JP6109996B1 - 伸び代部を設け、2本のクリーズ罫線の間隔の幅を両面段ボールシートの段山ピッチの間隔と等しい間隔とする打ち抜き方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】裏抜きや表抜きの打ち抜き方法に問わず、両面段ボールシート製箱の第2縦折りクリーズ罫線及び第4縦折りクリーズ罫線を正確に180度に折り畳めるようにし、フィッシュテールや第2座屈等の箱の接合不良を防ぐ打ち抜き方法【解決手段】裏抜きでは第2及び第4縦折り押罫部材をそれぞれ第1と第2の押罫部材で各々形成し、第1と第2の押罫部材41,42の中間と対向する位置に伸び代部23を形成するための面板5を設け、第1と第2の押罫部材の中心からみての間隔寸法43を段山ピッチ26の間隔と等しい間隔とし、表抜きでは第2及び第4縦折り押罫部材を、左押罫部材441及び右押罫部材442と、伸び代部を形成するための中央押罫部材443からなる押罫部材群44で各々形成し、押罫部材群と対向する位置に凹溝条を備えた面板を設け、その凹溝条55の幅を段山ピッチの間隔と等しい間隔とした。【選択図】図1

Description

本発明は、トムソン型1を使用して両面段ボールシート21を打ち抜き加工してブランクシート22を得る方法に関し、特にグルアーでブランクシート22に設けられた段目に沿って平行方向の第2縦折りクリーズ罫線31及び第4縦折りクリーズ罫線32を内側に180度折り畳み糊貼り加工して箱を造る、段目に沿って平行方向の第2縦折りクリーズ罫線31及び第4縦折りクリーズ罫線32の折り曲げ精度を高めるブランクシート22の打ち抜き加工方法に関する。
段ボール製包装箱等の段ボールシートによる包装体の製造の背景技術として、コルゲート工程と製函、打ち抜き工程とグルアー工程がある。
コルゲート工程として、シングルフェーサで中芯原紙を波形に形成し、段頂に接着剤を塗布した後に裏ライナーと貼り合せて片面段ボールとし、グルーマシンで片面段ボールの段頂に接着剤を塗布し、ダブルフェーサでグルーマシンにて接着剤を塗布した片面段ボールと表ライナーを接着し、段ボールシートを完成させてカットオフまで搬送し切断されて、段ボールシートを製造する。
コルゲート加工にて製造される段ボールシートには両面段ボールシートがあり、該両面段ボールシートは下記の表1で示した規格で製造される。
前記、表1で示されている両面段ボールシートの規格の通り、Bフルート及びEフルートにおいては段山ピッチとそれらのシートを180度折り畳んだ際の厚さは6.0mmと3.2mmで等しいが、
Aフルートにおいては段山ピッチが8.8mmであり、そのシートを180度折り畳んだ際の厚さが10mmであり、1.2mmの差がある。
Cフルートにおいては、段山ピッチが7.5mmであり、そのシートを180度折り畳んだ際の厚さが8.0mmであり、0.5mmの差がある。
製函、打ち抜き工程においてのトムソン型での段ボールシートの打ち抜き加工方法として、裏抜き加工方法と表抜き加工方法があり、そして、平型ダイカッターとロータリーダイカッタ―が用いられる。
平型ダイカッターは裏抜き加工方法及び表抜き加工方法で用いられ、平盤状のトムソン型に対して打抜機のカッティングプレートを上下動させ打ち抜き及び罫入れ加工を行なう平面接触タイプの打ち抜き加工である。
平型ダイカッターは毎分60枚から100枚のシートを処理する運転速度を行え、打ち抜き及び罫入れ加工を施す際には段ボールシートは停止した状態で加工を行う構造である。
ロータリーダイカッタ―は一般的には裏抜き加工方法で用いられ、上のアンビルロールと下のダイシリンダロールに取り付けた半円形状のトムソン型で両ロールが回転し、段目方向で段ボールシートを送りつつ、打ち抜き及び罫入れ加工を行なう曲面接触タイプの打ち抜き加工である。
ロータリーダイカッターは非常に速い毎分200枚前後のシートを処理する運転速度を行え、打ち抜き及び罫入れ加工時を施す際には段ボールシートは停止することなく移動して加工を行う構造である。
平面接触タイプの平型ダイカッターは押罫部材で段ボールシートを平面圧縮する罫入れになり、一方、曲面接触タイプのロータリーダイカッターは押罫部材で段ボールシートを点圧縮で挟みながら前進する罫入れになり、これらは接触タイプが違う。
例えば、シート厚さが5mmあるAフルートの段ボールシートのロータリーダイカッターでの裏抜き加工方法による打ち抜き及び罫入れ加工では、Aフルートの段ボールシートは瞬時に厚さの5mmの状態から約0.8mmから1.0mmの状態に押し潰されることになり、裏ライナーの紙の引張強度や破裂強度を上回る負荷がかかった際には裏ライナーは損傷する事になる。
平面接触タイプの平型ダイカッターにおいても、例えば、トムソン型で両面段ボールシートを裏抜き加工方法すると、両面段ボールシートの段山が瞬時に圧縮され、負荷が多いとブランクシートの裏ライナーに割れ等の損傷が生じる事がある。
前記のようなことから、対策として様々な押罫部材や補助圧縮部材等の部材が開発されている。
平面接触タイプの平型ダイカッターや曲面接触タイプのロータリーダイカッターのような、これらの接触のタイプの違い等を考慮せずにトムソン型や面板の設定をすると段ボールシートを損傷させる可能性が高いと言える。
平型ダイカッターで段ボールシートの打ち抜き加工で使用するトムソン型の刃物の高さは打抜機の構造から23.6mmが標準とされ、
押罫部材の高さと幅と先端形状については、押罫部材の高さは該刃物の高さから打ち抜きしようとする段ボールシートの押し潰した厚さを引いた高さとし、
押罫部材の幅はトムソン型製作時の押罫部材のせん断加工のし易さから、0.7mmから3.0mmのものが一般的に用いられ、3mm以上の幅を必要とする場合は2本の押罫部材を使用して対処をする。押罫部材の先端形状は丸型、U型、角型、V型等がある。
面板の厚みと凹溝条の幅の設定は、厚みは打ち抜こうとする段ボールシートを押し潰した厚さを基に決め、凹溝条の幅は罫線幅と打ち抜こうとする段ボールシートを押し潰した厚さの2倍を基に決める。
トムソン型で段ボールシートを打ち抜く打ち抜き加工方法として裏抜き加工方法と表抜き加工方法がある。
前記、裏抜き加工方法は段ボールシートをトムソン型の押罫部材で両面段ボールシートの裏面側から押圧し、クリーズ罫線を入れる加工方法で、該クリーズ罫線を押罫部材の幅で押罫部材側に折る方法で、
前記、表抜き加工方法はトムソン型の押罫部材とカッティングプレート上の凹溝条を設けた面板にて、板紙や一部の美粧段ボールシートの表面側から押圧し、クリーズ罫線を入れる加工方法で、該クリーズ罫線を面板の凹溝条のエッジの幅で凹溝条側に折る方法である。
前記のことから、裏抜き加工方法と表抜き加工方法とでは、打抜かれたブランクシートに形成されるクリーズ罫線が表ライナー側か裏ライナー側かに変わり、クリーズ罫線の幅や折る方向が違った性状になる。すなわち、打ち抜き加工方法において裏抜き加工方法と表抜き加工方法は重要な項目である。
グルアー工程は、ブランクシートをグルアーで糊貼りして箱にする工程である。
特許第3486262号公報 特開2010−284866号公報 特許第5894343号公報 特開2001−252993号公報 特許第3460760号公報 特開平11−34185号公報 特許第3210870号公報 特許第5886460号公報 特開昭55−77550号公報 特開2010−284865号公報 特開平11−10754号公報 特開平10−286893号公報 特開平10−249958号公報 実用新案登録3041886号公報 実用新案登録3042309号公報 特開平10−278133号公報 特開平10−286892号公報 特開2000−85032号公報
従来の技術として前記先行技術文献についてそれぞれ先行技術調査を行った。
以下に該先行技術調査の内容を記載する。
以下の該先行技術調査の内容の記載では、各先行技術文献内で用いられている用語や符号や図をそのまま引用した。
特に該符号や図に関して、本発明の符号や図との混同を防止するため、前記先行技術文献の参照の徹底を要する。
以下に特許文献1について行った先行技術調査の内容を記載する。
