JP2017209917A - 組み立てて箱にすることができる紙製シート材、紙製シート材加工装置及び紙製シート材加工方法 - Google Patents

組み立てて箱にすることができる紙製シート材、紙製シート材加工装置及び紙製シート材加工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】意匠性を向上させ、連続して線状に形成されている凹部に沿って紙製シート材が折れ曲がることを抑制できる紙製シート材、並びに、立体的表面形状と印刷との位置精度を向上させ、加工効率を向上させてコストを抑制し、立体的表面形状の変更を容易に行うことができる紙製シート材加工装置及び紙製シート材加工方法を提供すること。【解決手段】紙製シート材は、その表面に連続する矩形の凹部2が線状に形成されている。その矩形において、短い方の幅bを長い方の幅aで割った比率が1/5から4/5の範囲にあり、隣り合う凹部2の最短間隔cを長い方の幅aで割った比率が1/5から1の範囲にある。【選択図】 図2

Description

本発明は、紙製シート材、紙製シート材加工装置及び紙製シート材加工方法に関するものであり、特に、連続する凹部が線状に形成されている紙製シート材、その紙製シート材加工装置、及び、その紙製シート材加工方法に関するものである。
紙製シート材を加工する際に、紙製のシート材にエンボス加工を行うことによって、紙製シート材に立体的表面形状を付与し意匠性を高めることができる。
紙製シート材の立体的表面形状を付与する方法として、特許文献1及び特許文献2に示すものがある。
特許文献1には、輪転式エンボスユニットを用いたエンボス加工を行う方法について開示されている。特許文献2には、雄型及び雌型を用いたエンボス加工を行う方法について開示されている。
輪転式エンボスユニットを用いたエンボス加工は、付与されたエンボスと印刷絵柄の位置精度向上に限界があるという問題があった。加えて、輪転式エンボスユニットでは、輪転ローラが高価であり、小ロット生産に適していないという問題もあった。加えて、エンボス加工による立体的表面形状を変更するためには、輪転ローラの交換が必要となり手間と時間がかかるという問題もあった。
また、雄型及び雌型の金型を用いた平圧式のエンボス加工は、輪転ローラを使用する場合に比べて小ロット生産が可能であるが、紙製シート材の表面の比較的小さい範囲のエンボス加工に適している。そのため、紙製シート材の表面全体にエンボス加工を行おうとすると金型も大型化し、金型作製コストが高くなってしまうという問題があった。エンボス加工による立体的表面形状を変更するためには、輪転式エンボスユニットと同様に、金型の雄型及び雌型の交換が必要となり手間と時間がかかるという問題もあった。
そこで、上記問題点を解決する方法として特許文献3に示すものがある。特許文献3においては、罫線部材によって、紙製シート材の材料となるシート材を押圧して凹んだ部分を形成する。
特開2013−091315号公報 特開2007−283622号公報 特許5719465号公報
罫線部材によって紙製シート材の表面に連続する凹んだ部分が線状に形成されていると、その表面に連続する縫い目が形成されているように見える模様となる。しかしながら、それぞれの凹んだ部分の形状及び凹んだ部分の連続形成状況によっては、連続して線状に形成されている凹んだ部分に沿って紙製シート材が折れ曲がりやすくなってしまいので、意匠性が低下するとともに紙製シート材の強度及び耐久性が低下するという問題がある。
そこで、上記点より本発明は、意匠性を向上させ、連続して線状に形成されている凹部に沿って紙製シート材が折れ曲がることを抑制できる紙製シート材、並びに、立体的表面形状と印刷との位置精度を向上させ、加工効率を向上させてコストを抑制し、立体的表面形状の変更を容易に行うことができる紙製シート材加工装置及び紙製シート材加工方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1の紙製シート材は、その表面に連続する矩形、角丸長方形又は長円の凹部が線状に形成されている紙製シート材において、その矩形、角丸長方形又は長円において、短い方の幅を長い方の幅で割った比率が1/5から4/5の範囲にあり、隣り合う凹部の最短間隔を前記長い方の幅で割った比率が1/5から1の範囲にある。
請求項1の紙製シート材によれば、その表面に連続凹部の形状が上記範囲にあることによって、表面に連続する縫い目が形成されているように見える模様となり、意匠性を向上させることができる。
凹部の短い方の幅が短いと凹部をきっかけに装用資材が折れ曲がりやすくなる。しかしながら、請求項1の紙製シート材によれば、その矩形、角丸長方形又は長円において、短い方の幅を長い方の幅で割った比率が1/5から4/5の範囲にあることで、凹部の短い方の幅を十分に確保することができるので、凹部の形状安定性が向上し、凹部をきっかけに紙製シート材が折れ曲がりにくくなる。
また、連続凹部の形状が上記範囲より小さくなると、一旦発生した折れの先端が次々と連続凹部を経由して進展しやすいため、連続して線状に形成されている凹部に沿って紙製シート材が折れ曲がりやすくなる。しかし、連続凹部の形状が上記範囲とすれば、この連続して線状に形成されている凹部に沿って紙製シート材が折れ曲がることを抑制することができる。
