JP2017213145A - 打点推定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易かつ高精度に、ゴルフスイング時のゴルフクラブヘッドのフェース面上における打点を推定することが可能な打点推定装置を提供する。
【解決手段】グリップ、シャフト及びヘッドを有するゴルフクラブをスイングしてゴルフボールを打撃したときの前記ヘッドのフェース面上における打点を推定する打点推定装置が提供される。前記打点推定装置は、取得部と、推定部とを備える。前記取得部は、前記グリップ及び前記シャフトの少なくとも一方に取り付けられた角速度センサ及び加速度センサの少なくとも一方から出力される時系列のセンサデータを取得する。前記推定部は、前記センサデータに基づいて、前記シャフトの特性であるシャフト特性に応じて、前記打点を推定する。
【選択図】図5

Description

本発明は、ゴルフクラブをスイングしてゴルフボールを打撃したときのゴルフクラブヘッドのフェース面上における打点を推定する打点推定装置、方法及びプログラムに関する。
従来より、ゴルフスイング時のゴルフクラブヘッドのフェース面上における打点を推定する技術が提案されている。例えば、特許文献1は、フェース面の裏面に打撃時の振動を検出する複数のセンサを取り付け、これらのセンサの出力信号から打点を推定する装置を開示している。
国際公開第2009/069698号パンフレット
しかしながら、特許文献1の方法では、センサがヘッドに、より具体的には、フェース面の裏面側に取り付けられるため、センサの取り付けが困難となることがある。また、センサがヘッドに取り付けられる場合、センサの存在がゴルファーの自然なゴルフスイングを妨げ得る。
本発明は、簡易かつ高精度に、ゴルフスイング時のゴルフクラブヘッドのフェース面上における打点を推定することが可能な打点推定装置、方法及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明の第1観点に係る打点推定装置は、グリップ、シャフト及びヘッドを有するゴルフクラブをスイングしてゴルフボールを打撃したときの前記ヘッドのフェース面上における打点を推定する打点推定装置であって、取得部と、推定部とを備える。前記取得部は、前記グリップ及び前記シャフトの少なくとも一方に取り付けられた角速度センサ及び加速度センサの少なくとも一方から出力される時系列のセンサデータを取得する。前記推定部は、前記センサデータに基づいて、前記シャフトの特性であるシャフト特性に応じて、前記打点を推定する。
本発明の第2観点に係る打点推定装置は、第1観点に係る打点推定装置であって、前記推定部は、前記シャフト特性に応じて、前記センサデータから前記打点に依存する指標を導出し、前記指標に応じて、前記打点を推定する。
本発明の第3観点に係る打点推定装置は、第2観点に係る打点推定装置であって、前記推定部は、前記シャフト特性に応じて、特定の周波数を決定し、前記指標として、トゥ−ヒール方向又はこれに概ね平行な方向の軸周りの角速度のスペクトルの前記特定の周波数に対応する位相角、又は、フェース−バック方向又はこれに概ね平行な方向の加速度のスペクトルの前記特定の周波数に対応する位相角を導出し、前記位相角に応じて、前記打点の上下方向の位置を推定する。
本発明の第4観点に係る打点推定装置は、第1観点から第3観点のいずれかに係る打点推定装置であって、前記シャフト特性は、フレックスである。
本発明の第5観点に係る打点推定装置は、第1観点に係る打点推定装置であって、前記推定部は、前記センサデータから前記打点に依存する指標を導出し、前記指標及び前記シャフト特性に応じて、前記打点を推定する。
本発明の第6観点に係る打点推定装置は、第5観点に係る打点推定装置であって、前記推定部は、前記指標を説明変数とし、前記打点を目的変数とする複数の回帰式の中から、前記シャフト特性に応じて、特定の回帰式を選択し、前記特定の回帰式に前記センサデータから導出された前記指標を代入することにより、前記打点を推定する。
本発明の第7観点に係る打点推定装置は、第5観点又は第6観点に係る打点推定装置であって、前記シャフト特性は、フレックス、トルク、調子及び重量の少なくとも1つである。
本発明の第8観点に係る打点推定装置は、グリップ、シャフト及びヘッドを有するゴルフクラブをスイングしてゴルフボールを打撃したときの前記ヘッドのフェース面上における打点を推定する打点推定装置であって、取得部と、推定部とを備える。前記取得部は、前記グリップ及び前記シャフトの少なくとも一方に取り付けられた角速度センサ及び加速度センサの少なくとも一方から出力される時系列のセンサデータを取得する。前記推定部は、前記センサデータに基づいて、前記打点を推定する。前記推定部は、前記センサデータに基づいて、前記打点が前記フェース面上において慣性主軸付近に存在するか否かを判定する。
本発明の第9観点に係る打点推定装置は、第8観点に係る打点推定装置であって、前記推定部は、前記センサデータから前記打点に依存する指標を導出し、前記指標に応じて、前記打点が前記フェース面上において前記慣性主軸付近に存在するか否かを判定する。
本発明の第10観点に係る打点推定装置は、第9観点に係る打点推定装置であって、前記推定部は、前記指標として、トゥ−ヒール方向又はこれに概ね平行な方向の軸周りの角速度の所定のモード又は所定の周波数に対応するスペクトルの大きさ、又は、フェース−バック方向又はこれに概ね平行な方向の加速度の所定のモード又は所定の周波数に対応するスペクトルの大きさを導出し、前記スペクトルの大きさに応じて、前記打点が前記フェース面上において前記慣性主軸付近に存在するか否かを判定する。
本発明の第11観点に係る打点推定装置は、グリップ、シャフト及びヘッドを有するゴルフクラブをスイングしてゴルフボールを打撃したときの前記ヘッドのフェース面上における打点を推定する打点推定装置であって、取得部と、推定部とを備える。前記取得部は、前記グリップ及び前記シャフトの少なくとも一方に取り付けられた角速度センサ及び加速度センサの少なくとも一方から出力される時系列のセンサデータを取得する。前記推定部は、前記センサデータに基づいて、前記打点を推定する。前記推定部は、前記センサデータから導出される第1の指標に応じて、前記打点を前記フェース面上に定義される複数の領域のいずれかに分類し、前記センサデータから導出される第2の指標が閾値を超える場合に、前記打点を前記複数の領域に含まれる別の領域に再分類する。
本発明の第12観点に係る打点推定プログラムは、グリップ、シャフト及びヘッドを有するゴルフクラブをスイングしてゴルフボールを打撃したときの前記ヘッドのフェース面上における打点を推定する打点推定プログラムであって、以下のステップをコンピュータに実行させる。
(1)前記グリップ及び前記シャフトの少なくとも一方に取り付けられた角速度センサ及び加速度センサの少なくとも一方から出力される時系列のセンサデータを取得するステップ。
(2)前記センサデータに基づいて、前記シャフトの特性であるシャフト特性に応じて、前記打点を推定するステップ。
本発明の第13観点に係る打点推定プログラムは、グリップ、シャフト及びヘッドを有するゴルフクラブをスイングしてゴルフボールを打撃したときの前記ヘッドのフェース面上における打点を推定する打点推定プログラムであって、以下のステップをコンピュータに実行させる。
(1)前記グリップ及び前記シャフトの少なくとも一方に取り付けられた角速度センサ及び加速度センサの少なくとも一方から出力される時系列のセンサデータを取得するステップ。
