JP2017210688A - 着物 - Google Patents

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Abstract

【課題】必要に応じて、例えば、従来同様の着物のような着用態様と、新規なデザインの着物のような着用態様と、ドレスのような着用態様と、に変更できる利便性が高くファッション性に優れた着物を提供する。【解決手段】着用者の腰部より上の上半身に着用される和服様上部衣体12と、該和服様上部衣体の下側に配置されて着用者の腰部を含む腰部周囲に着用され、外周に着物帯18が装着される中部衣体14と、着用者の腰部から脚部を覆うように着用される下部衣体16と、を備え、少なくとも、和服様上部衣体12の下端(28)を中部衣体14に装着される着物帯18の内側に入れて着用する第1の着用態様と、和服様上部衣体12の下端(28)を中部衣体14に装着される着物帯18から外側に出して着用する第2の着用態様と、に選択的に変更可能なことを特徴とする着物10から構成される。【選択図】図1

Description

本発明は、必要に応じて複数の着用態様に変更できる着物に関する。
着物は日本在来の衣服であるが、近年では着用の困難さや生活スタイル等の理由から洋服を着用することが多い。着物を着る機会は少なくはなっているものの、冠婚葬祭等のフォーマルな場面や、カジュアルなファッションとしても着物を着る場合もある。一方、例えば、特許文献1には、必要に応じて着物として着用したり、ドレスとして着用したりできるドレスきものが提案されている。
実開平4−48210号公報
特許文献1のドレスきものは、和装用上衣と、下衣と、洋装用上衣とからなり、2分割された和装用上衣と下衣を組み合わせることで日本伝統の着物として着用したり、洋装用上衣と下衣を組み合わせることで洋風のドレスとして変化させて着用することができる。しかしながら、多様なファッション性が要求される近時では、消費者は新しくデザイン性が高いものを求めている。例えば、高いフォーマル性が要求されないパーティやイベント、その他カジュアルな場面等で和装を取り入れたい場合には、日本の伝統的な着物の着用の仕方ではなく、新しいデザインのものを着用したいといったニーズもある。
本発明は上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、その一つの目的は、必要に応じて、例えば、従来同様の着物のような着用態様と、新規なデザインの着物のような着用態様と、ドレスのような着用態様と、に変更できる利便性が高くファッション性に優れた着物を提供することにある。
上記課題を解決するため本発明は、着用者の腰部より上の上半身に着用される和服様上部衣体12と、該和服様上部衣体の下側に配置されて着用者の腰部を含む腰部周囲に着用され、外周に着物帯18が装着される中部衣体14と、着用者の腰部から脚部を覆うように着用される下部衣体16と、を備え、少なくとも、和服様上部衣体12の下端(28)を中部衣体14に装着される着物帯18の内側に入れて着用する第1の着用態様P1と、和服様上部衣体12の下端(28)を中部衣体14に装着される着物帯18から外側に出して着用する第2の着用態様P2と、に選択的に変更可能なことを特徴とする着物10から構成される。
着用者の上半身に着用される洋服様上衣体52であって、和服様上部衣体12と中部衣体14を非着用状態で下部衣体14とを組み合わせて着用する第3の着用態様P3に選択的に変更可能とする洋服様上衣体52を有することとしてもよい。
また、和服様上部衣体12と中部衣体14とを着脱可能に連結する連結装置54を備えたこととしてもよい。
また、和服様上部衣体12の襟部26の重なり合う部分を、重なり状態で着脱自在に保持する保持手段30を有することとしてもよい。
また、中部衣体14は、着物帯18を装着した際に該着物帯18より下方に突出されるおはしょり部34を有することとしてもよい。
本発明の着物によれば、着用者の腰部より上の上半身に着用される和服様上部衣体と、該和服様上部衣体の下側に配置されて着用者の腰部を含む腰部周囲に着用され、外周に着物帯が装着される中部衣体と、着用者の腰部から脚部を覆うように着用される下部衣体と、を備え、少なくとも、和服様上部衣体の下端を中部衣体に装着される着物帯の内側に入れて着用する第1の着用態様と、和服様上部衣体の下端を中部衣体に装着される着物帯から外側に出して着用する第2の着用態様と、に選択的に変更可能なことから、日本伝統の和服着物のような態様で着たり、和服様上部衣体の下端を着物帯から出した新規なデザインの着物のような態様で着たりすることができる。さらに、例えば、別途用意した洋服様上衣と下部衣体とを組み合わせて洋装のような態様とすることもできる。その結果、必要に応じて、複数パターンを変更した着こなしができ、実用性、ファッション性に優れた着物を提供することができる。
着用者の上半身に着用される洋服様上衣体であって、和服様上部衣体と中部衣体を非着用状態で下部衣体とを組み合わせて着用する第3の着用態様に選択的に変更可能とする洋服様上衣体を有する構成とすることにより、第1、第2の形態に加えて、例えば、ドレスのような洋装のような態様で利用することができる。
また、和服様上部衣体と中部衣体とを着脱可能に連結する連結装置を備えた構成とすることにより、第1の着用態様で着用する際に和服様上部衣体と中部衣体とを連結して、和服様上部衣体の下端が着物帯や中部衣体に対してずれたり、着物帯から出たりして着崩れするのを防止できる。
また、和服様上部衣体の襟部の重なり合う部分を、重なり状態で着脱自在に保持する保持手段を有する構成とすることにより、第2の着用態様で着用する際に、和服様上部衣体の前が開いて着崩れするのを防止して、良好な着用状態を維持できる。
