JP2017213481A - 脱りんスラグからの有価物回収方法 - Google Patents

脱りんスラグからの有価物回収方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 脱りんスラグから再利用が困難なりんを排除して、効率良く粒鉄や酸化鉄などの有価物を回収する。
【解決手段】本発明の脱りんスラグからの有価物回収方法は、C/Sが1.5〜2.5となるように脱りんされた際に排滓された脱りんスラグを粉砕し、粉砕後に乾式で磁選することにより、脱りんスラグから粒鉄又は酸化鉄を含む有価物を回収する脱りんスラグの有価物回収方法であって、乾式の磁選には、水平方向を向く軸回りに回転する円筒状のドラム2に対して、ドラム2の外周面に粉砕後の脱りんスラグを供給することで磁選を行う磁選機1を用いており、脱りんスラグを、当該脱りんスラグの粒子の中位径D50が20μm〜250μmとなるように粉砕し、ドラム2に供給される脱りんスラグの供給量p[kg/s/m]と、ドラム2の外周面の周速度v[m/s]とが、所定の関係を満たすようにした上で磁選を行うことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、脱りんスラグから粒鉄や酸化鉄などの有価物を回収する有価物回収技術に関するものである。
酸素ガスまたは、スケール/鉄鉱石等の固体酸素源を使用して、酸化反応による溶銑の脱りん処理を行ったときには、副産物として、酸化物を主体とするスラグが生成される。種々のスラグの中でも、脱りん処理において発生するスラグ(所謂脱りんスラグ)には粒鉄や酸化鉄などの有価物が多く含まれているため、脱りんスラグ中から有価物を回収して再利用する技術が既に開発されている。
例えば、特許文献1には、所定の粒度に調整されたスラグから、回転ドラム式の磁選機で地金を回収する際に前記スラグの粒度、地金含有率および供給量に応じて前記磁選機の磁力およびドラム周速度を変更することにより、多種多様なスラグの中から地金を、その含有率をコントロールして効率良く回収し得る地金回収方法が開示されている。
また、特許文献2には、処理後に塩基度が1.5未満、あるいは2.5を超える製鋼スラグに対し、1250〜1400℃の温度範囲内で塩基度が1.5〜2.5になるように改質処理を行い、地金処理および改質処理を行った製鋼スラグに対して、粉砕径の代表粒径が50μm以下となるように粉砕処理を行い、粉砕処理後のスラグを粗粒と微粒に分級する分級処理の際に粗粒の代表粒径と微粒の代表粒径との比が2.5倍以上となるよう処理し、分級処理後に粗粒を回収する有価物回収方法が開示されている。
さらに、特許文献3には、溶銑を脱燐してCaO/P2O5≦5のスラグを得る第1工程と、前記スラグが凝固を開始する温度から、前記スラグ全体が凝固するまでの範囲を、平均冷却速度が5℃/min以下で冷却して凝固させ、凝固後の前記スラグ中に3CaO・P2O5相および/または4CaO・P2O5相(CP相)を晶出させる第2工程と、前記第2工程のスラグを粉砕した後に、CP相を主成分とするスラグとFeOを主成分とするスラグを回収する第3工程とを含むスラグの製造方法が開示されている。
さらにまた、特許文献4には、溶融状態の製鋼スラグに空気を吹き付けて、製鋼スラグに含有される鉄分を酸化させた後、冷却し、得られた凝固状態の製鋼スラグを粉砕してスラグ塊として、スラグ塊を磁力によって磁着スラグ塊と非磁着スラグ塊とに分離して、磁着スラグ塊を回収する製鋼スラグに含まれる鉄分の回収技術が開示されている。
