JP3240659U - トムソン型 - Google Patents

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Abstract

Figure 0003240659000001
【課題】汎用性に優れるトムソン型を提供することを目的とする。
【解決手段】第1底外フラップ31の先端縁に凹部41を形成する凹部用トムソン刃11と、凹部用トムソン刃の両外側において第1底外フラップの先端縁から基端側に向けて互いに離間するように傾斜して延びる一対の第1折り曲げ線用トムソン刃12とを有する第1型と、第2底外フラップ32の先端部に凸部42を形成する凸部用トムソン刃21と、その両外側において第2底外フラップの先端縁から基端側に向けて互いに離間するように傾斜して延びる一対の第2折り曲げ線用トムソン刃22とを有する第2型とを備え、凸部用トムソン刃が、凸部の側縁を形成する一対の側縁形成部21aと、一対の側縁形成部の先端部から第2底外フラップの先端縁に向けて互いに離間するように傾斜して延びる一対の返し部21bとを有し、第2折り曲げ線用トムソン刃が返し部から延出している。
【選択図】図2

Description

本開示は、トムソン型に関する。
物品の保管、運搬等に段ボールシートを組み立ててなる箱体が使用されている。この箱体としては、A式(いわゆるミカン箱タイプ)のものが広く用いられている。
この箱体としては、組み立て状態で対向する一対の側面パネルの下縁から延出するフラップ同士が係合構造を有するものも存在している(特許文献1参照)。
特許第4628487号公報
特許文献1に記載されているような係合構造を有する段ボールシートは、箱体のサイズや仕様ごとに形成された木型を用いて製造される。しかしながら、この従来の製造方法によると、サイズの異なる複数の箱体を用意したい場合等に、各サイズに対して木型が必要となり、製造コストが大きくなる。
本開示は、このような事情に基づいてなされたものであり、汎用性に優れるトムソン型を提供することを目的とする。
本開示の一態様に係るトムソン型は、組み立て状態で対向する一対の側面パネルと、一方の上記側面パネルの下縁から延出する第1底外フラップと、他方の上記側面パネルの下縁から延出する第2底外フラップとを有する箱用シートに用いられる汎用のトムソン型であって、上記第1底外フラップの先端縁の中央部に凹部を形成する凹部用トムソン刃と、上記凹部用トムソン刃の両外側において上記第1底外フラップの先端縁から基端側に向けて互いに離間するように傾斜して延びる一対の第1折り曲げ線用トムソン刃とを有する第1型と、上記第2底外フラップの先端部に上記凹部に差し込まれる凸部を形成する凸部用トムソン刃と、上記凸部用トムソン刃の両外側において上記第2底外フラップの先端縁から基端側に向けて互いに離間するように傾斜して延びる一対の第2折り曲げ線用トムソン刃とを有する第2型とを備えており、上記凸部用トムソン刃が、上記凸部の側縁を形成するように互いに間隔を空けて上記第2底外フラップの先端縁から基端側に向けて延びる一対の側縁形成部と、上記一対の側縁形成部の先端部から上記第2底外フラップの先端縁に向けて互いに離間するように傾斜して延びる一対の返し部とを有しており、上記第2折り曲げ線用トムソン刃が、上記返し部から延出している。
本開示の一態様に係るトムソン型は、汎用性に優れる。
図1は、本開示の一実施形態に係るトムソン型を示す模式的平面図である。 図2は、図1のトムソン型を箱用シートに押し当てた状態における図1のトムソン型のトムソン刃と箱用シートとの位置関係を示す模式的平面図である。 図3は、図1のトムソン型を用いて形成された箱用シートを示す模式的平面図である。 図4は、図3の箱用シートを組み立ててなる箱体を示す模式的斜視図である。 図5は、図4の箱体の底部を組み立てる途中の状態を示す模式図である。 図6は、図4の箱体の底面図である。 図7は、図1のトムソン型を図2とは異なる箱用シートに押し当てた状態における図1のトムソン型のトムソン刃と箱用シートとの位置関係を示す模式的平面図である。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