また、中部衣体は、着物帯を装着した際に該着物帯より下方に突出されるおはしょり部を有する構成とすることにより、日本伝統の着物のデザインと同様なデザインで着物を着用することができる。
本発明の着物の第1の実施形態の分解正面図である。 図1の着物の和服様上部衣体の拡大説明図である。 図1の着物の中部衣体の展開した拡大図である。 図3の中部衣体の作用説明図である。 図1の着物の下部衣体を展開した図である。 図5の下部衣体の着用状態で背中側から見た一部省略拡大説明図である。 図1の着物の洋服様上衣の正面図である。 図1の着物の和服様上部衣体と中部衣体の連結した状態の説明図である。 図1の着物の連結装置の拡大説明図である。 図1の着物の他の実施例の説明図である。 (a)は図1の着物の第1の着用態様の作用説明図、(b)はその背面図である。 (a)は図1の着物の第2の着用態様の作用説明図、(b)はその背面図である。 図1の着物の第3の着用態様の作用説明図である。
以下添付図面を参照しつつ本発明の着物の実施形態について説明する。本発明に係る着物は、例えば、必要に応じて複数の着用パターンに変更できる変換衣服である。図1ないし図13は、本発明の浮体構造体の第1の実施形態を示している。図1、図2、図3に示すように、本実施形態では、着物10は、和服様上部衣体12と、中部衣体14と、下部衣体16と、を備えている。すなわち、着物10は、例えば、日本伝統の着物(和服)を縦方向に上中下と3分割したように構成されており、上から順に、和服様上部衣体12、中部衣体14、下部衣体16となっており、図1の二点鎖線で示すように、中部衣体14の外周に着物帯18が装着される。
図1、図2に示すように、和服様上部衣体12は、着用者の腰部より上側の上半身に着用される第1衣体である。和服様上部衣体12は、例えば、日本伝統の着物での上半身を覆う部分に相当するように形成されており、任意の柄の生地で形成されている。和服様上部衣体12の概略構成は、着用者の前胸側を前合わせ式に覆う左右の前身頃20と、背中側を覆う後身頃22と、左右の腕を覆う袖部24と、首のまわりを囲んで前身頃に対応して前胸元で交差する襟部26と、が一体的に形成され、前胸元で左右の襟部26(左右の前身頃の端部)を合わせるように着用される。本実施形態では、和服様上部衣体12は、例えば、左右の前身頃20と後身頃22の下端部が丸みを帯びた円弧状裾部28が形成されている。和服様上部衣体12は、左右の前身頃の前胸元で交差して重なり合う襟部に、それらの重なり状態を保持するように重なり合う襟部部分を着脱可能に係止する保持手段30が設けられている。保持手段30は、例えば、襟部26又は前身頃20に取付けられたスナップボタン32a、32bからなり、簡単に着脱できるようになっている。スナップボタン32a、32bは、接続時に外部から見えないような位置に和服様上部衣体12に取付けられている。なお、保持手段30は、例えば、面ファスナ等そや紐等その他任意のものでもよい。また、和服様上部衣体14は本実施形態のものに限らず、任意の和装のものでもよい。例えば、和服様上部衣体12の下端の裾部は、直線状やその他任意の形状で形成してもよい。
図1に示すように、中部衣体14は、和服様上部衣体12より下側に配置され、着用者の腰周りすなわち腰部を含む腰部周囲に着用される第2衣体である。図11、図12にも示すように、中部衣体14の外周に着物帯18が装着される。なお、着物帯18は、例えば、日本伝統の着物に利用される従来の着物帯やその他任意の帯でもよい。また、着物帯は、その結び方は太鼓結び、片流し結び、蝶文庫結び等その他任意にしてもよい。また、着物帯18は、例えば、帯の両端を面ファスナ等で接続して装着できるような簡易式の帯等でもよい。図8にも示すように、中部衣体14は、着用者の腰周りに着用されてその外周に着物帯18(図8上、二点鎖線示18)を装着した際に該着物帯18より下方に突出さされるおはしょり部34を有する。すなわち、中部衣体14は、例えば、日本伝統の着物において、デザイン的におはしょりに部分に相当する部分となるおはしょり部34を形成するように構成されている。本実施形態では、上部衣体12、中部衣体14、下部衣体16に分割された構成であるので、中部衣体14によってデザイン的におはしょり部分を簡単に形成することができる。中部衣体14は、例えば、上下幅の約半分より下位側(中央線より下部側)が、和服様上部衣体と同じ柄の生地で形成されており、着用した際に該上部衣体と同じ柄のおはしょり部34として形成される。なお、中部衣体14は、全体を和服様上部衣体と同じ柄の生地で形成したり、おはしょり部形成部分のみ和服様上部衣体と同じ柄の生地で形成してもよい。
図3、図4にも示すように、本実施形態では、中部衣体14は、例えば、帯状に長く形成されており腰部周りに巻いて環状にした状態で装着される。具体的には中部衣体14は、帯状に長く形成された長生地部材の長手方向両端部を着脱可能に接続する面ファスナ36a、36bからなる接続手段35を備えており、中部衣体14を腰周りに巻いて環状とし、長手方向両端の面ファスナ36a、36bどうしを係着することによって着用される。さらに中部衣体14には、サイズ調整用の調整部材38が設けられている。調整部材は、例えば、中部衣体14を腰周りに着用した際に背中側となるように、長手方向中間位置に取付けられた面ファスナ38a、38bからなる。図4に示すように、例えば、中部衣体14のサイズが大きい場合には、環状の中部衣体14の背中側の一部を折り返しつつ、面ファスナ38a、38bどうしを係着してサイズを調整することができる。なお、図4では、説明のために中部衣体14の一部(例えば、後述の環状部材62等)を省略して記載している。なお、中部衣体14の接続手段35は、スナップボタンやフック等その他任意のものでもよい。