該記載において特許文献1内で用いられている用語や符号や図をそのまま引用した。
特に該符号や図に関して、本発明の符号や図との混同を防止するため、特許文献1の参照の徹底を要する。
特許文献1は罫押用溝形成体に関する出願である。
特許文献1の「請求項」には、打ち抜き加工において重要な項目である、裏抜き加工方法であるのか、表抜き加工方法であるのかの記載はない。
裏抜き加工方法と表抜き加工方法とでは、打抜かれたブランクシートに形成される筋線が表ライナー側か裏ライナー側かに変わり、筋線の幅や折る方向が違った性状になることにより、打ち抜き工程において裏抜き加工方法と表抜き加工方法は重要な項目である。
しかし、前記で示されたように、特許文献1の「請求項」には裏抜き加工方法であるのか、表抜き加工方法であるのかの記載はないが、特許文献1の「0019」の『罫押し罫線12の突条16と罫押し溝6とにより、また突条17と罫押し溝7とにより、段ボールシート20の裏面(内面)側に二本の筋線22,23(図4(a)参照)がそれぞれ形成される。また、この段ボールシート20の表面側には筋線21を挟む両側に凹部24,25が形成される。』との記載から、特許文献1は裏抜き加工であると推測される。
該推測から裏抜き加工である特許文献1において、近接して設けられている表ライナー側に設けられた筋線21と裏ライナー側に設けられた筋線22,23を施されたブランクシートを裏ライナー側に折り曲げ始めると、
クリーズ罫線が折れる支点のことを考慮すれば、グルアーでの折り曲げ時には筋線22か筋線23のいずれか側から折れ始めるはずである。
しかし、特許文献1の「0020」の記載『このようにして筋線21,22,23の形成された段ボールシート20が筋線21を外側にして折曲げられると、図4(b)に示されるように、最初に外側の筋線21を折曲げ中心線として折曲げが始まり、次いで両側の凹部24,25を折曲げ線にして折曲げが行われる。』に示されているように、特許文献1では最初に外側の筋線21を折曲げ中心線として折り曲げが始まる構造であると述べている。
特許文献1が裏抜き加工での本来の折り曲げ時には筋線22か筋線23のいずれか側から折れ始める構造をとらず、前記の通り最初に外側の筋線21を折曲げ中心線として折曲げが始まる構造であるとするなら、筋線21の罫線トルクは非常に低く、筋線22と筋線23は非常に高い罫線トルクとして形成されていると言える。
本発明は特許文献1のように最初に外側の筋線21を折曲げ中心線として折曲げが始まる構造ではなく、特許文献1とは構造が異なる発明であり、本発明には新規性がある。
また、特許文献1において筋線21の押し潰しの度合いを変える方法として、特許文献1の「0017」の『第3の罫線部12cの幅および高さを適宜変えることで罫押し罫線の幅および溝部18の深さを段ボールシートの材質,厚み等に応じて適宜調整することができる。なお、この第3の罫線部12cの先端部の突出度合いによって段ボールシートの折曲げ中心部の潰される度合いを変えることができる。』との記載で該方法を示している。
特許文献1で述べられている最初に外側の筋線21を折曲げ中心線として折曲げが始まる構造とするための非常に強い押し潰しが架けられている筋線21を形成する方法のその他の方法としては、
特許文献1の図3で示されているように、二本の突条16、17と溝形成部材5と罫押し溝6,7との位置関係を、二本の突条16、17は溝形成部材5左右のエッジに接近させ、罫押し溝6,7の外側のエッジからは離した位置関係とし、
溝形成部材5と突条16、17とで段ボールシート20を強く挟んで強い押し潰しを架ける方法があり、該図3からその旨が読み取れる。
そして、特許文献1の「0017」の『第3の罫線部12cの先端部が前記第3の溝形成部材5よりやや幅広の溝部18の底面を構成している。』との記載によると、第3の溝形成部材5の幅は第3の罫線部12cよりもやや幅狭ということになる。
しかし、第3の溝形成部材5の幅の具体的な値に関しての記載は特許文献1には示されていない。
前記の非常に強い押し潰しが架けられている筋線21を形成する方法において、重要な要素の一つである第3の溝形成部材5の幅に関して具体的な値に関しての記載が示されていない点は、前記非常に強い押し潰しが架けられている筋線21を形成する上で問題がある。
また、特許文献1の「0017」の『このように罫押し罫線12を分割形状にすると、第3の罫線部12cの幅および高さを適宜変えることで罫押し罫線の幅および溝部18の深さを段ボールシートの材質,厚み等に応じて適宜調整することができる。なお、この第3の罫線部12cの先端部の突出度合いによって段ボールシートの折曲げ中心部の潰される度合いを変えることができる。』との記載により、第3の罫線部12cの幅に連動して、第1の罫線部12aおよび第2の罫線部12bの幅が適宜調整されることになる。
特許文献1の「0004」と「0005」と「0006」にて、特許文献1における「発明が解決しようとする課題」を述べている。
特許文献1における該発明が解決しようとする課題とは、
特に、特許文献1の「0004」の『図8(a)の左側に示されるように罫押し罫線107aが段ボールシート108の中芯109の凹部に対向する位置にあるときには、図8(b)の左側に示されるようにその段ボールシート108が略左右対称に押し潰されて筋線が形成されるものであるが、図8(a)の右側に示されるように罫押し罫線107bが中芯109の凸部寄りに対向する位置にあるときには、図8(b)の右側に示されるように形成される筋線の形状が左右非対称となってしまう。』記載で示されている問題点により、
特許文献1の「0005」の『接合部に隙間(図9(a)),重なり(図9(b)),接合ずれ(図9(c))等が生じ、出来上がった凾体112の内寸および外寸が不揃いになってしまうという問題点があった。』記載で示されている点を解決することである。
上記の『接合部に隙間(図9(a)),重なり(図9(b))』とは座屈により生じる問題であり、上記の『接合ずれ(図9(c))』はフィッシュテールにより生じる問題である。
しかしながら、前記の具体性のない適宜調整された第1の罫線部12aおよび第2の罫線部12bの幅であれば、第1の罫線部12aおよび第2の罫線部12bの段ボールシートの段山を押し潰す位置は段頂、段谷、その中間とそれぞれ異なり、筋線22及び筋線23における段山の潰れ形状はそれぞれ違った形状となり、よって、凹部24,25の折れはばらついてしまう。
このように特許文献1の発明において、特許文献1の「0004」での『中芯109の凸部寄りに対向する位置にあるときには、図8(b)の右側に示されるように形成される筋線の形状が左右非対称となってしまう。』記載と同じ不具合の現象が、前記の適宜調整された第1の罫線部12aおよび第2の罫線部12bでも発生し、すなわち、特許文献1の発明では初期の効果を得られず、解決しようとする課題が解消されていない。
本発明は該課題を解決しており、本発明には新規性がある。
以下に特許文献2について行った先行技術調査の内容を記載する。
該記載において特許文献2及び特許文献3の内で用いられている用語や符号や図をそのまま引用した。
特に該符号や図に関して、本発明の符号や図との混同を防止するため、特許文献2及び特許文献3の参照の徹底を要する。
特許文献2の「請求項」には、打ち抜き加工において重要な項目である、裏抜き加工方法であるのか、表抜き加工方法であるのかの記載はない。
しかし、特許文献2の「0042」の『箱の裏面側となる段ボール51の上面に、下方へ窪んだ3本の溝状部52aを有し、箱の表面側となる段ボール51の下面に』との記載から特許文献2は裏抜き加工であると推測される。
特許文献2の「0013」の『この発明に係る罫線形成具を使用すると、罫線が高低差の大きい鮮明なW字状又は重複W字状の断面形状に形成され、長さ方向に方向性を保持しつつ、幅広くなるので、段ボールの段目の影響を受けることなく、段ボールを罫線の押潰部分に沿って正確に折り曲げることができ、精度の高い箱を製造することができる。』との記載から特許文献2の発明の効果として「精度の高い箱を製造することができる。」と述べている。