加えて、特許文献5には、製鋼スラグのリサイクル処理工程において、少なくともりんが含まれる結晶相を、スラグ内で成長させる結晶相成長処理工程と、前記結晶相成長処理工程にて結晶相成長処理されたスラグを、粒子状に粉砕する粉砕処理工程と、前記粉砕処理工程にて粉砕処理されたスラグを、磁力を用いて前記結晶相を主に含むスラグとその他のスラグとに分離する磁力分離処理工程と、を含む代替りん鉱物の製造方法が開示されている。この特許文献5の技術は、脱りんスラグからりんを回収することに主眼をおいており、磁選を用いて非磁着側にりんを濃縮させてりんを有価物として回収する構成となっている。つまり、特許文献5で回収の対象となる有価物はりんであり、粒鉄や酸化鉄などではない。しかし、特許文献5の技術においても、磁選側には粒鉄や酸化鉄などが移行するため、粒鉄や酸化鉄などを回収可能な技術を開示する文献として本明細書では特許文献5を挙げている。
特開平5−123605号公報 特開2012−153550号公報 特開2009−132544号公報 特開2007−239094号公報 特開2006−130482号公報
ところで、粒鉄や酸化鉄などの有価物を脱りんスラグから磁選により回収する方法としては、大きく分けて湿式磁選と乾式磁選がある。乾式磁選に比べると湿式磁選の方が静電気による粒子同士の凝集を緩和できる。しかし、回収された有価物を鉄源として利用する場合、有価物を分離した残渣を路盤材等に適用する場合、脱水及び乾燥工程が必要となり、そのための設備コスト、操業コスト増大につながる。そのため、廃水処理が必要となる点や設備コストが高騰する点などを総合的に考えると、好適には乾式磁選を選択するのが良い。この点、特許文献1の地金回収方法は、粒径が数mmを超えるような大型の地金をスラグ中から除去するための方法であり、特許文献1を用いても数10〜100μmレベルの微小な粒鉄や酸化鉄を低コストで回収することは期待できない。
また、特許文献2の有価物回収方法は、本発明と原理は一緒であるが、気流分級による製鋼スラグからの鉄、マンガン回収方法である。特許文献2の技術内容を用いても、乾式磁選で本発明のように低コストで有価物を回収することは期待できない。
また、特許文献3の製造方法については、対象とするスラグがC/S=3〜11となっており、通常の脱りんスラグ (C/S=1.5〜2.5) からかけ離れた塩基度を備えている。そのため、特許文献3の技術内容も、脱りんスラグから鉄などの有価物を乾式磁選によって回収する際の指針とはなり得ない(脱りんスラグからの鉄回収に対応したものとはなっていない)。
さらに、特許文献4の回収技術については、原料に用いられるスラグ種の組成が十分に記載されていない。加えて、回収効率に大きな影響を与えるドラム周速度、供給量に関する記述が無く、特許文献4に記載の内容ではドラム式の磁選機を用いて効率のよいスラグからの有価物回収は困難である。
加えて、特許文献5に記載の方法により脱りんスラグから鉄分を回収しようとする場合は、特許文献5の方法は湿式磁選に関するものであるため、乾式磁選を行う際の指針とはなり得ない。つまり、特許文献5の代替りん鉱物の製造方法は乾式磁選時の条件として磁選の効率が良好となるものを提示するものとはなっていない。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、再利用が困難なりんを排除して、脱りんスラグから効率良く粒鉄や酸化鉄などの有価物を回収することが可能となる脱りんスラグからの有価物回収方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の脱りんスラグからの有価物回収方法は以下の技術的手段を講じている。
即ち、本発明の脱りんスラグからの有価物回収方法は、C/Sが1.5〜2.5となるように脱りんされた際に排滓された脱りんスラグを粉砕し、粉砕後に乾式で磁選することにより、前記脱りんスラグから粒鉄又は酸化鉄を含む有価物を回収する脱りんスラグの有価物回収方法であって、前記乾式の磁選には、水平方向を向く軸回りに回転する円筒状のドラムに対して、前記ドラムの外周面に粉砕後の脱りんスラグを供給することで磁選を行う磁選機を用いており、前記脱りんスラグを、当該脱りんスラグの粒子の中位径D50が20μm〜250μmとなるように粉砕し、前記ドラムに供給される脱りんスラグの供給量p[kg/s/m]と、前記ドラムの外周面の周速度v[m/s]とが、式(1)の関係を満たすようにした上で磁選を行うことを特徴とする。