図1に示すように、下部衣体16は、着用者の下半身すなわち、腰部から脚部を覆うように着用される第3衣体である。下部衣体16は、例えば、日本伝統の着物での下半身を覆う部分に相当するように構成されており、例えば、和服様上部衣体12と同じ柄の生地で形成されている。図5、図6に示すように、本実施形態では、下部衣体16は、例えば、平面状に広い生地を所定の輪郭形状に加工して形成されており、上部を腰周りに巻き付けた略筒状の状態で、重ね合わせた部分を接続手段40を介して留めることにより着用される。下部衣体16の腰周り部16aは、例えば、ゴムを入れてある程度伸縮自在に設けられており、その腰周り部16aの下側におくみ、前身頃、後身頃等を形成する生地本体16bが所定形状で形成されている。下部衣体16は、上記の中部衣体14と同時に着用した際には、下部衣体16の上部が該中部衣体14の内側に配置されおはしょり部34に隠れた状態となる。下部衣体16の接続手段40は、例えば、スナップボタン42a、42bを含む。スナップボタンは、腰周りに巻き付けられる上辺16aの左右方向一端側に、雄型のスナップボタン42aが固定されるとともに、前側での生地の重ね合わせ幅を考慮して、上辺部分(16a)の内側位置に雌型のスナップボタン42bが固定されている。さらに、接続手段40は、鉤型のフック部材44と、該フック部材44を係止する受け金具46と、を含む。フック部材44は、雄型のスナップボタン42aの近くに固定されており、腰周りに巻き付けられる上辺の一端側に固定される。一方、受け金具46は、雌型のスナップボタン42bの近くに固定されており、前側での生地の重ね合わせ幅を考慮して、上辺部分の端部寄り内側位置に固定されている。本実施形態では、受け金具46は、上下に並設して2個設けられており、後述のように、着物として着用する態様と、ドレスとして着用する態様と、でフック部材44を係止する位置を変更することができる。その結果、着物態様とドレス態様で、下部衣体の外観形状を変更して、和洋の着用態様に応じてファッション性の高い着こなしを実現できる。さらに、接続手段40は、上記フック部材44、受け金具46とは異なる位置に取付けられる第2のフック部材48と、該第2のフック部材48を係止する第2の受け金具50と、を含む。第2のフック部材48は、下部衣体16の上辺側の上記フック部材44とは反対側の端部に固定されている。第2のフック部材48は、上下に2個並設されている。第2の受け金具50は、下部衣体16の上辺の左右中間位置に固定されている。上記同様に、第2のフック部材48と第2の受け金具50との係止位置を変更することでき、着物態様とドレス態様で下部衣体の外観形状を変更して、和洋の着用態様に応じたファッション性の高い着こなしを実現できる。なお、下部衣体の接続手段40は、例えば、面ファスナ等を用いてもよく、その他任意のものでもよい。
上記のように本実施形態に係る着物10は、和服様上部衣体12と中部衣体14と下部衣体16とに3分割された構成であることから、これらを組み合わせて着用する際に、図11に示すように、和服様上部衣体12の下端(円弧状裾部28)を中部衣体に装着される着物帯18の内側に入れて着用することにより日本伝統の着物のような態様(第1の着用態様P1)とすることができるとともに、図12に示すように、和服様上部衣体12の下端(円弧上裾部)を着物帯18から外側に出して着用する新規なデザインの着物のような態様(第2の着用態様P2)とすることができ、必要に応じてそれらの第1、第2の着用態様を選択的に変更することができる。
さらに本実施形態では、図7、図13に示すように、上述の和服様上部衣体12と中部衣体14とに替えて、着用者の上半身に着用される洋服様上衣体52を有する。洋服様上衣体52は、和服様上部衣体12と中部衣体14の非着用時に該洋服様上部衣体12と下部衣体16で組み合わせて着用され、着物10を洋装の態様(第3の着用態様P3)で利用させ得る第4衣体である。本実施形態では、洋服様上衣体52は、例えば、袖無しドレスの上衣のように構成されている。図では、洋服様上衣体52は、例えば、着丈が着用者の首から腰部が隠れる程度の長さで形成されており、着用時に下部衣体16の上部が隠れる長さに設定されている。洋服様上衣体52は、例えば、肩口にリボン等が着脱可能に取り付けられているとともに、胸元に飾りが取り付けられており、腰周りに紐が巻き付けられ背中側で結ばれている。なお、洋服様上衣体52は本実施形態に限らず、任意のデザインでもよい。
図8、図9に示すように、本実施形態では、和服様上部衣体12と中部衣体14とを着脱可能に連結する連結装置54を備えている。連結装置54は、例えば、和服様上部衣体12の下端を着物帯18の内側に入れて着用する第1の着用態様の際に、着用者の動くことで該和服様上部衣体12の下端が着物帯18や中部衣体14に対してずれたり着物帯18からはみ出たりするのを防止し、着崩れ防止手段として機能しうる。連結装置54は、和服様上部衣体12と中部衣体14とそれぞれ着脱自在に接続される複数の連結部材56を含む。詳細には、連結部材56は、着用者の胴回り方向に互いに離隔した位置に連結されるようになっており、例えば、一方に長く可撓性の帯状又は紐状の基体58と、その長手方向両端部にそれぞれ設けられたナスカン等からなる係止部材60と、から構成されている。なお、基体58は、長さを調整できるように設けられていてもよい。連結装置54は、和服様上部衣体12と中部衣体14とにそれぞれ該連結部材56の係止部材60が着脱可能に連結される環状部材62が取り付けられている。和服様上部衣体12側の環状部材62は、前、後身頃22、22の内側に固定されている。中部衣体14側の環状部材62は、中部衣体14の外周面で上下幅の中央位置に固定されている。連結装置54は、着物帯18を装着した際には、該着物帯18で覆われて外部から見えないようになっている。なお、本実施形態では、それぞれの環状部材62は、例えば、複数の環状部分が四つ葉状に取付けられて設けられているが、一つの環状部分からなる構成としてもよく、その他任意の構成としてもよい。