(1)本開示の一態様に係るトムソン型は、組み立て状態で対向する一対の側面パネルと、一方の上記側面パネルの下縁から延出する第1底外フラップと、他方の上記側面パネルの下縁から延出する第2底外フラップとを有する箱用シートに用いられる汎用のトムソン型であって、上記第1底外フラップの先端縁の中央部に凹部を形成する凹部用トムソン刃と、上記凹部用トムソン刃の両外側において上記第1底外フラップの先端縁から基端側に向けて互いに離間するように傾斜して延びる一対の第1折り曲げ線用トムソン刃とを有する第1型と、上記第2底外フラップの先端部に上記凹部に差し込まれる凸部を形成する凸部用トムソン刃と、上記凸部用トムソン刃の両外側において上記第2底外フラップの先端縁から基端側に向けて互いに離間するように傾斜して延びる一対の第2折り曲げ線用トムソン刃とを有する第2型とを備えており、上記凸部用トムソン刃が、上記凸部の側縁を形成するように互いに間隔を空けて上記第2底外フラップの先端縁から基端側に向けて延びる一対の側縁形成部と、上記一対の側縁形成部の先端部から上記第2底外フラップの先端縁に向けて互いに離間するように傾斜して延びる一対の返し部とを有しており、上記第2折り曲げ線用トムソン刃が、上記返し部から延出している。
当該トムソン型は、第1底外フラップ用の第1型と第2底外フラップ用の第2型とを備えており、この第1型及び第2型を種々のシート用の木型にセットしてこのシートに抜き加工を施すことができる。したがって、当該トムソン型は、汎用性に優れる。
(2)上記(1)において、上記凹部用トムソン刃が上記凹部の側縁を形成する互いに平行な一対の直線部と、上記一対の直線部の先端部同士を接続する接続部とを有し、上記直線部の長さが35mm以上60mm以下であり、上記一対の直線部同士の間隔が100mm以上140mm以下であるとよい。このように、上記凹部用トムソン刃が上記凹部の側縁を形成する互いに平行な一対の直線部と、上記一対の直線部の先端部同士を接続する接続部とを有し、上記直線部の長さが35mm以上60mm以下であり、上記一対の直線部同士の間隔が100mm以上140mm以下であることによって、種々のサイズのシートに適用しやすい。
(3)上記(2)において、上記一対の直線部同士の間隔と上記一対の側縁形成部同士の最大間隔との差が3mm以上10mm以下であるとよい。このように、上記一対の直線部同士の間隔と上記一対の側縁形成部同士の最大間隔との差が3mm以上10mm以下であることによって、種々のサイズのシートに適用しやすい。
(4)上記(1)から(3)のいずれかにおいて、上記第1折り曲げ線用トムソン刃が、上記第1底外フラップを切断する切断部と、上記第1底外フラップを筋押しする筋押部とが交互に配置されたリード罫線用刃であり、上記第1底外フラップの先端縁に対応する側の端部に、上記筋押部の長さが大きい部分を有するとよい。このように、上記第1折り曲げ線用トムソン刃が、上記第1底外フラップを切断する切断部と、上記第1底外フラップを筋押しする筋押部とが交互に配置されたリード罫線用刃であり、上記第1底外フラップの先端縁に対応する側の端部に、上記筋押部の長さが大きい部分を有することによって、種々のサイズのシートに適用しやすい。
(5)上記(1)から(4)のいずれかにおいて、上記第1型が、上記一対の第1折り曲げ線用トムソン刃の両外側に上記第1底外フラップに潰し部を形成する第1押圧部を有し、上記第2型が、上記一対の第2折り曲げ線用トムソン刃の両外側に上記第2底外フラップに潰し部を形成する第2押圧部を有するとよい。このように、上記第1型が、上記一対の第1折り曲げ線用トムソン刃の両外側に上記第1底外フラップに潰し部を形成する第1押圧部を有し、上記第2型が、上記一対の第2折り曲げ線用トムソン刃の両外側に上記第2底外フラップに潰し部を形成する第2押圧部を有することによって、上記箱用シートを組み立ててなる箱体の底部の形状をフラットに維持しやすくなる。