[数1]
p/v≦1.0 ・・・(1)
本発明の脱りんスラグからの有価物回収方法によれば、乾式磁選を用いることで脱りんスラグから再利用が困難なりんを排除して、効率良く粒鉄や酸化鉄などの有価物を回収することが可能となる。
ドラム式の乾式磁選機を用いた磁選方法を模式的に示した図である。 回収された有価物の「換算Fe2O3」の計測値を、実施例と比較例1とで比較した図である。 回収された有価物の「換算Fe2O3」の計測値を、実施例と比較例2とで比較した図である。
以下、本発明の脱りんスラグからの有価物回収方法に係る実施形態を、図面に基づき詳しく説明する。
図1に示すように、本実施形態の有価物回収方法は、溶銑脱りん処理で得られる脱りんスラグから、この脱りんスラグに含まれる粒鉄や酸化鉄(後述する鉄とマンガンの複合酸化物を含む)などの有価物を選択的に回収するものとなっている。
すなわち、高炉法による製鉄プロセスは、一般的に高炉で出銑した溶銑を転炉で酸素を吹き付けて脱炭して鋼に転換して製鋼を行うものとなっている。近年は、製造される鉄鋼のコストダウン、製品品質の厳格化を目的として、転炉での脱炭の前に溶銑脱りん処理を実施することが一般的である。この溶銑脱りん処理は、混銑車などの溶銑搬送容器、あるいは転炉容器に装入された溶銑に対して、造滓材として石灰を加えた上で気体の酸素を吹き込みスケール/鉄鉱石等の固体酸素源を投入して行われる。この溶銑脱りん処理での脱りん反応は便宜上、以下の式(1)で表されるようなものである。
[数2]
2[P] + 5(FeO) +3 (CaO) = 3CaO・P2O5 + 5Fe ・・・(2)
ここで、式中の[]、()は其々溶銑中、脱りんスラグ中に溶けている成分を示す。
上述した脱りん反応は、溶銑に対する酸化処理であるため、脱りん反応により発生する脱りんスラグにはりん酸化物だけでなく、溶銑の酸化による鉄酸化物(FeO)も含まれる。また、転炉での脱炭処理とは異なり、脱りん処理では処理終了時でも溶銑中に炭素が3%〜4%含まれている。そのため、溶銑中の炭素により脱りんスラグ中の酸化鉄(FeO)の一部が還元される場合があり、脱りんスラグ中には微粒な金属鉄の粒子(粒鉄)も残っている。この脱りんスラグ中に含まれる鉄酸化物(酸化鉄)や微粒な金属鉄の粒子(粒鉄)が本実施形態の回収方法で回収される有価物となる。
つまり、本実施形態の回収方法の場合、回収されるべき有価物は、脱りんスラグに含まれる粒鉄および酸化鉄であり、この酸化鉄には後述する鉄及びマンガンの複合酸化物も含まれる。このような有価物は、製鉄原料として再利用することが望ましいが、脱りんスラグ中には当然脱りん処理で酸化したりん酸化物も含まれる。このりん酸化物は再利用の際の障害となるため、有価物の回収の際には再利用ができないりんを排除して粒鉄および酸化鉄だけを選択回収する技術が必要となる。
このようにして回収された粒鉄や鉄酸化物などの有価物は、焼結/ペレット等の高炉原料とされたり、脱りん処理や脱炭処理において、インジェクション、ブラスティングで溶湯中に吹き込まれたり、塊成化して炉上から上方投入することにより、製鉄原料としてリサイクルされたりする。
ここで、上述した「発明が解決しようとする課題」でも記載したように、従来の有価物回収技術(例えば、特開2015−38250号公報に開示の技術)には、製鋼スラグを溶融還元処理して金属鉄として回収する方法があるが、この方法では製鋼スラグ中の鉄ばかりでなく、りんまでも還元されてしまい、りん濃度が高い鉄(再利用がし難い低品質の鉄)が精製されてしまう可能性がある。また、回収された回収物からさらにりんを除くために再度脱りんが必要となり、プロセスが煩雑で回収コストも高額となってしまう虞がある。