請求項2の紙製シート材は、請求項1の紙製シート材において前記凹部の深さを前記紙製シート材の厚さで割った比率が1/5から3/5の範囲である。
請求項2の紙製シート材によれば、請求項1の紙製シート材と同様に作用する上に、凹部の深さが前記紙製シート材の厚さより十分に短いので、連続して線状に形成されている凹部に沿って紙製シート材が折れ曲がることを抑制できる。
請求項3の紙製シート材は、請求項1又は2の紙製シート材において、前記紙製シート材に折り曲げ用の溝部も形成されている場合、前記凹部の深さを前記折り曲げ用の溝部の深さで割った比率が1/5から4/5の範囲である。
請求項3の紙製シート材によれば、請求項1又は2の紙製シート材と同様に作用する上に、前記凹部の深さが折り曲げ用の溝部に深さに比べて十分に短いので、凹部より折り曲げ用の溝部で紙製シート材が折れ曲がりやすい。そのため、折り曲げ用の溝部で紙製シート材が折り曲がる代わりに、連続して線状に形成されている凹部に沿って紙製シート材が折れ曲がってしまうという不具合の発生を抑制できる。
請求項4の紙製シート材は、請求項1乃至3の紙製シート材のいずれかにおいて、前記紙製シート材に折り曲げ用の溝部も形成されている場合、前記折り曲げ用の溝部の幅を前記凹部の幅で割った比率が1/2から1の範囲である。
請求項4の紙製シート材によれば、請求項1乃至3の紙製シート材のいずれかと同様に作用する上に、凹部の幅が折り曲げ用の溝部の幅に比べて十分に長いので、凹部より折り曲げ用の溝部で紙製シート材が折れ曲がりやすい。そのため、折り曲げ用の溝部で紙製シート材が折り曲がる代わりに、連続して線状に形成されている凹部に沿って紙製シート材が折れ曲がってしまうという不具合の発生を抑制できる。
請求項5の紙製シート材は、請求項1乃至4の紙製シート材のいずれかにおいて、前記紙製シート材に折り曲げ用の溝部も形成されている場合、前記凹部及び前記溝部が形成された面と反対の面に、前記凹部に対応する凸部及び前記溝部に対応する凸条が形成されており、前記凸条の幅を前記凸部の幅で割った比率が1/2から1の範囲である。
請求項5の紙製シート材によれば、請求項1乃至4の紙製シート材のいずれかと同様に作用する上に、凹部に対応する凸部の幅が溝部に対応する凸条の幅に比べて十分に長いので、凸部より凸条で紙製シート材が折れ曲がりやすい。そのため、折り曲げ用の溝部で紙製シート材が折り曲がる代わりに、連続して線状に形成されている凹部に沿って紙製シート材が折れ曲がってしまうという不具合の発生を抑制できる。
請求項6の紙製シート材加工装置は、紙製シート材を加工する紙製シート材加工装置であって、前記紙製のシート材の表面に矩形、角丸長方形又は長円の凹部を線状に形成する連続凹部形成押罫部材を備え、前記連続凹部形成押罫部材は、一つの前記凹部を形成する矩形、角丸長方形又は長円の凸部において、短い方の幅を長い方の幅で割った比率が1/5から4/5の範囲にあり、前記連続凹部形成押罫部材の隣り合う前記凸部の最短間隔を前記長い方の幅で割った比率が1/5から1の範囲にある。
請求項6の紙製シート材加工装置によれば、表面に連続する縫い目が形成されているように見える模様となり、意匠性を向上させた紙製シート材を加工できる。
また、連続凹部形成に押罫部材を使用するので、輪転式エンボスユニットを用いたエンボス加工及び雄型及び雌型の金型を用いたエンボス加工に比べて、立体的表面形状である凹部の位置精度を向上させ、加工効率を向上させてコストを抑制し、立体的表面形状である凹部の形状の変更を容易に行うことができる。
さらに、連続凹部の形状が上記範囲とすれば、この凹部に沿って紙製シート材が折れ曲がることを抑制することができる。
請求項7の紙製シート材加工装置は、請求項6の紙製シート材加工装置において、前記紙製シート材加工装置は、任意の形状に前記紙製シート材を切り抜くための切刃、及び、前記紙製シート材に折り曲げ用の溝部を形成するための曲げ罫線部材をさらに備え、打ち抜き方向において、前記切刃、前記曲げ罫線部材、前記連続凹部形成押罫部材の凸部の順に突出量が小さくなっている。
請求項7の紙製シート材加工装置によれば、請求項6の紙製シート材加工装置と同様に作用する上に、抜き打ち、溝部形成及び連続凹部形成を同時に行うことができ、凹部の位置精度を向上させることができる。
請求項8の紙製シート材加工方法は、紙製のシート材を所定の位置に配置する工程とその紙製のシート材をプレスする工程とを有する紙製シート材加工方法であって、プレスする工程において、切刃によって、任意の形状に紙製シート材を切り抜く作業と、曲げ罫線部材によって、紙製シート材に折り曲げ用の溝部を形成する曲げ溝部形成作業と、連続凹部形成押罫部材によって、前記紙製シート材の表面に矩形、角丸長方形又は長円の凹部を線状に形成し、その矩形、角丸長方形又は長円において、短い方の幅を長い方の幅で割った比率が1/5から4/5の範囲にあり、隣り合う前記凹部の最短間隔を前記長い方の幅で割った比率が1/5から1の範囲にあるようにする連続凹部形成作業とを、一回のプレスで行う。
