JP2017211667A - 化合物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の一実施形態は、長期間使用しても、画像ボケの発生を抑制することが可能な感光体を提供することを目的とする。【解決手段】感光体(10)は、導電性支持体(31)上に、電荷発生物質を含む電荷発生層(35)及び電子輸送物質を含む電荷輸送層(37)が形成されており、電子輸送物質は、一般式(1)で表される化合物を含む。【選択図】図1

Description

本発明の一実施形態は、感光体、画像形成装置及びプロセスカートリッジに関する。
近年、電子写真方式を用いる情報処理システム機は、目覚ましく発展している。特に、情報をデジタル信号に変換した後、光により情報を記録するレーザープリンター、デジタル複写機は、画質、信頼性が著しく向上している。さらに、これらは、高速化技術との融合によりフルカラー印刷が可能なレーザープリンターあるいはデジタル複写機へと応用されてきている。このため、感光体は、高画質化と高耐久化を両立させることが要求されている。
感光体としては、有機感光体(OPC)が一般に広く応用されている。有機感光体の層構成は、単層構造と機能分離型積層構造に大別される。
電子写真プロセスにおける信頼性の高い帯電方式は、コロナ放電によるものであり、ほとんどの複写機、プリンターは、この方式が採用されている。
特許文献1には、導電性基体上に、感光層を設けた電子写真感光体が開示されている。このとき、感光層は、電子輸送剤である一般式〔3〕で表されるナフタレンテトラカルボン酸誘導体を含有する。
しかしながら、長期間使用すると、画像ボケが発生するという問題がある。
一方、特許文献2には、式(Ia)で表されるジカルボキシイミドが開示されている。
本発明の一実施形態は、上記従来技術が有する問題に鑑み、長期間使用しても、画像ボケの発生を抑制することが可能な感光体を提供することを目的とする。
本発明の一実施形態は、感光体において、導電性支持体上に、電荷発生物質及び電子輸送物質を含む感光層が形成されており、前記電子輸送物質は、一般式
(式中、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基であり、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基であり、R及びRが、それぞれ独立に、置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基である場合、R及びRは、共同で環を形成してもよく、Xは、単結合、置換若しくは無置換のアリーレン基又は置換若しくは無置換のヘテロアリーレン基である。)
で表される化合物を含む。
本発明の一実施形態によれば、長期間使用しても、画像ボケの発生を抑制することが可能な感光体を提供することができる。
感光体の層構成の一例を示す断面図である。 感光体の層構成の他の例を示す断面図である。 感光体の層構成の他の例を示す断面図である。 画像形成装置の一例を示す概略図である。 画像形成装置の他の例を示す概略図である。 プロセスカートリッジの一例を示す概略図である。 2,3−チオフェンジカルボン酸無水物の赤外透過スペクトルである。 N−(1−メチルヘキシル)−2,3−チオフェンジカルボン酸イミドの赤外透過スペクトルである。 N−(3−トリフルオロメチルフェニル)−2,3−チオフェンジカルボン酸イミドの赤外透過スペクトルである。 N−(2−トリフルオロメチルフェニル)−2,3−チオフェンジカルボン酸イミドの赤外透過スペクトルである。 5−ブロモ−N−(1−メチルヘキシル)−2,3−チオフェンジカルボン酸イミドの赤外透過スペクトルである。 化学式(1−9)で表される化合物の赤外透過スペクトルである。 化学式(1−15)で表される化合物の赤外透過スペクトルである。 化学式(1−4)で表される化合物の赤外透過スペクトルである。 化学式(1−12)で表される化合物の赤外透過スペクトルである。 化学式(1−14)で表される化合物の赤外透過スペクトルである。 オキソチタニウムフタロシアニンのX線回折スペクトルである。
次に、本発明を実施するための形態を説明する。
図1に、感光体の層構成の一例を示す。
感光体(10)は、導電性支持体(31)上に、電荷発生層(35)及び電荷輸送層(37)が順次積層されている。このとき、電荷輸送層(37)は、結着樹脂及び電子輸送物質を含み、電子輸送物質は、一般式(1)で表される化合物を含む。これにより、長期間使用しても、画像ボケの発生を抑制することができる。
長期間使用しても、画像ボケの発生を抑制することができる理由は、現時点では明らかになっていないが、一般式(1)で表される化合物に含まれるイミド基は、塩基性の強い基であるので、画像ボケの原因物質と考えられているオゾンに対して電気的に中和する中和効果に起因すると推測される。さらに、一般式(1)で表される化合物に含まれる硫黄原子は、電子密度が高いため、イミド基の塩基性効果との相乗効果により、優れた中和効果及び電荷輸送機能を発現していると推測される。また、一般式(1)で表される化合物は、他の電荷輸送物質と併用することにより、感度をさらに向上させることができ、長期間使用しても、画像ボケの発生をさらに抑制することができる。
また、一般式(1)で表される化合物は、電子輸送物質であるため、電荷輸送層(37)が正孔輸送物質をさらに含むことが好ましい。これにより、感光体(10)は、両極性帯電に対応することができる。
なお、電荷発生層(35)及び電荷輸送層(37)が積層される順序を逆にしてもよい。
一般式(1)で表される化合物は、例えば、以下のようにして、合成することができる。まず、チオフェン−2,3−ジカルボン酸誘導体(A)を、無水酢酸中、50〜200℃で反応させて、チオフェン−2,3−ジカルボン酸無水物誘導体(B)を合成する。
次に、チオフェン−2,3−ジカルボン酸無水物誘導体(B)とアミン誘導体を50〜180℃で反応させて、2,3−チオフェンジカルボン酸イミド誘導体(C)を合成する。
(式中、Yは、水素原子又はハロゲン原子である。)
さらに、2,3−チオフェンジカルボン酸イミド誘導体(C)を、有機溶媒中、パラジウム触媒の存在下、50〜150℃で二量化させて、一般式(1)で表される化合物を合成する。
(式中、Zは、水素原子、ハロゲン原子、一般式
(式中、Rは、水素原子又はアルキル基であり、Rがアルキル基である場合、2つのRは共同で環を形成してもよい。)
で表される基又は一般式
(式中、R'は、アルキル基である。)
で表される基である。)
パラジウム触媒としては、特に限定されないが、Bis(acetonitrile)palladium(II) Dichloride、Bis(benzonitrile)palladium(II) Dichloride、[1,1'−Bis(diphenylphosphino) ferrocene]palladium(II)、Bis(tri−tert−butylphosphine)palladium(0)、Palladium(II) Acetate、Tetrakis(triphenylphosphine)palladium(0)等が挙げられる。
有機溶媒としては、特に限定されないが、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロナフタレン、酢酸、ピリジン、メチルピリジン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン等が挙げられる。
なお、例えば、特許文献2に記載されている合成方法を用いて、2,3−チオフェンジカルボン酸イミド誘導体(C)を合成することができる。
また、例えば、ジメチルスルホキシド中、パラジウム触媒及びフッ化銀の存在下、2,3−チオフェンジカルボン酸イミド誘導体(C)を二量化させることにより、Xが単結合である一般式(1)で表される化合物を合成することができる(J.Am Chem.Soc.2006,128,10930−10933参照)。
さらに、例えば、トルエン、キシレン、THF等の溶媒中、ビスボロン酸誘導体又はビス有機スズ誘導体、パラジウム触媒の存在下、2,3−チオフェンジカルボン酸イミド誘導体(C)を二量化させることにより、Xが置換又は無置換のアリーレン基である一般式(1)で表される化合物を合成することができる(Macromolecules 2008,41,6012−6018、J.Chem.Soc.Chem.Commun.1979,866参照)。
また、例えば、DMSO中、ジヨード誘導体、パラジウム触媒、フッ化カリウム、硝酸銀の存在下、2,3−チオフェンジカルボン酸イミド誘導体(C)を二量化させることにより、Xが置換又は無置換のアリーレン基である一般式(1)で表される化合物を合成することができる(Journal of Physics:Conference Series,2010,232,012010参照)。
一般式(1)におけるアルキル基としては、特に限定されないが、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、2−ヘプチル基、ウンデカニル基等が挙げられる。
一般式(1)における芳香族炭化水素基としては、特に限定されないが、ベンゼン、ビフェニル、ナフタレン、アントラセン、フルオレン、ピレン等の芳香族環由来の1価基、ピリジン、キノリン、チオフェン、フラン、オキサゾール、オキサジアゾール、カルバゾール等の芳香族複素環由来の1価基が挙げられる。
一般式(1)におけるハロゲン原子としては、特に限定されないが、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
一般式(1)におけるアリーレン基としては、特に限定されないが、ベンゼン、ビフェニル、ナフタレン、アントラセン、フルオレン、ピレン等の芳香族環由来の2価基、ピリジン、キノリン、チオフェン、フラン、オキサゾール、オキサジアゾール、カルバゾール等の芳香族複素環由来の2価基が挙げられる。
一般式(1)における置換基としては、上記のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等のアルコキシ基、フルオロアルキル基、上記のハロゲン原子、ジアルキルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ニトロ基、上記の芳香族炭化水素基、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン等の芳香族複素環由来の1価基等が挙げられる。
一般式(1)で表される化合物としては、特に限定されないが、化学式(1−1)〜(1−28)で表される化合物等が挙げられる。
正孔輸送物質は、低分子正孔輸送物質を含むことが好ましい。