また、磁選手法には大きく分けて湿式磁選と乾式磁選があるが、湿式の方が静電気による粒子同士の凝集を緩和できるため、磁選効率が良いことが知られている。ただし、湿式は(1)廃水処理が必要となること、(2)回収物および残渣の乾燥が必要となり、設備導入コストが高くなるという欠点があり、乾式の方がトータルとして有利である。そこで、本実施形態の脱りんスラグからの有価物回収方法では、乾式磁選を採用している。
すなわち、本実施形態の脱りんスラグからの有価物回収方法では、脱りん後に、C/Sが1.5〜2.5となっている脱りんスラグを粉砕する第1工程と、第1工程で粉砕後に乾式で磁選することにより、脱りんスラグから粒鉄又は酸化鉄を含む有価物を回収する第2工程とを備えている。
さらに、本実施形態の有価物回収方法では、第2工程で行われる乾式の磁選に、水平方向を向く軸回りに回転する円筒状のドラム2に対して、ドラム2の外周面に粉砕後の脱りんスラグを供給することで磁選を行う磁選機1が利用される。そして、脱りんスラグを、この脱りんスラグの粒子の中位径D50が20μm〜250μmとなるように粉砕し、ドラム2に供給される幅方向当たりの脱りんスラグの供給量をp[kg/s/m]、ドラム2の外周面の周速度をv[m/s]とした場合に、式(1)の関係が成立するように磁選を行うものとなっている。
[数3]
p/v≦1.0 ・・・(1)
次に、上述した本実施形態の有価物回収方法を構成する第1工程および第2工程について詳しく説明する。
上述した第1工程は、混銑車などの溶銑搬送容器または転炉型容器で溶銑脱りん処理を行った後に得られた脱りんスラグを所定の粒径に粉砕するものとなっている。このようなC/S(塩基度)が1.5〜2.5となる脱りんスラグとしては、一例として換算Fe2O3=21.7wt%〜30.7wt%、CaO=35.8 wt%〜40.3wt%、SiO2=16.2wt%〜22.1 wt%、P2O5=3.98wt%〜5.69wt%の組成を備えたものを用いることができる。
なお、上述した換算Fe2O3は、回収された有価物の品質を評価する指標であり、総鉄量をFe2O3に換算したものである。具体的には、この換算Fe2O3は、ICP等の化学分析により、総鉄量T.Feを求め、この総鉄量を以下の式(3)によりFe2O3量に換算することで算出されるものである。つまり、本実施形態の脱りんスラグ1としては、C/S(塩基度)が1.5〜2.5となるものを用いることが必要であり、C/Sが1.5〜2.5となるのであれば、上述したもの以外の組成を有するものを用いても良い。
[数4]
換算Fe2O3=総鉄量T.Fe×(55.8×2+16×3)/(55.8×2) ・・・(3)
但し、55.8:鉄の分子量、16:酸素の分子量
また、脱りんスラグの組成に用いられた他の数値は、脱りんスラグ中の各元素濃度をICP発光分析で計測し、計測値に基づいて酸化物に換算した値で示したものである。なお、第1工程で対象とする脱りんスラグ1には、例えばC/Sが1.5〜2.5であれば、その他成分は特に規定されない。このC/Sは、一般に「塩基度」と呼ばれるものであり、以下の式(4)を用いて計算される無次元数である。
[数5]
なお、上述したC/Sを算出する式(4)に用いられる「CaO」には、CaO単独で存在する遊離石灰(f-CaO)だけでなく、遊離石灰以外のCaOも含まれる。つまり、式(4)中のCaO濃度とは、遊離状態であるか非遊離状態であるかの区別なく、脱りんスラグに含まれる全てのCaOの濃度である。