請求項8の紙製シート材加工方法によれば、一回のプレスで抜き打ち、溝部形成及び連続凹部形成を同時に行うことができ、凹部の位置精度を向上させるとともに、紙製シート材加工効率も向上させることができる。
一回のプレスで抜き打ち、溝部形成及び連続凹部形成を同時に行って凹部の位置精度を向上させることによって、請求項8の紙製シート材加工方法によって加工された紙製シートを組み立てて箱にした場合、箱の異なる面の模様が連続しているように見せることが可能となる。
請求項1乃至6のいずれかの紙製シート材は、意匠性の向上と紙製シート材の強度及び耐久性が低下防止を両立することができる。請求項7又は8の紙製シート材加工装置及び請求項9の紙製シート材加工方法では、立体的表面形状の位置精度を向上させ、加工効率を向上させてコストを抑制し、立体的表面形状の変更を容易に行うことができる。
本発明の一実施形態の紙製シート材の概略平面図である。 図1の隣り合う凹部を拡大した概略平面図である。 図1の折り曲げ用の溝部及び凹部を拡大した概略断面図である。 図3の折り曲げ用の溝部で折り曲げた状態を示す概略断面図である。 凹部及び溝部が形成された面と反対の面に、凹部に対応する凸部及び溝部に対応する凸条が形成される場合の概略断面図である。 本発明の一実施形態の紙製シート材加工装置の一部の構成を示す断面図である。 図6の紙製シート材加工装置の連続凹部形成押罫部材の一部を示す底面図である。 プレスを行っている途中の図6の紙製シート材加工装置の一部の構成を示す断面図である。 プレスを行った後の図6の紙製シート材加工装置の一部の構成を示す断面図である。
本発明の一実施形態の紙製シート材1について、図面に基づいて説明する。
紙製シート材1は、紙材を任意の形状となるように加工することによって製造される。図1に示すように、この紙製シート材1は、組み立てるとキャラメル式箱となる。図1においては、紙製シート材1の外形及び組み立てる場合の折り目線を実線で示している。折り目線には折り曲げ用の溝部3が形成されている。
紙製シート材1を組み立てて箱にした場合に、外側となる表面に連続する矩形の凹部2が線状に形成されている。図1においては、線状に形成されている凹部2を破線で示している。
図2に示すように、凹部2は、その矩形短い方の幅bを長い方の幅aで割った比率が1/5から4/5の範囲にある。また、隣り合う凹部2、2の最短間隔cを長い方の幅aで割った比率が1/5から1の範囲にある。
凹部2は、その紙製シート材1の表面層を貫通することなく形成されている。凹部2が紙製シート材1の表面層を貫通することなく形成されていることで、例えば、紙製シート材の1表面層の光沢や印刷層の一部欠損や耐久性低下が生じることを防ぐことができる。また紙製シート材1の表面層を貫通していないので、凹部2を形成した面の強度低下を抑制するとともに、凹部形成する加工におけるごみの発生を抑制することができる。
図3に示すように、凹部2は、凹部の深さd1を紙製シート材1の厚さtで割った比率が1/5から3/5の範囲である。また、凹部2の深さd1を折り曲げ用の溝部3の深さd2で割った比率が1/5から4/5の範囲である。折り曲げ用の溝部3の幅w2を凹部2の幅w1で割った比率が1/2から1の範囲である。
図3に示すように折り曲げ用の溝部3の溝部3が形成された面と反対の面に、溝部3に対応する凸条31が形成される。紙製シート材1を折り曲げる場合に凸条31の幅方向両端32、33に力が集中する。そのため、図4に示すようにこの凸条31の幅方向両端32、33において、2段階で屈曲して、溝部3で紙製シート材1を容易に折り曲げることができる。
上記実施形態とは別の実施形態として、図5に示すように、紙製シート材1に折り曲げ用の溝部3も形成されている場合、凹部2及び溝部3が形成された面と反対の面に、凹部2に対応する凸部21及び溝部3に対応する凸条31が形成されるものもある。この場合、凸条31の幅w4を凸部21の幅w3で割った比率が1/2から1の範囲である。
凸条31は、凸部21よりも突出が大きくなっている。これにより、紙製シート材1を折り曲げる場合に、凸部21に比べて凸条31の両端に力が集中し、溝部3で紙製シート材1を容易に折り曲げることができる。
上記実施形態では、紙製シート材1が組み立てるとキャラメル式箱になる場合について説明したがこれに限定されることない。例えば、組み立てるとフタと底が一体になった箱、フタと底を各々別々に組立てる箱等の他の種類の箱用の紙製シート材であってもよい。
上記実施形態では、紙製シート材1は、例えば、ダンボール等の他の板紙を加工して製造されていても良い。
上記実施形態では、図1に示すように、組み立てたときに箱の外側となる表面すべてに凹部が線状に形成されている場合について説明したがこれに限定されることはない。例えば、限定された表面又はその表面の一部に凹部が線状に形成されていてもよい。
上記実施形態では、凹部が矩形である場合について説明したが、これに限定されることはない。凹部が例えば角丸長方形又は長円であってもよい。