そして、特許文献2と特許文献3は同じ発明者である。
しかしながら、同発明者である特許文献2と特許文献3において、
特許文献2は、特許文献3の「0016」にて『特許文献1に記載された押罫部材においては、罫入れ部の幅方向の中央部に設けられた凹状の溝がV字状であって、その溝の両側部に設けられた、シートを押圧するための一対の突出部が先端に尖りを有する楔状であるため、段ボールシートの無理な押し込み状態における面圧が高く、段ボールシートを損傷させる可能性が強いのである。』と同発明者が記載している通り、一対の突出部の先端が尖りを有する楔状が段ボールシートを損傷させる問題が指摘されているように、特許文献2の発明では段ボールシートを損傷させてしまう問題点があり、前記に特許文献2の発明の効果として述べていた精度の高い箱を製造することができない。
また、特許文献2の「0020」の『また、図3に示すように、押罫部材23には下部先端の中央部にV字状の逃溝が形成され、先端両角部及び逃溝の両肩部は曲面状に形成されている。なお、逃溝23aは、U字状のものであってもよい。ここで、凹溝2の幅は、押罫部材23の幅よりも広く形成されている。そして、逃溝23aの下端開口部の幅は、突条3の幅と同程度か、やや広くなっている。』との記載から、押罫部材23の下部先端部分はV字状及びU字状であり、該下部先端部は平行する二条で形成されているとのことである。
しかし、押罫部材23の幅に関して特許文献2では具体的な記載がなく、該押罫部材23の二条の下部先端部の段山を押し潰す位置は段頂、段谷、その中間とそれぞれ異なり、段山の潰れ形状はそれぞれ違った形状となり、罫線の折れがばらつくこととなり、罫線に沿った折り曲げを誘導できず、前記に特許文献2の発明の効果として述べていた精度の高い箱を製造することができない。
以下に特許文献4について行った先行技術調査の内容を記載する。
該記載において特許文献4内で用いられている用語や符号や図をそのまま引用した。
特に該符号や図に関して、本発明の符号や図との混同を防止するため、特許文献4の参照の徹底を要する。
特許文献4の「発明の名称」である「逆罫押し用部材」や
特許文献4の「0008」の『罫押し部材を罫押し刃にセットするに際して容易にかつ確実に保持できて、安定状態で打抜き型の板面に取付けることができるようにされた逆罫押し用部材を提供することを目的とするものである。』記載から、
特許文献4は逆罫を形成する部材の出願である。
特許文献4の「請求項」を始め全文に渡り、打ち抜き加工において重要な項目である、裏抜き加工方法であるのか、表抜き加工方法であるのかの記載はない。
しかし、表抜き加工方法は、トムソン型の押罫部材とカッティングプレート上の凹溝条を設けた面板で、板紙や一部の美粧段ボールシートの表面側から押し圧し、クリーズ罫線を入れ、面板の凹溝条のエッジの幅で凹溝条側に折る加工方法であり、打ち抜かれたブランクシートの表面側には押罫部材によるクリーズ罫線が、裏面側には面板の凹溝条のエッジで2条のクリーズ罫線が形成される構造であるので、表抜き加工方法では逆罫を用いることはなく、特許文献4は裏抜き加工であると推測される。
裏抜き加工である逆罫においては、クリーズ罫線を形成するカッティングプレート上の面板に設けた凸条とトムソン型に設けた並行する2条の押罫部材にて逆罫を行い、該凸条と該2条の押罫部材の特許文献4の「0017」記載の『間隔L』に相当する隙間間隔は非常に狭く設定する必要がある。
前記の通り、特許文献4は逆罫に関する発明であり、本発明とは他目的である。
以下に特許文献5について行った先行技術調査の内容を記載する。
該記載において特許文献5内で用いられている用語や符号や図をそのまま引用した。
特に該符号や図に関して、本発明の符号や図との混同を防止するため、特許文献5の参照の徹底を要する。
特許文献5の「請求項」を始め全文に渡り、打ち抜き加工において重要な項目である、裏抜き加工方法であるのか、表抜き加工方法であるのかの記載はない。
しかし、特許文献5の従来技術である「0002」の『罫線には、段ボールの段の方向に直角に入れられるスコア(score)罫線と、段の方向に対して平行に入れられるクリーズ(crease)罫線とがある。』との記載から、特許文献5は裏抜き加工であると推測される。また、特許文献5において面板についての記載が特にない点からも特許文献5は裏抜き加工であると推測される。
特許文献5の「請求項1」の『その段方向にクリーズ罫線を刻設する際に、段ピッチpよりも刻設間隔が狭くなるような関係に』の記載や、
特許文献5の「0011」の『この180度曲げ用クリーズ罫線ab、a’b’を、例えばAフールト(厚さ約5mm)、段ピッチ8.42mmの場合には、5ないし6mmの間隔に、平行に2本入れた』の記載から、
2本のクリーズ罫線は段ピッチpよりも刻設間隔が狭い設定が成されている。
特許文献5の「請求項1」の『平行な2本のクリーズ罫線ab、a’b’を刻設し、かつ、前記2本のクリーズ罫線の両端部に、ほぼ円弧状をなすように切り欠いた段ボールのカット部分を設けること』の記載から、クリーズ罫線a’b’は短いクリーズ罫線とし、クリーズ罫線abは長いクリーズ罫線となる設定が成されている。
特許文献5の「請求項2」には『前記円弧状のカット部分は、前記平行な2本のクリーズ罫線にまたがり、かつその罫線の一方を超えてその外方に至るように形成させてなる請求項1記載の段ボール箱用素材における罫線加工方法。』の記載がある。
そして、特許文献5の「0013」の『段ボールを折り曲げるとき2本の罫線のうち一方の罫線a’b’に応力を集中させることができ、折り曲げの起点が確実に罫線a’b’となり、ついで他の罫線abに応力集中するので前記内筒形成片8,9を容易に180度折り曲げすることができ、』の記載から、特許文献5はクリーズ罫線a’b’から折れ、ついでクリーズ罫線ab折れる発明であると示している。
すなわち、特許文献5における「発明が解決しようとする課題」である、いかなる位置に罫線が入っても、折り曲げ位置が変動せず(ずれたりせず)に、罫線部に曲げ応力が集中して定位置で容易に折れるようにするためには、段ピッチpよりも刻設間隔が狭くなるような関係に平行な2本のクリーズ罫線と、円弧状のカット部分は必須の技術である。
なお、平行な2本のクリーズ罫線にまたがり、かつその罫線の一方を超えてその外方に至る前記円弧状のカット部分を用いる特許文献5の発明は、箱に切り欠きが生じてしまので、A式、B式の箱には外観形状が変わるので用いることが出来ない。
前記のようなことから特許文献5は本発明とは構造が違い、本発明には新規性がある。
以下に特許文献6について行った先行技術調査の内容を記載する。
該記載において特許文献6内で用いられている用語や符号や図をそのまま引用した。
特に該符号や図に関して、本発明の符号や図との混同を防止するため、特許文献6の参照の徹底を要する。
特許文献6の「請求項」には、打ち抜き加工において重要な項目である、裏抜き加工方法であるのか、表抜き加工方法であるのかの記載はない。
しかし、特許文献6の「0002」の『角形胴体の開口を一対の内フラップおよび一対の外フラップによって閉じるようにした段ボールシートから成る包装ケースに対して、缶ビール等の複数の商品を自動的に詰め込む包装装置においては、上記外フラップおよび内フラップのそれぞれを、角形胴体の外周面から外方向に折曲がる位置まで外方向に折曲げたのち、胴体の開口から内部に商品を入れ、上記商品の詰め込み後、内フラップおよび外フラップを内向きに折曲げて胴体の開口を閉じるようにしている。』の記載から特許文献6は裏抜き加工であると推測される。
特許文献6の「0005」の『上記段ボールシートA0 において、表面側罫線B3 の右側部分を前記包装ケースのフラップとすると、そのフラップは包装ケース内に商品を詰め込む前の段階で段ボールシートA0 の裏面側に折曲げられ、商品の詰め込み後、段ボールシートA0 の表面側に略90°折曲げられる。』の記載や、