つまり、上述した脱りんスラグに含まれる有価物には、磁着が可能な微小な粒鉄だけでなく、酸化鉄も含むものとなっている。この酸化鉄は一般には磁着はされないが、結晶状態によっては磁着が可能となる。つまり、第1工程で得られる脱りんスラグのC/Sを1.5〜2.5とすれば、冷却時に脱りんスラグ中でFeO-MnO相とCaO-SiO2-P2O5相とがそれぞれ分離した状態で形成され、冷却後に粉砕を行えば強磁性体の粒鉄とFeO-MnO相のみを選択的に磁選することが可能となり、りんを排除して有価物のみを回収することができる。このような有価物回収方法であれば、従来の回収方法(例えば、特開2015−38250号公報に開示された方法)のように、加熱/還元処理を実施する必要はなく、簡便に有価物を分離することが可能となる。
なお、この有価物の回収は、以降に示す第2工程の磁選で行われるが、有価物を磁選する前に脱りんスラグを粉砕しておく必要がある。
上述した脱りんスラグの粉砕は、脱りんスラグを2段階に分けて微細化するものである。1段目に粉砕(粗粉砕)は、脱りんスラグを粉砕し、吊り下げ型の磁選機などを用いて大型の地金分などを除くものである。この1段目の粉砕により、脱りんスラグを40mm未満(40mmアンダー)に粒度調整することができる。
2段目の粉砕(仕上粉砕)は、ボールミルなどのような粉砕機を用いて粗さ40mm未満に1段目で粉砕された脱りんスラグをより微細に粉砕するものである。このようにして粉砕された脱りんスラグについては、レーザ回折式の粒度分析計などを用いて上述した中位径を求めることができる。
第2工程は、第1工程で粉砕された脱りんスラグを乾式磁選して、脱りんスラグに含まれる強磁性体、つまり強磁性の粒鉄や酸化鉄を選択的に分離・回収するものである。この磁選には湿式と乾式があるが、湿式の方が静電気による粒子同士の凝集を緩和できるため、磁選効率が良いことが知られている。ただ、湿式を選択した場合、廃水処理が必要となり、また回収された有価物を鉄源として利用する場合、有価物を分離した残渣を路盤材等に適用する場合、脱水及び乾燥工程が必要となり、そのための設備コスト、操業コスト増大につながる。つまり、湿式の磁選は設備導入コストが高くなりやすいという欠点があるので、乾式の磁選の方がトータルで見ると有利と考えることもできる。そこで、本実施形態の有価物回収方法では、第2工程の磁選に乾式を採用している。
なお、上述した第2工程の乾式磁選には、ドラム式の磁選機1が採用される。図2に示すように、この乾式磁選はドラム式の磁選機1を用いたものとなっている。つまり、図1に示すように、ドラム式の磁選機1は、水平方向を向く軸回りに回転する円筒状のドラム2を備えている。このドラム2の内部には磁選のための磁石(本実施形態の場合であれば1500Gの磁力を備えた永久磁石を5極備えたもの)が設けられており、またドラム2の上方には粉砕された脱りんスラグを供給するフィーダ3が設けられていて、脱りんスラグの粒子をドラムの外周面に落下状態で供給可能となっている。なお、本実施形態の場合であれば、磁選機1に用いられるドラム2は直径が381mm、ドラム幅が305mmであって、220mm幅のフィーダ3から脱りんスラグを供給する磁選機1が用いられている。
つまり、ドラム式の磁選では、ドラム2の外周面に供給された脱りんスラグの粒子のうち、強磁性体の粒鉄や鉄酸化物がドラム内の磁石に磁着し、磁性を帯びていない粒子(後述するCaO-SiO2-P2O5相の粒子)がそのまま落下するため、磁選を行うことが可能となる。
ところで、上述したドラム式の磁選機1を用いて乾式磁選を行う際に磁選効率をさらに高めるためには、大きく分けると2つの手段が必要となる。一つ目の手段は、粉砕後の脱りんスラグの粒子に単相粒子を可能な限り増やすことであり、二つ目の手段は、磁選時に磁選機1に供給される原料供給速度を適切に制御することである。
次に、本実施形態の有価物回収方法で行われる2つの特徴的な手段について説明する。
まず、一つ目の手段である「粉砕後の脱りんスラグの粒子に単相粒子を可能な限り増やす」ための手段について説明する。