また、図10には、本実施形態に係る着物の他の実施例を示している。図10に示すように、例えば、和服様上部衣体12を着用する際に該和服様上部衣体12の内側に着用する内側衣体64を備えていてもよい。内側衣体64と中部衣体14とは、例えば、複数のスナップボタン66a、66b等の接続手段を介して接続されるように設けられている。図10の例では、内側衣体64は、例えば、ベストのようなデザインで形成されている。中部衣体16の内側に雄側のスナップボタン66aが固定されているとともに、内側衣体64には、雌側のスナップボタン66aが上下方向に所定間隔で並列して固定されている。それにより内側衣体64に対する中部衣体14の上下方向の着用位置を変更できるようになっており、着用者の背丈等に応じて着用位置を調整できる。なお、内側衣体64と中部衣体14の接続手段は任意でよく、例えば、面ファスナ等を用いてもよい。
次に、図11ないし図13をも参照しつつ、本実施形態に係る着物10の作用について説明する。例えば、図11に示すように、日本伝統の着物のようなパターン、すなわち第1の着用態様P1とする場合には、和服様上部衣体12と中部衣体14と下部衣体16を着用する。必要に応じて長襦袢等を内側に着用してもよい。この際、下部衣体14は、フック部材44を下方側の受け金具46に係止するとともに、下方側の第2のフック部材48を第2の受け金具50に係止する。図8に示すように、連結装置54を用いて和服様上部衣体12と中部衣体14とを連結する。図11のように、中部衣体14の下部側におはしょり部34を形成しながら該中部衣体14の外周に着物帯18及び帯揚げ181、帯締め182を装着する。和服様上部衣体12の下端は着物帯18の内側に入れた状態として一般的な着物同様のデザインの形態で着用できる。
次に、例えば、図12に示すように、新規なデザインの着物のようなパターン、すなわち第2の着用態様P2とする場合には、第1の着用態様同様に、和服様上部衣体12と中部衣体14と下部衣体16を着用する。必要に応じて長襦袢等を内側に着用してもよい。下部衣体14は、フック部材44を下方側の受け金具46に係止するとともに、下方側の第2のフック部材48を第2の受け金具50に係止する。第2の着用態様では、和服様上部衣体12と中部衣体14とは連結せず、和服様上部衣体12の下端は自由端状態として、中部衣体14の下部側におはしょり部34を形成しながら該中部衣体14の外周に着物帯18及び帯揚げ181、帯締め182を装着する。この際、図12(a)、(b)に示すように、図11(a)、(b)に示す第1の態様とは異なって、和服様上部衣体12の下端が着物帯18の外側に出るとともに、該下端により着物帯の前方の一部や結びの一部が隠れた状態となり、円弧状裾部28が外部から見える新規なデザインの着物となる。また、和服様上部衣体12の重ね合わせられる襟部26、前身頃20は保持手段30により重ね合わせた状態で保持されるので、着崩れすることなく、該上部衣体12の下端を出した状態でも良好に着用できる。
次に、例えば、図13に示すように、ドレス等の洋服のようなパターン、すなわち第3の着用態様P3とする場合には、前記第1、第2の着用態様とは異なって、和服様上部衣体12と中部衣体14は着用せず、洋服様上衣体52と下部衣体18とを組み合わせて着用する。この際、下部衣体16は、フック部材44を上方側の受け金具46に係止するとともに、第2のフック部材48を上方側の第2の受け金具50に係止して、第1、第2の着用態様での下部衣体16の外形とは若干異なるフォルムとなる。このように、時、場所、場合等に応じて、第1、第2、第3の着用態様といった複数の態様に変更して着回すことができ、実用性が高くしかもファッショ性が高い着物を提供することができる。また、例えば、予め洋服様上衣体54を内側に着用した状態で、その上に和服様上部衣体12と中部衣体14を着用し、下部衣体16を着用して、第1又は第2の着用態様とし、必要に応じて和服様上部衣体12と中部衣体14を外して、第3の着用態様に変更することもできる。
以上説明した本発明の着物は、上記した実施形態のみの構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の本質を逸脱しない範囲において、任意の改変を行ってもよい。
本発明の着物は、例えば、日常生活、冠婚葬祭、パーティやイベント等、その他種々の場面で利用できる。
10 着物
12 和服様上部衣体
14 中部衣体
16 下部衣体
18 着物帯
30 保持手段
34 おはしょり部
52 洋服様上衣体
54 連結装置
本発明は、必要に応じて複数の着用態様に変更できる着物に関する。
着物は日本在来の衣服であるが、近年では着用の困難さや生活スタイル等の理由から洋服を着用することが多い。着物を着る機会は少なくはなっているものの、冠婚葬祭等のフォーマルな場面や、カジュアルなファッションとしても着物を着る場合もある。一方、例えば、特許文献1には、必要に応じて着物として着用したり、ドレスとして着用したりできるドレスきものが提案されている。
実開平4−48210号公報