低分子正孔輸送物質としては、特に限定されないが、オキサゾール誘導体、イミダゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体等が挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、一般式(2)〜(5)で表される化合物が好ましい。
(式中、Xは、単結合又はビニレン基であり、R102は、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基であり、Ar101は、置換又は無置換の芳香族炭化水素基であり、R101は、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基であり、R101が置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基である場合、Ar101及びR101は、共同で環を形成してもよく、Aは、一般式
若しくは一般式
(式中、R103及びR104は、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子又は一般式
(式中、R105及びR106は、それぞれ独立に、置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基であり、R105及びR106は、共同で環を形成してもよい。)
で表される基である。)
で表される基、9−アントリル基又は置換若しくは無置換のカルバゾリル基であり、q及びqは1以上3以下の整数であり、qが2又は3である場合、複数のR103は、同一であってもよいし、異なっていてもよく、qが2又は3である場合、複数のR104は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。)
(式中、R108、R109及びR110は、それぞれ独立に、水素原子、アミノ基、アルコキシ基、チオアルコキシ基、アリールオキシ基、メチレンジオキシ基、置換若しくは無置換のアルキル基、ハロゲン原子又は置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基であり、R107は、水素原子、アルコキシ基、置換若しくは無置換のアルキル基又はハロゲン原子であり、r、s、t及びuは、それぞれ独立に、1以上4以下の整数であり、sが2以上4以下の整数である場合、複数のR107は、同一であってもよいし、異なっていてもよく、rが2以上4以下の整数である場合、複数のR108は、同一であってもよいし、異なっていてもよく、uが2以上4以下の整数である場合、複数のR109は、同一であってもよいし、異なっていてもよく、tが2以上4以下の整数である場合、複数のR110は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。)
(式中、Yは、単結合又はビニレン基であり、R111は、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基であり、Ar102は、置換又は無置換の芳香族炭化水素基であり、R112は、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基であり、R112が置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基である場合、Ar102及びR112は、同で環を形成してもよく、R113は、置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基であり、Ar103は、一般式
又は一般式
(式中、R114及びR115は、水素原子、アルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子であり、q及びqは1以上3以下の整数であり、qが2又は3である場合、複数のR114は、同一であってもよいし、異なっていてもよく、qが2又は3である場合、複数のR115は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。)
で表される基である。)
(式中、Zは、単結合又はビニレン基であり、R116は、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基であり、Ar104は、置換又は無置換の2価の芳香族炭化水素基であり、R117は、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基であり、Zは、一般式
若しくは一般式
(式中、R118及びR119は、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、一般式
(式中、R120及びR121は、それぞれ独立に、置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基であり、共同で環を形成してもよい)
で表される基であり、q及びqは1以上3以下の整数であり、qが2又は3である場合、複数のR118は、同一であってもよいし、異なっていてもよく、qが2又は3である場合、複数のR119は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。)
で表される基、9−アントリル基又は置換若しくは無置換のカルバゾリル基である。)
電子輸送物質は、一般式(1)で表される化合物以外の低分子電子輸送物質をさらに含んでいてもよい。
一般式(1)で表される化合物以外の低分子電子輸送物質としては、特に限定されないが、クロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−インデノ−4H−インデノ[1、2−b]チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド等が挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、一般式(6)〜(9)で表される化合物が好ましい。
(式中、R122及びR123は、それぞれ独立に、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基である。)
(式中、R124は、置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換のアリール基であり、R125は、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基、置換若しくは無置換のアルコキシ基又は置換若しくは無置換のアリールオキシ基である。)
(式中、R127及びR128は、それぞれ独立に、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基である。)
(式中、R129及びR130は、それぞれ独立に、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基である。)
電荷輸送物質は、高分子電荷輸送物質をさらに含んでいてもよい。
高分子電荷輸送物質としては、特に限定されないが、ポリ(N−ビニルカルバゾール)及びその誘導体、ポリ(γ−カルバゾリルエチルグルタメート)及びその誘導体、ピレン−ホルムアルデヒド縮合物及びその誘導体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレン等が挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、トリアリールアミン構造を主鎖及び/又は側鎖に有するポリカーボネートが好ましい。
結着樹脂としては、特に限定されないが、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂等が挙げられる。
電荷輸送層(37)の厚さは、解像度・応答性の点から、25μm以下であることが好ましい。なお、電荷輸送層(37)の厚さは、通常、5μm以上である。
電荷輸送層(37)は、結着樹脂及び電子輸送物質を含む組成物を有機溶媒中に溶解又は分散させた塗布液を電荷発生層(35)上に塗布した後、乾燥させることにより形成することができる。
有機溶媒としては、特に限定されないが、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトン等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
組成物を有機溶媒中に溶解又は分散させる際に用いる分散機としては、特に限定されないが、ボールミル、アトライター、サンドミル、超音波分散機等が挙げられる。
塗布液の塗布方法としては、特に限定されないが、浸漬法、スプレーコート法、ビートコート法、ノズルコート法、スピナーコート法、リングコート法等が挙げられる。
導電性支持体(31)としては、体積固有抵抗が1×1010Ω・cm以下の導電性を示すものであれば、特に限定されないが、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金等の金属、酸化スズ、酸化インジウム等の金属酸化物を、蒸着又はスパッタリングすることにより、フィルム状又は円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレス鋼等の板及びこれらを押し出し、引き抜き等の工法により素管化した後、切削、超仕上げ、研摩等の表面処理をした管等を用いることができる。
また、特開昭52−36016号公報に開示されているエンドレスニッケルベルト、エンドレスステンレスベルトも、導電性支持体(31)として、用いることができる。
さらに、支持体上に、導電性粉体を結着樹脂中に分散している導電層が形成されているものも、導電性支持体(31)として用いることができる。
導電性粉体としては、特に限定されないが、カーボンブラック、アセチレンブラック、
アルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀等の金属の粉体、導電性酸化スズ、ITO等の金属酸化物の粉体等が挙げられる。
結着樹脂としては、特に限定されないが、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂等が挙げられる。
導電層は、導電性粉体と結着樹脂を有機溶媒中に溶解又は分散させた塗布液を支持体上に塗布した後、乾燥させることにより形成することができる。
有機溶媒としては、特に限定されないが、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メチルエチルケトン、トルエン等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