すなわち、上述した第2工程で磁選の効率を高めるためには、粉砕後の脱りんスラグの粒子が可能な限りFeO-MnO相の単相粒子で形成されている、言い換えればFeO-MnO相の単相粒子を可能な限り増やすことが必要となる。これは、粉砕後の脱りんスラグの粒子に上述したFeO-MnO相とCaO-SiO2-P2O5相とが混在した片刃粒子が多く存在すると、磁選後の回収物中に有価物でないCaO-SiO2-P2O5相(不純物)が多くなり、有価物の回収量が少なくなってしまう可能性があるからである。
例えば、粉砕後の脱りんスラグの粒子が単相粒子のみで形成されている場合には、FeO-MnO相の単相粒子のみが磁石に磁着するため、FeO-MnO相の単相粒子とCaO-SiO2-P2O5相の単相粒子とを確実に磁選することができ、磁選後に有価物が高濃度で含まれた回収物を得ることができる。
ところが、粉砕後の脱りんスラグの粒子が、FeO-MnO相とCaO-SiO2-P2O5相とが混在した片刃粒子になると、磁選の際に磁石に磁着した粒子中に有価物のFeO-MnO相だけでなく、不純物のCaO-SiO2-P2O5相も含まれるようになり、脱りんスラグの粒子の中に、結果として磁選できない(回収できない)有価物が多く残ることになる。
また、片刃粒子の中には、FeO-MnO相が多いものだけでなく、FeO-MnO相が少ない、言い換えれば、CaO-SiO2-P2O5相が多い片刃粒子も存在する。このようなFeO-MnO相が少ない片刃粒子は磁着されにくく、磁選されずに非磁着側に残る場合がある。つまり、粉砕後の脱りんスラグの粒子が片刃粒子の場合には、磁選効率が低下して、有価物の回収効率が低下してしまう可能性があり、有価物の回収効率も低下する虞がある。そこで、本実施形態の有価物回収方法では、粉砕後の脱りんスラグの粒子中に単相粒子が多くなるように(片刃粒子の増加を抑えられるように)、脱りんスラグの粒子の中位径D50を20μm〜250μmとなるようにしている。
なお、片刃粒子の形成を防ぐためには、それぞれの脱りんスラグの粒子に含まれるFeO-MnO相(鉱物相)が大きいことが望ましい。つまり、FeO-MnO相(鉱物相)を脱りんスラグの冷却時に十分成長させることができるように、脱りんスラグの冷却速度を10℃/min以下とすることが望ましい。
さらに、上述した式(1)に用いられる「中位径(D50)」とは、対象となる粒子の粒度分布において、粒径が小さい方から体積積分を取り、体積積分の値が全粒子体積の50%となる粒径のことである。この中位径は、レーザ回折式の粒度分析計を用いて容易に求めることができる。
また、磁選効率をさらに高めるために行われる二つ目の手段は、「磁選時に磁選機1に供給される原料供給速度を適切に制御する」というものである。これは、ドラム式の乾式磁選の場合、上述したドラム2の外周面(表面)に供給された粉砕後の脱りんスラグは、ドラム2の外周面にある程度の厚みをもって一時的に堆積する。このとき、ドラム2の表面に堆積する脱りんスラグの厚みが重要な役割を果たす。例えば、堆積した脱りんスラグの厚みが薄い程、磁力の影響を受けやすくなって磁選の効率がアップする。一方、脱りんスラグの厚みが厚い程、ドラム2の表面から堆積した粒子までの距離が大きくなり、脱りんスラグの粒子に対する実行磁場が小さくなり、磁選効率が低下する。そこで、本実施形態の有価物回収方法では、ドラム2の表面に堆積する脱りんスラグの厚みを適切に制御するために、上述した式(1)のような条件を設定している。
[数6]
p/v≦1.0 ・・・(1)
なお、上述したドラム2に供給される脱りんスラグの供給量pは、磁選機1のドラム2に供給される粉砕後の脱りんスラグの供給速度である。つまり、図1に示すように、乾式磁選にはドラム2の表面に堆積する脱りんスラグの厚みが重要であるため、ドラム幅では無く、フィーダー3の幅当たりの供給量[kg/s・m]で示している。