特許文献1のドレスきものは、和装用上衣と、下衣と、洋装用上衣とからなり、2分割された和装用上衣と下衣を組み合わせることで日本伝統の着物として着用したり、洋装用上衣と下衣を組み合わせることで洋風のドレスとして変化させて着用することができる。しかしながら、多様なファッション性が要求される近時では、消費者は新しくデザイン性が高いものを求めている。例えば、高いフォーマル性が要求されないパーティやイベント、その他カジュアルな場面等で和装を取り入れたい場合には、日本の伝統的な着物の着用の仕方ではなく、新しいデザインのものを着用したいといったニーズもある。
本発明は上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、その一つの目的は、必要に応じて、例えば、従来同様の着物のような着用態様と、新規なデザインの着物のような着用態様と、ドレスのような着用態様と、に変更できる利便性が高くファッション性に優れた着物を提供することにある。
上記課題を解決するため本発明は、着用者の上半身の腰部よりも上に着用される和服様上部衣体12と、該和服様上部衣体12の下側に配置されて着用者の腰部を含む腰部周囲に着用され、外周に着物帯18が装着される中部衣体14と、着用者の腰部から脚部を覆うように着用される下部衣体16と、を備え、中部衣体14は、和服様上部衣体12及び下部衣体16で覆われない腰部周囲を覆いうる縦幅で形成され、その縦幅の半分以上が外側から着物帯18で覆われるように設けられ、和服様上部衣体12は、下端部が着物帯18の上部側で覆われうるとともに左右の前身頃20の下端と後身頃22の下端のそれぞれに丸みを帯びた円弧状裾部28が形成されており、少なくとも、和服様上部衣体12の下端に形成された円弧状裾部28を中部衣体14に装着される着物帯18の上部の内側に入れて着用する第1の着用態様P1と、和服様上部衣体12の下端に形成される円弧状裾部28を中部衣体14の外周に装着される着物帯18から外側に出して前方から見た際に着物帯18及び該着物帯18の上部の一部分を隠すように該着物帯に重なる円弧状裾部28が見えるように着用する第2の着用態様P2と、に選択的に変更可能なことを特徴とする着物10から構成される。また、和服様上部衣体12の襟部26の重なり合う部分を、重なり状態で着脱自在に保持する保持手段30を有することとしてもよい。
着用者の上半身に着用される洋服様上衣体52であって、和服様上部衣体12と中部衣体14を非着用状態で下部衣体14とを組み合わせて着用する第3の着用態様P3に選択的に変更可能とする洋服様上衣体52を有することとしてもよい。
また、和服様上部衣体12と中部衣体14とを着脱可能に連結する連結装置54を備えたこととしてもよい。
また、中部衣体14には、腰部周囲に着用された該中部衣体14の背中側の一部を折り返して該折り返して重なる部分を互いに係着させて、腰周り装着サイズを調整可能な調整部材(38a、38b)が設けられたこととしてもよい。
また、中部衣体14は、着物帯18を装着した際に該着物帯18より下方に突出されるおはしょり部34を有することとしてもよい。
本発明の着物によれば、着用者の腰部より上の上半身に着用される和服様上部衣体と、該和服様上部衣体の下側に配置されて着用者の腰部を含む腰部周囲に着用され、外周に着物帯が装着される中部衣体と、着用者の腰部から脚部を覆うように着用される下部衣体と、を備え、少なくとも、和服様上部衣体の下端を中部衣体に装着される着物帯の内側に入れて着用する第1の着用態様と、和服様上部衣体の下端を中部衣体に装着される着物帯から外側に出して着用する第2の着用態様と、に選択的に変更可能なことから、日本伝統の和服着物のような態様で着たり、和服様上部衣体の下端を着物帯から出した新規なデザインの着物のような態様で着たりすることができる。さらに、例えば、別途用意した洋服様上衣と下部衣体とを組み合わせて洋装のような態様とすることもできる。その結果、必要に応じて、複数パターンを変更した着こなしができ、実用性、ファッション性に優れた着物を提供することができる。
着用者の上半身に着用される洋服様上衣体であって、和服様上部衣体と中部衣体を非着用状態で下部衣体とを組み合わせて着用する第3の着用態様に選択的に変更可能とする洋服様上衣体を有する構成とすることにより、第1、第2の形態に加えて、例えば、ドレスのような洋装のような態様で利用することができる。
また、和服様上部衣体と中部衣体とを着脱可能に連結する連結装置を備えた構成とすることにより、第1の着用態様で着用する際に和服様上部衣体と中部衣体とを連結して、和服様上部衣体の下端が着物帯や中部衣体に対してずれたり、着物帯から出たりして着崩れするのを防止できる。
また、和服様上部衣体の襟部の重なり合う部分を、重なり状態で着脱自在に保持する保持手段を有する構成とすることにより、第2の着用態様で着用する際に、和服様上部衣体の前が開いて着崩れするのを防止して、良好な着用状態を維持できる。
また、中部衣体は、着物帯を装着した際に該着物帯より下方に突出されるおはしょり部を有する構成とすることにより、日本伝統の着物のデザインと同様なデザインで着物を着用することができる。
本発明の着物の第1の実施形態の分解正面図である。 図1の着物の和服様上部衣体の拡大説明図である。 図1の着物の中部衣体の展開した拡大図である。 図3の中部衣体の作用説明図である。 図1の着物の下部衣体を展開した図である。 図5の下部衣体の着用状態で背中側から見た一部省略拡大説明図である。 図1の着物の洋服様上衣の正面図である。 図1の着物の和服様上部衣体と中部衣体の連結した状態の説明図である。 図1の着物の連結装置の拡大説明図である。 図1の着物の他の実施例の説明図である。 (a)は図1の着物の第1の着用態様の作用説明図、(b)はその背面図である。 (a)は図1の着物の第2の着用態様の作用説明図、(b)はその背面図である。 図1の着物の第3の着用態様の作用説明図である。