(2)前記センサデータに基づいて、前記打点を推定するステップ。
また、(2)のステップは、前記センサデータに基づいて、前記打点が前記フェース面上において慣性主軸付近に存在するか否かを判定するステップを含む。
本発明の第14観点に係る打点推定プログラムは、グリップ、シャフト及びヘッドを有するゴルフクラブをスイングしてゴルフボールを打撃したときの前記ヘッドのフェース面上における打点を推定する打点推定プログラムであって、以下のステップをコンピュータに実行させる。
(1)前記グリップ及び前記シャフトの少なくとも一方に取り付けられた角速度センサ及び加速度センサの少なくとも一方から出力される時系列のセンサデータを取得するステップ。
(2)前記センサデータに基づいて、前記打点を推定するステップ。
また、(2)のステップは、前記センサデータから導出される第1の指標に応じて、前記打点を前記フェース面上に定義される複数の領域のいずれかに分類し、前記センサデータから導出される第2の指標が閾値を超える場合に、前記打点を前記複数の領域に含まれる別の領域に再分類するステップを含む。
本発明によれば、ゴルフクラブのグリップ及びシャフトの少なくとも一方に取り付けられた角速度センサ及び加速度センサの少なくとも一方から出力される時系列のセンサデータに基づいて、ゴルフクラブヘッドのフェース面上における打点が推定される。従って、センサの取り付けが比較的容易となるばかりか、センサの存在がゴルフスイングの妨げとなりにくい。その結果、簡易かつ高精度にゴルフスイング時の打点を推定することができる。
また、フェース面上におけるゴルフボールの打撃の影響は、シャフトを介してヘッドから、グリップ又はシャフトの少なくとも一方に取り付けられているセンサへ伝えられることになる。従って、センサから出力されるセンサデータの波形は、シャフトの特性の影響を受け易い。この点、第1観点及び第12観点によれば、シャフトの特性に応じて打点が推定されるため、より高精度に打点を推定することができる。
また、フェース面上において、ヘッドの慣性主軸付近でゴルフボールが打撃された場合には、ヘッドの回転が生じにくく、このときのセンサデータの波形には、フェース面上のその他の場所で打撃されたときとは異なる傾向が現れ得る。例えば、ヘッドの慣性主軸付近で打撃されたときのセンサデータには、高周波成分が発生しにくい。この点、第8観点及び第13観点によれば、センサデータに基づいて、打点がフェース面上においてヘッドの慣性主軸付近に存在するか否かが判定される。従って、より高精度に打点を推定することができる。
また、第11観点及び第14観点によれば、センサデータから導出される第1の指標に応じて、打点がフェース面上に定義される複数の領域のいずれかに分類される。また、センサデータから導出される第2の指標が閾値を超える場合に、打点が複数の領域に含まれる別の領域に再分類される。従って、様々な観点から、高精度に打点を推定することができる。
本発明の一実施形態に係る打点推定装置を備えるスイング分析システムを示す図。 図1のスイング分析システムの機能ブロック図。 ゴルフクラブのグリップを基準とするxyz局所座標系を説明する図。 (A)アドレス状態を示す図。(B)トップ状態を示す図。(C)インパクト状態を示す図。(D)フィニッシュ状態を示す図。 打点推定処理の流れを示すフローチャート。 ヘッドのフェース面を示す図。 打点推定処理に含まれる、打点の属する領域の分類処理の流れを示すフローチャート。 フェース面の下部、上部及び慣性主軸付近で打撃した場合のヘッドの挙動を説明する図。 フェース面の下部及び上部で打撃した場合の位相スペクトルを示すグラフ。 第1の指標を説明する図。 第2の指標を説明する図。 第3の指標を説明する図。 第4の指標を説明する図。 第5の指標を説明する図。 打点推定処理の正答率を示すグラフ(参考例)。 打点推定処理の正答率を示す別のグラフ(実施例)。 角速度ωxのスペクトルの4次モードのピーク周波数の発生頻度をシャフトのフレックス毎に示すグラフ。
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係る打点推定装置、方法及びプログラムについて説明する。
<1.スイング分析システムの概略構成>
図1及び図2に、本実施形態に係る打点推定装置2を備えるスイング分析システム100の全体構成を示す。スイング分析システム100は、ゴルフクラブ4を用いたゴルファー7によるゴルフスイングを分析するシステムである。打点推定装置2には、ゴルファー7がゴルフクラブ4をスイングしてゴルフボールを打撃したときの、ヘッド41のフェース面41a(図6参照)上におけるゴルフボールの打点(衝突位置)を推定する機能が搭載されている。打点推定装置2により推定された打点の情報は、例えば、ゴルフの練習時にゴルファー7がどれだけスイートエリアでボールを捉えられているのか等を把握するのに使用することができる。或いは、ゴルフクラブ4のフィッティングを支援する用途でも使用することができる。分析の対象となるデータの収集は、ゴルフクラブ4のグリップ42に取り付けられたセンサユニット1により行われ、打点推定装置2は、このセンサユニット1とともに、スイング分析システム100を構成する。
以下、センサユニット1及び打点推定装置2の構成について説明した後、打点推定処理の流れについて説明する。
<1−1.センサユニットの構成>
センサユニット1は、図1及び図3に示すとおり、ゴルフクラブ4のグリップ42におけるヘッド41と反対側の端部に取り付けられており、グリップ42の挙動を計測する。なお、ゴルフクラブ4は、一般的なゴルフクラブであり、シャフト40と、シャフト40の一端に設けられたヘッド41と、シャフト40の他端に設けられたグリップ42とから構成される。センサユニット1は、スイング動作の妨げとならないよう、小型且つ軽量に構成されている。センサユニット1は、ゴルフクラブ4の外側に取り付けることができ、ゴルフクラブ4に対して着脱自在に構成することができる。
図2に示すように、センサユニット1には、加速度センサ11及び角速度センサ12が搭載されている。また、センサユニット1には、これらのセンサ11,12から出力されるセンサデータを外部の打点推定装置2に送信するための通信装置10も搭載されている。なお、本実施形態では、通信装置10は、スイング動作の妨げにならないように無線式であるが、ケーブルを介して有線式に打点推定装置2に接続するようにしてもよい。
加速度センサ11及び角速度センサ12はそれぞれ、xyz局所座標系における加速度及び角速度を計測する。より具体的には、加速度センサ11は、x軸、y軸及びz軸方向のグリップ42の加速度ax,ay,azを計測する。角速度センサ12は、x軸、y軸及びz軸周りのグリップ42の角速度ωx,ωy,ωzを計測する。これらのセンサデータは、所定のサンプリング周期Δtの時系列データとして取得される。なお、xyz局所座標系は、図3に示すとおりに定義される3軸直交座標系である。すなわち、z軸は、シャフト40の延びる方向に一致し、ヘッド41からグリップ42に向かう方向が、z軸正方向である。y軸は、ゴルフクラブ4のアドレス時の飛球方向にできる限り沿うように、すなわち、フェース−バック方向に概ね沿うように配向され、バック側からフェース側に向かう方向がy軸正方向である。x軸は、y軸及びz軸に直交するように、すなわち、トゥ−ヒール方向に概ね沿うように配向され、ヒール側からトゥ側に向かう方向がx軸正方向である。従って、x軸及びz軸は、フェース面41aに概ね平行な平面内に含まれる。