組成物を有機溶媒中に溶解又は分散させる際に用いる分散機としては、特に限定されないが、ボールミル、アトライター、サンドミル、超音波分散機等が挙げられる。
また、円筒基体上に、樹脂中に導電性粉体を分散させた熱収縮チューブにより導電性層が形成されているものも、導電性支持体(31)として、用いることができる。
樹脂としては、特に限定されないが、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、テフロン(登録商標)等が挙げられる。
電荷発生層(35)は、電荷発生物質を含む。
電荷発生物質としては、特に限定されないが、シーアイピグメントブルー25(カラーインデックスCI 21180)、シーアイピグメントレッド41(CI 21200)、シーアイアシッドレッド52(CI 45100)、シーアイベーシックレッド3(CI 45210)、カルバゾール骨格を有するアゾ顔料(特開昭53−95033号公報参照)、ジスチリルベンゼン骨格を有するアゾ顔料(特開昭53−133445号公報参照)、トリフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料(特開昭53−132347号公報参照)、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−21728号公報参照)、オキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−12742号公報参照)、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−22834号公報参照)、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−17733号公報参照)、ジスチリルオキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−2129号公報参照)、ジスチリルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−14967号公報参照)、ベンズアントロン骨格を有するアゾ顔料などのアゾ顔料、シーアイピグメントブルー16(CI 74100)、Y型オキソチタニウムフタロシアニン(特開昭64−17066号公報参照)、A(β)型オキソチタニウムフタロシアニン、B(α)型オキソチタニウムフタロシアニン、I型オキソチタニウムフタロシアニン(特開平11−21466号公報参照)、II型クロロガリウムフタロシアニン(飯島他,日本化学会第67春季年会,1B4,04(1994))、V型ヒドロキシガリウムフタロシアニン(大門他,日本化学会第67春季年会,1B4,05(1994))、X型無金属フタロシアニン(米国特許第3816118号参照)等のフタロシアニン系顔料、シーアイバットブラウン5(CI 73410)、シーアイバットダイ(CI 73030)等のインジコ系顔料、アルゴスカーレットB(バイエル社製)、インタンスレンスカーレットR(バイエル社製)等のペリレン顔料等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
電荷発生層(35)は、結着樹脂をさらに含んでいてもよい。
結着樹脂としては、特に限定されないが、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリアクリルアミド、ポリビニルベンザール、ポリエステル、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリフェニレンオキシド、ポリアミド、ポリビニルピリジン、セルロース系樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。
電荷発生物質に対する結着樹脂の質量比は、通常、0〜5であり、0.1〜3であることが好ましい。
電荷発生層(35)の厚さは、通常、0.01〜5μmであり、0.1〜2μmであることが好ましい。
電荷発生層(35)は、電荷発生物質を含む組成物を有機溶媒中に溶解又は分散させた塗布液を導電性支持体(31)上に塗布した後、乾燥させることにより形成することができる。
有機溶媒としては、特に限定されないが、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセルソルブ、酢酸エチル、酢酸メチル、ジクロロメタン、ジクロロエタン、モノクロロベンゼン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、リグロイン等が挙げられる、二種以上併用してもよい。中でも、ケトン系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒が好ましい。
電荷発生物質を有機溶媒中に溶解又は分散させる際に用いる分散機としては、特に限定されないが、ボールミル、アトライター、サンドミル、超音波分散機等が挙げられる。
塗布液の塗布方法としては、特に限定されないが、浸漬法、スプレーコート法、ビートコート法、ノズルコート法、スピナーコート法、リングコート法等が挙げられる。
導電性支持体(31)と電荷発生層(35)の間に、下引き層がさらに形成されていてもよい。
下引き層は、結着樹脂を含む。
結着樹脂としては、電荷発生層(35)を形成する際に用いる塗布液に含まれる有機溶媒に対する耐性が高い樹脂であれば、特に限定されないが、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等の硬化型樹脂等が挙げられる。
下引き層は、金属酸化物の粉末をさらに含んでいてもよい。これにより、モアレを防止すると共に、残留電位を低減することができる。
金属酸化物としては、特に限定されないが、酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等が挙げられる。
下引き層は、結着樹脂を含む組成物を有機溶媒中に溶解又は分散させた塗布液を導電性支持体(31)上に塗布した後、乾燥させることにより形成することができる。
有機溶媒としては、特に限定されないが、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロエタン、シクロヘキサン等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
組成物を有機溶媒中に溶解又は分散させる際に用いる分散機としては、特に限定されないが、ボールミル、アトライター、サンドミル、超音波分散機等が挙げられる。
塗布液の塗布方法としては、特に限定されないが、浸漬法、スプレーコート法、ビードコート法、リングコート法等が挙げられる。
なお、塗布液を塗布する代わりに、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤等を用いて、下引き層を形成してもよい。
また、アルミニウム製の導電性支持体(31)を用いる場合、塗布液を塗布する代わりに、陽極酸化することにより、下引き層を形成してもよい。
さらに、塗布液を塗布する代わりに、真空薄膜作製法を用いて、ポリパラキシリレン(パリレン)等の有機物、SiO、SnO、TiO、ITO、CeO等の無機物を含む下引き層を形成してもよい。
下引き層の厚さは、通常、0〜5μmである。
図2に、感光体の層構成の他の例を示す。
感光体(10)は、導電性支持体(31)上に、感光層(33)が形成されている。このとき、感光層は、結着樹脂、電荷発生物質及び電子輸送物質を含む。
電荷発生物質は、電荷発生層(35)に含まれる電荷発生物質と同様である。
電子輸送物質は、電荷輸送層(37)に含まれる電子輸送物質と同様である。
感光層(33)は、電荷輸送層(37)と同様に、正孔輸送物質をさらに含むことが好ましい。
結着樹脂としては、電荷輸送層(37)に含まれる結着樹脂を単独で用いてもよいし、電荷発生層(35)に含まれる結着樹脂と併用してもよい。
結着樹脂に対する電荷発生物質の質量比は、通常、0.05〜0.4である。
結着樹脂に対する電荷輸送物質の質量比は、通常、0.05〜1.9であり、0.5〜1.5であることが好ましい。
感光層(33)の厚さは、通常、5〜25μmである。
感光層(33)は、結着樹脂、電子輸送物質及び電荷発生物質を含む組成物を有機溶媒中に溶解又は分散させた塗布液を導電性支持体(31)上に塗布した後、乾燥させることにより形成することができる。
有機溶媒としては、特に限定されないが、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロエタン、シクロヘキサン等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
組成物を有機溶媒中に溶解又は分散させる際に用いる分散機としては、特に限定されないが、ボールミル、アトライター、サンドミル、超音波分散機等が挙げられる。
塗布液の塗布方法としては、特に限定されないが、浸漬法、スプレーコート法、ビードコート法、リングコート法等が挙げられる。
図3に、感光体の層構成の他の例を示す。
感光体(10)は、電荷輸送層(37)上に、保護層(39)がさらに形成されている以外は、図1の感光体と同一の構成である。
保護層(39)は、結着樹脂を含む。
結着樹脂としては、特に限定されないが、ABS樹脂、ACS樹脂、オレフィン−ビニルモノマー共重合体、塩素化ポリエーテル、アリール樹脂、フェノール樹脂、ポリアセタール、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアクリレート、ポリアリルスルホン、ポリブチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、アクリル樹脂、ポリメチルベンテン、ポリプロピレン、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリスチレン、ポリアリレート、AS樹脂、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エポキシ樹脂等の樹脂が挙げられる。中でも、フィラーの分散性、残留電位、塗膜欠陥の点から、ポリカーボネート、ポリアリレートが好ましい。
保護層(39)は、フィラーをさらに含んでいてもよい。これにより、耐摩耗性を向上させることができる。
保護層(39)は、電荷輸送層(37)と同様に、電荷輸送物質をさらに含んでいてもよい。これにより、残留電位を低減すると共に、画質を向上させることができる。
保護層(39)は、結着樹脂を含む組成物を有機溶媒中に溶解又は分散させた塗布液を電荷輸送層(37)上に塗布した後、乾燥させることにより形成することができる。