以下添付図面を参照しつつ本発明の着物の実施形態について説明する。本発明に係る着物は、例えば、必要に応じて複数の着用パターンに変更できる変換衣服である。図1ないし図13は、本発明の浮体構造体の第1の実施形態を示している。図1、図2、図3に示すように、本実施形態では、着物10は、和服様上部衣体12と、中部衣体14と、下部衣体16と、を備えている。すなわち、着物10は、例えば、日本伝統の着物(和服)を縦方向に上中下と3分割したように構成されており、上から順に、和服様上部衣体12、中部衣体14、下部衣体16となっており、図1の二点鎖線で示すように、中部衣体14の外周に着物帯18が装着される。
図1、図2に示すように、和服様上部衣体12は、着用者の腰部より上側の上半身に着用される第1衣体である。和服様上部衣体12は、例えば、日本伝統の着物での上半身を覆う部分に相当するように形成されており、任意の柄の生地で形成されている。和服様上部衣体12の概略構成は、着用者の前胸側を前合わせ式に覆う左右の前身頃20と、背中側を覆う後身頃22と、左右の腕を覆う袖部24と、首のまわりを囲んで前身頃に対応して前胸元で交差する襟部26と、が一体的に形成され、前胸元で左右の襟部26(左右の前身頃の端部)を合わせるように着用される。本実施形態では、和服様上部衣体12は、例えば、左右の前身頃20と後身頃22の下端部が丸みを帯びた円弧状裾部28が形成されている。和服様上部衣体12は、左右の前身頃の前胸元で交差して重なり合う襟部に、それらの重なり状態を保持するように重なり合う襟部部分を着脱可能に係止する保持手段30が設けられている。保持手段30は、例えば、襟部26又は前身頃20に取付けられたスナップボタン32a、32bからなり、簡単に着脱できるようになっている。スナップボタン32a、32bは、接続時に外部から見えないような位置に和服様上部衣体12に取付けられている。なお、保持手段30は、例えば、面ファスナや紐等その他任意のものでもよい。また、和服様上部衣体14は本実施形態のものに限らず、任意の和装のものでもよい。
図1に示すように、中部衣体14は、和服様上部衣体12より下側に配置され、着用者の腰周りすなわち腰部を含む腰部周囲に着用される第2衣体である。図11、図12にも示すように、中部衣体14の外周に着物帯18が装着される。なお、着物帯18は、例えば、日本伝統の着物に利用される従来の着物帯やその他任意の帯でもよい。また、着物帯は、その結び方は太鼓結び、片流し結び、蝶文庫結び等その他任意にしてもよい。また、着物帯18は、例えば、帯の両端を面ファスナ等で接続して装着できるような簡易式の帯等でもよい。図8にも示すように、中部衣体14は、着用者の腰周りに着用されてその外周に着物帯18(図8上、二点鎖線示18)を装着した際に該着物帯18より下方に突出さされるおはしょり部34を有する。すなわち、中部衣体14は、例えば、日本伝統の着物において、デザイン的におはしょりに部分に相当する部分となるおはしょり部34を形成するように構成されている。本実施形態では、上部衣体12、中部衣体14、下部衣体16に分割された構成であるので、中部衣体14によってデザイン的におはしょり部分を簡単に形成することができる。中部衣体14は、例えば、上下幅の約半分より下位側(中央線より下部側)が、和服様上部衣体と同じ柄の生地で形成されており、着用した際に該上部衣体と同じ柄のおはしょり部34として形成される。なお、中部衣体14は、全体を和服様上部衣体と同じ柄の生地で形成したり、おはしょり部形成部分のみ和服様上部衣体と同じ柄の生地で形成してもよい。
図3、図4にも示すように、本実施形態では、中部衣体14は、例えば、帯状に長く形成されており腰部周りに巻いて環状にした状態で装着される。具体的には中部衣体14は、帯状に長く形成された長生地部材の長手方向両端部を着脱可能に接続する面ファスナ36a、36bからなる接続手段35を備えており、中部衣体14を腰周りに巻いて環状とし、長手方向両端の面ファスナ36a、36bどうしを係着することによって着用される。さらに中部衣体14には、サイズ調整用の調整部材38が設けられている。調整部材は、例えば、中部衣体14を腰周りに着用した際に背中側となるように、長手方向中間位置に取付けられた面ファスナ38a、38bからなる。図4に示すように、例えば、中部衣体14のサイズが大きい場合には、環状の中部衣体14の背中側の一部を折り返しつつ、面ファスナ38a、38bどうしを係着してサイズを調整することができる。なお、図4では、説明のために中部衣体14の一部(例えば、後述の環状部材62等)を省略して記載している。なお、中部衣体14の接続手段35は、スナップボタンやフック等その他任意のものでもよい。
図1に示すように、下部衣体16は、着用者の下半身すなわち、腰部から脚部を覆うように着用される第3衣体である。下部衣体16は、例えば、日本伝統の着物での下半身を覆う部分に相当するように構成されており、例えば、和服様上部衣体12と同じ柄の生地で形成されている。図5、図6に示すように、本実施形態では、下部衣体16は、例えば、平面状に広い生地を所定の輪郭形状に加工して形成されており、上部を腰周りに巻き付けた略筒状の状態で、重ね合わせた部分を接続手段40を介して留めることにより着用される。下部衣体16の腰周り部16aは、例えば、ゴムを入れてある程度伸縮自在に設けられており、その腰周り部16aの下側におくみ、前身頃、後身頃等を形成する生地本体16bが所定形状で形成されている。下部衣体16は、上記の中部衣体14と同時に着用した際には、下部衣体16の上部が該中部衣体14の内側に配置されおはしょり部34に隠れた状態となる。