上記実施形態では、図1及び図2に示すように、表面に連続する矩形の凹部2が直線状となっている場合について説明したがこれに限定されることない。表面に連続する矩形の凹部が例えば曲線であってもよい。
以下、紙製シート材1を加工する紙製シート材加工装置4について説明する。紙製シート材加工装置4は、上盤41と下盤42が、打ち抜き方向に対向配置されている
図6に示すように、紙製シート材加工装置4は、上盤41に紙材10の表面に矩形の凹部2を線状に形成する連続凹部形成押罫部材5と、紙材10から任意の形状に紙製シート材1を切り抜くための切刃6と、紙製シート材1に折り曲げ用の溝部3を形成するための曲げ罫線部材7とを備える。
図7に示すように、連続凹部形成押罫部材5は、一つの凹部2を形成する矩形の凸部51において、短い方の幅fを長い方の幅eで割った比率が1/5から4/5の範囲にある。また、連続凹部形成押罫部材5の隣り合う凸部51,51の最短間隔gを長い方の幅eで割った比率が1/5から1の範囲にある。
紙製シート材加工装置4は、凹部2が紙製シート材1の表面層を貫通することなく形成できるようになっている。
紙製シート材加工装置4は、打ち抜き方向において、切刃6、曲げ罫線部材7、連続凹部形成押罫部材5の凸部51の順に上盤41の表面からの突出量が小さくなっている。
以下、紙製シート材加工装置4用いた紙製シート材加工方法について説明する。
紙製シート材加工方法は、図6に示すように、紙材10を下盤42の表面の所定の位置に配置する工程とその紙材10をプレスする工程とを有する。
プレスする工程において、図8に示すように下盤42に対して上盤41を近づけて、図9に示すように、再び下盤42に対して上盤41を離間させる。これにより、切刃6によって、紙材10から任意の形状に紙製シート材1を切り抜く作業と、曲げ罫線部材7によって、紙製シート材1に折り曲げ用の溝部3を形成する曲げ溝部形成作業と、連続凹部形成押罫部材5によって、凹部2を線状に形成する連続凹部形成作業とを一回のプレスで行うことができる。
プレスによって、凹部2が紙製シート材1の表面層を貫通することなく形成される。
プレスでの連続凹部形成作業によって、上述の紙製シート材1の説明、図1及び図2に示すように、紙製シート材1の表面に矩形の凹部2を線状に形成する。その矩形において、短い方の幅bを長い方の幅aで割った比率が1/5から4/5の範囲にある。隣り合う凹部の最短間隔cを長い方の幅aで割った比率が1/5から1の範囲にある。
プレスでの連続凹部形成作業によって、上述の紙製シート材1の説明及び図3に示すように、凹部2の深さd1を紙製シート材1の厚さtで割った深さで割った比率が1/5から3/5の範囲となる。また、凹部2の深さd1を折り曲げ用の溝部3の深さd2で割った比率が1/5から4/5の範囲となる。
プレスは、図3に示す加工後の紙製シート1において、折り曲げ用の溝部3の幅w2を凹部2の幅w1で割った比率が1/2から1の範囲となるように行われてもよい。
また、プレスは、図4に示す加工後の紙製シート1において、凹部2及び溝部3が形成された面と反対の面に、凹部2に対応する凸部21及び溝部3に対応する凸条31が形成され、凸条31の幅w4を凸部の幅w3で割った比率が1/2から1の範囲となるように行われてもよい。
上記実施形態の紙製シート材加工装置及び紙製シート材加工方法では、例えば、ダンボール等の他の板紙を加工して紙製シート材を製造されていてもよい。
上記実施形態では、連続凹部形成押罫部材5の凸部51が矩形である場合について説明したが、これに限定されることはない。連続凹部形成押罫部材の凸部が例えば角丸長方形又は長円であってもよい。
上記実施形態では、曲げ罫線部材及び連続凹部形成押罫部材の先端が挿入される凹みが形成された面板を下盤上に設置してもよい。これにより、凹部、凸部、折り曲げ用の溝部及び凸条の形状安定性を向上させて加工することができる。
1 紙製シート材
2 凹部
3 溝部
4 紙製シート材加工装置
5 連続凹部形成押罫部材
6 切刃
7 曲げ罫線部材
21 凸部
31 凸条
本発明は、組み立てて箱にすることができる紙製シート材、その紙製シート材加工装置及びその紙製シート材加工方法に関するものであり、特に、連続する凹部が線状に形成されていることで意匠性を向上させた紙製シート材、その紙製シート材加工装置、及び、その紙製シート材加工方法に関するものである。
紙製シート材を加工する際に、紙製のシート材にエンボス加工を行うことによって、紙製シート材に立体的表面形状を付与し意匠性を高めることができる。
紙製シート材の立体的表面形状を付与する方法として、特許文献1及び特許文献2に示すものがある。
特許文献1には、輪転式エンボスユニットを用いたエンボス加工を行う方法について開示されている。特許文献2には、雄型及び雌型を用いたエンボス加工を行う方法について開示されている。
輪転式エンボスユニットを用いたエンボス加工は、付与されたエンボスと印刷絵柄の位置精度向上に限界があるという問題があった。加えて、輪転式エンボスユニットでは、輪転ローラが高価であり、小ロット生産に適していないという問題もあった。加えて、エンボス加工による立体的表面形状を変更するためには、輪転ローラの交換が必要となり手間と時間がかかるという問題もあった。