有機溶媒としては、特に限定されないが、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトン等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
組成物を有機溶媒中に溶解又は分散させる際に用いる分散機としては、特に限定されないが、ボールミル、アトライター、サンドミル、超音波分散機等が挙げられる。
塗布液の塗布方法としては、特に限定されないが、浸漬法、スプレーコート法、ビートコート法、ノズルコート法、スピナーコート法、リングコート法等が挙げられる。
電荷輸送層(37)と保護層(39)の間に、中間層がさらに形成されていてもよい。
中間層は、結着樹脂を含む。
結着樹脂としては、特に限定されないが、ポリアミド、アルコール可溶性ナイロン、水溶性ポリビニルブチラール、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコール等が挙げられる。
中間層は、結着樹脂を含む組成物を有機溶媒中に溶解又は分散させた塗布液を電荷輸送層(37)上に塗布した後、乾燥させることにより形成することができる。
有機溶媒としては、特に限定されないが、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロエタン、シクロヘキサン等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
組成物を有機溶媒中に溶解又は分散させる際に用いる分散機としては、特に限定されないが、ボールミル、アトライター、サンドミル、超音波分散機等が挙げられる。
塗布液の塗布方法としては、特に限定されないが、浸漬法、スプレーコート法、ビードコート法、リングコート法等が挙げられる。
中間層の形成法としては、前述のごとく一般に用いられる塗布法が採用される。
中間層の厚さは、通常、0.05〜2μmである。
なお、図2の感光体において、感光層(33)上に、保護層(39)がさらに形成されていてもよい。
電荷発生層(35)、電荷輸送層(37)、感光層(33)、保護層(39)、下引き層、中間層等の各層は、酸化防止剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤、レベリング剤等をさらに含んでいてもよい。これにより、感度の低下及び残留電位の上昇を抑制することができる。
図4に、画像形成装置の一例を示す。
感光体(10)は、図中の矢印の方向に回転し、感光体(10)の周りには、帯電部材(11)、画像露光部材(12)、現像部材(13)、転写部材(16)、クリーニング部材(17)、除電部材(18)等が配置されている。
なお、クリーニング部材(17)や除電部材(18)は、省略されることもある。
画像形成装置の動作は、基本的に以下のようになる。帯電部材(11)により、感光体(10)の表面がほぼ均一に帯電する。続いて、画像露光部材(12)により、入力信号に対応して画像光が書き込まれ、静電潜像が形成される。次に、現像部材(13)により、静電潜像が現像され、感光体(10)の表面にトナー像が形成される。感光体(10)の表面に形成されたトナー像は、搬送ローラ(14)により転写部位に送られた転写紙(15)に、転写部材(16)により、トナー像が転写される。転写紙(15)に転写されたトナー像は、定着装置(不図示)により転写紙(15)上に定着される。転写紙(15)に転写されなかった一部のトナーは、クリーニング部材(17)により、除去される。ついで、感光体(10)上に残存した電荷は、除電部材(18)により除去され、次のサイクルに移行する。
感光体(10)は、ドラム状であるが、シート状、エンドレスベルト状であってもよい。
帯電部材(11)、転写部材(16)としては、コロトロン、スコロトロン、固体帯電器(ソリッド・ステート・チャージャ)の他、ローラ状の帯電部材、ブラシ状の帯電部材等が用いられる。
一方、画像露光部材(12)、除電部材(18)の光源としては、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザー(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)等を用いることができる。中でも、半導体レーザー(LD)や発光ダイオード(LED)が好ましい。
なお、所望の波長域の光のみを感光体(10)に照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルター等のフィルターを用いてもよい。
また、光照射を併用した転写工程、除電工程、クリーニング工程、前露光工程等を設けて、光源から感光体(10)に光を照射してもよい。
さらに、帯電工程やクリーニング工程において、逆バイアスを印加することにより、感光体(10)に残留した電荷を除去してもよい。
感光体(10)を正(又は負)に帯電させ、画像露光すると、感光体(10)の表面には、正(又は負)の静電潜像が形成される。感光体(10)の表面に形成されたトナー像を負(又は正)極性のトナーで現像すると、ポジ画像が形成され、正(又は負)極性のトナーで現像すると、ネガ画像が形成される。
クリーニング部材(17)としては、クリーニングブレード、クリーニングブラシ等が用いられ、二種以上併用してもよい。
感光体(10)は、小径感光体に適用することができる。小径感光体がより有効に用いられる画像形成装置としては、複数色のトナーに対応した各々の現像部に対して、対応した複数の感光体を具備し、並列処理を行う、いわゆるタンデム方式の画像形成装置が挙げられる。タンデム方式の画像形成装置は、フルカラー印刷に必要とされるイエロー(C)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の少なくとも4色のトナー及びそれらを保持する現像部を配置し、これらに対応した少なくとも4個の感光体を具備する。これにより、高速のフルカラー印刷が可能となる。
図5は、画像形成装置の他の例として、タンデム方式のフルカラー画像形成装置を示す。
感光体(10C(シアン))、(10M(マゼンタ))、(10Y(イエロー))及び(10K(ブラック))は、ドラム状であり、図中、矢印方向に回転し、その周りに、帯電部材(11C、11M、11Y、11K)、現像部材(13C、13M、13Y、13K)、クリーニング部材(17C、17M、17Y、17K)が配置されている。
帯電部材(11C、11M、11Y、11K)と、現像部材(13C、13M、13Y、13K)との間の感光体(10)の裏面側より、露光部材(不図示)からのレーザー光(12C、12M、12Y、12K)が照射され、感光体(10C、10M、10Y、10K)に静電潜像が形成される。
そして、このような感光体(10C、10M、10Y、10K)を中心とした4つの画像形成ユニット(20C、20M、20Y、20K)が、転写材搬送手段である転写搬送ベルト(19)に沿って並置されている。
転写搬送ベルト(19)は、各画像形成ユニット(20C、20M、20Y、20K)の現像部材(13C、13M、13Y、13K)と、クリーニング部材(17C、17M、17Y、17K)との間で感光体(10C、10M、10Y、10K)に接触している。転写搬送ベルト(19)の感光体(10C、10M、10Y、10K)と接触する側の反対側には、転写バイアスを印加する転写部材(16C、16M、16Y、16K)が配置されている。各画像形成要素(20C、20M、20Y、20K)は、現像部材(13C、13M、13Y、13K)のトナーの色が異なる以外は、同様の構成である。
画像形成動作は、以下のようにして行われる。まず、各画像形成ユニット(20C、20M、20Y、20K)において、感光体(10C、10M、10Y、10K)が、感光体(10C、10M、10Y、10K)と連れ周り方向に回転する帯電部材(11C、11M、11Y、11K)により帯電する、次に、露光部材(不図示)から照射されたレーザー光(12C、12M、12Y、12K)により、感光体(10C、10M、10Y、10K)に、各色の画像に対応した静電潜像が形成される。次に、現像部材(13C、13M、13Y、13K)により、静電潜像が現像されてトナー像が形成される。現像部材(13C、13M、13Y、13K)は、各色のトナーで現像し、4つの感光体(10C、10M、10Y、10K)上に形成された各色のトナー像は、転写搬送ベルト(19)上に転写され、重ねられる。
転写紙(15)は、給紙コロ(21)によりトレイから送り出され、一対のレジストローラ(22)で一旦停止し、感光体(10C、10M、10Y、10K)上への画像形成とタイミングを合わせて転写部材(23)に送られる。転写搬送ベルト(19)上に転写され、重ねられたトナー像は、転写部材(23)に印加された転写バイアスと転写ベルト(19)との電位差から形成される電界により、転写紙(15)上に転写される。転写紙上に転写されたトナー像は、定着部材(24)に搬送されて、定着された後、排紙部(不図示)に排紙される。また、転写部で転写されずに各感光体(10C、10M、10Y、10K)上に残留したトナーは、各画像形成ユニット(20C、20M、20Y、20K)に設けられたクリーニング部材(17C、17M、17Y、17K)により除去される。
なお、図5においては、中間転写体として、転写搬送ベルト(19)を用いているが、ドラム状、ベルト状等の種々の形状、材質の中間転写体を用いることができる。
また、図5において、画像形成ユニット(20C、20M、20Y、20K)は、転写紙(15)の搬送方向の上流側から下流側に向けて、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)及びK(ブラック)の色の順で配置されているが、特に限定されない。
さらに、K(ブラック)のみの画像を形成する際には、K(ブラック)以外の画像形成ユニット(20C、20M、20Y)が停止するような機構を設けることができる。
画像形成装置としては、特に限定されないが、複写装置、ファクシミリ、プリンター等が挙げられる。
画像形成ユニット(20C、20M、20Y、20K)は、画像形成装置内に固定して組み込まれていてもよいが、プロセスカートリッジの形でそれら画像形成装置内に着脱可能に組み込まれてもよい。
図6に、プロセスカートリッジの一例を示す。
プロセスカートリッジは、感光体(10)を内蔵し、帯電部材(11)、画像露光部材(12)、現像部材(13)、転写部材(16)及びクリーニング部材(17)を有する。
なお、一般式(1)で表される化合物は、有機トランジスタ、有機EL、有機太陽電池等に用いられる有機エレクトロニクス用材料にも適用することができる。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。なお、部は、質量部を意味する。