下部衣体16の接続手段40は、例えば、スナップボタン42a、42bを含む。スナップボタンは、腰周りに巻き付けられる上辺16aの左右方向一端側に、雄型のスナップボタン42aが固定されるとともに、前側での生地の重ね合わせ幅を考慮して、上辺部分(16a)の内側位置に雌型のスナップボタン42bが固定されている。さらに、接続手段40は、鉤型のフック部材44と、該フック部材44を係止する受け金具46と、を含む。フック部材44は、雄型のスナップボタン42aの近くに固定されており、腰周りに巻き付けられる上辺の一端側に固定される。一方、受け金具46は、雌型のスナップボタン42bの近くに固定されており、前側での生地の重ね合わせ幅を考慮して、上辺部分の端部寄り内側位置に固定されている。本実施形態では、受け金具46は、上下に並設して2個設けられており、後述のように、着物として着用する態様と、ドレスとして着用する態様と、でフック部材44を係止する位置を変更することができる。その結果、着物態様とドレス態様で、下部衣体の外観形状を変更して、和洋の着用態様に応じてファッション性の高い着こなしを実現できる。さらに、接続手段40は、上記フック部材44、受け金具46とは異なる位置に取付けられる第2のフック部材48と、該第2のフック部材48を係止する第2の受け金具50と、を含む。第2のフック部材48は、下部衣体16の上辺側の上記フック部材44とは反対側の端部に固定されている。第2のフック部材48は、上下に2個並設されている。第2の受け金具50は、下部衣体16の上辺の左右中間位置に固定されている。上記同様に、第2のフック部材48と第2の受け金具50との係止位置を変更することでき、着物態様とドレス態様で下部衣体の外観形状を変更して、和洋の着用態様に応じたファッション性の高い着こなしを実現できる。なお、下部衣体の接続手段40は、例えば、面ファスナ等を用いてもよく、その他任意のものでもよい。
上記のように本実施形態に係る着物10は、和服様上部衣体12と中部衣体14と下部衣体16とに3分割された構成であることから、これらを組み合わせて着用する際に、図11に示すように、和服様上部衣体12の下端(円弧状裾部28)を中部衣体に装着される着物帯18の内側に入れて着用することにより日本伝統の着物のような態様(第1の着用態様P1)とすることができるとともに、図12に示すように、和服様上部衣体12の下端(円弧上裾部)を着物帯18から外側に出して着用する新規なデザインの着物のような態様(第2の着用態様P2)とすることができ、必要に応じてそれらの第1、第2の着用態様を選択的に変更することができる。
さらに本実施形態では、図7、図13に示すように、上述の和服様上部衣体12と中部衣体14とに替えて、着用者の上半身に着用される洋服様上衣体52を有する。洋服様上衣体52は、和服様上部衣体12と中部衣体14の非着用時に該洋服様上部衣体12と下部衣体16で組み合わせて着用され、着物10を洋装の態様(第3の着用態様P3)で利用させ得る第4衣体である。本実施形態では、洋服様上衣体52は、例えば、袖無しドレスの上衣のように構成されている。図では、洋服様上衣体52は、例えば、着丈が着用者の首から腰部が隠れる程度の長さで形成されており、着用時に下部衣体16の上部が隠れる長さに設定されている。洋服様上衣体52は、例えば、肩口にリボン等が着脱可能に取り付けられているとともに、胸元に飾りが取り付けられており、腰周りに紐が巻き付けられ背中側で結ばれている。なお、洋服様上衣体52は本実施形態に限らず、任意のデザインでもよい。
図8、図9に示すように、本実施形態では、和服様上部衣体12と中部衣体14とを着脱可能に連結する連結装置54を備えている。連結装置54は、例えば、和服様上部衣体12の下端を着物帯18の内側に入れて着用する第1の着用態様の際に、着用者動くことで該和服様上部衣体12の下端が着物帯18や中部衣体14に対してずれたり着物帯18からはみ出たりするのを防止し、着崩れ防止手段として機能しうる。連結装置54は、和服様上部衣体12と中部衣体14とそれぞれ着脱自在に接続される複数の連結部材56を含む。詳細には、連結部材56は、着用者の胴回り方向に互いに離隔した位置に連結されるようになっており、例えば、一方に長く可撓性の帯状又は紐状の基体58と、その長手方向両端部にそれぞれ設けられたナスカン等からなる係止部材60と、から構成されている。なお、基体58は、長さを調整できるように設けられていてもよい。連結装置54は、和服様上部衣体12と中部衣体14とにそれぞれ該連結部材56の係止部材60が着脱可能に連結される環状部材62が取り付けられている。和服様上部衣体12側の環状部材62は、前、後身頃22、22の内側に固定されている。中部衣体14側の環状部材62は、中部衣体14の外周面で上下幅の中央位置に固定されている。連結装置54は、着物帯18を装着した際には、該着物帯18で覆われて外部から見えないようになっている。なお、本実施形態では、それぞれの環状部材62は、例えば、複数の環状部分が四つ葉状に取付けられて設けられているが、一つの環状部分からなる構成としてもよく、その他任意の構成としてもよい。
また、図10には、本実施形態に係る着物の他の実施例を示している。図10に示すように、例えば、和服様上部衣体12を着用する際に該和服様上部衣体12の内側に着用する内側衣体64を備えていてもよい。内側衣体64と中部衣体14とは、例えば、複数のスナップボタン66a、66b等の接続手段を介して接続されるように設けられている。図10の例では、内側衣体64は、例えば、ベストのようなデザインで形成されている。中部衣体16の内側に雄側のスナップボタン66aが固定されているとともに、内側衣体64には、雌側のスナップボタン66aが上下方向に所定間隔で並列して固定されている。それにより内側衣体64に対する中部衣体14の上下方向の着用位置を変更できるようになっており、着用者の背丈等に応じて着用位置を調整できる。なお、内側衣体64と中部衣体14の接続手段は任意でよく、例えば、面ファスナ等を用いてもよい。