なお、ゴルフクラブのスイング動作は、一般に、アドレス、トップ、インパクト、フィニッシュの順に進む。アドレスとは、図4(A)に示すとおり、ゴルフクラブ4のヘッド41をボール近くに配置した初期の状態を意味し、トップとは、図4(B)に示すとおり、アドレスからゴルフクラブ4をテイクバックし、最もヘッド41が振り上げられた状態を意味する。インパクトとは、図4(C)に示すとおり、トップからゴルフクラブ4が振り下ろされ、ヘッド41がボールと衝突した瞬間の状態を意味し、フィニッシュとは、図4(D)に示すとおり、インパクト後、ゴルフクラブ4を前方へ振り抜いた状態を意味する。
また、トゥ−ヒール方向、フェース−バック方向及びトップ−ソール方向とは、基準状態を基準として定義される。基準状態とは、シャフト40の延びる方向が水平面に対して垂直な平面(以下、基準垂直面)に含まれ、且つ所定のライ角及びロフト角で水平面上にヘッド41が載置された状態である。所定のライ角及びロフト角は、例えば、製品のカタログに記載されている。そして、基準垂直面と水平面との交線の方向が、トゥ−ヒール方向であり、このトゥ−ヒール方向に対して垂直であり且つ水平面に対して平行な方向が、フェース−バック方向である。また、水平面に対して垂直な方向をトップ−ソール方向と称する。なお、本実施形態の説明においては、特に断らない限り、「左右」はトゥ−ヒール方向を意味し、トゥ側が左、ヒール側が右である。また、特に断らない限り、「上下」はトップ−ソール方向を意味し、トップ側が上、ソール側が下である。
本実施形態では、加速度センサ11及び角速度センサ12からのセンサデータは、通信装置10を介してリアルタイムに打点推定装置2に送信される。しかしながら、例えば、センサユニット1内の記憶装置にセンサデータを格納しておき、スイング動作の終了後に当該記憶装置からセンサデータを取り出して、打点推定装置2に受け渡すようにしてもよい。
<1−2.打点推定装置の構成>
図2を参照しつつ、打点推定装置2の構成について説明する。打点推定装置2は、ハードウェアとしては汎用のパーソナルコンピュータであり、例えば、デスクトップ型コンピュータ、ノート型コンピュータ、タブレットコンピュータ、スマートフォンとして実現される。打点推定装置2は、CD−ROM、USBメモリ等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体20から、或いはインターネット等のネットワークを介して、打点推定プログラム3を汎用のコンピュータにインストールすることにより製造される。打点推定プログラム3は、センサユニット1から送られてくるセンサデータに基づいてゴルフスイングを分析し、フェース面41a上における打点を推定するためのソフトウェアである。打点推定プログラム3は、打点推定装置2に後述する動作を実行させる。
打点推定装置2は、表示部21、入力部22、記憶部23、制御部24及び通信部25を備える。そして、これらの部21〜25は、バス線26を介して接続されており、相互に通信可能である。本実施形態では、表示部21は、液晶ディスプレイ等で構成され、後述する情報をユーザに対し表示する。なお、ここでいうユーザとは、ゴルファー7自身やそのインストラクター等の、分析結果を必要とする者の総称である。また、入力部22は、マウス、キーボード、タッチパネル等で構成することができ、打点推定装置2に対するユーザからの操作を受け付ける。
記憶部23は、ハードディスク、フラッシュメモリ等の不揮発性の記憶装置により構成される。記憶部23内には、打点推定プログラム3が格納されている他、センサユニット1から送られてくるセンサデータが保存される。また、記憶部23内には、打点の推定に用いられる回帰式の係数を示すデータ(以下、係数データ)28が格納されている。係数データ28の詳細については、後述する。通信部25は、打点推定装置2と外部装置との通信を可能にする通信インターフェースであり、センサユニット1からデータを受信する。
制御部24は、CPU、ROMおよびRAM等から構成することができる。制御部24は、記憶部23内の打点推定プログラム3を読み出して実行することにより、仮想的にデータ取得部24A、打点推定部24B、ミスショット判定部24C及び結果出力部24Dとして動作する。各部24A〜24Dの動作の詳細については、後述する。
<2.打点推定処理>
続いて、図5を参照しつつ、スイング分析システム100により実行される打点推定処理について説明する。図5は、打点推定処理の流れを示すフローチャートである。打点推定処理は、ユーザから打点推定処理の実行が命令された時に開始する。本実施形態では、フェース面41a上に定義されるDth−Dts平面(図6参照)内での打点の座標(Dth,,Dts)が特定される。Dth−Dts平面は、フェースセンターFcを原点とし、トゥ側からヒール側に向かう方向がDth軸正方向であり、ソール側からトップ側に向かう方向がDts軸正方向である。
まず、ステップS1では、データ取得部24Aにより、センサユニット1から出力される時系列のセンサデータが取得される。より具体的には、ゴルファー7により、上述のセンサユニット1付きゴルフクラブ4がスイングされる。このとき、センサユニット1により、ゴルフスイング中の加速度ax,ay,az及び角速度ωx,ωy,ωzの時系列データを含むセンサデータが検出される。これらのセンサデータは、センサユニット1の通信装置10を介して打点推定装置2に送信される。一方、打点推定装置2側では、データ取得部24Aが通信部25を介してこれを受信し、記憶部23内に格納する。本実施形態では、少なくともアドレスからフィニッシュまでの時系列のセンサデータが収集される。
次に、ステップS2では、データ取得部24Aにより、ステップS1のゴルフスイングに用いられたゴルフクラブ4のシャフト40のフレックスを示す情報が取得される。フレックスとは、シャフト40の特性の1つであり、シャフト40の硬さ(曲げ剛性)を表す指標である。本実施形態では、データ取得部24Aは、表示部21上に所定の画面を表示させ、当該画面上でユーザにシャフト40のフレックスの種類を質問し、フレックスの種類を入力させる。質問の形式は、選択肢となるフレックスの種類の一覧をユーザに提示し、その中から回答を選択させる選択形式とすることが好ましい。なお、フレックスを示す情報は、ステップS7において、後述する指標φ2を算出する時に参照される。
続くステップS3では、打点推定部24Bが、記憶部23内に格納されているセンサデータに基づいて、インパクト、トップ及びアドレスの時刻ti,tt,taを導出する。なお、角速度や加速度等の時系列データに基づくインパクト、トップ及びアドレスの時刻ti,tt,taの算出のアルゴリズムとしては、様々なものが公知であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
続くステップS4では、打点推定部24Bが、記憶部23内に格納されているセンサデータから、インパクト付近の分析期間における加速度ax,ay,az及び角速度ωx,ωy,ωzの時系列データ(分析データ)を抽出する。ここでいう分析期間とは、本実施形態では、インパクトの時刻tiから(インパクトの時刻ti+T1)までの期間である。例えば、T1=500msとすることができる。なお、分析期間は、インパクトの時刻tiよりも以前の期間を含むものであってもよい。