特許文献6の「発明の効果」である「0032」の『以上のように、この発明においては、段ボールシートの表裏同位置に罫線を入れることができるため、段ボールシートを表裏いずれの方向にもきわめて精度よく折曲げることができ、折れ精度の優れた罫入り段ボールシートを得ることができる。』の記載から
特許文献6は裏面側に折曲げられた後に表面側に90°折曲げる、シートを表裏いずれの方向にもきわめて精度よく折曲げることができ、フラップを90°に折曲げる発明である。
本発明は箱の第2縦折りクリーズ罫線及び第4縦折りクリーズ罫線を箱の内側方向に180度折り畳む発明であり、特許文献6とは異なる分野の発明である。
ちなみに、特許文献6の「0026」の『その罫線B1 、B2 位置での強度は弱く、段ボールシートAを裏面側又は表面側に折曲げることによって段ボールシートAは、罫線B1 、B2 を折れ筋として折れ曲がり、段ボールシートAをきわめて高精度に折曲げることができる。』の記載における特に「その罫線B1 、B2 位置での強度は弱く、」部分のであるが、弱くとは、該罫線B1 、B2が弱く形成されているという意味ではなく、該罫線B1 、B2の罫線トルクが弱く形成されているという意味であり、すなわち、該罫線B1 、B2の位置で容易に折れ曲がりやすいということを指す。
以下に特許文献7について行った先行技術調査の内容を記載する。
該記載において特許文献7内で用いられている用語や符号や図をそのまま引用した。
特に該符号や図に関して、本発明の符号や図との混同を防止するため、特許文献7の参照の徹底を要する。
特許文献7の「請求項1」の『第1型(3a)に設けた罫押し板(32)に対して罫押し方向に取り外し可能に嵌着される補助型材(2)と、前記補助型材(2) に前記罫押し方向に取り外し可能に嵌め込まれると共に前記罫押し板(32)に対向する罫押
し部を具備する主型材(1) とからなり、』の記載から、
特許文献7は補助型材(2)と主型材(1)からなる抜き型の罫押し溝用型材に関する出願である。
特許文献7の「請求項」には、打ち抜き加工において重要な項目である、裏抜き加工方法であるのか、表抜き加工方法であるのかの記載はない。
特許文献7の「0012」の『ここで前記罫押し部とは、通常は補助型材(2) 側に開放する溝部(11)であり、前記被嵌合部とは前記溝部(11)に嵌合する凸条(22)であるが、逆方向に罫押しする場合もあり、この逆罫押し用の型材の場合には、前記主型材(1) に凸条が設けられ、補助型材(2) に前記凸条にはまり込む溝部が形成され、前記凸条と罫押し板(32)(32)とによって逆方向に罫押しされる。(例えば、図12)』記載から、特許文献7の図12は逆罫に関する記載であり、
本発明は箱の第2縦折りクリーズ罫線及び第4縦折りクリーズ罫線を箱の内側方向に180度折り畳む発明であり、特許文献7の図12のような逆罫に関する記載とは異なる分野の発明である。
ちなみに、該逆罫とは並行する2本の罫押し板(32)(32)と主型材(1)に設けられた凸条とで逆折りをするクリーズ罫線を裏抜き加工でシートの表面側に入れることを指し、該クリーズ罫線は箱の外側に折る構造のために強く形成する必要があり、凸条と並行する2本の押し板の隙間間隔を非常に狭く設定して形成する。
以下に特許文献8について行った先行技術調査の内容を記載する。
該記載において特許文献8内で用いられている用語や符号や図をそのまま引用した。
特に該符号や図に関して、本発明の符号や図との混同を防止するため、特許文献8の参照の徹底を要する。
特許文献8には、打ち抜き加工において重要な項目である、裏抜き加工方法であるのか、表抜き加工方法であるのかの記載はない。
特許文献8の「0002」の『贈答品収容用ケースやトマト、ブドウ等の青果物収容用ケースの身箱に使用される段ボールシート製トレイとして、図12に示したものが従来から知られている。』の記載や、
特許文献8の「0004」の『このように、各側枠41および各端枠42のそれぞれは、段ボールシートSの厚みより少し大きくてわずかな間隔を開けて設けた外側板43と内側板45および外端板46と内端板48とによって二重構造の枠になっており、トレイAは向かい合う一対の側枠41と向かい合う一対の端枠42によって、四角形の額縁状になっている。』との記載から、
特許文献8は段ボールシート製トレイの額縁に関する発明である。
特許文献8の図11及び、特許文献8の「0006」の『ここで、側枠41の上端部44および端枠42の上端部47は、平行する一対の罫線L1、L2の形成によって設けられる。この平行する一対の罫線L1、L2の間隔は、段ボールシートSの厚みtよりわずかに大きく、』の記載から、
上端部44及び上端部47は前記額縁に相当し、該額縁の間隔は、段ボールシートSの厚みtよりわずかに大きい間隔を持って形成されている。
特許文献8は段ボールシート製トレイの四角形の額縁に関する発明であり、該額縁の間隔は段ボールシートSの厚みtよりわずかに大きい間隔を持って形成され、90度折りと90度折りで180度に折り返す発明であり、
本発明は額縁に関するものではなく、箱の第2縦折りクリーズ罫線及び第4縦折りクリーズ罫線を箱の内側に180度折り畳む発明であり、特許文献8とは異なる分野の発明である。
以下に特許文献9について行った先行技術調査の内容を記載する。
該記載において特許文献9内で用いられている用語や符号や図をそのまま引用した。
特に該符号や図に関して、本発明の符号や図との混同を防止するため、特許文献9の参照の徹底を要する。
また、特許文献9には段落番号が付されていないため、「〔(4)項〕の8行目辺り」といったような記述方法を用いて引用した。
特許文献9の「特許請求の範囲」には、打ち抜き加工において重要な項目である、裏抜き加工方法であるのか、表抜き加工方法であるのかの記載はない。
特許文献9の「発明の詳細な説明」として、特許文献9の〔(4)項〕の8行目辺りの『本発明は常にけい線通りに180°折りたゝむことのできるけい線を段ボール紙に加工する方法』との記載から、特許文献9における目的が記載されている。
特許文献9の「特許請求の範囲」として、特許文献9の〔(1)項〕の6行目辺りの『所定の幅の二条のけい線を一条目と二条目の間に時間差をおいて加工する』との記載から、前記目的の解決のために特許文献9においては、所定の幅の二条のけい線を段ボールシートに加工する構造としている。
そして、特許文献9の〔(8)項〕の12行目辺りの『けい線k、k’と内部のリムの山の関係位置には関係なく、段ボール紙20を常に正しく折り目に沿って180°たゝむことのできる。』との記載から、特許文献9においては「けい線k、k’と内部のリムの山の関係位置」を考慮していない文献であると読み取れる。
前記の記載の通り、特許文献9においては、「けい線k、k’と内部のリムの山の関係位置には関係なく、段ボール紙20を常に正しく折り目に沿って180°たゝむことのできる」と主張しているが、けい線k、k’と内部のリムの山の関係位置を考慮しないままであると、
特許文献9の〔(3)項〕の19行目辺りの『けい線の片側のリムだけが変形してけい線を端にして折れ曲がる部分もでてくる。』との記載のような、内部のリムの山が変形して折れ曲がる点は解決されていない。
特許文献9の前記目的である、「常にけい線通りに180°折りたゝむことのできるけい線を段ボール紙に加工する方法」を行うためには、けい線k、k’と内部のリムの山の関係位置による内部のリムの山が変形して折れ曲がる点を考慮せずには不可能で、特許文献9は前記目的を完全には解決していない。
また、特許文献9の「特許請求の範囲」として、特許文献9の〔(2)項〕の9行目辺りの『受けロールの表面をポリウレタンゴムで被膜した』との記載から、特許文献9は受けロールの表面をポリウレタンゴムで被膜した構造で受けロールは平滑状であり、凸条を有する面板や凹溝条を有する面板を用いる本発明とは構造が違い、本発明には新規性がある。
また、前記、特許文献9の「特許請求の範囲」として、特許文献9の〔(1)項〕の6行目辺りの『所定の幅の二条のけい線を一条目と二条目の間に時間差をおいて加工する』との記載から、特許文献9は、所定の幅の二条のけい線を時間差をおいて段ボールシートに加工を施す構造であり、本発明とは構造が違い、本発明には新規性がある。
