部養生足場
26 仮設屋根
30 揚重設備(テルハ)
100 昇降装置
110 外周昇降装置
120 内部昇降装置
130 外周支持ユニット
140 内部支持ユニット
141 固定フレーム

Claims (6)

  1. 既存建物の外周に配設され、前記既存建物を覆う外部養生設備を支持し、解体作業の進行に応じて前記外部養生設備を降下させる外周昇降装置と、
    前記既存建物の解体作業階から搬出階までを貫通するように設けられた荷降ろしシャフトの開口の隅角部に配設され、前記解体作業階から解体廃材を搬出するために稼働する揚重設備を支持し、解体作業の進行に応じて前記揚重設備を降下させる内部昇降装置とを備え、
    各階での解体作業の完了ごとに、前記外周昇降装置と前記内部昇降装置とが独立して1階分のストロークで降下されることを特徴とする高層建物の解体システム。
  2. 前記外周昇降装置と前記内部昇降装置とは、前記既存建物の柱に盛替え可能に取り付けられた支持部材に支持された、ネジロッドを用いた昇降装置であることを特徴とする請求項1に記載の高層建物の解体システム。
  3. 前記外周昇降装置は、前記既存建物の外周柱に取り付けられた支持部材に支持され、前記既存建物の上方を覆う仮設屋根と、解体作業を行う階の上下所定範囲の前記既存建物の外周を囲む外部養生足場とを支持することを特徴とする請求項1に記載の高層建物の解体システム。
  4. 前記内部昇降装置は、前記荷降ろしシャフトの開口の隅角部に位置する内部柱に取り付けられた支持部材に支持されたことを特徴とする請求項2に記載の高層建物の解体システム。
  5. 前記支持部材は、前記内部柱から前記開口に向かってほぼ45°をなして延在するフレームを有することを特徴とする請求項4に記載の高層建物の解体システム。
  6. 既存建物の外周及び上方を覆う外部養生設備を外周昇降装置で支持して設置し、前記既存建物内に、解体作業階から搬出階までを貫通する荷降ろしシャフトを設け、前記解体作業階に、前記荷降ろしシャフトを通じて解体廃材を荷降ろし可能な揚重設備を内部昇降装置で支持して設置し、
    前記解体作業階での解体作業が完了した段階で、前記内部昇降装置を動作させて前記揚重設備を1階分降下させ、次いで前記内部昇降装置の動作と独立して前記外周昇降装置を動作させて前記外部養生設備を降下させ、順次解体作業階を下階に移して解体作業を進行させることを特徴とする高層建物の解体方法。
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