(2,3−チオフェンジカルボン酸無水物の合成)
2,3−チオフェンジカルボン酸15g(87.2mmol)及び無水酢酸300mLを混合した後、大気下で5時間還流した。次に、減圧下で溶媒を留去した後、反応粗生成物をトルエン/n−ヘキサンで再結晶し、化学式
で表される2,3−チオフェンジカルボン酸無水物の無色結晶を得た。2,3−チオフェンジカルボン酸無水物は、収量が11.1g、収率が81.8%、融点が244.0−246.0℃(decomp.)であった。
図7に、2,3−チオフェンジカルボン酸無水物の赤外透過スペクトル(KBr錠剤法)を示す。
(N−(1−メチルヘキシル)−2,3−チオフェンジカルボン酸イミドの合成)
2,3−チオフェンジカルボン酸無水物3.3g(21.4mmol)、2−ヘプチルアミン2.59g(22.5mmol)及びトルエン150mLを混合した後、大気下で2時間撹拌しながら、還流した。次に、反応溶液を減圧下で濃縮し、反応粗生成物にジオキサン100mL及び塩化チオニル10mLを加えた後、アルゴン雰囲気下で2時間撹拌しながら、還流した。さらに、反応溶液を減圧下で濃縮した後、反応粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:トルエン)により精製し、無色オイル状の化学式
で表されるN−(1−メチルヘキシル)−2,3−チオフェンジカルボン酸イミドを得た。N−(1−メチルヘキシル)−2,3−チオフェンジカルボン酸イミドは、収量が4.55g、収率が84.7%であった。
図8に、N−(1−メチルヘキシル)−2,3−チオフェンジカルボン酸イミドの赤外透過スペクトル(KBr錠剤法)を示す。
(N−(3−トリフルオロメチルフェニル)−2,3−チオフェンジカルボン酸イミドの合成)
(N−(1−メチルヘキシル)−2,3−チオフェンジカルボン酸イミドの合成)
2,3−チオフェンジカルボン酸無水物2.0g(12.99mmol)、3−トリフルオロメチルアニリン2.2g(13.64mmol)及びトルエン150mLを混合した後、大気下で2時間撹拌しながら、還流した。次に、反応溶液を減圧下で濃縮し、反応粗生成物にジオキサン100mL及び塩化チオニル10mLを加えた後、アルゴン雰囲気下で2時間撹拌しながら、還流した。さらに、反応溶液を減圧下で濃縮した後、反応粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:トルエン)により精製し、薄黄色粉末状の化学式
で表されるN−(3−トリフルオロメチルフェニル)−2,3−チオフェンジカルボン酸イミドを得た。N−(3−トリフルオロメチルフェニル)−2,3−チオフェンジカルボン酸イミドは、収量が3.6g、収率が93.3%であった。
図9に、N−(3−トリフルオロメチルフェニル)−2,3−チオフェンジカルボン酸イミドの赤外透過スペクトル(KBr錠剤法)を示す。
(N−(2−トリフルオロメチルフェニル)−2,3−チオフェンジカルボン酸イミドの合成)
2,3−チオフェンジカルボン酸無水物2.0g(12.99mmol)、2−トリフルオロメチルアニリン2.2g(13.64mmol)及びトルエン150mLを混合した後、大気下で2時間撹拌しながら、還流した。次に、反応溶液を減圧下で濃縮し、反応粗生成物にジオキサン100mL及び塩化チオニル10mLを加えた後、アルゴン雰囲気下で2時間撹拌しながら、還流した。さらに、反応溶液を減圧下で濃縮した後、反応粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:トルエン)により精製し、薄黄色粉末状の化学式
で表されるN−(2−トリフルオロメチルフェニル)−2,3−チオフェンジカルボン酸イミドを得た。N−(2−トリフルオロメチルフェニル)−2,3−チオフェンジカルボン酸イミドは、収量が3.2g、収率が82.9%であった。
図10に、N−(2−トリフルオロメチルフェニル)−2,3−チオフェンジカルボン酸イミドの赤外透過スペクトル(KBr錠剤法)を示す。
(5−ブロモ−N−1−メチルヘキシル)−2,3−チオフェンジカルボン酸イミドの合成)
N−(1−メチルヘキシル)−2,3−チオフェンジカルボン酸イミド6.00g(23.9mmol)に、濃硫酸400mL及び氷酢酸200mLを加えた後、氷水で0℃まで冷却した。次に、N−ブロモスクシンイミド6.00g(33.7mmol)を1時間ごと6回に分けて加えた後、1時間撹拌した。さらに、反応溶液をチオ硫酸ナトリウム水溶液に徐々に滴下した後、反応混合物を酢酸エチルで抽出した。次に、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた後、ろ過した。さらに、ろ液を減圧下で濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:トルエン)により精製し、薄黄色オイル状の化学式
で表される5−ブロモ−N−(1−メチルヘキシル)−2,3−チオフェンジカルボン酸イミドを得た。5−ブロモ−N−(1−メチルヘキシル)−2,3−チオフェンジカルボン酸イミドは、収量が6.9g、収率が87.7%であった。
図11に、5−ブロモ−N−(1−メチルヘキシル)−2,3−チオフェンジカルボン酸イミドの赤外透過スペクトル(KBr錠剤法)を示す。
(化学式(1−9)で表される化合物の合成)
N−(1−メチルヘキシル)−2,3−チオフェンジカルボン酸イミド2.0g(7.96mmol)、PdCl(PhCN)152mg(0.39mmol)、フッ化銀2.0g(15.9mmol)及びDMSO30mLを混合した後、アルゴン雰囲気下、70℃で6時間加熱した。次に、沈殿物をセライトでろ過した後、ろ液をトルエンで抽出した。さらに、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた後、減圧下で濃縮した。次に、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:トルエン/ジクロロメタン=7/3)により精製した後、エタノールで再結晶し、化学式(1−9)で表される化合物を得た。化学式(1−9)で表される化合物は、収量が780mg、収率が39.2%、融点が127.0〜128.0℃であった。
図12に、化学式(1−9)で表される化合物の赤外透過スペクトル(KBr錠剤法)を示す。
(化学式(1−15)で表される化合物の合成)
N−(3−トリフルオロメチルフェニル)−2,3−チオフェンジカルボン酸イミド2.5g(8.41mmol)、PdCl(PhCN)160mg(0.42mmol)、フッ化銀2.1g(16.8mmol)及びDMSO30mLを混合した後、アルゴン雰囲気下、70℃で6時間加熱した。次に、沈殿物をセライトでろ過した後、ろ液をトルエンで抽出した。さらに、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた後、減圧下で濃縮した。次に、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:トルエン/ジクロロメタン=7/3)により精製した後、エタノールで再結晶し、化学式(1−15)で表される化合物を得た。化学式(1−15)で表される化合物は、収量が560mg、収率が25.1%、融点が250℃以上であった。
図13に、化学式(1−15)で表される化合物の赤外透過スペクトル(KBr錠剤法)を示す。
(化学式(1−4)で表される化合物の合成)
N−(2−トリフルオロメチルフェニル)−2,3−チオフェンジカルボン酸イミド2.5g(8.41mmol)、PdCl(PhCN)160mg(0.42mmol)、フッ化銀2.1g(16.8mmol)及びDMSO30mLを混合した後、アルゴン雰囲気下、70℃で6時間加熱した。次に、沈殿物をセライトでろ過した後、ろ液をトルエンで抽出した。さらに、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた後、減圧下で濃縮した。次に、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:トルエン/ジクロロメタン=7/3)により精製した後、エタノールで再結晶し、化学式(1−15)で表される化合物を得た。化学式(1−15)で表される化合物は、収量が1.0g、収率が40.1%、融点が250℃以上であった。
図14に、化学式(1−4)で表される化合物の赤外透過スペクトル(KBr錠剤法)を示す。
(化学式(1−12)で表される化合物の合成)
5−ブロモ−N−(1−メチルヘキシル)−2,3−チオフェンジカルボン酸イミド2.1g(6.4mmol)、1,4−フェニレンジボロン酸0.51g(3.05mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム173mg(0.15mmol)、トルエン60mL及び20質量%炭酸カリウム水溶液30mLを混合した後、アルゴン雰囲気下で7時間還流した。次に、室温で放置して冷却させた後、反応粗生成物を酢酸エチルで抽出した。さらに、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた後、減圧下で濃縮した。次に、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:トルエン)により精製した後、エタノール/トルエンで再結晶し、化学式(1−12)で表される化合物を得た。化学式(1−12)で表される化合物は、収量が1.0g、収率が57.1%、融点が182.0−183.5℃であった。
図15に、化学式(1−12)で表される化合物の赤外透過スペクトル(KBr錠剤法)を示す。
(化学式(1−14)で表される化合物の合成)
N−(1−メチルヘキシル)−2,3−チオフェンジカルボン酸イミド2.51g(10.0mmol)、1,4−ジヨード−2,3,5,6−テトラフルオロベンゼン1.93g(4.80mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロリド353mg(0.48mmol)、フッ化銀1.16g(20.0mmol)及びDMSO25mLを混合した後、アルゴン雰囲気下、100℃で加熱撹拌した。次に、硝酸銀を5回に分け、1時間ごとに0.7gずつ加えた後、1時間加熱撹拌した。さらに、室温で放置して冷却させた後、反応粗生成物をろ過した。次に、ろ液をジクロロメタンと水で抽出した後、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた。さらに、ろ過した後、ろ液を減圧下で濃縮した。次に、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:トルエン)により精製した後、エタノール/トルエンで再結晶し、化学式(1−14)で表される化合物を得た。化学式(1−14)で表される化合物は、収量が0.70g、収率が10.8%、融点が170.5−171.5℃であった。