次に、図11ないし図13をも参照しつつ、本実施形態に係る着物10の作用について説明する。例えば、図11に示すように、日本伝統の着物のようなパターン、すなわち第1の着用態様P1とする場合には、和服様上部衣体12と中部衣体14と下部衣体16を着用する。必要に応じて長襦袢等を内側に着用してもよい。この際、下部衣体14は、フック部材44を下方側の受け金具46に係止するとともに、下方側の第2のフック部材48を第2の受け金具50に係止する。図8に示すように、連結装置54を用いて和服様上部衣体12と中部衣体14とを連結する。図11のように、中部衣体14の下部側におはしょり部34を形成しながら該中部衣体14の外周に着物帯18及び帯揚げ181、帯締め182を装着する。和服様上部衣体12の下端は着物帯18の内側に入れた状態として一般的な着物同様のデザインの形態で着用できる。
次に、例えば、図12に示すように、新規なデザインの着物のようなパターン、すなわち第2の着用態様P2とする場合には、第1の着用態様同様に、和服様上部衣体12と中部衣体14と下部衣体16を着用する。必要に応じて長襦袢等を内側に着用してもよい。下部衣体14は、フック部材44を下方側の受け金具46に係止するとともに、下方側の第2のフック部材48を第2の受け金具50に係止する。第2の着用態様では、和服様上部衣体12と中部衣体14とは連結せず、和服様上部衣体12の下端は自由端状態として、中部衣体14の下部側におはしょり部34を形成しながら該中部衣体14の外周に着物帯18及び帯揚げ181、帯締め182を装着する。この際、図12(a)、(b)に示すように、図11(a)、(b)に示す第1の態様とは異なって、和服様上部衣体12の下端が着物帯18の外側に出るとともに、該下端により着物帯の前方の一部や結びの一部が隠れた状態となり、円弧状裾部28が外部から見える新規なデザインの着物となる。また、和服様上部衣体12の重ね合わせられる襟部26、前身頃20は保持手段30により重ね合わせた状態で保持されるので、着崩れすることなく、該上部衣体12の下端を出した状態でも良好に着用できる。
次に、例えば、図13に示すように、ドレス等の洋服のようなパターン、すなわち第3の着用態様P3とする場合には、前記第1、第2の着用態様とは異なって、和服様上部衣体12と中部衣体14は着用せず、洋服様上衣体52と下部衣体18とを組み合わせて着用する。この際、下部衣体16は、フック部材44を上方側の受け金具46に係止するとともに、第2のフック部材48を上方側の第2の受け金具50に係止して、第1、第2の着用態様での下部衣体16の外形とは若干異なるフォルムとなる。このように、時、場所、場合等に応じて、第1、第2、第3の着用態様といった複数の態様に変更して着回すことができ、実用性が高くしかもファッショ性が高い着物を提供することができる。また、例えば、予め洋服様上衣体54を内側に着用した状態で、その上に和服様上部衣体12と中部衣体14を着用し、下部衣体16を着用して、第1又は第2の着用態様とし、必要に応じて和服様上部衣体12と中部衣体14を外して、第3の着用態様に変更することもできる。
以上説明した本発明の着物は、上記した実施形態のみの構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の本質を逸脱しない範囲において、任意の改変を行ってもよい。
本発明の着物は、例えば、日常生活、冠婚葬祭、パーティやイベント等、その他種々の場面で利用できる。
10 着物
12 和服様上部衣体
14 中部衣体
16 下部衣体
18 着物帯
30 保持手段
34 おはしょり部
52 洋服様上衣体
54 連結装置

Claims (5)

  1. 着用者の腰部より上の上半身に着用される和服様上部衣体と、
    該和服様上部衣体の下側に配置されて着用者の腰部を含む腰部周囲に着用され、外周に着物帯が装着される中部衣体と、
    着用者の腰部から脚部を覆うように着用される下部衣体と、を備え、
    少なくとも、和服様上部衣体の下端を中部衣体に装着される着物帯の内側に入れて着用する第1の着用態様と、和服様上部衣体の下端を中部衣体に装着される着物帯から外側に出して着用する第2の着用態様と、に選択的に変更可能なことを特徴とする着物。
  2. 着用者の上半身に着用される洋服様上衣体であって、和服様上部衣体と中部衣体を非着用状態で下部衣体とを組み合わせて着用する第3の着用態様に選択的に変更可能とする洋服様上衣体を有することを特徴とする請求項1記載の着物。
  3. 和服様上部衣体と中部衣体とを着脱可能に連結する連結装置を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の着物。
  4. 和服様上部衣体の襟部の重なり合う部分を、重なり状態で着脱自在に保持する保持手段を有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の着物。
  5. 中部衣体は、着物帯を装着した際に該着物帯より下方に突出されるおはしょり部を有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の着物。
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