また、特許文献9の「特許請求の範囲」の特許文献9の〔(1)項〕の10行目辺りの『二条のけい線の幅を紙の厚さの1.05倍ないし1.45倍に設定する』との記載や、
特許文献9の〔(7)項〕の14行目辺りの『歯幅Aが紙の厚さの1.5倍以上になると、箱が八角形的になり形状が不安定になる。』との記載により、
特許文献9は本発明とは構造が違い、本発明には新規性がある。
以下に特許文献10について行った先行技術調査の内容を記載する。
該記載において特許文献10及び特許文献11の内で用いられている用語や符号や図をそのまま引用した。
特に該符号や図に関して、本発明の符号や図との混同を防止するため、特許文献10及び特許文献11の参照の徹底を要する。
特許文献10の「請求項」には、打ち抜き加工において重要な項目である、裏抜き加工方法であるのか、表抜き加工方法であるのかの記載はない。
しかしながら、特許文献10での先行技術文献である特許文献11の記載から特許文献10は裏抜き加工であると推測される。具体的には、特許文献11の「0013」の『折曲げ時に内側となる面からの押し潰し』の記載から特許文献10は裏抜き加工であると推測される。
裏抜き加工であると推測される特許文献10において、
特許文献10の「0009」の『特に、長く延びている段目53が長く延びている押罫部材23に対し少しでも平行でない状態で段ボール51が供給された場合、段目53には、押し潰される部分と押し潰されない部分とが生じるため、罫線52に折れ曲がり易い部分と折れ曲がりにくい部分とが生じ、罫線52が不鮮明になって、正確な折り曲げができなくなる。』の記載や、
特許文献10の「0011」の『この発明は、罫線形成用溝部材の改良により、段ボールを所定の位置で正確に折り曲げられる罫線を入れることを課題とする。』の記載から、
特許文献10は裏抜き加工において押罫部材23に対し少しでも平行でない状態で段ボール51が供給された場合に、段ボール51を所定の位置で正確に折り曲げる為の罫線形成用溝部材の発明であり、本発明、特には「180度折り畳みできるブランクシートを得るトムソン型による表抜きによる打ち抜き方法」に関して述べている本発明の請求項2とは構造が違い、本発明には新規性がある。
次に、特許文献12と特許文献13と特許文献14と特許文献15について先行技術調査を行った。
特許文献12と特許文献13と特許文献14と特許文献15のこれらの文献は本発明の出願人の先願である。
これら特許文献12と特許文献13と特許文献14と特許文献15は1本の押罫部材と凸条を設けた面板による罫入れ方法であり、本発明とは構造が違い、本発明には新規性がある。
次に、特許文献16について先行技術調査を行った。
特許文献16は本発明の出願人の先願である。
特許文献16は1本の押罫部材と断面形状が台形の面板による罫入れ方法であり、本発明とは構造が違い、本発明には新規性がある。
次に、特許文献17について先行技術調査を行った。
特許文献17は本発明の出願人の先願である。
特許文献17は2本の押罫部材と2条の凸条を設けた面板による額縁用の罫入れ方法であり、本発明とは構造が違い、本発明には新規性がある。
次に、特許文献18について先行技術調査を行った。
特許文献18は本発明の出願人の先願である。
特許文献18は1本の押罫部材と凸条を設けた面板による面板による逆罫の罫入れ方法であり、本発明とは構造が違い、本発明には新規性がある。
なお、表抜き加工方法に用いる面板の凸条や凹溝条の幅に関しての具体的な数値を記入している先行技術文献は見つからなかった。
両面段ボールシート21には厚さやフルートや段ピッチ26があり、該両面段ボールシート21をトムソン型1で打ち抜き加工し、箱のブランクシート22を形成し、グルアーにて段目に沿って平行方向の第2縦折りクリーズ罫線31及び第4縦折りクリーズ罫線32を平らな状態から180度に徐々に折り畳むと、各々のクリーズ罫線の折れる個所にて表ライナー側と裏ライナー側との内周と外周で寸法差が徐々に増大していく。
すなわち、グルアーにて段目に沿って平行方向の第2縦折りクリーズ罫線31及び第4縦折りクリーズ罫線32を平らな状態から180度に徐々に折り畳むと、表ライナー側に引っ張る力が働いて裏ライナー側に逃げ所が定まらない現象が発生する。
これらのことを考慮せず、例えば裏抜きによる打ち抜き方法にてトムソン型1の第2縦折り押罫部材及び第4縦折り押罫部材のそれぞれ2本の平行する第1の押罫部材41と第2の押罫部材42を図2のbやcのように適当な間隔の幅で形成した場合、グルアーでブランクシート22を180度に折り畳むと、図13や図14に示すようにフィッシュテールや、クリーズ罫線より10から15mm離れた位置に第2座屈25等が発生する。
そのため、箱の接合部に接合不良が生じ、当初の設計寸法とは異なる箱が製造されてしまう。
また、図10で示したように、前記両面段ボールシート21には一定した間隔の段山ピッチ26があり、箱の設計寸法が変化すれば前記第2縦折りクリーズ罫線31及び第4縦折りクリーズ罫線32の縦折り罫線の位置は各々変化し、
例えば裏抜きによる打ち抜き方法にて、衆知のトムソン型1の第2縦折り押罫部材及び第4縦折り押罫部材を、それぞれ2本の平行する第1の押罫部材41と第2の押罫部材42で適当な間隔の幅で形成した場合、
図2のbやcで示したように、第1の押罫部材の中心と第2の押罫部材の中心の間隔寸法43と、打ち抜く両面段ボールシート21の段山ピッチ26との整合性が取れなくなり、
該第1の押罫部材41と第2の押罫部材42の両面段ボールシート21の段山を押し潰す位置は段頂261、段谷262、その中間263とそれぞれ異なり、
当然のごとく、打ち抜かれたブランクシート22に形成されるそれぞれの第1のクリーズ罫線33及び第2のクリーズ罫線34の段山の潰れ形状はそれぞれ違った形状となり、該第1のクリーズ罫線33及び第2のクリーズ罫線34での折れがばらつき、この状態で該ブランクシート22をグルアーで貼り合わすとフィッシュテールや第2座屈25等の箱の接合不良が発生し、精度の高い箱を製造できない。
また、表抜きによる打ち抜き方法にても、衆知のトムソン型の第2縦折り押罫部材及び第4縦折り押罫部材と凹溝条の幅552を適当な間隔で形成した場合、
図3のbやcで示したように、該凹溝条の幅552と、打ち抜く両面段ボールシート21の段山ピッチ26との整合性が取れなくなり、
押罫部材と該凹溝条の幅552で決まる両面段ボールシート21の段山を押し潰す位置は段頂261、段谷262、その中間263とそれぞれ異なり、
当然のごとく、打ち抜かれたブランクシート22に形成されるそれぞれの第1のクリーズ罫線33及び第2のクリーズ罫線34の段山の潰れ形状はそれぞれ違った形状となり、該第1のクリーズ罫線33及び第2のクリーズ罫線34での折れがばらつき、この状態で該ブランクシート22をグルアーで貼り合わすとフィッシュテールや第2座屈25等の箱の接合不良が発生し、精度の高い箱を製造できない。
前記の衆知の裏抜きによる打ち抜き方法及び表抜きによる打ち抜き方法にて加工されたブランクシート22の前記第1のクリーズ罫線33及び第2のクリーズ罫線34をグルアーで180度に折り畳むと、違った形状の段山の潰れ形状により第2座屈25等の折り曲げ不良が生じ、この状態で該ブランクシート22をグルアーで貼り合わすとフィッシュテールや第2座屈25等の箱の接合不良が発生し、精度の高い箱を製造できないという課題がある。
本発明は、前記のような従来の問題点に鑑みなされたもので、裏抜きや表抜きの打ち抜き方法に問われず、両面段ボールシート製箱の第2縦折りクリーズ罫線31及び第4縦折りクリーズ罫線32を正確に180度に折り畳めるようにし、フィッシュテールや第2座屈25等の箱の接合不良を防ぐ打ち抜き方法を提供することを目的としている。
前記の課題を解決するための手段として、本発明による打ち抜き方法は、
段ボール箱における第2縦折りクリーズ罫線31及び第4縦折りクリーズ罫線32を正確に180度折り畳みできるブランクシート22を得るトムソン型1を使用しての両面段ボールシート21の裏抜きによる打ち抜き方法において、トムソン型1に設ける両面段ボールシート21の段目に沿って平行方向の第2縦折り押罫部材及び第4縦折り押罫部材を、それぞれ2本の平行する第1の押罫部材41と第2の押罫部材42で各々形成し、