図16に、化学式(1−14)で表される化合物の赤外透過スペクトル(KBr錠剤法)を示す。
[実施例1]
二酸化チタン粉末タイベークCR−EL(石原産業社製)400部、メラミン樹脂スーパーベッカミンG821−60(大日本インキ社製)65部、アルキッド樹脂ベッコライトM6401−50(大日本インキ製)120部及び2−ブタノン400部を混合し、下引き層用塗布液を得た。
化学式
で表されるフルオレノン系ビスアゾ顔料12部、ポリビニルブチラールXYHL(ユニオンカーバイド社製)5部、2−ブタノン200部及びシクロヘキサノン400部を混合し、電荷発生層用塗布液を得た。
ポリカーボネートのZポリカ(帝人化成社製)10部、化学式(1−9)で表される化合物10部及びテトラヒドロフラン100部を混合し、電荷輸送層用塗布液を得た。
直径が100mmのアルミニウムシリンダー上に、下引き層用塗布液、電荷発生層用塗布液及び電荷輸送層用塗布液を、浸漬法により順次塗布した後、乾燥させ、厚さが3.5μmの下引き層、厚さが0.2μmの電荷発生層、厚さが23μmの電荷輸送層を形成し、感光体を得た。
[実施例2]
化学式(1−9)で表される化合物の代わりに、化学式(1−1)で表される化合物を用いた以外は、実施例1と同様にして、感光体を得た。
[実施例3]
化学式(1−9)で表される化合物の代わりに、化学式(1−4)で表される化合物を用いた以外は、実施例1と同様にして、感光体を得た。
[実施例4]
化学式(1−9)で表される化合物の代わりに、化学式(1−5)で表される化合物を用いた以外は、実施例1と同様にして、感光体を得た。
[実施例5]
化学式(1−9)で表される化合物の代わりに、化学式(1−7)で表される化合物を用いた以外は、実施例1と同様にして、感光体を得た。
[実施例6]
化学式(1−9)で表される化合物の代わりに、化学式(1−8)で表される化合物を用いた以外は、実施例1と同様にして、感光体を得た。
[実施例7]
化学式(1−9)で表される化合物の代わりに、化学式(1−12)で表される化合物を用いた以外は、実施例1と同様にして、感光体を得た。
[実施例8]
化学式(1−9)で表される化合物の代わりに、化学式(1−13)で表される化合物を用いた以外は、実施例1と同様にして、感光体を得た。
[実施例9]
化学式(1−9)で表される化合物の代わりに、化学式(1−15)で表される化合物を用いた以外は、実施例1と同様にして、感光体を得た。
[実施例10]
化学式(1−9)で表される化合物の代わりに、化学式(1−17)で表される化合物を用いた以外は、実施例1と同様にして、感光体を得た。
[実施例11]
化学式(1−9)で表される化合物の代わりに、化学式(1−21)で表される化合物を用いた以外は、実施例1と同様にして、感光体を得た。
[実施例12]
化学式(1−9)で表される化合物の代わりに、化学式(1−23)で表される化合物を用いた以外は、実施例1と同様にして、感光体を得た。
[実施例13]
化学式(1−9)で表される化合物の代わりに、化学式(1−24)で表される化合物を用いた以外は、実施例1と同様にして、感光体を得た。
[実施例14]
化学式(1−9)で表される化合物の代わりに、化学式(1−25)で表される化合物を用いた以外は、実施例1と同様にして、感光体を得た。
[実施例15]
化学式(1−9)で表される化合物の代わりに、化学式(1−27)で表される化合物を用いた以外は、実施例1と同様にして、感光体を得た。
実施例1〜15の感光体を、プロセスカートリッジに装着し、帯電方式を正極性のコロナ放電、画像露光光源を波長が655nmの半導体レーザー(LD)に改造したimagio MF2200(リコー製)の改造機を用いて、暗部電位を800Vに設定した後、連続してトータル10万枚印刷相当の繰り返し試験を行った。その際、初期及び繰り返し試験後の明部電位と画像ボケ(ドット解像度)を評価した。
画像ボケについては、600dpi×600dpiの画素密度で画像濃度が5%のドット画像を連続10枚プリントアウトした後、ドット形状を実体顕微鏡で観察して、輪郭のシャープネスを評価した。なお、輪郭が明瞭で、良好である場合を5、輪郭のぼやけが極めてごく僅かに観察されるが、良好である場合を4、輪郭のぼやけがごく僅かに観察されるが、実質的に良好である場合を3、輪郭のぼやけが観察され、画像の種類によっては問題となる場合を2、ドット画像の判別ができない場合を1として、判定した。
表1に、実施例1〜15の感光体の評価結果を示す。
表1から、実施例1〜15の感光体は、正極性のコロナ放電を用いて、10万枚印刷しても、明部電位の上昇及び画像ボケの発生を抑制できることがわかる。
[実施例16]
ポリカーボネートのZポリカ(帝人化成社製)10部、化学式(1−9)で表される化合物1部、化学式
で表される正孔輸送物質9部及びテトラヒドロフラン100部を混合し、電荷輸送層用塗布液を得た。
得られた電荷輸送層用塗布液を用いた以外は、実施例1と同様にして、感光体を得た。
[実施例17]
化学式(1−9)で表される化合物の代わりに、化学式(1−1)で表される化合物を用いた以外は、実施例16と同様にして、感光体を得た。
[実施例18]
化学式(1−9)で表される化合物の代わりに、化学式(1−4)で表される化合物を用いた以外は、実施例16と同様にして、感光体を得た。
[実施例19]
化学式(1−9)で表される化合物の代わりに、化学式(1−5)で表される化合物を用いた以外は、実施例16と同様にして、感光体を得た。
[実施例20]
化学式(1−9)で表される化合物の代わりに、化学式(1−7)で表される化合物を用いた以外は、実施例16と同様にして、感光体を得た。
[実施例21]
化学式(1−9)で表される化合物の代わりに、化学式(1−8)で表される化合物を用いた以外は、実施例16と同様にして、感光体を得た。
[実施例22]
化学式(1−9)で表される化合物の代わりに、化学式(1−12)で表される化合物を用いた以外は、実施例16と同様にして、感光体を得た。
[実施例23]
化学式(1−9)で表される化合物の代わりに、化学式(1−13)で表される化合物を用いた以外は、実施例16と同様にして、感光体を得た。
[実施例24]
化学式(1−9)で表される化合物の代わりに、化学式(1−15)で表される化合物を用いた以外は、実施例16と同様にして、感光体を得た。
[実施例25]
化学式(1−9)で表される化合物の代わりに、化学式(1−17)で表される化合物を用いた以外は、実施例16と同様にして、感光体を得た。
[実施例26]
化学式(1−9)で表される化合物の代わりに、化学式(1−21)で表される化合物を用いた以外は、実施例16と同様にして、感光体を得た。
[実施例27]
化学式(1−9)で表される化合物の代わりに、化学式(1−23)で表される化合物を用いた以外は、実施例16と同様にして、感光体を得た。
[実施例28]
化学式(1−9)で表される化合物の代わりに、化学式(1−24)で表される化合物を用いた以外は、実施例16と同様にして、感光体を得た。
[実施例29]
化学式(1−9)で表される化合物の代わりに、化学式(1−25)で表される化合物を用いた以外は、実施例16と同様にして、感光体を得た。
[実施例30]
化学式(1−9)で表される化合物の代わりに、化学式(1−27)で表される化合物を用いた以外は、実施例16と同様にして、感光体を得た。
帯電方式を負極性のコロナ放電(スコロトロン方式)に変更し、暗部電位を−800Vに設定した以外は、実施例1〜15の感光体と同様にして、実施例16〜30の感光体を評価した。
表2に、実施例16〜30の感光体の評価結果を示す。
表2から、実施例16〜30の感光体は、負極性のコロナ放電を用いて、10万枚印刷しても、明部電位の上昇及び画像ボケの発生を抑制できることがわかる。
[実施例31]
正孔輸送物質の添加量を7部に変更した以外は、実施例16と同様にして、感光体を得た。
[実施例32]
正孔輸送物質の添加量を7部に変更した以外は、実施例17と同様にして、感光体を得た。
[実施例33]
正孔輸送物質の添加量を7部に変更した以外は、実施例21と同様にして、感光体を得た。
[実施例34]
正孔輸送物質の添加量を7部に変更した以外は、実施例22と同様にして、感光体を得た。
[実施例35]
化学式(I)で表される正孔輸送物質の代わりに、化学式
で表される正孔輸送物質を用いた以外は、実施例31と同様にして、感光体を得た。
[実施例36]
化学式(I)で表される正孔輸送物質の代わりに、化学式(II)で表される正孔輸送物質を用いた以外は、実施例32と同様にして、感光体を得た。
[実施例37]
化学式(I)で表される正孔輸送物質の代わりに、化学式(II)で表される正孔輸送物質を用いた以外は、実施例33と同様にして、感光体を得た。
[実施例38]
化学式(I)で表される正孔輸送物質の代わりに、化学式(II)で表される正孔輸送物質を用いた以外は、実施例34と同様にして、感光体を得た。
[実施例39]
化学式(I)で表される正孔輸送物質の代わりに、化学式
で表される正孔輸送物質を用いた以外は、実施例31と同様にして、感光体を得た。
[実施例40]
化学式(I)で表される正孔輸送物質の代わりに、化学式(III)で表される正孔輸送物質を用いた以外は、実施例32と同様にして、感光体を得た。
[実施例41]
化学式(I)で表される正孔輸送物質の代わりに、化学式(III)で表される正孔輸送物質を用いた以外は、実施例33と同様にして、感光体を得た。
[実施例42]
化学式(I)で表される正孔輸送物質の代わりに、化学式(III)で表される正孔輸送物質を用いた以外は、実施例34と同様にして、感光体を得た。
[実施例43]
化学式(I)で表される正孔輸送物質の代わりに、化学式
で表される正孔輸送物質を用いた以外は、実施例31と同様にして、感光体を得た。
[実施例44]
化学式(I)で表される正孔輸送物質の代わりに、化学式(IV)で表される正孔輸送物質を用いた以外は、実施例32と同様にして、感光体を得た。
[実施例45]
化学式(I)で表される正孔輸送物質の代わりに、化学式(IV)で表される正孔輸送物質を用いた以外は、実施例33と同様にして、感光体を得た。
[実施例46]
化学式(I)で表される正孔輸送物質の代わりに、化学式(IV)で表される正孔輸送物質を用いた以外は、実施例34と同様にして、感光体を得た。
(オキソチタニウムフタロシアニンの合成)
特開2001−019871号公報に記載されている合成例4と同様にして、オキソチタニウムフタロシアニンを合成した。