また、雄型及び雌型の金型を用いた平圧式のエンボス加工は、輪転ローラを使用する場合に比べて小ロット生産が可能であるが、紙製シート材の表面の比較的小さい範囲のエンボス加工に適している。そのため、紙製シート材の表面全体にエンボス加工を行おうとすると金型も大型化し、金型作製コストが高くなってしまうという問題があった。エンボス加工による立体的表面形状を変更するためには、輪転式エンボスユニットと同様に、金型の雄型及び雌型の交換が必要となり手間と時間がかかるという問題もあった。
そこで、上記問題点を解決する方法として特許文献3に示すものがある。特許文献3においては、罫線部材によって、紙製シート材の材料となるシート材を押圧して凹んだ部分を形成する。
特開2013−091315号公報 特開2007−283622号公報 特許5719465号公報
罫線部材によって紙製シート材の表面に連続する凹んだ部分が線状に形成されていると、その表面に連続する縫い目が形成されているように見える模様となる。しかしながら、それぞれの凹んだ部分の形状及び凹んだ部分の連続形成状況によっては、連続して線状に形成されている凹んだ部分に沿って紙製シート材が折れ曲がりやすくなってしまので、意匠性が低下するとともに紙製シート材の強度及び耐久性が低下するという問題がある。
そこで、上記点より本発明は、意匠性を向上させ、連続して線状に形成されている凹部に沿って紙製シート材が折れ曲がることを抑制できる紙製シート材、並びに、立体的表面形状と印刷との位置精度を向上させ、加工効率を向上させてコストを抑制し、立体的表面形状の変更を容易に行うことができる紙製シート材加工装置及び紙製シート材加工方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1の紙製シート材は、組み立てて箱にすることができ、箱にした場合に外側となる表面に連続する矩形、角丸長方形又は長円の凹部が線状に形成されている紙製シート材において、その矩形、角丸長方形又は長円において、短い方の幅を長い方の幅で割った比率が1/5から4/5の範囲にあり、隣り合う凹部の最短間隔を前記長い方の幅で割った比率が1/5から1の範囲にあり、前記紙製シート材に折り曲げ用の溝部も形成されており、前記凹部の深さを前記折り曲げ用の溝部の深さで割った比率が1/4から4/5の範囲である
請求項1の紙製シート材によれば、その表面に連続凹部の形状が上記範囲にあることによって、表面に連続する縫い目が形成されているように見える模様となり、意匠性を向上させることができる。
凹部の短い方の幅が短いと凹部をきっかけに装用資材が折れ曲がりやすくなる。しかしながら、請求項1の紙製シート材によれば、その矩形、角丸長方形又は長円において、短い方の幅を長い方の幅で割った比率が1/5から4/5の範囲にあることで、凹部の短い方の幅を十分に確保することができるので、凹部の形状安定性が向上し、凹部をきっかけに紙製シート材が折れ曲がりにくくなる。
また、連続凹部の形状が上記範囲より小さくなると、一旦発生した折れの先端が次々と連続凹部を経由して進展しやすいため、連続して線状に形成されている凹部に沿って紙製シート材が折れ曲がりやすくなる。しかし、連続凹部の形状が上記範囲とすれば、この連続して線状に形成されている凹部に沿って紙製シート材が折れ曲がることを抑制することができる。
また、請求項1の紙製シート材によれば、前記凹部の深さが折り曲げ用の溝部に深さに比べて十分に短いので、凹部より折り曲げ用の溝部で紙製シート材が折れ曲がりやすい。そのため、紙製シート材を組み立てて箱にするときに、折り曲げ用の溝部で紙製シート材が折り曲がる代わりに、連続して線状に形成されている凹部に沿って紙製シート材が折れ曲がってしまうという不具合の発生を抑制できる。
請求項2の紙製シート材は、請求項1の紙製シート材において前記凹部の深さを前記紙製シート材の厚さで割った比率が1/5から3/5の範囲である。
請求項2の紙製シート材によれば、請求項1の紙製シート材と同様に作用する上に、凹部の深さが前記紙製シート材の厚さより十分に短いので、連続して線状に形成されている凹部に沿って紙製シート材が折れ曲がることを抑制できる。
請求項の紙製シート材は、請求項1又は2の紙製シート材において、前記紙製シート材に折り曲げ用の溝部も形成されている場合、前記折り曲げ用の溝部の幅を前記凹部の幅で割った比率が1/2から1の範囲である。
請求項の紙製シート材によれば、請求項1又は2の紙製シート材と同様に作用する上に、凹部の幅が折り曲げ用の溝部の幅に比べて十分に長いので、凹部より折り曲げ用の溝部で紙製シート材が折れ曲がりやすい。そのため、折り曲げ用の溝部で紙製シート材が折り曲がる代わりに、連続して線状に形成されている凹部に沿って紙製シート材が折れ曲がってしまうという不具合の発生を抑制できる。
請求項の紙製シート材は、請求項1乃至の紙製シート材のいずれかにおいて、前記紙製シート材に折り曲げ用の溝部も形成されている場合、前記凹部及び前記溝部が形成された面と反対の面に、前記凹部に対応する凸部及び前記溝部に対応する凸条が形成されており、前記凸条の幅を前記凸部の幅で割った比率が1/2から1の範囲である。