カッティングプレート上に貼着する面板のベース幅52を前記第1の押罫部材41と第2の押罫部材42の間隔よりも広い幅とし、
面板5は前記第1の押罫部材41と第2の押罫部材42の中間と対向する位置に伸び代部23を形成するための凸条51を有する形状とし、
第1の押罫部材の中心と第2の押罫部材の中心の間隔寸法43を打ち抜く両面段ボールシート21の段山ピッチ26の間隔と等しい間隔としたことを特徴とする打ち抜き方法とするものである。
次に、前記の課題を解決するための手段として、本発明による打ち抜き方法は、
段ボール箱における第2縦折りクリーズ罫線31及び第4縦折りクリーズ罫線32を正確に180度折り畳みできるブランクシート22を得るトムソン型1を使用しての両面段ボールシート21の表抜きによる打ち抜き方法において、カッティングプレート上に面板の厚み53が0.7mmから1.5mmの凹溝条55を有する面板5を貼着し、
トムソン型1に刃物6を設け、トムソン型1に設ける両面段ボールシート21の段目に沿って平行方向の第2縦折り押罫部材及び第4縦折り押罫部材を、左押罫部材441及び右押罫部材442と、伸び代部23を形成するために高さ寸法を前記左押罫部材441及び右押罫部材442よりも高く設定した中央押罫部材443からなる、3本の押罫部材で形成した押罫部材群44で各々形成し、
前記凹溝条55は前記押罫部材群44と対向する位置に設け、
凹溝条の幅552を打ち抜く両面段ボールシート21の段山ピッチ26の間隔と等しい間隔としたことを特徴とする打ち抜き方法とするものである。
本発明の打ち抜き方法よれば、
本発明の打ち抜き方法で加工されたブランクシート22は、
一番目の効果として、
図5で示したように、第2縦折りクリーズ罫線31及び第4縦折りクリーズ罫線32にはブランクシート22の裏面側にそれぞれ2本の平行する第1のクリーズ罫線33と第2のクリーズ罫線34が施され、図2のaや図8及び図3のaや図9で示したように、該第1のクリーズ罫線33と第2のクリーズ罫線34の間隔が段山ピッチ26の間隔と等しい間隔となり、該第1のクリーズ罫線33及び第2のクリーズ罫線34での両面段ボールシート21を押し潰した形状がそれぞれ該第1のクリーズ罫線33及び第2のクリーズ罫線34の部分とで等しい形状となる。
図4のcで示したように、グルアーでの折りの際にY字状の逃げ24が確実に形成され、前記で述べた、180度に折り畳むと、表ライナー側に引っ張る力が働いて裏ライナー側に逃げ所が定まらない現象が発生する点を解決する効果がある。
二番目の効果として、
図8や図9で示したように、前記第1のクリーズ罫線33と第2のクリーズ罫線34の中間と対向する側の面であるブランクシート22の表面側に浅く凹みを施した前記伸び代部23を形成したので、
グルアーでの折りの際に生じる表ライナー側にかかる引っ張る力を、グルアーでの折りの動きに同期して浅く凹みを施した該伸び代部23が平たくなることで該引っ張る力を調和する効果がある。
三番目の効果として、
前記第1のクリーズ罫線33と第2のクリーズ罫線34の間隔は、両面段ボールシート21を180度折り畳んだ際の厚さとも等しい間隔であるので、
(前記の表1及び後記を参照)
前記第2縦折りクリーズ罫線31及び第4縦折りクリーズ罫線32を正確に折り畳める効果ある。
前記の三つの効果により、フィッシュテールや第2座屈25等の発生をなくし、かつ、箱の接合部に接合不良が生じず、当初の設計寸法通りの箱を製造できる。
なお、前記で述べた、前記第1のクリーズ罫線33と第2のクリーズ罫線34の間隔が両面段ボールシート21を180度折り畳んだ際の厚さと等しい間隔となり、前記第2縦折りクリーズ罫線31及び第4縦折りクリーズ罫線32を正確に折り畳める点について補足を記すと、
表1で示されている両面段ボールシート21の規格の通り、
Bフルートの段山ピッチ26は6.0mmでそのシートを180度折り畳んだ際の厚さは6.0mmと同じで、Eフルートの段山ピッチ26は3.2mmでそのシートを180度折り畳んだ際の厚さは3.2mmと同じである。
よって、Bフルート及びEフルート関しては、
裏抜き加工方法では線接点タイプの丸型押罫部材を使い、前記第1の押罫部材の中心と第2の押罫部材の中心の間隔寸法43を、前記段山ピッチ26の間隔と等しい間隔で設定し、
表抜き加工方法では前記面板5の前記凹溝条の幅552を前記段山ピッチ26の間隔と等しい間隔で設定して、
前記第1のクリーズ罫線33と第2のクリーズ罫線34の間隔を両面段ボールシート21を180度折り畳んだ際の厚さと等しい間隔とした。
そして、前記表1で示されている両面段ボールシート21の規格の通り、
Aフルートの段山ピッチ26は8.8mmでそのシートを180度折り畳んだ際の厚さは10mmなので1.2mmの差があり、
Cフルートの段山ピッチ26は7.5mmでそのシートを180度折り畳んだ際の厚さは8.0mmなので0.5mmの差がある。
よって、Aフルート及びCフルートに関しては、
裏抜き加工方法において、Aフルートは前記1.2mmの差の半分である0.6mm程度、Cフルートは前記0.5mmの差の半分である0.25mmの程度、押罫部材の幅を広く設定する必要があり、面接点タイプの角型押罫部材を使い、第1の押罫部材の中心と第2の押罫部材の中心の間隔寸法43を前記段山ピッチ26の間隔と等しい間隔で設定して、前記1.2mm及び0.5mmの差を補完して、前記第1のクリーズ罫線33と第2のクリーズ罫線34の間隔を両面段ボールシート21を180度折り畳んだ際の厚さとほぼ等しい間隔とした。
表抜き加工方法のAフルート及びCフルートに関しては前記1.2mm及び0.5mmの差は完全には対応できない。
本発明の実施形態にかかる概略を示す概略図である。aは本発明における両面段ボールシートの裏抜きによる打ち抜き方法を図示し、bは本発明における両面段ボールシートの表抜きによる打ち抜き方法を図示している。 本発明における裏抜きによる両面段ボールシートの段ピッチと第1の押罫部材の中心と第2の押罫部材の中心の間隔寸法の関係を示した概略図である。aは該関係が等しい間隔である本発明の状態を図示し、b及びcは該関係が整合性が取れていない状態を図示している。 本発明における表抜きによる両面段ボールシートの段ピッチと凹溝条の幅との関係を示した概略図である。aは該関係が等しい間隔である本発明の状態を図示し、b及びcは該関係が整合性が取れていない状態を図示している。 本発明における打ち抜き方法で得られるブランクシートのグルアー工程でのクリーズ罫線の折りの過程を示した概略図であり、a、b、cともにブランクシートを側面から図示した。aは本発明における打ち抜き方法で得られるブランクシートを図示し、bは該ブランクシートがグルアー工程にて内側にくる方のクリーズ罫線が最初に90度に折れてブランクシートの内側にY字状の逃げの片方が形成されることを図示し、cは次いでグルアー工程にて外側にくる方のクリーズ罫線が90度に折れてブランクシートの内側にY字状の逃げのもう片方が形成され、180度に折り畳まれたブランクシートにY字状の逃げが形成されることを図示し、また、そのY字状の逃げ付近の拡大模式図を図示している。 本発明における打ち抜き方法で得られるブランクシートと一部分の拡大図を正面図で示した。 本発明における両面段ボールシートの裏抜きによる打ち抜き方法で用いられる面板の概略を示す概略図である。 本発明における両面段ボールシートの表抜きによる打ち抜き方法で用いられる面板の概略を示す概略図である。 本発明における両面段ボールシートの裏抜きによる打ち抜き方法で得られるブランクシートの、特に第1のクリーズ罫線、第2のクリーズ罫線、伸び代部付近を拡大して図示した概略図である。本発明における打ち抜き方法で得られるブランクシートはグルアー工程にて内側にくる方のクリーズ罫線側から折れ始めるので、aにてグルアー工程にて最初に第1のクリーズ罫線から折り畳み、次いで第2のクリーズ罫線を折り畳まれる動きを矢印で示し、bにてグルアー工程にて最初に第2のクリーズ罫線から折り畳み、次いで第1のクリーズ罫線を折り畳まれる動きを矢印で示した。 本発明における両面段ボールシートの表抜きによる打ち抜き方法で得られるブランクシートの、特に第1のクリーズ罫線、第2のクリーズ罫線、伸び代部付近を拡大して図示した概略図である。本発明における打ち抜き方法で得られるブランクシートはグルアー工程にて内側にくる方のクリーズ罫線側から折れ始めるので、aにてグルアー工程にて最初に第1のクリーズ罫線から折り畳み、次いで第2のクリーズ罫線を折り畳まれる動きを矢印で示し、bにてグルアー工程にて最初に第2のクリーズ罫線から折り畳み、次いで第1のクリーズ罫線を折り畳まれる動きを矢印で示した。 両面段ボールシートにおける段ピッチ、段頂、段谷、その中間を表した概略図である。 本発明における打ち抜き方法で得られるブランクシートのグルアー工程での概略を示す概略図である。 一体成型や合罫等の形状の押罫部材群の概略を示す概略図である。 フィッシュテールが発生した箱の概略を示す概略図である。 第2座屈が発生したブランクシートの概略を示す概略図である。