1,3−ジイミノイソインドリン29.2gとスルホラン200mLを混合した後、窒素気流下でチタニウムテトラブトキシド20.4gを滴下した。次に、180℃まで昇温した後、170℃〜180℃の間に保持しながら5時間撹拌した。さらに、放冷した後析出物を濾過した後、クロロホルムで粉体が青色になるまで洗浄した。次に、メタノールで数回洗浄し、80℃の熱水で数回洗浄した後、乾燥させ、粗チタニルフタロシアニンを得た。さらに、粗チタニルフタロシアニンを20倍量の濃硫酸中に溶解させた後、100倍量の氷水中に撹拌しながら滴下した。次に、析出した結晶を濾過した後、洗浄液が中性になるまで水洗を繰り返し、チタニルフタロシアニン顔料のウェットケーキを得た。さらに、ウェットケーキ2gを二硫化炭素20g中に投入した後、4時間撹拌した。次に、メタノール100gを加えて、1時間撹拌した後、濾過して、乾燥させ、オキソチタニウムフタロシアニンの結晶粉末を得た。
図17に、オキソチタニウムフタロシアニンのX線回折スペクトルを示す。
[実施例47]
オキソチタニウムフタロシアニン8部、ポリビニルブチラールBX−1(積水化学工業社製)5部及び2−ブタノン400部を混合し、電荷発生層用塗布液を得た。
ポリカーボネートのZポリカ(帝人化成社製)10部、化学式(1−9)で表される化合物1部、化学式(I)で表される正孔輸送物質7部及びトルエン70部を混合し、電荷輸送層用塗布液を得た。
得られた電荷発生層用塗布液及び電荷輸送層用塗布液を用いた以外は、実施例16と同様にして、感光体を得た。
[実施例48]
化学式(1−9)で表される化合物の代わりに、化学式(1−13)で表される化合物を用いた以外は、実施例47と同様にして、感光体を得た。
実施例16〜30の感光体と同様にして、実施例31〜48の感光体を評価した。
表3に、実施例31〜48の感光体の評価結果を示す。
表3から、実施例31〜48の感光体は、負極性のコロナ放電を用いて、10万枚印刷しても、明部電位の上昇及び画像ボケの発生を抑制できることがわかる。
[実施例49]
X型無金属フタロシアニンFastogenBlue8120B(大日本インキ化学工業社製)2部、化学式
で表わされる電子輸送物質20部、化学式(1−9)で表される化合物30部、ビスフェノールZ型のポリカーボネートのパンライトTS−2050(帝人化成製)50部及びテトラヒドロフラン500部を混合し、感光層用塗布液を得た。
直径が100mmのアルミニウムシリンダー上に、感光層用塗布液を塗布した後、乾燥させることにより、厚さが30μmの感光層を形成し、感光体を得た。
[実施例50]
化学式(1−9)で表される化合物の代わりに、化学式(1−4)で表される化合物を用いた以外は、実施例49と同様にして、感光体を得た。
[実施例51]
化学式(1−9)で表される化合物の代わりに、化学式(1−12)で表される化合物を用いた以外は、実施例49と同様にして、感光体を得た。
[実施例52]
化学式(1−9)で表される化合物の代わりに、化学式(1−13)で表される化合物を用いた以外は、実施例49と同様にして、感光体を得た。
[実施例53]
直径が30mmのアルミニウムシリンダーを用いた以外は、実施例49と同様にして、感光体を得た。
[実施例54]
化学式(1−9)で表される化合物の代わりに、化学式(1−4)で表される化合物を用いた以外は、実施例53と同様にして、感光体を得た。
[実施例55]
化学式(1−9)で表される化合物の代わりに、化学式(1−12)で表される化合物を用いた以外は、実施例53と同様にして、感光体を得た。
[実施例56]
化学式(1−9)で表される化合物の代わりに、化学式(1−13)で表される化合物を用いた以外は、実施例53と同様にして、感光体を得た。
[実施例57]
ビスフェノールA型のポリカーボネートのパンライトC−1400(帝人化成社製)10部、化学式(1−9)で表される化合物10部及びトルエン100部を混合し、電荷輸送層用塗布液を得た。
ポリビニルブチラールXYHL(UCC社製)0.5部、X型無金属フタロシアニンFastogenBlue8120B(大日本インキ化学工業社製)2部、シクロヘキサノン200部及びメチルエチルケトン80部を混合し、電荷発生層用塗布液を得た。
直径が100mmのアルミニウムシリンダー上に、電荷輸送層用塗布液及び電荷発生層用塗布液を順次塗布した後、乾燥させることにより、厚さが20μmの電荷輸送層及び厚さが0.1μmの電荷発生層を形成し、感光体を得た。
[実施例58]
化学式(1−9)で表される化合物の代わりに、化学式(1−4)で表される化合物を用いた以外は、実施例57と同様にして、感光体を得た。
[実施例59]
化学式(1−9)で表される化合物の代わりに、化学式(1−12)で表される化合物を用いた以外は、実施例57と同様にして、感光体を得た。
[実施例60]
化学式(1−9)で表される化合物の代わりに、化学式(1−13)で表される化合物を用いた以外は、実施例57と同様にして、感光体を得た。
帯電方式を正極性のコロナ放電(スコロトロン方式)、画像露光光源を波長が780nmの半導体レーザー(LD)に改造したimagio Neo 752(リコー製)の改造機を用いて、暗部電位を700Vに設定した以外は、実施例1〜15の感光体と同様にして、実施例49〜60の感光体を評価した。
表4に、実施例49〜60の感光体の評価結果を示す。
表4から、実施例49〜60の感光体は、正極性のコロナ放電を用いて、10万枚印刷しても、明部電位の上昇及び画像ボケの発生を抑制できることがわかる。
[実施例61]
ポリカーボネートのZポリカ(帝人化成社製)10部、化学式(1−9)で表される化合物1部、化学式(6−1)で表される電子輸送物質9部及びテトラヒドロフラン100部を混合し、電荷輸送層用塗布液を得た。
得られた電荷輸送層用塗布液を用いた以外は、実施例47と同様にして、感光体を得た。
[実施例62]
化学式(6−1)で表される電子輸送物質の代わりに、化学式
で表される電子輸送物質を用いた以外は、実施例61と同様にして、感光体を得た。
[実施例63]
化学式(6−1)で表される電子輸送物質の代わりに、化学式
で表される電子輸送物質を用いた以外は、実施例61と同様にして、感光体を得た。
[実施例64]
化学式(6−1)で表される電子輸送物質の代わりに、化学式
で表される電子輸送物質を用いた以外は、実施例61と同様にして、感光体を得た。
帯電方式を正極性のコロナ放電(スコロトロン方式)に変更し、暗部電位を800Vに設定した以外は、実施例16〜30の感光体と同様にして、実施例61〜64の感光体を評価した。
表5に、実施例61〜64の感光体の評価結果を示す。
表5から、実施例61〜64の感光体は、正極性のコロナ放電を用いて、10万枚印刷しても、明部電位の上昇及び画像ボケの発生を抑制できることがわかる。
[比較例1]
化学式(1−9)で表される化合物の代わりに、化学式(6−1)で表される化合物を用いた以外は、実施例1と同様にして、感光体を得た。
[比較例2]
化学式(1−9)で表される化合物を加えず、化学式(I)で表される正孔輸送物質の重量を10部に変更した以外は、実施例16と同様にして、感光体を得た。
[比較例3]
化学式(1−9)で表される化合物の代わりに、化学式
で表される正孔輸送物質(特開2000−231204号公報参照)を用いた以外は、実施例35と同様にして、感光体を得た。
[比較例4]
化学式(1−9)で表される化合物の代わりに、化学式
で表されるヒンダードアミン系酸化防止剤を用いた以外は、実施例47と同様にして、感光体を得た。
[比較例5]
化学式(1−9)で表される化合物20部の代わりに、化学式(7−1)で表される電子輸送物質18部及び化学式
で表される電子輸送物質2部を用いた以外は、実施例49と同様にして、感光体を得た。
[比較例6]
化学式(1−9)で表される化合物の代わりに、化学式(8−1)で表される電子輸送物質を用いた以外は、実施例49と同様にして、感光体を得た。
[比較例7]
化学式(1−9)で表される化合物10部の代わりに、化学式(7−1)で表される電子輸送物質9部及び化学式(6−2)で表される電子輸送物質1部を用いた以外は、実施例57と同様にして、感光体を得た。
(N−(1−メチルヘキシル)−3,4−チオフェンジカルボン酸イミドの合成)
J.Am.Chem.Soc,2010,132,5330−5331に記載されている方法に従い、N−(1−メチルヘキシル)−3,4−チオフェンジカルボン酸イミドを合成した。
3,4−チオフェンジカルボン酸2.5g(14.5mmol)及び無水酢酸70mLを混合した後、大気下で2時間還流した。次に、室温に冷却した後、溶媒を留去し、反応粗生成物2.1gを得た。
反応粗生成物1.5g(9.7mmol)、2−ヘプチルアミン1.18g(10.2mmol)及びトルエン50mLを混合した後、大気下で1時間撹拌しながら、還流した。次に、反応溶液を減圧下で濃縮し、反応粗生成物にジオキサン100mL及び塩化チオニル10mLを加えた後、アルゴン雰囲気下で2時間撹拌しながら、還流した。さらに、反応溶液を減圧下で濃縮した後、反応粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:トルエン)により精製した。次に、メタノールで再結晶し、無色粉末状の化学式
で表されるN−(1−メチルヘキシル)−3,4−チオフェンジカルボン酸イミドを得た。N−(1−メチルヘキシル)−3,4−チオフェンジカルボン酸イミドは、収量が1.5g、収率が61.6%であった。
[比較例8]
化学式(1−9)で表される化合物の代わりに、N−(1−メチルヘキシル)−3,4−チオフェンジカルボン酸イミドを用いた以外は、実施例1と同様にして、感光体を得た。
実施例1、16、35、47、49、49、57、1の感光体と同様にして、それぞれ比較例1〜8の感光体を評価した。
表6に、比較例1〜8の感光体の評価結果を示す。
表6から、比較例1〜4、7、8の感光体は、電荷輸送層が一般式(1)で表される化合物を含まないため、10万枚印刷すると、画像ボケが発生することがわかる。
また、比較例5、6の感光体は、感光層が一般式(1)で表される化合物を含まないため、10万枚印刷すると、画像ボケが発生する。
次に、実施例1、17、33、37、48、49、59、比較例2の感光体を、窒素酸化物(NOx)の濃度が50ppmに調整されたデシケータ中に4日間放置し、その前後に形成される画像を虫眼鏡等のレンズで観察することにより、画質を評価した。なお、画像を形成する条件は、前述と同様であり、表7に示す基準で、画質を判定した。
表8に、実施例1、17、33、37、48、49、59、比較例2の感光体の評価結果を示す。
表8から、実施例1、17、33、37、48、49、59の感光体は、放置後の画質に優れることがわかる。
一方、比較例2の感光体は、放置後の画質が低下する。
10 感光体
31 導電性支持体
33 感光層
35 電荷発生層
37 電荷輸送層
39 保護層