請求項の紙製シート材によれば、請求項1乃至の紙製シート材のいずれかと同様に作用する上に、凹部に対応する凸部の幅が溝部に対応する凸条の幅に比べて十分に長いので、凸部より凸条で紙製シート材が折れ曲がりやすい。そのため、折り曲げ用の溝部で紙製シート材が折り曲がる代わりに、連続して線状に形成されている凹部に沿って紙製シート材が折れ曲がってしまうという不具合の発生を抑制できる。
請求項の紙製シート材加工装置は、紙製シート材を加工する紙製シート材加工装置であって、前記紙製のシート材の表面に矩形、角丸長方形又は長円の凹部を線状に形成する連続凹部形成押罫部材と、任意の形状に前記紙製シート材を切り抜くための切刃と、前記紙製シート材に折り曲げ用の溝部を形成するための曲げ罫線部材とを備え、前記連続凹部形成押罫部材は、一つの前記凹部を形成する矩形、角丸長方形又は長円の凸部において、短い方の幅を長い方の幅で割った比率が1/5から4/5の範囲にあり、前記連続凹部形成押罫部材の隣り合う前記凸部の最短間隔を前記長い方の幅で割った比率が1/5から1の範囲にあり、打ち抜き方向において、前記切刃、前記曲げ罫線部材、前記連続凹部形成押罫部材の凸部の順に突出量が小さくなっている
請求項の紙製シート材加工装置によれば、表面に連続する縫い目が形成されているように見える模様となり、意匠性を向上させた紙製シート材を加工できる。
また、連続凹部形成に押罫部材を使用するので、輪転式エンボスユニットを用いたエンボス加工及び雄型及び雌型の金型を用いたエンボス加工に比べて、立体的表面形状である凹部の位置精度を向上させ、加工効率を向上させてコストを抑制し、立体的表面形状である凹部の形状の変更を容易に行うことができる。
さらに、連続凹部の形状が上記範囲とすれば、この凹部に沿って紙製シート材が折れ曲がることを抑制することができる。
加えて、抜き打ち、溝部形成及び連続凹部形成を同時に行うことができ、凹部の位置精度を向上させることができる。
請求項6の紙製シート材加工方法は、紙製のシート材を所定の位置に配置する工程とその紙製のシート材をプレスする工程とを有する紙製シート材加工方法であって、プレスする工程において、切刃によって、任意の形状に紙製シート材を切り抜く作業と、連続凹部形成押罫部材によって、前記紙製シート材の表面に矩形、角丸長方形又は長円の凹部を線状に形成し、その矩形、角丸長方形又は長円において、短い方の幅を長い方の幅で割った比率が1/5から4/5の範囲にあり、隣り合う前記凹部の最短間隔を前記長い方の幅で割った比率が1/5から1の範囲にあるようにする連続凹部形成作業と、曲げ罫線部材によって、紙製シート材に折り曲げ用の溝部を形成し、前記凹部の深さを前記折り曲げ用の溝部の深さで割った比率が1/4から4/5の範囲であるようにする曲げ溝部形成作業とを、一回のプレスで行う。
請求項6の紙製シート材加工方法によれば、一回のプレスで抜き打ち、溝部形成及び連続凹部形成を同時に行うことができ、凹部の位置精度を向上させるとともに、紙製シート材加工効率も向上させることができる。
一回のプレスで抜き打ち、溝部形成及び連続凹部形成を同時に行って凹部の位置精度を向上させることによって、請求項8の紙製シート材加工方法によって加工された紙製シートを組み立てて箱にした場合、箱の異なる面の模様が連続しているように見せることが可能となる。
請求項1乃至のいずれかの紙製シート材は、意匠性の向上と紙製シート材の強度及び耐久性が低下防止を両立することができる。請求項の紙製シート材加工装置及び請求項の紙製シート材加工方法では、立体的表面形状の位置精度を向上させ、加工効率を向上させてコストを抑制し、立体的表面形状の変更を容易に行うことができる。
本発明の一実施形態の紙製シート材の概略平面図である。 図1の隣り合う凹部を拡大した概略平面図である。 図1の折り曲げ用の溝部及び凹部を拡大した概略断面図である。 図3の折り曲げ用の溝部で折り曲げた状態を示す概略断面図である。 凹部及び溝部が形成された面と反対の面に、凹部に対応する凸部及び溝部に対応する凸条が形成される場合の概略断面図である。 本発明の一実施形態の紙製シート材加工装置の一部の構成を示す断面図である。 図6の紙製シート材加工装置の連続凹部形成押罫部材の一部を示す底面図である。 プレスを行っている途中の図6の紙製シート材加工装置の一部の構成を示す断面図である。 プレスを行った後の図6の紙製シート材加工装置の一部の構成を示す断面図である。
本発明の一実施形態の紙製シート材1について、図面に基づいて説明する。
紙製シート材1は、紙材を任意の形状となるように加工することによって製造される。図1に示すように、この紙製シート材1は、組み立てるとキャラメル式箱となる。図1においては、紙製シート材1の外形及び組み立てる場合の折り目線を実線で示している。折り目線には折り曲げ用の溝部3が形成されている。
紙製シート材1を組み立てて箱にした場合に、外側となる表面に連続する矩形の凹部2が線状に形成されている。図1においては、線状に形成されている凹部2を破線で示している。
図2に示すように、凹部2は、その矩形短い方の幅bを長い方の幅aで割った比率が1/5から4/5の範囲にある。また、隣り合う凹部2、2の最短間隔cを長い方の幅aで割った比率が1/5から1の範囲にある。