[本開示の実施形態の詳細]
以下、適宜図面を参照しつつ、本開示の実施の形態を詳説する。
[第一実施形態]
<トムソン型>
図1に示すトムソン型は、組み立て状態で対向する一対の側面パネルと、一方の上記側面パネルの下縁から延出する第1底外フラップと、他方の上記側面パネルの下縁から延出する第2底外フラップとを有する箱用シートに用いられる汎用のトムソン型である。当該トムソン型は、第1底外フラップの先端縁の中央部に凹部を形成する凹部用トムソン刃11と、凹部用トムソン刃11の両外側において上記第1底外フラップの先端縁から基端側に向けて互いに離間するように傾斜して延びる一対の第1折り曲げ線用トムソン刃12とを有する第1型10と、上記第2底外フラップの先端部に上記凹部に差し込まれる凸部を形成する凸部用トムソン刃21と、凸部用トムソン刃21の両外側において上記第2底外フラップの先端縁から基端側に向けて互いに離間するように傾斜して延びる一対の第2折り曲げ線用トムソン刃22とを有する第2型20とを備える。第1型10と第2型20とはそれぞれ独立した別体として設けられている。
第1型10は、一対の第1折り曲げ線用トムソン刃12の両外側に、上記第1底外フラップに潰し部(第1潰し部)を形成する第1押圧部13を有する。第2型20は、一対の第2折り曲げ線用トムソン刃22の両外側に、上記第2底外フラップに潰し部(第2潰し部)を形成する第2押圧部23を有する。
凸部用トムソン刃21は、上記凸部の側縁を形成するように互いに間隔を空けて上記第2底外フラップの先端縁から基端側に向けて延びる一対の側縁形成部21aと、一対の側縁形成部21aの先端部から上記第2底外フラップの先端縁に向けて互いに離間するように傾斜して延びる一対の返し部21bとを有する。第2折り曲げ線用トムソン刃22は、返し部21bから延出している。
当該トムソン型は、上記第1底外フラップ用の第1型10と上記第2底外フラップ用の第2型20とを備えており、この第1型10及び第2型20を種々のシート用の木型にセットしてこのシートに抜き加工を施すことができる。したがって、当該トムソン型は、汎用性に優れる。
(第1型)
上述のように、第1型10は、凹部用トムソン刃11と、一対の第1折り曲げ線用トムソン刃12と、一対の第1押圧部13とを有する。凹部用トムソン刃11、一対の第1折り曲げ線用トムソン刃12及び一対の第1押圧部13は、第1基板14上に配置されている。
〔凹部用トムソン刃〕
図1及び図2に示すように、凹部用トムソン刃11は、凹部41の側縁を形成する互いに平行な一対の直線部11aと、一対の直線部11aの先端部同士を接続する接続部11bとを有する。直線部11a及び接続部11bはいずれも直線状である。また、一対の直線部11a同士の長さは等しい。接続部11bは、一対の直線部11aに対して垂直な方向に延びている。
図2に示すように、直線部11aは、箱用シート30の第1底外フラップ31の先端縁に対して垂直に位置決めされる。直線部11aは、その中間部(両端部間の間の部分)が第1底外フラップ31の先端縁に接触するように配置される。直線部11aの長さの下限としては、種々のサイズの箱用シート30に対応する観点から、35mmが好ましく、40mmがより好ましい。直線部11aの長さの上限としては、箱用シート30の第1底外フラップ31の大きさに対する凹部41の大きさが大きくなりすぎて、箱体の底部の組み立てが容易でなくなることを抑制する観点等から、60mmが好ましく、50mmがより好ましい。
一対の直線部11a同士の間隔の下限としては、箱体の底部を容易かつ確実に組み立てられるようにする観点等から、100mmが好ましく、120mmがより好ましい。一方、一対の直線部11a同士の間隔の上限としては、箱用シート30の第1底外フラップ31の大きさに対する凹部41の大きさが大きくなりすぎて、箱体の底部の強度が不十分となることを抑制する観点等から、140mmが好ましく、130mmがより好ましい。