続くステップS5では、打点推定部24Bが、ステップS4で取得された分析データをスペクトル解析する。具体的には、分析データに含まれる加速度ax,ay,az及び角速度ωx,ωy,ωzの時系列データを高速フーリエ変換し、加速度ax,ay,az及び角速度ωx,ωy,ωzの各々についてスペクトル(振幅スペクトル及び位相スペクトルを含む)を導出する。
続くステップS6では、打点推定部24Bが、ステップS4,S5で取得された分析データ及びそのスペクトルから、打点を推定するための指標Cth1,Cth2,・・・,CthN及びCts1,Cts2,・・・,CtsMを導出する。指標Cth1,Cth2,・・・,CthNは、トゥ−ヒール方向のボールの打点Dthを推定するための指標であり、指標Cts1,Cts2,・・・,CtsMは、トップ−ソール方向のボールの打点Dtsを推定するための指標である。指標Cth1,Cth2,・・・,CthN及びCts1,Cts2,・・・,CtsMは、ボールがフェース面41a上のどこで衝突したかに応じて値が変化する指標であり、打点に依存する指標である。また、指標Cth1,Cth2,・・・,CthN及びCts1,Cts2,・・・,CtsMの多くは、分析データの波形の特徴(分析データのスペクトルの特徴を含む)を定量的に表す特徴量である。本実施形態に係る指標Cth1,Cth2,・・・,CthN及びCts1,Cts2,・・・,CtsMの詳細については、まとめて後述する。
続くステップS7では、打点推定部24Bが、ステップS4,S5で取得された分析データ及びそのスペクトルに基づいて、フェース面41a上における打点を複数の領域A1〜A8(図6参照)のいずれかに分類する。図6においては、領域A1〜A8の境界線が点線で示されている。このうち、領域A3,A4は、フェース面41a上においてトゥ−ヒール方向のセンター付近(トゥ−ヒール方向にフェースセンターFc付近であり、スイートスポット付近でもある)に広がる領域であり、上側の領域が領域A3であり、下側の領域が領域A4である。また、領域A7,A8は、ヘッド41の3本の慣性主軸のうち最もトゥ−ヒール方向に近い軸をフェース面41a上に投影した線(以下、単に慣性主軸という)に沿って広がる領域である。慣性主軸は、フェース面41a上においてトゥ−ヒール方向に対し45°よりも小さい角度を為して傾いており、トゥ上からヒール下に向けて延びている。領域A7,A8は、慣性主軸付近に広がる領域であり、トゥ上の領域が領域A7であり、トゥ下の領域が領域A8である。また、領域A1,A2,A5,A6は、フェース面41a上における残りの領域のうち、それぞれトゥ上、トゥ下、ヒール上、ヒール下に位置する領域である。
ステップS7では、打点を領域A1〜A8に分類するための指標として、4つの指標f1,φ1,φ2,Hが導出される。まず、指標f1,φ1は、打点のフェース面41a上におけるトゥ−ヒール方向の位置を判定するための指標である。φ2は、打点のフェース面41a上における上下方向の位置を判定するための指標である。Hは、打点が慣性主軸付近に存在しているか、言い換えると、領域A7,A8に属するか否かを判定するための指標である。そして、ステップS7では、算出された指標f1,φ1,φ2,Hに応じて、打点が領域A1〜A8のいずれかに分類され(ステップS71〜S78)、さらにその後、当該分類が正しいかどうかの見直しが行われる(ステップS79)。より具体的には、ステップS79では、例外条件が満たされる場合に、打点を領域A1〜A8に含まれる別の領域に再分類する例外処理が実行される。
より具体的には、ステップS7の打点の分類処理は、図7に示すサブステップS71〜S79に従って進行する。まず、ステップS71として、打点推定部24Bは、角速度ωzのスペクトルに基づいて、1次モードのピーク周波数f1、すなわち、1次の固有振動数f1を導出する(図10参照)。そして、f1が所定値以上、本実施形態では、f1≧40Hzである場合には、ボールの打点がトゥ−ヒール方向にセンター付近の領域A3,A4のいずれかに含まれると判定し、処理をステップS78に進める。その他の場合には、処理をステップS72に進める。なお、トゥ−ヒール方向にセンター付近でボールの衝突が起こった場合には、ヘッド41及びシャフト40には捩じりモードが発生しにくい。また、ゴルフクラブの種類に応じて差はあるものの、捩じりモードの1次のピーク周波数は、通常、概ね25Hzとなる。従って、1次のピーク周波数f1がかかる値から大きく離れている場合には、ボールがトゥ−ヒール方向にセンター付近で衝突したと推定することができる。ステップS71は、この原理を利用している。
ステップS72では、打点推定部24Bは、角速度ωzのスペクトルに基づいて、1次モードのピーク周波数f1に対応する位相角φ1を導出する(図10参照)。そして、φ1が所定の範囲内にある、本実施形態では、−50°≦φ1≦5°である場合には、ボールの打点がトゥ−ヒール方向にセンター付近の領域A3,A4のいずれかに含まれると判定し、処理をステップS78に進める。その他の場合には、処理をステップS73に進める。なお、ボールがトゥ−ヒール方向にフェースセンターFcからトゥ側にずれて衝突した場合と、ヒール側にずれて衝突した場合とでは、位相角φ1が互いに90°ずれた捩じれ周期に伴う、分析データの波形が発生すると考えられる。これに対し、トゥ−ヒール方向にフェースセンターFc付近で衝突した場合には、位相角φ1が0°付近になる。従って、位相角φ1が0°付近、ここでは−50°≦φ1≦5°の場合には、ボールがトゥ−ヒール方向にセンター付近で衝突したと推定することができる。
ステップS73では、打点推定部24Bは、ωxの振幅スペクトルに基づいて、高次モード(例えば3次や4次モード)又はこれに対応する周波数におけるωxの振幅スペクトルの大きさを表す指標Hを導出する。本実施形態では、指標Hとして、4次のモードが現れると考えられる周波数帯である150Hz〜350Hzにおけるωxの振幅スペクトルの積分値が算出される。そして、Hが所定の閾値以下であるかを判定し、当該閾値以下である場合には、ボールの打点が慣性主軸付近の領域A7,A8のいずれかに含まれると判定し、処理をステップS75に進める。その他の場合には、ボールの打点が残りの領域A1,A2,A5,A6のいずれかに含まれると判定し、処理をステップS74に進める。なお、ボールがフェース面41a上において慣性主軸付近で衝突した場合にはヘッド41が余り回転せず、上部で衝突した場合にはフェース面41aがより後方へ倒れ、下部で衝突した場合にはフェース面41aがより起立する(図8参照)。その結果、ボールがフェース面41a上において慣性主軸付近で衝突した場合には、ωxの時系列データには高周波成分が発生し難い傾向にある。ステップS73は、この原理を利用して、高周波のモードでの振幅スペクトルの大きさを表す指標Hの大小に応じて、打点がフェース面41a上において慣性主軸付近に存在するか否かを判定している。
なお、ステップS73においては、打点が慣性主軸付近に存在するか否かを判定するための指標Hとして、角速度ωxに代えて、高次モードに対応する加速度ayの振幅スペクトルの大きさを表す指標を用いることもできる。
ステップS74では、打点推定部24Bは、上述の位相角φ1が所定値より大きいか、本実施形態では、−5°より大きいかを判定する。そして、−5°より大きい場合には、ボールの打点がトゥ側の領域A1,A2に含まれると判定し、処理をステップS77に進める。その他の場合には、ボールの打点がヒール側の領域A5,A6に含まれると判定し、処理をステップS76に進める。なお、ボールがフェースセンターFcからトゥ側にずれて衝突した場合には、位相角φ1が正となるような分析データの波形が発生し、ヒール側にずれて衝突した場合には、位相角φ1が負となるような分析データの波形が発生すると考えられる。従って、位相角φ1が正か負かで、ボールがフェース面41a上においてトゥ側、ヒール側のどちらで衝突したかを推定することができる。