以上を勘案し課題を解決するため、本発明の打ち抜き方法における両面段ボールシート21の打ち抜き作業におけるトムソン型1、面板5等の内容を精査した。
図1のaや図2で示したように、裏抜き加工方法は、トムソン型1は前記第2縦折り押罫部材と第4縦折り押罫部材をそれぞれ2本の平行する前記第1の押罫部材41と第2の押罫部材42で構成し、該第1の押罫部材の中心と第2の押罫部材の中心の間隔寸法43を打ち抜く両面段ボールシート21の段山ピッチ26の間隔と等しい間隔とする。
該裏抜き加工方法でのカッティングプレート上に貼着する前記面板5において、
図1のaで示したように、面板のベース幅52は前記第1の押罫部材41と第2の押罫部材42の間隔より広幅とし、
該第1の押罫部材41と第2の押罫部材42の中間と対向する位置に伸び代部23を形成するための凸条51を有する形状とし、
該面板5の裏面に粘着剤を貼着し剥離紙で保護している周知の構造とし、
面板の厚み53を1.0mmから2.0mmとし、
その振り分けとして、ベース板の厚さ531を0.6mmから1.2mm、凸条の高さ532を0.4mmから0.8mmとし、凸条の幅54を1.0から3.0mmとし、
打ち抜く両面段ボールシート21の材質とフルートによりこれらの組合せた形状にする。
しかし、前記面板5の組合せが多数になり、前記面板5の選択の作業が煩雑になるので、
Eフルート用として、前記面板の厚み53を1.0mmとし、
その振り分けとして、前記ベース板の厚さ531を0.6mm、前記凸条の高さ532を0.4mmとし、前記凸条の幅54を1.0mmとした。
そして、Aフルート、Cフルート、Bフルート用として、前記面板の厚み53を1.5mmとし、
その振り分けとして、前記ベース板の厚さ531を0.8mm、前記凸条の高さ532を0.7mmとし、前記凸条の幅54を1.5mmから3.0mmとした。
この前記Eフルート用と前記Aフルート、Cフルート、Bフルート用の2つの面板5を一般的な基準とし、打ち抜く両面段ボールシート21の材質とフルートで選択する。
但し、これに限定されるものではない。
また、前記面板の厚み53が2.0mm以上になると打ち抜き加工時に両面段ボールシート21の搬送のトラブルや、トムソン型1の刃物6によりブランクシート22切り口に切断ビビリが発生するので、該面板の厚み53は最大で2.0mmに抑えるのが望ましい。
図1のbで示したように、表抜き加工方法は、トムソン型1に刃物6を設け、トムソン型1に設ける両面段ボールシート21の段目に沿って平行方向の第2縦折り押罫部材及び第4縦折り押罫部材を、左押罫部材441及び右押罫部材442と、伸び代部23を形成するために高さ寸法を前記左押罫部材441及び右押罫部材442よりも高く設定した中央押罫部材443からなる、3本の押罫部材で形成した押罫部材群44で各々形成する。
例えば、Eフルートの両面段ボールシート21の表抜き加工方法においては、トムソン型1は刃物6の高さを23.6mmとし、それぞれの高さ寸法を22.0mmとした前記左押罫部材441及び右押罫部材442の押罫部材と、高さ寸法を22.5mmとした前記中央押罫部材443からなる、3本の押罫部材で形成した前記押罫部材群44とした。
このように打ち抜く両面段ボールシート21の材質とフルートによって、前記左押罫部材441及び右押罫部材442の押罫部材と前記中央押罫部材443からなる前記押罫部材群44を適宣設定する。
図7で示したように、表抜き加工方法でのカッティングプレート上に貼着する前記面板5において、
前記面板の厚み53は0.7mmから1.5mmとし、前記凹溝条55を前記押罫部材群44と対向する位置に設けた。該凹溝条の幅552は打ち抜く両面段ボールシート21の段山ピッチ26の間隔と等しい間隔とした。
該面板5は裏面に粘着剤を貼着し剥離紙で保護している周知の構造とした。
例えば、Eフルートの両面段ボールシート21の表抜き加工方法においては、前記面板の厚み53は1.0mmとした。
このように打ち抜く両面段ボールシート21の材質とフルートによって、面板の厚み53を適宣設定する。
裏抜き加工方法は、打抜機のチェースに前記面板5を取付けた前記トムソン型1を取付け、次に、カッティングプレートを上昇させカッティングプレート上に前記面板5を転写する。
(トムソン型1に面板5を取り付ける方法としては「特許文献7」の「図12」のような周知の技術を使用する。)
次に、打抜機に両面段ボールシート21の裏面側を上にして給紙し、カッティングプレートを上昇させて打抜機でプレスすると、
図1のaや図8で示したように、両面段ボールシート21は所定形状に切断され、ブランクシート22の裏面側にはそれぞれ2本の平行する強い第1のクリーズ罫線33と第2のクリーズ罫線34が形成され、
図2のaや図8で示したように、該第1のクリーズ罫線33と第2のクリーズ罫線34の間隔は段山ピッチ26の間隔と等しい間隔であり、該第1のクリーズ罫線33及び第2のクリーズ罫線34での両面段ボールシート21を押し潰した形状がそれぞれ該第1のクリーズ罫線33及び第2のクリーズ罫線34の部分とで等しい形状となる。
そして、前記第1の押罫部材41と第2の押罫部材42と前記面板5の凸条51によりブランクシート22の表面側には浅く凹みを施した伸び代部23が形成され、ブランクシート22が抜きあがる。
また、表抜き加工方法は、打抜機のチェースに前記面板5を取付けた前記トムソン型1を取付け、次に、カッティングプレートを上昇させカッティングプレート上に前記面板5を転写する。
(トムソン型1に面板5を取り付ける方法としては「特許文献7」の「図11」のような周知の技術を使用する。)
次に、打抜機に両面段ボールシート21の表面側を上にして給紙し、カッティングプレートを上昇させて打抜機でプレスすると
図1のbや図9で示したように、該両面段ボールシート21は所定形状に切断され、ブランクシート22の裏面側には前記左押罫部材441及び右押罫部材442の押罫部材と凹溝条のエッジ551で強く挟まれ、それぞれ2本の平行する強い第1のクリーズ罫線33と第2のクリーズ罫線34が形成され、
図3のaや図9で示したように、該第1のクリーズ罫線33と第2のクリーズ罫線34の間隔は段山ピッチ26の間隔と等しい間隔であり、該第1のクリーズ罫線33及び第2のクリーズ罫線34での両面段ボールシート21を押し潰した形状がそれぞれ該第1のクリーズ罫線33及び第2のクリーズ罫線34の部分とで等しい形状となる。
そして、前記中央押罫部材443と凹溝条55の底部分により、両面段ボールシート21は弱く押圧され、該ブランクシート22の表面側に浅く凹みを施した伸び代部23が形成され、ブランクシート22が抜きあがる。
次いで、抜あがったブランクシート22は図11に示すように、グルアー工程でのブランクシート22のグルアー貼りが行われる。