国際公開第2005/092901号 特開平4−234393号公報
本発明の一実施形態は、化合物に関する。
本発明の一実施形態は、上記従来技術が有する問題に鑑み、感光体を長期間使用しても、画像ボケの発生を抑制することが可能な化合物を提供することを目的とする。
本発明の一実施形態は、化合物において、一般式
(式中、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基であり、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基であり、R及びRが、それぞれ独立に、置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基である場合、R及びRは、共同で環を形成してもよく、Xは、単結合、置換若しくは無置換のアリーレン基又は置換若しくは無置換のヘテロアリーレン基である。)
で表される(ただし、Xが、ビチオフェン、ビチアゾール、チエノチオフェン又はビメチルチオフェン由来の2価基である場合を除く。)。
本発明の一実施形態によれば、感光体を長期間使用しても、画像ボケの発生を抑制することが可能な化合物を提供することができる。

Claims (12)

  1. 導電性支持体上に、電荷発生物質及び電子輸送物質を含む感光層が形成されており、
    前記電子輸送物質は、一般式
    (式中、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基であり、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基であり、R及びRが、それぞれ独立に、置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基である場合、R及びRは、共同で環を形成してもよく、Xは、単結合、置換若しくは無置換のアリーレン基又は置換若しくは無置換のヘテロアリーレン基である。)
    で表される化合物を含むことを特徴とする感光体。
  2. 前記感光層は、正孔輸送物質をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の感光体。
  3. 前記正孔輸送物質は、一般式
    (式中、Xは、単結合又はビニレン基であり、R102は、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基であり、Ar101は、置換又は無置換の芳香族炭化水素基であり、R101は、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基であり、R101が置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基である場合、Ar101及びR101は、共同で環を形成してもよく、Aは、一般式
    若しくは一般式
    (式中、R103及びR104は、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子又は一般式
    (式中、R105及びR106は、それぞれ独立に、置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基であり、R105及びR106は、共同で環を形成してもよい。)
    で表される基である。)
    で表される基、9−アントリル基又は置換若しくは無置換のカルバゾリル基であり、q及びqは1以上3以下の整数であり、qが2又は3である場合、複数のR103は、同一であってもよいし、異なっていてもよく、qが2又は3である場合、複数のR104は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。)
    で表される化合物を含むことを特徴とする請求項2に記載の感光体。
  4. 前記正孔輸送物質は、一般式
    (式中、R108、R109及びR110は、それぞれ独立に、水素原子、アミノ基、アルコキシ基、チオアルコキシ基、アリールオキシ基、メチレンジオキシ基、置換若しくは無置換のアルキル基、ハロゲン原子又は置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基であり、R107は、水素原子、アルコキシ基、置換若しくは無置換のアルキル基又はハロゲン原子であり、r、s、t及びuは、それぞれ独立に、1以上4以下の整数であり、sが2以上4以下の整数である場合、複数のR107は、同一であってもよいし、異なっていてもよく、rが2以上4以下の整数である場合、複数のR108は、同一であってもよいし、異なっていてもよく、uが2以上4以下の整数である場合、複数のR109は、同一であってもよいし、異なっていてもよく、tが2以上4以下の整数である場合、複数のR110は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。)
    で表される化合物を含むことを特徴とする請求項2又は3に記載の感光体。
  5. 前記正孔輸送物質は、一般式
    (式中、Yは、単結合又はビニレン基であり、R111は、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基であり、Ar102は、置換又は無置換の芳香族炭化水素基であり、R112は、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基であり、R112が置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基である場合、Ar102及びR112は、同で環を形成してもよく、R113は、置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基であり、Ar103は、一般式
    又は一般式
    (式中、R114及びR115は、水素原子、アルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子であり、q及びqは1以上3以下の整数であり、qが2又は3である場合、複数のR114は、同一であってもよいし、異なっていてもよく、qが2又は3である場合、複数のR115は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。)
    で表される基である。)
    で表される化合物を含むことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一項に記載の感光体。
  6. 前記正孔輸送物質は、一般式
    (式中、Zは、単結合又はビニレン基であり、R116は、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基であり、Ar104は、置換又は無置換の2価の芳香族炭化水素基であり、R117は、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基であり、Bは、一般式
    若しくは一般式
    (式中、R118及びR119は、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、一般式
    (式中、R120及びR121は、それぞれ独立に、置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基であり、共同で環を形成してもよい。)
    で表される基であり、q及びqは1以上3以下の整数であり、qが2又は3である場合、複数のR118は、同一であってもよいし、異なっていてもよく、qが2又は3である場合、複数のR119は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。)
    で表される基、9−アントリル基又は置換若しくは無置換のカルバゾリル基である。)
    で表される化合物を含むことを特徴とする請求項2乃至5のいずれか一項に記載の感光体。
  7. 前記電子輸送物質は、一般式
    (式中、R122及びR123は、それぞれ独立に、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基である。)
    で表される化合物をさらに含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の感光体。
  8. 前記電子輸送物質は、一般式
    (式中、R124は、置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換のアリール基であり、R125は、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基、置換若しくは無置換のアルコキシ基又は置換若しくは無置換のアリールオキシ基である。)
    で表される化合物をさらに含むことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の感光体。
  9. 前記電子輸送物質は、一般式
    (式中、R127及びR128は、それぞれ独立に、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基である。)
    で表される化合物をさらに含むことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の感光体。
  10. 前記電子輸送物質は、一般式
    (式中、R129及びR130は、それぞれ独立に、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基である。)
    で表される化合物をさらに含むことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の感光体。
  11. 請求項1乃至10のいずれか一項に記載の感光体と、
    該感光体を帯電させる帯電手段と、
    該帯電した感光体を露光して静電潜像を形成する露光手段と、
    該感光体に形成された静電潜像をトナーで現像してトナー像を形成する現像手段と、
    該感光体に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項1乃至10のいずれか一項に記載の感光体を有し、
    画像形成装置の本体に着脱可能であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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