ステップS75では、ステップS74と同様の判定が行われる。具体的には、ステップS75では、打点推定部24Bは、上述の位相角φ1が所定値より大きいか否かを判定し、大きい場合には、ボールの打点がトゥ側の領域A7に含まれると判定し、その他の場合には、ヒール側の領域A8に含まれると判定する。ステップS75の後、処理はステップS79に進む。
ステップS76では、打点推定部24Bは、角速度ωxのスペクトルに基づいて、高次モード(典型的には、3次や4次)が現れると考えられる周波数帯に含まれる特定の周波数fmに対応する位相角φ2を導出する。本実施形態では、位相角φ2は、4次モードが現れると考えられる200Hz付近の位相角である。そして、打点推定部24Bは、φ2が所定値以上である、本実施形態では、0°≦φ2の場合に、ボールの打点が上側の領域A5に含まれると判定する。一方、φ2が所定値より小さい、本実施形態では、0°>φ2の場合には、ボールの打点が下側の領域A6に含まれると判定する。なお、打点がフェースセンターFcから上側にずれている場合及び下側にずれている場合の角速度ωxの位相角のグラフは、図9のようになる。従って、特定の周波数fmにおける位相角φ2に注目したとき、位相角φ2が所定値以上か否かで、上打点か下打点かを推定することができる。
なお、ステップS76においては、打点の上下方向の位置を判定するための指標φ2として、角速度ωxに代えて、加速度ayのスペクトルの特定の周波数fmに対応する位相角を用いることもできる。
また、本実施形態では、特定の周波数fmは、シャフト40の特性の1つであるフレックスに応じて決定される。具体的には、打点推定部24Bは、記憶部23内に予め格納されている以下の表1に、ステップS2で指定されたフレックスを照合することにより、周波数fmを決定する。なお、表1はあるヘッドの種類における周波数fmを決定するための表であるため、ヘッドに種類に応じて、周波数fmを決定するための表を記憶しておいても構わない。この場合、データ取得部24Aによりヘッドの種類をユーザに入力させ、入力されたヘッドの種類に応じて、複数のヘッドにそれぞれ対応する表1のような複数の表の中から、周波数fmを決定するための特定の表を選択する。
フェース面41a上におけるボールの打撃の影響は、シャフト40を介してヘッド41かグリップ42に取り付けられているセンサユニット1へ伝えられることになる。従って、センサユニット1から出力されるセンサデータの波形は、シャフト40の特性の影響を受けやすい。この点、本実施形態に係るステップS76では、打点の上下方向の位置を判定するための指標φ2がフレックスを考慮して決定されるため、指標φ2による打点の推定の精度が高められている。なお、表1の情報は、例えば、予め多数回の試打を行い、このときのデータに基づいて、指標φ2を決定するための最適な周波数をパラメータスタディにより算出することができる。
ステップS77では、ステップS76と同様の判定が行われる。具体的には、ステップS77では、打点推定部24Bは、上述の位相角φ2が所定値以上であるか否かを判定し、所定値以上である場合には、ボールの打点が上側の領域A1に含まれると判定し、所定値より小さい場合には、下側の領域A2に含まれると判定する。ステップS77の後、処理はステップS79に進む。
また、ステップS78でも、ステップS76,S77と同様の判定が行われる。具体的には、ステップS78では、打点推定部24Bは、上述の位相角φ2が所定値以上であるか否かを判定し、所定値以上である場合には、ボールの打点が上側の領域A3に含まれると判定し、所定値より小さい場合には、下側の領域A4に含まれると判定する。ステップS78において打点が領域A3に含まれると判定された場合には、処理はステップS79に進む。その他の場合には、ステップS7は終了する。
ステップS79の例外処理は、ステップS71〜S78での領域の分類の妥当性を別の指標からチェックし、誤っていると判断される場合には、適宜修正を行うステップである。具体的には、打点推定部24Bは、記憶部23内に予め格納されている表2の情報に従って、ステップS71〜S78で分類された領域が左欄に含まれるか否かを判定し、含まれる場合には、表2中のその右側の例外条件の少なくとも1つが満たされるか否かを判定し、満たされる場合には、表2中のさらにその右側に示されている領域へと打点を再分類する。
本実施形態では、表2に示されるとおり、ステップS79の例外処理により、打点の上下方向の位置が修正される。そのため、ここで参照される指標は、(少なくともステップS71〜S78により特定されたトゥ−ヒール方向の打点の位置においては、)上下方向の打点の位置との相関が高い指標であり、本実施形態では、ステップS6で算出された指標の一部である後述される指標Cts2〜Cts5,Cts8,Cts10である。また、例外条件は、指標が閾値を超えるか否かにより判定される。以上の処理が終わると、ステップS7は終了する。
続くステップS8では、打点推定部24Bは、ステップS6で導出された指標Cth1,Cth2,・・・,CthNに応じて、フェース面41a上におけるトゥ−ヒール方向のボールの打点Dthを推定する。より具体的には、打点Dthを目的変数とし、指標Cth1,Cth2,・・・,CthNを説明変数とする以下の式に従って、打点Dthが算出される。ただし、ここで使用される係数kth0,kth1,kth2,・・・,kthNの値は、領域A1〜A8毎に定められている。従って、ステップS8では、これらの複数の係数のセットの中から、ステップS7で最終的に分類された領域に対応する係数のセットが選択され、打点の推定に使用される。
th=kth0+kth1・Cth1+kth2・Cth2+・・・+kthN・CthN (1)
係数kth0,kth1,kth2,・・・,kthNの値は、実験により算出され、係数データ28として記憶部23内に予め記憶されている。具体的には、多数の試打を行い、各試打時の打点Dth及び指標Cth1,Cth2,・・・,CthNを算出し、これを重回帰分析することにより、係数kth0,kth1,kth2,・・・,kthNが特定される。重回帰分析に用いる打点は、例えば、複数台のカメラを用いてゴルフスイングの様子を撮影し、得られた画像を画像処理することによって高精度に決定することができる。また、本実験では、各試打時の打点は、ステップS7と同様のアルゴリズムに従って、領域A1〜A8のいずれかに分類される。そして、これらの領域A1〜A8毎に重回帰分析を実行することにより、それぞれの領域内又はその近傍に打点が属する場合に適した打点推定用の係数kth0,kth1,kth2,・・・,kthNを算出する。
同様に、打点推定部24Bは、ステップS6で導出された指標Cts1,Cts2,・・・,CtsMに応じて、フェース面41a上におけるトップ−ソール方向のボールの打点Dtsを推定する。より具体的には、打点Dtsを目的変数とし、指標Cts1,Cts2,・・・,CtsMを説明変数とする以下の式に従って、打点Dtsが算出される。ただし、ここで使用される係数kts0,kts1,kts2,・・・,ktsMの値も、領域A1〜A8毎に定められている。従って、ステップS8では、これらの複数の係数のセットの中から、ステップS7で最終的に分類された領域に対応する係数のセットが選択され、打点の推定に使用される。なお、係数kts0,kts1,kts2,・・・,ktsMの値も、係数kth0,kth1,kth2,・・・,kthNの値の場合と同様の実験により予め算出され、係数データ28として記憶部23内に予め記憶されている。