当該トムソン型は、直線部11aの長さ及び一対の直線部11a同士の間隔を上述の範囲内とすることで、種々のサイズのシートに適用しやすい。
〔第1折り曲げ線用トムソン刃〕
一対の第1折り曲げ線用トムソン刃12は、それぞれ直線状である。一対の第1折り曲げ線用トムソン刃12は、例えば第1底外フラップ31の先端縁に対して、50°以上65°以下の角度で傾斜している。
第1折り曲げ線用トムソン刃12は、第1底外フラップ31を切断する切断部12aと、第1底外フラップ31を筋押しする筋押部12bとが交互に配置されたリード罫線用刃である。第1折り曲げ線用トムソン刃12は、第1底外フラップ31の先端縁に対応する側の端部に、筋押部12bの長さが大きい部分を有している。換言すると、第1底外フラップ31の先端縁に対応する側の端部に位置している筋押部12bは、他の筋押部12b及び切断部12aよりも長さが大きい。このように構成されていることで、当該トムソン型を種々のサイズのシートに適用しやすい。より詳しく説明すると、第1折り曲げ線用トムソン刃12によって第1底外フラップ31に折り曲げ容易線を形成する場合、第1底外フラップ31の先端縁には切断線は位置していないことが好ましい。この点において、第1底外フラップ31の先端縁に対応する側の端部に位置している筋押部12bの長さを大きくすることで、当該トムソン型を種々のサイズの箱用シート30に用いた際に、この箱用シート30の第1底外フラップ31の先端縁に筋押部12bを容易に位置させることができる。
他の筋押部12b及び切断部12aの平均長さに対する第1底外フラップ31の先端縁に対応する側の端部に位置している筋押部12bの長さの比の下限としては、当該トムソン型の汎用性を高める観点から、3が好ましく、3.5がより好ましい。一方、上記比の上限としては、第1折り曲げ線用トムソン刃12によって形成される折り曲げ容易線の機能を高める観点から、6が好ましく、5がより好ましい。
〔第1押圧部〕
一対の第1押圧部13同士は、隣接する直線部11aに対して等間隔で配置されている。第1押圧部13は、第1底外フラップ31の先端縁を含む領域に潰し加工を行う。
一対の第1押圧部13同士は、同じ形状に形成されていてもよい。第1押圧部13の具体的な形状としては、例えば矩形状とすることができる。第1押圧部13は、例えば板状の部材である。第1押圧部13の形成材料としては、特に限定されるものではないが、例えば合成樹脂が挙げられる。
第1底外フラップ31の幅方向において、第1押圧部13の外側の端部は、第1折り曲げ線用トムソン刃12の外側の端部よりも外側に位置していてもよい。このように構成されていることで、種々のサイズの箱用シート30に対して、第1底外フラップ31の幅方向の両端部に亘って容易に潰し加工を行うことができる。
(第2型)
上述のように第2型20は、凸部用トムソン刃21と、一対の第2折り曲げ線用トムソン刃22と、一対の第2押圧部23とを有する。凸部用トムソン刃21、一対の第2折り曲げ線用トムソン刃22及び一対の第2押圧部23は、第1基板14とは別個の第2基板24上に配置されている。
〔凸部用トムソン刃〕
図1及び図2に示すように、凸部用トムソン刃21は、凸部42の側縁を形成する一対の側縁形成部21aと、一対の側縁形成部21aの先端部に接続される一対の返し部21bとを有する。図2に示すように、一対の側縁形成部21aは、第2底外フラップ32の先端縁に対して垂直に配置される第1部分25aと、第2底外フラップ32の幅方向の内側に傾斜して延びる第2部分25bとを有する。第2部分25bは、凸部42の先端側に傾斜縁を形成することで、凸部42の凹部41への挿入を容易にする。