また、ドラム周速度vは、以下の式(5)で算出されるパラメータである。
[数7]
ドラム周速度v=ドラムの直径[m]×π(円周率)×回転数[rpm] ・・・(5)
つまり、ドラム2に供給される脱りんスラグの供給量pが一定の値でも、ドラム2の周速度vが大きければ、ドラム2の表面に堆積する脱りんスラグの厚みは薄くなる。逆に、ドラム2の周速度vが小さければ、ドラム2の表面に堆積する脱りんスラグの厚みは厚くなる。一方、周速度が一定の値でも、脱りんスラグの供給量pが小さければ、ドラム2の表面に堆積する脱りんスラグの厚みは当然薄くなる。逆に、脱りんスラグの供給量pが大きければ、ドラム2の表面に堆積する脱りんスラグの厚みは厚くなる。すなわち、ドラム2の表面に堆積する脱りんスラグの厚みを適切な値に保つためには、脱りんスラグの供給量pと、ドラム2の周速度vとの、2つのパラメータをいずれも制御する必要がある。
なお、上述したp/vで示される指標は、ドラム2の径に依らず一般化されたものであるため、ドラム2の径に関わらず適用できる。しかし、ドラム2の表面に堆積する脱りんスラグの厚みはドラム幅当たりの供給速度では無く、フィーダー3の幅当たりの供給速度で決まるため、上述した式(1)の条件では脱りんスラグの供給量pはフィーダー幅当たりの値としている。
また、上述したp/vで示される指標を小さくする方が、ドラム2の表面に堆積する脱りんスラグの厚みは小さくなるため、磁選の効率は上昇する。しかし、上述した指標を小さくし過ぎると、脱りんスラグの供給量pが小さくなって磁選の生産性が低下する。このため、p/vで示される指標は、一般的には0.01以上であることが望ましい。
さらに、磁選時の磁場強さであるが、磁場強さが強すぎると粒鉄や鉄酸化物(強磁性体のFeO-MnO粒子)が強力に磁化されて凝集し、凝集された内部に不純物粒子を巻き込み易くなり、磁選効率の低下を招く。一方、磁場強さが弱すぎると、粒鉄や鉄酸化物自体が磁石に磁着されなくなり、結果的に磁選効率が低下する。そのため、磁選時の磁場強さについては、500G〜2000Gの範囲とされることが好ましい。
上述した式(1)の関係を満足する場合には、粉砕後の脱りんスラグの粒子に単相粒子を可能な限り増やすことが可能になる。また、静電気や磁選時の磁場強さにより粉砕後の脱りんスラグの粒子同士が凝集を起こすこともない。それゆえ、脱りんスラグから再利用が困難なりんを排除して、効率良く粒鉄や酸化鉄などの有価物を回収することが可能となる。
次に、実施例および比較例を用いて、本実施形態にかかる有価物の回収方法の作用効果をさらに詳しく説明する。
実施例および比較例は、転炉型の脱りん処理装置で発生した脱りんスラグを、2種類の粉砕機を用いて2段階で粉砕し、粒度が異なる脱りんスラグの粒子を得たものである。
この実施例および比較例に用いる脱りんスラグは、
換算Fe2O3=21.7wt%〜30.7wt%
CaO=35.8wt%〜40.3wt%
SiO2=16.2 wt%〜22.1wt%
P2O5=3.98wt%〜5.69wt%
の組成を備えたものであり、そのC/S(塩基度)は、1.62〜2.34となっている。
このような組成の粒子については、粗めと細かめの2段階の粉砕を行った。
なお、上述した2段階の粉砕のうち、1段目の粉砕(粗めの粉砕)は40mm未満(40mmアンダー)の粒径に粗く粉砕した後、吊り下げ型の磁選機を用いて大型の地金分を除去するものである。また、2段目の粉砕については、1段目の粉砕を行った粒子をボールミルを用いて処理するものである。なお、粒度分布の計測は、レーザ回折式の粒度分析計を用った。
さらに、上述した乾式の磁選機1は、直径が381mm、ドラム幅が305mmのドラム2を備えるものであって、フィーダ3の幅が220mmのものを用いている。この磁選機1のドラム2には、1500Gの永久磁石が5極設けられている。