ts=kts0+kts1・Cts1+kts2・Cts2+・・・+ktsM・CtsM (2)
なお、必ずしも打点Dthの推定に用いられる全ての指標Cth1,Cth2,・・・,CthNが、打点Dthと高い相関を有する必要はない。一部に相関の低い指標が存在したとしても、その場合には、そのような指標に対応する重回帰式の係数kthiが小さく設定されることになる。従って、少なくとも一部に相関の高い指標が含まれる限り、打点Dthの推定値の精度は維持される。勿論、相関が低い指標Cthiについては、重回帰式から省略してもよい。打点Dtsを推定するための指標Cts1,Cts2,・・・,CtsMに関しても同様である。
続くステップS9では、ミスショット判定部24Cにより、ミスショット判定が行われる。具体的には、ミスショット判定部24Cは、ステップS6で算出された指標Cth1〜Cth5,Cth8〜Cth10及びCts1〜Cts5,Cts8〜Cts10が、それぞれ所定の範囲内にあるか否かを判定する。そして、指標Cth1〜Cth5,Cth8〜Cth10及びCts1〜Cts5,Cts8〜Cts10が所定の範囲外にある場合に、ミスショットであると判定する。なお、本実施形態では、ミスショット判定に使用される閾値(上述の所定の範囲を定める境界値)は、領域A1〜A8毎に定められており、ステップS9では、ステップS7で最終的に分類された領域に対応する閾値に基づいて、ミスショット判定が行われる。また、本実施形態では、指標Cth1〜Cth5,Cth8〜Cth10及びCts1〜Cts5,Cts8〜Cts10のうちの少なくとも1つが所定の範囲外にある場合に、ミスショットであると判定される。
また、ステップS9では、ミスショット判定部24Cにより、別の観点からもミスショット判定が行われる。すなわち、ステップS8で導出された打点(Dth,Dts)が所定の範囲外にある場合、例えば、−40mm≦Dth≦40mm、かつ、−30mm≦Dts≦30mmが満たされない場合に、ミスショットであると判定される。
以上の処理によりミスショットであると判定された場合には、処理はステップS11に進む。そうでない場合には、処理はステップS10に進む。
ステップS10では、結果出力部24Dが、ステップS8で導出された打点(Dth,Dts)の情報を表示部21上に表示させる。このとき、打点の座標を数値で表示してもよいし、これに代えて又は加えて、フェース面41aを示す図形の上に打点の位置を示す図形を重ねた画像を生成し、打点を図形的に表示してもよい。一方、ステップS11では、結果出力部24Dは、「フェースの端部に当たったため、打点を推定できません」等のメッセージを表示部21上に表示させる。ステップS10,S11の後、打点推定処理は終了する。
<2−1.指標>
以下、本実施形態に係る指標Cth1,Cth2,・・・,CthN及びCts1,Cts2,・・・,CtsMについて説明する。本実施形態では、N=M=11であり、さらに、指標Cthi=Ctsiである(i=1,2,・・・,11)。
<2−1−1.角速度ωzのスペクトルの1次のピーク振幅>
本実施形態に係る第1の指標Cth1=Cts1は、シャフト40方向の軸周りの角速度、すなわち、ωzのスペクトルの1次モードのピーク振幅である(図10参照)。この指標は、シャフト40の捩じり成分を表している。また、本発明者が行った実験によると、この指標は、左右方向の打点Dthとの間で高い相関が確認された。なお、本実験では、本実施形態に係るゴルフクラブ4と同様の、グリップ端に加速度センサ及び角速度センサを装着したゴルフクラブを用いて、1名のゴルファーに多数回(計約30球)のゴルフスイングを行わせ、加速度及び角速度のセンサデータを取得した。このとき、サンプリング周期Δt=1msとされ、ti−2s〜ti+0.5s間、計測が行われた。センサデータは、打点がフェース面41a上に全体的に分散されるようにして取得した。そして、かかる計測データに基づいて、指標Cth1,Cth2,・・・,CthN及びCts1,Cts2,・・・,CtsMが算出された。また、同時に複数台のカメラを用いてゴルフスイングの様子を撮影し、これにより特定された打点を真値とした。そして、この打点の真値と指標Cth1=Cts1との相関を調べた。なお、以下で述べる第2〜第5及び第8〜第10の指標の相関に関する検証結果も、本実験を通して得たものである。
<2−1−2.加速度ayのスペクトルの2次のピーク振幅>
本実施形態に係る第2の指標Cth2=Cts2は、飛球線方向の加速度、すなわち、ayのスペクトルの2次モードのピーク振幅である(図11参照)。この指標は、シャフト40の撓み成分を表している。また、本発明者が行った実験によると、この指標は、上下方向の打点Dts及び左右方向の打点Dthの両方に対し、高い相関が確認された。
<2−1−3.角速度ωxのスペクトルの2次のピーク振幅>
本実施形態に係る第3の指標Cth3=Cts3は、トゥ−ヒール方向の軸周りの角速度、すなわち、ωxのスペクトルの2次モードのピーク振幅である(図12参照)。この指標は、シャフト40の撓み成分を表している。また、本発明者が行った実験によると、この指標は、上下方向の打点Dts及び左右方向の打点Dthの両方に対し、高い相関が確認された。また、特に、上下方向の打点Dtsとの間の相関が高かった。
<2−1−4.加速度azのスペクトルの所定の周波数帯での最大振幅>
本実施形態に係る第4の指標Cth4=Cts4は、シャフト40方向の加速度、すなわち、azのスペクトルの所定の周波数帯(50〜100Hz付近)での最大振幅である(図13参照)。この指標は、シャフト40の縦方向の振動成分を表している。また、本発明者が行った実験によると、この指標は、上下方向の打点Dtsとの間で高い相関が確認された。
<2−1−5.インパクト直後の角速度ωyの最大値>
本実施形態に係る第5の指標Cth5=Cts5は、飛球線方向の軸周りの角速度、すなわち、ωyのインパクト直後(例えば、時刻tiから0.1秒後)の最大値である(図14参照)。この指標は、ヘッド41のせん断成分を表している。また、本発明者が行った実験によると、この指標は、上下方向の打点Dts及び左右方向の打点Dthの両方に対し、一定以上の相関が確認された。
<2−1−6.インパクト時の角速度ωx
本実施形態に係る第6の指標Cth6=Cts6は、インパクト時のトゥ−ヒール方向の軸周りの角速度、すなわち、インパクト時のωxである。この指標は、ゴルファーのタイプや能力を評価するための指標となる。
<2−1−7.インパクト時の角速度ωz
本実施形態に係る7つ目の指標Cth7=Cts7は、インパクト時のシャフト40方向の軸周りの角速度、すなわち、インパクト時のωzである。この指標は、ゴルファーのタイプや能力を評価するための指標となる。
<2−1−8.角速度ωxの振幅>
本実施形態に係る第8の指標Cth8=Cts8は、トゥ−ヒール方向の軸周りの角速度、すなわち、ωxの振幅である。本実施形態では、所定の期間(インパクトから0.1秒後まで)における最大値と最小値との差である。なお、第1〜第5の指標と同様の検証を行ったところ、この指標は、上下方向の打点Dtsとの間で高い相関が確認された。
<2−1−9.角速度ωyの振幅>