給紙部から送りだされたブランクシート22は、始めに左右に設けられている上下一対の送りベルト7に、第2縦折りクリーズ罫線31及び第4縦折りクリーズ罫線32の近傍の内側を挟まれ、前進しながら、その間にブランクシート22の糊代部分に糊ロールにより糊を塗布し、広幅のホールディングベルト8へ送り出される。
さらに、ブランクシート22は上下一対の送りベルト7で送り込まれながら前進し、前進の動きに同調して、図8や図9に示すように、広幅のホールディングベルト8はブランクシート22の第2縦折りクリーズ罫線31及び第4縦折りクリーズ罫線32のそれぞれの第1のクリーズ罫線33及び第2のクリーズ罫線34の内側にくる方のクリーズ罫線から折り始め、折れが進んでいくとブランクシート22には厚みがあるため内部接触が起こり始め、内部接触抵抗が強くなると、それぞれの第1のクリーズ罫線33及び第2のクリーズ罫線34の外側にくる方のクリーズ罫線が次いで折りはじめる。そして、ブランクシート22は180度に折り畳まれる。
この一連の上下一対の送りベルト7と広幅のホールディングベルト8の相互のベルトの働きにより、図4に示すように、それぞれの前記内側にくる方のクリーズ罫線がまず90度に折れてブランクシート22の内側にY字状の逃げ24の片方が形成され、次に、それぞれの前記外側にくる方のクリーズ罫線が90度に折れ、他方のブランクシート22の内側にY字状の逃げ24の片方が形成され、Y字状の逃げ24が確実に形成される。
該Y字状の逃げ24が形成されることにより、前記で述べた、180度に折り畳むと、表ライナー側に引っ張る力が働いて裏ライナー側に逃げ所が定まらない現象が発生する点を解決する効果がある。
該効果を一番目の効果とする。
二番目の効果として、前記グルアー工程での折りの動きに同期して、表ライナー側には前記引っ張る力が働くが、浅く凹みを施した前記伸び代部23が平たくなることで該引っ張る力を調和する効果がある。
三番目の効果として、前記第1のクリーズ罫線33と第2のクリーズ罫線34の間隔は、両面段ボールシート21を180度折り畳んだ際の厚さとも等しい間隔となるので、
(前記「表1」及び前記の記載を参照)
前記第2縦折りクリーズ罫線31及び第4縦折りクリーズ罫線32を正確に折り畳める効果ある。
前記の三つの効果により、フィッシュテールや第2座屈25等の発生をなくし、かつ、箱の接合部に接合不良が生じず、当初の設計寸法通りの箱を製造できる。
なお、前記で述べた、前記第1のクリーズ罫線33と第2のクリーズ罫線34の間隔が両面段ボールシート21を180度折り畳んだ際の厚さと等しい間隔となり、前記第2縦折りクリーズ罫線31及び第4縦折りクリーズ罫線32を正確に折り畳める点について補足を記すと、
表1で示されている両面段ボールシート21の規格の通り、
Bフルートの段山ピッチ26は6.0mmでそのシートを180度折り畳んだ際の厚さは6.0mmと同じで、Eフルートの段山ピッチ26は3.2mmでそのシートを180度折り畳んだ際の厚さは3.2mmと同じである。
であるので、Bフルート及びEフルート関しては、
裏抜き加工方法では線接点タイプの丸型押罫部材を使い、前記第1の押罫部材の中心と第2の押罫部材の中心の間隔寸法43を前記段山ピッチ26の間隔と等しい間隔で設定し、
表抜き加工方法では前記面板5の前記凹溝条の幅552を前記段山ピッチ26の間隔と等しい間隔で設定し、
前記第1のクリーズ罫線33と第2のクリーズ罫線34の間隔を両面段ボールシート21を180度折り畳んだ際の厚さと等しい間隔とした。
そして、前記表1で示されている通り、
Aフルートの段山ピッチ26は8.8mmでそのシートを180度折り畳んだ際の厚さは10mmなので1.2mmの差があり、
Cフルートの段山ピッチ26は7.5mmでそのシートを180度折り畳んだ際の厚さは8.0mmなので0.5mmの差がある。
であるので、Aフルート及びCフルートに関しては、
裏抜き加工方法において、Aフルートは前記1.2mmの差の半分である0.6mm程度、Cフルートは前記0.5mmの差の半分である0.25mmの程度、押罫部材の幅を広く設定する必要があり、面接点タイプの角型押罫部材を使い、第1の押罫部材の中心と第2の押罫部材の中心の間隔寸法43を前記段山ピッチ26の間隔と等しい間隔で設定して、前記1.2mm及び0.5mmの差を補完して、前記第1のクリーズ罫線33と第2のクリーズ罫線34の間隔を両面段ボールシート21を180度折り畳んだ際の厚さとほぼ等しい間隔とした。
表抜き加工方法のAフルート及びCフルートに関しては前記1.2mm及び0.5mmの差は完全には対応できない。
なお、本発明においては、前記で示した両面段ボールシートの規格以外の例外的な強化段ボールシート等においても該シートの潰した厚さを考慮して適宜調整して対応してもよい。
なお、本発明においては、前記凸条51及び前記凹溝条55を有する前記面板5についてテープ条にて例示したが、前記面板5はCAD面版でも対応してもよい。
なお、本発明においては、前記押罫部材群44を前記左押罫部材441と右押罫部材442と中央押罫部材443の3本の押罫部材で形成したが、図12で示すような、該押罫部材群44を一体成型や合罫等の形状で形成しても良い。
なお、本発明の裏抜き加工方法においては、前記面板のベース幅52を前記第1の押罫部材の中心と第2の押罫部材の中心の間隔寸法43よりも広い幅としたが、該面板のベース幅52を該第1の押罫部材41と第2の押罫部材42との内側の寸法よりも狭い幅にして対応してもよい。
1 トムソン型
21 両面段ボールシート
22 ブランクシート
23 伸び代部
24 Y字状の逃げ
25 第2座屈
26 段山ピッチ
261 段頂
262 段谷
263 その中間
31 第2縦折りクリーズ罫線
32 第4縦折りクリーズ罫線
33 第1のクリーズ罫線
34 第2のクリーズ罫線
41 第1の押罫部材
42 第2の押罫部材
43 第1の押罫部材の中心と第2の押罫部材の中心の間隔寸法
44 押罫部材群
441 左押罫部材
442 右押罫部材
443 中央押罫部材
5 面板
51 凸条
52 面板のベース幅
53 面板の厚み
531 ベース板の厚さ
532 凸条の高さ
54 凸条の幅
55 凹溝条
551 凹溝条のエッジ
552 凹溝条の幅
6 刃物
7 上下一対の送りベルト
8 広幅のホールディングベルト

Claims (2)

  1. 段ボール箱における第2縦折りクリーズ罫線及び第4縦折りクリーズ罫線を正確に180度折り畳みできるブランクシートを得るトムソン型を使用しての両面段ボールシートの裏抜きによる打ち抜き方法において、トムソン型に設ける両面段ボールシートの段目に沿って平行方向の第2縦折り押罫部材及び第4縦折り押罫部材を、それぞれ2本の平行する第1の押罫部材と第2の押罫部材で各々形成し、
    カッティングプレート上に貼着する面板のベース幅を前記第1の押罫部材と第2の押罫部材の間隔よりも広い幅とし、
    面板は前記第1の押罫部材と第2の押罫部材の中間と対向する位置に伸び代部を形成するための凸条を有する形状とし、
    第1の押罫部材の中心と第2の押罫部材の中心の間隔寸法を、打ち抜く両面段ボールシートの段山ピッチの間隔と等しい間隔としたことを特徴とする打ち抜き方法。
  2. 段ボール箱における第2縦折りクリーズ罫線及び第4縦折りクリーズ罫線を正確に180度折り畳みできるブランクシートを得るトムソン型を使用しての両面段ボールシートの表抜きによる打ち抜き方法において、カッティングプレート上に、厚みが0.7mmから1.5mmであり、凹溝条を有する面板を貼着し、トムソン型に刃物を設け、トムソン型に設ける両面段ボールシートの段目に沿って平行方向の第2縦折り押罫部材及び第4縦折り押罫部材を、左押罫部材及び右押罫部材と、伸び代部を形成するために高さ寸法を前記左押罫部材及び右押罫部材よりも高く設定した中央押罫部材からなる、3本の押罫部材で形成した押罫部材群で各々形成し、
    前記凹溝条は前記押罫部材群と対向する位置に設け、
    凹溝条の幅を打ち抜く両面段ボールシートの段山ピッチの間隔と等しい間隔としたことを特徴とする打ち抜き方法。
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