この磁選機1を用いて乾式磁選を行った結果、磁着側(磁石側)に分離され、回収された有価物について、換算Fe2O3の計測を行い、換算Fe2O3が50wt%以上となる場合を合格、50wt%未満となる場合を不合格とした。この合否にかかる換算Fe2O3の閾値は、特開2004-174327号に示されるように回収された有価物を製鉄原料として用いるための条件として一般的なものである。
実施例および比較例の結果を、表1〜表3に示す。
なお、表1〜表3中の「50%体積粒径(すなわち、中位径D50)」、「G/D50」において適否を判断する際に、本発明で請求する範囲には含まれるが上限側に近い場合を「H」、下限側に近い場合を「L」、本発明で請求する範囲の中心側に位置する場合を「○」、請求する範囲より上側に外れている場合を「↑」、下側に外れている場合を「↓」と示している。
また、図2は、実際に回収された有価物の「換算Fe2O3」の計測値を縦軸に、またこの計測値が得られた時の「50%体積粒径(すなわち、中位径D50)」を横軸にとったものである。さらに、図3は、実際に回収された有価物の「換算Fe2O3」の計測値を縦軸に、またこの計測値が得られた時の「P/V」を横軸にとったものである。
表1、表2、及び図2から明らかなように、上述した50%体積粒径、言い換えれば粉砕後の脱りんスラグの中位径D50の値が20μm〜250μm(20μm以上であって、250μm以下)となる場合には、回収された有価物の換算Fe2O3が50wt%以上となる。ところが、50%体積粒径(D50)の値が250μmより大きい場合や、20μmを下回る場合は、有価物の換算Fe2O3が50wt%未満となり、有価物の回収効率が悪くなる。
また、表1、表3、及び図3から明らかなように、上述した「P/V」の値が1.0以下となる場合には、回収された有価物の換算Fe2O3が50wt%以上となる。ところが、「P/V」の値が1.0より大きい場合には、有価物の換算Fe2O3が50wt%未満となり、有価物の回収効率が悪くなる。
このことから、D50の値を20μm〜250μmとした上で、さらに上述した式(1)の関係を満足することができれば、換算Fe2O3が50wt%以上の有価物を回収でき、りん濃度が低くく高品質な有価物を効率良く得ることが可能であることがわかる。
なお、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。特に、今回開示された実施形態において、明示的に開示されていない事項、例えば、運転条件や操業条件、各種パラメータ、構成物の寸法、重量、体積など
は、当業者が通常実施する範囲を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能な値を採用している。
1 磁選機
2 ドラム
3 フィーダ

Claims (1)

  1. C/Sが1.5〜2.5となるように脱りんされた際に排滓された脱りんスラグを粉砕し、粉砕後に乾式で磁選することにより、前記脱りんスラグから粒鉄又は酸化鉄を含む有価物を回収する脱りんスラグの有価物回収方法であって、
    前記乾式の磁選には、水平方向を向く軸回りに回転する円筒状のドラムに対して、前記ドラムの外周面に粉砕後の脱りんスラグを供給することで磁選を行う磁選機を用いており、
    前記脱りんスラグを、当該脱りんスラグの粒子の中位径D50が20μm〜250μmとなるように粉砕し、
    前記ドラムに供給される脱りんスラグの供給量p[kg/s/m]と、前記ドラムの外周面の周速度v[m/s]とが、式(1)の関係を満たすようにした上で磁選を行う
    ことを特徴とする脱りんスラグからの有価物回収方法。
    [数1]
    p/v≦1.0 ・・・(1)
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