凹部2は、その紙製シート材1の表面層を貫通することなく形成されている。凹部2が紙製シート材1の表面層を貫通することなく形成されていることで、例えば、紙製シート材の1表面層の光沢や印刷層の一部欠損や耐久性低下が生じることを防ぐことができる。また紙製シート材1の表面層を貫通していないので、凹部2を形成した面の強度低下を抑制するとともに、凹部形成する加工におけるごみの発生を抑制することができる。
図3に示すように、凹部2は、凹部の深さd1を紙製シート材1の厚さtで割った比率が1/5から3/5の範囲である。また、凹部2の深さd1を折り曲げ用の溝部3の深さd2で割った比率が1/4から4/5の範囲である。折り曲げ用の溝部3の幅w2を凹部2の幅w1で割った比率が1/2から1の範囲である。
図3に示すように折り曲げ用の溝部3の溝部3が形成された面と反対の面に、溝部3に対応する凸条31が形成される。紙製シート材1を折り曲げる場合に凸条31の幅方向両端32、33に力が集中する。そのため、図4に示すようにこの凸条31の幅方向両端32、33において、2段階で屈曲して、溝部3で紙製シート材1を容易に折り曲げることができる。
上記実施形態とは別の実施形態として、図5に示すように、紙製シート材1に折り曲げ用の溝部3も形成されている場合、凹部2及び溝部3が形成された面と反対の面に、凹部2に対応する凸部21及び溝部3に対応する凸条31が形成されるものもある。この場合、凸条31の幅w4を凸部21の幅w3で割った比率が1/2から1の範囲である。
凸条31は、凸部21よりも突出が大きくなっている。これにより、紙製シート材1を折り曲げる場合に、凸部21に比べて凸条31の両端に力が集中し、溝部3で紙製シート材1を容易に折り曲げることができる。
上記実施形態では、紙製シート材1が組み立てるとキャラメル式箱になる場合について説明したがこれに限定されることない。例えば、組み立てるとフタと底が一体になった箱、フタと底を各々別々に組立てる箱等の他の種類の箱用の紙製シート材であってもよい。
上記実施形態では、紙製シート材1は、例えば、ダンボール等の他の板紙を加工して製造されていても良い。
上記実施形態では、図1に示すように、組み立てたときに箱の外側となる表面すべてに凹部が線状に形成されている場合について説明したがこれに限定されることはない。例えば、限定された表面又はその表面の一部に凹部が線状に形成されていてもよい。
上記実施形態では、凹部が矩形である場合について説明したが、これに限定されることはない。凹部が例えば角丸長方形又は長円であってもよい。
上記実施形態では、図1及び図2に示すように、表面に連続する矩形の凹部2が直線状となっている場合について説明したがこれに限定されることない。表面に連続する矩形の凹部が例えば曲線であってもよい。
以下、紙製シート材1を加工する紙製シート材加工装置4について説明する。紙製シート材加工装置4は、上盤41と下盤42が、打ち抜き方向に対向配置されている
図6に示すように、紙製シート材加工装置4は、上盤41に紙材10の表面に矩形の凹部2を線状に形成する連続凹部形成押罫部材5と、紙材10から任意の形状に紙製シート材1を切り抜くための切刃6と、紙製シート材1に折り曲げ用の溝部3を形成するための曲げ罫線部材7とを備える。
図7に示すように、連続凹部形成押罫部材5は、一つの凹部2を形成する矩形の凸部51において、短い方の幅fを長い方の幅eで割った比率が1/5から4/5の範囲にある。また、連続凹部形成押罫部材5の隣り合う凸部51,51の最短間隔gを長い方の幅eで割った比率が1/5から1の範囲にある。
紙製シート材加工装置4は、凹部2が紙製シート材1の表面層を貫通することなく形成できるようになっている。
紙製シート材加工装置4は、打ち抜き方向において、切刃6、曲げ罫線部材7、連続凹部形成押罫部材5の凸部51の順に上盤41の表面からの突出量が小さくなっている。
以下、紙製シート材加工装置4用いた紙製シート材加工方法について説明する。
紙製シート材加工方法は、図6に示すように、紙材10を下盤42の表面の所定の位置に配置する工程とその紙材10をプレスする工程とを有する。
プレスする工程において、図8に示すように下盤42に対して上盤41を近づけて、図9に示すように、再び下盤42に対して上盤41を離間させる。これにより、切刃6によって、紙材10から任意の形状に紙製シート材1を切り抜く作業と、曲げ罫線部材7によって、紙製シート材1に折り曲げ用の溝部3を形成する曲げ溝部形成作業と、連続凹部形成押罫部材5によって、凹部2を線状に形成する連続凹部形成作業とを一回のプレスで行うことができる。
プレスによって、凹部2が紙製シート材1の表面層を貫通することなく形成される。
プレスでの連続凹部形成作業によって、上述の紙製シート材1の説明、図1及び図2に示すように、紙製シート材1の表面に矩形の凹部2を線状に形成する。その矩形において、短い方の幅bを長い方の幅aで割った比率が1/5から4/5の範囲にある。隣り合う凹部の最短間隔cを長い方の幅aで割った比率が1/5から1の範囲にある。