第2底外フラップ32の延出方向における側縁形成部21aの長さは、凹部用トムソン刃11のサイズに合わせて設計される。第2底外フラップ32の延出方向における側縁形成部21aの長さの下限としては、例えば35mmであってもよく、40mmであってもよい。一方、第2底外フラップ32の延出方向における側縁形成部21aの長さの上限としては、60mmであってもよく、50mmであってもよい。
凹部用トムソン刃11を構成する一対の直線部11a同士の間隔と一対の側縁形成部21a同士の最大間隔(本実施形態においては第1部分25a同士の間隔)との差の下限としては、凸部42の凹部41への差し込みの容易化を図る観点から、3mmが好ましく、5mmがより好ましい。一方、上記差の上限としては、箱体の底部の強度を十分に維持する観点から、10mmが好ましく、8mmがより好ましい。
当該トムソン型は、一対の直線部11a同士の間隔と一対の側縁形成部21a同士の最大間隔との差を上記範囲内とすることで、第1底外フラップ31及び第2底外フラップ32のサイズにかかわらず、凹部41と凸部42との係合を容易かつ確実に行うことができる。そのため、この構成によると、当該トムソン型を種々のサイズの箱用シート30に適用しやすい。
一対の返し部21bは、それぞれ直線状である。凸部用トムソン刃21は、一対の側縁形成部21aと一対の返し部21bとを有することで、凸部42の両側に略V字状の切欠きを形成する。第2底外フラップ32の延出方向において、返し部21bの長さは、側縁形成部21aの長さと同じとすることができる。
〔第2折り曲げ線用トムソン刃〕
一対の第2折り曲げ線用トムソン刃22は、それぞれ直線状である。一対の第2折り曲げ線用トムソン刃22は、例えば第2底外フラップ32の先端縁に対して、50°以上65°以下の角度で傾斜している。
第2折り曲げ線用トムソン刃22は、第2底外フラップ32を切断する切断部と、第2底外フラップ32を筋押しする筋押部とが交互に配置されたリード罫線用刃である。第2折り曲げ線用トムソン刃22における各上記切断部及び各上記筋押部の長さは同じとすることができる。
〔第2押圧部〕
一対の第2押圧部23同士は、隣接する側縁形成部21aに対して等間隔で配置されている。第2押圧部23は、第2底外フラップ32の先端縁を含む領域に潰し加工を行う。
一対の第2押圧部23同士は、同じ形状に形成されていてもよい。第2押圧部23の具体的な形状としては、例えば矩形状とすることができる。第2押圧部23は、例えば板状の部材である。第2押圧部23の形成材料としては、特に限定されるものではないが、例えば合成樹脂が挙げられる。
第2底外フラップ32の幅方向において、第2押圧部23の外側の端部は、第2折り曲げ線用トムソン刃22の外側の端部よりも外側に位置していてもよい。このように構成されていることで、種々のサイズの箱用シート30に対して、第2底外フラップ32の幅方向の両端部に亘って容易に潰し加工を行うことができる。
当該トムソン型は、第1型10が一対の第1押圧部13を有し、第2型20が一対の第2押圧部23を有することで、箱用シート30を組み立ててなる箱体の底部の形状をフラットに維持しやすくなる。
<箱用シート>
図3に図1のトムソン型を用いて形成された箱用シート30を示す。当該箱用シート30は、例えば段ボールシートである。当該箱用シート30は、組み立て状態で対向する一対の第1側面パネル33a、33b及び一対の第2側面パネル34a、34bと、一対の第1側面パネル33a、33bの上縁から延出する一対の蓋外フラップ35a、35bと、一対の第2側面パネル34a、34bの上縁から延出する一対の蓋内フラップ36a、36bと、一対の第1側面パネル33a、33bの下縁から延出する第1底外フラップ31及び第2底外フラップ32と、一対の第2側面パネル34a、34bの下縁から延出する一対の底内フラップ37a、37bと、第1側面パネル33aの側縁から延出する継代38とを有する。一対の第1側面パネル33a、33bと一対の第2側面パネル34a、34bとは左右方向(箱用シートを組み立ててなる箱体において想定される一般的な使用態様における水平方向)に交互に連接されている。当該箱用シート30は、図4に示すA式の箱体50に組み立てられる。箱体50において、一対の蓋外フラップ35a、35bの先端縁同士の合わせ目には、封函テープ100が貼着されている。