本実施形態に係る第9の指標Cth9=Cts9は、フェース−バック方向の軸周りの角速度、すなわち、ωyの振幅である。本実施形態では、所定の期間(インパクトから0.1秒後まで)における最大値と最小値との差である。なお、第1〜第5の指標と同様の検証を行ったところ、この指標は、左右方向の打点Dthとの間で高い相関が確認された。
<2−1−10.角速度ωzの振幅>
本実施形態に係る第10の指標Cth10=Cts10は、z軸周りの角速度、すなわち、ωzの振幅である。本実施形態では、所定の期間(インパクトから0.1秒後まで)における最大値と最小値との差である。なお、第1〜第5の指標と同様の検証を行ったところ、この指標は、左右方向の打点Dthとの間で高い相関が確認された。
<2−1−11.インパクト時のヘッド速度vh
本実施形態に係る第11の指標Cth11=Cts11は、インパクト時のヘッド速度vhである。ヘッド速度vhは、加速度ax,ay,az及び角速度ωx,ωy,ωzのデータがあれば算出可能であり、様々な計算方法が知られているため、ここでは、詳細な説明を省略する。
<2−2.検証>
以下、上述の打点推定処理の精度の検証結果について説明する。本発明者らは、上述したゴルフクラブ4と同様の、グリップ端に加速度センサ及び角速度センサを装着したゴルフクラブを用いて、5名のゴルファーにテストスイングを行わせた。そして、その結果、計441球分の加速度及び角速度のセンサデータを取得した。なお、ここでのセンサデータは、打点がフェース面上に全体的に分散されるようにして取得された。また、以上のセンサデータに加え、上述した複数台のカメラを用いたシステムにより高精度に特定される打点Dth,Dts(真値)のデータも取得した。
そして、ステップS7で使用される位相角φ2をフレックスに応じて変化させずに一律(200Hz)の値とするとともに、ステップS79の例外処理を省略した以外は、図5に示すフローチャートに従って、センサデータから打点Dth,Dts(実験値)を推定した。さらに、打点Dth,Dtsの実験値と真値とを比較し、誤差を算出した。図15は、左右方向の打点Dth及び上下方向の打点Dtsのそれぞれについて、誤差が±10mmの範囲内にある場合及び±5mmの範囲内にある場合を正答としたときの正答率を示すグラフである。
また、図5に示すフローチャートと同様のアルゴリズムに従って、打点Dth,Dts(実験値)を推定した。図16は、このときの実験値を用いて、図15と同様の正答率を計算した結果を示すグラフである。図15及び図16の結果からは、指標φ2をシャフトの特性に応じて変化させること、及び例外処理の優位性が確認された。
また、図17は、以上の計441球分のセンサデータを対象とする、角速度ωxのスペクトルの4次モードのピーク周波数の発生頻度を示すグラフである。図17では、シャフトのフレックス毎のグラフが描かれている。そして、同図から明らかなとおり、フレックスが異なると、角速度ωxのスペクトルの4次モードのピーク周波数の値も異なることが分かる。従って、図17からは、打点の上下を分類するための指標φ2を決定するための周波数を変化させることの意義を理解することができる。
<3.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。例えば、以下の変更が可能である。また、以下の変形例の要旨は、適宜組み合わせることができる。
<3−1>
上記実施形態では、ステップS8において、領域A1〜A8毎に、打点Dth,tsを算出するための重回帰式が用意された。しかしながら、領域A1〜A8による分類に加えて、シャフト40の特性による分類によっても、ステップS8で使用される重回帰式を異なるものとしてもよい。すなわち、重回帰式の係数のセットが、例えば、領域の分類数×シャフト特性の分類数の数だけ用意されることになる。このような場合には、係数データ28を決定するために予め行われる実験において、新たな分類毎に重回帰分析を実行し、これにより得られた係数データを記憶部23内に格納しておけばよい。
本変形例は、例えば、以下のように実装することができる。すなわち、ステップS8において、打点推定部24Bは、記憶部23内に格納されている多数の重回帰式の中から、ステップS2で入力されたフレックスと、ステップS7で最終的に決定された領域とに対応する特定の重回帰式を選択する。そして、この特定の重回帰式に、ステップS6で導出された指標Cth1,Cth2,・・・,CthN及びCts1,Cts2,・・・,CtsMを代入することにより、打点Dth,Dtsを推定する。
また、領域A1〜A8による分類を省略し、シャフト40の特性のみに応じて、ステップS8で使用される重回帰式が変わるようにすることができる。
上述したとおり、フェース面41a上におけるボールの打撃の影響は、シャフト40を介してヘッド41からグリップ42に取り付けられているセンサユニット1へ伝えられる。従って、センサデータの波形は、シャフト40の特性の影響を受けやすい。この点、本変形例では、シャフト40の種類毎に重回帰式が定められており、シャフトの特性に応じて重回帰式が選択されるため、打点の推定の精度が高められている。
なお、本変形例でいうシャフト40の特性は、上述したフレックスの他、トルク、調子等に応じて分類することもできる。勿論、トルクだけ、調子だけで分類することもできるし、フレックス、トルク及び調子を任意に組み合わせて分類することもできる。トルクとは、シャフト40のねじれやすさ(ねじり剛性)を表す指標である。調子とは、シャフト40においてよくしなる(剛性が低い)点がどこにあるかを表す指標であり、調子の種類には、先調子、元調子、中調子等がある。先調子とは、相対的にシャフト40のティップ側(ヘッド側)の剛性が低いことを意味し、元調子とは、バット側(グリップ側)の剛性が低いことを意味し、中調子とは、相対的に中央付近の剛性が低いことを意味する。
<3−2>
打点Dth,Dtsを求めるための指標Cth,Ctsは、上述した例に限られず、打点Dth,Dtsに依存する(好ましくは、打点Dth,Dtsとの相関の大きい)任意の指標とすることができる。また、例えば、以下の指標(1)〜(5)の指標も、打点Dth,Dtsの推定のための指標とすることができる。
(1)ωx,ayのスペクトルの1次モードのピーク振幅(特に、上下方向の打点Dtsの推定に適している)
(2)ωyのスペクトルの2次モードのピーク振幅(特に、上下方向の打点Dtsの推定に適している)
(3)インパクト直後のωxの最大値(特に、上下方向の打点Dtsの推定に適している)
(4)ωx,ayのスペクトルの高周波のモード(例えば3次や4次モード)のピーク振幅及び位相角の少なくとも一方(特に、上下方向の打点Dtsの推定に適している)
(5)ωzのスペクトルの高周波のモード(例えば3次や4次モード)のピーク振幅及び位相角の少なくとも一方(特に、左右方向の打点Dthの推定に適している)
<3−3>
上記実施形態では、加速度センサ11及び角速度センサ12の2つを有するセンサユニット1が使用されたが、センサユニット1を他の構成とすることもできる。例えば、角速度のデータのみから打点を推定する場合には、加速度センサ11を省略することができるし、逆に、加速度のデータのみから打点を推定する場合には、角速度センサ12を省略することもできる。
<3−4>
センサユニット1の取り付け場所は、グリップ42に限られず、シャフト40に取り付けてもよい。
<3−5>
上記実施形態では、打点を求めるための回帰式として重回帰式が用いられたが、単回帰式を用いることもできる。また、線形回帰式ではなく、非線形回帰式を用いてもよい。打点と指標との関係の非線形性を評価するには、例えば、以下の方法を用いることができる。