プレスでの連続凹部形成作業によって、上述の紙製シート材1の説明及び図3に示すように、凹部2の深さd1を紙製シート材1の厚さtで割った深さで割った比率が1/5から3/5の範囲となる。また、凹部2の深さd1を折り曲げ用の溝部3の深さd2で割った比率が1/4から4/5の範囲となる。
プレスは、図3に示す加工後の紙製シート1において、折り曲げ用の溝部3の幅w2を凹部2の幅w1で割った比率が1/2から1の範囲となるように行われてもよい。
また、プレスは、図4に示す加工後の紙製シート1において、凹部2及び溝部3が形成された面と反対の面に、凹部2に対応する凸部21及び溝部3に対応する凸条31が形成され、凸条31の幅w4を凸部の幅w3で割った比率が1/2から1の範囲となるように行われてもよい。
上記実施形態の紙製シート材加工装置及び紙製シート材加工方法では、例えば、ダンボール等の他の板紙を加工して紙製シート材を製造されていてもよい。
上記実施形態では、連続凹部形成押罫部材5の凸部51が矩形である場合について説明したが、これに限定されることはない。連続凹部形成押罫部材の凸部が例えば角丸長方形又は長円であってもよい。
上記実施形態では、曲げ罫線部材及び連続凹部形成押罫部材の先端が挿入される凹みが形成された面板を下盤上に設置してもよい。これにより、凹部、凸部、折り曲げ用の溝部及び凸条の形状安定性を向上させて加工することができる。
1 紙製シート材
2 凹部
3 溝部
4 紙製シート材加工装置
5 連続凹部形成押罫部材
6 切刃
7 曲げ罫線部材
21 凸部
31 凸条

Claims (8)

  1. その表面に連続する矩形、角丸長方形又は長円の凹部が線状に形成されている紙製シート材において、
    その矩形、角丸長方形又は長円において、短い方の幅を長い方の幅で割った比率が1/5から4/5の範囲にあり、
    隣り合う凹部の最短間隔を前記長い方の幅で割った比率が1/5から1の範囲にあることを特徴とする紙製シート材。
  2. 前記凹部の深さを前記紙製シート材の厚さで割った比率が1/5から3/5の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の紙製シート材。
  3. 前記紙製シート材に折り曲げ用の溝部も形成されている場合、前記凹部の深さを前記折り曲げ用の溝部の深さで割った比率が1/5から4/5の範囲であることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の紙製シート材。
  4. 前記紙製シート材に折り曲げ用の溝部も形成されている場合、前記折り曲げ用の溝部の幅を前記凹部の幅で割った比率が1/2から1の範囲であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の紙製シート材。
  5. 前記紙製シート材に折り曲げ用の溝部も形成されている場合、前記凹部及び前記溝部が形成された面と反対の面に、前記凹部に対応する凸部及び前記溝部に対応する凸条が形成されており、
    前記凸条の幅を前記凸部の幅で割った比率が1/2から1の範囲であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の紙製シート材。
  6. 紙製シート材を加工する紙製シート材加工装置であって、
    前記紙製のシート材の表面に矩形、角丸長方形又は長円の凹部を線状に形成する連続凹部形成押罫部材を備え、
    前記連続凹部形成押罫部材は、一つの前記凹部を形成する矩形、角丸長方形又は長円の凸部において、短い方の幅を長い方の幅で割った比率が1/5から4/5の範囲にあり、
    前記連続凹部形成押罫部材の隣り合う前記凸部の最短間隔を前記長い方の幅で割った比率が1/5から1の範囲にあることを特徴とする紙製シート材加工装置。
  7. 前記紙製シート材加工装置は、任意の形状に前記紙製シート材を切り抜くための切刃、及び、前記紙製シート材に折り曲げ用の溝部を形成するための曲げ罫線部材をさらに備え、
    打ち抜き方向において、前記切刃、前記曲げ罫線部材、前記連続凹部形成押罫部材の凸部の順に突出量が小さくなっていることを特徴とする請求項6に記載の紙製シート材加工装置。
  8. 紙製のシート材を所定の位置に配置する工程とその紙製のシート材をプレスする工程とを有する紙製シート材加工方法であって、
    プレスする工程において、
    切刃によって、任意の形状に紙製シート材を切り抜く作業と、
    曲げ罫線部材によって、紙製シート材に折り曲げ用の溝部を形成する曲げ溝部形成作業と、
    連続凹部形成押罫部材によって、前記紙製シート材の表面に矩形、角丸長方形又は長円の凹部を線状に形成し、その矩形、角丸長方形又は長円において、短い方の幅を長い方の幅で割った比率が1/5から4/5の範囲にあり、隣り合う前記凹部の最短間隔を前記長い方の幅で割った比率が1/5から1の範囲にあるようにする連続凹部形成作業とを、
    一回のプレスで行うことを特徴とする紙製シート材加工方法。
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