第1底外フラップ31は、その先端縁に凹部41を有する。また、第1底外フラップ31は、幅方向における凹部41の両外側にそれぞれ第1折り曲げ容易線43を有する。さらに、第1底外フラップ31は、一対の第1折り曲げ容易線43の両外側にそれぞれ第1潰し部(不図示)を有する。凹部41は、第1型10の凹部用トムソン刃11によって形成されている。第1折り曲げ容易線43は、第1型10の第1折り曲げ線用トムソン刃12によって形成されている。上記第1潰し部は、第1型10の第1押圧部13によって形成されている。
第2底外フラップ32は、その先端部に凸部42を有する。また、第2底外フラップ32は、幅方向における凸部42の両外側にそれぞれ第2折り曲げ容易線44を有する。さらに、第2底外フラップ32は、一対の第2折り曲げ容易線44の両外側にそれぞれ第2潰し部(不図示)を有する。凸部42は、第2型20の凸部用トムソン刃21によって形成されている。第2折り曲げ容易線44は、第2型20の第2折り曲げ線用トムソン刃22によって形成されている。上記第2潰し部は、第2型20の第2押圧部23によって形成されている。
第1底外フラップ31と第2底外フラップ32とは、一対の底内フラップ37a、37bとともに箱体50の底部に組み立てられる。図5及び図6を参照して、箱体50の底部の組み立て手順について説明する。
箱体50の底部を形成するにあたっては、まず一対の底内フラップ37a、37bを内側に折り曲げたうえ、一対の底内フラップ37a、37bの外面に第1底外フラップ31及び第2底外フラップ32をこの順で重ね合わせる。そして、図5に示すように、第2底外フラップ32の凸部42が第1底外フラップ31の凹部41を越えるように、第2底外フラップ32を内側に押し込む。この際に、第1底外フラップ31に第1折り曲げ容易線43が形成され、第2底外フラップ32に第2折り曲げ容易線44が形成されていることで、凸部42が、凹部41と位置合わせされつつ凹部41を越えるように誘導される。その後、第2底外フラップ32の押し込みを解除することで、シートの反力等によって第1底外フラップ31及び第2底外フラップ32が水平方向に戻される。この際に、第1底外フラップ31に第1潰し部が形成され、第2底外フラップ32に第2潰し部が形成されていることで、第1底外フラップ31と第2底外フラップ32とが水平に維持されやすくなる。これにより、図6に示すように、箱体50の底部が組み立てられる。
[第二実施形態]
<箱用シート>
上述のように、当該トムソン型は、種々のサイズの箱用シートに用いることができる。図7に、図2の箱用シート30とはサイズの異なる箱用シート60に図1のトムソン型を適用した構成を示す。
図7では、第1折り曲げ線用トムソン刃12が、第1底外フラップ61に隣接する底内フラップ63aまで至っている。また、第2折り曲げ線用トムソン刃22が、第2底外フラップ62に隣接する底内フラップ63a、63bまで至っている。このような構成においても、当該トムソン型は、箱用シート60に、箱体の底部を形成するための所望の形状を施すことができる。このように、当該トムソン型は、汎用性に優れる。
[その他の実施形態]
上記実施形態は、本考案の構成を限定するものではない。したがって、上記実施形態は、本明細書の記載及び技術常識に基づいて上記実施形態各部の構成要素の省略、置換又は追加が可能であり、それらは全て本考案の範囲に属するものと解釈されるべきである。
本開示において、当該トムソン型が用いられる箱用シートの具体的な形状は上述の実施形態に記載された形状に限定されない。