(1)回帰式に説明変数のN乗項や(N≧2)、相互作用項を設ける。
(2)機械学習(ニューラルネットワーク)を構築する。
<3−6>
上記実施形態では、センサユニット1の局所座標系は、図3のとおり設定されたが、任意に設定することができる。また、打点の座標を定義するための軸も、Dth軸及びDts軸に限られず、任意に設定することができ、例えば、フェース面41a上における慣性主軸を第1軸とし、これと直交する軸を第2軸とすることができる。また、打点の位置を、座標ではなく、例えば領域A1〜A8のような領域で特定することもできる。
1 センサユニット
11 加速度センサ
12 角速度センサ
2 打点推定装置(コンピュータ)
24A データ取得部(取得部)
24B 打点推定部(推定部)
3 打点推定プログラム
4 ゴルフクラブ
40 シャフト
41 ヘッド
41a フェース面
42 グリップ

Claims (14)

  1. グリップ、シャフト及びヘッドを有するゴルフクラブをスイングしてゴルフボールを打撃したときの前記ヘッドのフェース面上における打点を推定する打点推定装置であって、
    前記グリップ及び前記シャフトの少なくとも一方に取り付けられた角速度センサ及び加速度センサの少なくとも一方から出力される時系列のセンサデータを取得する取得部と、
    前記センサデータに基づいて、前記シャフトの特性であるシャフト特性に応じて、前記打点を推定する推定部と
    を備える、
    打点推定装置。
  2. 前記推定部は、前記シャフト特性に応じて、前記センサデータから前記打点に依存する指標を導出し、前記指標に応じて、前記打点を推定する、
    請求項1に記載の打点推定装置。
  3. 前記推定部は、前記シャフト特性に応じて、特定の周波数を決定し、前記指標として、トゥ−ヒール方向又はこれに概ね平行な方向の軸周りの角速度のスペクトルの前記特定の周波数に対応する位相角、又は、フェース−バック方向又はこれに概ね平行な方向の加速度のスペクトルの前記特定の周波数に対応する位相角を導出し、前記位相角に応じて、前記打点の上下方向の位置を推定する、
    請求項2に記載の打点推定装置。
  4. 前記シャフト特性は、フレックスである、
    請求項1から3のいずれかに記載の打点推定装置。
  5. 前記推定部は、前記センサデータから前記打点に依存する指標を導出し、前記指標及び前記シャフト特性に応じて、前記打点を推定する、
    請求項1に記載の打点推定装置。
  6. 前記推定部は、前記指標を説明変数とし、前記打点を目的変数とする複数の回帰式の中から、前記シャフト特性に応じて、特定の回帰式を選択し、前記特定の回帰式に前記センサデータから導出された前記指標を代入することにより、前記打点を推定する、
    請求項5に記載の打点推定装置。
  7. 前記シャフト特性は、フレックス、トルク、調子及び重量の少なくとも1つである、
    請求項5又は6に記載の打点推定装置。
  8. グリップ、シャフト及びヘッドを有するゴルフクラブをスイングしてゴルフボールを打撃したときの前記ヘッドのフェース面上における打点を推定する打点推定装置であって、
    前記グリップ及び前記シャフトの少なくとも一方に取り付けられた角速度センサ及び加速度センサの少なくとも一方から出力される時系列のセンサデータを取得する取得部と、
    前記センサデータに基づいて、前記打点を推定する推定部と
    を備え、
    前記推定部は、前記センサデータに基づいて、前記打点が前記フェース面上において慣性主軸付近に存在するか否かを判定する、
    打点推定装置。
  9. 前記推定部は、前記センサデータから前記打点に依存する指標を導出し、前記指標に応じて、前記打点が前記フェース面上において前記慣性主軸付近に存在するか否かを判定する、
    請求項8に記載の打点推定装置。
  10. 前記推定部は、前記指標として、トゥ−ヒール方向又はこれに概ね平行な方向の軸周りの角速度の所定のモード又は所定の周波数に対応するスペクトルの大きさ、又は、フェース−バック方向又はこれに概ね平行な方向の加速度の所定のモード又は所定の周波数に対応するスペクトルの大きさを導出し、前記スペクトルの大きさに応じて、前記打点が前記フェース面上において前記慣性主軸付近に存在するか否かを判定する、
    請求項9に記載の打点推定装置。
  11. グリップ、シャフト及びヘッドを有するゴルフクラブをスイングしてゴルフボールを打撃したときの前記ヘッドのフェース面上における打点を推定する打点推定装置であって、
    前記グリップ及び前記シャフトの少なくとも一方に取り付けられた角速度センサ及び加速度センサの少なくとも一方から出力される時系列のセンサデータを取得する取得部と、
    前記センサデータに基づいて、前記打点を推定する推定部と
    を備え、
    前記推定部は、前記センサデータから導出される第1の指標に応じて、前記打点を前記フェース面上に定義される複数の領域のいずれかに分類し、前記センサデータから導出される第2の指標が閾値を超える場合に、前記打点を前記複数の領域に含まれる別の領域に再分類する、
    打点推定装置。
  12. グリップ、シャフト及びヘッドを有するゴルフクラブをスイングしてゴルフボールを打撃したときの前記ヘッドのフェース面上における打点を推定する打点推定プログラムであって、
    前記グリップ及び前記シャフトの少なくとも一方に取り付けられた角速度センサ及び加速度センサの少なくとも一方から出力される時系列のセンサデータを取得するステップと、
    前記センサデータに基づいて、前記シャフトの特性であるシャフト特性に応じて、前記打点を推定するステップと
    をコンピュータに実行させる、
    打点推定プログラム。
  13. グリップ、シャフト及びヘッドを有するゴルフクラブをスイングしてゴルフボールを打撃したときの前記ヘッドのフェース面上における打点を推定する打点推定プログラムであって、
    前記グリップ及び前記シャフトの少なくとも一方に取り付けられた角速度センサ及び加速度センサの少なくとも一方から出力される時系列のセンサデータを取得するステップと、
    前記センサデータに基づいて、前記打点を推定するステップと、
    をコンピュータに実行させ、
    前記打点を推定するステップは、前記センサデータに基づいて、前記打点が前記フェース面上において慣性主軸付近に存在するか否かを判定するステップを含む、
    打点推定プログラム。
  14. グリップ、シャフト及びヘッドを有するゴルフクラブをスイングしてゴルフボールを打撃したときの前記ヘッドのフェース面上における打点を推定する打点推定プログラムであって、
    前記グリップ及び前記シャフトの少なくとも一方に取り付けられた角速度センサ及び加速度センサの少なくとも一方から出力される時系列のセンサデータを取得するステップと、
    前記センサデータに基づいて、前記打点を推定するステップと、
    をコンピュータに実行させ、
    前記打点を推定するステップは、前記センサデータから導出される第1の指標に応じて、前記打点を前記フェース面上に定義される複数の領域のいずれかに分類し、前記センサデータから導出される第2の指標が閾値を超える場合に、前記打点を前記複数の領域に含まれる別の領域に再分類するステップを含む、
    打点推定プログラム。
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