上記第1折り曲げ線用トムソン刃及び上記第2折り曲げ線用トムソン刃は、リード罫線用刃に限定されない。また、上記第1折り曲げ線用トムソン刃がリード罫線用刃である場合でも、切断部及び筋押部の配置や長さは上記実施形態の構成に限定されない。
上記第1型は、必ずしも上述の第1押圧部を有していなくてもよい。上記第2型は、必ずしも上述の第2押圧部を有していなくてもよい。
以上のように、本開示の一態様に係るトムソン型は、種々のサイズの箱用シートに用いるのに適している。
10 第1型
11 凹部用トムソン刃
11a 直線部
11b 接続部
12 第1折り曲げ線用トムソン刃
12a 切断部
12b 筋押部
13 第1押圧部
14 第1基板
20 第2型
21 凸部用トムソン刃
21a 側縁形成部
21b 返し部
22 第2折り曲げ線用トムソン刃
23 第2押圧部
24 第2基板
25a 第1部分
25b 第2部分
30 箱用シート
31 第1底外フラップ
32 第2底外フラップ
33a、33b 第1側面パネル
34a、34b 第2側面パネル
35a、35b 蓋外フラップ
36a、36b 蓋内フラップ
37a、37b 底内フラップ
38 継代
41 凹部
42 凸部
43 第1折り曲げ容易線
44 第2折り曲げ容易線
50 箱体
60 箱用シート
61 第1底外フラップ
62 第2底外フラップ
63a、63b 底内フラップ
100 封函テープ

Claims (5)

  1. 組み立て状態で対向する一対の側面パネルと、一方の上記側面パネルの下縁から延出する第1底外フラップと、他方の上記側面パネルの下縁から延出する第2底外フラップとを有する箱用シートに用いられる汎用のトムソン型であって、
    上記第1底外フラップの先端縁の中央部に凹部を形成する凹部用トムソン刃と、上記凹部用トムソン刃の両外側において上記第1底外フラップの先端縁から基端側に向けて互いに離間するように傾斜して延びる一対の第1折り曲げ線用トムソン刃とを有する第1型と、
    上記第2底外フラップの先端部に上記凹部に差し込まれる凸部を形成する凸部用トムソン刃と、上記凸部用トムソン刃の両外側において上記第2底外フラップの先端縁から基端側に向けて互いに離間するように傾斜して延びる一対の第2折り曲げ線用トムソン刃とを有する第2型と
    を備えており、
    上記凸部用トムソン刃が、上記凸部の側縁を形成するように互いに間隔を空けて上記第2底外フラップの先端縁から基端側に向けて延びる一対の側縁形成部と、上記一対の側縁形成部の先端部から上記第2底外フラップの先端縁に向けて互いに離間するように傾斜して延びる一対の返し部とを有しており、
    上記第2折り曲げ線用トムソン刃が、上記返し部から延出しているトムソン型。
  2. 上記凹部用トムソン刃が上記凹部の側縁を形成する互いに平行な一対の直線部と、上記一対の直線部の先端部同士を接続する接続部とを有し、
    上記直線部の長さが35mm以上60mm以下であり、
    上記一対の直線部同士の間隔が100mm以上140mm以下である請求項1に記載のトムソン型。
  3. 上記一対の直線部同士の間隔と上記一対の側縁形成部同士の最大間隔との差が3mm以上10mm以下である請求項2に記載のトムソン型。
  4. 上記第1折り曲げ線用トムソン刃が、上記第1底外フラップを切断する切断部と、上記第1底外フラップを筋押しする筋押部とが交互に配置されたリード罫線用刃であり、上記第1底外フラップの先端縁に対応する側の端部に、上記筋押部の長さが大きい部分を有する請求項1又は請求項2に記載のトムソン型。
  5. 上記第1型が、上記一対の第1折り曲げ線用トムソン刃の両外側に上記第1底外フラップに潰し部を形成する第1押圧部を有し、
    上記第2型が、上記一対の第2折り曲げ線用トムソン刃の両外側に上記第2底外フラップに潰し部を形成する第2押圧部を有する請求項1又は請求項2に記載のトムソン型。
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